JP2009049240A - 電子部品パッケージの製造装置及び製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】封着部全体の封着強度を均一に向上させ、電子部品素子の特性に悪影響を与えることが無くハンダ材料や配線などにも悪影響を及ぼすことがない。
【解決手段】
電子部品素子が取り付けられたベース部材と蓋部材とを高周波誘導加熱する加熱用コイルと、該加熱用コイルに高周波電力を供給する高周波電力供給装置とを備える電子部品パッケージの製造装置において、前記高周波電力供給装置は、前記封着部材を前記電子部品素子の発振に異常を生じ始める発振異常発生温度に達しない温度まで急上昇させる高電力誘導加熱機能と、前記封着部材の温度を前記高電力誘導加熱に比べて緩やかに上昇させることができる低電力誘導加熱機能とを備えると共に、前記小電力供給モードと前記大電力モードとの間で切替えを行うシーケンスを有することを特徴とする電子部品パッケージの製造装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高周波誘導加熱によりベース部材と蓋部材とを封着部材によって接合して気密封止された電子部品パッケージを製造する電子部品パッケージの製造装置及び製造方法に関する。
携帯電話又は他の移動体通信などには水晶振動子を気密封止してなる小型の電子部品が広く用いられている。このような気密封止型の電子部品は、一般的にベース部材(パッケージ部材)に水晶振動子を導電性接着剤で固定し、蓋部材(リッド又はキャップ)に予め形成してなる封着部材を介してベース部材に蓋部材を重ね、真空中などでシーム接合することにより気密封止されている。携帯電話などが小型化されるのにしたがって、このような気密封止型の電子部品もますます小型化が要求され、例えば蓋部材はその一辺が1.5〜1mmφと微小なパッケージ型の電子部品の要求が増えてきている。
このような微小の気密封止型の電子部品を製造するのに、従来広く行われていた一対のローラ電極を蓋部材に沿って転がすパラレルシーム接合では困難になってきているのと同時に、1個ずつパラレルシーム接合を行わなければならないので、パラレルシーム接合の短縮化がこれ以上不可能になってきており、製造工程でのコストダウンは難しいという問題がある。この問題点を解決し得る方法として、高周波誘導加熱によって封着部材を溶融させてベース部材に蓋部材を接合して気密封止型の電子部品を製造する誘導加熱方法が既に提案されている(例えば、特許文献1〜4参照)。
特許文献1には、圧電素子を気密封止するときの加熱手段の一例として電磁誘導加熱を用いることができるという技術思想が開示されているが、電磁誘導加熱の具体例については記載されていない。特許文献2には、蓋部材に高透磁率の金属材料を用い、キューリー温度に達すると透磁率が低下するのを利用して、加熱温度をコントロールしている。このとき、押圧部材によって蓋部材に加重を加えている例が記載されている。特許文献3には、圧電部品を構成する金属の蓋部材に施すロウ材を1×10パスカル以下の真空雰囲気、あるいは95%以上の窒素雰囲気で高周波誘導加熱により直接気密封止することが記載されている。また、特許文献4は電子部品のパッケージの気密封止ではないが、半導体部品のハンダ付けに誘導加熱方法を用いることが記載され、ハンダを形成した半導体部品を平行型の誘導加熱コイルの上側を搬送しながらハンダを溶融させ、ハンダ付けする例が記載されている。
特開平07−283675号公報 特開2002−246868公報 特開2006−129185公報 特開2005−150142公報
一般的に高周波誘導加熱による方法は、前掲特許文献1〜4に開示された高周波誘導加熱方法に限らず、電子部品のような小さな被加熱物を加熱する場合には、高周波電磁場に存在するように配置して被加熱物全体を加熱する形態となる。高周波電磁場の加熱作用によって、AuSn合金又は低融点ガラスなどからなる封着部材を溶融させるが、このとき、高透磁率の金属材料などからなる蓋部材は当然として、ベース部材に水晶振動子又は圧電素子を接着させる導電性接着剤、あるいはそれら水晶振動子又は圧電素子と一緒にベース部材に半導体素子などの電子部品素子をハンダ付けするハンダ材料なども一緒に加熱される。したがって、ベース部材に接着されている水晶振動子又は圧電素子などの電子部品素子に悪影響を与えず、また、それら水晶振動子又は圧電素子と一緒にベース部材に半導体素子などをハンダ付けしているハンダ材料が溶融することがないように、細心の注意を払わなければならない。
しかしながら、最近、電子機器の組み立て工程のハンダ付け工程で用いられているPbフリーのハンダ材料はPbSn合金のハンダよりも融点が数十度以上高いこともあり、AuSn合金又は低融点ガラスなどからなる封着部材による気密封止が全体的に均一に強固になされていなければ、電子機器の組み立ての際のハンダ付け時に封着部材が部分的に溶融して流出するために気密封止型のパッケージの気密封止が低下し、携帯電話など、電子機器が不良になることがある。信頼性の高い気密封止を実現するためには、誘導加熱により溶融した封着部材とベース部材又は蓋部材との濡れ性を良好にし、溶融した封着部材がベース部材と蓋部材との間からはみ出して全体的にフィレットを形成する必要がある。このように信頼性が高く、ハンダ付けの強度、つまり接合強度の高い気密封止を実現するためには、従来の高周波誘導加熱方法では高温での誘導加熱を長く、例えば数秒以上行わなければならなかった。しかし、高温での誘導加熱を長く行えば、水晶振動子の発振周波数などの特性や、配線などに悪影響を及ぼすことがあるため、他の誘導加熱条件の問題もあるが、誘導加熱によるベース部材と蓋部材との気密封止は難しいとされている。
したがって、本発明はベース部材と蓋部材とを気密封止するのに用いられるAuSn又は低融点ガラスなどの封着部材の温度を比較的緩やかに上昇させる低電力誘導加熱と、AuSnなどの封着部材の温度を、前記低電力誘導加熱に比べて急な傾斜で上昇させる高電力誘導加熱とを組み合わせ、その高電力誘導加熱は好ましくは1秒以下の短時間で行い、前記低電力誘導加熱は前記高電力誘導加熱の時間よりも長い時間、好ましくは数秒間行うことにより、ベース部材のハンダ材料、電子部品素子などに悪影響を与えることなく、高品質の気密封止型の電子部品を得ることを特徴にしている。
第1の発明は、電子部品素子が取り付けられたベース部材と蓋部材とを高周波誘導加熱する加熱用コイルと、その加熱用コイルに高周波電力を供給する高周波電力供給装置と、前記ベース部材と前記蓋部材とを押さえる押さえ部材とを備えて、前記ベース部材と前記蓋部材との間に位置する封着部材を溶融させて前記ベース部材と前記蓋部材とを気密封止する電子部品パッケージの製造装置において、前記高周波電力供給装置は、前記電子部品素子の発振に異常を生じ始める発振異常発生温度に達しない温度まで前記封着部材を急上昇させることができる大電力モードの高電力誘導加熱時間で前記加熱用コイルに高周波電力を供給する機能と、前記封着部材の温度を前記高電力誘導加熱に比べて緩やかに上昇させることができる小電力供給モードにより前記高電力誘導加熱時間よりも長い低電力誘導加熱時間で前記加熱用コイルに高周波電力を供給する機能とを備えると共に、前記小電力供給モードから前記大電力モードへの切替え、あるいは前記大電力モードから前記小電力供給モードへの切替えを行うシーケンスを有することを特徴とする電子部品パッケージの製造装置を提供する。
第2の発明は、前記第1の発明において、前記低電力誘導加熱時間は1秒を超える所定時間であり、前記高温誘導加熱時間は1秒以下の所定時間であることを特徴とする電子部品パッケージの製造装置を提供する。
第3の発明は、前記第1の発明又は前記第2の発明において、前記加熱用コイルは、前記蓋部材の幅よりも大きな所定の間隔で互いが平行になるように折り返された導体からなる平行型のコイルであって、前記ベース部材と前記蓋部材の供給方向に対して直角方向に延びていることを特徴とする電子部品パッケージの製造装置を提供する。
第4の発明は、前記第1の発明ないし前記第3の発明のいずれかにおいて、前記押さえ部材は、前記加熱用コイルの前記導体間の前記所定の間隔に配置され、前記蓋部材の上面と同等以上の面積を有し、前記ベース部材と蓋部材とが前記加熱用コイルの前記導体間に位置するとき、前記蓋部材の全面を均一に抑えることができる押さえ面を備えることを特徴とする電子部品パッケージの製造装置を提供する。
第5の発明は、前記第1の発明ないし前記第4の発明のいずれかにおいて、前記ベース部材と蓋部材とは、前記加熱用コイルに対して所定の間隔で順次搬送され、その所定の間隔は、前記気密封止時に前記加熱用コイルの高周波磁力によって次の前記蓋部材が動かない距離以上であることを特徴とする電子部品パッケージの製造装置を提供する。
第6の発明は、前記第1の発明ないし前記第5の発明のいずれかにおいて、前記ベース部材と蓋部材とはトレイに載置されて搬送部材によって順次搬送され、前記ベース部材と蓋部材とが前記加熱用コイルの互いに平行な前記導体間で停止するとき、前記押さえ部材が下降、又は前記トレイが上昇して、前記押さえ部材が前記蓋部材を押さえつけ、それと同期して前記高周波電力供給装置が前記加熱用コイルに高周波電力を供給することを特徴とする電子部品パッケージの製造装置を提供する。
第7の発明は、前記第1の発明ないし前記第6の発明のいずれかにおいて、前記押さえ部材は、耐熱性の非磁性材料からなることを特徴とする電子部品パッケージの製造装置を提供する。
第8の発明は、加熱用コイルに高周波電力を給電して電子部品素子が取り付けられたベース部材と蓋部材とを高周波誘導加熱し、前記ベース部材と前記蓋部材との間に位置する封着部材を溶融させて前記ベース部材と前記蓋部材とを接合することにより気密封止される電子部品パッケージ製造方法において、前記封着部材の温度を急な傾斜で上昇させることができる大電力を供給する高電力誘導加熱工程と、その高電力誘導加熱工程の前又は後で、前記封着部材の温度を前記高電力誘導加熱工程に比べて緩やかに上昇させる低電力誘導加熱工程とを行い、先に前記低電力誘導加熱工程で前記封着部材の温度の温度を上昇させた場合は前記低電力誘導加熱工程から前記高電力誘導加熱工程に切り替えて、又は先に前記高電力誘導加熱工程で前記封着部材の温度の温度を上昇させた場合は前記高電力誘導加熱工程から前記低電力誘導加熱工程に切り替えて、それぞれ前記封着部材を前記電子部品素子の発振に異常を生じ始める発振異常発生温度に満たない温度内でさらに上昇させ、前記低電力誘導加熱工程を前記高温誘導加熱工程よりも長い時間施して、前記封着部材がろう付けされる前記ベース部材又は前記蓋部材の導電部に対する濡れ性を向上させることを特徴とする電子部品パッケージの製造方法を提供する。
第9の発明は、前記第8の発明において、前記低電力誘導加熱工程は1秒を超える所定時間行い、前記高温誘導加熱工程は1秒以下の所定時間行うことを特徴とする電子部品パッケージの製造方法を提供する。
前記第1の発明に係る電子部品パッケージの製造装置によれば、封着部材の温度を緩やかに上昇させる低電力誘導加熱工程と、封着部材の温度を低電力誘導加熱に比べて急傾斜で上昇させる高電力誘導加熱工程とを組み合わせ、シーケンスに従って前記電子部品素子の発振に異常を生じ始める発振異常発生温度に達しない温度まで前記封着部材を急上昇させることができる大電力モードの高電力誘導加熱と、封着部材の濡れ性を向上させる低電力誘導加熱を行うので、短時間で電子部品素子の特性に悪影響を与えることが無く、電子部品素子をベース部材にハンダ付けするハンダ材料や配線などにも悪影響を及ぼさずに電子部品パッケージの気密封止を行うことができ、かつ製造装置の長寿命化を図ることができる。
前記第2の発明に係る電子部品パッケージの製造装置によれば、前記第1の発明で得られる効果に加えて、高温誘導加熱時間は1秒以下の短時間であり、低電力誘導加熱時間はその高温誘導加熱時間よりも長い時間で封着部材の濡れ性を向上させるので、より接合強度が安定でかつ高い電子部品パッケージを提供することができる。
前記第3の発明によれば、前記第1の発明又は前記第2の発明で得られる効果に加えて、平行型のコイルがベース部材と蓋部材とが順次間欠的に搬送される方向に対して直角となる方向に延びているので、一度に複数個のベース部材と蓋部材との接合を行うことができ、効率の良い気密封止が可能になる。
前記第4の発明によれば、前記第1の発明ないし前記第3の発明で得られる効果に加えて、押さえ部材が蓋部材の全面を均一に抑えるので、蓋部材の加熱が不均一になることが無く、ほぼ一様になるので、ベース部材又は蓋部材と封着部材との濡れ性が全体的に一様となり、封着部材の溶融と拡がりが全体的に一様になるので、より信頼性の高い気密封止が可能になる。
前記第5の発明によれば、前記第1の発明ないし前記第4の発明で得られる効果に加えて、順次間欠的に搬送されるベース部材と蓋部材との前後の間隔が接合時に前記加熱用コイルの高周波磁力によって次の前記蓋部材がずれない距離以上になるように、ベース部材がトレイに載置されているので、特別な対策をとることなく順次封着作業を行うことができる。
前記第6の発明によれば、前記第1の発明ないし前記第5の発明で得られる効果に加えて、前記ベース部材と蓋部材とが平行型のコイルの所定位置まで搬送されて停止すると、押さえ部材が前記ベース部材と蓋部材とを押さえるようになっているので、高周波誘導加熱時の磁力の作用によって蓋部材がずれたり、外れたりすることも無いので、封着工程を能率よく行うことができる。
前記第7の発明によれば、前記第1の発明ないし前記第6の発明で得られる効果に加えて、押さえ部材が非磁性材料からなるので、高周波誘導加熱作用によって温度が特に上昇するということが無いので、押さえ部材が加熱体として働かず、電子部品素子の特性に悪影響を与えることが無く、電子部品素子をベース部材にハンダ付けするハンダ材料や配線などにも悪影響を及ぼすことがない。
前記第8の発明に係る電子部品パッケージの製造方法によれば、封着部材の温度を緩やかに上昇させる低電力誘導加熱工程と、封着部材の温度を低電力誘導加熱に比べて急傾斜で上昇させる高電力誘導加熱工程を組み合わせ、低電力誘導加熱で封着部材の濡れ性を向上させるので、前記高電力誘導加熱工程を短い時間で行っても、封着部全体の封着強度を均一に向上させることができ、高電力誘導加熱時間が従来に比べて短いので、電子部品素子の特性に悪影響を与えることが無く、電子部品素子をベース部材にハンダ付けするハンダ材料や配線などに悪影響を及ぼすことがない製造方法を提供できる。
前記第9の発明によれば、前記第8の発明で得られる効果に加えて、低電力誘導加熱工程を高電力誘導加熱工程に先立って行う場合には、最初に濡れ性を向上させるために高電力誘導加熱工程の大きな加熱電力の数分の一程度の小電力で加熱を行い、高電力誘導加熱工程に切り替えて封着部材の発振異常発生温度に達しない温度まで急上昇させるので、ほぼ0度から封着部材の溶融温度を超える温度まで急激に上昇させるのに比べて各部材の熱膨張による機械的なストレスの影響を小さくでき、信頼性の高い気密封着を実現できる。また、高電力誘導加熱工程を低電力誘導加熱工程に先立って行う場合には、封着部材の温度を急傾斜で上昇させた後に緩やかに上昇させるので、各部材の熱収縮による機械的なストレスの影響を小さくでき、信頼性の高い電子部品パッケージの製造方法を提供することができる。
[実施形態1]
図1及び図2によって本発明の実施形態1に係る電子部品パッケージの製造方法について説明する。図1(A)は本発明に係る高周波誘導加熱電力供給の一例を説明するための図であり、図1(B)はその高周波誘導加熱電力供給による封着部材近傍の温度上昇の一例を示す図である。図2は本発明に係る高周波誘導加熱による製造方法で封着される一般的な構造のベース部材と蓋部材とを示している。
先ず、図2に示すベース部材1は、図示しない水晶振動子又は圧電振動子が導電性接着剤で固定された容器又は平坦な板状のものであり、セラミックなどの電気絶縁材料からなる。蓋部材2はコバールの両面に金(Au)又はニッケル(Ni)などをメッキしてなるリッド又はキャップと称されているものであって、金錫合金(Au−Sn)又は低融点ガラスなどのような封着部材3が予め形成されている。一般的に、ベース部材1の封着される部分はメタライズされた導電部1Aとなっており、その導電部1Aが封着部材3によって蓋部材2にろう付け、つまり接合される。この実施形態1では封着部材3が蓋部材3に予め形成されているものを用いているが、ベース部材1に形成されていてもよい。ベース部材1及び蓋部材2は一般的なものでよいので、これ以上詳しくは説明しない。
本発明の高周波誘導加熱は、図1(A)に示すように、低電力誘導加熱H1と高電力誘導加熱H2とからなり、低電力誘導加熱H1の所要時間T1は高電力誘導加熱H2の所要時間T2よりも長い。図1(B)に示すように、低電力誘導加熱H1は蓋部材2及び封着部材3などの温度を比較的緩やかな傾斜で封着部材3の融点Tm(破線で示す温度)前後まで上昇させる。高電力誘導加熱H2は低電力誘導加熱H1に比べて、蓋部材2及び封着部材3などの温度を急な傾斜で、発振異常発生温度Taに達しないように上昇させる。ここで、封着部材3の融点Tmは封着部材によって異なるが、300℃±30℃程度の範囲内のものが一般的である。また、実際の温度測定の利便性から、発振異常発生温度Taとは温度上昇によって水晶振動子の発振に異常が発生し始めるときの蓋部材2の表面温度を示し、蓋部材2と封着部材3の温度はほぼ同じと考えてよい。本発明の場合には、誘導加熱時間が短いので、蓋部材2や封着部材3の上昇温度に比べて水晶振動子の上昇温度は低い。なお、この発振異常発生温度Taは水晶振動子によってバラツキがある。発振異常発生温度Taは一例であって、圧電素子の場合は振動数に異常が発生し始める異常発生温度、あるいは水晶振動子や圧電素子をベース部材1に接着する導電性接着剤、あるいは他の電子部品素子をベース部材1にハンダ付けするハンダが溶融など悪影響を受け始める温度であっても良い。
低電力誘導加熱H1の場合の電力は、高周波誘導加熱用電力供給の一例ではその定格値の15〜30%程度であり、その所要時間T1は加熱用電力の値にもよるが、ベース部材1の導電部1Aと封着部材3との濡れ性を満足の行く状態にするには2秒以上、好ましくは温度上昇の飽和が始まってその傾斜が緩やかになり始める時点(例えば3秒程度以上)以降である。温度上昇の傾斜が緩やかになり始める時点以後では、ベース部材1の導電部1Aと封着部材3との濡れ性が満足できるほど高くなる。図1(A)では、模式的に表示しているので、低電力誘導加熱H1の電力は上昇した後に平坦で示しているが、緩やかに、例えば定格値の10%程度以下の範囲で連続して又は段階的に上昇させても構わない。この場合には、低電力誘導加熱H1の所要時間T1をその電力の上昇に合わせて短くすることができる。
高電力誘導加熱H2の所要時間T2は、電子部品素子に悪影響を与えない温度、図1(B)では発振異常発生温度Taに達しないよう、封着部材3の温度を急な傾斜で上昇させるのに必要な時間であり、好ましくは1秒程度以下の短い時間である。高電力誘導加熱H2は高周波加熱装置の定格電力からその80%程度の電力の範囲内の設定された電力で行われる。高電力誘導加熱H2は、蓋部材2及び封着部材3などの温度を急な傾斜で上昇させるので、高周波誘導加熱の所要時間を短時間で終了させることができる。例えば、低電力誘導加熱H1だけであっても蓋部材2及び封着部材3などの温度を封着部材3の溶融温度を超えて発振異常発生温度Ta近傍まで緩やかに上昇させることができるが、接合強度が一様で満足の行く大きさの気密封止を得るには、例えば10秒程度以上と長い時間が必要になる。
このように時間がかかり過ぎると、封着部材3の融点Tmを超えている時間が長くなり過ぎるため、前記電子部品素子をベース部材に取り付けている導電性接着剤、あるいはハンダが溶融するという問題や、配線などに悪影響が生じるという問題が発生する可能性が大きくなる。したがって、この実施形態1では、低電力誘導加熱H1で蓋部材2及び封着部材3などの温度を2〜5秒程度の時間をかけて封着部材3の溶融温度の前後まで緩やかに上昇させることによって、ベース部材1の導電部1Aと封着部材3との濡れ性を向上させ、濡れ性が良好な状態で高電力誘導加熱H2を短時間行う。この高電力誘導加熱H2は1秒程度以下の短時間で封着部材3を急な傾斜で温度上昇させて溶融させ、その溶融した封着部材3はベース部材1の導電部1Aと蓋部材2との間で広がり、ベース部材1と蓋部材2との接合面にフィレットを形成する状態でベース部材1の導電部1Aにろう付けされる。したがって、実施形態1では前記電子部品素子をベース部材に取り付けている導電性接着剤が流動化、あるいはハンダが溶融するという問題、更には配線に悪影響が生じるという問題などを生じることなく、接合強度が均一で良好な気密封止構造を得ることができる。
なお、実際の高周波誘導加熱では加熱用電力の制御と温度の変化との間には時間遅れが存在するが、図1では説明を分かり易くするために、低電力誘導加熱H1、高電力誘導加熱H2に同期して蓋部材2及び封着部材3などの温度が変化するものとして図示している。高電力誘導加熱H2は、前述では1秒程度以下が好ましいと述べたが、定格電力よりも低い、例えば定格電力の70〜80%の電力の場合には1秒を幾分超えてもよく、この場合には温度上昇が定格電力の場合に比べて少し緩やかになるから誘導加熱時間が幾分長くなるが、温度上昇の時間遅れを考慮して発振異常発生温度Taに達する前に電力を減少させれば、前述と同様に接合強度が均一で良好な気密封止構造を得ることができる。
[実施形態2]
次に、図2を利用しながら図3によって実施形態2について説明する。図3において、図1で用いた記号と同じ記号は同じ名称を示すものとする。この実施形態2に係る高周波誘導加熱による電子部品パッケージの製造方法は、最初に前述したような高電力誘導加熱H2を行い、次に低電力誘導加熱H1を行うことを特徴としている。高電力誘導加熱H2及び低電力誘導加熱H1は所要時間や電力の大きさが異なっても、働きは実施形態1とほぼ同様であるので、説明は省略する。
この実施形態2では、最初に高電力誘導加熱H2を行うので、蓋部材2及び封着部材3などの温度が急傾斜で上昇する。図1(B)では、温度が封着部材3の融点Tmに達する前に高電力誘導加熱H2から低電力誘導加熱H1に切り替えられ、低電力誘導加熱H1は発振異常発生温度Taに達する前に終了する。低電力誘導加熱H1に切り替えられると、蓋部材2及び封着部材3などの温度は緩やかに上昇し、低電力誘導加熱H1が発振異常発生温度Taに達する前に終了するので、蓋部材2及び封着部材3などの温度は発振異常発生温度Taに達しない。実施形態2では、溶融された封着部材3はその後も数秒間の短い間は少なくとも融点Tm異常の温度に保持されるので、ベース部材1の導電部1Aと封着部材3との濡れ性が向上し、その溶融した封着部材3はベース部材1の導電部1Aと蓋部材2との間で広がり、ベース部材1と蓋部材2との接合面にフィレットを形成する。したがって、実施形態2でも前記電子部品素子をベース部材に取り付けている導電性接着剤が流動化、あるいはハンダが溶融するという問題などを生じることなく、接合強度が均一で良好な気密封止構造を得ることができる。
なお、高電力誘導加熱H2は、封着部材3の融点Tm前後で終了するのが好ましいが、温度上昇の時間遅れを考慮して、発振異常発生温度Taに達する前に終了されればよい。したがって、高電力誘導加熱H2の所要時間T2は1秒を幾分越えても構わない。この場合には、低電力誘導加熱H1では高電力誘導加熱H2によって上昇した温度が発振異常発生温度Taを超えることがないように電力の制御が行われると共に、所定時間、例えば数秒の間、温度が封着部材3の融点Tmを下回ることが無いように、電力の制御が行われる。なお、低電力誘導加熱H1では発振異常発生温度Taを超えず、かつ封着部材3の融点Tmを下回らなければ、加熱する電力が段階的に又は連続的に低下してもよい。
図4に本発明の誘導加熱方法に特に適した蓋部材2の一例を示す。この蓋部材2は、コバール板2Aを基材とし、その両面にメッキ又は蒸着によって形成された数μmの膜厚のニッケル(Ni)膜2B、それらニッケル膜2Bの外面に形成された金(Au)膜2C、及び金(Au)膜2Cの一方に形成された数十μmの厚みの金錫合金(Au−Sn)膜2Dからなる封着部材3を積層してなる構造のものである。金錫合金(Au−Sn)膜2Dは強磁性体であるニッケル(Ni)膜2Bに接して形成されており、強磁性体であるニッケル(Ni)膜2Bが高周波誘導加熱で温度上昇し易いので、高周波誘導加熱時に金錫合金(Au−Sn)膜2Dからなる封着部材3の温度上昇を促進させる働きを行い、特に、高電力誘導加熱H2に1秒程度の短い時間でも封着部材3の温度上昇を急上昇させるので、前記電子部品素子などに悪影響を与えることなく良好に気密封止を行うことができる。
[実施形態3]
次に、図5及び図6によって実施形態1及び実施形態2の電子部品パッケージの製造方法を実現する製造装置の一例について説明する。図5は高周波誘導加熱装置の概略を示す図であり、図6は本発明に係る電子部品パッケージの製造装置の一部分を示す図である。電力高周波発振装置の本体部11は、詳しくは図示しないが、所望の高い周波数の発振電力を発生する高周波発振部、その高周波発振部に直流電力を供給する電源部などからなる。電力高周波発振装置の制御端末部12はコンピュータなどからなり、そのメモリにはベース部材1の導電部1Aの接合面積の大きさ、導電部1Aを形成するのに用いられた金属などに関する諸データ、蓋部材2の接合接面積の大きさ、積層構造、金属材料などに関する諸データ、封着部材3の種類、接合部の面積、厚みなどに関する諸データ、その他のデータを格納している。制御端末部12は低電力誘導加熱H1、高電力誘導加熱H2の切替えなどを行うシーケンスを有すると共に、それらの加熱時間T1、T2、それぞれの電力値の制御などを行う。
電力高周波発振装置の加熱コイルヘッド部13は、図6に示すような平行型の誘導加熱コイル21及び上下に動く押さえ部材22などからなり、後述するように動作する。冷却水循環ポンプ14は冷却用パイプ15を通して冷却水を流して電力高周波発振装置の本体部11を冷却し、更に冷却用パイプ16を通して冷却水を流して電力高周波発振装置の誘導加熱コイル21を冷却する。図6(A)は加熱コイルヘッド部13を上面から見た説明図であり、図6(B)はその断面図である。平行型の誘導加熱コイル21は1本の導体を所定の半径で折り曲げ、折り曲げられた2本の導体21A、21Bがほぼ所定の間隔で互いに平行になり、加熱コイルヘッド13におけるセラミックなどの電気絶縁部材で支承されている。図示していないが、平行な2本導体21A、21Bは加熱コイルヘッド13内において本体部11から延びる高周波導体に接続されている。
この実施形態の平行型の誘導加熱コイル21は、図6(A)に示すように10個のベース部材1と蓋部材2とを同時に誘導加熱して気密封止できる長さの平行部分を有し、平行部分の2本の導体21A、21Bは図6(B)に示すように、ベース部材1及び蓋部材2の幅よりも大きな間隔を有する。このように平行部分の2本の導体21Aと21Bとの間隔をベース部材1及び蓋部材2の幅よりも大きくすることによって、ベース部材1及び蓋部材2の間に位置する封着部材3のエッジ部分の誘導加熱が良好に行われ、封着強度がより一様に向上する。
蓋部材2の上方に位置する押さえ部材22はセラミックなど耐熱性の電気絶縁材料からなることが好ましい。押さえ部材22は形状及び構造的には特に制限されないが、誘導加熱コイル21の平行な2本の導体21Aと21Bとの間隔よりも小さく、かつ蓋部材2の幅と同等以上の幅を有する押圧部22Aを有する。押圧部22Aの下面は平坦か、あるいは細かい多数の微小の凹凸を有しても良いが、蓋部材2の上面の全面をほぼ均一に押さえることができる下面を有することが望ましい。この場合には、高周波誘導によって加熱されない押圧部22Aの下面が蓋部材2の上面の全面をほぼ均一に押さえるので、蓋部材2が押圧部22Aによって実質的に加熱されることなく、高周波誘導加熱でほぼ均一に加熱されるので、蓋部材2に温度のバラツキが実質的に生じることはなく、その全面の温度が一様である。
つまり、押さえ部材22は、ベース部材1の上に載置されている蓋部材2が磁力によってずれたり、動くのを防止するだけでなく、蓋部材2に予め形成されている封着部材3の温度上昇を均一化し、封着部材3が全体的に均一に溶融することを助長し、封着品質を向上させる。また、押さえ部材22は一定位置に固定されている構造でも良いが、実施形態3では昇降機構23によって上下に移動できるようになっている。ベース部材1と蓋部材2との列が平行型の誘導加熱コイル21の平行な導体21Aと21Bとの間の所定位置に搬送されて停止すると、昇降機構23が押さえ部材22を下降させてその押圧部22Aが蓋部材2を所定の加圧力で押さえる。例えば、昇降機構23がエアーシリンダ又は油圧シリンダ、あるいは更に高速で応答する電磁昇降機構からなる場合には、封着部材3の溶融に伴って蓋部材2を押し込むので、より一層封着強度を一様に向上させるという効果も得られる。
ベース部材1と蓋部材2はトレイ24に載置され、トレイ24は図示しない一般的な搬送機構によって間欠的に搬送される。図では示されていないが、高周波誘導加熱は真空室内で行われるのが望ましい。真空室へのトレイの搬送についは種々の構成が提案されており、これら公知の構成を利用できるので説明を省略する。トレイ24はセラミック材料などのような耐熱性の電気絶縁材料からなる。図6に示すトレイ24は、1列に10個のベース部材1の位置決めを行える小さな浅い10個の載置凹所24Aを有し、これらを5列備える。このトレイ24が、シーム溶接などで用いられるものと異なる点は隣接する列と列との間が広くなっていることである。載置凹所24Aの列と列との間隔Xは、高周波誘導加熱時に平行型の誘導加熱コイル21が生じる磁力によっても、次の列に載置されている蓋部材2が動かない程度の距離となっている。なお、前記列と列との間の間隔Xを狭くしたい場合には、図示しない固定電位に接続された銅板又は網状体などから構成された電磁シールド部材を設け、その電磁シールド部材が上下に動いて次の列の蓋部材2を誘導加熱コイル21の電磁力からシールドし、蓋部材2がベース部材1に対してずれることがない程度まで磁力を弱めればよい。
次にこの装置の動作について説明する。電力高周波発振装置の制御端末部12は、不図示の搬送機構が矢印A1の方向に所定の速度で間欠的に動く度に、先ず昇降機構23が押さえ部材22を矢印の向きA2で示すように下降させ、その押圧部22Aの下面を蓋部材2に当接させ、所定の加圧力をかける。この際、図示しないセンサによって蓋部材2が所定位置に到達したときに搬送機構を一旦停止させ、制御端末部12が昇降機構23に駆動指令を与えるシーケンスであっても良い。また例えば、昇降機構23がシリンダ装置からなるときには、制御端末部12は不図示のシリンダ装置に駆動指令を与え、そのシリンダロッドを所定のストロークで前進させ、押圧部22Aを下降させて蓋部材2に所定の加圧力を与える。シリンダ装置による加圧力は弾性に富んでおり、封着部材3の溶融時に即応するので、良好な封着品質を得る上で好ましい。
実施形態1の場合には、押さえ部材22が蓋部材2を押さえるとほぼ同時に、制御端末部12は電力高周波発振装置の本体部11に駆動指令を与え、本体部11は誘導加熱コイル21に低電力誘導加熱H1を行うための高周波電流を通電する。制御端末部12は、シーケンスに従って低電力誘導加熱H1を所定時間T1だけ行うと、高電力誘導加熱H2に切り替えるよう、駆動指令を電力高周波発振装置の本体部11に与える。高電力誘導加熱H2が終了すると、昇降機構23が押圧部22Aを矢印の向きA2’に上昇させ、トレイ24は矢印A1の方向に間欠的に搬送される。
前述したように、低電力誘導加熱H1と高電力誘導加熱H2とを組み合わせることによって、高電力誘導加熱H2だけの場合に比べて高周波誘導加熱時間は長くなるが、高電力誘導加熱H2が十分に短いので、水晶振動子などのような電子部品素子の特性、その電子部品素子をベース部材にハンダ付けするハンダ材料などに悪影響を与えることなく、一様で高い封着強度を得ることができる。また、一度に複数のベース部材1と蓋部材2との気密封着ができるので、従来のローラによるシーム溶接に比べて1個当たりの気密封着時間を十分に短縮することができる。
なお、実施形態3では押さえ部材22が下方に動いて蓋部材2を押さえたが、トレイ24が上方に動いて、固定されている押さえ部材22に蓋部材2を押し付けても良い。この場合には、誘導加熱コイル21の下方向に備えられる不図示の昇降装置が上昇し、上昇の途中で搬送機構上のトレイを支承して更に上昇し、蓋部材2を押さえ部材22の下面に押し付ける。この場合、誘導加熱コイル21が形成する磁場が待機中の蓋部材2を動かすことがない程度の距離、搬送機構に対して誘導加熱コイル21を上方に離して設置するか、あるいは搬送機構上のトレイに載置された次の列以降のベース部材1と蓋部材2とを電磁シールドする不図示の電磁シールド板を蓋部材2に接触しないように、トレイ24に沿って水平に備えても良い。
本発明の実施形態1に係る電子部品パッケージの製造方法を説明するための図である。 本発明の高周波誘導加熱による製造方法で気密封止される一般的な構造の電子部品パッケージの一例を示す図である。 本発明の実施形態2に係る電子部品パッケージの製造方法を説明するための図である。 本発明の誘導加熱方法による製造方法に特に適した蓋部材の一例を示す図である。 本発明の高周波誘導加熱による製造方法で気密封止するのに適した構造の電子部品パッケージの一例を示す図である。 本発明に係る電子部品パッケージの製造装置の高周波誘導加熱部分の一例を説明するための図である。
符号の説明
H1・・・低電力誘導加熱
H2・・・高電力誘導加熱
Ta・・・電子部品素子の発振異常発生温度
Tm・・・封着部材の融点
1・・・ベース部材(容器)
2・・・蓋部材(キャップ、リッド)
3・・・封着部材(ろう材)
11・・・電力高周波発振装置の本体部
12・・・制御端末部
13・・・加熱コイルヘッド
14・・・冷却水循環ポンプ
15、16・・・冷却用パイプ
21・・・平行型の誘導加熱コイル
21A、21B・・・平行な導体
22・・・押さえ部材
22A・・・押さえ部材22の押圧部
23・・・昇降機構
24・・・トレイ
24A・・・載置凹所

Claims (9)

  1. 電子部品素子が取り付けられたベース部材と蓋部材とを高周波誘導加熱する加熱用コイルと、該加熱用コイルに高周波電力を供給する高周波電力供給装置と、前記ベース部材と前記蓋部材とを押さえる押さえ部材とを備えて、前記ベース部材と前記蓋部材との間に位置する封着部材を溶融させて前記ベース部材と前記蓋部材とを気密封止する電子部品パッケージの製造装置において、
    前記高周波電力供給装置は、前記電子部品素子の発振に異常を生じ始める発振異常発生温度に達しない温度まで前記封着部材を急上昇させることができる大電力モードの高電力誘導加熱時間で前記加熱用コイルに高周波電力を供給する機能と、前記封着部材の温度を前記高電力誘導加熱に比べて緩やかに上昇させることができる小電力供給モードにより前記高電力誘導加熱時間よりも長い低電力誘導加熱時間で前記加熱用コイルに高周波電力を供給する機能とを備えると共に、前記小電力供給モードから前記大電力モードへの切替え、あるいは前記大電力モードから前記小電力供給モードへの切替えを行うシーケンスを有することを特徴とする電子部品パッケージの製造装置。
  2. 請求項1において、
    前記低電力誘導加熱時間は1秒を超える所定時間であり、前記高温誘導加熱時間は1秒以下の所定時間であることを特徴とする電子部品パッケージの製造装置。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記加熱用コイルは、前記蓋部材の幅よりも大きな所定の間隔で互いが平行になるように折り返された導体からなる平行型のコイルであって、前記ベース部材と前記蓋部材の供給方向に対して直角方向に延びていることを特徴とする電子部品パッケージの製造装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかにおいて、
    前記押さえ部材は、前記加熱用コイルの前記導体間の前記所定の間隔に配置され、前記蓋部材の上面と同等以上の面積を有し、前記ベース部材と蓋部材とが前記加熱用コイルの前記導体間に位置するとき、前記蓋部材の全面を均一に抑えることができる押さえ面を備えることを特徴とする電子部品パッケージの製造装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかにおいて、
    前記ベース部材と蓋部材とは、前記加熱用コイルに対して所定の間隔で順次搬送され、
    その所定の間隔は、前記気密封止時に前記加熱用コイルの高周波磁力によって次の前記蓋部材が動かない距離以上であることを特徴とする電子部品パッケージの製造装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかにおいて、
    前記ベース部材と蓋部材とはトレイに載置されて搬送部材によって順次搬送され、前記ベース部材と蓋部材とが前記加熱用コイルの互いに平行な前記導体間で停止するとき、前記押さえ部材が下降、又は前記トレイが上昇して、前記押さえ部材が前記蓋部材を押さえつけ、それと同期して前記高周波電力供給装置が前記加熱用コイルに高周波電力を供給することを特徴とする電子部品パッケージの製造装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかにおいて、
    前記押さえ部材は、耐熱性の非磁性材料からなることを特徴とする電子部品パッケージの製造装置。
  8. 加熱用コイルに高周波電力を給電して電子部品素子が取り付けられたベース部材と蓋部材とを高周波誘導加熱し、前記ベース部材と前記蓋部材との間に位置する封着部材を溶融させて前記ベース部材と前記蓋部材とを接合することにより気密封止される電子部品パッケージ製造方法において、
    前記封着部材の温度を急な傾斜で上昇させることができる大電力を供給する高電力誘導加熱工程と、該高電力誘導加熱工程の前又は後で、前記封着部材の温度を前記高電力誘導加熱工程に比べて緩やかに上昇させる低電力誘導加熱工程とを行い、
    先に前記低電力誘導加熱工程で前記封着部材の温度の温度を上昇させた場合は前記低電力誘導加熱工程から前記高電力誘導加熱工程に切り替えて、又は先に前記高電力誘導加熱工程で前記封着部材の温度の温度を上昇させた場合は前記高電力誘導加熱工程から前記低電力誘導加熱工程に切り替えて、それぞれ前記封着部材を前記電子部品素子の発振に異常を生じ始める発振異常発生温度に満たない温度内でさらに上昇させ、
    前記低電力誘導加熱工程を前記高温誘導加熱工程よりも長い時間施して、前記封着部材がろう付けされる前記ベース部材又は前記蓋部材の導電部に対する濡れ性を向上させることを特徴とする電子部品パッケージの製造方法。
  9. 請求項8において、
    前記低電力誘導加熱工程は1秒を超える所定時間行い、前記高温誘導加熱工程は1秒以下の所定時間行うことを特徴とする電子部品パッケージの製造方法。
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