JP2009047283A - 分岐継手および散水装置 - Google Patents

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Abstract

【構成】 散水ブロック10はコンクリート層(12)を含み、このコンクリート層の中に本管14や分岐構造体を埋設する。本管に分岐孔16を形成し、この分岐孔に分岐継手18の分岐孔挿入部32を挿入し、つば部30の下面に設けた粘着剤層34を介してつば部を本管に取付ける。分岐継手の分岐管接続部28に分岐管20を差し込み、この分岐管に散水ノズル22をゴム輪接続によって装着する。散水ノズルの上端開口がコンクリート層から露出し、本管14に通水すると、その水が分岐管を通って散水ノズルから吐出される。
【効果】 分岐継手と本管とを粘着剤層を介して取付けるので取り付け作業が簡単で、またその状態でコンクリート層で反力により両者を押さえつけるようにしたので、安定した止水性能を発揮することができる。
【選択図】 図4

Description

この発明は、分岐継手および散水装置に関し、特にたとえば、除雪または融雪(消雪)、ヒートアイランド対策あるいは農園における散水などに用いられる、散水装置およびそれに用いる分岐継手に関する。
従来の分岐継手の一例が、特許文献1〜3に開示されている。
特許文献1の消雪用送水装置では、送水管に設けられた孔にソケットが嵌められ、ソケットは溶接や接着などにより送水管に接合される。そして、そのソケットの中に上部短管を挿入することにより、上部短管はソケットを介して送水管に接続される。
特許文献2の路面散水融雪システムにおける配管構造では、ソケット管部を送水管の連結孔に合わせながら鍔板部を送水管の外周面に密着し、この間を接着して、ソケット体は送水管に固定される。そして、ソケット体のソケット管部の中に分岐管を挿入することにより、分岐管はソケットを介して送水管に接続される。
特許文献3の消雪用散水ノズル付き配管ブロックでは、本管の開口に形成された雌ねじにソケットに設けられた雄ねじを螺合して、ソケットは本管に固定される。そして、ソケットの大径短管部に立上管を挿入することにより、立上管はソケットを介して本管に接続される。
実開平7−34027号公報[E01H 5/10、E01C 11/26] 特開平9−158142号公報[E01H 3/04、E01H 5/10] 特開2002−356824号公報[E01H 5/10、F16L 41/03] 特開2001−164531号公報[E01H 5/10、E01C 11/22 11/24 E01C 3/04] 特開2000−27137号公報[E01H 3/04]
特許文献1の従来技術では、上部短管および送水管の周囲にコンクリートを流し入れると、コンクリートは硬化熱を発し、温度変化を生じる。一般的に樹脂で形成された送水管の長さは、温度変化によりコンクリートに比べて大きく伸縮するため、送水管の孔にソケットを嵌めて溶接などしただけでは、その接合部分に送水管の熱伸縮による力が集中して作用し、接合部分が破損してしまう。これにより、送水管と上部短管との間の止水性が維持されない。
これに対して、特許文献2の従来技術では、鍔板部が送水管の熱伸縮による力の集中を緩和するため、ソケットと送水管との接合部は破損しにくくなっている。しかし、ソケット体を送水管に装着する際、ソケット管部を送水管の連結孔に合わせながら鍔板部を送水管の外周面に接着する必要があり、接着剤の用意や塗布など取り付け作業に手間を要する。
また、特許文献3の従来技術では、本管の開口およびソケットにねじを形成し、しかもねじを螺合する必要があり、取り付け作業に手間を要する。また、本管の熱伸縮等による力がねじ部に集中して作用し、ねじ部が破損することにより、本管と立ち上り管との間から漏水するおそれがある。
なお、特許文献4および5には、この発明の背景となる消雪用ブロックや配管ブロックが開示されているが、分岐継手に特徴を有するものではない。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な分岐継手および散水装置を提供することである。
この発明の他の目的は、取り付け作業が簡単で、安定した止水性能を発揮することができる、分岐継手および散水差装置を提供することである。
この発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明等は、この発明の理解を助けるために後述する実施形態との対応関係を示したものであって、この発明を何ら限定するものではない。
第1の発明は、コンクリート層内に埋設された本管をコンクリート層内で分岐させるための分岐継手であって、本管に設けられた分岐孔に適合する管径を有する分岐管接続部、分岐管接続部の外周に拡がって形成されるつば部、およびつば部と本管の外表面との間に設けられる粘着剤層を備える、分岐継手である。
第1の発明では、分岐継手(18:実施例で相当する部分を例示する参照符号。以下同様。)は、コンクリート層(12)内で本管(14)に接続される。分岐継手(18)は、短管状の分岐管接続部(28)とその外側に拡がるつば部(30)を有する。つば部(30)と本管(14)との間に設けた粘着剤層(34)によって、つば部(30)すなわち分岐継手(18)を本管(14)に取り付ける。
第1の発明によれば、分岐継手のつば部と本管の外表面とを粘着剤層を介して取り付けるようにしたため、分岐継手の本管への取り付けが容易である。このとき、本管の内水圧が継手のつば部と本管との間に作用しても、つば部はコンクリート層で支持されているため、つば部と粘着剤層は剥離することなく、分岐継手と本管の間の止水性は十分確保できる。しかも、分岐継手と本管とを粘着剤層を介して取り付けるようにしたため、たとえば、本管をポリエチレン管とし、分岐継手を塩化ビニルやゴムにする場合のように、接合剤や接着剤では取り付けられない材料の本管と分岐継手との組合せが利用できる。また、分岐継手や分岐管の取付け不良が発生したとき、分岐継手を本管から外して再度取り付けることができる。そのため、たとえばコンクリート層を形成する前の段階で分岐構造体の部分に異常や不良が発生したとき、あるいはそれらに経年的な不良が発生した場合、分岐継手を取り外して必要な修理または補修の後、再度取り付けることができる。さらに、粘着剤層の弾性により、熱伸縮による分岐継手の部分における応力集中を分散させて緩和することができるので、本管の分岐継手の取付け部分が破損したりする事故が大幅に減少する。
第2の発明は、第1の発明に従属し、分岐管接続部の下方にこれと一体に形成される、かつ分岐孔に挿入される分岐孔挿入部をさらに備える、分岐継手である。
第2の発明では、分岐管接続部(28)の下方にたとえば弾性材料でこれと一体に、分岐孔挿入部(32)が形成される。そして、この分岐孔挿入部を本管(14)の分岐孔(16)に挿入するようにすれば、この分岐孔挿入部によって分岐孔との間で止水性が或る程度期待できるし、さらには分岐孔挿入部による芯だし(位置決め)効果も期待できる。
第3の発明は、本管を分岐させるための分岐継手であって、本管に設けられた分岐孔に適合する管径を有する分岐管接続部、分岐管接続部の外周に拡がって形成されるつば部、およびつば部と本管の外表面との間に設けられる粘着剤層を備え、つば部は本管へ押し付けられる部分である、分岐継手である。
第3の発明では、分岐継手(18)は、本管(14)に接続される。分岐継手(18)は、短管状の分岐管接続部(28)とその外側に拡がるつば部(30)を有する。つば部(30)と本管(14)との間に設けた粘着剤層(34)によって、つば部(30)すなわち分岐継手(18)を本管(14)に取り付ける。このつば部が、本管へ押し付けられる。
第3の発明でも、第1の発明と同様の効果が期待できる。
第4の発明は、分岐管接続部、つば部および分岐孔挿入部は、弾性材料からなる、請求項2または3記載の分岐継手である。
第4の発明では、分岐管接続部(28)、つば部(30)および分岐孔挿入部(32)が弾性材料で形成されるので、熱伸縮による分岐継手(18)の部分における応力集中を分散させて緩和することができ、本管(14)の分岐継手(18)の取付け部分が破損したりする事故が大幅に減少する。
第5の発明は、本管に取り付けられた請求項1ないし4のいずれかに記載の分岐継手、分岐継手に直接または接続管を介して装着される散水ノズル、および散水ノズルの上端開口を露出させて少なくとも分岐継手を被覆する固体層を備える、散水ブロックである。
第5の発明では、請求項1ないし4のいずれかに記載の分岐継手(18)を用い、その分岐継手が本管(14)に取り付けられる。そして、分岐継手の分岐管接続部に散水ノズル(22)を連結する。散水ノズルは分岐管(20)のような接続管を介して間接的に、あるいは直接に分岐管接続部に接合される。固体層(12)は散水ノズルの上端開口を露出させて少なくとも分岐継手を被覆する。本管に通水すると、散水ノズルから水が吐出される。
この発明によれば、分岐継手と本管とを粘着剤層を介して取り付けるため、取付け作業が簡単であり、またその状態でコンクリート層のような固体層で反力により押さえつけるようにしたので、安定した止水性能を発揮することができる、
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
図1に示すこの発明の一実施例の散水装置ブロック10は、その断面が台形や矩形などの設置面が平面であるたとえば角柱形状のコンクリート層12を含む。ただし、この図1は、散水ブロック10の一部だけを示すものである。
コンクリート層12の内部には本管14が埋設される。この本管14は、たとえば塩化ビニルやポリオレフィンなどの合成樹脂からなる樹脂管、あるいはステンレスや鋼鉄などからなる金属管であってよい。
本管14には分岐孔16が形成され、その分岐孔16に関連して、コンクリート層12内で、分岐継手18が本管14の外表面に取り付けられる。分岐継手18は分岐管20を接続するためのものであり、この分岐管20もまた、たとえば塩化ビニルやポリオレフィンなどの合成樹脂からなる樹脂管、あるいはステンレスや鋼鉄などからなる金属管であってよい。
分岐管20の下部が分岐継手18に挿入され、分岐管20の上端には、ゴム輪24によって、たとえばステンレスや鋼鉄などからなる金属製の散水ノズル22が装着される。この散水ノズル22の上部は一例として漏斗状であり、下部にゴム輪24を収容するゴム輪収容部26が形成される。ゴム輪収容部26にゴム輪24を収容し、その状態で散水ノズル22の下部に分岐管20の上端を差し込むことによって、分岐管20に散水ノズル22を取り付ける。散水ノズル22の上端開口はコンクリート層14の上端面から露出する。
各々がこのような構造を有する複数の散水ブロック10を、連結部102で直列に連結して本管14どうしを水密に接続することにより、図2に示す散水装置100を形成する。ただし、散水ブロック10の直列連結構造自体はこの発明の要旨ではない。たとえば、先に挙げた特許文献3および4に開示された接合方法を採用してもよいし、本件出願人が特願2006−46424号で先に提案した接続構造を採用してもよい。この接続構造が限定されないという理由で、この図2では、散水ブロック10どうしの接続または接合部分102について正確には図解していない。
また、1つの散水ブロック10はその全長がたとえば5500mm程度で、散水ノズル22の設置間隔は約1000mmである。したがって、1つの散水ブロック10に5個程度の散水ブロック10が設けられるのであるが、図2では図面の簡略化のために、必ずしも正しい設置個数の散水ノズルを図示しているものではない、という点も併せて留意されたい。
図3には図1実施例で使用する分岐継手18が詳細に示され、図3(A)がその中心を通る縦断面図であり、図3(B)が上面を、図3(C)が底面を、それぞれ示す
分岐継手18は、上述のように、本管14に分岐管20を接続するためのものであり、全体として、ゴムまたはエラストマなどの弾性材料の射出成形で形成される。ゴムとしてはたとえばスチレンブタジエンゴム(SBR)などが用いられる。エラストマとしては塩化ビニルのエラストマなどが考えられる。
ただし、この分岐継手18は上述のような弾性材料ではなく、たとえば塩化ビニルやポリエチレンなどの合成樹脂で形成されてもよい。
分岐継手18は、分岐管20が挿入される短管状の分岐管接続部28を含む。この実施例では、分岐管20の外径を一例として22mmとし、分岐管接続部28の圧縮率(後述)を考慮して、分岐管接続部28の内径は一例として16mmであり、外径は一例として34mmである。したがって、分岐管接続部28の厚みは9.0mmとなり、高さはおよそ24mmである。
分岐管接続部28の外周には、円形に拡がるつば部30が、この分岐管接続部28と一体に形成される。つば部30の外径は一例として84mmであり、厚みは一例として1mmである。
分岐管接続部28からつば部30の下方に延びて分岐孔挿入部32が、この分岐管接続部28と一体的に形成される。分岐孔挿入部32の内径は分岐管接続部28の内径と同じ16mmであるが、外径は25mmであり、分岐孔挿入部32の厚みは分岐管接続部28の厚みに比べてかなり薄くされている。これは、分岐孔挿入部32の分岐孔16への挿入を容易にするためである。ただし、分岐孔挿入部32の外径は、分岐孔挿入部32が上述の分岐孔16に挿入されるものであることを考えれば、当然に、分岐孔16の内径と同じかそれよりやや小さくされる。分岐孔挿入部32の高さは一例として13mmであるが、この高さも、分岐孔挿入部32が分岐孔16に挿入されることを考えれば、当然に、本管14の肉厚と同じかやや短くされる。
なお、分岐継手18が弾性材料ではなく、合成樹脂で形成される場合は、分岐孔挿入部32の外径を分岐孔26の径より少し小さくするとよい。そうすることで、粘着剤層34の緩衝機能が維持され、熱伸縮による分岐継手18の部分における応力集中を分散させることができ、分岐部を保護することができる。
また、分岐管接続部28の上端内周および分岐孔挿入部32の下端外周はいずれもテーパが形成されているが、前者は分岐管20を挿入し易くするためであり、後者は分岐孔挿入部32を挿入し易くするためであり、テーパはいずれも、なくすことも可能である。
このような分岐継手18を用いて、図1に示す本管14を分岐するためには、まず、所定長さの本管14を準備する。
ついで、図示しないホールソーを用いて、本管14の所定位置に所定内径の分岐孔16を形成する。
他方、分岐継手18のつば部30の底面(下面)(図3(C))に、たとえばブチルゴム(未加硫)のような粘着剤からなる粘着剤層34を形成する。この粘着剤の材料はブチルゴムに限るものではなく、同様の粘着性(わずかに圧力を加えただけで固体に付着する性質)を持つものであれば、ゴム系、アクリル系、シリコーン系の任意の粘着剤が利用可能である。粘着剤層34の形成方法は、シート状にした粘着剤(たとえば両面テープ)を貼付する方法や、溶剤や水さらには高温で溶融状態にある粘着剤を塗布する方法などが考えられる。なお、このようにつば部30の下面に粘着剤層34を形成した状態のものも含めて「分岐継手」と呼ぶことがあることに留意されたい。
上述のように本管14に分岐孔16を穿設した後、分岐継手18の分岐孔挿入部32を分岐孔16に差し込みまたは挿入する。そして、上述の粘着剤層34によってつば部30が分岐孔16の周囲の本管14の外表面に付着するまで分岐継手18を押し込む。ただし、このとき、好ましくは、本管14の、つば部30の下方になる外表面に清浄処理が施されていて、該外表面に付着していたごみや土砂が除去される。粘着剤層34による粘着力を低下させないためである。
ついで、図4に示すように、分岐管20を分岐継手18の分岐管接続部28に挿入または圧入する。前述したように、分岐管接続部28の内径がたとえば16mm、外径がたとえば34mmとしたとき、分岐管接続部28の厚みは9.0mm(=(34−16)/2)となる。他方、分岐管20の外径がたとえば22mmであるので、この分岐管20を圧入したときの分岐管接続部28の内径は22mmになる。また、分岐管接続部28の外径は、分岐管接続部28の剛性反力によってこの部分が外側に広がることはないので、34mmのままとなる。したがって、このときの分岐管接続部28の厚みは6mm(=(34−22)/2)となり、分岐管20を差し込んだことによって分岐管接続部28の厚みが3mmつぶれた(圧縮された)ことになる。つまり、圧縮代が3mmである。そのため、この実施例では、分岐継手18の分岐管接続部28の圧縮率は(3/9×100=)33%となる。
つまり、圧縮率は、分岐管接続部28の元の厚みに対する、分岐管20を差し込んだときの圧縮代の比率と定義でき、分岐管接続部の圧縮率は10%以上に設定すれば、分岐管20と分岐管接続部28との間の水密性を適切に維持することができる。
なお、この実施例で使用した弾性材料の硬度は、50Hs(JISA)程度である。
他の実施例では、分岐管接続部28の外径を34mmとし、内径をたとえば20.5mmとすると、分岐管20の外径が22mmであれば、圧縮率が11.1%となる。分岐管接続部28の元の厚み(34−20.5)/2=6.75mm、分岐管20を挿入したときの分岐管接続部28の厚み(34−22)/2=6mm、圧縮代6.75−6=07.5mmとなり、圧縮率は0.75/6.75×100=11.1%となる。
圧縮率は分岐継手18と分岐管20との間の止水性能にそのまま影響するので、圧縮率は大きい方が止水性を確保する上では望ましいが、圧縮率が50%を超えると、分岐管20の挿入にかなりの力が必要となるので、圧縮率の上限は、分岐管20の挿入抵抗との兼ね合いで設計すればよい。
つまり、弾性材料の硬度が50Hs(JISA)の場合、分岐管接続部28の圧縮率が10%以上50%以下となるように、分岐管20および分岐管接続部28の径寸法を設定することが望ましい。
また、分岐管接続部28の圧縮率を変更するには、上述のようにそれ自身の内径を変更する他、外径を変更する方法、あるいは分岐管20の外径を変更する方法などが考えられる。設計の仕様に応じて適宜変更可能である。
このようにして分岐継手18の分岐管接続部28に分岐管20を差し込んだ後、図4では図示しないが、図1に示すように、分岐管20の上端に散水ノズル22を嵌め込んでゴム輪接合する。
最後に、図1に示すように、本管14や分岐管20などを、コンクリート層12で覆う。つまり、図示しない型枠を用いてコンクリートを打設することによって、散水ノズル22の漏斗状の上端開口が露出した状態で、本管14、分岐継手18、分岐管20、散水ノズル22をコンクリート層12で覆うことができ、1つの散水ブロック10が完成する。
各々がこのような構造を有する複数の散水ブロック10を、連結部102で直列に連結することにより、図2に示す散水装置100を形成する。そして、本管14に通水すると、その水が本管14から分岐管20を経て散水ノズル22に至り、コンクリート層12から露出している散水ノズル22の開口から外部に吐出される。このような散水装置は、融雪または消雪装置とし、さらにはヒートアイランド対策のための散水装置あるいは農園における灌漑用散水装置などとして利用され得る。
図1−図4で説明した実施例では、分岐継手18のつば部30と本管14の外表面とを粘着剤層34を介して取付けるようにしたため、この粘着剤層34によって、つば部30と本管14との間の止水性が得られる。ただし、粘着剤層34は力を与え続けられると剥離するので、本管14や分岐管20に通水したとき、その水圧で分岐継手18が本管14外表面から離脱してしまうことがある。しかしながら、実施例では、コンクリート層12のような固体層で本管14や分岐構造体の部分を含んで全体を被覆しているので、水圧によりつば部30を押し上げる力が作用しても、固体層が分岐継手18のつば部30を上から本管14に向かう反力を作用させ、たとえ両者を保持力の弱い粘着剤層34を介して取付けたとしても、水圧で分岐継手18が本管14から剥離することはない。その意味で、実施例のコンクリート層12は、レジンコンクリート、合成樹脂などの固体層に代えられてもよい。このような固体層は、少なくともつば部30を、剥離する力に対抗して本管14に向けて押し付ける(反力を生じさせる)ものである。
また、図1−図4で説明した実施例では、分岐継手18と本管14とを粘着剤層34を介して取付けるようにしたため、たとえば、本管14をポリエチレン管とし、分岐継手18を塩化ビニルやゴムにする場合のように、接合剤や接着剤では取り付けられない材料の本管と分岐継手との組合せが利用できる。また、分岐継手18や分岐管20の取付け不良が発生したとき、分岐継手18を本管14から外して再度取り付けることができる。
そのため、たとえばコンクリート層12を形成する前の段階で分岐構造体の部分に異常や不良が発生したとき、分岐継手18を取り外して必要な修理または補修の後、再度取り付けることができる。
さらに、図2に示すような散水装置100は通常車道に埋設され、その上を車両が走行するものであり、車両通行による繰り返し荷重が散水ノズル22などの分岐構造体に作用することで、分岐継手18の根元や散水ノズル22などに経年的に不具合が生じることがある。
このような場合でも、たとえば図5に示すようにして修理ができる。たとえばホールソーなどでこの分岐構造体を被覆しているコンクリート層12を除去して、分岐構造体が全体に露出するような穴36を形成する。ただし、このとき、ホールソーなどで本管14が損傷しないように気をつけなければならない。その後、分岐継手18を本管14から取り外し、分岐管20や散水ノズル22などの必要部品を取り替えて、または分岐継手18、分岐管20および散水ノズル22の組合せ(すなわち、分岐構造体)を全体的に取り替えて、補修し、その後その穴36をコンクリートで再度埋めればよい。
さらに、実施例のように分岐継手18をゴムなどの弾性材料で形成することによって、熱伸縮による分岐継手18の部分における応力集中を分散させて緩和することができるので、本管14の分岐継手18の取付け部分が破損したりする事故が大幅に減少する。
また、実施例のように分岐継手18に分岐孔挿入部32を設け、それを本管14の分岐孔16に挿入するようにすれば、この分岐孔挿入部32によって分岐孔16との間で止水性が或る程度期待できるし、さらには分岐孔挿入部32による芯だし(位置決め)効果も期待できる。
図6はこの発明の他の実施例の分岐継手を示す。この図6実施例の分岐継手18は、分岐管接続部28の内周面に突状リング38を形成した点を除いて、図3に示す分岐継手18と同様である。したがって、重複する説明は省略する。
図3の実施例では分岐管接続部28の全体の厚みに対する圧縮率が10%以上になるように設定したが、圧縮率を大きくすればするほど止水性はよくなる反面、挿入時に大きな力を要するなど分岐管接続部28への分岐管20の挿入の困難性が増す。そこで、この図6実施例では突状リング38の部分で比較的大きな圧縮率たとえば30%を確保し、分岐管接続部28の他の部分では比較的小さい圧縮率たとえば10%になるようにし、止水性と分岐管20の挿入容易性とのトレードオフの解決を図るようにしている。ただし、「圧縮率」については上で説明したと同じ考えが突状リング38の部分にも適用される。
図7はこの発明の他の実施例の分岐継手を示す。この図7実施例の分岐継手18は、分岐孔挿入部32を除去した点を除いて、図6に示す分岐継手18と同様である。したがって、重複する説明は省略する。ただし、この図7実施例において、図3実施例のように突状リング38も除去することができる。
図7実施例で突状リング38を除去した場合、あるいは図3実施例のように突条リングが形成されていない場合、分岐管接続部28における圧縮率および水圧の大きさによっては分岐管20と分岐継手18との間から漏水することも考えられるが、その場合には、図8に示すように、分岐管接続部28に分岐管20を挿入した状態で分岐管接続部28を外からたとえばSUSバンドや番線あるいは樹脂帯のように締付手段40によって締め付け、分岐管接続部28における圧縮率が確保できるようにすればよい。
なお、上で挙げた角度や寸法の具体的数値はいずれも単なる一例であり、必要に応じて適宜変更可能である。
また、図6−図8に示す各実施例において、つば部30の下面に粘着剤層34を形成していることは図1−図4実施例と同様である。
さらに、上述の実施例ではそれぞれ別体の散水ノズルを分岐管に装着することによって本管14に散水ノズル22を分岐接続するようにしたが、分岐管20の先端に散水ノズル22が一体に形成されていて、その一体物を分岐継手18の分岐管接続部28に挿入するようにしてもよい。
図1はこの発明の一実施例の散水ブロックを示す断面図である。 図2は図1の散水ブロックを用いた散水装置を示す図解図である。 図1の分岐継手を詳細に示す図解図で、図3(A)が縦断面図、図3(B)が上面図、図3(C)が底面図である。 図1実施例の要部を示す図解図である。 図1実施例において分岐構造体の部分を修理する方法の一例を示す図解図である。 図6はこの発明の他の実施例の分岐継手を示す断面図である。 図7はこの発明のさらに他の実施例の分岐継手を示す断面図である。 図8はこの発明のその他の実施例の分岐継手を示す断面図である。
符号の説明
10 …散水ブロック
12 …コンクリート層
14 …本管
16 …分岐孔
18 …分岐継手
20 …分岐管
22 …散水ノズル
30 …つば部
32 …分岐孔挿入部
34 …粘着剤層
38 …突条リング
100…散水装置

Claims (5)

  1. 固体層で覆われる本管に分岐を設けるための分岐継手であって、
    前記本管に設けられた分岐孔に適合する管径を有する分岐管接続部、
    前記分岐管接続部の外周に拡がって形成されるつば部、および
    前記つば部と前記本管の外表面との間に設けられる粘着剤層を備える、分岐継手。
  2. 前記分岐管接続部の下方にこれと一体に形成される、かつ前記分岐孔に挿入される分岐孔挿入部をさらに備える、請求項1記載の分岐継手。
  3. 本管を分岐させるための分岐継手であって、
    前記本管に設けられた分岐孔に適合する管径を有する分岐管接続部、
    前記分岐管接続部の外周に拡がって形成されるつば部、および
    前記つば部と前記本管の外表面との間に設けられる粘着剤層を備え、
    前記つば部は前記本管へ押し付けられる部分である、分岐継手。
  4. 前記分岐管接続部、前記つば部および前記分岐孔挿入部は、弾性材料からなる、請求項2または3記載の分岐継手。
  5. 本管に取り付けられた請求項1ないし4のいずれかに記載の分岐継手、
    前記分岐継手に直接または接続管を介して装着される散水ノズル、および
    前記散水ノズルの上端開口を露出させて少なくとも前記分岐継手を被覆する固体層を備える、散水ブロック。
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