JP2009010104A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】不揮発性メモリの信頼性向上を図りながら、不揮発性メモリの占有面積を低減することができる技術を提供する。
【解決手段】コードフラッシュメモリセルの構造とデータフラッシュメモリセルの構造とを異なる構造にする。具体的には、コードフラッシュメモリセルの構造としてコントロールゲート電極14aの片側の側壁にだけメモリゲート電極22aが形成された構造を採用して読み出し速度の向上を図る。一方、データフラッシュメモリセルでは、コントロールゲート電極14bの両側の側壁にメモリゲート電極22b、22cを形成する。つまり、データフラッシュメモリセルを2値メモリセルから多値メモリセルに変更することにより、リテンション特性の劣化を防止して信頼性の高いデータフラッシュメモリセルを実現し、かつ、データフラッシュメモリセルの占有面積を低減する。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体装置およびその製造技術に関し、特に、2値メモリセルと多値メモリセルとを同一の半導体基板上に形成する不揮発性半導体記憶装置およびその製造に適用して有効な技術に関するものである。
特開2003−22687号公報(特許文献1)には、不揮発性半導体記憶装置の信頼性を改善し、かつ、メモリアレイの占有面積を低減する技術が記載されている。具体的には、1つのメモリセルが1ビットのデータを記憶する2値モードメモリセルと、1つのメモリセルが多ビットのデータを記憶する多値モードメモリセルを、それぞれ構成するアドレス領域を固定的に定めるとしている。このようにアドレス領域を固定的に定めることにより、2値モードメモリセルと多値モードメモリセルを、それぞれ個々に最適化できるとしている。
特開平11−31102号公報(特許文献2)には、同一基板上に2値メモリと多値メモリとを設ける技術が記載されている。そして、2値メモリと多値メモリという複数のタイプのメモリを有する半導体装置に対して、ホストシステムがアクセスしたときに、アクセス対象となるデータの内容に応じて、2値メモリと多値メモリのうち最適なメモリを使用するように制御する技術が記載されている。
特開2006−260703号公報(特許文献3)には、しきい値電圧制御および読み出し回路の複雑化を回避して簡単に多値記憶を実現できる不揮発性半導体記憶装置が記載されている。この不揮発性半導体記憶装置では、コントロールゲート電極の両側の側壁にメモリゲート電極が形成されているとしている。
特開2003−22687号公報 特開平11−31102号公報 特開2006−260703号公報
電気的に書き込み・消去が可能な不揮発性メモリ(不揮発性半導体記憶装置)として、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)やフラッシュメモリが広く使用されている。現在広く用いられているEEPROMやフラッシュメモリに代表されるこれらの不揮発性メモリは、MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタのゲート電極下に、酸化シリコン膜で囲まれた導電性の浮遊ゲート電極やトラップ性絶縁膜など電荷蓄積膜を有しており、浮遊ゲート電極やトラップ性絶縁膜での電荷蓄積状態によってトランジスタのしきい値が異なることを利用して情報を記憶する。
このトラップ性絶縁膜とは、電荷の蓄積可能なトラップ準位を有する絶縁膜をいい、一例として、窒化シリコン膜等があげられる。このようなトラップ性絶縁膜への電荷の注入・放出によってMOSトランジスタのしきい値をシフトさせ記憶素子として動作させる。トラップ性絶縁膜を電荷蓄積膜とする不揮発性メモリをMONOS(Metal Oxide Nitride Oxide Semiconductor)型トランジスタと呼んでおり、電荷蓄積膜に導電性の浮遊ゲート電極を使用する場合に比べ、離散的なトラップ準位に電荷を蓄積するためにデータ保持の信頼性に優れる。また、データ保持の信頼性に優れているためにトラップ性絶縁膜上下の酸化シリコン膜の膜厚を薄膜化でき、書き込み・消去動作の低電圧化が可能である等の利点を有する。
ここで、半導体装置として1つの半導体チップにマイコンを形成しているものがある。このマイコンを形成した半導体チップには、CMISFET(Complementary Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)などの論理回路からなる中央演算処理部(CPU:Central Processing Unit)やメモリなどが形成されている。メモリとしては、例えば、上述した電気的に書き換え可能な不揮発性メモリが使用される。この不揮発性メモリには、中央演算処理部を動作させるプログラムを記憶するメモリと、中央演算部で処理されるデータを記憶するメモリがある。
不揮発性メモリのうち、中央演算部を動作させるプログラムを記憶するメモリは、読み出し速度が必要とされる。これに対し、中央演算部で処理されるデータを記憶するメモリは、書き換え耐性が要求される。つまり、中央演算部を動作させるプログラムを記憶するメモリでは、プログラム自体を書き換えることは少ないので、書き換え耐性はそれほど要求されない。それよりも、プログラムを高速で読み出すことができる性能が要求される。これに対し、中央演算部で処理されるデータを記憶するメモリでは、データの読み出し速度はそれほど要求されない。それよりも、何度も書き換えることが多いので、メモリの書き換え耐性が要求される。
このように同じ不揮発性メモリであっても記憶するデータによって要求される性能が異なることがわかる。したがって、同じ不揮発性メモリであっても、プログラムを記憶する不揮発性メモリとデータを記憶する不揮発性メモリでは、メモリセルの構造が同じであっても動作方法が異なっている。例えば、プログラムを記憶する不揮発性メモリでは、1つのメモリセルで1ビットを構成し、読み出し速度の向上を図っている。これに対し、データを記憶する不揮発性メモリでは、2つのメモリセルで1ビットを構成することにより、多数回の書き換えで生じるリテンション特性の劣化を抑制し、不揮発性メモリの信頼性向上を図っている。
例えば、MONOS型トランジスタからなるメモリセルの構造は、半導体基板上にゲート絶縁膜を介してコントロールゲート電極が形成され、このコントロールゲート電極の片側の側壁に電荷蓄積膜を含む積層膜が形成され、この積層膜上にサイドウォール状のメモリゲート電極が形成されている。このような構造を有するメモリセルを使用することにより、プログラムを記憶する不揮発性メモリのメモリセルにおいては、1つのメモリセルで1ビットを構成している。これに対し、同様の構造を有するメモリセルを使用することにより、データを記憶する不揮発性メモリのメモリセルにおいては、2つのメモリセルで1ビットを構成している。このため、データを記憶する不揮発性メモリでは、使用するビット数の2倍のメモリセルが必要となり、半導体チップの面積が増大する問題点がある。
ここで、半導体チップに形成されている不揮発性メモリの占有面積を低減する方法として、メモリセルに2値ではなく多値を記憶させることにより、不揮発性メモリの占有面積を低減することが考えられる。しかし、電荷蓄積膜に窒化シリコン膜を使用し、かつ、サイドウォール状にメモリゲート電極を形成する構造のメモリセルでは、2値のメモリセルと同一構造のメモリセルでの多値化が難しい。これは、窒化シリコン膜などでは膜中のトラップ準位に電荷を蓄積するが、膜中のトラップ準位の数がメモリセル間でばらつく結果、蓄積される電荷量にばらつきが生じることが原因の1つである。さらに、サイドウォール状に形成されているメモリゲート電極のゲート長がばらつきやすいことも原因の1つに挙げられる。これらのことから、メモリセル間でしきい値電圧の分布が大きくなるので、2値のメモリセルと同一構造を有するメモリセルの多値化は難しくなっている。
本発明の目的は、不揮発性メモリの信頼性向上を図りながら、不揮発性メモリの占有面積を低減することができる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明による半導体装置は、(a)1つの半導体チップを構成する半導体基板と、(b)前記半導体基板の第1領域に形成された第1不揮発性メモリセルと、(c)前記半導体基板の第2領域に形成された第2不揮発性メモリセルとを備える。そして、前記第1不揮発性メモリセルは1ビットの情報を記憶する2値メモリセルであり、前記第2不揮発性メモリセルは2ビット以上の情報を記憶する多値メモリセルである半導体装置である。ここで、前記第1不揮発性メモリセルの形状と前記第2不揮発性メモリセルの形状が異なることを特徴とするものである。
また、本発明による半導体装置の製造方法は、半導体基板の第1領域に第1不揮発性メモリセルを形成し、前記半導体基板の第2領域に第2不揮発性メモリセルを形成する半導体装置の製造方法に関するものである。そして、(a)前記第1領域および前記第2領域を含む前記半導体基板の全面に絶縁膜を形成することにより、前記第1領域に第1ゲート絶縁膜を形成し、前記第2領域に第3ゲート絶縁膜を形成する工程と、(b)前記第1ゲート絶縁膜および前記第3ゲート絶縁膜上に第1導体膜を形成する工程とを備える。さらに、(c)前記第1導体膜をパターニングすることにより、前記第1領域に前記第1不揮発性メモリセルの第1コントロールゲート電極を形成し、前記第2領域に前記第2不揮発性メモリセルの第2コントロールゲート電極を形成する工程と、(d)前記第1コントロールゲート電極に整合した前記半導体基板内および前記第2コントロール電極に整合した前記半導体基板内に不純物を導入する工程とを備える。そして、(e)前記第1領域に形成されている前記第1コントロールゲート電極および前記第2領域に形成されている前記第2コントロールゲート電極を覆う前記半導体基板の全面に絶縁膜を積層した積層膜を形成する工程と、(f)前記積層膜上に第2導体膜を形成する工程とを備える。さらに、(g)前記第2導体膜を異方性エッチングすることにより、前記第1領域にある前記第1コントロールゲート電極の両側の側壁および前記第2領域にある前記第2コントロールゲート電極の両側の側壁に前記第2導体膜からなるサイドウォールを形成する工程とを備える。そして、(h)前記第1領域にある前記第1コントロールゲート電極の片側の側壁に形成されている前記サイドウォールを除去する工程と、(i)前記半導体基板に露出している前記積層膜を除去する工程とを備える。ここで、前記第1領域では、前記第1コントロールゲート電極の片側の側壁に残存する前記サイドウォールにより第1メモリゲート電極を形成して、2値メモリセルである前記第1不揮発性メモリセルを形成する。一方、前記第2領域では、前記第2コントロールゲート電極の両側の側壁に残存する前記サイドウォールにより第2メモリゲート電極と第3メモリゲート電極を形成して、多値メモリセルである前記第2不揮発性メモリセルを形成することを特徴とするものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
不揮発性メモリの信頼性向上を図りながら、不揮発性メモリの占有面積を低減することができる。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
(実施の形態1)
図1は、例えば、マイコンを形成した半導体チップ(半導体基板)CHPを示す平面図であり、半導体チップCHPに形成されたそれぞれの素子のレイアウト構成を示した図である。図1において、半導体チップCHPは、CPU(Central Processing Unit)1、RAM(Random Access Memory)2、アナログ回路3および不揮発性メモリ4を有している。
CPU(回路)1は、中央演算処理部とも呼ばれ、コンピュータなどの心臓部にあたる。このCPU1は、記憶装置から命令を読み出して解読し、それに基づいて多種多様な演算や制御を行なうものであり、処理の高速性が要求される。したがって、CPU1を構成しているMISFETには、半導体チップCHPに形成されている素子の中で、相対的に大きな電流駆動力が必要とされる。すなわち低耐圧MISFETで形成される。
RAM(回路)2は、記憶情報をランダムに、すなわち随時記憶されている記憶情報を読み出したり、記憶情報を新たに書き込んだりすることができるメモリであり、随時書き込み読み出しができるメモリとも呼ばれる。ICメモリとしてのRAMには、ダイナミック回路を用いたDRAM(Dynamic RAM)とスタティック回路を用いたSRAM(Static RAM)の2種類がある。DRAMは、記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリであり、SRAMは、記憶保持動作が不要な随時書き込み読み出しメモリである。これらRAM1も動作の高速性が要求されるため、RAM2を構成しているMISFETには、相対的に大きな電流駆動力が必要とされている。すなわち低耐圧MISFETで形成される。
アナログ回路3は、時間的に連続して変化する電圧や電流の信号、すなわちアナログ信号を扱う回路であり、例えば増幅回路、変換回路、変調回路、発振回路、電源回路などから構成されている。これらアナログ回路3は、半導体チップCHPに形成された素子の中で、相対的に高耐圧のMISFETが使用される。
不揮発性メモリ4は、書き込み動作および消去動作とも電気的に書き換え可能な不揮発性メモリの一種であり、電気的消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリとも呼ばれる。この不揮発性メモリ4のメモリセルには、メモリセル選択用のMISFETと、記憶(メモリ)用の例えばMONOS(Metal Oxide Nitride Oxide Semiconductor)型FETから構成される。不揮発性メモリの書き込み動作には、例えばホットエレクトロン注入またはファウラーノルドハイム型トンネル現象を利用し、消去動作には、ファウラーノルドハイム型トンネル現象またはホットホール注入を利用する。なお、ホットエレクトロン注入と、ホットホール注入とを逆にしてもよいのは勿論である。
この不揮発性メモリ4は、電気的に書き換え可能であり、かつ、電源をオフしても記憶した情報が消えないことから様々なデータの記憶に使用されている。例えば、CPUを動作させるプログラムやCPUで使用するデータなどの様々な情報が記憶される。不揮発性メモリに記憶されるプログラムやデータは使用用途が異なるため、これらの情報を記憶する不揮発性メモリに要求される特性も異なっている。例えば、CPUを動作させるプログラムは、書き換え頻度は少ないが、プログラムの読み出し速度の高速性が要求される。一方、CPUで使用されるデータは、読み出し速度の高速性はそれほど要求されないが、書き換え回数が多くなるので、書き換え耐性が要求される。したがって、同じ不揮発性メモリ4であっても、記憶する情報によって要求される特性が異なることになる。
そこで、不揮発性メモリ4には、それぞれ特性の異なるメモリが形成されている。図1に示すように、本実施の形態1において、不揮発性メモリ4は、コードフラッシュメモリ4aとデータフラッシュメモリ4bに区分されている。コードフラッシュメモリ4aには、例えば、CPUを動作させるプログラムが記憶されており、データフラッシュメモリ4bには、例えば、CPUで使用されるデータが記憶されている。したがって、コードフラッシュメモリ4aは読み出し速度の高速性が要求されるメモリであり、データフラッシュメモリ4bは書き換え耐性が要求されるメモリである。
上述したCPU1、RAM2、アナログ回路3および不揮発性メモリ4は、半導体チップCHPの内部(コア)領域に形成されている。そして、内部領域の外側に位置する周辺領域には内部領域に形成されている回路と半導体チップCHPの外部の回路とのインタフェースとなる入出力回路(図示せず)が形成されている。この入出力回路は、半導体チップCHPの周辺領域に形成されているパッドPDに接続されている。パッドPDは、半導体チップCHPを外部と接続するための外部接続端子であり、このパッドPDに、例えば、金線よりなるワイヤを接続することにより、半導体チップCHPと外部との電気的な接続をするようになっている。本実施の形態1における半導体チップCHPは上記のように構成されており、次に、半導体チップCHPに形成されている不揮発性メモリ4について説明する。不揮発性メモリ4は、コードフラッシュメモリ4aとデータフラッシュメモリ4bから構成されており、コードフラッシュメモリ4aとデータフラッシュメモリ4bのそれぞれの特性について図2を参照しながら説明する。
図2は、コードフラッシュメモリ4aとデータフラッシュメモリ4bとの相違点を簡単にまとめた図である。図2において、コードフラッシュメモリ4aは、使用用途としてCPUを動作させるプログラムを記憶するメモリである。コードフラッシュメモリ4aの書き換え回数は約1000回程度であり、読み出し電流(メモリ電流)は約20μAとなっている。これに対し、データフラッシュメモリ4bは、使用用途としてCPUなどで使用されるデータを記憶するメモリである。データフラッシュメモリ4bの書き換え回数は約10000回以上であり、読み出し電流(メモリ電流)は約10μAとなっている。
コードフラッシュメモリ4aとデータフラッシュメモリ4bを比較すると、コードフラッシュメモリ4aの書き換え回数(約1000回)に比べてデータフラッシュメモリ4bの書き換え回数(約10000回以上)が非常に多くなっている。したがって、データフラッシュメモリ4bでは、書き換え回数が多くなってもデータの信頼性を確保する必要があり、書き換え耐性が要求されることがわかる。これに対し、コードフラッシュメモリ4aでは、プログラムを記憶しており、このプログラムの読み出し速度の向上が要求される。以上のことから、具体的にコードフラッシュメモリ4aでは読み出し速度の高速性が要求され、データフラッシュメモリ4bでは書き換え耐性の向上が要求されることがわかる。
そこで、本実施の形態1では、不揮発性メモリ4全体のメモリセル構造を同一とするのではなく、特性の異なるコードフラッシュメモリ4aとデータフラッシュメモリ4bで、それぞれメモリセルの構造を変えている。この点が本実施の形態1の特徴の1つである。以下では、コードフラッシュメモリ4aのメモリセルおよびデータフラッシュメモリ4bのメモリセルの構造について説明する。
図3は、半導体チップ上のコードフラッシュメモリ形成領域とデータフラッシュメモリ形成領域に形成されているそれぞれのメモリセルを示している断面図である。まず、コードフラッシュメモリ形成領域に形成されているコードフラッシュメモリセル(第1不揮発性メモリセル)の構成について説明する。
図3に示すように、コードフラッシュメモリ形成領域において、半導体基板10S上にp型ウェル11が形成され、このp型ウェル11上にコードフラッシュメモリセルが形成されている。このコードフラッシュメモリセルは、メモリセルを選択する選択部と情報を記憶する記憶部から構成されている。まず、メモリセルを選択する選択部の構成について説明する。コードフラッシュメモリセルは、半導体基板10S(p型ウェル11)上に形成されたゲート絶縁膜(第1ゲート絶縁膜)12を有しており、このゲート絶縁膜12上にコントロールゲート電極(制御電極)(第1コントロールゲート電極)14aが形成されている。ゲート絶縁膜12は、例えば、酸化シリコン膜から形成されており、コントロールゲート電極14aは、例えば、ポリシリコン膜13とポリシリコン膜13上に形成されているコバルトシリサイド膜28から形成されている。コバルトシリサイド膜28は、コントロールゲート電極14aの低抵抗化のために形成されている。このコントロールゲート電極14aは、コードフラッシュメモリセルを選択する機能を有している。つまり、コントロールゲート電極14aによって特定のコードフラッシュメモリセルを選択し、選択したコードフラッシュメモリセルに対して書き込み動作や消去動作あるいは読み出し動作をするようになっている。
次に、コードフラッシュメモリセルの記憶部の構成について説明する。コントロールゲート電極14aの片側の側壁には絶縁膜からなる積層膜(第1積層膜)を介してメモリゲート電極(第1メモリゲート電極)22aが形成されている。メモリゲート電極22aは、コントロールゲート電極14aの片側の側壁に形成されたサイドウォール状の形状をしており、ポリシリコン膜19とポリシリコン膜19上に形成されているコバルトシリサイド膜28から形成されている。コバルトシリサイド膜28は、メモリゲート電極22aの低抵抗化のために形成されている。
コントロールゲート電極14aとメモリゲート電極22aの間およびメモリゲート電極22aと半導体基板10Sとの間には、積層膜が形成されている。この積層膜は、半導体基板10S上に形成されている酸化シリコン膜(第2ゲート絶縁膜)15と、酸化シリコン膜15上に形成されている電荷蓄積膜(第1電荷蓄積膜)21aと、電荷蓄積膜21a上に形成されている酸化シリコン膜(第1絶縁膜)17から構成されている。酸化シリコン膜15は、メモリゲート電極22aと半導体基板10Sとの間に形成されるゲート絶縁膜として機能する。この酸化シリコン膜15からなるゲート絶縁膜は、トンネル絶縁膜としての機能も有する。例えばコードフラッシュメモリセルの記憶部は、半導体基板10Sから酸化シリコン膜15を介して電荷蓄積膜21aに電子を注入したり、電荷蓄積膜21aに正孔を注入したりして情報の記憶や消去を行なうため、酸化シリコン膜15は、トンネル絶縁膜として機能する。このような電子のトンネル効果を使用したメモリセルの書き込み動作、消去動作および読み出し動作についての詳細は後述する。
そして、この酸化シリコン膜15上に形成されている電荷蓄積膜21aは、電荷を蓄積する機能を有している。具体的に、本実施の形態1では、電荷蓄積膜21aを窒化シリコン膜から形成している。本実施の形態1におけるコードフラッシュメモリセルの記憶部は、電荷蓄積膜21aに蓄積される電荷の有無によって、メモリゲート電極22a下の半導体基板10S内を流れる電流を制御することにより、情報を記憶するようになっている。つまり、電荷蓄積膜21aに蓄積される電荷の有無によって、メモリゲート電極22a下の半導体基板10S内を流れる電流のしきい値電圧が変化することを利用して情報を記憶している。
本実施の形態1では、電荷蓄積膜21aとしてトラップ準位を有する絶縁膜を使用している。このトラップ準位を有する絶縁膜の一例として窒化シリコン膜が挙げられるが、窒化シリコン膜に限らず、例えば、酸化アルミニウム膜(アルミナ)などを使用してもよい。電荷蓄積膜21aとしてトラップ準位を有する絶縁膜を使用する場合、電荷は絶縁膜に形成されているトラップ準位に捕獲される。このようにトラップ準位に電荷を捕獲することにより、絶縁膜中に電荷を蓄積するようになっている。
従来、電荷蓄積膜21aとしてポリシリコン膜が主に使用されてきたが、電荷蓄積膜21aとしてポリシリコン膜を使用した場合、電荷蓄積膜21aを取り囲む酸化シリコン膜15あるいは酸化シリコン膜17のどこか一部に欠陥があると、電荷蓄積膜21aが導体膜であるため、異常リークにより電荷蓄積膜21aに蓄積された電荷がすべて抜けてしまうことが起こりうる。
そこで、電荷蓄積膜21aとして、絶縁体である窒化シリコン膜が使用されてきている。この場合、データ記憶に寄与する電荷は、窒化シリコン膜中に存在する離散的なトラップ準位(捕獲準位)に蓄積される。したがって、電荷蓄積膜21aを取り巻く酸化シリコン膜15や酸化シリコン膜17中の一部に欠陥が生じても、電荷は電荷蓄積膜21aの離散的なトラップ準位に蓄積されているため、すべての電荷が電荷蓄積膜21aから抜け出てしまうことがない。このため、データ保持の信頼性向上を図ることができる。
このような理由から、電荷蓄積膜21aとして、窒化シリコン膜に限らず、離散的なトラップ準位を含むような膜を使用することにより、データ保持の信頼性を向上することができる。
次に、コントロールゲート電極14aの側壁のうち、一方の片側にはメモリゲート電極22aが形成されているが、もう一方の片側には、酸化シリコン膜よりなるサイドウォール25が形成されている。同様に、メモリゲート電極22aの側壁のうち、一方の片側にはコントロールゲート電極14aが形成されており、もう一方の片側にも酸化シリコン膜よりなるサイドウォール25が形成されている。
サイドウォール25の直下にある半導体基板10S内には、n型半導体領域である一対の浅い低濃度不純物拡散領域23が形成されており、この一対の浅い低濃度不純物拡散領域23に接する外側の領域に一対の深い高濃度不純物拡散領域26が形成されている。この深い高濃度不純物拡散領域26もn型半導体領域であり、高濃度不純物拡散領域26の表面にはコバルトシリサイド膜28が形成されている。一対の低濃度不純物拡散領域23と一対の高濃度不純物拡散領域26によって、コードフラッシュメモリセルのソース領域あるいはドレイン領域が形成される。ソース領域とドレイン領域を低濃度不純物拡散領域23と高濃度不純物拡散領域26で形成することにより、ソース領域とドレイン領域をLDD(Lightly Doped Drain)構造とすることができる。ここで、ゲート絶縁膜12およびゲート絶縁膜12上に形成されたコントロールゲート電極14aおよび上述したソース領域とドレイン領域によって構成されるトランジスタを選択トランジスタと呼ぶことにする。一方、酸化シリコン膜15、電荷蓄積膜21aおよび酸化シリコン膜17からなる積層膜とこの積層膜上に形成されているメモリゲート電極22a、上述したソース領域とドレイン領域によって構成されるトランジスタをメモリトランジスタと呼ぶことにする。これにより、コードフラッシュメモリセルの選択部は選択トランジスタから構成され、コードフラッシュメモリセルの記憶部はメモリトランジスタから構成されているということができる。
このようにして、コードフラッシュメモリセルが構成されている。本実施の形態1では、コードフラッシュメモリセルの構造としてコントロールゲート電極14aの片側の側壁にだけメモリゲート電極22aが形成された構造を採用している。この構造によれば、後述するように、コントロールゲート電極の両側の側壁にメモリゲート電極を設ける構造に比べて読み出し速度の向上を図ることができる。つまり、コードフラッシュメモリセルでは、コントロールゲート電極の片側の側壁にだけメモリゲート電極22aを形成する構造をとることにより、読み出し速度の向上を図っている。このことから、コードフラッシュメモリセルは、読み出し速度の高速性が要求されるプログラムの記憶に適している構造をしているといえる。なお、コードフラッシュメモリセルは、記憶部(メモリトランジスタ)が1つ形成されているメモリセルであり、この記憶部には1ビットの情報が記憶される。すなわち、コードフラッシュメモリセルは、1セルで1ビットの情報を記憶する2値メモリセルである。
次に、コードフラッシュメモリセルと接続する配線構造について説明する。コードフラッシュメモリセル上には、コードフラッシュメモリセルを覆うように層間絶縁膜である酸化シリコン膜29が形成されている。この酸化シリコン膜29には、酸化シリコン膜29を貫通してソース領域やドレイン領域を構成する高濃度不純物拡散領域26に達するコンタクトホール30が形成されている。コンタクトホール30の内部には、バリア導体膜であるチタン/窒化チタン膜31aが形成され、コンタクトホール30を埋め込むようにタングステン膜31bが形成されている。このように、コンタクトホール30にチタン/窒化チタン膜31aおよびタングステン膜31bを埋め込むことにより、導電性のプラグ32が形成されている。そして、層間絶縁膜である酸化シリコン膜29上には、配線34が形成されており、この配線34とプラグ32が電気的に接続されている。配線34は、例えば、チタン/窒化チタン膜33a、アルミニウム膜33bおよびチタン/窒化チタン膜33cの積層膜から形成されている。
本実施の形態1におけるコードフラッシュメモリセルは上記のように構成されており、以下に、コードフラッシュメモリセルの動作について図面を参照しながら説明する。図4は、本実施の形態1におけるコードフラッシュメモリセルの構成を模式的に示す図である。図4において、コントロールゲート電極に印加する電圧をVcg、メモリゲート電極に印加する電圧をVmgとしている。さらに、ソース領域とドレイン領域のそれぞれに印加する電圧をVs、Vdとし、半導体基板に印加する電圧をVbとしている。
図5は、「書き込み」、「消去」および「読み出し」時におけるコードフラッシュメモリセルの各部位への電圧の印加条件を示す図である。ここでは、電荷蓄積膜である窒化シリコン膜への電子の注入を「書き込み」、窒化シリコン膜への正孔(ホール)の注入を「消去」と定義する。
まず、書き込み動作について説明する。書き込み動作は、いわゆるソースサイド注入方式と呼ばれるホットエレクトロン書き込みによって行なわれる。書き込み電圧としては、例えば、ソース領域に印加する電圧Vsを6V、メモリゲート電極に印加する電圧Vmgを12V、コントロールゲート電極に印加する電圧Vcgを1.5Vとする。そして、ドレイン領域に印加する電圧Vdは書き込み時のチャネル電流がある設定値となるように制御する。このときの電圧Vdはチャネル電流の設定値とコントロールゲート電極を有する選択トランジスタのしきい値電圧によって決まり、例えば、1V程度となる。p型ウェル(半導体基板)に印加される電圧Vbは0Vである。
このような電圧を印加して書き込み動作を行なう際の電荷の動きを示す。上述したように、ソース領域に印加する電圧Vsとドレイン領域に印加する電圧Vdの間に電位差を与えることにより、ソース領域とドレイン領域との間に形成されるチャネル領域を電子(エレクトロン)が流れる。チャネル領域を流れる電子は、コントロールゲート電極とメモリゲート電極との境界付近下のチャネル領域(ソース領域とドレイン領域との間)で加速されてホットエレクトロンになる。そして、メモリゲート電極に印加した正電圧(Vmg=12V)による垂直方向電界で、メモリゲート電極下の窒化シリコン膜(電荷蓄積膜)中にホットエレクトロンが注入される。注入されたホットエレクトロンは、窒化シリコン膜中のトラップ準位に捕獲され、その結果、窒化シリコン膜に電子が蓄積されてメモリトランジスタのしきい値電圧が上昇する。このようにして書き込み動作が行なわれる。
続いて、消去動作について説明する。消去動作は、例えば、バンド間トンネリング現象を使用したBTBT(Band to Band Tunneling)消去で行なわれる。BTBT消去では、例えば、メモリゲート電極に印加する電圧Vmgを−6V、ソース領域に印加する電圧Vsを6V、コントロールゲート電極に印加する電圧Vcgを0Vとし、ドレイン領域は0Vを印加する。これにより、ソース領域とメモリゲート電極との間にかかる電圧によってソース領域端部においてバンド間トンネリング現象で生成された正孔が、ソース領域に印加されている高電圧によって加速されてホットホールとなる。そして、ホットホールの一部がメモリゲート電極に印加された負電圧に引き寄せられ、窒化シリコン膜中に注入される。注入されたホットホールは、窒化シリコン膜内のトラップ準位に捕獲され、コードフラッシュメモリセル(メモリトランジスタ)のしきい値電圧が低下する。このようにして消去動作が行なわれる。
次に、読み出し動作について説明する。読み出しは、ドレイン領域に印加する電圧VdをVdd(1.5V)、ソース領域に印加する電圧Vsを0V、コントロールゲート電極に印加する電圧VcgをVdd(1.5V)、メモリゲート電極に印加する電圧VmgをVdd(1.5V)とし、書き込み時と逆方向に電流を流して行う。ドレイン領域に印加する電圧Vdとソース領域に印加する電圧Vsを入れ替え、それぞれ0V、1.5Vとして、書込み時と電流の方向が同じ読み出しを行ってもよい。このとき、コードフラッシュメモリセルが書き込み状態にありしきい値電圧が高い場合には、メモリセルに電流が流れない。一方、コードフラッシュメモリセルが消去状態にあり、しきい値電圧が低い場合には、メモリセルに電流が流れる。
このようにメモリセルが書き込み状態にあるか、あるいは、消去状態にあるかをコードフラッシュメモリセルに流れる電流の有無を検出することで判別することができる。具体的には、センスアンプによってコードフラッシュメモリセルに流れる電流の有無を検出する。例えば、コードフラッシュメモリセルに流れる電流の有無を検出するために、基準電流(リファレンス電流)を使用する。つまり、コードフラッシュメモリセルが消去状態にある場合、読み出し時に読み出し電流が流れるが、この読み出し電流と基準電流とを比較する。基準電流は、消去状態の読み出し電流よりも低く設定されており、読み出し電流と基準電流とを比較した結果、基準電流よりも読み出し電流が大きい場合、コードフラッシュメモリセルは消去状態にあると判断できる。一方、コードフラッシュメモリセルが書き込み状態にある場合、読み出し電流は流れない。すなわち、読み出し電流と基準電流とを比較した結果、基準電流よりも読み出し電流が小さい場合、コードフラッシュメモリセルは書き込み状態にあると判断できる。このようにして読み出し動作を行なうことができる。
次に、データフラッシュメモリ形成領域に形成されているデータフラッシュメモリセル(第2不揮発性メモリセル)の構成について説明する。
図3に示すように、データフラッシュメモリ形成領域において、半導体基板10S上にp型ウェル11が形成され、このp型ウェル11上にデータフラッシュメモリセルが形成されている。このデータフラッシュメモリセルは、メモリセルを選択する選択部と情報を記憶する記憶部から構成されている。まず、メモリセルを選択する選択部の構成について説明する。データフラッシュメモリセルは、半導体基板10S(p型ウェル11)上に形成されたゲート絶縁膜(第3ゲート絶縁膜)12を有しており、このゲート絶縁膜12上にコントロールゲート電極(制御電極)(第2コントロールゲート電極)14bが形成されている。ゲート絶縁膜12は、例えば、酸化シリコン膜から形成されており、コントロールゲート電極14bは、例えば、ポリシリコン膜13とポリシリコン膜13上に形成されているコバルトシリサイド膜28から形成されている。コバルトシリサイド膜28は、コントロールゲート電極14bの低抵抗化のために形成されている。このコントロールゲート電極14bは、データフラッシュメモリセルを選択する機能を有している。つまり、コントロールゲート電極14bによって特定のデータフラッシュメモリセルを選択し、選択したデータフラッシュメモリセルに対して書き込み動作や消去動作あるいは読み出し動作をするようになっている。
次に、データフラッシュメモリセルの記憶部の構成について説明する。このデータフラッシュメモリセルの記憶部の構造が上述したコードフラッシュメモリセルの記憶部の構造と異なっており、その点が本実施の形態1の特徴の1つである。コントロールゲート電極14bの両側の側壁には、それぞれ絶縁膜からなる積層膜(第2積層膜あるいは第3積層膜)を介してメモリゲート電極(第2メモリゲート電極)22bとメモリゲート電極(第3メモリゲート電極)22cが形成されている。メモリゲート電極22bあるいはメモリゲート電極2cは、それぞれコントロールゲート電極14bの側壁に形成されたサイドウォール状の形状をしており、ポリシリコン膜19とポリシリコン膜19上に形成されているコバルトシリサイド膜28から形成されている。コバルトシリサイド膜28は、メモリゲート電極22aの低抵抗化のために形成されている。つまり、本実施の形態1におけるデータフラッシュメモリセルでは、コントロールゲート電極14bの両側の側壁に記憶部が形成されている点に特徴がある。この両側に形成されている記憶部の構成は同じ構成をしているが、それぞれの詳細な構成について逐次説明する。
まず、コントロールゲート電極14bの左側の側壁に形成されている記憶部の構成について説明する。コントロールゲート電極14bとメモリゲート電極22bの間およびメモリゲート電極22bと半導体基板10Sとの間には、積層膜が形成されている。この積層膜は、半導体基板10S上に形成されている酸化シリコン膜(第4ゲート絶縁膜)15と、酸化シリコン膜15上に形成されている電荷蓄積膜(第2電荷蓄積膜)21bと、電荷蓄積膜21b上に形成されている酸化シリコン膜(第2絶縁膜)17から構成されている。酸化シリコン膜15は、メモリゲート電極22bと半導体基板10Sとの間に形成されるゲート絶縁膜として機能する。この酸化シリコン膜15からなるゲート絶縁膜は、トンネル絶縁膜としての機能も有する。例えばデータフラッシュメモリセルの記憶部は、半導体基板10Sから酸化シリコン膜15を介して電荷蓄積膜21bに電子を注入したり、電荷蓄積膜21bに正孔を注入したりして情報の記憶や消去を行なうため、酸化シリコン膜15は、トンネル絶縁膜として機能する。
そして、この酸化シリコン膜15上に形成されている電荷蓄積膜21bは、電荷を蓄積する機能を有している。具体的に、本実施の形態1では、電荷蓄積膜21bを窒化シリコン膜から形成している。本実施の形態1におけるデータフラッシュメモリセルの記憶部は、電荷蓄積膜21bに蓄積される電荷の有無によって、メモリゲート電極22b下の半導体基板10S内を流れる電流を制御することにより、情報を記憶するようになっている。つまり、電荷蓄積膜21bに蓄積される電荷の有無によって、メモリゲート電極22b下の半導体基板10S内を流れる電流のしきい値電圧が変化することを利用して情報を記憶している。
続いて、コントロールゲート電極14bの右側の側壁に形成されている記憶部の構成について説明する。コントロールゲート電極14bとメモリゲート電極22cの間およびメモリゲート電極22cと半導体基板10Sとの間には、積層膜が形成されている。この積層膜は、半導体基板10S上に形成されている酸化シリコン膜(第5ゲート絶縁膜)15と、酸化シリコン膜15上に形成されている電荷蓄積膜(第3電荷蓄積膜)21cと、電荷蓄積膜21c上に形成されている酸化シリコン膜(第3絶縁膜)17から構成されている。酸化シリコン膜15は、メモリゲート電極22cと半導体基板10Sとの間に形成されるゲート絶縁膜として機能する。この酸化シリコン膜15からなるゲート絶縁膜は、トンネル絶縁膜としての機能も有する。例えばデータフラッシュメモリセルの記憶部は、半導体基板10Sから酸化シリコン膜15を介して電荷蓄積膜21cに電子を注入したり、電荷蓄積膜21cに正孔を注入したりして情報の記憶や消去を行なうため、酸化シリコン膜15は、トンネル絶縁膜として機能する。
そして、この酸化シリコン膜15上に形成されている電荷蓄積膜21cは、電荷を蓄積する機能を有している。具体的に、本実施の形態1では、電荷蓄積膜21cを窒化シリコン膜から形成している。本実施の形態1におけるデータフラッシュメモリセルの記憶部は、電荷蓄積膜21cに蓄積される電荷の有無によって、メモリゲート電極22c下の半導体基板10S内を流れる電流を制御することにより、情報を記憶するようになっている。つまり、電荷蓄積膜21cに蓄積される電荷の有無によって、メモリゲート電極22c下の半導体基板10S内を流れる電流のしきい値電圧が変化することを利用して情報を記憶している。
このように本実施の形態1におけるデータフラッシュメモリセルでは、選択部の両側に記憶部が形成されている。この選択部の両側に形成されている記憶部は独立に1ビットの情報を記憶することができるため、本実施の形態1におけるデータフラッシュメモリセルでは、合計で2ビットの情報を記憶することができる。すなわち、本実施の形態1におけるデータフラッシュメモリセルは、複数ビットの情報を記憶できる多値メモリセルから構成されていることになる。
次に、メモリゲート電極22bの側壁およびメモリゲート電極22cの側壁には、サイドウォール25が形成されている。このサイドウォール25は、例えば、酸化シリコン膜から形成されている。そして、サイドウォール25の直下にある半導体基板10S内には、n型半導体領域である一対の浅い低濃度不純物拡散領域24が形成されており、この一対の浅い低濃度不純物拡散領域24に接する外側の領域に一対の深い高濃度不純物拡散領域27が形成されている。この深い高濃度不純物拡散領域27もn型半導体領域であり、高濃度不純物拡散領域27の表面には、低抵抗化のためのコバルトシリサイド膜28が形成されている。一対の低濃度不純物拡散領域24と一対の高濃度不純物拡散領域27によって、データフラッシュメモリセルのソース領域あるいはドレイン領域が形成される。ソース領域とドレイン領域を低濃度不純物拡散領域24と高濃度不純物拡散領域27で形成することにより、ソース領域とドレイン領域をLDD(Lightly Doped Drain)構造とすることができる。
ここで、ゲート絶縁膜12およびゲート絶縁膜12上に形成されたコントロールゲート電極14bおよび上述したソース領域とドレイン領域によって構成されるトランジスタを選択トランジスタと呼ぶことにする。一方、酸化シリコン膜15、電荷蓄積膜21bおよび酸化シリコン膜17からなる積層膜とこの積層膜上に形成されているメモリゲート電極22b、上述したソース領域とドレイン領域によって構成されるトランジスタをメモリトランジスタと呼ぶことにする。さらに、酸化シリコン膜15、電荷蓄積膜21cおよび酸化シリコン膜17からなる積層膜とこの積層膜上に形成されているメモリゲート電極22c、上述したソース領域とドレイン領域によって構成されるトランジスタもメモリ
トランジスタである。これにより、データフラッシュメモリセルの選択部は選択トランジスタから構成され、データフラッシュメモリセルの記憶部は選択トランジスタの両側に形成された2つのメモリトランジスタから構成されているということができる。
次に、データフラッシュメモリセルと接続する配線構造について説明する。データフラッシュメモリセル上には、データフラッシュメモリセルを覆うように層間絶縁膜である酸化シリコン膜29が形成されている。この酸化シリコン膜29には、酸化シリコン膜29を貫通してソース領域やドレイン領域を構成する高濃度不純物拡散領域27に達するコンタクトホール30が形成されている。コンタクトホール30の内部には、バリア導体膜であるチタン/窒化チタン膜31aが形成され、コンタクトホール30を埋め込むようにタングステン膜31bが形成されている。このように、コンタクトホール30にチタン/窒化チタン膜31aおよびタングステン膜31bを埋め込むことにより、導電性のプラグ32が形成されている。そして、層間絶縁膜である酸化シリコン膜29上には、配線34が形成されており、この配線34とプラグ32が電気的に接続されている。配線34は、例えば、チタン/窒化チタン膜33a、アルミニウム膜33bおよびチタン/窒化チタン膜33cの積層膜から形成されている。このようにして、データフラッシュメモリセルが形成されている。
本実施の形態1では、コードフラッシュメモリセルの構造とデータフラッシュメモリセルの構造とを異なる構造としている点に特徴がある。すなわち、コードフラッシュメモリセルでは、読み出しの高速性が要求されるプログラムを記憶するものである。このため、コードフラッシュメモリセルでは、選択トランジスタ(選択部)の片側にだけメモリトランジスタ(記憶部)を形成する構成にして読み出し速度の高速化を図っている。これに対し、データフラッシュメモリセルでは、書き換え頻度の多いデータを記憶するものである。したがって、データフラッシュメモリセルでは、選択トランジスタ(選択部)の両側にメモリトランジスタ(記憶部)を形成する構成を採用している。
以下では、データフラッシュメモリセルとして、選択トランジスタの両側にメモリトランジスタを形成した多値メモリセルを採用している理由について説明する。
従来、データフラッシュメモリセルもコードフラッシュメモリセルと同様に、選択トランジスタの片側にだけメモリトランジスタを形成する構成が使用されていた。しかし、データフラッシュメモリセルでは、書き換え頻度の多いデータを記憶するメモリセルであることから、書き換え耐性の高い読み出し方式が採用されている。具体的には、リテンション特性の劣化を抑制することができる相補読み出し方式が採用されている。この相補読み出し方式は、2つのメモリセルで1ビットの情報を記憶する方式である。通常の方式では、1つのメモリセルで1ビットの情報を記憶する方式であることから、相補読み出し方式を使用すると、使用するビット数の2倍のメモリセルが必要となり、半導体チップの面積が増大する問題点がある。つまり、リテンション特性の劣化を防止して信頼性の高いデータフラッシュメモリセルを実現するためには、半導体チップの面積が増大するという副作用が生じる問題が生じる。
そこで、本実施の形態1におけるデータフラッシュメモリセルでは、選択トランジスタの両側にメモリトランジスタを形成することにより、データフラッシュメモリセルの占有面積を低減している。つまり、データフラッシュメモリセルを2値メモリセルから多値メモリセルに変更することにより、リテンション特性の劣化を防止して信頼性の高いデータフラッシュメモリセルを実現し、かつ、データフラッシュメモリセルの占有面積を低減することができるのである。このような理由から、データフラッシュメモリでは、選択トランジスタの両側にメモリトランジスタを形成する構造をとっているのである。以上のことから、本実施の形態1によれば、コードフラッシュメモリセルの構造とデータフラッシュメモリセルの構造とを異なる構造にすることにより、それぞれに要求される特性に合ったメモリセル構造を採用しつつ、占有面積の低減を図ることができる。
続いて、データフラッシュメモリで採用されている相補読み出し方式によれば、リテンション特性の劣化を防止して信頼性向上を図ることができる点について図6を参照しながら詳細に説明する。
図6は、通常の読み出し方式と相補読み出し方式の相違を模式的に示す図である。まず、通常の読み出し方式について説明する。図6において、通常のメモリセルでは、1つのメモリセルに対して1ビットの情報を記憶するように構成されている。例えば、電荷蓄積膜に正孔を注入した状態を白丸で示すと、この白丸の状態が消去状態である。一方、電荷蓄積膜に電子を注入した状態を黒丸で示すと、この黒丸の状態が書き込み状態である。このように通常のメモリセルでは、1つのメモリセルにおける電荷蓄積膜への電荷の蓄積状態によって消去状態と書き込み状態を区別している。消去状態では、メモリセルのしきい値電圧が低下することから読み出し電流が流れる。この読み出し電流を予め設定している基準電流より大きくなるようにする。一方、書き込み状態では、メモリセルのしきい値電圧が上昇することから読み出し電流がほとんど流れない。したがって、この場合、読み出し電流は基準電流よりも小さくなる。このように基準電流に対する読み出し電流の大小によってメモリセルが消去状態にあるか、あるいは、書き込み状態にあるかを判断できる。つまり、通常の読み出しは、1つのメモリセルの電荷蓄積状態の違いによる読み出し電流の相違を基準電流と比較することにより検知している。
しかし、通常の読み出し方式では、メモリセルへの書き込みを繰り返すとリテンション特性が劣化する問題点が発生する。すなわち、メモリセルへの書き込みおよび消去を繰り返すと、メモリセルが消去状態にある場合の読み出し電流が減少する。したがって、メモリセルが消去状態にある場合には基準電流よりも読み出し電流が大きいはずであるが、読み出し電流が減少する結果、メモリセルが消去状態にある場合であっても、読み出し電流が基準電流よりも小さくなることが生じる。このため、通常の読み出し方式では、メモリセルが消去状態にあるにもかかわらず、メモリセルが書き込み状態にあると判断することが生じる。このようにメモリセルの消去状態をメモリセルの書き込み状態と誤判定することをリテンション特性の劣化と呼んでいる。
続いて、相補読み出し方式について説明する。相補読み出し方式では、2つのメモリセルで1ビットの情報を記憶している。例えば、図6に示すように、1つのメモリセル(左側のメモリセル)が電荷蓄積膜に正孔を注入した状態(白丸)にあり、もう1つのメモリセル(右側のメモリセル)が電荷蓄積膜に電子を注入した状態(黒丸)にある場合を消去状態とするものである。反対に、1つのメモリセル(左側のメモリセル)が電荷蓄積膜に電子を注入した状態(黒丸)にあり、もう1つのメモリセル(右側のメモリセル)が電荷蓄積膜に正孔を注入した状態(白丸)にある場合を書き込み状態とするものである。
そして、この消去状態と書き込み状態を読み出す方式が相補読み出し方式である。この相補読み出し方式では、基準電流を使用せずに、1つのメモリセル(左側のメモリセル)を流れる読み出し電流ともう1つのメモリセル(右側のメモリセル)に流れる読み出し電流を比較して、消去状態か書き込み状態かを判断する。例えば、1つのメモリセル(左側のメモリセル)を流れる読み出し電流ともう1つのメモリセル(右側のメモリセル)に流れる読み出し電流を比較した結果、左側のメモリセルの流れる読み出し電流が右側のメモリセルを流れる読み出し電流よりも小さい場合、消去状態にあると判断することができる。反対に、1つのメモリセル(左側のメモリセル)を流れる読み出し電流ともう1つのメモリセル(右側のメモリセル)に流れる読み出し電流を比較した結果、左側のメモリセルの流れる読み出し電流が右側のメモリセルを流れる読み出し電流よりも大きい場合、書き込み状態にあると判断することができる。この読み出し方式が相補読み出し方式である。
以下に、この相補読み出し方式によれば、リテンション特性の劣化を抑制することができる点について説明する。上述したように、相補読み出し方式では、消去状態と書き込み状態を判別するために基準電流を使用していない。すなわち、1つのメモリセル(左側のメモリセル)に流れる読み出し電流ともう1つのメモリセル(右側のメモリセル)に流れる読み出し電流を比較して、消去状態か書き込み状態かを判断している。これにより、メモリセルに書き込みと消去を繰り返して、メモリセルの電荷蓄積膜に正孔が注入された状態での読み出し電流が減少しても影響は少ない。すなわち、書き換えを繰り返すことにより、メモリセルの電荷蓄積膜に正孔が注入された状態での読み出し電流が減少しても、メモリセルの電荷蓄積膜に電子が注入された状態での読み出し電流よりも大きい。つまり、1つのメモリセルともう1つのメモリセルとの相対的な読み出し電流の比較では、基準電流を使用していないので、消去状態あるいは書き込み状態を誤判定することを防止できるのである。これは、メモリセルの電荷蓄積膜に正孔が注入された状態での読み出し電流が減少しても、メモリセルの電荷蓄積膜に電子が注入された状態での読み出し電流よりも大きいので、メモリセルの電荷蓄積膜に正孔が注入された状態での読み出し電流とメモリセルの電荷蓄積膜に電子が注入された状態での読み出し電流の大小関係が逆転することはないことによるものである。したがって、1つのメモリセルに流れる読み出し電流ともう1つのメモリセルに流れる読み出し電流を比較して、消去状態か書き込み状態かを判断する相補読み出し方式では、書き換えを繰り返すことにより生じるリテンション特性の劣化を抑制することができるのである。
このことから、データの書き換えが頻繁に行なわれるデータフラッシュメモリセルでは相補読み出し方式を利用してリテンション特性の劣化を抑制している。しかし、上述したように、相補読み出し方式では、2つのメモリセルで1ビットの情報を記憶するため、1つのメモリセルで1ビットの情報を記憶する通常の読み出し方式に比べて、メモリ全体の占有面積が大きくなる。そこで、本実施の形態1におけるデータフラッシュメモリセルでは、選択トランジスタの両側にメモリトランジスタを形成することにより、データフラッシュメモリセルの占有面積を低減している。つまり、データフラッシュメモリセルを2値メモリセルから多値メモリセルに変更することにより、リテンション特性の劣化を防止して信頼性の高いデータフラッシュメモリセルを実現し、かつ、データフラッシュメモリセルの占有面積を低減することができるのである。
ここで、データフラッシュメモリ全体の占有面積を低減するために、データフラッシュメモリセルの構造を以下に示すようにすることも考えられる。すなわち、選択トランジスタの片側にだけメモリトランジスタを形成し、かつ、このメモリトランジスタの電荷蓄積膜に蓄積される電荷に応じて、複数のしきい値電圧を設定する構造を採用することも考えられる。つまり、選択トランジスタの片側にだけメモリトランジスタを設け、このメモリトランジスタのしきい値を複数の状態に分けて多値メモリセルにすることが考えられる。この構造を採用することによっても、データフラッシュメモリ全体の占有面積を低減することができる。
しかし、データフラッシュメモリセルをこのような構造にすると、まず第1に、上述した相補読み出し方式との併用が困難になる。相補読み出し方式では、主に2値メモリセルを使用しているからである。すなわち、メモリセルの記憶部を構成するメモリトランジスタ自体が2値であると、2つのメモリセルを互いに異なる状態に設定して入れ替えることにより、消去状態と書き込み状態とを単純に構成することができる。これに対し、メモリセルの記憶部を構成するメモリトランジスタ自体が多値であると、1つのメモリセルでも2つ以上異なる状態が存在することになるので、2つのメモリセルを使用して、単純に消去状態と書き込み状態を構成すると、使用しない状態が多数存在することになり、メモリトランジスタ自体を多値化した意味がなくなるのである。これに対し、本実施の形態1では、データフラッシュメモリセルを多値化しているが、この多値化の方法として、1つのメモリトランジスタを多値化しているのではなく、1つのデータフラッシュメモリセルに2値であるメモリトランジスタを2つ形成することにより多値化している。したがって、本実施の形態1のように選択トランジスタの両側に2値のメモリトランジスタを設けることにより、データフラッシュメモリセルを多値化する構成では、相補読み出し方式を採用しても無駄なく効率的にメモリを使用することができ、かつ、データフラッシュメモリ全体の占有面積を低減することができるのである。
第2に、本実施の形態1では、電荷蓄積膜にトラップ準位を有する絶縁膜を使用し、かつ、メモリトランジスタを選択トランジスタの側壁にサイドウォール状に形成する構成を使用している。例えば、選択トランジスタの片側にだけメモリトランジスタを形成し、このメモリトランジスタに複数のしきい値を設定する構造で多値化を図ることは難しいのである。これは、窒化シリコン膜などのトラップ準位を有する絶縁膜では膜中のトラップ準位に電荷を蓄積するが、膜中のトラップ準位の数がメモリセル間でばらつく結果、蓄積される電荷量にばらつきが生じることが原因の1つである。さらに、サイドウォール状に形成されているメモリゲート電極のゲート長がばらつきやすいことも原因の1つに挙げられる。これらのことから、メモリセル間でしきい値電圧の分布が大きくなるので、メモリセルの多値化は難しくなっている。これに対し、本実施の形態1では、データフラッシュメモリセルを多値化しているが、この多値化の方法として、1つのメモリトランジスタを多値化しているのではなく、1つのデータフラッシュメモリセルに2値であるメモリトランジスタを2つ形成することにより多値化している。したがって、本実施の形態1のように選択トランジスタの両側に2値のメモリトランジスタを設けることにより、データフラッシュメモリセルを多値化する構成では、メモリセルでのしきい値電圧を細分化することはない。このため、電荷蓄積膜にトラップ準位を有する絶縁膜を使用し、かつ、メモリトランジスタを選択トランジスタの側壁にサイドウォール状に形成する構成のメモリセルでも簡便に多値メモリセルを形成できる利点がある。
本実施の形態1におけるデータフラッシュメモリセルは上記のように構成されており、以下に、データフラッシュメモリセルの動作について図面を参照しながら説明する。図7は、本実施の形態1におけるデータフラッシュメモリセルの構成を模式的に示す図である。図7において、コントロールゲート電極に印加する電圧をVcg、左側のメモリゲート電極に印加する電圧をVmg1、右側のメモリゲート電極に印加する電圧をVmg2としている。さらに、ソース領域とドレイン領域のそれぞれに印加する電圧をVs、Vdとし、半導体基板に印加する電圧をVbとしている。
本実施の形態1におけるデータフラッシュメモリセルでは、選択トランジスタの両側にメモリトランジスタが形成されている構成をしているが、まず、選択トランジスタの左側に形成されているメモリトランジスタを動作させる方法について説明する。
図8は、左側のメモリトランジスタを動作させる場合において、「書き込み」、「消去」および「読み出し」時におけるデータフラッシュメモリセルの各部位への電圧の印加条件を示す図である。ここでは、電荷蓄積膜である窒化シリコン膜への電子の注入を「書き込み」、窒化シリコン膜への正孔(ホール)の注入を「消去」と定義する。
まず、書き込み動作について説明する。書き込み動作は、いわゆるソースサイド注入方式と呼ばれるホットエレクトロン書き込みによって行なわれる。書き込み電圧としては、例えば、ソース領域に印加する電圧Vsを6V、左側のメモリゲート電極に印加する電圧Vmg1を12V、右側のメモリゲート電極に印加する電圧Vmg2を6V、コントロールゲート電極に印加する電圧VcgをVdd(1.5V)とする。そして、ドレイン領域に印加する電圧Vdは書き込み時のチャネル電流がある設定値となるように制御する。このときの電圧Vdはチャネル電流の設定値とコントロールゲート電極を有する選択トランジスタのしきい値電圧によって決まり、例えば、1V程度となる。p型ウェル(半導体基板)に印加される電圧Vbは0Vである。
このような電圧を印加して書き込み動作を行なう際の電荷の動きを示す。上述したように、ソース領域に印加する電圧Vsとドレイン領域に印加する電圧Vdの間に電位差を与えることにより、ソース領域とドレイン領域との間に形成されるチャネル領域を電子(エレクトロン)が流れる。このとき、動作を行なわない右側のメモリゲート電極に印加する電圧Vmg2には6Vが印加されているので、この右側のメモリトランジスタの電荷蓄積状態にかかわらず、右側のメモリトランジスタ下にチャネル領域が形成される。このため、ソース領域とドレイン領域との間を電子が流れることができる。
チャネル領域を流れる電子は、コントロールゲート電極と左側のメモリゲート電極との境界付近下のチャネル領域で加速されてホットエレクトロンになる。そして、左側のメモリゲート電極に印加した正電圧(Vmg1=12V)による垂直方向電界で、左側のメモリゲート電極下の窒化シリコン膜(電荷蓄積膜)中にホットエレクトロンが注入される。注入されたホットエレクトロンは、窒化シリコン膜中のトラップ準位に捕獲され、その結果、窒化シリコン膜に電子が蓄積されて左側のメモリトランジスタのしきい値電圧が上昇する。このようにして左側のメモリトランジスタに対する書き込み動作が行なわれる。
続いて、消去動作について説明する。消去動作は、例えば、バンド間トンネリング現象を使用したBTBT(Band to Band Tunneling)消去で行なわれる。BTBT消去では、例えば、左側のメモリゲート電極に印加する電圧Vmg1を−6V、ソース領域に印加する電圧Vsを6V、右側のメモリゲート電極に印加する電圧Vmg2を0V、コントロールゲート電極に印加する電圧Vcgを0Vとし、ドレイン領域は0Vを印加する。これにより、ソース領域と左側のメモリゲート電極との間にかかる電圧によってソース領域端部においてバンド間トンネリング現象で生成された正孔が、ソース領域に印加されている高電圧によって加速されてホットホールとなる。そして、ホットホールの一部が左側のメモリゲート電極に印加された負電圧に引き寄せられ、窒化シリコン膜中に注入される。注入されたホットホールは、窒化シリコン膜内のトラップ準位に捕獲され、左側のメモリトランジスタのしきい値電圧が低下する。このようにして消去動作が行なわれる。
次に、読み出し動作について説明する。読み出しは、ドレイン領域に印加する電圧VdをVdd(1.5V)、ソース領域に印加する電圧Vsを0V、コントロールゲート電極に印加する電圧VcgをVdd(1.5V)、左側のメモリゲート電極に印加する電圧Vmg1をVdd(1.5V)とし、右側のメモリゲート電極に印加する電圧Vmg2を6Vとする。右側のメモリゲート電極には6Vの電圧が印加されているので、右側のメモリトランジスタの電荷蓄積状態にかかわらず、右側のメモリトランジスタは導通状態となっている。一方、読み出し対象である左側のメモリトランジスタにおいては、左側のメモリゲート電極に印加する電圧Vmg1がVdd(1.5V)となっていることから、左側のメモリトランジスタの電荷蓄積状態によって導通状態あるいは非導通状態となる。
ここで、読み出しには相補読み出し方式が使用されるが、1つのデータフラッシュメモリセルを構成する2つのメモリトランジスタ(左側のメモリトランジスタと右側のメモリトランジスタ)は同時に読み出すことができない。このため、相補読み出し方式で使用する2つのメモリトランジスタとしては、同一のデータフラッシュメモリセルに含まれる2つのメモリトランジスタ(左側のメモリトランジスタと右側のメモリトランジスタ)を使用することはできないことがわかる。したがって、相補読み出し方式では、互いに異なるデータフラッシュメモリセルに含まれるメモリトランジスタが使用される。このとき、相補関係にある2つのデータフラッシュメモリセルで上述した読み出し動作を行ない、2つのデータフラッシュメモリセル間で読み出し電流を比較する。その結果、例えば、第1のデータフラッシュメモリセルの読み出し電流が第2のデータフラッシュメモリセルの読み出し電流よりも大きい場合には、消去状態と判断する。一方、例えば、第1のデータフラッシュメモリセルの読み出し電流が第2のデータフラッシュメモリセルの読み出し電流よりも小さい場合には、書き込み状態と判断する。このようにして、相補読み出しを行なうことができる。
続いて、選択トランジスタの右側に形成されているメモリトランジスタを動作させる方法について説明する。図9は、右側のメモリトランジスタを動作させる場合において、「書き込み」、「消去」および「読み出し」時におけるデータフラッシュメモリセルの各部位への電圧の印加条件を示す図である。
まず、書き込み動作について説明する。書き込み動作は、いわゆるソースサイド注入方式と呼ばれるホットエレクトロン書き込みによって行なわれる。書き込み電圧としては、例えば、ドレイン領域に印加する電圧Vdを6V、左側のメモリゲート電極に印加する電圧Vmg1を6V、右側のメモリゲート電極に印加する電圧Vmg2を12V、コントロールゲート電極に印加する電圧VcgをVdd(1.5V)とする。そして、ソース領域に印加する電圧Vsは書き込み時のチャネル電流がある設定値となるように制御する。このときの電圧Vsはチャネル電流の設定値とコントロールゲート電極を有する選択トランジスタのしきい値電圧によって決まり、例えば、1V程度となる。p型ウェル(半導体基板)に印加される電圧Vbは0Vである。
このような電圧を印加して書き込み動作を行なう際の電荷の動きを示す。上述したように、ソース領域に印加する電圧Vsとドレイン領域に印加する電圧Vdの間に電位差を与えることにより、ソース領域とドレイン領域との間に形成されるチャネル領域を電子(エレクトロン)が流れる。このとき、動作を行なわない左側のメモリゲート電極に印加する電圧Vmg1には6Vが印加されているので、この左側のメモリトランジスタの電荷蓄積状態にかかわらず、左側のメモリトランジスタ下にチャネル領域が形成される。このため、ソース領域とドレイン領域との間を電子が流れることができる。
チャネル領域を流れる電子は、コントロールゲート電極と右側のメモリゲート電極との境界付近下のチャネル領域で加速されてホットエレクトロンになる。そして、右側のメモリゲート電極に印加した正電圧(Vmg2=12V)による垂直方向電界で、右側のメモリゲート電極下の窒化シリコン膜(電荷蓄積膜)中にホットエレクトロンが注入される。注入されたホットエレクトロンは、窒化シリコン膜中のトラップ準位に捕獲され、その結果、窒化シリコン膜に電子が蓄積されて右側のメモリトランジスタのしきい値電圧が上昇する。このようにして右側のメモリトランジスタに対する書き込み動作が行なわれる。
続いて、消去動作について説明する。消去動作は、例えば、バンド間トンネリング現象を使用したBTBT(Band to Band Tunneling)消去で行なわれる。BTBT消去では、例えば、左側のメモリゲート電極に印加する電圧Vmg1を0V、ソース領域に印加する電圧Vsを0V、右側のメモリゲート電極に印加する電圧Vmg2を−6V、コントロールゲート電極に印加する電圧Vcgを0Vとし、ドレイン領域は6Vを印加する。これにより、ドレイン領域と右側のメモリゲート電極との間にかかる電圧によってドレイン領域端部においてバンド間トンネリング現象で生成された正孔が、ドレイン領域に印加されている高電圧によって加速されてホットホールとなる。そして、ホットホールの一部が右側のメモリゲート電極に印加された負電圧に引き寄せられ、窒化シリコン膜中に注入される。注入されたホットホールは、窒化シリコン膜内のトラップ準位に捕獲され、右側のメモリトランジスタのしきい値電圧が低下する。このようにして消去動作が行なわれる。
次に、読み出し動作について説明する。読み出しは、ドレイン領域に印加する電圧Vdを0V、ソース領域に印加する電圧VsをVdd(1.5V)、コントロールゲート電極に印加する電圧VcgをVdd(1.5V)、左側のメモリゲート電極に印加する電圧Vmg1を6Vとし、右側のメモリゲート電極に印加する電圧Vmg2をVdd(1.5V)とする。左側のメモリゲート電極には6Vの電圧が印加されているので、左側のメモリトランジスタの電荷蓄積状態にかかわらず、左側のメモリトランジスタは導通状態となっている。一方、読み出し対象である右側のメモリトランジスタにおいては、右側のメモリゲート電極に印加する電圧Vmg2がVdd(1.5V)となっていることから、右側のメモリトランジスタの電荷蓄積状態によって導通状態あるいは非導通状態となる。
ここで、読み出しには相補読み出し方式が使用されるが、1つのデータフラッシュメモリセルを構成する2つのメモリトランジスタ(左側のメモリトランジスタと右側のメモリトランジスタ)は同時に読み出すことができない。このため、相補読み出し方式で使用する2つのメモリトランジスタとしては、同一のデータフラッシュメモリセルに含まれる2つのメモリトランジスタ(左側のメモリトランジスタと右側のメモリトランジスタ)を使用することはできないことがわかる。したがって、相補読み出し方式では、互いに異なるデータフラッシュメモリセルに含まれるメモリトランジスタが使用される。このとき、相補関係にある2つのデータフラッシュメモリセルで上述した読み出し動作を行ない、2つのデータフラッシュメモリセル間で読み出し電流を比較する。その結果、例えば、第1のデータフラッシュメモリセルの読み出し電流が第2のデータフラッシュメモリセルの読み出し電流よりも大きい場合には、消去状態と判断する。一方、例えば、第1のデータフラッシュメモリセルの読み出し電流が第2のデータフラッシュメモリセルの読み出し電流よりも小さい場合には、書き込み状態と判断する。このようにして、相補読み出しを行なうことができる。
以上のように、本実施の形態1では、コードフラッシュメモリセルの構造とデータフラッシュメモリセルの構造とを異なる構造としている。すなわち、コードフラッシュメモリセルでは、読み出しの高速性が要求されるプログラムを記憶するものである。このため、コードフラッシュメモリセルは、情報の読み出し速度が、書き換えを繰り返すことにより生じるリテンション特性の劣化よりも優先されるメモリセルである。したがって、コードフラッシュメモリセルでは、選択トランジスタ(選択部)の片側にだけメモリトランジスタ(記憶部)を形成する構成にして読み出し速度の高速化を図っている。
これに対し、データフラッシュメモリセルでは、書き換え頻度の多いデータを記憶するものである。このため、データフラッシュメモリセルは、書き換えを繰り返すことにより生じるリテンション特性の劣化の抑制が、情報の読み出し速度よりも優先されるメモリセルである。したがって、データフラッシュメモリセルでは、選択トランジスタ(選択部)の両側にメモリトランジスタ(記憶部)を形成する構成を採用している。このように、本実施の形態1によれば、コードフラッシュメモリセルの構造とデータフラッシュメモリセルの構造とを異なる構造にすることにより、それぞれに要求される特性に合ったメモリセル構造を採用しつつ、占有面積の低減を図ることができる。
ここで、コードフラッシュメモリセルも、選択トランジスタの両側の側壁にメモリトランジスタを形成する構成をとれば、フラッシュメモリ全体の占有面積を低減することができるように思われる。しかし、選択トランジスタの両側の側壁にメモリトランジスタを形成すると、一方のメモリトランジスタの読み出しを行なう際、他方のメモリトランジスタが存在することで、読み出しの高速化が阻害されるのである。つまり、一方のメモリトランジスタの読み出しの際、特に、他方のメモリトランジスタに電子が蓄積されていると、読み出し電流が流れにくくなるのである。このため、読み出し速度の高速性が要求されるコードフラッシュメモリセルにおいては、選択トランジスタの片側にだけメモリトランジスタを形成した構成をとっている。
次に、本実施の形態1における半導体装置の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
まず、図10に示すように、ホウ素(B)などのp型不純物を導入したシリコン単結晶よりなる半導体基板10Sを用意する。このとき、半導体基板10Sは、略円盤形状をした半導体ウェハの状態になっている。そして、半導体基板10Sの低耐圧MISFET形成領域と高耐圧MISFET形成領域とを分離する素子分離領域を形成する。素子分離領域は、素子が互いに干渉しないようにするために設けられる。この素子分離領域は、例えばLOCOS(local Oxidation of silicon)法やSTI(shallow trench isolation)法を用いて形成することができる。例えば、STI法では、以下のようにして素子分離領域を形成している。すなわち、半導体基板10Sにフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用して素子分離溝を形成する。そして、素子分離溝を埋め込むように半導体基板10S上に酸化シリコン膜を形成し、その後、化学的機械的研磨法(CMP;chemical mechanical polishing)により、半導体基板10S上に形成された不要な酸化シリコン膜を除去する。これにより、素子分離溝内にだけ酸化シリコン膜を埋め込んだ素子分離領域を形成することができる。なお、図10においては、メモリセル形成領域を示しており、素子分離領域は図示されていない。
続いて、素子分離領域で分離された活性領域に不純物を導入してp型ウェル11を形成する。p型ウェル11は、例えばホウ素などのp型不純物をイオン注入法により半導体基板10Sに導入することで形成される。そして、p型ウェル11の表面領域に選択トランジスタのチャネル形成用の半導体領域(図示せず)を形成する。このチャネル形成用の半導体領域は、チャネルを形成するしきい値電圧を調整するために形成される。
次に、図11に示すように、半導体基板10S上にゲート絶縁膜12を形成する。ゲート絶縁膜12は、例えば、酸化シリコン膜から形成され、例えば熱酸化法を使用して形成することができる。ただし、ゲート絶縁膜12は、酸化シリコン膜に限定されるものではなく種々変更可能であり、例えば、ゲート絶縁膜12を酸窒化シリコン膜(SiON)としてもよい。すなわち、ゲート絶縁膜12と半導体基板10Sとの界面に窒素を偏析させる構造としてもよい。酸窒化シリコン膜は、酸化シリコン膜に比べて膜中における界面準位の発生を抑制したり、電子トラップを低減する効果が高い。したがって、ゲート絶縁膜12のホットキャリア耐性を向上でき、絶縁耐性を向上させることができる。また、酸窒化シリコン膜は、酸化シリコン膜に比べて不純物が貫通しにくい。このため、ゲート絶縁膜12に酸窒化シリコン膜を用いることにより、ゲート電極中の不純物が半導体基板10S側に拡散することに起因するしきい値電圧の変動を抑制することができる。酸窒化シリコン膜を形成するのは、例えば、半導体基板10SをNO、NOまたはNHといった窒素を含む雰囲気中で熱処理すればよい。また、半導体基板10Sの表面に酸化シリコン膜からなるゲート絶縁膜12を形成した後、窒素を含む雰囲気中で半導体基板10Sを熱処理し、ゲート絶縁膜12と半導体基板10Sとの界面に窒素を偏析させることによっても同様の効果を得ることができる。
また、ゲート絶縁膜12は、例えば酸化シリコン膜より誘電率の高い高誘電率膜から形成してもよい。従来、絶縁耐性が高い、シリコン−酸化シリコン界面の電気的・物性的安定性などが優れているとの観点から、ゲート絶縁膜12として酸化シリコン膜が使用されている。しかし、素子の微細化に伴い、ゲート絶縁膜12の膜厚について、極薄化が要求されるようになってきている。このように薄い酸化シリコン膜をゲート絶縁膜12として使用すると、MISFETのチャネルを流れる電子が酸化シリコン膜によって形成される障壁をトンネルしてゲート電極に流れる、いわゆるトンネル電流が発生してしまう。
そこで、酸化シリコン膜より誘電率の高い材料を使用することにより、容量が同じでも物理的膜厚を増加させることができる高誘電体膜が使用されるようになってきている。高誘電体膜によれば、容量を同じにしても物理的膜厚を増加させることができるので、リーク電流を低減することができる。
例えば、高誘電体膜として、ハフニウム酸化物の一つである酸化ハフニウム膜(HfO膜)が使用されるが、酸化ハフニウム膜に変えて、ハフニウムアルミネート膜、HfON膜(ハフニウムオキシナイトライド膜)、HfSiO膜(ハフニウムシリケート膜)、HfSiON膜(ハフニウムシリコンオキシナイトライド膜)、HfAlO膜のような他のハフニウム系絶縁膜を使用することもできる。さらに、これらのハフニウム系絶縁膜に酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化イットリウムなどの酸化物を導入したハフニウム系絶縁膜を使用することもできる。ハフニウム系絶縁膜は、酸化ハフニウム膜と同様、酸化シリコン膜や酸窒化シリコン膜より誘電率が高いので、酸化ハフニウム膜を用いた場合と同様の効果が得られる。
そして、ゲート絶縁膜12上にポリシリコン膜13を形成する。ポリシリコン膜13は、例えば、CVD法を使用して形成することができる。そして、フォトリソグラフィ技術およびイオン注入法を使用して、ポリシリコン膜13中にリンや砒素などのn型不純物を導入する。
次に、図12に示すように、パターニングしたレジスト膜をマスクにしたエッチングによりポリシリコン膜13を加工して、コードフラッシュメモリセル形成領域にコントロールゲート電極14aを形成し、データフラッシュメモリセル形成領域にコントロールゲート電極14bを形成する。このコントロールゲート電極14aは、コードフラッシュメモリセルの選択トランジスタのゲート電極であり、コントロールゲート電極14bは、データフラッシュメモリセルの選択トランジスタのゲート電極である。
ここで、コントロールゲート電極14a、14bには、ポリシリコン膜13中にn型不純物が導入されている。このため、コントロールゲート電極14a、14bの仕事関数値をシリコンの伝導帯近傍(4.15eV)の値にすることができるので、nチャネル型MISFETである選択トランジスタのしきい値電圧を低減することができる。
続いて、図13に示すように、フォトリソグラフィ技術およびイオン注入法を使用することにより、コントロールゲート電極14aおよびコントロールゲート電極14bに整合してリンや砒素などのn型不純物を導入する。この工程は、後述するようにコントロールゲート電極14a、14bの側壁に形成するメモリトランジスタのしきい値を調整するために実施されるものである。
次に、コントロールゲート電極14a、14b上を覆う半導体基板10S上に積層膜を形成する。積層膜は、例えば、酸化シリコン膜15と、この酸化シリコン膜15上に形成される窒化シリコン膜16と、窒化シリコン膜16上に形成される酸化シリコン膜17から形成される(ONO膜)。この積層膜のうち窒化シリコン膜16は、メモリトランジスタの電荷蓄積膜となる膜である。本実施の形態1では、電荷蓄積膜として窒化シリコン膜16を使用しているが、電荷蓄積膜としてトラップ準位を有する他の絶縁膜から形成してもよい。例えば、電荷蓄積膜として酸化アルミニウム膜(アルミナ膜)を使用することもできる。そして、積層膜上にポリシリコン膜18を形成する。
続いて、図15に示すように、ポリシリコン膜18を異方性エッチングすることによりコントロールゲート電極14a、14bの両側の側壁にポリシリコン膜19を残す。つまり、コードフラッシュメモリセル形成領域では、コントロールゲート電極14aの両側の側壁にポリシリコン膜19が残存し、データフラッシュメモリセル形成領域では、コントロールゲート電極14bの両側の側壁にポリシリコン膜19が残存する。
そして、図16に示すように、半導体基板10S上にレジスト膜20を塗布した後、このレジスト膜20に対して露光・現像処理を施すことにより、レジスト膜20をパターニングする。パターニングは、データフラッシュメモリセル形成領域を完全に覆う一方、コードフラッシュメモリセル形成領域の一部を開口するように行なわれる。具体的には、コードフラッシュメモリセル形成領域のうち、コントロールゲート電極14aの片側の側壁に形成されているポリシリコン膜19が露出するように行なわれる。例えば、図16では、コードフラッシュメモリセル形成領域に形成されているコントロールゲート電極14aの左側の側壁に形成されているポリシリコン膜19が露出している。
次に、図17に示すように、パターニングしたレジスト膜20をマスクにしたエッチングにより、コントロールゲート電極14aの左側の側壁に露出しているポリシリコン膜19を除去する。このとき、コントロールゲート電極14aの右側の側壁に形成されているポリシリコン膜19およびコントロールゲート電極14bの両側の側壁に形成されているポリシリコン膜19は、レジスト膜20で覆われているため除去されない。その後、パターニングしたレジスト膜20を除去する。
続いて、図18に示すように、露出するONO膜をエッチングすることにより除去する。このようにして、コードフラッシュメモリセル形成領域では、コントロールゲート電極14aの右側の側壁にだけ積層膜(ONO膜)を介して、サイドウォール形状のメモリゲート電極22aが形成される。このとき、積層膜(ONO膜)を構成する窒化シリコン膜16が電荷蓄積膜21aとなる。一方、データフラッシュメモリセル形成領域では、コントロールゲート電極14bの両側の側壁に積層膜を介してメモリゲート電極22b、22cが形成される。例えば、図18では、コントロールゲート電極14bの左側の側壁にサイドウォール形状のメモリゲート電極22bが形成され、メモリゲート電極22bとコントロールゲート電極14bに挟まれた窒化シリコン膜16が電荷蓄積膜21bとなる。同様に、コントロールゲート電極14bの右側の側壁にサイドウォール形状のメモリゲート電極22cが形成され、メモリゲート電極22cとコントロールゲート電極14bで挟まれた窒化シリコン膜16が電荷蓄積膜21cとなる。
次に、図19に示すように、フォトリソグラフィ技術およびイオン注入法を使用することにより、コードフラッシュメモリセル形成領域では、コントロールゲート電極14aとメモリゲート電極22aに整合した浅い低濃度不純物拡散領域23を形成する。浅い低濃度不純物拡散領域23は、リンや砒素などのn型不純物を導入したn型半導体領域である。同様の工程で、データフラッシュメモリセル形成領域では、コントロールゲート電極14bと両側の側壁に形成されたメモリゲート電極22b、22cに整合した浅い低濃度不純物拡散領域24を形成する。この浅い低濃度不純物拡散領域24も、リンや砒素などのn型不純物を導入したn型半導体領域である。
続いて、図20に示すように、半導体基板10S上に酸化シリコン膜を形成する。酸化シリコン膜は、例えば、CVD法を使用して形成することができる。そして、酸化シリコン膜を異方性エッチングすることにより、サイドウォール25を形成する。コードフラッシュメモリセル形成領域においては、コントロールゲート電極14aの左側の側壁およびメモリゲート電極22aの右側の側壁にサイドウォール25が形成される。一方、データフラッシュメモリセル形成領域においては、メモリゲート電極22bの左側の側壁およびメモリゲート電極22cの右側の側壁にサイドウォール25が形成される。これらのサイドウォール25は、酸化シリコン膜の単層膜から形成するようにしたが、これに限らず、例えば、窒化シリコン膜と酸化シリコン膜の積層膜からなるサイドウォール25を形成してもよい。
次に、図21に示すように、フォトリソグラフィ技術およびイオン注入法を使用することにより、コードフラッシュメモリセル形成領域にサイドウォール25に整合した深い高濃度不純物拡散領域26を形成する。深い高濃度不純物拡散領域26は、リンや砒素などのn型不純物を導入したn型半導体領域である。この深い高濃度不純物拡散領域26と浅い低濃度不純物拡散領域23によってコードフラッシュメモリセルのソース領域あるいはドレイン領域が形成される。このようにソース領域とドレイン領域を浅い低濃度不純物拡散領域23と深い高濃度不純物拡散領域26で形成することにより、ソース領域およびドレイン領域をLDD(Lightly Doped Drain)構造とすることができる。
同様に、フォトリソグラフィ技術およびイオン注入法を使用することにより、データフラッシュメモリセル形成領域にサイドウォール25に整合した深い高濃度不純物拡散領域27を形成する。深い高濃度不純物拡散領域27も、リンや砒素などのn型不純物を導入したn型半導体領域である。この深い高濃度不純物拡散領域27と浅い低濃度不純物拡散領域24によってデータフラッシュメモリセルのソース領域あるいはドレイン領域が形成される。このようにソース領域とドレイン領域を浅い低濃度不純物拡散領域24と深い高濃度不純物拡散領域27で形成することにより、ソース領域およびドレイン領域をLDD(Lightly Doped Drain)構造とすることができる。
このようにして、高濃度不純物拡散領域26および高濃度不純物拡散領域27を形成した後、1000℃程度の熱処理を行なう。これにより、導入した不純物の活性化が行なわれる。
その後、図22に示すように、半導体基板10S上にコバルト膜を形成する。このとき、露出しているコントロールゲート電極14a、14bおよびメモリゲート電極22a〜22cに直接接するようにコバルト膜が形成される。同様に、深い高濃度不純物拡散領域26および高濃度不純物拡散領域27にもコバルト膜が直接接する。
コバルト膜は、例えば、スパッタリング法を使用して形成することができる。そして、コバルト膜を形成した後、熱処理を施すことにより、コントロールゲート電極14a、14bおよびメモリゲート電極22a〜22cを構成するポリシリコン膜13、19とコバルト膜を反応させて、コバルトシリサイド膜28を形成する。これにより、コントロールゲート電極14a、14bおよびメモリゲート電極22a〜22cはポリシリコン膜13、19とコバルトシリサイド膜28の積層構造となる。コバルトシリサイド膜28は、コントロールゲート電極14a、14bおよびメモリゲート電極22a〜22cの低抵抗化のために形成される。同様に、上述した熱処理により、高濃度不純物拡散領域26および高濃度不純物拡散領域27の表面においてもシリコンとコバルト膜が反応してコバルトシリサイド膜28が形成される。このため高濃度不純物拡散領域26および高濃度不純物拡散領域27においても低抵抗化を図ることができる。
そして、未反応のコバルト膜は、半導体基板10S上から除去される。なお、本実施の形態では、コバルトシリサイド膜28を形成するように構成しているが、例えば、コバルトシリサイド膜28に代えてニッケルシリサイド膜やチタンシリサイド膜を形成するようにしてもよい。
以上のようにして、コードフラッシュメモリセル形成領域にコードフラッシュメモリセルを形成し、データフラッシュメモリセル形成領域にデータフラッシュメモリセルを形成することができる。具体的に、本実施の形態1では、コードフラッシュメモリセルの構造としてコントロールゲート電極14aの片側の側壁にだけメモリゲート電極22aが形成された構造を採用している。この構造によれば、コントロールゲート電極の両側の側壁にメモリゲート電極を設ける構造に比べて読み出し速度の向上を図ることができる。
一方、本実施の形態1におけるデータフラッシュメモリセルでは、コントロールゲート電極14bの両側の側壁にメモリゲート電極22b、22cを形成することにより、データフラッシュメモリセルの占有面積を低減している。つまり、データフラッシュメモリセルを2値メモリセルから多値メモリセルに変更することにより、リテンション特性の劣化を防止して信頼性の高いデータフラッシュメモリセルを実現し、かつ、データフラッシュメモリセルの占有面積を低減することができる。以上のことから、本実施の形態1によれば、コードフラッシュメモリセルの構造とデータフラッシュメモリセルの構造とを異なる構造にすることにより、それぞれに要求される特性に合ったメモリセル構造を採用しつつ、占有面積の低減を図ることができる。
次に、配線工程について図3を参照しながら説明する。図3に示すように、半導体基板10Sの主面上に層間絶縁膜となる酸化シリコン膜29を形成する。この酸化シリコン膜29は、例えばTEOS(tetra ethyl ortho silicate)を原料としたCVD法を使用して形成することができる。その後、酸化シリコン膜29の表面を、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)法を使用して平坦化する。
続いて、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用して、酸化シリコン膜29にコンタクトホール30を形成する。そして、コンタクトホール30の底面および内壁を含む酸化シリコン膜29上にチタン/窒化チタン膜31aを形成する。チタン/窒化チタン膜31aは、チタン膜と窒化チタン膜の積層膜から構成され、例えばスパッタリング法を使用することにより形成することができる。このチタン/窒化チタン膜31aは、例えば、後の工程で埋め込む膜の材料であるタングステンがシリコン中へ拡散するのを防止する、いわゆるバリア性を有する。
続いて、コンタクトホール30を埋め込むように、半導体基板10Sの主面の全面にタングステン膜31bを形成する。このタングステン膜31bは、例えばCVD法を使用して形成することができる。そして、酸化シリコン膜29上に形成された不要なチタン/窒化チタン膜31aおよびタングステン膜31bを例えばCMP法を除去することにより、プラグ32を形成することができる。
次に、酸化シリコン膜29およびプラグ32上にチタン/窒化チタン膜33a、銅を含有するアルミニウム膜33b、チタン/窒化チタン膜33cを順次、形成する。これらの膜は、例えばスパッタリング法を使用することにより形成することができる。続いて、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用することにより、これらの膜のパターニングを行い、配線34を形成する。さらに、配線の上層に配線を形成するが、ここでの説明は省略する。このようにして、最終的に本実施の形態1における半導体装置を形成することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態2では、前記実施の形態1と同様に、コードフラッシュメモリセルの構造とデータフラッシュメモリセルの構造とを異なる構造にし、かつ、コードフラッシュメモリセルのメモリトランジスタのしきい値電圧とデータフラッシュメモリセルのメモリトランジスタのしきい値電圧を変える例について説明する。
本実施の形態2における半導体装置の構成は、図3に示す前記実施の形態1と同様の構成をしている。すなわち、コードフラッシュメモリセルの構造とデータフラッシュメモリセルの構造とを異なる構造としている。コードフラッシュメモリセルでは、情報の読み出し速度が、書き換えを繰り返すことにより生じるリテンション特性の劣化よりも優先されるメモリセルであり、選択トランジスタ(選択部)の片側にだけメモリトランジスタ(記憶部)を形成する構成にして読み出し速度の高速化を図っている。一方、データフラッシュメモリセルは、書き換えを繰り返すことにより生じるリテンション特性の劣化の抑制が、情報の読み出し速度よりも優先されるメモリセルであり、選択トランジスタ(選択部)の両側にメモリトランジスタ(記憶部)を形成する構成を採用している。これにより、コードフラッシュメモリセルとデータフラッシュメモリセルのそれぞれに要求される特性に合ったメモリセル構造を採用しつつ、占有面積の低減を図ることができる効果が得られる。
本実施の形態2と前記実施の形態1の構成の差異は、図3では示されていないが、コードフラッシュメモリセルを構成するメモリトランジスタ(記憶部)のしきい値電圧と、データフラッシュメモリセルを構成するメモリトランジスタ(記憶部)のしきい値電圧が異なる点である。具体的には、データフラッシュメモリセルを構成するメモリトランジスタのしきい値電圧がコードフラッシュメモリセルを構成するメモリトランジスタのしきい値電圧よりも低くなっている点に本実施の形態2の特徴の1つがある。
このように、データフラッシュメモリセルを構成するメモリトランジスタのしきい値電圧を低くしているのは以下に示す理由からである。すなわち、データフラッシュメモリセルは、書き換え頻度の高いデータを記憶するメモリであり、リテンション特性の劣化の抑制が読み出し速度の向上よりも優先される。このとき、リテンション特性の劣化を抑制する観点からは、メモリトランジスタのしきい値電圧を低くすることが望ましい。つまり、メモリトランジスタのしきい値電圧を低くすると、データフラッシュメモリセルのリテンション特性の劣化が抑制されるのである。したがって、データフラッシュメモリセルを構成するメモリトランジスタのしきい値電圧を低くしている。
このようにリテンション特性の劣化を抑制する観点からは、メモリトランジスタのしきい値電圧を低くすることが望ましいが、メモリトランジスタのしきい値電圧を低くすると、読み出し速度が低下する副作用がある。このため、読み出し速度の向上が優先されるコードフラッシュメモリセルでは、メモリトランジスタのしきい値電圧を必要以上に下げることができないのである。このことから、本実施の形態2では、データフラッシュメモリセルの更なるリテンション特性の劣化を抑制する観点から、しきい値電圧を低くしている。一方、コードフラッシュメモリセルにおいては、読み出し速度の向上を図るため、しきい値電圧をデータフラッシュメモリセルよりも高くしている。実際に、コードフラッシュメモリセルを構成するメモリトランジスタのしきい値電圧と、データフラッシュメモリセルを構成するメモリトランジスタとのしきい電圧とを変えるにはメモリトランジスタ(メモリゲート電極)直下のチャネル領域の不純物濃度を変えることにより実現することができる。具体的に、データフラッシュメモリセルを構成するメモリトランジスタのしきい値電圧を、コードフラッシュメモリセルを構成するメモリトランジスタのしきい値電圧よりも低くするには、データフラッシュメモリセルを構成するメモリトランジスタ(メモリゲート電極)直下のチャネル領域のn型不純物濃度を高くすればよい。
以下に、本実施の形態2における半導体装置の製造方法について説明する。基本的に、本実施の形態2における半導体装置の製造方法は、前記実施の形態1における半導体装置の製造方法を示す図10〜図22と同様である。異なる点は、図13に示す工程の後であって図14に示す工程の前に図23に示す工程を追加する点である。
図13に示すように、コードフラッシュメモリセル形成領域とデータフラッシュメモリセル形成領域において、コントロールゲート電極14a、14bに整合するように、リンや砒素などのn型不純物を導入する。その後、図14に示すように、半導体基板10S上にパターニングしたレジスト膜35を形成する。レジスト膜35のパターニングは、コードフラッシュメモリセル形成領域を完全に覆い、データフラッシュメモリセル形成領域を開口するように行なわれる。そして、パターニングしたレジスト膜35をマスクにしたイオン注入法により、データフラッシュメモリセル形成領域にリンや砒素などのn型不純物を導入する。すなわち、図13で示す工程と同じ導電型の不純物をデータフラッシュメモリセル形成領域に導入する。具体的には、コントロールゲート電極14bの両側にn型不純物を導入する。これにより、後の工程で形成されるメモリゲート電極の直下となるチャネル領域のn型不純物濃度を高くすることができる。
その後の工程は、前記実施の形態1と同様である。このようにして、データフラッシュメモリセルを構成するメモリトランジスタのしきい値電圧を、コードフラッシュメモリセルを構成するメモリトランジスタのしきい値電圧よりも低くすることができる。本実施の形態2では、データフラッシュメモリセルを構成するメモリトランジスタのしきい値電圧を、コードフラッシュメモリセルを構成するメモリトランジスタのしきい値電圧よりも低くする以外は、前記実施の形態1の構成と同様である。したがって、本実施の形態2における半導体装置は、前記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明は、半導体装置を製造する製造業に幅広く利用することができる。
本発明の実施の形態1における半導体チップのレイアウト構成を示す平面図である。 コードフラッシュメモリとデータフラッシュメモリの相違を簡単に説明する模式図である。 実施の形態1におけるコードフラッシュメモリセルとデータフラッシュメモリセルの構成を示す断面図である。 コードフラッシュメモリセルの構成を模式的に示す図である。 コードフラッシュメモリセルの各部位に印加する電圧条件を示す図である。 通常の読み出し方式と相補読み出し方式の相違を説明する図である。 データフラッシュメモリセルの構成を模式的に示す図である。 データフラッシュメモリセルの各部位に印加する電圧条件を示す図である。 データフラッシュメモリセルの各部位に印加する電圧条件を示す図である。 本実施の形態1における半導体装置の製造工程を示す断面図である。 図10に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。 図11に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。 図12に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。 図13に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。 図14に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。 図15に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。 図16に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。 図17に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。 図18に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。 図19に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。 図20に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。 図21に続く半導体装置の製造工程を示す断面図である。 実施の形態2における半導体装置の製造工程を示す断面図である。
符号の説明
1 CPU
2 RAM
3 アナログ回路
4 不揮発性メモリ
4a コードフラッシュメモリ
4b データフラッシュメモリ
10S 半導体基板
11 p型ウェル
12 ゲート絶縁膜
13 ポリシリコン膜
14a コントロールゲート電極
14b コントロールゲート電極
15 酸化シリコン膜
16 窒化シリコン膜
17 酸化シリコン膜
18 ポリシリコン膜
19 ポリシリコン膜
20 レジスト膜
21a 電荷蓄積膜
21b 電荷蓄積膜
21c 電荷蓄積膜
22a メモリゲート電極
22b メモリゲート電極
22c メモリゲート電極
23 低濃度不純物拡散領域
24 低濃度不純物拡散領域
25 サイドウォール
26 高濃度不純物拡散領域
27 高濃度不純物拡散領域
28 コバルトシリサイド膜
29 酸化シリコン膜
30 コンタクトホール
31a チタン/窒化チタン膜
31b タングステン膜
32 プラグ
33a チタン/窒化チタン膜
33b アルミニウム膜
33c チタン/窒化チタン膜
34 配線
35 レジスト膜
CHP 半導体チップ
PD パッド

Claims (18)

  1. (a)1つの半導体チップを構成する半導体基板と、
    (b)前記半導体基板の第1領域に形成された第1不揮発性メモリセルと、
    (c)前記半導体基板の第2領域に形成された第2不揮発性メモリセルとを備え、
    前記第1不揮発性メモリセルは1ビットの情報を記憶する2値メモリセルであり、
    前記第2不揮発性メモリセルは2ビット以上の情報を記憶する多値メモリセルである半導体装置であって、
    前記第1不揮発性メモリセルの形状と前記第2不揮発性メモリセルの形状が異なることを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1記載の半導体装置であって、
    前記第1不揮発性メモリセルは、
    (b1)前記半導体基板上に形成された第1ゲート絶縁膜と、
    (b2)前記第1ゲート絶縁膜上に形成された第1コントロールゲート電極と、
    (b3)前記第1コントロールゲート電極の片側の側壁に形成された第1メモリゲート電極と、
    (b4)前記第1メモリゲート電極と前記半導体基板および前記第1メモリゲート電極と前記第1コントロールゲート電極との間に形成された第1積層膜とを有し、
    前記第1積層膜は、第2ゲート絶縁膜と、前記第2ゲート絶縁膜上に形成された第1電荷蓄積膜と、前記第1電荷蓄積膜上に形成された第1絶縁膜から構成されており、
    前記第2不揮発性メモリセルは、
    (c1)前記半導体基板上に形成された第3ゲート絶縁膜と、
    (c2)前記第3ゲート絶縁膜上に形成された第2コントロールゲート電極と、
    (c3)前記第2コントロールゲート電極の両側の側壁に形成された第2メモリゲート電極および第3メモリゲート電極と、
    (c4)前記第2メモリゲート電極と前記半導体基板および前記第2メモリゲート電極と前記第2コントロールゲート電極との間に形成された第2積層膜と、
    (c5)前記第3メモリゲート電極と前記半導体基板および前記第3メモリゲート電極と前記第2コントロールゲート電極との間に形成された第3積層膜とを有し、
    前記第2積層膜は、第4ゲート絶縁膜と、前記第4ゲート絶縁膜上に形成された第2電荷蓄積膜と、前記第2電荷蓄積膜上に形成された第2絶縁膜から構成されており、
    前記第3積層膜は、第5ゲート絶縁膜と、前記第5ゲート絶縁膜上に形成された第3電荷蓄積膜と、前記第3電荷蓄積膜上に形成された第3絶縁膜から構成されていることを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項2記載の半導体装置であって、
    前記第1不揮発性メモリセルは、前記第1電荷蓄積膜内の蓄積電荷の有無によって1ビットの情報を記憶する2値メモリセルであり、
    前記第2不揮発性メモリセルは、前記第2電荷蓄積膜内の蓄積電荷の有無によって1ビットの情報を記憶し、かつ、前記第3電荷蓄積膜内の蓄積電荷の有無によって1ビットの情報を記憶することにより、2ビットの情報を記憶する多値メモリセルであることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1記載の半導体装置であって、
    前記半導体チップには、中央演算処理部が形成されており、
    前記第1不揮発性メモリセルは、前記中央演算処理部を動作させるプログラムを記憶し、
    前記第2不揮発性メモリセルは、前記中央演算処理部で使用するデータを記憶することを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項1記載の半導体装置であって、
    前記第1不揮発性メモリセルは、前記第2不揮発性メモリセルよりも読み出し速度が速く、かつ、前記第2不揮発性メモリセルよりも書き換え頻度が少ないことを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項1記載の半導体装置であって、
    前記第1不揮発性メモリセルは、情報の読み出し速度が、書き換えを繰り返すことにより生じるリテンション特性の劣化よりも優先されるメモリセルであり、
    前記第2不揮発性メモリセルは、書き換えを繰り返すことにより生じるリテンション特性の劣化の抑制が、情報の読み出し速度よりも優先されるメモリセルであることを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項1記載の半導体装置であって、
    前記第1不揮発性メモリセルは、前記第1不揮発性メモリセルを1つ使用して1ビットの情報を記憶するように構成され、
    前記第2不揮発性メモリセルは、前記第2不揮発性メモリセルを2つ使用して1ビットの情報を記憶するように構成されていることを特徴とする半導体装置。
  8. 請求項7記載の半導体装置であって、
    前記第2不揮発性メモリセルは、相補読み出し方式を使用して情報を読み出すことを特徴とする半導体装置。
  9. 請求項2記載の半導体装置であって、
    前記第1電荷蓄積膜、前記第2電荷蓄積膜および前記第3電荷蓄積膜は、電荷を捕獲するトラップ準位を有する絶縁膜から形成されていることを特徴とする半導体装置。
  10. 請求項9記載の半導体装置であって、
    前記第1電荷蓄積膜、前記第2電荷蓄積膜および前記第3電荷蓄積膜は、窒化シリコン膜から形成されていることを特徴とする半導体装置。
  11. 請求項1記載の半導体装置であって、
    前記第1不揮発性メモリセルのしきい値電圧と前記第2不揮発性メモリセルのしきい値電圧が異なることを特徴とする半導体装置。
  12. 請求項11記載の半導体装置であって、
    前記第2不揮発性メモリセルのしきい値電圧は、前記第1不揮発性メモリセルのしきい値電圧よりも低いことを特徴とする半導体装置。
  13. 半導体基板の第1領域に第1不揮発性メモリセルを形成し、前記半導体基板の第2領域に第2不揮発性メモリセルを形成する半導体装置の製造方法であって、
    (a)前記第1領域および前記第2領域を含む前記半導体基板の全面に絶縁膜を形成することにより、前記第1領域に第1ゲート絶縁膜を形成し、前記第2領域に第3ゲート絶縁膜を形成する工程と、
    (b)前記第1ゲート絶縁膜および前記第3ゲート絶縁膜上に第1導体膜を形成する工程と、
    (c)前記第1導体膜をパターニングすることにより、前記第1領域に前記第1不揮発性メモリセルの第1コントロールゲート電極を形成し、前記第2領域に前記第2不揮発性メモリセルの第2コントロールゲート電極を形成する工程と、
    (d)前記第1コントロールゲート電極に整合した前記半導体基板内および前記第2コントロール電極に整合した前記半導体基板内に不純物を導入する工程と、
    (e)前記第1領域に形成されている前記第1コントロールゲート電極および前記第2領域に形成されている前記第2コントロールゲート電極を覆う前記半導体基板の全面に絶縁膜を積層した積層膜を形成する工程と、
    (f)前記積層膜上に第2導体膜を形成する工程と、
    (g)前記第2導体膜を異方性エッチングすることにより、前記第1領域にある前記第1コントロールゲート電極の両側の側壁および前記第2領域にある前記第2コントロールゲート電極の両側の側壁に前記第2導体膜からなるサイドウォールを形成する工程と、
    (h)前記第1領域にある前記第1コントロールゲート電極の片側の側壁に形成されている前記サイドウォールを除去する工程と、
    (i)前記半導体基板に露出している前記積層膜を除去する工程とを備え、
    前記第1領域では、前記第1コントロールゲート電極の片側の側壁に残存する前記サイドウォールにより第1メモリゲート電極を形成して、2値メモリセルである前記第1不揮発性メモリセルを形成し、
    前記第2領域では、前記第2コントロールゲート電極の両側の側壁に残存する前記サイドウォールにより第2メモリゲート電極と第3メモリゲート電極を形成して、多値メモリセルである前記第2不揮発性メモリセルを形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  14. 請求項13記載の半導体装置の製造方法であって、
    前記第1領域では、前記第1コントロールゲート電極と前記第1メモリゲート電極の間および前記第1メモリゲート電極と前記半導体基板の間に形成されている前記積層膜により、第2ゲート絶縁膜、前記第2ゲート絶縁膜上に形成されている第1電荷蓄積膜および前記第1電荷蓄積膜上に形成されている第1絶縁膜を構成し、
    前記第2領域では、前記第2コントロールゲート電極と前記第2メモリゲート電極の間および前記第2メモリゲート電極と前記半導体基板の間に形成されている前記積層膜により、第3ゲート絶縁膜、前記第3ゲート絶縁膜上に形成されている第2電荷蓄積膜および前記第2電荷蓄積膜上に形成されている第2絶縁膜を構成し、かつ、前記第2コントロールゲート電極と前記第3メモリゲート電極の間および前記第3メモリゲート電極と前記半導体基板の間に形成されている前記積層膜により、第4ゲート絶縁膜、前記第4ゲート絶縁膜上に形成されている第3電荷蓄積膜および前記第3電荷蓄積膜上に形成されている第3絶縁膜を構成していることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  15. 請求項14記載の半導体装置の製造方法であって、
    前記第1電荷蓄積膜、前記第2電荷蓄積膜および前記第3電荷蓄積膜は、電荷を捕獲するトラップ準位を有する絶縁膜から形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  16. 請求項15記載の半導体装置の製造方法であって、
    前記第1電荷蓄積膜、前記第2電荷蓄積膜および前記第3電荷蓄積膜は、窒化シリコン膜から形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  17. 請求項13記載の半導体装置の製造方法であって、
    前記(d)工程後、前記(e)工程前に、
    (j)前記第1領域をマスクし、かつ、前記第2領域を開口することにより、前記第2コントロールゲート電極に整合した前記半導体基板内に不純物を導入する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  18. 請求項17記載の半導体装置の製造方法であって、
    前記(d)工程で導入する不純物と前記(j)工程で導入する不純物とは同じ導電型の不純物であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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