JP2009091173A - 炭化珪素単結晶の製造装置 - Google Patents

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泰 浦上
Masanori Yamada
正徳 山田
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Abstract

【課題】埋め込み成長において、蓋体に備えられる支持板が侵食されることによりSiC単結晶の口径が拡大され過ぎることを防止し、SiC単結晶を長尺成長させられるようにする。
【解決手段】環状ひさし部25を覆うようにTaCコーティング26を形成する。これにより、昇華ガスによって環状ひさし部25や支持板23aの裏面が侵食されて穴が開くことを防止できる。また、環状ひさし部25の内壁面もTaCコーティング26で覆うようにしているため、ここからの昇華ガスによる侵食も防止できる。これにより、SiC単結晶70の口径が拡大され過ぎることを防止でき、SiC単結晶70を長尺成長させることが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、パワーMOSFET等の素材に利用することができる炭化珪素(以下、SiCという)単結晶の製造装置に関するものである。
従来より、例えば特許文献1において、黒鉛製の坩堝の外周に配置させた抵抗加熱ヒータによって坩堝内にSiC単結晶を成長させるSiC単結晶の製造装置が提案されている。この製造装置では、黒鉛製の坩堝内に種結晶を接合すると共に、坩堝底部に配したSiC粉末原料を例えば2300℃に加熱することで、SiC粉末原料を昇華させ、その昇華させたガスを原料温度よりも低い温度に設定された種結晶上に結晶化させるという昇華再結晶法を用いてSiC単結晶を製造できる。
図8は、従来より昇華再析出法に用いられているSiC単結晶製造装置の模式的な断面構造を示した図である。この図に示されるように、黒鉛製の坩堝J1の蓋材J2の内壁に円筒状の突起部J3を設け、この突起部J3の端面に種結晶J4を貼り付けるようにしている。さらに、種結晶J4の成長表面に対向する面を有すると共に、種結晶J4との間に成長空間領域J5を形成する遮蔽板J6を設けている。また、蓋材J2に種結晶J4が配置される窓部が形成された支持板J7を備えると共に、この支持板J7に結合されるように種結晶J4を囲うスカート状の円筒部J8を備え、円筒部J8および遮蔽板J6により、坩堝J1のうち種結晶J4側の径方向温度分布を小さくし、種結晶J4の成長表面が他の部位よりも低温となるようにしている。このようにして、成長空間領域J5の均熱を保つようにし、種結晶J4の上にSiC単結晶J9を成長させると、SiC単結晶J9の周辺を囲むように多結晶J10が形成されつつSiC単結晶J8が成長するという埋め込み成長を行うことができる。
特開2001−114598号公報
上記従来の技術では、昇華ガスの流れが図8中の矢印のように表される。すなわち、昇華ガスは、SiC粉末原料J11から遮蔽板J6と坩堝J1の内壁面との間を通じて成長空間領域J5に流れ込み、種結晶J4の表面に供給されたのち、一部が支持板J7の窓部の隙間、つまり種結晶J4と支持板J7との間を通じて支持板J7の裏面側に流れ込む。このため、支持板J7の裏面側が侵食され、穴が開き、SiC単結晶J9を囲む多結晶J10が形成される表面が減って多結晶J10とSiC単結晶J9との間の隙間を拡大させてしまう。これにより、SiC単結晶J9の口径が拡大され過ぎてしまい、SiC単結晶J9を長尺成長させられなくなるという問題がある。
支持板J7の裏面には、支持板J7の窓部と同等サイズの窓部が形成された黒鉛製の環状ひさし部J12が備えられるが、環状ひさし部J12も侵食されるため、上記問題を発生させる。
本発明は、上記点に鑑み、埋め込み成長において、蓋体に備えられる支持板が侵食されることによりSiC単結晶の口径が拡大され過ぎることを防止し、SiC単結晶を長尺成長させられるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、蓋体(20)として、中空筒状の側壁部(21)と、一面側に種結晶(40)が配置されると共に、種結晶(40)が側壁部(21)の中空部分に収納されるように側壁部(21)の開口端の一方に取り付けられる蓋材(22)と、円盤状部材にて構成され、種結晶(40)が差し込まれる貫通した窓部(23c)を有しており、円盤状部材の側面が側壁部(21)の内壁に一体化される支持板(23a)と、側壁部(21)の内側に配置され、中空部を有する円筒状をなしており、中空部内が成長空間領域(60)とされて昇華ガスが供給されるようになっており、支持板(23a)のうち蓋材(22)に対向する面とは反対側の面と結合された円筒部(23b)と、支持板(23a)のうち円筒部(23b)が結合される側と反対側となる裏面に、窓部(23c)を囲むように形成された炭化タンタルコーティング(26)とが備えられたものを用いることを特徴している。
このように、炭化タンタルコーティング(26)にて支持板(23a)の裏面を覆うことで、昇華ガスによって支持板(23a)の裏面が侵食されて穴が開くことを防止できる。これにより、SiC単結晶(70)の口径が拡大され過ぎることを防止でき、SiC単結晶(70)を長尺成長させることが可能となる。
例えば、支持板(23a)の裏面に、種結晶(40)が差し込まれる貫通した窓部(25a)が形成された円環状の環状ひさし部(25)を備える場合、炭化タンタルコーティング(26)にて環状ひさし部(25)のうち少なくとも支持板(23a)と反対側の面を覆うことにより、支持板(23a)の裏面を覆うことができる。
この場合、環状ひさし部(25)は支持板(23a)と一体成形された構造であっても良い。このように一体成形することにより、強度が大きくなり、炭化タンタルコーティング時に環状ひさし部(25)は破損しにくくなる。
さらに、炭化タンタルコーティング(26)を環状ひさし部(25)の窓部(25a)の内壁面も覆うような構造としても良い。このような構造とすれば、炭化タンタルコーティング(26)をタンタルの炭化により形成する場合、炭化タンタルがタンタルよりも膨張するため、環状ひさし部(25)の内壁面側まで炭化タンタルコーティング(26)を配置するようにすると、炭化タンタルコーティング(26)を環状ひさし部(25)に確実に固定することが可能となる。
以上の説明では、炭化タンタルコーティング(26)を使用する場合について説明したが、炭化タンタルコーティング(26)に代えてSiC単結晶の原料となるSiCコーティング(27)を使用することもできる。このようなSiCコーティング(27)を用いても上記と同様の効果を得ることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態にかかるSiC単結晶製造装置の断面構成を示したものである。この図に示されるように、SiC単結晶製造装置は、有底円筒状の容器本体10と、円形状の蓋体20と、によって構成された黒鉛製の坩堝1を備えている。
坩堝1のうち容器本体10に種結晶40の成長表面に対向する面を有する黒鉛製の遮蔽板11が取り付けられている。遮蔽板11には図示しない炭化タンタル(以下、TaCという)材がコーティングされており、坩堝1の加熱によって遮蔽板11を構成する炭素の成長結晶表面へのインクルージョンが防止できるようになっている。
さらに、容器本体10には、昇華ガスの供給源となるSiCの粉末原料50が配置されている。そして、坩堝1内の空間のうち種結晶40と遮蔽板11との間を成長空間領域60として、粉末原料50からの昇華ガスが種結晶40の表面上に再結晶化して、種結晶40の表面にSiC単結晶70が成長させられる構成とされている。
蓋体20は、円筒状の側壁部21と、側壁部21の開口部の一方を塞ぐ円板状の蓋材22と、側壁部21に収納される遮蔽部23とを備えて構成されている。蓋材22には円筒状の突起部22aが設けられ、当該突起部22aの開口端に当該開口端を閉じるように例えば円形状のSiCの種結晶40が貼り付けられている。
遮蔽部23は、支持板23aと円筒部23bとを有して構成されている。支持板23aは、円盤状部材にて構成され、側面が側壁部21の内壁に固定されている。支持板23aの中央部には、当該支持板23aを貫通する窓部23cが設けられており、この窓部23cに蓋材22の突起部22aが差し込まれている。円筒部23bは、スカート状、すなわち中空部を有する円筒形状をなしており、一端側が支持板23aの端面に結合されることで支持板23aと一体化されている。この円筒部23bは、種結晶40周辺の径方向温度分布を小さくする、すなわち成長空間領域60を均熱にする役割を果たす。また、この円筒部23bにより、種結晶40の成長表面が他の部位よりも低温となる。
円筒部23bの内周面には、円筒状のTaCリング24が取り付けられている。このTaCリング24によって円筒部23bの内周面が覆われるため、SiC単結晶70を成長させる際に、円筒部23bを構成する炭素の成長結晶表面へのインクルージョンを防止することが可能となる。このTaCリング24は、円筒部23bの他端(支持板23aとは反対側の端部)から突き出る長さとされている。このため、円筒部23bの他端側からの炭素の成長結晶表面へのインクルージョンを防止できる。
さらに、蓋体20には、支持板23aの裏面において、窓部23cと同サイズの同等サイズの窓部25aが形成された黒鉛製の環状ひさし部25が備えられている。この環状ひさし部25を備えることにより、蓋体20のうち円筒部23bよりも径方向内側に突き出る部分の肉厚を厚くできるため、昇華ガスによる侵食が生じても穴が開き難くなるようにしている。しかしながら、上述したように環状ひさし部25を備えても昇華ガスによる侵食による穴開きを十分には抑制できないため、支持板23aの裏面のうち少なくとも円筒部23bよりも径方向内側の領域の部分をTaCコーティング26で覆っている。具体的には、本実施形態の場合、支持板23aの裏面に環状ひさし部25を備えているため、環状ひさし部25(少なくとも環状ひさし部25のうち支持板23aと反対側の面)がTaCコーティング26によって覆われるようにしている。これにより、環状ひさし部25と共に支持板23aの裏面をTaCコーティング26にて覆う構造としている。
また、本実施形態では、TaCコーティング26にて、環状ひさし部25の窓部25aの内周面も覆っている。このため、環状ひさし部25の窓部25aの内周面からの昇華ガスによる侵食も防止できる。
さらに、坩堝1の外周を囲むように図示しない抵抗加熱ヒータが配置されている。以上が、本実施形態に係るSiC単結晶製造装置の構成である。
次に、上記SiC単結晶製造装置を用いてSiC単結晶を製造する方法について説明する。
まず、図1に示されるように、蓋材22の突起部22aの開口端に種結晶40を貼り付け、遮蔽部23が取り付けられた側壁部21に当該蓋材22を取り付ける。遮蔽部23における円筒部23bへのTaCリング24の固定は、Taを炭化させたときにTaCがTaよりも膨張することを利用して、リング状のTaを円筒部23bの内周側に配置した状態で炭化させることで行っても良いし、TaCリング24と円筒部23bとの間をSiCの多結晶にて貼り付けるようにしても良い。また、環状ひさし部25へのTaCコーティング26の形成は、環状ひさし部25に直接TaCを蒸着することで行っても良いし、Taにて型を形成しておき、炭化させることで行っても良い。炭化させる場合には、TaCがTaよりも膨張するため、本実施形態のように環状ひさし部25の内壁面側までTaCコーティング26を配置するようにすると、TaCコーティング26を環状ひさし部25に確実に固定することが可能となる。また、環状ひさし部25により支持板23aの裏面に段差が形成されるため、TaCコーティング26の固定を容易に行うことができる。
そして、容器本体10に遮蔽板11を取り付け、容器本体10に粉末原料50を配置する。
続いて、坩堝1を図示しない加熱チャンバに設置し、図示しない排気機構を用いてガス排出を行うことで、坩堝1内を含めた外部チャンバ内を真空にし、抵抗加熱ヒータに通電することで加熱し、その輻射熱により坩堝1を加熱することで坩堝1内を所定温度にする。このとき、各抵抗加熱ヒータへの電流値(電圧値)を異ならせることにより、ヒータで温度差が発生させられる加熱を行えるようにしている。
続いて、例えば不活性ガス(Arガス等)や水素、結晶へのドーパントとなる窒素などの混入ガスを流入させる。この不活性ガスは排気配管を介して排出される。そして、種結晶40の成長面の温度および粉末原料50の温度を目標温度まで上昇させる。例えば、成長結晶を4H−SiCとする場合、粉末原料50の温度を2100〜2300℃とし、成長結晶表面の温度をそれよりも10〜100℃程度低くする。
加熱チャンバ内には例えば不活性ガス(Arガス等)や水素、結晶へのドーパントとなる窒素などの混入ガスを流入させる。この不活性ガスは排気配管を介して排出される。種結晶40の成長面の温度およびSiC粉末原料50の温度を目標温度まで上昇させるまでは、加熱チャンバ内は大気圧に近い雰囲気圧力にして粉末原料50からの昇華を抑制し、目標温度になったところで、真空雰囲気とする。例えば、成長結晶を4H−SiCとする場合、粉末原料50の温度を2100〜2300℃とし、成長結晶表面の温度をそれよりも10〜200℃程度低くして、真空雰囲気は1.33Pa〜6.67kPa(0.01〜50Torr)とする。
このようにして、粉末原料50を加熱することで粉末原料50が昇華し、粉末原料50から昇華ガスが発生する。この昇華ガスは、成長空間領域60内を通過して種結晶40に供給される。
これにより、昇華ガスが種結晶40の表面に供給され、SiC単結晶70が成長させられる。このとき、昇華ガスは、種結晶40の表面やSiC単結晶70の成長表面だけでなく、遮蔽部23を構成する支持板23aや円筒部23bおよびTaCリング24の表面にも供給される。このため、図1に示されるように、支持板23aや円筒部23bおよびTaCリング24の表面にSiCの多結晶45が成長し、この多結晶45に囲まれるような状態でSiC単結晶70が成長するという埋め込み成長となる。
このようなSiC単結晶70の埋め込み成長において、成長空間領域60を囲むようにTaCリング24を配置しているため、円筒部23bを構成する炭素のSiC単結晶70の成長表面へのインクルージョンを抑制することが可能となる。
そして、この埋め込み成長時に、昇華ガスは、SiC粉末原料50から遮蔽板11と坩堝1の側壁部21や結合部30との間を通じて成長空間領域60に流れ込み、種結晶40の表面に供給されたのち、一部が支持板23aの窓部の隙間、つまり種結晶40と支持板23aとの間を通じて支持板23aの裏面側に流れ込む。このとき、本実施形態では、環状ひさし部25を覆うようにTaCコーティング26を形成しているため、昇華ガスによって環状ひさし部25や支持板23aの裏面が侵食されて穴が開くことを防止できる。また、環状ひさし部25の内壁面もTaCコーティング26で覆うようにしているため、ここからの昇華ガスによる侵食も防止できる。これにより、SiC単結晶70の口径が拡大され過ぎることを防止でき、SiC単結晶70を長尺成長させることが可能となる。
以上説明したように、本実施形態では、TaCコーティング26にて支持板23aの裏面を覆うことで、昇華ガスによって支持板23aの裏面が侵食されて穴が開くことを防止できる。これにより、SiC単結晶70の口径が拡大され過ぎることを防止でき、SiC単結晶70を長尺成長させることが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。上記第1実施形態では、環状ひさし部25を備えた構造としているが、環状ひさし部25を無くしても良い。図2は、本実施形態にかかるSiC単結晶製造装置の断面構成図である。
この図に示したように、支持板23aの裏面を直接TaCコーティング26にて覆うようにしても良い。このようにしても、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。上記第1、第2実施形態では、環状ひさし部25もしくは支持板23aの裏面にTaCコーティング26を備える構造としたが、TaCコーティング26に代えて、SiCコーティングを備える構造とすることも可能である。図3は、本実施形態にかかるSiC単結晶製造装置の断面構成図である。
この図に示したように、環状ひさし部25(少なくとも環状ひさし部25のうち支持板23aと反対側の面)がSiCコーティング27によって覆われるようにしている。このように、SiC単結晶70の原料を用いたSiCコーティング27を備えるようにしても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、ここでは、第1実施形態の構造に対してSiCコーティング27を備える場合について説明したが、図4に示すSiC単結晶製造装置の断面図のように、第2実施形態のような環状ひさし部25が無くされた構造に対してSiCコーティング27を備えることも可能である。このようにしても、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、環状ひさし部25を支持板23aと別部材により構成したが、これらを一体成形しても良い。
また、上記実施形態では、TaCコーティング26で環状ひさし部25の窓部25aの内周面を覆っているが、支持板23aの窓部23cの内壁面まで覆われるようにしても良い。このようにすれば、支持板23aの窓部23cの内壁面からの昇華ガスによる侵食も防止できる。
また、上記第1〜第3実施形態において、TaCコーティング26やSiCコーティング27の例を挙げたが、環状ひさし部25を備える場合には、環状ひさし部25の形状に応じてコーティングする場所を適宜変更可能である。
例えば、図5に示すように、環状ひさし部25が支持板23aの裏面全面ではなく、遮蔽部23よりも内側を含めた支持板23aのうちの内周側のみと対応するように配置されるものであれば、その環状ひさし部25が配置された部分にのみTaCコーティング26やSiCコーティング27を備えることもできる。また、このような環状ひさし部25の場合であっても、図6に示すように、環状ひさし部25よりも外周側に位置する支持板23aの裏面側にTaCコーティング26やSiCコーティング27が備えられるようにしても良い。なお、このように環状ひさし部25を遮蔽部23よりも内側を含めた支持板23aのうちの内周側のみと対応するように配置した場合、それよりも外側においてガスの流動経路を広くすることができる。このため、SiC多結晶45が成長する空間を大きく取りつつ、流動経路を確保することが可能となる。
さらに、上記第2、第3実施形態において、TaCコーティング26やSiCコーティング27が支持板23aの裏面前面に備えられる場合を説明したが、図7に示すように、遮蔽部23よりも内側を含めた支持板23aのうちの内周側のみにTaCコーティング26やSiCコーティング27が配置されるようにしても構わない。
本発明の第1実施形態にかかるSiC単結晶製造装置の断面構成図である。 本発明の第2実施形態にかかるSiC単結晶製造装置の断面構成図である。 本発明の第3実施形態にかかるSiC単結晶製造装置の断面構成図である。 本発明の第3実施形態の変形例にかかるSiC単結晶製造装置の断面構成図である。 本発明の他の実施形態にかかるSiC単結晶製造装置の断面構成図である。 本発明の他の実施形態にかかるSiC単結晶製造装置の断面構成図である。 本発明の他の実施形態にかかるSiC単結晶製造装置の断面構成図である。 従来のSiC単結晶製造装置の模式的な断面構造図である。
符号の説明
1…坩堝、10…容器本体、20…蓋体、21…側壁部、22…蓋材、23…遮蔽部、23a…支持板、23b…円筒部、23c…窓部、24…TaCリング、25…環状ひさし部、25a…窓部、26…TaCコーティング、40…種結晶、50…粉末原料、60…成長空間領域、70…SiC単結晶

Claims (8)

  1. 有底円筒状の容器本体(10)と当該容器本体(10)を蓋閉めするための蓋体(20)とを有した中空状の円柱形状をなす坩堝(1)を有し、前記蓋体(20)に炭化珪素基板からなる種結晶(40)を配置すると共に前記容器本体(10)に炭化珪素原料(50)を配置し、前記炭化珪素原料(50)の昇華ガスを供給することにより、前記種結晶(40)上に炭化珪素単結晶(70)を成長させる炭化珪素単結晶の製造装置において、
    前記蓋体(20)は、
    中空筒状の側壁部(21)と、
    一面側に前記種結晶(40)が配置されると共に、前記種結晶(40)が前記側壁部(21)の中空部分に収納されるように前記側壁部(21)の開口端の一方に取り付けられる蓋材(22)と、
    円盤状部材にて構成され、前記種結晶(40)が差し込まれる貫通した窓部(23c)を有しており、前記円盤状部材の側面が前記側壁部(21)の内壁に一体化される支持板(23a)と、
    前記側壁部(21)の内側に配置され、中空部を有する円筒状をなしており、前記中空部内が成長空間領域(60)とされて前記昇華ガスが供給されるようになっており、前記支持板(23a)のうち前記蓋材(22)に対向する面とは反対側の面と結合された円筒部(23b)と、
    前記支持板(23a)のうち前記円筒部(23b)が結合される側と反対側となる裏面に、前記窓部(23c)を囲むように形成された炭化タンタルコーティング(26)と、を備えていることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造装置。
  2. 前記支持板(23a)の前記裏面には、前記種結晶(40)が差し込まれる貫通した窓部(25a)が形成された円環状の環状ひさし部(25)が備えられており、
    前記炭化タンタルコーティング(26)は、前記環状ひさし部(25)のうち少なくとも前記支持板(23a)と反対側の面を覆うように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  3. 前記環状ひさし部(25)は前記支持板(23a)と一体成形されていることを特徴とする請求項2に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  4. 前記炭化タンタルコーティング(26)は、前記環状ひさし部(25)の前記窓部(25a)の内壁面も覆っていることを特徴とする請求項2または3に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  5. 有底円筒状の容器本体(10)と当該容器本体(10)を蓋閉めするための蓋体(20)とを有した中空状の円柱形状をなす坩堝(1)を有し、前記蓋体(20)に炭化珪素基板からなる種結晶(40)を配置すると共に前記容器本体(10)に炭化珪素原料(50)を配置し、前記炭化珪素原料(50)の昇華ガスを供給することにより、前記種結晶(40)上に炭化珪素単結晶(70)を成長させる炭化珪素単結晶の製造装置において、
    前記蓋体(20)は、
    中空筒状の側壁部(21)と、
    一面側に前記種結晶(40)が配置されると共に、前記種結晶(40)が前記側壁部(21)の中空部分に収納されるように前記側壁部(21)の開口端の一方に取り付けられる蓋材(22)と、
    円盤状部材にて構成され、前記種結晶(40)が差し込まれる貫通した窓部(23c)を有しており、前記円盤状部材の側面が前記側壁部(21)の内壁に一体化される支持板(23a)と、
    前記側壁部(21)の内側に配置され、中空部を有する円筒状をなしており、前記中空部内が成長空間領域(60)とされて前記昇華ガスが供給されるようになっており、前記支持板(23a)のうち前記蓋材(22)に対向する面とは反対側の面と結合された円筒部(23b)と、
    前記支持板(23a)のうち前記円筒部(23b)が結合される側と反対側となる裏面に、前記窓部(23c)を囲むように形成された炭化珪素コーティング(27)と、を備えていることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造装置。
  6. 前記支持板(23a)の前記裏面には、前記種結晶(40)が差し込まれる貫通した窓部(25a)が形成された円環状の環状ひさし部(25)が備えられており、
    前記炭化珪素コーティング(27)は、前記環状ひさし部(25)のうち少なくとも前記支持板(23a)と反対側の面を覆うように形成されていることを特徴とする請求項5に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  7. 前記環状ひさし部(25)は前記支持板(23a)と一体成形されていることを特徴とする請求項6に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  8. 前記炭化珪素コーティング(27)は、前記環状ひさし部(25)の前記窓部(25a)の内壁面も覆っていることを特徴とする請求項6または7に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
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