JPH06102777A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

Info

Publication number
JPH06102777A
JPH06102777A JP4273553A JP27355392A JPH06102777A JP H06102777 A JPH06102777 A JP H06102777A JP 4273553 A JP4273553 A JP 4273553A JP 27355392 A JP27355392 A JP 27355392A JP H06102777 A JPH06102777 A JP H06102777A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
transfer
electric field
toner
forming apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4273553A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Obuchi
渕 徹 大
Akira Watanabe
辺 顕 渡
Masahiro Ito
藤 政 宏 伊
Takeo Tsunemi
見 健 夫 常
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP4273553A priority Critical patent/JPH06102777A/ja
Publication of JPH06102777A publication Critical patent/JPH06102777A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】像担持体と、電界によって像担持体上に形成し
たトナー像を転写材に転写する転写手段をそなえた画像
形成装置において、環境、転写材の種類等にかかわらず
常時安定して良好な転写を行い得るような画像形成装置
を提供することを目的とする。 【構成】像担持体上に現像されたトナー像のトナー濃度
を測定してこれによって転写電界を制御するか、また
は、画像読み取り手段による画像信号似よつて転写電界
を制御するか、または、転写材上のトナー像の濃度を検
知してこれによって転写電界を制御するか、または、転
写材のインピーダンスと現像電流とを検知してその検知
量によって転写電界を制御するか、または、現像電流と
像担持体上のトナー像の濃度を検知して、この検知量に
よって転写電界を制御する手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】この発明は静電複写機、同プリン
タなど、静電転写プロセスを利用する画像形成装置に関
するものである。
【0002】
【従来技術と解決すべき課題】上記のような、周知の画
像形成装置においては、その画像形成工程に、像担持体
に形成したトナー像を紙等の転写材に転写する工程を包
含している。「図25」はこのような画像形成装置の要
部構成を模式的に示したものであって、紙面に垂直方向
に延在し、矢印A方向に回転走行する像担持体1に近接
配置した一次帯電器2によって該像担持体1表面が一様
に帯電され、これに画像変調されたレーザ光、原稿から
の反射光等の画像信号が付与されて静電潜像が形成され
る。
【0003】この潜像が、像担持体1と現像器4とが対
向する現像部位に達すると、該現像器から供給されるト
ナーによって前記潜像がトナー像となり、このトナー像
はついで、転写帯電器5が配設された転写部位に到る。
【0004】トナー像画転写部位に到来すると、これに
タイミングを合わせて転写材6が該転写部位に供給さ
れ、これとともに転写帯電器5に転写バイアスが印加さ
れ、よって形成される電界の作用で像担持体側のトナー
像は転写材に転移する。
【0005】その後、転写部位で転写材に転移しなかっ
た一部のトナーはクリーナ7によって除去されて次の画
像形成工程に入り得る状態になり、一方、トナー像を担
持した転写材は不図示の定着部位に搬送されるものとす
る。
【0006】このような構成の画像形成装置において、
常時安定的に良好な転写を行うためには、装置内外の温
湿度、その変化状態、転写材の種類、吸湿程度など種々
な条件によって転写電界を適宜に変化させる必要があ
り、始めに像担持体上に形成されるトナー像のトナー量
によって転写電界を制御する場合について説述する。
【0007】「図26」は像担持体上のトナー像の濃度
と最適電界との関係を示すグラフであって、濃度00H
はトナーが無い場合、濃度FFH は最高濃度を表し、図
示の装置の場合、デジタル露光方式によつて像担持体表
面電位を、00H 〜FFH 間で256個の電位に分割し
て256階調の濃度を表すことができるものとする。図
示のように、濃度が小さい場合には小さい転写電界でよ
く、濃度が大きい場合には大きい転写電界が必要なこと
が判る。
【0008】つぎに像担持体の表面電位と画像濃度につ
いて検討する。「図27」下半は露光後の像担持体表面
電位と反転現像による画像濃度の関係を示すグラフで、
横軸(画像濃度)の区分は前述の場合と同様とする。
【0009】具体的に述べると、像担持体表面が一次帯
電器によつて−650Vに帯電され、現像器にはピーク
間電圧2Kv、周波数2KHzの交流に、−500Vの
直流を重畳した現像バイアスを印加する。中間濃度80
H では像担持体表面電位−300V、最大濃度FFH
は−100Vに設定してある。
【0010】同図は上半に転写材表面電位を付加してあ
り、全体として画像濃度と転写材表面電位、像担持体表
面電位の関係を示すものとなっている。転写時に付与さ
れる正電荷による転写材の表面電位は、環境、転写材の
特性などによって変化するが、ここでは1Kvとしてあ
る。すると、像担持体表面電位と転写材表面電位との差
電位と、画像濃度との関係は、図示のように、画像濃度
が小さい時には差電位が大きく、画像濃度が大きい時に
は差電位は小さくなる。
【0011】従来のものでは、転写電界は一定(主走
査、副走査方向とも)であるので画像濃度によって差電
位が変化する。「図28」は転写効率と差電位との関係
を示すものである。たとえば、適正差電位が1.3kv
の場合、中間濃度80H では適正であるが、低濃度10
H では1.5Kvで過大となつて転写効率が低下し、ト
ナーの飛び散りなど画質の劣化を招来する。また、最高
濃度FFH では1.1Kvとなつてこれまた転写効率の
低下をきたし充分な画像濃度が得られない。
【0012】即ち、本発明の一つの目的はとくに像担持
体上のトナー像のトナー量に応じて転写電界を制御し
て、トナー濃度によつて生ずる転写効率の低下を阻止し
て良質の画像を得られるような画像形成装置を提供する
ことにある。
【0013】すでに一言したように、転写の良否に影響
する条件は温湿度等の外的条件、トナー、転写材自体の
特性等種々あり、それらの内の特定のものに対する対応
手段としてはすでに幾多の提案がなされ一定の効果を上
げている。例えば、装置内の湿度変化によつて像担持体
の表面電位、露光量、現像バイアス、転写電流などを制
御したり(たとえば特開昭56ー77850、同57ー
26858、同57ー35871、同57ー8446
3、特公平2ー53790、同53791号各公報参
照)、転写材の吸湿のよる抵抗値の変化を検知し、これ
によって転写バイアスを変化させるもの(例えば、特公
昭54ー34834、同62ー50782号各公報参
照)などが提案されている。
【0014】併しながら、転写の場合についても、これ
に影響する因子と最適転写電界との関係をいちいち実験
的に決定しなければならないのでは開発コストのアップ
が著しく、転写に影響する因子間が相互に影響し合うよ
うな場合には、特定因子に対する条件を一義的に決定で
きない場合も生ずる。
【0015】即ち、本発明の他の目的は、転写材に転写
した画像濃度を検知し、これによって転写に影響する各
種の因子に関係なく、良好な転写を行い得るような画像
形成装置を提供することにある。
【0016】また、温湿度センサなどを利用して適正な
転写電界を得るものでは、環境の変化が比較的緩慢な場
合には所期の作用効果が得易いが、急激な環境変化には
適合できない場合が生じて適正な転写不能の状態を招来
することがある。これについて、湿度変化とトナーの帯
電量、転写材の体積抵抗値の変化の関係について略述す
る。
【0017】「図29」は湿度とトナー帯電量(トリ
ボ)の関係を略示するもので、環境湿度の変化が緩慢な
場合には、センサの出力と実際のトリボが図示のグラフ
のように連動するが、急激な湿度変化の場合には、セン
サはこれに追随しても、トナーの実際の帯電量がその変
化に追随できない。例えば、湿度が急激に上昇した場
合、装置のほうはセンサの出力に応じてトナーの帯電量
が低い状態で最適となるように制御されるが、そのとき
までにトナーは低湿時の状態、即高い帯電量を維持して
いるので画像形成条件にズレが生じ、画質の劣化を招来
する。
【0018】また、好適な転写を遂行するには当然なが
ら転写材自体の特性が大いに影響する。上記のようなト
ナーの帯電量に関しては、現像バイアス印加時の現像電
流を検知し、これに基づいて転写電源の出力を制御する
ようなものが本出願人によって提案されているが、この
ようなものでは転写材自体の特性変化による転写条件の
変化には対応できない。
【0019】転写材として広く多用されている紙が、吸
湿によって体積抵抗値に大きな変化を生ずることはよく
知られているところであり、しかもその変化が、例え
ば、防湿梱包されていた転写紙を高湿環境下で開封した
り、冷所に置かれていた転写紙を暖かい部屋で使用する
場合、夏期冷房で低湿となった所で吸湿下状態の紙を使
用する場合等、通常の使用状態の中でも随時起こり得
る。「図30」は転写材たる紙の、湿度と体積抵抗値の
関係を略示するグラフで、実際には、低湿環境から高湿
環境に到るにつれて1014Ωcmから1010Ωcm以下
にまで極端に変化する。また、紙は吸湿作用は急速であ
るが、この水分を乾燥環境下で排出するには長時間を要
する。従ってセンサの出力値のみから転写材の吸湿状
態、体積抵抗値を正確に判断することは困難である。
【0020】以上、トナーの帯電量、転写材の体積抵抗
値の湿度による変化について述べたが、さらに転写材に
は一応メーカー指定のものが定められているが、実際に
は海外紙を含めて多様のものが使用されているのが実情
であり、その種類によっても体積抵抗値が一定しないと
いう事態がある。
【0021】「図31」は同一の体積抵抗値を有する転
写材が、湿度によって最適転写バイアスが変化する状態
を示すグラフである。即ち、体積抵抗値が同じでも、前
述のようにトナーの帯電量が異なるので最適転写バイア
スが同図のように変化することになる。
【0022】「図32」は環境の差異による、体積抵抗
値の変化による最適転写バイアスの変化を示すグラフで
ある。図中、L/Lは低温低湿、N/Nは常温常湿、H
/Hは高温高湿環境を示すものである。
【0023】以上の説明から判る様に、最適転写バイア
スはトナーの帯電状態と転写材の体積抵抗値とによって
定まるといえる。従って、本発明のさらに他の目的は、
上記両者ないしはこれに対応する物理量を検知し、それ
らに基づいて最適転写バイアスに制御して良質の画像を
安定的に得られる様な画像形成装置を提供することにあ
る。
【0024】またさらに本発明の他の目的は、現像時に
現像器から像担持体側に流れる現像電流を検知する手段
と、現像された像担持体上のトナー像のトナー濃度を検
知する手段とに基づいて転写電源出力を制御して常時安
定的に良好な転写を遂行できるような画像形成装置を提
供することにある。
【0025】
【発明の構成】
【課題を解決する技術手段、その作用】上記の目的を達
成するため、本発明は、帯電電位に応じてトナー像を形
成する像担持体と、電界によって前記トナー像を転写材
に転写させる転写手段と、前記トナー像のトナー濃度を
測定する手段とを備えた画像形成装置において、像担持
体上のトナー濃度に応じて転写電界を制御する手段を設
けたことを特徴とする画像形成装置、または、帯電電位
に応じてトナー像を形成する像担持体と、電界によって
前記トナー像を転写材に転写させる転写手段とをそなえ
た画像形成装置において、デジタル的に画像を読み取る
画像読み取り手段と、これによって読み取られた画像信
号を蓄積する手段と、該画像信号に応じて転写電界を制
御する手段を備えたことを特徴とする画像形成装置、ま
たは、像担持体上に静電的に形成したトナー像を、電界
によって転写材に転写する工程を含む画像形成装置にお
いて、転写材に形成された画像の画像濃度を検知する検
知手段と、該検知手段の検知量に応じて転写電界を制御
する手段をそなえたことを特徴とする画像形成装置、ま
たは、像担持体に形成したトナー像を、転写材担持体に
担持する転写材に少なくとも2回重畳転写する画像形成
装置において、転写ごとに転写した画像濃度を検知する
手段と、各検知量に応じて各転写時の転写電界を制御す
る手段を備えたことを特徴とする画像形成装置、また
は、トナー像を形成する像担持体と、電界によって前記
トナー像を転写材に転写する工程を含む画像形成装置に
おいて、転写に先立って転写材のインピーダンス乃至は
これに応動する物理量を検知する検知手段と、現像時に
現像手段と像担持体間に流れる現像電流を検知する検知
手段とをそなえ、これら量検知手段の検知量に応じて転
写電界形成手段に印加する転写バイアスを制御する画像
形成装置、または、像担持体に形成したトナー像を、電
界によって転写材に転写する工程を含む画像形成装置に
おいて、現像電流を検知する検知手段と、像担持体上の
トナー像の画像濃度を検知する手段とをそなえ、これら
両検知手段の検知量に応じて転写電界形成手段の電源出
力を制御することを特徴とするものである。
【0026】このように構成することによって、環境の
変化、転写材の種類に拘らず、常時安定して良好な転写
を行うことができる。
【0027】
【実施例の説明】「図1」は本発明の実施態様を示す画
像形成装置の要部を模式的に示す側面図で、前記「図
6」に示す装置と基本的に同様であつて対応する部位に
は同一の符号を付して示してあり、それらについては必
要ない限り説明は省略する。
【0028】このような画像形成装置において、図示の
ものは現像器4と転写部位の間の適所に濃度計9を配設
してあつて、像担持体上に形成されたトナー像の濃度を
検知するようになつている。
【0029】「図2」は濃度計の概略斜視図で、像担持
体1の軸線方向に延在して多数の発光素子ー受光素子の
対が配列してあり、像担持体の主走査方向にトナー濃度
を読み取れるようになっている。
【0030】「図3」は転写帯電器5を示すもので、シ
ールド板5aと帯電ワイヤ5bとからなる通常の帯電器
と、その開放側に配したパターン電極5cとからなつて
いる。「図4」は該パターン電気極の斜視図で、電極基
板5cー1、電極5cー2及びホール5cー3をそなえ
ている。
【0031】「図5」は上記の帯電器の作用の説明図で
ある。同図において、帯電ワイヤ5bには−7vの直流
電圧が印加してあり、これから負イオンが発生してい
る。パターン電極5cの電極1と電極2とのギャップは
0.1mm、ホール5cー3の直径は0.1mmであ
る。電極2には−150Vの一定電圧が印加してあり、
電極1には+10〜−50vの間の電圧を印加してイオ
ン流を制御する様になっている。
【0032】「図1」において、濃度計9によって測定
された像担持体上のトナー濃度は一旦濃度メモリー10
に蓄積され、この濃度信号は演算回路11によつて電極
制御回路の駆動信号に変換されて電極制御回路12に入
力される。電極制御回路12は+10V〜−50Vの出
力が可能であり、トナー濃度信号に応じて電極1、2間
に電圧が印加される。
【0033】図示の装置では、濃度計9で読み取られた
トナー濃度がOOH であるときのパターン電極間の電圧
を+10Vに、濃度FFH の場合のそれを−50Vに設
定し、その間の電圧は、トナー濃度に対して比例した電
圧を印加するようにした。
【0034】このような装置によって画像出力を行った
ところ、トナー濃度差によつて発生する転写効率の低
下、画質の劣化のない良質の画像を得ることが出来た。
【0035】次に画像読み取り装置によって読み取った
画像信号によって転写電界を制御する実施態様について
説明する。
【0036】「図6」はこのような画像形成装置の要部
を摸式的に示す側面図であって、画像形成装置としての
基本構成は前記「図1」に示すものと同様で、対応する
部位には同一の符号を付して示してある。
【0037】画像読み取り装置14によつて読み取られ
た画像信号は一旦画像メモリー13に蓄積される。この
画像信号は演算回路11によつて電極制御回路12の駆
動信号を発生する。電極制御回路12は前記の場合と同
様の作動をする。即、画像濃度がOOH の場合には+1
0V、濃度FFH の場合には−50V、中間濃度の場合
には上記の値の間で按分比例して設定した値の電圧をパ
ターン電極に印加して負イオン流を制御する。
【0038】このような装置によっても、転写効率の低
下による画質劣化のない画像を得ることが出来た。
【0039】つぎに主走査方向のラインごとに平均濃度
に応じて当該ライン転写の際の転写電界の制御を行う実
施態様について説明する。
【0040】前記「図6」に示すものと同様の構成の画
像形成装置により画像読み取り装置で読み取った画像信
号を画像メモリー13、演算回路11、電極制御回路1
2に誘導し、前記実施例装置と同様にパターン電極5c
にイオン流制御電圧を印加する。
【0041】この装置に用いているパターン電極を「図
7」に示す。同図で符号5’ー1は電極基板、5’ー2
は電極、5’ー3は0.1mmのライン形状のスリット
で、電極間の距離は0.1mmとなっている。
【0042】「図8」は他の実施態様を示すものであ
る。この装置においては、同図の構成から判るように、
画像読み取り装置14からの画像信号を画像メモリー1
3、演算回路11を経て高圧制御回路15に入力し、各
走査ラインの濃度平均値が高圧制御回路15を作動さ
せ、これによって高圧電源16を介して転写帯電器5の
帯電ワイヤに印加される転写バイアスが直接制御され
る。この場合、画像濃度の平均がOOH の場合の高圧電
源16の出力は−6Kv、濃度平均がFFH の場合−7
kvに設定した。
【0043】走査ラインの濃度平均値による制御手法を
とる上記各実施例装置によっても、画像出力の結果、転
写効率の低下による画質の劣化のない良質の画像を得る
ことが出来た。
【0044】次に各走査ラインを2個以上に分割し、各
領域の平均画像濃度によって対応する各領域転写時の転
写電界を制御するような実施態様について説明する。
【0045】これまでに示した様な画像形成装置と、前
記「図4」に示す様なパターン電極を使用する装置を用
いるものする。画像形成装置の解像度が、たとえば40
0dpiのように良好な場合、「図4」に示した電極の
ホールの直径は0.1mmであるので、読み取られた画
像濃度を0.1mmごとに平均してその0.1mmごと
に転写電界を制御する必要がある。
【0046】「図6」のような装置において、画像読み
取り装置14で読み取られた画像信号は一旦画像メモリ
ー13に蓄積される。演算回路11で0.1mmごとと
いうのは1.5画素に相当するので、この場合、隣接2
画素の平均(第1画素と第2画素の平均濃度、第2画素
と第3画素の平均濃度という様に順次算出)した。これ
らの各平均画素濃度信号を電極制御回路12に入力して
これを駆動する。該回路からは電極の数だけの信号が同
時に出力されて、パターン電極によって転写電界を制御
することになる。
【0047】このような装置によって画像出力を行った
ところ、転写効率の低下に起因する画質の劣化のない画
像を得ることが出来た。
【0048】つぎに副走査方向についても考慮した実施
態様について説明する。画像読み取り装置の解像度が4
00×400dpi、潜像形成に使用するレーザビーム
の潜像書き込み精度が400×400dpi、パターン
電極(「図4」に示す構成のもの)のホールの直径が
0.1mmの場合、主走査2画素、副走査画素の計4画
素の平均を演算回路11で算出した。
【0049】 これまで〓の構成主走査方向n画素
目、副走査方向m画素目の画像濃度をDnmとすると、第
1ライン目は、 (Dnm+Dnm+1+Dn+1・m +Dn+1・m+1 )/4 (Dn+1・m +Dn+1・m+1 +Dn+2・m +Dn+2・m+1 )/4 の4画素毎の平均画像濃度に応じて、パターン電極に印
加される電圧が制御される。第2ライン目は、 (Dn・m+1 +Dn・m+2 +Dn+1・m+1 +Dn+1・m+2 )/4 (Dn+1・m+1 +Dn+1・m+2 +Dn+2・m+2 +Dn+2・m+2
/4 のように4画素毎の平均画像濃度に応じて、パターン電
極に印加される電圧が制御される。以下すべてのライン
について同様の制御が実行される。このような装置に置
いても、前述の各実施態様の場合と同様、転写効率の低
下やこれに起因する画質の劣化を回避出来ることを確認
した。
【0050】つぎに転写材に転写されたトナー像の画像
濃度によつて転写電界を制御する実施態様について説明
する。
【0051】「図9」は前記「図6」に示す様な画像形
成装置の像担持体と、転写を終了した転写材Pのみを示
すものであり、不図示の画像形成部材によって像担持体
1上に形成されたトナー像が、転写材Pに転写され、こ
のトナー像Tを乗せた転写材Pが図示左方に搬送されて
不図示の定着部位に至るものとする。
【0052】図示の様に転写材がトナー像を担持して像
担持体1から分離された位置に、該トナー像の濃度を検
知するセンサ2ー3が配設してある。スイッチ2ー9の
端子(2)はランプ回路2ー10に接続されていて、時
間的に一次関数的に増加する電圧が電流源回路2ー11
に入力され、該電流源は入力電圧に応じた電流を、転写
帯電器、転写ローラ等の電界形成部材2ー12に供給す
る。
【0053】前記ランプ回路2ー10は像担持体上のパ
ッチ状の顕像に同期してパッチの数だけランプ電圧出力
をくり返す。
【0054】転写材上に転写されたパツチは前記センサ
2ー3によつて濃度が検知され、その出力濃度信号di
はアンプ2ー4によつて増幅されてDーT変換回路2ー
5に入力されて、最大濃度を得るときのランプ回路オン
からの時間を算出する。
【0055】算出された時間はメモリー2ー6に蓄積さ
れる。数個のパッチに対して上記と同様の動作を行った
後、演算回路2ー7によつて転写電流が最適であった時
間の平均値が算出される。この平均時間TはTーV変換
回路2ー8によりランプ回路で出力した電圧値で最適転
写電流を得るための最適電圧に変換される。
【0056】つぎのコピー時には、スイッチ2ー9は端
子(1)に接続し、最適の制御電圧が電源2ー11に入
力され、該電源はその制御電圧に応じた転写電流を電界
制御部材2ー12に供給する。
【0057】このような制御手法によって、最も転写効
率の良い状態で転写を行うことが可能となる。
【0058】次にカラー画像形成装置のように、転写材
上に複数の画像を重畳転写する装置における実施態様に
ついて「図10」によって説明する。
【0059】転写ドラム2ー13にグリパで把持され乃
至は静電吸着された転写材Pが、像担持体1と転写帯電
器などの電界形成部材2ー12が対向する転写部位に到
来する。スイッチ回路2ー9は端子(2)に接続されて
ランプ回路2ー10から時間的に一次関数的に増加する
電圧が電流源回路2ー11に印加され、これから入力電
圧に応じた電流が電界形成部材2ー12に供給されて転
写が実行される。
【0060】符号2ー3は転写材上のトナー濃度を検知
するセンサで、その出力信号diがアンプ2ー4で増幅
され、DーT変換回路5で最大濃度を得るときのランプ
回路オンからの時間が算出されこの時間はメモリー6に
蓄積される。数個のパッチ状画像について同様の操作わ
行った後、平均演算回路2ー7によって第1色目の転写
電流が最適であった時間の平均値Tが算出され、これが
メモリー2ー14に蓄積される。
【0061】つぎに第2色目のパツチ状画像が第1色目
のそれと重ならないように形成され、上記と同様の操作
によって最適な時間の平均値Tが算出されてメモリー2
ー14に蓄積され、その他の色のついても同様の操作に
よつてそれぞれの最適な時間の平均値がメモリーに蓄積
される。
【0062】以後、第1色目の転写の場合にはメモリー
2ー14に蓄積された当該時間平均値がTーv変換器2
ー8によって最適電流値が得られる様な電圧に変換さ
れ、これがスイッチ回路2ー9を経て電界形成部材2ー
12に印加される。第2色目以下も同様とする。
【0063】以上説明した様に、好適な転写電界を得る
ための転写電界の決定を画像濃度を基礎にして行うこと
によって、環境その他の条件を個々に考慮する必要がな
く、装置自体、開発費などのコストダウンに効果があ
る。
【0064】次に転写材のインピーダンスと現像電流に
よって転写バイアスを制御する実施態様について説明す
る。
【0065】はじめに、転写材のインピーダンスと現像
電流の測定手段について略述する。「図12」はカラー
画像形成装置の要部を略示するもので、不図示のカセツ
ト等から第1レジストローラ3ー5を通過した転写材
(不図示)は電極ローラ対3ー32、3ー33を経て第
2レジストローラ3ー6によって像担持体上のトナー像
と同期をとるように転写ドラム3ー7上に保持されてこ
れと共に回転走行し、像担持体3ー3と転写帯電器3ー
10が対向する転写部位に到って像担持体上のトナー像
は転写材に転移する。所定回数の転写が終了した後、転
写材は除電帯電器3ー11、3ー13及び分離爪3ー1
5によって転写ドラムから分離されて不図示の定着部位
に搬送される。前記電極ローラ3ー32、3ー33は金
属軸に、金属、導電性ゴム、導電性樹脂などで形成した
ローラを装架して構成するのがよく、該ローラの長さは
転写材よりも短くする。
【0066】このような装置において、前記第2レジス
トローラ3ー6の位置で一時停止した転写材に対して、
前記電極ローラ対3ー32、3ー33間に電圧を印加
し、転写材を介して流れる定常電流を検知することによ
って転写材の抵抗を測定する。
【0067】つぎに「図13」によって、像担持体3ー
3に現像付着したトナーの帯電量の測定について述べ
る。
【0068】同図は、上記「図12」に示す画像形成装
置の像担持体3ー3近傍の部分を略示するもので、この
場合像担持体には、イエロートナーを収納した現像器1
Yが近接してイエロートナーを像担持体表面の静電潜像
に供給できる位置にあるものとする。
【0069】現像器1Yは現像電流測定回路3ー34を
介して現像バイアス電源3ー35に接続してある。現像
電流の測定手段としては、たとえば、電源3ー35と現
像器1Yとの間に抵抗を介装してその両端の電圧を測定
するような仕方でよい。
【0070】現像時に電源3ー35から流れる電流の直
流成分と、像担持体上に付着しているトナーの単位重量
あたりの帯電量は現像トナー量が同一ならば、「図1
4」に示す様にほぼ比例関係にあるので、前記回路3ー
34で測定した電流値からトナーの帯電量を知ることが
できる。
【0071】以上の様にして判った転写材のインピーダ
ンスとトナー帯電量とから転写バイアスを制御する実施
態様について「図11」によって説明する。
【0072】前述の電極ローラ対3ー32、3ー33の
間を転写材Pが通過するものとし、電源3ー37によっ
て転写材Pに流れる定常電流が電流測定回路3ー36に
よって検出された信号Aと、前述の様な仕方で電流測定
回路3ー34によって検出された現像電流の信号Bがア
ナログスイッチ3ー38に入力され、ついで前記信号A
は該スイッチ3ー38によって選択されてA/Dコンバ
ータ3ー39を介してCPU3ー40のメモリーに蓄積
される。つぎに前記スイッチ3ー38は信号B、即ち現
像電流の直流成分、即、トナー帯電量に対応する信号を
選択してA/Dコンバータ3ー39を介してCPUに入
力される。この場合、実際の画像領域の現像時にはトナ
ーが付着する面積と濃度、即ち、現像されたトナーの現
像量によっても現像電流が異なるので、画像領域に入る
前に一定面積のベタ黒画像を現像してこのときの現像電
流によりトナー帯電量を測定するのが良い。
【0073】このときの各部の動作を示すタイミングチ
ャートを「図15」に示してある。同図には1枚のコピ
ー動作を行ったときに必要とされる部分のみのタイミン
グを示している。
【0074】コピースタートキーをオンするとカセツト
から取り出された転写材が第2レジストローラ3ー6の
位置で一旦停止した後転写ドラム3ー7に搬送され、さ
らに該ドラムに把持、吸着されて転写部位に搬送され
る。このさい、前記第2レジストローラが再び回転を始
めてから転写材先端が転写部位に到達するまで、及び像
担持体3ー3で画像の現像が始まってから画像先端が転
写部位に到達するまでに若干のタイムラグがあるのでこ
の間に前述の、トナー帯電量測定のためのベタ黒画像の
形成を行う。
【0075】転写材の体積抵抗値の測定は、前記第2レ
ジストローラによって転写材が停止している間に前述の
様な仕方で遂行し、現像電流の測定は前記ベタ黒画像形
成時に行う。なおこれらの測定は複数枚コピー作成の場
合、その都度行う必要はなく当初の1枚目の転写に先立
って1回行うだけでよい。また、一般的には転写材はコ
ピー動作ごとに変わる可能性があるのでコピースタート
キーをオンするごとに行うのが好ましく、トナー帯電量
は時間的に急激に変化することはなく、余分なトナーの
消費を抑制するためにも一定時間ごとに行うのがよい。
【0076】以上の様なタイミングで転写材の体積抵抗
値、トナー帯電量を測定し、その測定値をもとにそのと
きの最適転写バイアスをCPUが選択してD/Aコンバ
ータを介して転写電源を制御した。そしてこれによって
L/L、N/N,H/H環境下で各種転写材に対して画
像出しを行ったところ高品質の画像を安定して得ること
が出来た。
【0077】つぎに他の実施態様について説明する。前
記「図12」に示す様な画像形成装置において、転写部
位における転写帯電器の代わりに、少なくとも転写時に
は転写ドラムを構成する転写シート3ー93に当接する
転写ブラシ3ー21を配置してある。該転写ブラシ3ー
21としては種々なものが利用でき、たとえば、直径2
0〜30μmのレーヨン繊維で、カーボンを分散させて
体積抵抗値を105 Ωcm程度に調整したものを使用出
来る。なお、前記転写ブラシは電源3ー42に接続して
ある。
【0078】「図16」に示す様に、前記転写ブラシ3
ー21は、厚み125μmのポリエチレンテレフタレー
トシート(PET)のような誘電体弾性シート3ー23
が転写ドラムの走行方向下流側に添着してあり、その反
対側、誘電体シート3ー93裏面に接触する側には転写
領域上流側の電界を遮断するため厚み50μmのPET
シート3ー24が配設してある。
【0079】このように構成することによって、コロナ
放電器を転写帯電器として使用する場合の様にシールド
ケースに流れて直接転写に寄与しない電流が生ずること
がなく、転写電界の制御をより正確に行える。このよう
な構成のものでも、各環境下で各種転写材で画像出しを
行ったところ良質の画像が得られることを確認した。
【0080】ついでさらに他の実施態様について説明す
る。前記「図12」に示すような画像形成装置におい
て、この実施態様装置では、転写材の定常電流を測定す
る電極ローラ3ー32、3ー33を除き、第2レジスト
ローラ3ー6のかわりに「図17」に示すような構成の
ローラを配置するものとする。
【0081】これについて説明すると、符号3ー27は
軸を兼ねる金属電極ローラで、これに絶縁ゴム、樹脂か
らなる被覆3ー28が設けてある。転写材体積抵抗、ト
ナー帯電量の測定は前述の場合と同様にすればよい。
【0082】このようなローラ対を第2レジストローラ
の位置に配設して、各環境下で各種転写材について画像
出しを行つたところ、前述の各実施態様のものと同様に
良質の画像が得られることを確認した。
【0083】「図18」は、さらにまた他の実施態様を
示す画像形成装置の概略側面図である。像担持体3ー3
に当接して搬送ベルト3ー25が設けられており、該ベ
ルトの前記像担持体とは反対側にこれと対向するように
転写帯電器3ー10が配設してあって転写部位を形成し
ている。図示右方からレジストローラ対3ー6を経て該
転写部位に転写材Pが供給されると、転写帯電器3ー1
0に転写バイアスが印加され、よって形成される電界の
作用で、像担持体3ー3に予め形成されているトナー像
は転写材に転移する。なお同図には省略してあるが、像
担持体3ー3の周辺には一次帯電器、画像信号付与手
段、現像器、クリーニング装置その他画像形成に必要な
部材が配設されていることは勿論である。
【0084】転写後、転写材は像担持体から分離して進
行し、さらに剥離放電阻止用の除電帯電器3ー14を経
て定着部位3ー17に至るものとする。
【0085】この装置における転写電界制御量を得る手
段は前述の実施態様の場合ととくに変りはないので説明
は省略するが、転写帯電器による像担持体方向の転写電
流を正確に制御するには、総放電電流を検知するととも
に、放電器のシールドケースを絶縁してシールドケース
に流れる電流を検知する手段を設け、総放電電流とシー
ルドケースへ流入する電流の差電流として像担持体方向
へ向かう転写電流を算出してこれを制御するものとす
る。
【0086】図示の装置におけるレジストローラ3ー6
は、前述の「図17」に示す様なローラを使用して、電
極ローラを兼ねるようにしてある。またトナー帯電量の
測定も既述のものと同様にすればよい。この装置によっ
て、L/L、N/N、H/H各環境下で各種転写材によ
って画像出しを行ったが、前述各実施態様のものと同様
の良質の画像を得られることを確認した。
【0087】以上本発明を主としてカラー画像形成装置
に適用した場合について説明したが、本発明がこのよう
なものに限定されるものではなく、各種画像記録装置、
プリンタ等に適用出来ることは勿論である。
【0088】つぎに現像電流と像担持体上のトナー濃度
によって転写バイアスを制御する実施態様について説明
する。
【0089】本発明を適用する画像形成装置としてはど
のようなものでもよいが、ここでは前述「図12」に示
した様な、像担持体上に形成したトナー像を、回転走行
する転写ドラムに保持された転写材に転写する様に構成
した周知のカラー画像形成装置について説明する。
【0090】「図19」、「図20」は本発明の実施態
様を示す画像形成装置の概略図であって、矢印A方向に
回転走行する像担持体3ー3表面に現像装置4ー1から
供給されるトナーによってトナー像が形成され、このト
ナー像が、像担持体と転写ドラム3ー7が当接する転写
部位に到達すると、転写ブラシ3ー21によって印加さ
れる転写バイアスの作用で像担持体側のトナー像は、転
写ドラム上に載置された転写材(不図示)に転写され
る。
【0091】像担持体3ー3の周辺には一次帯電器、画
像信号付与手段、クリーニング装置その他画像形成に必
要な部材が配置されており、また、現像装置4ー1に
は、それぞれシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック各
色トナーを収納する複数の現像器が配置されており、順
次像担持体に近接する作動位置に到来するようになって
いる。図はシアントナーを有する現像器4ー1Cが作動
位置にあるところを示している。
【0092】転写ドラム3ー7が複数回回転し、これに
載置された転写材がその都度異なった色のトナーを供給
されたのち、転写材は除電帯電器3ー11、3ー13に
よって除電され、ついで分離帯電器3ー14、分離爪3
ー15の作用で転写ドラムから分離されて不図示の定着
部位に搬送されるものとする。
【0093】「図20」に示す様に、現像器4ー1Cは
現像電流測定回路102を介して現像バイアス電源10
3に接続されている。また、前記現像電流測定回路の出
力はコントローラ104に入力される。
【0094】また、像担持体3ー3の回転方向にみて現
像器34ー1Cよりも下流側には現像されたトナー濃度
を検知する濃度センサ100が配設してあり、その出力
がトナー量測定回路101に入力される。濃度センサと
しては発光ダイオード、フォトダイオード、多色の場合
には色補正用フィルタなど適宜の公知のものを利用でき
る。
【0095】像担持体3ー3が転写ドラム3ー7と当接
する転写部位の、像担持体と反対側には前述の様に転写
ブラシ3ー21が配置してあり、これに転写バイアス電
源107によって転写バイアスが印加されるものとす
る。該転写バイアス電源107は転写制御回路106を
介してコントローラ104に接続してある。
【0096】不図示の画像形成部材によって像担持体3
ー3表面に形成された静電潜像が、現像器4ー1Cが対
向する現像部に到来すると、該現像器からトナーが供給
されてトナー像が形成される。このとき、現像器には現
像バイアス電源103によって現像バイアスが印加さ
れ、このときの現像電流It が測定され、その値はコン
トローラ104に入力される。
【0097】ついで像担持体上のトナー濃度Ot (反射
濃度)がセンサ100によつて検出され、その値がトナ
ー量測定回路101からコントローラ104に入力され
る。
【0098】ここで本発明による現像電流It とトナー
濃度Ot による転写電源出力の制御について「図2
1」、「図22」、「図23」によつて説明する。な
お、これらの図は、像担持体としてはマイナス極性の有
機光導電層を用いたOPCドラム、トナーとしてはマイ
ナス極性に帯電する体積粒径が8〜10μmのポリエス
テル樹脂を主とするトナー、転写ドラムに使用する誘電
体シートとしては150μm厚のポリフツ化ビニリデン
シート、導電性ブラシとしては直径約20〜30μmの
レーヨン樹脂繊維にカーボンを分散させて体積抵抗値1
5 Ωcm程度に調整したものをそれぞれ使用して得た
データである。使用する材料が異なれば最適転写電流も
当然異なってくるから、適宜実験によって各値を決定す
ればよい。
【0099】まず、像担持体3ー3に転移したトナーの
電荷量QT は、 QT(C)=It(A)/[d(m) /P (m/sec)] で求められる。
【0100】ここで、It(A)は現像時に現像電流測定回
路102で求められた電流、d(m) は像担持体の回転方
向にみた画像の長さ、P(m/sec) は像担持体の周速であ
る。現像電流測定手段としては、高圧用の電流計を用い
たり、バイアス回路に直列に抵抗を挿入してその両端の
電圧降下から算出する等適宜の手段を用いればよい。
【0101】「図22」は現像像のトナー量を測定する
ため、予めトナー量測定回路101に記憶されている、
センサの出力とトナー量の関係を実験的に求めたテーブ
ルである。このテーブルによって、センサ100が検知
した濃度Ot からトナー量Mを求めることができる。
【0102】現像電流測定回路102で求められたトナ
ーの電荷量QT と、トナー量測定回路101で得られた
トナー量Mがそれぞれコントローラ104に入力され、
ここでQT /Mが算出されてトリボが求められる。
【0103】「図23」は転写電源の出力を制御するた
め、予め転写制御回路106に記憶されている最適転写
電流とトリボの関係を実験的に求めたグラフである。コ
ントローラ104によって求められたトリボが転写制御
回路106に入力され、ここで最適転写電流が決定さ
れ、これによって転写電源107が発動する。
【0104】この実施態様の様な多色画像形成装置にお
いては、転写材は転写ドラムに担持されたまま複数回転
写が行われることになるので、第2色目以降の転写の際
には順次転写電源出力を増加させることが有効であるこ
とは良く知られているところであるが、この場合には前
記の算出した転写電源出力を基準に制御するものとす
る。
【0105】転写電界形成手段としては、前記した転写
ブラシに限定されるものではなく、周知のコロナ放電器
をも利用出来ることは勿論であるが、転写ブラシは、コ
ロナ放電器のようなシールドケースに流れて転写電界の
形成に寄与しない電流がないので正確な制御を行うのに
好適である。
【0106】「図24」はさらに他の実施態様を示すモ
ノクロ形式の画像形成装置の概略側面図であって、その
基本的な構成は前述「図18」に示すものと同様で、対
応する部分には同一の符号を付して示してある。
【0107】同図には、画像形成に必要な部材として像
担持体3ー3近傍に配置した現像器3ー1が示してあ
り、また図中符号100はトナー濃度検知センサ、10
1はトナー量測定回路、102は現像電流測定回路、1
03は現像バイアス電源、104はコントローラ、10
6は転写制御回路、107は転写バイアス電源で、これ
らの作用は前記「図20」の場合と同様であるのでその
説明は省略する。また、この場合にも転写手段として転
写帯電器を利用しているので、これも「図20」の説明
の際に述べたように、像担持体方向に流れて実際に転写
に寄与する電流(総放電電流とシールドケースに流れる
電流の差電流)を算定して制御するのがよい。
【0108】この装置によって現像電流とトナー反射濃
度からトナーのトリボ値を求め、これによって転写電流
を制御することによって、環境温湿度にかかわらず安定
して良好な画像を得ることができた。
【0109】前記「図24」は、転写材が搬送ベルトに
よつて、像担持体3ー3と転写帯電器3ー10とが対向
する転写部位に供給される装置であるが、搬送ベルトを
有せず、対向する一対の搬送ガイド板の間をとおってカ
セットなどから転写部位に転写材が供給されるような周
知構成の装置にも適用できることは云う迄もない。
【0110】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
像担持体の帯電電位に応じてその上に形成されたトナー
像を、転写電界によって転写材に転写する工程を含む画
像形成装置において、前記像担持体上のトナー濃度、画
像信号の主走査方向各ライン乃至はこれを2個以上に分
割した各領域の平均濃度によって各ライン転写時の転写
電界を制御し、または、転写後の転写材に存する画像濃
度に応じて転写電界を制御し、または、現像時に現像器
と像担持体間に流れる現像電流と、転写の前に転写材の
インピーダンスとを測定しこれによって転写電界を制御
し、または、現像電流と像担持体上のトナー濃度とを測
定しこれらに基ずいて転写電界を制御することによっ
て、環境温湿度、転写材の種類、特性にかかわらず常時
安定して良好な転写を遂行することが可能となり、良質
の画像を得るのに顕著な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様を示す画像形成装置の、特に
像担持体近傍部位を示す概略側面図
【図2】濃度計の要部を示す斜視図
【図3】転写帯電器とパターン電極の外観を示す斜視図
【図4】パターン電極の斜視図
【図5】イオン流を制御する手段を示す説明図
【図6】他の実施態様を示す要部の概略側面図
【図7】パターン電極の斜視図
【図8】さらに他の実施態様を示す要部の概略側面図
【図9】本発明のさらに他の実施態様を示す要部の概略
側面図
【図10】また他の実施態様を示す要部の概略側面図
【図11】本発明による転写バイアス制御の仕方を示す
実施態様の説明図
【図12】他の実施態様を示す多色画像形成装置の要部
の概略側面図
【図13】「図11」に示すトナー帯電量測定部分のみ
を示す図
【図14】トナー帯電量と現像電流直流分との関係を示
すグラフ
【図15】転写材の体積抵抗と現像電流を測定するタイ
ミングチャート
【図16】他の実施態様を示す画像形成装置の転写部位
を示す概略側面図
【図17】転写材の体積抵抗を測定するための電極ロー
ラの断面図
【図18】さらに他の実施態様を示す画像形成装置の概
略側面図
【図19】本発明のまたさらに他の実施態様を示す多色
画像形成装置の現像、転写部位近傍の概略側面図
【図20】同上制御手段を示すブロツク図
【図21】湿度とトナーのトリボの関係を示すグラフ
【図22】トナー濃度センサ出力とトナー量との関係を
示すグラフ
【図23】トナーのトリボと最適転写電流との関係を示
すグラフ
【図24】他の実施態様たる画像形成装置の概略側面図
【図25】公知の画像形成装置の像担持体周辺の構成を
略示する側面図
【図26】トナー濃度と最適電界の関係を略示するグラ
【図27】転写材表面電位と像担持体表面電位との関係
における、画像濃度と差電流との関係を説明する図
【図28】差電位と転写効率との関係を示す説明図
【図29】
【図30】及び
【図31】夫々湿度と、トナー帯電量、転写材の体積抵
抗値、最適転写バイアスとの関係を示すグラフ
【図32】転写材の体積抵抗値と最適転写バイアスとの
関係を示すグラフ
【符号の説明】 1 像担持体 5 転写帯電器 5C パターン電極 9 濃度計 10 濃度メモリー 11 演算回路 12 電極制御回路 13 画像メモリー 14 画像読み取り装置 15 高圧制御回路 16 高圧電源 2ー3 濃度センサ 2ー4 アンプ 2ー5 DーT変換回路 2ー6 メモリー 2ー7 演算回路 2ー8 TーV変換回路 2ー9 スイッチ懐炉 2ー10 ランプ回路 2ー11 電流源回路 2ー12 電界形成部材 3ー3 像担持体 3ー7 転写ドラム 3ー21 転写ブラシ 3ー32、3ー33 電極ローラ対 3ー36 電流測定回路 3ー37 電源 3ー38 アナログスイッチ 3ー39 A/Dコンバータ 3ー40 CPU 3ー41 D/Aコンバータ 3ー42 転写電源 4ー1 現像装置 100 濃度センサ 101 トナー量測定回路 102 現像電流測定回路 103 現像バイアス電源 104 コントローラ 106 転写制御回路 107 転写電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 常 見 健 夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯電電位に応じてトナー像を形成する像担
    持体と、電界によって前記トナー像を転写材に転写させ
    る転写手段と、前記トナー像のトナー濃度を測定する手
    段とを備えた画像形成装置において、像担持体上のトナ
    ー濃度に応じて転写電界を制御する手段を設けたことを
    特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】帯電電位に応じてトナー像を形成する像担
    持体と、電界によって前記トナー像を転写材に転写させ
    る転写手段とをそなえた画像形成装置において、デジタ
    ル的に画像を読み取る画像読み取り手段と、これによっ
    て読み取られた画像信号を蓄積する手段と、該画像信号
    に応じて転写電界を制御する手段を備えたことを特徴と
    する画像形成装置。
  3. 【請求項3】主走査方向の走査ラインごとに平均画像濃
    度を検知し、各ライン転写時にはこの濃度に応じて転写
    電界を制御する「請求項2」記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】主走査方向の1ラインを2個以上に分割
    し、分割した各領域の平均画像濃度に応じて、対応する
    領域の転写時には各転写電界を制御する「請求項3」記
    載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】像担持体上に静電的に形成したトナー像
    を、電界によって転写材に転写する工程を含む画像形成
    装置において、転写材に形成された画像の画像濃度を検
    知する検知手段と、該検知手段の検知量に応じて転写電
    界を制御する手段をそなえたことを特徴とする画像形成
    装置。
  6. 【請求項6】転写電界を形成する手段にランプ電流を流
    して転写を行った後、その転写画像の画像濃度を検知
    し、画像濃度が最大となる転写電流値を転写電界形成手
    段の電源が出力する手段を設けてなる「請求項5」記載
    の画像形成装置。
  7. 【請求項7】像担持体に形成したトナー像を、転写材担
    持体に担持する転写材に少なくとも2回重畳転写する画
    像形成装置において、転写ごとに転写した画像濃度を検
    知する手段と、各検知量に応じて各転写時の転写電界を
    制御する手段を備えたことを特徴とする「請求項5」画
    像形成装置。
  8. 【請求項8】転写電界を形成する手段にランプ電流を流
    して転写を行った後、各転写時毎に最大画像濃度が得ら
    れる転写電流を転写電界形成手段の電源が出力する手段
    を設けてなる「請求項7」記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】トナー像を形成する像担持体と、電界によ
    って前記トナー像を転写材に転写する工程を含む画像形
    成装置において、転写に先立って転写材のインピーダン
    ス乃至はこれに応動する物理量を検知する検知手段と、
    現像時に現像手段と像担持体間に流れる現像電流を検知
    する検知手段とをそなえ、これら両検知手段の検知量に
    応じて転写電界形成手段に印加する転写バイアスを制御
    することを特徴とする画像形成装置。
  10. 【請求項10】像担持体に形成したトナー像を、電界に
    よって転写材に転写する工程を含む画像形成装置におい
    て、現像電流を検知する検知手段と、像担持体上のトナ
    ー像の画像濃度を検知する手段とをそなえ、これら両検
    知手段の検知量に応じて転写電界形成手段の電源出力を
    制御することを特徴とする画像形成装置。
JP4273553A 1992-09-18 1992-09-18 画像形成装置 Pending JPH06102777A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4273553A JPH06102777A (ja) 1992-09-18 1992-09-18 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4273553A JPH06102777A (ja) 1992-09-18 1992-09-18 画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06102777A true JPH06102777A (ja) 1994-04-15

Family

ID=17529419

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4273553A Pending JPH06102777A (ja) 1992-09-18 1992-09-18 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06102777A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005249889A (ja) * 2004-03-01 2005-09-15 Ricoh Co Ltd 転写装置及び画像形成装置
JP2008026738A (ja) * 2006-07-24 2008-02-07 Sharp Corp 画像形成装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005249889A (ja) * 2004-03-01 2005-09-15 Ricoh Co Ltd 転写装置及び画像形成装置
JP4565543B2 (ja) * 2004-03-01 2010-10-20 株式会社リコー 画像形成装置
JP2008026738A (ja) * 2006-07-24 2008-02-07 Sharp Corp 画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6269228B1 (en) Method and apparatus for image forming performing improved cleaning and discharging operations on image forming associated members
JP3516551B2 (ja) 静電画像形成装置
US7340189B2 (en) Image forming apparatus and image adjusting method
JP3718045B2 (ja) 画像形成装置
JP3167084B2 (ja) 画像形成装置
JPH11109689A (ja) 画像形成装置
JP4794276B2 (ja) 電子写真画像形成装置
JPH08166727A (ja) 画像形成装置
JPH05289463A (ja) 画像形成装置
JPH06102777A (ja) 画像形成装置
JP3346091B2 (ja) トナー像転写装置及びこれを用いた転写電圧制御方法
JPH09325625A (ja) 画像形成装置
JP2000098730A (ja) 画像形成装置
JP2001005237A (ja) 画像形成装置
JPH08297420A (ja) 画像形成装置
JP3308800B2 (ja) 画像形成装置
JPH08305121A (ja) トナー像転写装置
JPH10340015A (ja) 画像形成装置
JPH07261580A (ja) 画像形成装置
JP3276518B2 (ja) カラー画像形成装置
JPH0973242A (ja) 画像形成装置
JP3587955B2 (ja) 静電画像形成方法
JPH06161296A (ja) 画像形成装置
JP2002244410A (ja) 画像形成装置
JPH07140809A (ja) 画像形成装置