JP2009004139A - リチウム二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高容量で、生産性に優れたリチウム二次電池を提供する。
【解決手段】 負極集電体の片面または両面に炭素質材料を含有する負極合剤層が形成されてなる負極を備えたリチウム二次電池であって、前記負極合剤層は、密度が1.7g/cm以上であり、かつ水銀ポロシメーターによって測定される細孔径の最頻値が、0.9μm以上であることを特徴とするリチウム二次電池により、前記課題を解決する。前記炭素質材料としては、D50が15〜25μmで、圧縮強度が16MPa以上の炭素質材料(A)と、D50が15〜25μmで、圧縮強度が15MPa以下の炭素質材料(B)とを用いることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高容量で、生産性に優れたリチウム二次電池に関するものである。
リチウム二次電池は、高電圧、高エネルギー密度であることから、携帯機器などの駆動電源などとして需要が増大傾向にある。現在、このリチウムイオン二次電池の負極活物質としては、容量が大きく可逆性もよい炭素質材料が主に用いられている。
現在のリチウム二次電池には、適用される機器の改良に伴って、より高容量であることが要求されている。そのために、電極密度を向上させ活物質を詰め込み、電池の容量密度を大きくする検討がなされている(例えば、特許文献1)。特許文献1に開示されているように、電極を高密度化することによって、リチウム二次電池の高容量化は達成できる。
特開2007−95402号公報
ところで、特許文献1に開示されているようなリチウム二次電池では、負極としては、炭素質材料などの活物質とバインダなどとを含有する多孔質の負極合剤層を集電体の表面に形成したものなどが使用されている。
そして、このようなリチウム二次電池は、例えば、前記のような負極と、正極(例えば、多孔質の正極合剤層を有する正極)とを、セパレータを介して重ね合わせた積層電極体や、更にこれを渦巻状に巻回した巻回電極体などを構成し、このような電極体を外装体内に装填した後に、電解液注入工程において非水電解液を外装体内に注入し、負極の負極合剤層内や正極の正極合剤層内、セパレータの空孔内に電解液を浸透させ、その後に外装体を封止する工程を経て製造される。
ところが、電池の高容量化のために高密度化した電極においては、非水電解液の浸透速度が遅くなるため、電池を製造する際の電解液注液工程で時間がかかり、電池の生産速度を低下させることがあった。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高容量で、生産性に優れたリチウム二次電池を提供することにある。
前記目的を達成し得た本発明のリチウム二次電池は、負極集電体の片面または両面に炭素質材料を含有する負極合剤層が形成されてなる負極を備えた電池であって、前記負極合剤層は、密度が1.7g/cm以上であり、かつ水銀ポロシメーターによって測定される細孔径の最頻値が0.9μm以上であることを特徴とするものである。
本発明のリチウム二次電池では、炭素質材料を含有する負極合剤層の密度を1.7g/cm以上とすることで高容量化を達成している。
他方、負極合剤層を1.7g/cm以上と高密度にすると、多孔質である負極合剤層の有する空孔が減少するため、負極合剤層内への非水電解液(以下、単に「電解液」という)の浸透速度が低下する。そこで、本発明のリチウム二次電池では、負極合剤層における細孔径の最頻値を0.9μm以上として、負極合剤層の有する細孔を大きくすることで、負極合剤層内への電解液の浸透速度を高め、電池製造時における電解液注入工程の短時間化を達成して、その生産性を向上させている。
本発明によれば、高容量で、生産性に優れたリチウム二次電池を提供することができる。
本発明のリチウム二次電池に係る負極は、炭素質材料を負極活物質として含有する負極合剤層を、負極集電体の片面または両面に形成してなるものであるが、前記負極合剤層は、負極活物質である炭素質材料の他に、これを結着するバインダなども含有する多孔質層である。
負極合剤層は、密度が、1.7g/cm以上、好ましくは1.73g/cm以上である。本発明の電池では、このように負極合剤層を高密度とすることで、活物質である炭素質材料の負極合剤層における充填量を高め、負極の高容量化、すなわち電池の高容量化を達成している。なお、負極合剤層の密度は、高すぎると負極表面に金属リチウムが析出して充放電容量や充放電サイクル特性の低下を引き起こすことがあるため、1.85g/cm以下であることが好ましく、1.82g/cm以下であることがより好ましい。
なお、本明細書でいう負極合剤層の密度は、以下の方法により測定される値である。負極を所定面積に切り取り、その質量を最小目盛1mgの電子天秤を用いて測定し、集電体の質量を差し引いて負極合剤層の質量を算出する。一方、前記負極の全厚を最小目盛1μmのマイクロメーターで10点測定し、これらの測定値から集電体の厚みを差し引いた値の平均値と、面積とから、負極合剤層の体積を算出する。そして、前記負極合剤層の質量を前記体積で割ることにより負極合剤層の密度を算出する。
また、負極合剤層は、水銀ポロシメーターによる細孔径の最頻値が、0.9μm以上、好ましくは0.92μm以上である。本発明では、前記のように負極合剤層を高密度としつつ、このように負極合剤層の有する細孔径を大きくすることで、電解液の浸透速度を高め、電池の生産性向上を達成している。なお、負極合剤層における細孔径の最頻値は、大きければ大きいほど好ましいが、本発明では負極合剤層の密度を1.7g/cm以上としている関係上、その細孔径の最頻値の上限値も自ずと制限される。具体的には、例えば、5μm程度が細孔径の最頻値の上限値となる。
なお、本明細書でいう負極合剤層の細孔径の最頻値は、水銀ポロシメーター(Micromeritic社製「Poresizer 9310」)を用い、負極を2×4cmに切り出し、これを直接セルに入れて測定することにより求められるLog微分細孔容積分布曲線において、最大ピークにおける細孔径(細孔直径)を意味している。
前記のように高密度であり、かつ細孔径の最頻値が大きな負極合剤層は、例えば、下記の構成を採用することにより形成することができる。
本発明のリチウム二次電池では、負極活物質として炭素質材料を用いるが、前記炭素質材料として、少なくとも下記の炭素質材料(A)と炭素質材料(B)とを用いることが好ましい。これらの炭素質材料は負極製造時にはリチウムを含んでいないが、負極活物質として作用するときには、化学的手段、電気化学的手段などによりリチウムを含有した状態になる。
炭素質材料(A)は、D50が、好ましくは15μm以上、より好ましくは17μm以上であって、好ましくは25μm以下、より好ましくは23μm以下であり、圧縮強度が、好ましくは16MPa以上、より好ましくは18MPa以上である。
また、炭素質材料(B)は、D50が、好ましくは15μm以上、より好ましくは16μm以上であって、好ましくは25μm以下、より好ましくは22μm以下であり、かつ炭素質材料(A)よりも低い圧縮強度を有していることが好ましく、圧縮強度が、15MPa以下であることがより好ましく、14MPa以下であることが更に好ましい。
前記のような炭素質材料(A)と炭素質材料(B)とを組み合わせて負極合剤層を形成することにより、前記のように高密度としつつ、前記の細孔径の最頻値で表されるように、その細孔径を大きくすることができる。
本発明に係る負極は、例えば、前記の炭素質材料や後記のバインダなどを含むペースト状やスラリー状の負極合剤含有組成物を調製し、これを集電体に塗布し乾燥した後に、プレス処理を施して負極合剤層の厚みや密度を調整する工程を経て作製される。このプレス処理の際に負極合剤層を高密度化するために高いプレス圧を付加すると、負極合剤層中の炭素質材料の変形が生じつつ、充填が進行して負極合剤層の密度が大きくなると共に、負極合剤層の細孔径が小さくなると考えられる。
しかし、前記のように、高圧縮強度の炭素質材料(A)と、これよりも圧縮強度の低い炭素質材料(B)とを組み合わせて負極合剤層を構成することで、前記のプレス処理の際に、炭素質材料の変形と充填の程度を調節して、細孔径を大きく保ったまま負極合剤層の密度を高めることができる。
なお、炭素質材料(A)の圧縮強度が小さすぎると、細孔径の最頻値を前記のように大きくし難くなることがある。また、炭素質材料(A)の圧縮強度は、50MPa以下であることが好ましく、30MPa以下であることがより好ましい。このような圧縮強度の炭素質材料(A)を使用することで、電池の高容量化や生産性の向上のみならず、電池の負荷特性の向上も図ることができる。
更に、炭素質材料(B)の圧縮強度は、より好ましくは3MPa以上、更に好ましくは5MPa以上であって、前記の通り、より好ましくは15MPa以下、更に好ましくは14MPa以下である。炭素質材料(B)の圧縮強度が小さすぎると、細孔径の最頻値を前記のように大きくし難くなることがあり、大きすぎると、電池の負荷特性が低下することがある。なお、例えば負極合剤層の密度を比較的低めに設定する場合には、炭素質材料(B)に圧縮強度の比較的低いものを使用しても、細孔径の最頻値を容易に前記のように大きくできる。一方、負極合剤層の密度を高めに設定する場合には、炭素質材料(B)に圧縮強度の比較的高いものを使用することが好ましく、これにより、細孔径の最頻値を容易に前記のように大きくすることが可能となる。
本明細書でいう炭素質材料(A)および炭素質材料(B)の圧縮強度は、それぞれ任意の10個の粒子を抽出し、島津製作所製微小圧縮試験機「MCT−W500」を用いて、下部加圧板上に粒子を1個ずつ載せ、直径50μmの上部加圧板で加圧する圧縮試験を行い、式St=2.8P/πd[ここで、St:圧縮強度(MPa)、P:破壊試験力(N)、d:粒子径(μm)]により各粒子の圧縮強度を求め、これらの全測定値から算出した平均値である。
また、本明細書でいう炭素質材料(A)および炭素質材料(B)のD50は、水に界面活性剤を入れた液に所定量の炭素質材料を入れ、超音波処理を行って分散させ、この分散液を用いてレーザ回折散乱式粒度分布測定装置(Honeywell社製「MICROTRAC」)により測定した粒度分布の小さい粒子から積分体積を求める場合の体積基準の積算分率における50%径の値(メディアン径)である。
負極合剤層において、炭素質材料(A)と炭素質材料(B)との比率としては、炭素質材料(A)と炭素質材料(B)との合計を100質量%としたとき、炭素質材料(A)が3質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましい[すなわち、炭素質材料(B)は、97質量%以下であることが好ましく、90質量%以下であることがより好ましい]。炭素質材料(A)の比率が小さすぎると、炭素質材料(A)を使用することによる効果(特に、負極合剤層の細孔径を大きくする効果)が小さくなることがある。また、炭素質材料(A)と炭素質材料(B)との合計中の炭素質材料(A)の比率が大きすぎると、負極合剤層の密度を大きくし難くなる。よって、炭素質材料(A)と炭素質材料(B)との合計を100質量%としたとき、炭素質材料(A)が80質量%以下であることが好ましく、60質量%以下であることがより好ましい[すなわち、炭素質材料(B)は、20質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることがより好ましい]。
炭素質材料(A)としては、ラマン分光分析による1360cm−1のピークの強度に対する1580cm−1のピークの強度の比であるR値が、好ましくは0.15以上、より好ましくは0.2以上であって、好ましくは1.5以下、より好ましくは1以下であるものが望ましい。前記R値を満足する炭素質材料(A)を使用した場合には、電池製造時の電解液注液工程に要する時間をより削減することができる。この理由については定かではないが、前記R値を満足する炭素質材料(A)は、その表面の電解液との親和性が良好であると考えられ、これが関係しているのではないかと推測される。前記R値を満足する炭素質材料(A)による前記の電解液注液工程の時間削減効果は、炭素質材料(A)と炭素質材料(B)との比率が前記の好適値を満足する場合に特に顕著となる。
なお、本明細書でいうR値は、Ramanaor社製「T−5400」(光源:Arレーザー、波長:514.5nm、レーザーパワー:1mW)を用いて得られるラマンスペクトルから求めた1360cm−1のピークの強度と1580cm−1のピークの強度とから算出した値である。
前記の圧縮強度を有する炭素質材料(B)としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛などが挙げられる。
また、前記の圧縮強度を有し、かつ前記のR値を満足する炭素質材料(A)としては、例えば、乱層構造を有する炭素質材料の他、天然黒鉛や人造黒鉛などの黒鉛の表面の少なくとも一部に、非結晶性の炭素質材料を付着させることで、表面と中心部とで結晶性を異ならせた炭素質材料などが挙げられる。黒鉛の表面に非結晶性の炭素質材料を付着させる方法としては、例えば、炭化水素類の気体を比較的低温(例えば800〜1200℃)で熱分解することで形成される非結晶性の炭素質材料を、黒鉛の表面に堆積させる方法;ピッチ、タール、高分子化合物などを黒鉛の表面に付着させた後に比較的低温(例えば800〜1300℃)で焼成して、黒鉛の表面で非結晶性の炭素質材料を形成する方法;などが例示できる。
なお、負極活物質としては、前記の炭素質材料(A)と炭素質材料(B)のみを使用してもよいが、他の炭素質材料[炭素質材料(A)および炭素質材料(B)に該当しない炭素質材料]も併用してもよい。前記他の炭素質材料を使用する場合には、炭素質材料(A)と炭素質材料(B)とを併用することによる前記の効果をより確実に確保する観点からは、負極に使用する炭素質材料全量中、前記他の炭素質材料を30質量%以下とすることが好ましく、20質量%以下とすることがより好ましい。
負極は、前記の通り、負極活物質である炭素質材料に、バインダを加え、更に必要であれば、溶剤を加えて負極合剤含有組成物(ペースト、スラリーなど)を調製し、これを集電体の片面または両面に塗布し乾燥した後に、プレス処理により厚みや密度を調整しつつ負極合剤層を形成する工程を経て作製される。負極合剤含有組成物に用いる溶剤としては、例えば、水;N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、トルエン、キシレンなどの有機溶剤;などが挙げられる。また、負極合剤含有組成物の調製に当たっては、バインダは予め有機溶剤や水に溶解させた溶液または分散させた懸濁液を用い、負極活物質などの固体粒子と混合することが好ましい。
負極に使用するバインダとしては、例えば、ポリビニリデンフルオライド系ポリマー、ゴム系ポリマー、セルロース系ポリマーなどが好適である。これらのバインダは、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記のポリビニリデンフルオライド系ポリマーを合成するための含フッ素モノマー群としては、ビニリデンフルオライド;ビニリデンフルオライドと他のモノマーとの混合物で、ビニリデンフルオライドを80質量%以上含有するモノマー混合物;などが挙げられる。前記他のモノマーとしては、例えば、ビニルフルオライド、トリフルオロエチレン、トリフルオロクロロエチレン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フルオロアルキルビニルエーテルなどが挙げられる。
前記のゴム系ポリマーとしては、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、エチレンプロピレンジエンゴム、フッ素ゴムなどが挙げられる。また、前記のセルロース系ポリマーとしては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどが挙げられる。
負極合剤含有組成物を集電体に塗布する方法としては、例えば、押出しコーター、リバースローラー、ドクターブレード、アプリケーターなどをはじめ、公知の各種塗布方法を採用することができる。
負極集電体としては、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル、チタン、銅などの金属性導電材料を、網、パンチドメタル、フォームメタルや、板状に加工した箔などが用いられる。負極集電体の厚みは、例えば、5〜12μmであることが好ましい。
負極集電体表面に形成される負極合剤層の厚みは、乾燥後の厚みで、例えば、40〜160μmであることが好ましい。また、負極合剤層を、例えば、炭素質材料およびバインダを含有するものとする場合には、負極活物質の含有量を、例えば、90〜99.8質量%とすることが好ましい。
また、負極合剤層を、例えば、炭素質材料およびバインダを含有するものとする場合には、バインダの含有量は、例えば、0.2質量%以上とすることが好ましく、0.5質量%以上とすることがより好ましく、また、10質量%以下とすることが好ましく、3質量%以下とすることがより好ましい。バインダの含有量が少なすぎると、負極合剤層の機械的強度が不足し、負極合剤層が集電体から剥離する虞がある。また、バインダの含有量が多すぎると、負極合剤層中の活物質量(炭素質材料量)が減少して、本発明における電池の高容量化効果が小さくなる虞がある。
負極を作製する際の前記のプレス処理においては、負極合剤層の密度を1.7g/cm以上にできれば、その条件については特に制限は無いが、例えば、プレス時の線圧を15〜500kg/cmとすることが好ましい。
本発明のリチウム二次電池は、前記の負極を有していればよく、その他の構成・構造については特に制限されず、従来公知のリチウム二次電池で採用されている構成・構造を適用することができる。
正極としては、例えば、正極集電体の片面または両面に、正極活物質、電子伝導助剤、およびバインダなどを含有する正極合剤層を形成してなるものが使用できる。正極活物質としては、コバルト酸リチウム、ニッケルコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、ニッケルコバルトマンガン酸リチウムなど、また、前記各々の化合物のニッケル、コバルト、マンガンの一部を他の元素で置換した化合物、オリビン化合物など、従来公知のリチウム二次電池で用いられている正極活物質を特に制限無く使用することができる。これらの正極活物質は、1種のみで用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
正極に使用する電子伝導助剤としては、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、グラファイト、カーボンファイバーなどの炭素質材料が好ましい。前記の炭素質材料の中でも、添加量と導電性の効果、および正極合剤層含有組成物(後述する)の製造性の点から、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、グラファイトが特に好ましい。
正極に使用するバインダとしては、例えば、ポリビニリデンフルオライド系ポリマー(主成分モノマーであるビニリデンフルオライドを80質量%以上含有する含フッ素モノマー群の重合体)、ゴム系ポリマーなどが好適に用いられる。これらのバインダは、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、バインダは、例えば、粉末状のものの他、分散媒に分散した分散体や溶媒に溶解した溶液の形態で供されるものであってもよい。
前記のポリビニリデンフルオライド系ポリマーを合成するための含フッ素モノマー群としては、ビニリデンフルオライド;ビニリデンフルオライドと他のモノマーとの混合物で、ビニリデンフルオライドを80質量%以上含有するモノマー混合物;などが挙げられる。前記の他のモノマーとしては、例えば、ビニルフルオライド、トリフルオロエチレン、トリフルオロクロロエチレン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フルオロアルキルビニルエーテルなどが挙げられる。
前記のゴム系ポリマーとしては、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、エチレンプロピレンジエンゴム、フッ素ゴムなどが挙げられる。
正極合剤層における正極活物質の含有量は、好ましくは96質量%以上、より好ましくは97.0質量%以上であって、好ましくは99.4質量%以下、より好ましくは98.0質量%以下である。
また、正極合剤層中における電子伝導助剤である炭素質材料の含有量は、例えば、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは0.8質量%以上であって、好ましくは18質量%以下、より好ましくは15質量%以下である。正極合剤層中の電子伝導助剤量が少なすぎると、正極の電子伝導性が不十分となって電池の負荷特性が低下することがあり、正極合剤層中の電子伝導助剤量が多すぎると、正極合剤層における活物質の充填量を減少させることになるため、本発明における電池の高容量化効果が小さくなる虞がある。
更に、正極合剤層中におけるバインダの含有量は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上であって、好ましくは5質量%以下、より好ましくは2質量%以下である。正極合剤層中のバインダの含有量が少なすぎると、正極合剤層の機械的強度が不足し、正極合剤層が集電体から剥離する虞があり、正極合剤層中のバインダの含有量が多すぎると、正極合剤層中の活物質量が減少して、本発明における電池の高容量化効果が小さくなる虞がある。
前記正極合剤層を有する正極は、例えば、前記の正極活物質、電子伝導助剤およびバインダなどを溶剤に分散(一部の成分は溶解してもよい)させて調製した正極合剤含有組成物(ペースト、スラリーなど)を、集電体の片面または両面に塗布し乾燥した後に、必要に応じてプレス処理をして正極合剤層の厚みや密度を調整することにより作製できる。なお、本発明に係る正極の作製方法はこれに限定される訳ではなく、他の方法を採用しても構わない。正極合剤含有組成物に使用できる溶剤としては、例えば、水;NMP、トルエン、キシレンなどの有機溶剤;が挙げられる。
正極合剤含有組成物を正極集電体表面に塗布する方法としては、前記の負極合剤含有組成物を負極集電体の表面に塗布する方法として例示した各種方法を採用することができる。
正極集電体としては、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、チタンなどの金属性導電材料を、網、パンチドメタル、フォームメタルや、板状に加工した箔などが用いられる。正極集電体の厚みは、例えば、8〜16μmであることが好ましい。
また、正極集電体表面に形成される正極合剤層の厚みは、乾燥後の厚みで、例えば、40〜150μmであることが好ましい。
正極合剤層の密度は、3.75g/cm以上であることが好ましく、3.80g/cm以上であることがより好ましい。このような高密度の正極合剤層を有する正極と前記の高密度の負極合剤層を有する負極とを併用することにより、電池の更なる高容量化が達成できる。ただし、正極合剤層に関しても密度が大きすぎると、電解液に濡れにくくなり、電池の生産性が低下することがあるため、その密度は、4.1g/cm以下であることが好ましい。正極合剤層の密度は、例えば、正極製造時の前記プレス処理におけるプレス条件の調節により調整できる。ここでいう正極合剤層の密度は、前記の負極合剤層の密度と同じ測定法により測定される価である。
本発明のリチウムイオン二次電池は、例えば、前記の正極と負極との間にセパレータを介在させて積層した積層電極体や、更にこの積層電極体を渦巻状に巻回した巻回電極体を、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケルメッキを施した鉄やステンレス鋼製などの電池ケース内に挿入し、電解液を注入した後に封口する工程を経て製造される。また、本発明の電池には、通常、電池内部に発生したガスをある一定圧力まで上昇した段階で電池外部に排出して、電池の高圧下での破裂を防止するための従来公知の防爆機構が取り入れられる。
正極と負極の間に介在させるセパレータについては特に制限は無く、従来公知のものが適用できる。例えば、厚みが5〜30μmで、開孔率が30〜70%の微多孔性ポリエチレンフィルムまたは微多孔性ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンポリプロピレン複合フィルムなどが好適に用いられる。
電解液としては、有機溶媒にリチウム塩などの電解質を溶解させたものが用いられる。その電解質としては、例えば、一般式LiXF(式中、XはP、As、SbまたはBであり、nはXがP、AsまたはSbのときは6で、XがBのときは4である)で表される無機リチウム塩や含フッ素有機リチウムイミド塩などが挙げられる。これらの電解質は、それぞれ単独で用いることができるし、また、2種以上を併用してもよい。
前記電解質を溶解させるため使用する有機溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、1,2−ジメトキシエタン、1.2−ジエトキシエタン、ジメトキシプロパン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどのエーテル類;プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートなどのエステル類;スルフォランなどの含イオウ化合物;フッ化鎖状カーボネート(トリフルオロメチルエチルカーボネートなど)、フッ化環状カーボネート(パーフルオロエチレンカーボネートなど)、フッ化鎖状エーテル(パーフルオロブチルメチルエーテルなど)などの含フッ素溶媒;が挙げられる。これらの有機溶媒は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を含む混合溶媒として用いてもよい。前記有機溶媒の中でも、エステル類は、高電圧下においても正極活物質との反応性が少なく貯蔵特性を向上させる効果が大きいことから好ましい。充電時の電解液の安定性向上の観点から、このエステル類は、全電解液溶媒中20体積%以上であることが好ましい。
電解液中における電解質の濃度としては、異なる2種類以上の電解質を含んでいても、全体として0.4〜1.8mol/lであることが好ましく、0.6〜1.6mol/lであることが特に好ましい。
本発明のリチウムイオン二次電池は、生産性に優れることに加えて高容量であることから、かかる特性を生かして、携帯機器の電源、自動車、自転車、自動二輪車等用電源などの用途を始めとして、従来公知のリチウム二次電池が採用されている各種用途に好ましく用いることができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は本発明を制限するものではない。
なお、本実施例において使用した炭素質材料(A)および炭素質材料(B)の圧縮強度は、顕微鏡を用いて抽出した直径20μmの粒子各10個について、前記の方法により1個ずつの圧縮強度を測定し、全測定値を平均した値である。
実施例1
<負極の作製>
負極活物質として、D50が17μm、圧縮強度が20MPa、R値が0.34の黒鉛[炭素質材料(A)]と、D50が21μm、圧縮強度が7MPa、R値が0.14の黒鉛[炭素質材料(B)]とを、炭素質材料(A):炭素質材料(B)=40:60(質量比)で混合したものを用いた。また、バインダには、SBRの懸濁液と、15質量%濃度のCMC水溶液とを用いた。SBR懸濁液およびCMC水溶液を、それぞれ固形分が1質量部(すなわち、バインダ固形分全体として2質量部)となるように用意し、前記活物質98質量部と混合して負極合剤含有組成物を調製した。この負極合剤含有組成物を、厚みが8μmの銅箔の両面に、アプリケーターを用いて均一に塗布し、その後、ロールプレスで圧延処理して、集電体の両面に負極合剤層を有し、全厚が125μmのシート状負極を作製した。このようにして作製した負極の負極合剤層密度は1.75g/cmであり、水銀ポロシメーターにより測定した細孔径の最頻値は1.1μmであった。
<正極の作製>
活物質として、平均粒径が13μmのコバルト酸リチウム(a)と、平均粒径が12μmのLiNi0.81Co0.16Al0.03(b)を、(a)/(b)=0.25(質量比)となるように混合したものを用いた。この活物質混合物98質量部、電子伝導助剤であるアセチレンブラック1質量部、およびバインダであるポリフッ化ビニリデン(PVDF)1質量部と、溶剤であるNMPとを用いて正極合剤含有組成物を調製した。正極合剤含有組成物の調製は、PVDFをNMPに予め溶解しておき、この溶液に前記活物質混合物とアセチレンブラックを加え、攪拌しながら更にNMPを加え、十分に分散させつつ粘度を調整することによって行った。この正極合剤含有組成物を、厚みが15μmのアルミニウム箔の両面に、アプリケーターを用いて均一に塗布し、その後、ロールプレスで圧延処理して、集電体の両面に正極合剤層を有し、全厚が130μmのシート状正極を得た。このようにして作製した正極の正極合剤層密度は、3.85g/cmであった。
<電池の組み立て>
前記の正極および負極にリード体を取り付け、これらを厚みが14μmの微孔性ポリエチレン−ポリプロピレン複合フィルムからなるセパレータを介して重ね、渦巻状に巻回した後加圧して、扁平状の巻回電極体を得た。この巻回電極体に絶縁テープを取り付けた後、外寸が、高さ50mm×幅34mm×厚み4mmの角形(角筒形)の電池ケース内に挿入し、リード体の溶接と、電池ケースの開口端部への封口用蓋板のレーザー溶接を行った。その後、封口用蓋板に設けた電解液注入口から、電池ケース内に電解液を注入し、電解液がセパレータなどに十分に浸透した後、電解液注入口を封止して密閉状態とした。なお、電解液には、エチレンカーボネートとメチルエチルカーボネートの1:2(体積比)混合溶媒に、LiPFを1.0mol/lの濃度で溶解したものを用いた。その後、予備充電およびエイジングを行い、図1に示す構造で図2に示す外観を有する角形のリチウム二次電池を得た。
ここで図1および図2に示す電池について説明すると、正極1と負極2は上記のようにセパレータ3を介して渦巻状に巻回した後、扁平状になるように加圧して扁平状の巻回電極体6として、角形の電池ケース4に電解液と共に収容されている。ただし、図1では、煩雑化を避けるため、正極1や負極2の作製にあたって使用した集電体としての金属箔や電解液などは図示していない。
電池ケース4はアルミニウム合金製で電池の外装材を構成するものであり、この電池ケース4は正極端子を兼ねている。そして、電池ケース4の底部にはポリエチレンシートからなる絶縁体5が配置され、正極1、負極2およびセパレータ3からなる扁平状の巻回電極体6からは、正極1および負極2のそれぞれ一端に接続された正極リード体7と負極リード体8が引き出されている。また、電池ケース4の開口部を封口するアルミニウム合金製の封口用蓋板9にはポリプロピレン製の絶縁パッキング10を介してステンレス鋼製の端子11が取り付けられ、この端子11には絶縁体12を介してステンレス鋼製のリード板13が取り付けられている。
そして、この蓋板9は電池ケース4の開口部に挿入され、両者の接合部を溶接することによって、電池ケース4の開口部が封口され、電池内部が密閉されている。また、図1の電池では、蓋板9に電解液注入口14が設けられており、この電解液注入口14には、封止部材が挿入された状態で、例えばレーザー溶接などにより溶接封止されて、電池の密閉性が確保されている(従って、図1および図2の電池では、実際には、電解液注入口14は、電解液注入口と封止部材であるが、説明を容易にするために、電解液注入口14として示している)。更に、蓋板9には、防爆ベント15が設けられている。
この実施例1の電池では、正極リード体7を蓋板9に直接溶接することによって電池ケース4と蓋板9とが正極端子として機能し、負極リード体8をリード板13に溶接し、そのリード板13を介して負極リード体8と端子11とを導通させることによって端子11が負極端子として機能するようになっているが、電池ケース4の材質などによっては、その正負が逆になる場合もある。
図2は前記図1に示す電池の外観を模式的に示す斜視図であり、この図2は前記電池が角形電池であることを示すことを目的として図示されたものであって、この図2では電池を概略的に示しており、電池の構成部材のうち特定のものしか図示していない。また、図1においても、電極体の内周側の部分は断面にしていない。
実施例2
負極活物質である炭素質材料(A)を、D50が16μm、圧縮強度が25MPa、R値が0.48の黒鉛に、また、炭素質材料(B)を、D50が22μm、圧縮強度が14MPa、R値が0.13の黒鉛に、それぞれ変更した以外は、実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。なお、実施例2のリチウム二次電池に係る負極合剤層は、密度が1.72g/cmであり、水銀ポロシメーターにより測定した細孔径の最頻値が1.6μmであった。
実施例3
負極活物質である炭素質材料(A)を、D50が18μm、圧縮強度が16MPa、R値が0.14の黒鉛に、また、炭素質材料(B)を、D50が20μm、圧縮強度が4MPa、R値が0.12の黒鉛に、それぞれ変更した以外は、実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。なお、実施例3のリチウム二次電池に係る負極合剤層は、密度が1.77g/cmであり、水銀ポロシメーターにより測定した細孔径の最頻値が0.9μmであった。
実施例4
負極活物質である炭素質材料(A)を、D50が20μm、圧縮強度が57MPa、R値が15の黒鉛に、また、炭素質材料(B)を、D50が21μm、圧縮強度が7MPa、R値が0.14の黒鉛に、それぞれ変更した以外は、実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。なお、実施例4のリチウム二次電池に係る負極合剤層は、密度が1.70g/cmであり、水銀ポロシメーターにより測定した細孔径の最頻値が1.9μmであった。
実施例5
負極活物質である炭素質材料(A)を、D50が17μm、圧縮強度が20MPa、R値が0.34の黒鉛に変更し、更に、炭素質材料(A)と炭素質材料(B)との混合比を、炭素質材料(A):炭素質材料(B)=30:70(質量比)に変更した以外は、実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。なお、実施例5のリチウム二次電池に係る負極合剤層は、密度が1.70g/cmであり、水銀ポロシメーターにより測定した細孔径の最頻値が1.3μmであった。
比較例1
負極活物質である炭素質材料(A)を、D50が19μm、圧縮強度が16MPa、R値が0.14の黒鉛に、また、炭素質材料(B)を、D50が20μm、圧縮強度が3MPa、R値が0.12の黒鉛に、それぞれ変更した以外は、実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。なお、比較例1のリチウム二次電池に係る負極合剤層は、密度が1.77g/cmであり、水銀ポロシメーターにより測定した細孔径の最頻値が0.8μmであった。
比較例2
負極活物質である炭素質材料(A)を、D50が20μm、圧縮強度が18MPa、R値が0.16の黒鉛に、また、炭素質材料(B)を、D50が18μm、圧縮強度が2MPa、R値が0.11の黒鉛に、それぞれ変更した以外は、実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。なお、比較例2のリチウム二次電池に係る負極合剤層は、密度が1.77g/cmであり、水銀ポロシメーターにより測定した細孔径の最頻値が0.7μmであった。
比較例3
負極活物質である炭素質材料(A)を、D50が18μm、圧縮強度が14MPa、R値が0.15の黒鉛に、また、炭素質材料(B)を、D50が20μm、圧縮強度が4MPa、R値が0.12の黒鉛に、それぞれ変更した以外は、実施例1と同様にしてリチウム二次電池を作製した。なお、比較例3のリチウム二次電池に係る負極合剤層は、密度が1.78g/cmであり、水銀ポロシメーターにより測定した細孔径の最頻値が0.7μmであった。
実施例1〜5および比較例1〜3で作製した負極について、以下の方法で電解液の浸透性を測定した。まず、負極を60℃で15時間真空乾燥後、露点−50℃以下のグローブボックス内の更に風防を施した中に置き、リチウム二次電池作製に使用したものと同じ電解液1μLを負極上に滴下し、電解液が染み込むまでの時間を測定した。
また、実施例1〜5および比較例1〜4のリチウム二次電池に用いた負極について、負極合剤層上に、リチウム二次電池の作製に用いた電解液1μLを滴下し、電解液が完全に染み込むまでの時間(電解液の注液時間A)を測定した。更に、実施例1〜5および比較例1〜3のリチウム二次電池の作製時における電解液の注液時間(電解液の注液時間B)も測定した。
また、実施例1〜5および比較例1〜3のリチウム二次電池について、放電容量および負荷特性を評価した。各電池について、充放電電流をCで表示した場合、1000mAを1Cとして、1Cの電流制限回路を設けて4.2Vの定電圧で初回充電を行い、その後、1Cで3.0Vまで放電した。この充放電を1サイクル目として、同じ条件で充放電を繰り返し、3サイクル目に0.2Cで3.0Vまで放電し、前記と同じ条件で充電後、4サイクル目に2Cで放電した。3サイクル目の放電容量をリチウム二次電池の放電容量とし、更に、4サイクル目の2Cの放電容量を3サイクル目の0.2Cの放電容量で割ったものに100をかけた値(%)を、リチウム二次電池の負荷特性とした。
前記の各評価結果を表1に示す。なお、電解液の注液時間Bについては、比較例1の電池の注液時間を100とした場合の相対値(%)で示す。
Figure 2009004139
表1から以下のことが分かる。実施例1〜5のリチウム二次電池は、高容量であり、また、電解液の注液時間が短く、生産性に優れている。これに対し、比較例1〜3のリチウム二次電池では、いずれも電解液の注液時間が長く、生産性が劣っている。
なお、実施例1〜3、5のリチウム二次電池では、圧縮強度がより好適な炭素質材料(A)を用いており、実施例4のリチウム二次電池に比べて、負荷特性が優れている。
本発明のリチウム二次電池の一例を模式的に示す図で、(a)はその平面図、(b)はその部分縦断面図である。 図1に示すリチウム二次電池の斜視図である。
符号の説明
1 正極
2 負極
3 セパレータ

Claims (6)

  1. 負極集電体の片面または両面に炭素質材料を含有する負極合剤層が形成されてなる負極を備えたリチウム二次電池であって、
    前記負極合剤層は、密度が1.7g/cm以上であり、かつ水銀ポロシメーターによって測定される細孔径の最頻値が0.9μm以上であることを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 負極における炭素質材料として、D50が15〜25μmで、圧縮強度が16MPa以上の炭素質材料(A)と、D50が15〜25μmで、圧縮強度が15MPa以下の炭素質材料(B)とを用いたものである請求項1に記載のリチウム二次電池。
  3. 炭素質材料(A)の圧縮強度が、50MPa以下である請求項2に記載のリチウム二次電池。
  4. 負極の炭素質材料全量中における炭素質材料(A)の量が、3〜80質量%である請求項2または3に記載のリチウム二次電池。
  5. 炭素質材料(A)は、ラマン分光分析による1360cm−1のピークの強度に対する1580cm−1のピークの強度の比であるR値が、0.15〜1.5である請求項2〜4のいずれかに記載のリチウム二次電池。
  6. 炭素質材料(A)は、非結晶性の炭素質材料が表面の少なくとも一部に付着している黒鉛である請求項2〜5のいずれかに記載のリチウム二次電池。
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