JP2007318209A - 表面実装型圧電振動デバイス、およびその製造方法 - Google Patents

表面実装型圧電振動デバイス、およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 鉛フリー化に対応させるとともに容器内部のガスの悪影響を抑制し、仕上がりの周波数偏差にバラツキを生じることがない。
【解決手段】 圧電振動素子3と、前記圧電振動素子を搭載する収納部と当該収納部の周囲の上面にメタライズ層が形成された絶縁性基板1と、前記絶縁性基板のメタライズ層にろう接されることで気密封止する蓋2とを具備してなる表面実装型圧電振動デバイスであって、前記蓋は鉛フリーの封止用ろう材と金属母材21と光透過部材22とから構成されており、前記封止用ろう材は前記金属母材の封止面に形成され、前記金属母材には前記圧電振動素子の周波数調整部の位置に対応して貫通窓が形成され、当該貫通窓を前記光透過部材で覆った状態で、前記光透過部材を熱溶融接合することで前記金属母材に取り付けられてなる。
【選択図】 図2

Description

本発明は電子機器等に用いられる水晶振動子や水晶フィルタ、水晶発振器などの圧電振動デバイスに関し、絶縁性基板に蓋を被せて気密封止してなる表面実装型圧電振動デバイスに関するものである。
気密封止を必要とする表面実装型圧電振動デバイスの例として、水晶振動子、水晶フィルタ、水晶発振器等があげられる。これら各製品はいずれも水晶振動片の表面に金属薄膜電極を形成し、この金属薄膜電極を外気から保護するため、容器内に気密封止されている。
これら圧電振動デバイスは部品の表面実装化の要求から、セラミック材料からなる絶縁性の容器内に気密的に収納する構成が増加している。このような圧電振動デバイスの封止形態としては、次の3つのタイプに大別され、圧電振動デバイスの使用用途や使用目的、機能などに応じて使い分けられているのが現状である。
セラミック基板のメタライズ部あるいは金属リング部に対して、金属性の封止材(圧延ろう材やメッキ材)が形成された金属性の蓋を被せ、シーム溶接やビーム溶接などにより気密封止するもの(以下、封止形態1と称する)。
セラミック基板のメタライズ部に対して、金属性の封止材(圧延ろう材やメッキ材)が形成された金属性の蓋を被せ、雰囲気加熱により気密封止するもの(以下、封止形態2と称する)
セラミック基板に対して、低融点ガラスからなる封止材を介在した状態でセラミックの蓋、あるいは透明ガラス製の蓋が被せられ、雰囲気加熱により気密封止するもの(以下、封止形態3と称する)
例えば、特許文献1は、前記封止形態3に該当するものであり、電子部品を収納する断面が逆凹形のセラミック基板(セラミックケース)と透明ガラス製の蓋とからなり、これらを低融点ガラスにより気密的に封止した容器構成が開示されている。なお、このような小型表面実装型圧電振動デバイスでは、圧電振動素子の電気的特性を確保するために、不活性ガス雰囲気中あるいは真空雰囲気中で封止作業が実施される。
特開2001−326290号
しかしながら、前記封止形態1、および前記封止形態2では、前記蓋に形成されたろう材を溶接、溶融させて気密封止する場合、封止時に発生する溶融ガスが、容器内部に残存することにより、製品特性に悪影響を及ぼすことがあった。特に、真空雰囲気中において気密封止される圧電振動デバイスであって、屈曲系の振動モードで励振してなる音叉型振動子では、前記溶融ガスの影響で真空度が悪くなると、直列共振抵抗値等の特性に対して顕著な悪影響を及ぼすので、本来の製品特性を確保することが困難な場合があり、良否にばらつきが生じる問題点があった。また、気密封止する前に圧電振動素子の周波数調整を実施するので、仕上がりの周波数偏差にバラツキが生じ、周波数偏差の厳しい仕様では対応困難となっていた。特に、前記封止形態2では、容器全体が高温となるので、溶融ガスの影響が高まる。
前記封止形態3のうちガラスの蓋を用いるものでは、気密封止した後に圧電振動素子の周波数調整を実施することができるものの、低融点ガラスとして鉛フリー化されたものを使用すると、次のような問題点があった。通常の低融点ガラスに対して溶融温度が高いものが多く、圧電振動デバイスに熱的な悪影響を及ぼしやすい。特に、容器と圧電振動素子を接合する導電性接合部材に対して熱的な影響が加わり、圧電振動デバイスの特性に悪影響を及ぼすことがあった。また、セラミック材料からなる絶縁性の容器とのなじみが悪く、接合性が低下しやすい。このため、封止時に荷重を加える必要があり、封止用設備の複雑化、封止工程の増大化を招く問題があった。結果として、製品として完全鉛フリー化対応が遅れているのが現状である。
本発明はこれらの観点を鑑みてなされたものであり、環境への悪影響のない完全鉛フリー化に対応させるとともに圧電振動デバイス容器内部のガスの悪影響を抑制し、仕上がりの周波数偏差にバラツキを生じることがないより性能が高く、信頼性の高い表面実装型圧電振動デバイスやその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1による表面実装型圧電振動デバイスは、励振電極と周波数調整部が形成された圧電振動素子と、前記圧電振動素子を搭載する収納部と当該収納部の周囲の上面にメタライズ層が形成された絶縁性基板と、前記絶縁性基板のメタライズ層にろう接されることで気密封止する蓋とを具備してなる表面実装型圧電振動デバイスであって、前記蓋は鉛フリーの封止用ろう材と金属母材と光透過部材とから構成されており、前記封止用ろう材は前記金属母材の封止面に形成され、前記金属母材には前記圧電振動素子の周波数調整部の位置に対応して貫通窓が形成され、当該貫通窓を前記光透過部材で覆った状態で、前記光透過部材を熱溶融接合することで前記金属母材に取り付けられてなることを特徴とする。
上記構成により、前記蓋は鉛フリーの封止用ろう材と金属母材と光透過部材とから構成されており、前記封止用ろう材は前記金属母材の封止面に形成され、前記金属母材には前記圧電振動素子の周波数調整部の位置に対応して貫通窓が形成され、当該貫通窓を前記光透過部材で覆った状態で、前記光透過部材を熱溶融接合することで前記金属母材に取り付けられている。このため、接合部材を用いることなく、金属母材と、レーザビームを透過させる光透過部材部分とを一体化し、さらに当該光透過部材が一体化された金属母材に対して絶縁性基板のメタライズ部分とろう接される鉛フリー封止用ろう材が一体化された蓋が得られる。例えば、光透過部材としてガラス材を用い、金属母材とともに一体焼成することで、接合部材を用いることなく、熱溶融接合によりお互いを一体化させることができる。結果として、鉛フリー化されたガラスに比べて、絶縁性基板のメタライズ部分と接合性が高く、気密封止が容易な鉛フリー封止用ろう材を用いて、表面実装型圧電振動デバイスの完全鉛フリー化に対応させることが容易となる。また、気密封止により加熱しても前記接合部材による不要なガスの発生がなく、圧電振動デバイスの特性に悪影響を及ぼすこともない。特に、鉛フリーの封止用ろう材として、低融点のものを選択することで、圧電振動デバイスに熱的な悪影響を及ぼすことが一切なくなる。また、表面実装型圧電振動デバイスの気密封止完了後に光透過部材で覆われた貫通窓を介して圧電振動素子の周波数調整が行えるので、周波数調整精度が飛躍的に向上し、仕上がりの周波数偏差にバラツキを生じることがない。
また、請求項2に示すように、上述の構成に加え、前記金属母材には貫通穴が形成され、当該貫通穴に配置された第2のろう材を局所加熱により溶かして気密封止してなることを特徴とする。
上記構成により、上述の作用効果に加え、前記金属母材には貫通穴が形成され、当該貫通穴に配置された第2のろう材を局所加熱により溶かして気密封止しているので、絶縁性基板と蓋をろう接した際の不要なガス抜きが行える。また、前記貫通穴を溶融された第2のろう材で塞ぐ際にも、局所加熱により加熱面積が小さくなるので、熱的ストレスの悪影響と第2のろう材の溶融ガスの発生が少ない状態で気密封止することができる。結果として、圧電振動デバイスの容器内部に残存ガスがなくなり、圧電振動デバイスの特性の低下を招くこともない。特に、真空雰囲気中において気密封止される圧電振動デバイスであって、屈曲系の振動モードで励振してなる音叉型振動子では、前記溶融ガスの影響で真空度が悪くなると、直列共振抵抗値等の特性に対して顕著な悪影響を及ぼすので、本発明による構成を採用することで顕著な効果が得られより好ましいものとなる。
また、請求項3に示すように、励振電極と周波数調整部が形成された圧電振動素子と、前記圧電振動素子を搭載する収納部と当該収納部の周囲の上面にメタライズ層が形成された絶縁性基板と、当該絶縁性基板のメタライズ層にろう接されることで気密封止する蓋とを具備しており、前記蓋は鉛フリーの封止用ろう材と金属母材と光透過部材とから構成されており、前記封止用ろう材は前記金属母材の封止面に形成され、前記金属母材には前記圧電振動素子の周波数調整部の位置に対応して貫通窓と貫通穴とが形成され、当該貫通窓を前記光透過部材で覆った状態で、前記光透過部材を熱溶融接合することで前記金属母材に取り付けられてなる表面実装型圧電振動デバイスの製造方法であって、前記絶縁性基板のメタライズ層に前記蓋を重ね合わせ、雰囲気加熱あるいは局所加熱により絶縁性基板と蓋の間に介在する封止用ろう材にて接合してなる工程と、真空雰囲気中で前記蓋の貫通穴に配置した第2のろう材を局所加熱により溶かして気密封止してなる工程と、前記絶縁基板と蓋により密封された圧電振動素子の周波数調整部にレーザビームを照射することで圧電振動素子の周波数調整してなる工程とを有することを特徴とする。
上記方法により、接合部材を用いることなく熱溶融接合により、絶縁性基板のメタライズ部分とろう接される封止用ろう材と、レーザビームを透過させる光透過部材部分とが一体化された鉛フリー対応の蓋が得られる。結果として、絶縁性基板と蓋をろう接する際に、接合部材による不要なガスが発生することが一切ない。なお、雰囲気加熱により前記ろう材を接合する場合、一括処理によってより効率的な生産が行える。
また、絶縁性基板と蓋をろう接した後、真空雰囲気中で前記蓋の貫通穴に配置した第2のろう材を局所加熱により溶かして気密封止しているので、真空雰囲気中で絶縁性基板と蓋をろう接した際の不要なガス抜きが行え、かつ、前記貫通穴を溶融された第2のろう材で塞ぐ際にも、加熱面積が小さくより熱的ストレスの悪影響と第2のろう材の溶融ガスの発生が少ない状態で気密封止することができる。結果として、圧電振動デバイスの容器内部に残存ガスがなくなり、圧電振動デバイスの特性の低下を招くこともない。特に、真空雰囲気中において気密封止される圧電振動デバイスであって、屈曲系の振動モードで励振してなる音叉型振動子では、前記溶融ガスの影響で真空度が悪くなると、直列共振抵抗値等の特性に対して顕著な悪影響を及ぼすので、本発明による方法を採用することで顕著な効果が得られより好ましいものとなる。なお、前記絶縁性基板と蓋を局所加熱による手法でろう接する場合、前記蓋の貫通穴に配置した第2のろう材を溶融して気密封止する際の局所加熱による手法と同一の装置で、同一の真空雰囲気で実施することができる。このように実施することで、前記ろう接工程と封止工程の間で、部材を搬送する必要なくなり、製造時間の短縮と生産性の効率化が行える。また、真空雰囲気中でのガス抜きがより確実に行えるので圧電振動デバイスの特性の向上に貢献できる。
また、前記絶縁基板と蓋により密封された圧電振動素子の周波数調整部にレーザビームを照射することで圧電振動素子の周波数調整しているので、気密封止後における圧電振動デバイスの周波数調整精度が飛躍的に向上し、仕上がりの周波数偏差にバラツキを生じることがない。
本発明は、環境への悪影響のない完全鉛フリー化に対応させることができる。また、圧電振動デバイス容器内部のガスの悪影響を抑制するので、製品特性に優れ、製品歩留まりが向上する。また、気密封止した後に圧電振動デバイスの周波数調整を実施することができるので、仕上がりの周波数偏差にバラツキを生じることがない。結果として、より性能が高く、信頼性の高い表面実装型圧電振動デバイスやその製造方法を提供することができる。
本発明による第1の実施形態について表面実装型水晶振動子を例にとり図面とともに説明する。図1は第1の実施形態を示す表面実装型水晶振動子の分解斜視図であり、図2は図1を組み立てた状態の斜視図であり、図3は図2のX−X線に沿った断面図であり、図4は図1の表面実装型水晶振動子の製造工程を示す模式的な断面図である。表面実装型水晶振動子は、上部が開口した凹部を有する平面矩形状の絶縁性基板1と、当該絶縁性基板の中に収納される圧電振動素子である水晶振動片3と、絶縁性基板の開口部に接合される蓋2とからなる。
絶縁性基板1は、例えばアルミナセラミック材料からなり、矩形平板形状の絶縁性基板基体1aと、中央部分が大きく穿設されるとともに外形サイズが前記絶縁性基板基体1aとほぼ等しい枠体1b、1cとからなり、さらに前記枠体1cの上面にはタングステンやモリブデンなどからなるメタライズ層1dが形成され、これら各層が積層されて一体的に焼成されている。前記焼成成形後、前記メタライズ層1dの上面には、図示していないが、例えばニッケルメッキを形成し、その上部に金メッキを形成している。つまり、絶縁性基板1は、断面でみて凹形の電子素子収納部10を有した形態となっており、凹形周囲の堤部11上に周状のメタライズ層1dが形成されている。この絶縁性基板外周の4角には、図示していないが、上下にキャスタレーションと連結電極が形成されており、当該連結電極は、枠体1bの上面に形成された電極パッド12,13(13については図示せず)、および絶縁性基板底面に形成された端子電極(図示せず)へとそれぞれ電気的に延出されている。なお、これらの端子電極、連結電極、電極パッドは、前記メタライズ層1dと同様に、例えばタングステン、モリブデン等のメタライズ層を、絶縁性基板と一体的に焼成して形成し、当該メタライズ層の上部にニッケルメッキを形成し、その上部に金メッキを形成して構成されている。
前記電極パッドの上部には圧電振動素子である例えば音叉型の水晶振動片3が搭載されている。水晶振動片3には一対の励振電極(図示せず)が形成され、例えば水晶振動片3に接してクロム、金の順で電極が形成されている。また、音叉脚部の先端部分には、水晶振動片3に接してクロム、金、銀などの順で電極材料からなる周波数調整部31が形成されている。前記各励振電極は前記絶縁性基板の各々の電極パッドに引き出されており、当該電極パッドに励振電極が形成された水晶振動片3が、例えばシリコーン系の導電性樹脂接着剤やはんだ、金属バンプなどの導電性接合材Dにより導電接合され、片持ち保持されている。
絶縁性基板を気密封止する蓋2は平板形状であり、前記水晶振動片3の周波数調整部31に対応する位置に貫通窓211とガス抜き用の貫通穴212とが形成されたコバールなどからなる金属母材21と、この金属母材21に熱膨張係数が近似したコバールガラス材などからなる光透過部材22とから構成されている。前記光透過部材22は、前記金属母材21に対して貫通窓211を除いてほぼ同一平面形状に形成されており、金属母材の貫通穴212の位置に対応する貫通穴222が形成されている。なお、コバールからなる金属母材21は事前に単体で加熱処理されており表面に酸化膜が形成されている。このように構成された前記金属母材21の上面にコバールガラスからなる光透過部材22を重ね合わせ、コバールガラスの表面の一部を溶かし(熱溶融接合)することで前記金属母材に取り付けられている。前記コバールガラスを熱溶融接合させて前記金属母材に取り付けるためには、例えば、前記金属母材の貫通窓211を覆った状態でお互い加重を加えながら一体焼成(600°〜800°程度の焼成温度)する。その結果、金属母材であるコバールの表面酸化膜に対して、コバールガラス一部が溶融したものが広がり、金属母材とコバールガラスを接合するので、接合部材を用いることなく一体化することができる。このように金属母材21と光透過部材22とが一体形成された蓋2は、ペースト処理、ディップ処理、あるいはメッキ処理等の後の工程により、前記金属母材21の下面側に第1の鉛フリーろう材層23が形成されている。また、後述するように蓋の貫通穴212には封止する際に第2の鉛フリーろう材24が配置され局所加熱により溶融されて当該貫通穴212を塞ぐように形成される。前記第1の鉛フリーろう材層23、および第2の鉛フリーろう材24としては、金錫、錫銀、錫銅などの低融点ろう材が好ましい。なお、前記光透過部材22と前記金属母材21は、お互いに熱膨張係数が近似したものを用い、ほぼ同一平面形状に形成しているので、熱的ストレスの影響を軽減できるとともにより密着性を高めることができるので、より好ましい形態となっている。
以下、図4とともに本発明の表面実装型水晶振動子の各工程を説明する。図4の(a)に示すように、前記水晶振動片3の周波数調整部31に対応する位置に形成された貫通窓211を光透過部材22で覆うとともにガス抜き用の貫通穴212、222、第1の鉛フリーろう材層23が形成された蓋2と、前記絶縁性基板の収納部10に導電性接合材Dを介して水晶振動片3が接合され搭載された絶縁性基板1を準備する。なお、この蓋と絶縁基板のペアは複数用意されている。前記絶縁性基板のメタライズ層1dに前記蓋2の第1の鉛フリーろう材層23を重ね合わせ、前記水晶振動片3の周波数調整部31に対応する位置に前記蓋2の貫通窓211を配置する。その後、加熱炉の中(雰囲気加熱)で、前述のように配置された複数個の表面実装型水晶振動子はマトリックス状に並べられ、絶縁性基板と蓋の間に介在する第1の鉛フリーろう材層23を溶融することで、荷重を加えることなくきわめて容易に前記絶縁性基板1と蓋2とがお互いに接合される。つまり、絶縁基板1と蓋2とは雰囲気加熱による一括処理によって効率的にろう接することができる。
図4の(b)に示すように、絶縁性基板1の上部に蓋2がろう接された表面実装型水晶振動子は真空雰囲気中の加工室へ移送される。この加工室では前記表面実装型水晶振動子の蓋の貫通穴212に配置された第2の鉛フリーろう材24に対してレーザビーム等のビームが照射され、当該第2の鉛フリーろう材24を局所加熱している。その結果、第2の鉛フリーろう材24が溶けて蓋の貫通穴212を塞ぐことで気密封止が完了する。なお、加工室では、真空雰囲気とされているので、溶融ガスなどの残存ガスは容器内から加工室の外部に排出される。このように容器の内部にガスが残存せず、真空にした状態で、気密封止される。また、前記貫通穴212を第2の鉛フリーろう材24で塞ぐ際には、ビーム等による局所加熱で瞬時に実施されるので、熱的ストレスの悪影響とろう材の溶融ガスの発生が少ない状態で気密封止することができる。
気密封止された表面実装型水晶振動子は、周波数が測定される。その後、周波数調整が必要なものは、所望周波数に近接させるため、図4の(c)に示すように、前記光透過部材で覆われた貫通窓211から前記水晶振動片3の周波数調整部31に向かってレーザビームが照射される。つまり、前記水晶振動片3の周波数調整部31の一部が除去され、気密封止された水晶振動片3を周波数調整することができる。その結果、気密封止された表面実装型水晶振動子の周波数調整精度が飛躍的に向上し、仕上がりの周波数偏差にバラツキを生じることがない。以上により表面実装型水晶振動子の完成となる。
次に、本発明による第2の実施形態について表面実装型水晶振動子を例にとり図面とともに説明する。図5は第2の実施形態を示す表面実装型水晶振動子の斜視図であり、図6は図5のY−Y線に沿った断面図であり、図7は図5の表面実装型水晶振動子の製造工程を示す模式的な断面図である。なお、前記実施形態と同様の部分は同番号を付すとともに、説明の一部を割愛している。表面実装型水晶振動子は、上部が開口した凹部を有する平面矩形状の絶縁性基板1と、当該絶縁性基板の中に収納される圧電振動素子である水晶振動片3と、絶縁性基板の開口部に接合される蓋2とからなる。第2の実施形態では、絶縁性基板を気密封止する蓋2のうち前記光透過部材22が、前記金属母材21に対して貫通窓211の周囲のみを覆う形状に形成されている。前記金属母材21の下面側に形成される第1の鉛フリーろう材層23としては、金錫、錫銀、錫銅などが用いられている。
以下、図7とともに本発明の表面実装型水晶振動子の封止工程を説明する。図7の(a)に示すように、前記水晶振動片3の周波数調整部31に対応する位置に形成された貫通窓211を光透過部材で覆うとともにガス抜き用の貫通穴212、第1の鉛フリーろう材層23が形成された蓋2と、前記絶縁性基板の収納部10に導電性接合材Dを介して水晶振動片3が接合され搭載された絶縁性基板1を準備する。前記絶縁性基板のメタライズ層11dに前記蓋2の第1の鉛フリーろう材層23を重ね合わせ、前記水晶振動片3の周波数調整部31に対応する位置に前記蓋2の貫通窓211を配置する。その後、真空雰囲気の加工室で、図示しない治具により蓋2の位置決めを行いながら、蓋2の外周金属部分に対してレーザビーム等のビームを照射することで、前記絶縁性基板と蓋の間に介在する第1の鉛フリーろう材層23を溶融し、前記絶縁性基板1と蓋2とがお互いを接合される。なお、加工室では、真空雰囲気とされているので、ガスは容器内から加工室の外部に排出され、容器の内部にガスを残存することがない。
図7の(b)に示すように、絶縁性基板1の上部に蓋2がろう接された表面実装型水晶振動子は、引き続き同じ加工室において、前記蓋の貫通穴212に配置された第2の鉛フリーろう材24に対して前記レーザビーム等のビームが照射され、当該第2の鉛フリーろう材24を局所加熱している。その結果、第2の鉛フリーろう材24が溶けて蓋の貫通穴212を塞ぐことで気密封止が完了する。なお、加工室では、真空雰囲気とされているので、溶融ガスなどの残存ガスは容器内から加工室の外部に排出される。このように容器の内部にガスが残存せず、真空にした状態で、気密封止される。また、前記貫通穴212を第2の鉛フリーろう材24で塞ぐ際には、ビーム等の局所加熱で実施されるので、熱的ストレスの悪影響とろう材の溶融ガスの発生が少ない状態で気密封止することができる。
気密封止された表面実装型水晶振動子は、周波数が測定される。その後、周波数調整が必要なものは、所望周波数に近接させるため、図7の(c)に示すように、前記光透過部材で覆われた貫通窓211から前記水晶振動片3の周波数調整部31に向かってレーザビームが照射される。つまり、前記水晶振動片3の周波数調整部31の一部が除去され、気密封止された水晶振動片3を周波数調整することができる。その結果、気密封止された表面実装型水晶振動子の周波数調整精度が飛躍的に向上し、仕上がりの周波数偏差にバラツキを生じることがない。以上により表面実装型水晶振動子の完成となる。
前記第1、第2実施形態では、光透過部材として、コバールガラス材を例にしているが、コバールなどの金属母材に熱膨張係数が近似したものであれば、他の部材を選択することもできる。前記蓋の貫通穴に配置したろう材を溶融して気密封止する際の局所加熱による手法として、レーザビームを例にしているが、電子ビームやイオンビームなどの他のビーム照射でもよい。加えて、前記第2の実施形態では、前記絶縁性基板1と蓋2とをろう接するための局所加熱の手法として、ビーム溶接を例にしているが、シーム溶接でもよい。前記第1、第2実施形態では、ろう材として金錫、錫銀、錫銅などの鉛フリーろう材を例にしているが、他の鉛フリーはんだや銀ろうでもよく、公知の鉛フリーメッキ材の一部を溶融させてろう材としてもよい。加えて、前記絶縁性基板と蓋とをろう接するためのろう材は、前記蓋の下面に形成するものに限るものではなく、前記絶縁基板のメタライズ層の上面に形成してもよい。また、前記第1、第2実施形態では、圧電振動素子として音叉型の水晶振動片を例にしているが、ATカット水晶振動片でもよい。圧電振動デバイスとして水晶振動子を例にしているが、水晶フィルタ、水晶発振器等、他の圧電振動デバイスの容器にも適用できる。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施できので、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求範囲によって示すものであって、明細書本文に拘束されるものではない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明の第1の実施形態を示す表面実装型水晶振動子の分解斜視図。 図1の斜視図。 図2のX−X線に沿った断面図。 図1の表面実装型水晶振動子の製造工程を示す模式的な断面図。 本発明の第2の実施形態を示す表面実装型水晶振動子の斜視図。 図5のY−Y線に沿った断面図。 図5の表面実装型水晶振動子の製造工程を示す模式的な断面図。
符号の説明
1 絶縁性基板
2 蓋
3 水晶振動片(圧電振動素子)


Claims (3)

  1. 励振電極と周波数調整部が形成された圧電振動素子と、
    前記圧電振動素子を搭載する収納部と当該収納部の周囲の上面にメタライズ層が形成された絶縁性基板と、
    前記絶縁性基板のメタライズ層にろう接されることで気密封止する蓋とを具備してなる表面実装型圧電振動デバイスであって、
    前記蓋は鉛フリーの封止用ろう材と金属母材と光透過部材とから構成されており、
    前記封止用ろう材は前記金属母材の封止面に形成され、
    前記金属母材には前記圧電振動素子の周波数調整部の位置に対応して貫通窓が形成され、当該貫通窓を前記光透過部材で覆った状態で、前記光透過部材を熱溶融接合することで前記金属母材に取り付けられてなることを特徴とする表面実装型圧電振動デバイス。
  2. 前記金属母材には貫通穴が形成され、当該貫通穴に配置された第2のろう材を局所加熱により溶かして気密封止してなることを特徴とする特許請求項1記載の表面実装型圧電振動デバイス。
  3. 励振電極と周波数調整部が形成された圧電振動素子と、
    前記圧電振動素子を搭載する収納部と当該収納部の周囲の上面にメタライズ層が形成された絶縁性基板と、
    当該絶縁性基板のメタライズ層にろう接されることで気密封止する蓋とを具備しており、
    前記蓋は鉛フリーの封止用ろう材と金属母材と光透過部材とから構成されており、前記封止用ろう材は前記金属母材の封止面に形成され、前記金属母材には前記圧電振動素子の周波数調整部の位置に対応して貫通窓と貫通穴とが形成され、当該貫通窓を前記光透過部材で覆った状態で、前記光透過部材を熱溶融接合することで前記金属母材に取り付けられてなる表面実装型圧電振動デバイスの製造方法であって、
    前記絶縁性基板のメタライズ層に前記蓋を重ね合わせ、雰囲気加熱あるいは局所加熱により絶縁性基板と蓋の間に介在する封止用ろう材にて接合してなる工程と、
    真空雰囲気中で前記蓋の貫通穴に配置した第2のろう材を局所加熱により溶かして気密封止してなる工程と、
    前記絶縁基板と蓋により密封された圧電振動素子の周波数調整部にレーザビームを照射することで圧電振動素子の周波数調整してなる工程とを有することを特徴とする表面実装型圧電振動デバイスの製造方法。
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