JP2006339307A - 圧電部品の封止方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、圧電部品として例えば水晶振動子や水晶発振器の気密封止工程で、封止時に発生する振動子や発振器の容器内へのガスの混入を改善する封止方法を目的とする。
【解決手段】 課題を解決するために本発明は、凹部開口部を有する容器に圧電素板を収納し、蓋体により気密封止する圧電部品の封止方法において、前記圧電素板を前記容器内に収納し実装と固着を行った後、前記容器の凹部開口部を重力のかかる方向に向け、前記蓋体は前記凹部開口部と向かい合う位置に配置し、前記容器と前記蓋体を十分に加熱し脱ガス処理を行った後に、前記蓋体を前記容器の凹部開口部と当接し加熱して密閉容器を構成する圧電部品の封止方法であり、上述する封止時の加熱手段には、高周波誘導加熱あるいはハロゲンランプの光源熱を用いることにより課題を解決する。
【選択図】 図1
【解決手段】 課題を解決するために本発明は、凹部開口部を有する容器に圧電素板を収納し、蓋体により気密封止する圧電部品の封止方法において、前記圧電素板を前記容器内に収納し実装と固着を行った後、前記容器の凹部開口部を重力のかかる方向に向け、前記蓋体は前記凹部開口部と向かい合う位置に配置し、前記容器と前記蓋体を十分に加熱し脱ガス処理を行った後に、前記蓋体を前記容器の凹部開口部と当接し加熱して密閉容器を構成する圧電部品の封止方法であり、上述する封止時の加熱手段には、高周波誘導加熱あるいはハロゲンランプの光源熱を用いることにより課題を解決する。
【選択図】 図1
Description
圧電部品として例えば水晶振動子や水晶発振器の気密封止工程で、封止時に発生する振動子や発振器の容器内へのガスの混入を改善する封止方法に関する。
従来から広く利用されている封止方法としてはんだ封止やシーム溶接封止などが多用化されている。これらの方法は容器に収納する圧電部品に対して、気密封止の信頼性を高めた封止方法であり、容器にはセラミック材料が用いられ、蓋体にはセラミック材料や金属材料が用いられている。
一方近年の電子部品として例えば携帯情報端末などの移動体通信機は、単なる通信機能に加えて様々な付加機能が組み込まれ、かつ小型化が進んでいる。これに伴いこれらの機器に実装し用いられる電子部品も更なる小型化が求められており、圧電素子自体の小型化は勿論のこと圧電素子を収納するパッケージについても小型化と小型化に対応した気密封止方法の要求が求められているのが現状である。
気密封止を必要とする電子部品の一例としては言うもでも無いが、水晶振動子、水晶発振器、弾性表面波装置と言った圧電デバイスが挙げられる。これらの各製品はいずれも水晶振動板の表面に金属薄膜電極を形成し、この金属薄膜電極を外気から保護し、所望とする電気的特性を維持、満足するために気密封止による容器に収納するものが主流であり、シーム溶接封止などロウ付などの溶融材料を介した封止方法が一般的に行われている。
特開2002−176116号公報
特開2003−283281号公報 なお出願人は前記した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を、本件出願時までに発見するに至らなかった。
シーム溶接に関して超小型化された電子部品封止の場合にあっては、シーム溶接封止では封止に必要な封止領域(シールパス)が必要であるため、容器が極端に小型化してくると、必然的に封止領域は必要であるために容器の小型化ができないのが現状である。そのため、電子部品の超小型には適していない。 また、封止領域(シールパス:蓋体とコバールリングの重なる部分)のうちの一部分のみが溶融となるので有効な封止領域も小さくなる。そして、封止工程にあっては、シーム溶接電極ローラを被接合部材に接触させる必要があるが、各構成部品の領域(寸法)が微小になるにつれて当該ローラが相互に干渉してしまい、小型化に対応させることが困難であるという問題点も有していた。
一方、別の封止段手である電子ビームに関しては、ビーム溶接は比較的大規模な装置が必要となり、また溶接時にはパッケージ上にキャップ(蓋体)を正確に位置決めして、固定する工程が必要なために画像認識技術を用いてより正確な位置決めも必要となることから、装置全体の費用が高く付く製品に対するコストの低減が困難であった。
ところで、金属ロウ材を加熱する方法は、所定温度の加熱炉内に投入する方法や、特開昭57−152211号公報の従来例に示すように加熱されたプレスによる方法であったり、あるいは特開昭55−92015号公報に開示されているように高周波誘導加熱法による方法などがある。
高温度炉を用いる方法は電子部品全体を加熱する方法であり、内部に収納される電子素子に悪影響をおよぼすのみならず、パッケージやキャップの片面全体に形成することが多いが、この場合気密接合面(シールパス)のみならず、それ以外の部分に形成されたロウ材が溶融し電子素子自体に悪影響を与えることのおそれが考えられる。
また、封止する際のジグとしてパッケージとキャップを入れる材料がカーボン製であることが多く、この材料を使用する際に、パッケージとジグを出し入れする際にジグに施されているコーティング材やカーボン材料から微細な塵が発生するなどと言った課題が挙げられている。
上述する課題を解決するために本発明は、凹部開口部を有する容器に圧電素板を収納し、蓋体により気密封止する圧電部品の封止方法において、前記圧電素板を前記容器内に収納し実装と固着を行った後、前記容器の凹部開口部を重力のかかる方向に向け、前記蓋体は前記凹部開口部と向かい合う位置に配置し、前記容器と前記蓋体を十分に加熱し脱ガス処理を行った後に、前記蓋体を前記容器の凹部開口部と当接し加熱して密閉容器を構成する圧電部品の封止方法であり、上述する封止時の加熱手段には、高周波誘導加熱あるいはハロゲンランプの光源熱を用いることを特徴とする圧電部品の封止方法である。
要するに、従来技術の問題点を解決するため、特に電子部品を超小型にすると共にこれまでの封止方法と比較し電気的特性を改善できる電子部品パッケージの封止方法を実現するものである。具体的には大がかりな封止炉を使用すること無く簡易な封止装置により気密封止を行うものである。
封止方法の特徴としては高周波誘導加熱によりジグ全体と蓋体に融着されたロウ材を予備加熱する。これによりパッケージのメタライズ部と蓋体に融着されたロウ材を加熱することができる。そしてパッケージのメタライズ部と蓋体に融着されたロウ材の融点温度まで上昇させてパッケージと蓋体の封止を行う。封止用に用いるジグについてはパッケージと蓋体をロウ材の融点温度に達するまで時間の間隔を設けるとにより パッケージや蓋体についた水分、または圧電素板を保持する接着剤からの脱ガスを行うことができ、ロウ材の融点温度に達した時点で封止を行うものである。
上記の一連の作業を容器と蓋体との位置関係から見ると、前記容器の凹部開口部を重力のかかる方向に向け、前記蓋体は前記凹部開口部と向かい合う位置に配置し、前記容器と前記蓋体を十分に加熱し脱ガス処理を行った後に、前記蓋体を前記容器の凹部開口部と当接し加熱して封止する格好となる。
封止時の温度加熱に用いる手段として、高周波誘導加熱あるいはハロゲンランプの光源熱を用い、それらは装置構成が極めて簡単で、かつ短時間に加熱することができる。そして、高周波誘導加熱の場合には封止する材料全てを加熱するのではなく、蓋体を加熱することができるために、他の部位へに対する熱衝撃を低減することができる。
またハロゲンランプで加熱させるジグについては封止炉で使用していたカーボンを使わずチタンやジュラルミンといった材料が使用できることにより、ジグから発生する塵を抑えることができる。
更に蓋体に形成されたロウ材の溶融温度に達するまでのパッケージと蓋体の間に時間的な間隔を設定することにより、脱ガスを封止環境である容器内に留めること無く、容器の外部に逃がすことで通常の真空封止と比較しても電気的特性の劣化を改善させることができる。
以下、図面に従ってこの発明の実施例を説明する。なお、各図において同一の符号は同様の対象を示すものとする。図1と図2に示すのは本発明の封止工程の流れを描画したものである。
図1は封止前の予備加熱をしている状態を示したものであり、図2は予備加熱を終え、蓋体のロウ材が融解した状態で容器と蓋体とを当接し圧力と加熱とにより容器と蓋体を接合し密閉容器を構成するものである。図1と図2は高周波誘導加熱による封止であり、図3と図4はハロゲンランプの光源熱を用いた封止である。動作高周波誘導加熱でもハロゲンランプの光源熱を用いたときでも同じあることから、図1と図2の封止動作で説明する。
図1は封止前の予備加熱をしている状態を示したものであり、図2は予備加熱を終え、蓋体のロウ材が融解した状態で容器と蓋体とを当接し圧力と加熱とにより容器と蓋体を接合し密閉容器を構成するものである。図1と図2は高周波誘導加熱による封止であり、図3と図4はハロゲンランプの光源熱を用いた封止である。動作高周波誘導加熱でもハロゲンランプの光源熱を用いたときでも同じあることから、図1と図2の封止動作で説明する。
図1と図2との動作で説明するが、図1では凹部開口部を有する容器に圧電素板を収納し、蓋体により気密封止する圧電部品の封止方法で、圧電素板を容器内に収納し実装と固着を行った後の容器を図1に示す格好で設定する。このとき容器の凹部開口部には重力のかかる方向、すなわち紙面では下方向に開口部が向く格好にすることで、凹部容器の中に塵など微細な不要物を封止と共に入れることが避けられるためである。
そして、蓋体は前記凹部開口部と向かい合う位置に配置し、容器と蓋体を十分に加熱し脱ガス処理を行った後に、蓋体を容器の凹部開口部と当接し加熱して密閉容器を構成するための封止が行われる。
以上のように凹部開口部は一貫して紙面の下方向を向いていることにより凹部の中には塵などを入らずに密閉容器を構成することができる。なお、蓋体の上昇移動の一例は昇降機構によるもので、昇降機構により行う封止動作時に容器が浮かないように押さえが着いている。
図2では図1の状態で十分な予備加熱が行われ、密閉容器内に不必要なガス成分を閉じ込めることが無いまでに脱ガス処理を行った後に、蓋体を容器の凹部開口部に当接して封止を行う動作を描画している。
上述する封止工程により、ロウ材の溶融温度に達するまでのパッケージと蓋体の間に時間的な間隔を設定することにより、脱ガスを封止環境である容器内に留めること無く、容器の外部に逃がすことで通常の真空封止と比較しても電気的特性の劣化を改善させることができる。
Claims (2)
- 凹部開口部を有する容器に圧電素板を収納し、蓋体により気密封止する圧電部品の封止方法において、
前記圧電素板を前記容器内に収納し実装と固着を行った後、前記容器の凹部開口部を重力のかかる方向に向け、前記蓋体は前記凹部開口部と向かい合う位置に配置し、前記容器と前記蓋体を十分に加熱し脱ガス処理を行った後に、前記蓋体を前記容器の凹部開口部と当接し加熱して密閉容器を構成することを特徴とする圧電部品の封止方法。 - 請求項1記載の封止時の加熱手段に、高周波誘導加熱あるいはハロゲンランプの光源熱を用いることを特徴とする圧電部品の封止方法。
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JP2005160503A JP2006339307A (ja) | 2005-05-31 | 2005-05-31 | 圧電部品の封止方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009049240A (ja) * | 2007-08-21 | 2009-03-05 | Origin Electric Co Ltd | 電子部品パッケージの製造装置及び製造方法 |
JP2013153154A (ja) * | 2011-12-27 | 2013-08-08 | Kyocera Corp | 電子デバイスの製造方法および電子デバイス製造装置 |
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2005
- 2005-05-31 JP JP2005160503A patent/JP2006339307A/ja active Pending
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