JP2006328072A - 誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害剤及び飲食品 - Google Patents

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尊子 野上
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真理 亀谷
Yoshikiyo Ono
好清 小埜
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明子 横田
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Abstract

【課題】副作用が少なく、気軽に摂取することのできる誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害剤及び誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害機能を有する飲食品を提供すること。
【解決手段】この誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害剤は、バコパモニエラエキスを有効成分とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、バコパモニエラエキスを有効成分とする誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害剤及び、誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害機能を発揮する飲食品に関する。
一酸化窒素は生体組織において幅広い作用を発揮している。血圧調節や情報伝達のコントロールといった生体防御の役割を担っている一方で、過剰に合成されると炎症や発癌の原因になる。一酸化窒素は、生体組織内で複数の一酸化窒素合成酵素によって合成されており、特に誘導型一酸化窒素合成酵素が多量の一酸化窒素を合成することが知られている。
一方、一酸化窒素の過剰合成を制御しうる化学物質を探索すれば、発癌や炎症を抑止できる可能性が高く、興味深い。特に天然素材で食品に該当するものであれば作用が穏やかで、幅広い患者層に対して摂取を勧めることができる。また、健常者についても、日常的に摂取することで発癌や炎症から派生する糖尿病や動脈硬化などの多くの疾患を予防できる可能性が高まる。
なお、一酸化窒素合成酵素の阻害作用を有する医薬及び阻害作用を利用した治療方法等について開示されたものがある(例えば、特許文献1、2を参照。)。また、天然素材であって、一酸化窒素合成酵素の阻害作用を有するものについて開示されたものもある(例えば、特許文献3〜6を参照。)。
バコパモニエラはインドの低地の湿地に自生する草本で、インドではアーユルベーダの治療薬として古来より常用されてきた。多種類のフラボノイドやサポニン類を含み、特に脳の活性化、若返りに効果が高いとされてきた。ラットを用いた試験では脳内の抗酸化活性を高める機能が実証されている。またマウスによる試験ではコリンエステラーゼの阻害活性も認められた。不安症の患者に対する投与試験では、投与群で不安感の軽減、自信の回復、集中力の改善などの効果が顕著に表れている。さらに、学齢児に服用させると学習能力の向上が認められたという報告もある。その他にも、不眠症やイライラの改善、記憶力の維持や脳内疾患の予後に効果があるという報告がなされている。
特開2003−137776 特表2005−506986 特開2004−161664 特開2005−213242 特開2006−83149 特開2005−35981
しかしながら、バコパモニエラエキス(バコパモニエラの抽出物)が誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害作用を有することは知られていない。
本発明は、特許文献1に記載の次没食子酸ビスマスが有する副作用等、例えば便秘の人、結腸瘻増設術を受けた患者又は消化管憩室のある患者が摂取した場合の嘔吐、食欲不振、歯肉炎、さらに重篤な場合における精神神経障害等が少なく、作用が穏やかで、気軽に摂取することのできる誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害剤及び誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害機能を有する飲食品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するため鋭意検討した結果、誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害作用というバコパモニエラエキスについての従来未知の属性を発見し、その属性によりバコパモニエラエキスが新たな用途(例えば、炎症や発癌の予防、抑制)への使用に適することを見出したことに基づき本発明を完成するに至った。
本発明の例示的側面としての誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害剤は、バコパモニエラエキスを有効成分とすることを特徴とする。
本発明の他の例示的側面としての飲食品は、誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害機能を発揮するバコパモニエラエキスを添加してなることを特徴とする。
バコパモニエラエキスの重量比が飲食品の全体重量に対して20%以下であることがより望ましい。
本発明の、バコパモニエラエキスを有効成分とする誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害剤及び誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害機能を発揮するバコパモニエラエキスを添加してなる飲食品は、毒性及び副作用が少なく、アルツハイマー病やパーキンソン病の予防、症状の軽減、不安症などの精神性疾患の改善、アトピー性皮膚炎や日焼け、やけどなどの皮膚疾患、アレルギー性角結膜炎、虹彩炎、毛様体炎、強膜炎、光障害などの炎症性眼疾患、糸球体腎炎、腎盂腎炎、前立腺炎、気管支炎、肺炎、胃腸炎、慢性関節リウマチ、骨粗鬆症、大腸癌、ベーチェット病、膠原病などの自己免疫性疾患等免疫疾患の予防、症状緩和に有用である。
また、バコパモニエラエキスが添加された飲食品を摂取するだけで各種炎症や癌の予防等ができるので、わざわざ予防薬を摂取するよりも簡単である。飲食品として気軽に日々摂取することができ、摂取を習慣付けることも容易になる。摂取量を厳しく気にかける必要もない。
さらに、バコパモニエラエキスは苦味を有しているので、飲食品に添加した場合にその飲食品の味に深みを与え、高級感を増す効果もある。バコパモニエラエキスの添加量を一定量以下にすることで、飲食品の風味を損なわずに適度な苦味を有する誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害用飲食品とすることができる。
本発明の有効成分であるバコパモニエラエキスは、バコパモニエラの全草を乾燥させ、そのエキス分をエタノール抽出することによって得られる。具体的には乾燥全草を粉砕し、60℃から70℃程度のエタノールで抽出する。抽出液をろ過して固形分を除き、乾燥してバコパモニエラエキスとする。乾燥方法としてはエバポレーション、スプレードライ、凍結乾燥などを用いることができる。ここで用いたバコパモニエラエキスは、粉砕したバコパモニエラの乾燥全草にその体積の3倍量のエタノールを加えて65℃で15分間抽出した。抽出後、エタノールを交換して再び新たな3倍量のエタノールによって65℃で15分間抽出し、合計3回の抽出を行った。ろ過して固形分を除去した合計9倍量の抽出液を合わせてロータリーエバポレータで濃縮し、最終的に65℃のオーブンで乾燥して試験に供した。
本発明に係るバコパモニエラエキスを有効成分とする誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害剤は抗炎症作用のほか、例えばその免疫調節作用等により、免疫調節剤等として有用である。予防又は症状緩和可能な適用疾患として、アレルギー性角結膜炎、虹彩炎、毛様体炎、強膜炎、光障害による角膜炎、白内障、加齢黄斑変性症などの網膜疾患全般、炎症性眼疾患、アトピー性皮膚炎、花粉症、糸球体腎炎、腎盂腎炎、前立腺炎、気管支炎、肺炎、胃腸炎、慢性関節リウマチ、骨粗鬆症、大腸癌、ベーチェット病、膠原病などの自己免疫性疾患や癌、疲労による眼科での調節痙攣等を挙げることができる。
本発明に係るバコパモニエラエキスを有効成分とする誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害剤は、賦形剤、結合剤、崩壊剤、溶解剤等の添加剤とともに公知の製剤技術により、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、シロップ剤、注射剤等の剤型とすることができる。
また、本発明に係る飲食品は、誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害機能を発揮するバコパモニエラエキスを各種の飲食品に添加することにより製造することができる。例えば、飲食品としては、清涼飲料、菓子、冷菓、乳製品、酒類、肉類等を挙げることができる。バコパモニエラエキスには多少の苦味があるので、元来その味に苦味がある飲食品(例えばチョコレートやココア等)、味が濃い飲食品(例えば洋酒等)、刺激を有する飲食品(例えば炭酸飲料等)の方が、バコパモニエラエキス添加による味の変化を相対的に小さくできるので、より望ましい。
バコパモニエラエキスの適正摂取量は、経口摂取の場合、成人一人当たり50〜5000mg/日であり、好ましくは200〜1000mg/日の有効摂取範囲であるが、各種疾患の予防や症状緩和のために摂取する者の状態に応じて、適宜増減することができる。
また、本発明に係る飲食品における誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害機能の有効成分としてのバコパモニエラエキスの含有量としては、飲食品としての1日の通常摂取量で上記の適正摂取量又は有効摂取量を満たすように含有量を規定することができる。一方、飲食品への添加量が増加すると苦味が強くなり飲食品元来の味に悪影響を与える可能性が高くなるため、バコパモニエラエキスの添加量は飲食品の全体重量に対し、20%以下の重量比に抑えることが望ましい。
以下、本発明を実施例により説明するが、 本発明はこれに限定されるものではない。
[実施例1]
<バコパモニエラエキスの誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害作用の確認>
試験群として、マウスマクロファージ由来細胞であるRAW264.7細胞を24ウェルプレートの1ウェル当たり細胞数5×10個になるよう調整し、それらに対し、バコパモニエラエキスの終濃度が1μg/ml,10μg/ml,100μg/mlとなるように調整された1%ジメチルスルホキシド(DMSO)含有培養液を、それぞれ添加した。そして、この培養液添加後のRAW264.7細胞を37℃、5%CO存在下であらかじめ24時間培養した。なお、DMSO含有培養液は2mMグルタミン、100U/mlのペニシリン、100mlのストレプトマイシンを添加したRPMI−1640培地に非動化した牛胎児血清を10分の1容量混合したものである。
RAW264.7細胞をリン酸緩衝化生理食塩水(PBS)で洗浄後、同濃度のバコパモニエラエキス存在下で1mlの培養液当たり10μgのリポポリサッカライド(LPS:Salmonella typhimurium Sigma−Aldrich)を添加した。24時間培養して細胞(マクロファージ)を刺激した。
その後、誘導型一酸化窒素合成酵素の発現をウエスタンブロティング法にて検討した。LPSで刺激はするがバコパモニエラエキスを添加しない群(以下、P群という。)及びLPSで刺激せずまたバコパモニエラエキスも添加しない対照群(以下、Q群という。)も設けた。いずれの場合にもDMSOを最終濃度0.01%になるように添加した。24時間の刺激の後、培地中へのTNF−アルファの放出と、誘導型一酸化窒素合成酵素の発現を調べた。なお、TNF−アルファの放出は、細胞が刺激された場合に特異的に増加が認められるものである。TNF−アルファ濃度はELISA法により、誘導型一酸化窒素合成酵素の発現量はウエスタンブロティング法によって解析した。
図1は、TNF−アルファ濃度の検出結果を示したものである。対照群としてのQ群に比べ、P群ではTNF−アルファ濃度が著しく上昇しており、LPSによる細胞の刺激によってTNF−アルファが放出されることが認められた。一方、バコパモニエラエキス添加群(以下、A群という。)ではバコパモニエラ添加量の増加に伴ってTNF−アルファ濃度が低下しており、バコパモニエラエキスが、濃度依存的にTNF−アルファの培地中への放出を抑制することが確認された。なお、A群のうちバコパモニエラエキスの添加量が1μg/mlの群をA1群、バコパモニエラエキスの添加量が10μg/mlの群をA2群、バコパモニエラエキスの添加量が100μg/mlの群をA3群とした。
図2は、各試験群(A群、P群、Q群)における誘導型一酸化窒素合成酵素の発現量を指標する発現量マーク21〜25を示すものである。この図2において、発現量マークが小さいほど、誘導型一酸化窒素合成酵素が阻害されて発現量が小さくなったことを示している。なお、発現量マーク21は対照群としてのQ群、発現量マーク22はP群、発現量マーク23はバコパモニエラエキス添加群としてのA1群、発現量マーク24はバコパモニエラエキス添加群としてのA2群、発現量マーク25はバコパモニエラエキス添加群としてのA3群に対応している。
P群に対応する発現量マーク22に比べ、A3群に対応する発現量マーク25の方が小さくなっており、バコパモニエラエキスに誘導型一酸化窒素合成酵素の発現抑制機能が認められた。以上の結果より、バコパモニエラエキスによってTNF−アルファの放出が抑制されるとともに誘導型一酸化窒素合成酵素の発現が阻害されることが確認された。
[実施例2]
<バコパモニエラエキスのラットエンドトキシン(LPS)誘発ぶどう膜炎に対する炎症抑制効果の確認>
<ぶどう膜炎の誘発とバコパモニエラエキスの投与>
6週令のルイス雄性ラット(体重200〜250g)の両後肢足蹠皮下に200μlの滅菌蒸留水に溶解させた200μgのLPSを投与してぶどう膜炎を誘発した。その後、ラットの体重1kg当たり2mlのPBS(0.1%ジメチルスルホキシド含有)にバコパモニエラエキスを溶解させてラットに投与した。バコパモニエラエキスの投与量はラットの体重1kg当たりにそれぞれ1mg,10mg,100mgとなるように調整し、LPS投与直後に尾静脈投与してこれを投与群(以下、B群という。)とした。なお、B群のうちラットの体重1kg当たり1mgのバコパモニエラエキスを投与した群をB1群、ラットの体重1kg当たり10mgのバコパモニエラエキスを投与した群をB2群、ラットの体重1kg当たり100mgのバコパモニエラエキスを投与した群をB3群とした。LPSを投与しない対照群(以下、R群という。)及びバコパモニエラエキスを投与しない非投与群(以下、S群という。)にはラット体重1kg当たり2mlのPBS(0.1%ジメチルスルホキシド含有)を、B群と同様のタイムスケジュールで投与した。例数は1群当たり8匹とした。ぶどう膜炎を誘発すると前房水中にマクロファージやTリンパ球などの炎症細胞が浸潤(増加)するとともに、タンパク質濃度が上昇する。ここで、ラットエンドトキシン(LPS)はリポポリサッカライド(LPS)と同義である。
<バコパモニエラエキスの炎症抑制効果>
LPS投与後24時間後に前房水を採取して炎症細胞数を血球計算板で計測した。その計測結果を図3に示す。
LPSを投与してぶどう膜炎を誘発すると前房水中に著しい炎症細胞の増加が認められた(図3中S群を参照。)。対照群としてのR群では前房水1ml当たりの炎症細胞数が0.0±0.0×10個だったのに対し、S群では50.9±17.9×10個に増加した。一方バコパモニエラエキスを投与した投与群(B群)では投与量の増加に対応するように、とりわけB2群、B3群において、浸潤する炎症細胞数が抑制された。すなわちB1群では前房水1ml当たりの炎症細胞数は48.1±11.9×10個、B2群では32.7±2.1×10個、B3群では3.6±0.4×10個であった。
さらに、ピアス社製の簡易タンパク質測定キットを用いてタンパク質濃度を測定した。その測定結果を図4に示す。
前房水中のタンパク質濃度は、対照群としてのR群では1ml当たり0.3±0.1mgであったのに対し、S群では20.3±3.6mgと約70倍に増加した。一方、投与群(B群)では投与量の増加に対応するように、とりわけB2群、B3群において、前房水中のタンパク質濃度の抑制効果が認められた。すなわちB2群では前房水1ml当たり15.7±3.4mgのタンパク質濃度、B3群では前房水1ml当たり8.2±1.4mgのタンパク質濃度であった。
実施例1の結果は、バコパモニエラエキスが、細胞レベルでLPSの刺激によって誘導される誘導型一酸化窒素合成酵素の発現を抑制するとともに、刺激された細胞に特異的に認められるTNF−アルファの放出を抑制することを示している。また、実施例2の結果は、バコパモニエラエキスが、LPSの刺激によって誘発されたラットのぶどう膜炎を顕著に抑制することを示している。したがって、バコパモニエラエキスが誘導型一酸化窒素合成酵素の過剰発現を抑制し、さらには炎症反応を抑制するというメカニズムを提唱することができた。
[実施例3]
<人に対する投与試験>
健常の成人ボランティアにバコパモニエラエキスを1日当たり300mg投与し、投与開始前と1ヶ月の投与の後に体質と体調に関するアンケート及び精神状態と眼精疲労に関するアンケートを実施した。バコパモニエラエキスを投与しない対照群も設け、投与群と同様のタイムスケジュールでアンケートを実施した。投与群の人数は55名、対照群は23名であった。
体質と体調に関するアンケートとしては、「手足がしびれやすい、関節が痛みやすい、腰が痛みやすい、肩こりしやすい、頭痛がおきやすい、のぼせやすい、ほてりやすい、汗をかきやすい、歯茎がはれやすい、髪が抜けやすい、髪のこしがない、髪につやがない、便秘しやすい、下痢しやすい、むくみやすい、冷え性気味である、貧血気味である、めまいや立ちくらみしやすい、疲れやすい、寝付きが悪い、眠りが浅い、食欲不振気味である、熱を出しやすい、風邪をひきやすい、体力が低下気味である、気力が低下気味である、イライラしやすい、何をしても楽しくない、やる気がおきない」の29項目の質問項目を設けた。
体質と体調に関するアンケートで設けた29項目の内、投与群では眠りの改善に関する効果についての指摘が特に高くなった。すなわち、「寝付きが悪い」「眠りが浅い」の2項目について改善されたと答えた人の割合は63%と48%であった。他の項目については、改善されたと答えた人の割合は一様に15%以下であった。対照群では、改善されたと答えた人の割合はすべての項目について15%以下であった。
精神状態と眼精疲労に関するアンケートとしては、「目が疲れやすい、目が痛む、目がかすむ、涙が出やすい、目が赤くなりやすい、物がチラついて見える、肩や腰がこる、イライラしやすい、頭が重くなりやすい、頭痛がおきやすい、視力が落ちてきた、視野が狭くなってきた、まぶたを重く感じる、目の奥が痛い、充血しやすい、目がしょぼしょぼする、目が乾きやすい、焦点がぼやける、寝起きがつらい、昨日の天気が思い出せない、一昨日の夕食が思い出せない、人の名前が出てこない、集中して本が読めない、焦燥感に駆られる、漠然とした不安を感じる」の25項目の質問項目を設けた。
精神と眼精疲労のアンケートで設けた25項目の内、投与群では眼精疲労といらいらについての改善が顕著に認められた。すなわち、「目が疲れる」の項目については30%の人が改善されたと答え、「いらいらする」の項目については34%の人が改善されたと答えた。他の項目については、改善されたと答えた人の割合は10%以下であった。対照群では、改善されたと答えた人の割合はすべての項目について15%以下であった。
人に対する投与試験から、バコパモニエラエキスが脳内で作用して精神安定と安眠を促すことが確認された。また、眼精疲労を低下させることが示唆されるが、これについては実施例1及び実施例2において確認された炎症反応抑制効果に基づくものと考えられる。
[実施例4]
<バコパモニエラエキスを添加したマーブルクッキー>
以下、本発明に係る誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害機能を発揮するバコパモニエラエキスを添加してなる飲食品の例としてのマーブルクッキーを製造する方法について説明する。なお、このマーブルクッキーには元来苦味を有するココアパウダーが使用されており、バコパモニエラエキスを添加してココア生地を作成してもクッキーの味の変化を相対的に低く抑えることができるばかりでなく、クッキーの味に一層深みと高級感を与えることができて好都合である。
<バコパモニエラエキスを添加したマーブルクッキーの原材料及びその重量比>
<バコパモニエラエキスを添加したマーブルクッキーの製造方法>
1.バターを白っぽいクリーム状になるまでよく混ぜる(プレーン生地、ココア生地とも)。
2.混ぜながらそれぞれに砂糖を2〜3回に分けて加え、滑らかになったら食塩、卵黄をそれぞれ加える。
3.プレーン生地の方は、1/3量の薄力粉をふるいながらバターに加える。ココア生地の方は、あらかじめ薄力粉とココアパウダーを混合後、1/3量をふるいながらバターに加える。
4.残りの薄力粉又は薄力粉とココアパウダーを混合したものもふるいながら加え、粉っぽさがなくなるまで、さっくりと混ぜる。
5.それぞれの生地をボールから取り出し、冷蔵庫で40分ほど冷やす。
6.冷やした2種類の生地を3〜4等分にちぎって、一緒にする(プレーン生地:ココア生地=1:1)。
7.生地を直径3〜4cmの円筒状にし、冷凍庫に入れて固める。
8.生地がよく冷えて硬くなったら、幅7mmに切る。
9.180℃のオーブンに入れ、10〜15分ほど焼く。
本実施例4において、バコパモニエラエキスのココア生地に対する重量比は0.6%としているが、20%を超えるとバコパモニエラエキスの苦味が強くなりすぎて、マーブルクッキーの風味が損なわれる。
[実施例5]
以下、本発明に係る誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害機能を発揮するバコパモニエラエキスを添加してなる飲食品の他の例としての生チョコレートを製造する方法について説明する。なお、この生チョコレートには元来苦味を有する板チョコレートやココアパウダー、味の濃いラム酒が使用されており、バコパモニエラエキスを添加しても味の変化を相対的に低く抑えることができるばかりでなく、生チョコレートの味に一層深みと高級感を与えることができて好都合である。
<バコパモニエラエキスを添加した生チョコレートの原材料及びその重量比>
<バコパモニエラエキスを添加した生チョコレートの製造方法>
1.板チョコレートを刻む。
2.生クリームを温め、刻んだ板チョコレートを加えてクリーム状にする。
3.バコパモニエラエキス、ラム酒を加えて5℃で30分間冷やす。
4.冷やしたものを小分けして丸める。
5.ココアパウダーをまぶす。
本実施例5において、バコパモニエラエキスの重量比は0.6%としているが、20%を超えるとバコパモニエラエキスの苦味が強くなりすぎて、生チョコレートの風味が損なわれる。
本発明により、バコパモニエラエキスを有効成分とする誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害作用を目的とした医薬品、飲食品を人間及び動物に提供することができる。
本発明の実施例1の結果を説明する図であって、マウスマクロファージ由来細胞であるRAW264.7細胞において、LPSで刺激された細胞からのTNF―アルファの放出をバコパモニエラエキスが抑制することを表す図である。 本発明の実施例1の結果を説明する図であって、マウスマクロファージ由来細胞であるRAW264.7細胞において、LPSで刺激された細胞中の誘導型一酸化窒素合成酵素の発現を、バコパモニエラエキスが抑制することを表す図である。 本発明の実施例2の結果を説明する図であって、6週令のルイス雄性ラット(体重200〜250g)の両後肢足蹠皮下に200μlの滅菌蒸留水に溶解した200μgのLPSを投与して誘発したぶどう膜炎において、前房水中への炎症細胞の浸潤を、バコパモニエラエキスが抑制することを表す図である。 本発明の実施例2の結果を説明する図であって、6週令のルイス雄性ラット(体重200〜250g)の両後肢足蹠皮下に200μlの滅菌蒸留水に溶解した200μgのLPSを投与して誘発したぶどう膜炎において、前房水中のタンパク質濃度の増加を、バコパモニエラエキスが抑制することを表す図である。
符号の説明
21〜25:発現量マーク

Claims (3)

  1. バコパモニエラエキスを有効成分とする誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害剤。
  2. 誘導型一酸化窒素合成酵素の阻害機能を発揮するバコパモニエラエキスを添加してなる飲食品。
  3. 前記バコパモニエラエキスの重量比が全体重量に対して20%以下であることを特徴とする請求項2に記載の飲食品。
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