JPH11286561A - 支持体の表面処理方法、表面処理装置、塗布方法、及び、塗布装置 - Google Patents

支持体の表面処理方法、表面処理装置、塗布方法、及び、塗布装置

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JPH11286561A
JPH11286561A JP10091528A JP9152898A JPH11286561A JP H11286561 A JPH11286561 A JP H11286561A JP 10091528 A JP10091528 A JP 10091528A JP 9152898 A JP9152898 A JP 9152898A JP H11286561 A JPH11286561 A JP H11286561A
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plasma
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Kazuhiro Fukuda
和浩 福田
Yoshikazu Kondo
慶和 近藤
Yoshiro Toda
義朗 戸田
Yuichiro Maehara
雄一郎 前原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 物理的表面処理を施した支持体上への膜付き
性が充分(第1課題)であり、高速で塗布液を塗布する
ことができること(第2課題)。連続搬送している支持
体に対してプラズマ処理を安定して施すことができ(第
3課題)、プラズマ処理が施された支持体上に傷が発生
しないこと(第4課題)。フレームプラズマ処理を施し
た支持体上への膜付き性が充分となること(第5課
題)。 【解決手段】 物理的表面処理が施された支持体におけ
る表面エネルギーの水素結合成分γhを、8mN/m以
上とする。表面エネルギーの非極性成分γdの低下量を
7mN/m以下とする。プラズマ処理に先立ち支持体に
除電処理を施す。プラズマ処理を施してから塗布するま
で、プラズマ処理が施された面に非接触で、又は、ロー
ラの周面に設けた弾性層を接触させて、支持体を搬送す
る。フレームプラズマ処理の燃焼ガスに、ヘリウムより
質量の大きいネオン以降の不活性ガスを導入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続走行されてい
る支持体の表面に対して、物理的表面処理を行い、表面
改質を行う支持体の表面処理方法、表面処理装置に関
し、また、物理的表面処理のうちプラズマ処理、さら
に、フレームプラズマ処理を行う支持体の表面処理方
法、表面処理装置に関し、また、該プラズマ処理を施し
た後に、支持体に塗布液を塗布する塗布方法、塗布装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】支持体上に塗布液を塗布する前に、塗布
液の支持体上への接着性を向上させるために、従来から
種々の表面処理が行われている。特に、写真乳剤(ゼラ
チン)を塗布するに際しては、ポリマー支持体である各
種ポリエステル支持体、例えば、ポリエチレンテレフタ
レート(以下、PETともいう)やポリエチレンナフタ
レート(以下、PENともいう)を連続走行させ、この
ポリマー支持体上への写真乳剤の接着性を向上させるた
めに、ポリマー支持体上に下引き層を塗布するプライマ
ー処理が施されていた。
【0003】近年、この下引き層を塗布するプライマー
処理に代えて、ポリマー支持体の表面に対して物理的表
面処理を行うことにより、下引き層を設けることなく、
直接ポリマー支持体上に、写真乳剤を塗布して高速化が
提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本発明者ら
が、物理的表面処理を、連続搬送されている支持体に対
して施そうとした場合、種々の問題が生じた。
【0005】まず、物理的表面処理を施したのにもかか
わらず、物理的表面処理を施した支持体上への塗布液の
膜付き性(接着性)が充分には得られない場合がある。
また、物理的表面処理を施した支持体上に塗布液を高速
で塗布しようとすると、良質な塗膜が形成できない場合
がある。
【0006】また、物理的表面処理であるプラズマ処理
やコロナ放電処理や紫外線照射処理のうちプラズマ処理
を連続搬送している支持体に対して施したとき、安定し
た表面処理ができない場合がある。また、プラズマ処理
された支持体上に、塗布液を塗布しようとすると、支持
体のプラズマ処理された面に傷が発生する場合がある。
【0007】また、プラズマ処理であるフレームプラズ
マ処理(火炎処理)やグロー放電処理(電気放電処理)
のうちフレームプラズマ処理を施した支持体に対して塗
布液を塗布したとき、支持体上の塗布液の膜付き性(接
着性)が充分には得られない場合がある。
【0008】そこで、本第1発明においては、物理的表
面処理を施した支持体上に塗布された塗布液の膜付き性
が充分となる表面処理方法を得ることを第1課題とす
る。
【0009】また、本第2発明においては、物理的表面
処理を施した支持体上に、高速で塗布液を塗布すること
ができる表面処理方法を得ることを第2課題とする。
【0010】また、本第3発明においては、連続搬送し
ている支持体に対してプラズマ処理を安定して施すこと
ができる表面処理方法及び表面処理装置を得ることを第
3課題とする。
【0011】また、本第4発明においては、塗布液を塗
布する際に、プラズマ処理が施された支持体上に傷が発
生しない塗布方法及び塗布装置を得ることを第4課題と
する。
【0012】また、本第5発明においては、フレームプ
ラズマ処理を施した支持体に塗布された塗布液の膜付き
性(接着性)が充分となる表面処理方法及び表面処理装
置を得ることを第5課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記第1課題は、以下の
構成により解決することができる。
【0014】(1) 連続搬送されている支持体に対し
て、物理的表面処理を施す支持体の表面処理方法におい
て、前記物理的表面処理が施された支持体における表面
エネルギーの水素結合成分γhが、8mN/m以上とな
るように、物理的表面処理を施すことを特徴とする支持
体の表面処理方法。
【0015】上記第2課題は、以下の構成により解決す
ることができる。
【0016】(2) 連続搬送されている支持体に対し
て、物理的表面処理を施す支持体の表面処理方法におい
て、前記物理的表面処理が施される前に対して前記物理
的表面処理が施された後の支持体における表面エネルギ
ーの非極性成分γdの低下量が7mN/m以下となるよ
うに、物理的表面処理を施すことを特徴とする支持体の
表面処理方法。
【0017】上記第3課題は、以下の構成により解決す
ることができる。
【0018】(3) 連続搬送されている支持体に対し
て、プラズマ処理を施す支持体の表面処理方法におい
て、前記プラズマ処理に先立ち、連続搬送される支持体
に対して、除電処理を施すことを特徴とする支持体の表
面処理方法。
【0019】(4) 前記プラズマ処理の後に、連続搬
送される支持体に対して、除電処理を施すことを特徴と
する(3)に記載の支持体の表面処理方法。
【0020】(5) 連続搬送されている支持体に対し
て、プラズマ処理を施すプラズマ処理手段と、前記プラ
ズマ処理手段に対して支持体の搬送方向上流側に配置さ
れ、支持体に対して除電処理を施す前除電手段と、を有
することを特徴とする表面処理装置。
【0021】(6) 前記プラズマ処理手段に対して支
持体の搬送方向下流側に配置され、支持体に対して除電
処理を施す後除電手段を有することを特徴とする(5)
に記載の表面処理装置。
【0022】上記第4課題は、以下の構成により解決す
ることができる。
【0023】(7) 連続搬送されている支持体に対し
て、プラズマ処理を施した後、塗布液を塗布する塗布方
法において、前記プラズマ処理を施してから前記塗布を
施すまで、前記プラズマ処理が施された面に非接触で支
持体を搬送することを特徴とする塗布方法。
【0024】(8) 連続搬送されている支持体に対し
て、プラズマ処理を施すプラズマ処理手段と、前記プラ
ズマ処理手段によりプラズマ処理が施された支持体に対
して、塗布液を塗布する塗布手段と、前記支持体を連続
搬送する搬送手段と、を有する塗布装置において、前記
搬送手段は、前記プラズマ処理手段と前記塗布手段との
間を、前記プラズマ処理手段によりプラズマ処理が施さ
れた面に非接触状態で支持体を搬送することを特徴とす
る塗布装置。
【0025】(9) 連続搬送されている支持体に対し
て、プラズマ処理を施すプラズマ処理手段と、前記プラ
ズマ処理手段によりプラズマ処理が施された支持体に対
して、塗布液を塗布する塗布手段と、前記支持体を連続
搬送する搬送手段と、を有する塗布装置において、前記
プラズマ処理手段と前記塗布手段との間にある前記搬送
手段は、前記プラズマ処理手段によりプラズマ処理が施
された面に、ローラの周面に設けた弾性層を接触させ
て、支持体を搬送することを特徴とする塗布装置。
【0026】(10) 前記弾性層の表面比抵抗が10
10Ω・cm以下であることを特徴とする(9)に記載の
塗布装置。
【0027】(11) 前記弾性層が設けられたローラ
は、駆動ローラであることを特徴とする(9)又は(1
0)に記載の塗布装置。
【0028】上記第5課題は、以下の構成により解決す
ることができる。
【0029】(12) 連続搬送されている支持体に対
して、フレームプラズマ処理を施す支持体の表面処理方
法において、前記フレームプラズマ処理の燃焼ガスに、
ヘリウムより質量の大きいネオン以降の不活性ガスを導
入することを特徴とする支持体の表面処理方法。
【0030】(13) 前記フレームプラズマ処理は、
電界を生じさせながら行うことを特徴とする(12)に
記載の支持体の表面処理方法。
【0031】(14) 連続搬送されている支持体の表
面に対して、フレームプラズマ処理を施すバーナー手段
と、前記バーナー手段の燃焼ガスに、ヘリウムより質量
の大きいネオン以降の不活性ガスを導入する導入手段
と、を有することを特徴とする表面処理装置。
【0032】(15) 前記フレームプラズマ処理が施
される支持体と、前記バーナー手段との間に、電界を生
じせしめる電界生成手段を有することを特徴とする(1
4)に記載の表面処理装置。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて、表面処理装置1を有した塗布装置の概略構成図で
ある図1に基づいて説明する。
【0034】この塗布装置は、長尺の支持体2を連続搬
送する搬送手段3(図1においては、搬送手段3の一部
を記載している)と、搬送手段3によって連続搬送され
る支持体2に対して物理的表面処理を行う表面処理装置
1と、表面処理装置1によって表面処理され搬送手段3
によって搬送された支持体2上に塗布液を塗布する塗布
手段4とを有している。なお、搬送手段3によって連続
搬送される支持体2は、ポリマー支持体である各種ポリ
エステル支持体、例えば、PETやPENである。この
支持体2は、表面処理装置1によって表面処理されたの
ち、塗布手段4によって支持体2上に写真乳剤が塗布さ
れる。
【0035】表面処理装置1は、連続搬送される支持体
2に対して、物理的表面処理を施す装置であり、本実施
の形態においては、プラズマ処理のうちフレームプラズ
マ処理(火炎処理)を行う装置である。この表面処理装
置1は、支持体2の移動とともに回転する回転冷却ドラ
ム11と、回転冷却ドラム11に巻架されている支持体
2に対してプラズマ処理を行うプラズマ処理手段(本実
施の形態においては、フレームプラズマ処理を施すため
に燃焼ガスを燃やすバーナー手段であり、以下、バーナ
ー手段ともいう))12と、フレームプラズマ処理が施
される支持体2とバーナー手段12との間に電界を生じ
せしめる電界生成手段13と、バーナー手段12の燃焼
ガスに不活性ガスを導入する導入手段14と、バーナー
手段12によるフレームプラズマ処理に先立ち支持体2
に対して除電処理を施す前除電手段15と、バーナー手
段12によってフレームプラズマ処理が施された支持体
2に対して除電処理を施す後除電手段16とを有してい
る。
【0036】回転冷却ドラム11は、その周面に搬送手
段によって搬送される支持体2を巻架するとともに、支
持体2の移動とともに回転するローラーであり、いわゆ
る、バックアップローラである。したがって、支持体2
は、この回転冷却ドラム11に接して、矢示の方向へ走
行する。なお、この回転冷却ドラム11は、その内部に
冷却水(バーナー手段12によって発せられる炎の温度
より低い約40℃の水)が流れ、券架されている支持体
2を冷却する機能も有している。
【0037】バーナー手段12は、回転冷却ドラム11
に巻架されている支持体2に対してプラズマ処理、詳細
には、フレームプラズマ処理を施す手段である。バーナ
ー手段12が供給される燃焼ガスを燃やすことにより、
発生したプラズマが支持体2の表面に衝突し、支持体2
の表面を改質する、いわゆる、エッチングが行われる。
このバーナー手段12は、回転冷却ドラム11に所定の
間隔を隔てて対向して設けることにより、支持体2との
間隔を一定に保つようにしている。
【0038】電界生成手段13は、フレームプラズマ処
理が施される支持体2、すなわち、回転冷却ドラム11
に巻架されている支持体とバーナー手段12との間に均
一な電界を生じせしめる手段である。本実施の形態で
は、バーナー手段12(詳細には、バーナー手段12の
誘電体)をアース(接地)するとともに、電源から回転
冷却ドラム11(詳細には、回転冷却ドラム11の誘電
体)に電圧を与えることにより、電界を生成するように
構成しているが、フレームプラズマ処理される前の支持
体2にコロナ放電などの帯電手段によって印加し、支持
体2を均一に帯電させることにより、電界を生成するよ
うにしてもよい。この電界生成手段13によって支持体
2に印加する(回転冷却ドラム11を介して印加する)
電圧は、交流であっても直流であってよいが、高周波の
交流が好ましく、また、正負電圧どちらであってもよ
い。なお、この電界生成手段13による支持体2の帯電
量を絶対値で500V以上にすることにより、支持体2
の損傷の抑制や改質効果の向上を図ることができ、好ま
しい。
【0039】このように、本実施の形態では、連続搬送
される支持体2に対してフレームプラズマ処理を施す際
に、電界を生じさせながら行うので、発生したプラズマ
(特に、後述する不活性ガスのプラズマを効率的に支持
体2へ衝突させることができ、改質効果(塗布液の膜付
き性)の向上を図ることができる。
【0040】導入手段14は、バーナー手段12の燃焼
ガス(例えば、都市ガス、天然ガス、プロパンガス)に
不活性ガスを導入する手段である。導入される不活性ガ
スは、ヘリウム(He)より質量の大きいネオン(N
e)以降の不活性ガス(以下、特に断らない限り、単
に、不活性ガスという)、例えば、ネオン(Ne)、ア
ルゴン(Ar)、・、キセノン(Xe)、・・・であ
り、特に、安価なアルゴン(Ar)が好ましい。導入手
段14によって不活性ガスが導入された燃焼ガスは、バ
ーナー手段12へと供給され、バーナー手段12で燃焼
されることにより、不活性ガスプラズマを発生させるこ
とができる。なお、本実施の形態の導入手段14は、燃
焼ガスに不活性ガスを混合することにより、燃焼ガスに
不活性ガスを導入したが、連続搬送されている支持体2
に同伴させることにより燃焼ガスに不活性ガスを導入し
てもよく、また、バーナー手段12からでている炎の部
分(フレーム部)に不活性ガスを衝突させることにより
燃焼ガスに不活性ガスを導入してもよい。
【0041】このように、本実施の形態では、連続搬送
される支持体2に対してフレームプラズマ処理を施す際
に、フレームプラズマ処理の燃焼ガスに、不活性ガス
(ヘリウム(He)より質量の大きいネオン(Ne)以
降の不活性ガス)を導入することにより、質量の大きい
プラズマを発生させることができ、支持体2に対するエ
ッチングを大きく行うことができ、アンカー効果をより
大きく引き出すことができ、改質効果(塗布液の膜付き
性)の向上を図ることができる。さらに、この場合、不
活性ガスを導入しない場合に比して、プラズマ温度を低
下させることができるとともに、支持体2のダメージを
も低減させることができるという付随的な効果が得られ
る。
【0042】前除電手段15は、バーナー手段12によ
るフレームプラズマ処理に先立ち支持体2に対して除電
処理を施す除電手段である。この前除電手段15は、バ
ーナー手段12に対して支持体2の搬送方向上流側に配
置され、連続搬送されている支持体2の静電気などによ
って不均一な(プラス・マイナスの入り混じった)極性
帯電(帯電ムラ)を除電する手段であり、これにより、
フレームプラズマ処理を安定させることができる。すな
わち、本発明者らの検討の結果、フレームプラズマ処理
を施す支持体2に帯電ムラがあると、安定したフレーム
プラズマ処理を施すことができないという知見した。そ
のために、フレームプラズマ処理に先立ち除電処理を施
すことが、安定したフレームプラズマ処理を施すことが
有効的である。
【0043】また、この前除電手段15としては、イオ
ン風を吹き付ける送風(ブロアー)式除電器や除電ブラ
シなどの接触式除電器でもよいが、複数の正負イオン生
成用除電電極と支持体2を挟む様にイオン吸引電極とを
対向させた除電装置及び該除電装置の後に正負の直流式
除電装置を設けた高密度除電器(例えば、特開平7−2
63173号公報参照)を用いることが好ましい。
【0044】後除電手段16は、バーナー手段12によ
ってフレームプラズマ処理が施された支持体2に対して
除電処理を施す除電手段である。この後除電手段16
は、バーナー手段12に対して支持体2の搬送方向下流
側に配置され、フレームプラズマ処理中に帯電した支持
体2の帯電ムラを除電する手段であり、これにより、後
段に続く塗布手段4によって塗布した塗布液の塗布ムラ
を防止することができる。特に、塗布液が写真乳剤であ
る場合は、支持体2に帯電ムラがあると、塗布する際に
放電が生じて、かぶりが発生するが、後除電手段16を
設けることにより、これを防止することができる。
【0045】なお、前除電手段15によるプラズマ処理
に先立つ除電処理及び後除電手段16によるプラズマ処
理後の除電処理は、フレームプラズマ処理のみならず、
グロー放電処理を含めたプラズマ処理に適用することに
より、安定したプラズマ処理を行うことができる。
【0046】塗布手段4は、表面処理装置1によって表
面処理され、搬送手段3によって連続搬送されている支
持体2上に、塗布液を塗布する手段である。この塗布手
段4は、塗布液を流下させるコーター41と、支持体2
の移動とともに回転するバックアップローラ42とを有
している。コーター41は、その先端を、バックアップ
ローラ42に巻架されている支持体2に近接して配置さ
れ、コーター41から流下した塗布液が、支持体2の表
面処理装置1で表面処理された面上に塗布される。本実
施の形態では、塗布液に、写真乳剤、すなわち、ハロゲ
ン化銀感光物を含んだゼラチン液を用いており、この写
真乳剤を支持体2上に薄層に多層を重ねて重層塗布し
て、写真感光材料を製造する。なお、この塗布手段4の
コーター41としては、ビートを形成するビート塗布や
カーテン塗布など種々の方法を用いることができる。
【0047】搬送手段3は、支持体2を連続搬送する手
段であり、図1においては、その一部を示している。搬
送手段3のローラ31、32は、回転冷却ドラム11に
対して、支持体2の搬送方向上・下流側に、支持体2が
回転冷却ドラム11に密着するように配置されたローラ
である。搬送手段3のローラ33〜36(及びローラ3
2)は、表面処理装置1で表面処理された支持体2の、
表面処理された面を支持し、支持体2を搬送するローラ
である。
【0048】ところで、本発明者らの検討の結果、支持
体2の表面処理された面は、軟化し傷付きやすく、表面
処理された後の搬送時に、単なるローラでは擦り傷が発
生することを知見した。この擦り傷が発生すると、表面
処理に続く塗布の際に、塗布液が均一に塗布することが
難しくなり、筋状の故障、いわゆる、筋故障が発生す
る。
【0049】そこで、本実施の形態では、バーナー手段
12と塗布手段4との間にある搬送手段であるローラ3
2〜36の周面には、弾性層を設けており、このローラ
32〜36の周面に設けられた弾性層が、支持体2のプ
ラズマ処理手段によりプラズマ処理が施された面に、接
触するよう構成している。このように構成することによ
り、表面処理された後の搬送時に、ローラ32〜36に
よる擦り傷の発生を防ぎ、ひいては、筋故障の発生を防
止することができる。このローラ32〜36の弾性層
は、ナイロンなどの樹脂系のメッシュをローラ周面にカ
バーすることにより設けてもよく、ゴムをライニングす
ることにより設けてもよい。
【0050】なお、本実施の形態のように、塗布手段4
により写真乳剤を塗布する場合には、前述したように、
ローラ32〜36と支持体2との接触により、支持体2
が帯電し、これが塗布時において放電するとかぶりが発
生するため、ローラ32〜36の弾性層を表面比抵抗が
1010Ω・cm以下(好ましくは、108Ω・cm以
下)とすることが好ましい。また、本実施の形態では、
弾性層をローラ32〜36すべてに設けることにより擦
り傷や筋故障を最小限に防ぐようにしたが、ローラ32
〜36のうち駆動源(モータなど)に接続されたドライ
ブローラが擦り傷の主因となるので、少なくともドライ
ブローラに設ければよい。
【0051】また、本実施の形態では、擦り傷や筋故障
を防ぐために、ローラ32〜36に弾性層を設けるよう
に構成したが、非接触搬送するようにしてもよい。すな
わち、プラズマ処理を施してから塗布を施すまで、支持
体2のプラズマ処理が施された面に非接触で支持体2を
搬送する搬送手段を設けてもよい。
【0052】なお、このような、擦り傷や筋故障の発生
は、本実施の形態のフレームプラズマ処理が施された支
持体2のみならず、グロー放電処理を含めたプラズマ処
理が施された支持体2にも発生する。そのため、上述し
た非接触搬送やローラに弾性層を設けることにより、グ
ロー放電処理を含めたプラズマ処理が施された支持体2
であっても擦り傷や筋故障を防止することができる。
【0053】ところで、本発明者らが、本実施の形態の
フレームプラズマ処理のみならず、グロー放電処理を含
めたプラズマ処理、さらに、コロナ放電処理や紫外線照
射処理を含めた物理的表面処理を、鋭意検討した結果、
物理的表面処理が施された支持体2における表面エネル
ギーの水素結合成分γhと、膜付き性とには、所定の関
係を有していることを見いだした。すなわち、物理的表
面処理が施された支持体における表面エネルギーの水素
結合成分が、8mN/m以上(好ましくは、10mN/
m以上)となるように、物理的表面処理を施すことによ
り、十分な膜付き性を得ることができる。
【0054】一方、このような物理的表面処理を支持体
2に施すと、支持体2の表面エネルギーの非極性成分γ
dが低下することがわかった。そして、この表面エネル
ギーの非極性成分γdの低下量と高速塗布性とには、所
定の関係を有していることを見いだした。すなわち、表
面エネルギーの非極性成分γdの低下量(物理的表面処
理が施される前に対して、物理的表面処理が施された後
の支持体2における表面エネルギーの非極性成分の低下
量)が、7mN/m以下(好ましくは、5mN/m以
下)となるように、物理的表面処理を施すことにより、
物理的表面処理が施された支持体2上に塗布液を塗布す
るに際して、高速な塗布が可能となる。
【0055】ここで、表面エネルギーの水素結合成分γ
hと非極性成分γdとの測定は、沃化メチレン溶剤と水に
対する接触角θI、θWとをそれぞれ測定し、下記の数
1、数2を用いて算出する。
【0056】
【数1】
【0057】
【数2】
【0058】
【実施例】(実施例1)まず、前除電処理の影響につい
て、図1に示す塗布装置を用いて実験を行った。なお、
実験は、フレームプラズマ処理を施す前の前除電手段1
5を設けない場合(実験1−1)、前除電手段15に送
風式除電器(KD−410、春日電機(株)製)を用い
た場合(実験1−2)、前除電手段15にブラシ型除電
器(アキレスノンスパーク社製)を用いた場合(実験1
−3)、前除電手段15に高密度除電器(HDIS−4
00、春日電機(株)製)を用いた場合(実験1−4)
で行った。また、塗布した塗布液は、ゼラチン水溶液
で、ゼラチン付き量が2g/m2である。
【0059】評価の方法は、各実験を行った支持体2上
のゼラチン水溶液が乾燥後、市販のかみそり刃で膜に垂
直(90度)、45度に入刃し、傷を約5cm巾付け、
そこにセロテープ(ニチバン(株)製)を貼り、支持体
2表面に平行に入刃方向に垂直な方向に速いスピードで
剥離させた結果、膜の剥離量で膜付き性を評価した。
【0060】実験の結果を表1に示す。なお、表1中の
○印は剥離なし、△印は一部剥離、×印はテープ貼り部
全面剥離したことを表している。
【0061】
【表1】
【0062】表1からわかるように、プラズマ処理を施
す前の前除電処理を施した場合、前除電処理を施さなか
った場合よりも、膜付き性が向上し、安定した表面処理
を施すことができる。さらに、前除電処理としては、送
風式や接触式(ブラシ型)であってもよいが、高密度除
電器を用いた方が、安定した表面処理を施すことがで
き、膜付き性が向上する。なお、このような傾向は、フ
レームプラズマ処理のみならず、グロー放電処理を含め
たプラズマ処理を施した場合においても、同様な結果を
得た。
【0063】(実施例2)次に、後除電処理の影響につ
いて、図1に示す塗布装置を用いて実験を行った。な
お、実験は、フレームプラズマ処理を施した後、すなわ
ち、塗布の前に後除電手段16を設けない場合(実験2
−1)、後除電手段16に送風式除電器(KD−41
0、春日電機(株)製)を用いた場合(実験2−2)、
後除電手段16にブラシ型除電器(アキレスノンスパー
ク社製)を用いた場合(実験2−3)、後除電手段16
に高密度除電器(HDIS−400、春日電機(株)
製)を用いた場合(実験2−4)で行った。また、塗布
した塗布液は、白黒乳剤である。
【0064】評価の方法は、各実験を行った支持体2上
の白黒乳剤が乾燥後、現像処理を行い、支持体2上の塗
膜における横段状と斑点状のムラ故障の発生状況を目視
にて観察した。
【0065】実験の結果を表2に示す。
【0066】
【表2】
【0067】表2からわかるように、プラズマ処理を施
した後に後除電処理を施した場合は横段状のムラ故障は
発生せず、さらに、後除電処理に高密度除電器を用いた
場合は斑点状のムラ故障も発生しない。なお、このよう
な傾向は、フレームプラズマ処理のみならず、グロー放
電処理を含めたプラズマ処理を施した場合においても、
同様な結果を得た。
【0068】(実施例3)次に、プラズマ処理と塗布と
の間の搬送手段の影響について、図1に示す塗布装置を
用いて実験を行った。なお、実験は、バーナー手段12
と塗布手段4との間にある搬送手段3のローラ(32〜
36など20本)に金属製の溝付きローラ(金属溝付き
ローラ)を用いた場合(実験3−1)、金属溝付きロー
ラの表面をナイロンメッシュで被覆したローラを用いた
場合(実験3−2)、金属溝付きローラの表面をゴムで
被覆したローラを用いた場合(実験3−3)、さらに、
バーナー手段12と塗布手段4との間にある搬送手段3
にエアーフロータイプの非接触搬送で行った場合(実験
3−4)で行った。また、塗布した塗布液は、白黒乳剤
である。
【0069】評価の方法は、各実験を行った支持体2上
の白黒乳剤が乾燥後、現像処理を行い、支持体2の傷付
きに伴う支持体2上の塗膜における筋故障の発生状況を
目視にて観察した。
【0070】実験の結果を表3に示す。
【0071】
【表3】
【0072】表3からわかるように、バーナー手段12
と塗布手段4との間にある搬送手段3のローラにナイロ
ンメッシュやゴムなどの弾性層を設けた場合やバーナー
手段12と塗布手段4との間を非接触搬送した場合は、
筋故障が発生しない。なお、このような傾向は、フレー
ムプラズマ処理のみならず、グロー放電処理を含めたプ
ラズマ処理を施した場合においても、同様な結果を得
た。
【0073】(実施例4)上述の実施例3において、実
験3−2や実験3−3においては、部分的にかぶりが見
られた(実験3−4においては、全く見られなかっ
た)。そこで、バーナー手段12と塗布手段4との間を
接触搬送させる際に、ローラに設けた弾性層の表面比抵
抗の影響について、実験を行った。実験は、上述の実験
3−3において、ローラに被覆したゴムの表面比抵抗
を、種々変えて行った。
【0074】評価の方法は、各実験を行った支持体2上
の白黒乳剤が乾燥後、現像処理を行い、かぶり故障の発
生状況を目視にて観察した。
【0075】実験の結果を表4に示す。なお、表4中の
○印はかぶり故障発生なし、△印はわずかにかぶり故障
発生、×印はかぶり故障が強く発生したことを表してい
る。
【0076】
【表4】
【0077】表4からわかるように、ローラの弾性層の
表面比抵抗が1010Ω・cm以下であれば、かぶり故障
の発生を抑制することができ、特に、108Ω・cm以
下であれば、かぶり故障が発生しないことがわかる。な
お、このような傾向は、フレームプラズマ処理のみなら
ず、グロー放電処理を含めたプラズマ処理を施した場合
においても、同様な結果を得た。
【0078】(実施例5)次に、フレームプラズマ処理
における燃焼ガスの影響及び電界生成の影響について、
図1に示す塗布装置を用いて実験を行った。なお、実験
は、表5に示す条件で行った。すなわち、燃焼ガスにプ
ロパンガスのみ(実験5−1、2、5、6)とプロパン
ガスにアルゴンガスを10%混合(実験5−3、4、
7、8)とを用い、また、電界生成手段13により回転
冷却ドラム11に電圧を印加しない場合(実験5−1、
3、5、7)と10kHzの高周波を印加した場合(実
験5−2、4、6、8)とで、さらに、ゼラチンの付き
量を4g/cm2とした場合(実験5−1〜4)と8g
/cm2とした場合とで行った。
【0079】評価の方法は、各実験を行った支持体2上
のゼラチン水溶液が乾燥後、市販のかみそり刃で膜に垂
直(90度)、45度に入刃し、傷を約5cm巾付け、
そこにセロテープ(ニチバン(株)製)を貼り、支持体
2表面に平行に入刃方向に垂直な方向に速いスピードで
剥離させた結果、膜の剥離量で膜付き性を評価した。
【0080】実験の結果を表5に示す。なお、表5中の
○印は剥離なし、△印は一部剥離、×印はテープ貼り部
全面剥離したことを表している。
【0081】
【表5】
【0082】表5からわかるように、燃焼ガスにアルゴ
ンガスを導入した場合、膜付き性が向上することがわか
る。さらに、フレームプラズマ処理を施す際に、電界を
生じさせながら行うことにより、さらに膜付き性が向上
する。なお、この実験においては、燃焼ガスに、アルゴ
ンガスを導入したが、ネオンガスなど、ヘリウムより質
量の大きいネオン以降の不活性ガスを導入しても、同様
の効果を得た。
【0083】(実施例6)次に、フレームプラズマ処理
のみならず、グロー放電処理を含めたプラズマ処理、さ
らには、コロナ放電処理や紫外線照射処理を含めた物理
的表面処理を施した支持体2の表面エネルギーの水素結
合成分γhの影響について、実験を行った。
【0084】一般に、物理的表面処理の処理強度を高め
ると表面改質量は増大する。一方、支持体の表面エネル
ギーは、水素結合成分γh、非極性成分γd、極性成分の
3成分に分解でき、このうち、水素結合成分γhが接着
性(膜付き性)に関係している。
【0085】そこで、各種物理的表面処理を支持体(P
EN)2に施し、この支持体2の表面エネルギーの水素
結合成分γhを上述した数1、数2を用いて求めるとと
もに、この支持体2上に、ゼラチン水溶液を塗布し乾燥
した(塗膜2g/cm2)。なお、物理的表面処理の方
法(フレームプラズマ処理、グロー放電処理、コロナ放
電処理、紫外線照射処理など)を種々用いて、処理後の
支持体2における表面エネルギーの水素結合成分γh
表6の値になるように、それぞれの処理強度を変更して
実験を行った。なお、実験6−1は、物理的表面処理を
施さなかった場合である。
【0086】評価の方法は、各実験を行った支持体2上
のゼラチン水溶液が乾燥後、市販のかみそり刃で膜に垂
直(90度)、45度に入刃し、傷を約5cm巾付け、
そこにセロテープ(ニチバン(株)製)を貼り、支持体
2表面に平行に入刃方向に垂直な方向に速いスピードで
剥離させた結果、膜の剥離量で膜付き性を評価した。
【0087】実験の結果を表6に示す。なお、表6中の
○印は剥離なし、△印は一部剥離、×印はテープ貼り部
全面剥離したことを表している。
【0088】
【表6】
【0089】表6からわかるように、物理的表面処理が
施された支持体2における表面エネルギーの水素結合成
分γhが、8mN/m以上(好ましくは、10mN/m
以上)となるように、物理的表面処理を施すことによ
り、接着性(膜付き性)が十分に得られることがわか
る。
【0090】(実施例7)次に、フレームプラズマ処理
のみならず、グロー放電処理を含めたプラズマ処理、さ
らには、コロナ放電処理や紫外線照射処理を含めた物理
的表面処理を施した支持体2の表面エネルギーの非極性
成分γd影響について、実験を行った。一般に、物理的
表面処理が施されると、表面エネルギーの非極性成分γ
dは、低下する。この支持体2における表面エネルギー
の非極性成分γdの低下量が、高速塗布性に関係してい
る。
【0091】そこで、支持体2の表面エネルギーの非極
性成分γdを上述した数1を用いて求め、この支持体2
に各種物理的表面処理を施し、物理的表面処理が施され
た支持体2の表面エネルギーの非極性成分γdを上述し
た数1、数2を用いて求めるとともに、この支持体2上
に、ゼラチン水溶液を塗布し乾燥した(塗膜2g/cm
2)。なお、物理的表面処理の方法(フレームプラズマ
処理、グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線照射処
理など)を種々用いて、処理後の支持体2における表面
エネルギーの非極性成分γdの低下量(すなわち、(物
理的表面処理を施す前の支持体における表面エネルギー
の非極性成分γd)−(物理的表面処理を施した後の支
持体における表面エネルギーの非極性成分γd))が表
7の値になるように、それぞれの処理強度を変更して実
験を行った。なお、ゼラチン水溶液の塗布は、塗布手段
4としてカーテン塗布法を用い、支持体2の搬送速度を
300m/minで行った。
【0092】評価の方法は、各実験を行った支持体2上
のゼラチン水溶液が乾燥後、市販のかみそり刃で膜に垂
直(90度)、45度に入刃し、傷を約5cm巾付け、
そこにセロテープ(ニチバン(株)製)を貼り、支持体
2表面に平行に入刃方向に垂直な方向に速いスピードで
剥離させた結果、膜の剥離量で膜付き性を評価した。
【0093】実験の結果を表7に示す。なお、表7中の
○印は良好な塗膜が形成できたこと、△印は部分的にハ
ジキ状の故障が発生したこと、×印は塗膜形成が不可能
であったことを表している。
【0094】
【表7】
【0095】表7からわかるように、物理的表面処理が
施された支持体2における表面エネルギーの非極性成分
γdが、7mN/m以下(好ましくは、5mN/m以
下)となるように、物理的表面処理を施すことにより、
300m/minの高速な塗布が可能となり、高速塗布
性が良好となる。
【0096】
【発明の効果】以上詳述したように、本第1発明によれ
ば、物理的表面処理を施した支持体上に塗布された塗布
液の膜付き性が充分となる表面処理方法を得ることがで
きる。また、本第2発明によれば、物理的表面処理を施
した支持体上に、高速で塗布液を塗布することができる
表面処理方法を得ることができる。
【0097】また、本第3発明によれば、連続搬送して
いる支持体に対してプラズマ処理を安定して施すことが
できる表面処理方法及び表面処理装置を得ることができ
る。
【0098】また、本第4発明によれば、塗布液を塗布
する際に、プラズマ処理が施された支持体上に傷が発生
しない塗布方法及び塗布装置を得ることができる。
【0099】また、本第5発明によれば、フレームプラ
ズマ処理を施した支持体に塗布された塗布液の膜付き性
(接着性)が充分となる表面処理方法及び表面処理装置
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】表面処理装置を有した塗布装置の概略構成図で
ある。
【符号の説明】
1 表面処理装置 2 支持体 3 搬送手段 4 塗布手段 11 回転冷却ドラム 12 バーナー手段(プラズマ処理手段) 13 電界生成手段 14 導入手段 15 前除電手段 16 後除電手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前原 雄一郎 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続搬送されている支持体に対して、物
    理的表面処理を施す支持体の表面処理方法において、 前記物理的表面処理が施された支持体における表面エネ
    ルギーの水素結合成分γhが、8mN/m以上となるよ
    うに、物理的表面処理を施すことを特徴とする支持体の
    表面処理方法。
  2. 【請求項2】 連続搬送されている支持体に対して、物
    理的表面処理を施す支持体の表面処理方法において、 前記物理的表面処理が施される前に対して前記物理的表
    面処理が施された後の支持体における表面エネルギーの
    非極性成分γdの低下量が7mN/m以下となるよう
    に、物理的表面処理を施すことを特徴とする支持体の表
    面処理方法。
  3. 【請求項3】 連続搬送されている支持体に対して、プ
    ラズマ処理を施す支持体の表面処理方法において、 前記プラズマ処理に先立ち、連続搬送される支持体に対
    して、除電処理を施すことを特徴とする支持体の表面処
    理方法。
  4. 【請求項4】 前記プラズマ処理の後に、連続搬送され
    る支持体に対して、除電処理を施すことを特徴とする請
    求項3に記載の支持体の表面処理方法。
  5. 【請求項5】 連続搬送されている支持体に対して、プ
    ラズマ処理を施すプラズマ処理手段と、 前記プラズマ処理手段に対して支持体の搬送方向上流側
    に配置され、支持体に対して除電処理を施す前除電手段
    と、を有することを特徴とする表面処理装置。
  6. 【請求項6】 前記プラズマ処理手段に対して支持体の
    搬送方向下流側に配置され、支持体に対して除電処理を
    施す後除電手段を有することを特徴とする請求項5に記
    載の表面処理装置。
  7. 【請求項7】 連続搬送されている支持体に対して、プ
    ラズマ処理を施した後、塗布液を塗布する塗布方法にお
    いて、 前記プラズマ処理を施してから前記塗布を施すまで、前
    記プラズマ処理が施された面に非接触で支持体を搬送す
    ることを特徴とする塗布方法。
  8. 【請求項8】 連続搬送されている支持体に対して、プ
    ラズマ処理を施すプラズマ処理手段と、 前記プラズマ処理手段によりプラズマ処理が施された支
    持体に対して、塗布液を塗布する塗布手段と、 前記支持体を連続搬送する搬送手段と、 を有する塗布装置において、 前記搬送手段は、前記プラズマ処理手段と前記塗布手段
    との間を、前記プラズマ処理手段によりプラズマ処理が
    施された面に非接触状態で支持体を搬送することを特徴
    とする塗布装置。
  9. 【請求項9】 連続搬送されている支持体に対して、プ
    ラズマ処理を施すプラズマ処理手段と、 前記プラズマ処理手段によりプラズマ処理が施された支
    持体に対して、塗布液を塗布する塗布手段と、 前記支持体を連続搬送する搬送手段と、 を有する塗布装置において、 前記プラズマ処理手段と前記塗布手段との間にある前記
    搬送手段は、前記プラズマ処理手段によりプラズマ処理
    が施された面に、ローラの周面に設けた弾性層を接触さ
    せて、支持体を搬送することを特徴とする塗布装置。
  10. 【請求項10】 前記弾性層の表面比抵抗が1010Ω・
    cm以下であることを特徴とする請求項9に記載の塗布
    装置。
  11. 【請求項11】 前記弾性層が設けられたローラは、駆
    動ローラであることを特徴とする請求項9又は10に記
    載の塗布装置。
  12. 【請求項12】 連続搬送されている支持体に対して、
    フレームプラズマ処理を施す支持体の表面処理方法にお
    いて、 前記フレームプラズマ処理の燃焼ガスに、ヘリウムより
    質量の大きいネオン以降の不活性ガスを導入することを
    特徴とする支持体の表面処理方法。
  13. 【請求項13】 前記フレームプラズマ処理は、電界を
    生じさせながら行うことを特徴とする請求項12に記載
    の支持体の表面処理方法。
  14. 【請求項14】 連続搬送されている支持体の表面に対
    して、フレームプラズマ処理を施すバーナー手段と、 前記バーナー手段の燃焼ガスに、ヘリウムより質量の大
    きいネオン以降の不活性ガスを導入する導入手段と、を
    有することを特徴とする表面処理装置。
  15. 【請求項15】 前記フレームプラズマ処理が施される
    支持体と、前記バーナー手段との間に、電界を生じせし
    める電界生成手段を有することを特徴とする請求項14
    に記載の表面処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008303232A (ja) * 2007-06-05 2008-12-18 Mitsubishi Plastics Inc ポリエステルフィルム
JP2012193288A (ja) * 2011-03-17 2012-10-11 Okura Ind Co Ltd 樹脂フィルムの放電処理方法
JP2014527257A (ja) * 2011-06-28 2014-10-09 エムティーアイエックス リミテッド 複数の結合されたエネルギー源を用いた材料の表面処理方法及び装置。
US9605376B2 (en) 2011-06-28 2017-03-28 Mtix Ltd. Treating materials with combined energy sources
JP2018183769A (ja) * 2017-04-24 2018-11-22 ゼロックス コーポレイションXerox Corporation 印刷前に三次元物体へ複数の表面処理を提供するシステム

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