JP2009032939A - 窒化物半導体装置および窒化物半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Masanori Fukushima
正憲 福島
Atsushi Yamada
篤志 山田
Katsuya Samonji
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Abstract

【課題】p型窒化物半導体層と電極との間の抵抗を低く保つことができる。
【解決手段】窒化物半導体装置では、p型窒化物半導体層101の上にp型電極層103が形成されており、p型電極層103では、水素透過電極層102と水素蓄積電極層104とが順に積層されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置、特にIII-V 族半導体層を備えた窒化物半導体装置に関し、発光素子の低電圧動作を目的とする窒化物半導体装置に関する。
従来、光記録技術におけるデータの読み出しまたは書き込みの基幹素子としてAlGaAs系赤外レーザ素子またはInGaP系赤色レーザ素子などのIII−V族化合物半導体レーザ素子が用いられている。近年、データの大容量化もしくは高精細化、または発光デバイスの高機能化に伴い、GaN系半導体を用いた紫外もしくは青色で発光する半導体レーザまたは発光ダイオードなどの発光素子が実用化されている。
このような発光素子を量産して産業の発達に貢献するためには、より低電圧で発光素子を駆動させることができる電極を実現させることが好ましい。一般にp型窒化物半導体はn型窒化物半導体に比べて高抵抗であるので、p型窒化物半導体層とp型電極との低電圧化が重要となる。
p型窒化物半導体の抵抗が高くなる要因としては、キャリアガスまたは反応ガスとして水素が含まれたガスを用いてp型窒化物半導体層を形成すると、水素がp型窒化物半導体層にドープされてp型不純物と結合し、p型不純物が電気的に不活性な状態となり、その結果、キャリア密度が減少してしまうからである,と考えられている。
これに対して、特許文献1では、水素透過性電極をp型電極として用いそのp型電極をp型窒化物半導体層の上に形成する。これにより、p型窒化物半導体層内における水素濃度を減少させることができるので、キャリア密度の増加を図ることができ、p型窒化物半導体層とp型電極との低電圧化を実現することができる、と同文献には記載されている。
特開平11−177134号公報
特許文献1には、上述のように、p型窒化物半導体層とp型電極との低抵抗化を図ることができると記載されている。しかし、特許文献1の構成では、半導体装置の製造中などに、水素がp型電極からp型窒化物半導体層へ再び戻る場合があり、p型窒化物半導体層とp型電極との間の抵抗が再び高くなる場合がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、p型窒化物半導体層とp型電極との間の抵抗を低く保つことにある。
本発明の窒化物半導体装置は、p型窒化物半導体層と、p型窒化物半導体層とオーミック接合するp型電極層とを備えている。p型電極層は、p型窒化物半導体層に接する水素透過電極層と、水素透過電極層に接する水素蓄積電極層とを有する。
この構成によれば、製造時などにp型窒化物半導体層にドープされた水素は、p型窒化物半導体層から水素透過電極層を透過して水素蓄積電極層へ移動し、水素蓄積電極層に蓄積される。その結果、p型窒化物半導体層における水素濃度を減少させることができるので、p型窒化物半導体層とp型電極層とのオーミック接合の特性を向上させることができ、p型窒化物半導体層とp型電極層との低抵抗化を図ることができる。
また、水素は水素蓄積電極層に蓄積されるので、水素が水素蓄積電極層からp型窒化物半導体層へ戻ることを抑制できる。よって、p型窒化物半導体層とp型電極層との間の抵抗が再び高くなることを抑制でき、p型窒化物半導体層とp型電極層との間の抵抗を低く保つことができる。
さらには、水素が装置の外から装置内へ混入した場合であっても、その水素は水素蓄積電極層に蓄積されるので、水素がp型窒化物半導体層へ進入することを防止できる。よって、水素が装置の外から装置内へ混入した場合であっても、p型窒化物半導体層とp型電極層との間の抵抗が高くなることを抑制できる。
本発明の窒化物半導体装置では、水素蓄積電極層は、水素透過電極層を透過した水素を蓄積し、水素蓄積電極層では、水素透過電極層との界面から層厚方向に沿って離れるにつれて水素濃度が増加することが好ましい。例えば、水素蓄積電極層では、水素透過電極層との界面とは反対側の面における水素濃度は、水素透過電極層との界面における水素濃度の3倍以上である。
この構成によれば、水素は、水素透過電極層内よりも、p型窒化物半導体層に直接接触していない水素蓄積電極層内に、多く存在している。よって、水素が水素蓄積電極層からp型窒化物半導体層へ戻ることを抑制できる。
本発明の窒化物半導体装置では、水素蓄積電極層における水素の平均濃度は、水素透過電極層における水素の平均濃度よりも高いことが好ましい。
この構成によれば、水素は、水素透過電極層内よりも、p型窒化物半導体層に直接接触していない水素蓄積電極層内に、多く存在している。よって、水素が水素蓄積電極層からp型窒化物半導体層へ戻ることを抑制できる。
本発明の窒化物半導体装置では、水素透過電極層は第1金属からなり、水素蓄積電極層は第2金属からなり、第2金属と水素との結合エネルギーは第1金属と水素との結合エネルギーよりも0.2eV以上大きいことが好ましい。
この構成によれば、水素蓄積電極層に蓄積された水素が窒化物半導体層へ戻ることを抑制できる。
水素透過電極層は、例えば、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、インジウム(In)、錫(Sn)、白金(Pt)、および金(Au)のうち少なくとも1種よりなることが好ましい。
この構成によれば、水素はp型窒化物半導体層から水素透過電極層へ移動する。よって、p型窒化物半導体層と水素透過電極層との間の低抵抗化を図ることができる。
本発明の窒化物半導体装置では、水素透過電極層の層厚は50nm以下であることが好ましい。
この構成によれば、水素透過電極層を窒化物半導体層に良好に密着させることができるとともに、水素をp型窒化物半導体層から水素蓄積電極層へ透過させやすい。
本発明の窒化物半導体装置では、水素蓄積電極層の層厚は30nm以上であることが好ましい。
この構成によれば、水素蓄積電極層は、水素を十分に蓄積することができる。
本発明の窒化物半導体装置の製造方法は、p型不純物がドープされたp型窒化物半導体層を形成する工程(a)と、p型窒化物半導体層の上にp型電極層を形成して積層体を形成する工程(b)と、積層体を加熱する工程(c)とを備えている。工程(a)では、水素がp型窒化物半導体層に混入する。工程(b)では、p型窒化物半導体層の上に水素透過電極層および水素蓄積電極層を順に形成する。工程(c)では、水素を、p型窒化物半導体層から水素透過電極層を透過させて水素蓄積電極層へ移動させ、水素蓄積電極層に蓄積させる。
この製造方法によれば、窒化物半導体層における水素濃度を低下させることができる。
本発明の窒化物半導体装置の製造方法では、工程(c)において、積層体を50℃以上700℃以下の温度で加熱し、p型窒化物半導体層における水素濃度を5.0×1018cm−3以下に減少させることが好ましい。
本発明によれば、p型窒化物半導体層とp型電極との間の抵抗を低く保つことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施形態に限定されない。
《発明の実施形態1》
図1は、実施形態1における窒化物半導体装置のp型電極層103付近の断面図である。
本願発明者らは、本願を完成させるにあたり、以下に示す方法に従って窒化物半導体装置を作製し、窒化物半導体装置における水素濃度を測定した。
まず、GaN層もしくはAlGaN層を形成してそのGaN層もしくはAlGaN層にp型不純物(例えば、MgまたはBe)をドープした。これにより、p型窒化物半導体層101が形成された。このとき、キャリアガスとして水素ガスを用い反応ガスとしてアンモニアガスを用いてp型窒化物半導体層101を形成したので、p型窒化物半導体層101には水素ガスもしくはアンモニアガス由来の水素201(図2(a)および(b)に図示)がドープされた。
次に、p型窒化物半導体層101の上に、p型電極層103を形成した。具体的には、p型窒化物半導体層101の上に約40nmの厚みを有するPd電極102を形成し、Pd電極102の上に約30nmの厚みを有するPt電極104を形成した。
その後、300℃で加熱処理を行った。これにより、本実施形態にかかる窒化物半導体装置を作製することができた。
図2(a)および(b)を用いて、加熱による水素201の挙動を説明する。図2(a)には加熱による水素201の挙動を模式的に示し、図2(b)には加熱後における水素201の所在を模式的に示す。
加熱前では、図2(a)に示すように、キャリアガスまたは反応ガス由来の水素201は、p型窒化物半導体層101とPd電極102との界面111付近に存在しており、p型窒化物半導体層101内のp型不純物と結合している。
(熱エネルギー)>(p型不純物と水素との結合エネルギー)となるように加熱すると、p型不純物と水素201との結合が解離され、水素201は図2(a)に示すようにp型窒化物半導体層101からPd電極102に移動する。水素201は、Pdと結合することができるが、(熱エネルギー)>(Pdと水素との結合エネルギー)となるように加熱していればPdと結合することなくPd電極102を透過する。この場合、Pd電極102は、水素201をp型窒化物半導体層101からPt電極104へ透過させるための電極層として機能する。
Pd電極102を透過した水素201は、Pt電極104へ移動する。(熱エネルギー)<(Ptと水素との結合エネルギー)となるように加熱していれば、水素201はPtと結合されて図2(b)に示すようにPt電極104に蓄積される。この場合、Pt電極104は、水素201を蓄積するための電極層として機能する。
その後、加熱を終了して他の製造工程を行う。(Pdと水素との結合エネルギー)<(Ptと水素との結合エネルギー)であるのでPtと水素201との結合を解離するためには非常に大きなエネルギーが必要となり、Ptと水素201との結合を維持することができる。また、Ptと水素201との結合が解離された場合であっても、Pt電極104とp型窒化物半導体層101との間にはPd電極102が設けられているのでその水素201はPd電極102へ移動してPdと結合する。以上より、水素201がPt電極104からp型窒化物半導体層101へ戻ることを抑制できる。
このようにして、p型窒化物半導体層101に接触していないPt電極104に水素201を蓄積することができるので、p型窒化物半導体層101における水素201の濃度を低く保つことができる。よって、p型窒化物半導体層101とPd電極102との間の接触抵抗を小さく抑えることができる。
実際、作製した窒化物半導体装置のp型窒化物半導体層101における水素濃度を加熱前と加熱後とにおいて分析すると、加熱によりp型窒化物半導体層101における水素濃度を低くすることができた。図3には、SIMS(Secondary Ion Mass Spectrometry)を用いてp型窒化物半導体層101、Pd電極102およびPt電極104における水素濃度を分析した結果を示す。
図3では、縦軸は水素濃度であり、横軸はPt電極104の上面113からの深さである。また、図3に示す界面1はp型窒化物半導体層101とPd電極102との界面111であり、界面2はPd電極102とPt電極104との界面112であり、界面3はPt電極104の上面113である。なお、本分析では、Pt電極104の上にダミー層を形成しているので、図3では、界面3よりも上に層が存在している。
Pt電極104(図3中における界面2から界面3までの層)に注目すると、加熱前においては界面2と界面3とでは水素濃度はほぼ同じ値を示したが、加熱後においては界面2から界面3に向かうにつれて水素濃度は増加した。また、p型窒化物半導体層101における水素濃度は、加熱後の方が加熱前に比べて減少し、具体的には、4.5×1018cm−3にまで減少した。
以上をまとめると、本実施形態にかかる窒化物半導体装置では、p型窒化物半導体層101を形成する際に水素201がp型窒化物半導体層101にドープされるが、その後加熱すると水素201はp型窒化物半導体層101からPd電極102を透過してPt電極104へ移動してPt電極104で蓄積される。
また、(Pdと水素との結合エネルギー)<(Ptと水素との結合エネルギー)であるのでPtと水素201との結合を解離することは容易ではなく、また、Pt電極104とp型窒化物半導体層101との間にPd電極102が設けられているので、水素201がPt電極104からp型窒化物半導体層101へ戻ることを抑制できる。
さらに、例えば窒化物半導体装置の製造プロセス中(特に、拡散プロセス中)などに、水素が窒化物半導体装置の外から進入する場合がある。このような場合であっても、この水素はPt電極104に蓄積されるので、この水素がp型窒化物半導体層101にドープされることを抑制できる。
以下では、本実施形態にかかる窒化物半導体装置において、Pd電極102と、Pt電極104と、水素濃度とを具体的に示す。
まず、Pd電極102について示すと、その層厚は50nm以下であることが好ましい。Pd電極102の層厚が50nm以下であれば、水素201をp型窒化物半導体層101からPt電極104へ容易に透過させることができ、また、p型窒化物半導体層101とPd電極102との密着性を向上させることができる。Pd電極102は、水素201を容易に透過させるという観点からは薄い方が好ましいが、p型窒化物半導体層101とPt電極104との接触を回避するためには厚い方が好ましい。本願発明者らは、Pd電極102の層厚が3nm程度であればp型窒化物半導体層101とPt電極104との接触を回避できる,と考えている。よって、Pd電極102の層厚は、3nm以上50nm以下であることが好ましく、より好ましくは5nm以上40nm以下である。
Pd電極102は、上述のように水素透過電極層として機能すればよい。水素透過電極層としては、(p型不純物と水素との結合エネルギー)<(第1金属Mと水素との結合エネルギー)を満たすような第1金属Mであればよく、第1金属Mとしては、Pd以外に、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、銀(Ag)、インジウム(In)、錫(Sn)、白金(Pt)、および金(Au)の少なくとも一種を用いることができる。
次に、Pt電極104について示すと、その層厚みは30nm以上であることが好ましい。Pt電極104の層厚が30nm以上であれば、Pt電極104は水素を十分に蓄積させることができるので、p型窒化物半導体層101とPd電極102との間の抵抗を小さくすることができる。Pt電極104の層厚の上限は特に制限されないが、電極が厚くなりすぎると剥がれが生じやすいなどの理由から、10μm以下であることが好ましい。
Pt電極104は、上述のように水素蓄積電極層として機能すればよく、水素蓄積電極層の材質はPtに限定されない。(第1金属Mと水素との結合エネルギー)<(第2金属Mと水素との結合エネルギー)を満たせばよく、その差が0.2eV以上であれば好ましい。例えば、第1金属MとしてPdを用いた場合には、第2金属Mとしては水素との結合エネルギーが2.63eV以上であればよいので、表1に示すように、錫(Sn)、ガリウム(Ga)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、ゲルマニウム(Ge)または白金(Pt)を選択すればよい。その中でも、第2金属MとしてPtを選択すると結合エネルギー差が最も大きくなるので、Ptを選択することが好ましい。
Figure 2009032939
続いて、水素濃度について示すと、以下に示すように水素濃度が設計されているので水素201がPt電極104からp型窒化物半導体層101へ戻ることを抑制できる。よって、このような水素濃度を有するPd電極102およびPt電極104をコンタクト層(p型窒化物半導体層)101の上に形成することにより、安定かつ低抵抗な電極を実現することができる。
具体的には、Pt電極104では、Pt電極104における水素濃度は、界面112から界面113へ向かうにつれて高いことが好ましい。Pt電極104の上面113(界面3)における水素濃度は、図3ではPt電極104とPd電極102との界面112(界面2)における水素濃度の約5倍程度であるが、Pt電極104とPd電極102との界面112(界面2)における水素濃度の3倍以上である。
また、Pd電極102とPt電極104とでは、Pt電極104における水素濃度の平均値はPd電極102における水素濃度の平均値よりも高いことが好ましい。
さらには、加熱後のp型窒化物半導体層101における水素濃度としては、5.0×1018cm−3以下にまで減少していることが好ましく、例えば上述のように4.5×1018cm−3以下にまで減少していればよい。
本実施形態にかかる窒化物半導体装置の製造方法において、加熱温度としては、水素201とp型ドーパントとの結合を解離することができる温度であればよく、水素201とPdとの結合を解離することができる温度であればよく、さらには、水素201とPtとの結合が解離されない温度であればよい。よって、加熱温度としては、上述の300℃に限定されず、50℃以上700℃以下であることが好ましい。
なお、本実施形態では、Pt電極104の上に別の電極をさらに形成してもよい。
また、本実施形態にかかるp型電極層103は、半導体レーザなどの発光装置に設けられていることが好ましい。このような発光装置は、基板と、n型およびp型窒化物半導体層と、発光層と、n型およびp型電極層とを有していることが好ましい。具体的には、基板の上にはn型窒化物半導体層、発光層およびp型窒化物半導体層が順に設けられており、n型電極層はn型窒化物半導体層の上に設けられており、p型電極層はp型窒化物半導体層の上に設けられていることが好ましい。
《発明の実施形態2》
上記実施形態1と実施形態2とでは、Pd電極102およびPt電極104の形成方法が相異なる。
Pd電極102をAr等の不活性ガス雰囲気中のプラズマスパッタリング法を用いて形成し、Pt電極104を水素雰囲気中のプラズマスパッタリング法を用いて形成する。これにより、あらかじめ水素濃度の高いPt電極104をPd電極102の上に形成することができる。このようにしてPt電極104を形成した場合であっても、窒化物半導体装置の製造工程(特に、拡散プロセス)において外部からp型窒化物半導体層101へ水素が進入することを防止できる。
本発明の窒化物半導体装置は水素透過電極層と水素蓄積電極層とを備え、p型窒化物半導体層にドープされた水素は水素透過電極層を透過して水素蓄積電極層に蓄積される。これにより、本発明の窒化物半導体装置では安定かつ低抵抗な電圧特性を実現することができるので、本発明は長寿命且つ高出力な窒化物半導体装置に有用である。
本発明における窒化物半導体装置のp型電極層付近の断面図である。 (a)は加熱による水素の挙動を模式的に示し、(b)は加熱後における水素の所在を模式的に示す。 実施形態1におけるp型窒化物半導体層およびp型電極層における水素濃度のSIMSデータを示すグラフ図である。
符号の説明
101 p型窒化物半導体層
102 Pd電極(水素透過電極層)
103 p型電極層
104 Pt電極(水素蓄積電極層)
201 水素

Claims (10)

  1. p型窒化物半導体層と、
    前記p型窒化物半導体層とオーミック接合するp型電極層とを備え、
    前記p型電極層は、前記p型窒化物半導体層に接する水素透過電極層と、前記水素透過電極層に接する水素蓄積電極層とを有する、窒化物半導体装置。
  2. 前記水素蓄積電極層は、前記水素透過電極層を透過した水素を蓄積し、
    前記水素蓄積電極層では、前記水素透過電極層との界面から層厚方向に沿って離れるにつれて、水素濃度が増加する、請求項1に記載の窒化物半導体装置。
  3. 前記水素蓄積電極層では、前記水素透過電極層との界面とは反対側の面における水素濃度は、前記水素透過電極層との界面における水素濃度の3倍以上である、請求項2に記載の窒化物半導体装置。
  4. 前記水素蓄積電極層における水素の平均濃度は、前記水素透過電極層における水素の平均濃度よりも高い、請求項1から3の何れか1つに記載の窒化物半導体装置。
  5. 前記水素透過電極層は、第1金属からなり、
    前記水素蓄積電極層は、第2金属からなり、
    前記第2金属と水素との結合エネルギーは、前記第1金属と水素との結合エネルギーよりも0.2eV以上大きい、請求項1から4の何れか1つに記載の窒化物半導体装置。
  6. 前記水素透過電極層は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、インジウム(In)、錫(Sn)、白金(Pt)、および金(Au)のうち少なくとも1種よりなる、請求項1から5の何れか1つに記載の窒化物半導体装置。
  7. 前記水素透過電極層の層厚は、50nm以下である、請求項1から6の何れか1つに記載の窒化物半導体装置。
  8. 前記水素蓄積電極層の層厚は、30nm以上である、請求項1から7の何れか1つに記載の窒化物半導体装置。
  9. p型不純物がドープされたp型窒化物半導体層を形成する工程(a)と、
    前記p型窒化物半導体層の上にp型電極層を形成して、積層体を形成する工程(b)と、
    前記積層体を加熱する工程(c)とを備え、
    前記工程(a)では、水素が、前記p型窒化物半導体層に混入し、
    前記工程(b)では、前記p型窒化物半導体層の上に水素透過電極層および水素蓄積電極層を順に形成し、
    前記工程(c)では、前記水素を、前記p型窒化物半導体層から前記水素透過電極層を透過させて前記水素蓄積電極層へ移動させ、前記水素蓄積電極層に蓄積させる、窒化物半導体装置の製造方法。
  10. 前記工程(c)では、前記積層体を50℃以上700℃以下の温度で加熱し、前記p型窒化物半導体層における水素濃度を5.0×1018cm−3以下に減少させる、請求項9に記載の窒化物半導体装置の製造方法。
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