JP2009028186A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】排泄液の吸収性に優れるとともに、排泄液の逆戻りが有効に防止された吸収性物品を提供する。
【解決手段】本発明の吸収性物品1は、吸収体22と、吸収体22の表面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシート18と、吸収体22の裏面に配置され、液不透過性材料からなるバックシート20とを備えた吸収性物品1であって、吸収体22は、少なくとも着用者の排泄部位に対応する排泄領域に、吸収体22の表面から裏面に向けて孔部15が形成されたものであり、吸収体22の表面にはトップシート18が配置されるとともに、吸収体22の裏面には、少なくとも排泄領域における孔部15の開口部を覆うように拡散シート23が配置されており、この拡散シート23よりも上部で、且つ排泄領域よりも着用時における後方の領域に撥水性シート24が配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、吸収性物品に関する。更に詳しくは、排泄液の吸収性に優れるとともに、排泄液の逆戻りが有効に防止された吸収性物品に関する。
吸収性物品は、尿などの排泄液を吸収性する使い捨ておむつ(例えば、テープ型おむつ、パンツ型おむつ、尿パッド等)や、経血を吸収する生理用ナプキン、おりものを吸収するおりものシートなどで利用されている。例えば、乳幼児用、或いは高齢者・障害者等の成人用の吸収性物品として、トップシートと、バックシートと、両シートの間の一部に介装された吸収体とを備えた使い捨ておむつが用いられている。
このような吸収性物品、例えば、使い捨ておむつは、トップシートの表面を着用者の肌に接するように宛がって使用することにより、着用者の排泄した尿はトップシートを透過して、吸収体によって吸収・保持されるとともに、防漏性に優れたバックシートによって、排泄液の外部への漏洩が防止されるというものである。
従来の吸収性物品では、トップシートから浸透した排泄液を、吸収体の表面側(着用者の肌側)から、吸収体の吸収速度に合わせて吸収していた。しかしながら、吸収体の吸収速度を超える排泄速度、又は一度に大量の排泄液が排泄された場合は、トップシート上を排泄液が流れていくという現象が起きていた。このような場合には、吸収されずトップシート上を流れた排泄液により、着用者の肌の広い範囲を汚し、不快な感触を起こさせるばかりではなく、かぶれの原因となっていた。更に、トップシート上を流れた排泄液は、吸収性物品の外へ漏れてしまうということもあった。
一方、吸収性物品のトップシート側、即ち、吸収体の表面側から順次吸収される排泄液は、吸収体の厚さ方向で、吸収体の表面側に多く偏在し易かった。このため、着用者が体圧を掛けた場合等において、トップシート側から排泄液が逆戻りし易く、不快なだけでなく、かぶれ等の原因ともなっていた。
このようなことから、トップシートと吸収体の間に拡散層を配置した吸収性物品が提案されている(例えば、特許文献1参照)。これは、吸収体に吸収しきれない排泄液を拡散層内で分散させ、一時的に排泄液を保管するとともに、より広い範囲で分散吸収を促すことで、吸収速度を早めて、トップシート上での排泄液の流れを防いで、液漏れを防止するという効果があった。
特開平8−308873号公報
しかしながら、トップシートと吸収体の間に拡散層を配置した従来の吸収性物品においては、吸収体のトップシート側の表面における吸収面積を広げるだけであり、吸収速度を高める方法としては十分なものではないという問題があった。また、トップシートと吸収体の間に拡散層を配置したとしても、拡散した排泄液は吸収体の表面から吸収されるということは、拡散層のない吸収性物品と変わらないため、排泄液がトップシート側に偏在してしまい排泄液が逆戻りしやすいという問題は解決されていなかった。
また、上記したような吸収性物品において、排泄液を排泄部位以外の領域にて吸収させた場合、特に、着用時に体圧が掛かり易い臀部等の領域にて吸収させた場合に、排泄液が逆戻りし易くなってしまうという問題があった。
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたものであって、排泄液の吸収性に優れるとともに、排泄液の逆戻りが有効に防止された吸収性物品を提供するものである。
本発明者は、前記のような従来技術の課題を解決するために鋭意検討した結果、吸収体とトップシートとバックシートとを備えた吸収性物品において、上記吸収体として、少なくとも着用者の排泄部位に対応する領域(排泄領域)に、吸収体の表面から裏面に向けて吸収体を貫通する孔部が形成されたものを用い、更に、この吸収体の裏面には、少なくともこの排泄領域における孔部の開口部を覆うように拡散シートを配置するとともに、排泄領域よりも着用時における後方の領域に撥水性シートを配置することによって、上記課題が解決されることに想到し、本発明を完成させた。具体的には、本発明により、以下の吸収性物品が提供される。
[1] 吸収体と、前記吸収体の表面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の裏面に配置され、液不透過性材料からなるバックシートとを備えた吸収性物品であって、前記吸収体は、少なくとも着用者の排泄部位に対応する領域(排泄領域)に、前記吸収体の表面から裏面に向けて孔部が形成されたものであり、前記吸収体の表面には前記トップシートが配置されるとともに、前記吸収体の裏面には、少なくとも前記排泄領域における前記孔部の開口部を覆うように拡散シートが配置されており、前記拡散シートよりも上部で、且つ前記排泄領域よりも着用時における後方の領域に撥水性シートが配置されている吸収性物品(以下、「第一の吸収性物品」ということがある)。
[2] 前記トップシートは、前記吸収体の表面を被覆するとともに、前記吸収体の前記孔部の内周面、及び前記孔部から露出している前記拡散シートを被覆するものであり、前記トップシートと前記拡散シートとは、前記吸収体の裏面側の前記孔部の開口部にて接合されている前記[1]に記載の吸収性物品。
[3] 前記拡散シートと前記撥水性シートとは、吸収体の厚さ方向において、互いの一部が重なるように配置されている前記[1]又は[2]に記載の吸収性物品。
[4] 前記拡散シートは、前記吸収体の裏面に配置され、且つ、前記撥水性シートは、前記吸収体の表面に配置されている前記[1]又は[2]に記載の吸収性物品。
[5] 吸収体と、前記吸収体の表面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の裏面に配置され、液不透過性材料からなるバックシートとを備えた吸収性物品であって、前記吸収体は、第一の吸収体と第二の吸収体とを有し、前記第一の吸収体は、少なくとも着用者の排泄部位に対応する領域(排泄領域)に、前記第一の吸収体の表面から裏面に向けて孔部が形成されたものであり、前記第一の吸収体の表面には前記トップシートが配置されるとともに、前記第一の吸収体の裏面には、少なくとも前記排泄領域における前記孔部の開口部を覆うように拡散シートが配置されており、前記拡散シートよりも上部で、且つ前記排泄領域よりも着用時における後方の領域に撥水性シートが配置されている吸収性物品(以下、「第二の吸収性物品」ということがある)。
[6] 前記トップシートは、前記第一の吸収体の表面を被覆するとともに、前記第一の吸収体の前記孔部の内周面、及び前記孔部から露出している前記拡散シートを被覆するものであり、前記トップシートと前記拡散シートとは、前記第一の吸収体の裏面側の前記孔部の開口部にて接合されている前記[5]に記載の吸収性物品。
[7] 前記拡散シートと前記撥水性シートとは、互いの一部が重なるように前記第一の吸収体の裏面に配置されている前記[5]又は[6]に記載の吸収性物品。
[8] 前記拡散シートと前記撥水性シートとは、前記第一の吸収体の裏面のそれぞれ異なる領域に配置されている前記[5]又は[6]に記載の吸収性物品。
[9] 前記第一の吸収体は、前記孔部が前記第一の吸収体の長手方向に二個形成されたものである前記[5]〜[8]のいずれかに記載の吸収性物品。
[10] 吸収体と、前記吸収体の表面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の裏面に配置され、液不透過性材料からなるバックシートとを備えた吸収性物品であって、前記吸収体の内部には、少なくとも着用者の排泄部位に対応する領域(排泄領域)に拡散シートが配置されており、前記拡散シートよりも上部で、且つ前記排泄領域よりも着用時における後方の領域に撥水性シートが配置されており、前記吸収体には、前記吸収体の表面から、前記吸収体の内部に配置された前記拡散シートの表面に向けて孔部が形成されている吸収性物品(以下、「第三の吸収性物品」ということがある)。
[11] 前記トップシートは、前記吸収体の表面を被覆するとともに、前記吸収体の前記孔部の内周面、及び前記孔部から露出している前記拡散シートを被覆するものであり、前記トップシートと前記拡散シートとは、前記吸収体内部の前記孔部の開口部にて接合されている前記[10]に記載の吸収性物品。
[12] 前記拡散シートと前記撥水性シートとは、互いの一部が重なるように前記吸収体の内部に配置されている前記[10]又は[11]に記載の吸収性物品。
[13] 前記拡散シートと前記撥水性シートとは、前記吸収体の内部のそれぞれ異なる領域に配置されている前記[10]又は[11]に記載の吸収性物品。
[14] 前記吸収体は、前記孔部が前記吸収体の長手方向に二個形成されたものである前記[10]〜[13]のいずれかに記載の吸収性物品。
本発明の吸収性物品(第一〜第三の吸収性物品)は、排泄液の吸収性に優れたものであるとともに、排泄液の逆戻りを有効に防止することができる。即ち、本発明の第一の吸収性物品は、排泄液を吸収体のトップシート側の面(表面)における排泄部位にて吸収させるとともに、その排泄液の一部を吸収体の孔部を通過させて拡散シートに浸透させることにより、この拡散シートを経由させて吸収体の裏面から排泄液を吸収させることができる。このように、排泄液をより広い領域で吸収させることができるため、排泄液の吸収速度が高く、吸収性に優れている。
更に、この吸収体には、拡散シートよりも上部で、且つ排泄領域よりも着用時における後方の領域に撥水性シートが配置されているため、着用時に体圧が掛かり易く、排泄液が逆戻りし易い臀部の領域においては、吸収体の表面に排泄液が滲み出すことを制限することができ、排泄液の逆戻りを有効に防止することができる。
また、第二及び第三の吸収性物品は、上記した第一の吸収性物品と同様の効果を得ることができるとともに、この第二及び第三の吸収性物品においては、拡散シートの裏面側からも排泄液を吸収体に吸収させることができるため、吸収性物品の吸収性を更に向上させることができる。
以下、本発明の吸収性物品(第一〜第三の吸収性物品)を実施するための最良の形態について図面を参照しつつ具体的に説明する。但し、本発明はその発明特定事項を備える吸収性物品を広く包含するものであり、以下の実施形態に限定されるものではない。
[1]吸収性物品:
本発明の吸収性物品(第一〜第三の吸収性物品)は、吸収体と、前記吸収体の表面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の裏面に配置され、液不透過性材料からなるバックシートとを備えた吸収性物品である。
このような吸収性物品は、尿などの排泄液を吸収性する使い捨ておむつ(例えば、テープ型おむつ、パンツ型おむつ、尿パッド等)や、経血を吸収する生理用ナプキン、おりものを吸収するおりものシート等として利用することができる。
[1−1]第一の吸収性物品:
本発明の第一の吸収性物品は、図1〜図5に示す吸収性物品1のように、吸収体22と、吸収体22の表面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシート18と、吸収体22の裏面に配置され、液不透過性材料からなるバックシート20とを備えた吸収性物品1であって、吸収体22は、少なくとも着用者の排泄部位に対応する領域(以下、「排泄領域」ということがある)に、吸収体22の表面から裏面に向けて孔部15が形成されたものであり、吸収体22の表面にはトップシート18が配置されるとともに、吸収体22の裏面には、少なくとも前記排泄領域における孔部15の開口部を覆うように拡散シート23が配置されており、この拡散シート23よりも上部で、且つ前記排泄領域よりも着用時における後方の領域に撥水性シート24が配置されている。
ここで、図1は、本発明の第一の吸収性物品の一の実施形態を示す一部切り欠き平面図であり、第一の吸収性物品をトップシート側から見た状態を示す図である。また、図2は、図1に示す第一の吸収性物品をA−A’線に沿って切断した断面を示す概略断面図であり、図3は、図1に示す第一の吸収性物品をB−B’線に沿って切断した断面を示す概略断面図であり、図4は、図1に示す第一の吸収性物品をC−C’線に沿って切断した断面を示す概略断面図であり、図5は、図1に示す第一の吸収性物品をD−D’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。
このように構成することによって、本発明の第一の吸収性物品は、着用者から排泄された排泄液を、吸収体のトップシート側の面(吸収体の表面)から吸収させるとともに、その排泄液の一部を、孔部を通過させ、拡散シートを素早く通過させて拡散させることができ、吸収体の裏面側からも排泄液を吸収させることができる。このため、第一の吸収性物品は、実際に排泄液と接触し、その排泄液を吸収する部位の面積を増大させることが可能であり、吸収体の吸収速度を大きく向上させることができる。このため、本発明の第一の吸収性物品は、従来では処理することのできなかった大量の排泄液や、排泄速度の速い排泄液を良好に吸収し、液漏れを防止することができる。
また、本発明の第一の吸収性物品は、排泄液が一箇所に集中して吸収されることがないため、繰り返し排泄液が排泄された場合であっても、排泄領域における吸収体の吸収力の余力(以下、「吸収余力」ということがある)が残り易い。このため、例えば、着用者が吸収性物品に体圧を掛けた場合などでも、上記吸収余力が残っている場合には、吸収した排泄液が逆戻り(液戻り、ともいう)し難いため、べた付きが少なく、良好に使用することができる。
更に、上記したように拡散シートによって吸収体の裏面からも排泄液を直接吸収することができるため、吸収された排泄液が吸収体の表面側(即ち、着用者の肌側)に偏在することがなく、上記した排泄液の逆戻りを有効に防止することができる。
更に、本発明の第一の吸収性物品においては、吸収体の排泄領域(例えば、排尿部位)よりも着用時における後方の領域(例えば、後身頃)に撥水性シートが配置されているため、着用時に体圧が掛かり易く、排泄液が逆戻りし易い臀部等の領域においては、吸収体の表面側からの排泄液の逆戻りを有効に防止することができる。
更に、本発明の第一の吸収性物品においては、前記吸収体に形成された前記孔部を、その開口部が吸収体の長手方向に延びる細長形状とし、前記吸収体の長手方向に沿って形成することにより、この孔部によって吸収体が折り曲がり着用者の排尿部位に密着し易くすることができ、着用者に対するフィット性を向上させることができる。また、前身頃、股下部及び後身頃の各部から構成された使い捨ておむつとして用いた場合には、脚周りへのフィット性を向上させることができ、脚周りからの液漏れを有効に防止することも可能となる。
なお、本発明の吸収性物品においては、拡散シートとして、吸収性物品を構成する吸収体よりも液透過性の高いシートを用いてもよい。拡散シートと吸収体との液透過性を比較する方法としては、以下に示す方法を挙げることができる。
まず、本発明の吸収性物品に用いる吸収体(以下、「吸収体A」ということがある)と、同様の吸収体の上面に拡散シートを配置した吸収体(以下、「吸収体B」ということがある)との、二種類の吸収体を用意する。それぞれの吸収体(吸収体A,B)をトップシートとバックシートとの間に介装させて、排泄液に見立てた同量の生理食塩水を吸収させ、全ての生理食塩水が吸収体に吸収されるのにかかる時間(吸収時間)を測定する。
吸収体Bのほうが吸収時間が短い場合には、拡散シートの液透過性が、吸収体よりも高いということであり、逆に、吸収体Aのほうが吸収時間が短い場合には、拡散シートの液透過性が、吸収体よりも低いということである。
[1−1a]吸収体:
吸収体は、着用者の尿を吸収し、保持するための部材である。吸収体は、着用者の尿や体液を吸収し保持する必要から、吸収性材料によって構成される。
吸収体は、トップシートとバックシートとの間に挟み込まれ、トップシートとバックシートとの周縁部が封着されることによって、トップシートとバックシートとの間に介装される。従って、吸収体の周縁部にはトップシートとバックシートとの間に吸収体が介装されていないフラップ部が形成されているか、トップシートとバックシートとの少なくとも一方により吸収体縁部が包まれている。
そして、この吸収体には、その表面から裏面に向けて吸収体を貫通する孔部が形成されており、更に、この吸収体の表面にはトップシートが配置されるとともに、吸収体の裏面には、少なくとも前記排泄領域における孔部の開口部を覆うように拡散シートが配置されている。そして、この拡散シートよりも上部で、且つ、上記排泄領域よりも着用時における後方の領域に撥水性シートが配置されている。
なお、図示はしていないが、吸収体は高吸収性ポリマーの漏れを防止するためや、製造ライン上で、吸収体の変形を防止するために、キャリアーとしてシート状である親水性シート等で吸収体の裏面や側面を包む構成が一般的に採用されており、本発明の吸収性物品においても、このような親水性シート等で吸収体を包んでいてもよい。
吸収体全体の形状については特に制限はないが、従来の使い捨ておむつ、その他の吸収性物品において使用される形状、例えば、矩形状、砂時計型、ひょうたん型、T字型等を挙げることができる。
吸収体を構成する吸収性材料としては、一般的な吸収性物品、例えば、使い捨ておむつ等に通常使用される従来公知の吸収性材料、例えば、フラッフパルプ、高吸水性ポリマー(Super Absorbent Polymer;以下、「SAP」と記す)、親水性シート等を挙げることができる。フラッフパルプとしては木材パルプや非木材パルプを綿状に解繊したものを、SAPとしてはポリアクリル酸ナトリウムを、親水性シートとしてはティシュ、吸収紙、親水化処理を行った不織布を用いることが好ましい。また、吸収体の型崩れ対策として熱融着繊維等の合成繊維を含んでいてもよい。
これらの吸収性材料は、通常、単層ないしは複層のマット状として用いられる。この際、前記の吸収性材料のうち1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。中でも、フラッフパルプ100質量部に対して、10〜500質量部程度のSAPを併用したものが好ましい。この際、SAPはフラッフパルプの各マット中に均一に混合されていてもよいし、複層のフラッフパルプの層間に層状に配置されていてもよい。
なお、吸収体には、その表面側に(例えば、吸収体とトップシートとの間に)、尿や体液等の排泄液を拡散させるための他の拡散シート(以下、「表面側拡散シート」ということがある)を付帯的に配置してもよい。この表面側拡散シートを本発明の吸収性物品に付設すると、吸収体の吸収速度以上の勢いで排泄液が排泄された場合でも、表面側拡散シートで排泄液を一時的に保存したり、拡散させたりすることができるために、排泄液の吸収が間に合わずにトップシート上を流れて漏れることを防ぐ効果がある。
表面側拡散シートを構成する材料としては、吸収体の裏面に配置する拡散シートと同様に構成されたものを用いることができる。
吸収体に形成された孔部は、トップシートを透過して吸収体に到達した排泄液の一部が流入し、この孔部を通過した排泄液が拡散シートに浸透するような形状のものであれば特に制限はないが、例えば、吸収体の孔部は、その開口部が吸収体の長手方向に延びる細長形状であることが好ましい。
このように構成することによって、例えば、排泄部位である排尿領域に集中的に排泄液が流入したとしても、排泄液が細長形状の孔部を伝って長手方向に分散するため、吸収体の排泄領域のみに集中的に排泄液が吸収されるのを効果的に防止することができ、吸収体のより広い範囲を用いて排泄液を吸収させることができる。
また、上記したように、長手方向に沿って孔部を形成することによって、吸収性物品を孔部に沿って長手方向で折り曲げ易くなり、吸収性物品を排泄部位へ密着させ易くすることができる。更に、脚周りのフィット性も向上させることができる。このため、液漏れ防止の効果を更に向上させることができる。また、着用者の排泄部位から吸収性物品外部への距離が最も短い吸収体の幅方向への排泄液の流れを食い止めて、排泄液を長手方向に誘導して、股下部からの液漏れを防止することができる。また、吸収体の裏面に配置された拡散シートを経由させて吸収体の裏面から排泄液を吸収する際にも、排泄液が拡散し易くなり、効率よく排泄液を吸収させることができる。
なお、吸収体に複数の細長形状の孔部が形成されている場合には、それぞれの孔部の幅が同一であってもよいし、異なっていてもよい。なお、一つの孔部についても、同一の幅で長手方向に形成されたものであってもよいし、長手方向に孔部の幅が異なるように構成されたものであってもよい。
なお、特に限定されることはないが、排尿部位に形成される孔部の開口部が吸収体の長手方向に延びる細長形状である場合には、その幅が5〜35mmであることが好ましく、10〜25mmであることが更に好ましい。孔部の開口部の幅を5mm以上とすると、フィット性が良好になり、また、吸収体が膨潤したとしても孔部が塞がることがない。例えば、孔部の開口部の幅が狭すぎると、吸収体を孔部にて折り曲げて排尿部位に押し当てた際に、フィット性が低下することがある。また、孔部の開口部が小さすぎると、排泄液が孔部を通過し難くなることがある。更に、吸収体がよれたり型崩れしたりした場合や、吸収体が膨潤した場合に、孔部の周辺が崩れて孔部が塞がってしまい、十分な効果が得られなくなることがある。
一方、孔部の開口部の幅を35mm未満とすることによって、孔部を形成することによる吸収体の吸収力低下の影響を小さくすることができる。また、孔部からの吸収体の裂けを有効に防止することができる。例えば、開口部の幅が広すぎると、排尿部位における吸収体の吸収力が低下するとともに、この孔部から吸収体が裂け易くなってしまうことがある。
なお、図1〜図5に示す第一の吸収性物品1においては、吸収体22の長手方向の一方の端部側に、細長形状の孔部15が、吸収体22の幅方向に3個形成された例を示しているが、孔部15の数及び形成する位置については特に制限はなく、例えば、図6に示すように、開口部が吸収体22の長手方向に延びる細長形状の孔部15が、吸収体22の幅方向に2個形成されたものであってもよいし、例えば、図7に示すように、開口部が吸収体22の長手方向に延びる細長形状の孔部15が、吸収体22の幅方向の略中央部に、長手方向に沿って複数個(図7においては、3個)形成されたものであってもよい。
ここで、図6及び図7は、本発明の第一の吸収性物品の他の実施形態を示す一部切り欠き平面図である。なお、図6及び図7において、図1に示す吸収性物品の各要素と同様に構成されているものについては、同一の符号を付して説明を省略する。
また、吸収体の幅方向に複数の孔部を形成する場合には、複数の孔部の開口部が平行になるように形成する必要はなく、例えば、図8に示すように、吸収体22の側縁側の孔部15の開口部を長手方向の中心軸からずらして形成してもよい。また、例えば、開口部の形状を直線状のものとせずに、曲線状のものとしてもよい。例えば、図9においては、吸収体22の側縁側の孔部15の開口部の形状を曲線状(具体的には、円弧状)に形成した場合の例を示している。これらのように構成することによって、第一の吸収性物品を使い捨ておむつ等として用いた場合に、脚周り等に隙間ができ難く、脚周り等からの液漏れを有効に防止することも可能となる。
ここで、図8及び図9は、本発明の第一の吸収性物品の他の実施形態を示す一部切り欠き平面図である。なお、図8及び図9において、図1に示す吸収性物品の各要素と同様に構成されているものについては、同一の符号を付して説明を省略する。
なお、本発明の第一の吸収性物品においては、このような孔部が、少なくとも着用者の排泄部位に対応する領域(排泄領域)に形成されていれば、例えば、図示は省略するが、吸収体の長手方向の少なくとも一方の端部に掛かるように孔部が形成されていてもよい。また、図示は省略するが、非連続の孔部が吸収体の長手方向の両端部に掛かるように形成されていてもよい。勿論、吸収性物品における排泄部位に相当する領域のみに孔部が形成されていてもよい。
なお、このような孔部を形成する方法としては、吸収体を形成するフォーミングドラムに組み込む方法を挙げることができる。具体的には、吸収体の形状に積繊すべく形成されているフォーミングドラムの凹部の中に、孔部に相当する部分に凸部を形成しておき、吸収体の中にパルプ等が積繊されていない孔部を形成する方法である。
また、孔部のない吸収体を形成した後に、孔部に相当する部分を打ち抜き等の方法によって抜き取り、孔部を形成する方法もある。
上記したフォーミングドラムに組み込む方法では、孔部を打ち抜き等で除去する工程が必要ないため、トリムの処理も必要なく、孔部の形成が容易である。一方、上記した打ち抜き等により孔部を形成する方法では、開口部が小さな孔部や、複雑な形状の孔部を比較的容易に形成することができる。
[1−1b]拡散シート:
本発明の第一の吸収性物品に用いられる拡散シートは、吸収体の裏面に、少なくとも前記排泄領域における孔部の開口部を覆うように配置されたものである。そして、この拡散シートは、吸収体よりも液透過性の高いものであってもよく、このように構成することによって、吸収体の孔部に排泄液が流入した場合に、排泄液を吸収体に吸収されるよりも早く拡散シートに浸透させて拡散させることができる。
このような拡散シートとしては、親水性の不織布や多孔性プラスチックフィルム等を用いることができる。拡散シートを構成する主な繊維及び樹脂は、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン、ポリエステル、ナイロン等のポリアミド、アクリル、ビニロン、或いはこれらの複合繊維又は複合樹脂等を挙げることができる。不織布の場合、これらの繊維をサーマルボンド法、レジンボンド等のケミカルボンド法、ニードルパンチ法、スパンレース法などの方法で成形することによって拡散シートを得ることができる。特に好ましくは、サーマルボンド法の中でも熱風で形成する嵩高のカード熱風不織布や、ケミカルボンド法で目が粗く形成されたレジンボンド不織布を挙げることができる。その坪量は、10〜50g/mであることが好ましく、20〜35g/mであることが更に好ましい。また、多孔性プラスチックフィルムの場合は、その坪量は15〜60g/mであることが好ましく、20〜45g/mであることが更に好ましい。
なお、本発明の吸収性物品に用いられる拡散シートは、吸収体の孔部からの裂けを防止するために、湿潤強度が3.0N/25mm以上であることが好ましく、6.0N/25mm以上であることが更に好ましい。なお、湿潤強度は、JIS P8135に準拠して測定した値である。例えば、クレープ紙等は、湿潤強度が2.0N/25mm以下と弱いため、孔部で濡れると、孔部より裂けてしまうことがある。
拡散シートの幅方向の長さについては、少なくとも排泄領域における孔部の開口部を覆うように配置することが可能な大きさであれば特に制限はない。図1〜図5の吸収性物品1においては、吸収体22が砂時計型であり、この吸収体22の最も幅が狭い位置に相当する幅の、長方形の拡散シート23が配置された例を示している。
なお、本発明の吸収性物品においては、拡散シートの幅が、着用者の排泄部位に対応する領域(排泄領域)における幅の80%以下のものであることが好ましい。このように構成することによって、孔部を通過した排泄液が拡散シートによって吸収体の側縁を超えて拡散してしまうことを有効に防止することができる。また、比較的高価な拡散シートの使用量を少なくすることができ、吸収性物品をより安価なものとすることができる。なお、拡散シートは、上記排泄領域における幅の50%以上の幅のものであることが好ましく、65%以上の幅のものであることが更に好ましい。例えば、拡散シートの幅が、排泄領域における幅の50%未満であると、排泄液を十分に拡散させることができず、排泄液の吸収速度が低下してしまうことがある。
また、拡散シートは、吸収体の長手方向全体に亘って配置されていてもよいが、一部に配置されていてもよい。拡散シートの長手方向の長さについては、少なくとも前記排泄領域における孔部の開口部を覆うように配置することが可能な大きさであれば特に制限はないが、拡散シートの長さは、吸収体の長さの35%以上であることが好ましく、50%以上であることが更に好ましい。このように構成することによって、排泄液を良好に拡散させることができるとともに、吸収速度を良好に向上させることができる。
なお、拡散シートが吸収体の排泄領域よりも着用時の後方の領域に亘って配置される場合には、拡散シートと撥水性シートとが、吸収体の厚さ方向で、互いの一部が重なるように配置されていてもよい。このような場合には、例えば、吸収体の下面(裏面側)に配置された拡散シートによって、着用時における後方の領域まで排泄液が拡散吸収されるが、吸収体の上面(表面側)に配置された撥水シートによって、着用時における後方の領域での、吸収体表面からの排泄液の逆戻りを有効に防止することができる。
例えば、図10及び図11に示す吸収性物品1は、拡散シート23が、吸収体22の長手方向全体に亘って配置されるとともに、吸収体22の排泄領域よりも着用時における後方の領域において、撥水性シート24が、吸収体22の上面(表面側)に配置された場合の例を示している。このように構成することによって、製造時に拡散シートの位置合わせをしなくとも、少なくとも前記排泄領域における孔部の開口部を覆うように拡散シートを配置することができるため、吸収性物品を簡便に製造することが可能となる。
また、本発明の吸収性物品においては、拡散シートと撥水性シートとが、吸収体の厚さ方向において重ならないように配置されていてもよい。例えば、図12及び図13に示す吸収性物品1は、拡散シート23が、吸収体22の裏面の着用時における前方よりの領域に配置されており、撥水性シート24が、この拡散シート23が配置された領域よりも着用時における後方の領域に、吸収体の厚さ方向において拡散シート23と重ならないように配置された場合の例を示している。
ここで、図10は、本発明の第一の吸収性物品の他の実施形態を示す一部切り欠き平面図であり、第一の吸収性物品をトップシート側から見た状態を示す図であり、図11は、図10に示す第一の吸収性物品をE−E’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。また、図12は、本発明の第一の吸収性物品の他の実施形態を示す一部切り欠き平面図であり、第一の吸収性物品をトップシート側から見た状態を示す図であり、図13は、図12に示す第一の吸収性物品をF−F’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。
なお、拡散シートとして多孔性プラスチックフィルムを用いた場合には、この多孔性プラスチックフィルムの孔の形状は、漏斗状、即ち、多孔性プラスチックフィルムの表面側から裏面側に向かって、孔の開口部の大きさが漸減する形状であることが好ましい。このように構成することによって、多孔性プラスチックフィルムの孔から排泄液の通過が良好に行われるとともに、液戻りが軽減される。
また、拡散シートの厚みについては特に制限はないが、例えば、拡散シートとして多孔性プラスチックフィルムを用いた場合には、200〜1500μmであることが好ましく、350〜1200μmであることが更に好ましい。
通常、気孔径の大きな多孔性プラスチックフィルム等は、排泄液の拡散性には優れているが、トップシートの直下に配置した場合などでは、非孔部となるフィルムの上部に当たるトップシートに液が残り易く、表面のドライ感が悪くなることがあった。本発明の第一の吸収性物品は、吸収体に孔部が形成され、その孔部を覆うように拡散シートを配置する構成であるため、拡散シートが吸収体に対して十分な面積を設けて配置されながらも、トップシートと隔離した状態、又はトップシートに対しては限られた面積で接するように配置されるため、上記したようにトップシートの液残りが少なくなり、十分な拡散性を発揮させることができる。
また、吸収体裏面に配置する拡散シートは、着色されたものであってもよい。着色された拡散シートを用いることによって、吸収体の孔部をトップシート側から確認し易くなり、着用者が吸収性物品を用いる際に、吸収性物品を孔部に沿って折り曲げ易くなる。
[1−1c]撥水性シート:
撥水性シートは、拡散シートによって吸収体裏面から排泄液を吸収させた際に、排泄領域よりも着用時における後方の領域における排泄液の逆戻りを防止するためのものである。
従来の吸収性物品においては、吸収体の上面(表面側)に撥水性シートを配置した場合、排尿部近傍(前方)で吸収速度が間に合わずに広がった排泄液が、吸収性物品の後方まで流れてきた際に、かえって吸収の妨げになっていた。しかし、本発明の吸収性物品は、上記したように拡散シートを吸収体の裏面に配置することによって、吸収体の裏面からも排泄液を吸収することができるように構成されているため、前方で吸収速度が間に合わないことがない。このため、撥水性シートが吸収の妨げになることがない。一方、本発明の吸収性物品は、拡散シートの上部、例えば、吸収体の上面で、且つ排泄領域より後方の領域に撥水性シートを配置することによって、吸収体に体圧が掛かった場合に排泄液が逆戻りすることを防止することができる。
撥水性シートは、撥水性を有する不織布を用いることが好ましい。例えば、カードエンボスなどの短繊維不織布や、スパンボンドなどの長繊維不織布やSMS(スパンボンド/メルトブロー/スパンボンド)、SMMS(スパンボンド/メルトブロー/メルトブロー/スパンボンド)などを用いることができる。特に、不透液性が高いことから、SMS、SMMSなどの不織布を好適に用いることができる。
撥水性シートを配置する領域については、排泄領域よりも着用時における後方の領域であれば特に制限はないが、例えば、吸収性物品が使い捨ておむつ等の場合には、着用時に吸収体に体圧が掛かり易い臀部を含む領域に配置されていることが好ましい。このように構成することによって、吸収性物品の着用時、特に、長時間着用する場合や就寝時等において、臀部等の領域からの逆戻りを有効に防止することができる。
なお、本発明の吸収性物品においては、上記したように、拡散シートと撥水性シートとが、吸収体の厚さ方向において、互いの一部が重なるように配置されていてもよいし、拡散シートと撥水性シートとが重なり合わないように配置されていてもよい。吸収体の後方の吸収力を十分に活かすために、拡散シートが後方領域まで配置されており、拡散シートと撥水性シートとが、吸収体の厚さ方向に重なるように配置されていることが好ましい。
[1−2]第二の吸収性物品:
次に、本発明の第二の吸収性物品の一の実施形態について具体的に説明する。本発明の第二の吸収性物品は、図14及び図15に示すように、吸収体62と、吸収体62の表面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシート18と、吸収体62の裏面に配置され、液不透過性材料からなるバックシート20とを備えた吸収性物品61であって、吸収体62は、第一の吸収体62aと第二の吸収体62bとを有し、第一の吸収体62aは、少なくとも着用者の排泄部位に対応する領域(排泄領域)に、第一の吸収体62aの表面から裏面に向けて孔部65が形成されたものであり、第一の吸収体62aの表面にはトップシート18が配置されるとともに、第一の吸収体62aの裏面には、少なくとも前記排泄領域における孔部65の開口部を覆うように拡散シート63が配置されており、この拡散シート63よりも上部で、且つ前記排泄領域よりも着用時における後方の領域に撥水性シート64が配置されている吸収性物品61である。
即ち、本発明の第二の吸収性物品は、これまでに説明した第一の吸収性物品における吸収体の裏面側に、更に別の吸収体(第二の吸収性物品における第二の吸収体)を備え、これらの吸収体の間に、拡散シートが配置され、且つ、排泄領域よりも着用時における後方の領域に撥水性シートが配置された吸収性物品である。このように構成することによって、上記した第一の吸収性物品と同様の効果を得ることができる。また、本発明の第二の吸収性物品は、吸収体全体の吸収力を増大させることができるとともに、第一の吸収体の孔部から拡散シートに到達した排泄液を、第一の吸収体の裏面と第二の吸収体の表面とにて吸収させることができるため、排泄液の吸収速度を更に増加させることが可能であるとともに、排泄液の液漏れを有効に防止することができる。
更に、図14及び図15に示すような、第一の吸収体62aと第二の吸収体62bとによって、拡散シート63と撥水性シート64とを挟持した構成においては、撥水性シート64は、第二の吸収体62bからの第一の吸収体62aへの逆戻りも抑制することが可能となり、排泄液が逆戻りし易い臀部等の領域からの排泄液の逆戻りを有効に防止することができる。
ここで、図14は、本発明の第二の吸収性物品の一の実施形態を示す一部切り欠き平面図であり、第二の吸収性物品をトップシート側から見た状態を示す図である。また、図15は、図14に示す第二の吸収性物品をG1−G1’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。
[1−2a]第一の吸収体:
本発明の第二の吸収性物品に用いられる第一の吸収体は、少なくとも着用者の排泄部位に対応する領域(排泄領域)に、第一の吸収体の表面から裏面に向けて第一の吸収体を貫通する孔部が形成されたものである。この第一の吸収体の表面にはトップシートが配置され、また、第一の吸収体と第二の吸収体との間、即ち、第一の吸収体の裏面側には、少なくとも前記排泄領域における孔部の開口部を覆うように拡散シートが配置されている。更に、前記排泄領域よりも着用時における後方の領域には、撥水性シートが配置されている。
この第一の吸収体は、これまでに説明した第一の吸収性物品における吸収体と同様に構成されたものを好適に用いることができる。なお、第一の吸収体に形成される孔部の構成についても、第一の吸収性物品における孔部と同様に構成されていることが好ましい。
[1−2b]第二の吸収体:
本発明の第二の吸収性物品に用いられる第二の吸収体は、図14及び図15に示すように、第一の吸収体62aの裏面側に配置された吸収体である。
本発明の第二の吸収性物品に用いられる第一の吸収体と第二の吸収体とは、その構成する吸収性材料が同様のものであってもよいし、異なるものであってもよい。即ち、例えば、第一の吸収体と第二の吸収体のうちの一方として、型崩れ防止のために、熱融着繊維等の合成繊維を混合したものを用いてもよい。また、トップシート側から厚さ方向に距離のある第二の吸収体を、排泄液を貯蔵するための吸収体となるように、第一の吸収体よりも高吸水性ポリマーの配合比率を高める方法が有効である。このように構成することによって、第一の吸収体における排泄液の偏在を低下させることができ、体圧が掛かった場合に逆戻りを生じ難くすることができる。例えば、上記とは逆の構成、即ち、トップシート側に近い第一の吸収体における高吸収性ポリマーの配合比率を高くした場合には、トップシートからポリマー漏れが起こってしまうことがある。
なお、図示はしていないが、吸収体は高吸収性ポリマーの漏れを防止するためや、製造ライン上で、吸収体の変形を防止するために、キャリアーとしてシート状である親水性シート等で吸収体の裏面や側面を包む構成が一般的に採用されており、本発明の吸収性物品においても、このような親水性シート等で第一の吸収体や第二の吸収体を包んでいてもよい。なお、吸収体は、その全体が親水性シートによって包まれていてもよいし、吸収体の一部が親水性シートによって包まれていてもよい。
なお、図14及び図15においては、第一の吸収体62a及び第二の吸収体62bとして、その外周形状が同形の吸収体を用いた場合の例を示しているが、例えば、第一の吸収体62aと第二の吸収体62bとは、大きさや形状の異なるものであってもよい。
更に、この第二の吸収体は、例えば、拡散シートや撥水性シートとともに、第一の吸収体の孔部の開口部に対応する領域を除いて、親水性シートによって包み込まれているものであってもよい。このように構成することによって、孔部から拡散シートへの排泄液の浸透を阻害することなく、第二の吸収体からSAPが漏洩することを防止し、第二の吸収体に形状安定性を付与することができるという利点がある。
また、本発明の吸収性物品においては、第二の吸収体についても、第二の吸収体の表面から裏面に向けて第二の吸収体を貫通する孔部(以下「第二の孔部」ということがある)を形成してもよい。このように構成することによって、第二の吸収体を第二の孔部にて折り曲げてフィット性を更に向上させることが可能となるとなる。
なお、第二の吸収体に第二の孔部を形成する場合には、第一の吸収体の孔部と同位置に第二の孔部を形成してもよいし、吸収体の厚さ方向における異なる位置に、第一の吸収体の孔部と、第二の吸収体の第二の孔部とを形成してもよい。
なお、上記した第二の孔部の開口部の形状については特に制限はないが、第一の吸収体に形成された孔部(以下、「第一の孔部ということがある)と同様に、第二の孔部の開口部が吸収体の長手方向に延びる細長形状である場合には、その幅が5〜35mmであることが好ましく、10〜25mmであることが更に好ましい。また、第一の孔部と第二の孔部とは、吸収体の幅方向における長さ(以下、孔部の幅という)が同一のものであっても、異なるものであってもよい。例えば、第一の吸収体においては、流速が早く、比較的多くの量の排泄液が通過可能なように、第一の孔部の幅を幅広に形成し、第二の吸収体においては、拡散シートによって拡散された流速の遅い排泄液が通過するため、第二の孔部の幅を第一の孔部の幅よりも狭くなるように形成してもよい。
なお、例えば、第一の孔部と第二の孔部とを、それぞれの吸収体の同位置に形成した場合には、排泄液が第二の吸収体の裏面側まで比較的容易に到達するため、第二の吸収体の裏面からも排泄液を吸収する効果が高くなる。また、それぞれの孔部(第一の孔部及び第二の孔部)の形成する位置を、一部が同じであり、その他が異なるように構成してもよい。それぞれの孔部の形成する位置を一部が同じとなるように構成した場合には、孔部での折り曲げが容易となり、吸収性物品を着用者の体型に合わせて適宜折り曲げて排泄部位に密着させ易くなる。
一方、第一の吸収体の第一の孔部と第二の吸収体の第二の孔部とを、吸収体の厚さ方向にずらして形成した場合には、第一の吸収体の裏面に配置された拡散シートの排泄液の保持時間が長くなるため、第一の吸収体の裏面及び第二の吸収体の表面からの吸収量を多くすることができる。
なお、第一の孔部と第二の孔部との位置は、少なくとも一部が異なるように構成されていることが好ましい。例えば、第一の吸収体と第二の吸収体とで全ての孔部の位置が同じ場合には、孔部に相当する領域に吸収体が全く配置されずに、トップシートと拡散シートとバックシートが順次積層した構成となってしまうことがあり、孔部がよれ等で塞がり易くなってしまうことがある。第一の孔部と第二の孔部との位置を少なくとも異なるようにすることによって、吸収性物品を折り曲げる際も、適度に折り曲げ位置にコシを持たせることができ、吸収性物品の形状が安定し易く、フィット性を向上させることができる。
また、第一の孔部と第二の孔部は、排泄領域における幅方向の中央付近では、同位置になるように形成し、その側縁部においては、いずれか一方の孔部のみを形成してもよい。このように構成することによって、排泄部位となる幅方向の中央が折れ曲がり易くなり、着用者に吸収体を密着させ易くなる。更に、側縁部分に形成された孔部によって側縁部分が適度に折れ曲がり、フィット性を更に向上させることができる。
本発明の第二の吸収性物品においては、図示は省略するが、吸収体を三層以上の積層構造としてもよい。なお、このような積層構造とする場合には、孔部(第一の孔部)が形成された第一の吸収体が、着用者の肌側に位置するように、吸収体の最上層に配置する。
更に、例えば、図16に示すように、第一の吸収体62aの裏面に配置された拡散シート63が、第二の吸収体62b全体を覆うように配置されるとともに、撥水性シート64が、第一の吸収体62aの裏面の排泄領域よりも着用時における後方の領域に配置されたものであってもよい。このように構成することによって、拡散シート63に浸透した排泄液は、第一の吸収体62aの裏面と第二の吸収体62bの表面とから吸収されるだけでなく、第二の吸収体62bの側面及び裏面からも吸収されることとなり、排泄液の量が多い場合に有効である。ここで、図16は、本発明の第二の吸収性物品の他の実施形態を示す断面図である。なお、図16は、第二の吸収性物品の排泄領域よりも着用時における後方の領域における側縁間の断面図(図14におけるG2−G2’線に対応する断面図)である。
更に、図17に示すように、第一の吸収体62aは、孔部65が第一の吸収体62aの長手方向に二個形成されたものであってもよい。即ち、第一の吸収体62aの前方だけでなく、第一の吸収体62aの後方にも孔部65bを設けてもよい。このように、前後に孔部65a,65bを設けることで、前方の孔部65aは、排尿部位へのフィット性や排泄液の拡散吸収を高めるという役割を、後方の孔部65bは、臀部からの便などの固形分を含む排泄物の収納部としても役割を果たすことができる。このように、排尿部位と臀部とにそれぞれ異なった形状の孔部を形成することで、排尿部位の孔部からは尿をすばやく拡散吸収させ、尿を漏らさないようにすることができるとともに、臀部の孔部には便を収納させて便漏れを防ぐことができる。
ここで、図17は、本発明の第二の吸収性物品の更に他の実施形態を示す一部切り欠き平面図であり、吸収性物品をトップシート側から見た状態を示す図である。なお、図17において、図14に示す吸収性物品の各要素と同様に構成されているものについては、同一の符号を付して説明を省略する。
このように、第一の吸収体62aの前方と後方とにそれぞれ孔部65a,65bを設ける場合は、双方の孔の形状が同じであってもよいが、異なっていることが好ましい。前方に形成される孔部は、第一の吸収性物品にて説明したような縦長の形状が好ましい。一方、後方に形成される孔部は、吸収体に吸収されにくい固形分も含む排泄物を収容するために大きな空間を形成することが望まれる。このため、後方に形成される孔部は、幅広のものであることが好ましい。
この後方に形成される孔部の幅は、その孔部が形成される部位の吸収体の幅の50〜90%であることが好ましく、60〜80%であることが好ましい。吸収体に対して十分な幅を持たない場合は、十分な吸収空間を形成することができず、孔部から排泄物が漏れてしまうことがある。一方、孔部の幅が広すぎると、孔部の側部にあたる吸収体が狭くなりすぎて、排泄物の防波堤としての堰として、十分に機能しないことがある。また、着用者の動きにより、型崩れを起こしてしまうこともある。後方の孔部は、前後方向で対称でもよいが、非対称でもよい。一般に、吸収体は股下部のフィット性を上げるために幅狭に形成されており、後方は広く形成されている。このような吸収体形状に合わせた場合、後方の孔部は股下部から後方にかけて幅広に形成されていることが好ましい。三角形や滴形、股下部が間延びしたひし形であってもよい。
この孔部の長手方向寸法は、吸収性物品の長手方向寸法に対して、30〜50%の範囲であることが好ましい。このように構成することによって、排尿部位の吸収能力を低下させることなく、臀部に排泄物を収納する十分な空間を形成することができる。なお、例えば、30%未満の場合には、排泄物を収納するための十分な空間が形成されないことがある。一方、50%を超えると、吸収体の吸収能力を低下させてしまうことがある。
例えば、第一の吸収体の前方と後方とに孔部が形成されている場合には、図17に示すように、拡散シートは吸収体の長手方向全長に亘って配置されていてもよいし、排泄部部分を含む腹側部及び股下部の少なくとも一方に配置されていてもよい。
また、撥水性シートは、臀部(後方)の孔部全体を覆うように配置されていることが好ましいが、一部のみであってもよい。但し、撥水性シートは、臀部の孔部の長手方向寸法の60%以上を覆うように配置されていることが好ましい。このように構成することによって、排尿部分に形成された孔部より尿が拡散シートを通って第二吸収体に貯蔵され、体圧を掛けても臀部の撥水性シートに妨げられて、第一の吸収体及びトップシート側に漏洩してくることがない。このため、尿と、撥水性シート上面に収納される便とが混ざり合うことを避けることができ、便に含まれる細菌などで尿が分解されてアンモニアなどを発生する事態を防止することができる。これにより、不快な臭いを発生させないばかりか、肌への刺激も低減することができて、かぶれの発生を抑制することができる。
[1−2c]拡散シート:
本発明の第二の吸収性物品に用いられる拡散シートは、上記した本発明の第一の吸収性物品に用いられる拡散シートと同様に構成されたものを好適に用いることができる。
第二の吸収性物品に用いられる拡散シートは、第一の吸収体の孔部から拡散シートに到達した排泄液を、第一の吸収体の裏面と第二の吸収体の表面とにて吸収させることができるため、排泄液の吸収速度を大幅に増加させることができる。
[1−2d]撥水性シート:
本発明の第二の吸収性物品に用いられる撥水性シートは、上記した本発明の第一の吸収性物品に用いられる撥水性シートと同様に構成されたものを好適に用いることができる。
撥水性シートは、吸収体の着用時における後方の領域に配置されているため、着用時に体圧が掛かり易く、排泄液が逆戻りし易い臀部領域においては、排泄液の逆戻りを有効に防止することができる。撥水性シートは、拡散シートよりも吸収体の厚さ方向において、上部に配置されていればよく、第一の吸収体と第二の吸収体の間に挟持されていてもよいが、第一の吸収体の上部に配置されていてもよい。
また、吸収体が三層以上で構成されている場合は、撥水性シートは拡散シートよりも上部に配置されていればよいため、撥水性シートが上から一層目の吸収体と二層目の吸収体との間に配置され、拡散シートが二層目の吸収体と三層目の吸収体との間に配置されていてもよい。但し、撥水性シートの上面にも吸収体が配置されていることが好ましい。これは、着用者の汗などを吸収したりする場合に、わずかでも、吸収する部分を上面に残しておいた方が好適に使用することができるからである。
更に、第二の吸収性物品において、第一の吸収体と第二の吸収体との間に撥水性シートを配置した場合は、第二の吸収体からの第一の吸収体への逆戻りも抑制することが可能となり、排泄液が逆戻りし易い臀部等の領域からの排泄液の逆戻りを有効に防止することができる。
また、このような撥水性シートは、着色されたものであってもよい。臀部に孔部を形成した場合は、臀部の孔部に形成された撥水性シートにより、孔部の位置や形状がわかりやすくなり、装着時の目安になるという利点がある。
[1−3]第三の吸収性物品:
次に、本発明の第三の吸収性物品の一の実施形態について具体的に説明する。本発明の第三の吸収性物品は、図18〜図22に示すように、吸収体72と、吸収体72の表面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシート18と、吸収体72の裏面に配置され、液不透過性材料からなるバックシート20とを備えた吸収性物品71であって、吸収体72の内部には、少なくとも着用者の排泄部位に対応する領域(排泄領域)に拡散シート73が配置されており、この拡散シート73よりも上部で、且つ前記排泄領域よりも着用時における後方の領域に撥水性シート74が配置されており、この吸収体72には、吸収体72の表面から、吸収体72の内部に配置された拡散シート73の表面に向けて孔部75が形成されている吸収性物品71である。
本発明の第三の吸収性物品は、これまでに説明した第一及び第二の吸収性物品と同様の効果を得ることができる。即ち、この第三の吸収性物品は、排泄液を吸収体のトップシート側の面(表面)における排泄部位にて吸収するとともに、その排泄液の一部を吸収体の孔部を通過させ、拡散シートに浸透させて、この拡散シートを経由させて吸収体の内部から排泄液を吸収することができる。このように、排泄液をより広い領域で吸収することができるため、排泄液の吸収速度が高く、吸収性に優れている。
更に、この吸収体の排泄領域よりも着用時における後方の領域に撥水性シートが配置されているため、着用時に体圧が掛かり易く、排泄液が逆戻りし易い臀部等の領域においては、排泄液の逆戻りを有効に防止することができる。
なお、ここで、図18は、本発明の第三の吸収性物品の一の実施形態を示す一部切り欠き平面図であり、第三の吸収性物品をトップシート側から見た状態を示す図である。また、図19は、図18に示す第三の吸収性物品をH−H’線に沿って切断した断面を示す概略断面図であり、図20は、図18に示す第三の吸収性物品をI−I’線に沿って切断した断面を示す概略断面図であり、図21は、図18に示す第三の吸収性物品をJ−J’線に沿って切断した断面を示す概略断面図であり、図22は、図18に示す第三の吸収性物品をK−K’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。
[1−3a]吸収体:
本発明の第三の吸収性物品に用いられる吸収体は、その内部の少なくとも着用者の排泄部位に対応する領域(排泄領域)に拡散シートが配置されており、この拡散シートよりも上部で、且つ前記排泄領域よりも着用時における後方の領域に撥水性シートが配置されており、前記吸収体には、前記吸収体の表面から、前記吸収体の内部に配置された前記拡散シートの表面に向けて孔部が形成されている。
第三の吸収性物品に用いられる吸収体としては、例えば、図18〜図22に示すような吸収体72を用いることができる。この吸収体72は、一の表面に拡散シート73と撥水性シート74とが配置された状態で、その両側縁部が拡散シート73と撥水性シート74の一部を覆うように折り返されて構成されたものであり、且つ、この吸収体72の前記両側縁部は、折り返し部分における先端部相互間の少なくとも一部に隙間ができるように折り返されて、前記先端部相互間の隙間によって、吸収体72の表面から、排泄領域に配置されている拡散シート73の表面に連通する孔部75が形成されている。
このように構成することによって、内部に拡散シートと撥水性シートとが配置された吸収体を簡便に得ることができる。なお、本発明の第三の吸収性物品に用いられる吸収体については、上記したような拡散シートと撥水性シートとを内側に挟み込むようにして両側縁部を折り曲げて形成されたものに限定されることはなく、例えば、吸収体を製造する際に、その内部に拡散シートと撥水性シートとを埋設させたものであってもよい。また、拡散シートのみを吸収体の内部に配置して、撥水性シートは吸収体の上面に配置してもよい。
なお、図18〜図22においては、両側縁部を折り返す前の吸収体として、その全体形状が砂時計型の吸収体を用い、この吸収体の両側縁部を、砂時計型の吸収体の括れ部分が孔部となるように折り返して構成された例を示している。なお、例えば、図示は省略するが、折り返す前の吸収体として、その全体形状が長方形の吸収体を用い、この吸収体のそれぞれの折り返し部分における先端部相互間に隙間を設けることによって、吸収体の一の端縁から他の端縁にかけて長手方向に延びる孔部を形成してもよい。
なお、本発明の吸収性物品においては、砂時計型の吸収体以外にも、例えば、図示は省略するが、上記折り返す前の吸収体として、ひょうたん型やT字型等の公知の吸収体を用いてもよい。このような吸収体についても、その両側縁部を、折り返し部分の先端部が当接するように折り返すことによって、それぞれの外周形状に対応した孔部が形成された吸収体を得ることができる。
吸収体の孔部の形状については、第一及び第二の吸収性物品において説明した孔部と同様に構成されたものであることが好ましい。即ち、吸収体の孔部は、少なくとも排泄領域に形成されていることが好ましい。
更に、図23に示すように、第一の吸収体72aの前方だけでなく、第一の吸収体72aの後方にも孔部75bを設けてもよい。このように、前後に孔部75a,75bを設けることで、前方の孔部75aは、排尿部位へのフィット性や排泄液の拡散吸収を高めるという役割を、後方の孔部75bは、臀部からの便などの固形分を含む排泄物の収納部としても役割を果たすことができる。
ここで、図23は、本発明の第三の吸収性物品の他の実施形態を示す一部切り欠き平面図であり、吸収性物品をトップシート側から見た状態を示す図である。なお、図23において、図18に示す吸収性物品の各要素と同様に構成されているものについては、同一の符号を付して説明を省略する。
吸収体を構成する吸収性材料についても、第一及び第二の吸収性物品を構成する吸収体の材料と同様のものを用いることができる。
また、吸収体には、その表面側に(例えば、吸収体とトップシートとの間に)、これまでに説明した表面側拡散シートを付帯的に配置してもよい。この表面側拡散シートを付設すると、吸収体の吸収速度以上の勢いで排泄液が排泄された場合でも、表面側拡散シート間で排泄液を一時保存、拡散させることができるために、排泄液の吸収が間に合わずにトップシート上を流れて漏れることを防ぐ効果がある。
[1−3b]拡散シート:
本発明の第三の吸収性物品に用いられる拡散シートは、上記した本発明の第一の吸収性物品に用いられる拡散シートと同様に構成されたものを好適に用いることができる。
第三の吸収性物品に用いられる拡散シートは、吸収体の孔部から拡散シートに到達した排泄液を、吸収体の内部から吸収させることができるため、排泄液の吸収速度を大幅に増加させることができる。
[1−3c]撥水性シート:
本発明の第三の吸収性物品に用いられる撥水性シートは、上記した本発明の第一の吸収性物品に用いられる撥水性シートと同様に構成されたものを好適に用いることができる。
第三の吸収性物品に用いられる撥水性シートは、吸収体の排泄領域よりも着用時における後方の領域に配置されているため、着用時に体圧が掛かり易く、排泄液が逆戻りし易い臀部等の領域においては、排泄液の逆戻りを有効に防止することができる。
[1−4]本発明の吸収性物品(第一〜第三の吸収性物品)の共通の構成:
以下、本発明の吸収性物品(第一〜第三の吸収性物品)に共通する各要素の構成について説明する。
[1−4a]トップシート:
トップシートは、吸収体の表面(吸収性物品を使い捨ておむつとして用いた場合には、おむつの装着時において着用者の肌側に位置する面)を被覆するように配置されるシートである。トップシートは、その裏面側に配置された吸収体に、着用者の尿を吸収させる必要から、その少なくとも一部(全部ないし一部)が液透過性材料により構成される。
トップシートを構成する液透過性材料としては、例えば、織布、不織布、多孔性フィルム等を挙げることができる。中でも、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン等の熱可塑性樹脂からなる不織布に親水化処理を施したものを用いることが好ましい。トップシートは単一のシート材によって構成されていてもよいが、複数のシート材によって構成されていてもよい。
また、本発明の吸収性物品(第一〜第三の吸収性物品)においては、吸収体(第一の吸収体)の表面に沿ってトップシートが配置された構成、例えば、図1〜図5に示すような、吸収体22に形成された孔部15の表面側の開口部を覆うようにトップシートが配置されたものであってもよいが、例えば、第一の吸収性物品においては、トップシートが、吸収体の表面を被覆するとともに、吸収体の孔部の内側面、及び孔部から露出している拡散シートを被覆するものであり、トップシートと拡散シートとが、吸収体の裏面側の孔部の開口部にて接合されていてもよい。また、第二の吸収性物品においても、トップシートが、第一の吸収体の表面を被覆するとともに、第一の吸収体の孔部の内側面、及び孔部から露出している拡散シートを被覆するものであり、トップシートと拡散シートとが、第一の吸収体の裏面側の孔部の開口部にて接合されていてもよい。更に、第三の吸収性物品においても、トップシートが、吸収体の表面を被覆するとともに、吸収体の孔部の内側面、及び孔部から露出している拡散シートを被覆するものであり、トップシートと拡散シートとが、吸収体内部の孔部の開口部にて接合されていてもよい。
例えば、図24は、第二の吸収性物品61において、トップシート18が、第一の吸収体62aの表面を被覆するとともに、第一吸収体62aの孔部65の内側面、及び孔部65から露出している拡散シート63を被覆するものであり、トップシート18と拡散シート63とが、第一の吸収体62のa裏面側の孔部65の開口部にて接合された例を示している。
このように構成することによって、孔部に沿って吸収体が折り曲がり易くなり、着用者に対するフィット性を更に向上させることができる。また、孔部に配置されたトップシートを透過した排泄液は、直接拡散シートに浸透するため、拡散シートによってより多くの排泄液を拡散させることが可能となり、排泄液の吸収速度を更に向上させることができる。更に、孔部の型崩れを有効に防止することができる。
ここで、図24は、本発明の第二の吸収性物品の更に他の実施形態を示す断面図である。なお、図24において、図14に示す吸収性物品の各要素と同様に構成されているものについては、同一の符号を付して説明を省略する。
[1−4b]バックシート:
バックシートは、吸収体の裏面、例えば、吸収性物品を使い捨ておむつとして用いた場合には、着用者の着衣側に位置する面を被覆するように配置されるシートである。バックシートは、尿等の排泄液が外部に漏洩してしまうことを防止する必要から、液不透過性材料によって構成される。
バックシートを構成する液不透過性材料としては、例えば、ポリエチレン等の樹脂からなる液不透過性フィルム等を挙げることができ、中でも、微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。この微多孔性ポリエチレンフィルムは、0.1〜数μmの微細な孔が多数形成されており、液不透過性ではあるが透湿性を有するため、使い捨ておむつして用いた場合に、おむつ内部の蒸れを防止することができるという利点がある。
なお、本発明の吸収性物品を使い捨ておむつとして用いる場合には、このバックシートには、その外表面側にシート材(カバーシート)を貼り合わせてもよい。このカバーシートは、バックシートを補強し、バックシートの手触り(触感)を良好なものとするために用いられる。
カバーシートを構成する材料としては、例えば、織布、不織布等を挙げることができる。中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂からなる乾式不織布、湿式不織布を用いることが好ましい。
[2]使い捨ておむつ:
次に、本発明の吸収性物品を、使い捨ておむつとして用いた実施形態について説明する。なお、本発明の吸収性物品は、テープ型おむつ、パンツ型おむつ、尿パッド等の使い捨ておむつに適用することができる。以下、1ピースタイプのテープ型おむつを例として説明する。
なお、本明細書において「テープ型おむつ」とは、図25に示すテープ型おむつ100のように、吸収体22と、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシート18と、液不透過性材料からなるバックシート20とを備えるとともに、前身頃2、股下部4及び後身頃6の各部から構成されており、後身頃6の左右の各側縁6a,6bから延出するように配置され、後身頃6を前身頃2に対して固定するためのファスニングテープ7を更に備えた使い捨ておむつを意味するものとする。
また、本明細書において「パンツ型おむつ」というときは、図26に示すパンツ型おむつ110のように、前身頃2と後身頃6の対応する側縁部同士(側縁部2a,6a、側縁部2b,6b)を接合することによって、接合部8、一つのウエスト周り開口部10及び一対の脚周り開口部12a,12bが形成され、予めパンツ型に構成されたおむつを意味するものとする。
そして、「1ピースタイプ」とは、後述する2ピースタイプとは異なり、トップシート、バックシート、吸収体を備えているが、吸収・保持機能を担う吸収体がトップシートとバックシートの間に介装(内蔵)され、装着機能を担うトップシート及び/又はバックシートと一体的に構成されたタイプのおむつを意味するものとする。
また、本明細書において、「前身頃」とは、着用者におむつを装着した際に、着用者の腹側(身体前方)を覆う部分、「股下部」とは、着用者におむつを装着した際に、着用者の股下を覆う部分、「後身頃」とは、着用者におむつを装着した際に、着用者の背側(身体後方)を覆う部分を意味するものとする。
[2−1]テープ型おむつの構成:
本発明の吸収性物品の実施形態であるテープ型おむつは、これまでに説明した第一〜第三の吸収性物品における吸収体と同様に構成された吸収体を備えている。
即ち、例えば、第一の吸収性物品における吸収体を備えている場合には、吸収体が、その表面から裏面に向けて孔部が形成されたものであり、吸収体の表面にはトップシートが配置されるとともに、吸収体の裏面には、少なくとも前記排泄領域における孔部の開口部を覆うように拡散シートが配置されており、この拡散シートよりも上部で、且つ前記排泄領域よりも着用時における後方の領域に撥水性シートが配置されている。
なお、図25に示すテープ型おむつは、第二の吸収性物品と同様の構成、即ち、吸収体62を構成する第一の吸収体62aが、その表面から裏面に向けて第一の吸収体62aを貫通する孔部65が形成されたものであり、第一の吸収体62aの表面にはトップシート18が配置されるとともに、第一の吸収体62aの裏面には、少なくとも排泄領域における孔部65の開口部を覆うように拡散シート63が配置されており、この拡散シート63よりも上部で、且つ前記排泄領域よりも着用時における後方の領域に撥水性シート64が配置されている。
本実施形態のテープ型おむつは、排泄液の吸収性に優れるとともに、排泄液の逆戻りが有効に防止された吸収性物品である。即ち、尿等の排泄液は、吸収体の排尿部位にて吸収されるとともに、その排泄液の一部が吸収体の孔部を通過して、拡散シートに浸透し、この拡散シートを経由して、吸収体の裏面から排泄液が吸収される。このように、排泄液がより広い領域で吸収されるため、吸収性に優れている。
更に、本実施形態のテープ型おむつは、吸収体の排泄領域よりも着用時における後方の領域に撥水性シートが配置されているため、着用時に体圧が掛かり易く、排泄液が逆戻りし易い臀部等の領域においては、排泄液の逆戻りを有効に防止することができる。
なお、本実施形態のテープ型おむつを構成する吸収体、トップシート、及びバックシートは、これまでに説明した本発明の第一〜第三の吸収性物品における各構成要素と同様に構成されたものを好適に用いることができる。
なお、本実施形態のテープ型おむつにおいては、トップシートは単一のシート材によって構成されていてもよいが、複数のシート材によって構成されていてもよい。例えば、吸収体の上面部に配置されるトップシートと、おむつのサイドフラップの部分に配置されるトップシートとを異なるシートによって構成する形態もよく利用される。図25に示すテープ型おむつ100は、おむつの中央部には液透過性材料からなるトップシート18(センターシート18a)を配置し、おむつのサイドフラップ5部分には液の透過に対して抵抗性を示す通気撥水性材料からなるトップシート18(サイドシート18b)を配置した例である。
また、例えば、バックシートは、おむつの外形と一致するように構成されたものを用いてもよいし、バックシートの外表面側にシート材(カバーシート)を貼り合わせてもよい。このカバーシートは、バックシートを補強し、バックシートの手触り(触感)を良好なものとするために用いられる。なお、図25に示すテープ型おむつ100においては、おむつの外形と一致する形状のバックシート20を配置した例を示している。また、バックシートは少なくとも吸収体を覆う範囲で配置されていればよい。吸収体よりやや大きい範囲でバックシートを配置し、着用者の側部にあたるサイドフラップ部分にカバーシートとサイドシートにより構成することで、より通気性に優れた使い捨ておむつとすることができる。上記サイドフラップ部を別体の不織布などで構成してもよい。
なお、本実施形態のテープ型おむつ100においては、図25に示すように、第一の吸収体62aの孔部65が、少なくともテープ型おむつ100の前身頃2から股下部4に至るまでの部位、即ち、排尿部位に形成されていることが好ましい。このように構成することによって、排泄液(尿)の吸収性に優れるとともに、着用者に対するフィット性が良好なものとなる。また、排泄液の逆戻りも有効に防止することができる。
[2−2]立体ギャザー:
本実施形態のテープ型おむつにおいては、着用者の排泄した尿の横漏れを防止するため、立体ギャザーを備えていてもよい。立体ギャザーは、着用者の排泄した尿の横漏れを防止するための部材であり、立体的に起立可能なように構成された防漏壁である。このような立体ギャザーを形成することにより、立体ギャザーが防波堤となり、おむつの脚周り開口部等からの横漏れを有効に防止することができる。
立体ギャザーの構成は、従来の使い捨ておむつや、その他の吸収性物品に使用される構成を採用することができる。例えば、撥水性のシート材の一部に伸縮材(立体ギャザー伸縮材)を配置し、その立体ギャザー伸縮材によってシート材にギャザー(襞)を形成したもの等を好適に用いることができる。
なお、立体ギャザーは、トップシートやバックシートとは全く別個のシート材により形成してもよいが、センターシートやサイドシート等のトップシートを折り返すことにより形成してもよい。例えば、図25に示すテープ型おむつ100は、サイドシート18bを折り返すことにより立体ギャザー26(26a,26b)を形成した例である。但し、立体ギャザーは、バックシート等のトップシート以外の部材を折り返すことにより形成してもよい。
この立体ギャザーは、股下部からの漏れを防止するため、少なくとも股下部に形成されていればよいが、前身頃や後身頃に形成されていてもよい。例えば、図25に示すテープ型おむつ100は、おむつの長手方向に沿って、股下部4から前身頃2と後身頃6の双方にかけて連続的に、一対の立体ギャザー26(26a,26b)が形成された例を示すものである。また、立体ギャザーは、少なくとも一対形成する必要があるが、二対以上形成してもよい。
立体ギャザーはおむつの内側に向かって傾倒する内倒しギャザーであってもよいし、おむつの外側に向かって傾倒する外倒しギャザーであってもよい。また、高さ方向の一部に、曲げ部や折り返し部を形成した立体ギャザー(C折りギャザーやZ折りギャザー等)とすることもできる。例えば、図25に示すテープ型おむつ100は、立体ギャザー26(26a,26b)を内倒しギャザーとした例である。
[2−3]ファスニングテープ:
ファスニングテープは、テープ型おむつを着用者に対して装着させるためのテープである。おむつの背部と腹部とを相互に固定することで、テープ型おむつをパンツ型とし、着用者に装着可能なものであれば特にその形状や構造について制限はない。
例えば、図25に示すテープ型おむつ100は、後身頃6の両側縁部に二対のファスニングテープ7が配置されたものである。これらのファスニングテープ7は、前身頃2の外表面に配置されたフロントパッチ11に対して貼着可能に構成されている。ファスニングテープ7をフロントパッチ11に貼着することによって、おむつの後身頃6と前身頃2とが相互に固定され、おむつを着用者に装着することができる。
また、図25に示すテープ型おむつ100は、ファスニングテープ7を二対備えたものであるが、ファスニングテープ7を一対だけ備えたものや三対以上備えたものであっても同様の効果を得ることができる。また、一対のファスニングテープ7の先端に、2箇所の止着部分が延出した二山テープであってもよい。
本発明において、ファスニングテープとしては、粘着テープ、メカニカルファスナー等のいずれを使用してもよい。メカニカルファスナーは、例えば、表面に多数の突起(鉤状、きのこ状、錨状等)が形成された凸部材(フック材)と、表面にループ状の繊維が配置されたもの、もしくは短繊維で構成された不織布等の凹部材(ループ材)とを組み合わせたもの等が用いられることが多い。このファスナーは、ループ材の表面にフック材を重ね合わせ、フック材の多数の突起をループ材の表面に係合させることにより、両部材を剥離可能な状態に、かつ、強固に固着させることができるものである。
[2−4]各種伸縮材:
テープ型おむつにおいては、脚周り伸縮材を配置し、ウエスト周り伸縮材を配置することが好ましい。
脚周り伸縮材は、脚周り開口部に沿って配置される伸縮材である。この脚周り伸縮材を配置することによって、脚周り開口部に伸縮性に富むギャザー(レグギャザー)を形成することができる。従って、脚周りに隙間が形成され難くなり、脚周り開口部からの液漏れを効果的に防止することができる。また、脚周り伸縮材を配置すると、おむつを交換する際に吸収体の両側で脚周り伸縮材が収縮するため、股下部近傍が椀状に変形し、凹部が形成される。このため、尿や体液等の排泄液がその凹部に溜まり、排泄液をこぼすことなく、容易におむつの交換を行うことができる。
例えば、図25に示すテープ型おむつ100は、おむつの長手方向に沿って、直線的に二本の脚周り伸縮材40を配置してレグギャザーを形成した例である。この脚周り伸縮材40は、糸ゴムによって構成されている。但し、脚周り伸縮材は、必ずしも直線的に配置する必要はなく、例えば、おむつの脚周り開口部のカーブに沿って曲線的に配置してもよい。
脚周り伸縮材は、例えば、図25に示すテープ型おむつ100のように、立体ギャザー26の起立線46より外側の部分に、脚周り伸縮材40が形成されていることが好ましい。このような構成とすると、立体ギャザーの十分な防漏効果を確保しつつ、股下部の装用感・装着感を向上させることができる。
なお、図25に示すテープ型おむつ100は、脚周り伸縮材40の形状、配置位置、配置数等を左右対称とした例を示したが、これらが左右非対称なものも本発明の範囲に含まれる。そして、図25に示すテープ型おむつ100では、脚周り伸縮材40が片側につき二本配置された例を示したが、一本だけ配置されていてもよいし、三本以上配置されていてもよい。また、複数の脚周り伸縮材を用いる場合、その太さや伸張率等も目的に応じて適宜設定すればよく、全て同じものを用いる必要はない。
ウエスト周り伸縮材は、ウエスト周り開口部に沿って配置される伸縮材である。ウエスト周り伸縮材を配置することによって、ウエスト開口部に伸縮性に富むギャザー(ウエストギャザー)を形成することができる。このウエストギャザーにより、ウエスト周りに隙間が形成され難くなり、ウエスト周りからの液漏れを防止することができる他、着用者へのおむつのフィット性が良好となり、おむつのずり下がりが防止される。
なお、図25に示すテープ型おむつ100は、おむつの後身頃6の端縁に沿って帯状のウレタンフィルムからなるウエスト周り伸縮材42を配置した例である。この帯状のウエスト周り伸縮材42は、ウレタンフォーム等の伸縮性フォームによって構成されていてもよい。図示の例では、後身頃(背側)のみにウエスト周り伸縮材42を配置しているが、前身頃(腹側)にウエスト周り伸縮材を配置してもよい。
これらの伸縮材については、ギャザーの収縮の程度等を勘案した上で、構成材料、その材料の伸長率、固定時の伸長状態等を決定すればよい。
伸縮材としては、従来の使い捨ておむつで使用されてきた伸縮材を好適に用いることができる。具体的には、天然ゴムや合成ゴム(ウレタンゴム等)の弾性材からなる糸ゴム、平ゴムの他、伸縮性ネット、伸縮性フィルム、伸縮性フォーム(ウレタンフォーム等)等を挙げることができる。
伸縮材は、十分な伸縮力を作用させるため、伸長状態で固定することが好ましい。例えば、伸縮材が天然ゴムや合成ゴムである場合には、110〜400%の伸長状態で固定することが好ましく、200〜300%の伸長状態で固定することがより好ましい。このような範囲の伸長状態で固定することにより、十分な伸縮力を作用させることが可能となる。
前記のような伸縮材は、おむつの他の構成部材に対して、接着剤その他の手段により固定される。固定方法としては、例えば、ホットメルト接着剤、その他の流動性の高い接着剤を用いた接着であってもよいし、ヒートシールをはじめとする熱や超音波等による溶着であってもよい。
[2−5]テープ型おむつの製造方法:
以下、本発明の吸収性物品であるテープ型おむつの製造方法を、図25に示すテープ型おむつ100を製造する場合の例で説明する。まず、テープ型おむつに用いる吸収体(図25においては、第二の吸収性物品の第一の吸収体62a)に、孔部65を形成する。具体的には、吸収体の形状に積繊すべく形成されているフォーミングドラムの凹部の中に、孔部に相当する部分に凸部を形成しておき、吸収体の中にパルプ等が積繊されていない孔部を形成する方法を挙げることができる。また、孔部のない吸収体を形成した後に、孔部に相当する部分を打ち抜き等の方法によって抜き取り、孔部を形成することもできる。
次に、バックシート20の材料となる長尺のシート材(バックシート材)の上面に、第二の吸収体62b、拡散シート63、撥水性シート64、上記した孔部65を形成した第一の吸収体62a及び脚周り伸縮材40を載置し、更にその上面にトップシート18の材料となる長尺のシート材(トップシート材)を載置することにより、おむつの中間体となる積層体(おむつ連続体)を得る。この際、拡散シート63は、第一の吸収体62aの裏面側の孔部65の開口部を覆うような位置に配置し、撥水性シート64は、吸収体の排泄領域よりも後方の領域に配置する。
また、トップシート材は、センターシート18aに相当するトップシート材と、サイドシート18bに相当するトップシート材の2種類が使用される。サイドシート18bに相当するシート材には折り返し部分を設けることによって、立体ギャザー26が形成されている。
なお、吸収体として、例えば、第一の吸収性物品のように吸収体が一つのものを製造する場合には、吸収体の裏面に拡散シートを配置し、この拡散シートよりも上部で、且つ排泄領域よりも着用時における後方の領域に撥水性シートを配置する。また、第三の吸収性物品に用いられる吸収体を用いる場合には、例えば、吸収体の一の表面に拡散シートと撥水性シートを配置し、その吸収体の両側縁部を、拡散シートと撥水性シートとを包み込むようにして折り返すことによって形成された吸収体を用いればよい。
前記のようにして得られたおむつ連続体は、おむつの脚周り開口部に相当する部分を円弧状に切り抜いて切除し(Rカット)、脚周り開口部を形成する。最後にファスニングテープ7を付設し、おむつ連続体を個々のおむつに切断することにより、テープ型おむつ100を製造する。
なお、上記のような方法の他、予めトップシート材にファスニングテープを付設しておき、バックシート材の上面に、拡散シート、吸収体及び脚周り伸縮材を載置し、更にその上面にファスニングテープが付設されたトップシート材を載置することにより、おむつ連続体を得てもよい。また、前記のような一連の工程は、機械的な手段によって連続的に行うことが可能である。例えば、長尺のシート材をローラーから連続的に送出する等の方法・装置を採用することにより、テープ型おむつの連続製造が可能となり、生産性の向上に資する。
[2−6]使い捨ておむつの適用対象:
本発明の吸収性物品である使い捨ておむつの適用対象は、前記1ピースタイプのテープ型おむつに限られるものではなく、例えば、2ピースタイプのテープ型おむつにも適用することができる。また、1ピースタイプ及び2ピースタイプのパンツ型おむつにも適用することができる。また、おむつ等の股下部に配置して使用する尿パッドに適用することもできる。即ち、これらの使い捨ておむつにおいても、第一〜第三の吸収性物品と同様に構成された吸収体、拡散シート、及び撥水性シートを有する構成とすることにより、これまでに説明した1ピースタイプのテープ型おむつと同様の効果を得ることができる。
「2ピースタイプ」とは、着用者の排泄液を吸収し、保持する機能(吸収・保持機能)を担う吸収性本体と、着用者の身体を被包する機能(装着機能)を担う外装部材とから構成され、外装部材の内側に吸収性本体が配置されたタイプのおむつである。
吸収性本体は、吸収体、トップシート及びバックシートを構成要素として備えた部材であり、トップシートとバックシートの間に吸収体を挟み込み、吸収体の周縁部を封着することによって製造することができる。吸収性本体は、少なくともおむつの股下部をカバーするサイズに構成される。但し、漏れ防止の効果を確実なものとするため、股下部のみならず前身頃や後身頃の一部をもカバーする大きさに構成することが好ましい。吸収性本体は、例えばホットメルト接着剤等を用いて、外装部材に対して固定することができる。
一方、外装部材は、着用者の身体を被包するための装着機能を担う部材であり、具体的には、前身頃、股下部及び後身頃の各部を形成するシート状の部材である。2ピースタイプのテープ型おむつやパンツ型おむつは、着用者の排泄液を吸収し、保持する吸収・保持機能については、専ら吸収性本体が果たすことになるので、外装部材を構成する材料として液不透過性材料を用いる必要はない。外装部材を構成する材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、その他の熱可塑性樹脂からなる合成繊維によって構成された不織布等を挙げることができる。
本発明の吸収性物品は、乳幼児用、或いは高齢者・障害者等の成人用のテープ型又はパンツ型の使い捨ておむつや衣類等の内部に配置して排泄液を吸収するための尿パッド、経血を吸収する生理用ナプキン、及びおりものを吸収するおりものシート等として利用することができる。
本発明の第一の吸収性物品の一の実施形態を示す一部切り欠き平面図であり、吸収性物品をトップシート側から見た状態を示す図である。 図1に示す第一の吸収性物品をA−A’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。 図1に示す第一の吸収性物品をB−B’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。 図1に示す第一の吸収性物品をC−C’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。 図1に示す第一の吸収性物品をD−D’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。 本発明の第一の吸収性物品の他の実施形態を示す一部切り欠き平面図であり、吸収性物品をトップシート側から見た状態を示す図である。 本発明の第一の吸収性物品の他の実施形態を示す一部切り欠き平面図であり、吸収性物品をトップシート側から見た状態を示す図である。 本発明の第一の吸収性物品の他の実施形態を示す一部切り欠き平面図であり、吸収性物品をトップシート側から見た状態を示す図である。 本発明の第一の吸収性物品の他の実施形態を示す一部切り欠き平面図であり、吸収性物品をトップシート側から見た状態を示す図である。 本発明の第一の吸収性物品の他の実施形態を示す一部切り欠き平面図であり、吸収性物品をトップシート側から見た状態を示す図である。 図10に示す第一の吸収性物品をE−E’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。 本発明の第一の吸収性物品の他の実施形態を示す一部切り欠き平面図であり、吸収性物品をトップシート側から見た状態を示す図である。 図12に示す第一の吸収性物品をF−F’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。 本発明の第二の吸収性物品の一の実施形態を示す一部切り欠き平面図であり、吸収性物品をトップシート側から見た状態を示す図である。 図14に示す第二の吸収性物品をG1−G1’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。 本発明の第二の吸収性物品の他の実施形態を示す断面図である。 本発明の第二の吸収性物品の更に他の実施形態を示す一部切り欠き平面図であり、吸収性物品をトップシート側から見た状態を示す図である。 本発明の第三の吸収性物品の一の実施形態を示す一部切り欠き平面図であり、吸収性物品をトップシート側から見た状態を示す図である。 図18に示す第三の吸収性物品をH−H’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。 図18に示す第三の吸収性物品をI−I’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。 図18に示す第三の吸収性物品をJ−J’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。 図18に示す第三の吸収性物品をK−K’線に沿って切断した断面を示す概略断面図である。 本発明の第三の吸収性物品の他の実施形態を示す一部切り欠き平面図であり、吸収性物品をトップシート側から見た状態を示す図である。 本発明の第二の吸収性物品の更に他の実施形態を示す断面図である。 本発明の吸収性物品の更に他の実施形態としてのテープ型おむつを示す一部切り欠き平面図であり、テープ型おむつを展開し、トップシート側から見た状態を示す図である。 本発明の吸収性物品の更に他の実施形態としてのパンツ型おむつを示す概略斜視図であり、パンツ型おむつをその前方から見た状態を示す図である。
符号の説明
1:吸収性物品(第一の吸収性物品)、2:前身頃、2a,2b:側縁部、4:股下部、5:サイドフラップ、6:後身頃、6a,6b:側縁部、7:ファスニングテープ、8:接合部、10:ウエスト周り開口部、11:フロントパッチ、12,12a,12b:脚周り開口部、14:吸収性本体、15:孔部、18:トップシート、18a:センターシート、18b:サイドシート、20:バックシート、22:吸収体、23:拡散シート、24:撥水性シート、26,26a,26b:立体ギャザー、36,36a,36b:立体ギャザー伸縮材、40:脚周り伸縮材、42:ウエスト周り伸縮材、46:起立線、61:吸収性物品(第二の吸収性物品)、62:吸収体、62a:第一の吸収体、62b:第二の吸収体、63:拡散シート、64:撥水性シート、65,65a,65b:孔部、71:吸収性物品(第三の吸収性物品)、72:吸収体、73:拡散シート、74:撥水性シート、75,75a,75b:孔部、100:テープ型おむつ、110:パンツ型おむつ。

Claims (14)

  1. 吸収体と、前記吸収体の表面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の裏面に配置され、液不透過性材料からなるバックシートとを備えた吸収性物品であって、
    前記吸収体は、少なくとも着用者の排泄部位に対応する領域(排泄領域)に、前記吸収体の表面から裏面に向けて孔部が形成されたものであり、
    前記吸収体の表面には前記トップシートが配置されるとともに、前記吸収体の裏面には、少なくとも前記排泄領域における前記孔部の開口部を覆うように拡散シートが配置されており、
    前記拡散シートよりも上部で、且つ前記排泄領域よりも着用時における後方の領域に撥水性シートが配置されている吸収性物品。
  2. 前記トップシートは、前記吸収体の表面を被覆するとともに、前記吸収体の前記孔部の内周面、及び前記孔部から露出している前記拡散シートを被覆するものであり、前記トップシートと前記拡散シートとは、前記吸収体の裏面側の前記孔部の開口部にて接合されている請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記拡散シートと前記撥水性シートとは、吸収体の厚さ方向において、互いの一部が重なるように配置されている請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記拡散シートは、前記吸収体の裏面に配置され、且つ、前記撥水性シートは、前記吸収体の表面に配置されている請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  5. 吸収体と、前記吸収体の表面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の裏面に配置され、液不透過性材料からなるバックシートとを備えた吸収性物品であって、
    前記吸収体は、第一の吸収体と第二の吸収体とを有し、前記第一の吸収体は、少なくとも着用者の排泄部位に対応する領域(排泄領域)に、前記第一の吸収体の表面から裏面に向けて孔部が形成されたものであり、
    前記第一の吸収体の表面には前記トップシートが配置されるとともに、前記第一の吸収体の裏面には、少なくとも前記排泄領域における前記孔部の開口部を覆うように拡散シートが配置されており、
    前記拡散シートよりも上部で、且つ前記排泄領域よりも着用時における後方の領域に撥水性シートが配置されている吸収性物品。
  6. 前記トップシートは、前記第一の吸収体の表面を被覆するとともに、前記第一の吸収体の前記孔部の内周面、及び前記孔部から露出している前記拡散シートを被覆するものであり、前記トップシートと前記拡散シートとは、前記第一の吸収体の裏面側の前記孔部の開口部にて接合されている請求項5に記載の吸収性物品。
  7. 前記拡散シートと前記撥水性シートとは、互いの一部が重なるように前記第一の吸収体の裏面に配置されている請求項5又は6に記載の吸収性物品。
  8. 前記拡散シートと前記撥水性シートとは、前記第一の吸収体の裏面のそれぞれ異なる領域に配置されている請求項5又は6に記載の吸収性物品。
  9. 前記第一の吸収体は、前記孔部が前記第一の吸収体の長手方向に二個形成されたものである請求項5〜8のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  10. 吸収体と、前記吸収体の表面を被覆するように配置され、少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、前記吸収体の裏面に配置され、液不透過性材料からなるバックシートとを備えた吸収性物品であって、
    前記吸収体の内部には、少なくとも着用者の排泄部位に対応する領域(排泄領域)に拡散シートが配置されており、
    前記拡散シートよりも上部で、且つ前記排泄領域よりも着用時における後方の領域に撥水性シートが配置されており、
    前記吸収体には、前記吸収体の表面から、前記吸収体の内部に配置された前記拡散シートの表面に向けて孔部が形成されている吸収性物品。
  11. 前記トップシートは、前記吸収体の表面を被覆するとともに、前記吸収体の前記孔部の内周面、及び前記孔部から露出している前記拡散シートを被覆するものであり、前記トップシートと前記拡散シートとは、前記吸収体内部の前記孔部の開口部にて接合されている請求項10に記載の吸収性物品。
  12. 前記拡散シートと前記撥水性シートとは、互いの一部が重なるように前記吸収体の内部に配置されている請求項10又は11に記載の吸収性物品。
  13. 前記拡散シートと前記撥水性シートとは、前記吸収体の内部のそれぞれ異なる領域に配置されている請求項10又は11に記載の吸収性物品。
  14. 前記吸収体は、前記孔部が前記吸収体の長手方向に二個形成されたものである請求項10〜13のいずれか一項に記載の吸収性物品。
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