JP2009002723A - 回転検出センサ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 回転検出センサAは、車輪用軸受に取付けるセンサ固定部材7に固定される。センサ素子と、ケーブル10と、基板11とでセンサユニットBを構成する。このセンサユニットBを基板11でセンサ固定部材7に固定する。センサユニットBの周囲に、モールド材を基板11と接着状態に成型したモールディング部8を設ける。基板11は、導電パターン部3の周辺となる基板表面に金属の被膜からなる金属パターン部13を設け、この金属パターン部13に前記モールド材を接着させるものとする。
【選択図】 図2
Description
・ モールド材が樹脂であるため、センサ部品やセンサ固定用ホルダ等の内蔵品とモールド材との接着性が期待できない。
・ 電子部品であるセンサ部品の自己発熱や環境温度の変化によって、内蔵品とモールド材間の熱膨張差から両者間に隙間が生じる恐れがあり、防水性に問題がある。
・ センサユニット構造体に外力が加わりモールド材に塑性変形が生じた場合にも、内蔵品とモールド材間に隙間が生じるため、防水性に問題がある。
・ 樹脂からなるモールド材は変形能力が低いため、センサユニット構造体に外力が加わった場合、内蔵品に外力が直接作用して内蔵品が破損または変形する可能性がある。
・ 樹脂からなるモールド材は振動吸収性が乏しいため、外部の振動に対する耐久性に問題がある。
・ センサユニット構造体から外部への信号伝達経路となる信号ケーブル部が湾曲するような外力が加わった場合、センサユニット構造体内部のセンサデバイスにその外力が伝わり、故障する可能性がある。
・ センサ素子、ケーブル、基板等のセンサ部品からなるセンサユニットを、弾性を有するモールド材でモールドすると、回転検出センサに振動や外力が作用した場合に、その振動や外力をモールド材が吸収することで、センサ部品に及ぶ影響を少なくして、センサ部品を保護することができる。
・ モールド材が弾性を有するゴム材または熱可塑性エラストマである場合、環境温度の変化や電子部品であるセンサ部品の自己発熱によってセンサ部品とモールド材とで程度の異なる熱膨張・熱収縮が発生しても、その差をモールド材の弾性によって吸収することができ、センサ部品とモールド材間に隙間が生じることが防げ、防水性を保てる。
・ 特に、モールド材をゴム材とすると、モールド材とセンサ部品の金属との接着性が良好で、防水性を確保することができる。
・ 基板における導電パターン部の周辺となる基板表面に金属パターン部が設けてあり、金属パターン部は金属製であるため、モールド材との接着性が良い。そのため、基板の絶縁基板の部分がモールド材と接着しないか、または接着性が良好でない材質であっても、基板とモールディング部とが金属パターン部の箇所で強固に固定される。そのため、センサ固定部材とモールディング部との間に水が浸入した場合でも、金属パターン部よりも先に水が浸入することがなく、導電パターン部やその周辺部に水分が付着することが防がれる。
・ 金属パターン部を構成する金属は、例えば基板の導電パターン部と同一金属である銅、銅合金等とすることができる。その場合、導箔張積層板から導電パターン部を印刷等で形成するときに、導電パターン部と同時に金属パターン部も形成することができ、生産性が良好である。
モールディング部の成型を金型を用いた圧縮成型とすると、1回の成型で大量の回転検出センサを製造することができ、コストダウンが図れる。また、金型を上型および下型からなるものとすると、センサユニットの位置決めが容易で、モールド材に適正な圧力をかけることができる。なお、射出成型によるモールドでは、溶融した樹脂を流入させるノズル、その溶融樹脂を成型品となる空洞部分へ導くランナー、および前記空洞部分への流入口(ゲート)を必要とする。これらを通る溶融樹脂の流れをスムーズにして歩留まりを上げるには、1回の製作個数は数個から10数個程度が適当で、1回の成型個数に制限がある。これに対し、圧縮成型による成型は、1回の成型で大量の回転検出センサを製造することができる。
前記モールド材がゴム材である場合にも、前記成型は金型を用いた射出成型としても良い。その場合、金型内にセンサユニットを入れ、ゴム材を金型内に射出することによって、前記モールディング部を射出成型する。
モールディング部を射出成型により成型すると、製造が容易で、生産性に優れる。
このようにモールディング部を成型すると、前記射出成型単独でモールディング部を成型する場合の作用効果に加えて、上型および下型のいずれか一方の金型に予めセンサユニットおよびゴム材を入れておくことで、センサユニットの位置決めが容易になるという作用効果が得られる。
センサ固定部材を車輪用軸受の固定輪またはその周辺部材に取付けると、回転検出センサ取付用に別部材を設ける必要がなく、構成が簡略になる。
この場合も、回転検出センサ取付用に別部材を設ける必要がなく、構成が簡略になる。
前記センサ固定部材とモールディング部とが剥離した場合、センサ固定部材の表面に付着した雨水等の水は、センサ固定部材とモールディング部との間に浸入する。浸入した水はセンサ固定部材と基板との接触位置から基板へと浸入する。したがって、保護用の金属パターン部をセンサ固定部材と基板との接触位置と導電パターン部との間に位置させておけば、金属パターン部とモールド材との接着効果によって、導電パターン部やその周辺部への水の浸入を効果的に防ぐことができる。さらに、前記金属パターン部が前記導電パターン部の周囲を囲むように配置されていると、センサ固定部材と基板との接触位置以外からの水の浸入も防ぐことができる。
ケーブル10のセンサユニットB側の端部近くの部分がクランプ部9によりセンサ固定部材7に固定されているため、ケーブル10に外力が加わった場合でも、クランプ部9が負荷を受けて、センサユニットBやモールディング部8に負荷がかからない。
回転輪である内方部材32が回転すると、この内方部材32と共に回転する磁気エンコーダ45の磁極N,Sをセンサ素子1が検出する。その検出信号がケーブル10を介して自動車の電気制御ユニット(図示せず)に送信され、この電気制御ユニットにより、センサ素子1の検出信号から回転数が算出される。
また、被検出体としての磁気エンコーダまたはパルスコーダを自動車用のホイールに取付けても良い。
さらに、この実施形態は、センサ固定部材7を固定輪に直接取付けているが、別部材を介して固定輪に取付けても良い。
2…電極部
3…導電パターン部
4…ケーブル芯線
7…センサ固定部材
8…モールディング部
9…クランプ部
10…ケーブル
11…基板
13…金属パターン部
20…上型(金型)
21…下型(金型)
22…モールド材
45…磁気エンコーダ(被検出体)
A…回転検出センサ
B…センサユニット
Claims (10)
- 車輪用軸受に取付けるセンサ固定部材に固定され、車輪用軸受の回転輪の回転を検出する回転検出センサであって、前記回転輪に同心に設けられた環状の被検出体を検出する磁気式のセンサ素子と、このセンサ素子の出力信号を外部に取り出すケーブルと、前記センサ素子および前記ケーブルの一端部が取付けられ、かつ前記センサ素子の電極部と前記ケーブルの芯線とを電気的に接続する導電パターン部を有する基板とでセンサユニットを構成し、このセンサユニットを前記基板で前記センサ固定部材に固定し、さらにセンサユニットの周囲に、モールド材を前記基板と接着状態に成型したモールディング部が設けてあり、前記基板は、前記導電パターン部の周辺となる基板表面に金属の被膜からなる金属パターン部を設け、この金属パターン部に前記モールド材を接着させるものであることを特徴とする回転検出センサ。
- 請求項1において、前記成型は金型を用いた成型であり、前記金型は上型および下型からなり、これら上型と下型間に前記センサユニットおよびゴム材からなるモールド材を入れ、上型と下型とを加熱しながら両型間に圧力をかけることによって、前記モールディング部を圧縮成型したものである回転検出センサ。
- 請求項1において、前記成型は金型を用いた射出成型であり、金型内にセンサユニットを入れ、熱可塑性エラストマを金型内に射出することによって、前記モールディング部を射出成型したものである回転検出センサ。
- 請求項1において、前記成型は金型を用いた射出成型であり、金型内にセンサユニットを入れ、ゴム材を金型内に射出することによって、前記モールディング部を射出成型したものである回転検出センサ。
- 請求項1において、前記成型は上型および下型からなる金型を用いた成型であり、上型および下型のいずれか一方の金型に予めセンサユニットおよびゴム材を入れ、もう一方の金型からゴム材を射出成型することによって、前記モールディング部を成型したものである回転検出センサ。
- 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、前記センサ素子はホール素子または磁気抵抗効果素子または巨大磁気抵抗効果素子またはトンネル磁気抵抗素子またはコイルからなる回転検出センサ。
- 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、前記センサ固定部材は、車輪用軸受の固定輪またはその周辺部材に取付けられる回転検出センサ。
- 請求項1ないし請求項7のいずれか1項において、前記センサ固定部材は、車輪用軸受の端面を覆うカバーを兼ねる回転検出センサ。
- 請求項8において、前記センサ固定部材に前記基板を固定した状態において、センサ固定部材と基板との接触位置と、前記導電パターン部との間に、前記金属パターン部が別途に配置された回転検出センサ。
- 請求項9において、前記金属パターン部が前記導電パターン部の周囲を囲むように配置された回転検出センサ。
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