JP5414995B2 - フコイダンを有効成分とする酸性尿改善飲食物および経口投与用医薬組成物 - Google Patents

フコイダンを有効成分とする酸性尿改善飲食物および経口投与用医薬組成物 Download PDF

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Description

本発明は、酸性尿改善用飲食物および経口投与用医薬組成物に関する。詳細には、フコイダンまたはフコイダン含有素材を有効成分として含む酸性尿改善用飲食物であって、酸性尿改善効果が長時間持続する飲食物に関する。本発明は、フコイダンまたはフコイダン含有素材を有効成分として含み、尿のpHを持続的に上昇させることを特徴とする酸性尿を改善するための経口投与用医薬組成物にも関する。さらに本発明は、かかる飲食物や経口投与用医薬組成物を製造するためのフコイダンまたはフコイダン含有素材の使用にも関する。
酸性尿は高血圧・痛風・高尿酸血症・高脂血症・耐糖能異常・肥満が合併するメタボリックシンドロームの患者に生じ、尿路結石症、蛋白尿などの腎機能障害を発生するという医学上の大きな課題がある。酸性尿を治療・改善するための薬剤としてはこれまでにクエン酸Na・K製剤や重曹などの尿アルカリ化剤が用いられてきたが(非特許文献1等参照)、錠剤が大型である等の理由で服薬が困難なために治療を中断する確率が高かった。そこで、患者への負担が少なく、しかも長時間にわたって効果が持続する酸性尿改善薬の開発が望まれていた。
日本医薬品集 医療薬 2006年版 678ページ
患者への負担が少なく、しかも長時間にわたって効果が持続する酸性尿改善薬を開発することが本発明の解決課題であった。
本発明者らは上記課題を解決せんと鋭意研究を重ね、フコイダンまたはフコイダン含有素材を有効成分とする飲食物または経口投与用医薬組成物を用いることにより上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
(1)フコイダンまたはフコイダン含有素材を有効成分として含み、尿のpHを持続的に上昇させることを特徴とする酸性尿を改善するための飲食物;
(2)尿のpHを0.2またはそれ以上上昇させる(1)記載の飲食物;
(3)尿のpHを24時間またはそれ以上にわたって上昇させる(1)または(2)記載の飲食物;
(4)1日に600mgまたはそれ以上のフコイダンが摂取される(1)〜(3)のいずれかに記載の飲食物;
(5)フコイダン含有素材がもずくまたはその抽出物である(1)〜(4)のいずれかに記載の飲食物;
(6)サプリメントである(1)〜(5)のいずれかに記載の飲食物;
(7)尿のpHを持続的に上昇させることを特徴とする酸性尿を改善するための飲食物を製造するためのフコイダンまたはフコイダン含有素材の使用;
(8)フコイダンまたはフコイダン含有素材を有効成分として含み、尿のpHを持続的に上昇させることを特徴とする酸性尿を改善するための経口投与用医薬組成物;
(9)尿のpHを0.2またはそれ以上上昇させる(8)記載の医薬組成物;
(10)尿のpHを24時間またはそれ以上にわたって上昇させる(8)または(9)記載の医薬組成物;
(11)1日に600mgまたはそれ以上のフコイダンが摂取される(8)〜(10)のいずれか1項記載の医薬組成物;ならびに
(12);フコイダン含有素材がもずくまたはその抽出物である(8)〜(11)のいずれか1項記載の医薬組成物;
を提供するものである。
本発明によれば、尿のpHを持続的に上昇させることを特徴とする酸性尿を改善するための飲食物および経口投与用医薬組成物が提供される。しかも本発明の飲食物および経口投与用医薬組成物は患者にとり摂取が容易である。したがって、患者への負担が少なく長期間にわたって酸性尿を改善することができる。
本発明は、1の態様において、フコイダンまたはフコイダン含有素材を有効成分として含み、尿のpHを持続的に上昇させることを特徴とする酸性尿を改善するための飲食物を提供するものである。フコイダンは天然界に見出される含硫多糖で、もずく、わかめなどの海草類に多く含まれている。近年、フコイダンが組織再生促進、免疫バランスの調整、癌細胞の自殺等に役立つことが発見されている。しかしながら、本発明のように長時間にわたり持続的に尿をアルカリ側にシフトさせることにより酸性尿を改善し、それにより生じる種々の疾病を防止あるいは改善することは科学的に実証されていなかった。
本発明の飲食物中の有効成分たるフコイダンは精製品であってもよく、粗精製品、例えばもずくなどの海草からの抽出物であってもよい。本発明の飲食物中の有効成分たるフコイダン含有素材は、フコイダンを含有しヒトに対して無毒のものであればいずれの素材であってもよい。本発明に好ましいフコイダン含有素材としては、海草類、とくに褐藻類が挙げられる。フコイダン含有褐藻類しては、もずく(沖縄もずく、糸もずく)、ワカメ、アラメ、ガゴメ、マコンブ、クロメ、カジメ、ミツイシコンブ、ヨレモク、ヒジキ、ホンダワラ、ヤツマタモク、アカモク、ヒバマタ、ウミトラノオなどが例示されるが、これらに限定されない。なお、本明細書において「もずく」という場合には、沖縄もずくおよび糸もずくの両方を包含するものとする。
本発明の飲食物は尿のpHを上昇させる効果が長時間持続することが特徴である。例えば患者は本発明の飲食物を1日3回、1日2回、あるいは1日1回摂取してもよい。また例えば、患者は毎食時またはその前もしくは後に本発明の飲食物を摂取してもよく、あるいは患者は1日1回、例えば、朝食時またはその前もしくは後、昼食時またはその前もしくは後、夕食時またはその前もしくは後に本発明の飲食物を摂取してもよい。また、食間に本発明の飲食物を摂取してもよい。
本発明の飲食物を摂取することによる尿のpH上昇は、本発明の飲食物を摂取しない場合よりも約0.2pHあるいはそれ以上であることが好ましい。尿中の成分を結晶化させないためには患者の尿のpHを6.0以上に保つことが好ましい。
上記のような効果を得るためには、本発明の飲食物により摂取されるフコイダンの量(乾燥重量)は、成人の場合1日に約600mgまたはそれ以上であることが好ましい。
フコイダンはそれ自体無味無臭であるので、風味に影響することなく様々な飲食物を製造することができる。あるいは、フコイダン含有素材の風味を生かした飲食物を製造することもできる。例えば、フコイダン粉末あるいはもずくなどからのフコイダン抽出物を添加したみそ汁やスープを製造することができる。フコイダン粉末またはもずくなどからのフコイダン抽出物あるいは乾燥もずくなどを粉末またはねり状のみそ汁やスープの素に添加してインスタントみそ汁またはスープを製造してもよい。また例えば、もずくなどからのフコイダン抽出物を濃縮してパックに詰める、あるいは凍結乾燥等の処理をして粉末あるいは顆粒などの形態にして適当な包装や容器に入れる等の処理加工を施して、利用者が自ら任意の飲食物に添加して摂取する形態としてもよい。フコイダンまたはフコイダン含有素材を用いた食品としては、ソース、ケチャップ、醤油、みそ、ドレッシング、つゆ、スープ、ふりかけ、お茶漬けのもと、各種飲料(健康ドリンク、ジュース、炭酸飲料、清涼飲料、コーヒー飲料、紅茶飲料、乳飲料、乳酸菌飲料、粉末飲料など)、ビスケット、クッキー、ケーキ、スナック、せんべい、パンなどが挙げられるが、これらに限定されない。またフコイダンやフコイダン含有素材を含む食品の形態として錠剤やカプセル剤などの形態が挙げられる。
さらに、本発明の飲食物は、フコイダンまたはフコイダン含有素材を含むサプリメントであってもよい。サプリメントは当業者に公知の方法にて、錠剤、カプセル剤、顆粒、粉末などの形態にすることができる。このように、本発明の飲食物を用いれば、利用者または患者は抵抗なく日常的にフコイダンを摂取することができ、長期間にわたり酸性尿を改善することができる。また、すでに酸性尿の治療を受けている人が、本発明の飲食物を併用することにより、治療効果を促進することも可能である。
本発明は、さらにもう1つの態様において、フコイダンまたはフコイダン含有素材を有効成分として含み、尿のpHを持続的に上昇させることを特徴とする酸性尿を改善するための経口投与用医薬組成物も提供する。本発明の経口投与用医薬組成物は、濃縮液、粉末、顆粒、錠剤、カプセル剤、ドリンク剤などの様々な経口用剤形に処方することができる。これらの剤形の製法は公知であり、混合、溶解、粉砕、打錠、乾燥等のプロセスを適宜用いることができる。また、本発明の経口投与用医薬組成物はそのまま投与することもできるが、例えば、みそ汁、茶、その他の食べ物または飲料に随意に添加して投与することもできる。
本発明の経口投与用医薬組成物は尿のpHを上昇させる効果が長時間持続することが特徴である。例えば患者に本発明の経口投与用医薬組成物を1日3回、1日2回、あるいは1日1回投与してもよい。また例えば、患者に毎食時またはその前もしくは後に本発明の経口投与用医薬組成物を投与してもよく、あるいは患者に1日1回、例えば、朝食時またはその前もしくは後、昼食時またはその前もしくは後、夕食時またはその前もしくは後に本発明の経口投与用医薬組成物を投与してもよい。また、食間に本発明の経口投与用医薬組成物を投与してもよい。
本発明の経口投与用医薬組成物を投与することによる尿のpH上昇は、本発明の経口投与用医薬組成物を投与しない場合よりも約0.2pHあるいはそれ以上であることが好ましい。尿中の成分を結晶化させないためには患者の尿のpHを6.0以上に保つことが好ましい。
上記のような効果を得るためには、本発明の経口投与用医薬組成物により投与されるフコイダンの量(乾燥重量)は、成人の場合1日に約600mgまたはそれ以上であることが好ましい。
本発明の経口投与用医薬組成物中には、フコイダンのみならず、1種またはそれ以上の他の有効成分が混合されてもよい。例えば、クエン酸Na,K製剤、重曹等の尿のpHを上昇させる成分が本発明の経口投与用医薬組成物において併用されてもよい。また、すでに酸性尿の治療を受けている人が、本発明の経口投与用医薬組成物を併用することにより、治療効果を促進することも可能である。
本発明は、もう1つの態様において、尿のpHを持続的に上昇させることを特徴とする酸性尿を改善するための飲食物または経口投与用医薬組成物を製造するためのフコイダンまたはフコイダン含有素材の使用を提供する。フコイダン含有素材については上述のとおりである。フコイダンまたはフコイダン含有素材の使用量は、好ましくは、成人が1日あたり600mgまたはそれ以上のフコイダン(乾燥重量)を摂取できる量とする。本発明の使用により得られる飲食物および経口投与用医薬組成物は、患者に日常的に受け入れられ、長期間にわたり酸性尿を改善することができる。
さらに本発明は、フコイダンまたはフコイダン含有素材を経口投与することを特徴とする、尿のpHを持続的に上昇させて酸性尿を改善する方法も提供する。
以下に実施例を示して本発明をさらに詳細かつ具体的に説明するが、実施例は本発明を限定するものと解してはならない。
実施例1 フコイダンおよびフコイダン含有素材投与の尿pH上昇効果
高血圧患者11名に朝(7時)・昼(12時)・夕食(19時)時に7日間連続してフコイダンを投与した。フコイダンはもずくからの液状抽出物の形であった。これを1回あたり10ml(乾燥重量にして約200mgのフコイダンを含有)をみそ汁、茶、その他の食べ物に随意に添加して投与した。食事の直前に尿を採取し、pHを測定できる試験紙を用いて尿pHを調べた。結果を図1に示す。図1の下側の折れ線はフコイダン投与前日の朝食前・昼食前・夕食前の平均の尿pHである。図1の上側の折れ線はフコイダンを投与し始めてから7日目の朝食前・昼食前・夕食前の平均の尿pHである。図1からわかるように、フコイダン投与前日の朝食前・昼食前・夕食前の尿pHに比較して、フコイダン投与後に尿pHが有意にアルカリ性にシフトし、シフト幅は約0.2pHまたはそれ以上であった。患者によっては朝食前の尿pHがフコイダン投与前に5.24であったものがフコイダン投与後に6.02に上昇していた。また、上記フコイダン投与の有効率(尿pHが上昇した患者の割合)は朝食前・昼食前・夕食前を通して60〜90%であり、特に朝食前の有効率が高かった。このことはフコイダンの尿pH上昇作用が長時間持続したことを示す。尿路結石等は夜間に出来やすいので、朝食前の有効率が高いことは特筆すべきことである。
さらに、フコイダンを豊富に含むもずくを高血圧患者11名に食べさせて尿pHの変化を調べた。朝食時にもずく約120g(もずく約60g+三杯酢約60g)を食べさせた(1日1回摂取)。1回分のもずくには乾燥重量にして約600mgのフコイダンが含まれていた。朝食前・昼食前・夕食前に尿を採取し、pHを測定できる試験紙を用いて尿pHを調べた。結果を図2に示す。もずくを食べる前日の朝食前・昼食前・夕食前の尿pHを下側の折れ線に、もずくを食べ始めてから7日目の朝食前・昼食前・夕食前の尿pHを上側の折れ線に示す。もずくを食べる前と比較して、もずくを食べた後に尿pHが有意にアルカリ性にシフトし、シフト幅は約0.2pHまたはそれ以上であった。しかも、尿pH上昇効果は少なくとも1日(24時間)持続することがわかった。
比較例1 クエン酸Na,K製剤投与の尿pH上昇効果
高血圧患者8名に朝(7時)・昼(12時)・夕食(19時)時に14日間連続してクエン酸Na,K製剤1gを投与した(1日1回投与)。食事の直前の尿を採取し、pHを測定できる試験紙を用いて尿pHを調べた。結果を図3に示す。図3の下側の折れ線はクエン酸Na,K製剤投与前日の朝食前・昼食前・夕食前の平均の尿pHである。図3の上側の折れ線はクエン酸Na,K製剤を投与し始めてから14日目の朝食前・昼食前・夕食前の平均の尿pHである。
従来の尿アルカリ化薬であるクエン酸Na,K製剤投与の尿pH上昇効果(図3)をフコイダン含有素材投与の尿pH上昇効果(図1)と比較することにより、フコイダンの尿アルカリ化作用はクエン酸Na,K製剤の尿アルカリ化作用投与と同等またはそれ以上の効果があることがわかった。また、クエン酸Na,K製剤を先行投与した症例に、後にフコイダンを投与することで、さらに尿pHをアルカリ化できることがわかり、フコイダンの尿アルカリ化作用がクエン酸Na,K製剤の作用と独立していることも確認した。
本発明は、食品、医薬品等の分野において利用可能である。
図1の左パネルはフコイダン1日3回投与前後の尿pHの変化を示すグラフである。下の折れ線はフコイダン投与前の尿pH、上の折れ線はフコイダン投与後の尿pHを示す。*はp<0.05で有意差があることを示す。図1の右パネルはフコイダン投与の有効率を示す円グラフである(1周で100%)。 図2はもずくを食べる前および後の尿pHの変化を示すグラフである。下の折れ線はもずくを食べる前の尿pH、上の折れ線はもずくを食べた後の尿pHを示す。 図3はクエン酸製剤1日1回投与前後の尿pHの変化を示すグラフである。下の折れ線はクエン酸製剤投与前の尿pH、上の折れ線はクエン酸製剤投与後の尿pHを示す。*はp<0.05で有意差があることを示す。

Claims (3)

  1. フコイダンを有効成分として含み、尿のpHを持続的に上昇させることを特徴とする酸性尿を改善するための経口投与用医薬組成物であって、尿のpHを0.2またはそれ以上上昇させる医薬組成物。
  2. 尿のpHを24時間またはそれ以上にわたって上昇させる請求項1記載の医薬組成物。
  3. 1日に600mgまたはそれ以上のフコイダンが摂取される請求項1または2記載の医薬組成物。
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