JP4831041B2 - 炭化珪素単結晶の製造装置 - Google Patents

炭化珪素単結晶の製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4831041B2
JP4831041B2 JP2007261127A JP2007261127A JP4831041B2 JP 4831041 B2 JP4831041 B2 JP 4831041B2 JP 2007261127 A JP2007261127 A JP 2007261127A JP 2007261127 A JP2007261127 A JP 2007261127A JP 4831041 B2 JP4831041 B2 JP 4831041B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
support plate
cylindrical
silicon carbide
seed crystal
side wall
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007261127A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009091172A (ja
Inventor
泰 浦上
正樹 松井
正徳 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2007261127A priority Critical patent/JP4831041B2/ja
Publication of JP2009091172A publication Critical patent/JP2009091172A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4831041B2 publication Critical patent/JP4831041B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Description

本発明は、パワーMOSFET等の素材に利用することができる炭化珪素(以下、SiCという)単結晶の製造装置に関するものである。
従来より、例えば特許文献1において、黒鉛製の坩堝の外周に配置させた抵抗加熱ヒータによって坩堝内にSiC単結晶を成長させるSiC単結晶の製造装置が提案されている。この製造装置では、黒鉛製の坩堝内に種結晶を接合すると共に、坩堝底部に配したSiC粉末原料を例えば2300℃に加熱することで、SiC粉末原料を昇華させ、その昇華させたガスを原料温度よりも低い温度に設定された種結晶上に結晶化させるという昇華再結晶法を用いてSiC単結晶を製造できる。
図5は、従来より昇華再析出法に用いられているSiC単結晶製造装置の模式的な断面構造を示した図である。この図に示されるように、黒鉛製の坩堝J1の蓋材J2の内壁に円筒状の突起部J3を設け、この突起部J3の端面に種結晶J4を貼り付けるようにしている。さらに、種結晶J4の成長表面に対向する面を有すると共に、種結晶J4との間に成長空間領域J5を形成する遮蔽板J6を設けている。また、蓋材J2に種結晶J4が配置される窓部が形成された支持板J7を備えると共に、この支持板J7に結合されるように種結晶J4を囲うスカート状の円筒部J8を備え、円筒部J8および遮蔽板J6により、坩堝J1のうち種結晶J4側の径方向温度分布を小さくし、種結晶J4の成長表面が他の部位よりも低温となるようにしている。このようにして、成長空間領域J5の均熱を保つようにし、種結晶J4の上にSiC単結晶J9を成長させると、SiC単結晶J9の周辺を囲むように多結晶J10が形成されつつSiC単結晶J8が成長するという埋め込み成長を行うことができる。
特開2001−114598号公報
上記従来の技術では、多結晶J10に埋め込むようにしてSiC単結晶J8を成長させる埋め込み成長を行っているが、成長が進むに伴って円筒部J8よりも外側、つまり円筒部J8と坩堝J1の外周壁との間にも多結晶J11が形成されることになる。そして、この円筒部J8と坩堝J1の外周壁との間の多結晶J11の成長が進むと、この多結晶J11を通じて坩堝J1の外周壁の熱が円筒部J8に伝わり、円筒部J8の内側、つまりSiC単結晶J8の外周を囲む多結晶J10の成長面を高温にする。このため、多結晶J10が成長し難くなり、SiC単結晶J8と多結晶J10との成長面がフラットにならなくなり、結果的にSiC単結晶J8を長尺に成長させられなくなるという問題が発生する。
本発明は、上記点に鑑み、埋め込み成長において、スカート状の円筒部の内側の多結晶が成長し難くなることを抑制し、SiC単結晶を長尺成長させられるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、蓋体(20)として、中空筒状の側壁部(21)と、一面側に種結晶(40)が配置されると共に、種結晶(40)が側壁部(21)の中空部分に収納されるように側壁部(21)の開口端の一方に取り付けられる蓋材(22)と、円盤状部材にて構成され、種結晶(40)が差し込まれる貫通した窓部(23c)を有しており、円盤状部材の側面が側壁部(21)の内壁に接触させられる支持板(23a)と、側壁部(21)の内側に配置され、中空部を有する円筒状をなしており、中空部内が成長空間領域(60)とされて昇華ガスが供給されるようになっており、支持板(23a)のうち蓋材(22)に対向する面とは反対側の面と結合された円筒部(23b)と、を有し、支持板(23a)のうち円筒部(23b)よりも内側に位置する部分は、該支持板(23a)のうち円筒部(23b)よりも外側に位置する部分と比べて、相対的に放熱性が高くされていることを特徴としている。
このような構成によれば、埋め込み成長時に、支持板(23a)のうち円筒部(23b)よりも内側を、支持板(23a)のうち円筒部(23b)よりも外側と比べて相対的に温度を低くでき、SiC単結晶(70)の周囲の多結晶(45)が成長し難くなることを抑制することが可能となる。このため、SiC単結晶(70)と多結晶(45)との成長面がフラットになり、SiC単結晶(70)を長尺に成長させることが可能となる。
例えば、支持板(23a)の裏面に、種結晶(40)が差し込まれる貫通した窓部(25a)が形成された円環状の環状ひさし部(25)を備え、該環状ひさし部(25)は、支持板(23a)のうち円筒部(23b)よりも内側に位置する部分に配置されることで、支持板(23a)のうち円筒部(23b)よりも内側に位置する部分の厚みが環状ひさし部(25)が備えられている分、該支持板(23a)のうち円筒部(23b)よりも外側に位置する部分の厚みと比べて厚くなるようにすれば、支持板(23a)のうちの円筒部(23b)の内側の部分の放熱性をより高くすることができる。
この場合、環状ひさし部(25)の外径を、円筒部(23b)の内径よりも大きくすると、支持板(23a)のうちの円筒部(23b)の内側の部分の放熱性をより高められるため好ましい。
また、支持板(23a)のうち円筒部(23b)よりも内側に位置する部分(23aa)の材質を、該支持板(23a)のうち円筒部(23b)よりも外側に位置する部分(23ab)と比べて熱伝導率が高い材質にて構成しても、支持板(23a)のうちの円筒部(23b)の内側の部分の放熱性をより高くするのに良い。
また、支持板(23a)と蓋材(22)との間に、支持板(23a)のうち円筒部(23b)よりも内側に位置する部分の熱を蓋材(22)に放熱するための放熱部(23d)を備えるようにしても支持板(23a)のうちの円筒部(23b)の内側の部分の温度を下げることが可能である。
この場合、放熱部(23d)を等間隔に配置することにより、坩堝(1)内の径方向の温度分布を対称にすることができ、さらに蓋材(22)と支持板(23)との間のスペースに流れ込む昇華ガスに偏りがないようにしたまま上記の効果を得ることができる。
さらに、支持板(23a)の裏面のうち円筒部(23b)よりも外側に位置する部分を覆うように炭化タンタルリング(26)を配置しても良い。これにより、支持板(23a)のうちの円筒部(23b)の外側の部分の放熱性が悪くなり、相対的に支持板(23a)のうちの円筒部(23b)の内側の部分の放熱性が高くすることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態にかかるSiC単結晶製造装置の断面構成を示したものである。この図に示されるように、SiC単結晶製造装置は、有底円筒状の容器本体10と、円形状の蓋体20と、によって構成された黒鉛製の坩堝1を備えている。
坩堝1のうち容器本体10に種結晶40の成長表面に対向する面を有する黒鉛製の遮蔽板11が取り付けられている。遮蔽板11には図示しない炭化タンタル(以下、TaCという)材がコーティングされており、坩堝1の加熱によって遮蔽板11を構成する炭素の成長結晶表面へのインクルージョンが防止できるようになっている。
さらに、容器本体10には、昇華ガスの供給源となるSiCの粉末原料50が配置されている。そして、坩堝1内の空間のうち種結晶40と遮蔽板11との間を成長空間領域60として、粉末原料50からの昇華ガスが種結晶40の表面上に再結晶化して、種結晶40の表面にSiC単結晶70が成長させられる構成とされている。
蓋体20は、円筒状の側壁部21と、側壁部21の開口部の一方を塞ぐ円板状の蓋材22と、側壁部21に収納される遮蔽部23とを備えて構成されている。蓋材22には円筒状の突起部22aが設けられ、当該突起部22aの開口端に当該開口端を閉じるように例えば円形状のSiCの種結晶40が貼り付けられている。
遮蔽部23は、支持板23aと円筒部23bとを有して構成されている。支持板23aは、円盤状部材にて構成され、側面が側壁部21の内壁に固定されている。支持板23aの中央部には、当該支持板23aを貫通する窓部23cが設けられており、この窓部23cに蓋材22の突起部22aが差し込まれている。円筒部23bは、スカート状、すなわち中空部を有する円筒形状をなしており、一端側が支持板23aの端面に結合されることで支持板23aと一体化されている。この円筒部23bは、種結晶40周辺の径方向温度分布を小さくする、すなわち成長空間領域60を均熱にする役割を果たす。また、この円筒部23bにより、種結晶40の成長表面が他の部位よりも低温となる。
円筒部23bの内周面には、円筒状のTaCリング24が取り付けられている。このTaCリング24によって円筒部23bの内周面が覆われるため、SiC単結晶70を成長させる際に、円筒部23bを構成する炭素の成長結晶表面へのインクルージョンを防止することが可能となる。このTaCリング24は、円筒部23bの他端(支持板23aとは反対側の端部)から突き出る長さとされている。このため、円筒部23bの他端側からの炭素の成長結晶表面へのインクルージョンを防止できる。
さらに、蓋体20には、支持板23aの裏面において、窓部23cと同サイズの窓部25aが形成された黒鉛製の環状ひさし部25が備えられている。この環状ひさし部25の外径は円筒部23bの内径よりも大きく、例えば円筒部23bの外径と同等とされている。このため、環状ひさし部25が支持板23aの裏面うち円筒部23bの内側と対応する位置のみに配置され、円筒部23bの外側と対応する位置には配置されていないようにされている。このような環状ひさし部25を備えることにより、蓋体20のうち円筒部23bよりも径方向内側に突き出る部分の肉厚を厚くできる。このため、環状ひさし部25を通じた熱伝導により、支持板23aのうち環状ひさし部25が備えられた領域(つまり支持板23aのうち円筒部23bよりも内側の領域)が支持板23aのうち環状ひさし部25が備えられていない領域(つまり支持板23aのうち円筒部23bよりも外側の領域)よりも放熱性を高められる構造となっている。
また、このような環状ひさし部25を備えることで蓋体20のうち円筒部23bよりも径方向内側に突き出る部分の肉厚を厚くできるため、昇華ガスによる侵食が生じても穴が開き難くすることが可能となる。
さらに、坩堝1の外周を囲むように図示しない抵抗加熱ヒータが配置されている。以上が、本実施形態に係るSiC単結晶製造装置の構成である。
次に、上記SiC単結晶製造装置を用いてSiC単結晶を製造する方法について説明する。
まず、図1に示されるように、蓋材22の突起部22aの開口端に種結晶40を貼り付け、遮蔽部23が取り付けられた側壁部21に当該蓋材22を取り付ける。遮蔽部23における円筒部23bへのTaCリング24の固定は、Taを炭化させたときにTaCがTaよりも膨張することを利用して、リング状のTaを円筒部23bの内周側に配置した状態で炭化させることで行っても良いし、TaCリング24と円筒部23bとの間をSiCの多結晶にて貼り付けるようにしても良い。
そして、容器本体10に遮蔽板11を取り付け、容器本体10に粉末原料50を配置する。
続いて、坩堝1を図示しない加熱チャンバに設置し、図示しない排気機構を用いてガス排出を行うことで、坩堝1内を含めた外部チャンバ内を真空にし、抵抗加熱ヒータに通電することで加熱し、その輻射熱により坩堝1を加熱することで坩堝1内を所定温度にする。このとき、各抵抗加熱ヒータへの電流値(電圧値)を異ならせることにより、ヒータで温度差が発生させられる加熱を行えるようにしている。
続いて、例えば不活性ガス(Arガス等)や水素、結晶へのドーパントとなる窒素などの混入ガスを流入させる。この不活性ガスは排気配管を介して排出される。そして、種結晶40の成長面の温度および粉末原料50の温度を目標温度まで上昇させる。例えば、成長結晶を4H−SiCとする場合、粉末原料50の温度を2100〜2300℃とし、成長結晶表面の温度をそれよりも10〜100℃程度低くする。
加熱チャンバ内には例えば不活性ガス(Arガス等)や水素、結晶へのドーパントとなる窒素などの混入ガスを流入させる。この不活性ガスは排気配管を介して排出される。種結晶40の成長面の温度およびSiC粉末原料50の温度を目標温度まで上昇させるまでは、加熱チャンバ内は大気圧に近い雰囲気圧力にして粉末原料50からの昇華を抑制し、目標温度になったところで、真空雰囲気とする。例えば、成長結晶を4H−SiCとする場合、粉末原料50の温度を2100〜2300℃とし、成長結晶表面の温度をそれよりも10〜200℃程度低くして、真空雰囲気は1.33Pa〜6.67kPa(0.01〜50Torr)とする。
このようにして、粉末原料50を加熱することで粉末原料50が昇華し、粉末原料50から昇華ガスが発生する。この昇華ガスは、成長空間領域60内を通過して種結晶40に供給される。
これにより、昇華ガスが種結晶40の表面に供給され、SiC単結晶70が成長させられる。このとき、昇華ガスは、種結晶40の表面やSiC単結晶70の成長表面だけでなく、遮蔽部23を構成する支持板23aや円筒部23bおよびTaCリング24の表面にも供給される。このため、図1に示されるように、支持板23aや円筒部23bおよびTaCリング24の表面にSiCの多結晶45が成長し、この多結晶45に囲まれるような状態でSiC単結晶70が成長するという埋め込み成長となる。
このようなSiC単結晶70の埋め込み成長において、成長空間領域60を囲むようにTaCリング24を配置しているため、円筒部23bを構成する炭素のSiC単結晶70の成長表面へのインクルージョンを抑制することが可能となる。
この埋め込み成長時に、昇華ガスは、円筒部23bの外周側、つまり円筒部23bと側壁部21の間にも供給されるため、これらの間にも多結晶46が成長することになる。そして、この多結晶46の成長が進むと、この多結晶46を通じて側壁部21の熱が円筒部23bに伝わり、円筒部23bの内側、つまりSiC単結晶70の外周を囲む多結晶45にも伝わることになる。
しかしながら、本実施形態では、支持板23aのうち円筒部23bよりも内側において環状ひさし部25を備えているため、環状ひさし部25を通じた熱伝導により、支持板23aのうち環状ひさし部25が備えられた領域(つまり支持板23aのうち円筒部23bよりも内側の領域)が支持板23aのうち環状ひさし部25が備えられていない領域(つまり支持板23aのうち円筒部23bよりも外側の領域)よりも放熱性を高めることが可能となる。このため、支持板23aのうち円筒部23bよりも内側を、支持板23aのうち円筒部23bよりも外側と比べて相対的に温度を低くすることが可能となり、多結晶45が成長し難くなることを抑制することが可能となる。このため、SiC単結晶70と多結晶45との成長面がフラットになり、SiC単結晶70を長尺に成長させることが可能となる。
以上説明したように、本実施形態では、支持板23aのうち円筒部23bよりも内側において環状ひさし部25を備え、円筒部23bよりも外側には環状ひさし部25が備えられない構造としている。これにより、埋め込み成長時に、支持板23aのうち円筒部23bよりも内側を、支持板23aのうち円筒部23bよりも外側と比べて相対的に温度を低くでき、多結晶45が成長し難くなることを抑制することが可能となる。このため、SiC単結晶70と多結晶45との成長面がフラットになり、SiC単結晶70を長尺に成長させることが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。上記第1実施形態では、環状ひさし部25を備えた構造としているが、本実施形態では、環状ひさし部25を備えるものと異なる構造により、上記第1実施形態と同様の効果を得る場合について説明する。
図2は、本実施形態にかかるSiC単結晶製造装置の断面構成図である。この図に示したように、支持板23aのうち円筒部23bよりも内側の部分23aaを外側の部分23abと異なる部材としている。具体的には、坩堝1は基本的に黒鉛にて構成されることになるが、同じ黒鉛であっても、坩堝1を成形する際に用いる黒鉛を原料の段階で粒度を変えることにより、熱伝導率が異なるものとなる。すなわち、粒度を大きくすると熱伝導率が大きくなり、粒度を小さくすると熱伝導率が小さくなる。このため、支持板23aのうち円筒部23bよりも内側の部分23aaを外側の部分23abと比べて粒度が大きい黒鉛にて構成することにより、支持板23aのうち円筒部23bよりも内側の部分23aaの方が外側の部分23abよりも熱伝導率が高くなるようにしている。
このように、支持板23aのうち円筒部23bよりも内側の部分23aaの方が外側の部分23abよりも熱伝導率が高くなるようにすることにより、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態も、環状ひさし部25を備えるものと異なる構造により、上記第1実施形態と同様の効果を得る場合について説明する。
図3−aは、本実施形態にかかるSiC単結晶製造装置の断面構成図である。また、図3−bは、図3−aに示すSiC単結晶製造装置における蓋体20の遮蔽部23の上面図である。
図3−aに示したように、本実施形態では、遮蔽部23に、支持板23aの裏面うち円筒部23bよりも内側の部分において放熱部23dが備えられている。この放熱部23dは、支持板23aの裏面うち円筒部23bよりも内側の部分と蓋材22の双方に接触するように備えられるもので、支持板23aから蓋材22に熱を伝導することで放熱を行う。図3−bに示されるように、放熱部23dは、窓部23cの中心から等距離に複数個備えられており、各放熱部23dが等間隔に配置されている。
このような構成により、支持板23aのうち円筒部23bよりも内側の部分23の方が外側の部分よりも熱伝導率が高くなるようにしている。また、各放熱部23dが等間隔に配置されていることにより、坩堝内の径方向の温度分布を対称にすることができ、さらに蓋材22と支持板23との間のスペースに流れ込む昇華ガスに偏りがないようにしたまま上記の効果を得ることができる。
このように、支持板23aの裏面うち円筒部23bよりも内側の部分において、支持板23aの裏面うち円筒部23bよりも内側の部分と蓋材22の双方に接触する放熱部23dを備えることによっても、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態も、環状ひさし部25を備えるものと異なる構造により、上記第1実施形態と同様の効果を得る場合について説明する。
図4は、本実施形態にかかるSiC単結晶製造装置の断面構成図である。この図に示したように、本実施形態では、支持板23aの裏面に部分的にTaCリング26を配置している。TaCリング26は、支持板23aの裏面うち円筒部23bよりも外側の部分のみを覆い、円筒部23bよりも内側の部分は覆わない構造とされている。
このような構造では、TaCリング26によって覆われている部分の放熱効果が抑制され、高温になる。このため、支持板23aのうち円筒部23bよりも内側の部分の方が外側の部分よりも相対的に熱伝導率が高くなる、もしくは、支持板23aのうち円筒部23bよりも内側の部分よりも外側の部分の方が高温になって、多結晶45が成長し難くなることを抑制することが可能となる。
このように、支持板23aのうち円筒部23bよりも外側の部分をTaCリング26にて覆うことにより、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、環状ひさし部25を支持板23aと別部材により構成したが、これらを一体成形しても良い。
また、上記第1〜第4実施形態の構造は、単独の構造としても上記効果を得ることが可能であるが、組み合わせることにより、より上記効果を得ることが可能である。
本発明の第1実施形態にかかるSiC単結晶製造装置の断面構成図である。 本発明の第2実施形態にかかるSiC単結晶製造装置の断面構成図である。 本発明の第3実施形態にかかるSiC単結晶製造装置の断面構成図である。 図3−aに示すSiC単結晶製造装置における蓋体の遮蔽部の上面図である。 本発明の第4実施形態にかかるSiC単結晶製造装置の断面構成図である。 従来のSiC単結晶製造装置の模式的な断面構造図である。
符号の説明
1…坩堝、10…容器本体、20…蓋体、21…側壁部、22…蓋材、23…遮蔽部、23a…支持板、23b…円筒部、23c…窓部、23d…放熱部、24…TaCリング、25…環状ひさし部、25a…窓部、26…TaCリング、40…種結晶、50…粉末原料、60…成長空間領域、70…SiC単結晶

Claims (6)

  1. 有底円筒状の容器本体(10)と当該容器本体(10)を蓋閉めするための蓋体(20)とを有した中空状の円柱形状をなす坩堝(1)を有し、前記蓋体(20)に炭化珪素基板からなる種結晶(40)を配置すると共に前記容器本体(10)に炭化珪素原料(50)を配置し、前記炭化珪素原料(50)の昇華ガスを供給することにより、前記種結晶(40)上に炭化珪素単結晶(70)を成長させる炭化珪素単結晶の製造装置において、
    前記蓋体(20)は、
    中空筒状の側壁部(21)と、
    一面側に前記種結晶(40)が配置されると共に、前記種結晶(40)が前記側壁部(21)の中空部分に収納されるように前記側壁部(21)の開口端の一方に取り付けられる蓋材(22)と、
    円盤状部材にて構成され、前記種結晶(40)が差し込まれる貫通した窓部(23c)を有しており、前記円盤状部材の側面が前記側壁部(21)の内壁に接触させられる支持板(23a)と、
    前記側壁部(21)の内側に配置され、中空部を有する円筒状をなしており、前記中空部内が成長空間領域(60)とされて前記昇華ガスが供給されるようになっており、前記支持板(23a)のうち前記蓋材(22)に対向する面とは反対側の面と結合された円筒部(23b)と、を有し、
    前記支持板(23a)の前記裏面には、前記種結晶(40)が差し込まれる貫通した窓部(25a)が形成された円環状の環状ひさし部(25)が備えられており、該環状ひさし部(25)は、前記支持板(23a)のうち前記円筒部(23b)よりも内側に位置する部分に配置されることで、前記支持板(23a)のうち前記円筒部(23b)よりも内側に位置する部分の厚みが前記環状ひさし部(25)が備えられている分、該支持板(23a)のうち前記円筒部(23b)よりも外側に位置する部分の厚みと比べて厚くされ、かつ、前記環状ひさし部(25)と前記支持板(23a)は共に黒鉛製とされていることにより、
    前記支持板(23a)のうち前記円筒部(23b)よりも内側に位置する部分は、該支持板(23a)のうち前記円筒部(23b)よりも外側に位置する部分と比べて、相対的に放熱性が高くされていることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造装置。
  2. 前記環状ひさし部(25)の外径は、前記円筒部(23b)の内径よりも大きくされていることを特徴とする請求項に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  3. 有底円筒状の容器本体(10)と当該容器本体(10)を蓋閉めするための蓋体(20)とを有した中空状の円柱形状をなす坩堝(1)を有し、前記蓋体(20)に炭化珪素基板からなる種結晶(40)を配置すると共に前記容器本体(10)に炭化珪素原料(50)を配置し、前記炭化珪素原料(50)の昇華ガスを供給することにより、前記種結晶(40)上に炭化珪素単結晶(70)を成長させる炭化珪素単結晶の製造装置において、
    前記蓋体(20)は、
    中空筒状の側壁部(21)と、
    一面側に前記種結晶(40)が配置されると共に、前記種結晶(40)が前記側壁部(21)の中空部分に収納されるように前記側壁部(21)の開口端の一方に取り付けられる蓋材(22)と、
    円盤状部材にて構成され、前記種結晶(40)が差し込まれる貫通した窓部(23c)を有しており、前記円盤状部材の側面が前記側壁部(21)の内壁に接触させられる支持板(23a)と、
    前記側壁部(21)の内側に配置され、中空部を有する円筒状をなしており、前記中空部内が成長空間領域(60)とされて前記昇華ガスが供給されるようになっており、前記支持板(23a)のうち前記蓋材(22)に対向する面とは反対側の面と結合された円筒部(23b)と、を有し、
    前記支持板(23a)のうち前記円筒部(23b)よりも内側に位置する部分(23aa)は、該支持板(23a)のうち前記円筒部(23b)よりも外側に位置する部分(23ab)と比べて、熱伝導率が高い材質にて構成されていることにより、
    前記支持板(23a)のうち前記円筒部(23b)よりも内側に位置する部分は、該支持板(23a)のうち前記円筒部(23b)よりも外側に位置する部分と比べて、相対的に放熱性が高くされていることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造装置。
  4. 有底円筒状の容器本体(10)と当該容器本体(10)を蓋閉めするための蓋体(20)とを有した中空状の円柱形状をなす坩堝(1)を有し、前記蓋体(20)に炭化珪素基板からなる種結晶(40)を配置すると共に前記容器本体(10)に炭化珪素原料(50)を配置し、前記炭化珪素原料(50)の昇華ガスを供給することにより、前記種結晶(40)上に炭化珪素単結晶(70)を成長させる炭化珪素単結晶の製造装置において、
    前記蓋体(20)は、
    中空筒状の側壁部(21)と、
    一面側に前記種結晶(40)が配置されると共に、前記種結晶(40)が前記側壁部(21)の中空部分に収納されるように前記側壁部(21)の開口端の一方に取り付けられる蓋材(22)と、
    円盤状部材にて構成され、前記種結晶(40)が差し込まれる貫通した窓部(23c)を有しており、前記円盤状部材の側面が前記側壁部(21)の内壁に接触させられる支持板(23a)と、
    前記側壁部(21)の内側に配置され、中空部を有する円筒状をなしており、前記中空部内が成長空間領域(60)とされて前記昇華ガスが供給されるようになっており、前記支持板(23a)のうち前記蓋材(22)に対向する面とは反対側の面と結合された円筒部(23b)と、を有し、
    前記支持板(23a)と前記蓋材(22)との間には、前記支持板(23a)のうち前記円筒部(23b)よりも内側に位置する部分の熱を前記蓋材(22)に放熱するための放熱部(23d)が備えられていることにより、
    前記支持板(23a)のうち前記円筒部(23b)よりも内側に位置する部分は、該支持板(23a)のうち前記円筒部(23b)よりも外側に位置する部分と比べて、相対的に放熱性が高くされていることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造装置。
  5. 前記放熱部は等間隔に配置されていることを特徴とする請求項に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  6. 有底円筒状の容器本体(10)と当該容器本体(10)を蓋閉めするための蓋体(20)とを有した中空状の円柱形状をなす坩堝(1)を有し、前記蓋体(20)に炭化珪素基板からなる種結晶(40)を配置すると共に前記容器本体(10)に炭化珪素原料(50)を配置し、前記炭化珪素原料(50)の昇華ガスを供給することにより、前記種結晶(40)上に炭化珪素単結晶(70)を成長させる炭化珪素単結晶の製造装置において、
    前記蓋体(20)は、
    中空筒状の側壁部(21)と、
    一面側に前記種結晶(40)が配置されると共に、前記種結晶(40)が前記側壁部(21)の中空部分に収納されるように前記側壁部(21)の開口端の一方に取り付けられる蓋材(22)と、
    円盤状部材にて構成され、前記種結晶(40)が差し込まれる貫通した窓部(23c)を有しており、前記円盤状部材の側面が前記側壁部(21)の内壁に接触させられる支持板(23a)と、
    前記側壁部(21)の内側に配置され、中空部を有する円筒状をなしており、前記中空部内が成長空間領域(60)とされて前記昇華ガスが供給されるようになっており、前記支持板(23a)のうち前記蓋材(22)に対向する面とは反対側の面と結合された円筒部(23b)と、を有し、
    前記支持板(23a)の前記裏面のうち前記円筒部(23b)よりも外側に位置する部分を覆うように炭化タンタルリング(26)が配置されていることにより、
    前記支持板(23a)のうち前記円筒部(23b)よりも内側に位置する部分は、該支持板(23a)のうち前記円筒部(23b)よりも外側に位置する部分と比べて、相対的に放熱性が高くされていることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造装置。
JP2007261127A 2007-10-04 2007-10-04 炭化珪素単結晶の製造装置 Active JP4831041B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007261127A JP4831041B2 (ja) 2007-10-04 2007-10-04 炭化珪素単結晶の製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007261127A JP4831041B2 (ja) 2007-10-04 2007-10-04 炭化珪素単結晶の製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009091172A JP2009091172A (ja) 2009-04-30
JP4831041B2 true JP4831041B2 (ja) 2011-12-07

Family

ID=40663527

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007261127A Active JP4831041B2 (ja) 2007-10-04 2007-10-04 炭化珪素単結晶の製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4831041B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7113658B2 (ja) 2018-05-11 2022-08-05 昭和電工株式会社 遮蔽部材及びそれを備えた単結晶成長装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3792699B2 (ja) * 2004-02-12 2006-07-05 株式会社デンソー SiC単結晶の製造方法およびSiC単結晶の製造装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009091172A (ja) 2009-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5053993B2 (ja) 窒化アルミニウム単結晶を調製するためのシード形成成長方法
JP4275308B2 (ja) 炭化珪素単結晶の製造方法およびその製造装置
JP3792699B2 (ja) SiC単結晶の製造方法およびSiC単結晶の製造装置
JP5659381B2 (ja) 炭化珪素単結晶の製造装置および製造方法
JP5346821B2 (ja) 炭化ケイ素単結晶の製造装置
JP5580764B2 (ja) SiC単結晶製造装置
JP5240100B2 (ja) 炭化珪素単結晶の製造装置
JP2011219295A (ja) 炭化珪素単結晶インゴットの製造装置
JPH11268990A (ja) 単結晶の製造方法および製造装置
JP4238450B2 (ja) 炭化珪素単結晶の製造方法及び製造装置
JP5143139B2 (ja) 単結晶成長装置
JP5602093B2 (ja) 単結晶の製造方法および製造装置
JP2009091173A (ja) 炭化珪素単結晶の製造装置
JP5333315B2 (ja) 炭化珪素単結晶の製造装置および炭化珪素単結晶の製造方法
JP4831041B2 (ja) 炭化珪素単結晶の製造装置
JP4751373B2 (ja) GaN単結晶の合成方法
JP5516167B2 (ja) 炭化珪素単結晶の製造装置
JP5418236B2 (ja) 窒化物半導体結晶の製造装置、窒化物半導体結晶の製造方法および窒化アルミニウム結晶
JP2020093975A (ja) 結晶成長装置及び坩堝
JP4766022B2 (ja) 炭化珪素単結晶の製造方法および製造装置
KR20130083653A (ko) 단결정 성장 장치
JP4735622B2 (ja) 炭化珪素単結晶の製造装置
JP4962186B2 (ja) 炭化珪素単結晶の製造方法および製造装置
JP2018168010A (ja) 炭化珪素単結晶製造装置およびそれを用いた炭化珪素単結晶の製造方法
KR102475267B1 (ko) 대구경 단결정 성장장치 및 이를 이용하는 성장방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110511

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110517

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110715

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110823

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110905

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4831041

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140930

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250