(実施形態1)
以下に、本発明に係る通信システムをIP電話システムに適用した実施形態1を示す図面に基づいて詳述する。図1は実施形態1に係るIP電話システムの構成例を示す模式図である。本実施形態1のIP電話システム100は、例えばVoWLAN等のネットワーク(IPネットワーク)L、ネットワークLに接続された呼制御サーバ3、ネットワークLに接続された複数の無線アクセスポイント(以下、無線APという)2,2…、ネットワークLに接続されたコンピュータ4、ネットワークL及び無線AP2,2…を介して他の携帯電話機1との間で通信を行なう携帯電話機(電話装置)1,1…等を含む。
なお、図1には、ネットワークLに1つのコンピュータ4が接続してある構成を図示しているが、ネットワークLには複数のコンピュータ4が接続されている。また、本実施形態1では、ネットワークLを介した通信を行なうことが可能な携帯電話機1を用いる構成について説明するが、ネットワークLを介した通信だけでなく、例えばFOMA網のような公衆電話回線網Nを介した通信も行なうことが可能な携帯電話機(FMC(Fixed Mobile Convergence)端末)を用いることもできる。
携帯電話機1は、ネットワークLを介した無線通信が可能であり、最寄りの無線AP2との間で無線通信を行なう。携帯電話機1が無線AP2及びネットワークLを介して他の携帯電話機1に発呼(発信)した場合、呼制御サーバ3が、発信側の携帯電話機1から受信したパケットに基づいて、発信側の携帯電話機1の電話番号と、着信側の携帯電話機1の電話番号とを検出する。そして、呼制御サーバ3は、無線AP2を介して着信側の携帯電話機1へ、発信側の携帯電話機1からの着信があることを通知するパケットを送信する。
着信側の携帯電話機1は、発信側の携帯電話機1からの着信があることを通知するパケットを無線AP2を介して呼制御サーバ3から受信した場合、着信音を鳴動させると共に、発信側の携帯電話機1の電話番号を表示部17(図2参照)に表示させる。これにより、着信側の携帯電話機1は、自身の所有者に着信があることを通知する。着信側の携帯電話機1の所有者は、着信が通知された場合、操作部16(図2参照)を操作することにより応答する。呼制御サーバ3は、着信側の携帯電話機1からの応答があった場合、発信側の携帯電話機1と着信側の携帯電話機1との接続を確立する。これにより、発信側の携帯電話機1と着信側の携帯電話機1との間で、それぞれ最寄りの無線AP2,2及びネットワークLを介した通信が開始される。
なお、図示していないが、ネットワークLは、インターネットに接続されており、インターネットを介して、インターネットに接続された他のネットワークにも接続されている。従って、携帯電話機1は、インターネットを介して、他のネットワークを介した無線通信を行なう携帯電話機1との間でも通信を行なうことができる。この場合も、呼制御サーバ3は、ネットワークL及びインターネットを介して発呼してきた携帯電話機1から受信したパケットに基づいて、発信側の携帯電話機1の電話番号と、着信側の携帯電話機1の電話番号とを検出し、着信側の携帯電話機1へ、発信側の携帯電話機1からの着信があることを通知するパケットを送信する。
なお、携帯電話機1,1…は、自身を中心とした所定範囲内に存在する最寄りの無線AP2との間で無線通信が可能であり、所定範囲内に無線AP2が存在しない場合、ネットワークLの圏外となってネットワークLを介した通信を行なえない。
図2は実施形態1に係る携帯電話機1の構成例を示すブロック図である。本実施形態1の携帯電話機1は、制御部10、ROM11、RAM12、メモリ部13、通信制御部14、電池制御部15、操作部16、表示部17、音声回路部18等を備えており、これらのハードウェア各部はバス1aを介して相互に接続されている。
制御部10は、例えばタイマ10aが内蔵されたCPU(Central Processing Unit )又はMPU(Micro Processor Unit)等である。制御部10は、タイマ10aにて計時するタイミングに従って、ROM11又はメモリ部13に予め記憶してある制御プログラムを適宜RAM12に読み出して実行すると共に、上述したハードウェア各部の動作を制御する。ROM11は、携帯電話機1を本発明の電話装置として動作させるために必要な種々の制御プログラムを予め格納している。RAM12は、例えばSRAM又はフラッシュメモリ等であり、制御部10による制御プログラムの実行時に発生する種々のデータを一時的に記憶する。
メモリ部13は例えばフラッシュメモリのような不揮発性のメモリである。メモリ部13は、携帯電話機1を本発明の電話装置として動作させるために必要な種々の制御プログラム、着信音データ(着信メロディ)等を予め格納している。また、メモリ部13は、自身の携帯電話機1に関する情報として、携帯電話機1の電話番号、携帯電話機1の所有者の氏名等も格納している。
通信制御部14は、ネットワークLを介した無線通信のために電波の送受信を行なうアンテナ14aに接続されており、制御部10からの指示に従ってアンテナ14aを介して、最寄の無線AP2との接続を確立する。なお、携帯電話機1を中心とした所定範囲内に無線AP2が存在しない場合、携帯電話機1はネットワークLを介した通信を行なうことができない。
電池制御部15は、電源コンセント(AC電源)及び電池(共に図示せず)に接続されており、電源コンセントから供給される電力を電池へ供給して電池を充電する。また、電池制御部15は、電源コンセント又は電池から供給される電力を携帯電話機1のハードウェア各部へ供給する。
操作部16は、携帯電話機1を所有する所有者(ユーザ)が携帯電話機1を操作するために必要な各種の操作キーを備えている。ユーザにより各操作キーが操作された場合、操作部16は操作された操作キーに対応した制御信号を制御部10へ送出し、制御部10は取得した制御信号に対応した処理を実行する。
表示部17は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)であり、制御部10からの指示に従って、携帯電話機1の動作状況、操作部16を介して入力された情報、所有者に対して通知すべき情報等を表示する。
音声回路部18は、マイク18a及びスピーカ18bと接続されている。マイク18aは、携帯電話機1が電話機として使用される際にユーザ(所有者)が発話した音声を集音して音声回路部18へ伝送する。スピーカ18bは、携帯電話機1が電話機として使用される際に着信音及び発信者(通話先)からの通話音を出力する。
音声回路部18は、A/D変換器(図示せず)を有する。音声回路部18は、マイク18aが集音して得られたアナログの音声信号に対してA/D変換処理を行なってデジタルの音声信号を生成し、得られたデジタルの音声信号を通信制御部14へ送出する。なお、通信制御部14は、音声回路部18から送出されたデジタルの音声信号を音声パケットに変換し、得られた音声パケットをアンテナ14aを介して通話相手の携帯電話機1へ送信する。
また、音声回路部18は、制御部10からの指示に従って、メモリ部13から読み出された着信音データに基づく着信音をスピーカ18bに出力する。また、音声回路部18は、制御部10からの指示に従って、通信制御部14によって通話相手の携帯電話機1から受信した音声データに基づく通話音をスピーカ18bに出力する。
なお、通信制御部14は、D/A変換器(図示せず)を有し、ネットワークLから受信した音声パケットをデジタルの音声信号に変換し、得られたデジタルの音声信号に対してD/A変換処理を行なってアナログの音声信号を生成し、得られたアナログの音声信号を音声回路部18へ送出する。
上述した処理により、携帯電話機1は、ネットワークLを介して通話相手の携帯電話機1との間で通信を行なうことができる。なお、携帯電話機1は、音声パケットだけでなく、映像信号を変換して生成した映像パケット、データ信号を変換して生成したデータパケット等の送受信も行なうことができる。
図3は実施形態1に係る呼制御サーバ3及びコンピュータ4の構成例を示すブロック図である。本実施形態1の呼制御サーバ3は、制御部30、ROM31、RAM32、メモリ部33、ネットワークLを介した通信を行なうための通信部34等を備えており、これらのハードウェア各部はバス3aを介して相互に接続されている。
制御部30は、例えばCPU又はMPU等である。即ち、制御部30は、ROM31又はメモリ部33に予め記憶してある制御プログラムを適宜RAM32に読み出して実行すると共に、上述したハードウェア各部の動作を制御する。ROM31には、呼制御サーバ3を動作させるために必要な種々の制御プログラムが予め格納されている。RAM32は、例えばSRAM又はフラッシュメモリ等であり、制御部30による制御プログラムの実行時に発生する種々のデータを一時的に記憶する。
メモリ部33はフラッシュメモリのような不揮発性のメモリである。メモリ部33には、呼制御サーバ3を動作させるために必要な種々の制御プログラム、IP電話システム100の利用者に関する利用者情報等が予め格納されている。なお、利用者情報としては、例えば、各利用者の携帯電話機1の電話番号、氏名及び会社名等がある。
本実施形態1のコンピュータ4は、公知のパーソナルコンピュータであり、制御部40、ROM41、RAM42、HDD43、操作部44、表示部45、ネットワークLを介した通信を行なうための通信部46等を備えており、これらのハードウェア各部はバス4aを介して相互に接続されている。
制御部40は、例えばCPU又はMPU等であり、ROM41又はHDD43に予め記憶してある制御プログラムを適宜RAM42に読み出して実行すると共に、上述したハードウェア各部の動作を制御する。ROM41は、コンピュータ4を本発明に係る通信装置として動作させるために必要な種々の制御プログラムを予め格納している。RAM42は、例えばSRAM又はフラッシュメモリ等であり、制御部40による制御プログラムの実行時に発生する種々のデータを一時的に記憶する。
HDD43は大容量の記憶装置である。HDD43には、コンピュータ4を本発明に係る通信装置として動作させるために必要な種々の制御プログラム、コンピュータ4を中心とした所定範囲内における人の有無を検出する人検出処理プログラム43a等が予め格納されている。
操作部44は、例えばキーボード及びマウス等であり、コンピュータ4を操作するユーザがコンピュータ4を操作するために必要な各種の操作キーを備えている。ユーザにより各操作キーが操作された場合、操作部44は操作された操作キーに対応した制御信号を制御部40へ送出し、制御部40は取得した制御信号に対応した処理を実行する。
表示部45は、例えば液晶ディスプレイ又はCRTディスプレイであり、制御部40からの指示に従って、コンピュータ4の動作状況、操作部44を介して入力された情報、コンピュータ4のユーザに対して通知すべき情報等を表示する。
上述したコンピュータ4において、制御部40は、人検出処理プログラム43aをHDD43からRAM42に読み出して順次実行することにより、コンピュータ4の近傍における人の有無を検出する人検出手段として動作する。本実施形態1では、制御部40は、例えば、操作部44をユーザが操作したか否かに応じてコンピュータ4の近傍に人がいるか否かを判断する。具体的には、制御部40は、操作部44がユーザによって操作された場合、コンピュータ4の近傍に人がいると判断し、操作部44がユーザによって操作されなくなってから所定時間以上が経過した場合、コンピュータ4の近傍に人はいないと判断する。
しかし、例えば、人にRFID(Radio Frequency Identification:電波方式認識)カードを携帯させると共に、RFIDカードに対する読取処理が可能な読取装置をコンピュータ4に接続し、読取装置によるRFIDカードの読取結果に基づいてコンピュータ4の近傍に人がいるか否かを判断するようにしてもよい。
また、コンピュータ4は、ネットワークLを介して接続されている呼制御サーバ3との間で通信を行なうだけでなく、無線AP2,2…を介して携帯電話機1,1…との間でも通信を行なうことができる。
上述のIP電話システム100において、無線AP2は、自身を中心とした所定範囲内に存在する携帯電話機1,1…との間で無線通信を行なうと共に、ネットワークLを介して他の無線AP2,2…、呼制御サーバ3又はコンピュータ4との間でも通信を行なう。無線AP(送信装置)2,2…は、ネットワークLを介して他の無線AP2,2…、呼制御サーバ3及びコンピュータ4等との間で行なう通信に係る情報を含むパケット(ビーコン信号)を例えば100ミリ秒毎に送信している。
具体的には、無線AP2,2…は、いずれかの携帯電話機1に対して着信がある旨を呼制御サーバ3から通知された場合、その携帯電話機1に対して着信がある旨を示す情報をビーコン信号に含めて送信する。従って、携帯電話機1,1…は、無線AP2から送信されてくるビーコン信号を受信することにより、自身に対して着信があることを検知することができる。
また、無線AP2,2…は、自身を識別するための情報(ESS−ID:Extended Service Set IDentifier)をメモリ(図示せず)に記憶しており、ビーコン信号を送信する際に、この情報をビーコン信号に含めて送信する。従って、携帯電話機1,1…は、無線AP2から送信されてくるビーコン信号を受信することにより、最寄りの無線AP2を検出することができる。
また、携帯電話機1,1…は、無線AP2から送信されてくるビート信号に対して所定のパケットを返信することによって無線AP2に対して応答を行なうことができ、無線AP2,2…は、2つの携帯電話機1,1間での通話が開始された場合、その通話に関する情報をビーコン信号に含めて送信する。従って、携帯電話機1,1…は、無線AP2から送信されてくるビーコン信号を受信すると共に、スピーカ18bによって集音された音声信号に基づいて通信制御部14によって生成された音声パケットを最寄りの無線AP2へ送信することにより、ネットワークLを介して他の携帯電話機1との間でパケットの送受信を行なうことができる。
ここで、無線AP2,2…は、上述したようなビーコン信号を例えば100ミリ秒毎に送信しているが、携帯電話機1,1…がビーコン信号を受信する間隔は変更が可能である。具体的には、無線AP2,2…は、自身が送信するビーコン信号の受信間隔を示すDTIM情報をメモリに記憶しており、ビーコン信号を送信する際にこのDTIM情報をビーコン信号に含めて送信する。従って、各無線AP2,2…が送信するビーコン信号の受信可能エリア内の各携帯電話機1,1…は、最寄りの無線AP2,2…から送信されてくるビーコン信号に含まれるDTIM情報が示す受信間隔でビーコン信号の受信処理を行なう。
なお、無線AP2,2…が記憶するDTIM情報は、例えば、コンピュータ4を介して変更することができるので、各携帯電話機1,1…が最寄りの無線AP2からのビーコン信号を受信する間隔は変更可能である。ここでは、DTIM情報として10が設定されているとする。なお、DTIM情報が10に設定された場合、携帯電話機1は、無線AP2から送信されてくるビーコン信号を10回に1回受信する。即ち、無線AP2は100ミリ秒毎にビーコン信号を送信するので、携帯電話機1は、1000ミリ秒(1秒)(所定の時間間隔)毎にビーコン信号を受信することになる。
ここで、本実施形態1のIP電話システム100では、所定のコンピュータ4の近傍に人がいる場合、所定の携帯電話機1によるビーコン信号の受信間隔を、上述したようにDTIM情報に従った時間間隔(具体的には1秒毎)よりも長い時間間隔(例えば5秒間隔、5分間隔、10分間隔、20分間隔等)(第1時間間隔)に変更させる。これにより、携帯電話機1によるビーコン信号の受信処理の回数を低減させることができるので、携帯電話機1における消費電力を低減させることができる。
一方、所定のコンピュータ4の近傍に人がいなくなった場合、所定の携帯電話機1によるビーコン信号の受信間隔を、DTIM情報に従った時間間隔(第2時間間隔)に戻させる。このように携帯電話機1によるビーコン信号の受信回数を所定の回数に戻すことにより、着信に対するレスポンスの悪化を抑制することができる。
具体的には、コンピュータ4の制御部40は、HDD43に記憶してある人検出処理プログラム43aをRAM42に読み出して実行することにより、コンピュータ4の近傍における人の有無を検出しており、人がいない状態から人がいる状態に変化したこと、及び人がいる状態から人がいない状態に変化したことを検出する。コンピュータ4の制御部40は、人がいない状態から人がいる状態に変化したことを検出した場合、所定の携帯電話機1に対して、無線AP2から送信されてくるビーコン信号の受信間隔をDTIM情報に従った時間間隔よりも長い時間間隔に変更する指示を送信する。
即ち、この携帯電話機1の最寄りの無線AP2は、この携帯電話機1を示す情報と、ビーコン信号の受信間隔を長い時間間隔に変更する指示とを含むビーコン信号を送信する。従って、このようなビーコン信号を受信した携帯電話機1は、ビーコン信号の受信間隔を長い時間間隔に変更する指示が自身宛の指示であることを検出した場合、ビーコン信号の受信間隔を長い時間間隔に変更する。具体的には、携帯電話機1の制御部10は、ビーコン信号に含まれる指示に基づく長い時間間隔を示す情報をメモリ部13に記憶させ、これ以降において、メモリ部13に記憶された情報に基づく長い時間間隔でのビーコン信号の受信処理を開始する。
また、コンピュータ4の制御部40は、人がいる状態から人がいない状態に変化したことを検出した場合、所定の携帯電話機1に対して、無線AP2から送信されてくるビーコン信号の受信間隔をDTIM情報に従った所定の時間間隔に戻す指示を送信する。即ち、この携帯電話機1の最寄りの無線AP2は、この携帯電話機1を示す情報と、ビーコン信号の受信間隔を元に戻す指示とを含むビーコン信号を送信する。従って、このようなビーコン信号を受信した携帯電話機1は、ビーコン信号の受信間隔を元に戻す指示が自身宛の指示であることを検出した場合、ビーコン信号の受信間隔を所定の時間間隔に戻す。具体的には、携帯電話機1の制御部10は、メモリ部13に記憶してある長い時間間隔を示す情報を消去し、無線AP2から送信されてくるビーコン信号に含まれるDTIM情報に従った所定の時間間隔でのビーコン信号の受信処理を開始する。
なお、コンピュータ4の制御部40は、上述したように、人がいない状態から人がいる状態に変化したこと、又は人がいる状態から人がいない状態に変化したことを検出した場合に、所定の携帯電話機1に対して、ビーコン信号の受信間隔を変更させる指示又は元に戻す指示を送信するという処理のほかに、例えば、コンピュータ4の近傍に人がいるか否かに基づく各指示を定期的に所定の携帯電話機1に対して送信するという処理を実行してもよい。
また、コンピュータ4は、ビーコン信号の受信間隔を変更させる指示又は元に戻す指示を送信する送信先の携帯電話機1を示す電話識別情報(例えば、電話番号)を予めHDD43に記憶しており、人がいない状態から人がいる状態に変化したこと又は人がいる状態から人がいない状態に変化したことを検出した場合、HDD43に記憶してある電話識別情報が示す携帯電話機1へ、ビーコン信号の受信間隔を変更させる指示又は元に戻す指示を送信する。なお、予めHDD43に記憶しておく携帯電話機1の電話番号は1つに限られず複数であってもよい。
なお、携帯電話機1は、他の携帯電話機1,1…からの着信の待ち受け状態において、所定のコンピュータ4の近傍における人の有無に応じて適宜ビーコン信号の受信間隔を変更させるという処理を実行し、他の携帯電話機1,1…との間で通信(通話)を開始した場合には、無線AP2から送信されてくるビーコン信号を、無線AP2からの送信タイミング毎(100ミリ秒毎)に受信する。これにより、携帯電話機1,1間で十分な量のデータの送受信が可能となるので、良好な音質での通話を行なうことができる。
以下に、本実施形態1のIP電話システム100において、携帯電話機1が無線AP2からのビーコン信号の受信間隔を変更する処理についてフローチャートに基づいて説明する。図4は携帯電話機1によるビーコン信号の受信間隔の変更処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、コンピュータ4のROM41又はHDD43に記憶してある制御プログラムに従って制御部40によって実行されると共に、携帯電話機1のROM11又はメモリ部13に記憶してある制御プログラムに従って制御部10によって実行される。
コンピュータ4の制御部40は、HDD43に記憶してある人検出処理プログラム43aをRAM42に読み出して実行し、コンピュータ4の近傍に人がいない状態から人がいる状態に変化したこと、即ち人が近付いたことを検出したか否かを判断している(S1)。人が近付いたことを検出したと判断した場合(S1:YES)、制御部40は、HDD43に記憶してある電話番号を読み出し(S2)、読み出した電話番号が示す携帯電話機1に対して、無線AP2を介して、ビーコン信号の受信間隔を長い時間間隔に変更する指示を送信する(S3)。
なお、この携帯電話機1の最寄りの無線AP2は、この携帯電話機1を示す情報と、ビーコン信号の受信間隔を長い時間間隔に変更する指示とを含むビーコン信号を送信しており、このようなビーコン信号を受信した携帯電話機1の制御部10は、ビーコン信号に含まれる指示が示す長い時間間隔をメモリ部13に記憶させる(S4)。制御部10は、メモリ部13に記憶された長い時間間隔でのビーコン信号の受信処理を開始し(S5)、上述した処理を終了する。
コンピュータ4の制御部40は、人が近付いたことを検出していないと判断した場合(S1:NO)、例えば、コンピュータ4の近傍に人がいる状態において、人がいなくなったことを検出したか否かを判断する(S6)。人がいなくなったことを検出したと判断した場合(S6:YES)、制御部40は、HDD43に記憶してある電話番号を読み出し(S7)、読み出した電話番号が示す携帯電話機1に対して、無線AP2を介して、ビーコン信号の受信間隔を所定の時間間隔に戻す指示を送信する(S8)。
なお、この携帯電話機1の最寄りの無線AP2は、この携帯電話機1を示す情報と、ビーコン信号の受信間隔を所定の時間間隔に戻す指示とを含むビーコン信号を送信しており、このようなビーコン信号を受信した携帯電話機1の制御部10は、ステップS4でメモリ部13に記憶させた長い時間間隔を消去する(S9)。そして、制御部10は、無線AP2から送信されてくるビーコン信号に含まれるDTIM情報に従った所定の時間間隔でのビーコン信号の受信処理を開始し(S10)、上述した処理を終了する。
コンピュータ4の制御部40は、コンピュータ4の近傍に人がいる状態において、人がいなくなったことを検出していないと判断した場合(S6:NO)、ステップS1へ処理を戻し、上述したステップS1〜S6の処理を繰り返す。
上述したように、本実施形態1では、携帯電話機1が待ち受け状態である場合に、コンピュータ4の近傍における人の有無に応じてビーコン信号の受信間隔を変更するという処理を実行する。これにより、ビーコン信号の受信間隔を所定の時間間隔よりも長い時間間隔に変更した場合には、携帯電話機1における消費電力を低減させることができる。また、ビーコン信号の受信間隔を元の所定の時間間隔に戻した場合には、着信に対するレスポンスの悪化を抑制することができる。
(実施形態2)
以下に、本発明に係る通信システムをIP電話システムに適用した実施形態2を示す図面に基づいて詳述する。本実施形態2のIP電話システムは、上述した実施形態1の携帯電話機1、無線AP2、呼制御サーバ3及びコンピュータ4を含むので、携帯電話機1、無線AP2、呼制御サーバ3及びコンピュータ4の詳細な構成についての説明は省略する。
上述した実施形態1のIP電話システム100では、コンピュータ4の制御部40が、コンピュータ4の近傍に人がいない状態から人がいる状態に変化したこと、又は人がいる状態から人がいない状態に変化したことを検出した場合、所定の携帯電話機1に対して、無線AP2から送信されてくるビーコン信号の受信間隔を長い時間間隔に変更する指示又は元の時間間隔に戻す指示を送信する。
これに対して、本実施形態2のIP電話システム100では、コンピュータ4の制御部40は、コンピュータ4の近傍に人がいない状態から人がいる状態に変化したこと、又は人がいる状態から人がいない状態に変化したことを検出した場合、その検出結果をネットワークLを介してサーバ装置5(図5参照)へ通知する。そして、サーバ装置5が、コンピュータ4から通知された検出結果に基づいて、コンピュータ4に対応する携帯電話機1に対して、無線AP2から送信されてくるビーコン信号の受信間隔を長い時間間隔に変更する指示又は元の時間間隔に戻す指示を送信する。
図5は実施形態2に係るIP電話システムの構成例を示す模式図である。本実施形態2のIP電話システム100は、携帯電話機1、無線AP2、呼制御サーバ3及びコンピュータ4のほかに、本発明に係る中継装置としてのサーバ装置5がネットワークLに接続されている。サーバ装置5は、ネットワークLを介して接続されている呼制御サーバ3及びコンピュータ4との間で通信を行なうだけでなく、無線AP2,2…を介して携帯電話機1,1…との間でも通信を行なうことができる。
図6は実施形態2に係るサーバ装置5の構成例を示すブロック図である。本実施形態2のサーバ装置5は、制御部50、ROM51、RAM52、メモリ部53、ネットワークLを介した通信を行なうための通信部54等を備えており、これらのハードウェア各部はバス5aを介して相互に接続されている。
制御部50は、例えばCPU又はMPU等であり、ROM51又はメモリ部53に予め記憶してある制御プログラムを適宜RAM52に読み出して実行すると共に、上述したハードウェア各部の動作を制御する。ROM51は、サーバ装置5を本発明に係る中継装置として動作させるために必要な種々の制御プログラムを予め格納している。RAM52は、例えばSRAM又はフラッシュメモリ等であり、制御部50による制御プログラムの実行時に発生する種々のデータを一時的に記憶する。
メモリ部53は例えばフラッシュメモリのような不揮発性のメモリである。メモリ部53は、サーバ装置5を本発明に係る中継装置として動作させるために必要な種々の制御プログラム、図7に示すような装置対応テーブル53a等を予め格納している。
図7は装置対応テーブル53aの登録内容を示す模式図である。装置対応テーブル53aには、図7に示すように、IP電話システム100の利用が可能な携帯電話機1,1…を識別するための電話識別情報(電話装置情報)に対応付けて、各携帯電話機1,1…に対して予め設定されたコンピュータ4を識別するためのコンピュータ識別情報(通信装置情報)が登録してある。
なお、本実施形態2では、電話識別情報の欄には携帯電話機1,1…の電話番号が登録されており、コンピュータ識別情報の欄にはコンピュータ4の名称が登録されているが、電話識別情報としては、各携帯電話機1,1…に割り当てられたID情報を用いることができ、コンピュータ識別情報としては、コンピュータ4に割り振られたIPアドレス等を用いることができる。
また、電話識別情報の各欄には複数の携帯電話機1,1が登録されてもよく、コンピュータ識別情報の各欄には複数のコンピュータ4が登録されてもよい。装置対応テーブル53aの登録内容は、例えば、携帯電話機1の所有者又はIP電話システム100の管理者がコンピュータ4を介して追加又は修正する都度、サーバ装置5の制御部50によって追加又は修正される。
本実施形態2のIP電話システム100において、コンピュータ4の制御部40は、上述した実施形態1と同様に、HDD43に記憶してある人検出処理プログラム43aをRAM42に読み出して実行することにより、コンピュータ4の近傍における人の有無を検出しており、人がいない状態から人がいる状態に変化したこと、及び人がいる状態から人がいない状態に変化したことを検出する。
なお、本実施形態2では、コンピュータ4の制御部40は、人がいない状態から人がいる状態に変化したことを検出した場合、又は人がいる状態から人がいない状態に変化したことを検出した場合、その検出結果をネットワークLを介してサーバ装置5へ通知する。そして、サーバ装置5の制御部50は、検出結果を通知されたコンピュータ4に対応する携帯電話機1の電話識別情報を装置対応テーブル53aから読み出す。また、サーバ装置5の制御部50は、コンピュータ4から通知された検出結果が、人がいない状態から人がいる状態に変化したことを検出した結果である場合、装置対応テーブル53aから読み出した電話識別情報が示す携帯電話機1に対して、無線AP2から送信されてくるビーコン信号の受信間隔を長い時間間隔に変更する指示を送信する。
即ち、この携帯電話機1の最寄りの無線AP2は、この携帯電話機1を示す情報と、ビーコン信号の受信間隔を長い時間間隔に変更する指示とを含むビーコン信号を送信する。従って、このようなビーコン信号を受信した携帯電話機1は、ビーコン信号の受信間隔を長い時間間隔に変更する指示が自身宛の指示であることを検出した場合、ビーコン信号の受信間隔を長い時間間隔に変更する。具体的には、携帯電話機1の制御部10は、ビーコン信号に含まれる指示に基づく長い時間間隔を示す情報をメモリ部13に記憶させ、これ以降において、メモリ部13に記憶された情報が示す長い時間間隔でのビーコン信号の受信処理を開始する。
また、サーバ装置5の制御部50は、コンピュータ4から通知された検出結果が、人がいる状態から人がいない状態に変化したことを検出した結果である場合、装置対応テーブル53aから読み出した電話識別情報が示す携帯電話機1に対して、無線AP2から送信されてくるビーコン信号の受信間隔を所定の時間間隔に戻す指示を送信する。即ち、この携帯電話機1の最寄りの無線AP2は、この携帯電話機1を示す情報と、ビーコン信号の受信間隔を元に戻す指示とを含むビーコン信号を送信する。従って、このようなビーコン信号を受信した携帯電話機1は、ビーコン信号の受信間隔を元に戻す指示が自身宛の指示であることを検出した場合、ビーコン信号の受信間隔を所定の時間間隔に戻す。具体的には、携帯電話機1の制御部10は、メモリ部13に記憶してある長い時間間隔を示す情報を消去し、無線AP2から送信されてくるビーコン信号に含まれるDTIM情報に従った所定の時間間隔でのビーコン信号の受信処理を開始する。
なお、本実施形態2においても、コンピュータ4の制御部40は、上述したように、人がいない状態から人がいる状態に変化したこと又は人がいる状態から人がいない状態に変化したことを検出した場合に、その検出結果をサーバ装置5へ通知するという処理を実行するほかに、例えば、定期的に検出結果をサーバ装置5へ通知するという処理を実行してもよい。
以下に、本実施形態2のIP電話システム100において、携帯電話機1が無線AP2からのビーコン信号の受信間隔を変更する処理についてフローチャートに基づいて説明する。図8は携帯電話機1によるビーコン信号の受信間隔の変更処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、コンピュータ4のROM41又はHDD43に記憶してある制御プログラムに従って制御部40によって実行され、サーバ装置5のROM51又はメモリ部53に記憶してある制御プログラムに従って制御部50によって実行されると共に、携帯電話機1のROM11又はメモリ部13に記憶してある制御プログラムに従って制御部10によって実行される。
コンピュータ4の制御部40は、HDD43に記憶してある人検出処理プログラム43aをRAM42に読み出して実行し、コンピュータ4の近傍に人がいない状態において、人が近付いたことを検出したか否かを判断している(S21)。人が近付いたことを検出したと判断した場合(S21:YES)、その検出結果をネットワークLを介してサーバ装置5へ通知する(S22)。
サーバ装置5の制御部50は、検出結果を通知されたコンピュータ4に対応する携帯電話機1の電話識別情報を装置対応テーブル53aから読み出し(S23)、読み出した電話識別情報が示す携帯電話機1に対して、無線AP2を介して、ビーコン信号の受信間隔を長い時間間隔に変更する指示を送信する(S24)。
なお、この携帯電話機1の最寄りの無線AP2は、この携帯電話機1を示す情報と、ビーコン信号の受信間隔を長い時間間隔に変更する指示とを含むビーコン信号を送信しており、このようなビーコン信号を受信した携帯電話機1の制御部10は、ビーコン信号に含まれる指示が示す長い時間間隔をメモリ部13に記憶させる(S25)。制御部10は、メモリ部13に記憶された長い時間間隔でのビーコン信号の受信処理を開始し(S26)、上述した処理を終了する。
コンピュータ4の制御部40は、人が近付いたことを検出していないと判断した場合(S21:NO)、例えば、コンピュータ4の近傍に人がいる状態において、人がいなくなったことを検出したか否かを判断する(S27)。人がいなくなったことを検出したと判断した場合(S27:YES)、制御部40は、その検出結果をネットワークLを介してサーバ装置5へ通知する(S28)。
サーバ装置5の制御部50は、検出結果を通知されたコンピュータ4に対応する携帯電話機1の電話識別情報を装置対応テーブル53aから読み出し(S29)、読み出した電話識別情報が示す携帯電話機1に対して、無線AP2を介して、ビーコン信号の受信間隔を所定の時間間隔に戻す指示を送信する(S30)。
なお、この携帯電話機1の最寄りの無線AP2は、この携帯電話機1を示す情報と、ビーコン信号の受信間隔を所定の時間間隔に戻す指示とを含むビーコン信号を送信しており、このようなビーコン信号を受信した携帯電話機1の制御部10は、ステップS25でメモリ部13に記憶させた長い時間間隔を消去する(S31)。そして、制御部10は、無線AP2から送信されてくるビーコン信号に含まれるDTIM情報に従った所定の時間間隔でのビーコン信号の受信処理を開始し(S32)、上述した処理を終了する。
コンピュータ4の制御部40は、コンピュータ4の近傍に人がいる状態において、人がいなくなったことを検出していないと判断した場合(S27:NO)、ステップS21へ処理を戻し、上述したステップS21〜S27の処理を繰り返す。
上述したように、本実施形態2では、携帯電話機1が待ち受け状態である場合に、コンピュータ4の近傍における人の有無に応じてビーコン信号の受信間隔を変更するという処理を実行する。これにより、ビーコン信号の受信間隔を所定の時間間隔よりも長い時間間隔に変更した場合には、携帯電話機1における消費電力を低減させることができる。また、ビーコン信号の受信間隔を元の所定の時間間隔に戻した場合には、着信に対するレスポンスの悪化を抑制することができる。
また、本実施形態2では、ビーコン信号の受信間隔を所定の時間間隔よりも長い間隔に変更させる指示又は元に戻す指示を携帯電話機1へ送信する処理をサーバ装置5が行なう。従って、コンピュータ4は、自身の近傍における人の有無を検出し、その結果をサーバ装置5へ通知すればよく、コンピュータ4における処理負担を軽減することができる。
上述した実施形態2では、コンピュータ4が、自身の近傍における人の有無を検出し、その検出結果をサーバ装置5へ通知し、サーバ装置5が、通知された検出結果に基づいて、ビーコン信号の受信間隔を所定の時間間隔よりも長い間隔に変更させる指示又は元に戻す指示のいずれかを携帯電話機1へ送信する。しかし、例えば、コンピュータ4が、自身の近傍における人の有無を検出し、その検出結果に応じて、ビーコン信号の受信間隔を所定の時間間隔よりも長い間隔に変更させる指示の送信要求又は元に戻す指示の送信要求のいずれかをサーバ装置5へ送信し、サーバ装置5が、受信した送信要求に従って、ビーコン信号の受信間隔を所定の時間間隔よりも長い間隔に変更させる指示又は元に戻す指示のいずれかを携帯電話機1へ送信してもよい。なお、この場合でも各指示を携帯電話機1へ送信する処理はサーバ装置5が行なうので、コンピュータ4における処理負担を軽減することができる。
(実施形態3)
以下に、本発明に係る通信システムをIP電話システムに適用した実施形態3を示す図面に基づいて詳述する。本実施形態3のIP電話システムは、上述した実施形態2のIP電話システム100に含まれる各装置によって実現可能である。従って、本実施形態3のIP電話システムは、実施形態2の携帯電話機1、無線AP2、呼制御サーバ3、コンピュータ4及びサーバ装置5を含むものとして説明する。
上述した実施形態1,2のIP電話システム100は、コンピュータ4の近傍に人がいない状態から人がいる状態に変化した場合、無線AP2から送信されてくるビーコン信号の携帯電話機1による受信間隔を長い時間間隔に変更することにより、携帯電話機1における消費電力を低減させ、コンピュータ4の近傍に人がいる状態から人がいない状態に変化した場合、無線AP2から送信されてくるビーコン信号の携帯電話機1による受信間隔を所定の時間間隔に戻すことにより、携帯電話機1への着信に対するレスポンスの悪化を抑制する。
これに対して、本実施形態3のIP電話システム100では、上述した実施形態1,2に加え、いずれかの携帯電話機1に対する着信があった場合に、各携帯電話機1,1…に対応して予め登録してあるコンピュータ4へ着信があることを通知する。従って、本実施形態3のIP電話システム100では、携帯電話機1における消費電力を低減させるために、携帯電話機1がビーコン信号を受信する間隔をDTIM情報に従った所定の時間間隔よりも長い時間間隔にしてある場合であっても、携帯電話機1に対する着信をコンピュータ4を介して通知することができるので、着信に対するレスポンスの悪化を回避することができる。
具体的には、本実施形態3のIP電話システム100において、呼制御サーバ3の制御部30(検知手段)は、ネットワークLを介して受信したパケットに基づいて、いずれかの携帯電話機1に対する着信があることを検知する。呼制御サーバ3の制御部(検出手段)30は、着信があることを検知した場合、受信したパケットを解析し、発信側(掛け手側)の携帯電話機1の電話番号と、着信側(受け手側)の携帯電話機1の電話番号とを検出し、着信側の携帯電話機1へ、発信側の携帯電話機1からの着信があることを通知するパケットを送信する。
ここで、本実施形態3の呼制御サーバ3は、着信側の携帯電話機1へ、発信側の携帯電話機1からの着信があることを通知するパケットを送信すると共に、発信側の携帯電話機1から着信側の携帯電話機1へ着信があることをネットワークLを介してサーバ装置5へ通知する。サーバ装置5の制御部50は、発信側の携帯電話機1から着信側の携帯電話機1へ着信があることを呼制御サーバ3から通知された場合、着信側の携帯電話機1の電話番号(電話識別情報)を装置対応テーブル53aの電話識別情報の欄から検索する。
サーバ装置5の制御部(取得手段、通知手段)50は、着信側の携帯電話機1に対応して装置対応テーブル53aに登録されているコンピュータ4のコンピュータ識別情報を装置対応テーブル53aから読み出し、読み出したコンピュータ識別情報が示すコンピュータ4に、発信側の携帯電話機1から着信側の携帯電話機1へ着信がある旨を通知する。
具体的には、サーバ装置5の制御部50は、発信側の携帯電話機1から着信側の携帯電話機1へ着信がある旨を通知する通知画面を表示させるための表示用データを生成し、装置対応テーブル53aから読み出したコンピュータ識別情報が示すコンピュータ4へ送信する。なお、各携帯電話機1,1…に対応して複数のコンピュータ識別情報が登録されている場合には、全てのコンピュータ識別情報が示すコンピュータ4へ着信がある旨を通知すればよい。
本実施形態3では、コンピュータ4のHDD43に、ネットワークLを介して所定のパケットを受信した場合に所定の通知画面を表示するための通知画面表示処理プログラムが予め格納されている。従って、コンピュータ4の制御部40は、サーバ装置5から上述した表示用データを受信した場合、HDD43に記憶してある通知画面表示処理プログラムをRAM42に読み出して順次実行することにより、図9に示すような通知画面を表示部45に表示させる。
図9は通知画面の構成例を示す模式図である。通知画面は、図9に示すように、着信側の携帯電話機1の電話番号と発信者の携帯電話機1の電話番号とを表示する。なお、呼制御サーバ3又はサーバ装置5において、IP電話システム100の利用が可能な各携帯電話機1,1…の電話番号と所有者の情報(氏名)とを対応付けて登録してある場合には、通知画面に着信者及び発信者の氏名をそれぞれ表示させることができる。この場合、この通知画面を見た人は、通知された氏名に基づいて発信者及び着信者を迅速且つ正確に把握することができる。
また、通知画面には閉じるボタンが表示されており、通知画面が表示部45に表示してあるコンピュータ4のユーザが、操作部44を介して閉じるボタンを操作した場合、制御部40は、通知画面の表示を終了する。
ここで、本実施形態3の携帯電話機1,1…は、自身に対する着信が通知されていない状態、即ち待ち受け状態において、ユーザ(所有者)が所定の操作を行なった場合、所定の操作が行なわれた時点でビーコン信号の受信が可能となる。従って、携帯電話機1における消費電力を低減させるために携帯電話機1によるビーコン信号の受信間隔を長く設定してあることにより、自身の携帯電話機1に対する着信が通知されていない状態であっても、携帯電話機1側からビーコン信号の受信を行なうことができるので、コンピュータ4に表示された通知画面を介して通知された着信に対して確実に応答することができる。これにより、携帯電話機1によるビーコン信号の受信間隔は論理的には無限大に延ばすことができ、この場合、携帯電話機1における消費電力を大幅に低減することができる。
また、IP電話システム100は、複数の携帯電話機1,1…をグループ毎に予め登録しておき、1つの携帯電話機1に着信があった場合、同じグループ内の他の携帯電話機1によって応答することが可能なコールピックアップ機能を備えている。具体的には、呼制御サーバ3は、グループ毎に、各グループに属する携帯電話機1の電話番号を登録したグループテーブル(図示せず)をメモリ部33に保持しており、着信側の携帯電話機1へ、発信側の携帯電話機1からの着信があることを通知するパケットを送信した場合に、着信側の携帯電話機1と同じグループに属する他の携帯電話機1から応答があった場合、応答してきた携帯電話機1と発信側の携帯電話機1との接続を確立する。
これにより、着信側の携帯電話機1の所有者が応答できない状態であっても、予め登録された同じグループ内の他のユーザが確実に応答することができるので業務効率を向上させることができる。なお、グループ内の他のユーザの携帯電話機1,1…においても、ユーザが所定の操作を行なった場合、所定の操作が行なわれた時点でビーコン信号の受信が可能となるので、着信側の携帯電話機1に着信が通知されていない状態であっても、コールピックアップ機能によって、グループ内の他のユーザが着信に対して応答することができる。
従って、各携帯電話機1,1…に対する着信を通知するコンピュータ4として、コールピックアップ機能を利用するために設定された各グループのメンバが使用するコンピュータ4を設定しておくことにより、コールピックアップ機能によって着信に対して確実に応答することができるユーザに、着信があることを通知することができるので、着信に対して応答することができ、着信に対するレスポンスを向上させることができる。
なお、コールピックアップ機能によって、着信のあった携帯電話機1ではない携帯電話機1と発信側の携帯電話機1とを接続させた場合、呼制御サーバ3は、着信のあった携帯電話機1へ、着信に対して他の携帯電話機1が応答したことを示すパケットを送信する。これにより、携帯電話機1の制御部10は、着信に対して応答する必要がなくなったことを検出し、着信音の鳴動を終了させると共に、発信側の携帯電話機1の電話番号の表示部17への表示を終了させる。
従って、本実施形態3では、上述したようにコンピュータ4の表示部45に表示された通知画面を介して、例えば、着信側の携帯電話機1の所有者、着信側の携帯電話機1と同じグループに登録されている携帯電話機1,1…の所有者、コンピュータ4の近傍にいる人等に、着信側の携帯電話機1に対する着信がある旨を通知することができる。よって、携帯電話機1における消費電力を低減させるために、携帯電話機1によるビーコン信号の受信間隔を長い時間間隔にしてある場合であっても、携帯電話機1への着信を確実に把握することができるので、着信に対するレスポンスの悪化を回避することができる。
以下に、本実施形態3のIP電話システム100において、携帯電話機1への着信をコンピュータ4へ通知する処理についてフローチャートに基づいて説明する。図10は携帯電話機1に対する着信のコンピュータ4への通知処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、呼制御サーバ3のROM31又はメモリ部33に記憶してある制御プログラムに従って制御部30によって実行され、サーバ装置5のROM51又はメモリ部53に記憶してある制御プログラムに従って制御部50によって実行されると共に、コンピュータ4のROM41又はHDD43に記憶してある制御プログラムに従って制御部40によって実行される。
呼制御サーバ3の制御部30は、ネットワークLを介して受信したパケットに基づいて、いずれかの携帯電話機1に対する着信があるか否かを判断しており(S41)、着信がない場合(S41:NO)、着信があるまで待機する。着信があると判断した場合(S41:YES)、制御部30は、受信したパケットを解析し、発信側の携帯電話機1の電話番号と着信側の携帯電話機1の電話番号とを取得する(S42)。
呼制御サーバ3の制御部30は、着信側の携帯電話機1へ、発信側の携帯電話機1からの着信があることを通知するパケットを送信することにより、着信がある旨を通知する(S43)。同時に制御部30は、発信側の携帯電話機1から着信側の携帯電話機1へ着信があることをサーバ装置5へ通知する(S44)。
サーバ装置5の制御部50は、発信側の携帯電話機1から着信側の携帯電話機1へ着信があることを呼制御サーバ3から通知された場合、着信側の携帯電話機1の電話番号に対応するコンピュータ識別情報を装置対応テーブル53aから読み出す(S45)。サーバ装置5の制御部50は、発信側の携帯電話機1から着信側の携帯電話機1へ着信がある旨を通知する通知画面を表示させるための表示用データを生成し、装置対応テーブル53aから読み出したコンピュータ識別情報が示すコンピュータ4へ送信する(S46)。
コンピュータ4の制御部40は、サーバ装置5から上述した表示用データを受信した場合、HDD43に記憶してある通知画面表示処理プログラムをRAM42に読み出して順次実行し、図9に示すような通知画面を表示部45に表示させ(S47)、上述した処理を終了する。
上述した処理により、携帯電話機1に着信がある場合に、通常の処理によって着信側の携帯電話機1に着信を通知できると共に、着信側の携帯電話機1に対してまだ着信が通知されていない場合であっても、コンピュータ4に表示された通知画面を介して各ユーザに着信を通知することができる。なお、コンピュータ4に表示された通知画面を介して着信を通知されたユーザは、着信側の携帯電話機1の所有者に着信がある旨を教えてもよく、自身の携帯電話機1によって着信に対して応答してもよく、着信に対した確実に応答することができる。
上述した実施形態3では、呼制御サーバ3が、各携帯電話機1,1…に対する着信を検知し、着信があった場合に発信側の携帯電話機1の電話番号及び着信側の携帯電話機1の電話番号を検出しており、サーバ装置5が、着信側の携帯電話機1に対応するコンピュータ4を特定し、特定したコンピュータ4に、発信側の携帯電話機1から着信側の携帯電話機1へ着信がある旨を通知する構成を例に説明した。
しかし、例えば、サーバ装置5が装置対応テーブル53aを管理しており、呼制御サーバ3が、着信があった場合に発信側の携帯電話機1に対応するコンピュータ4をサーバ装置5へ問い合わせ、サーバ装置5は、呼制御サーバ3からの問い合わせに対応するコンピュータ4を呼制御サーバ3へ通知し、呼制御サーバ3が、通知されたコンピュータ4に、発信側の携帯電話機1から着信側の携帯電話機1へ着信がある旨を通知する構成とすることもできる。また、サーバ装置5が行なっていた処理を呼制御サーバ(通知装置)3が全て行なう構成でもよく、他の通信装置を更にネットワークLに接続し、呼制御サーバ3及びサーバ装置5がそれぞれ行なっていた処理を呼制御サーバ3、サーバ装置5及び他の通信装置によって分散させて行なう構成としてもよい。
(実施形態4)
以下に、本発明に係る通信システムをIP電話システムに適用した実施形態4を示す図面に基づいて詳述する。本実施形態4のIP電話システムは、上述した実施形態3のIP電話システム100を構成する各装置によって実現可能であるので、実施形態3の携帯電話機1、無線AP2、呼制御サーバ3、コンピュータ4及びサーバ装置5により構成されるものとして説明する。
上述した実施形態3のIP電話システム100は、いずれかの携帯電話機1に対する着信があった場合に、各携帯電話機1,1…に対応して予め登録してあるコンピュータ4へ着信があることを通知し、コンピュータ4が通知画面を表示させる構成であった。このような構成の場合、例えば、通知先のコンピュータ4の近傍に誰もいない場合であってもコンピュータ4は所定の通知画面を表示部45に表示させるので、不要な表示処理が発生してしまう。
そこで、本実施形態4のIP電話システム100では、コンピュータ4の制御部40は、所定の携帯電話機1への着信があることを通知された場合、HDD43に記憶してある人検出処理プログラム43aをRAM42に読み出して順次実行し、自身の近傍に人がいるか否かを判断し、人がいる場合にのみ通知画面を表示部45に表示させる。
具体的には、本実施形態4のIP電話システム100において、呼制御サーバ3の制御部30は、上述した実施形態3と同様に、ネットワークLを介して受信したパケットに基づいて、いずれかの携帯電話機1に対する着信があることを検知した場合、発信側の携帯電話機1の電話番号と、着信側の携帯電話機1の電話番号とを検出し、着信側の携帯電話機1へ、発信側の携帯電話機1からの着信があることを通知するパケットを送信すると共に、発信側の携帯電話機1から着信側の携帯電話機1へ着信があることをネットワークLを介してサーバ装置5へ通知する。
サーバ装置5の制御部50は、発信側の携帯電話機1から着信側の携帯電話機1へ着信があることを呼制御サーバ3から通知された場合、着信側の携帯電話機1に対応するコンピュータ4のコンピュータ識別情報を装置対応テーブル53aから読み出す。そして、サーバ装置5の制御部50は、発信側の携帯電話機1から着信側の携帯電話機1へ着信がある旨を通知する通知画面を表示させるための表示用データを生成し、装置対応テーブル53aから読み出したコンピュータ識別情報が示すコンピュータ4に、生成した表示用データを送信することにより、発信側の携帯電話機1から着信側の携帯電話機1へ着信がある旨を通知する。
サーバ装置5から表示用データを受信したコンピュータ4の制御部40は、HDD43に記憶してある人検出処理プログラム43aをRAM42に読み出して順次実行し、自身の近傍に人がいるか否かを判断する。そして、人がいると判断した場合、コンピュータ4の制御部40は、HDD43に記憶してある通知画面表示処理プログラムをRAM42に読み出して順次実行し、サーバ装置5から受信した表示用データに基づいて、図9に示すような通知画面を表示部45に表示させる。
上述した処理により、本実施形態4のIP電話システム100では、携帯電話機1への着信を通知すべき人がコンピュータ4の近傍に確実にいる場合にのみコンピュータ4の表示部45に通知画面を表示させるので、携帯電話機1への着信をコンピュータ4の近傍にいる人に確実に通知することができる。一方、携帯電話機1への着信を通知すべき人がコンピュータ4の近傍に誰もいない場合には、コンピュータ4の表示部45に通知画面を表示させないので、不要な表示処理の実行を禁止することができる。
以下に、本実施形態4のIP電話システム100において、携帯電話機1への着信をコンピュータ4へ通知する処理についてフローチャートに基づいて説明する。図11は携帯電話機1に対する着信のコンピュータ4への通知処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、呼制御サーバ3のROM31又はメモリ部33に記憶してある制御プログラムに従って制御部30によって実行され、サーバ装置5のROM51又はメモリ部53に記憶してある制御プログラムに従って制御部50によって実行されると共に、コンピュータ4のROM41又はHDD43に記憶してある制御プログラムに従って制御部40によって実行される。
呼制御サーバ3の制御部30は、ネットワークLを介して受信したパケットに基づいて、いずれかの携帯電話機1に対する着信があるか否かを判断しており(S51)、着信がない場合(S51:NO)、着信があるまで待機する。着信があると判断した場合(S51:YES)、制御部30は、受信したパケットを解析し、発信側の携帯電話機1の電話番号と着信側の携帯電話機1の電話番号とを取得する(S52)。
呼制御サーバ3の制御部30は、着信側の携帯電話機1へ、発信側の携帯電話機1からの着信があることを通知するパケットを送信することにより、着信がある旨を通知する(S53)。同時に制御部30は、発信側の携帯電話機1から着信側の携帯電話機1へ着信があることをサーバ装置5へ通知する(S54)。
サーバ装置5の制御部50は、発信側の携帯電話機1から着信側の携帯電話機1へ着信があることを呼制御サーバ3から通知された場合、着信側の携帯電話機1の電話番号に対応するコンピュータ識別情報を装置対応テーブル53aから読み出す(S55)。サーバ装置5の制御部50は、発信側の携帯電話機1から着信側の携帯電話機1へ着信がある旨を通知する通知画面を表示させるための表示用データを生成し、装置対応テーブル53aから読み出したコンピュータ識別情報が示すコンピュータ4へ送信する(S56)。
コンピュータ4の制御部40は、サーバ装置5から上述した表示用データを受信した場合、HDD43に記憶してある人検出処理プログラム43aをRAM42に読み出して順次実行し、自身の近傍に人がいるか否かを判断する(S57)。自身の近傍に人がいると判断した場合(S57:YES)、制御部40は、HDD43に記憶してある通知画面表示処理プログラムをRAM42に読み出して順次実行し、図9に示すような通知画面を表示部45に表示させ(S58)、上述した処理を終了する。自身の近傍に人がいないと判断した場合(S57:NO)、制御部40は、ステップS58の処理をスキップし、上述した処理を終了する。
上述した処理により、本実施形態4では、携帯電話機1に着信がある場合に、通常の処理によって着信側の携帯電話機1に着信を通知できると共に、着信側の携帯電話機1に対してまだ着信が通知されていない場合であっても、コンピュータ4の近傍に人がいれば、その人にコンピュータ4に表示された通知画面を介して着信を確実に通知することができる。従って、各携帯電話機1,1…の所有者は、予め登録しておいたコンピュータ4を介して着信の有無を知ることができる。また、着信があった携帯電話機1の所有者でない人が、コンピュータ4に表示された通知画面を介して着信を通知された場合、着信側の携帯電話機1の所有者に着信がある旨を教えてもよく、自身の携帯電話機1によって着信に対して応答してもよく、着信に対して確実に応答することができる。
一方、本実施形態4では、携帯電話機1に着信がある旨をコンピュータ4が通知された場合であっても、コンピュータ4の近傍に誰もいない場合には、通知画面を表示させないので、不要な表示処理を実行させず、コンピュータ4において無駄な処理の実行を回避することができる。
(実施形態5)
以下に、本発明に係る通信システムをIP電話システムに適用した実施形態5を示す図面に基づいて詳述する。本実施形態5のIP電話システムは、上述した実施形態3のIP電話システム100に含まれる各装置によって実現可能である。従って、本実施形態5のIP電話システムは、実施形態2の携帯電話機1、無線AP2、呼制御サーバ3、コンピュータ4及びサーバ装置5を含むものとして説明する。
上述した実施形態3のIP電話システム100は、いずれかの携帯電話機1に対する着信があった場合に、各携帯電話機1,1…に対応して予め登録してあるコンピュータ4へ着信があることを通知し、コンピュータ4が通知画面を表示させる。また、上述した実施形態4のIP電話システム100は、コンピュータ4が、所定の携帯電話機1への着信があることを通知された場合、自身の近傍に人がいるか否かを判断し、人がいる場合にのみ所定の通知画面を表示させる。
これに対して、本実施形態5のIP電話システム100では、サーバ装置5が、各携帯電話機1,1…に対して予め登録されたコンピュータ4の近傍における人の有無をリアルタイムで管理しており、いずれかの携帯電話機1に対する着信があった場合に、サーバ装置5が、着信があった携帯電話機1に対応するコンピュータ4の近傍に人がいるか否かを判断し、人がいる場合にのみコンピュータ4へ着信があることを通知する。
なお、本実施形態5では、サーバ装置5のメモリ部53には、図12に示すような装置対応テーブル53aが格納されている。図12は装置対応テーブル53aの登録内容を示す模式図である。本実施形態5の装置対応テーブル53aには、図12に示すように、IP電話システム100の利用が可能な携帯電話機1,1…を識別するための電話識別情報に対応付けて、各携帯電話機1,1…に対して予め設定されたコンピュータ4を識別するためのコンピュータ識別情報と、各コンピュータ4の近傍における人の有無を示す人情報とが登録してある。
装置対応テーブル53aにおいて、電話識別情報の欄には、携帯電話機1,1…の電話番号等が登録されており、コンピュータ識別情報の欄には、コンピュータ4の名称、IPアドレス等が登録されており、人情報の欄には、人がいる場合には「1」が、人がいない場合には「0」が登録されている。なお、本実施形態5では、電話識別情報の各欄には1つの携帯電話機1のみが登録されるが、コンピュータ識別情報の各欄には複数のコンピュータ4が登録されてもよく、複数のコンピュータ4が登録される場合には、各コンピュータ4のそれぞれに対応する人情報が登録される。
装置対応テーブル53aの登録内容は、例えば、携帯電話機1の所有者又はIP電話システム100の管理者がコンピュータ4を介して追加又は修正する都度、サーバ装置5の制御部50によって追加又は修正される。また、装置対応テーブル53aの人情報の欄の登録内容は、各コンピュータ4から、各コンピュータ4の近傍における人の有無が通知される都度、サーバ装置5の制御部50によって修正される。
なお、コンピュータ4の制御部40は、HDD43に記憶してある人検出処理プログラム43aをRAM42に読み出して実行することにより、コンピュータ4の近傍における人の有無を検出しており、人がいない状態から人がいる状態に変化したこと、及び人がいる状態から人がいない状態に変化したことを検出した場合、適宜その旨をサーバ装置5へ通知する。これにより、サーバ装置5は、各携帯電話機1,1…に対して予め登録されたコンピュータ4の近傍における人の有無をリアルタイムで管理することができる。
上述した本実施形態5のIP電話システム100において、呼制御サーバ3の制御部30は、上述した実施形態3,4と同様に、ネットワークLを介して受信したパケットに基づいて、いずれかの携帯電話機1に対する着信があることを検知した場合、発信側の携帯電話機1の電話番号と、着信側の携帯電話機1の電話番号とを検出し、着信側の携帯電話機1へ、発信側の携帯電話機1からの着信があることを通知するパケットを送信すると共に、発信側の携帯電話機1から着信側の携帯電話機1へ着信があることをネットワークLを介してサーバ装置5へ通知する。
サーバ装置5の制御部50は、発信側の携帯電話機1から着信側の携帯電話機1へ着信があることを呼制御サーバ3から通知された場合、装置対応テーブル53aの登録内容に基づいて、着信側の携帯電話機1に対応するコンピュータ4の近傍に人がいるか否かを判断する。サーバ装置5の制御部50は、対応するコンピュータ4の近傍に人がいると判断した場合、具体的には、着信側の携帯電話機1に対応して装置対応テーブル53aに登録されているコンピュータ4の人情報が「1」である場合、着信側の携帯電話機1に対応するコンピュータ4のコンピュータ識別情報を装置対応テーブル53aから読み出す。
また、サーバ装置5の制御部50は、発信側の携帯電話機1から着信側の携帯電話機1へ着信がある旨を通知する通知画面を表示させるための表示用データを生成し、装置対応テーブル53aから読み出したコンピュータ識別情報が示すコンピュータ4に、生成した表示用データを送信することにより、発信側の携帯電話機1から着信側の携帯電話機1へ着信がある旨を通知する。サーバ装置5から表示用データを受信したコンピュータ4の制御部40は、HDD43に記憶してある通知画面表示処理プログラムをRAM42に読み出して順次実行し、サーバ装置5から受信した表示用データに基づいて、図9に示すような通知画面を表示部45に表示させる。
一方、サーバ装置5の制御部50は、着信側の携帯電話機1に対応するコンピュータ4の近傍に人がいないと判断した場合、具体的には、着信側の携帯電話機1に対応して装置対応テーブル53aに登録されているコンピュータ4の人情報が「0」である場合、発信側の携帯電話機1から着信側の携帯電話機1へ着信がある旨を通知する通知画面を表示させるための表示用データの生成処理及び送信処理を行なわない。
上述した処理により、本実施形態5のIP電話システム100では、携帯電話機1への着信を通知すべき人がコンピュータ4の近傍に確実にいる場合にのみ、サーバ装置5が表示用データをコンピュータ4へ送信し、コンピュータ4が表示部45に通知画面を表示させるので、携帯電話機1への着信をコンピュータ4の近傍にいる人に確実に通知することができる。一方、携帯電話機1への着信を通知すべき人がコンピュータ4の近傍に誰もいない場合には、サーバ装置5が表示用データをコンピュータ4へ送信しないので、不要な生成処理及び送信処理の実行を回避することができる。
以下に、本実施形態5のIP電話システム100において、サーバ装置5が管理する装置対応テーブル53aの人情報の欄を更新する処理についてフローチャートに基づいて説明する。図13はコンピュータ4の近傍における人の有無を示す人情報の更新処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下の処理は、コンピュータ4のROM41又はHDD43に記憶してある制御プログラムに従って制御部40によって実行されると共に、サーバ装置5のROM51又はメモリ部53に記憶してある制御プログラムに従って制御部50によって実行される。
コンピュータ4の制御部40は、HDD43に記憶してある人検出処理プログラム43aをRAM42に読み出して実行し、コンピュータ4の近傍に人がいない状態から人がいる状態に変化したこと、即ち人が近付いたことを検出したか否かを判断している(S61)。人が近付いたことを検出したと判断した場合(S61:YES)、制御部40は、その検出結果をネットワークLを介してサーバ装置5へ通知する(S62)。
サーバ装置5の制御部50は、コンピュータ4に人が近付いたことを通知された場合、このコンピュータ4に対応する人情報の欄を「1」に変更することにより装置対応テーブル53aを更新し(S63)、上述した処理を終了する。
コンピュータ4の制御部40は、人が近付いたことを検出していないと判断した場合(S61:NO)、例えば、コンピュータ4の近傍に人がいる状態において、人がいなくなったことを検出したか否かを判断する(S64)。人がいなくなったことを検出したと判断した場合(S64:YES)、制御部40は、その検出結果をネットワークLを介してサーバ装置5へ通知する(S65)。
サーバ装置5の制御部50は、コンピュータ4に人がいなくなったことを通知された場合、このコンピュータ4に対応する人情報の欄を「0」に変更することにより装置対応テーブル53aを更新し(S66)、上述した処理を終了する。
コンピュータ4の制御部40は、コンピュータ4の近傍に人がいる状態において、人がいなくなったことを検出していないと判断した場合(S64:NO)、ステップS61へ処理を戻し、上述したステップS61〜S64の処理を繰り返す。
以下に、上述した処理によってサーバ装置5が装置対応テーブル53aに基づいて各コンピュータ4の近傍における人の有無を管理しているIP電話システム100において、携帯電話機1への着信をコンピュータ4へ通知する処理についてフローチャートに基づいて説明する。図14は携帯電話機1に対する着信のコンピュータ4への通知処理の手順を示すフローチャートである。
なお、以下の処理は、呼制御サーバ3のROM31又はメモリ部33に記憶してある制御プログラムに従って制御部30によって実行され、サーバ装置5のROM51又はメモリ部53に記憶してある制御プログラムに従って制御部50によって実行されると共に、コンピュータ4のROM41又はHDD43に記憶してある制御プログラムに従って制御部40によって実行される。
呼制御サーバ3の制御部30は、ネットワークLを介して受信したパケットに基づいて、いずれかの携帯電話機1に対する着信があるか否かを判断しており(S71)、着信がない場合(S71:NO)、着信があるまで待機する。着信があると判断した場合(S71:YES)、制御部30は、受信したパケットを解析し、発信側の携帯電話機1の電話番号と着信側の携帯電話機1の電話番号とを取得する(S72)。
呼制御サーバ3の制御部30は、着信側の携帯電話機1へ、発信側の携帯電話機1からの着信があることを通知するパケットを送信することにより、着信がある旨を通知する(S73)。同時に制御部30は、発信側の携帯電話機1から着信側の携帯電話機1へ着信があることをサーバ装置5へ通知する(S74)。
サーバ装置5の制御部50は、発信側の携帯電話機1から着信側の携帯電話機1へ着信があることを呼制御サーバ3から通知された場合、装置対応テーブル53aの登録内容に基づいて、着信側の携帯電話機1に対応するコンピュータ4の近傍に人がいるか否かを判断する(S75)。対応するコンピュータ4の近傍に人がいないと判断した場合(S75:NO)、サーバ装置5の制御部50は、何も行なわずに処理を終了する。
対応するコンピュータ4の近傍に人がいると判断した場合(S75:YES)、サーバ装置5の制御部50は、着信側の携帯電話機1に対応するコンピュータ4のコンピュータ識別情報を装置対応テーブル53aから読み出す(S76)。サーバ装置5の制御部50は、発信側の携帯電話機1から着信側の携帯電話機1へ着信がある旨を通知する通知画面を表示させるための表示用データを生成し、装置対応テーブル53aから読み出したコンピュータ識別情報が示すコンピュータ4へ送信する(S77)。
コンピュータ4の制御部40は、サーバ装置5から上述した表示用データを受信した場合、HDD43に記憶してある通知画面表示処理プログラムをRAM42に読み出して順次実行し、図9に示すような通知画面を表示部45に表示させ(S78)、上述した処理を終了する。
上述した処理により、本実施形態5では、携帯電話機1に着信がある場合に、通常の処理によって着信側の携帯電話機1に着信を通知できると共に、着信側の携帯電話機1に対してまだ着信が通知されていない場合であっても、着信側の携帯電話機1に対応するコンピュータ4の近傍に人がいれば、その人にコンピュータ4に表示された通知画面を介して着信を通知することができる。なお、コンピュータ4に表示された通知画面を介して着信を通知されたユーザは、着信側の携帯電話機1の所有者に着信がある旨を教えてもよく、自身の携帯電話機1によって着信に対して応答してもよく、着信に対した確実に応答することができる。
一方、本実施形態5では、携帯電話機1に着信がある場合であっても、この携帯電話機1に対応して予め登録されているコンピュータ4の近傍に誰もいない場合には、着信があることをコンピュータ4へ通知しないので、不要な通知処理を実行させず、サーバ装置5における処理負担を軽減することができる。
また、本実施形態5では、コンピュータ4が自身の近傍における人の有無を検出する都度、サーバ装置5が管理する装置対応テーブル53aの内容を更新するので、コンピュータ4の近傍に人がいるか否かを示す最新の情報に基づいて、各携帯電話機1に対する着信がある旨をコンピュータ4へ通知するか否かを判断することができる。よって、コンピュータ4の近傍に確実に人がいる場合には、この人に対して確実に通知できると共に、コンピュータ4の近傍に確実に人がいない場合には、不要な通知処理を確実に禁止することができる。
上述した本実施形態5では、実施形態1で説明したように、コンピュータ4が、自身の近傍において人がいない状態から人がいる状態に変化した場合、又は人がいる状態から人がいない状態に変化した場合に、所定の携帯電話機1に対して、無線AP2から送信されてくるビーコン信号の受信間隔を長い時間間隔に変更する指示、又は元の時間間隔に戻す指示を送信し、また、各検出結果をサーバ装置5へ通知する。
しかし、例えば、ビーコン信号の受信間隔を長い時間間隔に変更する指示、又は元の時間間隔に戻す指示の送信処理をサーバ装置5に実行させてもよい。この場合、コンピュータ4は、自身の近傍において人がいない状態から人がいる状態に変化した場合、又は人がいる状態から人がいない状態に変化した場合に、その検出結果をサーバ装置5へ通知すればよく、サーバ装置5が、コンピュータ4から通知された検出結果に基づいて、装置対応テーブル53aの人情報の欄の内容を更新すると共に、対応する携帯電話機1に対して、ビーコン信号の受信間隔を長い時間間隔に変更する指示、又は元の時間間隔に戻す指示を送信する。
なお、本実施形態5においても、実施形態3で説明したような変形例が可能である。具体的には、呼制御サーバ3が、いずれかの携帯電話機1に着信があった場合に発信側の携帯電話機1に対応するコンピュータ4及びこのコンピュータ4の近傍における人の有無をサーバ装置5へ問い合わせ、サーバ装置5は、装置対応テーブル53aの登録内容に基づいて、呼制御サーバ3からの問い合わせに対応するコンピュータ4及びこのコンピュータ4の近傍における人の有無を呼制御サーバ3へ通知する。そして、呼制御サーバ3が、通知された情報に基づいて、コンピュータ4の近傍に人がいるか否かを判断し、いる場合にのみ、通知されたコンピュータ4に、発信側の携帯電話機1から着信側の携帯電話機1へ着信がある旨を通知してもよい。
また、サーバ装置5が行なっていた処理を呼制御サーバ3が全て行なってもよく、他の通信装置を更にネットワークLに接続し、呼制御サーバ3及びサーバ装置5がそれぞれ行なっていた処理を呼制御サーバ3、サーバ装置5及び他の通信装置によって分散させて行なってもよい。
上述したように、実施形態1,2では、携帯電話機1が待ち受け状態である場合に、各携帯電話機1,1…に対応して予め登録されているコンピュータ4の近傍に人がいる場合、携帯電話機1のビーコン信号の受信間隔を、無線AP2に記憶されているDTIM情報に従った間隔よりも長い間隔に変更することにより、携帯電話機1における消費電力を低減させることができる。また、コンピュータ4の近傍に人がいない場合、携帯電話機1のビーコン信号の受信間隔を、無線AP2に記憶されているDTIM情報に従った間隔に戻すことにより、着信に対するレスポンスの悪化を抑制することができる。
また、実施形態3〜5では、各携帯電話機1,1…への着信があった場合に、各携帯電話機1,1…に対応して予め登録されているコンピュータ4に、着信がある旨を通知することにより、携帯電話機1のビーコン信号の受信間隔が長い間隔に設定されており、携帯電話機1への着信の通知に時間を要する場合であっても、コンピュータ4を介して着信がある旨を通知することができ、着信に対して確実に応答することができる。
上述した実施形態1〜5における携帯電話機1,1…は、着信に対して応答し、他の携帯電話機1,1…との間で通話を行なっている間は、無線AP2のビーコン信号を、無線AP2がビーコン信号を送信するタイミングで順次受信しているが、通話終了後は、例えば、着信前にDTIM情報に従った間隔でビーコン信号を受信していた場合には、DTIM情報に従った間隔でのビーコン信号の受信処理を再開し、着信前にDTIM情報に従った間隔よりも長い間隔でビーコン信号を受信していた場合には、この長い間隔でのビーコン信号の受信処理を再開すればよい。これにより、着信前に消費電力の低減が優先されていた場合には、着信後も消費電力の低減を優先した動作を継続し、着信前にレスポンスが優先されていた場合には、着信後もレスポンスを優先した動作を継続することができる。
なお、無線AP2,2…は、自身を識別するためのESS−IDをビーコン信号に含めて送信しており、携帯電話機1,1…は、無線AP2から受信したビーコン信号中のESS−IDに基づいて、最寄りの無線AP2を検出することができる。従って、携帯電話機1,1…は、順次受信するビーコン信号中のESS−IDが変化したことによって、異なる無線AP2のエリア内に移動したことを検出することができる。
携帯電話機1,1…は、異なる無線AP2のエリア内に移動したことを検出した場合、この時点でDTIM情報に従った間隔よりも長い間隔でビーコン信号を受信していれば、メモリ部13に記憶してある時間間隔を一旦消去し、移動したエリアの無線AP2が記憶するDTIM情報に従った間隔でのビーコン信号の受信処理を開始する。これにより、携帯電話機1,1…は着信に対するレスポンスを優先した動作を行なうことができる。なお、携帯電話機1,1…がDTIM情報に従った間隔でのビーコン信号の受信処理を開始した場合であっても、所定のコンピュータ4の近傍に人がいれば、コンピュータ4からの指示に従って、DTIM情報に従った間隔よりも長い間隔でのビーコン信号の受信処理が再度開始されるので、消費電力の低減を優先した動作が開始される。
また、携帯電話機1,1…において、DTIM情報に従った間隔よりも長い間隔でのビーコン信号の受信処理を行なっている場合にメモリ部13に記憶される時間間隔(長い間隔)は、揮発性のメモリに記憶されていてもよい。この場合、携帯電話機1,1…の電源がオフされた場合に、メモリに記憶された時間間隔が消滅し、DTIM情報に従った間隔よりも長い間隔でのビーコン信号の受信処理が一旦リセットされる。そして、電源がオンされた場合、その時点での最寄りの無線AP2からのビーコン信号のDTIM情報に従った間隔でのビーコン信号の受信処理を開始すればよい。
(付記1)
通信に係る情報を送信する送信装置と、該送信装置から送信されてくる前記情報を所定の時間間隔で受信する電話装置とを備えた通信システムにおいて、
前記送信装置を介して前記電話装置と通信が可能な通信装置を備え、
該通信装置は、
自身の近傍における人の有無を検出する人検出手段と、
該人検出手段によって人がいることが検出された場合、前記送信装置から送信されてくる情報の受信間隔を前記所定の時間間隔よりも長い間隔に変更させる指示を前記送信装置を介して前記電話装置へ送信する手段と、
前記人検出手段によって人がいないことが検出された場合、前記送信装置から送信されてくる情報の受信間隔を前記所定の時間間隔に戻す指示を前記送信装置を介して前記電話装置へ送信する手段とを備え、
前記電話装置は、
前記所定の時間間隔よりも長い間隔に変更させる指示を受信した場合、前記送信装置から送信されてくる情報の受信間隔を前記長い間隔に変更する手段と、
前記所定の時間間隔に戻す指示を受信した場合、前記送信装置から送信されてくる情報の受信間隔を前記所定の時間間隔に戻す手段とを備えることを特徴とする通信システム。
(付記2)
通信に係る情報を送信する送信装置と、該送信装置から送信されてくる前記情報を所定の時間間隔で受信する電話装置とを備えた通信システムにおいて、
前記送信装置を介して前記電話装置と通信が可能な中継装置と、
該中継装置と通信が可能な通信装置とを備え、
該通信装置は、
自身の近傍における人の有無を検出する人検出手段と、
該人検出手段による検出結果を前記中継装置へ通知する手段とを備え、
前記中継装置は、
前記通信装置から人がいることを通知された場合、前記送信装置から送信されてくる情報の受信間隔を前記所定の時間間隔よりも長い間隔に変更させる指示を前記送信装置を介して前記電話装置へ送信する手段と、
前記通信装置から人がいないことを通知された場合、前記送信装置から送信されてくる情報の受信間隔を前記所定の時間間隔に戻す指示を前記送信装置を介して前記電話装置へ送信する手段とを備え、
前記電話装置は、
前記所定の時間間隔よりも長い間隔に変更させる指示を受信した場合、前記送信装置から送信されてくる情報の受信間隔を前記長い間隔に変更する手段と、
前記所定の時間間隔に戻す指示を受信した場合、前記送信装置から送信されてくる情報の受信間隔を前記所定の時間間隔に戻す手段とを備えることを特徴とする通信システム。
(付記3)
前記中継装置は、
電話装置を識別する電話装置情報及び各電話装置に対して予め設定された通信装置を識別する通信装置情報を対応付けて登録してあるテーブルと、
いずれかの電話装置に対する着信を検知する検知手段と、
該検知手段が着信を検知した場合、着信側の電話装置を検出する検出手段と、
該検出手段が検出した着信側の電話装置に対応する通信装置情報を前記テーブルから取得する取得手段と、
該取得手段が取得した通信装置情報が示す通信装置へ、前記着信側の電話装置に対する着信がある旨を通知する通知手段とを備え、
前記通信装置は、前記着信側の電話装置に対する着信がある旨を通知された場合、その旨を出力する手段を備えることを特徴とする付記1又は2に記載の通信システム。
(付記4)
前記通信装置の人検出手段は、前記着信側の電話装置に対する着信がある旨を通知された場合、自身の近傍における人の有無を検出するように構成されており、
前記通信装置は、前記人検出手段によって人がいることが検出された場合、前記着信側の電話装置に対する着信がある旨を出力するように構成されていることを特徴とする付記3に記載の通信システム。
(付記5)
前記中継装置は、
電話装置を識別する電話装置情報、各電話装置に対して予め設定された通信装置を識別する通信装置情報、及び該通信装置の近傍における人の有無を示す人情報を対応付けて登録してあるテーブルと、
いずれかの電話装置に対する着信を検知する検知手段と、
該検知手段が着信を検知した場合、着信側の電話装置を検出する検出手段と、
該検出手段が検出した着信側の電話装置に対応して前記テーブルに登録してある人情報に基づいて、前記着信側の電話装置に対応する通信装置の近傍に人がいるか否かを判断する手段と、
前記通信装置の近傍に人がいると判断した場合、前記着信側の電話装置に対応する通信装置情報を前記テーブルから取得する取得手段と、
該取得手段が取得した通信装置情報が示す通信装置へ、前記着信側の電話装置に対する着信がある旨を通知する通知手段とを備え、
前記通信装置は、前記着信側の電話装置に対する着信がある旨を通知された場合、その旨を出力する手段を備えることを特徴とする付記1又は2に記載の通信システム。
(付記6)
前記通信装置の人検出手段による検出結果に基づいて、前記テーブルに登録してある人情報を更新する手段を備えることを特徴とする付記5に記載の通信システム。
(付記7)
前記テーブル、前記検知手段、前記検出手段、前記取得手段及び前記通知手段を有する通知装置を備えることを特徴とする付記3乃至6のいずれかひとつに記載の通信システム。
(付記8)
前記電話装置は、
送信装置から送信されてくる情報の受信指示を受け付ける手段と、
前記受信指示を受け付けた時点で前記情報を受信する手段と
を備えることを特徴とする付記1乃至7のいずれかひとつに記載の通信システム。
(付記9)
外部の装置と通信が可能な通信装置において、
自身の近傍における人の有無を検出する人検出手段と、
該人検出手段によって人がいることが検出された場合、外部から送信されてくる情報の受信間隔を第1時間間隔に設定させる指示を外部へ送信する手段と、
前記人検出手段によって人がいないことが検出された場合、外部から送信されてくる情報の受信間隔を前記第1時間間隔よりも短い第2時間間隔に設定させる指示を外部へ送信する手段と
を備えることを特徴とする通信装置。
(付記10)
外部の装置と通信が可能な通信装置において、
自身の近傍における人の有無を検出する人検出手段と、
該人検出手段によって人がいることが検出された場合、外部から送信されてくる情報の受信間隔を第1時間間隔に設定させる指示の送信要求を外部へ送信する手段と、
前記人検出手段によって人がいないことが検出された場合、外部から送信されてくる情報の受信間隔を前記第1時間間隔よりも短い第2時間間隔に設定させる指示の送信要求を外部へ送信する手段と
を備えることを特徴とする通信装置。
(付記11)
所定の電話装置に対する着信がある旨の通知を受け付ける手段と、
前記通知を受け付けた場合、前記電話装置に対する着信がある旨を出力する手段と
を備えることを特徴とする付記9又は10に記載の通信装置。
(付記12)
前記人検出手段は、前記通知を受け付けた場合、自身の近傍における人の有無を検出するように構成されており、
前記人検出手段によって人がいることが検出された場合、前記電話装置に対する着信がある旨を出力するように構成されていることを特徴とする付記11に記載の通信装置。
(付記13)
通信に係る情報を送信する送信装置から送信されてくる前記情報を所定の時間間隔で受信する電話装置において、
前記情報の受信指示を受け付ける手段と、
前記受信指示を受け付けた時点で前記情報を受信する手段と
を備えることを特徴とする電話装置。
(付記14)
コンピュータに、外部の装置と通信させるためのコンピュータプログラムにおいて、
コンピュータに、
自身の近傍に人がいる場合、外部から送信されてくる情報の受信間隔を第1時間間隔に設定させる指示を外部へ送信するステップと、
自身の近傍に人がいない場合、外部から送信されてくる情報の受信間隔を前記第1時間間隔よりも短い第2時間間隔に設定させる指示を外部へ送信するステップと
を実行させるためのコンピュータプログラム。
(付記15)
コンピュータに、外部の装置と通信させるためのコンピュータプログラムにおいて、
コンピュータに、
自身の近傍に人がいる場合、外部から送信されてくる情報の受信間隔を第1時間間隔に設定させる指示の送信要求を外部へ送信するステップと、
自身の近傍に人がいない場合、外部から送信されてくる情報の受信間隔を前記第1時間間隔よりも短い第2時間間隔に設定させる指示の送信要求を外部へ送信するステップと
を実行させるためのコンピュータプログラム。