JP2009117168A - 全固体電池およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】硫化物系固体電解質を用いた非水系電池において、導電率を確保しながら、空気中の水分との反応による硫化水素の発生を防止することができる安全性に優れた全固体電池とその製造方法を提供する。
【解決手段】電池容器21内において、正極11および負極12と、その正極11および負極12に挟まれて位置する硫化物系固体電解質5と、硫化物系固体電解質5を被覆する液状物質3とを備えることを特徴とする。液状物質は絶縁性の油であり、燃料油、潤滑油、冷媒系油およびイオン液体等を用いる事ができる。
【選択図】図2
【解決手段】電池容器21内において、正極11および負極12と、その正極11および負極12に挟まれて位置する硫化物系固体電解質5と、硫化物系固体電解質5を被覆する液状物質3とを備えることを特徴とする。液状物質は絶縁性の油であり、燃料油、潤滑油、冷媒系油およびイオン液体等を用いる事ができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、全固体電池およびその製造方法に関し、より具体的には、硫化物固体電解質を用いた上で、より安全性を高めた全固体電池およびその製造方法に関するものである。
携帯用の電子機器に多様な電池が搭載される時代にあって、電池には、軽量化、小型化または高エネルギー密度化などの高性能化と並んで、またはそれ以上に安全性の確保が求められる。たとえば電解質の有機溶媒電解液を用いたリチウム系二次電池は、不可避的に混入する金属微粒子などの不純物と有機溶媒電解液とが反応して不都合を生じるため、有機溶媒電解液ではなく固体電解質やイオン液体を電解質に用いた電池が精力的に検討されている。
固体電解質を用いた全固体電池は、上述のような金属微粒子等との反応がないため、安全性が要求される二次電池等への利用が始まっているが、室温での導電率が有機溶媒電解質に比べて非常に低く、かつ電池容量も小さいという問題を有する。これを打開するものとして、分極率の大きい硫化物イオンを用いた硫化物固体電解質が提案されている。たとえば、Li2S−X(X;SiS2,GeS2,B2S3)−Li3PO4系の固体電解質が提案されている(特許文献1)。また、三種混合(aX,bLi2S,Y)系の固体電解質において、XがP2S5またはSiS2であり、Yが酸素含有リチウム化合物である電解質の提案がなされている(特許文献2)。さらに、0.66Li2S−0.33P2S5系などの硫化物固体電解質の提案もなされている(非特許文献1)。これらの硫化物固体電解質は、金属微粒子等の不純物との非反応性および導電率の向上という点では優れている。
しかしながら、硫化物固体電解質は、電池本体に混入する金属微粒子などの不純物との反応は不活性ではあるが、空気中の水分と反応して分解しながら硫化水素(H2S)を発生し、電解質として機能しなくなる欠点を有する。電解質として機能しなくなることは電池性能の劣化に直結するので避ける必要があるが、それ以上に、硫化水素は空気中の濃度が所定レベルを超えると人命にかかわるおそれがあるので、その発生はたとえ微量といえども厳に防止する必要がある。
そこで、本発明は、硫化物固体電解質を用いて導電率を確保しながら、空気中の水分との反応による硫化水素の発生を防止することができる全固体電池およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の全固体電池は、正極および負極と、その正極および負極に挟まれて位置する硫化物固体電解質と、硫化物固体電解質を被覆する液状物質とを備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、(正極/硫化物固体電解質/負極)で構成される電池本体を収容する電池容器が破壊され、硫化物固体電解質が大気にさらされても、液状物質で被覆されているので、水分と反応せず、硫化水素の発生を防ぐことができる。硫化物固体電解質を被覆している液状物質を、液状被覆物と呼び、とくに硫化物固体電解質を層状に被覆している部分を液状被覆層と呼ぶ。また、導電率は硫化物固体電解質が有する高い導電率によって確保される。なお、上記の全固体電池は、一次電池でも二次電池でもよく、また主にリチウム電池を対象にするが、硫化物固体電解質を備える限り、リチウム電池である必要はない。また、硫化物固体電解質は、2種類以上の化合物が混合して形成される場合、少なくとも1種類が硫化物であればよい。
上記の液状物質の動粘度を50000cSt以下とすることができる。これによって、硫化物固体電解質の液状被覆層または液状被覆物が貫通されたり、または硫化物固体電解質が破断しても、長い時間をかけずに即座に周囲の液状被覆物が傷や破断面に移動して硫化物固体電解質を被覆することができる。動粘度が50000cStを超えると、上記の傷や破断面が発生しても、周囲の液状物質の移動は徐々にしか生じず、硫化物固体電解質が大気と接触する状態が比較的長い時間持続することになる。このため、硫化水素の発生を確実に防止することができない。動粘度は低い場合には、サラサラした状態の液状物質となるが、蒸発してなくならない限り、数原子層でも濡れ状態にあれば、大気との接触は防止されるので、動粘度の下限はとくに設けなくてもよい。
上記の液状物質を絶縁性の油とすることができる。ここで、油は、常温で液体であり、水に不溶で、粘性があり、燃焼するものをいい、比重は水より小さくても、大きくてもまた同等でもよい。上記の油のうち絶縁性を有するものが、硫化物固体電解質を被覆するので、硫化物固体電解質の高い導電率を得ながら、液状被覆物により空気から遮断し、また液状被覆層が破壊された場合でも大気との接触を自動的に修復することができ、硫化水素の発生を、確実にかつ安定して防止することができる。
前記絶縁性の油を、燃料油、潤滑油、および冷媒系油の中から選ばれる1種類以上の油とすることができる。これによって、入手が容易な市販品の油を用いて、液状被覆物または液状被覆層すなわち上記の場合の油被覆物または油状被覆層を形成することができる。ここで、上記の潤滑油は、日本工業規格(JIS)によれば、用途別に、冷凍機油、タービン油、内燃機関用潤滑油(エンジン油)、ギヤ油、グリース、流動パラフィン、マシン油、軸受油、切削油剤、熱処理油、さび止め油、絶縁油(このあと詳細に説明する)に分類されており、これらすべての油類を対象とする。これらの油は、いずれもできる限り広義に解釈されるべきである。
上記の潤滑油のうち、最後にあげた絶縁油について特に説明を加えると、変圧器、コンデンサ、遮断器などの電気製品に電気の絶縁、発生熱の除去、冷却などを目的として用いられる。上記絶縁油は、石油系鉱油のほかに、アルキルベンゼン系、ポリブテン系、アルキルナフタレン系、アルキルジフェニルエタン系、シリコーン油系などの合成品も用いられる。上記の潤滑油の中でも、絶縁破壊電圧が大きく、体積抵抗率が大きいなどの電気的特性のほかに、酸化安定性、冷却性、不揮発性、流動性が高いものが、上記絶縁油に対応する。
上記の絶縁性の油を、潤滑油のなかの絶縁油に属するポリシロキサン類とすることができる。ポリシロキサン類は上記シリコーン油系に属し、動粘度を広範囲にわたって容易に調整することができるので、これによって、電池の種類に応じて適切な動粘度の絶縁油を用いることができる。ポリシロキサン類については、低分子量ポリシロキサンは粘稠液体であり、シリコーン油(上記シリコーン油系の一種)と呼ばれている。シリコーン油は、上記のJIS規格の分類のシリコーン油系の一種であるが、このシリコーン油は、潤滑油、作動油、電気絶縁油、真空用グリース、つや出し、熱媒体、離型剤、消泡剤、皮膚保護など用途は多岐にわたる。ポリシロキサンは、高分子量になるにしたがって、流動性が低下するので、上述の動粘度50000cStに対応する分子量以下の分子量のものを用いるのがよい。
上記の液状物質をイオン液体とすることができる。イオン液体は、電気化学的もまた化学的にも安定で、かつ室温において硫化物固体電解質と反応しないので、硫化物固体電解質の液状被覆物形成材料として好ましい。さらに高温時には硫化物固体電解質と反応して硫化物固体電解質を不活性化するので、何らかの事故で高温になったとき、反応拡大抑止力を有する。また、硫化物固体電解質が圧粉体の場合、上記の液状物質は気孔を充填するように侵入するが、イオン液体の場合は、その気孔を充填した状態で、電解質として機能して電池反応に寄与することができ、その分、導電率の向上を得ることができる。
前記イオン液体において、カチオンが、TMPA(トリメチルプロピルアンモニウム)、TMMMA(トリメチルメトキシメチルアンモニウム)、TMPhA(トリメチルフェニールアンモニウム)、EMI(1エチル3メチルイミダゾリウム)、TES(トリエチルスルフォニウム)、BP(ブチルピリジニウム)の内から選ばれる1種類以上でなり、アニオンが、TFSI(トリフルオロメタンスルフォニルイミド)、FSI(フルオロスルフォニルイミド)、TSAC(トリフルオロスルフォニルアセチルイミド)、AlCl4(クロロアルミネート)、BF4(テトラフルオロボレート)、F(フルオライド)、Cl(クロライド)、I(アイオダイド)、Br(ブロマイド)の内より選ばれた1種類以上とすることができる。これによって、入手容易なイオン液体を用いて液状被覆物を形成し、硫化物固体電解質の破断や、液状被覆層の破壊時の硫化水素発生を防止して、安全性を高めることができる。また、温度上昇時には、イオン液体は硫化物固体電解質と反応して硫化物固体電解質を不活性化するので、安全性をより確実にすることができる。さらに、Liイオン伝導性の支持塩、例えばLiTFSI(リチウムイオンとトリフルオロメタンスルフォニルイミドとの塩)を混合して、Liイオン伝導性を持たせたイオン液体を使用する事ができる。固体硫化物電解質に気孔がある場合、その気孔を充填するLiイオン伝導性イオン液体が電解質として機能して電池性能を高めることができる。
本発明の全固体電池の製造方法は、正極、負極、並びに該正極および負極に挟まれる硫化物固体電解質を含む電池本体を形成する工程と、液状物質を準備して、該液状物質が硫化物固体電解質を被覆するように配置して、電池本体を電池容器内に収納する工程とを備えることを特徴とする。
上記の方法によって、(正極/硫化物固体電解質/負極)で構成される電池本体を収容する電池容器が破壊され、硫化物固体電解質が大気にさらされても、硫化水素が発生しない全固体電池を製造することができる。ここで、液状物質の配置は、電池容器に対して行ってもよいし、硫化物固体電解質に対して行ってもよく、また両方とも行ってもよい。
本発明の全固体電池およびその製造方法によれば、硫化物固体電解質を用いて導電率を確保しながら、大気中の水分との反応による硫化水素の発生を防止することができる全固体電池を得ることができる。
1.構造
図1は、本発明の実施の形態における全固体電池を示す断面図である。全固体電池10において、電池本体15は、液状物質3に被覆された状態で電池容器21に収納されている。液状物質3は、最低限、電池本体15を構成する硫化物固体電解質を被覆していればよいが、硫化物固体電化質は正極および負極に挟まれた電池本体15の一体物の形態で製造されるので、電池本体15を液状物質3で被覆することにより、目的を達することができる。図2は、図1のA部拡大図である。図2において、硫化物固体電解質5は、圧粉体で形成されており、多孔質体となっている。この多孔質体の硫化物固体電解質5に、正極11または負極12が圧接されて、(正極11/硫化物固体電解質3/負極12)の電池本体15が形成される。液状物質3は、電池本体15を被覆し、また多孔質体の硫化物固体電解質3のポア(間隙)を充填する。
図1は、本発明の実施の形態における全固体電池を示す断面図である。全固体電池10において、電池本体15は、液状物質3に被覆された状態で電池容器21に収納されている。液状物質3は、最低限、電池本体15を構成する硫化物固体電解質を被覆していればよいが、硫化物固体電化質は正極および負極に挟まれた電池本体15の一体物の形態で製造されるので、電池本体15を液状物質3で被覆することにより、目的を達することができる。図2は、図1のA部拡大図である。図2において、硫化物固体電解質5は、圧粉体で形成されており、多孔質体となっている。この多孔質体の硫化物固体電解質5に、正極11または負極12が圧接されて、(正極11/硫化物固体電解質3/負極12)の電池本体15が形成される。液状物質3は、電池本体15を被覆し、また多孔質体の硫化物固体電解質3のポア(間隙)を充填する。
これにより、たとえ電池容器21が破壊されたとしても、液状物質3が電池本体15を被覆しているため、硫化物固体電解質5が大気と直接、触れることがない。したがってH2Sの発生を防ぐことができる。また、硫化物固体電解質5を被覆する液状被覆物が、硫化物固体電解質5の表面から排除されるような傷を受ける場合、または硫化物固体電解質5が破断する場合であっても、周囲の液状被覆物がその流動性により移動して健全な液状被覆層に連続して液状被覆層を形成することができる。したがって、液状被膜が硫化物固体電解質表面に存在しない事態になり、短い時間、硫化物固体電解質5が空気に触れることはあっても、自己修復されるので、連続して長時間、硫化水素を発生し続けることは防止される。
2.液状物質
(1)材料
液状物質としては、重油、電気絶縁油(鉱油、ポリブテン、メチルポリアリルメタン、シリコーン油等)、冷凍機油、タービン油、ギヤ油、マシン油、切削油、流動パラフィン類、ポリシロキサン類が適している。また、液状物質としては、イオン液体類も適している。特に、イオン液体では温度が100℃近くに上がると、硫化物固体電解質と反応して、硫化物を不活性化するため、電池の安全性はより高まる。また、液状物質3が、イオン液体である場合、多孔質体のポアを充填するイオン液体3は、電解質として正常に機能するので、電池の諸性能(導電度、全電流、電池容量など)を向上させることができる。
(1)材料
液状物質としては、重油、電気絶縁油(鉱油、ポリブテン、メチルポリアリルメタン、シリコーン油等)、冷凍機油、タービン油、ギヤ油、マシン油、切削油、流動パラフィン類、ポリシロキサン類が適している。また、液状物質としては、イオン液体類も適している。特に、イオン液体では温度が100℃近くに上がると、硫化物固体電解質と反応して、硫化物を不活性化するため、電池の安全性はより高まる。また、液状物質3が、イオン液体である場合、多孔質体のポアを充填するイオン液体3は、電解質として正常に機能するので、電池の諸性能(導電度、全電流、電池容量など)を向上させることができる。
(2)動粘度
液状物質の粘性も重要である。動粘度(25℃)が50000cSt(センチ・ストークス)を超えるようになると流動性が悪くなり、電池容器が壊れ、かつ全固体電池に割れが生じた時に、その割れに対して液状物質が追従できなくなる。この結果、液状被膜による被覆状態は損なわれ、硫化物固体電解質5が大気と接する部分が生じ、H2Sガスが発生するようになる。したがって、液状物質の動粘度は50000cStとするのがよい(動粘度の範囲について図5を参照)。液状物質は流動性があり硫化物固体電解質を濡らした状態を維持できれば、目的を達することができるので、動粘度の下限はとくに設けなくてもよい。たとえば(1)硫化物固体電解質を被覆するだけ十分の量の液状物質が供給できる状態(量および配置)にあれば、または、(2)とくに蒸発のない状態に密封されていれば(電池容器の閉缶状態では実現される)、粘性はとくに必要なく、サラサラした液状物質であっても目的を達することができる。たとえば動粘度10cSt未満の液状物質であっても目的を確実に達することが可能である。
液状物質の粘性も重要である。動粘度(25℃)が50000cSt(センチ・ストークス)を超えるようになると流動性が悪くなり、電池容器が壊れ、かつ全固体電池に割れが生じた時に、その割れに対して液状物質が追従できなくなる。この結果、液状被膜による被覆状態は損なわれ、硫化物固体電解質5が大気と接する部分が生じ、H2Sガスが発生するようになる。したがって、液状物質の動粘度は50000cStとするのがよい(動粘度の範囲について図5を参照)。液状物質は流動性があり硫化物固体電解質を濡らした状態を維持できれば、目的を達することができるので、動粘度の下限はとくに設けなくてもよい。たとえば(1)硫化物固体電解質を被覆するだけ十分の量の液状物質が供給できる状態(量および配置)にあれば、または、(2)とくに蒸発のない状態に密封されていれば(電池容器の閉缶状態では実現される)、粘性はとくに必要なく、サラサラした液状物質であっても目的を達することができる。たとえば動粘度10cSt未満の液状物質であっても目的を確実に達することが可能である。
上述のように、液状物質の動粘度の下限はとくに設けなくてもよいが、粘性はある程度あってもよい。粘性の具備によって、外部から硫化物固体電解質に、液状被覆物または液状被覆層を破壊する場合、または硫化物固体電解質が破断した場合など、硫化物固体電解質が大気に接触する場合が生じるかもしれないが、流動性および粘性の両方の具備により、自己修復的にその傷を安定的に被覆することができる。すなわち上記のような液状被膜層の貫通傷や硫化物固体電解質の破断面が生じても、(S1)流動性に基づいて、傷周囲の液状物質が移動してその外傷や破断面を被覆して、(S2)粘性に基づいて、周囲の被覆層と連続してその傷や破断面を覆う被覆層を維持することができる。その結果、大気と硫化物固体電解質との直接の接触を、安定して防ぐことができる。
3.変形例
図3は、図2に示す全固体電池10の変形例を示す部分拡大図であり、硫化物固体電解質5および正極11または負極12が気相成長法で作製されている点に特徴を有する。気相成長法で硫化物固体電解質5を形成した場合、緻密なものができるので、通常は多孔質体にはならない。このため、多孔質体の硫化物固体電解質(液状物質にイオン液体を用いない場合)に比較して、優れた電池の諸性能(導電度、全電流、電池容量など)を得ることができる。しかし、上記のイオン液体を液状物質に用いて多孔質体の間隙を充填して、電解質の作用を積極的に利用することを目指す場合には、気相成長法の層形成条件を変えることにより多孔質体を形成することは不可能ではない。これによって、「気相成長法による多孔質の硫化物固体電解質+多孔質の間隙を充填するイオン液体」という構成においても、多孔質のポアを充填するイオン液体による電解質作用を得ることができる。
図3は、図2に示す全固体電池10の変形例を示す部分拡大図であり、硫化物固体電解質5および正極11または負極12が気相成長法で作製されている点に特徴を有する。気相成長法で硫化物固体電解質5を形成した場合、緻密なものができるので、通常は多孔質体にはならない。このため、多孔質体の硫化物固体電解質(液状物質にイオン液体を用いない場合)に比較して、優れた電池の諸性能(導電度、全電流、電池容量など)を得ることができる。しかし、上記のイオン液体を液状物質に用いて多孔質体の間隙を充填して、電解質の作用を積極的に利用することを目指す場合には、気相成長法の層形成条件を変えることにより多孔質体を形成することは不可能ではない。これによって、「気相成長法による多孔質の硫化物固体電解質+多孔質の間隙を充填するイオン液体」という構成においても、多孔質のポアを充填するイオン液体による電解質作用を得ることができる。
4.製造方法
図4は、図1に示す全固体電池の製造方法を示す図である。電池本体15を作製し、その電池本体15に液状物質3を塗布するか、電池本体15を液状物質3の中に浸漬しておく。電池本体15に含まれる硫化物固体電解質5は、製造中と使用時とを問わず、空気中の水分と反応すれば硫化水素を発生するので、製造中は、閉缶までは水分との接触を避ける環境中で作製するのがよい。一方、電池容器21については、電池容器21の内壁や内底に液状物質を配置しておく。液状物質3を配置した電池容器21内に、液状物質3を配置した電池本体15を収納して、その後に閉缶する。上記の製造方法において、「電池本体15への液状物質3の配置」および「電池容器21への液状物質3の配置」のうち、いずれか一方を省略してもよい。この場合、上記一方を省略してもよいように、他方のみを十分注意して行うのがよい。図4に示す製造方法によって、硫化物固体電解質5は、液状物質によって常時、被覆された状態を維持することができる。
図4は、図1に示す全固体電池の製造方法を示す図である。電池本体15を作製し、その電池本体15に液状物質3を塗布するか、電池本体15を液状物質3の中に浸漬しておく。電池本体15に含まれる硫化物固体電解質5は、製造中と使用時とを問わず、空気中の水分と反応すれば硫化水素を発生するので、製造中は、閉缶までは水分との接触を避ける環境中で作製するのがよい。一方、電池容器21については、電池容器21の内壁や内底に液状物質を配置しておく。液状物質3を配置した電池容器21内に、液状物質3を配置した電池本体15を収納して、その後に閉缶する。上記の製造方法において、「電池本体15への液状物質3の配置」および「電池容器21への液状物質3の配置」のうち、いずれか一方を省略してもよい。この場合、上記一方を省略してもよいように、他方のみを十分注意して行うのがよい。図4に示す製造方法によって、硫化物固体電解質5は、液状物質によって常時、被覆された状態を維持することができる。
次に実施例により本発明の作用効果を説明する。
(実施例1:試験体S1)
In金属箔を負極、LiCoO2結晶粉末を正極活物質として使用し、固体電解質にはLi2S−P2S5系固体電解質粉末を用いて全固体型リチウム二次電池の本体を作製した。作製した電池本体を一旦ジメチルポリシロキサン液(動粘度;100cSt)に浸した後、アルミラミネート袋に封入した。これを試験体S1と呼ぶ(図5参照)。作製したリチウム二次電池を密閉容器内にて釘差し試験に供した。太さ3mmの釘により差し貫いた後、引き抜いて発生するH2Sガス濃度を吸入式測定器により測定したが、全ての硫化物が加水分解したとすれば、100ppmとなるところ、測定限界(0.1ppm)以下の測定結果が得られた。
(実施例1:試験体S1)
In金属箔を負極、LiCoO2結晶粉末を正極活物質として使用し、固体電解質にはLi2S−P2S5系固体電解質粉末を用いて全固体型リチウム二次電池の本体を作製した。作製した電池本体を一旦ジメチルポリシロキサン液(動粘度;100cSt)に浸した後、アルミラミネート袋に封入した。これを試験体S1と呼ぶ(図5参照)。作製したリチウム二次電池を密閉容器内にて釘差し試験に供した。太さ3mmの釘により差し貫いた後、引き抜いて発生するH2Sガス濃度を吸入式測定器により測定したが、全ての硫化物が加水分解したとすれば、100ppmとなるところ、測定限界(0.1ppm)以下の測定結果が得られた。
(実施例2:試験体S2)
In金属箔を負極、LiCoO2結晶粉末を正極活物質として使用し、固体電解質にはLi2S−P2S5系固体電解質粉末を用いて全固体型リチウム二次電池の本体を作製した。作製した電池本体を一旦イオン液体(材質;EMI−FSI、動粘度;10cSt)に浸した後、アルミラミネート袋に封入した。これを試験体S2と呼ぶ。作製したリチウム二次電池を密閉容器内にて釘差し試験に供した。太さ3mmの釘により差し貫いた後、引き抜いて発生するH2Sガス濃度を吸入式測定器により測定したが、全ての硫化物が加水分解したとすれば、100ppmとなるところ、測定限界(0.1ppm)以下の測定結果が得られた。
In金属箔を負極、LiCoO2結晶粉末を正極活物質として使用し、固体電解質にはLi2S−P2S5系固体電解質粉末を用いて全固体型リチウム二次電池の本体を作製した。作製した電池本体を一旦イオン液体(材質;EMI−FSI、動粘度;10cSt)に浸した後、アルミラミネート袋に封入した。これを試験体S2と呼ぶ。作製したリチウム二次電池を密閉容器内にて釘差し試験に供した。太さ3mmの釘により差し貫いた後、引き抜いて発生するH2Sガス濃度を吸入式測定器により測定したが、全ての硫化物が加水分解したとすれば、100ppmとなるところ、測定限界(0.1ppm)以下の測定結果が得られた。
(実施例3:試験体S3)
In金属箔を負極、LiCoO2結晶粉末を正極活物質として使用し、固体電解質にはLi2S−P2S5系固体電解質粉末を用いて全固体型リチウム二次電池の本体を作製した。作製した電池本体を一旦ジメチルポリシロキサン液(動粘度;5000cSt)に浸した後、アルミラミネート袋に封入した。これを試験体S3と呼ぶ。作製したリチウム二次電池を密閉容器内にて釘差し試験に供した。太さ3mmの釘により差し貫いた後、引き抜いて発生するH2Sガス濃度を吸入式測定器により測定したが、全ての硫化物が加水分解したとすれば、100ppmとなるところ、測定限界(0.1ppm)以下の測定結果が得られた。
In金属箔を負極、LiCoO2結晶粉末を正極活物質として使用し、固体電解質にはLi2S−P2S5系固体電解質粉末を用いて全固体型リチウム二次電池の本体を作製した。作製した電池本体を一旦ジメチルポリシロキサン液(動粘度;5000cSt)に浸した後、アルミラミネート袋に封入した。これを試験体S3と呼ぶ。作製したリチウム二次電池を密閉容器内にて釘差し試験に供した。太さ3mmの釘により差し貫いた後、引き抜いて発生するH2Sガス濃度を吸入式測定器により測定したが、全ての硫化物が加水分解したとすれば、100ppmとなるところ、測定限界(0.1ppm)以下の測定結果が得られた。
(実施例4:試験体S4)
In金属箔を負極、LiCoO2結晶粉末を正極活物質として使用し、固体電解質にはLi2S−P2S5系固体電解質粉末を用いて全固体型リチウム二次電池の本体を作製した。作製した電池本体を一旦ジメチルポリシロキサン液(動粘度;40000cSt)に浸した後、アルミラミネート袋に封入した。これを試験体S4と呼ぶ。作製したリチウム二次電池を密閉容器内にて釘差し試験に供した。太さ3mmの釘により差し貫いた後、引き抜いて発生するH2Sガス濃度を吸入式測定器により測定したが、全ての硫化物が加水分解したとすれば、100ppmとなるところ、測定限界(0.1ppm)以下の測定結果が得られた。
In金属箔を負極、LiCoO2結晶粉末を正極活物質として使用し、固体電解質にはLi2S−P2S5系固体電解質粉末を用いて全固体型リチウム二次電池の本体を作製した。作製した電池本体を一旦ジメチルポリシロキサン液(動粘度;40000cSt)に浸した後、アルミラミネート袋に封入した。これを試験体S4と呼ぶ。作製したリチウム二次電池を密閉容器内にて釘差し試験に供した。太さ3mmの釘により差し貫いた後、引き抜いて発生するH2Sガス濃度を吸入式測定器により測定したが、全ての硫化物が加水分解したとすれば、100ppmとなるところ、測定限界(0.1ppm)以下の測定結果が得られた。
(比較例1:試験体S5)
In金属箔を負極、LiCoO2結晶粉末を正極活物質として使用し、固体電解質にはLi2S−P2S5系固体電解質粉末を用いて全固体型リチウム二次電池の本体を作製した。作製した電池本体を一旦ジメチルポリシロキサン液(動粘度;100000または105cSt)に浸した後、アルミラミネート袋に封入した。これを試験体S5と呼ぶ。作製したリチウム二次電池を密閉容器内にて釘差し試験に供した。太さ3mmの釘により差し貫いた後、引き抜いて発生するH2Sガス濃度を吸入式測定器により測定したが、全ての硫化物が加水分解したとすれば、100ppmとなるところ、測定限界の10ppmとなり、硫化物固体電解質の加水分解が起きていることが確認された。
In金属箔を負極、LiCoO2結晶粉末を正極活物質として使用し、固体電解質にはLi2S−P2S5系固体電解質粉末を用いて全固体型リチウム二次電池の本体を作製した。作製した電池本体を一旦ジメチルポリシロキサン液(動粘度;100000または105cSt)に浸した後、アルミラミネート袋に封入した。これを試験体S5と呼ぶ。作製したリチウム二次電池を密閉容器内にて釘差し試験に供した。太さ3mmの釘により差し貫いた後、引き抜いて発生するH2Sガス濃度を吸入式測定器により測定したが、全ての硫化物が加水分解したとすれば、100ppmとなるところ、測定限界の10ppmとなり、硫化物固体電解質の加水分解が起きていることが確認された。
(動粘度の範囲)
図5は、上記の実施例の結果をプロットしたものである。図5を基にして、液状物質の動粘度の上限を、安全側での確認値40000cStと、危険確認値100000cStの間の中間点のやや安全側の50000cTsに定めた。動粘度が50000cTsを超えなければ、硫化水素の発生は防止することができる。したがって、液状物質の動粘度は50000cSt以下とするのがよい。しかし、安全性を徹底するために、液状物質の動粘度は、安全が確認されている40000cTs以下、さらに余裕をみた安全性のために35000cSt以下であってもよい。
図5は、上記の実施例の結果をプロットしたものである。図5を基にして、液状物質の動粘度の上限を、安全側での確認値40000cStと、危険確認値100000cStの間の中間点のやや安全側の50000cTsに定めた。動粘度が50000cTsを超えなければ、硫化水素の発生は防止することができる。したがって、液状物質の動粘度は50000cSt以下とするのがよい。しかし、安全性を徹底するために、液状物質の動粘度は、安全が確認されている40000cTs以下、さらに余裕をみた安全性のために35000cSt以下であってもよい。
上記において、本発明の実施の形態および実施例について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態および実施例は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら発明の実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明の全固体電池およびその製造方法によれば、硫化物固体電解質を用いて導電率を確保しながら、大気中の水分との反応による硫化水素の発生を防止できるので、安全性が厳しく求められる用途に多大な貢献をすることが期待される。
3 液状物質、5 硫化物固体電解質、10 全固体電池、11 正極、12 負極、15 電池本体、21 電池容器。
Claims (8)
- 正極および負極と、
前記正極および負極に挟まれて位置する硫化物固体電解質と、
前記硫化物固体電解質を被覆する液状物質とを備えることを特徴とする、全固体電池。 - 前記液状物質の動粘度が50000cSt以下であることを特徴とする、請求項1に記載の全固体電池。
- 前記液状物質が絶縁性の油であることを特徴とする、請求項1または2に記載の全固体電池。
- 前記絶縁性の油が、燃料油、潤滑油、および冷媒系油の中から選ばれる1種類以上の油であることを特徴とする、請求項3に記載の全固体電池。
- 前記絶縁性の油が、前記潤滑油のなかの絶縁油に属するポリシロキサン類であることを特徴とする、請求項3または4に記載の全固体電池。
- 前記液状物質がイオン液体であることを特徴とする、請求項1または2に記載の全固体電池。
- 前記イオン液体において、カチオンが、TMPA(トリメチルプロピルアンモニウム)、TMMMA(トリメチルメトキシメチルアンモニウム)、TMPhA(トリメチルフェニールアンモニウム)、EMI(1エチル3メチルイミダゾリウム)、TES(トリエチルスルフォニウム)、BP(ブチルピリジニウム)の内から選ばれる1種類以上でなり、アニオンが、TFSI(トリフルオロメタンスルフォニルイミド)、FSI(フルオロスルフォニルイミド)、TSAC(トリフルオロスルフォニルアセチルイミド)、AlCl4(クロロアルミネート)、BF4(テトラフルオロボレート)、F(フルオライド)、Cl(クロライド)、I(アイオダイド)、Br(ブロマイド)の内より選ばれた1種類以上であることを特徴とする、請求項6に記載の全固体電池。
- 正極、負極、並びに該正極および負極に挟まれる硫化物固体電解質を含む電池本体を形成する工程と、
液状物質を準備して、該液状物質が前記硫化物固体電解質を被覆するように配置して、前記電池本体を電池容器内に収納する工程とを備えることを特徴とする、全固体電池の製造方法。
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