JP2006196932A - 音叉型圧電デバイスの製造方法および音叉型圧電デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】音叉型圧電振動片の周波数特性を劣化することなくパッケージを真空封止する音叉型圧電デバイスの製造方法および音叉型圧電デバイスを提供する。
【解決手段】音叉型圧電デバイス10の製造方法は、封止孔20を有するパッケージベース12にヤング率が1×10-2GPa以下の導電性接着剤14を用いて音叉型圧電振動片16を実装する工程と、前記パッケージベース12の上面に低融点ガラス30を用いて蓋体18を接合する工程と、前記封止孔20を用いてパッケージ28内部を真空にし、封止材により前記封止孔20を真空封止する工程と、前記蓋体18を介してレーザ光を音叉型圧電振動片16に照射して周波数調整する工程と、を有する構成とした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は音叉型圧電デバイスの製造方法および音叉型圧電デバイスに係り、特に音叉型圧電振動片の周波数特性を劣化することなくパッケージを真空封止するのに好適な音叉型圧電デバイスの製造方法および音叉型圧電デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】
音叉型圧電デバイスは、正確なクロック周波数を簡易に得ることができるものとして知られている。また、近年では物体の位置検出や姿勢制御に使用されるジャイロセンサの検出素子に音叉型圧電デバイスが用いられている。このような音叉型圧電デバイスは、電子機器の小型化および薄型化に対応して小型化および薄型化が図られており、いわゆる表面実装型が開発されている。この表面実装型の音叉型圧電デバイスは、音叉型圧電振動片とパッケージベースの底面とが平行となるように、かつ音叉型圧電振動片をパッケージベースの底面に片持ち梁状に支持することにより実装されている。
【0003】
この音叉型圧電振動片を内部に実装するパッケージベースの上部には低融点ガラスを介して蓋体が接合されている。この蓋体を接合するときは320℃〜370℃に加熱しているので、パッケージ内部も前記接合温度と同様に高温となる。このため、パッケージベースに音叉型圧電振動片を実装する導電性接着剤は、前記接合温度よりも低い耐熱温度の物を使用できず、耐熱温度の高いポリイミド系の導電性接着剤しか使用できなかった。しかし、ポリイミド系の導電性接着剤は硬度が高く、強固に音叉型圧電振動片の基部をパッケージベースに接着固定しているので、音叉型圧電振動片が屈曲振動すると基部を介してパッケージに振動が伝わり周波数特性を劣化させ、クリスタルインピーダンス値が高くなっていた。
【0004】
また、圧電振動片の材料に水晶を使用した場合に、音叉型圧電振動片は主振動である屈曲モード(32.768kHz)で振動する。この音叉型圧電振動片を片持ち梁状に支持する導電性接着剤に半田系またはエポキシ系を使用した場合は、これらの導電性接着剤のヤング率と圧電結晶軸であるx軸方向の非対称モード(x−mode)とが接近している。このため、音叉型圧電振動片の屈曲振動が、前記x−modeの影響を受けてエネルギーを損失し、周波数特性が悪化してしまう。しかし、ヤング率が1×10-2GPa以下の導電性接着剤を用いると、x−mode等の他の振動による悪影響を受けない。ヤング率が1×10-2GPa以下の導電性接着剤として、シリコーン系およびブタジエン系の導電性接着剤が挙げられる。
【0005】
シリコーン系の導電性接着剤を用いて圧電振動片をパッケージベースに実装する技術として特許文献1の技術が挙げられる。この技術は圧電振動片をパッケージベースにシリコーン系の導電性接着剤により実装し、前記パッケージベース上に低融点ガラスを用いて蓋体を接合し、パッケージを気密封止するものである。そして、蓋体をパッケージベースに接合するときは、蓋体をパッケージベースから十分に離間させるとともに、窒素雰囲気中で蓋体を低融点ガラスの融点よりも高い温度で加熱し、パッケージベース上に接合している。この技術により、シリコーン系導電性接着剤を劣化させることなく、低融点ガラスを用いて蓋体をパッケージベースに接合できるとしている。
【0006】
【特許文献1】 特開平10−256409号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の技術は、蓋体を加熱する作業および封止作業を窒素雰囲気中で行っているため、パッケージ内を真空しなければならない圧電デバイスに利用できない。すなわち、音叉型圧電振動片は屈曲モードの振動を使用しているため、窒素雰囲気中では屈曲振動時に空気抵抗でクリスタルインピーダンス値が悪くなる問題が発生する。このため、音叉型圧電デバイスのパッケージ内部を真空封止する必要がある。また、蓋体を加熱する作業および封止作業を窒素雰囲気中でなく真空中で行っても、低融点ガラス等からガスが発生する。そして、蓋体とパッケージベースとの接合時に、低融点ガラス等から発生したガスがパッケージ内に残留してしまい、パッケージを真空封止することができない。
【0008】
また、パッケージを真空封止する方法として、蓋体の周縁部に封止材となる金−錫ロウ材をプレフォーミングし、金−錫の封止材の融点以上(280℃程度)で蓋体を加熱してパッケージベースに接合するシングル封止方法がある。しかしながら、金−錫の封止材の融点以上で加熱するため、パッケージベースに音叉型圧電振動片を実装する接着剤に、高温でも劣化しない導電性接着剤を使用しなければならない制約があった。また、封止材やパッケージ等より発生するガスを完全に除去できないため、クリスタルインピーダンス値を下げることが困難であった。さらに、金−錫の封止材は金を含有しているためコストが高くなってしまう問題点があった。
【0009】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、音叉型圧電振動片をパッケージベースに実装するのに適した導電性接着剤を用いた場合でも、低融点ガラスを用いてパッケージベースと蓋体とを接合し、パッケージを真空封止できる音叉型圧電デバイスの製造方法および音叉型圧電デバイスを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る音叉型圧電デバイスの製造方法は、封止孔を有するパッケージベースにヤング率が1×10-2GPa以下の導電性接着剤を用いて音叉型圧電振動片を実装する工程と、前記パッケージベースの上面に低融点ガラスを用いて蓋体を接合する工程と、前記封止孔を用いてパッケージ内部を真空にし、封止材により前記封止孔を真空封止する工程と、前記蓋体を介してレーザ光を音叉型圧電振動片に照射して周波数調整する工程と、を有することを特徴としている。この場合、前記ヤング率が1×10-2GPa以下の導電性接着剤は、ブタジエン系導電性接着剤またはシリコーン系導電性接着剤を用いることができる。
【0011】
これにより、蓋体をパッケージベースへ接合するとガスが発生するが、蓋体の接合後にパッケージ内部を真空して封止するので、音叉型圧電振動片の屈曲振動に適したパッケージ内部を真空にすることができる。また、導電性接着剤にヤング率が1×10-2GPa以下の材料を用いるので、音叉型圧電振動片が屈曲振動しても導電性接着剤により振動を吸収できる。また、パッケージを真空封止した後に音叉型圧電振動片の周波数を調整するので、周波数の精度が高い音叉型圧電デバイスを実現できる。
【0012】
また、前記蓋体の材質はガラスであることを特徴としている。蓋体は音叉型圧電振動片の周波数を調整するレーザ光を透過するので、蓋体をパッケージベースへ接合した後に音叉型圧電振動片の周波数調整を行うことができる。
また、前記封止孔は第一孔部と、前記第一孔部よりも小さな開口の第二孔部とからなるとともに、金属被膜されてなることを特徴としている。第一孔部に封止材を置いて溶融すると金属被膜に溶着して封止孔を封止できる。
【0013】
また、前記封止材は金−錫、金−ゲルマニウムまたは銀ロウのいずれかの材料を用いた金属ボールであることを特徴としている。これらの封止材を溶融させると前記金属被膜上に濡れ広がるので、パッケージ内部に突出することなく封止孔を真空封止できる。
【0014】
また、本発明に係る音叉型圧電デバイスは、上述した音叉型圧電デバイスの製造方法を用いて製造されてなることを特徴としている。これにより、音叉型圧電振動片が屈曲振動しても導電性接着剤により振動を吸収するので、外部に振動が漏れることがない。よって、音叉型圧電デバイスは安定した屈曲振動ができる。また、上述した音叉型圧電デバイスにおいて、半導体集積回路を実装してなることを特徴としている。これにより、より安定した音叉型圧電デバイスを実現できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る音叉型圧電デバイスの製造方法および音叉型圧電デバイスについて説明する。なお、以下に記載するものは本発明の実施の一形態にすぎず、本発明はこれに限定されるものでない。
【0016】
図1に音叉型圧電デバイスの断面図を示す。音叉型圧電デバイス10は、主にパッケージベース12に導電性接着剤14を介して音叉型圧電振動片16が実装され、前記パッケージベース12の上部に蓋体18が接合されてなる構成である。
【0017】
パッケージベース12は複数の平面形状のセラミック絶縁基板に枠型のセラミック絶縁基板を積層してなる構成である。このパッケージベース12の底面には二段構造の封止孔20が設けられている。この封止孔20はパッケージベース12の底面を構成する平面状のセラミック絶縁基板にプレス加工等をすることで形成される。すなわち、パッケージベース12の底面となる第三層12cのセラミック絶縁基板に第一孔部22が、パッケージベース12の内面となる第二層12bのセラミック絶縁基板に第二孔部24が設けられ、第二孔部24の開口は第一孔部22の開口よりも小さく形成されている。そして、第一孔部22および第二孔部24の開口の中心はほぼ同じ位置に来るよう調整されている。この封止孔20はタングステンメタライズされた上に、ニッケルメッキおよび金メッキを施された膜が前記第二層12bの底面および第三層12cの側面に形成されている(図示しない)。
【0018】
また、パッケージベース12の内面には音叉型圧電振動片16を実装するパッケージ側マウント電極(図示しない)が形成されている。前記マウント電極はパッケージベース12の底面に形成された外部電極(図示しない)と導通している。
【0019】
そして音叉型圧電振動片16は、音叉型圧電振動片16の基部26に形成された接続電極(図示しない)と、前記マウント電極とを導電性接着剤14により接着固定され、パッケージ28内部に実装される。この導電性接着剤14には、ヤング率が1×10-2GPa以下の材料、例えばブタジエン系導電性接着剤やシリコーン系導電性接着剤を用いることができる。このブタジエン系導電性接着剤のヤング率は1×10-2GPa程度であり、シリコーン系導電性接着剤のヤング率は1×10-3GPa程度である。
【0020】
また、パッケージベース12の上面、すなわち、枠型の第一層12aセラミック絶縁基板上には封止材となる低融点ガラス30を介して蓋体18が接合されている。この蓋体18は、音叉型圧電振動片16の周波数を調整するためのレーザ光を透過する材質、例えばガラスやサファイア等が用いられている。
【0021】
次に、音叉型圧電デバイス10の製造方法について説明する。図2に音叉型圧電デバイス10の製造工程を説明するフローを示す。音叉型圧電デバイス10のパッケージベース12は、上述したように複数のセラミック絶縁基板を積層してなり、パッケージベース12の底面を構成する第二層12bおよび第三層12cの平面状のセラミック絶縁基板には、開口の大きさの異なる孔部22、24がプレス加工等により形成されている。この孔部22、24はパッケージを真空封止する封止孔20であり、封止孔20は厚膜印刷およびメッキ等により金属被膜されている。また、第二層12bの上面には前記パッケージ側マウント電極が、第三層12cの底面には前記外部電極が、例えば厚膜印刷等によりタングステン層を形成し、このタングステン層の上にニッケルメッキおよび金メッキを施して形成されている。そして、第二層12bのセラミック絶縁基板上に、第一層12aとなる枠型のセラミック絶縁基板を積層し、これらを焼成することで一体化している(ステップ110)。
【0022】
また、音叉型圧電振動片16には励振電極(図示しない)と、この励振電極に接続し、音叉型圧電振動片16の基部26に形成された前記接続電極とが、スパッタまたは蒸着等の成膜により形成される(ステップ120)。これらの電極は、例えばクロム上に金を積層して形成される。
【0023】
このようにして形成されたパッケージベース12にヤング率が1×10-2GPa以下の導電性接着剤14により音叉型圧電振動片16を実装する(ステップ130)。このとき、音叉型圧電振動片16の前記接続電極と、パッケージベース12の前記マウント電極とが接着固定され、音叉型圧電振動片16は片持ち梁状に支持される。また、ヤング率が1×10-2GPa以下の導電性接着剤14として、ブタジエン系導電性接着剤またはシリコーン系導電性接着剤を用いることができる。そして、導電性接着剤14を200℃、1時間程度加熱して硬化させる。
【0024】
次に、音叉型圧電振動片16が実装されたパッケージベース12の上部に低融点ガラス30を用いて蓋体18を接合する(ステップ140)。このとき、低融点ガラス30を320℃〜350℃程度で加熱することにより溶融させ、蓋体18をパッケージベース12の上部に接合してパッケージ28を形成する。
【0025】
次に、パッケージ28を真空容器の中に置いて前記容器を減圧する。これにより、前記容器が減圧されるとともにパッケージ28の内部も封止孔20を介して減圧される。そして、封止孔20の第一孔部22に置かれた封止材をレーザや電子ビームにより局所加熱して溶融する。溶融した封止材は前記金属被膜上に濡れ広がって溶着し、封止孔20を真空封止する(ステップ150)。また、前記封止材には金−錫、金−ゲルマニウムまたは銀ロウ等からなる金属ボールが用いられるが、前記封止材の形状として板状のペレットを用いることもできる。なお、ステップ150の工程により真空封止されたパッケージ28の内部は0.13Pa以下の真空度になっている。
【0026】
次に、パッケージ12内部に実装された音叉型圧電振動片16の周波数を調整する。すなわち、音叉型圧電振動片16の先端に形成された錘部(図示しない)に蓋材18を介してレーザ光を照射し、前記錘部を加工して所望の周波数に調整し(ステップ160)、音叉型圧電デバイス10が形成される。
【0027】
このようにして形成された音叉型圧電デバイス10のクリスタルインピーダンス(CI)値の分布を測定した。図3にCI値の分布を示す。図3の横軸はCI値であり、縦軸は確率密度である。この図は、CI値が低いほど特性が良いことを示す。そして、同図中の実線は上記の方法により製造した音叉型圧電デバイス10の測定結果を示し、点線は従来技術のシングル封止方法で製造した音叉型圧電デバイスの測定結果を示す。なお、これらの音叉型圧電デバイスの音叉型圧電振動片およびシリコーン系導電性接着剤は同一のものを使用している。
【0028】
シングル封止方法で製造した音叉型圧電デバイスは、CI値が80kΩを超えバラツキも大きい。これはパッケージベースに蓋体を接合するときに発生したガスがパッケージ内に残ってしまうため、真空度が悪くなり音叉型圧電振動片が屈曲振動する際に、このガスが抵抗になってしまう。このため、シングル封止方法で製造した音叉型圧電デバイスは、商品として使用できない。
【0029】
これに対して、本実施形態の方法で製造した音叉型圧電デバイス10はCI値が平均50kΩで安定しバラツキも少ない。これはパッケージベース12に蓋体18を接合するときにガスが発生しても、封止孔20よりガスが排気されるため、パッケージ28内部には発生したガスが残留しない。その後、パッケージ28内部を封止孔20で真空封止するときは、封止孔20の周囲にのみ熱がかかるだけなので、ガスがほとんど発生せずに封止され、音叉型圧電振動片16はガスの抵抗がなく安定して屈曲振動する。これにより、本実施形態の音叉型圧電デバイス10の製造方法は、従来のシングル封止方法に比べて優れていることがわかる。
【0030】
次に、本実施形態の方法により製造した音叉型圧電デバイス10において、導電性接着剤14の違いによる振動漏れを測定した。これは音叉型圧電デバイス10を測定回路に複数回セットおよびリセットを繰り返し、その回数毎に周波数およびCI値を測定して振動漏れを測定したものである。そして、測定方法は1回目を基準としたときに、これ以降の測定回数毎のバラツキを評価している。図4は音叉型圧電振動片16をシリコーン系導電性接着剤によりパッケージベース12へ実装した音叉型圧電デバイス10の振動漏れを測定した結果を示し、図5はポリイミド系導電性接着剤を用いた音叉型圧電デバイスの振動漏れを測定した結果を示す。図4(a)および図5(a)は測定回数毎の周波数のバラツキを示し、図4(b)および図5(b)は測定回数毎のCI値のバラツキを示している。なお、ポリイミド系導電性接着剤のヤング率は3GPa程度である。
【0031】
シリコーン系導電性接着剤を用いた場合と、ポリイミド系導電性接着剤を用いた場合とを比較すると、シリコーン系導電性接着剤を用いた場合は測定回数毎のバラツキが周波数およびCI値とも少なく安定しているのに対して、ポリイミド系導電性接着剤を用いた場合は測定回数毎のバラツキが周波数およびCI値とも大きく安定していない。これは、シリコーン系導電性接着剤はヤング率が1×10-3GPa程度なので音叉型圧電振動片16の屈曲振動を吸収することができ、振動が外部に漏れることがない。このため、振動のエネルギーが損失せず、安定して音叉型圧電振動片16が屈曲振動し、測定回数毎のバラツキが発生しない。
【0032】
これに対して、ポリイミド系導電性接着剤はヤング率が3GPa程度なので音叉型圧電振動片の屈曲振動を吸収することができず、振動が外部に漏れて測定回数毎にバラツキを発生する。すなわち、外部に振動が漏れるために振動のエネルギーを損失し、音叉型圧電振動片が安定した屈曲振動をできない。これにより、シリコーン系導電性接着剤を用いた音叉型圧電デバイス10は、ポリイミド系導電性接着剤等のヤング率が1×10-2GPaより大きい導電性接着剤を用いた音叉型圧電デバイスに比べて振動の損失がなく、安定して振動することがわかる。
【0033】
このような実施の形態によれば、音叉型圧電振動片16をパッケージベース12に実装する導電性接着剤14は、ブタジエン系導電性接着剤またはシリコーン系導電性接着剤等のヤング率が1×10-2GPa以下の導電性接着剤14である。このため、音叉型圧電振動片16が屈曲振動しても前記導電性接着剤14で振動を吸収するので、外部に振動漏れを生じることのない安定した音叉型圧電デバイス10を実現できる。
【0034】
また、低融点ガラス30を用いて蓋体18をパッケージベース12の上部へ接合するのでガスが発生するが、パッケージベース12の底部に真空封止用の封止孔20を設けているので、封止孔20からガスが排気されパッケージ28内部にガスは残留しない。また、封止孔20を真空封止するときは封止材を局所加熱して溶融させるので、パッケージ28に熱の影響を与えずに真空封止することができる。これにより、音叉型圧電振動片16が振動するときに空気抵抗の影響を受けずCIも低くなる。よって、高精度で安定した音叉型圧電デバイス10を実現できる。
【0035】
また、蓋体18をガラスまたはサファイア等のレーザ光を透過する材質で構成されている。従来のシングル封止方法では、音叉型圧電振動片の周波数調整をした後にパッケージを封止しているので、応力バラツキおよび加熱バラツキの影響により初期周波数はかなり広く分布していた。これに対し、蓋体18はレーザ光を透過するので、パッケージ28を真空封止した後に音叉型圧電振動片16の周波数を高精度に調整することができ、一定の初期周波数を有する音叉型圧電デバイス10を実現できる。
【0036】
また、本実施の形態の音叉型圧電デバイス10に、発振回路、温度補償回路等の半導体集積回路を実装することもできる。これにより、より安定した音叉型圧電デバイスを実現できる。
【0037】
また、本実施の形態の音叉型圧電振動片16において、基部26から延びる振動腕部32に断面H構造となる溝を設けることもできる。前記H溝を設けると音叉型圧電デバイスのCI値が低下し、前記H溝が深くなるとCI値も低下していく。そして、振動腕部を細く形成しても、この振動腕部にH溝を設けることによりCI値を低下させることができる。このため、音叉型圧電振動片を小型化できるので、音叉型圧電デバイスも小型化できる。このH溝を有する音叉型圧電デバイスの外形寸法は3.2mm×1.5mm×0.8mmであり、従来の音叉型圧電デバイスに比べて60%以下の大きさを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態に係る音叉型圧電デバイスの断面図である。
【図2】 本実施の形態に係る音叉型圧電デバイスの製造工程を説明するフローである。
【図3】 本実施の形態に係る音叉型圧電デバイスと、従来技術に係る音叉型圧電デバイスとのクリスタルインピーダンス値を比較する図である。
【図4】 本実施の形態に係る音叉型圧電デバイスの振動漏れを測定した結果を示す図である。
【図5】 導電性接着剤の違いによる音叉型圧電デバイスの振動漏れを測定した結果を示す図である。
【符号の説明】
10………音叉型圧電デバイス、12………パッケージベース、14………導電性接着剤、16………音叉型圧電振動片、18………蓋体、20………封止孔、28………パッケージ、30………低融点ガラス。

Claims (7)

  1. 封止孔を有するパッケージベースにヤング率が1×10-2GPa以下の導電性接着剤を用いて音叉型圧電振動片を実装する工程と、
    前記パッケージベースの上面に低融点ガラスを用いて蓋体を接合する工程と、
    前記封止孔を用いてパッケージ内部を真空にし、封止材により前記封止孔を真空封止する工程と、
    前記蓋体を介してレーザ光を音叉型圧電振動片に照射して周波数調整する工程と、
    を有することを特徴とする音叉型圧電デバイスの製造方法。
  2. 前記ヤング率が1×10-2GPa以下の導電性接着剤は、ブタジエン系導電性接着剤またはシリコーン系導電性接着剤であることを特徴とする請求項1に記載の音叉型圧電デバイスの製造方法。
  3. 前記蓋体の材質はガラスであることを特徴とする請求項1または2に記載の音叉型圧電デバイスの製造方法。
  4. 前記封止孔は第一孔部と、前記第一孔部よりも小さな開口の第二孔部とからなるとともに、金属被膜されてなることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の音叉型圧電デバイスの製造方法。
  5. 前記封止材は金−錫、金−ゲルマニウムまたは銀ロウのいずれかの材料を用いた金属ボールであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の音叉型圧電デバイスの製造方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の音叉型圧電デバイスの製造方法を用いて製造されてなることを特徴とする音叉型圧電デバイス。
  7. 請求項6に記載の音叉型圧電デバイスにおいて、半導体集積回路を実装してなることを特徴とする音叉型圧電デバイス。
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