JP2009084351A - ノンクロム系プライマー塗料用樹脂組成物および塗装金属板 - Google Patents

ノンクロム系プライマー塗料用樹脂組成物および塗装金属板 Download PDF

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Abstract

【課題】ノンクロム系防錆剤を使用した場合においてもクロム系防錆剤を使用した場合と同等またはそれ以上の耐食性、耐薬品性、加工性、密着性などを併せ持つプライマー塗料用樹脂組成物及びそれが積層・硬化されている塗装金属板を提供することを目的とする。
【解決手段】数平均分子量が10000以上の芳香族ポリエステル樹脂(A)およびハイパーブランチポリマー(B)を含み、(A)と(B)の合計重量に対する水酸基価が25KOHmg/g以上かつ120KOHmg/g未満であることを特徴とする塗料用樹脂組成物、および左記塗料組成物を塗布された塗装金属板。
【選択図】なし

Description

本発明は塗料用樹脂組成物及びその組成物が積層・硬化された塗装金属板に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、クロム系防錆剤を併用せずノンクロム系防錆剤を併用した時でも、耐食性に優れ、かつ耐酸性、加工性、密着性等に優れた塗装金属板用プライマー塗料用樹脂組成物またはプライマーと上塗りを兼ねる1コート塗料用樹脂組成物及びその組成物が積層・硬化された塗装金属板を提供するものである。
塗装金属板の内、いわゆるプレコート金属板はその経済性、生産性、加工性などの利点を活かして屋根材、壁材など建材分野、物置、ラジエーターユニットなどの屋外器物、VTR、洗濯機、冷蔵庫などの家電製品に広く使用されている。プレコート金属板に用いられる塗料には、バインダーとなる樹脂、硬化剤、顔料、防錆剤、触媒、溶剤等が含まれる。現在汎用されている塗料用バインダー樹脂としてはアルキッド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等があるが、これらは加工性に問題があり、高度の加工性を要求される分野においては、高分子量ポリエステルが好んで使用されている。
一方、現在、塗装金属板のプライマー塗料に使用する樹脂は主としてエポキシ樹脂であるが、エポキシ樹脂は可とう性に欠けるため高度の加工には耐えられず、加工部の塗膜にクラックが発生し、そこから金属が容易に腐食するという欠点がある。また、エポキシ樹脂は一般に耐食性が良好であると認識されているが、耐衝撃性に劣り、塗装金属板を切断する際に端面に微小な塗膜のウキが生じるため端面の耐食性に劣るという問題がある。そのため高加工金属板用プライマー塗料用樹脂としてエポキシ樹脂を使用した場合、上記問題のためにその利点が生かせないという重大な欠点がある。さらには、加工性の良好な高分子量ポリエステル樹脂を上塗り塗料に用いても、プライマーと上塗りとの層間密着性が不良であり、高度な加工性が発揮されない。
このような問題を改良したプライマー塗料用樹脂としては、特許文献1〜3などが知られており、加工性と耐湿性、耐食性、耐薬品性などをほぼ両立させている。
特公昭62−5467号公報 特開平3−217471号公報 特開平8−81651号公報
しかしこれら塗料用樹脂組成物に用いられる防錆剤はいずれもクロム系のものであり、クロム系防錆剤に含まれる6価クロムの問題を始めとする重金属使用量削減の観点からノンクロム系防錆剤使用の要求が高まってきている。しかしながら、ノンクロム系防錆剤を使用した場合、クロム系防錆剤を使用した場合と比べ、大きく耐食性、耐沸水性が劣る。ノンクロム系防錆剤を使用した場合の耐食性、耐沸水性を改良する技術として、特許文献5が知られているが、それでもなお耐食性についてクロム系防錆剤を含むものと比較すると性能が劣る。また特許文献4の塗料用樹脂組成物はクロム系化合物にて表面処理を施した金属板に塗布を行い作成した塗装金属板にて性能が発現するものであり、ノンクロム系表面処理の金属板を使用した場合には十分な性能を得ることができない。
特開2003−213202号公報
特に、ノンクロム系防錆剤を含む塗料をノンクロム系表面処理の金属板に塗布した場合、クロム系防錆剤を含む塗料をクロム系表面処理の金属板に塗布した場合に比べ、犠牲防食作用と塗料と鋼板の層間密着性が大きく劣る。このため塗装金属板を加工後に切断した時に断面部において塗膜のウキが発生し、特に断面部における耐食性が悪化する傾向にある。
このためノンクロム系防錆剤を含む塗料をノンクロム系表面処理の金属板に塗布した場合においても、クロム系防錆剤を含む塗料をクロム系表面処理剤に塗布した場合と同等の耐食性を有するプライマー塗料およびそれに適する樹脂は知られていない。
本発明は、ノンクロム系防錆剤を使用した場合においてもクロム系防錆剤を使用した場合と同等またはそれ以上の耐食性、耐薬品性、加工性、密着性などを併せ持つプライマー塗料用樹脂組成物及びそれが積層・硬化されている塗装金属板を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、以下に示す手段により、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。すなわち、本発明は、以下の構成からなる。
(1) 数平均分子量が10000以上の芳香族ポリエステル樹脂(A)およびハイパーブランチポリマー(B)を含み、(A)と(B)の合計重量に対する水酸基価が25KOHmg/g以上かつ120KOHmg/g未満であることを特徴とする塗料用樹脂組成物。
(2) ハイパーブランチポリマー(B)と芳香族ポリエステル樹脂(A)との重量比(B)/(A)が0.005〜0.2である(1)記載の塗料用樹脂組成物。
(3) 前記芳香族ポリエステル樹脂(A)が、酸成分として芳香族ジカルボン酸60〜100モル%を含み、かつ、主鎖の炭素数が10以下の脂肪族ジカルボン酸0〜40モル%を含むことを特徴とする(1)または(2)に記載の塗料用樹脂組成物。
(4) 硬化剤(C)、ノンクロム系防錆剤(D)を必須成分として配合することを特徴とする(1)に記載の塗料用樹脂組成物。
(5) (1)〜(4)いずれかの塗料組成物を塗布された塗装金属板。
本発明の塗料用樹脂組成物、及び塗装金属板は、クロム系防錆剤を含有していないことから、環境に優しい。また、本発明の塗料用樹脂組成物は優れた防食効果を示す防食塗料として用いられる。その塗料組成物を基材に塗布し、乾燥するという簡便な方法で金属表面に形成されたその塗装金属板は、基材がノンクロム系表面処理された金属板であっても優れた耐食性、耐薬品性、加工性、密着性を有する。
本発明の塗料用樹脂組成物は芳香族ポリエステル樹脂(A)およびハイパーブランチポリマー(B)を含む。ここで芳香族ポリエステル樹脂(A)はポリカルボン酸成分およびポリオール成分からなるポリエステル原料を重縮合して得られるポリエステル樹脂を使用できる。
芳香族ポリエステル樹脂(A)において、共重合する芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられる。芳香族ジカルボン酸としては塗膜物性と溶解性の面からテレフタル酸とイソフタル酸を併用することが特に好ましい。
芳香族ポリエステル(A)において、共重合することができる脂肪族ジカルボン酸として、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、アゼライン酸、フマル酸などが挙げられる。脂肪族ジカルボン酸としては硬化塗膜の透水性を小さくできる観点から、主鎖の炭素数が10以下の脂肪族ジカルボン酸が好まく、主鎖の炭素数が4以下の脂肪族ジカルボン酸がさらに好ましい。また、芳香族ポリエステル樹脂(A)において、共重合することができる脂環族ジカルボン酸としては、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ダイマー酸などが挙げられる。これらのうち、コハク酸、アジピン酸、フマル酸がクロスカット部の耐食性の観点から好ましい。またこれらのポリカルボン酸は1種または2種以上を任意に使用できる。芳香族ポリエステル樹脂(A)の全酸成分を100モル%としたとき、酸成分に上記記載の芳香族ジカルボン酸60〜95モル%および主鎖の炭素数が4以下の上記記載の脂肪族ジカルボン酸5〜40モル%を含むことが特に好ましい。脂肪族ジカルボン酸が40モル%を越えるとスクラッチ性、耐薬品性が低下する場合がある。5モル%未満では芳香族ポリエステル樹脂(A)の比重を上げる効果が小さくなり、それに伴い形成される硬化塗膜の密度が低下し塗膜の透水性が大きくなるため耐食性が低下する可能性がある。
芳香族ポリエステル樹脂(A)において、共重合することができる2価の脂肪族グリコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、分子量500〜2000のポリエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,4−ブタンジオール、2−メチル−3−メチル−1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオールなどである。このうち、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール等のアルキレンエーテルグリコールを含有させることが、端面部の耐食性ならびに鋼板とプライマーの層間密着性の面より特に好ましい。
また、芳香族ポリエステル樹脂(A)において、共重合することができる2価の芳香族構造を含むグリコールとしては、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、p−キシレン−α,α’−ジオール、m−キシレン−α,α’−ジオールなどが挙げられる。
また、芳香族ポリエステル樹脂(A)において、共重合することができる2価の脂環族グリコールとしては、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノール−A、ダイマージオールなどが挙げられる。
芳香族ポリエステル樹脂(A)の共重合成分として、本発明の効果を損なわない範囲で、3価以上の多価カルボン酸類や多価アルコール類を併用しても良い。3価以上のカルボン酸類としては、3価以上のカルボン酸やその酸無水物もしくはその低級アルキルエステル類が挙げられ、例えば1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸等、又はこれらの酸の無水物もしくは低級アルキルエステル等が挙げられる。
また、3価以上の多価アルコール類としては、例えばソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン、プロパン−1,2,3−トリオール等が挙げられる。
本発明において用いられる芳香族ポリエステル樹脂(A)は、常圧または加圧でジカルボン酸とグリコールを直接エステル化してから重合する直接重合法、ジカルボン酸のジメチルエステルとグリコールをエステル交換してから重合するエステル交換法、ジカルボン酸とグリコールに少量のキシレンを添加して常圧で脱水反応を行う方法など公知の方法で合成することができる。また、重合触媒もテトラブチルチタネートなどのチタン化合物をはじめ、亜鉛化合物、アンチモン化合物、鉛化合物、ゲルマニウム化合物、アルミ化合物などの公知の触媒を使用することができる。上記重合触媒は1種又は2種以上使用してもよい。
本発明において用いられる芳香族ポリエステル樹脂(A)のガラス転移温度は、加工性の観点から0〜80℃が好ましい。上限は、70℃以下が好ましく、60℃以下がさらに好ましい。下限は10℃以上が好ましい。0℃未満では加工性は良好であるが、スクラッチ性、耐薬品性、耐食性などが低下する傾向がある。80℃を超えると耐酸性は良好であるが、加工性が低下する傾向がある。
本発明において用いられる芳香族ポリエステル樹脂(A)の還元粘度は、0.2〜0.9dl/gが好ましい。上限は、0.75dl/g以下が好ましく、0.7dl/g以下が更に好ましい。下限は、0.3dl/g以上が好ましく、0.35dl/g以上がさらに好ましい。還元粘度が0.2dl/g未満であると加工性が低下する傾向がある。一方、0.8dl/gを越えると、硬化性が低下したり、溶剤溶解性が低下する傾向がある。
また、本発明において用いられる芳香族ポリエステル樹脂(A)の数平均分子量は、10000以上である。上限は、35000以下が好ましく、25000以下がさらに好ましい。下限は、15000以上が好ましく、18000以上がさらに好ましい。数平均分子量が10000未満であると加工性が低下する傾向がある。一方、35000を越えると、硬化性が低下したり、溶剤溶解性が低下する傾向がある。
さらに、本発明において用いられる芳香族ポリエステル樹脂(A)において、スルホン酸金属塩基を含むジカルボン酸やグリコールを、5モル%以下の範囲で使用しても良い。スルホン酸金属塩基を含むジカルボン酸としては、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸、5−[4−スルホフェノキシ]イソフタル酸などの金属塩を挙げることができる。スルホン酸金属塩基を含むグリコールとしては、2−スルホ−1,4−ブタンジオール、2,5−ジメチル−3−スルホ−2,5−ヘキサンジオールなどの金属塩が挙げられる。金属塩としてはLi、Na、K、Mg、Ca、Feなどの塩が挙げられる。
本発明に用いられる芳香族ポリエステル樹脂(A)ならびにハイパーブランチポリマー(B)の組成及び組成比を決定する方法としては、例えばポリエステル樹脂を重クロロホルム等の溶媒に溶解して測定する1H−NMRや13C−NMR、ポリエステル樹脂のメタノリシス後に測定するガスクロマトグラフィーによる定量等が挙げられる。これらのうち、1H−NMRによる方法が簡便なので、可能であれば1H−NMRにより決定し、何らかの理由により1H−NMR測定により決定することが不適当な場合には、他の方法により、あるいは1H−NMR測定と他の手法との併用により、樹脂組成及び組成比を決定する。
本発明において用いられる芳香族ポリエステル樹脂(A)はビニル重合性モノマーで変性されていてもよい。ポリエステル樹脂にフマル酸、オレイン酸などの不飽和二重結合を含有するジカルボン酸を共重合してポリエステル樹脂中に不飽和二重結合を導入し、この不飽和2重結合と(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、酢酸ビニルなどのビニル化合物を溶液中でラジカル重合する方法、あるいは(メタ)アクリル酸エステル、スチレンなどより合成される片末端にヒドロキシ基を2個含有するマクロモノマーを直接ポリエステルに共重合する方法、などの公知の方法により合成することができる。
また、本発明において用いられる芳香族ポリエステル樹脂(A)はエポキシ樹脂で変性されていてもよい。エポキシ樹脂変性ポリエステル樹脂は、ポリエステル樹脂の末端ヒドロキシ基に無水トリメリット酸、無水フタル酸などの酸無水物を付加させて、末端カルボキシ変性をした後、このカルボキシル基とエポキシ樹脂をトリフェニルフォスフィンなどの触媒の存在下でエポキシ変性する方法などの公知の方法により合成できる。また、鎖延長剤にジメチロールプロピオン酸などのカルボキシル基含有グリコールを用いることによりカルボキシル基を導入してもよい。
さらに、本発明において用いられる芳香族ポリエステル樹脂(A)はイソシアネート化合物等でウレタン変性されていてもよい。ウレタン変性ポリエステル樹脂は低分子量のポリエステルジオールと必要により鎖延長剤を配合し、ジイソシアネート化合物と反応させるなど公知の方法により合成される。また、鎖延長剤にジメチロールプロピオン酸などのカルボキシル基含有ジオールを用いてカルボキシル基を側鎖に導入してもよい。
ハイパーブランチポリマーという概念は、KimとWebsterが、繰り返し単位の規則性を有する多分岐ポリマーに対して名付けた言葉であり(非特許文献1参照)、1分子中に互いに反応出来る2種類の置換基を合計3個以上持つ化合物の分子間縮合反応または分子間付加反応により合成される多分岐高分子と定義される。本発明におけるハイパーブランチポリマー(B)は、上記KimとWebsterが提唱した概念に当てはまるものである。この様なハイパーブランチポリマーとしては従来、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリウレタン系、ポリエーテル系、ポリエーテルスルホン系、ポリカーボネート系など、種々のタイプが合成されている。
Polym.Prepr.,29(1988)310
これらハイパーブランチポリマーの樹枝状に伸びた分子末端には多量の官能基が密集して存在している構造を採っており、これら反応性官能基を利用して種々の機能性官能基を多量にかつ密に導入することが可能である。
本発明で言うハイパーブランチポリマー(B)はその化学構造については特に限定されないが、ABX型化合物の重縮合反応或いは重付加反応により得られるものが好ましい。ここでAとBは異なる官能基を有する有機基を示し、ABX型化合物とは一分子中に2種の異なる官能基a、bを併せ持った化合物を意味するものである。これら化合物は分子内縮合或いは分子内付加はしないが、官能基aと官能基bは互いに化学的に縮合反応或いは付加反応を起こすことが可能な官能基である。これら官能基a、bの組み合わせとしては水酸基とカルボキシル基又はカルボキシレート基、アミノ基とカルボキシル基、ハロゲン化アルキル基とフェノール性水酸基、アセトキシ基とカルボキシル基、アセチル基と水酸基、イソシアネート基と水酸基等が挙げられ、反応工程の簡便さ、反応制御の面からカルボキシル基或いはその誘導体と水酸基或いはその誘導体の組み合わせが好ましい。
ABX型化合物の具体的な例としては2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、ジフェノール酸、5−(2−ヒドロキシエトキシ)イソフタル酸、5−アセトキシイソフタル酸、3,5−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸、3,5−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸メチルエステル、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン酸、5−ヒドロキシシクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸、1,3−ジヒドロキシ−5−カルボキシシクロヘキサン、5−(2−ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸、1,3−(2−ヒドロキシエトキシ)−5−カルボキシシクロヘキサン、5−(ブロモメチル)−1,3−ジヒドロキシベンゼン、3,5−ジアミノ安息香酸、フェノール−3,5−ジグリシジルエーテル、イソホロンジイソシアネートとジイソプロパノールアミンとの等モル反応生成物、イソホロンジイソシアネートとジエタノールアミンの等モル反応生成物、3,5−ビス(4−アミノフェノキシ)安息香酸等が挙げられる。
これらの内、反応によりエステル結合が生成するタイプは、得られるハイパーブランチポリマーの耐熱性、本願の塗料用樹脂組成物を構成する他の樹脂成分や添加物成分との相溶性の観点から特に好ましい。それらの化合物の構造を表す一般式は化学式1で表される。
化学式1) KR’[(R)mL]n
R:炭素数20未満の2価の有機基
R’:炭素数20未満の(n+1)価の有機基、或いはR”N(R”:炭素数20未満の2価の有機基)で示される基
K、L:互いに異なるエステル結合形成性官能基
m:0又は1
n:2以上の整数
上記化学式1で示される化合物としては2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、ジフェノール酸、5−(2ヒドロキシエトキシ)イソフタル酸、5−アセトキシイソフタル酸、3,5−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸、3,5−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸メチルエステル、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン酸、5−ヒドロキシシクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸、1,3−ジヒドロキシ−5−カルボキシシクロヘキサン、5−(2−ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸、1,3−(2−ヒドロキシエトキシ)−5−カルボキシシクロヘキサン、5−(ブロモメチル)−1,3−ジヒドロキシベンゼン、N,N−ビス(メチルプロピオネート)モノエタノールアミン、N−(メチルプロピオネート)ジエタノールアミン、N,N−ビス(メチルプロピオネート)−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチルアミン等が挙げられるが、これら原料化合物としての汎用性及び重合反応工程の簡便さからは、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸が好ましい。これら脂肪族系原料から得られるハイパーブランチポリマー骨格は、柔軟性に富み、塗料中における硬化剤との反応に伴う硬化収縮による塗膜歪みを緩和し、硬化塗膜の、加工性、耐食性、密着性を改善する効果を発揮する。
本発明のハイパーブランチポリマー(B)は、KR’[(R)mL]n型化合物を単独で縮合反応触媒の存在下に縮合させることにより合成することができ、末端に多量の水酸基或いはカルボンキシル基、或いはこれらの誘導体官能基を有するハイパーブランチポリマー(B)が得られる。
反応は縮合反応で生成する縮合水をトルエンやキシレンにより共沸脱水させる事で、或いは反応系内に不活性ガスを吹き込み不活性ガスと共に縮合反応で生成した水やモノアルコールを反応系外に吹き出す又は減圧下に溜去することで進められる。反応に用いられる触媒としては通常のポリエステル樹脂重合触媒同様、チタン系、錫系、アンチモン系、亜鉛系、ゲルマニウム系等の種々の金属化合物やp−トルエンスルホン酸や硫酸等の強酸化合物を用いることが出来る。
本発明におけるハイパーブランチポリマー(B1)の水酸基濃度は100KOHmg/g以上700KOHmg/g未満であることが好ましい。このようなハイパーブランチポリマーのうち市販で入手できるものとして、Perstorp社製のBoltorn(登録商標) H20、H2003、H2004、H30、H40、H311、P500、P1000などが挙げられる。
本発明の塗料用樹脂組成物は、芳香族ポリエステル樹脂(A)およびハイパーブランチポリマー(B)を含み、(A)と(B)の合計重量に対する水酸基価が、25KOHmg/g以上かつ120KOHmg/g未満であることを特徴とする。上限は80KOHmg/g未満が好ましく、60KOHmg/g未満がさらに好ましい。下限は30KOHmg/g以上が好ましく、35KOHmg/g未満がさらに好ましい。水酸基価が25OHmg/g未満では、硬化剤との反応後に残存するハイパーブランチポリマー(B)由来の水酸基量が少なく、鋼板とプライマーとの密着性が小さいために耐食性が低下する傾向がある。120KOHmg/g以上では、耐食性は良好であるが、硬化剤に対してバインダー樹脂量が過剰になり、加工性、スクラッチ性、耐薬品性が低下する傾向がある。また塗料用樹脂組成物中のハイパーブランチポリマー(B)と芳香族ポリエステル樹脂(A)の重量比(B)/(A)が0.005〜0.2であることが好ましい。0.005未満では硬化剤と反応後に残存するハイパーブランチポリマー(B)由来の水酸基量が少なく、鋼板とプライマーとの密着性が小さいために耐食性が低下する傾向がある。0.2以上では耐食性は良好であるが、硬化剤に対してバインダー樹脂量が過剰になり加工性、スクラッチ性、耐薬品性が低下する可能性傾向がある。
本発明の塗料用樹脂組成物には、バインダー樹脂として上記記載の芳香族ポリエステル樹脂(A)とハイパーブランチポリマー(B)に加え、(A)および/または(B)と反応し得る硬化剤(C)、ノンクロム系防錆剤(D)を配合することが好ましい。硬化剤(C)の配合量は、その重量比で(A)、(B)、(C)の和を100とした場合、((A)+(B))/(C)=95/5〜60/40が好ましい。((A)+(B))の上限はさらに好ましくは90、最も好ましくは85である。下限はさらに好ましくは65、最も好ましくは70である。((A)+(B))の配合量が95を超えると耐薬品性、耐食性、スクラッチ性などの塗膜物性が不良となる場合があり、60未満では良好な加工性が得られない場合がある。ノンクロム系防錆剤(D)の配合量は、その重量比で(A)、(B)、(C)、(D)の和を100としたとき、(D)/((A)+(B)+(C))=50/50〜1/99が好ましい。(D)の上限は40以下が好ましく、下限は5以上が好ましい。(D)が50を超えると、耐沸水性、加工性、光沢が不良となる場合があり、5未満では、良好な耐食性が得られないことがある。
芳香族ポリエステル樹脂(A)およびハイパーブランチポリマー(B)と反応し得る硬化剤(C)としては、アルキルエーテル化アミノホルムアルデヒド樹脂、エポキシ化合物およびイソシアネート化合物、フェノール樹脂などが挙げられる。このうち、加工性よりアルキルエーテル化アミノホルムアルデヒド樹脂、イソシアネート化合物が好ましい。さらに、耐酸性の面からイソシアネート化合物が好ましく、貯蔵安定性よりイソシアネート化合物はブロック化して使用することが好ましい。
硬化剤(C)として使用することができるイソシアネート化合物としては、芳香族、脂肪族のジイソシアネート、3価以上のポリイソシアネートなどがあり、低分子量化合物、高分子化合物のいずれでもよい。たとえば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、あるいは、これらのイソシアネート化合物の3量体、これらのイソシアネート化合物の過剰量とエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ソルビトール、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどの低分子活性水素化合物または各種ポリエステルポリオール類、ポリエーテルポリオール類、ポリアミド類の高分子活性水素化合物などとを反応させて得られる末端イソシアネート基含有化合物が挙げられる。
硬化剤(C)として使用することができるイソシアネート化合物としては、上記したイソシアネート化合物をブロック化したブロック化イソシアネートを用いることがさらに好ましい。イソシアネートブロック化剤としては、例えばフェノール、チオフェノール、メチルチオフェノール、エチルチオフェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール、ニトロフェノール、クロロフェノールなどのフェノール類、アセトキシム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシムなどのオキシム類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類、エチレンクロルヒドリン、1,3−ジクロロ−2−プロパノールなどのハロゲン置換アルコール類、t−ブタノール、t−ペンタノールなどの第3級アルコール類、ε−カプロラクタム、σ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム、β−プロピロラクタムなどのラクタム類が挙げられ、その他にも芳香族アミン類、イミド類、アセチルアセトン、アセト酢酸エステル、マロン酸エチルエステル化合物類、重亜硫酸ソーダなども挙げられる。ブロック化イソシアネートは上記イソシアネート化合物とイソシアネートブロック化剤とを従来公知の適宜の方法により付加反応させて得られる。
硬化剤(C)として使用することができるアルキルエーテル化アミノアルデヒド樹脂とは、たとえばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールなどの炭素原子数1〜4のアルコールによってアルキルエーテル化されたホルムアルデヒドあるいはパラホルムアルデヒドなどと尿素、N,N−エチレン尿素、ジシアンジアミド、アミノトリアジンなどとの縮合物であり、メトキシ化メチロール−N,N,−エチレン尿素、メトキシ化メチロールジシアンジアミド、メトキシ化メチロールベンゾグアナミン、ブトキシ化メチロールベンゾグアナミン、メトキシ化メチロールメラミン、ブトキシ化メチロールメラミン、メトキシ化/ブトキシ化混合メチロールメラミン、ブトキシ化メチロールベンゾグアナミンなどが挙げられるが、加工性の面から好ましいのは、メトキシ化メチロールメラミン、ブトキシ化メチロールメラミンであり、それぞれ単独、または併用して使用することができる。
硬化剤(C)として使用することができるエポキシ化合物としては、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびそのオリゴマー、水素化ビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびそのオリゴマー、オルソフタル酸ジグリシジルエステル、p−オキシ安息香酸ジグリシジルエステル,テトラハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、コハク酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステル、セバシン酸ジグリシジルエステル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルおよびポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル類、トリメリット酸トリグリシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレート、1,4−ジグリシジルオキシベンゼン、ジグリシジルプロピオン尿素、グリセロールトリグリシジルエーテル、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、トリメリトールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、グリセロールアルキレンオキサイド付加物のトリグリシジルエーテルなどを挙げることができる。
さらに、硬化剤(C)として使用することができるフェノール樹脂として、フェノール類にアルカリ触媒の存在下でアルデヒドを反応させたレゾール型樹脂、フェノール類に酸性触媒の存在下でアルデヒドを反応させたノボラック型などが挙げられ、架橋剤として好適なものを意味し、特にレゾール型樹脂が好ましい。これらのフェノール樹脂に用いるフェノール類は,フェノール、o−クレゾール、p−クレゾール、m−クレゾール、m−メトキシフェノール、2,3−キシレノール、2,5−キシレノール、p−tert−ブチルフェノール、p−エチルフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールFなどが挙げられ、これらのモノ〜トリメチロール化合物やその縮合物、あるいはそれらのアルキルエーテル化物、あるいはこれらをエポキシ変性,油変性、メラミン変性、アミド変性など各種変性をしたものなどが使用できる。
これらの硬化剤(C)を本願の塗料用樹脂組成物に配合する場合は、その種類に応じた公知の硬化触媒あるいは促進剤を併用することが好ましい。
本発明に使用されるノンクロム系防錆剤(D)は、例えば、リン酸亜鉛、リン酸鉄、リン酸アルミニウム、亜リン酸亜鉛、トリポリリン酸アルミニウム等のリン酸系防錆顔料、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸アルミニウム、モリブデン酸バリウム等のモリブデン酸系防錆顔料、酸化バナジウムなどのバナジウム系防錆顔料、カルシウムシリケートなどのシリケート系顔料、水分散シリカ、ヒュームドシリカ等の微粒シリカなどを用いることができる。また、防錆性を有する導電性高分子であるポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールなども、ノンクロム系防錆剤(D)として使用することができる。ここに示したノンクロム系防錆剤は例にすぎず、特にこれらに限定されるものではないが、これらの中でも特にシリケート系防錆顔料、リン酸系防錆顔料が防錆性の観点より好ましい。
本発明の塗料用樹脂組成物の焼付け温度は、金属板の大きさ、厚さ、焼付け炉の能力、塗料の硬化性などにより任意に選択される。塗料組成物の製造にはロール練り機、ボールミル、サンドミル、ブレンダー等の混合機が用いられる。塗装に当たってはローラー塗り,ロールコーター、スプレー塗装,静電塗装などが適宜選択される。
本発明の塗料用樹脂組成物は、目的や用途に応じて酸化チタン、タルク、硫酸バリウム,クレーなどの体質顔料、公知の着色剤、シリカ、ワックスなどの添加剤、グラスファイバーなどを配合することができる。
本発明の塗料用樹脂組成物のうち、芳香族ポリエステル樹脂(A)とハイパーブランチポリマー(B)と硬化剤(C)は有機溶剤に溶解した形で使用される。有機溶剤としては、例えばトルエン、キシレン、ソルベッソ(登録商標)100、ソルベッソ(登録商標)150、酢酸エチル,酢酸ブチル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、メチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、N−メチルピロリドン、二塩基酸エステルなどから溶解性、蒸発速度を考慮して適宜選択される。
ノンクロム系防錆剤はクロム系防錆剤と比較して防錆力が弱い。クロム系防錆剤は、6価クロムの自己修復効果により良好な防錆性が得られるが、ノンクロム系防錆剤ではその効果がないため、金属近傍でpHが上昇する。そのために、プライマー塗膜が加水分解を受け、防錆性が悪化するものと考えられる。またクロム酸を用いて表面処理した金属板を使用した場合には、表層に水酸化クロムから成るクロメート皮膜が形成されるため、金属表面で自己修復効果が得られると共にプライマー層との密着性が大きくなるためその耐食性も強い。しかし非クロム系表面処理剤で表面処理した金属板ではこの効果がなく耐食性が弱いものと考えられる。しかし、耐加水分解性、密着性の良好な本発明の芳香族ポリエステル樹脂(A)ならびにハイパーブランチポリマー(B)を含む塗料組成物を使用することにより、ノンクロム系防錆剤と非クロム系表面処理剤で表面処理した金属板を使用した場合でも良好な防錆性を得ることができると考えられる。
本発明の塗料用樹脂組成物はそれ自体を塗布焼付けしただけでも充分な性能を示すため、金属板の裏面コートなどに好適であるが、さらに、プライマーとして使用することが好ましい。また、耐候性、耐汚染性、耐アルカリ性などを向上する目的で別途公知の上塗り塗料を塗布することもできる。
次に本発明を以下の実施例、比較例を用いて具体的に説明する。芳香族ポリエステル樹脂(A)、ハイパーブランチポリマー(B)、塗料用樹脂組成物および塗装鋼板の塗膜の特性値評価は、以下の方法により行った。実施例中および比較例中に単に部とあるのは質量部を示す。
(1)還元粘度(ηsp/C、単位dl/g):試料樹脂0.10gをフェノール/テトラクロロエタン(質量比6/4)の混合溶剤25ccに溶かし、ウベローデ粘度管を用いて30℃で測定した。
(2)酸価:試料樹脂0.2gを精秤し20mlのクロロホルムに溶解した。ついで、0.01Nの水酸化カリウム(エタノール溶液)で滴定して求めた。指示薬には、フェノールフタレインを用いた。
(3)ガラス転移温度:試料樹脂5mgをアルミニウム製サンプルパンに入れて密封し、セイコーインスツルメンツ(株)製示差走査熱量分析計(DSC)DSC−220を用いて、200℃まで、昇温速度20℃/分にて測定し、ガラス転移温度以下のベースラインの延長線と遷移部における最大傾斜を示す接線との交点の温度で求めた。
(4)樹脂組成:クロロホルムD溶剤中でヴァリアン社製核磁気共鳴分析計(NMR)ジェミニ−200を用いて、H−NMR分析を行ってその積分比より決定した。
(5)数平均分子量:テトラヒドロフランを移動相としたウォーターズ社製ゲル浸透クロマトグラフ(GPC)150cを用いて、カラム温度30℃、流量1ml/分にてGPC測定を行った結果から計算して、ポリスチレン換算の測定値を得た。ただしカラムは昭和電工(株)shodex KF−802、804、806を用いた。
(6)水酸基価:試料樹脂0.5gを精秤し0.5mol/Lの無水酢酸(ピリジン溶液)を10mlを加えて95〜100℃で1.5時間攪拌した。その後、純水10mlを加え、軽く攪拌した後、1/5Nの水酸化ナトリウム(メタノール溶液)で滴定して求めた。指示薬には、フェノールフタレインを用いた
(7)加工性:塗装鋼板を180度折り曲げ、屈曲部に発生する割れを10倍のルーペで観察し判定した。3Tとは折り曲げ部に塗装鋼板と同じ板厚のものを3枚挟んでも塗膜が割れず、2枚では塗膜に割れを生じる場合をさし、0Tは板を全く挟まずに180度折り曲げても塗膜が割れない場合をさす。
(8)耐酸性:塗装鋼板を40℃の5重量%HCl水溶液中に48時間浸漬し、塗面に発生したブリスタ−の大きさをASTM D714−56に準じて評価した。ブリスターの発生のない場合を10とし、数値が小さいほど発生したブリスターの大きさが大きく、0が最大である。
(9)耐アルカリ性:塗装鋼板を40℃の5重量%NaOH水溶液中に48時間浸漬し、塗面のブリスタ−の発生状態を耐酸性の場合と同様、ASTM D714−56に準じて評価した。
(10)スクラッチ性:10円硬貨を取り付けテスター産業(株)製コインスクラッチ・テスターを用いて、塗装鋼板を評価した。硬貨に負荷する荷重は1kgで行った。評価基準を以下に示す。
5:全くプライマー面が見えない
4:ほとんどプライマー面が見えない
3:プライマー面は見えるが金属素地は見えな
2:金属素地が見える
1:著しく金属素地が見える
(11)エナメルヘア性:塗装鋼板を10mm/secの速度で破断するまで引き伸ばし、塗膜の破断面に発生する塗膜捲れを顕微鏡で観察し判定した。塗膜の剥がれのない場合を5として、数値が小さいほど塗膜の剥がれが大きい。
(12)耐食性:塗装鋼板に対して35℃で500時間、5重量%NaCl水溶液噴霧試験を実施し、クロスカット部および端面(切断部)のブリスターの発生状況を目視判定した。評価基準を以下に示す。クロスカット部とは塗装鋼板の塗膜にいれた切り込み周辺をさし、端面とは塗装鋼板の端を切断した部分の塗膜表面のことをさす。
端面部、クロスカット部のブリスターのふくれ幅;
5:0.5mm未満、またはブリスター発生なし
4:0.5mm以上1mm未満
3:1mm以上5mm未満
2:5mm以上10mm未満
1:10mm以上
(1)ポリエステル樹脂の製造
[ポリエステル樹脂aの製造例]
攪拌機、コンデンサー、温度計を具備した反応容器にテレフタル酸299部、イソフタル酸299部、セバシン酸182部、エチレングリコール307部、ジエチレングリコール106部、ネオペンチルグリコール328部を仕込み、160℃から240℃まで4時間かけてエステル化反応を行った。240℃到達後反応系内が均一であることを確認して、テトラブチルチタネート0.46部を仕込み240℃にて30分攪拌した後、次いで系内を徐々に減圧していき、20分かけて5mmHgまで減圧し、さらに0.3mmHg以下の真空下、260℃にて60分間重縮合反応を行った。得られたポリエステル樹脂はNMRによる組成分析の結果、酸成分はモル比でテレフタル酸/イソフタル酸/セバシン酸=40/40/20であり、グリコール成分はモル比でエチレングリコール/ジエチレングリコール/ネオペンチルグリコール=41/12/47であった。還元粘度を測定したところ0.66dl/gであり、ガラス転移温度18℃、酸価0.2KOHmg/g、数平均分子量25000であった。
[ポリエステル樹脂bの製造例]
攪拌機、コンデンサー、温度計を具備した反応容器にテレフタル酸239部、イソフタル酸231部、コハク酸197部、エチレングリコール308部、ジエチレングリコール96部、ネオペンチルグリコール156部を仕込み、160℃から240℃まで4時間かけてエステル化反応を行った。240℃到達後反応系内が均一であることを確認して、テトラブチルチタネート0.46部を仕込み240℃にて30分攪拌した後、次いで系内を徐々に減圧していき、20分かけて5mmHgまで減圧し、さらに0.3mmHg以下の真空下、260℃にて90分間重縮合反応を行った。得られたポリエステル樹脂はNMRによる組成分析の結果、酸成分はモル比でテレフタル酸/イソフタル酸/コハク酸=32/31/37であり、グリコール成分はモル比でエチレングリコール/ジエチレングリコール/ネオペンチルグリコール=41/12/47であった。還元粘度を測定したところ0.62dl/gであり、ガラス転移温度18℃、酸価0.6KOHmg/g、数平均分子量23000であった。
[ポリエステル樹脂cの製造例]
攪拌機、コンデンサー、温度計を具備した反応容器にテレフタル酸389部、イソフタル酸389部、3−メチル−1,5−ペンタンジオール 167部、1,5−ペンタンジオール 449部、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物(三洋化成(株)製BPE−20F)412部、テトラブチルチタネート0.41部を仕込み、160℃から240℃まで4時間かけてエステル化反応を行った。240℃到達後反応系内が均一であることを確認して、テトラブチルチタネート0.46部を仕込み240℃にて30分攪拌した後、次いで系内を徐々に減圧していき、20分かけて5mmHgまで減圧し、さらに0.3mmHg以下の真空下、260℃にて60分間重縮合反応を行った。得られたポリエステル樹脂はNMRによる組成分析の結果、酸成分はモル比でテレフタル酸/イソフタル酸=50/50であり、グリコール成分はモル比で3−メチル−1,5−ペンタンジオール/1,5−ペンタンジオール /ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物=20/50/30であった。還元粘度を測定したところ0.45dl/gであり、ガラス転移温度31℃、酸価0.3KOHmg/g、数平均分子量15000であった。
[ポリエステル樹脂dの製造例]
攪拌機、コンデンサー、温度計を具備した反応容器にテレフタル酸318部、イソフタル酸478部、3−メチル−1,5−ペンタンジオール 170部、1,6−ヘキサンジオール 467部、ネオペンチルグリコール187部、テトラブチルチタネート0.41部を仕込み、160℃から240℃まで4時間かけてエステル化反応を行った。240℃到達後反応系内が均一であることを確認して、テトラブチルチタネート0.46部を仕込み240℃にて30分攪拌した後、次いで系内を徐々に減圧していき、20分かけて5mmHgまで減圧し、さらに0.3mmHg以下の真空下、260℃にて60分間重縮合反応を行った。得られたポリエステル樹脂はNMRによる組成分析の結果、酸成分はモル比でテレフタル酸/イソフタル酸=40/60であり、グリコール成分はモル比で3−メチル−1,5−ペンタンジオール/1,6−ヘキサンジオール /ネオペンチルグリコール=20/61/19であった。還元粘度を測定したところ0.38dl/gであり、ガラス転移温度28℃、酸価0.3KOHmg/g、数平均分子量12000であった。
上記製造例により得た芳香族ポリエステル樹脂a〜dの組成と樹脂物性を表1に示す(組成を表す数値はモル比を表す)。またハイパーブランチポリマーとしてPerstorp社製Boltorn(登録商標)の樹脂物性も合わせて表1に示す。
Figure 2009084351
実施例1
攪拌機、還流冷却管、温度計を具備した反応容器に芳香族ポリエステル樹脂aを98部、ハイパーブランチポリマーH40(Perstorp社製 Boltorn(登録商標))を2部、シクロヘキサノンを75部、ソルベッソ(登録商標)150を75部を仕込み、80℃で3時間攪拌して、固形分濃度40%の樹脂溶液を得た。樹脂溶液100固形部に対して、酸化チタン(石原産業社製 CR−93)37.5部、カルシウムシリケート(GRACE社製 SHIELDEX C303)50部、縮合リン酸アルミニウム(テイカ社製 K−WHITE♯92)12.5部、メトキシ化メチロールメラミン(商品名:スミマール(登録商標)M56T、不揮発分70%、長春ジャパン社製)20部を混合し、バッチ式卓上サンドミルで分散しプライマー用塗料組成物を得た。
実施例2、3
芳香族ポリエステルaおよびハイパーブランチポリマーH40の仕込み量を表2に記載の配合比にする以外は実施例1と同様にしてプライマー用塗料組成物を得た。
実施例4、5
ハイパーブランチポリマーH40の代わりに表2記載のハイパーブランチポリマーH20、H2003を表2に示した配合比で用いる以外は実施例1と同様にしてプライマー用塗料組成物を得た。
実施例6
芳香族ポリエステル樹脂aの代わりに表2記載の芳香族ポリエステルbならびにハイパーブランチポリマーH40を表2に示した配合比で用いる以外は実施例1と同様にしてプライマー用塗料組成物を得た。
比較例1
攪拌機、還流冷却管、温度計を具備した反応容器に芳香族ポリエステル樹脂aを100部、シクロヘキサノンを75部、ソルベッソ(登録商標)150を75部を仕込み、80℃で3時間攪拌して、固形分濃度40%の樹脂溶液を得た。樹脂溶液100固形部に対して、酸化チタン(石原産業社製 CR−93)37.5部、カルシウムシリケート(GRACE社製 SHIELDEX C303)50部、縮合リン酸アルミニウム(テイカ社製 K−WHITE♯92)12.5部、メトキシ化メチロールメラミン(商品名:スミマール(登録商標)M56T、不揮発分70%、長春ジャパン社製)20部を混合し、バッチ式卓上サンドミルで分散しプライマー用塗料組成物を得た。
比較例2〜5
芳香族ポリエステル樹脂aの代わりに表1記載の芳香族ポリエステルa〜dならびにハイパーブランチポリマーH40を表2に示した配合比で用いる以外は比較例1と同様にしてプライマー用塗料組成物を得た。
比較例6
攪拌機、還流冷却管、温度計を具備した反応容器にポリエステル樹脂aを100部、シクロヘキサノンを75部、ソルベッソ(登録商標)150を75部を仕込み、80℃で3時間攪拌して、固形分濃度40%の樹脂溶液を得た。樹脂溶液100固形部に対して、酸化チタン(石原産業社製 CR−93)50部、クロム系防錆剤であるストロンチウムクロメート50部、メトキシ化メチロールメラミン(商品名:スミマール(登録商標)M56T、不揮発分70%、長春ジャパン社製)20部を混合し、バッチ式卓上サンドミルで分散しプライマー用塗料組成物を得た。
(上塗り塗料の作製)
あらかじめ(溶剤としてシクロヘキサノン/ソルベッソ(登録商標)150=1/1に固形分濃度40%で)溶解した東洋紡績(株)製高分子量ポリエステルバイロン310、バイロン390をそれぞれ固形分比で30/70部、メトキシ化メチロールメラミンであるスミマール(登録商標)M40ST(不揮発分80%、長春ジャパン社製)25部、p−トルエンスルホン酸の10%ベンジルアルコール溶液2.5部、酸化チタン(石原産業社製 CR−93)125部を加え、バッチ式卓上サンドミルで分散し上塗り塗料を作製した。
(塗装鋼板(試験片)の作製)
0.5mm厚の亜鉛目付量60g/m2の溶融亜鉛めっき鋼板に非クロメート処理を施したものを基材とした。この基材に実施例1で作成したプライマー用塗料組成物を乾燥膜厚が5μmになるように塗布し、板温が最終的に210℃に到達するように50秒間焼付けた。ついで、上塗り塗料を乾燥膜厚が15μmになるように塗布し、板温が最終的に230℃に到達するように50秒焼付けて塗装鋼板を作製した。
以下、表2に示す実施例2〜6、比較例1〜6の塗料組成物を作成し、塗布、焼付けを行った。得られた塗装鋼板の試験結果を表2に示す。ただし、塗料の配合は固形分換算重量比で表示した。
Figure 2009084351
表2において、比較例1および3〜6は、芳香族ポリエステル樹脂(A)とハイパーブランチポリマー(B)の合計重量に対する水酸基価が25KOHmg/g未満であるので、特許請求の範囲外である。比較例2は、芳香族ポリエステル樹脂(A)とハイパーブランチポリマー(B)の合計重量に対する水酸基価が120KOHmg/g以上であるので、特許請求の範囲外である。また、比較例6は、クロム系防錆剤を使用した場合である。
表2の評価結果を見ると、芳香族ポリエステル樹脂(A)とハイパーブランチポリマー(B)の合計重量に対する水酸基価が25KOHmg/g未満である比較例1および3〜5は耐食性において性能が劣っておりこれは、水酸基価が低いため金属板とプライマー層間ならびにプライマーと上塗り層間に十分な密着性が得られないことによるものと考えられる。また、比較例3、4はスクラッチ性、エナメルヘア性、耐食性において性能が劣るが、比較例3、4で使用されている芳香族ポリエステル(A)はアルキレンエーテルグリコールを含有していないため、金属板とプライマー層間ならびにプライマーと上塗り層間に十分な密着性が得られないことによるものと考えられる。
芳香族ポリエステル樹脂(A)とハイパーブランチポリマー(B)の合計重量に対する水酸基価が120KOHmg/g以上である比較例2は、加工性、スクラッチ性、エナメルヘア性、耐酸性において著しく性能が劣る。これはポリエステル樹脂(A)およびハイパーブランチポリマー(B)の合計水酸基量に対する硬化剤量が不足し硬化不良を起こしていることと、ポリエステル樹脂(A)に対するハイパーブランチポリマー(B)の比率が高いため硬化塗膜に十分な可とう性が得られないことによるものと考えられる。
芳香族ポリエステル樹脂(A)とクロム系防錆剤を使用した比較例6は、各測定項目においてすばらしい特性評価結果を示したが、環境に負荷を与える可能性があり好ましくない。それらに比べて本発明の塗料用樹脂組成物を使用した実施例1〜6はクロム系防錆剤を使用していないので環境に与える負荷が低い上、各特性評価項目において素晴らしい特性を有している。
本発明の塗料用樹脂組成物は、これを金属板に塗布した場合、ノンクロム系防錆剤を使用した場合においてもクロム系防錆剤を使用した場合と同等またはそれ以上の耐食性、耐薬品性、加工性、密着性などを併せ持ち、プライマー塗料として、あるいは防食塗料として有用である。また、本発明の塗料用組成物を基材に塗布し、乾燥するという簡便な方法で金属表面に形成されたその塗装金属板は、基材がノンクロム系表面処理された金属板であっても優れた安定性、強度、耐溶剤性、耐食性、密着性を有し、プレコート金属板として建材分野、屋外器物、家電製品に広く使用されうる。

Claims (5)

  1. 数平均分子量が10000以上の芳香族ポリエステル樹脂(A)およびハイパーブランチポリマー(B)を含み、(A)と(B)の合計重量に対する水酸基価が25KOHmg/g以上かつ120KOHmg/g未満であることを特徴とする塗料用樹脂組成物。
  2. ハイパーブランチポリマー(B)と芳香族ポリエステル樹脂(A)との重量比(B)/(A)が0.005〜0.2である請求項1記載の塗料用樹脂組成物。
  3. 前記芳香族ポリエステル樹脂(A)が、酸成分として芳香族ジカルボン酸60〜100モル%を含み、かつ、主鎖の炭素数が10以下の脂肪族ジカルボン酸0〜40モル%を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の塗料用樹脂組成物。
  4. 硬化剤(C)、ノンクロム系防錆剤(D)を必須成分として配合することを特徴とする請求項1に記載の塗料用樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4いずれかの塗料組成物を塗布された塗装金属板。
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