JP2009040308A - 路面勾配推定装置、車両用制御装置、及び車両用制御システム - Google Patents

路面勾配推定装置、車両用制御装置、及び車両用制御システム Download PDF

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賢 丹羽
Masayoshi Takeda
政義 武田
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Abstract

【課題】車両の走行速度(実車速V)の微分値ACCw及び自身に加わる力に基づき加速度を感知する加速度センサの検出値ACCgに基づき、車両の走行する路面の勾配を高精度に推定することが困難なこと。
【解決手段】微分値ACCw及び検出値ACCgの差として、第1推定値ACCrgが算出され、これに所定の補正がなされることで第2推定値ACCrgpが算出される。第2推定値ACCrgpにローパスフィルタB48にてフィルタ処理を施すことで、勾配推定値ACCrgfが算出される。第1推定値ACCrgと、ローパスフィルタB50によりこれにフィルタ処理を施した遅延推定値ACCrgLとの差に基づき、勾配変化推定値Δを算出する。ローパスフィルタB48のカットオフ周波数fcは、上記勾配変化推定値Δに応じて可変設定される。
【選択図】 図9

Description

本発明は、車両の走行速度の変化に基づき車両の加速度を算出する加速度算出手段及び自身に加わる力に基づき加速度を感知する加速度感知手段の少なくとも一方の出力に基づき、車両の走行する路面の勾配を推定する路面勾配推定装置に関する。また、本発明は、上記路面勾配推定装置を搭載する車両用制御装置及び車両用制御システムに関する。
この種の路面勾配推定装置としては、例えば下記特許文献1に見られるように、自身に加わる力に基づき加速度を感知する加速度感知手段(加速度センサ)の出力と、車速センサの検出値の時間微分値に基づき算出される加速度とに基づき、路面勾配を推定するものも提案されている。ここで、加速度センサは、自身に加わる力に基づき加速度を感知するため、車両が走行する路面に傾斜がある場合に車両に加わる重力加速度と車両の走行速度の変化に起因する車両の加速度との合成加速度を感知する。そして、上記装置では、加速度センサの出力と、車速センサの検出値から算出される加速度との双方を用いることで、車両の走行する路面の勾配を推定する。
特開平4−303029号公報
ところで、車速センサの検出値から算出される加速度や、加速度センサの出力には、様々な外乱が混入するおそれがある。例えば、車両が加速するときには、車両が後傾(スクォート)し、車両が減速するときには、車両が前傾(ダイブ)する。換言すれば、車両の加速時や減速時には、車両がその横軸周りの回転角度(ピッチ角)方向に力を受ける。そして、この力は、加速度センサによって感知されることとなる。このため、車両のピッチ角方向に加わる力は、路面の勾配の推定に際して誤差を生じる要因となる。
また、車両が有段変速装置を搭載するものにあっては、変速比の切り替え制御に際して、車両に変速ショックが生じる。この変速ショックは、上記加速度センサの出力や車速センサの検出値に影響を及ぼし得る。このため、変速比の切り替え制御時には、路面の勾配の推定精度が低下するおそれがある。
また、車両の走行する路面の凹凸によって車両が振動する際には、車速センサの検出値及び加速度センサの出力の双方にノイズが重畳される。そしてこのノイズも、路面勾配の推定精度を低下させる要因となる。
ここで、上記ノイズ成分を除去すべく車速センサの検出値や加速度センサの出力にフィルタ処理を施すことも考えられる。しかし、フィルタ処理を施す場合には、上記検出値や出力が実際の値に対して遅れるため、路面の勾配が変化するときなどにあってはその推定精度が低下するおそれがある。
なお、上記路面勾配推定装置に限らず、車両の走行速度の変化に基づき車両の加速度を算出する加速度算出手段及び自身に加わる力に基づき加速度を感知する加速度感知手段の少なくとも一方の出力に基づき、車両の走行する路面の勾配を推定するものにあっては、路面勾配を適切に推定することが困難なこうした実情も概ね共通したものとなっている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、車両の走行速度の変化に基づき車両の加速度を算出する加速度算出手段及び自身に加わる力に基づき加速度を感知する加速度感知手段の少なくとも一方の出力に基づき、車両の走行する路面の勾配をより適切に推定することのできる路面勾配推定装置を提供することにある。また、本発明の目的は、上記路面勾配推定装置を搭載する車両用制御装置及び車両用制御システムを提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、車両の走行速度の変化に基づき車両の加速度を算出する加速度算出手段及び自身に加わる力に基づき加速度を感知する加速度感知手段の少なくとも一方の出力に基づき、車両の走行する路面の勾配を推定する路面勾配推定装置において、前記路面の勾配の推定に際し、前記少なくとも一方の出力に重畳するノイズの影響を、前記車両の運転状態に応じて補償する補償手段を備えることを特徴とする。
上記発明では、上記少なくとも一方の出力に重畳するノイズの影響を、車両の運転状態に応じて補償する。このため、例えば路面勾配の変化が大きくなる場合にはノイズ除去よりも応答性を優先させることができる。また、例えば有段変速装置を搭載する車両にあっては、有段変速装置の変速比の切り替え制御時には、変速ショックに起因するノイズの影響をターゲットとしてこれを好適に除去することもできる。更に、例えば車両の加速・減速時には、スクォート・ダイブに起因するノイズをターゲットとしてこれを除去することもできる。
請求項2記載の発明は、車両の走行速度の変化に基づき車両の加速度を算出する加速度算出手段及び自身に加わる力に基づき加速度を感知する加速度感知手段の少なくとも一方の出力に基づき、車両の走行する路面の勾配を推定する路面勾配推定装置において、前記少なくとも一方の出力に基づき路面勾配を推定して出力するに際し、前記少なくとも一方の出力及び該出力に基づき路面勾配の推定値を算出する際の信号の少なくとも一方の低周波数成分を選択的に透過させて下流側に出力するフィルタ手段と、前記車両の運転状態に応じて前記フィルタ手段による前記選択的な透過態様を可変設定する可変手段とを備えることを特徴とする。
フィルタ手段によって透過させる周波数が低いほど、フィルタ手段による遅延が大きくなる。この点、上記発明では、車両の運転状態に応じてフィルタ手段による選択的な透過態様を可変設定するために、都度の運転状態に応じて適切なフィルタ処理を行うことができる。例えば路面勾配の推定処理の応答性が問題となる運転状態においては、フィルタ効果を低減することで、応答性を高めることができる。また、特にノイズを除去することが望まれる運転状態においては、フィルタ効果を増大させることで、ノイズを好適に除去することができる。
なお、請求項2記載の発明は、前記少なくとも一方の出力に基づき路面勾配相当量を算出する勾配相当量算出手段を更に備え、前記フィルタ手段は、前記路面勾配相当量を入力とするものであることを特徴としてもよい。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記少なくとも一方の出力に基づき路面勾配相当量を算出する勾配相当量算出手段と、前記勾配相当量算出手段の出力に基づき路面の勾配の変化を仮に推定する勾配変化推定手段とを更に備え、前記可変手段は、前記勾配変化推定手段によって推定される変化に応じて前記フィルタ手段による前記選択的な透過態様を可変設定することを特徴とする。
上記発明では、路面勾配の変化に応じてフィルタ手段による選択的な透過態様を可変設定するため、路面勾配の変化から路面勾配の推定の応答性を向上させることが望まれる場合には、フィルタ手段によって透過させる周波数を増大させることで応答性を高めることができる。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記勾配変化推定手段は、前記勾配相当量算出手段の出力をフィルタ処理する手段を備え、該フィルタ処理のなされた出力となされない出力との相違に基づき前記勾配の変化を推定することを特徴とする。
フィルタ処理の施された信号にはフィルタ処理特有の遅延が生じるため、路面勾配の変化が大きいほど、フィルタ処理のなされた出力となされない出力との間の遅延量が大きくなると考えられる。上記発明では、この点に着目し、フィルタ処理のなされた出力となされない出力との相違に基づき、路面勾配の変化を推定することができる。
請求項5記載の発明は、請求項2〜4のいずれかに記載の発明において、前記車両が、動力発生装置の出力軸と駆動輪との間に介在する有段変速装置を備えるものであり、前記可変手段は、前記有段変速装置による変速比の切り替え制御中において、前記透過させる周波数の上限を減少させることを特徴とする。
有段変速装置の変速比の切り替えによって、変速比が非連続的に変化する。また、変速比の切り替え制御中においては、動力発生装置の出力軸から駆動輪側への動力の伝達が一時的に遮断された後再度伝達可能となる。このため、有段変速装置の変速比の切り替えによって、変速ショックが発生するおそれがある。そしてこのショックは、路面勾配の推定に際してノイズとなり得る。上記発明では、この点に着目し、変速比の切り替え制御中において周波数の上限を減少させることで、路面勾配の推定における変速ショックの影響量を好適に抑制することができる。
請求項6記載の発明は、請求項2〜5のいずれかに記載の発明において、当該路面勾配推定装置は、少なくとも前記加速度感知手段の出力に基づき前記路面勾配相当量を算出するものであり、車両の動力発生装置の生成するトルクに基づき、前記車両の横軸周りの回転角度であるピッチ角を推定する手段と、前記推定されるピッチ角に基づき前記推定される路面勾配を補正する補正手段とを更に備えることを特徴とする。
車両の加速時には車両がスクォートし、減速時には車両がダイブする。そして、この際には、加速度感知手段の出力に、この車両のスクォートやダイブの影響がノイズとして混入するおそれがある。このため、上記発明では、上記車両の横軸周りの回転角度方向への回転量(ピッチ角)を推定し、これに基づき路面勾配を推定することで、路面勾配の推定から上記ピッチ角の影響を好適に除去することができる。なお、動力発生装置の生成するトルクに基づきピッチ角を推定するのは、車両の加速や減速が動力発生装置の出力するトルクによって生じる点に着目したためである。
なお、請求項6記載の発明は、前記補正手段は、前記推定されるピッチ角に基づき、前記加速度感知手段の出力に対するピッチ角の影響を補償する手段を備えることを特徴とすることが望ましい。
請求項7記載の発明は、自身に加わる力に基づき加速度を感知する加速度感知手段の出力に基づき、車両の走行する路面の勾配を推定する路面勾配推定装置において、車両の動力発生装置の生成するトルクに基づき、前記車両の横軸周りの回転角度であるピッチ角を推定する手段と、前記推定されるピッチ角に基づき前記推定される路面勾配を補正する補正手段とを更に備えることを特徴とする。
車両の加速時には車両がスクォートし、減速時には車両がダイブする。そして、この際には、加速度感知手段の出力に、この車両のスクォートやダイブの影響がノイズとして混入するおそれがある。このため、上記発明では、上記車両の横軸周りの回転角度方向への回転量(ピッチ角)を推定し、これに基づき路面勾配を推定することで、路面勾配の推定から上記ピッチ角の影響を好適に除去することができる。なお、動力発生装置の生成するトルクに基づきピッチ角を推定するのは、車両の加速や減速が動力発生装置の出力するトルクによって生じる点に着目したためである。
なお、請求項7記載の発明は、前記補正手段は、前記推定されるピッチ角に基づき、前記加速度感知手段の出力に対するピッチ角の影響を補償する手段を備えることを特徴とすることが望ましい。
請求項8記載の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の路面勾配推定装置と、前記路面勾配推定装置にて推定される路面勾配に基づき、車両の実際の加速度を要求される加速度に応じてフィードフォワード制御するフィードフォワード制御手段とを備えることを特徴とする。
車両の実際の加速度を要求される加速度に応じてフィードフォワード制御する際には、車両に加わる力についての情報を得ることが望ましい。そして、こうした力の一つに、路面が傾いていることに起因して車両の走行方向に加わる重力がある。この走行方向の重力の算出精度は、路面勾配の推定精度に依存する。このため、フィードフォワード制御の制御精度も路面勾配の推定精度に依存する。この点、上記発明では、路面勾配の推定を適切に行うために、フィードフォワード制御を好適に行うことができる。このため、車両の走行状態を向上させることができ、ひいては乗り心地を向上させることもできる。
請求項9記載の発明は、請求項8記載の車両用制御装置と、前記フィードフォワード制御手段によって前記フィードフォワード制御するために用いられるアクチュエータとを備えることを特徴とする車両用制御システム。
以下、本発明にかかる路面勾配推定装置を、車両の加速度を制御する車両用制御システムに適用した一実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかる車両用制御システムの全体構成を示す。
ここで、ガソリン式内燃機関としてのエンジン10のクランク軸12には、自動変速装置14が接続されている。自動変速装置14は、トルクコンバータ及び遊星歯車式自動変速機を備えている。遊星歯車式自動変速機は、遊星歯車PGによって形成される複数の動力伝達経路のいずれかが、摩擦要素としてのクラッチCやブレーキ(図示略)の係合状態によって選択されることで、動力伝達経路に応じた変速比を実現するものである。エンジン10のクランク軸12の回転力は、自動変速装置14によって変速された後、駆動輪16へと伝達される。
駆動輪16や従動輪18には、油圧駆動式のブレーキアクチュエータ20によって制動力が付与可能とされている。ブレーキアクチュエータ20は、電動式のポンプPoに加えて、各車輪(各駆動輪16及び各従動輪18)毎に、ホイールシリンダ24に供給される作動油の圧力を保持するための保持バルブVkと、ホイールシリンダ24内の作動油の圧力を減圧するための減圧バルブVrとを備えている。更に、ブレーキアクチュエータ20は、図示しないマスタシリンダ側とホイールシリンダ24側との圧力差を生じさせるリニアリリーフバルブVfを備えている。ここで、ポンプPoの吐出側は、保持バルブVk及び減圧バルブVrを介してポンプPoの吸入側と接続されている。そして、保持バルブVk及び減圧バルブVrの接続箇所とホイールシリンダ24との間で作動油の流出入が生じる。
ここで、アンチブレーキロック制御(ABS)や、トラクションコントロール制御、横滑り防止制御等、ユーザのブレーキ操作とは独立に行われる自動の制動制御は、上記リニアリリーフバルブVfや、保持バルブVk、減圧バルブVrを操作することで行われる。すなわち、制動力を保持する際には、保持バルブVk及び減圧バルブVrの双方を閉弁することでホイールシリンダ24内の作動油の圧力を保持する。更に、制動力を低減する際には、保持バルブVkを閉弁状態として且つ減圧バルブVrを開弁状態とすることで、ホイールシリンダ24内の圧力を低下させる。
一方、制動力を増大するためには、リニアリリーフバルブVf及び保持バルブVkを開弁して且つ減圧バルブVrを閉弁させることで、ホイールシリンダ24に供給される作動油の圧力を上昇させる。この際、ホイールシリンダ24内の圧力の制御は、リニアリリーフバルブVfの通電操作によってなされる。すなわち、リニアリリーフバルブVfは、通電量に比例してマスタシリンダ側とホイールシリンダ24側との圧力差を発生するものであるため、通電量によって上記差圧を調節することができ、ひいてはホイールシリンダ24内の圧力を制御することができる。特に、車両の横滑り防止制御等、ユーザのブレーキ操作がなされない場合には、ポンプPoを作動させることでホイールシリンダ24内に印加する圧力を生成するとともに、リニアリリーフバルブVfへの通電量に応じてその圧力を調節する。
なお、リニアリリーフバルブVfへの通電操作は、マスタシリンダ側とホイールシリンダ24側との間の差圧に上記通電量の増加及び減少に伴ってヒステリシスが生じることに鑑み、これを低減する目的等から、印加電圧の論理「H」及び論理「L」の時比率(論理「H」及び論理「L」の周期に対する論理「H」の比:Duty)を調節する時比率制御によって行われる。この時比率制御の周波数(ディザ周波数)は、例えば「1kHz」〜「数kHz」程度である。
上記駆動輪16や従動輪18には、更に、その回転速度を検出する車輪速センサ26が設けられている。
制御装置30は、車両を制御対象として、その走行状態を制御する。詳しくは、制御装置30では、上記エンジン10の運転状態や自動変速装置14の操作状態を検出する各種センサの検出値を始め、車輪速センサ26、ユーザインターフェース32、加速度センサ34の出力信号を取り込み、これに応じて車両の走行制御を行う。ここで、ユーザインターフェース32は、ユーザが車両の自動走行の要求を出す自動走行指示スイッチや、ユーザがエンジン10に対するトルクの増大要求を指示するアクセル操作部材等を備えて構成されている。また、加速度センサ34は、自身に加わる力に基づき加速度を感知するセンサである。加速度センサ34としては、例えば振り子式や歪ゲージ式のものなどがある。
上記ユーザインターフェース32を介してユーザから自動走行の要求が入力されると、制御装置30では、車両の実際の加速度(実加速度)を、目標値(目標加速度)に制御する。以下、これについて詳述する。
図2は、制御装置30の行う処理のうち、特に、自動走行制御に関する処理を示す。
図2においては、自動走行のためのアプリケーションとして、クルーズコントロール部M2、車間制御部M4、及びプリクラッシュコントロール部M6を例示している。ここで、クルーズコントロール部M2は、車両の走行速度を一定値に制御するクルーズ制御を行う。車間制御部M4は、前方の車両との車間距離を所定に保つ制御を行う。プリクラッシュコントロール部M6は、前方の車両との衝突の衝撃を緩和するための制御を行う。これらクルーズコントロール部M2、車間制御部M4、及びプリクラッシュコントロール部M6は、いずれも、加速度の要求値(要求加速度)と、後述する要求ジャーク制限値とを出力する。
調停器M8では、これらクルーズコントロール部M2、車間制御部M4、及びプリクラッシュコントロール部M6の出力に基づき、最終的な要求ジャーク制限値Jreqと、要求加速度(アプリ加速度ara)とを出力する。
前後方向制御部(VLC)M10は、アプリ加速度araに基づき、エンジン10及び自動変速装置14を備えて構成されるパワートレインに対する要求トルクである要求パワトレトルクTwptと、ブレーキアクチュエータ20に対する要求トルクである要求ブレーキトルクTwbkとを出力する。ここで、前後方向制御部M10の制御周期Tdは、クルーズコントロール部M2の制御周期Ta、車間制御部M4の制御周期Tb、及びプリクラッシュコントロール部M6の制御周期Tcと相違する。詳しくは、本実施形態では、前後方向制御部M10の制御周期Tdは、クルーズコントロール部M2の制御周期Ta、車間制御部M4の制御周期Tb、及びプリクラッシュコントロール部M6の制御周期Tcよりも短く設定されている。これは、アプリケーションが、レーダによって先行車を検出する検出手段等の各種検出値に基づき要求加速度を算出するものであり、これら検出手段による検出周期が、実車速や実加速度の検出周期よりも長くなる傾向にあることによる。
パワトレ制御部M12は、要求パワトレトルクTwptに応じて、エンジン10に対するトルクの要求値(要求エンジントルクTe)と、自動変速装置14に対するギア比の要求値(要求ギア比Gr)とを出力する。ブレーキ制御部M14では、要求ブレーキトルクTwbkに基づき、ブレーキアクチュエータ20に対する作動油の圧力の要求値(要求ブレーキ圧Pmc)を出力する。ここで、要求ブレーキ圧Pmcは、各駆動輪16及び各従動輪18において作動油圧を通じて制動力を調節するブレーキアクチュエータ20の操作量である。
図3に、上記前後方向制御部M10の処理の詳細を示す。
前後方向制御部M10は、上記調停器M8から出力されるアプリ加速度araを、要求加速度arとして、ジャーク制限部B12に出力する。ジャーク制限部B12では、前後方向制御部M10における一制御周期内での加速度の要求値の変化量を、要求ジャーク制限値Jreq以下に制限する処理を行う。
図4に、ジャーク制限部B12の行う処理の手順を示す。この一連の処理では、まずステップS10において、要求加速度ar、要求ジャーク制限値Jreq、及びジャーク制限部B12からの現在の出力であるジャーク加速度ajを取得する。続くステップS12では、ジャーク加速度ajを前回値aj0とする。続くステップS14、S16では、要求加速度arの変化を、前回値aj0との差がジャーク制限値Jreq以下となるように制限する。すなわち、ステップS14においては、ジャーク制限値Jreqに制御周期Tdを乗算した値に前回値aj0を加算した値と、要求加速度arとのうち小さい方の値aj1を求める。続くステップS16では、ジャーク制限値Jreqに制御周期Tdを乗算した値を前回値aj0から引いた値と、上記小さい方の値aj1とのうちの大きい方の値aj2を算出する。そしてステップS18においては、大きい方の値aj2を、ジャーク加速度ajとする。
これにより、アプリケーションの一制御周期内において、前後方向制御部M10の制御周期Td毎に、ジャーク加速度ajが、ジャーク制限値Jreqを最大変化量としつつ要求加速度arに段階的に移行する。
前後方向制御部M10では、2自由度制御によって、車両の加速度をジャーク加速度ajに制御する。すなわち、実加速度をジャーク加速度ajにフィードバック制御するとともに、実加速度をジャーク加速度ajにフィードフォワード制御する。ここでは、まずフィードバック制御について説明する。
<フィードバック制御>
先の図3に示す規範モデル設定部B14では、ジャーク加速度ajを規範モデルにて変換することで、規範加速度amを出力する。規範モデルは、ジャーク加速度ajが変化する車両の過渡走行時において目標とする加速度の挙動を定めるものである。規範モデル設定部B14の行う処理は、図5(a)にステップS20として示す処理である。すなわち、規範モデルは、1次遅れモデルであり、ジャーク加速度ajは、1次遅れモデルによって変換される。ここで、1次遅れモデルは、図5(b)に示すように、目標加速度(1点鎖線)をステップ状に変化させる際、実際の加速度(実線)の応答遅れがもっとも大きくなるときの応答特性に基づき設定する。すなわち、応答特性は、エンジン10の回転速度等の車両の運転状態に応じて変化するものであるため、これらのうち応答遅れがもっとも大きくなるときの特性を用いる。
先の図3に示す微分演算部B16では、実車速Vを時間微分する演算を行う。ここで、実車速Vは、各駆動輪16及び各従動輪18毎に設けられる車輪速センサ26の検出値に基づくものである。具体的には、例えば4つの車輪速センサ26の検出値の平均値や、検出値の最大値を実車速Vとすればよい。
偏差算出部B22では、微分演算部B16の出力する実加速度aに対する規範モデル設定部B14の出力する規範加速度amの差(偏差err)を算出する。
フィードバック制御器B24は、実加速度aを規範加速度amにフィードバック制御する部分である。具体的には、本実施形態では、比例積分微分制御を行う。図6に、フィードバック制御器B24の行う処理の手順を示す。
この一連の処理では、まずステップS30において、偏差errに基づき、積分値Ierrと、微分値Derrとを算出する。すなわち、今回の偏差errに制御周期Tdを乗算した値を前回の積分値Ierr0に加算することで今回の積分値Ierrを算出する。また、今回の偏差errから前回の偏差err0を減算した値を、制御周期Tdで除算することで、微分値Derrを算出する。続くステップS32においては、フィードバック操作量Tfbを算出する。すなわち、偏差errに比例ゲインKpを乗算した値と、積分値Ierrに積分ゲインKiを乗算した値と、微分値Derrに微分ゲインKdを乗算した値との和として、フィードバック操作量Tfbを算出する。これら比例ゲインKp、積分ゲインKi、及び微分ゲインKdは、偏差err、積分値Ierr、及び微分値Derrを要求トルクに変換するものである。すなわち、フィードバック操作量Tfbは、実加速度aを規範加速度amとするために要求されるトルクとなっている。なお、ステップS32の処理が完了するときには、ステップS34において、偏差errを前回の偏差err0として記憶するとともに、積分値Ierrを前回の積分値Ierr0として記憶する。
<フィードフォワード制御>
次に、上記2自由度制御のうちのフィードフォワード制御について説明する。
先の図3に示すフィードフォワード制御器B26は、ジャーク加速度ajとなるように、フィードフォワード制御を行う部分である。図7に、フィードフォワード制御器B26の処理手順を示す。
この一連の処理では、まずステップS40において、ジャーク加速度ajとするために車両の走行方向に加えるべき力Fxを算出する。ここでは、空気抵抗、路面抵抗、重力、及び規範力の和として力Fxを算出する。ここで、規範力は、ジャーク加速度ajに車両重量Mを乗算することで得られる。これは、車両の走行に際してなんら抵抗力が加わっていない状態において、ジャーク加速度ajにて車両を走行させるために必要な力である。また、空気抵抗は、車両が走行する際に空気によって走行方向と逆方向に加えられる力である。本実施形態では、空気抵抗を、実車速Vの2乗に空気密度ρ、係数Cd、車両の前面投影面積S及び「1/2」を乗算した値として算出する。路面抵抗は、路面と駆動輪16及び従動輪18との間の摩擦によって生じる抵抗力である。これは、摩擦係数μ、車両重量M及び重力加速度gの乗算値として算出する。上記「重力」とは、路面が傾いている場合に車両の走行方向に加わる重力を示す。これは、路面勾配θを用いて「Mgsinθ」と表現することのできる量である。なお、路面勾配θは、実車速Vや、上記加速度センサ34の検出値に基づき算出されるものである。
続くステップS42においては、力Fxに、駆動輪16の半径rを乗算することで、フィードフォワード操作量Tffを算出する。このフィードフォワード操作量Tffは、車両をジャーク加速度ajにて走行させるために要求されるトルクとなっている。
先の図3に示す車軸トルク算出部B28では、フィードバック操作量Tfbとフィードフォワード操作量Tffとを加算することで、要求車軸トルクTwを算出する。
分配部B30では、要求車軸トルクTwを、要求パワトレトルクTwptと要求ブレーキトルクTwbkとに分割(分配)する。図8に、分配部B30の行う処理の手順を示す。
この一連の処理では、まずステップS50において、要求車軸トルクTwが最小トルクTptmin以上であるか否かを判断する。この処理は、要求車軸トルクTwをパワートレインのみによって生成可能か否かを判断するものである。ここで、最小トルクTptminは、エンジン10及び自動変速装置14によって実現可能な最小のトルクとなっている。そして、要求車軸トルクTwが最小トルクTptmin以上である場合には、要求車軸トルクTwをパワートレインのみによって実現できると判断し、ステップS52に移行する。ステップS52においては、要求パワトレトルクTwptを要求車軸トルクTwとするとともに、要求ブレーキトルクTwbkをゼロとする。これに対し、ステップS50にて否定判断される場合には、要求車軸トルクTwをパワートレインのみによって生成することができないと判断し、ステップS54に移行する。ステップS54においては、要求パワトレトルクTwptを、最小トルクTptminとして且つ、要求ブレーキトルクTwbkを、要求車軸トルクTwから最小トルクTptminを減算した値とする。
上記一連の処理によれば、車両の実際の加速度を、ジャーク加速度ajに制御することができ、また、ジャーク加速度ajが変化する際には、実際の加速度を規範加速度amに好適に制御することができる。すなわち、ジャーク加速度ajが変化するときにおいては、車両の加速度をジャーク加速度ajにフィードフォワード制御する場合、車両の応答遅れのために、実際の加速度はジャーク加速度ajの変化に対して応答遅れを生じる。しかし、この応答遅れによって想定される実際の加速度は、規範加速度amにて近似することができる。そして、フィードバック制御によって、実際の加速度は規範加速度amに高精度に制御されることとなる。
ところで、上記フィードフォワード制御の制御精度は、路面勾配θの推定精度等に依存することとなる。すなわち、路面勾配θの推定精度が低い場合には、実際の加速度をジャーク加速度ajに制御するために必要なトルクの推定精度が低下し、ひいてはフィードフォワード制御の制御性が低下する。ただし、路面勾配の推定に際しては、加速度センサ34の検出値に重畳するノイズや、実車速Vの微分値に重畳するノイズの影響が無視できない。そこで本実施形態では、以下の処理によって路面勾配を推定する。
図9に、本実施形態にかかる路面勾配の推定処理を示す。
第1路面勾配推定部B40では、加速度センサ34の検出値ACCgに対する実車速Vの微分値ACCwの差として、第1推定値ACCrgを算出して出力する。ここで、検出値ACCgに対する微分値ACCwの差は、路面勾配θを用いて、本来、「g・sinθ」によって表現される。しかし、路面勾配θが小さい場合にはこれは「g・θ」と表現できるため、検出値ACCgに対する微分値ACCwの差は、路面勾配の定数倍(重力加速度g倍)の値程度の量となる。
ピッチ角推定器B42は、要求車軸トルクTwに基づき、車両の横軸方向の回転角度(ピッチ角φ)を推定する。これは、車両の加速時には車両が後傾(スクォート)し、車両の減速時には車両が前傾(ダイブ)することに鑑みてなされるものである。すなわち、車両の加速時や減速時にはピッチ角φがゼロでなくなると考えられ、車両の加速時や減速時は、アクチュエータ(パワートレインやブレーキアクチュエータ20)によって生成されるトルクに基づき推定可能である。このため、要求車軸トルクTwに基づきピッチ角φを推定する。詳しくは、車軸トルクTwに応じて実際の車両のピッチ角が変化するまでには応答遅れがあることに鑑み、本実施形態では、以下の1次遅れモデルを用いてピッチ角φを推定する。
φ=Tw・Kpit/(Tpit・s+1)
なお、上記の式においては、ピッチ角ゲインKpit及び時定数Tpitを用いた。
ピッチ角補正器B44は、ピッチ角φに基づき、上記第1推定値ACCrgを補正する補正量を算出する。この補正は、加速度センサ34が車両のピッチ角φに応じて傾くために、加速度センサ34の感知する加速度のうち重力に起因するものが、「gsin(θ+φ)」となることに鑑みてなされるものである。ここでは、第1推定値ACCrgが「g・θ」相当であることに鑑み、補正量を補正量g・φとする。勾配補正部B46では、第1路面勾配推定部B40の出力を、ピッチ角補正器B44の出力にて補正することで第2推定値ACCrgpを算出し出力する。すなわち、第1推定値ACCrgから補正量gφを減算することで、第1推定値ACCrgを補正量gφにて補正することによって、第2推定値ACCrgpを算出し出力する。これにより、第2推定値ACCrgpは、加速度センサ34の検出値ACCgへの車両のスクォートやダイブの影響が好適に補償されたものとなる。
ローパスフィルタB48は、第2推定値ACCrgpの低周波数成分を選択的に透過させることで最終勾配推定値ACCrgfを出力する。具体的には、ローパスフィルタB48は、1次遅れのフィルタからなる。すなわち、カットオフ周波数fcを用いて、「1/{1/(2πfc)s+1}」にて表現されるフィルタからなる。ここで、カットオフ周波数fcは、以下の処理にて可変設定される。
ローパスフィルタB50は、第1推定値ACCrgの低周波数成分を透過させるフィルタ処理を施すことで遅延推定値ACCrgLを出力する。この遅延推定値ACCrgLは、路面勾配を表現するものの、その変化時には、フィルタ処理に起因して第1推定値ACCrgに対して遅延した信号となる。
勾配変化推定部B52では、遅延推定値ACCrgLに対する第1推定値ACCrgの差として、路面勾配の変化量の推定値(勾配変化推定値Δ)を算出し、出力する。すなわち、路面勾配の変化が大きいほど、第1推定値ACCrgに対して遅延推定値ACCrgLが遅延すると考えられることに着目し、これらの差を勾配変化推定値Δとして定量化する。
第1周波数設定部B54では、上記ローパスフィルタB48によるフィルタ処理のカットオフ周波数fcを定めるためのカットオフ周波数fc1を設定する。詳しくは、勾配変化推定値Δが大きいほどカットオフ周波数fc1を高くする。これは、路面勾配の変化が生じる場合には、ローパスフィルタB48におけるフィルタ処理による遅延効果によって最終勾配推定値ACCrgfの遅延が問題となりやすいことによる。すなわち、カットオフ周波数fcが低いほど遅延量が増加することに鑑み、実際の勾配に対する最終勾配推定値ACCrgfの遅延が問題となりやすいほど、換言すれば、勾配の変化が大きいほど、カットオフ周波数fc1を高くする。これに対し、路面勾配の変化が小さいときには、実際の勾配に対する最終的な推定値ACCrgfの遅延量が問題となりにくい。そして、この場合には、加速度センサ34の検出値ACCgや実車速Vの微分値ACCwに重畳するノイズの影響の方が路面勾配の推定精度に与える影響が大きくなると考えられる。このため、路面勾配の変化が小さいほどカットオフ周波数を低くする。このように、本実施形態では、ノイズ除去効果と応答性とが互いにトレードオフの関係となるフィルタ処理について、そのカットオフ周波数を路面勾配の変化に応じて可変設定することで、ノイズ除去効果及び応答性のいずれが路面勾配の推定精度に大きく寄与するかに応じて最適なフィルタ処理を施すようにする。
第2周波数設定部B56は、自動変速装置14による変速比の切り替え制御中であるか否かに応じて、ローパスフィルタB48によるフィルタ処理のカットオフ周波数を切り替えるものである。これは、変速比の切り替えに伴い、変速ショックが生じ、これが加速度センサ34の検出値ACCg等にノイズを混入させる要因となると考えられることによる。ここで、変速ショックは、変速比が切り替えられる際にはエンジン10のクランク軸12のトルクが自動変速装置14を介して駆動輪16へと伝達されなくなることや、自動変速装置14内のクラッチCやブレーキ等の摩擦要素の係合状態の変化などに起因して生じるものである。具体的には、変速比の切り替え制御中のカットオフ周波数fc2を、変速比の切り替えのなされない定常時のカットオフ周波数fc3よりも低くする。これは、変速比の切り替え制御時に生じるノイズの影響を抑制するためにフィルタ除去効果を向上させるための設定である。
周波数決定部B58では、第1周波数設定部B54の出力と、第2周波数設定部B56の出力とに基づき、ローパスフィルタB48のカットオフ周波数fcを決定する。詳しくは、第1周波数設定部B56の出力値と第2周波数設定部B56の出力値とのうちの小さい方を最終的なカットオフ周波数fcとして、ローパスフィルタB48に出力する。ここで、変速比の切り替えのなされない定常時のカットオフ周波数fc3は、第1周波数設定部B54のカットオフ周波数fc1の最大値以上に設定する。これは、変速比の切り替え制御中以外には、第1周波数設定部B54の出力するカットオフ周波数fc1を最終的なカットオフ周波数fcとして採用するための設定である。なお、第1周波数設定部B54によって設定されるカットオフ周波数fc1の最小値は、路面勾配の変化がない場合であって且つ変速比の制御の切り替えがなされていない場合に適切な値に設定されている。換言すれば、変速比の切り替え中のカットオフ周波数fc2よりも大きい値に設定されている。
上記処理によれば、車両のスクォートやダイブによる加速度センサ34の検出値ACCgの影響がピッチ角補正量gφによって補償される。また、車両に伝達される振動の影響を抑制すべくローパスフィルタB48の処理が施されて且つ、そのカットオフ周波数fcが、路面勾配の変化や変速比の切り替えの有無に応じて可変設定される。このため、車両の運転状態に応じて勾配推定値ACCrgfを極力高精度に算出することができる。このため、フィードフォワード操作量Tffの算出を高精度に行うことができ、ひいては車両の加速度を高精度に制御することができる。なお、勾配推定値ACCrgfは、先の図7に示したステップS40における「Mgsinθ」の項のうちの「gsinθ」に相当する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)加速度センサ34の検出値ACCg及び実車速Vの微分値ACCwに基づく第2推定値ACCrgpを、ローパスフィルタB48にてフィルタ処理することで勾配推定値ACCrgfを算出するに際し、フィルタ処理のカットオフ周波数fcを車両の運転状態に応じて可変設定した。これにより、運転状態にかかわらず勾配推定値ACCrgfを高精度に算出することができる。
(2)勾配変化推定部B52の出力する路面勾配の変化についての情報に基づき、ローパスフィルタB48のカットオフ周波数fcを可変設定した。これにより、路面勾配の変化から路面勾配の推定の応答性を向上させることが望まれる場合には、カットオフ周波数fcを増大させることで応答性を高めることができる。
(3)第1推定値ACCrgと、これにフィルタ処理を施した遅延推定値ACCrgLとの差に基づき、勾配の変化を推定した。これにより、路面勾配の変化を適切に推定することができる。
(4)変速比の切り替え制御中において、カットオフ周波数fcを減少させた。これにより、路面勾配の推定における変速ショックの影響量を好適に抑制することができる。
(5)車両の横軸周りの回転角度であるピッチ角φを推定し、推定されるピッチ角φに基づき推定される路面勾配(第1推定値ACCrg)を補正した。これにより、路面勾配の推定から上記ピッチ角φの影響を好適に除去することができる。
(6)勾配推定値ACCrgfに基づき、車両の実際の加速度を要求される加速度(ジャーク加速度aj)に応じてフィードフォワード制御した。これにより、フィードフォワード制御を好適に行うことができる。このため、車両の走行状態を向上させることができ、ひいては乗り心地を向上させることもできる。
(その他の実施形態)
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記実施形態では、変速比の切り替え中には、路面勾配の変化に対する応答性の向上よりも変速ショックに伴うノイズの除去を優先する設定としたがこれに限らず、路面勾配の変化が所定以上である場合には、変速比の切り替え制御の有無にかかわらず、カットオフ周波数fc1を最終的なカットオフ周波数fcとして採用してもよい。
・上記実施形態では、要求車軸トルクTwを入力とする1次遅れモデルによってピッチ角φを推定したが、これに限らない。例えば2次遅れモデル等にしてもよい。
・上記実施形態では、第1推定値ACCrgを、検出値ACCgに対する実車速Vの微分値ACCwの差としたが、これに限らない。例えば上記差が厳密には、「g・sinθ」に相当することに鑑み、「arcsin{(差)/g}」としてもよい。また、上記差を重力加速度gで除算した値としてもよい。いずれにせよ、こうした場合には、ピッチ角補正量をピッチ角φとすることが望ましい。
・ローパスフィルB48,B50としては、1次遅れフィルタに限らない。例えばバタワースフィルタであってもよい。
・カットオフ周波数が可変設定されるローパスフィルタB48を、第2推定値ACCrgpに適用する代わりに、加速度センサの検出値ACCg及び実車速Vの微分値ACCwの少なくとも一方に適用してもよい。
・上記実施形態では、加速度センサの検出値ACCg及び実車速Vの微分値ACCwに基づき路面勾配を推定したが、これに限らない。例えば実車速Vの微分値ACCwと、車両のアクチュエータの生成するトルク(要求車軸トルクTw)から推定される加速度とに基づき、路面勾配を推定してもよい。また、これに代えて、加速度センサの検出値ACCgと、車両のアクチュエータの生成するトルク(要求車軸トルクTw)から推定される加速度とに基づき、路面勾配を推定してもよい。
・上記実施形態では、ピッチ角φを要求車軸トルクTwから推定したがこれに限らない。例えば、実車速の微分値ACCwから推定してもよい。
・上記実施形態では、目標加速度のステップ状の変化に対して実際の加速度の応答遅れがもっとも大きくなるときの応答特性に基づき規範モデルを設定したがこれに限らない。例えば都度の車両運転状態における応答特性に応じて規範モデルを可変設定してもよい。また、規範モデルとしては、1次遅れモデルに限らず、例えば2次遅れモデルであってもよい。
・フィードバック制御器B24としては、PID制御を行うものに限らない。例えば、P制御、I制御及びD制御のいずれか1つ又は2つを行うものであってもよい。また、古典制御に限らず、現代制御を用いてもよい。
・フィードフォワード制御器B26としては、上記処理を行うものに限らない。例えば規範力Maj及び重力の項のみからフィードフォワード操作量Tffを算出してもよい。また、これに加えて、空気抵抗、路面抵抗のいずれか1つ又は2つを用いてフィードフォワード操作量Tffを算出してもよい。
・上記実施形態では、2自由度制御を行ったがこれに限らない。例えばフィードフォワード制御のみを行うものであってもよい。
・上記実施形態では、モデル追従型の制御を行ったが、これに代えて、規範モデル設定部B14を備えないものであってもよい。
・上記実施形態では、加速度制御に際して車両(より詳しくはその駆動輪16)に正のトルクを付与する手段として、動力発生装置としてのエンジン10及び自動変速装置14を備えるパワートレインを例示したがこれに限らない。例えば、動力発生装置として電動機を用いてもよい。また、自動変速装置14としては、遊星歯車式の自動変速機を備えるものに限らず、例えば、変速比を連続的に調節可能な無段変速機(CVT)を備えるものであってもよい。
・上記実施形態では、加速度制御に際して車両(より詳しくはその駆動輪16)に負のトルクを付与する手段として、油圧駆動式のブレーキアクチュエータを用いたが、これに限らず、例えば車輪(駆動輪16、従動輪18)の回転力を電気エネルギに変換する発電機を用いてもよい。
・その他、路面勾配推定装置を、上記前後方向制御部M10に適用するものに限らず、また、前後方向制御部M10を搭載する車両用制御システムに適用するものにも限らない。
一実施形態にかかる車両用制御システムの全体構成を示す図。 同実施形態にかかる自動走行制御に関する処理を示すブロック図。 同実施形態にかかる前後方向制御部の処理の詳細を示すブロック図。 前後方向制御部のジャーク制限部の処理手順を示す流れ図。 前後方向制御部の規範モデル設定部の処理手順を示す流れ図。 前後方向制御部のフィードバック制御器の処理手順を示す流れ図。 前後方向制御部のフィードフォワード制御器の処理手順を示す流れ図。 前後方向制御部の分配部の処理手順を示す流れ図。 上記実施形態にかかる路面勾配の推定処理を示すブロック図。
符号の説明
10…エンジン、14…自動変速装置、16…駆動輪、18…従動輪、20…ブレーキアクチュエータ、30…制御装置。

Claims (9)

  1. 車両の走行速度の変化に基づき車両の加速度を算出する加速度算出手段及び自身に加わる力に基づき加速度を感知する加速度感知手段の少なくとも一方の出力に基づき、車両の走行する路面の勾配を推定する路面勾配推定装置において、
    前記路面の勾配の推定に際し、前記少なくとも一方の出力に重畳するノイズの影響を、前記車両の運転状態に応じて補償する補償手段を備えることを特徴とする路面勾配推定装置。
  2. 車両の走行速度の変化に基づき車両の加速度を算出する加速度算出手段及び自身に加わる力に基づき加速度を感知する加速度感知手段の少なくとも一方の出力に基づき、車両の走行する路面の勾配を推定する路面勾配推定装置において、
    前記少なくとも一方の出力に基づき路面勾配を推定して出力するに際し、前記少なくとも一方の出力及び該出力に基づき路面勾配の推定値を算出する際の信号の少なくとも一方の低周波数成分を選択的に透過させて下流側に出力するフィルタ手段と、
    前記車両の運転状態に応じて前記フィルタ手段による前記選択的な透過態様を可変設定する可変手段とを備えることを特徴とする路面勾配推定装置。
  3. 前記少なくとも一方の出力に基づき路面勾配相当量を算出する勾配相当量算出手段と、
    前記勾配相当量算出手段の出力に基づき路面の勾配の変化を仮に推定する勾配変化推定手段とを更に備え、
    前記可変手段は、前記勾配変化推定手段によって推定される変化に応じて前記フィルタ手段による前記選択的な透過態様を可変設定することを特徴とする請求項2記載の路面勾配推定装置。
  4. 前記勾配変化推定手段は、前記勾配相当量算出手段の出力をフィルタ処理する手段を備え、該フィルタ処理のなされた出力となされない出力との相違に基づき前記勾配の変化を推定することを特徴とする請求項3記載の路面勾配推定装置。
  5. 前記車両が、動力発生装置の出力軸と駆動輪との間に介在する有段変速装置を備えるものであり、
    前記可変手段は、前記有段変速装置による変速比の切り替え制御中において、前記透過させる周波数の上限を減少させることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の路面勾配推定装置。
  6. 当該路面勾配推定装置は、少なくとも前記加速度感知手段の出力に基づき前記路面勾配相当量を算出するものであり、
    車両の動力発生装置の生成するトルクに基づき、前記車両の横軸周りの回転角度であるピッチ角を推定する手段と、
    前記推定されるピッチ角に基づき前記推定される路面勾配を補正する補正手段とを更に備えることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の路面勾配推定装置。
  7. 自身に加わる力に基づき加速度を感知する加速度感知手段の出力に基づき、車両の走行する路面の勾配を推定する路面勾配推定装置において、
    車両の動力発生装置の生成するトルクに基づき、前記車両の横軸周りの回転角度であるピッチ角を推定する手段と、
    前記推定されるピッチ角に基づき前記推定される路面勾配を補正する補正手段とを更に備えることを特徴とする路面勾配推定装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の路面勾配推定装置と、
    前記路面勾配推定装置にて推定される路面勾配に基づき、車両の実際の加速度を要求される加速度に応じてフィードフォワード制御するフィードフォワード制御手段とを備えることを特徴とする車両用制御装置。
  9. 請求項8記載の車両用制御装置と、
    前記フィードフォワード制御手段によって前記フィードフォワード制御するために用いられるアクチュエータとを備える車両用制御システム。
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