JP2004235105A - プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 Download PDF

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典幸 田口
Koji Sawada
康志 澤田
Koichi Matsunaga
浩一 松永
Kazuya Kobayashi
和也 小林
Kosaku Hiyama
耕作 檜山
Shiko Abukawa
志向 虻川
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Tocalo Co Ltd
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Abstract

【課題】均質なグロー状の放電を安定して生成することができるプラズマ処理装置を提供する。
【解決手段】対向配置された電極1、2のうち、少なくとも一方の電極1、2の表面に誘電体3を設ける。大気圧近傍の圧力下で該電極1、2間に電圧を印加して放電を生起することによって被処理物をプラズマ処理するプラズマ処理装置に関する。電極1、2の表面に設けた上記誘電体3のうち、電極1、2の対向面4以外に設けた誘電体3b(3)の単位面積当たりの静電容量を、対向面4に設けた誘電体3a(3)の単位面積当たりの静電容量よりも小さくする。電極1、2の対向面4の間に印加される電圧を電極1、2の対向面4以外の間に印加される電圧よりも高くすることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被処理物の表面に存在する有機物等の異物のクリーニング、レジストの剥離、有機フィルムの密着性の改善、金属酸化物の還元、製膜、表面改質、液晶用ガラス基板の表面クリーニング、電子部品の接合性向上などのプラズマ処理を行うためのプラズマ処理装置及びプラズマ処理方法に関するものであって、特に、精密な接合が要求される分野に応用されるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、一対の電極を対向配置し、大気圧近傍の圧力下で一対の電極間に電圧を印加することによって一対の電極の間にグロー状の放電を発生させると共に、放電が発生した電極間に被処理物を導入することによって被処理物にプラズマ処理を施すことが行われている。
【0003】
また、このようなプラズマ処理方法において、大気圧近傍の圧力下でグロー状の放電を安定して発生させるために、一対の電極の間に誘電体を介在させた状態で電極間に電圧を印加して放電を発生させるようにした、いわゆる誘電体バリア放電が用いられている。この誘電体バリア放電を発生させる場合は、一対の電極のうちの少なくとも一方の電極の対向面(他方の電極と対向する面)に誘電体を設けて対向面を全面に亘って被覆するようにしている。
【0004】
さらに、一対の電極間に高電圧を印加した場合などでは、誘電体を設けていない対向面以外の部分において一対の電極間にアーク放電が生じることがあり、このアーク放電により被処理物が損傷を受ける場合がある。そこで、一対の電極のうちの少なくとも一方の電極の対向面以外の表面にも誘電体を設けて電極を被覆することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
このように電極の対向面と対向面以外の表面、好ましくは電極の表面全面に誘電体を設けて被覆することによって、アーク放電による被処理物の損傷を防止しながら安定したプラズマ処理を行うことができるものである。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−58995号公報(特許請求の範囲、図1、図2等)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電極の対向面と対向面以外の表面に誘電体を設けた場合、電極の対向面のみに誘電体を設けた場合(対向面以外の表面に誘電体を設けない場合)に比べて、電極の対向面の間に印加される電圧が低くなり、従って、電極の対向面の間にストリーマが発生しやすくなって均質なグロー状の放電を安定して生成することが難しかった。
【0008】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、均質なグロー状の放電を安定して生成することができるプラズマ処理装置及びプラズマ処理方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係るプラズマ処理装置は、対向配置された電極1、2のうち、少なくとも一方の電極1(2)の表面に誘電体3を設け、大気圧近傍の圧力下で該電極1、2間に電圧を印加して放電を生起することによって被処理物6をプラズマ処理するプラズマ処理装置において、電極1(2)の表面に設けた上記誘電体3のうち、電極1(2)の対向面4以外に設けた誘電体3bの単位面積当たりの静電容量を、対向面4に設けた誘電体3aの単位面積当たりの静電容量よりも小さくすることを特徴とするものである。
【0010】
本発明の請求項2に係るプラズマ処理装置は、請求項1において、電極1(2)の対向面4以外に設けた誘電体3bの単位面積当たりの静電容量が、対向面4に設けた誘電体3aの単位面積当たりの静電容量の4/5以下であることを特徴とするものである。
【0011】
本発明の請求項3に係るプラズマ処理装置は、請求項1又は2において、電極1(2)の対向面4に設けた誘電体3aの誘電率と対向面4以外に設けた誘電体3bの誘電率とを異ならせることを特徴とするものである。
【0012】
本発明の請求項4に係るプラズマ処理装置は、請求項1又は2において、電極1(2)の対向面4に設けた誘電体3aの厚みと対向面4以外に設けた誘電体3bの厚みとを異ならせることを特徴とするものである。
【0013】
本発明の請求項5に係るプラズマ処理装置は、請求項1又は2において、電極1(2)の対向面4に設けた誘電体3aと対向面4以外に設けた誘電体3bにおいて、誘電率と厚みの両方を異ならせることを特徴とするものである。
【0014】
本発明の請求項6に係るプラズマ処理方法は、請求項1乃至5のいずれかに記載のプラズマ処理装置で発生させたプラズマ5に被処理物6を暴露することによって、被処理物6をプラズマ処理することを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0016】
図1に本発明のプラズマ処理装置の一例を示す。このプラズマ処理装置は、上下に対向配置された一対の電極1、2とこれらに接続される電源10とを備えて形成されている。電極1、2は銅、アルミニウム、真鍮、耐食性の高いステンレス鋼、チタン合金、13クロム鋼などの金属材料で形成されている。また、電極の断面形状は略矩形、略台形、略三角形などをとることができる。また、電極1、2は上下に対向配置されているために、上側に配置される電極1の下面及び下側に配置される電極2の上面がそれぞれ対向面4として形成されていると共に、上側に配置される電極1の上面と側面及び下側に配置される電極2の下面と側面が対向面4以外の表面となるものである。電極1、2の対向面4間の間隔(ギャップ長)は、電極1、2間に印加する電圧や誘電体3の種類や被処理物5の厚みなどに応じて適宜設定可能であるが、例えば、1〜20mmにすることができる。
【0017】
上記の電極1、2の表面全面には板状又は膜状の誘電体3が設けられている。誘電体3を電極1、2の表面に設けるにあたっては、ゴム、テフロン(R)、シリコーン、無機ガラス質等の誘電体3を電極1、2の表面に接着して密着させるライニング方法や、アルミナ、チタン酸バリウム、酸化チタン、PZTなどの粉末をプラズマ中で分散させ、電極1、2の表面に吹き付けるようにするセラミック溶射法や、シリカ、酸化スズ、チタニア、ジルコニア、アルミナなどの無機質粉末を溶剤などにより分散し、電極1、2の表面にスプレー掛けあるいは浸け掛けして被覆した後、400〜1000℃の温度で融着するいわゆる琺瑯被覆方法などを採用することができる。誘電体3の厚みは電極1、2間に印加する電圧や誘電体3の種類などに応じて適宜設定可能であるが、例えば、0.1〜2mmにすることができる。尚、図1のものでは電極1、2の両方に誘電体3を設けたが、いずれか一方の電極1、2のみに誘電体3を設けるようにしても良い。
【0018】
そして、本発明では、電極1、2の対向面4以外の表面に設けた誘電体3bの単位面積当たりの静電容量を、電極1、2の対向面4に設けた誘電体3aの単位面積当たりの静電容量よりも小さくするものである。このように対向面4に設けた誘電体3aの単位面積当たりの静電容量と対向面4以外の表面に設けた誘電体3bの単位面積当たりの静電容量とを異ならせるには、電極1、2の対向面4に設けた誘電体3aの厚みと対向面4以外の表面に設けた誘電体3bの厚みとを異ならせて形成したり、電極1、2の対向面4に設けた誘電体3aの材料の誘電率と対向面4以外の表面に設けた誘電体3bの材料の誘電率とを異ならせて形成したり、あるいは誘電体3a、3bの厚みと誘電体3a、3bの材料の誘電率の両方を異ならせて形成したりすることができる。
【0019】
上記のように形成されるプラズマ処理装置で被処理物6をプラズマ処理するにあたっては次のようにして行う。まず、大気圧近傍の圧力下(93.3〜106.7kPa(700〜800Torr))で電極1、2間に電圧を電源10により印加して電極1、2の対向面4の間の空間に誘電体バリア放電よりグロー状の放電を発生させる。ここで、電極1、2間に印加する電圧は電極1、2の間隔や対向面4に設けた誘電体3aの種類や厚みなどに応じて適宜設定可能であるが、例えば、0.5〜20kVにすることができる。また、電極1、2間に印加する電圧は交番波形を有する電圧あるいはパルス状波形を有する電圧とすることができる。さらに、電極1、2間に印加する電圧は繰り返し周波数を0.5〜200kHzに設定することができるが、これに限定されるものではない。
【0020】
そして、このようにして電極1、2の対向面4の間の空間にグロー状の放電を発生(生起)させることによって、この空間にプラズマ5が生成されるものであり、プラズマ5が生成された空間内に被処理物6を通過させてプラズマ5に暴露させることによって、プラズマ5に含まれているイオンやラジカル等の活性種を被処理物6の表面に供給してプラズマ処理を施すことができるものである。尚、被処理物6としては、回路用基板や液晶用ガラス基板等の板状のものや、フィルムなどを例示することができる。
【0021】
本発明において、上記のプラズマ処理は空気中で行うことができるが、窒素、酸素、二酸化炭素、アルゴン、ヘリウムなどの単独ガスあるいはこれらの混合ガスの雰囲気中で上記のプラズマ処理を行っても良い。また、上記のガスにさらにHやCFやNOなどの反応性ガスを少量添加しても良い。
【0022】
そして、本発明のプラズマ処理装置では、電極1、2の対向面4以外の表面を覆う誘電体3bの単位面積当たりの静電容量を、電極1、2の対向面4を覆う誘電体3aの単位面積当たりの静電容量よりも小さくするので、電極1、2の対向面4の間に印加される電圧を電極1、2の対向面4以外の間に印加される電圧よりも高くすることができ、電極1、2の対向面4の間の空間にストリーマが発生しにくくなって均質なグロー状の放電を安定して生成することができるものであり、従って、均質で安定したプラズマ処理を被処理物6に施すことができるものである。
【0023】
ここで、図3(a)に示すプラズマ処理装置のモデルで本発明の作用を説明する。このプラズマ処理装置は、上下に対向する一対の板状の電極1、2を備えると共に電極1、2間に電圧を印加するための電源10が電極1、2に接続されている。また、電極1、2の対向面4、すなわち、上側の電極1の下面と下側の電極2の上面のそれぞれには板状の誘電体3が配置されている。これら誘電体3は電極1、2の対向面4の全面を覆うようにして設けられている。図3(b)に図3(a)の等価回路を示す。図3(b)に示す符号Cは誘電体3の合成静電容量成分であり、符号Cgは電極1、2のギャップ間(電極1、2の対向面4間の空間)の静電容量成分を示す。
【0024】
図3(a)に示すプラズマ処理装置において、電極1、2のギャップ間に印加される電圧Vgは、以下の数式で示される。
【0025】
【数1】
Figure 2004235105
【0026】
尚、上記のVsは電源10の出力電圧を示す。
【0027】
この式より、電極1、2の表面に配置した誘電体3の静電容量が大きい程、ギャップ間に印加される電圧は大きくなり、また逆に小さい程、ギャップ間に印加される電圧は小さくなる。従って、電極1、2の表面に配置した誘電体3の静電容量を場所によって変化させれば、静電容量の大きな部分ではギャップ間に印加される電圧が高くなるため、放電が生じやすく、また、静電容量の小さな部分では放電が生じにくくなる。
【0028】
本発明ではこのことを応用したものであり、電極1、2の対向面4以外の表面に設けた誘電体3bの静電容量を、電極1、2の対向面4の表面に設けた誘電体3aの静電容量よりも小さくすれば、放電は対向面4間の空間のみ、あるいは少なくとも対向面4間の空間で効率よく生じさせることができ、電極1、2の間の空間で均一な放電を得ることが可能となるものである。
【0029】
本発明において、電極1、2の対向面4以外の表面に設けた誘電体3bの単位面積当たりの静電容量は、電極1、2の対向面4に設けた誘電体3aの静電容量の4/5以下であることが好ましい。対向面4以外の表面に設けた誘電体3bの静電容量が、電極1、2の対向面4に設けた誘電体3aの静電容量の4/5よりも大きいと、両者の静電容量の差が小さすぎて、対向面4以外の部分においても放電が生じる可能性があり、電極1、2の対向面4間での放電が安定して発生しにくくなる恐れがある。また、静電容量の比率の下限については特に制限はなく、電極1、2の表面に設けた誘電体3a、3bの材質及び厚みを調整することにより任意に設定することが可能であるが、現実的な下限としては1/30程度である。対向面4以外の表面に設けた誘電体3bの静電容量を、電極1、2の対向面4に設けた誘電体3aの静電容量の1/30よりも小さくするためには、電極1、2の対向面4に設けた誘電体3aの静電容量を大きくするか、対向面4以外の表面に設けた誘電体3bを厚くする必要があるが、電極1、2の対向面4に設けた誘電体3aの静電容量を大きくするためには、高比誘電率の材料を用いる必要があり、一般的に高価になると共に、誘電体3aの形成も困難になる。また、対向面4以外の表面に設けた誘電体3bを厚くすると、使用する誘電体3bの材料が多くなり、結果として高価なものになると共に、重量も増加することになり、いずれの場合も好ましくない。
【0030】
図2には本発明の他の実施の形態を示す。このプラズマ処理装置は平板状の電極1、2を水平方向に対向させて配置したものであり、その他の構成は図1のものと同様である。従って、これらの電極1、2では互いに向き合う正面が対向面4となり、上面、下面、側面、背面が対向面4以外の表面となるものである。
【0031】
また、このプラズマ処理装置では図1のものと同様にして誘電体バリア放電によりプラズマ5を生成するものであるが、この時、電極1、2の間の空間の上面開口から空気や上記のガスを導入するものである。そして、電極1、2の間の空間で生成されたプラズマ5を、電極1、2の間の空間の下面開口からジェット状に吹き出して、電極1、2の下側(下流側)を通過する被処理物6に吹き付けることによって、被処理物6にプラズマ処理を施すことができるものである。
【0032】
【実施例】
以下本発明を実施例によって具体的に説明する。
【0033】
(実施例1)
図1に示すプラズマ処理装置を形成した。電極1、2は、対向面4が15cm×30cmの大きさを有しており、電極1、2の対向面4に設けた誘電体3aは、比誘電率が20程度となるようにアルミナとチタニアを混合したものを1mmの厚みで溶射することにより形成した。また、対向面4以外の表面に設けた誘電体3bは、比誘電率が10程度のアルミナを1mmの厚みで溶射することにより形成した。
【0034】
このように電極1、2の表面全面に誘電体3を形成した後、電極1、2間の距離が4mmになるように上下に対向させ、プラズマ生成用ガスとして窒素を大気圧状態で導入し、周波数20kHz、印加電圧10kVの正弦波電圧を電極1、2間に印加することによって、プラズマ5を生成した。
【0035】
このような条件で発生させたプラズマ5は、電極1、2の対向面4の間の空間内のみに発生し、電極1、2の間の空間で均一な放電を得ることができた。
【0036】
(実施例2)
図2に示すプラズマ処理装置を形成した。電極1、2は対向面4が3cm×50cmの大きさを有しており、電極1、2の対向面4に設けた誘電体3aは、比誘電率が10程度のアルミナを1mmの厚みで溶射することより形成した。また、対向面4以外の表面に設けた誘電体3bは、誘電体3aと同様のアルミナを2mmの厚みで溶射することにより形成した。
【0037】
このように電極1、2の表面全面に誘電体3を形成した後、電極1、2間の距離が1mmになるように水平方向で対向させ、プラズマ生成用ガスとして窒素を大気圧状態で上流側から導入し、周波数80kHz、印加電圧10kVの正弦波電圧を印加することによって、プラズマを生成した。
【0038】
このような条件で発生させたプラズマは、電極1、2の対向面4の間の空間内のみに発生し、電極1、2の間の空間で均一な放電を得ることができた。
【0039】
尚、このプラズマ処理装置は50cmの幅にわたってプラズマジェットを吹出すことが可能であり、このジェットの下流に被処理物を配置することによりプラズマ処理が可能である。
【0040】
(実施例3)
対向面4以外の表面に設けた誘電体3bの厚みを2mmに形成した以外は、実施例1と同様にした。この実施例3においてもプラズマ5は、電極1、2の対向面4の間の空間内のみに発生し、電極1、2の間の空間で均一な放電を得ることができた。
【0041】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1の発明は、対向配置された電極のうち、少なくとも一方の電極の表面に誘電体を設け、大気圧近傍の圧力下で該電極間に電圧を印加して放電を生起することによって被処理物をプラズマ処理するプラズマ処理装置において、電極の表面に設けた上記誘電体のうち、電極の対向面以外に設けた誘電体の単位面積当たりの静電容量を、対向面に設けた誘電体の単位面積当たりの静電容量よりも小さくするので、電極の対向面の間に印加される電圧を電極の対向面以外の間に印加される電圧よりも高くすることができ、電極の対向面の間の空間にストリーマが発生しにくくなって均質なグロー状の放電を安定して生成することができるものである。
【0042】
また、本発明の請求項2の発明は、電極の対向面以外に設けた誘電体の単位面積当たりの静電容量が、対向面に設けた誘電体の単位面積当たりの静電容量の4/5以下であるので、電極の対向面間での放電がより安定して発生しやすくなり、且つ価格や重量を低く抑えることができるものである。
【0043】
また、本発明の請求項3の発明は、電極の対向面に設けた誘電体の誘電率と対向面以外に設けた誘電体の誘電率とを異ならせるので、簡単な作業で電極の対向面以外に設けた誘電体の単位面積当たりの静電容量を、対向面に設けた誘電体の単位面積当たりの静電容量よりも小さくすることができるものである。
【0044】
また、本発明の請求項4の発明は、電極の対向面に設けた誘電体の厚みと対向面以外に設けた誘電体の厚みとを異ならせるので、簡単な作業で電極の対向面以外に設けた誘電体の単位面積当たりの静電容量を、対向面に設けた誘電体の単位面積当たりの静電容量よりも小さくすることができるものである。
【0045】
また、本発明の請求項5の発明は、電極の対向面に設けた誘電体と対向面以外に設けた誘電体において、誘電率と厚みの両方を異ならせるので、簡単な作業で電極の対向面以外に設けた誘電体の単位面積当たりの静電容量を、対向面に設けた誘電体の単位面積当たりの静電容量よりも小さくすることができるものである。
【0046】
また、本発明の請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載のプラズマ処理装置で発生させたプラズマに被処理物を暴露することによって、被処理物をプラズマ処理するので、均質で安定したプラズマ処理を被処理物に施すことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す断面図である。
【図2】同上の他の実施の形態の一例を示す断面図である。
【図3】(a)は本発明の作用を説明する説明図、(b)は(a)の等価回路図である。
【符号の説明】
1 電極
2 電極
3 誘電体
3a 誘電体
3b 誘電体
4 対向面
5 プラズマ
6 被処理物

Claims (6)

  1. 対向配置された電極のうち、少なくとも一方の電極の表面に誘電体を設け、大気圧近傍の圧力下で該電極間に電圧を印加して放電を生起することによって被処理物をプラズマ処理するプラズマ処理装置において、電極の表面に設けた上記誘電体のうち、電極の対向面以外に設けた誘電体の単位面積当たりの静電容量を、対向面に設けた誘電体の単位面積当たりの静電容量よりも小さくすることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 電極の対向面以外に設けた誘電体の単位面積当たりの静電容量が、対向面に設けた誘電体の単位面積当たりの静電容量の4/5以下であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 電極の対向面に設けた誘電体の誘電率と対向面以外に設けた誘電体の誘電率とを異ならせることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 電極の対向面に設けた誘電体の厚みと対向面以外に設けた誘電体の厚みとを異ならせることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
  5. 電極の対向面に設けた誘電体と対向面以外に設けた誘電体において、誘電率と厚みの両方を異ならせることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載のプラズマ処理装置で発生させたプラズマに被処理物を暴露することによって、被処理物をプラズマ処理することを特徴とするプラズマ処理方法。
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