JPH09212013A - カラー画像形成装置 - Google Patents

カラー画像形成装置

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Publication number
JPH09212013A
JPH09212013A JP8034384A JP3438496A JPH09212013A JP H09212013 A JPH09212013 A JP H09212013A JP 8034384 A JP8034384 A JP 8034384A JP 3438496 A JP3438496 A JP 3438496A JP H09212013 A JPH09212013 A JP H09212013A
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JP
Japan
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bias
transfer
toner
image forming
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Application number
JP8034384A
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English (en)
Inventor
Kimitaka Ichinose
公孝 一瀬
Akihiko Takeuchi
竹内  昭彦
Toshiaki Miyashiro
俊明 宮代
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Original Assignee
Canon Inc
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  • Color Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写材分離時の除電に要するコストおよびス
ペースを低減することができ、また、転写材の抵抗によ
らずに除電を均一に行なって、転写材分離時の剥離放電
による画像の乱れや、分離した転写材搬送中のトナーの
飛び散りの防止を可能としたカラー画像形成装置にあ
る。 【解決手段】 画像形成装置内に設置した温湿度検知器
の絶対湿度検知出力値が水分量6〜7g/空気1m3
下であることにより、転写材の抵抗が109 Ω以上であ
ることを間接的に測定したとき、分離帯電器のコロナ放
電器に印加する放電バイアスの交流バイアスとして矩形
波を印加し、その矩形波の振幅を4〜5kV、周波数を
500〜1000Hzとし、トナーと同極性の電圧の印
加時間T1/トナーと異極性の電圧の印加時間T2の比
が3〜5となるようにT1を一定量長くした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真技術を用
いた多重転写方式のカラー画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、像担持体に形成したトナーによる
可視画像を転写材に転写して画像形成を行なう方法で
は、フルカラーの画像は、マゼンタ、イエロー、シア
ン、ブラックの4色のトナー像を転写材に重ね合わせて
転写することにより形成されている。
【0003】その1つの方法として、転写材を像担持体
に当接した転写ドラムや転写ベルトなどの転写体表面に
吸着させて、像担持体上に順次形成した4色のトナー像
を転写材上に、順々に重ね合わせて転写していく多重転
写方式がある。転写体には、一般に、転写部材である誘
電体シートを中空円筒状に支持した中空ドラム方式の転
写ドラム(中空転写ドラム)や、導電性部材を転写部材
である誘電部材で被覆した固体ドラム方式の転写ドラム
(固体転写ドラム)がある。
【0004】トナー像の転写は、転写バイアスとしてト
ナーと異極性の高圧直流バイアスを転写ドラムの内側か
ら印加して、トナーを像担持体から転写材上に静電的に
転移させることにより行なっている。この転写の開始前
に、転写材表面に転写バイアスと逆極性の電荷を付与し
て、転写材を転写ドラム表面の転写部材に静電吸着させ
ることがよく行なわれる。多重転写が終了すると、転写
材は転写部材から分離して定着ユニットに搬送され、そ
こでトナーが転写材に溶融固定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の転写
ドラムから分離される転写材は、トナー像の転写時に像
担持体から電荷が付与されており、転写材の表面はトナ
ーと同極性に帯電している。固体転写ドラムを用いてい
る場合、このように表面が帯電した転写材を転写ドラム
表面から分離する際、抵抗が高い転写材では、転写材と
転写ドラム表面の間で剥離放電が発生して、転写材上の
転写画像にトナーの飛散による乱れが起こることがあ
る。
【0006】そこで、画像形成装置内で転写材の抵抗を
測定して、抵抗が略109 Ω以上と判断されたとき、転
写材を固体転写ドラムから分離する前に、コロナ放電器
により転写材表面の電荷を除電して、転写材と転写部材
の静電吸着力を弱めることが行なわれる。
【0007】従来、画像形成装置外で転写材の抵抗を測
定する場合は、たとえば三菱油化製ハイレスタHT26
0等の抵抗測定器を使用して、実測することができる。
しかし、このような抵抗測定器を画像形成装置内に設置
することは困難なので、装置内に温湿度検知器を設け
て、その装置がおかれた室内の雰囲気の温湿度の検知出
力値をもとに転写材の抵抗を推定する、間接測定の手法
が多用されている。
【0008】従って、分離除電用のコロナ放電器は、温
湿度検知器による温湿度の検知出力値によって、ON/
OFF動作が制御される。しかしながら、このような温
湿度測定にもとづく転写材の抵抗測定では、抵抗が2オ
ーダー程度ばらつくことがある。このため、本来の抵抗
が中程度の107 〜108 Ωの転写材の場合、剥離放電
による画像の乱れが生じないので、転写材分離時にコロ
ナ放電による除電を行なう必要がないが、温湿度測定に
もとづく抵抗測定によって109 Ω以上と判断されてし
まうと、コロナ放電による除電が行なわれてしまう。
【0009】コロナ放電による除電の場合、転写材表面
の除電と同時に転写材上のトナーの電荷も除電されて、
トナーの転写材に対する付着力が低下する。この転写材
の除電によるトナーの帯電量低下は、転写材の抵抗が低
いほど大きくなる。これは、転写材の抵抗が低いと、コ
ロナ放電によるトナーと同極性の電荷は、転写材のトナ
ーが載っていない部分に集中し、トナーと異極性の電荷
は、転写材のトナーが載っている部分に集中するからで
ある。
【0010】このようなことから、107 〜108 Ω程
度の転写材にコロナ放電による除電の必要がないにもか
かわらず、除電を行なってしまうと、転写材上のトナー
の帯電量が大きく低下して、トナーの転写材への付着力
が著しく小さくなり、このため、転写材の転写ドラムか
らの分離後、定着ユニットへ搬送する過程で、種々の要
因により激しいトナーの飛び散りが発生してしまう。ま
た、定着時にトナーが後方に吹き飛ばされる、いわゆる
尾引き現象を生じることもあった。
【0011】このようなコロナ放電による除電の欠点を
解消する最も簡単な方法は、一度除電した転写材の表面
を分離後に再度帯電することである。しかし、この方法
は、再帯電のためのコロナ放電器等の帯電器を要するの
で、画像形成装置のコストが高くなり、また、定着ユニ
ットへの搬送経路上に帯電器を配置するだけのスペース
を確保しなければならない問題がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、転写材
分離時のコロナ放電による除電の際、放電バイアスとし
て、正弦波の交流バイアスにトナーと同極性のDCバイ
アスを重畳して用いれば、トナーと同極性の電荷の総放
電量をトナーと異極性の電荷の総放電量よりも多くでき
るので、トナーの除電を最小限に食い止めた状態で転写
材表面を除電できることを見出し、先頃、提案した(特
願平7−92539号)。
【0013】しかしながら、この方法では、分離後の転
写材の搬送過程でのトナーの飛び散りを完全に抑制しよ
うとして、放電バイアスにDCバイアスを過度に重畳す
ると、転写材の表面を均一に除電できず、結局、コロナ
放電による除電を行なわないのと同じ結果になって、転
写材の分離時に剥離放電が発生する問題がある。
【0014】また、DCバイアスを重畳することから、
そのための高圧直流電源を必要とし、高圧直流電源が増
える分だけ装置のコストが増大し、また余分なスペース
を必要とする問題がある。
【0015】本発明の目的は、転写材分離時の除電に要
するコストおよびスペースを低減することができるとと
もに、転写材の抵抗によらずに除電を均一に行なって、
転写材分離時の剥離放電による画像の乱れや、分離した
転写材搬送中のトナーの飛び散りを防止可能としたカラ
ー画像形成装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明にか
かるカラー画像形成装置にて達成される。要約すれば、
本発明は、導電性の転写電極を誘電部材で被覆した転写
体上に転写材を吸着、担持し、その転写材上に像担持体
上に順次形成されたカラー現像剤による各色の可視画像
を、転写電極に現像剤と逆極性の直流バイアスを印加す
ることにより順々に転写し、各色の可視画像の転写後、
転写材を転写体から分離し、画像形成装置本体内の温湿
度検知器が一定の検知出力値を示した場合には、転写体
に近接して対向配置した分離帯電器に交流バイアスを印
加して、転写材に電荷を付与して除電してから、転写材
を転写体から分離するカラー画像形成装置において、前
記分離帯電器に印加する交流バイアスの波形を矩形波と
し、その正電圧成分と負電圧成分のうちの現像剤と同極
性側の電圧成分の印加時間を一定量長くしたことを特徴
とするカラー画像形成装置である。
【0017】本発明によれば、前記交流バイアスの振幅
が3〜6kV、周波数が100〜1000Hz、現像剤
と同極性側の電圧成分の印加時間/現像剤と異極性側の
電圧成分の印加時間の比が1〜5とされる。また、前記
交流バイアスに、現像剤と同極性の直流バイアスを重畳
させることができ、直流バイアスが300〜2000V
とされる。前記温湿度検知器の検知出力値に応じて、前
記直流バイアス値を離散的もしくは連続的に変化させる
ことができる。また、前記温湿度検知器の検知出力値に
応じて、前記交流バイアスの前記印加時間の比を離散的
もしくは連続的に変化させることができる。
【0018】本発明の考えは、転写材分離時のコロナ放
電によって転写材表面を除電するに際し、放電バイアス
に直流バイアスを重畳することなしに、トナーと同極性
の電荷の総放電量をトナーと異極性の電荷の総放電量よ
りも多くして、トナーの除電を最小限に食い止めた状態
で転写材表面を除電することを実現し、そのための高圧
直流電源を不要にし、コストダウンおよび省スペース化
を図るものである。
【0019】そのために、本発明では、コロナ放電器に
印加する放電バイアスの交流バイアスとして矩形波を用
い、その矩形波のトナーと同極性の電圧の印加時間を、
異極性の電圧の印加時間より一定量長くしたことが大き
な特徴である。以下、説明する。
【0020】高圧交流電源の性能上、コロナ放電器に印
加する交流バイアスの波形は、その正負の電圧の切り替
え時に多少ともなまる。そこで、片側のバイアス印加時
間を短くしすぎると、短くした側の電圧がなまりにより
低くなりすぎて、有効な放電がなされなくなる。すなわ
ち、一方の印加時間を短くすることはできない。従っ
て、転写材の抵抗が低い場合、コロナ放電による転写材
の除電により転写材上のトナーの電荷が除電されるのを
完全に抑制するのが難しい。
【0021】転写材分離時の転写材表面の除電による剥
離放電を防ぐ効果は、転写材表面の電位分布ができるだ
け均一になるように除電できるほど高い。しかし、正弦
波の交流バイアスでは、その電圧が正から負、負から正
に切り替わる電圧が低い領域で、コロナ放電が生じな
い。これに対し、矩形波の交流バイアスでは、事実上、
電圧が低い領域なしに瞬時に正から負、負から正に切り
替わるので、常にコロナ放電が発生する。従って、矩形
波方が正弦波よりも放電量が多くなり、転写材表面をよ
り均一な電位とすることができる。
【0022】そのため、分離した転写材搬送中のトナー
の飛び散り防止、つまり、トナーの除電を最小限に食い
止めた状態での転写材表面の除電をするための、トナー
と同極性の電荷の総放電量をトナーと異極性の電荷の総
放電量よりも多くする割合は、矩形波の交流バイアス場
合、正弦波の交流バイアスの場合に比べて、より多くし
ても剥離放電はおきにくくなる。
【0023】以上のようなことから、本発明では、転写
材分離時のコロナ放電器に印加する放電バイアスの交流
バイアスとして矩形波を用いた。
【0024】トナーと同極性の電荷の総放電量をトナー
と異極性の電荷の総放電量より多くことは、トナーと同
極性の電圧の印加時間をトナーと異極性の電圧の印加時
間よりも一定時間だけ長くする方法、あるいはこの方法
にトナーと同極性の直流バイアスを重畳する方法を組合
せることにより、所望値に設定することができる。
【0025】上記において、分離時の転写材除電にとも
なうトナー除電を極力なくして、分離した転写材の搬送
中のトナーの飛び散りを不発生とするように、トナーと
同極性の電荷の総放電量をトナーと異極性の電荷の総放
電量よりも多くする割合を、抵抗が107 Ωの転写材に
対して設定すると、1011Ω以上の転写材では、正弦波
の交流バイアスを用いたときほど悪くはないが、転写材
分離時に剥離放電による画像乱れが多少生じることがあ
る。
【0026】そこで、本発明の他の態様では、いずれの
抵抗の転写材を用いても、剥離放電による画像の乱れや
搬送中のトナー飛び散りを不発生とするために、トナー
同極性の電荷の総放電量をトナーと異極性の電荷の総放
電量よりも多くする割合は、転写材の抵抗に応じて設定
して制御するようにする。
【0027】前述したように、画像形成装置内での転写
材の抵抗測定は、装置内の温湿度検出器の検知出力に基
づく間接測定によっている。従って、転写材の吸湿が少
なく抵抗が高い、ある一定湿度以下の値を示したとき
に、転写材の分離時、コロナ放電による転写材の除電を
行なう。
【0028】トナーと同極性の電荷の総放電量をトナー
と異極性の電荷の総放電量よりも多くする割合は、転写
材の抵抗が高目のとき、転写材分離時の剥離放電防止の
ために小さめ目にする。転写材の抵抗が低目のとき、分
離した転写材搬送時のトナーの飛び散り防止のために、
総放電量の比を大き目にする。具体的には、分離コロナ
放電が行なわれる湿度範囲内において、湿度が低いと
き、トナーと同極性の電荷の総放電量をトナーと異極性
の電荷の総放電量よりも多くする割合を小さく、湿度が
高いとき、割合を大きくする。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を詳細に説明する。
【0030】実施例1 本発明のカラー画像形成装置の一実施例を図1に示す。
本装置は、転写体として固体転写ドラム14を用いてお
り、この固体転写ドラム14は、アルミニウムシリンダ
ー3上に導電性弾性体からなる転写電極4を貼り付け、
その転写電極4の表面を誘電体シート2で被覆してなっ
ている。
【0031】本実施例では、導電性弾性体4として導電
性EPDNスポンジゴムを用い、誘電体シート2として
厚さ約75μmのPVdFシートを用いたが、このよう
な材料構成が、転写性および転写材の吸着性に好ましか
った。現像剤には、一成分現像剤の負帯電性のトナーを
用いた。
【0032】本実施例のカラー画像形成装置において、
画像形成が開始されると、図示しない給紙カセットある
いはマルチフィーダーから給紙された転写材が、ガイド
12を通って転写ドラム14に運ばれる。転写ドラム1
4には高圧電源5により、転写バイアスとして正の直流
バイアスが印加されている。
【0033】転写ドラム14に運ばれた転写材は、転写
ドラム14表面の一所に設けた図示しない把持部材によ
りその先端を固定され、これと同時に吸着ローラ13が
転写材を介して転写ドラム14に当接される。この吸着
ローラ13には高圧電源15により、吸着バイアスとし
て転写バイアスに負の直流バイアスを重畳した電圧が印
加されており、吸着ローラ13の当接により転写材に負
の吸着電荷が与えられる。転写材の全体は、吸着ローラ
13により吸着バイアスによる負の電荷を与えられなが
ら、転写ドラム14の回転にともない転写ドラム14の
回りに巻き付けられて、その誘電体シート2の表面に静
電吸着される。
【0034】このようにして転写ドラム14上に担持さ
れた転写材は、転写ドラム14の回転により感光ドラム
6と対向した転写部へ搬送され、感光ドラム6と接触さ
れる。感光ドラム6上には、第1色目の潜像に付着した
負帯電性のトナーからなる第1色目のトナー像、たとえ
ばマゼンタトナー像が形成され、そのマゼンタトナー像
が転写部を通過する転写材に、転写バイアスの作用によ
り転写される。このとき転写材の白地部も感光ドラム6
から負の電荷をもらうため、転写材表面の全体が負に帯
電することになる。
【0035】転写ドラム14上に担持された転写材は、
転写ドラム14の回転により、その後、転写部をさらに
3回通過して、感光ドラム6上に順次形成されるシア
ン、イエロー、ブラックのトナー像が転写材に順々に重
ね合わせて転写される。このようにして4色のトナー像
が転写された転写材は、次いで把持部材による先端部の
把持を解除した後、先端部を強制的に転写ドラム14表
面から持ち上げて、ガイド11に沿って搬送することに
より、転写ドラム14から分離される。ガイド11に沿
って搬送された転写材は、定着ローラ9および加圧ロー
ラ10を備えた定着ユニットに至り、そこで熱および圧
力による定着を施すことにより、4色のトナーが溶融し
て混色および固定され、フルカラーのプリント画像とさ
れた後、画像形成装置の機外に排出される。
【0036】転写材を転写ドラム14から分離する箇所
の直前位置に、分離除電器としてコロナ放電器1が転写
ドラム14に近接して配置されている。このコロナ放電
器1には接地した高圧交流電源7が接続され、電源7に
は画像形成装置内に設置した温湿度検知器16の出力端
が接続されている。転写ドラム14からの転写材の分離
時、温湿度検知器16の検知出力値を条件にして、高圧
交流電源7から交流バイアスをコロナ放電器1に印加す
ることにより、コロナ放電を発生させて転写材の表面が
除電される。
【0037】固体転写ドラム14の場合、上述したよう
に、抵抗が略109 Ω以上の転写材(紙)で、分離時に
剥離放電が発生する。本発明者等が転写材として種々の
紙を用いて調べたところ、転写材の抵抗が109 Ω以上
となるのは、画像形成装置を置いた室内の雰囲気の絶対
湿度が水分量6〜7g/空気1m3 以下のときであるこ
とが確認された。
【0038】そこで、本実施例では、画像形成装置内に
設置した温湿度検知器16の絶対湿度検知出力値が水分
量6〜7g/m3 以下のとき、分離コロナ放電を行なっ
て転写材の表面を除電することにより、転写材分離時の
剥離放電の発生をなくし、剥離放電による画像乱れを防
ぐようにする。出力値が6〜7g/m3 以上のときは、
分離コロナ放電を行なわないように制御する。
【0039】この分離コロナ放電は、本来、転写材表面
の電荷を除電するためのものであるが、転写材上のトナ
ーの電荷も減少させられるので、トナーの転写材への付
着力が弱まり、分離した転写材を定着ユニットに搬送す
る途中で、トナーの飛散が生じる。
【0040】そこで、本実施例では、コロナ放電器1に
印加する交流バイアスとして、図2に示すように、トナ
ーと同極性の電圧、すなわち負の電圧の印加時間T1
を、トナーと逆極性の電圧、すなわち正の電圧の印加時
間T2よりも長く設定した矩形波を用いた。このような
トナーと同極性の電圧の印加時間を長くした矩形波によ
れば、トナーと同極性の電荷の総放電量をトナーと異極
性の電荷の総放電量よりも大とできるので、トナーの電
荷減少を最小限に食い止めた状態で転写材表面を除電す
ることができる。しかし、負の電圧の印加時間T1を正
の電圧の印加時間T2よりも過剰に長くすると、交流バ
イアスの印加効果が低下して剥離放電を招く。
【0041】一般に、剥離放電を防止するためには、矩
形波の振幅を4〜5kV、周波数を500〜1000H
z(1kHz)とするのがよい。この条件に加えて、負
の電圧の印加時間T1/正の電圧の印加時間T2の比
(デューティ比)を3〜5とすると、転写材搬送中のト
ナーの飛び散りをある程度まで抑制できることが確認さ
れた。また、剥離放電が起こらないことも確認された。
【0042】本実施例における転写材搬送中のトナーの
飛び散り防止効果は、正弦波の交流バイアスに直流バイ
アスを重畳した従来の技術と同程度であるが、本実施例
によれば、その直流バイアス用の直流電源を必要としな
い分、画像形成装置のコストダウンおよび省スペース化
が図られる。
【0043】実施例2 図3は、本発明の画像形成装置の他の実施例を示す構成
図、図4は、本実施例で用いた放電バイアスを示す波形
図である。
【0044】本実施例では、高圧交流電源7に接地した
高圧直流電源8を接続して、固体転写ドラム14からの
転写材の分離時、コロナ放電器1に印加する放電バイア
スとして、図4に示すように、矩形波の交流バイアスに
直流バイアスを重畳して使用したことが特徴である。
【0045】転写材の抵抗が107 Ωの中程度の場合、
転写材搬送中のトナーの飛び散りを完全に防止するため
には、矩形波のトナーと同極性側の電圧(負電圧)の印
加時間を十分に長くして、トナーと同極性の電荷の総放
電量をトナーと異極性の電荷の総放電量よりも極めて多
くすればよいが、実際には高圧交流電源の性能の関係
で、電圧の正負の切り替わり時に波形のなまりがあるの
で、総放電量を十分に多くできない。
【0046】そこで、本実施例では、図4に示したよう
に、トナーと同極性の負の直流バイアスを重畳して、ト
ナーと同極性の電荷の総放電量をトナーと異極性の電荷
の総放電量よりも極めて多くした。
【0047】本実施例の数値例を示すと、矩形波バイア
スの振幅を4〜5kV、周波数を50〜1000Hzと
し、負の電圧の印加時間(T1)/正の電圧の印加時間
(T2)の比(デューティ比)を1〜5、直流バイアス
を−300〜−1500Vとすることにより、107 Ω
の転写材に対し、分離時の剥離放電による画像乱ればか
りでなく、分離した転写材搬送中のトナーの飛散を防止
効果を発揮させることができた。
【0048】なお、最も好ましい条件は、矩形波バイア
スの振幅が4.3kV、周波数が750Hz、デューテ
ィ比が3、直流バイアスが−1500Vであった。
【0049】実施例3 図5は、本発明のさらに他の実施例を示す構成図であ
る。本実施例では、画像形成装置の温湿度検知器16の
検知出力を高圧交流電源7だけでなく、高圧直流電源8
にも入力して、重畳する直流バイアスの電圧をも変更で
きるようにした。
【0050】実施例2の方法の場合、107 Ωの転写材
に対しては、分離後の転写材搬送中のトナー飛び散りを
完全に防止することができるが、1011Ω以上の転写材
に対しては、トナーと同極性の電荷総放電量がトナーと
異極性の電荷総放電量よりも多くなりすぎて、コロナ放
電により転写材の表面を十分に除電できず、分離の際に
剥離放電が発生してしまうことがある。
【0051】転写材の抵抗が1011Ω以上とかなり高い
ときには、トナーと同極性の電荷総放電量がトナーと異
極性の電荷総放電量よりも多くなる割合をある程度小さ
くしても、転写材搬送中のトナーの飛び散りは防止する
ことができる。そこで、本実施例では、転写材の抵抗に
応じて、矩形波の交流バイアスのトナーと同極性の電圧
の印加時間、およびトナーと同極性の直流バイアスの電
圧の両者を、温湿度検知器16からの湿度検知出力値に
応じて制御するようにした。
【0052】本実施例における制御法を図6に示す。コ
ロナ放電器1に印加する放電バイアスの交流バイアスは
矩形波で、図6(a)〜(c)に示すように、トナーと
同極性の負の電圧の印加時間(T1)/トナーと異極性
の正の電圧の印加時間(T2)のデューティ比を変えて
ある。いずれも、矩形波の振幅は4.3kV、周波数は
750Hzである。また、交流バイアスに重畳する直流
バイアスも、図6(a)〜(c)に点線で示すように、
それぞれ変えてある。
【0053】さて、本実施例では、検知出力値の水分量
が7g/m3 以上のときは、転写材分離時のコロナ放電
(分離コロナ放電)による除電を行なわない。検知出力
値の水分量が5〜7g/m3 のときは、図6(a)のよ
うに、負の電圧の印加時間(T1)/正の電圧の印加時
間(T2)のデューティ比を3、直流バイアスを−15
00Vとする。検知出力値の水分量が3〜5g/m3
ときは、図6(b)のように、電圧印加時間のデューテ
ィ比を2、直流バイアスを−1000Vとする。検知出
力値の水分量が3g/m3 以下のときは、図6(c)の
ように、電圧印加時間のデューティ比を1、直流バイア
スを−500Vとする。
【0054】このような分離コロナ放電バイアスの制御
法によれば、分離した転写材搬送中のトナーの飛び散り
や定着時の尾引き現象、分離時の剥離放電による画像乱
れを完全に抑制できることがわかった。
【0055】本実施例では、画像形成装置が置かれた雰
囲気の絶対湿度(水分量)によって、トナーと同極性
(負)、異極性(正)の電圧印加時間の比を段階的に変
えて、トナーと同極性の電荷の総放電量をトナーと異極
性の電荷の総放電量よりも多くする割合を段階的に変え
る制御を行なったが、電圧印加時間の比を連続的に変え
て、総放電量の多くする割合を連続的に変える制御を行
なってもよい。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、複数
色のトナー像を転写した転写材を転写体から分離するに
際して、転写材の剥離放電防止のために、分離帯電器に
印加する放電バイアスの交流バイアスを矩形波とし、そ
の正電圧成分と負電圧成分のうちの現像剤と同極性側の
電圧成分の印加時間を一定量長くしたので、分離した転
写材の搬送中のトナーの飛散を防止することができ、さ
らに、交流バイアスに直流バイアスを重畳するための直
流電源が不要になるので、コストダウン、省スペース化
を図ることができる。
【0057】また、前記矩形波の交流バイアスに現像剤
と同極性の直流バイアスを重畳し、その交流バイアスの
振幅を3〜6kV、周波数を100〜1000Hz、現
像剤と同極性の電圧の印加時間/現像剤と異極性の電圧
の印加時間の比を1〜5とし、直流バイアスを300〜
2000Vとすることにより、転写材の抵抗が中程度の
107 Ω程度であっても、分離した転写材搬送中のトナ
ーの飛び散り防止が可能になる。
【0058】さらに、温湿度検知器の検知出力値に応じ
て、前記直流バイアス値を離散的もしくは連続的に変化
させ、および/または前記矩形波の交流バイアスの現像
剤と同極性の電圧の印加時間/現像剤と異極性の電圧の
印加時間の比を離散的もしくは連続的に変化させること
により、転写材の抵抗によらずに、分離した転写材搬送
中のトナーの飛び散りや定着時の尾引き、転写材分離時
の剥離放電による画像の乱れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラー画像形成装置の一実施例を示す
概略構成図である。
【図2】図1の画像形成装置の転写ドラムからの転写材
の分離時にコロナ放電器に印加する放電バイアスの波形
を示す図である。
【図3】本発明のカラー画像形成装置の他の実施例を示
す概略構成図である。
【図4】図2の画像形成装置の転写ドラムからの転写材
の分離時にコロナ放電器に印加する放電バイアスの波形
を示す図である。
【図5】本発明のカラー画像形成装置のさらに他の実施
例を示す概略構成図である。
【図6】図5の画像形成装置の転写ドラムからの転写材
の分離時にコロナ放電器に印加する放電バイアスの波形
を示す図である。
【符号の説明】
1 コロナ放電器 2 誘電体シート 3 アルミニウムシリンダー 4 転写電極 6 感光ドラム 7 高圧交流電源 8 高圧直流電源 14 固体転写ドラム 16 温湿度検知器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性の転写電極を誘電部材で被覆した
    転写体上に転写材を吸着、担持し、その転写材上に像担
    持体上に順次形成されたカラー現像剤による各色の可視
    画像を、転写電極に現像剤と逆極性の直流バイアスを印
    加することにより順々に転写し、各色の可視画像の転写
    後、転写材を転写体から分離し、画像形成装置本体内の
    温湿度検知器が一定の検知出力値を示した場合には、転
    写体に近接して対向配置した分離帯電器に交流バイアス
    を印加して、転写材に電荷を付与して除電してから、転
    写材を転写体から分離するカラー画像形成装置におい
    て、前記分離帯電器に印加する交流バイアスの波形を矩
    形波とし、その正電圧成分と負電圧成分のうちの現像剤
    と同極性側の電圧成分の印加時間を一定量長くしたこと
    を特徴とするカラー画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記交流バイアスの振幅が3〜6kV、
    周波数が100〜1000Hz、現像剤と同極性側の電
    圧成分の印加時間/現像剤と異極性側の電圧成分の印加
    時間の比が1〜5である請求項1の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記交流バイアスに、現像剤と同極性の
    直流バイアスを重畳させる請求項1または2のカラー画
    像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記直流バイアスが300〜2000V
    である請求項3の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記温湿度検知器の検知出力値に応じ
    て、前記直流バイアス値を離散的もしくは連続的に変化
    させる請求項2、3または4のカラー画像形成位置。
  6. 【請求項6】 前記温湿度検知器の検知出力値に応じ
    て、前記交流バイアスの前記印加時間の比を離散的もし
    くは連続的に変化させる請求項1、2、3、4または5
    のカラー画像形成位置。
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