JP2009091309A - バコパモニエラエキスを含有する組成物およびその製造方法ならびに飲食品 - Google Patents

バコパモニエラエキスを含有する組成物およびその製造方法ならびに飲食品 Download PDF

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Abstract

【課題】バコパモニエラエキスを含有し、臭いおよび味質が改善された組成物を提供する。
【解決手段】バコパモニエラエキスとサイクロデキストリンを含有する組成物。サイクロデキストリンは、γ−サイクロデキストリン、またはγ−サイクロデキストリンとβ−デキストリンの混合物が好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明はバコパモニエラエキスを含有する組成物、該組成物の製造方法、および該組成物を含有する飲食品に関する。
バコパモニエラはインドの低地の湿地に自生する草本で、インドではアーユルベーダの治療薬として古来より常用されてきた。バコパモニエラは多種類のフラボノイドやサポニン類を含み、特に脳の活性化、若返りに効果が高いと言われている。また最近の研究においては、誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害作用を有していることも立証されており、抗炎症作用や免疫調節剤等として有用であると期待されている(下記特許文献1)。
下記特許文献2は、バコパモニエラの抽出物から、バコサイドという成分が濃縮された画分を、非吸湿性の形態で製造する方法に関する。この方法は、バコサイドが濃縮された乾燥残渣を水に溶解し、無毒性安定化剤を添加して安定なバコサイド溶液を得、該バコサイド溶液を乾燥することにより、非吸湿性粉体を得る工程を有する。前記無毒性安定化剤の例示としてマンニトール、マルトデキストリン、β−シクロデキストリン、およびポリビニルアルコールが挙げられている。
特開2006−328072号公報 特表2006−514022号公報
上記のようにバコパモニエラエキスは人の健康に有用であり、日常的に摂取しやすい形態で提供することが望まれるが、原料由来の独特の苦味、えぐみ、好ましくない臭いを有するため、飲食品に含有させることが難しい。
これまでに、バコパモニエラエキスの臭いおよび味質を良好に改善する方法は知られていない。またバコパモニエラエキスは液中で沈殿を生じ難く、摂取しやすい形態とするためには、この点の改善も望まれる。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、バコパモニエラエキスを含有し、臭いおよび味質が改善された組成物、好ましくは、さらに液中での分散性も良好である組成物を提供することを目的とする。
また本発明は該組成物の製造方法、および該組成物を含有する飲食品を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の組成物は、バコパモニエラエキスとサイクロデキストリンを含有してなることを特徴とする。
前記バコパモニエラエキスの含有量1質量部に対するサイクロデキストリンの含有量が2〜10質量部であることが好ましい。
前記サイクロデキストリンの95質量%以上がγ−サイクロデキストリンであることが好ましい。
または、前記サイクロデキストリンの95質量%以上が、γ−サイクロデキストリンとβ−デキストリンの混合物であることが好ましい。
前記γ−サイクロデキストリンとβ−サイクロデキストリンの混合物が、γ-サイクロデキストリンの1質量部と、β-サイクロデキストリンの0.05〜1.5質量部とからなる混合物であることが好ましい。
本発明は、本発明の組成物を含有する飲食品を提供する。
本発明は、本発明の組成物を製造する方法であって、バコパモニエラエキスと、サイクロデキストリンを水の存在下で混合する混合工程を有し、前記サイクロデキストリンの1質量部に対して、前記水が0.5〜25質量部であることを特徴とする組成物の製造方法を提供する。
前記水が0.5〜12質量部であることが好ましい。
本発明によれば、バコパモニエラエキスを含み、バコパモニエラ原料由来の好ましくない臭いおよび味質が良好に改善された組成物、および該組成物を含有する飲食品が得られる。
好ましくは、バコパモニエラエキスを含み、バコパモニエラ原料由来の好ましくない臭いおよび味質、ならびに液中での分散性が良好に改善された組成物、および該組成物を含有する飲食品が得られる。
本発明の組成物は、バコパモニエラエキスとサイクロデキストリンを含有する。サイクロデキストリンは、分子内に他の分子を取り込む包接機能を有している。本発明の組成物において、バコパモニエラエキスがサイクロデキストリンによって包接されていてもよく、包接されていなくてもよい。臭いおよび味質の改善効果に優れるうえ、液中での分散性改善効果も得られる点から、包接されていることがより好ましい。
本発明で用いられるバコパモニエラエキスは、バコパモニエラの全草をエタノール抽出して得られる抽出物である。バコパモニエラの全草は、これを乾燥した後に粉砕して抽出に用いることが好ましい。抽出時の温度条件(エタノール温度)は60〜70℃程度が好ましい。抽出後に濾過して固形分を除いた後、得られた抽出液(濾液)を乾燥して粉状とすることが好ましい。乾燥方法としてはエバポレーション、スプレードライ、凍結乾燥などを用いることができる。
本発明で用いられるサイクロデキストリンは、1分子中に含まれるグルコース基の数が6個であるα−サイクロデキストリン、7個であるβ−サイクロデキストリン、8個であるγ−サイクロデキストリン、分岐鎖を有するマルトシル−サイクロデキストリン(以下、分岐サイクロデキストリンという。)、またはこれらのうちの2種以上の混合物である。分岐サイクロデキストリンは、マルトシル−α−サイクロデキストリン、マルトシル−β−サイクロデキストリン、マルトシル−γ−サイクロデキストリン、またはこれらのうちの2種以上の混合物である。これらは市販品から入手可能である。市販のサイクロデキストリンは、通常α−、β−、γ−の混合物である。
サイクロデキストリンの中でも、バコパモニエラエキスの臭いおよび味質の改善効果が良好である点で、β−サイクロデキストリン、γ−サイクロデキストリン、分岐サイクロデキストリン、またはこれらの2種以上の混合物が好ましい。
さらに包接したときに、水溶液、水中油滴型エマルション等の水性媒体中での、バコパモニエラエキスの分散性を充分に改善できる点で、γ−サイクロデキストリン、またはγ−サイクロデキストリンとβ−サイクロデキストリンの混合物が好ましい。
また分岐サイクロデキストリンは、包接したときに、油脂、油中水滴型エマルション等の油性媒体中での、バコパモニエラエキスの分散性を充分に改善できる点で好ましい。
特に、臭い、味質および分散性の改善効果に優れる点で、組成物に含まれるサイクロデキストリンの95質量%以上がγ−サイクロデキストリンであることが好ましく、98質量%以上がγ−サイクロデキストリンであることが好ましい。γ−サイクロデキストリンを98質量%以上含む市販品として、例えば塩水港精糖社製、製品名:デキシーパール γ−100を用いることができる。
また、臭い、味質および分散性の改善効果が良好であるとともに、バコパモニエラエキス特有の後引きの苦味を改善する効果が得られる点で、組成物に含まれるサイクロデキストリンの95質量%以上がγ−サイクロデキストリンとβ−デキストリンの混合物であることが好ましく、98質量%以上がγ−サイクロデキストリンとβ−デキストリンの混合物であることが好ましい。
γ−サイクロデキストリンとβ−サイクロデキストリンの混合物において、β−サイクロデキストリンの含有量が少なすぎると混合したことによる効果が充分に得られず、多すぎると分散性が低下するおそれがある。したがって、該混合物は、γ-サイクロデキストリンの1質量部に対して、β-サイクロデキストリンを0.05〜1.5質量部含むことが好ましく、0.05〜0.6がより好ましく、0.25〜0.6質量部がさらに好ましい。
β−サイクロデキストリンを98質量%以上含むサイクロデキストリンとして、例えば塩水港精糖社製、製品名:デキシーパール β−100を用いることができる。
本発明の組成物において、バコパモニエラエキスの含有量の1質量部に対する、サイクロデキストリンの含有量は2〜10質量部が好ましく、3〜7質量部がより好ましい。該サイクロデキストリンの含有量が上記の範囲であると、臭いおよび味質が良好に改善され、包接による分散性の改善効果も得られる。10質量部を超えて多くしてもこれらの改善効果はより向上せず不経済である。また多すぎるとサイクロデキストリンの味が感じられるようになり好ましくない。
本発明の組成物は、例えば粉状のバコパモニエラエキスと粉状のサイクロデキストリンを混合した粉体混合物であってもよく、バコパモニエラエキスの分子がサイクロデキストリンの分子で包接された包接体の粉体であってもよく、これらを適宜の液体に分散または溶解させた液状物であってもよい。
包接体は、バコパモニエラエキスと、サイクロデキストリンを水の存在下で混合して、バコパモニエラエキスとサイクロデキストリンとを接触反応させることにより形成できる。混合する際の水の量が少なすぎると、包接体が良好に形成されない。したがって、サイクロデキストリンの1質量部に対して、水が0.5質量部以上であることが好ましく1質量部以上がより好ましい。
水の量の上限は特に限定されないが、水の量が多すぎると形成された包接体を固形分として得るための操作が煩雑になる。したがって、サイクロデキストリンの飽和水溶液が得られる量が好ましい。
バコパモニエラエキスの臭い、味質、および分散性の改善効果がより高い点では、バコパモニエラエキスとサイクロデキストリンと水の混合物がスラリー状またはペースト状であることが好ましい。具体的には、サイクロデキストリンの1質量部に対して水が25質量部以下であることが好ましく、12質量部以下がより好ましく、5質量部以下がさらに好ましい。
包接体を形成する際の混合は、バコパモニエラエキスとサイクロデキストリンとの接触反応が充分に生じる程度に行う。混合法は特に限定されず、混合物の性状に応じて適宜選択できる。例えば乳鉢で混合する方法、ホモジナイザーで高速撹拌する方法等を好適に用いることができる。
なおサイクロデキストリンとして2種以上の混合物を用いる場合、それらを予め混合したものを添加してもよく、2種以上のサイクロデキストリンをそれぞれ添加するとともにバコパモニエラエキスを添加し、これらを水の存在下で混合してもよい。
こうして形成された包接体と水を含む混合物を、そのまま本発明の組成物として各種用途に供することができる。また本発明の組成物は、該混合物を濃縮したものでもよく、乾燥して粉体化したものでもよい。粉体は安定性に優れる点で好ましい。乾燥方法は特に限定されない。例えば凍結乾燥法、加熱乾燥法、減圧乾燥法、スプレードライ法等を用いることができる。
バコパモニエラエキスの苦味および臭いの原因となる成分は明かではないが、本発明によれば、サイクロデキストリンという特定の物質を用いることにより、バコパモニエラエキスの臭いおよび味質を有効に改善できる。また、バコパモニエラエキスをサイクロデキストリンで包接することにより、液中での分散性も改善できる。
本発明の組成物は、バコパモニエラエキスの臭いおよび味質が良好に改善されているため、広範な形態の食品に含有させることができる。また好ましくは液中での良好な分散性も得られるため水分を多く含む食品や、飲料にも含有させることができる。これにより、バコパモニエラエキスを日常的に摂取し易い飲食品の形態で提供することができる。
本発明の飲食品は経口摂取できるものであれば特に限定されない。例えば、カプセル、錠剤などの味を感じ難いサプリメントの他、各種加工食品、菓子類、ゼリーなどの水系食品、果汁入り飲料や乳飲料等の各種飲料が挙げられる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。以下において「%」は特に断りのない限り「質量%」である。
<評価方法>
以下の試験例において、評価は次の方法で行った。
(1)臭いおよび味の改善効果
バコパモニエラエキスのみを水に分散させた対照試料、および試験液を、5人のパネラー(パネラー1〜5)がそれぞれ試飲し、バコパモニエラエキスの臭いおよび味のマスキング効果について、下記の基準により5段階の評価点をつけた。
0点:効果なし。
1点:わずかに効果あり。
2点:少し効果あり。
3点:効果あり。
4点:非常に効果あり。
(2)分散性の改善効果
試験液の一部(10g)、およびバコパモニエラエキスのみを分散させた対照試料(同量)を、それぞれ3000rpmで5分間遠心分離し、沈殿の状態を観察した。
バコパモニエラエキスの粉体は黒茶色であり水中で沈殿を生じやすい。サイクロデキストリンによる包接が良好に行われていると、沈殿が生じない、または沈殿が生じてもその色調は薄茶色になる。この場合は分散性の改善について「効果あり:○」と判定する。
遠心分離後に沈殿が生じ、その色調が対照試料の黒茶色よりもやや薄い場合は、包接体が形成されているものの不充分であり、分散性の改善については「少し効果あり:△」と判定する。
遠心分離後に黒茶色の沈殿が生じた場合はサイクロデキストリンによる包接が良好に行われておらず、分散性の改善について「効果なし:×」と判定する。
<調製例1:バコパモニエラエキス粉体の調製>
バコパモニエラの全草を乾燥した後に粉砕した粉体に、該粉体の体積の3倍量のエタノールを加え、65℃で15分間抽出を行った後、濾過して固形分を除去し抽出液を得た。濾過後の固形分にエタノールを加え同様にして抽出を行う操作を2回繰り返し、合計3回の抽出を行った。各回で得られた抽出液を合わせてロータリーエバポレータで濃縮した後、65℃のオーブンで乾燥してバコパモニエラエキス粉体を得た。
以下の試験例におけるバコパモニエラエキスとしては、このバコパモニエラエキス粉体を使用した。
<サイクロデキストリン>
以下の試験例で用いたサイクロデキストリンは次の通りである。
・α−サイクロデキストリン:塩水港精糖社製、製品名:デキシーパール α−100、α−サイクロデキストリンの含有量98%以上。
・β−サイクロデキストリン:塩水港精糖社製、製品名:デキシーパール β−100、β−サイクロデキストリンの含有量98%以上。
・γ−サイクロデキストリン:塩水港精糖社製、製品名:デキシーパール γ−100、γ−サイクロデキストリンの含有量98%以上。
・分岐サイクロデキストリン:塩水港精糖社製、製品名:イソエリートP、全サイクロデキストリン(α−、β−、γ−、マルトシル−α−、マルトシル−β−、マルトシル−γ−の混合物)の含有量80%以上、そのうちマルトシル−サイクロデキストリンの含有量50%以上。
<試験例1〜7>
サイクロデキストリン、および比較物質として苦味やえぐみのマスキング材として知られているソーマチン、イヌリン、酵素分解レシチンを用い、バコパモニエラエキスの臭いおよび味の改善効果を調べた。
すなわち、表1に示す配合(単位;質量部)で、各比較物質(いずれも粉体状)および各種サイクロデキストリン(いずれも粉体状)を混合し、得られた混合粉体を水に分散させたものを試験液とした。撹拌はマグネチックスターラーにより行った。対照試料は、バコパモニエラエキス0.3質量部を水99.7質量部に、同様にして分散させて調製した。臭いおよび味の改善効果の結果を表2に示す。
Figure 2009091309
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表2の結果より、各種サイクロデキストリン(試験例4〜7)は臭いおよび味の改善効果があった。特にβ−サイクロデキストリン(試験例5)およびγ−サイクロデキストリン(試験例6)は効果が高かった。試験例6では僅かにγ−サイクロデキストリン由来の甘味が感じられた。
例1ではソーマチン(ソーマチン濃度が0.15%の市販品)を0.1質量部添加した。したがってソーマチンの実質的な添加量は0.00015質量部である。このように少量の添加でソーマチン特有の甘味が感じられたにもかからわず、バコパモニエラエキスの苦味は残っていた。
例2はイヌリン(イヌリン濃度が90%以上の市販品)を3質量部まで添加したところ、臭いおよび味の改善効果が少し得られたが、これ以上添加しても効果は変わらなかった。
酵素分解レシチンは、マスキング効果が認められる添加量範囲では酵素分解レシチン由来の脂質臭が感じられ、飲食品に含有させる場合には好ましくない。
<試験例11〜18>
包接体を形成した場合の効果を調べた。
すなわち表3に示す配合(単位;質量部)でバコパモニエラエキスと各サイクロデキストリンを水の存在下で混合して包接体を形成した。試験例11〜14は下記の混合法(A)を用い、試験例15〜18は下記の混合法(B)を用いた。
混合法(A):バコパモニエラエキス1質量部および各サイクロデキストリン5質量部を水5質量部に分散し、乳鉢で10分間混合した後、凍結乾燥して粉体を得た。
混合法(B):バコパモニエラエキス1質量部および各サイクロデキストリン5質量部を水45質量部に分散し、ホモジナイザーにて5000rpmで15分間高速撹拌した後、凍結乾燥して粉体を得た。
各混合法により得られた粉体1.8gを水に加えて全量を100gとし、マグネチックスターラーで撹拌して試験液を調製とした。対照試料は、バコパモニエラエキス0.3質量部を水99.7質量部に加え、同様に撹拌して調製した。臭いおよび味の改善効果の結果を表4に示す。分散性の改善効果の結果を表5に示す。
Figure 2009091309
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表4の結果より、各種サイクロデキストリンは臭いおよび味の改善効果があり、中でもβ−サイクロデキストリン(試験例12、16)、γ−サイクロデキストリン(試験例13、17)、分岐サイクロデキストリン(試験例14、18)は効果が高かった。特にγ−サイクロデキストリンは全体的な臭いおよび味質改善における効果が良好であり、β−サイクロデキストリンは主に後に引く臭いおよび味質改善における効果が良好であった。
また混合法(B)よりも水の量が少ない混合法(A)の方が効果が高かった。
試験例6と試験例13,17とを比べると、水の存在下でバコパモニエラエキスとγ−サイクロデキストリンを混合することにより、素材(γ−サイクロデキストリン)由来の甘味も低減されることがわかる。
表5の結果より、分散性の改善に関しては、γ−サイクロデキストリンの効果が顕著であり、特に混合法(A)の効果が高かった。
<試験例21〜25>
サイクロデキストリンとしての適切な配合量の検討を行った。
表6に示す配合(単位;質量部)でバコパモニエラエキスとγ−サイクロデキストリンを水の存在下で混合して包接体を形成した。混合法は上記(A)を用いた。試験液および対照試料の調製は、上記試験例11と同様に行った。臭いおよび味の改善効果の結果を表7に示す。分散性の改善効果の結果を表8に示す。
Figure 2009091309
Figure 2009091309
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表7の結果より、バコパモニエラエキス1質量部に対して、γ−サイクロデキストリンを3〜7質量部配合した試験例22〜25において、良好な臭いおよび味の改善効果および分散性の改善効果が得られた。なおγ−サイクロデキストリンが3質量部である試験例23では後引きの苦味がわずかに残り、7質量部である試験例25ではγ−サイクロデキストリン由来の甘味がやや感じられた。分散性の改善効果は、特に試験例23、24で高かった。水が少ない試験例21は乳鉢中で均一に混合できず包接体を形成できなかった。
<試験例31〜34>
サイクロデキストリンとしてγ−サイクロデキストリンとβ−サイクロデキストリンの混合物を用いた。
表9に示す配合(単位;質量部)でバコパモニエラエキスとγ−サイクロデキストリンとβ−サイクロデキストリンを水の存在下で混合して包接体を形成した。混合法は上記(A)を用いた。試験液および対照試料の調製は、上記試験例11と同様に行った。臭いおよび味の改善効果の結果を表10に示す。分散性の改善効果の結果を表11に示す。
Figure 2009091309
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表9の結果より、γ−サイクロデキストリン1質量部に対して、β-サイクロデキストリンの配合量が0.25質量部である試験例31、約0.67質量部である試験例32、1.5質量部である試験例33、および4質量部である試験例34において、良好な臭いおよび味の改善効果および分散性の改善効果が得られた。特に試験例31と32はいずれの効果も高かった。また表には記載していないが、β−サイクロデキストリンの配合量が多くなるほど後引き性の臭い、味質の改善効果は向上した。
<試験例41>
表12に示す配合で、試験例24で得た包接体をグレープフルーツジュースに添加して均一に撹拌した。
対照試料aとして、表12に示す配合で、調製例1で得たバコパモニエラエキス粉体をグレープフルーツジュースに添加して均一に撹拌した。
分散性の改善効果の結果を表13に示す。
Figure 2009091309
Figure 2009091309
試験例41では沈殿は全く見受けられず、また、バコパモニエラエキス特有の苦味、えぐみも全く感じられなかった。
<試験例42>
表14に示す配合で、試験例24で得た包接体を牛乳に添加して均一に撹拌した。
対照試料bとして、表14に示す配合で、調製例1で得たバコパモニエラエキス粉体を牛乳に添加して均一に撹拌した。
分散性の改善効果の結果を表15に示す。
Figure 2009091309
Figure 2009091309
試験例42では沈殿は全く見受けられず、また、バコパモニエラエキス特有の苦味、えぐみも全く感じられなかった。

Claims (8)

  1. バコパモニエラエキスとサイクロデキストリンを含有してなることを特徴とする組成物。
  2. 前記バコパモニエラエキスの含有量1質量部に対するサイクロデキストリンの含有量が2〜10質量部である、請求項1記載の組成物。
  3. 前記サイクロデキストリンの95質量%以上がγ−サイクロデキストリンである、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記サイクロデキストリンの95質量%以上が、γ−サイクロデキストリンとβ−デキストリンの混合物である、請求項1または2に記載の組成物。
  5. 前記γ−サイクロデキストリンとβ−サイクロデキストリンの混合物が、γ-サイクロデキストリンの1質量部と、β-サイクロデキストリンの0.05〜1.5質量部とからなる、請求項4記載の組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物を含有する飲食品。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物を製造する方法であって、バコパモニエラエキスと、サイクロデキストリンを水の存在下で混合する混合工程を有し、前記サイクロデキストリンの1質量部に対して、前記水が0.5〜25質量部であることを特徴とする組成物の製造方法。
  8. 前記水が0.5〜12質量部である請求項7記載の組成物の製造方法。
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