JP2009046681A - 遷移金属錯体触媒存在下におけるニトリルゴムのメタセシス - Google Patents

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Abstract

【課題】遷移金属錯体触媒存在下におけるメタセシス分解により、ニトリルゴムの分子量を低下させる方法を提供する。
【解決手段】活性が高められた特定の遷移金属錯体触媒を使用するニトリルゴムのメタセシス分解によって、ニトリルゴムの分子量を低下させ、加工性を高めることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、遷移金属錯体触媒存在下におけるメタセシスによって、ニトリルゴムの分子量を低下させる方法に関する。
ニトリルゴムという用語は、略して「NBR」ともいわれ、少なくとも1種のα,β−不飽和ニトリルと、少なくとも1種の共役ジエンと、所望する場合には1種以上のさらなる共重合性モノマーとのコポリマーまたはターポリマーであるゴムを指す。
水素化ニトリルゴムは、略して「HNBR」とも称され、ニトリルゴムの水素化によって製造される。したがって、共重合ジエン単位のC=C二重結合は、HNBRでは完全にまたは部分的に水素化されている。この共重合ジエン単位の水素化度は、通常50〜100%の範囲である。
水素化ニトリルゴムは、非常に良好な耐熱性、優れた耐オゾン性および耐薬品性、ならびに優れた耐油性を有する特殊ゴムである。
HNBRの上述の物理的および化学的性質は、非常に良好な機械的性質、特に高い耐摩耗性を伴う。この理由から、HNBRは様々な用途で広く使用されている。例えばHNBRは、自動車分野において、シール、ホース、ベルト、およびクランプ要素として、また石油採取分野ではステーター、油井シール、およびバルブシールとして、また航空機産業、電子産業、機械工学、および造船において、数多くの部品に使用されている。
市販されているHNBRの等級品は、通常、55〜120の範囲のムーニー粘度(100℃におけるML 1+4)を有し、これは、約200,000〜700,000の範囲の数平均分子量M(測定法:ポリスチレン標準に対するゲル浸透クロマトグラフィー(GPC))に相当する。ここで測定する多分散指数PDI(PDI=M/M、式中、Mは重量平均分子量であり、Mは数平均分子量である)は、分子量分布の幅に関する情報を与え、3以上であることが多い。残留二重結合含有率は、通常1〜18%の範囲である(IR分光法により測定)。
HNBRの加工性は、比較的高いムーニー粘度によって厳しい制約を受ける。多くの用途では、より低い分子量およびより低いムーニー粘度を有するHNBR等級品を得ることが望ましい。これにより加工性が間違いなく向上するであろう。
分解によりHNBRの鎖長を短くするための多くの試みが、過去になされてきた。例えば、ロールミル上またはスクリュー装置内における熱機械処理(素練り)によって、分子量を減少させることができる(特許文献1)。しかしこの熱機械的分解には、例えば、ヒドロキシル基、ケト基、カルボキシル基、およびエステル基等の官能基が、部分酸化の結果として分子内に組み込まれたり、さらに、ポリマーの微小構造が実質的に改変されたりするという欠点がある。
55未満の範囲のムーニー粘度(100℃におけるML 1+4)または約200,000g/mol未満の数平均分子量Mに相当する低いモル質量を有するHNBRの調製は、長い間、従来の確立された製造工程では不可能であった。これは、第1に、NBRの水素化に際してムーニー粘度の急激な増加が生じるためであり、第2に、水素化に使用されるNBR原材料のモル質量を随意に低下させると、生成物の粘着性が強くなりすぎて、利用可能な工場ではもはや仕上げを行えなくなるため、モル質量を随意に低下させることができないためである。従来の工場で容易に処理可能なNBR原材料の最低ムーニー粘度は、約30ムーニー単位(100℃におけるML 1+4)である。このようなNBR原材料を用いて得られる水素化ニトリルゴムのムーニー粘度は、55ムーニー単位(100℃におけるML 1+4)程度である。
最近の先行技術では、この問題は、水素化に先だって、30ムーニー単位未満のムーニー粘度(100℃におけるML 1+4)またはM<70,000g/molの数平均分子量まで、ニトリルゴムの分子量を分解により減少させることで解決されている。ここで分子量の減少はメタセシスにより達成され、このメタセシスでは通常、低分子量1−オレフィンが添加される。分解反応完了後、分解を受けたNBR原材料に続く水素化を施す前に、それを溶媒から単離する必要がないように、メタセシス反応は有利には水素化反応と同じ溶媒中で行われる。極性基に対して、特にニトリル基に対して耐性を有するメタセシス触媒を、メタセシス分解反応を触媒させるために使用する。
(特許文献2)および(特許文献3)には、オレフィンメタセシスによるニトリルゴム出発ポリマーの分解と、引き続く水素化とを含む方法が記載されている。ここでは、第1の工程において、コオレフィンと、オスミウム錯体、ルテニウム錯体、モリブデン錯体、またはタングステン錯体をベースとする特異的触媒との存在下でニトリルゴムを反応させ、第2の工程で水素化する。(特許文献3)に従ったこの経路により、30,000〜250,000の範囲の重量平均分子量(M)、3〜50の範囲のムーニー粘度(100℃におけるML 1+4)、および2.5未満の多分散指数PDIを有する水素化ニトリルゴムを得ることができる。
メタセシス触媒は、とりわけ、(特許文献4)および(特許文献5)から公知である。それらは基本的構造:
Figure 2009046681
(式中、
Mはオスミウムまたはルテニウムであり、RおよびRは広範な構造的多様性を有する有機基であり、XおよびXはアニオン性配位子であり、LおよびLは非荷電電子供与体である)
を有する。「アニオン性配位子」という慣用語は、このようなメタセシス触媒に関する文献において、金属中心から切り離して考えたときに閉じた電子殻を有して常に負に帯電する配位子を記述するために使用されている。
このような触媒は、閉環メタセシス(RCM)、交差メタセシス(CM)、および開環メタセシス(ROMP)に好適である。しかし、記載されているこれらの触媒は、ニトリルゴムの分解を行うのに必ずしも好適でない。
ニトリルゴムのメタセシスは、「グラブス(Grubbs)(I)触媒」の群からのいくつかの触媒を用いて成功裏に行うことができる。適切な触媒は、例えば、特定の置換パターンを有するルテニウム触媒、例えば以下に示すビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロリド触媒である。
Figure 2009046681
メタセシスおよび水素化の後、ニトリルゴムは、これまで先行技術に従って調製可能であった水素化ニトリルゴムよりも低い分子量、さらには狭い分子量分布を有する。
しかし、メタセシスを行うために用いられるグラブス(I)触媒の量は多い。(特許文献6)の実験では、それらは例えば使用されるニトリルゴムを基準にして、307ppmおよび61ppmのRuである。反応所要時間も長く、分解後の分子量は依然として比較的高い((特許文献6)の実施例3参照:M=180,000g/molおよびM=71,000g/molである)。
(特許文献7)には、二峰性または多峰性の分子量分布を有する低分子量HNBRゴムをベースとする配合物、さらにはこれらのゴムの加硫物が記載されている。このメタセシスを行うために、使用されるニトリルゴムを基準にして614ppmのルテニウムに相当する0.5phrのグラブスI触媒が、実施例に従って使用されている。
さらに(特許文献8)には、「グラブス(II)触媒」として当技術分野で公知の一群の触媒が開示されている。
このような「グラブス(II)触媒」、例えば[1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−イミダゾリジニリデン](トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム(フェニルメチレン)ジクロリドをNBRメタセシスに使用する場合には。さらに、コオレフィンを使用せずとも成功する(特許文献9)。好ましくは同一溶媒中で行われる引き続く水素化の後、水素化ニトリルゴムは、グラブス(I)型の触媒を使用した場合よりも低い分子量と狭い分子量分布(PDI)を有する。したがって分子量および分子量分布の観点から、メタセシス分解は、グラブスI型の触媒を使用した場合よりもグラブスII型の触媒を使用した場合の方が効率的に進行する。しかしこの効率的なメタセシス分解に必要なルテニウムの量は、依然として比較的多い。グラブスII触媒を用いるメタセシスを行わせるためには、依然として長い反応時間も必要とされる。
Figure 2009046681
ニトリルゴムのメタセシス分解のための上述の方法のいずれにおいても、所望の低分子量ニトリルゴムを生成するために、比較的多量の触媒を使用しなければならず、長い反応時間が必要である。
欧州特許出願公開第0419952号 国際公開第02/100905号パンフレット 国際公開第02/100941号パンフレット 国際公開第96/04289号パンフレット 国際公開第97/06185号パンフレット 国際公開第03/002613号パンフレット 米国特許出願公開第2004/0127647号 国際公開第00/71554号パンフレット 米国特許出願公開第2004/0132891号
したがって本発明の目的は、現時点で入手可能なメタセシス触媒よりも高い活性でニトリルゴムのメタセシス分解を触媒することができ、ひいては同等の貴金属含有率で、反応速度を増大させ、分解ニトリルゴムの分子量をより低く設定することを可能にする触媒を提供することである。
本発明は、一般式(I)〜(III):
Figure 2009046681
〔式中、
Mは、ルテニウムまたはオスミウムであり、
X1およびX2は、同一であっても異なっていてもよい配位子であり、好ましくはアニオン性配位子であり、
およびZは、同一であっても異なっていてもよく、中性の電子供与性配位子であり、
およびRは、同一であっても異なっていてもよく、水素、または、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、カルボキシレート、アルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、アリールオキシ、アルコキシカルボニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホニル、およびアルキルスルフィニル基からなる群から選択される置換基を表し(そのそれぞれは、好ましくはアルキル、ハロゲン、アルコキシ、アリール、またはヘテロアリール基である1個以上の置換基によって場合により置換されていてもよい)、
Lは、配位子である〕
の触媒の存在下におけるニトリルゴムのメタセシス反応を含む、ニトリルゴムの分子量を低下させる方法を提供する。
一般式(I)〜(III)の触媒は基本的にに公知である。このクラスの化合物を代表するのは、グラブス(Grubbs)らの国際公開第2003/011455号パンフレット、グラブスらの国際公開第2003/087167号パンフレット、Organometallics 2001年、20、5314頁、およびAngew.Chem.Int.Ed.2002年、41、4038頁に記載されている触媒である。これらの触媒は、市販されており、または引用される参考文献の記載されている通りに調製することができる。
本特許出願の目的において使用する「置換された」という用語は、各場合において、指定する基または原子上の水素原子が、指定する基の1つによって置換されていることを意味するが、ただし、指定する原子の原子価を超えず、置換が安定化合物をもたらすことを条件とする。
本特許出願および本発明の目的において、一般用語によりまたは好ましい範囲により上述したかまたは以下に記述する、基の定義、パラメーター、または説明はいずれも、あらゆる方法で、すなわちそれぞれの範囲および好ましい範囲の組合せを含む方法で、互いに組み合わせることが可能である。
[ZおよびZ
本発明の方法では一般式(I)、(II)、および(III)の触媒が使用され、式中、ZおよびZは、同一であっても異なっていてもよい配位子であり、中性の電子供与性配位子である。このような配位子は、一般に弱く配位する。典型的には、これらは、場合により置換されていてもよい複素環式基を表し、それらは複素環式脂肪族構造、複素環式不飽和構造、または複素環式芳香族構造を有していてもよい。これらは、1〜4個、好ましくは1〜3個、およびより好ましくは1または2個のヘテロ原子を有する五または六員環単環式基、またはこのような五または六員環単環式基2、3、4または5個から構成される二環式または多環式構造を表していてもよい(前述の全ての基は、場合により1個以上の置換基によって置換されていてもよい)。好ましくは、前述の単環、二環、または多環基は、芳香族構造を有する。前述の単環式、二環、または多環基の置換基としては、好ましくはC〜C20−アルキルである直鎖または分枝鎖アルキル、C〜C20ヘテロアルキル、好ましくはC〜C−シクロアルキルであるシクロアルキル、好ましくはC〜C10−アルコキシであるアルコキシ、好ましくはフッ素、塩素、および臭素であるハロゲン、好ましくはC〜C24−アリール、より好ましくはフェニル、ビフェニル、ナフチル、フェナントレニル、およびアントラセニルであるアリール、好ましくはC〜C23−ヘテロアリールであるヘテロアリール、ホルミル、ニトロ、好ましくはピリジン、ピペリジン、およびピラジンである窒素含有複素環、カルボキシ、好ましくはC〜C20−アルキルカルボニルであるアルキルカルボニル、ハロカルボニル、カルバモイル、チオカルバモイル(thiocarbomoyl)、カルバミド、チオホルミル、アミノ、トリアルキルシリル、およびトリアルコキシシリルが挙げられる(これらの置換基はいずれも、化学的に合理的かつ妥当でさえあれば、特にフッ素、塩素または臭素であるハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、およびフェニルからなる群から好ましく選択される1個以上の基によってさらに置換されていてもよい)。
およびZの例としては、これらに限定されないが、例えば、ピリジン、ピコリン(α−、β−、およびγ−ピコリン)、ルチジン(2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−、および3,5−ルチジン)、コリジン(2,4,6−トリメチルピリジン)、トリフルオロメチルピリジン、フェニルピリジン、クロロピリジン(2−、3−、および4−クロロピリジン)、ブロモピリジン(2−、3−、および4−ブロモピリジン)、ピリダジン、ビピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピラゾリジン、ピロリジン、ピペラジン、インダゾール、プリン、アクリジン、ビスイミダゾール、ピコリルイミン、イミダゾリジン、ピロール、キノリン、イミダゾール、およびフェニルイミダゾールなどの、場合により置換されていてもよい窒素含有複素環が挙げられる。
およびZはまた、一緒になって二座の配位子を表し、それにより好ましくは芳香族構造の環を形成してもよい。
[L]
一般式(I)、(II)、および(III)の触媒において、Lは配位子であり、通常、電子供与性機能を有する配位子である。
配位子Lは、例えばホスフィン、スルホン化ホスフィン、ホスフェート、ホスフィナイト、ホスホナイト、アルシン、スチビン、エーテル、アミン、アミド、スルホキシド、カルボキシル、ニトロシル、ピリジン、チオエーテル、またはイミダゾリジン(「Im」)配位子であってよい。
好ましくは配位子Lは、C〜C24−アリールホスフィン、C〜C−アルキルホスフィンまたはC〜C10−シクロアルキルホスフィン配位子、スルホン化C〜C24−アリールホスフィンまたはスルホン化C〜C10−アルキルホスフィン配位子、C〜C24−アリールホスフィナイトまたはC〜C10−アルキルホスフィナイト配位子、C〜C24−アリールホスホナイトまたはC〜C10−アルキルホスホナイト配位子、C〜C24−アリールホスファイトまたはC〜C10−アルキルホスファイト配位子、C〜C24−アリールアルシンまたはC〜C10−アルキルアルシン配位子、C〜C24−アリールアミンまたはC〜C10−アルキルアミン配位子、ピリジン配位子、C〜C24−アリールスルホキシドまたはC〜C10−アルキルスルホキシド配位子、C〜C24−アリールエーテルまたはC〜C10−アルキルエーテル配位子、またはC〜C24−アリールアミドまたはC〜C10−アルキルアミド配位子であり、各配位子はフェニル基によって置換されていてもよく、フェニル基は、ハロゲン、C〜Cアルキル基またはC〜C−アルコキシ基によってさらに置換されていてもよい。
〜C24−アリールは、6〜24個の骨格炭素原子を有する芳香族基を包含する。6〜10個の骨格炭素原子を有する好ましい単環式、二環式、または三環式の炭素環式芳香族基は、例えばフェニル、ビフェニル、ナフチル、フェナントレニル、およびアントラセニルである。
〜C−アルキルは、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、またはn−ヘキシルである。
〜C10−シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルを包含する。
配位子Lの意味に関しては、「ホスフィン」という用語は、例えば、PPh、P(p−Tol)、P(o−Tol)、PPh(CH、P(CF、P(p−FC、P(p−CF、P(C−SONa)、P(CH−SONa)、P(iso−Pr)、P(CHCH(CHCH))、P(シクロペンチル)、P(シクロヘキシル)、P(ネオペンチル)、およびP(ネオフェニル)などの、PR構造を含む。
配位子Lの意味に関して「ホスフィナイト」という用語は、例えば、トリフェニルホスフィナイト、トリシクロヘキシルホスフィナイト、トリイソプロピルホスフィナイト、およびメチルジフェニルホスフィナイトを含む。
配位子Lの意味に関して「ホスファイト」という用語は、例えば、トリフェニルホスファイト、トリシクロヘキシルホスファイト、トリ−tert−ブチルホスファイト、トリイソプロピルホスファイト、およびメチルジフェニルホスフェートを含む。
配位子Lの意味に関して「スチビン」という用語は、例えば、トリフェニルスチビン、トリシクロヘキシルスチビン、およびトリメチルスチビンを含む。
配位子Lの意味に関して「スルホネート」という用語は、例えば、トリフルオロメタンスルホネート、トシレート、およびメシレートを含む。
配位子Lの意味に関して「スルホキシド」という用語は、例えばCHS(=O)CHおよび(CSOを含む。
配位子Lの意味に関しては、「チオエーテル」という用語は、例えばCHSCH、CSCH、CHOCHCHSCH、およびテトラヒドロチオフェンを含む。
配位子Lの意味に関して、および本出願の文脈において、「ピリジン」という用語は、例えば国際公開第03/011455号で開示されているようなピリジンおよびあらゆるその誘導体をベースとする窒素含有配位子を包含するものとする。この用語は、例えば、ピリジン、ピコリン(α−、β−、およびγ−ピコリン)、ルチジン(2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−、および3,5−ルチジン)、コリジン(2,4,6−トリメチルピリジン)、トリフルオロメチルピリジン、フェニルピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、クロロピリジン、ブロモピリジン、ニトロピリジン、キノリン、ピリミジン、ピロール、イミダゾール、およびフェニルイミダゾールを含むものとする。
イミダゾリジン基(Im)は、通常、一般式(IVa)または(IVb):
Figure 2009046681
(式中、
、R、R、Rは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ水素、好ましくはC〜C20−アルキルである直鎖または分枝鎖C〜C30−アルキル、好ましくはC〜C10−シクロアルキルであるC〜C20−シクロアルキル、好ましくはC〜C10−アルケニルであるC〜C20−アルケニル、好ましくはC〜C10−アルキニルであるC〜C20−アルキニル、好ましくはC〜C14−アリールであるC〜C24−アリール、好ましくはC〜C10−カルボキシレートであるC〜C20−カルボキシレート、好ましくはC〜C10−アルコキシであるC〜C20−アルコキシ、好ましくはC〜C10−アルケニルオキシであるC〜C20−アルケニルオキシ、好ましくはC〜C10−アルキニルオキシであるC〜C20−アルキニルオキシ、好ましくはC〜C14−アリールオキシであるC〜C20−アリールオキシ、好ましくはC〜C10−アルコキシカルボニルであるC〜C20−アルコキシカルボニル、好ましくはC〜C10−アルキルチオであるC〜C20−アルキルチオ、好ましくはC〜C14−アリールチオであるC〜C20−アリールチオ、好ましくはC〜C10−アルキルスルホニルであるC〜C20−アルキルスルホニル、好ましくはC〜C10−アルキルスルホネートであるC〜C20−アルキルスルホネート、好ましくはC〜C14−アリールスルホネートであるC〜C20−アリールスルホネート、または好ましくはC〜C10−アルキルスルフィニルであるC〜C20−アルキルスルフィニルである)
の構造を有する。
基R、R、R、Rのうちの1つ以上は、互いに独立して、好ましくは直鎖または分枝鎖C〜C10−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C10−アルコキシ、またはC〜C24−アリールである1個以上の置換基によって場合により置換されていてもよい(これら上述した置換基は、特に塩素または臭素であるハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、およびフェニルからなる群から好ましく選択される1個以上の基によってさらに置換されていてもよい)。
明瞭にするためだけの目的で、イミダゾリジン(「Im」)基の構造に関して本明細書の一般式(IVa)および(IVb)で表す構造が、イミダゾリジン基に関して関連文献中で示され使用されることが多い構造と同じ意味を有し、イミダゾリジン基のカルベン(carben)様構造を強調する以下の構造(IVa’)および(IVb’)として表されるものであることをここに確認する。本明細書中で後ほど表す構造(Va)〜(Vf)についても同様であり、これらもカルベン(carben)様構造を有する。
Figure 2009046681
一般式(I)、(II)または(III)の触媒の好ましい実施形態では、配位子Lが存在し、式中、RおよびRは、それぞれ互いに独立して、水素、特に好ましくはフェニルであるC〜C24−アリール、特に好ましくはプロピルまたはブチルである直鎖または分枝鎖C〜C10−アルキルであり、あるいは、RおよびRは、それらが結合している炭素原子を含めて一緒になって、シクロアルキル基またはアリール基を形成する。上述の基はいずれも、直鎖または分枝鎖C〜C10−アルキルと、C〜C10−アルコキシと、C〜C24−アリールと、ヒドロキシ、チオール、チオエーテル、ケトン、アルデヒド、エステル、エーテル、アミン、イミン、アミド、ニトロ、カルボキシル、ジスルフィド、カーボネート、イソシアネート、カルボジイミド、カルボアルコキシ、カルバメート、およびハロゲンからなる群から選択される官能基と、からなる群から選択される1個以上のさらなる基によってさらに置換されていてもよい。
一般式(I)、(II)または(III)の触媒の好ましい実施形態では、配位子Lが存在し、式中、基RおよびRは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、特に好ましくはi−プロピルまたはネオペンチルである直鎖または分枝鎖C〜C10−アルキル、好ましくはアダマンチルであるC〜C10−シクロアルキル、特に好ましくはフェニルであるC〜C24−アリール、特に好ましくはメタンスルホネートであるC〜C10−アルキルスルホネート、特に好ましくはp−トルエンスルホネートであるC〜C10−アリールスルホネートである。
好ましいものとして上述したこれらの基RおよびRは、特にメチルまたはイソプロピルである直鎖または分枝鎖C〜C−アルキルと、C〜C−アルコキシと、アリールと、ヒドロキシ、チオール、チオエーテル、ケトン、アルデヒド、エステル、エーテル、アミン、イミン、アミド、ニトロ、カルボキシル、ジスルフィド、カーボネート、イソシアネート、カルボジイミド、カルボアルコキシ、カルバメート、およびハロゲンからなる群から選択される官能基と、からなる群から選択される1個以上のさらなる基によって場合により置換されていてもよい。
特に、基RおよびRは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、i−プロピル、ネオペンチル、アダマンチル、メシチル、または2,6−ジイソプロピルフェニルである。
特に好ましいイミダゾリジン基(Im)は、構造(Va)〜(Vf)を有し、式中、Mesは、各場合において2,4,6−トリメチルフェニル基、あるいは、各場合において2,6−ジイソプロピルフェニル基である。
Figure 2009046681
[RおよびR
本発明の方法では、一般式(I)、(II)、および(III)の触媒を使用し、式中、RおよびRは、同一であっても異なっていてもよく、水素であるか、または、好ましくはC〜C30−アルキル、より好ましくはC〜C20−アルキルであるアルキル、好ましくはC〜C20−シクロアルキル、より好ましくはC〜C−シクロアルキルであるシクロアルキル、好ましくはC〜C20−アルケニル、より好ましくはC〜C16−アルケニルであるアルケニル、好ましくはC〜C20−アルキニル、より好ましくはC〜C16−アルキニルであるアルキニル、好ましくはC〜C24−アリール、より好ましくはフェニル、ビフェニル、ナフチル、フェナントレニル、およびアントラセニルであるアリール、好ましくはC〜C20−カルボキシレートであるカルボキシレート、好ましくはC〜C20−アルコキシ、より好ましくはC〜C10−アルコキシであるアルコキシ、好ましくはC〜C20−アルケニルオキシであるアルケニルオキシ、好ましくはC〜C20−アルキニルオキシであるアルキニルオキシ、好ましくはC〜C24−アリールオキシであるアリールオキシ、好ましくはC〜C20−アルコキシカルボニル、より好ましくはC〜C16−アルコキシカルボニルであるアルコキシカルボニル、好ましくはC〜C20−アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、好ましくはジ(C〜C20−アルキル)アミノであるアルキルアミノ、好ましくはC〜C30−アルキルチオ、より好ましくはC〜C20−アルキルチオであるアルキルチオ、好ましくはC〜C24−アリールチオであるアリールチオ、好ましくはC〜C20−アルキルスルホニルであるアルキルスルホニル、および好ましくはC〜C20−アルキルスルフィニルであるアルキルスルフィニルからなる群から選択される置換基である(そのそれぞれは、これらに限定されないが、アルキル、好ましくは塩素または臭素であるハロゲン、アルコキシ、アリール、またはヘテロアリール基を含む1個以上の置換基によって場合により置換されていてもよい)。
より好ましくは、Rは水素であり、Rは水素を除く前述の意味を有する。
[XおよびX
本発明の方法では一般式(I)、(II)、および(III)の触媒を使用し、式中、XおよびXは、同一であっても異なっていてもよい配位子であり、好ましくはアニオン性配位子である。文献中で「アニオン性配位子」という慣用語は、このようなメタセシス触媒の文脈で常に配位子を指し、これらの配位子は、これらを金属中心と別個に考えた際に、閉じた電子殻について負に帯電している。
一般式(I)、(II)、および(III)の触媒において、XおよびXは、同一であっても異なっていてもよく、例えば水素、ハロゲン、擬ハロゲン、直鎖または分枝鎖C〜C30−アルキル、C〜C24−アリール、C〜C20−アルコキシ、C〜C24−アリールオキシ、C〜C20−アルキルジケトネート、C〜C24−アリールジケトネート、C〜C20−カルボキシレート、C〜C20−アルキルスルホネート、C〜C24−アリールスルホネート、C〜C20−アルキルチオール、C〜C24−アリールチオール、C〜C20−アルキルスルホニル、またはC〜C20−アルキルスルフィニルであってよい。
上述の基XおよびXはまた、例えば、好ましくはフッ素基であるハロゲン基、C〜C10−アルキル基、C〜C10−アルコキシ基、またはC〜C24−アリール基などの1個以上のさらなる基によって置換されていてもよく、後者の基はまた、好ましくはフッ素であるハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、およびフェニルからなる群から選択される1個以上の置換基によって場合により置換されていてもよい。
好ましい実施形態では、XおよびXは、同一であっても異なっていてもよく、特にフッ素、塩素、または臭素であるハロゲン、ベンゾエート、C〜C−カルボキシレート、C〜C−アルキル、フェノキシ、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルキルチオール、C〜C24−アリールチオール、C〜C24−アリール、またはC〜C−アルキルスルホネートを表す。
特に好ましい実施形態では、XおよびXは、同一であり、それぞれ、特に塩素であるハロゲン、CFCOO、CHCOO、CFHCOO、(CHCO、(CF(CH)CO、(CF)(CHCO、PhO(フェノキシ)、MeO(メトキシ)、EtO(エトキシ)、トシレート(p−CH−C−SO)、メシレート(2,4,6−トリメチルフェニル)、またはCFSO(トリフルオロメタンスルホネート)である。
好ましくは、本発明に従った方法は、一般式(I)、(II)または(III)
〔式中、
Mは、ルテニウムであり、
およびXは、いずれもハロゲンであり、特にいずれも塩素であり、
およびZは、同一であっても異なっていてもよく、好ましくは1〜4個、好ましくは1〜3個、最も好ましくは1または2個のヘテロ原子を有する芳香族基である五または六員環の単環であり、あるいは、このような五または六員環単環式基2、3、4または5個から構成される好ましくは芳香族構造である二環または多環を表し(前述の基はいずれも、好ましくはC〜C10−アルキルであるアルキル、好ましくはC〜C−シクロアルキルであるシクロアルキル、好ましくはC〜C10−アルコキシであるアルコキシ、好ましくは塩素または臭素であるハロゲン、好ましくはC〜C24−アリールであるアリール、または好ましくはC〜C23ヘテロアリール基であるヘテロアリールの1個以上によって場合により置換されていてもよい)、あるいは、ZおよびZは、一緒になって二座の配位子を表し、それにより好ましくは芳香族構造である環を形成し、
およびRは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、水素、または、C〜C30−アルキル、C〜C20−シクロアルキル、C〜C20−アルケニル、C〜C20−アルキニル、C〜C24−アリール、C〜C20−カルボキシレート、C〜C20−アルコキシ、C〜C20−アルケニルオキシ、C〜C20−アルキニルオキシ、C〜C24−アリールオキシ、C〜C20−アルコキシカルボニル、C〜C20−アルキルアミノ、ジ(C〜C20−アルキル)アミノ、C〜C30−アルキルチオ、C〜C24−アリールチオ、C〜C20−アルキルスルホニル、およびC〜C20−アルキルスルフィニルからなる群から選択される置換基であり(そのそれぞれは、好ましくはアルキル、ハロゲン、アルコキシ、アリール、またはヘテロアリール基である1個以上の置換基によって場合によりさらに置換されていてもよい)、
Lは一般式(IVa)または(IVb):
Figure 2009046681
(式中、
、R、R、Rは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、水素、直鎖または分枝鎖C〜C30−アルキル、C〜C20−シクロアルキル、C〜C20−アルケニル、C〜C20−アルキニル、C〜C24−アリール、C〜C20−カルボキシレート、C〜C20−アルコキシ、C〜C20−アルケニルオキシ、C〜C20−アルキニルオキシ、C〜C20−アリールオキシ、C〜C20−アルコキシカルボニル、C〜C20−アルキルチオ、C〜C20−アリールチオ、C〜C20−アルキルスルホニル、C〜C20−アルキルスルホネート、C〜C20−アリールスルホネート、またはC〜C20−アルキルスルフィニルである)
の構造を有する〕
の触媒を使用する。
一般構造的式(I)に包含される特に好ましい触媒は、式(VI):
Figure 2009046681
(式中、
およびR10は、同一であっても異なっていてもよく、ハロゲン、直鎖または分枝鎖C〜C20アルキル、C〜C20ヘテロアルキル、C〜C10ハロアルキル、C〜C10アルコキシ、好ましくはフェニルであるC〜C24アリール、ホルミル、ニトロ、好ましくはピリジン、ピペリジン、およびピラジンである窒素含有複素環、カルボキシ、アルキルカルボニル、ハロカルボニル、カルバモイル、チオカルバモイル、カルバミド、チオホルミル、アミノ、トリアルキルシリル、およびトリアルコキシシリルを表す)
の触媒である。
およびR10の意味に関しては、前述のアルキル、ヘテロアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、窒素含有複素環、アルキルカルボニル、ハロカルボニル、カルバモイル、チオカルバモイル、およびアミノ基は、好ましくはフッ素、塩素、または臭素であるハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、およびフェニルからなる群から選択される1個以上の置換基によって場合によりさらに置換されていてもよい。
特に好ましい実施態様では、触媒(VI)は一般構造式(VIa)または(VIb):
Figure 2009046681
(式中、
およびR10は構造的式(VI)について定義したものと同一の意味を有する)
を有する。
およびR10がそれぞれ水素である場合、触媒(VI)は文献中で「グラブスIII触媒」と称される。
一般構造式(I)〜(III)に包含されるさらなる適切な触媒は、式(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、(XIV)、(XV)、および(XVI):
Figure 2009046681
Figure 2009046681
(式中、
Mesは、各場合において、2,4,6−トリメチルフェニル基である)
の触媒である。
式(I)〜(III)および(VI)〜(XVI)の上述の触媒はいずれも、NBRメタセシスにそのままの状態で使用でき、あるいは固体担体に塗布して固定することができる。固相または担体としては、第1にメタセシスの反応混合物に対して不活性であり、第2に触媒の活性を損なわない材料を用いることができる。触媒を固定するために、例えば金属、ガラス、ポリマー、セラミック、有機ポリマー球体、無機ゾルーゲル、シリカ、シリケート、炭酸カルシウム、または硫酸バリウムを用いることができる。
上述した一般式および特定の式(I)〜(III)および(VI)〜(XVI)で示される触媒はいずれも、ニトリルゴムのメタセシス分解に非常に好適である。
本発明の方法にしたがって、一般式(I)〜(III)で示される触媒の存在下で、ニトリルゴムにメタセシス分解反応を施す。
本発明に従ってメタセシスに用いる触媒の量は、具体的な触媒の性質と触媒活性に依存する。使用する触媒の量は、使用するニトリルゴムを基準にして、貴金属5〜1000ppm、好ましくは5〜500ppm、特に5〜250ppmである。
NBRメタセシスは、コオレフィンなしで、あるいはコオレフィンの存在下で実施することができる。コオレフィンは、好ましくは、直鎖または分枝鎖C〜C16−オレフィンである。適切なコオレフィンは、例えば、エチレン、プロピレン、イソブテン、スチレン、1−ヘキセン、および1−オクテンである。1−ヘキセンまたは1−オクテンを使用することが好ましい。コオレフィンが液体である場合(例えば1−ヘキセンの場合など)、コオレフィンの量は、好ましくは使用するニトリルゴムを基準にして0.2〜20重量%の範囲である。例えばエチレンの場合などコオレフィンがガスである場合、コオレフィンの量は、室温において反応容器内に、1×10Pa〜1×10Paの範囲、好ましくは5.2×10Pa〜4×10Paの範囲の圧力となるように選択する。
メタセシス反応は、使用する触媒を失活させず、他のいかなる態様でも反応に悪影響を及ぼさない、適切な溶媒中で実施することができる。好ましい溶媒としては、ジクロロメタン、ベンゼン、トルエン、メチルエチルケトン、アセトン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン、およびシクロヘキサンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。特に好ましい溶媒はクロロベンゼンである。特定の場合において、例えば1−ヘキセンのようにコオレフィンそれ自体が溶媒として機能できる場合は、追加的溶媒のさらなる添加を省略することもできる。
メタセシス反応混合物中のニトリルゴムの使用濃度は、重要ではないが、当然ながら、反応混合物の過度に高い粘度とそれに伴う混合の問題によって、反応が悪影響を受けないように注意しなければならない。反応混合物中のNBRの濃度は、全反応混合物を基準にして、好ましくは1〜20重量%の範囲、特に好ましくは5〜15重量%の範囲である。
メタセシス分解は、通常は10℃〜150℃の範囲、好ましくは20℃〜100℃の範囲の温度で行う。
反応時間は、例えば、NBRのタイプ、触媒のタイプ、使用する触媒の濃度、および反応温度などの多くの要素に左右される。反応は、典型的には、通常の条件下で3時間以内に終了する。メタセシスの進行は、例えばGPC測定、または粘度測定などの標準的分析法によってモニターすることができる。
ニトリルゴム(「NBR」)としては、少なくとも1種の共役ジエンの反復単位、少なくとも1種のα,β−不飽和ニトリルの反復単位、および、場合により、メタセシス反応において共重合性であるさらなる1種以上のモノマーの反復単位を含むコポリマーまたはターポリマーを使用することかできる。
共役ジエンは任意の性質のものであってよい。(C〜C)共役ジエンを使用することが好ましい。特に好ましいのは、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチルブタジエン、ピペリレン、またはこれらの混合物である。特に非常に好ましいのは、1,3−ブタジエンおよびイソプレンまたはこれらの混合物である。とりわけ好ましいのは、1,3−ブタジエンである。
α,β−不飽和ニトリルとしては、任意の公知のα,β−不飽和ニトリル、好ましくはアクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル、またはこれらの混合物などの(C〜C)α,β−不飽和ニトリルを使用することができる。特に好ましいのはアクリロニトリルである。
したがって、特に好ましいニトリルゴムは、アクリロニトリルと1,3−ブタジエンとのコポリマーである。
共役ジエンおよびα,β−不飽和ニトリルのほかに、当業者に公知の1種以上のさらなる共重合性モノマー、例えば、α,β−不飽和のモノカルボン酸またはジカルボン酸、これらのエステルまたはアミドなどを使用することができる。α,β−不飽和モノカルボン酸またはジカルボン酸として好ましいのは、フマル酸、マレイン酸、アクリル酸、およびメタクリル酸である。α,β−不飽和カルボン酸のエステルとして、好ましくはそれらのアルキルエステルおよびアルコキシアルキルエステルを使用する。α,β−不飽和カルボン酸の特に好ましいアルキルエステルは、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、およびオクチルアクリレートである。α,β−不飽和カルボン酸の特に好ましいアルコキシアルキルエステルは、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、およびメトキシエチル(メタ)アクリレートである。例えば上述した形態のアルキルエステルと、例えば上述したような形態のアルコキシアルキルエステルとの混合物を使用することもできる。
使用するNBRポリマー中の共役ジエンとα,β−不飽和ニトリルとの比率は、広範囲にわたり変動させることができる。共役ジエンの比率またはその合計の比率は、全ポリマーを基準にして、通常は40〜90重量%の範囲、好ましくは55〜75重量%の範囲である。α,β−不飽和ニトリルの比率またはその合計の比率は、全ポリマーを基準にして、通常10〜60重量%、好ましくは25〜45重量%である。モノマーの比率は、各場合において、合計すると100重量%になる。追加的モノマーは、全ポリマーを基準にして、0〜40重量%、好ましくは0.1〜40重量%、特に好ましくは1〜30重量%の量で存在していてよい。この場合、1種または複数種の共役ジエンおよび/または1種または複数種のα,β−不飽和ニトリルの対応する比率が追加モノマーの比率によって置き換えられ、各場合において、全モノマーの比率を合計すると100重量%になる。
上述したモノマーの重合によるニトリルゴムの調製については、当業者に十分に公知であり、ポリマーの文献に総括的に記載されている。
本発明の目的に用いるニトリルゴムはまた、ランクセス・ドイチュランド・ゲーエムベーハー(Lanxess Deutschland GmbH)からの商品名ペルブナン(Perbunan)(登録商標)およびクリナック(Krynac)(登録商標)の製品シリーズの製品として商業的に入手可能である。
メタセシスに用いるニトリルゴムは、5〜70、好ましくは30〜50の範囲のムーニー粘度(100℃におけるML 1+4)を有する。これは50,000〜500,000の範囲、好ましくは200,000〜400,000の範囲の重量平均分子量Mに相当する。使用するニトリルゴムはまた、1.7〜6.0の範囲、好ましくは2.0〜3.0の範囲の多分散度PDI=M/M(式中、Mは重量平均分子量、Mは数平均分子量である)を有する。
ムーニー粘度の測定は、ASTM規格D1646に準拠して行う。
本発明のメタセシス法により得られるニトリルゴムは、2〜30の範囲、好ましくは5〜20の範囲のムーニー粘度(100℃におけるML 1+4)を有する。これは10,000〜200,000の範囲、好ましくは10,000〜150,000の範囲の重量平均分子量Mに相当する。得られるニトリルゴムはまた、1.5〜4.0の範囲、好ましくは1.7〜3の範囲の多分散度PDI=M/M(式中、Mは数平均分子量である)を有する。
本発明の方法では、前述のメタセシス触媒の1つを使用するだけでなく、一般式(XVII):
n+z− (XVII)
(式中、
Kはカチオンであり、
Aはアニオンであり、
nは1、2または3であり、
zは1、2または3である)
の1種以上の塩を添加することが適切である場合がある。
適切なカチオンは、周期表からの元素(主族元素および遷移元素)をベースとし、それは1、2または3個の正電荷があるカチオンを形成することができる。
適切なカチオンは、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、ゲルマニウム、スズ、鉛、ヒ素、アンチモン、ビスマス、スカンジウム、イットリウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、テクネチウム、レニウム、鉄、ルテニウム、オスミウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、白金、銀、金、亜鉛、カドミウム、水銀、さらに希土類の全元素(特に、セリウム、プラセオジニウム(praseodynium)、およびネオジム)、およびアクチニドの元素である。
さらなる適切なカチオンは、窒素、リンまたはイオウをベースとする錯体カチオンである。例えば、テトラアルキルアンモニウム、テトラアリールアンモニウム、ヒドロキシルアンモニウム、テトラアルキルホスホニウム、テトラアリールホスホニウム、スルホニウム、アニリニウム、ピリジニウム、イミダゾリウム、グアニジニウム、およびヒドラジニウムカチオン、ならびにカチオン性エチレンジアミン誘導体を使用することができる。
上述の錯体カチオンにおけるアルキル基はいずれも、同一であっても異なっていてもよく、通常それぞれ、好ましくはC〜C20−アルキル基、特に好ましくはC〜C18−アルキル基である直鎖または分枝鎖C〜C30−アルキル基である。これらのアルキル基は、アリール基によってさらに置換されていてもよい。C〜C18−アルキルは、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、シクロヘキシル、シクロペンチル、n−ヘキシル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデキシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシル、およびベンジルを包含する。
上述の錯体カチオンにおけるアリール基はいずれも、同様に、同一であっても異なっていてもよく、通常それぞれ、好ましくはC〜C14−アリール基、特に好ましくはC〜C10−アリール基であるC〜C24−アリール基である。C〜C24−アリールの例は、フェニル、o−、p−、m−トリル、ナフチル、フェナントレニル、アントラセニル、およびフルオレニルである。
[RS]タイプのスルホニウムカチオンは、3個の同一であっても異なっていてもよい基を有し、それは事実上脂肪族または芳香族であってよい。これらの基は、上述の一般的、好ましい、および特に好ましい意味を有するアルキル基またはアリール基であることができる。
特に好ましい錯体カチオンは、ベンジルドデシルジメチルアンモニウム、ジデシルジメチルアンモニウム、ジメチルアニリニウム、N−アルキル−N,N−ビス−(2−ヒドロキシアルキル)−N−ベンジルアンモニウム、N,N,N−トリエチルベンゾールメタンアミニウム、O−メチルウロニウム、S−メチルチオウロニウム、ピリジニウム、テトラブチルアンモニウム、テトラメチルウロニウム、テトラアセチルアンモニウム、テトラブチルホスホニウム、テトラフェニルホスホニウム、ジフェニルグアニジニウム、ジ−o−トリルグアニジニウム、ブチルジフェニルスルホニウム、トリブチルスルホニウムである。
一般式(I)において、Aは、1個、2個、または3個の電荷を有するアニオンであり、好ましくは、ハロゲン化物、擬ハロゲン化物、錯体アニオン、有機酸のアニオン、脂肪族または芳香族スルホネート、脂肪族または芳香族サルフェート、ホスホネート、ホスフェート、チオホスフェート、キサントゲネート、ジチオカルバメート、および非配位性アニオンからなる群からのものである。
好ましいハロゲン化物は、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物であり、より好ましくは、リチウム、ナトリウム、カリウム、およびセシウムのフッ化物、塩化物、臭化物またはヨウ化物である。
好ましい擬ハロゲン化物は、例えば、三ヨウ化物、アジ化物、シアン化物、チオシアン化物、チオシアネート、およびハロゲン間化合物(interhalides)である。
適切な錯体アニオンは、例えば、サルファイト、サルフェート、ジチオナイト、トリサルフェート、カーボネート、ヒドロゲンカーボネート、ペルチオカルバメート、ナイトライト、ナイトレート、ペルクロレイト、テトラフルオロボレート、テトラフルオロアルミネート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルセネート、およびヘキサクロロアンチモネートである。
好ましい1、2または3個の電荷を有する有機酸アニオンは、1〜20個の炭素原子を有する有機カルボン酸の1、2または3個の電荷を有するアニオンである。有機カルボン酸は、飽和または一不飽和または多価不飽和であることができる。選択される例は、ホルメート、アセテート、プロピオネート、ブチレート、オレエート、パルミテート、ステアレート、ベルサテート、アクリレート、メタクリレート、クロトネート、ベンゾエート、ナフタレンカーボネート、オキサレート、サリチレート、テレフタレート、フマレート、マレエート、イタコレート、およびアビエテートである。
適切な脂肪族または芳香族スルホネートは、アントラキノン−2−スルホネート、ベンゼンスルホネート、ベンゼン−1,3−ジスルホネート、デカン−1−スルホネート、ヘキサデカン−1−スルホネート、ヒドロキノンモノスルホネート、メチル−4−トルエンスルホネート、ナフタレン−1−スルホネート、ナフタレン−1,5−ジスルホネート、トシレート、およびメシレートである。
適切な脂肪族または芳香族サルフェートは、例えば、ドデシルサルフェートおよびアルキルベンゼンサルフェートである。
適切なホスホネート、ホスフェート、およびチオホスフェートは、ビニルホスホネート、エチルホスホネート、ブチルホスホネート、セチルホスホネート、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、ジブチルジチオホスフェート、およびジオクチルチオホスフェートである。
適切な脂肪族または芳香族キサントゲネートは、エチルキサントゲネート、ブチルキサントゲネート、フェニルキサントゲネート、ベンジルキサントゲネートなどである。
適切な脂肪族または芳香族ジチオカルバメートは、ジメチルジチオカルバメート、ジエチルジチオカルバメート、ジブチルジチオカルバメート、およびジベンジルジチオカルバメートである。
非配位性アニオンは、例えば、テトラキス[ペンタフルオロフェニル]ボレート、ペンタキス−[ペンタフルオロフェニル]ホスフェート、テトラキス[3,5−トリフルオロメチルフェニル]ボレート、ペンタキス[3,5−トリフルオロ−メチルフェニル]ホスフェート、およびペンタキス[ペンタフルオロフェニル]シクロヘキサジエニルアニオンである。
本発明のメタセシス分解法に引き続き、得られた分解ニトリルゴムの水素化を行うことができる。これは当業者に公知の方法で実施できる。
均一系または不均一系水素化触媒を用いて水素化を行うことができる。水素化は、系内(in situ)で、すなわちその前にメタセシス分解が行われた同一の反応容器内で、分解を受けたニトリルゴムを単離する必要なしに行うこともできる。水素化触媒を、単にその反応容器に添加する。
使用する触媒は、通常、ロジウム、ルテニウム、またはチタンをベースとするが、白金、イリジウム、パラジウム、レニウム、オスミウム、コバルト、または銅を、金属としてまたは好ましくは金属化合物の形態で使用することもできる(例えばUS−A−3,700,637、DE−A−2539132、EP−A−0134023、DE−A−3541689、DE−A−3540918、EP−A−0298386、DE−A−3529252、DE−A−3433392、US−A−4,464,515、およびUS−A−4,503,196を参照されたい)。
均一相における水素化に適した触媒および溶媒については以下に記述する。さらに、DE−A2539132およびEP−A−0471250からも公知である。
選択的水素化は、例えばロジウムまたはルテニウムを含有する触媒の存在下で達成することができる。例えば一般式:
(R B)MX
(式中、
Mは、ルテニウムまたはロジウムであり;基Rは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、C〜C−アルキル基、C〜C−シクロアルキル基、C〜C15−アリール基、またはC〜C15−アラルキル基であり;Bは、リン、ヒ素、硫黄、またはスルホキシド基S=Oであり;Xは、水素またはアニオン、好ましくはハロゲン、特に好ましくは塩素または臭素であり;lは、2、3、または4であり;mは、2または3であり;nは1、2、または3、好ましくは1または3である)
で示される触媒を使用することができる。好ましい触媒は、トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)クロリド、トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(III)クロリド、およびトリス(ジメチルスルホキシド)ロジウム(III)クロリド、ならびに、式((CP)RhHで示されるテトラキス(トリフェニルホスフィン)ロジウムヒドリド、およびトリフェニルホスフィンがトリシクロヘキシルホスフィンによって完全にまたは部分的に置き換えられた対応する化合物である。触媒は少量で利用できる。ポリマーの重量を基準にして、0.01〜1重量%の範囲、好ましくは0.03〜0.5重量%の範囲、特に好ましくは0.1〜0.3重量%の範囲の量が好適である。
触媒は、通常、式R B(式中、R、m、およびBは、触媒に関して上で示した意味を有する)の配位子である共触媒と共に使用することが好ましい。好ましくはmは3であり、Bはリンであり、基Rは同一であっても異なっていてもよい。好ましい共触媒は、トリアルキル基、トリシクロアルキル基、トリアリール基、トリアラルキル基、ジアリール−モノアルキル基、ジアリール−モノシクロアルキル基、ジアルキル−モノアリール基、ジアルキル−モノシクロアルキル基、ジシクロアルキル−モノアリール基、またはジシクロアルキル−モノアリール基を有する共触媒である。
共触媒の例は、例えばUS−A−4,631,315にみることができる。好ましい共触媒は、トリフェニルホスフィンである。好ましくは共触媒は、水素化するニトリルゴムの重量を基準にして、0.3〜5重量%の範囲、好ましくは0.5〜4重量%の範囲の量で使用する。さらに、ロジウム含有触媒と共触媒との重量比は、好ましくは1:3〜1:55の範囲、より好ましくは1:5〜1:45の範囲である。水素化するニトリルゴムの100重量部を基準にして、水素化するニトリルゴム100重量部あたり0.1〜33重量部の共触媒、好ましくは0.5〜20重量部、特に好ましくは1〜5重量部、特に2重量部より多く5重量部未満である共触媒を使用することが適切である。
この水素化の実用的な実施については、US−A−6,683,136から当業者に十分に公知である。通常、例えば、トルエンまたはモノクロロベンゼンなどの溶媒中で、水素化するニトリルゴムを100〜150℃の範囲の温度および50〜150barの範囲の圧力の水素で2〜10時間処理することにより実施する。
本発明の目的において、水素化とは、出発ニトリルゴム中に存在する二重結合を少なくとも50%、好ましくは70〜100%、特に好ましくは80〜100%程度まで反応させることである。
不均一系触媒を使用する場合、これらの触媒は、通常、例えば炭素、シリカ、炭酸カルシウム、または硫酸バリウムの上に担持されたパラジウムをベースとする担持触媒である。
以下の実施例において、各場合において、同一量のルテニウムで、本発明に従った触媒のメタセシス活性が、グラブスII触媒を使用した場合よりも高いことが示される。
以下の触媒を使用した。
[「グラブスIII触媒」(本発明に従った触媒)]:
Figure 2009046681
グラブスIII触媒は、グラブス(Grubbs)ら著、Angew.Chem.Int.Ed.、2002年、41(21)、4035頁で概要を述べられている調製によって製造した。
[グラブスII触媒(比較)]:
Figure 2009046681
グラブスII触媒はカリフォルニア州パサディナのマテリア(Materia(Pasadena,California))によって製造された。
以下に記述する分解反応は、ランクセス・ドイチュランド・ゲーエムベーハー(Lanxess Deutschland GmbH)からのニトリルゴム(ペルブナン(Perbunan)(登録商標)NT 3435)を使用して実施した。このニトリルゴムは以下の特徴的な特性を有していた。
アクリロニトリル含量::35重量%
ムーニー粘度(100℃におけるML 1+4):34ムーニー単位
残留水分含量:1.8重量%
:240000g/mol
:100000g/mol
PDI(M/M):2.4
以下の本文中では、このニトリルゴムを略してNBRと称する。
[実施するメタセシス反応の一般的な説明]
各場合において、使用前に蒸留し、室温でそれにアルゴンを通すことによって不活性化した、293.3gのクロロベンゼン(アルドリッチ(Aldrich)製:以下、「MCB」と称する)を用いて、メタセシス分解を行った。40gのNBRを、この中に、10時間かけて室温で溶解させた。各場合において、0.8g(2phr)の1−ヘキセンをNBR含有溶液に添加し、混合物を30分間撹拌して均一化した。
以下の表に示す出発原料の量を用いて、室温でメタセシス反応を行った。
各場合において、Ru含有触媒を20gのMCBに、アルゴン下、室温にて溶解させた。この触媒溶液の、MCB中のNBR溶液への添加は、触媒溶液の調製直後に行った。下記の表に示す反応時間の後、各場合において、約5mlを反応溶液から採取し、即座に約0.2mlのエチルビニールエーテルと混合して反応を停止させ、引き続いて5mlのDMAc(アルドリッチ(Aldrich)からのN,N−ジメチルアセトアミド)で希釈した。各場合において、2mlの溶液をGPCボトル中に入れて、DMAcで3mlに希釈した。GPC分析を行う前に、各場合において、溶液を、テフロン(登録商標)(Teflon)製の0.2μmシリンジフィルター(マッハライ・ナーゲル(Machery−Nagel)からのクロマフィル(Chromafil)PTFE 0.2μm)を使って濾過した。引き続いてウォーターズ(Waters)の装置(Mod.510)を用いて、GPC分析を行った。ポリマー・ラボラトリーズ(Polymer Laboratories)からの4つのカラムの組み合わせ:1)PLgel 5μm Mixed−C、300×7.5mm、2)PLgel 5μm Mixed−C、300×7.5mm、3)PLgel 3μm Mixed−E、300×7.5mm、および4)PLgel 3μm Mixed−E、300×7.5mmを使用して分析を行った。
ポリマース・タンダーズ・サービシズ(Polymer Standards Services)からの線状ポリ(メチルメタクリレート)を用いて、GPCカラムの較正を実施した。ウォーターズ(Waters)社からのRI検出器(ウォーターズ410)を検出器として使用した。分析は、DMAcを溶出液として用いて、0.5ml/分の流量で70℃にて行った。ミレニアム(Millenium)からのソフトウェアを用いて、GPC曲線を評価した。
元のNBRゴム(分解前)および分解したニトリルゴムの双方について、以下の特性をGPC分析により決定した:
[kg/mol]:重量平均モル質量
[kg/mol]:数平均モル質量
PDI:モル質量分布の幅(M/M
[実施例シリーズ1〜3]:
2phrの1−ヘキセンの存在下における「グラブスIII触媒」と「グラブスII触媒」との活性比較
実施例シリーズ1および2において、2種のルテニウム含有率(23ppmおよび57ppm)で「グラブスIII触媒」の活性を「グラブスII触媒」の活性と比較した。これらの活性比較は、2.0phrの1−ヘキセンを用いて行った。
[実施例1.1(本発明に従った実施例)]
23ppmのルテニウムおよび2.0phrの1−ヘキセンを使用した「グラブスIII触媒」
Figure 2009046681
実施例1.1で得られた分解ニトリルゴムは、ゲルを含んでいなかった。
[実施例1.2(比較)]
23ppmのルテニウムおよび2.0phrの1−ヘキセンを使用した「グラブスII触媒」
Figure 2009046681
実施例1.1および1.2における分子量Mの減少の比較は、23ppmのルテニウム量で、「グラブスIII触媒」の活性が「グラブスII触媒」の活性よりも顕著に高いことを示す。同様に「グラブスII触媒」と比較して、「グラブスIII触媒」で行った実施例では、得られたポリマーの多分散性が顕著に狭い。
[実施例2.1(本発明に従った実施例)]
57ppmのルテニウムおよび2.0phrの1−ヘキセンを使用した「グラブスIII触媒」
Figure 2009046681
実施例2.1で得られた分解ニトリルゴムは、ゲルを含んでいなかった。
[実施例2.2(本発明に従った実施例)]
57ppmのルテニウムおよび2.0phrの1−ヘキセンを使用した「グラブスII触媒」
Figure 2009046681
57ppmのルテニウム装填での実施例3「グラブスIII触媒」と「グラブスII触媒」との比較は、「グラブスII触媒」よりも「グラブスIII触媒」を使用した場合に、同一反応時間における分子量Mがより低かったことを示した。この現象は、得られたポリマーの多分散性に関しても観察された。

Claims (22)

  1. 一般式(I)〜(III):
    Figure 2009046681
    〔式中、
    Mは、ルテニウムまたはオスミウムであり、
    およびXは、同一であっても異なっていてもよい配位子、好ましくはアニオン性配位子であり、
    およびZは、同一であっても異なっていてもよく、中性の電子供与性配位子であり、
    およびRは、同一であっても異なっていてもよく、水素、または、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、カルボキシレート、アルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、アリールオキシ、アルコキシカルボニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホニル、およびアルキルスルフィニル基からなる群から選択される置換基であり(そのそれぞれは、場合により、1個以上の置換基、好ましくはアルキル、ハロゲン、アルコキシ、アリール、またはヘテロアリール基によって置換されていてもよい)、
    Lは、配位子である〕
    の触媒の存在下におけるニトリルゴムのメタセシス反応を含む、ニトリルゴムの分子量を低下させる方法。
  2. 前記一般式(I)〜(III)[式中、ZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、場合により置換されていてもよい複素環式基(1〜4個、より好ましくは1〜3個、最も好ましくは1または2個のヘテロ原子を有する、好ましくは五または六員環の単環式の好ましくは芳香族基)、または、前記五または六員環の単環式基2、3、4または5個からなる二環式または多環式の好ましくは芳香族構造の基である〔この場合において、上述の基はいずれも、好ましくはC〜C20−アルキルである直鎖または分枝鎖アルキル、C〜C20ヘテロアルキル、好ましくはC〜C−シクロアルキルであるシクロアルキル、好ましくはC〜C10−アルコキシであるアルコキシ、好ましくは塩素または臭素であるハロゲン、好ましくはC〜C24−アリール、より好ましくはフェニル、ビフェニル、ナフチル、フェナントレニル、およびアントラセニルであるアリール、好ましくはC〜C23−ヘテロアリールであるヘテロアリール、ホルミル、ニトロ、好ましくはピリジン、ピペリジン、およびピラジンである窒素含有複素環、カルボキシ、好ましくはC〜C20−アルキルカルボニルであるアルキルカルボニル、ハロカルボニル、カルバモイル、チオカルバモイル、カルバミド、チオホルミル、アミノ、トリアルキルシリル、およびトリアルコキシシリルの1個以上によって置換されていてもよい(これらの置換基はいずれも、好ましくは、特にフッ素、塩素または臭素であるハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、およびフェニルからなる群から選択される1個以上の基によってさらに置換されていてもよい)〕]の触媒を用いる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記一般式(I)〜(III)〔式中、ZおよびZは、同一であっても異なっていてもよく、窒素を含有し、場合により置換されていてもよい複素環、好ましくはピリジン、ピコリン(α−、β−、およびγ−ピコリン)、ルチジン(2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−、および3,5−ルチジン)、コリジン(2,4,6−トリメチルピリジン)、トリフルオロメチルピリジン、フェニルピリジン、クロロピリジン(2−、3−、および4−クロロピリジン)、ブロモピリジン(2−、3−、および4−ブロモピリジン)、ピリダジン、ビピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピラゾリジン、ピロリジン、ピペラジン、インダゾール、キノリン、プリン、アクリジン、ビスイミダゾール、ピコリルイミン、イミダゾリジン、ピロール、イミダゾール、およびフェニルイミダゾールを表し、あるいは、ZおよびZは一緒になって環形成する二座の配位子、好ましくは芳香族構造を表す〕の触媒を用いる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記一般式(I)〜(III)〔式中、前記配位子Lは、ホスフィン、スルホン化ホスフィン、ホスフェート、ホスフィナイト、ホスホナイト、アルシン、スチビン、エーテル、アミン、アミド、スルホキシド、カルボキシル、ニトロシル、ピリジン、チオエーテル、またはイミダゾリジン(「Im」)配位子である〕の触媒を用いる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記一般式(I)〜(III)〔式中、前記配位子Lは、C〜C24−アリールホスフィン、C〜C−アルキルホスフィンまたはC〜C10−シクロアルキルホスフィン配位子、スルホン化C〜C24−アリールホスフィンまたはスルホン化C〜C10−アルキルホスフィン配位子、C〜C24−アリールホスフィナイトまたはC〜C10−アルキルホスフィナイト配位子、C〜C24−アリールホスホナイトまたはC〜C10−アルキルホスホナイト配位子、C〜C24−アリールホスファイトまたはC〜C10−アルキルホスファイト配位子、C〜C24−アリールアルシンまたはC〜C10−アルキルアルシン配位子、C〜C24−アリールアミンまたはC〜C10−アルキルアミン配位子、ピリジン配位子、C〜C24−アリールスルホキシドまたはC〜C10−アルキルスルホキシド配位子、C〜C24−アリールエーテルまたはC〜C10−アルキルエーテル配位子、またはC〜C24−アリールアミドまたはC〜C10−アルキルアミド配位子である(そのそれぞれはフェニル基によって置換されていてもよく、このフェニル基はさらに、ハロゲン、C〜Cアルキル基、またはC〜C−アルコキシ基によって置換されていてもよい)〕の触媒を用いる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記一般式(I)〜(III)〔式中、Lは、PPh、P(p−Tol)、P(o−Tol)、PPh(CH、P(CF、P(p−FC、P(p−CF、P(C−SONa)、P(CH−SONa)、P(iso−Pr)、P(CHCH(CHCH))、P(シクロペンチル)、P(シクロヘキシル)、P(ネオペンチル)、およびP(ネオフェニル)からなる群から選択される〕の触媒を用いる、請求項5に記載の方法。
  7. 前記イミダゾリジン基(Im)が、一般式(IVa)または(IVb):
    Figure 2009046681
    〔式中、
    、R、R、Rは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、水素、好ましくはC〜C20−アルキルである直鎖または分枝鎖C〜C30−アルキル、好ましくはC〜C10−シクロアルキルであるC〜C20−シクロアルキル、好ましくはC〜C10−アルケニルであるC〜C20−アルケニル、好ましくはC〜C10−アルキニルであるC〜C20−アルキニル、好ましくはC〜C14−アリールであるC〜C24−アリール、好ましくはC〜C10−カルボキシレートであるC〜C20−カルボキシレート、好ましくはC〜C10−アルコキシであるC〜C20−アルコキシ、好ましくはC〜C10−アルケニルオキシであるC〜C20−アルケニルオキシ、好ましくはC〜C10−アルキニルオキシであるC〜C20−アルキニルオキシ、好ましくはC〜C14−アリールオキシであるC〜C20−アリールオキシ、好ましくはC〜C10−アルコキシカルボニルであるC〜C20−アルコキシカルボニル、好ましくはC〜C10−アルキルチオであるC〜C20−アルキルチオ、好ましくはC〜C14−アリールチオであるC〜C20−アリールチオ、好ましくはC〜C10−アルキル−スルホニルであるC〜C20−アルキルスルホニル、好ましくはC〜C10−アルキルスルホネートであるC〜C20−アルキルスルホネート、好ましくはC〜C14−アリールスルホネートであるC〜C20−アリールスルホネート、または好ましくはC〜C10−アルキルスルフィニルであるC〜C20−アルキルスルフィニルである(上述の置換基は、好ましくは直鎖または分枝鎖C〜C10−アルキル、C〜C−シクロアルキル、C〜C10−アルコキシまたはC〜C24−アリールである1個以上の置換基によって場合により置換されていてもよく、これらの置換基はさらに、好ましくは、特に塩素または臭素であるハロゲン、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、およびフェニルからなる群から選択される、1個以上の基によって場合により置換されていてもよい)〕
    の構造を有する、請求項4に記載の方法。
  8. 前記イミダゾリジン基(Im)が、式(Va)〜(Vf):
    Figure 2009046681
    (式中、
    Mesは、各場合において、2,4,6−トリメチルフェニル基であり、あるいは、各場合において、2,6−ジイソプロピルフェニル基である)
    の構造を有する、請求項7に記載の方法。
  9. 前記一般式(I)〜(III)〔式中、RおよびRは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、好ましくはC〜C30−アルキル、より好ましくはC〜C20−アルキルであるアルキル、好ましくはC〜C20−シクロアルキル、より好ましくはC〜C−シクロアルキルであるシクロアルキル、好ましくはC〜C20−アルケニル、より好ましくはC〜C16−アルケニルであるアルケニル、好ましくはC〜C20−アルキニル、より好ましくはC〜C16−アルキニルであるアルキニル、好ましくはC〜C24−アリールであるアリール、好ましくはC〜C20−カルボキシレートであるカルボキシレート、好ましくはC〜C20−アルコキシであるアルコキシ、好ましくはC〜C20−アルケニルオキシであるアルケニルオキシ、好ましくはC〜C20−アルキニルオキシであるアルキニルオキシ、好ましくはC〜C24−アリールオキシであるアリールオキシ、好ましくはC〜C20−アルコキシカルボニルであるアルコキシカルボニル、好ましくは(C〜C20−アルキル)アミノであるアルキルアミノ、好ましくはジ(C〜C20−アルキル)アミノであるジアルキルアミノ、好ましくはC〜C30−アルキルチオであるアルキルチオ、好ましくはC〜C24−アリールチオであるアリールチオ、好ましくはC〜C20−アルキルスルホニルであるアルキルスルホニル、または好ましくはC〜C20−アルキルスルフィニルであるアルキルスルフィニル基である(そのそれぞれが、好ましくはアルキル、ハロゲン、アルコキシ、アリール、またはヘテロアリール基である1個以上の置換基によって場合により置換されていてもよい)〕の触媒を用いる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記一般式(I)〜(III)(式中、XおよびXは、同一であっても異なっていてもよく、水素、ハロゲン、擬ハロゲン、直鎖または分枝鎖C〜C30−アルキル、C〜C24−アリール、C〜C20−アルコキシ、C〜C24−アリールオキシ、C〜C20−アルキルジケトナート、C〜C24−アリールジケトナート、C〜C20−カルボキシレート、C〜C20−アルキルスルホネート、C〜C24−アリールスルホネート、C〜C20−アルキルチオール、C〜C24−アリールチオール、C〜C20−アルキルスルホニル、またはC〜C20−アルキルスルフィニルを表す)の触媒を用いる、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記一般式(I)〜(III)(式中、XおよびXは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、特にフッ素、塩素、臭素またはヨウ素であるハロゲン、ベンゾエート、C〜C−カルボキシレート、C〜C−アルキル、フェノキシ、C〜C−アルコキシ、C〜C−アルキルチオール、C〜C24−アリールチオール、C〜C24−アリール、またはC〜C−アルキルスルホネートである)の触媒を用いる、請求項10に記載の方法。
  12. 前記一般式(I)〜(III)(式中、XおよびXは、それぞれ、特に塩素であるハロゲン、CFCOO、CHCOO、CFHCOO、(CHCO、(CF(CH)CO、(CF)(CHCO、PhO(フェノキシ)、MeO(メトキシ)、EtO(エトキシ)、トシレート(p−CH−C−SO)、メシレート(2,4,6−トリメチルフェニル)またはCFSO(トリフルオロメタンスルホネート)である)の触媒を用いる、請求項10に記載の方法。
  13. 前記一般式(I)〜(III)
    [式中、
    Mは、ルテニウムであり、
    およびXは、いずれもハロゲンであり、特にいずれも塩素であり、
    およびZは、同一であっても異なっていてもよく、1〜4個、好ましくは1〜3個、最も好ましくは1または2個のヘテロ原子を有する五または六員環の単環式基、または、このような五または六員環の単環式基2、3、4または5個からなる二環式または多環式構造の基を表し(この場合において、前述の基はいずれも、好ましくはC〜C10−アルキルであるアルキル、好ましくはC〜C−シクロアルキルであるシクロアルキル、好ましくはC〜C10−アルコキシであるアルコキシ、好ましくは塩素または臭素であるハロゲン、好ましくはC〜C24−アリールであるアリール、または好ましくはC〜C23ヘテロアリールであるヘテロアリール基の1個以上によって場合により置換されていてもよい)、あるいは、ZおよびZは、一緒になって二座の配位子を表し、それにより環式構造を形成し、
    およびRは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、C〜C30−アルキル、C〜C20−シクロアルキル、C〜C20−アルケニル、C〜C20−アルキニル、C〜C24−アリール、C〜C20−カルボキシレート、C〜C20−アルコキシ、C〜C20−アルケニルオキシ、C〜C20−アルキニルオキシ、C〜C24−アリールオキシ、C〜C20−アルコキシカルボニル、C〜C30−アルキルアミノ、C〜C30−アルキルチオ、C〜C24−アリールチオ、C〜C20−アルキルスルホニル、C〜C20−アルキルスルフィニルであり(そのそれぞれは、好ましくはアルキル、ハロゲン、アルコキシ、アリール、またはヘテロアリール基である1個以上の置換基によって場合により置換されていてもよい)、
    Lは一般式(IVa)または(IVb):
    Figure 2009046681
    〔式中、
    、R、R、Rは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、水素、直鎖または分枝鎖C〜C30−アルキル、C〜C20−シクロアルキル、C〜C20−アルケニル、C〜C20−アルキニル、C〜C24−アリール、C〜C20−カルボキシレート、C〜C20−アルコキシ、C〜C20−アルケニルオキシ、C〜C20−アルキニルオキシ、C〜C20−アリールオキシ、C〜C20−アルコキシカルボニル、C〜C20−アルキルチオ、C〜C20−アリールチオ、C〜C20−アルキルスルホニル、C〜C20−アルキルスルホネート、C〜C20−アリールスルホネート、またはC〜C20−アルキルスルフィニルである(そのそれぞれは、好ましくはアルキル、ハロゲン、アルコキシ、アリール、またはヘテロアリール基である1個以上の置換基によって場合により置換されていてもよい)〕
    の構造を有する]
    の触媒を用いる、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 式(VI):
    Figure 2009046681
    (式中、
    およびR10は、同一であっても異なっていてもよく、ハロゲン、直鎖または分枝鎖C〜C20アルキル、C〜C20ヘテロアルキル、C〜C10ハロアルキル、C〜C10アルコキシ、好ましくはフェニルであるC〜C24アリール、ホルミル、ニトロ、好ましくはピリジン、ピペリジン、およびピラジンである窒素複素環、カルボキシ、アルキルカルボニル、ハロカルボニル、カルバモイル、チオカルバモイル、カルバミド、チオホルミル、アミノ、トリアルキルシリル、ならびにトリアルコキシシリルを表す)
    の触媒を用いる、請求項1に記載の方法。
  15. 式(VII)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、(XIV)、(XV)または(XVI):
    Figure 2009046681
    Figure 2009046681
    (式中、
    Mesは、各場合において、2,4,6−トリメチルフェニル基である)
    の触媒を用いる、請求項1に記載の方法。
  16. 用いる触媒の量が、使用するニトリルゴムを基準にして、貴金属5〜1000ppm、好ましくは5〜500ppm、特に5〜250ppmである、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. コオレフィン(好ましくは直鎖または分枝鎖C〜C16−オレフィン、より好ましくはエチレン、プロピレン、イゾブテン、スチレン、1−ヘキセン、および1−オクテン)の存在下で実施する、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 反応混合物中のニトリルゴムの濃度が、反応混合物の総量を基準にして、1〜20重量%の範囲、好ましくは5〜15重量%の範囲である、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 10℃〜150℃の範囲、好ましくは20℃〜100℃の範囲の温度で実施する、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 分子量を低下させる反応を受けるニトリルゴムが、少なくとも1つの共役ジエンの反復単位、少なくとも1つのα,β−不飽和ニトリルの反復単位、および、場合により、メタセシス反応において共重合可能なさらなるモノマーの1個以上の反復単位を含む、コポリマーまたはターポリマーである、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 1種以上のさらなる共重合可能なモノマー〔好ましくはα,β−不飽和モノカルボン酸またはジカルボン酸、それらのエステルまたはアミド、より好ましくはフマル酸、マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、オクチルアクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、およびメトキシエチル(メタ)アクリレート〕を使用する、請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記ニトリルゴムのメタセシス反応の後に、ニトリルゴム中の不飽和C=C二重結合の水素化反応が続く、請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。
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