JP2009035672A - インクジェット用白色インク用中空粒子およびその製造方法並びにインクジェット用白色インク - Google Patents

インクジェット用白色インク用中空粒子およびその製造方法並びにインクジェット用白色インク Download PDF

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Abstract

【課題】 L* 値、接着性、粘度および沈降性の点で、優れた特性を有するインクジェット用白色インク用中空粒子およびその製造方法、並びに、インク特性に優れたインクジェット用白色インクを提供すること。
【解決手段】 このインクジェット用白色インク用中空粒子は、個数平均粒子径が0.05〜3.0μmの範囲にある高架橋重合体よりなる中空基材粒子(A)の表面に、不飽和カルボン酸モノマー0.5〜80質量%およびこれと共重合可能な他のモノマー20〜99.5質量%よりなるモノマー混合物(B)による共重合体の被膜が形成されてなり、個数平均粒子径が0.1〜5.0μm、中空率が13〜61%の範囲にある中空被覆粒子よりなる。この中空被覆粒子は、中空基材粒子(A)と乳化剤の存在下において、モノマー混合物(B)を重合させることにより、共重合体の被膜を形成する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、インクジェット用白色インク用中空粒子およびその製造方法並びにインクジェット用白色インクに関するものであり、詳しくは、産業用マーキング、コンピュータ用プリンタ、ワードプロセッサ用プリンタ、ファクシミリ、デジタル複写機、CAD出力用プロッタ、ポップ(POP)ライター、大型看板、ポスター用プリンタなどのインクジェット印刷機器による、布地、絨毯、壁紙などの種々の被記録媒体に対する印刷に幅広く用いられてきているインクジェット用インクに関するものであり、さらに好ましくは、例えば白色以外の被記録媒体上に記録を行なうために用いられるインクジェット用白色インク用中空粒子、およびその製造方法、並びにインクジェット用白色インクに関するものである。
従来、インクジェット用白色インク色材としては、高い光散乱能を有する酸化チタンなどの無機顔料、並びに、重合体よりなり、粒子内部に孔を有する中空粒子が利用されている。
酸化チタンなどの無機顔料による白色インク組成物は、優れた隠蔽性、高いL* 値(「白さ」の評価値であって、この値が大きい程、良好な「白さ」を呈する。)を有しているために白色インクとしては優れているものの、その比重が実質的に水より大きいことから、沈殿物が生じやすく、この沈殿物によってインク噴射ノズルが詰まるので、印字安定性が低いものとなるという問題、換言すれば、インクの保存安定性が低く、保存寿命が短いという欠点があった。
一方、重合体よりなる中空粒子によるインクジェット用印刷インク組成物について、当該重合体を架橋度の高いものとすることにより、耐溶剤性を有すると共に、ウレタン系の樹脂を併用することにより、被記録媒体に対する接着性を向上させたインク組成物の提案がなされている(特許文献1)。
また、粒子径が0.1μm以上異なる2種以上の中空粒子をブレンドし、中空粒子の粒子径の大きさにより散乱される光の波長を選択することにより、高いL* 値を有するインク組成物の提案もなされている(特許文献2)。
上記の提案によるインク色材は、いずれも、色材粒子の沈降性が低いために沈殿物の生成を抑制する上で効果的であり、しかもインクの重要な物性である隠蔽性の良好なインク組成物を得ることができるものであるが、当該中空粒子を単独で用いた場合には、塗膜強度、弾性、接着性、耐水性などの物性バランスが劣るものとなる。特に、個々の粒子中に内孔を発現または形成させるために、その重合体はガラス転移温度の高いものとすることが必要であり、その結果、当該中空粒子が良好な接着性を有するものとならない、という致命的な問題点がある。そして、必要な接着性を有するインク組成物とするためには、特許文献3に示されるようなウレタン系の樹脂を添加することが必須とされていた。しかし、樹脂を添加することは、インクの粘度が上昇する原因の一つになり、好ましいことではない。
以上の背景において、架橋度の高い重合体(高架橋重合体)よりなる中空粒子を基材粒子(コア粒子)とし、その表面に重合体よりなる被膜(被覆層)を形成することにより、それ自体がバインダー機能を有する中空被覆粒子を製造する方法が提案されている(特許文献4)。
この製造方法により得られる重合体被膜を有する中空被覆粒子は、当該粒子自体が接着性を有するものであり、また、異なる粒子径の中空粒子をブレンドしなくても、高いL* 値を示す点では有利なものである。
しかし、この中空被覆粒子は、インクジェット用白色インクの色材としては、必ずしも十分な特性を有するものではなく、被膜形成重合体の種類によっては、L* 値、接着性、粘度および沈降性などのインク組成物として要請される特性を、十分に満足するものとはいえない。
特開2001−131451号公報 特許第3747033号公報 特開2001−131451号公報 特開平1−218629号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、L* 値、接着性、粘度および沈降性の点で、優れた特性を有するインクジェット用白色インク用中空粒子およびその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記のインクジェット用白色インク用中空粒子によるインクジェット用白色インクを提供することにある。
本発明のインクジェット用白色インク用中空粒子は、個数平均粒子径が0.05〜3.0μmの範囲にある高架橋重合体よりなる中空基材粒子(A)の表面に、不飽和カルボン酸モノマー0.5〜80質量%およびこれと共重合可能な他のモノマー20〜99.5質量%よりなるモノマー混合物(B)による共重合体の被膜が形成されてなり、個数平均粒子径が0.1〜5.0μm、中空率が13〜61%の範囲にある中空被覆粒子よりなることを特徴とする。
本発明のインクジェット用白色インク用中空粒子においては、中空基材粒子(A)を形成する高架橋重合体が
(1)親水性の非架橋性モノマー(a1)20〜95質量%、架橋性モノマー(a2)5〜80質量%およびこれらのモノマーと共重合可能な他の共重合性モノマー(a3)0〜70質量%よりなるモノマー組成物による共重合体(a)100質量部と、
(2)当該共重合体(a)とは異なる異種重合体(ad )1〜100質量部と
を含有してなることが好ましい。
また、中空基材粒子(A)100質量部に対するモノマー混合物(B)による共重合体の被膜の割合が3〜18質量部であることが好ましい。
更に、モノマー混合物(B)による共重合体は、そのガラス転移温度Tgが110℃以下のものであることが好ましい。
本発明のインクジェット用白色インク用中空粒子の製造方法は、上記のインクジェット用白色インク用中空粒子を製造する方法であって、個数平均粒子径が0.05〜3.0μmの範囲にある高架橋重合体よりなる中空基材粒子(A)の存在下において、不飽和カルボン酸モノマー0.5〜80質量%およびこれと共重合可能な他のモノマー20〜99.5質量%よりなるモノマー混合物(B)を、前記中空基材粒子(A)とモノマー混合物(B)の合計100質量部当り5質量部以下の乳化剤(C)の存在下において重合させる工程を含むことを特徴とする。
本発明のインクジェット用白色インクは、上記のインクジェット用白色インク用中空粒子を含有することを特徴とする。
本発明によれば、L* 値、接着性、粘度および沈降性の点で優れた特性を有するインクジェット用白色インク用中空粒子を提供することができる。
また、本発明の製造方法によれば、簡易なプロセスによって、重合安定性が良好な有利な条件において、上記のインクジェット用白色インク用中空粒子を工業的に製造することができる。
本発明のインクジェット用白色インクは、隠蔽性および接着性が優れ、好適なインク粘度が得られ、しかも沈降性が低い点で優れたものである。
以下本発明について詳細に説明する。
本発明のインクジェット用白色インク用中空粒子は、特定の高架橋重合体よりなる中空基材粒子(A)の表面に、特定のモノマー混合物(B)による共重合体の被膜が形成されてなり、個数平均粒子径が0.1〜5.0μm、中空率が13〜61%の範囲にある中空被覆粒子よりなるものである。
(I)中空基材粒子(A)
〔中空基材粒子(A)の粒径(外径)〕
本発明において、中空基材粒子(A)は、個数平均粒子径が0.05〜3.0μmの範囲にある高架橋重合体よりなる中空粒子である。ここに「高架橋重合体」とは、架橋性モノマ−を全モノマー中5質量%以上含有したモノマー組成物から得られる重合体である。このような重合体を用いることにより、得られる粒子は、有機溶剤等に接触した場合にも溶解、変形が生じ難いものとなる、という効果が得られる。
中空基材粒子(A)の個数平均粒子径は0.05〜3.0μmであるが、好ましくは、0.3〜0.7μmである。
個数平均粒子径が0.05μm未満の中空粒子は、通常、製造することが困難であり、製造が可能な場合であっても、一部の粒子は不可避的に中空構造を有しない非中空粒子となってしまい、その結果、最終的に得られる中空基材粒子群中に非中空粒子が含有されることとなるので、好ましくない。一方、個数平均粒子径が3.0μmを超えるものは、通常、粒子径分布がブロードであり、これを中空基材粒子(A)として用いた場合には、得られる中空被覆粒子は、均一な粒子径を有するものとならないので、好ましくない。
〔中空基材粒子(A)の内径〕
中空基材粒子(A)の内径は、外径に対する比が0.5〜0.85であることが好ましい。この比が0.5以上である中空基材粒子(A)を用いることにより、得られる中空被覆粒子を確実に目的とする特性を有するものとすることができるので好ましく、一方、当該比が0.85を超えるものはその製造が困難であり、工業的生産性が乏しい点で、好ましくない。
〔中空基材粒子(A)の製造方法〕
中空基材粒子(A)の好ましい製造方法は、特開昭62−127336号公報に示されている方法である。この方法は中空基材粒子(A)を得るための重合工程において優れた重合安定性が得られると共に、生産性が高く、しかも、最終的に得られる中空被覆粒子を優れた隠蔽性を有するものとすることができる。本発明においては、中空基材粒子の重合工程において異種重合体を得るために2段シ−ド重合法を用いることがさらに好ましい。これにより粒子径分布がよりシャ−プなシ−ド粒子が得られ、これを用いて中空粒子の生成を行なうことにより、得られる中空粒子を、粒子径がシャープで且つ均一な中空率をもったものとすることができる。シ−ド粒子が粒子径分布のブロ−ドなものである場合は、得られる中空粒子は、中空率のバラツキが大きいものとなり、白色度が低下してしまうことがある。
<中空基材粒子(A)の中空率>
中空基材粒子(A)は、中空率が13〜61%であることが好ましく、更に20〜55%であることが好ましく、特に25〜50%であることがに好ましい。中空率がこの範囲内にある中空基材粒子(A)を用いることにより、得られる中空被覆粒子を高い白色度を有するものとすることができる。
本発明において、中空粒子について「中空率」は、式
中空率(%)=粒子内径体積/粒子外径体積×100
によって算出されるものである。
〔中空基材粒子(A)の組成〕
中空基材粒子(A)を形成する重合体は、
(1)親水性の非架橋性モノマー(a1)20〜95質量%、架橋性モノマー(a2)5〜80質量%、およびこれらのモノマー(a1)および(a2)と共重合可能な他のモノマー(a3)0〜70質量%からなるモノマー組成物による共重合体成分(a)の100質量部と、
(2)上記共重合体成分(a)とは異なる異種重合体(ad )の1〜100質量%と
を含有するものであることが好ましい。
更に好ましくは、共重合体(a)は、非架橋性モノマー(a1)が40〜94質量%、架橋性モノマー(a2)が6〜60質量%、これらと共重合可能な他のモノマー(a3)が0〜70質量%の割合で共重合されたものである。
親水性の非架橋性モノマー(a1)
この親水性の非架橋性モノマー(a1)は、水に対する溶解度が0.5質量%以上、特に1質量%以上であるものが好ましい。
親水性の非架橋性モノマー(a1)の種類は、特に限定するものでないが、好ましくは不飽和カルボン酸およびそれ以外の親水性モノマーである。
この親水性の非架橋性モノマー(a1)の具体例としては、ビニルピリジン、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、アクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、スチレンスルホン酸ナトリウム、酢酸ビニル、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートなどのビニル系モノマーを挙げることができる。
これらのうち、好ましく使用されるものは、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸、メチルメタクリレート、ビニルピリジン、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、その他である。
親水性の非架橋性モノマー(a1)としては、不飽和カルボン酸と、それ以外の親水性モノマーを併用することが好ましく、特に不飽和カルボン酸1〜70質量%と、それ以外の親水性モノマー30〜99質量%からなるものを用いることが好ましく、この場合に、目的とする中空基材粒子(A)を確実に製造することができる。
架橋性モノマー(a2)
共重合体(a)のための架橋性モノマー(a2)としては、例えばジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アリルメタクリレートなどのジビニル系モノマーおよびトリビニル系モノマーを挙げることができ、特にジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレートおよびトリメチロールプロパントリメタクリレートが好ましい。
他のモノマー(a3)
共重合体(a)のための、上記親水性の非架橋性モノマー(a1)および架橋性モノマー(a2)と共重合可能な他のモノマー(a3)は、ラジカル重合性を有するものであれば特に制限されず、例えばスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ハロゲン化スチレンの如き芳香族ビニル単量体、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレートなどのエチレン性不飽和カルボン酸アルキルエステル、ブタジエン、イソプレンなどの共役ジオレフィン、その他を挙げることができ、特にスチレンおよびα−メチルスチレン好ましい。
共重合体(a)のためのモノマー成分の割合
親水性の非架橋性モノマー(a1)、架橋性モノマー(a2)およびこれらと共重合可能な他のモノマー(a3)の割合は、親水性の非架橋性モノマー(a1)が40〜95質量%、架橋性モノマー(a2)が5〜60質量%、他のモノマー(a3)が0〜70質量%である。
親水性の非架橋性モノマー(a1)の割合が過小であると、後述する異種重合体(ad )の相分離が不十分となったり、あるいはい異種重合体(ad )が生成されるポリマー粒子の表面に露出するなどの現象が生じて、内孔を有するポリマー粒子の形成が不確実となる傾向を示すので好ましくない。
架橋性モノマー(a2)の割合が過小であると、重合過程にある粒子の強度が不十分となって粒子全体が収縮してしまい、粒子内部の重合収縮による歪が不十分となって内孔が形成されなくなったり、あるいは内孔を有する構造が形成される場合であっても、重合体としての強度が小さくなるなどの問題を生ずる。
一方、架橋性モノマー(a2)の割合が過大であると、異種重合体(ad )が、重合中に生成するポリマー粒子の外側に排斥される傾向が生じ、その結果得られるポリマー粒子が真球状とならず、凹凸のある塊状粒子となる問題を生ずる。
異種重合体(ad
中空基材粒子(A)の異種重合体(ad )は、上記の共重合体成分(a)とは異なる重合体である。この異種重合体(ad )は、共重合体(a)を得るための重合性モノマー組成物に溶解もしくは膨潤しやすいものであることが必要である。
このような異種重合体(ad )としては、具体的には、ポリスチレン、カルボキシ変性ポリスチレン、カルボキシ変性スチレンブタジエンコポリマー、スチレンブタジエンコポリマー、スチレンアクリルエステルコポリマー、スチレンメタクリルエステルコポリマー、アクリルエステルコポリマー、メタクリルエステルコポリマー、カルボキシ変性スチレンアクリルエステルコポリマー、カルボキシ変性スチレンメタクリルエステルコポリマー、カルボキシ変性アクリルエステルコポリマー、カルボキシ変性メタクリルエステルコポリマーなどを例示することができる。
これらのうち特にポリスチレンまたはスチレン成分を50質量%以上含むスチレンコポリマーが好ましい。
異種重合体(ad )の製造に架橋性モノマ−は使用しない。架橋性モノマ−を使用した場合には、共重合体成分(a)の吸収が悪く、重合を開始した際に未吸収の共重合体(a)の成分が水相でも重合するために新粒子が発生し、目的とする中空粒子を得ることができない。
中空基材粒子(A)における異種重合体(ad )の割合は、共重合体(a)100質量部に対し、1〜100質量部、好ましくは2〜50質量部、更に好ましくは5〜20質量部である。
<中空基材粒子(A)の製造方法>
中空基材粒子(A)は、上記のとおり、好ましくは、特開昭62−127336号公報に記載された重合技術を用いて、異種重合体(ad )の存在下に、共重合体(a)のためのモノマー組成物を重合すること、具体的には、異種重合体(ad )の微粒子をシード粒子(種粒子)として用い、これに共重合体(a)のためのモノマー組成物の各モノマー成分(a1)〜(a3)を吸収させ、その後それらの各モノマー成分を重合させることにより、製造することができる。
共重合体(a)のためのモノマー組成物は、親水性の非架橋性モノマー(a1)20〜95質量%、架橋性モノマー(a2)5〜80質量%およびこれらのモノマーと共重合可能な他のモノマー(a3)0〜70質量%からなるものである。
このモノマー組成物を、その100質量部当りの割合が1〜100質量部となる量の微粒子状の異種重合体(ad )の存在下において、乳化剤を含有する水性媒体中で重合し、個数平均粒子径が0.05〜3μmの範囲にある中空粒子を形成することにより、中空基材粒子(A)が製造される。
この中空基材粒子(A)の製造工程において、異種重合体(ad )の割合は、共重合体(a)のためのモノマー組成物100質量部に対して、好ましくは2〜50質量部、更に好ましくは5〜20質量部である。
異種重合体(ad )の割合が1質量部未満であると、内孔を形成する効果が小さく、異種重合体(ad )の割合が100質量部を超えると、内孔の形成が抑制される傾向を示すので好ましくない。
<異種重合体(ad )>
異種重合体(ad )を微粒子状で用いることにより、当該異種重合体(ad )の粒子が種(シード)ポリマー粒子として機能し、これに各モノマー成分(a1)〜(a3)が吸収され、その状態で重合されることにより、重合体よりなる中空粒子が形成される。従って、当該異種重合体(ad )は、各モノマー成分(a1)〜(a3)に対する吸収性が良好なものであることが好ましい。この異種重合体(ad )に各モノマ−成分(a1)〜(a3)を吸収させるためには、例えば、50℃で1時間混合攪拌する。
〔異種重合体(ad )の分子量〕
異種重合体(ad )が各モノマー成分(a1)〜(a3)に対して良好な吸収性を有するためには、その分子量が小さいことが好ましく、例えば、当該異種重合体(ad )の数平均分子量は20,000以下、好ましくは10,000以下、更に好ましくは700〜7,000とされる。ここに数平均分子量は、重合体試料をその良溶媒に溶解し、得られた溶液をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)、浸透圧分子量測定装置、蒸気圧低下法分子量測定装置などによる通常の方法で測定することにより、得られるものである。
異種重合体(ad )の数平均分子量が20,000より大きいと、異種重合体(ad )のシードポリマー粒子に吸収されないモノマー成分が多くなり、これが水性分散体中においてシードポリマー粒子と別個に重合する結果、内孔を有するポリマー粒子とならない微粒子(新粒子)が多量に生成されることとなり、しかも、重合反応系が不安定となる問題が生ずる。
〔異種重合体の粒径〕
シードポリマー粒子とされる異種重合体(ad )の微粒子状の粒子径は、目的とする中空基材粒子(A)の外径の0.3〜0.8倍であることが好ましい。
〔異種重合体の製造方法〕
シードポリマー粒子として用いられる微粒子状の異種重合体(ad )を製造する方法は特に制限されるものではないが、例えば連鎖移動剤を比較的多量に使用した乳化重合法、懸濁重合法などを用いることができる。
〔粒径調整方法〕
シードポリマー粒子を用いて得られる中空粒子の粒子径は、通常、シードポリマー粒子が重合性モノマーを吸収して肥大化した粒子の粒子径とおおよそ一致する。従って、シードポリマー粒子とされる異種重合体(ad )の粒子径、重合性モノマー成分に対するシードポリマー粒子の相対的割合などを調整することにより、得られる中空粒子の粒子径を制御することができ、従って、目的とする粒子径を有する中空基材粒子(A)を得ることができる。
具体的には、上記の製造方法において、白色度および隠蔽力の優れた中空被覆粒子が得られる、個数平均粒子径が0.1〜0.7μmの中空基材粒子(A)を得るためには、シードポリマー粒子として、個数平均粒子径が0.06〜0.46μmの微粒子状の異種重合体(ad )を用いればよい。
また、シードポリマー粒子を用いる方法によれば、粒子径が1μm以下の小粒径の内孔を有する中空ポリマー粒子を製造する場合に、小粒径のモノマー液滴を容易にそして安定に形成することができるので、特に好ましい。
(II)モノマー混合物(B)
中空基材粒子(A)の表面に被膜を形成する共重合体は、重合性の不飽和カルボン酸モノマー(b1)の0.5〜80質量%およびこれと共重合可能な他のモノマー(b2)の20〜99.5質量%よりなるモノマー混合物(B)を重合して得られる共重合体である。
〔不飽和カルボン酸モノマー(b1)〕
モノマー混合物(B)における重合性の不飽和カルボン酸モノマー(b1)としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸などのモノあるいはジカルボン酸もしくはジカルボン酸の酸無水物、ジカルボン酸のモノアルキルエステル、ジカルボン酸のモノアミドなどを好ましいものとして挙げることができる。この中で好ましいものは、アクリル酸、メタクリル酸およびイタコン酸である。これら以外の不飽和カルボン酸としては、カルボキシル基1個当たりの不飽和カルボン酸モノマーの分子量が100以上の不飽和カルボン酸を使用することもできる。
〔他のモノマー(b2)〕
モノマー混合物(B)における不飽和カルボン酸モノマー(b1)と共重合可能な他のモノマー(b2)としては、例えば芳香族ビニル化合物、ビニルシアン化合物、アクリル酸またはメタクリル酸のエステル脂肪族共役ジエン、有機酸ビニル化合物、α−オレフィン類、ビニルエーテル類、ハロゲン化ビニリデン類、ヒドロキシル基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、グリシジル基含有モノマー、アミド系モノマーおよび架橋性モノマーなどを好ましく用いることができる。
芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルキシレン、モノクロルスチレン、ジクロルスチレン、モノブロムスチレン、ジブロムスチレン、フルオロスチレン、p−ターシヤリーブチルスチレン、エチルスチレン、ビニルナフタレンなどが好ましく、特に好ましくは、スチレン、α−メチルスチレンである。
ビニルシアン化合物としては、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが好ましく、より好ましくは、アクリロニトリルである。
アクリル酸またはメタクリル酸のエステル化合物としては、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピレンアクリレート、ブチルアクリレート、アミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクチレート、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレートなどのアクリル酸のアルキルエステル;メチルメタクリレート、エチレメタクリレート、プロピレンメタクリレート、ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレートなどのメタクリル酸アルキルエステルを好ましいものとして挙げることができる。これらのうち、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートが好ましい。
脂肪族共役ジエンとしては、例えば1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−ネオペンチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、2−シアノ−1,3−ブタジエン、置換直鎖共役ペンタジエン類、直鎖および側鎖共役ヘキサジエンなどが好ましい。これらのうち1,3−ブタジエンの使用が特に好ましい。
有機酸ビニル化合物としては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、などが好ましい。
以上の他、例えばエチレン、プロピレン、ブチレン、4−メチルペンテン−1などのα−オレフィン類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルフェニルエーテルなどのビニルエーテル類;塩化ビニリデン、フツ化ビニリデンなどのハロゲン化ビニリデン類;ビニルメチルケトン、ビニルピリジン、イソブチレン、1,1−塩化フツ化エチレン、塩化ビニルなども、他のモノマー(b2)として用いることができる。
ヒドロキシル基含有モノマーとしては、例えばアクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、n−ヒドロキシエチルアクリルアミド、1−ヒドロキシプロピル−アクリレートまたはメタクリレート、ヒドロキシエチル−アクリレートまたはメタクリレートなどを好ましいものとして挙げることができる。
グリシジル基含有モノマーとしては、例えばアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、ビニルグリシジルエーテルなどを好ましいものとして挙げることができる。
アミノ基含有モノマーとしては、例えばアミノ基含有アクリレートまたはメタクリレート、β−アミノエチルビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテルなどを好ましいものとして挙げることができる。
アミド系モノマーとしては、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、n−メチロールメタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、エタクリルアミド、クロトンアミド、イタコンアミド、メチルイタコンアミド、マレイン酸モノアミド、メチレンジアクリルアミドなどを挙げることができる。これらのうちアクリルアミド、メタアクリルアミドが特に好ましい。
架橋性モノマーとしては、例えばジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アリルメタクリレートなどのジビニル系モノマーあるいはトリビニル系モノマーを挙げることができる。特にジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレートおよびトリメチロールプロパントリメタクリレートが好ましい。
〔不飽和カルボン酸モノマー(b1)と他のモノマー(b2)の割合〕
モノマー混合物(B)における不飽和カルボン酸モノマー(b1)と他のモノマー(b2)との割合は、質量%で、0.5〜80:20〜99.5であり、好ましくは0.5〜50:50〜99.5であり、更に好ましくは1〜35:65〜99である。
不飽和カルボン酸モノマー(b1)の割合が80質量%を超えると、重合安定性および得られた水性分散体の流動性が悪くなり、取り扱いに支障が生ずることがある。また、得られる中空被覆粒子は、隠蔽力、接着性などの物性も劣ったものとなることがある。
また、モノマー混合物(B)において、上記架橋性モノマーは必須のものではないが、これを用いる場合に、その割合は0.5〜20質量%、好ましくは1〜5質量%の範囲であることが好ましく、これにより、得られる中空被覆粒子が、隠蔽性、耐溶剤性および耐水性強度のバランスが一段と改良されたものとなる場合がある。
(III)重合工程
この工程は、中空基材粒子(A)の存在下において、上記のモノマー混合物(B)を重合させ、これにより、当該中空基材粒子(A)の表面に、モノマー混合物(B)による共重合体の被膜を形成し、もって個数平均粒子径が0.1〜5.0μmの範囲にある、インクジェット用白色インク用中空粒子として用いられる中空被覆粒子を得る工程である。
この重合工程においては、中空基材粒子(A)とモノマー混合物(B)の合計100質量部当り5質量部以下の乳化剤が用いられる。
この重合工程においては、中空基材粒子(A)とモノマー混合物(B)を撹拌混合して重合させる方法、モノマー混合物(B)を中空基材粒子(A)の存在する重合系へ連続的あるいは分割的に供給して重合を行なわせるインクレメント重合法などを利用することができる。特にインクレメント重合法は、効率的に内孔を有する中空基材粒子(A)の表面に、モノマー混合物(B)による共重合体の被膜を安定に形成することができるので、好ましい。
〔乳化剤〕
モノマー混合物(B)の重合工程には乳化剤が用いられる。ここに、乳化剤は、アニオン型、ノニオン型、カチオン型、両性型などのいずれのもでもよく、1種もしくは2種以上を併用することができる。
乳化剤としては、例えばロジン酸カリウム、ロジン酸ナトリウムなどのロジン酸塩;オレイン酸カリウム、ラウリン酸カリウム、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウムなどの脂肪酸のナトリウム塩もしくはカリウム塩;ラウリル硫酸ナトリウムなどの脂肪族アルコールの硫酸エステル塩;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルアリルスルホン酸塩;ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物塩などのアニオン型乳化剤;ポリエチレングリコールのアルキルエステル型、アルキルエーテル型、アルキルフェニルエーテル型などの非イオン型乳化剤が好ましい。中でも、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物塩、ポリエチレングリコールのアルキルフェニルエーテル型化合物が、好ましい。
カチオン型乳化剤としては、第4級アンモニウム塩型などがあるが、水性分散体をカチオン型とする場合に、単独で、またはノニオン型乳化剤と併用して使用される。
乳化剤の使用割合は、中空基材粒子(A)とモノマー混合物(B)の合計100質量部当り5質量部以下、好ましくは2質量部以下、更に好ましくは1質量部以下である。この割合が5質量部を超えると、重合中に新粒子が発生するために、目的とする中空被覆粒子の生産効率が低下し、しかも中空被覆粒子は、隠蔽性が低いものとなり、L* 値が低下するので好ましくない。
〔重合開始剤〕
重合開始剤としては、例えばクメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイドなどで代表される有機ハイドロパーオキサイド類と含糖ピロリン酸処方、スルホキシレート処方、含糖ピロリン酸処方/スルホキシレート処方の混合系処方などで代表される還元剤との組合わせによるレドックス系の開始剤;更に過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩;アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイドなどの過酸化物、その他を使用するこができる。
好ましくは、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイドに、必要に応じて還元剤を組合わせたものである。特に好ましくは過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩である。これらの重合開始剤によれば、中空基材粒子(A)の表面にラジカルが集中しやすいため、モノマー混合物(B)による共重合体の被膜の形成を高い効率で行うことができる。
重合開始剤の使用量は、中空基材粒子(A)とモノマー混合物(B)の合計量に対して好ましくは0.05〜2質量部、更に好ましくは0.05〜0.8質量部である。重合開始剤の使用量をこの範囲とすることにより、得られる中空被覆粒子を、耐水性、耐アルカリ性に優れたものとすることができる。
重合温度は、通常5〜95℃が良好であり、特に50〜90℃が好ましい。
〔連鎖移動剤〕
重合系には、必要に応じて連鎖移動剤を用いることができる。連鎖移動剤としては、例えばt−ドデシルメルカプタン、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、オクチルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、オクチルメルカプタン、t−ヘキシルメルカプタンなどのメルカプタン類、四塩化炭素、臭化エチレンなどのハロゲン系化合物を挙げることができる。
〔中空基材粒子(A)とモノマー混合物(B)による共重合体の被膜の比率〕
中空基材粒子(A)100質量%に対するモノマー混合物(B)による共重合体の被膜の比率は、3〜18質量%、好ましくは5〜10質量%である。当該被膜の比率が3質量%以下であると中空被覆粒子に良好な接着性を得ることが困難となり、一方、18質量%を超えると被膜の厚みが過大となり、隠蔽性が低下する。
〔被膜を形成する共重合体のガラス転移温度Tg〕
モノマー混合物(B)から得られる共重合体のガラス転移温度Tgは110℃以下、好ましくは50℃以下、更に好ましくは30℃以下である。ガラス転移温度Tgが110℃を超える共重合体による被膜では中空被覆粒子は接着性が優れたものとならず、−30℃以下の共重合体による被膜では、中空被覆粒子は保存安定性に劣ったものとなる。
(IV) 中空被覆粒子
以上の重合工程によって得られる中空被覆粒子は、外径が個数平均粒子径で0.1〜5μm、好ましくは0.2〜2μm 、更に好ましくは0.3〜0.8μm であり、内径が外径の0.5〜0.85倍であることが好ましい。
外径が0.1μm未満のものは、隠蔽性が劣り、5μmを超えるものは重合工程での重合安定性が悪く、しかも重合中に新粒子が発生し、得られる中空被覆粒子は、隠蔽性、光沢などの各種の物性のバランスが悪いものとなる。
内径が外径の0.5倍未満である中空被覆粒子では、隠蔽性が相当に劣ったものとなるために好ましくなく、また、0.85倍を超えるものは、隠蔽性と接着性、光沢、強度のバランスが劣るために好ましくない。
上記のようにして得られる中空被覆粒子が、内孔を有する中空粒子であることは、例えば透過型電子顕微鏡による観察で容易に確認することができ、また、比重を測定することによっても確認することができる。
本発明のインクジェット用白色インク用中空粒子は、上記の中空被覆粒子よりなり、水性媒体中に分散された水性分散体として、白色のインク色材として、インクジェット用白色インク組成物の調製に用いられる。この水性分散体には、必要に応じて、バインダー、染料、顔料、公知の添加剤などを含有させることができる。
本発明のインクジェット用白色インク用中空粒子を白色顔料として含有するインクジェット用白色インクは、当該中空被覆粒子による優れた隠蔽性、L* 値、接着性、粘度および沈降性の点で優れた特性を有するものであり、インクジェットプリンターを用いて印字する用途に適したものである。
本発明のインクジェット用白色インクにおいては、中空被覆粒子を構成する中空基材粒子(A)が高架橋重合体よりなるものであるため、例えば有機溶剤などが接触された場合にも、当該中空被覆粒子が溶解したり変形することがなく、結果的に白色度が安定に維持されるという利点を有する。
本発明のインクジェット用白色インクにおける中空被覆粒子の含有割合は、インクジェット用白色インク全体において、固形分換算で通常0.1〜50質量%とされ、好ましくは1〜30質量%である。この含有割合が0.1質量%未満の場合には白色度が低いものとなり、50質量%を超えるとインクジェット用白色インクとしての保存安定性が低下する場合がある。
本発明のインクジェット用白色インクにおいて、必要に応じて配合されるバインダーは特に制限されるものではなく、例えば、スチレン/アクリル酸共重合体樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、スチレン/マレイン酸共重合体樹脂、α−オレフィン/マレイン酸共重合体樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、スルホン化イソプレン/スチレン共重合体樹脂などを挙げることができる。
インクジェット用白色インクにおけるバインダーの含有割合は、通常1〜20質量%とされ、好ましくは2〜10質量%である。この割合が1質量%未満の場合にはインクジェット用白色インクの定着性が低下したものとなり、20質量%を超えるとインクジェット用白色インクとしての保存安定性が低下する場合がある。
本発明のインクジェット用白色インクは、一般的に使用されている染料および顔料と併用することができる。
本発明のインクジェット用白色インクに添加することのできる公知の添加剤としては、例えば、多価アルコールなどの湿潤剤、分散剤、消泡剤、各種界面活性剤などの表面張力調整剤、キレート剤、酸素吸収剤などを挙げることができる。
湿潤剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールなどのグリコール類、グリセリン、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、カルビトール類などの多価アルコールエーテル類、アセテート類、チオジグリコール、トリエタノールアミンなどの含窒素化合物類などを挙げることができる。
また、分散剤としては脂肪酸塩、アルキルスルホン酸塩などのアニオン系界面活性剤、脂肪族アミン、4級アンモニウム塩などのカチオン系界面活性剤、ベタイン型化合物などの両性界面活性剤、ポリオキシエチレン化合物の脂肪酸エステル型などのノニオン系界面活性剤、更に、セルロース系高分子物質、リグニンスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩、スチレン/アクリル酸共重合物塩、スチレン/マレイン酸共重合物塩、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールなどを挙げることができる。
インクジェット用白色インクの製造においては、ろ過工程を設けることが好ましい。ろ過工程では、ろ過材として、ステンレス鋼メッシュ、ナイロンメッシュ、メンブランフィルター、プリーツフィルター、デプスフィルター、セラミック膜フィルターなどを用い、ろ過方式として、バッチ式、連続式、循環式などを好適に用いることができる。工業的にはデプスフィルターを用いた循環式を利用することが特に好ましい。
本発明のインクジェット用白色インクは、特定の物理的性質を満たすものであることが好ましい。例えばインクジェット方式に供されるインクは、適正な粘度と表面張力を有することが必要である。インクジェット用記録用インクの粘度は、25℃で通常0.7〜15mPa・s、好ましくは1〜10mPa・sであり、当該インクの表面張力は、25℃で通常20〜70dyn/cm、好ましくは25〜60dyn/cm、更に好ましくは30〜40dyn/cmである。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、これにより本発明が制限されるものではない。なお、以下の記載において「%」および「部」は、「質量%」および「質量部」を表わす。
実施例の記載における各測定項目は下記のようにして求めた。
<粒子径(外径)>
日本電子データム株式会社製の分析走査電子顕微鏡(JSM−6360LA)を用いて粒子外径を測定した。
<ポリマー層の厚み、中空率>
株式会社日立ハイテクフィールディング製 透過型電子顕微鏡(日立H−7650)を用いてポリマー層形成前後の粒子の内径および外径を測定した。
中空率は、下記の式を用いて算出した。
中空率(%)=粒子内径体積/粒子外径体積×100
<L* 値>
セイコーエプソン社製のインクジェットプリンター(EM−930)を用いてケントラシャNo.402(黒紙)に印字し、コニカミノルタカメラ株式会社製の彩色差計(CR331)を用いて45°の角度で双方向より試料を照射し、垂直方向の反射光からL* 値を測定した。L* 値は、白色インクの「白さ」を評価するものであり、L* 値が高い程、良好な「白さ」を備えたものと判断される。
<接着性>
* 値の測定に用いた印字物を、東洋精機株式会社製 ROTARY ABRATION TESTERを用いて、以下のように耐擦性を評価した。
評価用サンプルを直径11cmの円形に切り抜き、本体の回転盤に固定した。付属の磨耗輪を取り付け、250gの加重をかけた後、回転盤を60rpmの速度で1分間回転させ、表面の傷の付き具合により以下の基準で耐擦性を評価した。
「A」:印字面に傷がつかず、外観良好
「B」:印字面に傷または剥離が一部あり
「C」:印字面に傷または剥離が大きくあり
<粘度>
東機産業社製 E型粘度計(RE−80L)を用いて測定した。
<沈降性(長期保存安定性)>
試料を常温で3ヶ月間放置したものをマグネチックスターラーを用い攪拌し、再分散性を目視評価した。
「A」:分離が見られず、再分散可能
「B」:分離が見られ、再分散も不可能
<微粒子状の異種重合体(ad )の製造>
下記のように、2段シード重合法により、微粒子状の異種重合体(ad )を調製した。これは、均一な粒子径分布をもつ異種重合体(ad )を調製するためである。
〔第1段目の重合〕
水285部と、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.4部を反応器に仕込み、攪拌を開始した。これに、窒素雰囲気下で温度80℃で過硫酸ナトリウム1.0部を添加し、スチレン94部、メタクリル酸6部およびt−ドデシルメルカプタン5部からなるモノマー混合物を2.5時間連続して滴下し、滴下終了後3.0時間にわたり重合処理を行った。得られたポリマー粒子は平均粒子径0.14μm、かつ粒子径分布がシャープなものであった。GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量5,000であった。
〔第2段目の重合〕
水285部と、第1段目の重合で得られたポリマー粒子を10部(固形分換算)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム0.02部を反応器に仕込み攪拌を開始した。窒素雰囲気下で温度85℃で過硫酸ナトリウム0.6部を添加し、スチレン93部、アクリロニトリル1部、メタクリル酸6部およびチオグリコール酸2−エチルヘキシル9部からなるモノマー混合物を3.0時間連続して滴下し、滴下終了後3.0時間にわたり重合処理を行った。得られたポリマー粒子は平均粒子径0.32μm、かつ粒子径分布がシャープなものであった。GPCによるポリスチレン換算の数平均分子量7,000であった。
これを異種重合体(ad )とする。
<中空基材粒子(A−1)の製造>
上記で得られた異種重合体(ad )をシードポリマー粒子として用い、このポリマー粒子を18部(固形分換算)、水430部、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル0.4部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を反応器に仕込み、攪拌を開始した。これにメタクリル酸メチル45部、スチレン9部、α−メチルスチレン5部、ジビニルベンゼン36部およびメタクリル酸5部からなるモノマー混合物を加えて撹拌を開始した。添加初期には液面上層部に上記物質のモノマ−溜りが目視で確認できたが、50℃で1 時間攪拌したところモノマ−溜りは存在せず、シードポリマー粒子にほぼ完全に吸収されたことが確認できた。窒素雰囲気下で、過硫酸ナトリウム0.3部を添加し、70℃まで昇温し、5時間重合処理したところ、水を粒子内部に含む中空粒子の分散液が収率99%で得られた。
この分散液を乾燥し、透過型電子顕微鏡で観察したところ、このポリマー粒子は、中央部が透けている完全な球形の中空ポリマー粒子であつた。この中空粒子は外径が0.6μm、内径が0.4μmであつた。これを中空基材粒子(A−1)とする。
<中空基材粒子(A−2)の製造>
異種重合体(ad )の量を3.0部(固形分換算)に変更したほかは、上記の中空基材粒子(A−1)と同様にして重合処理を行い、外径が1.0μm、内径が0.6μmである中空基材粒子(A−2)を得た。
<実施例1>
上記の中空基材粒子(A−1)をシード粒子としてその100部(固形分換算)と、水400部、過硫酸ナトリウム0.3部、ドデシルベンゼンスルホン酸0.05部を反応容器に入れて攪拌し、窒素雰囲気下で温度を90℃に上昇させ、これに下記のモノマー混合物を0.5時間にわたり連続して滴下した。
〔モノマー混合物〕
エチルアクリレート 5 部
メチルメタクリレート 5 部
アクリル酸 0.2 部
滴下終了後2時間その温度を保ち、その後冷却した。得られた分散体には凝固物は見られなかった。分散粒子の粒子径を測定したところ、0.62μmであった。
得られた分散体を乾燥し、透過型電子顕微鏡で観察したところ、中空基材粒子(A−1)の表面に共重合体の被膜が形成されていた。この中空被覆粒子は外径が0.62μm、内径が0.4μmであつた。また重合工程において新粒子の発生はなく、すべての粒子が中空を有していた。製造条件と結果を表1に示す。
〔インク組成物〕
上記の中空被覆粒子15%、トリエチレングリコールモノブチルエーテル5%、グリセリン5%を含有し、残部が水であるインク組成物を調製し、各種のインク物性について評価を行った。
<実施例2〜8>
実施例1において、一部の条件を表1に従って変更したことのほかは、実施例1と全く同様の操作を行った。製造条件と評価結果を表1に示す。

Figure 2009035672
<比較例1>
中空基材粒子(A−2)をシード粒子として使用し、その2部(固形分換算)と、水1000部、過硫酸ナトリウム0.3部、ドデシルベンゼンスルホン酸3.0部を反応容器に入れ、攪拌し、窒素雰囲気下で温度を90℃に上昇させ、次のモノマー混合物を0.5時間にわたり連続滴下した。
〔モノマー混合物〕
エチルアクリレート 200 部
メチルメタクリレート 200 部
アクリル酸 8 部
滴下終了後2時間その温度を保ち、その後冷却した。得られた分散体には凝固物はなかった。分散粒子の粒子径を測定したところ、5.9μmであった。
<比較例2>
中空被覆粒子の代わりに中空基材粒子(A−1)をそのままインク色材として用いた他は実施例1と同様にしてインク組成物を調製し、同様の評価を行った。
<比較例3>
中空被覆粒子の代わりに市販の酸化チタンをインク色材として用いた他は実施例1と同様にしてインク組成物を調製し、同様の評価を行った。
表1の結果から、本発明の実施例1〜8に係る中空被覆粒子によって調製されたインクは、優れた隠蔽性、接着性および沈降性を示すことが明らかである。特に、実施例1〜3のインクは、重合安定性も良好でL* 値の低下が少なく、接着性が優れているものである。また、実施例4および5のインクは、重合安定性が若干劣るものであるが、インク物性は優れたものである。
実施例6のインクは、中空被覆粒子における被膜の厚みが小さいために、接着性が若干劣っている。また、実施例7のインクは、中空被覆粒子の被膜の厚みが大きいために、接着性が良好であるが、L* 値が若干低いものとなっている。
実施例8のインクは、中空被覆粒子の被膜を形成する共重合体がガラス転移温度Tgが高いものであるために、接着性が若干低下している。
また、本発明の実施例1〜8の中空被覆粒子は、、比較例3の酸化チタンに比べ沈降性すなわち長期の保存安定性に優れたものである。
比較例1のインクは、中空被覆粒子の粒子径(外径)が大きいものであるため、重合安定性が悪く、またL* 値、インク粘度、沈降性が劣るものである。
比較例2のインクは、共重合体の被膜が形成されていない中空基材粒子(A−1)をそのまま用いた場合であって、L* 値および沈降性は良好であるが、接着性が劣っていることが理解される。
比較例3のインクは、市販の酸化チタンを用いたインクジェット用白色インクであり、L* 値は良好であるが、接着性、沈降性が劣っている。

Claims (6)

  1. 個数平均粒子径が0.05〜3.0μmの範囲にある高架橋重合体よりなる中空基材粒子(A)の表面に、不飽和カルボン酸モノマー0.5〜80質量%およびこれと共重合可能な他のモノマー20〜99.5質量%よりなるモノマー混合物(B)による共重合体の被膜が形成されてなり、個数平均粒子径が0.1〜5.0μm、中空率が13〜61%の範囲にある中空被覆粒子よりなることを特徴とするインクジェット用白色インク用中空粒子。
  2. 中空基材粒子(A)を形成する高架橋重合体が
    (1)親水性の非架橋性モノマー(a1)20〜95質量%、架橋性モノマー(a2)5〜80質量%およびこれらのモノマーと共重合可能な他の共重合性モノマー(a3)0〜70質量%よりなるモノマー組成物による共重合体(a)100質量部と、
    (2)当該共重合体(a)とは異なる異種重合体(ad )1〜100質量部と
    を含有してなることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用白色インク用中空粒子。
  3. 中空基材粒子(A)100質量部に対するモノマー混合物(B)による共重合体の被膜の割合が3〜18質量部であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインクジェット用白色インク用中空粒子。
  4. モノマー混合物(B)による共重合体は、そのガラス転移温度Tgが110℃以下のものであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のインクジェット用白色インク用中空粒子。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のインクジェット用白色インク用中空粒子を製造する方法であって、
    個数平均粒子径が0.05〜3.0μmの範囲にある高架橋重合体よりなる中空基材粒子(A)の存在下において、不飽和カルボン酸モノマー0.5〜80質量%およびこれと共重合可能な他のモノマー20〜99.5質量%よりなるモノマー混合物(B)を、前記中空基材粒子(A)とモノマ−混合物(B)の合計100質量部当り5質量部以下の乳化剤(C)の存在下において重合させる工程を含むことを特徴とするインクジェット用白色インク用中空粒子の製造方法。
  6. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のインクジェット用白色インク用中空粒子を含有することを特徴とするインクジェット用白色インク。
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