JP3619929B2 - 表面処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電極間を連続搬送されている支持体の表面を処理室内で放電処理する表面処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
連続搬送されている支持体の表面を改質して、接着力を向上させるために、種々の方法が提案されている。例えば、特公平4−74372号公報には、大気圧下で不活性ガスを含む雰囲気下で、電極間に高電圧を印加することにより放電を生じせしめて、電極間を連続搬送している支持体に対して、表面処理する方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記公報に記載されるように、放電によって表面処理を施し接着性(改質レベル)を向上させるためには、放電密度を上げることが有効であると考えられていた。しかしながら、放電密度を上げると、支持体へのダメージを伴い、品質の低下を招くことになる。例えば、高い放電密度による放電によって表面処理を継続的に行った場合、支持体自体が熱を持ち、平滑性が失われたり、局部的にピンホール状の穴やムラなどが発生して品質の低下を促すことになる。
【0004】
一方で、本発明者らの検討によると、放電が不安定になると、集中的な放電が生じて、支持体にダメージ(すなわち、局部的に支持体にピンホール状の穴やムラ、平滑性が失われること)を伴い、品質の低下を招くことになる。
【0005】
特に、写真乳剤が塗布される写真感光材料用の支持体に対して、放電によって表面処理を施した場合、この支持体のダメージは、写真性能に大きく影響を及ぼし、致命的な欠点となる。
【0006】
そこで、放電を安定させ、支持体のダメージを抑え、効率よく放電処理を施すことを第1課題とする。
【0007】
また、放電処理の効率化を図り、改質レベルが高い表面処理を行うことを第2課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記第1課題は、連続搬送されている支持体の表面を処理室内の電極間で放電処理する表面処理方法において、前記処理室内に不活性ガス(流量Q(m/min[1atm]))を含む混合ガスを導入する際、Q/(d・We)≧10の条件を満足することを特徴とする表面処理方法によって解決することができる。
【0009】
本発明者らが鋭意検討した結果、放電を安定させることにより、集中的な放電がなくなり、支持体へのダメージが減ることを知見した。さらに、検討を進めた結果、放電を安定させるためには、放電エリア、すなわち、電極間に、誘起していないフレッシュなガスを多く導入することが重要である。そこで、本第1発明においては、Q/(d・We)を10以上、すなわち、Q/(d・We)は、その単位(m/min)からもわかるように、電極間の不活性ガスの平均流速であり、この平均流速を10(m/min)以上とすることで以て、放電を安定させるために必要なフレッシュなガスを電極間に導入する。この構成によって、集中的な放電がなくなり、放電が安定し、放電の均一性が増して効率よく放電処理を行うことができ、支持体の改質を均一に施すことができる。
【0010】
また、上記第2課題は、連続搬送されている支持体の表面を処理室内の電極間で放電処理する表面処理方法において、前記処理室内に不活性ガス(流量Q(m/min[1atm]))を含む混合ガスを導入する際、Q/(Wb・LS)≧0.83×10−3の条件を満足することを特徴とする表面処理方法によって解決することができる。
【0011】
本発明者らが鋭意検討した結果、処理室内に不活性ガスを多く導入することにより、低放電密度であっても、支持体を改質することができることを知見した。そこで、本第2発明においては、Q/(Wb・LS)を0.83×10−3以上、すなわち、処理室に導入する不活性ガスの流量Q(m/min[1atm])を、0.83×10−3(Wb・LS)以上、さらに換言すると、支持体の処理面積(m)あたりの不活性ガスの量を、0.83×10−3(m)以上とする。この構成によって、低放電密度であっても、支持体を改質することができるガスの導入、すなわち、放電処理の効率化を図り、改質レベルが高い表面処理を行うことができる。
【0012】
さらに、大気圧若しくはその近傍下で放電処理をすることが好ましい。
【0013】
さらに、前記電極の少なくとも一方は、誘電体を被覆した電極であることが好ましい。
【0014】
さらに、放電密度が600(Wmin/m)以下で放電処理をすることが好ましい。これにより、支持体のダメージを抑えることができる。
【0015】
さらに、40kHz以下で放電処理をすることが好ましい。これにより、高温にすることなく放電処理を施すことができ、支持体のダメージを抑えることができる。
【0016】
さらに、放電出力が7.5(kW/m)以上で放電処理をすることが好ましい。すなわち、一般に、放電密度は放電出力と処理時間の積と考えることができるが、本発明者らの検討の結果、同じ放電密度であっても、同じ改質効果を得るのに、放電出力が高い方が効果的であることを知見した。そこで、放電出力を7.5(kW/m)以上とすることにより、効率的な放電処理を施すことができる。
【0017】
さらに、前記不活性ガスは、ネオンガスやヘリウムガスなど各種不活性ガスにも適応できるが、好ましくはアルゴンガスであり、さらに、前記処理室内に導入される混合ガスの60圧力%以上であることが好ましい。これは、他の不活性ガスに比してアルゴンガスは安価であり、しかも、ヘリウムよりも分子量が大きいために格段の改質効果を得ることができる。また、不活性ガスとして、アルゴンを主成分として他の不活性ガスを混合させてもよい。
【0018】
さらに、前記ガスは、N、H、COの少なくとも1つが含まれていることが好ましい。これは、N、H、COから分離した官能基が支持体表面につくために、改質効果の向上を図ることができる。さらに、これらN、H、COは、一般に、反応ガスと呼ばれ、この反応ガスが少ないと、表面に付く官能基が少なく改質の効果がダウンし、反応ガスが多いと放電が不安定化する。そのため、混合ガスの1〜20(より好ましくは、5〜15)圧力%含まれることが好ましい。
【0019】
さらに、前記支持体は、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートのいずれかであることが好ましい。
【0020】
さらに、前記支持体の厚さは、300(μm)以下であることが好ましい。
【0021】
さらに、前記支持体は、写真乳剤が塗布される写真感光材料用の支持体であることが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について、表面処理装置1の概略構成図である図1に基づいて説明する。
【0023】
表面処理装置1は、表面処理を施す処理室2と、支持体5の搬送方向上流側に処理室2に隣接した前予備室3と、支持体5の搬送方向下流側に処理室2に隣接した後予備室4とを有している。
【0024】
各予備室3、4と室外及び処理室2との間には、それぞれ対向ローラ対6、7が設けられている。この対向ローラ6、7は、支持体5を搬送する搬送手段の一部を構成するとともに、処理室2内を外気(前予備室3内と後予備室4内の空気)より遮断する機能をも有している。すなわち、対向ローラ対6、7は、処理室2内のガス濃度の変化を防止する防止手段として作用し、対向ローラ対6は支持体5の搬送に伴う外気の同伴風が処理室2内に入らないように、また、対向ローラ対7は支持体5の搬送に伴う処理室2内のガス(後述する)が後予備室4に出ないようにすることにより、安定した放電を可能にする。
【0025】
なお、この防止手段としては、対向ローラ対の代わりに、エアーブレードを用いてもよく、この場合、吹き出すエアーは処理室2内の雰囲気と同じガスを用いることが好ましい。
【0026】
この対向ローラ対6、7や図示しない搬送手段により、支持体5が、処理室2内の一対の電極8、9の間を連続搬送される。この支持体5は、ポリマー支持体であり、好ましくはポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)であり、写真乳剤が塗布される写真感光材料用の支持体であることが好ましい。また、支持体5の厚さは、300(μm)以下であることが好ましい。
【0027】
一対の電極8、9は、処理室2内に設けられた平板電極である。この電極8、9は、導電性、例えば、ステンレス、アルミニウム、銅などの金属の電極部材81、91と、電極部材81、91の周囲を被覆した誘電体(例えば、ゴム、ガラス、セラミックなど)82、92とから構成されている。この電極8、9は、所定の間隙、すなわち、所定の電極間のギャップ(d(m))をもって、互いに平行になるように配置されており、この電極間の間隙を、搬送手段によって支持体5が搬送される。
【0028】
なお、本実施の形態では、一対の電極8、9双方とも、誘電体82、92が被覆されたものであるが、少なくとも一方に設ければよい。さらに、本実施の形態では、誘電体82、92は電極部材81、91の周囲全面を被覆しているが、少なくとも電極8、9が対向する面を被覆していればよい。また、本実施の形態では、一対の電極8、9として平板電極を用いたが、一方若しくは双方の電極を円筒電極若しくは一方をロール状電極としてもよい。
【0029】
この一対の電極8、9のうち一方の電極(本実施の形態では電極8)に高周波電源10が接続され、他方の電極(本実施の形態では電極9)は接地(アース)されており、一対の電極8、9間に放電を生じせしめるように構成している。
【0030】
この支持体1が搬送される一対の電極8、9間は、図示しないガス供給手段によって、不活性ガスを含む混合ガスが導入(供給)され、大気圧若しくはその近傍下でその混合ガスの雰囲気とされている。この不活性ガスは、ネオンガスやヘリウムガスなど各種不活性ガスにも適応できるが、本実施の形態では、アルゴンガスを主成分として用いている。これは、他の不活性ガスに比してアルゴンガスは安価であり、しかも、ヘリウムよりも分子量が大きいために支持体5の表面を改質させる力が大きく、格段の改質効果を得ることができるためである。さらに、このアルゴンガスは、処理室2内に導入される混合ガスの60圧力%以上であること、効率的な改質効果を得るために好ましい。
【0031】
また、処理室2に供給される反応ガスとして、N、H、COを含有させている。すなわち、本実施の形態では、不活性ガスにN、H、COを含有させた混合ガスを、処理室2内に導入するよう構成している。このN、H、COは、N、H、COから分離した官能基が支持体表面につくために、化学的改質を行うことができ、膜付き性の向上、改質効果の向上を図ることができるため、すべてを含む必要はなく、少なくとも1つが含まれていることが好ましい。また、本実施の形態では、処理室2内に導入するに先立ち混合ガスとしているが、各ガスを独立して導入してもよく、要は、処理室2内の電極8、9間の雰囲気が、上述した混合ガスの成分になっていればよい。
【0032】
このように本実施の形態では、連続搬送されている支持体5の表面(本実施の形態では両面)に対して、大気圧若しくはその近傍下で少なくとも60圧力%以上のアルゴンを含有したガスの雰囲気とした一対の電極8、9間で放電処理を行うことにより、支持体5の表面の改質、すなわち、膜付き性を向上させることができる。なお、このときの放電状態は、真空下で起こるグロー放電に似た放電状態となっている。
【0033】
ところで、本発明者らが鋭意検討した結果、放電を安定させることにより、集中的な放電がなくなり、支持体へのダメージが減ることを知見した。さらに、検討を進めた結果、放電を安定させるためには、放電エリア、すなわち、電極間に、誘起していないフレッシュなガスを多く導入することが重要である。そのため、処理室2内に導入する混合ガス中の不活性ガスの流量をQ(m/min[1atm])、電極8、9間のギャップをd(m)、電極8、9の幅(支持体5の搬送方向に直交する方向(図1において紙面垂直方向)の長さである)をWe(m)とすると、Q/(d・We)≧10(好ましくは12以上、さらに好ましくは30以上)の条件を満足するように構成する。すなわち、Q/(d・We)は、その単位(m/min)からもわかるように、電極8、9間の不活性ガスの平均流速であり、この平均流速を10(m/min)以上(好ましくは12以上、さらに好ましくは30以上)とすることで以て、放電を安定させるために必要なフレッシュな不活性ガスを電極8、9間に導入する。この構成によって、集中的な放電がなくなり、放電が安定し、放電の均一性が増して効率よく放電処理を行うことができ、支持体の改質を均一に施すことができる。
【0034】
また、本発明者らが鋭意検討した結果、処理室内に不活性ガスを多く導入することにより、低放電密度であっても、支持体を改質することができることを知見した。そのため、連続搬送されている支持体5の幅(支持体5の搬送方向に直交する方向(図1において紙面垂直方向)の長さである)をWb(m)、連続搬送されている支持体5の搬送速度をLS(m/min)とすると、Q/(Wb・LS)≧0.83×10−3(好ましくは2.0×10−3以上、さらに好ましくは2.8×10−3以上)の条件を満足するように構成する。すなわち、処理室に導入する不活性ガスの流量Q(m/min[1atm])を、0.83×10−3(Wb・LS)以上(好ましくは2.0×10−3以上、さらに好ましくは2.8×10−3以上)、さらに換言すると、処理面積(m)あたりの不活性ガスの量を、0.83×10−3(m)以上(好ましくは2.0×10−3以上、さらに好ましくは2.8×10−3以上)とする。この構成によって、低放電密度であっても、支持体の改質にすることができるガスを導入、すなわち、放電処理の効率化を図り、改質レベルが高い表面処理を行うことができる。
【0035】
さらに、放電密度が600(Wmin/m)以下で放電処理をすることが好ましい。これにより、支持体のダメージを抑えることができる。ここで、放電密度とは、放電出力を電極8、9の幅We(m)と支持体5の搬送速度をLS(m/min)とで割った値である。さらに、電極に印加する交流高周波電源は、40kHz以下であることが好ましい。これにより、高温にすることなく放電処理を施すことができ、支持体のダメージを抑えることができる。
【0036】
さらに、放電出力が7.5(kW/m)以上で放電処理をすることが好ましい。すなわち、一般に、放電密度は放電出力と処理時間の積と考えることができるが、本発明者らの検討の結果、同じ放電密度であっても、同じ改質効果を得るのに、放電出力が高い方が効果的であることを知見した。そこで、放電出出力を7.5(kW/m)以上とすることにより、効率的な放電処理を施すことができる。
【0037】
【実施例】
上述した実施の形態の表面処理装置1を用いて、種々の実験を行った。なお、実験には、処理室2の容量が0.05mと0.15mの2つの表面処理装置1を用い、処理室2の容量が0.05mの表面処理装置1(第1表面処理装置1)には幅0.10mm、処理室2の容量が0.15mの表面処理装置1(第2表面処理装置1)には幅0.18mのポリエチレンテレフタレート(厚さ200μm)の支持体5を、連続搬送した。また、第1表面処理装置1には幅0.10(m)の電極8、9を、第2表面処理装置1には幅0.18(m)の電極8、9を配置し、この電極8、9間に周波数30kHzで印加した。両表面処理装置1とも、一定量の反応ガスN、H、COに対してアルゴンガスを混合した混合ガスを処理室2に導入した。
【0038】
放電出力、電極8、9間のギャップd(0.003m〜0.01m)、支持体5の搬送速度(30m/min〜120m/min)、処理時間(0.5sec〜15sec)、不活性ガスの流量Q(1.6m/min[1atm]〜30m/min[1atm])を種々変更することにより、Q/(d・We)及びQ/(Wd・LSe)を種々変更して、実験を行った。
【0039】
評価するサンプルは、処理室2内に混合ガスを導入開始後5分間パージさせ、支持体の搬送後、放電処理を行い、2分後の支持体5をサンプルとした。
【0040】
評価は、ピールテスト、ダメージ、放電状況の3点について評価した。
【0041】
ピールテストは、得られたサンプルに、アプリケータ塗布にて、白黒乳剤を単膜塗布し、乾燥後、市販のかみそり刃で膜に垂直(90度)、45度に入刃し、傷を約5cm巾付け、そこにテープ(3M社scotchブランド)を貼り、入刃方向に垂直な方向に速いスピードで剥離させた結果、膜の剥離量で以て膜付き性(すなわち、改質のレベル)を比較した。なお、ピールテストの結果は、◎印が剥離なし、○印が入刃部のみ線状に剥離、△印が一部剥離はあるが実用上問題なし、×印はテープ剥離部(テープを貼った部分)50%以上で剥離、××印はテープ剥離部100%以上で剥離(テープを貼っていない部分でも剥離)したことを表す。
【0042】
ダメージは、得られたサンプルに、アプリケータ塗布にて、白黒乳剤を単膜塗布し、乾燥後、現像して、ピンホールの有無を確認した。さらに、ピンホールがなかったサンプルに対して、サンプルの平滑度を見るために濃度分布を測定した。なお、ダメージの結果は、◎印が濃度変動率が1%未満、○印が濃度変動率が1.5%未満、△印が濃度変動率が2%未満、×印は濃度変動率が3%以上、××印はピンホールが発生したことを表す。
【0043】
放電状況は、放電処理中における電極8、9間の放電状況を目視にて確認を行った。
【0044】
上述の実験を種々行ったうち、その一部を、評価とともに、表1に示す。
【0045】
【表1】
Figure 0003619929
【0046】
表からわかるように、Q/(d・We)≧10としたNo.2、5〜8の実験においては、放電状況がやや荒いものがあるにもかかわらず、支持体のダメージが少ない(平滑度がよい)。さらに、Q/(d・We)≧12としたNo.5〜8の実験においては平滑度がよくなり、さらに、Q/(d・We)≧30としたNo.6の実験においては平滑度が最もよくなっており、支持体へのダメージが殆ど生じない。
【0047】
また、Q/(Wb・LS)≧0.83×10−3としたNo.4〜8の実験においては、膜付き性がよく、改質レベルの高い表面処理が行われている。さらに、Q/(Wb・LS)≧2.0×10−3としたNo.5〜8の実験、さらにQ/(Wb・LS)≧2.8×10−3とした実験No.6の実験においては、さらに膜付き性、改質レベルの向上している。
【0048】
【発明の効果】
本第1発明によれば、放電を安定させ、支持体のダメージを抑え、効率よく放電処理を施すことができる。
【0049】
また、本第2発明によれば、放電処理の効率化を図り、改質レベルが高い表面処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】表面処理装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 表面処理装置
2 処理室
5 支持体
6、7 対向ローラ対
8、9 電極
82、92 誘電体

Claims (13)

  1. 連続搬送されている支持体の表面を処理室内の電極間で放電処理する表面処理方法において、
    前記処理室内に不活性ガス(流量Q(m/min[1atm]))を含む混合ガスを導入する際、
    Q/(d・We)≧10
    (ただし、dは、電極間のギャップ(m)、Weは、電極の幅(m)である。)の条件を満足することを特徴とする表面処理方法。
  2. 連続搬送されている支持体の表面を処理室内の電極間で放電処理する表面処理方法において、
    前記処理室内に不活性ガス(流量Q(m/min[1atm]))を含む混合ガスを導入する際、
    Q/(Wb・LS)≧0.83×10−3
    (ただし、Wbは、連続搬送されている支持体の幅(m)、LSは、連続搬送されている支持体の搬送速度(m/min)である。)の条件を満足することを特徴とする表面処理方法。
  3. Q/(d・We)≧10
    (ただし、dは、電極間のギャップ(m)、Weは、電極の幅(m)である。)の条件を満足することを特徴とする請求項2に記載の表面処理方法。
  4. 大気圧若しくはその近傍下で放電処理をすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の表面処理方法。
  5. 前記電極の少なくとも一方は、誘電体を被覆した電極であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の表面処理方法。
  6. 放電密度が600(Wmin/m)以下で放電処理をすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の表面処理方法。
  7. 40kHz以下で放電処理をすることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の表面処理方法。
  8. 放電出力が7.5(kW/m)以上で放電処理をすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の表面処理方法。
  9. 前記不活性ガスは、アルゴンガスであり、前記処理室内に導入されるガスの60圧力%以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の表面処理方法。
  10. 前記混合ガス中には、N、H、COの少なくとも1つが含まれていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の表面処理方法。
  11. 前記支持体は、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートのいずれかであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の表面処理方法。
  12. 前記支持体の厚さは、300(μm)以下であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1つに記載の表面処理方法。
  13. 前記支持体は、写真乳剤が塗布される写真感光材料用の支持体であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1つに記載の表面処理方法。
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