JP2626610B2 - 携帯無線電話機の着呼表示システム - Google Patents

携帯無線電話機の着呼表示システム

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JP2626610B2 JP33747894A JP33747894A JP2626610B2 JP 2626610 B2 JP2626610 B2 JP 2626610B2 JP 33747894 A JP33747894 A JP 33747894A JP 33747894 A JP33747894 A JP 33747894A JP 2626610 B2 JP2626610 B2 JP 2626610B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は携帯無線電話機に関し、
特に携帯無線電話機の着呼を表示器に表示させて着信音
による弊害を防止するようにした携帯無線電話機の着呼
表示システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の携帯無線電話機は、一例として図
4に示すように、図示されていない移動無線電話システ
ムの基地局と無線回線を介して接続される無線部10
と、装置全体を制御する制御部11と、外部からの操作
信号を入力する操作部12と、各種情報を表示する表示
部13と、各種プログラムや設定値を記憶させておくメ
モリ部14と、送話器15と、受話器16と、前記無線
部と電気的に接続されたアンテナ17と、着呼を知らせ
るリンガ音等を鳴らす鳴音器18と、着呼を振動で知ら
せるためのバイブレータ19を有している。
【0003】このような携帯無線電話機では、スタンバ
イ状態にある時に無線部10を通して制御部11が着呼
信号を受信すると、制御部11は予めメモリ部14に登
録されたプログラムに従って、表示部13、鳴音器1
8、バイブレータ19ヘそれぞれ着呼を表示させるため
の動作を指示する。これにより使用者が着呼に気付き、
操作部12上のボタンを押すなどの操作をすると、制御
部11が無線部10へ回線接続命令を出して、通話回線
が接続されて通話が開始できる。
【0004】この従来の携帯無線電話機では、着呼を知
らせる手段が表示部の表示と、鳴音器からの音と、バイ
ブレータの振動とのいずれかまたはすべてに限られてい
るため、携帯無線電話機を鞄の中にしまうなどして、身
体から離している場合には、鳴音器からの音が唯一の着
呼認識手段となる。しかしながら、例えば静かな列車内
や、図書館や、音楽ホールなどの公共の場所において
は、突然の着呼により鳴音した場合の他人への迷惑を考
慮する必要あり、この場合には鳴音器をオフにするか、
携帯無線電話機自体の電源をオフにしておくことが多
い。しかしこれでは、いつでもどこでも連絡が可能であ
るという、携帯無線電話機本来の特性を十分に発揮でき
ないという問題があった。
【0005】この問題点を解決する対策として、従来い
くつかの対策が提案されている。例えば特開昭63−6
2419号公報には、鞄の中等にしまわれた無線電話機
が着呼を受けた際に発生する着呼通報音を鞄の外に保持
した別体の通報装置で検出し、この通報装置を身の近く
に保持しておくことにより、この通報装置による微小な
通報音や表示により着呼を報知する技術が記載されてい
る。
【0006】また、特開平3−29542号公報、特開
平6−21875号公報には無線電話機と別体のバイブ
レータ装置を設けてこれを身に着けておき、着呼を受け
た無線電話機からこのバイブレータ装置へ有線或いは無
線により駆動信号を送り、このバイブレータ装置を振動
させることにより着呼を報知する技術が記載されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の着呼
報知技術において、前者は無線電話機の着信通報音、即
ち音波を検出して別体の通報装置で通報を行うために、
無線電話機と通報装置との間の距離がごく近い場合にし
か有効でない。また、通報装置が通報音の場合には、前
記した着信通報音による他人への迷惑を避ける点は改善
することはできないくなる。
【0008】また、後者は、別体の通報装置がバイブレ
ータであるため、つねにそれを身につけておかねば通報
することができず役に立たない。
【0009】更に、いずれのものも、無線電話機とは別
体の通報装置が必要であるため、この通報装置を所持す
ることが必要であり、無線電話機の携帯性が損なわれ
る。また、これらの通報装置は無線電話機に対して有線
で接続する場合にはその取り扱いが面倒となり、また無
線で接続する場合には通報装置専用の電池が必要であ
り、そのための管理も必要になるという問題が生じる。
【0010】
【発明の目的】本発明の目的は、別体の通報装置を必要
とすることなく、しかも着呼通報音を鳴らすことなく着
呼を報知することを可能にした携帯無線電話機の着呼表
示システムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の着呼表示システ
ムは、着呼した際に自己の個別情報を着呼報知信号とし
て無線電波により送出可能な無線部を備える携帯無線電
話機と、この無線部と無線回線で接続されて前記着呼報
知信号を受信し、前記個別情報を表示する表示装置とで
構成されており、前記表示装置は不特定多数の携帯無線
電話機を所有する者に対して前記個別情報を表示するよ
うに配置したことを特徴とする。
【0012】ここで、携帯無線電話機は、自己の個別情
報、及びこの個別情報を外部装置に表示する旨とをそれ
ぞれ設定する記憶手段と、着呼時に前記記憶手段に記憶
された外部装置に表示する旨の記憶内容に基づいて記憶
手段から個別情報を読み出して無線部に送出する制御手
段とを備える構成とすることが好ましい。また、無線部
は個別情報が入力されたときに、予め特定されている周
波数及び信号形式で着呼報知信号を送信するように構成
される。
【0013】一方、表示装置は、携帯無線電話機から送
信される特定周波数及び信号形式の着呼報知信号を受信
して復調する無線受信部と、復調された個別情報を表示
する表示部とを備える構成とされる。この場合、表示装
置は、音楽ホールや列車内等の公衆の場所に設置され
る。
【0014】
【作用】携帯無線電話機に着呼があると、制御手段は記
憶手段の内容を確認し、ここに外部表示を行う旨が記憶
されている場合、同じく記憶されている個別情報を読み
出して無線部に送出する。無線部は送信系を利用して個
別信号を変調し、着呼報知信号として無線で送信する。
表示装置はこの着呼報知信号を受信し、復調して得られ
た個別情報を表示部に表示する。表示装置は公衆が見え
る場所に設置されているため、携帯無線電話機を所持す
るものがこの表示を確認することで、自己宛の着呼があ
ったことを認識する。
【0015】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明の着呼表示システムを構成する携帯
無線電話機と表示装置の各構成を示すブロック図であ
る。同図において、携帯無線電話機1は、図示されてい
ない移動無線電話システムの基地局と無線回線を介して
接続される無線部10と、装置全体を制御する制御部1
1と、キー操作等による外部からの操作信号を入力する
操作部12と、各種情報を表示する表示部13と、各種
プログラムや設定値を記憶させておくメモリ部14と、
送話器15と、受話器16と、前記無線部と電気的に接
続されたアンテナ17と、着呼を知らせるリンガ音等を
鳴らす鳴音器18と、同じく着呼を振動で知らせるため
のバイブレータ19と、前記無線部と電気的に接続され
た着呼報知信号送出用のアンテナ17Aとで構成されて
いる。
【0016】ここで、前記メモリ部14には、自己の電
話番号、或いはこの電話番号をコード化したデータを記
憶しており、制御部11からの要求があったときにこの
データを無線部10に送出するように構成される。ま
た、メモリ部14には着呼を後述する外部の表示装置2
に表示するための設定が行われていること、鳴音器18
の動作が停止されるように設定されていることが操作部
12からの操作信号により記憶される。また、制御部1
1は着呼があった際にメモリ部14の設定内容を確認
し、鳴音器18の動作が停止され、かつ外部表示のため
の設定が行われていることを認識したときには、前記メ
モリ部14に対して呼出番号のデータの送出を要求する
ように構成される。
【0017】更に、前記無線部10は、制御部11から
の要求によってメモリ部14から電話番号のデータの送
出があったときには、無線部10内の送信系を動作させ
てこれを変調し、微弱な電力でこのデータを無線信号と
してアンテナ17Aから送出するように構成される。こ
の場合、無線信号の周波数や信号形式は基準規格として
設定され、種々の無線電話機において統一されたものが
採用される。
【0018】一方、表示装置2は前記携帯無線電話機1
と無線回線を介して接続される無線受信部20と、装置
全体を制御する制御部21と、前記無線受信部20で受
信した情報等をデコードして表示する表示部22と、前
記無線受信部と電気的に接続されたアンテナ23とで構
成される。
【0019】前記無線受信部20は、前記したように種
々の無線電話機間で統一された周波数、信号形式の信号
を受信し、個々の無線電話機の電話番号のデータを受信
し、これを復調し、必要に応じてデコードして制御部2
1に送出するように構成される。また、制御部21はこ
の受信された電話番号を表示部22に表示する動作を行
う。この場合、「着信」等の文字を併せて表示するよう
に構成される。
【0020】次に本実施例の携帯無線電話機の着呼表示
手段の動作を説明する。図2は図1に示した着呼表示シ
ステムの実施態様を示す図であり、列車内や音楽ホール
等のように多数の人が静粛な状態で存在しており、かつ
複数の人が携帯無線電話機を所持しているような状況を
示している。ここでは、例えば列車内の状態を示してお
り、各人が携帯する携帯無線電話機1は、鞄の中にいれ
られ、或いは各人によって携帯されているものとする。
【0021】また、図1に示した表示装置2は、近年列
車に採用されている車内情報表示装置で構成されるが、
これに限られず全ての利用者が見る事のできる位置にあ
らかじめ設置されており、装置全体の大きさは表示部に
表示される文字が全ての利用者に認識可能な程度で表示
されるものであれば、他のものでもよい。例えば、多数
個のLEDを行列配置し、これらのLEDを選択的に点
灯させて文字や記号等を表示する装置や、或いは陰極線
表示機(テレビジョン受像機)等が採用できる。
【0022】図3は図2の状態のうち、携帯無線電話機
1と表示装置2のみを模式的に示す図である。このよう
に、同一列車内に存在する複数の乗客が各々携帯無線電
話機1A,1B,1Cを所持している場合、各人はそれ
ぞれの携帯無線電話機の操作部12をキー操作して鳴音
器18のスイッチをオフし、かつ着呼の表示を表示装置
2に表示させるように設定を行う。この設定内容はメモ
リ部14に登録される。
【0023】そして、携帯無線電話機1が基地局への初
期登録動作を終えてスタンバイ状態にある時、アンテナ
17及び無線部10を通して制御部11が基地局からの
着呼信号を受信すると、制御部11はメモリ部14に登
録された設定内容に従って、表示部13、鳴音器18、
バイブレータ19のうちの指定された部分へそれぞれ着
呼を報知させるための動作を指示する。
【0024】これと同時に制御部11はメモリ部14に
設定されている内容を確認し、このとき外部表示2の設
定が行われているとき、及び鳴音器18の動作を停止す
る設定が行われていることを認識したときには、メモリ
部14に記憶されている自分の電話番号のデータをメモ
リ部14から無線部10に送出し、無線部10から着呼
報知信号Sとして微弱な電波によりアンテナ17Aから
送信する。
【0025】表示装置2はアンテナ23及び無線受信部
20を通してこの着呼報知信号を受信し、この受信信号
により制御部21が携帯無線電話機1からの電話番号の
データを受信すると、制御部21はその内容を表示部2
2に表示させる。この表示により、表示装置2には「着
信」の文字と共に、着呼のあった電話番号を表示する。
この際には、乗客に対して注意を促すべく、多少の音声
を鳴らすこともある。
【0026】したがって、乗客は表示装置2に表示され
た電話番号を確認することで、該当する電話番号の携帯
無線電話機を所持している者は、自己の携帯無線電話機
への着呼がある事を認識し、携帯無線電話機を鞄の中な
どから取り出し、操作部12上のボタンを押すなどの操
作をすると、制御部11が無線部10へ通話回線接続命
令を出して、通話回線が接続されて通話が開始される。
これにより、各人の携帯無線電話機を鳴動させることな
く、したがって静粛な雰囲気を壊すことなく、個々の携
帯無線電話機に対しての着呼報知が実現できることにな
る。
【0027】なお、前記実施例では本発明の着呼表示シ
ステムを列車内での着呼表示に適用した例を示している
が、音楽ホール、図書館等の他の多数の人が存在する場
所においても同様に適用できる。また、前記実施例では
表示装置には、電話番号を表示するようにしたが、プラ
イバシーを保護するために、メモリ部に各個人の個別情
報、例えば各個人の氏名、愛称、固有の数字列等を設定
しておけば、これら個別情報を表示装置に表示すること
も可能である。
【0028】また、前記実施例では、無線部10に着呼
表示のための専用のアンテナ17Aを設けているが、こ
れは通信用のアンテナで兼用することも可能である。ま
た、前記実施例では携帯無線電話機の鳴音器18の動作
を停止させた場合に表示を行うように構成しているが、
必ずしもこのように構成することはなく、鳴音器の音量
を小さくした場合、或いは携帯無線電話機を鞄の中にい
れてその鳴音が外部に洩れにくいような場合には鳴音器
が通常動作を行う状態とされている場合でも、同様にし
て表示装置に表示を行うように構成することが可能であ
る。
【0029】また、図示は省略するが、携帯無線電話機
の所持者が表示装置における着呼の表示に気が付かない
場合もあるため、表示を繰り返し複数回行うように構成
し、または携帯無線電話機での応答状態を表示装置が検
出し、応答が行われない場合には着呼があった旨を個別
情報と共に表示するようにしてもよい。或いは、その後
に所持者が所定のキー操作を行うことで、表示装置に着
呼の表示を再表示させるように構成することも可能であ
る。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、着呼した
際に自己の個別情報を着呼報知信号として無線電波によ
り送出可能な無線部を備える携帯無線電話機と、この無
線部と無線回線で接続されて前記着呼報知信号を受信
し、前記個別情報を表示する表示装置とで構成されてお
り、かつ表示装置は不特定多数の携帯無線電話機を所有
する者に対して個別情報を表示するように配置している
ので、この表示装置の近傍に存在する携帯無線電話機に
着呼があったときには、その電話機の個別情報が表示装
置に表示される。これにより携帯無線電話機を所持する
ものがこの表示を確認することで、自己宛の着呼があっ
たことを認識することが可能となり、例えば静かな列車
内や音楽ホールなどにおいて、携帯無線電話機を身体か
ら離して鞄の中などにしまっていても、表示器に表示さ
れる情報によって、着呼を知る事ができるという効果を
有する。
【0031】また、携帯無線電話機は、自己の個別情
報、及びこの個別情報を外部装置に表示する旨とをそれ
ぞれ設定する記憶手段と、着呼時に前記記憶手段に記憶
された外部装置に表示する旨の記憶内容に基づいて記憶
手段から個別情報を読み出して無線部に送出する制御手
段とを備えることにより、着呼があると、制御手段は記
憶手段の内容を確認し、ここに外部表示を行う旨が記憶
されている場合に個別情報を読み出して無線部に送出
し、無線部は送信系を利用して個別信号を変調し、無線
信号として送信することで、個別情報を無線で送信する
ことが可能となる。
【0032】また、携帯無線電話機の無線部は個別情報
が入力されたときに、予め特定されている周波数及び信
号形式で着呼報知信号を送信するように構成され、一方
表示装置は、この着呼報知信号を受信して復調する無線
受信部と、復調された個別情報を表示する表示部とを備
えるので、表示装置の近傍に存在する全ての携帯無線電
話機の着呼を個別に表示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の着呼表示システムの一実施例のブロッ
ク構成図である。
【図2】本発明の着呼表示システムを適用した列車内の
状態を示す概略図である。
【図3】図2の適用例における携帯無線電話機と表示装
置との関係を示す模式的な図である。
【図4】従来の一般的な携帯無線電話機のブロック構成
図である。
【符号の説明】
1 携帯無線電話機 2 表示装置 10 無線部 11 制御部 12 操作部 14 メモリ部 17,17A アンテナ 18 鳴音器 20 無線受信部 21 制御部 22 表示部 23 アンテナ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着呼した際に自己の個別情報を着呼報知
    信号として無線電波により送出可能な無線部を備える携
    帯無線電話機と、この無線部と無線回線で接続されて前
    記着呼報知信号を受信し、前記個別情報を表示する表示
    装置とで構成され、前記表示装置は近傍に存在する携帯
    無線電話機を所有する者に対して前記個別情報を表示す
    ることを可能に配置したことを特徴とする携帯無線電話
    機の着呼表示システム。
  2. 【請求項2】 携帯無線電話機は、自己の個別情報、及
    びこの個別情報を外部装置に表示する旨とをそれぞれ設
    定する記憶手段と、着呼時に前記記憶手段に記憶された
    外部装置に表示する旨の記憶内容に基づいて記憶手段か
    ら個別情報を読み出して無線部に送出する制御手段とを
    備える請求項1の携帯無線電話機の着呼表示システム。
  3. 【請求項3】 無線部は個別情報が入力されたときに、
    予め特定されている周波数及び信号形式で着呼報知信号
    を送信する請求項2の携帯無線電話機の着呼表示システ
    ム。
  4. 【請求項4】 表示装置は、携帯無線電話機から送信さ
    れる特定周波数及び信号形式の着呼報知信号を受信して
    復調する無線受信部と、復調された個別情報を表示する
    表示部とを備える請求項1の携帯無線電話機の着呼表示
    システム。
  5. 【請求項5】 表示装置は、音楽ホールや列車内等の公
    衆の場所に設置される請求項1または4の携帯無線電話
    機の着呼表示システム。
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