JPH06161296A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH06161296A
JPH06161296A JP4332161A JP33216192A JPH06161296A JP H06161296 A JPH06161296 A JP H06161296A JP 4332161 A JP4332161 A JP 4332161A JP 33216192 A JP33216192 A JP 33216192A JP H06161296 A JPH06161296 A JP H06161296A
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JP
Japan
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transfer
image
electric field
transfer material
toner
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Application number
JP4332161A
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English (en)
Inventor
Akira Watanabe
辺 顕 渡
Toru Obuchi
渕 徹 大
Masahiro Ito
藤 政 宏 伊
Takeo Tsunemi
見 健 夫 常
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】像担持体と、これに近接配置した転写材担持体
と、装置内部に湿度検出手段を設けた画像形成装置にお
いて、湿度情報によって転写時要件を変化させた安定的
に良質の画像を得る。 【構成】転写材の厚み方向に流れる過渡充電電流、また
は定常電流、または表面電流を検出して、湿度検出手段
によって転写電流を制御するとともに前記電流をも転写
電界の制御に寄与させ、ないしは転写前に像担持体上の
トナー像の帯電量を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】この発明は、静電複写機、同プリ
ンタなど静電転写プロセスを利用する画像形成装置に関
するものである。
【0002】
【従来技術と解決すべき課題】上記のような周知の画像
形成装置において、カラー画像を得られる装置が種々提
案されている。
【0003】「図39」はこのようなフルカラー画像形
成装置の典型的な一例を示す概略側面図である。これに
ついて略述すると、画像形成装置本体内部には紙面に垂
直方向に軸線を有する回転円筒状の像担持体3が配設し
てあり、その周辺には、像担持体表面を一様に帯電させ
るための一次帯電器4、この帯電面に、たとえば画像変
調されたレーザビームを投射して静電潜像を形成する画
像信号E、形成された潜像にトナーを付与する現像装置
1をそなえている。
【0004】像担持体の回転方向にみて現像装置よりも
下流側には、転写ドラム9が、像担持体3に平行に近接
配置してある。転写ドラム9は、とくに図示はしない
が、適宜の間隔を隔てて対置された一対のリング部材を
巾狭の連結部材で一体に結合し、該リング部材の円周方
向に合致するように、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リフツ化ビニリデン樹脂などの誘電体材料からなる厚み
150μm程度の転写シートを展張して形成してあり、
前記連結部材の位置に軸線方向に転写材先端を把持する
グリッパ7が設けてある。
【0005】図示の場合、前記現像装置1は回動方式
で、像担持体の軸線に平行に延びる4個の現像器1Y、
1M、1Cおよび1BKが一体的に構成されており、こ
の現像装置1が回動することによって、各現像器が順次
像担持体に近接する作動位置を取り得るようになってい
る(図では現像器1Yが作動位置にある)。上記各現像
器には1Y、1M、1C、1BKには、それぞれイエロ
ートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックト
ナーが収納されているものとする。
【0006】上記以外の構成を、以下装置の作動ととも
に説明する。カセット等から取り打さた転写材Pは、第
1レジストローラ5、第2レジストローラ6を経て前記
転写ドラム9に搬送される。
【0007】転写材の先端が転写ドラム9に達すると、
これにタイミングを合わせてこの位置に到来するグリッ
パ7によって該先端が把持され、これによって転写材は
転写ドラムに載置されてこれとともに走行する。
【0008】転写材が、像担持体3と転写ドラム9とが
対向する転写部位に達すると、このときまでに、原稿の
イエロー成分による潜像が像担持体に形成され、ついで
現像器1Yによってイエロートナーが該潜像に供給され
て出来たイエロートナー像が前記転写部位に到来してお
り、これとともに転写帯電器10に転写バイアスが印加
され、よって形成される電界の作用で像担持体側のイエ
ロートナー像は転写材に転移するとともに、これによっ
て転写材は転写ドラムを構成する転写シートに静電的に
吸着される。
【0009】その後、転写材は転写ドラム9とともに回
転走行して再び前記転写部位に達するが、このときまで
に、像担持体3上には原稿のマゼンタ成分による潜像が
形成され、ついで、このときまでに作動位置に到来して
いる現像器1Mからマゼンタトナーが供給されて形成さ
れたマゼンタトナー像転写部位に到来してイエロートナ
ー像にマゼンタトナー像が重畳転写される。
【0010】同様に、転写材Pにはシアントナー像、ブ
ラックトナー像が順次転写転写された後、内側除電帯電
器13、外側除電帯電器11によって転写材の除電が行
われ、剥離放電を防止するための帯電器14、分離爪1
5の作用で転写ドラムから分離された転写材は搬送路1
6、定着部位17を経て機外に排出される。図示符号1
2は、各現像工程終了ごとに像担持体3をクリーニング
するクリーナ、符号18は転写材分離後に転写ドラムの
転写シートをクリーニングするクリーナ、符号19はク
リーニング補助部材である。
【0011】このような画像形成装置においては、とく
に環境湿度の変化によって、像担持体の表面感光層の電
位特性、現像剤中のトナーの帯電特性、転写材の転写特
性等が著しく変化するので、像担持体近傍に温湿度セン
サや像担持体表面電位を測定する電位センサを配設し
て、これによって表面電位、露光量、現像バイアス、転
写電流、除電、分離電流などを制御しており、このよう
な問題を解決すべく、例えば、特開昭56ー77850
号、同57ー26858号、同57ー35871号、同
57ー84463号、特開平2ー53790号、同2ー
53791号など幾多の提案がなされている。
【0012】また、転写材として多用されている紙の場
合、吸湿によってその抵抗値、表面抵抗値が顕著に変化
するので、この抵抗変化による転写電流あるいは除電、
分離出力の制御についても、特公昭54ー34834
号、同62ー50782号等の提案がなされている。
【0013】上記のような湿度に対する転写、除電条件
の制御は、通常の比較的湿度変化の速度の緩やかな場合
には一定の機能が期待できるが、以下のような場合には
転写特性が一致せず転写不良による画質の劣化を招来す
る欠点を免れなかった。例えば、(1)防湿梱包されて
いる転写紙を高湿環境下で開封した場合、(2)冬期な
どで急に暖房が入って転写紙が吸湿した場合や冷所に保
管されていた転写紙を暖かい室内で使用して吸湿した場
合、(3)夏期などで急に冷房がはいって室内が低湿に
なったのに転写紙が吸湿状態のまま使用された場合、
(4)高湿環境下で連続コピーを行った場合、湿度の影
響を受けている上部の転写紙と受けていない下部の転写
紙を共に使用した場合、(5)メーカー指定以外の転写
紙を使用した場合、などの場合、一般に転写紙は吸湿に
要する時間は短いが、水分を放出して乾燥するには長い
時間を要するので、安定した環境状態から上記のように
急激に環境が変ると、湿度センサが実際の転写紙の吸湿
状態を示さない場合が生じ、また現実に使用されている
転写紙は海外紙を含めて千差万別であるのが現状である
ため、湿度センサの出力値だけから転写紙の体積抵抗
率、静電容量ないしは表面抵抗率を正確に判断すること
は困難である。
【0014】転写材たる転写紙が湿度に対して極めて敏
感であることは良く知られているとおりで、実際に低湿
環境から高湿環境への変化にともなって、体積抵抗率
が、たとえば1014Ωcmから1010Ωcmまで変化し
て転写条件が大きく変ることもあるというのが現状であ
る。「図40」は20。C、60%RHに置ける体積抵
抗値が2×1013Ωcmの転写紙の各環境下での転写電
流と転写効率(画像濃度)の関係を略示し、「図41」
は各環境下において最大転写効率が得られる体積低効率
と転写電流との関係を略示するものである。図中のH/
H、N/NおよびL/Lはそれぞれ高温高湿、常温常
湿、低温低湿を示している。
【0015】前記のように転写紙は湿度によってその体
積抵抗率が極端に変るので、良質の画像を得るのにこの
ことを考慮して転写電流を制御するする必要があること
は云うまでもない。併しながら、反面「図41」からも
わかるように、各環境で抵抗が一定でも最大転写効率が
得られる転写電流は一定ではなく、転写材の抵抗値から
のみ転写条件を設定しても良好な画像が得られるとは限
らない。
【0016】ところで前述のような画像形成装置におい
ては、転写材を担持する転写シートの体積抵抗率の湿度
特性は「図42」のように変化するもので、このことか
ら、本出願人は、この種の装置における転写条件につい
ては、転写材の抵抗特性、静電容量特性のほかに、転写
シートの湿度特性による体積抵抗率の変化を考慮する必
要があることを確認した。
【0017】本発明はこのような観点からなされたもの
で、その一つの目的は、転写材を担持する転写材担持体
を備えた画像形成装置において、転写の直前に転写材の
すべてについて、転写材の厚み方向の過渡充電電流を検
出することによって転写材、転写シートの状態を正確に
把握し、環境条件、転写材種にかかわらず、常時安定し
て良好な転写を行い得るような画像形成装置を提供する
ことにある。
【0018】また本発明の他の目的は、上述のような画
像形成装置において、転写材に流入する定常電流を検出
することによって転写材、転写シートの状態を正確に把
握して、環境条件、転写材種にかかわらず、常時安定し
て良好な転写を行い得るような画像形成装置を提供する
ことにある。
【0019】さらに、前述のような画像形成装置におい
ては、転写終了後に転写シートから転写材を分離するた
めに、除電、分離帯電器11、13、剥離放電防止用帯
電器14などをそなえて、分離時の剥離放電によるトナ
ーの飛び散り、放電模様抜け、或いは分離爪15と転写
材との接触のさい、とくに転写材が高抵抗の場合、転写
材裏面に保持されていた電荷のリークなどによって画像
が乱れるのを防止している。
【0020】ところが、転写材の抵抗、とくにその表面
抵抗が低い場合には、除電、分離電流が転写材表面を流
れ、転写領域をとおって像担持体3にまで流入すること
がある。一般に除電、分離放電の極性は転写バイアスと
は逆極性であるので、転写領域で転写電界を弱めたり乱
したりして、カラー画像形成装置のような多重工程を行
う場合には最終色のトナーが乱れて、画像濃度不足、画
像抜け等の画像欠陥を発生するおそれがあり、湿度情報
のみを基準にして除電、分離電流を制御するのみでは良
質の画像を安定的に得るのは困難であった。
【0021】従って、本発明のさらに他の目的は、前述
のような転写材担持体をそなえた画像形成装置におい
て、転写材の表面電流を検知し、これによって分離、除
電のための電界を制御して、分離部位における画質劣化
の発生を阻止して良好な画像を得られる画像形成装置を
提供することにある。
【0022】既述のような、転写材担持体を備えた画像
形成装置においても、その作動にあたっては各現像器内
の現像剤が攪拌されて摩擦帯電によって帯電するように
なっているが、従来の装置では以下のような欠点を免れ
ない。これについて略述すると、
【0023】(1)現像剤の攪拌を続ければトナーの帯
電量は当然多くなるので、連続プリントを行った場合に
は、電源を入れた直後のトナーと連続プリントを行った
ときの画像濃度に差異が出てくる。
【0024】(2)トナーの単位重量当たりの帯電量q
/m[μC/g]は、通常単位重量当りの表面積にほぼ
比例する。従って、画像の高品質化のためにトナーの小
粒化をはかった場合、同材質のトナーでは電荷量が大き
くなる。その結果、像担持体と、現像されてこれに付着
しているトナーとの間の引力、像担持体への鏡映力が過
大となって転写効率が低下する。
【0025】(3)温湿度など環境条件の変動によって
トナーの帯電量が変化するので転写効率も変り、ひいて
は環境によって画像濃度に変化が生ずることになる。近
年における高画質化をねらったトナーの小粒子化によっ
て、トナーの帯電量の環境による変化はより顕著になっ
てきている。湿度によるトナーの帯電量の変化の一例
を、粒径を異にする2種のトナーについて「図19」は
示してある。
【0026】上記(2)及び(3)については、現像剤
中に帯電制御剤を混入することによって一定の効果がえ
られるが、反面、クリーニング機能の低下を促進するお
それがあるなど、上記の問題を何等の支障なく解決出来
るような手段は従来なかった。
【0027】(4)環境の変化によって最適な転写電界
を得るために印加する転写バイアスが異なってくるが、
この印加バイアスの変動とトナーの帯電量の変化とが充
分対応するとは云えず、このために画像濃度や画質が湿
度によって変化してしまう。
【0028】本発明のさらにまた他の目的は、像担持体
上のトナー像を電界によって転写材に転移させるように
した画像形成装置において、転写に先立って像担持体上
のトナーの帯電量を環境湿度によって制御して、環境変
動にかかわらず常時安定して良好な画像を得られるよう
な画像形成装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0029】転写前の位置に転写前帯電器を配設して、
転写に先立って像担持体上のトナーの帯電量を制御する
ことによって、環境変動にかかわらず安定して高い転写
効率を得られることは上述のとおりであるが、反面この
ような手段では非画像部位のカブリトナーの量が増大し
て画質の劣化を招来するおそれがある。
【0030】これについて一言すると、トナーの帯電量
は通常すべて一定ではなく、帯電していないもの、所期
の極性とは反対極性に帯電したものなどが僅かではある
が存在している。従って、反転現像の場合「図43」に
摸式的に示すように、像担持体の非画像部に無極性、逆
極性のトナーが付着してしまう。これらのトナーは通常
転写材に転写されにくく、たとえ転写されても少量であ
るのでさして画質に影響はない。
【0031】ところが転写前の時点でトナーの帯電量を
制御すると、非画像部に存在するトナーの帯電量まで転
写可能のレベルに変化させるおそれがあり、これらのト
ナーが転写材に転写されてカブリトナーとなって画質の
劣化を招来する。
【0032】本発明のさらにまた他の目的は、このよう
な事態に対処すべくなされたものであって、転写前の時
点で像担持体上のトナーの帯電量を制御するようにした
画像形成装置に於て、さらに非画像部のトナーの極性を
反転させる手段を設けることによって、環境変動にかか
わらず常時安定してカブリがなく、画像濃度の高い高画
質の画像を得られるような画像形成装置を提供すること
にある
【0033】
【発明の構成】
【課題を解決する技術手段、その作用】上記の目的を達
成するため、本発明は、像担持体と、これに当接配置し
た転写材担持体とを備え、転写電界によって転写を行う
画像形成装置において、画像形成装置内部に配設した湿
度検出手段と、転写材の厚み方向に流れる過渡充電電流
を検出する検出手段とを有し、前記湿度検出手段からの
湿度情報に応じて選択した第1の電界制御係数と、前記
過渡充電電流検出手段からの電流情報に応じて選択した
第2の電界制御係数とによって転写電界制御量を決定
し、または、像担持体と、これに当接配置した転写材担
持体とを備え、転写電界によって転写を行う画像形成装
置において、画像形成装置内部に配設した湿度検出手段
と、転写材の厚み方向に流れる定常電流を検出する検出
手段とを有し、前記湿度検出手段からの湿度情報に応じ
て選択した第1の電界制御係数と、前記定常電流検出手
段からの電流情報に応じて選択した第2の電界制御係数
とによって転写電界制御量を決定すか、または、像担持
体と、これに当接配置した転写材担持体とを有していて
転写電界によって転写を行い、ついで、転写後転写材を
除電し、さらに転写材担持体から分離する手段とを備え
た画像形成装置において、画像形成装置内部に配設した
湿度検出手段と、転写材の厚み方向に流れる定常電流を
検出する第1の電流検出手段と、転写材の表面電流を検
出する第2の電流検出手段とを具備し、前記湿度検出手
段からの湿度情報に応じて第1の電界制御係数を選択
し、前記第1の電流検出手段から第2の電界制御係数を
選択し、これら両電界制御係数から転写電界制御量を設
定するとともに、前記第2の電流検出手段からの電流情
報によって除電、分離電界制御量を決定するか、また
は、像担持体と、これに当接配置した転写材担持体とを
有していて転写電界によって転写を行い、温湿度等の環
境情報を検出する検出手段を備えた画像形成装置におい
て、転写に先立つ部位に、像担持体上のトナー像の帯電
電荷量を前記検出手段からの情報によって制御する帯電
手段を配設してなるか、または、像担持体と、これに当
接配置した転写材担持体とを有していて転写電界によっ
て転写を行い、温湿度等の環境情報を検出する検出手段
を備えた画像形成装置において、転写に先立つ部位に、
像担持体上のトナー像の帯電電荷量を、前記検出手段か
らの情報によって制御する第1及び第2の帯電手段を配
設し、該第2の帯電手段がトナーの極性と同極性の帯電
特性をそなえている画像形成装置である。
【0034】このような構成によって、環境変動にかか
わらず、各種の転写材に対して安定して高転写率を維持
して良質の画像を得ることが可能である。
【0035】
【実施例の説明】以下に前記「図39」に示すようなカ
ラー画像形成装置に基づいて、湿度検知手段、転写材の
厚み方向に流入する過渡充電電流を検知する検知手段と
によって安定して良好な転写を遂行できるような実施態
様について説明する。
【0036】「図1」は本発明の実施態様を示し、前記
「図39」に示す装置の、主として給紙、転写部位を示
すもので対応する部分には同一の符号を付して示してあ
る。
【0037】像担持体3近傍には湿度センサ30が配設
してあり、また、第1レジストローラ5と第2レジスト
ローラ6の間には転写材の過渡充電電流を検出手段たる
電極ローラ対32、33が配設してある。さらに、転写
ドラム9が像担持体3と対向する転写部位において、該
ドラム9の内側には、転写バイアスを印加するための導
電性ブラシ21が配置してある。
【0038】前記電極ローラ32、33は「図4」に示
すように、電極を兼ねる金属軸41に金属ないしは導電
性ゴムのローラ32、33を設けて形成してあり、その
長さは転写材Pの走行方向に見た巾よりも小さくなって
いる。
【0039】前記導電性ブラシ21は、「図5」に示す
ように、誘電体弾性シート23と誘電体シート24と、
これらに挟持された繊維状のブラシ部材22とからなっ
ている。前記誘電体弾性シート23は125μm厚のポ
リエチレンテレフタレートからなり、その弾性によって
ブラシ部材22を転写シート93の裏面に押圧当接させ
ている。前記誘電体シート24は上記シート23と同様
の材料からなり、厚み50μmのシートで転写電界の上
流側へのリークを規制するものである。
【0040】このような転写バイアス印加手段は、周知
のコロナ放電器のようにシールドに流れて直接転写に寄
与しない電流がなく転写電流の制御をより正確に出来
る。
【0041】ピックアップローラ20によってカセット
から取り出された転写材Pは、前記第1レジストローラ
5、電極ローラ32、33を経て第2レジストローラ6
の位置で一時停止し、この時までに像担持体3上に形成
されているトナー像とタイミングを合わせて転写ドラム
9に送られ、ここでグリッパ7に先端を把持されて転写
ドラムに載置されて、像担持体3と導電性ブラシ21と
が配置された転写部位に至り、ここで前記トナーとは逆
極性の転写バイアスが印加され、よって形成される電界
の作用で像担持体側のトナー像は転写材に転移し、同時
に転写材は転写ドラムに静電吸着される。
【0042】以上の工程中、転写材が第2レジストロー
ラ6の位置に停止した後、像担持体上のトナー像に同期
して転写ドラム9に送られるとき、電極ローラ対32、
33間に転写材通過時間より短い時間だけ電圧を印加し
て通過中の転写材を介して流れる過渡充電電流を検出す
ることによって転写材Pの抵抗及び静電容量を含めた合
成充電容量を測定する。
【0043】つぎに、前記湿度センサ30の出力と上記
過渡充電電流の出力から転写電界を制御する過程を「図
2」によって説明する。同図に示すように、前記電極ロ
ーラ32は電源34に接続され、ローラ33はアースさ
れている。これらに挟持されて通過中の転写材Pに流れ
る過渡充電電流は電流測定回路35によって検出され、
転写材の合成充電容量に対応する電圧レベルに変換され
る。
【0044】前記湿度センサ30の出力は湿度測定回路
31によって市予定電圧レベルに変換される。
【0045】前記電流測定回路35、湿度測定回路31
はそれぞれアナログスイッチ36に接続されている。こ
のアナログスイッチ36はCPUの制御信号によって制
御され、各測定回路からの電流検知信号、相対湿度検知
信号をそれぞれ切り替えてA/Dコンバータ37に入力
する。
【0046】湿度測定回路31に切り替えられているア
ナログスイッチ36は湿度測定回路31からの湿度情報
をA/Dコンバータ37を介してデジタル信号に変換し
CPU38に内蔵されたメモリーに記憶され、この湿度
情報に応じて第1の制御係数を選択する。
【0047】転写材が前記第2レジストローラ6の位置
で停止すると、アナログスイッチ36を電流測定回路3
5に切り替え、得られた電流情報をA/Dコンバータ3
7を介してデジタル信号として第2の制御係数として読
み取る。
【0048】前記第1の制御係数と上記の第2の制御係
数とを演算することによって転写電界制御量を算出して
その結果をD/Aコンバータ39に入力して転写電流制
御出力を発生し、接続された転写電源40を制御する。
【0049】制御された転写電源出力は前記導電性ブラ
シ21に印加されて、転写充電電流が流れトナーは最適
条件で転写材Pに転写される。この装置のように、複数
回1枚の転写材に転写を行う場合には、2回目以降の転
写時には順次転写電流わ増加させることによって良質の
画像が得られることはよく知られているが、この場合に
は前述の算出転写電界制御量を基準とすることが必要で
ある。
【0050】「図3」は前記の転写電界制御量を算出す
るために、予めCPU38に記憶されている適正転写電
流値と相対湿度との関係を、転写材の過渡充電電流値ご
とに実験によって求めたグラフである。このグラフから
判るように、同一の相対湿度でも転写材の過渡充電電流
が異なれば、適正転写電流値も異なる。
【0051】上記のデータは、像担持体としてマイナス
極性のOPC感光体を、トナーとしてはマイナス帯電す
る体積平均粒径8〜10μmのポリエステルトナーを、
転写ドラムを構成する誘電体からなる転写シートとして
はポリフッ化ビニリデンシートで厚み150μmのもの
を用い、また、導電性ブラシ21としては、カーボンを
分散させて体積抵抗率をほぼ105 Ωcmに調整した直
径20〜30μmの樹脂繊維を用いた場合のものであ
る。使用材料が異なれば最適転写電流値も勿論異なった
ものになり、その都度適宜実験によって決定すればよ
い。
【0052】「図6」は他の実施態様を示す画像形成装
置の概略側面図で、この装置はモノクロタイプの装置で
あって、像担持体3に当接するように無端ベルト94が
配置されており、像担持体に対向するベルトの内側に転
写帯電器29が配置してあって転写部位を形成してい
る。像担持体3の周辺には、一次帯電器4、画像信号付
与部位E、現像器1、クリーナ12等画像形成に必要な
部材が配設してあるが、これらはいずれも周知であるの
で、それらについての説明は省略する。また像担持体3
近傍適所には湿度センサ30が配設してある。
【0053】図示右方から転写材Pが、前記ベルト94
に、過渡充電電流を検出する電極ローラを兼ねるレジス
トローラ6a、6bを経て供給されて前記転写部位に至
る。前記レジストローラ6a、6bが像担持体のトナー
像とタイミングをとるために転写材を一時停止した後、
転写材をベルト94に搬送するさい、該転写材がローラ
6a、6bを通過する時間より短い時間だけこれらロー
ラに電圧を印加して過渡充電電流を検出することによっ
て、転写材の抵抗及び静電容量をふくめた合成充電容量
を測定する。
【0054】「図7」は前記電極兼レジストローラ6
a、6bの構成を示す斜視図で、符号27は軸を兼ねる
金属ローラで、その両側にはゴム、樹脂などの絶縁部材
からなるローラ部である。
【0055】転写電流制御量を求める仕方は前述の実施
例装置と同様であるので、その説明は省略するが、図示
のようにコロナ放電器を使用する場合には、総電流量と
シールドに流れる電流との差電流たる像担持体方向に流
れて転写に寄与する電流を算出してこれを制御するよう
にするのは勿論である。
【0056】このような装置を用い、L/L、N/N、
H/H各環境で画像出しを行ったところ寝前述の実施例
装置と同様に良好な画像を安定して得ることができた。
【0057】「図8」は本発明のさらに他の実施態様を
示すもので、この装置においては、転写ドラム9に転写
材を導入する部位に、該ドラムの内側に吸着部材として
導電性ブラシ46と、外側に対向電極たるローラ45が
配設してある。
【0058】導電性ブラシ46は「図1」に示した装置
の導電性ブラシ21と同様の構成のものを利用出来、対
向電極たるローラ45は金属、導電性ゴム、樹脂などで
構成してあり、転写材の巾よりも長い軸方向長さを有す
るものとし、吸着用電源は前記ブラシ46または上記ロ
ーラ45に接続し、他方をアースするものとする。
【0059】第2レジストローラ6を経て転写ドラム9
に転写材が導入される際、前記導電性ブラシ46と電極
ローラ45との間に吸着充電電流が流れて転写材が転写
ドラムに静電的に吸着される。この場合の吸着充電電流
は、転写材と転写ドラムの誘電体シートを合わせて流れ
る過渡充電電流であり、これを検出することにより、転
写材と誘電体シートを合わせた抵抗、静電容量を含めた
合成充電容量を測定でき、転写材だけでなく誘電体シー
トの湿度特性をも同時に検出できる。従ってより正確な
転写電流の制御が可能となる。検出方法は前出の実施例
の場合と変りはないので説明は省略する。
【0060】また図示の装置では、転写部位には像担持
体に対向する位置に、導電性ゴム、樹脂等で形成した導
電性ブレード26を配設して転写を行うように構成して
あるものとする。
【0061】このような装置によって、各環境下で各種
転写材に画像出しを行ったところ、いずれも前出の装置
と同様の好結果が得られた。
【0062】つぎに前記「図1」に示した装置によっ
て、湿度及び転写材を流れる定常電流によって最適転写
時要件を得る実施態様について説明する。
【0063】「図1」の装置と基本的に作動は同様であ
るので、詳細な説明は省略するが、転写材が第2レジス
トローラ6の位置で一旦停止した際、電極ローラ32、
33で該転写材を挟持して電圧を印加して、転写材を流
れる定常電流を測定する。
【0064】湿度センサ30からの出力信号と、上記の
ように検知された定常電流値を用いて、「図2」のブロ
ック図に示すように、湿度センサ30からの湿度信号に
よって得られる第1の制御係数と、前記定常電流によっ
て得られる第2の制御係数とを演算することによって転
写電流制御量を算出し、その結果をD/Aコンバータ3
9に入力して転写電流制御出力を発生して、これに接続
された転写電源40を制御する。以上の作動は前述の過
渡充電流によって転写電流を制御する場合と同様である
ので詳細な説明は省略する。
【0065】「図9」は転写電界制御量を算出するた
め、予めCPU38に記憶されている適正転写電流値と
相対湿度の関係を実験的に求めたグラフである。これか
ら判るように、同一の相対湿度においても転写材の抵抗
値の差異によって差異的転写電流値が異なってくる。こ
の場合の像担持体、トナー、転写シート、転写用の導電
性ブラシなどのディテールも、前述過渡充電電流測定の
場合の実施態様の装置と同様である。
【0066】また電極ローラ32、33及び導電性ブラ
シ21の構成も前述の実施態様装置の場合と同様とす
る。
【0067】以上のような装置によって、各環境下で各
種転写材に対して画像出しをしたところすべて高画質の
画像が得られることを確認した。
【0068】「図10」は他の実施態様を示す画像形成
装置の要部の概略側面図である。この装置においては、
第2レジストローラ6に電圧印加手段が接続してあって
電極ローラを兼ねており、このローラ6が転写材画像担
持体上のトナー像とタイミングをとるために転写材を一
時停止させるとともに、これに電圧を印加して転写材を
流れる定常電流を測定するようになっているものとす。
【0069】前記レジストローラ6としては、前述の
「図7」に示す構成のものを好適に利用することが出来
る。
【0070】転写電界制御量を決定する詳細はこれまで
説明した実施例装置の場合と同様であるので説明は省略
する。このような装置においても、各環境下で各種転写
材似よって画像出しを行ったところ安定して良質の画像
が得られた。
【0071】以上説明した転写材に流れる定常電流によ
って転写電界制御量を決定する仕方は、「図6」に示す
ような装置にも適用出来る。即ち、同図の装置において
転写材を、像担持体3上のトナー像にタイミングを合わ
せて導入するレジストローラ6a、6bを電極ローラと
して、この位置にある転写材に電圧を印加して定常電流
を測定し、以後前述の実施例の場合と同様にして転写電
界制御量を決定する。
【0072】前記レジストローラ6a、6bとしては、
「図7」に示したものと同様なものを利用することが出
来る。また図示の装置のように転写部材としてコロナ放
電器を用いている場合には、「図6」に示す装置の場合
と同様、総放電電流と実際に転写に寄与する電流とを関
係を考慮する必要がある。
【0073】このような装置によって、各環境下で各種
の転写材について画像出しを行ったところ前述の各実施
例装置の場合と同様高画質の画像を得た。
【0074】次に転写材の厚み方向に流れる定常電流
と、表面に添って流れる表面電流とを考慮して転写電界
制御条件を決定する実施態様について説明する。
【0075】「図11」はこのような実施態様を示す要
部の概略側面図であって、その画像形成の基本的な構成
作動は、前記「図1」に示すものと同様であるので、対
応する部分には同一の符号を付して示すのみとし、その
詳細な説明は省略する。
【0076】図示の装置の場合、転写材の定常電流を検
出するための第1の電極ローラ対32、33の他に、転
写材の表面電流を検出するための第2の電極ローラ50
と、これと対設した補助ローラ51を配設してある。ま
た、転写ドラム9と像担持体とが当接する転写部位の、
転写ドラム内側には転写部材として導電性ブラシ21が
配設してある。
【0077】転写材Pが第1のレジストローラ5、第2
のレジストローラ6によって転写ドラム9に導入され、
その先端がグリッパ7によって把持されて前記転写部位
に達すると、ここで転写部材たる導電性ブラシによって
転写バイアスが印加されて像担持体側のトナー像は転写
材Pに転移する。少なくとも1回の転写工程を経て転写
終了後、転写材は分離、除電帯電器11、13、剥離放
電阻止用帯電器14を経て、分離爪15によって転写ド
ラム9から分離され、不図示の定着部位に搬送されるも
のとする。
【0078】以上の工程中、転写材Pがレジストローラ
6の位置で一時停止する際、電極32、33及び電極ロ
ーラ50と補助ローラ51に挟持されている状態で、電
極ローラ32、33及び電極ローラ50に電圧を印加し
て転写材の厚み方向に流れる定常電流と、転写材の表面
を流れる表面電流を検出することによって転写材の抵抗
を測定する。
【0079】上記装置の、像担持体感光層、トナー、転
写ドラムを形成する誘電体シート、転写部材たる導電性
ブラシなどのディテールは、すでに「図1」に示す装置
に関連して説明したものと同様とする。
【0080】また転写電界制御量を算出するためにCP
U38に記憶しておく適正電流値と相対湿度のとの関係
は前記「図9」に示すものと同様とする。
【0081】「図13」に、除電または分離電界制御量
を算出するために予めCPUに記憶されている適正除電
分離電流値と転写材表面抵抗との関係を実験データによ
って求めた結果を示してある。
【0082】さらに、電極ローラ32、33及び電極ロ
ーラ50の構成はすでに「図7」において説明したもの
と同様の構成のものでよく、補助ローラ51は適宜の絶
縁性材料からなる一般的なローラを使用できる。
【0083】上述のような装置によって湿度センサ30
からの出力値と、検出された定常電流値、表面電流値に
よって転写電界制御、除電分離電界制御の過程を「図1
2」によって説明する。なお、「図14」は各電流測定
回路の他の構成を示す要部のブロック図であり、給紙系
が絶縁してあれば、図示のように総電流と転写材の定常
電流との差から表面電流を算出するように構成してもよ
い。
【0084】アースされた電極ローラ33と電源34に
接続された電極ローラ32とに挟持された転写材Pに流
れる定常電流は、定常電流測定回路35によって検出さ
れ、転写材の体積抵抗率に応じた電圧レベルに変換され
る。
【0085】また、電極ローラ32と電極ローラ50と
の間に流れる転写材表面電流は、表面電流測定回路52
によって検出され、転写材Pの表面抵抗に応じた電圧レ
ベルに変換される。
【0086】さらに湿度センサ30によって検知された
像担持体近傍の相対湿度は湿度測定回路31によって所
定の電圧レベルに変換される。
【0087】これら定常電流測定回路35、表面電流測
定回路52、湿度測定回路31はアナログスイッチ36
に接続されており、該スイッチ36はCPU38からの
信号によって制御され各測定回路からの検知信号をそれ
ぞれ切り替えてA/Dコンバータ37に入力する。
【0088】湿度測定回路31に切り替えられていると
き、アナログスイッチ36は湿度測定回路31から得ら
れた湿度情報をA/Dコンバータ37を介してデジタル
信号に変換してCPU38のメモリーに記憶し、CPU
38は記憶された湿度情報に応じて第1の制御係数を選
択する。
【0089】転写材がレジストローラ6の位置に停止す
ると、アナログスイッチ36を定常電流測定回路35に
切り替え、得られる電流情報をA/Dコンバータ37を
介してデジタル信号としてCPU38に入力し、CPU
は第2の制御係数として読み取って、前記第1の制御係
数と演算して第1の転写電界制御量を算出、これをD/
Aコンバータ39にさせて転写電流制御を出力し、これ
に接続された転写電源40を制御する。
【0090】次にアナログスイッチ36を表面電流測定
回路52に切り替え、得られた電流情報をA/Dコンバ
ータ37を介してCPU38でデジタル信号賭して読み
取り、複数の電流値に対応した除電または分離電界形成
手段のうちから検出した電流信号に対応した第2の電界
制御量を求める。
【0091】以上のようにして制御された転写電源出力
が転写部材たる前記導電性ブラシ21に印加され、所定
の転写電流が流れて像担持体上のトナー像は最適な条件
で転写材に転写される。なお、図示のような多色画像形
成装置では、前述の実施例装置の場合と同様、第2回目
以降の転写の場合には順次転写電流を増加させるのがよ
く、この際には前述の第1の転写電界制御量を基準とす
ることが重要である。
【0092】所定回数の転写終了後、CPU38は前記
第2の電界制御量をD/Aコンバータ39に入力し、除
電電流制御出力、分離電流制御出力を発生し、接続され
た除電電源53、分離電源54を制御して転写材を転写
ドラムから剥離する。
【0093】「図15」は他の実施態様を示す画像形成
装置の要部側面図であって、その基本的な構成作用は、
前記「図11」に示すものと変りはない。
【0094】この装置においては、第2レジストローラ
6が前記「図7」に示すような構成を具有していて、こ
れによって転写材の定常電流を検出するようになってい
る。それ以外、前記第1の転写電界制御量、第2の除電
分離電界制御量を求める仕方は前記「図12」に示した
場合と同様であるので説明は省略する。このような装置
によって各環境下で各種転写材について画像出しを行っ
たところ高画質の画像を安定して得られることを確認し
た。
【0095】「図16」は他の実施態様を示す要部側面
図で、この装置では、像担持体3に転写材を搬送する無
端ベルト94が配設してあり、図示右方からこのベルト
94にレジストローラ6を経て搬送された転写材Pが、
像担持体3と、前記ベルト94の反対側にあって対向配
置されている転写帯電器29とで形成される転写部位に
達すると、このときまでに像担持体上に形成されている
トナー像が該転写部位に到達しねこれとともに転写帯電
器29によって転写バイアスが印加され、よって形成さ
れる電界の作用で像担持体上のトナー像は転写材に転写
される。その後転写材は除電帯電器11、13によって
除電され、さらに分離帯電器14の作用でベルト94か
ら剥離されて定着部位17に至る。
【0096】このような装置において、図示の場合、前
記レジストローラ6は前記「図7」に示すような構成と
なっていて通過する転写材の定常電流を検出し、またそ
の上流側には電極ローラ50と対向補助ローラ51が配
設してあって転写材の表面電流を検出するようになって
いる。像担持体近傍適所には湿度センサ30が配置して
あって雰囲気の相対湿度を検出する。
【0097】このような構成による、転写電界制御量、
除電分離電界制御量を求める仕方は前記「図12」の場
合と同様であるので説明は省略する。この場合、転写部
材としてコロナ放電器を使用しているので、最適転写電
流を制御するには、総放電電流とともに、シールドに流
入する電流を検知して実際に転写に寄与する伝理由を算
出してこれを制御することが必要である。
【0098】この装置により、各環境下で各種の転写材
について画像出しを行ったところ、安定して高画質の画
像が得られた。
【0099】次に転写前の位置で像担持体上のトナーの
帯電量を制御するような実施態様について説明する。
「図1」は本発明の実施態様を示す多色画像形成装置の
概略側面図であって、その基本的構成は前述の「図3
9」に示すものと同様であり、対応する部分には同一の
符号を付して示してある。このような装置において、図
示の装置では、像担持体3のトナー像が転写部位に到達
する前の位置に、トナーの帯電量を制御するための帯電
器19を配設してある。
【0100】始めに良好な転写を遂行するのにトナーの
帯電量が影響する態様について説明する。
【0101】「図19」は相対湿度とトナー帯電量q/
mの関係和示すグラフで、これから判るように、トナー
帯電量は湿度によって大きく変化する。
【0102】転写の際、転写材の体積抵抗率、表面抵抗
等が環境に変動するため、最適画像を得るための適正転
写電流は環境湿度によって「図20」に示すように変化
する。このため環境条件によって転写電流を制御するこ
とは周知のとおりである。
【0103】一方、ある環境で転写電流を最適に制御し
ても、前述のようにトナー帯電量もまた環境条件によっ
て変化し、これにともなってトナーの転写効率が、「図
21」のトナー帯電量と転写効率の関係を示すグラフの
ように、変化する。これはトナー帯電量が小さい範囲内
では転写電界による転写材方向への吸引力が小さいため
であり、トナー帯電量が過大であると、上記の吸引力は
大きくなるものの、像担持体方向への鏡映力やトナー間
の反発力がより大きくなるためで、これによって転写効
率の低下がおこることになる。
【0104】従って、このような事態のもとでは、前述
のように転写電流の制御のみでは最適画像を得ることが
困難であることになる。本発明はこのような事態に対処
すべく前記「図17」に示すように、転写前の位置に帯
電器を配してトナーの帯電量を制御するように構成した
ものである。
【0105】「図18」は、「図17」の装置の現像
器、転写部位近傍のみを示す拡大図である。図示のよう
に、像担持体3の走行方向に見て現像装置1の下流側、
転写部位の上流側の位置に転写前帯電器61が配設して
ある。
【0106】上記の構成で、転写ドラムを構成する誘電
体シートとしては、体積抵抗率が約1015Ωcm、比誘
電率がほぼ8、厚み150μmのポリフッ化ビニリデン
を用い、直径160mm、プロセススピード160mm
/secに設定し、粒径8〜10μmのトナーにより反
転現像によって作像した。このときのトナーは樹脂、色
材その他帯電特性、潤滑性を向上させるための添加剤に
よって構成され、現像器内でキヤリヤ粒子との摩擦でマ
イナス帯電するものであった。
【0107】帯電器19は図示のような構成を具有し、
放電ワイヤに容量Cを介して交流電圧を印加し、対向電
極たるシールドケース等に直流バイアスVDCを印加する
ように構成してある(特開昭60ー7268号公報参
照)。このような帯電手段を用いることによって被帯電
面の表面電位、ひいてはトナー像の帯電量を直流バイア
スVDCによって制御し得る。
【0108】帯電量を制御されたトナー像が転写部位に
至ると、このときまでに転写材も転写部位に到来してお
り、転写帯電器10によって転写バイアスが印加され、
よって形成される電界の作用でトナー像は転写材に転移
する。このとき転写前帯電器に印加される前記直流バイ
アスVDC、放電ワイヤに印加される交流バイアスは温湿
度センサの出力によって制御されるものとする。
【0109】環境データによって転写電流を制御すると
ともに、上記のような転写前帯電器によってトナーの帯
電電荷量の絶対値を5〜30μC/gの範囲に制御する
ことによって、「図22」に示すように、湿度変動にか
かわらず安定して高画質の画像が得られた。この場合、
転写前帯電器の放電ワイヤにはピーク間電圧10Kv、
周波数500Hzの交流電圧を印加し、対向電極への印
加バイアスは−0.3〜−1.2Kvの範囲で制御し
た。
【0110】「図23」は他の実施態様を示す要部側面
図であって、図示のものは多色画像形成装置であるもの
とし、図示矢印方向に回転走行する像担持体3に、ロー
ラ47、48、49に巻架された無端ベルト状の中間転
写体95が当接配置してあって前記像担持体3と同期走
行するものとする。
【0111】前記像担持体3の周辺には、像担持体表面
を一様に帯電させる一次帯電器、この帯電面に画像変調
されたレーザビームなど画像信号を付与する静電潜像形
成手段、該潜像にトナーを供給してトナー像を形成する
ための選択的に作動位置を取り得るように配設された複
数の現像器を具有する現像装置、残留トナーなどを除去
するクリーナその他画像形成に必要な部材が配置されて
いるものとする。
【0112】前記ローラ49は二次転写ローラの作用を
奏するものであって、このために該ローラ49に対向し
て二次転写バイアスローラ44が前記中間転写体95に
接離自在の配設してあり、支持ローラ47近傍外側には
中間転写体95をクリーニングするクリーナ64が該中
間転写体に接離自在の配置したある。また、中間転写体
95の内側、像担持体3に対向する位置には転写用の導
電性ブラシ21が配置してある。中間転写体95は体積
抵抗率108 〜1012Ωcmの誘電体材料からなるシー
トが利用出来、図示の装置の場合、ポリカーボネートに
カーボンを分散させて体積抵抗率を1012Ωcmに調整
した厚み150μmの無端ベルトを使用した。また前記
導電性ブラシ21としては、前述の「図5」に示した構
成のものを好適に利用出来る。
【0113】このような装置による画像形成動作につい
て略述する。例えばフルカラー画像の場合、始めに原稿
のイエロー成分による潜像が像担持体3に形成されて、
これが前記導電性ブラシ21と対向する転写部位に至る
と、転写用の前記導電性ブラシ21に転写バイアスが印
加され、よって形成される電界の作用で像担持体上のイ
エロートナー像は中間転写体95に転写される。
【0114】このイエロートナー像が中間転写体95の
走行につれてふたたび前記転写部位に達すると、このと
きまでに像担持体3上に形成された、原稿のマゼンタ成
分によるマゼンタトナー像が転写部位に到来しており、
導電性ブラシ21に印加される転写バイアスによって、
前記イエロートナー像にマゼンタトナー像が重畳して転
写される。同様にして中間転写体95上にはシアントナ
ー像、ブラックトナー像が順次重畳転写されて転写工程
が終了する。
【0115】以上の転写工程が行われている間、前記二
次転写バイアスローラ44、クリーナ64はいずれも中
間転写体95からは後退した位置をとってトナー像を乱
すことがないようになっているものとする。
【0116】最後の転写工程が終了して、トナー像が、
二次転写ローラ49の位置に来ると、これまでに二次転
写バイアスローラ44が前記二次転写ローラ49に当接
する作動位置をとって二次転写部位を形成し、これにタ
イミングを合わせてレジストローラ6a、6bを経て転
写材Pが、この二次転写部位に達し、これとともに電源
43によって二次転写バイアスローラ44に転写バイア
スが印加され、重畳転写された各色トナー像がすべて転
写材Pに転写される。
【0117】次いで転写材Pは搬送路16を経て不図示
の定着部位に至り、各色トナーは溶融混色してカラー画
像となるとともに転写材に定着されて機外に排出され
る。なお、転写終了後適時にクリーナ64は中間転写体
95に当接する作動位置をとってこれに付着したトナー
などを除去する。
【0118】このような装置において、図示の場合、像
担持体上のトナー像を中間転写体に転写する転写部位の
上流側と、二次転写ローラ49の存する二次転写部位の
上流側(いずれも中間転写体の走行方向にみて)に前記
「図18」に示したのと同様の転写前帯電器61を配設
する。なお図示はしてないが像担持体3近傍適所には相
対湿度を検出する湿度センサを配置してあるものとす
る。
【0119】このような構成により、湿度センサの検出
出力によって転写に先立って像担持体上のトナー像のト
ナー帯電量を転写前帯電器61によって転写の都度制御
して、帯電電荷量の絶対値を5〜30μC/gの範囲内
に制御した。
【0120】これによって、中間転写体への各色トナー
の一次転写、転写材への二次転写、いずれの場合にも環
境変動にかかわらず高転写率が得られ、画像の乱れもな
い良質の画像を安定的に得られることを確認した。
【0121】「図24」は本発明を他の構成の画像形成
装置に適用した実施態様を示す概略側面図である。
【0122】図示矢印方向に回転走行する像担持体3に
近接して、支持ローラ67、68、69に巻架された無
端状の搬送ベルト94が配設してある。像担持体3に対
向する位置で搬送ベルト94の像担持体とは反対側に転
写用の導電性ブラシ21が配設してあって転写部位を形
成している。
【0123】図示右方から搬送ベルト94に供給された
転写材Pが前記転写部位に到来すると、導電性ブラシ2
1に転写バイアス画印加されて、像担持体側のトナー像
は転写材に転移する。転写後、転写材Pは図示左方に進
行し、帯電器14によって剥離放電を防止されつつ搬送
ベルト94から分離して定着装置17をへて機外に排出
される。
【0124】このような装置において、図示のものは転
写部位の上流側に転写前帯電器61を有している。該帯
電器61は、前記「図18」に示したものと同様のもの
とし、適所に配設した湿度センサからの情報によって、
転写電流を適正値に選択するとともに、トナー像を形成
するトナーの帯電電荷量を転写前の位置で5〜30μC
/gの範囲に制御する。
【0125】これによって、環境変動にかかわらず高転
写効率が得られ、かつ画像の乱れのない良質の画像を安
定的に得ることが出来た。
【0126】「図25」はさらに他の構成の多色画像形
成装置に本発明を適用した実施態様を示す概略側面図で
ある。
【0127】図示の装置は4個の支持ローラ70、7
1、72、73に巻架された無端状の搬送ベルト94の
走行方向に沿って4個の画像形成部P1、P2、P3、
P4がこの順に配設してある。各画像形成部は周知の画
像形成装置におけると同様に、像担持体、これに静電潜
像を形成しさらにトナーを供給してトナー像を形成する
手段等が配設してあるが、簡単のため各画像形成部の像
担持体3a、3b、3c、3dのみが示してある。各画
像形成部にはそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブ
ラック各色トナー収納した現像器が設けてあるものとす
る。また、搬送ベルト94の、各像担持体3aないし3
dに対向する反対側にはそれぞれ転写用の導電性ブラシ
21a、21b、21c、21dが配設してある。この
ような構成となっているから、図示右方から搬送ベルト
94に転写材を供給して各画像形成部P1乃至P4を通
過させると、各色トナー像が順次重畳転写され、これを
帯電器14、定着装置17を通過させてカラー画像が得
られる。
【0128】このような装置において、各像担持体3a
乃至3dにおける転写前の位置に、それぞれ「図18」
に示したのと同様の転写前帯電器61a、61b、61
c、61dを配設し、不図示の湿度センサの出力に応じ
て、転写電流を制御するとともに、トナー像を形成する
像担持体上のトナーの帯電電荷量の絶対値を5〜30μ
C/gの範囲似なるように制御する。
【0129】これによって、環境変動にかかわらず、高
転写効率を維持したまま画像の乱れのない良質の画像を
安定して得ることができた。
【0130】「図26」は転写前帯電器の他の実施態様
を示すもので、この場合には帯電器61の放電ワイヤ
に、直流に交流を重畳したバイアスを印加するととも
に、対向電極たるシールドケース等をアースしてある。
印加バイアスの交流成分はピーク間電圧10Kv、周波
数500Hzで、直流成分は環境条件によってもことな
るが−0.3〜−1.5Kvとするのがよい。
【0131】このような構成の転写前帯電器を用い、環
境データによって適正転写電流を設定するとともに、像
担持体上のトナー像のトナーの帯電電荷量をこの帯電器
によって5〜30μC/gの範囲に制御することによっ
て、「図22」に示すように環境湿度にかかわらず高転
写効率を維持できるとともに、画像の乱れのない良質の
画像を得られることを確認した。
【0132】「図27」は転写前帯電の他の構成を示す
側面図であって、この装置はプラス極性に帯電する粒径
約8μmのトナーを用い、正規現像を行う装置に好適に
利用し得る。転写前帯電器61の放電ワイヤにはマイナ
ス極性のバイアスを印加するとともに対向電極たるシー
ルドケースなどにはプラス極性のバイアスを印加する。
【0133】このような帯電器を用い、湿度センサ出力
によって適正な転写電流を選択するとともに、上記帯電
器61よって転写前に像担持体上のトナー像のトナーの
帯電電荷量を5〜30μC/gの範囲に制御することに
よって、環境湿度にかかわらず安定して高転写効率、高
品位の画像を得ることができた。
【0134】以上説明したように、転写前の位置で像担
持体上のトナー像のトナーの帯電電荷量を適宜に設定す
ることによって、環境湿度の変動にかかわらず、高転写
効率が得られることが確認されたが、像担持体上には非
画像部にも微量のとトナーが付着することを免れない。
これがトナー中に含まれている無極性、反対極性トナー
などによることについては、既に「図42」等によって
説明した。
【0135】このようなトナーが微量であれば、転写材
に付着するものは極めて少ないので画質の影響はない
が、転写前にトナー帯電電荷量を調整すると、これによ
って非画像部にあるトナーにも転写可能性を付与してし
まい、これが転写材に転移して地カブリを生じて画質の
劣化を招来する。
【0136】よって以下にこのような問題に対処し得る
実施態様について説明する。
【0137】「図28」は本発明の実施態様を示す画像
形成装置の側面図で、その画像形成の基本構成作動は前
述の「図17」に示す装置とくに変りはないので説明を
省略する。
【0138】このような画像形成装置において、図示の
ものは、像担持体3の走行方向に見て現像部位より下
流、転写部位より上流側に、既述の転写前帯電器19に
相当する帯電器61と、さらに帯電器62を配設してあ
る。
【0139】前記「図17」に示す装置を当該段落にお
いて説明したような条件で現像、転写を行った場合を前
提として、以下この実施態様について説明する。
【0140】前述のように帯電器61によって、環境デ
ータに基づいて転写電流を選択するとともに像担持体上
のトナー像のトナーの帯電電荷量を制御し、さらに、
「図29」に示すように、第2の帯電器62によって、
弱いコロナ放電を像担持体上のトナーに浴びせて前述の
ような非画像部の不整帯電トナー、無極性トナーの極性
をプラスに帯電させて、高転写効率を維持したまま良質
の画像を得られると共に、画像には特段の影響をあたえ
ることなく地カブリの発生を有効に防止することが可能
である。このときの様子を「図30」に摸式的に示して
ある。
【0141】この場合の第1の転写前帯電器61の作用
は既述の実施態様について説述した場合と同様であるの
で説明を省略する。
【0142】「図31」、「図32」、「図33」は夫
々前記「図23」、「図24」、「図25」に示した画
像形成装置と基本的に同様の構成、作用をそなえた装置
であって、共通する部分についての説明は省略する。
【0143】「図31」に示す装置においては、像担持
体3の転写部位よりも上流側及び中間転写体の二次転写
部位の上流側に、像担持体上のトナー及び中間転写体上
のトナー像のトナーの帯電電荷量を制御するための帯電
器61、62を配設するとともに、その近傍に、二次転
写前帯電器63、66を配設してある。
【0144】このような構成によって、一次、二次転写
に先立って各帯電器61、62、63、66によって像
担持体上、中間転写体上のトナー像のトナーの帯電電荷
量を5〜30μC/gの範囲に制御するとともに、非画
像領域のカブリトナーの極性を反転することによって、
高転写効率を得られるとともに、画像の乱れや地カブリ
のない高品位の画像を得ることができた。
【0145】「図32」に示す装置においては、転写前
帯電器61の近傍に、第2の転写前帯電器62を配設し
てあり、これによって非画像領域にあるカブリトナーの
極性を反転するようにしてある。
【0146】また、「図33」に示す装置においては、
各画像形成部P1乃至P4の像担持体に近接配置した転
写前帯電器61a乃至61dのそれそれの近傍にカブリ
トナーの極性を反転するための帯電器62a、62b、
62c、62dを夫々配設してある。
【0147】このように構成することによって、「図3
2」、「図33」に示す各装置においても、高転写効率
を維持するとともに、画像の乱れや地カブリのない高品
位の画像を得ることが出来た。
【0148】「図34」は転写前帯電器の他の構成を示
す要部の概略側面図である。現像装置1が配置された現
像部位と、像担持体3と転写帯電器10とが対向配置さ
れている転写部位の間には、像担持体上のトナーの帯電
電荷量を制御するための帯電器61とともに、カブリト
ナーの極性を反転させるための帯電器62が配設してあ
る。
【0149】前記帯電器61においては、その放電ワイ
ヤには容量Cを介して交流に直流を重畳下バイアス電圧
画印加されており、対向電極たるシールドケースなどは
アースされている。このような構成によっても前述の転
写前帯電器と同様の作用を奏することが可能である。こ
のような構成で、環境データによって転写電流を制御す
るとともに、トナー像のトナーの帯電電荷量を5〜30
μC/gの範囲に制御することによって、環境湿度にか
かわらず、高い転写効率で、画像の乱れや地カブリのな
い良質の画像を得ることが出来た。印加バイアスは交流
成分がピーク間電圧10Kv、周波数500Hz、直流
成分は、環境条件によって異なるが−0.3〜−1.5
Kvとして良好な結果が得られた。
【0150】「図35」は転写前帯電器の他の構成を示
すものである。この装置はプラス極性に帯電した粒径ほ
ぼ8μmのトナーを用いて正規現像する画像形成装置に
好適に適用出来る。
【0151】同図に示すような構成では、像担持体上の
トナー像のトナーのプラス帯電電荷量を制御し、転写帯
電器10には、不図示の湿度センサの出力情報によって
制御されたマイナス極性のバイアスを印加して所望の転
写電流を得ることになる。このような構成によっても、
高転写効率で画像の乱れや地カブリのない良質の画像を
得られる。
【0152】「図36」乃至「図38」は、この装置に
よる画像部と非画像部に付着するトナーの極性を摸式的
に示したものである。「図36」はこの発明を実施する
前の状態を示すもので、非画像部には反対極性に帯電し
たトナーや無極性トナーが散在している。「図37」は
転写前帯電器19aのみを用いた場合の状態で、非画像
部のトナーはいずれもプラス極性に帯電しており、これ
が地カブリの原因となる。「図38」は帯電器19bを
も適用した場合で、非画像部のトナーはマイナス帯電し
ており、転写時に転写材に転移してカブリトナーとなる
ことがないことを示している。
【0153】以上本発明を主としてモノクロ、カラー複
写機に適用した場合について説明したが、本発明がこれ
に限定されるものではなく、静電記録方式を利用するプ
リンタその他各種の画像形成装置に適用出来るものであ
ることは云うまでもない。
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、湿度検
知手段と、転写材の厚み方向の過渡充電電流、ないしは
転写材の厚み方向の定常電流、ないしは厚み方向の定常
電流と表面電流を検知する手段とをそなえ、これらの検
知情報に基づいて環境変動にかかわらず各種転写材にト
ナーの飛び散り、転写抜け、濃度ムラ等のない良質の画
像を安定して得ることができる。また、転写前の部位に
おいて、像担持体上のトナー像のトナーの帯電電荷量を
制御する転写前帯電器を配設し、さらに、前記部位にお
いて非画像部のカブリトナーを除去するための帯電器を
設けることによって、高転写効率を維持して、画像の乱
れや地カブリのない高品位の画像を安定的に得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様を示す画像形成装置の要部側
面図
【図2】同上の作動を示すブロック図
【図3】相対湿度と適正転写電流値との関係を転写材の
過渡電流値をもとに対比したグラフ
【図4】及び
【図7】電流値を検出する電極を示す斜視図及び断面図
【図5】転写用の導電性ブラシを示す側面図
【図6】本発明の他の実施態様を示す概略側面図
【図8】他の実施態様を示す要部の側面図
【図9】相対湿度と適正転写電流値との関係を転写材の
抵抗値をもとに対比したグラフ
【図10】さらに他の実施態様を示す画像形成装置の要
部側面図
【図11】さらにまた他の実施態様を示す画像形成装置
の要部側面図
【図12】同上の作動を説明するブロック図
【図13】転写材の表面抵抗と適正除電電流との関係を
示すグラフ
【図14】他の電流測定系を示すブロック図
【図15】更に他の実施態様を示す画像形成装置の要部
側面図
【図16】またさらに他の実施態様を示す画像形成装置
の概略側面図
【図17】他の実施態様を示す画像形成装置の側面図
【図18】同上現像、転写部位近傍の構成を示す拡大側
面図
【図19】相対湿度とトナーの帯電電荷量との関係を示
すグラフ
【図20】相対湿度と適正転写電流との関係を示すグラ
【図21】トナー帯電電荷量と転写効率との関係を示す
グラフ
【図22】本発明を適用した場合と適用しない場合の、
相対湿度と転写効率殿との関係を示すグラフ
【図23】
【図24】及び
【図25】それぞれ他の実施態様を示す画像形成装置の
要部の概略側面図
【図26】及び
【図27】それぞれ転写前帯電器の他の実施態様を示す
側面図
【図28】本発明のさらにまた他の実施態様を示す側面
【図29】転写前帯電器の他の実施態様を示す側面図
【図30】反転現像時の像担持体上の画像部と非画像部
に付着するトナーの様子を示す摸式図
【図31】
【図32】及び
【図33】それぞれ他の実施態様を示す画像形成装置の
要部の概略側面図
【図34】画像形成装置の現像部位、転写部位近傍に配
した転写前帯電器の構成を示す側面図
【図35】同上転写前帯電器の他の実施態様を示す側面
【図36】
【図37】及び
【図38】正規現像時における画像部と非画像部に付着
するトナーの様子を示す摸式図、
【図39】本発明を適用するに適した画像形成装置の側
面図
【図40】同上装置における転写電流と転写効率との関
係を示すグラフ
【図41】同上装置における転写材の体積抵抗率と転写
電流の関係を示すグラフ
【図42】転写材の相対湿度と体積抵抗率との関係を示
すグラフ
【図43】及び
【図44】反転現像時における画像部と非画像部のトナ
ーの様子を示す摸式図
【符号の説明】
3 像担持体 6 第2レジストローラ 9 転写ドラム 11、13 除電帯電器 61、62、62a、62b、62c、62d 転
写前帯電器 61a、61b、61c、61d 転
写前帯電器 21 転写用の導電性ブラシ 30 湿度検知センサ 32、33、50 電極ローラ
フロントページの続き (72)発明者 常 見 健 夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】像担持体と、これに当接配置した転写材担
    持体とを備え、転写電界によって転写を行う画像形成装
    置において、画像形成装置内部に配設した湿度検出手段
    と、転写材の厚み方向に流れる過渡充電電流を検出する
    検出手段とを有し、前記湿度検出手段からの湿度情報に
    応じて選択した第1の電界制御係数と、前記過渡充電電
    流検出手段からの電流情報に応じて選択した第2の電界
    制御係数とによって転写電界制御量を決定する画像形成
    装置。
  2. 【請求項2】像担持体と、これに当接配置した転写材担
    持体とを備え、転写電界によって転写を行う画像形成装
    置において、画像形成装置内部に配設した湿度検出手段
    と、転写材の厚み方向に流れる定常電流を検出する検出
    手段とを有し、前記湿度検出手段からの湿度情報に応じ
    て選択した第1の電界制御係数と、前記定常電流検出手
    段からの電流情報に応じて選択した第2の電界制御係数
    とによって転写電界制御量を決定する画像形成装置。
  3. 【請求項3】像担持体と、これに当接配置した転写材担
    持体とを有していて転写電界によって転写を行い、つい
    で、転写後転写材を除電し、さらに転写材担持体から分
    離する手段とを備えた画像形成装置において、画像形成
    装置内部に配設した湿度検出手段と、転写材の厚み方向
    に流れる定常電流を検出する第1の電流検出手段と、転
    写材の表面電流を検出する第2の電流検出手段とを具備
    し、前記湿度検出手段からの湿度情報に応じて第1の電
    界制御係数を選択し、前記第1の電流検出手段から第2
    の電界制御係数を選択し、これら両電界制御係数から転
    写電界制御量を設定するとともに、前記第2の電流検出
    手段からの電流情報によって除電、分離電界制御量を決
    定する画像形成装置。
  4. 【請求項4】転写電界を形成する手段が、転写材担持体
    からみてこれと反対側に対向配置してある「請求項1」
    乃至「請求項3」のいずれか記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】像担持体と、これに当接配置した転写材担
    持体とを有していて転写電界によって転写を行い、温湿
    度等の環境情報を検出する検出手段を備えた画像形成装
    置において、転写に先立つ部位に、像担持体上のトナー
    像の帯電電荷量を前記検出手段からの情報によって制御
    する帯電手段を配設してなる画像形成装置。
  6. 【請求項6】像担持体と、これに当接配置した転写材担
    持体とを有していて転写電界によって転写を行い、温湿
    度等の環境情報を検出する検出手段を備えた画像形成装
    置において、転写に先立つ部位に、像担持体上のトナー
    像の帯電電荷量を、前記検出手段からの情報によって制
    御する第1及び第2の帯電手段を配設し、該第2の帯電
    手段がトナーの極性と同極性の帯電特性をそなえている
    画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008242026A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Oki Data Corp 画像形成装置
JP2019008046A (ja) * 2017-06-22 2019-01-17 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008242026A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Oki Data Corp 画像形成装置
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