JP2009013980A - ヘルムホルツ共鳴器を持つモーターサイクル用エアボックス - Google Patents
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Abstract
【課題】高流量、低騒音モーターサイクル用エアボックスを含むモーターサイクルエンジン用エアインテークアセンブリを提供すること。
【解決手段】モーターサイクルエンジンのエアインテークアセンブリは、空気の流れ方向を定義する吸気を受け入れるためのエアインテーク開口を含む。そのエアインテークアセンブリは、少なくとも部分的には、チャンバを定義するエアボックスを含む。仕切りは、そのチャンバ内に位置付けられ、そのチャンバを、そのエアインテーク開口と連通しかつその下流にある膨張チャンバと、そのエンジンの運転中にそのエアインテークアセンブリを通じた吸気の流れに関連する騒音を低減するよう構成されるサブチャンバとに分ける。
【選択図】図2
【解決手段】モーターサイクルエンジンのエアインテークアセンブリは、空気の流れ方向を定義する吸気を受け入れるためのエアインテーク開口を含む。そのエアインテークアセンブリは、少なくとも部分的には、チャンバを定義するエアボックスを含む。仕切りは、そのチャンバ内に位置付けられ、そのチャンバを、そのエアインテーク開口と連通しかつその下流にある膨張チャンバと、そのエンジンの運転中にそのエアインテークアセンブリを通じた吸気の流れに関連する騒音を低減するよう構成されるサブチャンバとに分ける。
【選択図】図2
Description
本発明は、モーターサイクル用エンジンのエアインテーク(空気取り入れ口)構造に関する。
より具体的には、本発明は、高流量、低騒音エアボックスアセンブリ及びそれを組み込んだモーターサイクルに関する。
本発明は、高流量、低騒音のモーターサイクル用エアボックス、そのエアボックスを含むエアインテークアセンブリ及びモーターサイクルを提供することを目的とする。
一実施例において、本発明は、モーターサイクルエンジン用エアインテークアセンブリを提供する。そのエアインテークアセンブリは、吸気を受け入れるためのエアインテーク開口を含み、その吸気は、空気の流れ方向を定義する。そのエアインテークアセンブリは、少なくとも部分的にチャンバ(室)を定義するエアボックスを更に含む。仕切りは、そのチャンバ内に位置付けられ、そのチャンバを、そのエアインテーク開口と連通し、かつ、その下流にあるエクスパンジョンチャンバ(膨張チャンバ)と、エンジン運転中にそのエアインテークアセンブリを通る吸気の流れに関連する騒音を低減するよう構成されるサブチャンバとに分ける。
別の実施例では、少なくとも部分的にチャンバを形成する下位壁を含むモーターサイクル用エアボックスを提供し、その下位壁は、インレット(吸気口)開口及びアウトレット(排気口)開口を有する。そのエアボックスは、その下位壁と上位壁との間に位置付けられる仕切りを更に含む。その仕切りは、そのチャンバを、ヘルムホルツ共鳴器サブチャンバとそのインレット開口を含む膨張チャンバとに分ける。
本発明の他の態様は、詳細な説明及び添付図面を考慮することで明らかとなる。
上述の手段により、本発明は、高流量、低騒音モーターサイクル用エアボックス、そのエアボックスを含むエアインテークアセンブリ及びモーターサイクルを提供することができる。
本発明の何れの実施例もが詳細に説明される前に、本発明は、その適用において、以下の記載で説明される、或いは、以下の図面で図解される構造の詳細及び構成要素の配置に限定されないことが理解されるべきである。本発明は、別の実施例を実現可能であり、また、種々の方法で、実施され、或いは、実行され得る。また、本書で用いられる表現及び専門用語は、説明を目的としたものであり、限定的なものとされるべきではないことが理解されるべきである。本書における“含む”、“有する”又は“持つ”及びそれらの変形の使用は、その後に列挙されるアイテム及びそれらの均等物、並びに、追加的なアイテムを包含することを意味する。特定或いは限定されない限り、用語“取り付けられ”、“接続され”、“支持され”及び“結合され”並びにそれらの変形は、広い意味で用いられ、取り付け、接続、支持及び結合における直接的なもの及び間接的なものの双方を包含する。更に、“接続され”及び“結合され”は、物理的又は機械的な接続又は結合に限定されるものではない。
図1は、フレーム28上に取り付けられるエンジン24を有するモーターサイクル20を図解する。エンジン24は、Vツイン構成であり、モーターサイクル20のリアホイール32に出力を提供するよう構成される。エンジン24の運転中、エアボックス36を通じて、燃焼のために、空気がエンジン24に引き入れられる。フィルタエレメント40は、その吸気がエンジン24で燃料と共に燃焼される前に、その吸気における不純物を取り除くために、エアボックス36内に取り付けられる。
図2を参照すると、エアボックス36は、下位壁を定義する下位タブ44と、上位壁を定義するカバー48とを含む。その上位壁及びその下位壁のそれぞれは、少なくとも部分的には、内部空間、すなわち、エアボックス36のチャンバ52(図4〜6)を定義する。図2〜3で示されるように、下位タブ44は、フレーム28の開口56内の、その前方端のところに配置される。この位置において、チャンバ52は、エンジン24の上に位置付けられる。フィルタエレメント40は、吸気がチャンバ52を出てエンジン24の方に実質的に下向きにそのフィルタエレメント40を通過するよう、下位タブ44に形成されたアウトレット開口64(図2)内に取り付けられる。実施例によっては、フィルタエレメント40は、例えば、エアボックス36の上流、又は、エアボックス36内の別の位置といった、エンジン24の上流にある別の位置に位置付けられる。下位タブ44は、フレーム28に実質的にぴったり適合し、それに結合される。カバー48は、共通の周辺部の周りで、下位タブ44に結合される。実施例によっては、シーリング材若しくは結合材、ガスケット、ファスナ(留め具)等の追加の構成要素が、エアボックス36を組み立て、且つ/或いは、密封するために用いられる。実施例によっては、チャンバ52は、少なくとも部分的に、横方向の半分群、前/後方向の半分群等の二以上の構成要素で形成される。そのような実施例では、チャンバ52における上位壁及び下位壁のそれぞれは、二以上のエアボックス構成要素によって形成され得る。
図2〜5で示されるように、インテークパイプ68は、吸気をエアボックスチャンバ52に導くよう、下位タブ44に接続される。インテークパイプ68は、部分的に、或いは、全体的に、(例えば、一部品として成形されて)下位タブ44と一体化されてもよい。インテークパイプ68は、エアボックスチャンバ52から下方かつ前方に延びる。図示される実施例では、インテークパイプ68は、前方を向くインレット開口72を有し、それは、エアボックス36に入るラムエアが増大するよう構成されている。
インテークパイプ68は、下位タブ44の前方端に隣接して配置されるインレット開口76のところで、チャンバ52の方に通じている。図2及び3で最も良く示されるように、インレット開口76は、チャンバ52への入口のところで吸気が実質的に上方に移動するように、下位タブ44の底部表面80のところに形成される。インレット開口76からチャンバ52への空気の流れは、吸気の流れがチャンバ52のより大きな体積に拡がるのを許容するように構成される推移帯を構成する。図4で最も良く示されるように、インレット開口76は、インレット開口76がチャンバ52の方に通じるにつれてインテークパイプ68の断面積よりだんだんと大きくなる断面積を有するその推移帯のところで、顕著に横方向に拡がる。
仕切り壁88のような仕切りは、チャンバ52内の、実質的に下位壁と上位壁との間に(例えば、下位タブ44とカバー48との間に)位置付けられる。仕切り壁88は、実質的に垂直に、そのモーターサイクルの仮想的な中心線92(図2及び3)の一方の側に位置付けられる。実施例によっては、その仕切りは、チャンバ52内で、ほぼ横方向、対角線上等に延びる。仕切り壁88は、チャンバ52を、第一体積(例えば、膨張チャンバ96)と第二体積(例えば、サブチャンバ100)とに分ける。サブチャンバ100は、膨張チャンバ96より小さく、エアボックス36を通じた吸気の流れ及びその吸気の流れによってもたらされる音を変えるよう、明確に調整され、かつ、構成される。実施例によっては、その仕切りは、実質的に非平面であり、且つ/或いは、その仕切り自身が、部分的に、或いは、全体的にサブチャンバ100を定義するために、部分的に囲まれた空間を定義する。サブチャンバ100は、エアボックス36を通じた吸気の流れによって生成される騒音を低減するために、ヘルムホルツ共鳴器として構成される。エアボックス36は、図6で概略的に示される。
仕切り壁88は、開口112と共に形成され、開口112は、膨張チャンバ96とヘルムホルツ共鳴器サブチャンバ100との間の流体連通におけるインタフェース(接触面)を定義する。代替的に、膨張チャンバ96とヘルムホルツ共鳴器サブチャンバ100との間のそのインターフェースは、少なくとも部分的には、カバー48及び/又は下位タブ44によって定義される。仕切り壁88における開口112は、インレット開口76がインテークパイプ68から膨張チャンバ96に向かって開口している推移帯に隣接して位置付けられる。
仕切り壁88は、第一エッジ部116を下位タブ44に接触させ、かつ、第二エッジ部120をカバー48に接触させて(図3〜5)、チャンバ52内に取り付けられる。第三エッジ部124は、下位タブ44及びカバー48の双方と接触する。このように、仕切り壁88の周辺全体が、チャンバ52を定義する何らかの表面と、実質的な密封関係によって接触する。図4及び5は、明りょうさを高めるために全体的に透明なものとしてカバー48を図解する。実際には、エアボックスカバー48は、透明、半透明、不透明等であってもよい。実施例によっては、膨張チャンバ96とヘルムホルツ共鳴器サブチャンバ100との間で、指定されたインターフェース開口112を除き、実質的に漏れのない仕切りを提供するために、一以上の密封部材が、仕切り壁88若しくはその一部と下位タブ44及び/若しくはカバー48との間に入れられる。
仕切り壁88は、カバー48が下位タブ44から取り外されたときに仕切り壁88が取り外し可能となるよう、フリクションフィット(摩擦ばめ)によってチャンバ52内に取り付けられる。カバー48が下位タブ44に取り付けられたときに、自然の成り行きで、仕切り壁88は、下位タブ44及びカバー48と密封関係となるよう位置付けられる。代替的に、一以上のファスナ、及び/又は、一以上の接着剤若しくは粘着性結合剤、及び/又は、スナップ、クリップ、リベット等が、仕切り壁88をチャンバ52内に、取り外し可能に、或いは、半永久的に取り付ける際に用いられてもよい。
実施例によっては、仕切り壁88は、下位タブ44との単一の部品として一体的に形成される。そのようなものとして、仕切り壁88は、(例えば、フィルタエレメント40を補修し、かつ/或いは、取り換えるために、)カバー48が下位タブ44から取り外されたときにそのままの位置に留まる。代替的に、仕切り壁88は、カバー48との単一の部品として一体的に形成されてもよい。そのような実施例では、仕切り壁88は、カバー48が下位タブ44から取り外されたときに、下位タブ44から取り外される。
エンジン24が作動すると、吸気がインレット開口72を通じて大気中からインテークパイプ68に引き入れられる。吸気の流れは、それがチャンバ52のインレット開口76に達したときに、その推移帯のところで拡がる。チャンバ52内において、膨張チャンバ96は、燃焼のためエンジン24に向かってフィルタエレメント40を通過するよう、大容量の吸気を提供する。吸気の流れの一部は、開口112を通過して、行き止まりの通路であるヘルムホルツ共鳴器サブチャンバ100に入る。その吸気の流れの一部は、そのサブチャンバの壁で反射し、開口112を通じて膨張チャンバ96に戻り、チャンバ52内における選ばれた音圧波を消すべく、インテークパイプ68から入ってくる吸気と相互に作用する。これは、エアボックス36に関連する、エンジン24の全体的な騒音レベルを静める役目を果たす。
ヘルムホルツ共鳴器サブチャンバ100が、インレット開口76の近くで、チャンバ52の一方の側にずらして配置される、チャンバ52の比較的小さな部分として形成されるので、チャンバ52の残りの部分(すなわち、膨張チャンバ96)は、エンジン24の性能を高めるべく吸気流量を高めるのを容易にする。
このようにして、本発明は、特に、ヘルムホルツ共鳴器サブチャンバ100と隣接する膨張チャンバ96とに分けられたチャンバ52を有する、モーターサイクル20用のエアボックス36を提供する。なお、チャンバ52は、仕切り壁88によって分けられる。
本発明の種々の特徴及び有利点は、添付の請求項に記述される。
20・・・モーターサイクル 24・・・エンジン 28・・・フレーム 32・・・リアホイール 36・・・エアボックス 40・・・フィルタエレメント 44・・・下位タブ 48・・・カバー 52・・・チャンバ 56・・・開口 64・・・アウトレット開口 68・・・インテークパイプ 72・・・インレット開口 76・・・インレット開口 80・・・底部表面 88・・・仕切り壁 92・・・中心線 96・・・膨張チャンバ 100・・・サブチャンバ 112・・・開口 116・・・第一エッジ部 120・・・第二エッジ部 124・・・第三エッジ部
Claims (20)
- モーターサイクルエンジン用エアインテークアセンブリであって:
空気の流れ方向を定義する吸気を受け入れるためのエアインテーク開口;
少なくとも部分的にチャンバを定義するエアボックス;及び
前記チャンバを、前記エアインテーク開口と連通しかつその下流にある膨張チャンバと、前記エンジンの運転中に当該エアインテークアセンブリを通じた吸気の流れに関連する騒音を低減するよう構成されるサブチャンバとに分ける、前記チャンバ内に位置付けられた仕切り;
を有するエアインテークアセンブリ。 - 前記サブチャンバは、ヘルムホルツ共鳴器である、
請求項1のエアインテークアセンブリ。 - 前記仕切りは、少なくとも部分的には、前記サブチャンバの開口を定義し、前記開口は、前記チャンバの上流端に位置付けられる、
請求項1のエアインテークアセンブリ。 - 前記サブチャンバの前記開口を除き、前記膨張チャンバから前記サブチャンバを実質的に密封するために、前記仕切りに隣接して位置付けられる密封部材を更に有する、
請求項3のエアインテークアセンブリ。 - 前記サブチャンバの前記開口は、前記エアインテーク開口が前記チャンバと合う推移帯の近くに位置付けられる、
請求項3のエアインテークアセンブリ。 - 前記膨張チャンバは、前記エンジンの上に位置付けられる、
請求項1のエアインテークアセンブリ。 - 前記仕切りは、前記チャンバ内に取り外し可能に位置付けられる、
請求項1のエアインテークアセンブリ。 - モーターサイクル用のエアボックスであって:
少なくとも部分的にチャンバを形成する下位壁であり、インレット開口及びアウトレット開口を有する下位壁;
前記下位壁に結合され、かつ、少なくとも部分的には前記チャンバを形成する上位壁;及び
前記下位壁と前記上位壁との間に位置付けられる仕切りであり、前記チャンバを、共鳴器サブチャンバと膨張チャンバとに分ける仕切り;
を有するエアボックス。 - 前記仕切りは、前記エアボックスチャンバに取り外し可能に位置付けられる、
請求項8のエアボックス。 - 前記仕切りの周辺の実質的な部分の周りに位置付けられた密封部材を更に有する、
請求項8のエアボックス。 - 前記下位壁における前記インレット開口は、前記インレット開口より小さい断面積を持つエアインテークパイプに結合される、
請求項8のエアボックス。 - 前記仕切りは、少なくとも部分的には、前記共鳴器サブチャンバと前記膨張チャンバとの間にサブチャンバ開口を定義する、
請求項8のエアボックス。 - 前記サブチャンバ開口は、前記チャンバの上流端に位置付けられる、
請求項12のエアボックス。 - 前記サブチャンバ開口は、前記下位壁の前記インレット開口の近くに位置付けられる、
請求項12のエアボックス。 - フレーム;
前記フレームに結合されるエアボックスであり、チャンバを定義するエアボックス;及び
前記チャンバ内に位置付けられた仕切りであり、前記チャンバを、膨張チャンバと共鳴器サブチャンバとに分ける仕切り;
を有するモーターサイクル。 - 前記膨張チャンバと連通するエアインテークパイプを更に有し、該エアインテークパイプは、インレット開口を有する、
請求項15のモーターサイクル。 - 前記チャンバのインレット開口は、前記エアボックスの上流端のところに形成される、
請求項15のモーターサイクル。 - 前記仕切りは、少なくとも部分的には、前記チャンバの前記インレット開口の近くにサブチャンバ開口を定義する、
請求項17のモーターサイクル。 - エンジンを更に有し、前記膨張チャンバは、実質的に前記エンジンの上に位置付けられる、
請求項15のモーターサイクル。 - 前記仕切りは、前記チャンバ内に取り外し可能に位置付けられる、
請求項15のモーターサイクル。
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