JP2009129983A - 接合体及びその製造方法、並びにパワー半導体モジュール及びその製造方法 - Google Patents

接合体及びその製造方法、並びにパワー半導体モジュール及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】亜鉛を主成分とするはんだ材料を用いたときの濡れ性の向上によって、被接合部材が均一に接合された接合体、パワー半導体モジュール及びこれらの製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の接合体300は、第1部材101と第2部材102を有する。第1部材101と第2部材102の間は、亜鉛を主成分とするはんだ材料50によって接合される。第1部材101と第2部材102の被接合面には、各々ニッケル層111,112を備え、更に、前記ニッケル層111,112の表面は、亜鉛との反応性が高く亜鉛と合金を生成する金属表面層121,122を備える。接合後の接合面では、前記金属表面層121,122が消失している。接合部材がパワー半導体モジュールの場合には、第1部材101と第2部材102が、パワー半導体素子と絶縁基板、又は絶縁基板と放熱板に相当する。
【選択図】図1

Description

本発明は、接合体及びその製造方法、並びにパワー半導体モジュール及びその製造方法に関する。詳細には、鉛フリーのはんだ材料を用いた接合体、パワー半導体モジュール及びこれらの製造方法に関する。
これまで、はんだ材料としては鉛(Pb)系はんだ材料が広く用いられていた。特に、Pb−Snはんだ材料を用い、鉛(Pb)と錫(Sn)の比率を変えることによって、融点を183〜300℃前後の範囲で変化させて、そのはんだ付け温度に適したはんだ材料を得ていた(例えば、非特許文献1参照。)。
しかし、鉛は毒性を有するために使用廃止の方向にあり、鉛フリーのはんだ材料の開発が望まれている。
このようなはんだ材料に対する要求の中、例えば、Sn−Ag合金、Sn−Cu合金などの種々の組成の錫(Sn)系はんだ材料が提案されている。
しかし、錫系はんだ材料の融点は220℃程度であるが故に、220℃程度で溶融してしまい、また、200℃前後において引っ張り強度が著しく低下してしまう。
はんだ材料で接合される接合体の例としては、パワー半導体モジュールを挙げることができる。
パワー半導体モジュールは、通常、パワー半導体と電流通電部とが電気的に絶縁されるよう、パワー半導体に絶縁体を設けた構成となっている。このパワー半導体と絶縁体とは、はんだなどによって接合されている。
また、パワー半導体モジュールでは、半導体素子から発生する熱を効率よく放散するために、あるいは一時的に熱を分散するために、放熱板が設けられ、この放熱板と上記絶縁体とは、はんだなどによって接合されている。
したがって、パワー半導体モジュールでは、半導体素子と絶縁体との間、及び絶縁体と放熱板との間の2箇所を接合するのが一般的である。
これまではパワー半導体モジュールの2箇所の接合部に、鉛と錫の比率を変えた上述のPb−Snはんだ材料が適用されていた。
次世代のパワー半導体素子であるGaNやSiCは、200℃以上の耐熱性を有し、且つ絶縁破壊電界及び飽和電子密度等が大きいことから、高い動作電圧を用いて大電流を扱うことが可能である。この電流の大きさに起因して半導体素子からの発熱が200℃程度にまで上昇するため、はんだによる接合部分に対しても200℃以上の耐熱性が要求されている。
融点が250℃を超える無害なはんだ材料は、未だ研究段階において散見するに留まり、実用化されているものは極めて少ない。特殊な用途向けにAu−Sn合金(融点280℃)を用いる例があるが、この合金は全体の80%がAuであるために非常に高価な材料であり、民生機器への適用は困難である。
また、融点が250℃を超える無害な接合材料の1種として、Ag系のロウ材料が一般的に知られているが、それらの融点は600℃以上と高く、このような温度で溶融し接合させると、半導体素子などの被接合部材を壊したり変質させてしまうために、本用途に用いることができない。半導体モジュールの製造工程では、接合時の加熱に適用し得る上限温度は、450℃程度である。
このような状況から、融点の高いはんだ材料として、亜鉛系の材料が検討されている。例えば、Zn−Al合金にGeやMgを添加したはんだ材料(例えば、特許文献1参照。)、Zn−Al合金にMgとSnを添加したはんだ材料(例えば、特許文献2参照。)、Zn−Al合金にMgとInを添加したはんだ材料(例えば、特許文献3参照。)、Zn−Al合金にGeとSnとInを添加したはんだ材料(例えば、特許文献4参照。)、Zn−Al合金にGeとMgを添加したはんだ材料(例えば、特許文献5〜7参照。)、Zn−Al合金にGeとPを添加したはんだ材料(例えば、特許文献8参照。)、Zn−Al合金にGeとMgとPを添加したはんだ材料(例えば、特許文献9参照。)などが開示されている。
上述のように、亜鉛を主成分とする材料をはんだ材料は耐熱性には優れるものの、従来から用いられているPb系やSn系のはんだ材料と比較すると、被接合面への濡れ性が低く、部材間が均一に接合されにくいという問題があった。そのため、亜鉛を主成分とするはんだ材料によって接合する際には、加熱するとともに外圧を与え摺動しながら接合するという方法が採用されていた。
特開平11−288955号公報 特開平11−208487号公報 特開平11−172354号公報 特開平11−172353号公報 特開平11−172352号公報 特開2000−208533号公報 特開2000−61686号公報 特開2004−358540号公報 特開2004−358539号公報 馬場陽一郎「HVインバータ品質確保の取り組み」溶接学会全国大会講演概要、第77章(2005−9)
そこで、本発明の第一の課題は、亜鉛を主成分とするはんだ材料を用いたときの被接合面の濡れ性を向上させて、緻密に接合する接合体及びパワー半導体モジュールの製造方法を提供することにある。
本発明の第二の課題は、亜鉛を主成分とするはんだ材料で、緻密に接合された接合体及びパワー半導体モジュールを提供することにある。
請求項1に記載の発明は、
第1部材と第2部材のそれぞれの被接合面にニッケル層を形成し、
前記ニッケル層の表面に、亜鉛との反応性が高く亜鉛と合金を生成する金属表面層を形成し、
前記金属表面層を対向させ、対向する前記金属表面層の間を、亜鉛を主成分とするはんだ材料で接合し、
前記接合によって、前記金属表面層を消失させることを特徴とする接合体の製造方法である。
請求項1に記載の発明では、亜鉛を主成分とするはんだ材料(以下、「Zn系はんだ材料」と称する場合がある。)で接合する第1部材と第2部材のそれぞれの被接合面に、ニッケル層(Ni層)を設け、更にこのNi層の表面に、亜鉛との反応性が高く亜鉛と合金を生成する金属表面層を設ける。つまり、請求項1に記載の発明では、Zn系はんだ材料が金属表面層と接した状態で接合される。
本発明に至る過程で、Zn系はんだ材料は、Ni上での濡れ性に劣るが、亜鉛との反応性が高く亜鉛と合金を生成する金属(以下「反応性金属」と称する場合がある。)を被接合面の表面に形成することで濡れ性が向上することが明らかとなった。溶融Zn系はんだ材料は、金属表面層と接触することで合金を形成し、さらに反応性金属を求めて濡れ拡がる。これにより濡れ性が向上しているのではないかと推測される。しかし、本発明はこのような推測によって限定されることはない。
なお、本発明のように、はんだ材料が接する「界面の材質」を変えることは、濡れ性に最も影響のある界面の状態を直接的に変えることになるので、「はんだ材料の材質」を変更するのに比べて、はんだ材料の濡れ性の向上には極めて有効な方法である。
また、請求項1に記載の発明では、Ni層の表面に設けた金属表面層を、接合で消失させる。接合時に加熱によって、反応性金属は、Zn系はんだ材料のはんだ浴中に取り込まれ、最終的に得られる接合界面には金属表面層は残存せず、接合界面はZn系はんだ材料と後述のニッケル層(Ni層)とが強固に接合している。
金属表面層が最終製品に残存すると、製品の使用中に、反応性金属と亜鉛(Zn)との接合面で不要な反応生成物が生成する場合がある。この反応生成物は、周りに存在する材料よりも硬くあるいは脆いので、反応生成物の存在によって、接合部材のクラックの発生や接合界面での剥離などの不具合を発生させる場合がある。
本発明では、接合後の接合体において、Zn系はんだ材料が接する界面で金属表面層は消失しているので、反応性金属と亜鉛(Zn)との接触による不要な反応生成物の発生が抑制される。その結果、請求項1に記載のパワー半導体モジュールでは、接合部材のクラックの発生や接合界面での剥離などの不具合がより発生し難い。
なお、金属表面層を消失させるのは、高温に晒されたときに反応性金属と亜鉛(Zn)とが反応することによる不具合を防止するためである。したがって、金属表面層は、Zn系はんだ材料が接する部分において消失していればよく、Zn系はんだ材料が接していない部分については、残存していても構わない。
更に、請求項1に記載の発明では、Zn系はんだ材料との接合界面において、不要な反応生成物を生成させないために、被接合面にニッケル層を設ける。
例えば、半導体モジュールのように、半導体素子から発せられた熱によって接合部分が高温になると、接合部の界面での反応が顕著になり、接合部が接触する部材表面の材質によっては反応生成物が生成する。この反応生成物は硬く或いは脆い物質であるため、反応生成物が存在する位置を起点にクラックが発生したり、反応生成物が割れてクラックの発生の原因となったりする。このクラックの進展によって、接合界面で剥離するなどの不具合を発生させやすくなる。
しかし、本発明では、被接合面にニッケル層を設けているので、上記金属表面層が消失した後にはニッケル(Ni)と亜鉛(Zn)とが接することになる。NiとZnでは高温になっても不要な反応生成物を生成させ難い。その結果、接合界面で不要な反応生成物を生成させにくく、反応生成物を起点としたクラックの発生が防止でき、その結果、界面での剥離などの不具合の発生が抑えられる。
したがって、請求項1に記載の発明によれば、得られる接合体の接合部分における耐熱性が向上し、また接合部分の濡れ性が向上することで緻密に接合できる。部材どうしが傾斜して接合するなどの不具合も抑えられる。また、冷熱サイクルに晒されても、接合界面で不要な反応生成物を生成させにくく、クラックの発生や界面での剥離などを抑えることができる。
請求項2に記載の発明は、前記金属表面層が、銅を主成分とする層であることを特徴とする請求項1に記載の接合体の製造方法である。
銅は亜鉛に対して反応性が高く、合金を生成しやすい。したがって、接合時に、Zn系はんだ材料が、銅を主成分とする層(以下、「Cu系層」と称する場合がある。)に接していると、溶融Zn系はんだ材料は、Cu系層と合金を形成し、さらにCuを求めて濡れ拡がる。その結果、Zn系はんだ材料の濡れ性が改善される。
請求項3に記載の発明は、接合前の前記金属表面層の厚さが、3nm以上1000nm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の接合体の製造方法である。
請求項4に記載の発明は、接合前の前記金属表面層の厚さが、10nm以上200nm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の接合体の製造方法である。
請求項1に記載の発明において説明したように、接合後の接合界面では金属表面層が消失している。金属表面層が消失するような条件は、接合時の加熱温度や加熱時間などによって調節することができるが、金属表面層の厚さとしては、3nm以上1000nm以下であることが好ましく、より好ましくは10nm以上200nm以下である。
請求項5に記載の発明は、
第1部材と第2部材とを有し、
前記第1部材及び第2部材の被接合面に、ニッケル層を備え、
前記第1部材と第2部材の間に、亜鉛を主成分とするはんだ材料で接合された接合部を有し、
前記接合部は、前記ニッケル層の表面に、亜鉛との反応性が高く亜鉛と合金を生成する金属表面層を備えた後に、前記第1部材と第2部材の間を前記亜鉛を主成分とするはんだ材料で接合して形成されてなり、
且つ前記接合部では、前記金属表面層が消失していることを特徴とする接合体である。
請求項5に記載の接合体は、接合部材に融点の高いZn系はんだ材料を適用し、且つ接合面の濡れ性が改善されている。更に、最終的に得られる接合界面には金属表面層が残存しないため、緻密に接合されている。更に接合後には前記金属表面層が消失し、Zn系はんだ材料とニッケル層とが接合しているので、製品の使用において接合面での不要な反応生成物の生成が抑えられる。
したがって、請求項5に記載の発明によれば、接合部分における耐熱性が向上し、また部材どうしが緻密に接合された接合体を得ることができる。また、傾斜して接合するなどの不具合の少ない接合体を得ることができる。更に、製品の使用において接合面での不要な反応生成物の生成が抑えられた接合体を得ることができる。
請求項6に記載の発明は、前記金属表面層が、銅を主成分とする層であることを特徴とする請求項5に記載の接合体である。
請求項7に記載の発明は、
パワー半導体素子と絶縁基板との間の第一接合部、及び絶縁基板と放熱板との間の第二接合部の少なくとも一方を、亜鉛を主成分とするはんだ材料で接合するパワー半導体モジュールの製造方法であり、
前記第一接合部を、前記亜鉛を主成分とするはんだ材料で接合する場合には、パワー半導体素子と絶縁基板のそれぞれの前記第一接合部側の表面にニッケル層を形成し、前記第二接合部を、前記亜鉛を主成分とするはんだ材料で接合する場合には、絶縁基板と放熱板のそれぞれの前記第二接合部側の表面にニッケル層を形成し、
前記ニッケル層の表面に、亜鉛との反応性が高く亜鉛と合金を生成する金属表面層を形成し、
前記金属表面層を対向させ、対向する前記金属表面層の間を、前記亜鉛を主成分とするはんだ材料で接合し、
前記接合によって、前記金属表面層を消失させることを特徴とするパワー半導体モジュールの製造方法である。
請求項8に記載の発明は、前記金属表面層が、銅を主成分とする層であることを特徴とする請求項7に記載のパワー半導体モジュールの製造方法である。
請求項9に記載の発明は、接合前の前記金属表面層の厚さが、3nm以上1000nm以下であることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のパワー半導体モジュールの製造方法である。
請求項10に記載の発明は、接合前の前記金属表面層の厚さが、10nm以上200nm以下であることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のパワー半導体モジュールの製造方法である。
請求項7〜請求項10に記載の発明は、請求項1〜請求項4に記載の接合体の製造方法において、接合体がパワー半導体モジュールの場合に相当する。
パワー半導体モジュールは過酷な冷熱サイクルに晒される。一方で、上述のように、本発明の製造方法によれば、得られる接合体の接合部分における耐熱性が向上し、且つ緻密に接合することができる。また部材どうしが傾斜して接合するなどの不具合が抑えられる。したがって、本発明の製造方法は、パワー半導体モジュールのような過酷な冷熱サイクルに晒される接合体の製造方法に好適である。
請求項11に記載の発明は、
パワー半導体素子と、絶縁基板と、放熱板と、を有し、
前記パワー半導体素子と前記絶縁基板との間の第一接合部、及び前記絶縁基板と前記放熱板との間の第二接合部の少なくとも一方を、亜鉛を主成分とするはんだ材料により接合してなり、
前記第一接合部を、前記亜鉛を主成分とするはんだ材料で接合する場合には、パワー半導体素子と絶縁基板のそれぞれの前記第一接合部側の表面にニッケル層を備え、前記第二接合部を、前記亜鉛を主成分とするはんだ材料で接合する場合には、絶縁基板と放熱板のそれぞれの前記第二接合部側の表面にニッケル層を備え、
前記ニッケル層の表面に、亜鉛との反応性が高く亜鉛と合金を生成する金属表面層を備えた後に、前記亜鉛を主成分とするはんだ材料で接合し、接合した後の接合面では、前記金属表面層が消失していることを特徴とするパワー半導体モジュールである。
請求項12に記載の発明は、前記金属表面層が、銅を主成分とする層であることを特徴とする請求項11に記載のパワー半導体モジュールである。
請求項13に記載の発明は、前記パワー半導体素子が、GaN又はSiCを用いて形成されてなることを特徴とする請求項11又は請求項12に記載のパワー半導体モジュールである。
パワー半導体素子が、次世代のGaN又はSiCを用いて形成されたものであるときには、パワー半導体素子から発せられる熱量は極めて大きくなり、約200℃程度にまで達する場合がある。
請求項11〜請求項13に記載のパワー半導体モジュールは、Zn系はんだ材料で接合されているため、接合部分は、400℃程度の耐熱性を有している。また、はんだ材料が接する界面の濡れ性が向上しているため、緻密な接合に接合され、また部材が傾斜して接合する等という不具合が抑えられる。
さらに、本発明では、次世代のGaN又はSiCで形成されたパワー半導体による過酷な冷熱サイクル条件に曝されても、接合界面に不要な生成物を発生させ難く、接合部材のクラックの発生や接合界面での剥離などの不具合が発生し難いパワー半導体モジュールを得ることができる。
請求項14に記載の発明は、
前記絶縁基板がSi層であり、Si層の両表面にCuで形成される導電層を備えることを特徴とする請求項11〜請求項13のいずれか1項に記載のパワー半導体モジュールである。
絶縁基板のパワー半導体素子側に備える導電層は、当該導電層からパワー半導体素子に電気を効率よく伝導させることが好ましい。また絶縁基板は、パワー半導体素子と放熱板との間に設置されるため、効率よく伝熱することが望ましい。
したがって、絶縁基板としては、絶縁性があることは勿論、熱伝導が良好であることが好ましく、さらに高い導電性と高い熱伝導率を有する導電層を備えることが好ましい。請求項16に記載の発明によれば、これら物性的な要求を満たすことができる。
また、請求項16におけるCu/Si/Cu積層体は、冷熱サイクルなどの試験に対しても、クラックなどの不具合を発生させ難い。
請求項15に記載の発明は、
前記放熱板が、Mo層の両面にCu層を有するCu層/Mo層/Cu層の積層体であることを特徴とする請求項11〜請求項14のいずれか1項に記載のパワー半導体モジュールである。
Cu/Mo/Cuの積層体は熱伝導率が高く、放熱板としての機能を効果的に発揮する。また、Cu/Mo/Cuの積層体は熱膨張係数が4ppm/K程度となり、パワー半導体素子の熱膨張係数の値に近くなる。その結果、冷熱サイクル時に顕著な熱応力が生じず、亀裂や剥離などの不具合を発生させない。
請求項16に記載の発明は、
前記放熱板におけるCu層/Mo層/Cu層の厚さの比率が、1/5/1〜1/12/1であることを特徴とする請求項15に記載のパワー半導体モジュールである。
Cu層/Mo層/Cu層の積層体の中でも、各層の厚さの比率が、1/5/1〜1/12/1の場合に、熱伝導率と熱膨張係数とのバランスが良好となり、放熱板としての機能を効果的に発揮する。
本発明によれば、亜鉛を主成分とするはんだ材料を用いたときの濡れ性が向上し、緻密に接合された接合体、パワー半導体モジュール、およびこれらの製造方法を提供することができる。
<接合体及びその製造方法>
本実施形態の接合体の製造方法の一例を図1に示す。
本発明の接合体300は、第1部材101と第2部材102とを有する。ここで、第1部材101と第2部材102のそれぞれの被接合面にニッケル層111,112を備え、更に前記ニッケル層111,112の表面に、亜鉛との反応性が高く亜鉛と合金を生成する金属表面層(以下、単に「金属表面層」と称する場合がある)121,122を備える。
対向する前記金属表面層121,122の間は、Zn系はんだ材料50で接合される。
(Zn系はんだ材料)
亜鉛を主成分とするはんだ材料(Zn系はんだ材料)とは、Znを50質量%以上含むものをいう。
具体的に、Zn系はんだ材料50としては、Zn単体、Zn−Al合金、Zn(1−x−y)Alで表される合金、更には、これらにGe、Mg、Sn、In、P等の1種類を添加したもの、或いは2種類以上を組み合わせて添加したものを挙げることができる。
本発明では、Znに起因する問題が解決されるので、Znは単体であっても合金であっても、或いは添加物が含まれていても、同様の効果を奏することができる。
ここで、Zn単体の融点は約420℃である。約420℃での接合も可能であるが、接合部材への熱によるダメージを考慮して、これよりも融点を低くすることも好適な態様である。
融点を降下させるには、ZnにAlを添加して、ZnとAlの合金とすることが好ましい。また、ZnとAlの他に、2質量%以下の金属Mを含有してもよい。すなわち、Zn(1−x−y)Alで表される合金を適用することが好ましい。
Zn(1−x−y)Alで表される合金において、Alの含有率(xの範囲)は、好ましくは、2質量%以上10質量%以下であり、3質量%以上8質量%以下であることがより好ましい。
AlとMを含まないZn単体(xとyが0の場合)では、上述のように融点が約420℃であって、Alの含有率が増加するに従い、溶解終了温度(液相線温度)は徐々に降下し、Alの含有率が約2質量%で溶解終了温度(液相線温度)が約410℃となり、Alの含有率が約4〜6質量%で液相線温度が約382℃となる。Alの含有率が約6質量%よりも多くなると、溶解し始める温度(固相線温度)と溶解の完了する温度(液相線温度)との差が大きくなり、Alの含有率が10質量%の場合には、固相線温度が約382℃で、液相線温度が約410℃となる。Alの含有率が10質量%よりも多くなると固相線温度と液相線温度との温度差が30℃よりも大きくなるので作業性が低下し、はんだによって接合する際に、位置ずれや接合部材の傾斜等の不具合を発生させやすくなる。
また、Zn(1−x−y)Alで表される合金における金属Mは、亜鉛及びアルミニウム以外の金属を表し、Cuなどを挙げることができる。Cuを2質量%以下含有させると、濡れ性が良好となり密着性が向上する。なおCuを2質量%含有しても液相線温度は殆ど変化しない。
Zn(1−x−y)Alで表される合金において、金属Mの含有量(yの範囲)としては、0〜2質量%であり、好ましくは0〜1.5質量%である。金属Mの含有量が2質量%よりも多くなると、溶解完了までの温度差が30℃よりも大きくなるので作業性が低下し、はんだによって接合する際に、位置ずれや接合部材の傾斜等の不具合が発生し易くなる。
Zn(1−x−y)Alで表される合金の調製方法は特に制限されず、公知の合金調製方法を適宜適用することができる。
Zn(1−x−y)Alで表される合金によって第1部材101と第2部材102とを接合する場合、合金の液相線温度よりも数十℃高い温度で接合することが、接合部を一様に溶融させ、充分な流動性を得る観点から好ましい。例えば、382℃の液相線温度を有するZn(1−x−y)Al合金の場合には、410℃〜440℃程度で接合することが好ましい。
その他のZn系はんだ材料としては、特開平11−288955号公報、特開平11−208487号公報、特開平11−172354号公報、特開平11−172353号公報、特開平11−172352号公報、特開2000−208533号公報、特開2000−61686号公報、特開2004−358540号公報、特開2004−358539号公報などのZn系はんだ材料を適用することができる。
(Zn系はんだ材料に対する被接合面)
Zn系はんだ材料50の被接合面には、ニッケル層111,112を備える。ニッケル層111,112を備えることで、Zn系はんだ材料50との界面において不要な反応生成物の生成を抑えることができ、温度変化に対しても耐性が高くなる。
Zn系はんだ材料50との被接合面に設けるニッケル層111,112の厚みは、0.1μm〜10μmであることが好ましく、0.5μm〜5μmであることがより好ましい。上記の厚さの範囲では、濡れ性の向上に寄与でき、且つ得られた接合体全体に与える熱膨張係数の影響も少ない。
ニッケル層111,112は、スパッタリングやめっき、蒸着等によって形成することができる。
更に本発明では、前記ニッケル層111,112の表面に亜鉛との反応性が高く亜鉛と合金を生成する金属表面層(金属表面層)121,122を形成し、Zn系はんだ材料50の濡れ性を改善している。
ここで、「亜鉛との反応性が高い金属」とは、亜鉛に対して数秒程度で合金を形成するような金属で、その反応量も大きい金属を意味する。具体的には、亜鉛との反応性が高く亜鉛と合金を生成する金属(反応性金属)としては、銅(Cu)、CuNi、CuSn、Ag、Auなどが挙げられる。
特に、金属表面層は銅を主成分とする層(Cu系層)であることが、(1)亜鉛に対する反応性の高さ、(2)Zn系はんだ浴へ溶け込み易く接合後に銅層を消失させることができる、という観点から好適である。
銅を主成分とする層(Cu系層)とは、Cuを50質量%以上含む金属層をいう。銅単体であっても銅合金であってもよく、更にこれらに添加物を添加したものであってもよい。銅合金としては、Cu−Au、Cu−Ag、Cu−Ni、Cu−Snなどを挙げることができる。銅を主成分とする層に添加する添加物としては、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)などを挙げることができる。
Cu系層は、より好ましくはCuを65質量%以上含む金属層であり、更に好ましくはCuを80質量%以上含む金属層である。
Znは濡れ性の低い物質であり、Niに対しても濡れ拡がり難い。はんだ材料が接合の加熱時に濡れ拡がらないと、均一に接合することができず、被接合部材が傾いた状態で接合してしまうなど、不具合を発生させる場合がある。
このような不具合を解消するため、従来の方法では、接合の加熱時に被接合部材に外圧を加えながら擦動させて、均一に且つ被接合部材が傾かないように接合していた。このような方法を採用すれば、Zn系はんだ材料であっても、被接合部材を均一に接合することができる。しかし、加熱しながら外圧を加えることは、作業上煩雑な操作である上に、周辺部にはんだ材料がはみ出し、電気的な不具合を生じる恐れがある。
そこで、本発明では、溶融したZnと反応して合金を作り易い金属(反応性金属)をZn系はんだ材料50の接合面に設けることで、Zn系はんだ材料50の濡れ性を向上させている。詳細には、接合時の加熱において、Zn系はんだ材料50が融点を超えて溶融した際に、Zn系はんだ材料50は、反応性金属と合金の生成反応を起こしながら反応性金属を求めて自ら拡がるという現象を利用している。
一方で、濡れ性を向上させるために形成した前記金属表面層121,122が、はんだ接合後も残存すると、パワー半導体モジュールを製品として使用する際に、冷熱サイクルによってZnと反応性金属とで不要な反応生成物を生成させる場合がある。
そのような不要な反応生成物は、通常、脆い物質であったり、硬い物質であったりするので、その不要な反応生成物の存在する位置を起点にクラックが発生し、その結果、接合部材のクラックの発生や接合界面から生じる剥離などの不具合を発生させ易い。
そこで、金属表面層121,122は、はんだ材料が濡れ拡がった後は、Znのはんだ浴中に取り込み消失させる。
はんだ材料が濡れ拡がった後の接合界面で、金属表面層121,122が消失するような金属表面層121,122の厚さは、はんだ接合時の加熱温度や加熱時間、更にははんだ材料の種類などによって異なるため、一概に決めることはできず、適宜好適な膜厚を採用することが望ましい。
しかしながら、概ね、3nm以上1000nm以下であることが好ましく、10nm以上200nm以下であることが好ましい。膜厚が薄すぎると、接合部分が島状となり均一に接合することができない場合がある。一方、1000nmよりも厚い場合には、Zn系はんだ浴中に全てが取り込まれず、金属表面層121,122が残存する場合がある。
金属表面層121,122は、スパッタリングやめっき、蒸着等によって形成することができる。
(接合体の製造方法)
図1(A)に示すように、第1部材101と第2部材102のそれぞれの表面にニッケル層111,112を形成する。更に、ニッケル層111,112の上に、金属表面層121,122を形成する。
次に、図1(A)に示すように、第1部材101と第2部材102におけるそれぞれの金属表面層121,122が対向するように配置し、その間にZn系はんだ材料50を挟み、第1部材101/ニッケル層111/金属表面層121/Zn系はんだ材料50/金属表面層122/ニッケル層112/第2部材102をこの順に積層した状態で、リフロー法等を利用して接合して、接合体300を形成する。
接合は、Zn系はんだ材料50の融点よりも30℃〜60℃程度高い温度で行うことが好ましい。また、接合は、不活性ガス又は還元ガス雰囲気下で行なう。
被接合面の表面に設けられた金属表面層121,122は非常に薄く、Zn系はんだ材料50の体積に比べて桁違いに少ない。そのため、接合時の加熱により溶融したZn系はんだ材料50のはんだ浴の中に金属表面層121,122が取り込まれて、結果、図1(B)に示すように、金属表面層121,122は接合界面には残存しない。
その結果、Zn系はんだ材料50は、ニッケル層111,112と接する。この状態で冷熱サイクルに曝されても、NiとZnとは不要な反応生成物を生成させ難い。したがって、接合界面で不要な反応生成物を生成させにくく、反応生成物を起点としたクラックの発生が防止でき、界面での剥離などの不具合の発生が抑えられる。
形成された接合部501の層の厚さは、熱伝導及び熱応力の観点から5μm以上500μm以下であることが好ましく、10μm以上200μm以下であることがより好ましい。
図2では、接合によって濡れ拡がったZn系はんだ材料50の状態を説明する。第1部材101と第2部材102の形状や大きさに特に制限はないが、図2では、第1部材101の被接合面が、第2部材102の被接合面よりも大きい場合で説明する。
図2(A)は接合前の状態を示し、図2(B)は接合後の状態を示す。
本発明においてはZnの濡れ性が向上しているため、図2(B)に示すように、接合の加熱によってはんだ材料が均一に濡れ拡がり、はんだ材料はフィレットと呼ばれる裾拡がりの形状となる場合がある。このような接合形状であっても均一に接合しているのであれば問題ないが、フィレットの拡がりを抑制する方法としては、以下の方法を例示することができる。
例えば、図3(A)(B)に示すように、第1部材101に設ける金属表面層121の面積を第1部材101の被接合面よりも小さくする方法が挙げられる。
所望の面積の金属表面層121を形成するには、絶縁基板上にマスキングシートなどを貼ってメッキしたり、或いは、開口部を有するマスク部材を装着してスパッタリングしたりすればよい。したがって、この方法では簡易な方法で、はんだ材料の濡れ拡がる面積を制御することができる。
なお、本発明の技術は、濡れ性に最も影響のある界面の状態を直接的に変えるので、図3に示すように、はんだ材料の濡れ拡がる範囲を制御することが容易である。
これに対して、従来のように、はんだ材料に他の物質を添加して濡れ性を向上させる方法では、濡れ性に直接影響を及ぼす界面のみならず、はんだ材料全体も改質されているので、はんだ材料が濡れ拡がる範囲を制御することは、本発明に比べて困難である。
また、図4(A)(B)に示すように、予めはんだ材料の拡がりを抑止する部分にレジスト70等をパターニングしておくことで、はんだ材料の濡れ拡がりを制御することができる。
接合後に不要なレジストを除去することも可能であり、耐熱性の高いレジストの場合には、そのまま残存させてもよい。
なお、Zn系はんだ材料50で接合した後の接合面では、金属表面層121,122が消失している。しかし、図2(B)に示すように、金属表面層121,122が残存している領域Aが確認できれば、本発明の方法を適用したか否かは確認可能である。
<パワー半導体モジュール及びその製造方法>
本発明のパワー半導体モジュールは、パワー半導体素子と絶縁基板と放熱板とを有する。更に、前記パワー半導体素子と前記絶縁基板との間の第一接合部、及び前記絶縁基板と前記放熱板との間の第二接合部を有する。
本発明では、第一接合部及び第二接合部の少なくとも一方が、上述のZn系はんだ材料で接合されていればよく、第一接合部及び第二接合部の両者がZn系はんだ材料で接合されていてもよい。
更に、本発明では、Zn系はんだ材料によって接合する被接合面には、ニッケル層を備え、更に、前記ニッケル層の表面に金属表面層(望ましくはCu系層)を備える。金属表面層は、Zn系はんだ材料で接合した後で消失していることが望ましい。
上記の構成のパワー半導体モジュールとすることで、パワー半導体モジュールの接合部分における耐熱性が向上し、緻密に接合される。また被接合部材どうしが傾斜して接合するなどの不具合の発生が抑えられたパワー半導体モジュールとなる。
なお、本発明のパワー半導体モジュールでは、Zn系はんだ材料を、第一接合部及び第二接合部のいずれに適用してもよく、また、第一接合部を先に接合し次に第二接合部を接合してもよいし、第二接合部を先に接合した後、第一接合部を接合してもよい。
しかし、いずれにしても2回目のはんだ付けの温度が、1回目に用いたはんだ材料の融点よりも高いと、2回目のはんだ付けの際に1回目にはんだ付けした部分が溶融して、位置ずれを起こしたり傾斜したりといった不具合を発生させてしまう。
この問題を回避するため、一般的に、1回目に用いるはんだ材料の融点は、2回目に用いるはんだ材料の融点よりも高くなるように、はんだの材料を選択する。好適には、2回目の接合に用いるはんだ材料の融点は、1回目の接合に用いるはんだ材料の融点よりも30℃以上低いことが望ましい。
つまり1回目の接合に、融点が約380〜420℃のZn系はんだ材料を適用した場合、2回目の接合に用いるはんだ材料は、Zn系はんだ材料の融点よりも30℃以上低い融点を有するものとすることが好ましい。一方で、パワー半導体からの発熱を考慮すると、2回目の接合に用いるはんだ材料の融点は200℃以上であることが望ましい。よって、1回目の接合に、Zn系はんだ材料を適用した場合には、2回目の接合に用いるはんだ材料は、融点が210℃〜350℃程度のものを適用することが好ましい。
他方、2回目の接合に、Zn系はんだ材料を適用した場合には、1回目の接合に用いるはんだ材料は、Zn系はんだ材料の融点よりも30℃以上高い固相線温度を有するものであることが好ましい。一方で、はんだ付けの際の加熱によって半導体素子が破壊されるのを防ぐには、融点が650℃以下、好ましくは450℃以下であることが好ましい。よって、2回目の接合にZn系はんだ材料を適用した場合には、1回目の接合に用いるはんだ材料は、融点が450〜650℃のものを適用することが好ましい。
上記から、Zn系はんだ材料は、その融点が約380〜420℃であるという観点から1回目の接合に用いることが好ましく、2回目の接合に用いるはんだ材料は、210℃〜350℃程度の融点を有する材料を適用することが好ましい。
このような条件下で、2回目の接合に用いるはんだ材料としては、Bi系はんだ材料(融点:約270℃)やAu系はんだ材料(融点:約280℃)、Sn−Sb系はんだ材料(融点:約250℃)などを挙げることができる。これらの中でも、2回目の接合に用いるはんだ材料としては、Bi系はんだ材料を適用することが、貴金属を用いないというコスト面、安全性の観点から好適である。
なお、大量の熱を発する半導体素子に近い側の第一接合部には、融点の高いZn系はんだ材料を適用し、半導体素子から遠い側の第二接合部には、Bi系はんだ材料等、Zn系はんだ材料よりも融点の低いはんだ材料を適用することが好適である。
したがって、以下、図5に示す第一の実施形態では、第一接合部にはZn系はんだ材料を適用し、第二接合部にはその他のはんだ材料を適用する場合について説明する。
[第一の実施形態のパワー半導体モジュール]
図5に、第一の実施形態のパワー半導体モジュール10の要部断面図を模式的に示す。
パワー半導体モジュール10は、パワー半導体素子20と絶縁部30と放熱板40とを有する。パワー半導体素子20と絶縁部30との間は第一接合部500によって接合される。絶縁部30と放熱板40との間は第二接合部600によって接合される。
パワー半導体モジュール10は、車載用インバータなどに用いられるものである。パワー半導体モジュール10の周辺には図示しない内燃機関が設けられているために、パワー半導体モジュール10が置かれている環境はかなりの高温となっている。さらに、パワー半導体素子として次世代のGaNやSiCを用いた場合には、パワー半導体素子20からの発熱が大きく、パワー半導体モジュール10の温度が上昇する。
パワー半導体素子20が自身の発する熱や高温の周囲環境によって破壊するのを防ぐよう、冷却水が流動する冷却管(図示せず)が設けられ、冷却管とパワー半導体素子20との間に放熱板40が設けられる。
したがって、一般的にパワー半導体モジュールに求められる性能としては、第一に、冷却と発熱を繰り返す冷熱サイクルに対して、半導体や絶縁基板など被接合部材の亀裂、接合部分のクラックの発生や、接合界面から生じる剥離などの不具合を生じさせないことであり、第二に、絶縁基板によって確実に絶縁させることであり、第三にパワー半導体素子から発せられた熱を放熱板までなるべく蓄積することなく伝えることである。
冷熱サイクルに対して上記亀裂、クラック、剥離などを発生させないためには、半導体素子20、絶縁基板30、放熱板40及び接合部500,600などの部材そのものが温度変化に対して耐久性がなければならず、加えて、冷熱サイクルにおいて、接合界面に不要な反応生成物が発生したり、この反応生成物が大きく成長しないことが重要である。かかる反応生成物は脆い物質であったり、逆に硬すぎる物質であったりして、反応生成物が発生した部位を起点として接合部材のクラックの発生や接合界面から生じる剥離等を起こしやすい。
また、各部材の熱膨張係数が近い値であることも、冷熱サイクルによる上記亀裂やクラック、剥離などの発生を抑制するのに重要である。熱膨張係数が全く異なる部材を接合すると、冷熱サイクルによって繰り返し起こる部材の体積変化によって、上記亀裂やクラック、剥離等を発生させやすくなる。
パワー半導体モジュールの接合部分に対して求められる性能としては、第一に、冷熱サイクルに対して半導体や絶縁基板の亀裂、接合部材のクラックの発生や、接合界面から生じる剥離などの不具合を生じさせないことであり、第二に、接合が均一に行われ、部材が傾斜して接合されないことである。
第一の実施形態のパワー半導体モジュールでは、第一接合部500にZn系はんだ材料50を適用して接合しているため、接合部分の耐熱性は高くなっている。
また、Zn系はんだ材料50が接する界面には金属表面層24,39が設けられているので、被接合面に対するZn系はんだ材料50の濡れ性が向上している。その結果、接合が均一に行われるので、部材が傾斜して接合される等の不具合を発生させず、また、熱伝導が阻害されるのを防ぐことができる。
一方で、接合後のパワー半導体モジュールでは、Zn系はんだ材料50が接する部分においては、はんだ浴中に金属表面層24,39が取り込まれて、金属表面層24,39は消失している。
反応性金属が亜鉛(Zn)と接した状態で残存していると、パワー半導体モジュールを製品として使用している間に半導体素子から発せられる熱によって、反応性金属と亜鉛(Zn)とが反応し、不要な反応生成物を生成することがある。
これに対して、Zn系はんだ材料50が接する部分において、Znはんだ浴中に反応性金属が取り込まれて金属表面層24,39が消失していれば、Znと反応性金属とによる不要な反応生成物を生じることなく強固に接合する。その結果、反応生成物の生成に起因した上記クラックや剥離などの不具合の発生が抑制される。
この場合、金属表面層24,39は、Znと接している部分において消失していればよく、Zn系はんだ材料50が接していない部分については、残存していても構わない。
更に、本発明では、被接合面にニッケル層22,38を設けているため、金属表面層24,39が消失した後には、ニッケル層22,38とZn系はんだ材料50とが接合している。ZnとNiとの界面では、パワー半導体モジュールを製品として使用したときに半導体素子から発せられる熱によっても、不要な反応生成物を生成させない。その結果、不要な反応生成物に因るクラックの発生や接合界面での剥離の発生を抑制することができる。
なお、図5のパワー半導体モジュールでは、金属表面層24、39を点線で図示しているが、第一接合部500では、これらの金属表面層24、39は消失している。
更に、パワー半導体モジュールの各部材について、詳細に説明する。
(第一接合部)
本発明における第一接合部500は、パワー半導体素子20と絶縁部30との間を接合するために設けられる。第一接合部500では、上述のZn系はんだ材料50を適用する。
Zn系はんだ材料50の被接合面には、ニッケル層を備える。第一の実施形態では、第一接合部500にZn系はんだ材料50を適用するので、パワー半導体素子20と絶縁部30のそれぞれの被接合面にニッケル層22,38を備える。ニッケル層22,38を備えることで、Zn系はんだ材料50との界面において不要な反応生成物の生成を抑えることができ、温度変化に対しても耐性が高くなる。
Zn系はんだ材料50との被接合面に設けるニッケル層22,38の厚みは、0.1μm〜10μmであることが好ましく、0.5μm〜5μmであることがより好ましい。0.1μmよりも薄いと、接合時にはんだ材料に溶け込み消失する恐れがあり、10μmよりも厚いと、パワー半導体モジュール全体の熱膨張係数に影響を与え、熱応力を生じさせるようになるため好ましくない。
ニッケル層22,38は、スパッタリングやめっき、蒸着等によって形成することができる。
更に本発明では、前記ニッケル層22,38の表面に金属表面層24,39を形成し、Zn系はんだ材料50の濡れ性を改善している。前記接合体で説明した通り、金属表面層24,39としては、銅を主成分とする層(Cu系層)であることが好ましい。
本発明では、金属表面層24,39を設けることで、Znの濡れ性を改善し、緻密な接合を実現している。また均一な接合によって、部材が傾斜して接合される等の不具合が抑えられている。
金属表面層24,39は、はんだ材料が濡れ拡がった後は、Znのはんだ浴中に取り込まれ消失している。金属表面層24,39が、はんだ接合後には消失していると、パワー半導体モジュールを製品として使用したときの冷熱サイクルによっても、不要な反応生成物を生成させない。
はんだ材料が濡れ拡がった後の接合界面で、金属表面層24,39が消失するような金属表面層24,39の厚さは、はんだ接合時の加熱温度や加熱時間、更にははんだ材料の種類などによって異なるため、一概に決めることはできず、適宜好適な膜厚を採用することが望ましい。
しかしながら、概ね、3nm以上1000nm以下であることが好ましく、10nm以上200nm以下であることが好ましい。膜厚が薄すぎると、接合部分が島状となり均一に接合することができない場合がある。一方、1000nmよりも厚い場合には、Zn系はんだ浴中に全てが取り込まれず、金属表面層24,39が残存する場合がある。
金属表面層24,39は、スパッタリングやめっき、蒸着等によって形成することができる。
接合後に形成された第一接合部500の層の厚さは、熱伝導及び熱応力の観点から5μm以上500μm以下であることが好ましく、10μm以上200μm以下であることがより好ましい。
(第二接合部)
本発明における第二接合部600は、絶縁部30と放熱板40との間を接合するために設けられる。第二接合部600の材質としては特に制限されないが、第一の実施形態では上記第一接合部500に約380〜420℃の融点を有するZn系はんだ材料50を適用するため、製造工程上、210℃〜350℃程度の融点を有する材料を適用することが好ましい。
上記融点を有するはんだ材料としては、Bi系はんだ材料(融点:約270℃)やAu系はんだ材料(融点:約280℃)、Sn−Sb系はんだ材料(融点:約250℃)などを適用することができる。
Bi系はんだ材料としては、Bi単体のほかに、BiにCu、Ni、Agなどを添加したものを挙げることができるが、下記(1)〜(4)に記載のBi系はんだ材料であることが固相線温度を低下させない観点から好ましい。
更に、下記(1)〜(4)に記載のBi系はんだ材料の中でも、Biの脆性を解消して機械的強度を高める観点からは、下記(2)〜(4)のBi系はんだ材料であることが好ましい。
(1)Bi単体
(2)Bi中にCuAlMn合金粒子を分散させたBi−CuAlMn
(3)BiにCuを添加した材料
(4)BiにNiを添加した材料
また、Au系はんだ材料としては、Au−20Sn(融点280℃)、Au−3Si(融点363℃)、Au−12.5Ge(融点361℃)などを挙げることができる。
Sn−Sb系はんだ材料としては、Sn−5Sb(融点236℃)、Sn−9Sb(融点246℃)などを挙げることができる。
(パワー半導体素子)
パワー半導体素子20としては、特に制限することなく用途に応じて適宜適用することができ、一般的なSi基板なども適用できる。
本発明では、次世代素子としてGaN基板やSiC基板などを用いた場合であっても、第一接合部500に用いるZn系はんだ材料50の融点(固相線温度)が約380〜420℃のため、半導体素子の繰り返し使用によって放熱される200℃を超える高温に対しても、亀裂や剥離などの不具合を生じさせない信頼性の高いパワー半導体モジュールとなる。
第一の実施形態では、第一接合部500にZn系はんだ材料50を適用するので、パワー半導体素子20は、第一接合部500側の表面にニッケル層22を設ける。第一接合部500としてZn系はんだ材料50を用いた場合、Zn系はんだ材料50とニッケル層22との界面においては、冷熱サイクルによる不要な生成物を発生させることがないので、温度変化に対しても耐性が高くなる。
更にニッケル層22の表面には、上述の通り、金属表面層24が設けられる。この金属表面層24は接合時にはんだ浴に溶け込み、はんだ材料が濡れ拡がった後のZn系はんだ材料50との界面では、金属表面層24は残存しないことが望ましい。
(絶縁部)
絶縁部30における絶縁基板32としては、絶縁性を確保できるものであれば特に制限されず適用することができるが、好ましくは冷却サイクル時に顕著な熱応力を生じさせないよう、半導体素子の熱膨張係数と同程度の熱膨張係数を有するものである。
具体的に好適な絶縁基板32としては、AlN、Si、Alなどで形成されるものを挙げることができ、この中でも熱伝導率及び熱膨張係数の観点から、Si又はAlNが好適である。更に、Siの破壊強度はAlNの破壊強度よりも高く、絶縁部材自体の寿命が長くなることから、絶縁基板32としてはSiであることがより好適である。
また、絶縁基板32におけるパワー半導体素子側の表面から半導体素子に電気を通すために絶縁基板32の表面に導電層34を設ける。また、温度変化に対するそりを抑制するために、放熱板40側にも導電層36を設けることが好ましい。
絶縁基板32としてAlNのセラミックスを用いる場合には、導電層34、36としては、Al、Cu、Mo、Niなどが好適であり、この中でもAl及びCuが好ましい。AlNの表面にAl層を設けると、温度変化に対して塑性変形を生じ、熱応力を緩和でき、Cu層を設けると導電率が高いことから薄くすることができ、熱応力を緩和できるため好適である。
つまり、AlNのセラミックスを絶縁基板32として適用する場合には、絶縁部30としては、Cu/AlN/Cu積層体又はAl/AlN/Al積層体であることが好ましい。
一方、絶縁基板32としてSiのセラミックスを用いる場合には、導電層34、36としては、Al、Cu、Mo、Niなどが好適であり、この中でもAl及びCuが好ましく、Cuであることがより好ましい。Cuは導電率が高いことからCu層を設けると導電率が高いことから薄くすることができ、熱応力を緩和できるため好適である。また、Cu/Si/Cu積層体は、冷熱サイクル試験においても破壊され難く、絶縁部30としての信頼性が高い。
絶縁基板32に備える導電層34、36の厚さは、0.01mm〜1mmであることが好ましく、0.05mm〜0.6mmであることがより好ましい。導電層34、36の厚さが0.01mm未満の場合には、導電層の延在方向での電流による損失及び発熱が無視できなくなり、1mmを超える場合には、パワー半導体モジュール全体の熱膨張係数に影響を与え、熱応力を生じさせるようになるため好ましくない。
絶縁基板32の両表面に導電層34、36を貼付する方法は特に制限されず、ロウ付けなどの公知の方法を適宜採用することができる。
Zn系はんだ材料50を適用する第一接合部500側の絶縁部30の表面には、ニッケル層38を設ける。上述の通り、Zn系はんだ材料50は、ニッケル層との界面においては、冷熱サイクルによる不要な生成物を発生させることがないので、ニッケル層38を設けることで温度変化に対しても亀裂や剥離などの不具合を生じさせない。
ニッケル層38の厚みは、0.1μm〜10μmであることが好ましく、3μm〜8μmであることがより好ましい。0.1μmよりも薄いと、接合時にはんだ材料に溶け込み消失する恐れがあり、10μmよりも厚いと、パワー半導体モジュール全体の熱膨張係数に影響を与え、熱応力を生じさせるようになるため好ましくない。
更にニッケル層38の表面には、上述の通り、金属表面層39が設けられる。この金属表面層39は接合時にはんだ浴に溶け込み、はんだ材料が濡れ拡がった後のZn系はんだ材料50との界面では、金属表面層39は残存しない。
第二接合部600側の絶縁部30の表面には、第二接合部600のはんだ材料に応じて、金属膜を適宜設けることもできる。
(放熱板)
放熱板40としては、放熱性を有するものであれば特に制限されず適用することができるが、熱伝導率が充分高く放熱板としての機能に優れ、また半導体素子の熱膨張係数に近いものを用いることが好ましい。
具体的に好適な放熱板40としては、Mo、Cu−Mo合金、Al−SiC、Cu、Alなどで形成されるものを挙げることができ、この中でも高い熱伝導率とパワー半導体素子に近い熱膨張係数を有することから、Moが好適である。
Moを放熱板に用いる場合には、はんだによる接合を可能とする観点から、Moの両面に他の金属層を設けることが好ましく、このような金属層としては、Cu、Niなどを挙げることができ、この中でもCuが好ましい。特に、放熱板40が、Moの表面にCu層を設けたCu層44/Mo層42/Cu層46の積層体であることが、熱伝導率と熱膨張係数との調整を図る観点から好適である。
このように、放熱板40が、Cu層44/Mo層42/Cu層46で構成される積層体である場合、各層の厚さの比率が、1/5/1〜1/12/1であることが好ましく、1/7/1〜1/9/1であることがより好ましい。1/5/1よりもMo層が薄くなると、パワー半導体素子の熱膨張係数から離れた熱膨張係数を有することになるため好ましくない。1/12/1よりもMo層が厚くなると、放熱板としての放熱機能が充分に発揮され難くなり、好ましくない。
具体的な層の厚さとしては、Cu層44、46は、0.05mm〜1mmであることが好ましく、0.2mm〜0.5mmであることがより好ましい。Mo層42の厚さは、1mm〜7mmであることが好ましく、2mm〜4mmであることがより好ましい。
Cu層44/Mo層42/Cu層46で構成される積層体は、放熱機能を充分に発揮させるため、全体の厚さは1mm〜8mmであることが好ましく、2mm〜5mmであることがより好ましい。
第二接合部600側の放熱板40の表面には、第二接合部600のはんだ材料に応じて、金属膜を適宜設けることもできる。
次に、第一の実施形態のパワー半導体モジュールの製造手順の一例を図6に示す。
(被接合面の処理)
図6(A)に示すように、パワー半導体素子20及び絶縁部30のそれぞれの表面にニッケル層22,38を形成する。更に、ニッケル層22,38の上に、金属表面層24,39を形成する。
(第一接合部の接合)
次に、図6(A)に示すように、パワー半導体素子20と絶縁部30におけるそれぞれの金属表面層24,39が対向するように配置し、その間にZn系はんだ材料50を挟み、パワー半導体素子20/ニッケル層22/金属表面層24/Zn系はんだ材料50(第一接合部)50/金属表面層39/ニッケル層38/絶縁部30をこの順に積層した状態で、リフロー法等を利用して接合して、第一接合部を形成する。
接合は、Zn系はんだ材料50の融点よりも30℃〜60℃程度高い温度で行うことが好ましい。また、接合は、不活性ガス又は還元ガス雰囲気下で行なう。
被接合面の表面に設けられた金属表面層24,39は非常に薄く、Zn系はんだ材料50の体積に比べて桁違いに少ない。そのため、接合時の加熱により溶融したZn系はんだ材料50のはんだ浴の中に金属表面層24,39が取り込まれて、結果、図6(B)に示すように、金属表面層24,39は接合界面には残存しない。
形成された第一接合部500の層の厚さは、熱伝導及び熱応力の観点から5μm以上500μm以下であることが好ましく、10μm以上200μm以下であることがより好ましい。
パワー半導体モジュールにおいて、絶縁部30の面積が半導体素子20より大きいため、濡れ拡がったZn系はんだ材料50の形状(フィレット)は、大きな拡がりを示し易い。しかし、フィレットの拡がりは、上述の接合体の製造方法で説明した方法を適用することで抑制できる。
(第二接合部の接合)
第二接合部600による接合では、図6(C)に示すように、第一接合部500によってパワー半導体素子20と接合した絶縁部30と、放熱板40とを用い、絶縁部30と放熱板40とが対向するように配置し、その間に第二接合部600に用いるはんだ材料を挟み、絶縁部30/はんだ材料60/放熱板40の順に積層した状態で、リフロー法等を利用して接合し、図5に示すパワー半導体モジュール10を得る。
このとき、第二接合部600のはんだ材料に応じて、第二接合部600に対する接合面となる絶縁部30および放熱板40の表面に、金属膜を適宜設けてもよい。
第一接合部500による接合と同様に、第二接合部600による接合でも、不活性ガス又は還元ガス雰囲気下で接合する。第二接合部600の接合温度は、第二接合部600のはんだ材料の融点よりも30℃〜60℃程度高い温度で、かつ第一接合部500に用いたZn系はんだ材料50の融点よりも30℃以上低い温度で接合することが好ましい。
1回目の接合に用いるZn系はんだ材料50の融点は、2回目に用いるはんだ材料の融点よりも高いので、2回目のはんだ付けの際に1回目にはんだ付けした部分が溶融して、位置ずれを起こしたり傾斜したりといった不具合が生じない。
また、第一の実施形態では、大量の熱を発する半導体素子に近い側の第一接合部500には、より融点の高いZn系はんだ材料50を適用し、半導体素子から遠い側の第二接合部600には、第一接合部500に用いたZn系はんだ材料50よりも融点の低いはんだ材料を適用するので、更に耐熱性に優れたパワー半導体モジュールとなる。
第二接合部600の厚さは、熱伝導及び熱応力の観点から5μm以上500μm以下であることが好ましく、10μm以上300μm以下であることがより好ましい。
[第二の実施形態のパワー半導体モジュール]
第一の実施形態のパワー半導体モジュールでは、第一接合部500にZn系はんだ材料50を適用し、第二接合部600にはZn系はんだ材料50よりも融点の低いはんだ材料を適用したが、第二の実施形態のパワー半導体モジュールでは、第一接合部500にZn系はんだ材料50よりも融点の低いはんだ材料を適用し、第二接合部600にZn系はんだ材料50を適用する。
第二の実施形態では、第二接合部600を先に接合し、第一接合部500を2回目に接合する。Zn系はんだ材料50を用いる第二接合部600の被接合面には、ニッケル層を設け、さらにニッケル層の表面には金属表面層を設ける。その他については、第一の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
[第三の実施形態のパワー半導体モジュール]
Zn系はんだ材料50に含まれる合金組成の種類や添加剤の種類、添加剤の添加量を変えることで、融点が大きく変わる場合には、第一接合部500と第二接合部600の両者に、Zn系はんだ材料50を適用することができる。
この場合においても、2回目の接合に用いるはんだ材料の融点は、1回目の接合に用いるはんだ材料の融点よりも30℃以上低いことが望ましく、且つパワー半導体からの発熱を考慮して200℃以上であることが望ましい。
さらに、融点のより高い方のはんだ材料を第一接合部500に適用し、それよりも融点の低いはんだ材料を第二接合部600に適用することが、パワー半導体素子20からの発熱を考慮した場合に好ましい。
第三の実施形態のパワー半導体モジュールでは、Zn系はんだ材料50を第一接合部500と第二接合部600に適用するので、それぞれの被接合面である、パワー半導体素子20と絶縁部30と放熱板40の表面に、ニッケル層を設け、さらにニッケル層の表面には金属表面層を設ける。その他については、第一の実施形態のパワー半導体モジュールと同様であるので、説明を省略する。
以下では実施例により本発明を説明するが、本発明のパワー半導体モジュールの製造方法の一例について述べるものであり、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
図6(A)(B)に従い、パワー半導体素子と絶縁基板とをZn系はんだ材料50で接合して、図6(B)に示す構成の評価試験体−1を作製した。
<パワー半導体素子の準備>
接合面が1cmのGaNパワー半導体素子20を準備し、その最表面にニッケル層22をスパッタリングで形成した。ニッケル層22の表面にはCu層24をスパッタリングで形成した。ニッケル層22とCu層24の厚さを電子顕微鏡で観測したところ、ニッケル層22の厚さは、0.7μmであり、Cu層24の厚さは、50nmであった。
<絶縁部の準備>
一方、絶縁基板32としてのSiのセラミックス板の両面にロウ付けによってCu層34、36を貼り付け、Cu層34/Si層32/Cu層36の積層体を作製した。Si層32の厚さは320μmであり、Cu層34,36の厚さは150μmであった。
更にこの積層体のCu層の表面にニッケル層38をメッキにより形成し、更にニッケル層38の上にCu層39をスパッタリングにより成膜し、絶縁部30を作製した。なお、メッキの際には、メッキしない面はマスキングシートなどを貼って保護した。Cu層39の厚さは、50nmであった。
<第一接合部の準備>
Znに4質量%のAlを添加したはんだ材料(Zn0.96Al0.04合金:融点380℃)を準備し、圧延により、厚さ0.1mmの箔状に加工した。
<第一接合部の接合>
上記準備したパワー半導体素子20のCu層24と、絶縁部30のCu層39とが対向するように配置し、その間にZn0.96Al0.04層50を挟み込んだ状態で、位置決めをするためのカーボン治具にセットし、電気炉に入れた。
電気炉の炉心管には、5vol%の水素ガスを含む窒素ガスが常時流入され、内部は還元性雰囲気とした。その状態で、室温から430℃まで30分かけて昇温させた後、5分間430℃の状態を保ち、その後、常温付近まで冷却してから取り出して、評価試験体−1を得た。
<接合面の観察>
試験体−1は、始めに超音波探傷によって、接合面全体を非破壊で観察した後に、試験体−1を切断して断面を研磨した後に、その断面を電子顕微鏡により観察した。
その結果、試験体−1の接合面には若干のボイドが確認されたものの、全体的に緻密な接合であることが分かった。
また、試験体−1の接合界面近傍にCuが残存している様子は見られなかった。はんだが溶融した際に、はんだ浴に取り込まれたものと思われる。
[比較例1]
実施例1の評価試験体−1において、Cu層24,39を設けない以外は同様にして、比較の評価試験体−2を作製した。
得られた比較の評価試験体−2についても、実施例1と同様にして接合面を観察した。
その結果、比較の評価試験体−2では、接合されていない部分が多く観察された。これは、濡れ性が悪く、溶融したはんだが流れ広がり難く、その部分が未接合になったものと思われる。
本実施形態の接合体の製造方法の一例を説明する図である。図1(A)は接合前の状態を示し、図1(B)接合後の接合体の状態を示す。 亜鉛を主成分とするはんだ材料について、濡れ拡がりの様子を説明する図である。 亜鉛を主成分とするはんだ材料について、濡れ拡がりの制御方法の一例を示す図であり、(A)は接合前の状態を説明する図であり、(B)は接合後の状態を説明する図である。 亜鉛を主成分とするはんだ材料について、濡れ拡がりの制御方法の他の一例を示す図であり、(A)は接合前の状態を説明する図であり、(B)は接合後の状態を説明する図である。 第一の実施形態のパワー半導体モジュールの構成を説明する図である。 第一の実施形態のパワー半導体モジュールの製造方法の一例を説明する図である。
符号の説明
10 パワー半導体モジュール
20 パワー半導体素子
22,38 ニッケル層
24,39,121,122 金属表面層
30 絶縁部
32 絶縁基板
34、36 導電層
40 放熱板
42 Mo層
44、46 Cu層
50 亜鉛を主成分とするはんだ材料(Zn系はんだ材料)
501 接合部
500 第一接合部
600 第二接合部
70 レジスト
101 第1部材
102 第2部材

Claims (16)

  1. 第1部材と第2部材のそれぞれの被接合面にニッケル層を形成し、
    前記ニッケル層の表面に、亜鉛との反応性が高く亜鉛と合金を生成する金属表面層を形成し、
    前記金属表面層を対向させ、対向する前記金属表面層の間を、亜鉛を主成分とするはんだ材料で接合し、
    前記接合によって、前記金属表面層を消失させることを特徴とする接合体の製造方法。
  2. 前記金属表面層が、銅を主成分とする層であることを特徴とする請求項1に記載の接合体の製造方法。
  3. 接合前の前記金属表面層の厚さが、3nm以上1000nm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の接合体の製造方法。
  4. 接合前の前記金属表面層の厚さが、10nm以上200nm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の接合体の製造方法。
  5. 第1部材と第2部材とを有し、
    前記第1部材及び第2部材の被接合面に、ニッケル層を備え、
    前記第1部材と第2部材の間に、亜鉛を主成分とするはんだ材料で接合された接合部を有し、
    前記接合部は、前記ニッケル層の表面に、亜鉛との反応性が高く亜鉛と合金を生成する金属表面層を備えた後に、前記第1部材と第2部材の間を前記亜鉛を主成分とするはんだ材料で接合して形成されてなり、
    且つ前記接合部では、前記金属表面層が消失していることを特徴とする接合体。
  6. 前記金属表面層が、銅を主成分とする層であることを特徴とする請求項5に記載の接合体。
  7. パワー半導体素子と絶縁基板との間の第一接合部、及び絶縁基板と放熱板との間の第二接合部の少なくとも一方を、亜鉛を主成分とするはんだ材料で接合するパワー半導体モジュールの製造方法であり、
    前記第一接合部を、前記亜鉛を主成分とするはんだ材料で接合する場合には、パワー半導体素子と絶縁基板のそれぞれの前記第一接合部側の表面にニッケル層を形成し、前記第二接合部を、前記亜鉛を主成分とするはんだ材料で接合する場合には、絶縁基板と放熱板のそれぞれの前記第二接合部側の表面にニッケル層を形成し、
    前記ニッケル層の表面に、亜鉛との反応性が高く亜鉛と合金を生成する金属表面層を形成し、
    前記金属表面層を対向させ、対向する前記金属表面層の間を、前記亜鉛を主成分とするはんだ材料で接合し、
    前記接合によって、前記金属表面層を消失させることを特徴とするパワー半導体モジュールの製造方法。
  8. 前記金属表面層が、銅を主成分とする層であることを特徴とする請求項7に記載のパワー半導体モジュールの製造方法。
  9. 接合前の前記金属表面層の厚さが、3nm以上1000nm以下であることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のパワー半導体モジュールの製造方法。
  10. 接合前の前記金属表面層の厚さが、10nm以上200nm以下であることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のパワー半導体モジュールの製造方法。
  11. パワー半導体素子と、絶縁基板と、放熱板と、を有し、
    前記パワー半導体素子と前記絶縁基板との間の第一接合部、及び前記絶縁基板と前記放熱板との間の第二接合部の少なくとも一方を、亜鉛を主成分とするはんだ材料により接合してなり、
    前記第一接合部を、前記亜鉛を主成分とするはんだ材料で接合する場合には、パワー半導体素子と絶縁基板のそれぞれの前記第一接合部側の表面にニッケル層を備え、前記第二接合部を、前記亜鉛を主成分とするはんだ材料で接合する場合には、絶縁基板と放熱板のそれぞれの前記第二接合部側の表面にニッケル層を備え、
    前記ニッケル層の表面に、亜鉛との反応性が高く亜鉛と合金を生成する金属表面層を備えた後に、前記亜鉛を主成分とするはんだ材料で接合し、接合した後の接合面では、前記金属表面層が消失していることを特徴とするパワー半導体モジュール。
  12. 前記金属表面層が、銅を主成分とする層であることを特徴とする請求項11に記載のパワー半導体モジュール。
  13. 前記パワー半導体素子が、GaN又はSiCを用いて形成されてなることを特徴とする請求項11又は請求項12に記載のパワー半導体モジュール。
  14. 前記絶縁基板がSi層であり、Si層の両表面にCuで形成される導電層を備えることを特徴とする請求項11〜請求項13のいずれか1項に記載のパワー半導体モジュール。
  15. 前記放熱板が、Mo層の両面にCu層を有するCu層/Mo層/Cu層の積層体であることを特徴とする請求項11〜請求項14のいずれか1項に記載のパワー半導体モジュール。
  16. 前記放熱板におけるCu層/Mo層/Cu層の厚さの比率が、1/5/1〜1/12/1であることを特徴とする請求項15に記載のパワー半導体モジュール。
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