JP2009053655A - ラビング処理方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ラビング処理で発生する塵埃を効率良く除去し、液晶表示装置の高輝度化、高精細化により求められる高品質の光学補償フィルムを製造すると共に、ラビングシートの長寿命化を図ることで生産性を向上できるラビング処理方法および装置を提供することを目的とする。
【解決手段】透明フィルム12の配向膜形成材料層の表面を回転状態のラビングローラ16に接触させて配向膜を形成する配向膜形成工程と、ラビングローラ16を、透明フィルム12と接触した後、ラビングローラ16の表面を除電した後、除塵するラビングローラ処理工程と、配向膜の形成後の透明フィルム12を、搬送に伴う同伴風を打ち消すように送風しながら除電する長尺可撓性帯状物除電工程と、を有することを特徴とするラビング処理方法である。
【選択図】図1
【解決手段】透明フィルム12の配向膜形成材料層の表面を回転状態のラビングローラ16に接触させて配向膜を形成する配向膜形成工程と、ラビングローラ16を、透明フィルム12と接触した後、ラビングローラ16の表面を除電した後、除塵するラビングローラ処理工程と、配向膜の形成後の透明フィルム12を、搬送に伴う同伴風を打ち消すように送風しながら除電する長尺可撓性帯状物除電工程と、を有することを特徴とするラビング処理方法である。
【選択図】図1
Description
本発明はラビング処理方法および装置に係り、特に光学補償フィルムの製造工程において配向膜をラビング処理する際に発生する塵埃の除去方法に関するものである。
液晶表示装置に広く使用されるTN−LCDの視野角を改善する方法として、透明フィルムの配向膜上に液晶性ディスコティック化合物層を形成した光学補償フィルムが知られている。その際の配向膜は、透明フィルム上に配向膜形成材料層を形成し、その配向膜形成材料層をラビング処理することによって得られる。
ラビング処理は、ラビングシート(ラビング布)をラビングローラ円筒軸に貼り合わせたラビングローラを配向膜形成材料層の走行方向に対して逆方向に回転させ、ラビングシートと配向膜形成材料層を物理的に擦ることにより行われる。したがって、ラビング処理では、ラビングローラと配向膜形成材料層とが擦れるために塵埃が発生しやすく、この塵埃が透明フィルムに付着することによって光学補償フィルムの輝点欠陥となり、液晶表示装置の表示品質を低下させるおそれがあった。
そこで、ラビング処理で発生した塵埃を除去するための様々な方法が提案されている。
たとえば、特許文献1には、ラビング処理後の透明フィルムの表面を除電装置で除電した後、表面除塵機又は粘着ローラを用いて塵埃を除去することが開示されている。また、特許文献2には、高い透過力を有する電離放射線(波長0.1〜0.5nmの軟X線)を非ラビング面側から照射することによって透明フィルム表面を除電し、ラビング処理で発生する塵埃を除去する方法が開示されている。さらに、特許文献3には、ラビング処理により形成した配向膜を湿式除塵装置により湿式除塵して配向膜表面の塵埃を除去する方法が開示されている。
特開平9−73081号公報
特開平11−305233号公報
特開2002−40245号公報
ところで、近年では、液晶表示装置の高輝度化、高精細化により液晶表示装置の表示品質の低下に影響を及ぼす輝点サイズが小さくなっている。このため、輝点の原因となる微小な塵埃の除去(除塵)が求められている。
本発明者らが鋭意検討した結果、微小な塵埃の多くはラビング処理後の配向膜に、付着した配向膜組成物であることが判明している。しかしながら、上述した従来方法のみでは、微小な塵埃を充分に除去することができず、液晶表示装置の高輝度化、高精細化により求められる高品質の光学補償フィルムを製造することができないという問題があった。
また、配向膜形成後の塵埃の付着を防止するためには、配向膜を形成した直後に長尺可撓性フィルムの除電を行ったほうが好ましい。しかし、ラビングローラを用いて配向膜を形成した場合、ラビングローラを設置するため、配向膜形成直後に特許文献1または3に記載されているような除電装置を設置するのは困難であった。また、イオン化した空気を長尺可撓性フィルムに吹き付けた場合、長尺可撓性フィルムの搬送に伴い発生する同伴風により長尺可撓性フィルムに空気が届かず、充分な除電ができないという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、ラビング処理で発生する塵埃を効率良く除去することによって、液晶表示装置の高輝度化、高精細化により求められる高品質の光学補償フィルムを製造すると共に、ラビングシートの長寿命化を図ることで生産性を向上できるラビング処理方法および装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1は、前記目的を達成するために、配向膜形成材料層を備えた長尺可撓性フィルムをその長手方向に移動させながら、ラビングローラを用いて配向膜を形成するラビング処理方法において、前記配向膜形成材料層の表面を回転状態の前記ラビングローラに接触させて配向膜を形成する配向膜形成工程と、前記ラビングローラを、前記長尺可撓性フィルムと接触した後、前記ラビングローラの表面を除電した後、除塵するラビングローラ処理工程と、前記配向膜の形成後に前記配向膜形成材料層を備えた長尺可撓性フィルムを、前記長尺可撓性フィルムの搬送に伴う同伴風を打ち消すように送風しながら除電する長尺可撓性フィルム除電工程と、を有することを特徴とするラビング処理方法を提供する。
請求項1によれば、配向膜形成工程後、即ちラビングした後に、長尺可撓性フィルムの除電を行っているため、ラビングする前に除電する場合に比べて、ラビング後の長尺可撓性フィルムの帯電圧を効率良く低下させることができる。したがって、長尺可撓性フィルムに静電気力で付着する塵埃の付着を防止することができるため、高品質の光学補償フィルムを製造することができる。
さらに、除電を行う際、長尺可撓性フィルムの搬送に伴う同伴風を打ち消すように、送風しながら除電を行っている。したがって、長尺可撓性フィルムの搬送により発生する同伴風の影響を受けずに除電を行うことができるため、効率よく除電を行うことができる。
また、配向膜形成工程に用いられるラビングローラは、充分に除電を行った後に除塵を行っているため、ラビングローラの表面を確実に除塵することができる。したがって、ラビング処理の性能が低下したり、長尺可撓性フィルムに塵埃が移転したりすることを防止することができるため、ラビング処理を施した長尺可撓性フィルムを用いて液晶表示装置の高輝度化、高精細化により求められる高品質の光学補償フィルムを得ることができる。
また、ラビングローラの表面を確実に除塵することができるため、ラビングローラでの塵埃の蓄積がなくラビングローラの長寿命化を図ることができる。
請求項2は請求項1において、前記除電工程は、DC方式又はパルスAC方式の除電装置を用いて行うことを特徴とする。
請求項2によれば、DC方式又はパルスAC方式の除電装置を用いて除電を行うことができる。DC方式の除電装置は、単一極性(+又は−)のイオンを発生することができるため、付着する塵埃の帯電極性に対応した除電を行うことができる。また、パルスAC方式の除電装置は、イオン生成量が多く、また、発振周波数を変更することができる。したがって、長尺可撓性フィルムの走行速度などの条件が変わっても、好適に除電を行うことができる。
請求項3は請求項1または2において、前記除電工程は、電極針と長尺可撓性フィルムとの電位差によって生じるイオン電流を検出することにより、長尺可撓性フィルムの帯電極性とその帯電量とを求め、前記求めた帯電極性とその帯電量に応じて該帯電を中和するイオンを供給することで、除電することを特徴とすることを特徴とする。
請求項3によれば、長尺可撓性フィルムの帯電極性とその帯電量に応じて、帯電を中和するイオンを供給することにより、除電を行っているため、高精度なイオンバランス制御と急速かつ効果的な除電を行うこと
ができる。
ができる。
請求項4は、前記目的を達成するために、長手方向に移動する長尺可撓性フィルムの配向膜形成材料層の表面に回転接触させて配向膜を形成するラビングローラを備えたラビング処理装置において、前記ラビングローラの回転方向に対して前記回転接触する接触点の下流側に設けられ、前記ラビングローラの表面を除電する下流側除電装置と、前記ラビングローラの回転方向に対して、前記下流側除電装置の下流側に設けられ、前記ラビングローラの表面を除塵する下流側除塵装置と、前記長尺可撓性フィルムの走行方向に対して前記接触点の下流側に設けられ、前記長尺可撓性フィルムの配向膜形成材料層側の除電を行う除電手段と、前記除電の際に送風を行う送風手段と、を有するベース除電装置を備えたことを特徴とするラビング処理装置を提供する。
請求項5は請求項4において、前記ベース除電装置の除電手段は、DC方式又はパルスAC方式であることを特徴とする。
請求項6は請求項4または5において、前記ベース除電装置の送風手段は、前記長尺可撓性フィルムの搬送により発生する同伴風を打ち消すように風を送風することを特徴とする。
請求項7は請求項4から6において、前記ベース除電装置の除電手段は、電極針を用いて長尺可撓性フィルムとの電位差によって生じるイオン電流を検出する検出手段と、前記イオン電流から長尺可撓性フィルムの帯電極性とその帯電量とを求める帯電量算出手段と、前記求めた帯電極性と帯電量に応じて該帯電を中和するイオンを供給するイオン供給手段と、を備えることを特徴とする。
請求項4から7は、請求項1から3に記載されているラビング処理方法をラビング処理装置として展開したものであり、請求項4から7によれば、ラビング処理方法と同様の効果を得ることができる。
本発明によれば、配向膜の形成後に送風しながら長尺可撓性フィルムを除電しているため、長尺可撓性フィルムの搬送に伴う同伴風の影響を受けずに除電を行うことができ、配向膜形成後の長尺可撓性フィルムの帯電圧を効率よく低下させることができる。また、配向膜の形成に用いるラビングローラの表面を除電した後に除塵を行うため、ラビングローラ表面の塵埃を確実に除去することができる。
したがって、表面の塵埃が確実に除去されたラビングローラを用い、配向膜形成後の長尺可撓性フィルムを除電し、異物の付着を防止することにより、微小輝点故障が極めて少なく、液晶表示装置の高輝度化、高精細化により求められる高品質の光学補償フィルムを製造することができる。また、ラビングローラの表面を確実に除塵することができるため、ラビングローラでの塵埃の蓄積がなくラビングローラ(ラビングシート)の長寿命化を図ることができる。
以下、添付図面により本発明のラビング処理方法および装置の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本発明の実施形態におけるラビング処理装置10の構成を示す模式図である。
同図に示すように、ラビング処理装置10は、透明フィルム(長尺可撓性フィルムに相当)12にラビングローラ16を接触させてラビング処理を行う装置であり、透明フィルム12は、その上面が一対のローラ14、14によって押さえられた状態で走行するようになっている。透明フィルム12は、その下面に配向膜形成材料層が形成されている。
まず、本発明のラビング処理方法は、透明フィルム12の配向膜形成材料層に、ラビングローラ16を接触させて配向膜を形成する配向膜形成工程を有する。
配向膜形成材料層は、透明で、且つ、配向処理により配向され得るものであれば良い。
配向膜形成材料層の形成材料の例としては、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸/メタクリル酸共重合体、スチレン/マレインイミド共重合体、ポリビニルアルコール、ポリ(N−メチロールアクリルアミド)、スチレン/ビニルトルエン共重合体、クロロスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリカーボネート等のポリマーおよびシランカップリング剤等の化合物を挙げることができる。好ましいポリマーの例としては、ポリイミド、ポリスチレン、スチレン誘導体のポリマー、ゼラチン、ポリビニルアルコールあるいはポリビニルアルコール誘導体を挙げることができる。配向膜形成材料層の形成材料は、重合性基を有するものが液晶層との接合強度を増すために有効である。
ラビングローラ16は、透明フィルム12の配向膜形成材料層に接触するように配置される。すなわち、ラビングローラ16は、透明フィルム12の下側に、且つ、透明フィルム12の下面に所定のラップ角度(たとえば4〜20°)で係合するように配置される。
このラビングローラ16は、円筒軸にベルベット等のラビングシートを貼り合わせて形成したものであり、その外径は100〜500mm、好ましくは150〜300mmで製造されている。ラビングシートとしては、ゴム、ナイロン、ポリエステル等から得られるシート、ナイロン繊維、レイヨン繊維、ポリエステル繊維から得られるシート(ベルベット等)、紙、ガーゼ、フェルトなどを挙げることができる。
ラビングローラ16は、不図示の回転駆動源に接続され、透明フィルム12の走行方向の反対方向に、所定の速度(たとえば200〜600rpm)で回転するように制御される。これにより、搬送状態の透明フィルム12の配向膜形成材料層とラビングローラ16の表面とが接触点Pにおいて擦れ合って、配向膜形成材料層がラビング処理され、配向膜が形成される。なお、ラビングローラ16は、その回転速度を所定の範囲、たとえば1000rpm程度までの範囲で制御できるように構成することが好ましい。また、ラビングローラ16は、その回転軸が所定の範囲、たとえば0〜50°の角度で調節できるように構成することが好ましい。さらに、ラビングローラ16又はローラ14は、透明フィルム12の幅方向の張力差を測定できる張力測定器を取り付けて、その張力差が所定の範囲内(たとえば0.1N/cm以下)となるように制御することが好ましい。
透明フィルム12の走行方向に対して、透明フィルム12とラビングローラ16との接触点Pより下流側に長尺可撓性フィルム除電工程を行うベース除電装置30が設けられる。
ベース除電装置30は、透明フィルム12の配向膜形成材料層に対向して配置されており、透明フィルム12の配向膜形成材料層を除電できるように構成される。ベース除電装置30の構成は特に限定するものではない。すなわち、除電装置は、空気イオンを利用して静電気を中和させる装置であり、空気イオンの生成方法には「光照射式」と「コロナ放電式」がある。光照射方式は、軟X線、コロナ放電式はコロナ放電現象を利用して空気イオンを生成する。一般的には、「除電ブラシ」、「ブロアタイプ除電装置」、「バータイプ除電装置」、「高密度除電装置」、「軟X線除電装置」が知られている。バータイプ除電装置は、フィルム等広範囲に渡る除電を行いたい場合に最適である。高密度除電装置は、正負イオンを生成する交流除電装置とこれに対向する平板電極(イオン吸引電極)で除電ゲートを構成し、その後、直流除電装置および交流除電装置が設置されている。フィルムはこの除電ゲートを通過する過程でフィルム表面に強制的に正負イオンを交互に照射して、正負の電界が閉じた状態の帯電模様を除去し、その後、直流除電装置および交流除電装置でゼロ電位まで除電するものである。軟X線除電装置は、波長の長いX線を空気中に放射して発生させる空気イオンで静電気を除去するものであり、フィルム表面だけでなく、裏面に対しても除電能力がある。
また、ベース除電装置30は、DC方式又はパルスAC方式の除電装置であることが好ましい。DC方式の除電装置とすることにより、単一極性(+又は−)のイオンを発生することができ、除電対象とする付着塵埃の帯電極性に応じた除電を効率良く行うことができる。また、パルスAC方式の除電装置とすることにより、+、−のイオンを交互に発生させ、イオンの発生していない時をなくすことができる。したがって、イオンの生成量が多く、また、+、−のイオンを発生させる周期を変更することにより、透明フィルム12との距離、または、走行速度が異なった条件などにおいても対応することができる。
さらに、除電は、電極針と透明フィルム12との電位差によって生じるイオン電流を検出することにより、透明フィルム12の帯電極性とその帯電量を求め、求めた帯電極性と帯電量に応じて該帯電を中和するイオンを供給することで除電を行うI.C.C.(イオン電流制御)方式により行うことが好ましい。このI.C.C.方式により除電を行うことで、透明性フィルム12の帯電状況に応じた最適な除電と、高精度なイオンバランス制御により、急速かつ効果的な除電を行うことができる。
また、ベース除電装置30は、エアの噴射口を備えており、噴射口から透明フィルム12の配向膜形成材料層に向けて送風しながら除電できるように構成される。透明フィルム12は、走行方向に伴う同伴風が発生するため、空気イオンを配向膜形成材料層に供給するのが困難である。したがって、この同伴風を打ち消すように送風しながら除電を行うことにより、空気イオンを配向膜形成材料層に確実に供給することができ、効率よく除電を行うことができる。
このような送風機能を有するベース除電装置としては、例えば、「高速・クリーンエアバリア除電器 SJ−Gシリーズ」(株式会社キーエンス製)を挙げることができる。
光学補償フィルムの製造における輝点欠陥の原因は、ラビング処理時に発生するラビングクズ、工程塵埃などが、静電気力でベースに付着し、そして、塗りこまれることにより発生することが主な原因である。そしてラビング処理による布帯電により、布の帯電圧が低下しても、ラビング処理直後のベース帯電絶対値は高い状態であるため、ラビング直後の透明フィルムの帯電圧を低下させるために、透明フィルム自体を除電する必要がある。したがって、本発明において、ラビング処理後の透明フィルム12を除電することにより、透明フィルム12の帯電圧を低下させることができる。また、除電をする際、同伴風を打ち消すように送風しながら除電を行っているため、確実に空気イオンを供給し、透明フィルム12の帯電圧を低下することができる。
また、図1は、透明フィルム12の走行方向に対して、ラビングローラ16の下流側にのみベース除電装置30を備えているが、ラビングローラ16の上流側に更に備えてもよい。ベース除電装置30をラビングローラ16の上流側にも設置することにより、透明フィルム12の帯電圧をより低下することができるので、塵埃の付着を防止することができる。
さらに、本発明においては、配向膜を形成するためのラビングローラ16の塵埃を除去するラビングローラ処理工程を備える。ラビングローラ16の塵埃を除去することにより、次に配向膜を形成する際に、透明フィルム12に塵埃が付着することを防止することができるので、良好な外観のフィルムを製造することができる。ラビングローラ処理工程は、例えば、次に示す装置を用いて行われる。ラビングローラ16の回転方向に対して、接触点Pの下流側には、第1除電装置18(下流側除電装置に相当)が設けられる。第1除電装置18は、ラビングローラ16の表面に対向して配置されており、ラビングローラ16の表面を除電できるように構成される。第1除電装置18の構成は特に限定するものではなく、上述したベース除電装置30と同様の構成のものを用いることができる。この第1除電装置18によって、接触点Pで透明フィルム12に接触した直後のラビングローラ16の表面が除電される。
また、第1除電装置18の場合にも、電極針とラビングローラ16との電位差によって生じるイオン電流を検出することにより、ラビングローラ16の帯電極性とその帯電量を求め、求めた帯電極性と帯電量に応じて該帯電を中和するイオンを供給することが好ましい。
ラビングローラ16の回転方向に対して、第1除電装置18の下流側には、第1除塵装置20、第2除塵装置21、第3除塵装置22を設けることが好ましい。これらの除塵装置20〜22はそれぞれ、エアの噴射口と吸引口(不図示)を備えており、噴射口からラビングローラ16の表面に向けてエアを噴射するとともに、ラビングローラ16の表面のエアを吸引口から吸引して除去できるように構成される。これにより、ラビングローラ16の表面に付着した塵埃は、エアとともに吸引口から吸引され、ラビングローラ16の表面から除去される。なお、除塵装置20〜22の構成は上述したものに限定されるものではなく、たとえば超音波振動する圧縮空気を吹きつけて吸引する超音波除塵装置を用いてもよい。また、除塵装置の数も図1においては、3個記載しているが、個数については特に限定せず、設置することができる。
ラビングローラ16の回転方向に対して、第3除塵装置22の下流側、換言すると、透明フィルム12の走行方向に対して接触点Pのすぐ上流側には、第2除電装置(上流側除電装置に相当)24が設けられる。第2除電装置24は、ラビングローラ16の表面で、且つ、接触点Pの近傍に向けて配置されており、ラビングローラ16の表面を、接触点Pの近傍で除電できるように構成される。第2除電装置24の構成は特に限定するものではないが、たとえば、ベース除電装置30と同様に「バータイプ除電装置」、「高密度除電装置」、「軟X線除電装置」が用いられ
る。
る。
ラビングローラ16の上方、すなわち、透明フィルム12を挟んでラビングローラ16の反対側にはエアプレス装置26が設けられ、このエアプレス装置26によってラビング処理中の透明フィルム12を所定の圧力でラビングローラ16に接触させることができる。
透明フィルム12の走行方向に対して接触点Pの上流側と下流側には、軟X線除電器28(軟X線発生装置に相当)が設けられる場合がある。軟X線除電器28は、透明フィルム12の上側に配置され、透明フィルム12の上面(すなわち、配向膜の反対側面)に向けて波長0.1〜0.5nmの軟X線を照射するように構成される。軟X線を空気中に照射することによって、電離作用により高濃度のイオンが生成され、生成されたイオンのうち帯電物付近と逆極性のものが帯電電荷と結合し、静電気を緩和する。また、軟X線は物質透過性が高いために合成樹脂に殆ど吸収されずに透過する。したがって、軟X線を透明フィルム12に照射することによって、軟X線が透明フィルム12を透過してラビングローラ(ラビングシート)が除電される。なお、軟X線除電器28としては、たとえば浜松ホトニクス(株)社製フォトイオナイザが用いられ、イオン生成管の管球で、管電圧+9.5kV、電流150μAで使用される。
次にラビング処理装置10の作用について比較例を挙げて説明する。図2は、比較となるラビング処理装置50を示す構成図であり、このラビング処理装置は、図1のラビング処理装置10と比較して、第1除電装置18、第2除電装置24およびベース除電装置30がない点で異なっている。
ラビング処理装置10、50では、透明フィルム12とラビングローラ16を接触させるために、塵埃が発生する。この塵埃が透明フィルム12に付着して後段の装置(たとえば配向膜上に液晶性ディスコティック化合物を含む塗布液を塗布する塗布工程等)に搬送されると、光学補償フィルムの輝点欠陥の原因となる。また、透明フィルム12の表面だけでなく、ラビングローラ16の表面に塵埃が付着した場合も同様に、ラビング処理の性能を低下させて光学フィルムの輝点欠陥の原因となったり、塵埃がラビングローラ16から透明フィルム12に移って輝点欠陥の原因となったりするおそれがある。
このため、ラビング処理装置10、50では、除塵装置20〜22を設け、この除塵装置20〜22によってラビングローラ16の表面を除塵している。しかし、ラビングローラ16は透明フィルム12と擦れ合って帯電しているため、塵埃はラビングローラ16に静電吸着している。したがって、ラビング処理装置50では、除塵装置20〜22で除塵してもラビングローラ16の表面の塵埃を完全に除去することができない。
そこで、本実施の形態のラビング処理装置10では、第1〜第3の除塵装置20〜22に加えて第1除電装置18を設け、接触直後のラビングローラ16の表面を除電している。したがって、除電されたラビングローラ16が除塵装置20〜22によって除塵されるので、除塵装置20〜22による除塵性能を向上させることができる。これにより、ラビングローラ16に付着した塵埃によってラビング性能が低下したり、ラビングローラ16の塵埃が透明フィルム12に転移したりすることを防止することができる。よって、本実施の形態によれば、塵埃の付着がなく、高品質のラビング処理が施された配向膜を形成することができるので、この透明フィルム12を用いて光学補償フィルムを製造することによって、輝点欠陥の少ない高品質の光学補償を製造することができる。
また、本実施の形態では、接触点Pのすぐ上流側に第2除電装置24が設けられている。したがって、第2除電装置24で除電したラビングローラ16を透明フィルム12に接触させるので、透明フィルム12及びラビングローラ16の帯電を極力抑えることができる。これにより、ラビング処理後の透明フィルム12及びラビングローラ16に塵埃が付着しにくくなり、より高品質の光学補償フィルムを製造することができる。
さらに、本実施の形態のラビング処理装置10では、透明フィルム12を除電するベース除電装置30を設け、ラビングローラ16と接触し、配向膜を形成した後の透明フィルム12を除電している。したがって、配向膜形成後、即ちラビング後の帯電圧を低く抑えることができ、透明フィルム12に塵埃が付着することを防止することができる。このベース除電装置30による透明フィルム12の除電では、
透明フィルム12の同伴風を打ち消しながら、透明フィルム12に帯電している帯電極性と帯電量に応じて該帯電を中和するイオンを供給するようにしたので、透明フィルム12を極めて効率的に除電することができる。
透明フィルム12の同伴風を打ち消しながら、透明フィルム12に帯電している帯電極性と帯電量に応じて該帯電を中和するイオンを供給するようにしたので、透明フィルム12を極めて効率的に除電することができる。
よって、本実施の形態によれば、塵埃の付着がなく、高品質のラビング処理が施された配向膜を形成することができるので、この透明フィルム12を用いて光学補償フィルムを製造することによって、輝点欠陥の少ない高品質の光学補償フィルムを製造することができる。
さらに、本実施の形態では、軟X線除電器28によって透明フィルム12に軟X線を照射させることによって、透明フィルム12の配向膜を除電している。したがって、透明フィルム12に塵埃が付着することをより確実に防止することができ、より高品質の光学補償フィルムを製造することができる。
なお、上述した実施形態には、軟X線除電器28、第2除電装置24を設けた例を示したが、本発明はこれに限定するものではなく、軟X線除電器28、第2除電装置24のない実施形態も可能である。ただし、軟X線除電器28や第2除電装置24を、第1除電装置18およびベース除電装置30とともに使用することによって、ラビングローラ16の表面および透明フィルム12表面の塵埃付着除去性能を大幅に高めることができる。
[実施例A]
以下に本発明の具体的な実施例Aについて説明する。実施例Aは、透明フィルム12を除電するベース除電装置30と、ラビングローラ16を除電する第1除電装置18とを設けたことによる効果を調べたものである。
以下に本発明の具体的な実施例Aについて説明する。実施例Aは、透明フィルム12を除電するベース除電装置30と、ラビングローラ16を除電する第1除電装置18とを設けたことによる効果を調べたものである。
(実施例1)
(配向膜形成材料層を備えた長尺状透明フィルムの作成)
セルローストリアセテート(フジタック、富士フイルム(株)製、厚さ:100μm、幅:500mm)の長尺状フィルムの一方の側に、長鎖アルキル変性ポリビニルアルコール(MP−203、クラレ(株)製)5重量%水溶液を塗布し、90℃、4分間乾燥させた。こうして、厚さ2.0μmの配向膜形成材料層を形成した。
(配向膜形成材料層を備えた長尺状透明フィルムの作成)
セルローストリアセテート(フジタック、富士フイルム(株)製、厚さ:100μm、幅:500mm)の長尺状フィルムの一方の側に、長鎖アルキル変性ポリビニルアルコール(MP−203、クラレ(株)製)5重量%水溶液を塗布し、90℃、4分間乾燥させた。こうして、厚さ2.0μmの配向膜形成材料層を形成した。
(配向膜形成材料層のラビング処理)
配向膜形成材料層を備えた長尺状透明フィルムを図1の装置を用いて配向膜形成材料層表面にラビング処理を施した。配向膜形成材料層を備えた透明フィルムは、矢印の方向に連続して20m/分で搬送した。透明フィルムはローラ(ローラ外径:90mm、長さ:1650mm)により上部から抑えながら搬送し、下側より押圧されたラビングローラ(外径:300mm)を走行方向と反対向きに400rpmで回転させながら、円筒軸に貼り付けたラビングシート(ベルベット)を配向膜形成材料層に接触させることによりラビング処理を施した。
配向膜形成材料層を備えた長尺状透明フィルムを図1の装置を用いて配向膜形成材料層表面にラビング処理を施した。配向膜形成材料層を備えた透明フィルムは、矢印の方向に連続して20m/分で搬送した。透明フィルムはローラ(ローラ外径:90mm、長さ:1650mm)により上部から抑えながら搬送し、下側より押圧されたラビングローラ(外径:300mm)を走行方向と反対向きに400rpmで回転させながら、円筒軸に貼り付けたラビングシート(ベルベット)を配向膜形成材料層に接触させることによりラビング処理を施した。
また、ラビング処理後の透明フィルムの配向膜形成材料層が備えられている側に、ベース除電装置(高速・クリーンエアバリア除電器 SJR−Gシリーズ、(株)キーエンス製)を用いて除電を行った。ベース除電装置は、配向膜形成後の透明フィルムとラビングロールとの接触点P近傍を除電する。これにより、フィルムに付着して搬送される塵埃を低減することができる。
さらに、軟X線除電装置(フォトイオナイザL7120、浜松ホトニクス(株)製)により、透明フィルムの配向膜形成材料層が備えられていない側の表面から配向膜形成材料層とラビングローラの接触面の裏側に該当する面に軟X線を照射して、帯電した配向膜および配向膜に付着した樹脂微粉等を除電した。この時の軟X線発生装置は管球にイオン生成管を用い、管電圧+9.5kV、電流150μmで使用され、この時発生する軟X線の波長は0.1〜0.4nmであった。
また、ラビング処理を施している間、ラビングシート(ベルベット)の表面を、ラビングローラ側面に近接して配置した第1除電装置によって除電した後、第1〜第3の除塵装置により除塵を行った。第1除電装置としては、送風を行わない印加型除電器であるキーエンス製SJR−156を用い、布除電を行った。第1〜第3の除塵装置としては、振幅20mm、速度5mm/秒でラビングローラ側面に平行に反復移動させた。表面除塵器としては、超音波除塵器(ニューウルトラクリーナ(UVU−Wタイプ、(株)伸興製)を使用し、ヘッド圧40kPa、超音波除塵機の吹き出し風速220m/秒、ロール表面との除塵器先端との距離3mmで除塵を行なった。さらに、第1〜第3の除塵装置で除塵したラビングローラを第2除電装置で除電した。第2除電装置は第1除電装置と同じものを使用した。
(比較例1)
比較例1として図2に示すラビング処理装置50を用いて、同様にラビング処理を行った。図2に示すラビング処理装置50は、ラビング処理後のベース除電装置、および、ラビングローラ16を除電するための第1除電装置、第2除電装置を備えていない点が、図1のラビング処理装置10と異なっている。
比較例1として図2に示すラビング処理装置50を用いて、同様にラビング処理を行った。図2に示すラビング処理装置50は、ラビング処理後のベース除電装置、および、ラビングローラ16を除電するための第1除電装置、第2除電装置を備えていない点が、図1のラビング処理装置10と異なっている。
(比較例2)
比較例2として図3に示すラビング処理装置60を用いて、同様にラビング処理を行った。図3に示すラビング処理装置60は、ベース除電装置を備えていない点が、図1のラビング処理装置10と異なっている。
比較例2として図3に示すラビング処理装置60を用いて、同様にラビング処理を行った。図3に示すラビング処理装置60は、ベース除電装置を備えていない点が、図1のラビング処理装置10と異なっている。
(試験結果)
実施例1および比較例1、2のラビング処理後の透明フィルムの帯電圧の測定、フィルム輝点個数の数により評価を行った。結果を図4に示す。
実施例1および比較例1、2のラビング処理後の透明フィルムの帯電圧の測定、フィルム輝点個数の数により評価を行った。結果を図4に示す。
比較例1の透明フィルムの帯電圧が−10kVであるのに対し、実施例1の帯電圧は−0.5kVであり、従来のラビング処理方法と比較し大幅に帯電圧を下げることができる。また、第1除電装置18、第2除電装置24を備えた比較例2と比較しても帯電圧を下げることができた。
また、フィルム輝点個数については、比較例1が0.052個/m、比較例2が0.047個/mであるのに対し、実施例1が0.035個/mであり、輝点の個数についても、減少させることができた。
[実施例B]
以下に、本発明の具体的な実施例Bを説明する。実施例Bは、透明フィルム12を除電するベース除電装置30及びラビングローラ16を除電する第1除電装置18について、透明フィルム12又はラビングローラ16のそれぞれに帯電している帯電極性と帯電量に応じて該帯電を中和するイオンを供給するようにしたときの効果を試験した。
以下に、本発明の具体的な実施例Bを説明する。実施例Bは、透明フィルム12を除電するベース除電装置30及びラビングローラ16を除電する第1除電装置18について、透明フィルム12又はラビングローラ16のそれぞれに帯電している帯電極性と帯電量に応じて該帯電を中和するイオンを供給するようにしたときの効果を試験した。
実施例Bの透明フィルム12、ラビング条件は、基本的に実施例Aと同様であるが以下の点で相違する。即ち、実施例Aではラビングローラ16の回転数を400rpmの1水準のみで行ったが、実施例Bでは、200、400、500、600rpmの4水準で行った。また、ラビング処理時の透明支持体のテンションも200、250、300、400(N/幅)の4水準で行った。
また、正又は負のイオン風を交互に供給する試験(図5の実施例7〜12)のためのベース除電装置30及び第1除電装置18は、(株)キーエンス製のSJR156を使用した。そして、帯電極性に応じて正又は負の何れかのイオン風を供給する試験(実施例1〜6)のためのベース除電装置30及び第1除電装置18は、上記のSJR156に変圧装置を付加した改良装置を用いた。尚、軟X線除電装置は使用しなかった。
試験結果を図5の表に示す。図5の表において、項目の「上流側(ローラ)」とは、透明支持体12の走行方向に対してラビングローラ16の上流側に配置され、ラビングローラ16を除電する第1除電装置18を示す。「下流側(フィルム)」とは、透明支持体12の走行方向に対してラビングローラ16の下流側に配置され、透明フィルム12の同伴風を打ち消しながら透明フィルム12を除電するベース除電装置30を示す。また、「帯電圧(布)」とは除電後のラビングローラ16のラビング布における帯電圧であり、「帯電量(フィルム)」とは除電後の透明フィルム12の帯電圧である。
更に、「輝点個数(100m)、(400m),(800m)」とは、ラビングの接触点Pからの各搬送距離における輝点欠陥の発生状況を示す。これは、接触点Pの直ぐ下流位置で透明支持体12が除電されてから除電後の小さな帯電圧を長時間(長い搬送距離)維持できる方が除電後に塵埃付着が発生しにくく、輝点欠陥になりにくい。したがって、各搬送距離での輝点欠陥を調べることで、除電の効果を評価できる。
その結果、図5の表から分かるように、ベース除電装置30及び第1除電装置18を設けない比較例1〜4は、除電後のラビングローラ16の帯電圧は、全て+4.0と十分に除電されていなかった。また、除電後の透明フィルム12についても帯電圧は、全て−6.0と十分に除電されていなかった。これにより、100mで0.1個、400mで0.2個、800mで0.3個の輝点欠陥が発生し、悪い結果となった。
これに対して、ベース除電装置30及び第1除電装置18から正と負のイオン風を交互に供給するようにした実施例7〜12は、比較例1〜4よりも除電後のラビングローラ16と透明支持体12の帯電圧が小さく、100〜800mでの輝点欠陥が大幅に減少した。具体的には、実施例7〜12は、除電後のラビングローラ16の帯電圧は、全て+0.5と十分に除電されていた。また、除電後の透明フィルム12についても帯電圧は、全て−0.3と十分に除電されていた。これにより、
100m〜800で全て0.1個の輝点欠陥まで減少した。
100m〜800で全て0.1個の輝点欠陥まで減少した。
更に、実施例1〜6では、透明フィルム12又はラビングローラ16のそれぞれに帯電している帯電極性と帯電量に応じて該帯電を中和するイオンを供給するようにした。即ち、透明フィルム12は負に帯電していた為、ベース除電装置30から正のイオン風を供給し、ラビングローラ16のラビング布は正に帯電していた為、第1除電装置18から負のイオン風を供給した。
その結果、実施例1〜6は、実施例7〜12よりも更に良い結果となった。具体的には、実施例1〜6は、除電後のラビングローラ16の帯電圧は、全て+0.01と略完全に除電された状態まで十分に除電されていた。また、除電後の透明フィルム12についても帯電圧は、全て−0.01と略完全に除電された状態まで十分に除電されていた。これにより、100m〜400で0.02個の輝点欠陥であり、800mで0.02個の輝点欠陥であり、実施例7〜12よりも1オーダー近く減少させることができた。
10、50、60…ラビング処理装置、12…透明フィルム、14…ローラ、16…ラビングローラ、18…第1除電装置、20…第1除塵装置、21…第2除塵装置、22…第3除塵装置、24…第2除電装置、26…エアプレス、28…軟X線除電器、30…ベース除電装置
Claims (7)
- 配向膜形成材料層を備えた長尺可撓性フィルムをその長手方向に移動させながら、ラビングローラを用いて配向膜を形成するラビング処理方法において、
前記配向膜形成材料層の表面を回転状態の前記ラビングローラに接触させて配向膜を形成する配向膜形成工程と、
前記ラビングローラを、前記長尺可撓性フィルムと接触した後、前記ラビングローラの表面を除電した後、除塵するラビングローラ処理工程と、
前記配向膜の形成後に前記配向膜形成材料層を備えた長尺可撓性フィルムを、前記長尺可撓性フィルムの搬送に伴う同伴風を打ち消すように送風しながら除電する長尺可撓性フィルム除電工程と、を有することを特徴とするラビング処理方法。 - 前記除電工程は、DC方式又はパルスAC方式の除電装置を用いて行うことを特徴とする請求項1記載のラビング処理方法。
- 前記除電工程は、電極針と長尺可撓性フィルムとの電位差によって生じるイオン電流を検出することにより、長尺可撓性フィルムの帯電極性とその帯電量とを求め、前記求めた帯電極性とその帯電量に応じて該帯電を中和するイオンを供給することで、除電することを特徴とする請求項1または2記載のラビング処理方法。
- 長手方向に移動する長尺可撓性フィルムの配向膜形成材料層の表面に回転接触させて配向膜を形成するラビングローラを備えたラビング処理装置において、
前記ラビングローラの回転方向に対して前記回転接触する接触点の下流側に設けられ、前記ラビングローラの表面を除電する下流側除電装置と、
前記ラビングローラの回転方向に対して、前記下流側除電装置の下流側に設けられ、前記ラビングローラの表面を除塵する下流側除塵装置と、
前記長尺可撓性フィルムの走行方向に対して前記接触点の下流側に設けられ、前記長尺可撓性フィルムの配向膜形成材料層側の除電を行う除電手段と、前記除電の際に送風を行う送風手段と、を有するベース除電装置を備えたことを特徴とするラビング処理装置。 - 前記ベース除電装置の除電手段は、DC方式又はパルスAC方式であることを特徴とする請求項4記載のラビング処理装置。
- 前記ベース除電装置の送風手段は、前記長尺可撓性フィルムの搬送により発生する同伴風を打ち消すように風を送風することを特徴とする請求項4または5記載のラビング処理装置。
- 前記ベース除電装置の除電手段は、電極針を用いて長尺可撓性フィルムとの電位差によって生じるイオン電流を検出する検出手段と、
前記イオン電流から長尺可撓性フィルムの帯電極性とその帯電量とを求める帯電量算出手段と、
前記求めた帯電極性と帯電量に応じて該帯電を中和するイオンを供給するイオン供給手段と、を備えることを特徴とする請求項4から6いずれか記載のラビング処理装置。
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KR20190085205A (ko) * | 2018-01-09 | 2019-07-18 | 주식회사 하이퍼플렉스 | 러빙포 제전장치 및 이를 갖는 액정표시장치 제조용 러빙 시스템 |
CN110036695A (zh) * | 2016-12-13 | 2019-07-19 | 三菱电机株式会社 | 除电装置以及除电方法 |
WO2020044750A1 (ja) * | 2018-08-31 | 2020-03-05 | 住友化学株式会社 | 円偏光板及びそれを用いた画像表示装置 |
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2008
- 2008-02-28 JP JP2008048196A patent/JP2009053655A/ja active Pending
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