JP2010085172A - 回転検出センサ - Google Patents

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健太郎 壹岐
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Abstract

【課題】センサユニットを被覆するモールディング部と、センサユニットが固定されるセンサ固定部材との接着性が良く、外部からの水の浸入を防ぐシール性に優れた回転検出センサを提供する。
【解決手段】回転検出センサAは、回転部材に設けられた被検出体45を検出する磁気式のセンサ素子1と、このセンサ素子1に電気的または機械的に接続される周辺部品10,11とでなるセンサユニットを備え、回転部材の回転を検出する。センサユニットは、熱可塑性エラストマまたはゴム材からなるモールド材を成型してなるモールディング部8で、センサ固定部材7の一部と共に覆う。センサ固定部材7の表面の少なくともモールディング部8で覆われる部分の表面粗さを、表面処理により他の部分よりも粗くする。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば自動車用ABSセンサとして使用される回転検出センサに関する。
自動車のハブベアリングに取付けて使用するABSセンサ(車軸回転センサ)は、磁石または金属体をハブベアリングの回転輪に設け、それに対向して磁気ピックアップ、ホールセンサ、MRセンサ等の磁気式センサを配置した構成とされている。ABSセンサは、機械的強度、防水性、耐候性、耐薬品性等が求められる。そのため、センサ部品を樹脂等でオーバーモールドすることで、センサユニット構造体として使用される。
センサ部品をオーバーモールドする方法として、例えば特許文献1に、予めセンサ固定用ホルダにセンサ部品を固定しておき、これを樹脂でオーバーモールドする方法が提案されている。
特開2000−88984号公報
上記従来のオーバーモールド方法によるABSセンサ用のセンサユニット構造体には、以下に示す問題があった。
・ モールド材が樹脂であるため、センサ部品やセンサ固定用ホルダ等の内蔵品とモールド材との接着性が期待できない。
・ 電子部品であるセンサ部品の自己発熱や環境温度の変化によって、内蔵品とモールド材間の熱膨張差から両者間に隙間が生じる恐れがあり、防水性に問題がある。
・ センサユニット構造体に外力が加わりモールド材に塑性変形が生じた場合にも、内蔵品とモールド材間に隙間が生じるため、防水性に問題がある。
・ 樹脂からなるモールド材は変形能力が低いため、センサユニット構造体に外力が加わった場合、内蔵品に外力が直接作用して内蔵品が破損または変形する可能性がある。
・ 樹脂からなるモールド材は振動吸収性が乏しいため、外部の振動に対する耐久性に問題がある。
・ センサユニット構造体から外部への信号伝達経路となる信号ケーブル部が湾曲するような外力が加わった場合、センサユニット構造体内部のセンサデバイスにその外力が伝わり、故障する可能性がある。
・ 従来の射出成型によるモールドでは、溶融した樹脂を流入させるノズル、その溶融樹脂を成型品となる空洞部分へ導くランナー、および前記空洞部分への流入口(ゲート)を必要とする。これらを通る溶融樹脂の流れをスムーズにして歩留まりを挙げるには、1回の製作個数は数個から10数個程度が適当で、1回の成型個数に制限がある。
このような課題を解決する対策として、センサ素子と、その出力信号を外部に取り出すケーブルと、センサ素子の電極部と前記ケーブルの芯線とを電気的に接続する導電部を有する基板とでセンサユニットを構成し、このセンサユニットを前記基板でセンサ固定部材に固定し、さらに熱可塑性エラストマまたはゴム材を成型してなるモールディング部でセンサユニットを被覆することで、防水性や耐震性を保った回転検出センサを安価に製造することが考えられる。
しかし、熱可塑性エラストマまたはゴム材を成型してなるモールディング部でセンサユニットを被覆する上記構成の場合ても、基板やセンサ固定部材の表面状態によっては、これら材料の表面とモールディング部との接着性が悪く、水が浸入する可能性がある。
この発明の目的は、センサユニットを被覆するモールディング部と、センサユニットが固定されるセンサ固定部材との接着性が良く、外部からの水の浸入を防ぐシール性に優れた回転検出センサを提供することである。
この発明の回転検出センサは、回転部材の回転を検出する回転検出センサであって、前記回転部材に設けられた被検出体を検出する磁気式のセンサ素子と、このセンサ素子に電気的または機械的に接続される周辺部品とでなるセンサユニットをセンサ固定部材に固定し、熱可塑性エラストマまたはゴム材からなるモールド材を成型してなり前記センサユニットを前記センサ固定部材の一部と共に覆うモールディング部を設け、前記センサ固定部材の表面の少なくとも前記モールディング部で覆われる部分の表面粗さを、表面処理により他の部分よりも粗くしたことを特徴とする。
この発明の構成によれば以下の作用効果が得られる。
・ センサ素子、ケーブル、基板等のセンサ部品からなるセンサユニットをモールド材でモールドしたため、回転検出センサに振動や外力が作用した場合に、その振動や外力をモールド材が吸収することで、センサ部品に及ぶ影響を少なくして、センサ部品を保護することができる。
・ モールド材が弾性を有する熱可塑性エラストマまたはゴム材であると、環境温度の変化や電子部品であるセンサ部品の自己発熱によってセンサ部品とモールド材とで程度の異なる熱膨張・熱収縮が発生しても、その差をモールド材の弾性によって吸収することができ、センサ部品とモールド材間に隙間が生じることが防げ、防水性を保てる。
特に、前記センサ固定部材の表面の少なくとも前記モールディング部で覆われる部分の表面粗さを、表面処理により他の部分よりも粗くしているので、モールディング部とセンサ固定部材との接着性が良く、外部からの水の浸入を防ぐシール性に優れた回転検出センサとすることができる。
前記モールド材がゴム材である場合、前記センサ固定部材を鋼板のプレス加工品とし、その表面の前記モールディング部で覆われる部分の表面粗さをRa0.4μm以上とするのが良い。
前記モールド材がゴム材である場合、前記センサ固定部材に前記モールディング部を加硫接着するのが良い。
前記モールディング部の成型は、上型および下型からなる金型を用いた圧縮成型とするのが良い。
モールディング部の成型を圧縮成型とすると、1回の成型で大量の回転検出センサを製造することができ、コスト低下が図れる。また、金型が上型および下型からなるので、センサユニットの位置決めが容易で、モールド材に適正な圧力をかけることができる。なお、射出成型によるモールドでは、溶融した樹脂を流入させるノズル、その溶融樹脂を成型品となる空洞部分へ導くランナー、および前記空洞部分への流入口(ゲート)を必要とする。これらを通る溶融樹脂の流れをスムーズにして歩留まりを上げるには、1回の製作個数は数個から10数個程度が適当で、1回の成型個数に制限がある。これに対し、圧縮成型による成型は、1回の成型で大量の回転検出センサを製造することができる。
前記センサ素子としては、ホール素子、または磁気抵抗効果素子(MR素子)、または巨大磁気抵抗効果素子(GMR素子)、またはトンネル磁気抵抗素子(TMR素子)、またはコイルを用いることができる。いずれを用いても、良好な回転検出センサとなる。
前記センサ固定部材は、車輪用軸受の固定輪またはその周辺部材に取付けると良い。
センサ固定部材を車輪用軸受の固定輪またはその周辺部材に取付けると、回転検出センサ取付用に別部材を設ける必要がなく、構成が簡略になる。
前記センサ固定部材は、車輪用軸受の端面を覆うカバーを兼ねても良い。
この場合も、回転検出センサ取付用に別部材を設ける必要がなく、構成が簡略になる。
この発明の回転検出センサは、回転部材の回転を検出する回転検出センサであって、前記回転部材に設けられた被検出体を検出する磁気式のセンサ素子と、このセンサ素子に電気的または機械的に接続される周辺部品とでなるセンサユニットをセンサ固定部材に固定し、熱可塑性エラストマまたはゴム材からなるモールド材を成型してなり前記センサユニットを前記センサ固定部材の一部と共に覆うモールディング部を設け、前記センサ固定部材の表面の少なくとも前記モールディング部で覆われる部分の表面粗さを、表面処理により他の部分よりも粗くしたため、センサユニットを被覆するモールディング部と、センサユニットが固定されるセンサ固定部材との接着性が良く、外部からの水の浸入を防ぐシール性に優れた回転検出センサとすることができる。
この発明の一実施形態を図1ないし図5と共に説明する。この回転検出センサAは、複数のセンサ部品からなるセンサユニットBをセンサ固定部材7に固定し、センサユニットBを覆ってモールディング部8を設けたものである。この回転検出センサAは、磁気エンコーダ45等の被検出体と組み合わせて使用される。
センサユニットBは、磁気式のセンサ素子1と、その周辺部品とでなる。この場合、周辺部品とは、センサ素子1の出力信号を外部に取り出すケーブル10と、これらセンサ素子1およびケーブル10の一端部が取付けられる基板11である。基板11は、樹脂製等の絶縁基板の表面に導電部3(図2)を印刷配線等によって形成したものである。センサ素子1は、例えばホール素子、または磁気抵抗効果素子(MR素子)、または巨大磁気抵抗効果素子(GMR素子)、またはトンネル磁気抵抗素子(TMR素子)、またはコイル、またはその他の磁気式センサ素子からなる。この実施形態の場合、ケーブル10は、2本のケーブル芯線4を有し、各ケーブル芯線4をそれぞれ絶縁被覆5で電気的絶縁状態に被覆し、さらに各絶縁被覆5をケーブルカバー6でカバーしたものとされている。
センサ素子1は1対の電極部2,2を有し、その各電極部2は基板11の1対の導電部3,3に電気的に接続され、かつケーブル10の各ケーブル芯線4も前記1対の導電部3,3に電気的に接続されている。導電部3は銅箔等の電気伝導性の良好な金属からなる。つまり、センサ素子1の電極部2とケーブル10の芯線4とが、基板11の導電部3を介して電気的に接続されている。導電部3は基板11の表面側(図2)に貼着され、かつセンサ素子1は基板11の裏面側(図3)に取付けられていて、センサ素子1の電極部2は、基板11の裏面側から表面側へ基板11の外側を通って延びている。基板11の表裏両面は、モールディング部8となるモールド材との接着性を高めるために粗面に加工するのが望ましい。電極部2と導電部3とは、圧着、または半田付け、または熱圧着、またはその他の接合方法により電気的に接続される。また、ケーブル芯線4と導電部3とは、圧着、または半田付け、またはその他の接合方法により電気的に接続される。
前記センサ固定部材7は、車輪用軸受の端面を覆うカバーを兼ねるものであり(図6,図7参照)、車輪用軸受の中心軸を中心とする円環状の金属製品とされる。センサ固定部材7は、大径部分7aaおよび小径部分7abを有する段付きの円筒部7aと、この円筒部7aの小径部7abの端縁から内径側に延びた鍔部7bとからなる。図2に示すように、このセンサ固定部材7の鍔部7bに、固定具12によって基板11を固定することで、センサユニットBがセンサ固定部材7に固定される。鍔部7bには開口部7cが形成されており、センサ素子1はこの開口部7cを突き抜けて基板11の固定面と反対側に突出している。固定具12としては、ピン、ねじ、リベット等の種々のものを用いることができる。
前記モールディング部8から引き出されるケーブル10は、センサ固定部材7の鍔部7bの上をその周方向に向けて配線される。図1に示すように、センサ固定部材7の鍔部7bにおける前記モールディング部8から周方向に離れた位置には、2つのケーブル支持部14,15の組み合わせからなるケーブル支持部組13が設けられている。2つのケーブル支持部14,15は、図1のように、センサ固定部材7の鍔部7bの一部を、センサ固定部材7の円筒部7aが張り出す方向とは反対側に切り起こし、前記円筒部7aに向けて開口する断面円弧状に形成した支持面を有するものとし、ケーブル10の周面半部を支持する。ここでは、前記各ケーブル支持部14,15が、板材であるセンサ固定部材7の鍔部7bをプレス成型加工することにより、センサ固定部材7に一体形成されている。なお、他の例として、図4のように、1つのケーブル支持部14だけで、ケーブル10を支持するようにしても良い。
センサ固定部材7と前記モールディング部8との接着性を向上させるために、センサ固定部材7の表面の少なくともモールディング部8で覆われる部分(図1(A),(B)、図2,図3にダブルハッチングして示す)の表面粗さは、ショット等の表面処理により他の部分よりも粗くされている。この表面処理は、センサ固定部材7の全表面に施しても良い。以下の表1〜表3は、前記表面処理による密着性効果について行なった試験の各データを示す。
Figure 2010085172
Figure 2010085172
Figure 2010085172
表1は、この場合のモールド材、センサ固定部材7、接着剤および接着条件の各仕様を示す。モールディング部8のモールド材はゴム材であるニトリルゴム(NBR)、センサ固定部材7は鋼板(SUS430)のプレス加工品、モールディング部8をセンサ固定部材7に接着する接着剤はフェノール系樹脂であり、接着条件は170℃×5min である。 表2は、各項目についての試験条件を示す。ここでは、水温25℃で10%1Lの塩水にこの実施形態の回転検出センサAを浸し、陽極を白金板、陰極を回転検出センサAとして電圧12Vを印加して700min 放置した試験を、3つの回転検出センサAについて行なった。
表3は、その試験結果を示す。センサ固定部材7に施した前記表面処理の表面粗さがRa0.03μmである回転検出センサAの場合、それらの3つのうち2つのものにおいて、モールディング部8とセンサ固定部材7との間で全周剥離が見られ、残る1つには剥離が無かった。表面処理による表面粗さがRa0.15μmである回転検出センサAの場合、それらの3つのうち1つのものにおいて全周剥離が見られ、他の1つに1/4周剥離が見られ、残る1つには剥離が無かった。表面処理による表面粗さがRa0.41μmである回転検出センサAの場合、それらの3つのすべてに剥離が無かった。また、表面処理による表面粗さがRa0.81μmである回転検出センサAの場合にも、それらの3つのすべてに剥離が無かった。
この試験結果から、この実施形態では、センサ固定部材7と前記モールディング部8との接着性を向上させるために、センサ固定部材7の表面の少なくともモールディング部8で覆われる部分の表面粗さを、Ra0.4μm以上としている。これにより、センサ固定部材7と前記モールディング部8との接着性を向上させることができる。さらに好ましくは、モールディング部8となるモールド材がゴム材である場合、モーディング部8はセンサ固定部材7に加硫接着するのが望ましい。
前記モールディング部8は、図5のように、上型20および下型21からなる金型によりモールド材を成型してなる。センサユニットBのモールドに用いるモールド材は、弾性を有するゴム材または熱可塑性エラストマが適している。ゴム材としては、ニトリルゴム、フッ素ゴムが望ましい。これらは、耐熱性、低温特性、および耐油性に優れる。上記以外のゴム材であっても良い。熱可塑性エラストマとしては、塩化ビニル系、エステル系、アミド系が望ましい。これらは耐熱性、耐油性に優れる。
モールド材がゴム材である場合、モールド材の成型を、金型を用いた圧縮成型とすることができる。金型を用いた圧縮成型は、例えば図5(A)のように、金型である上型20と下型21間にセンサユニットB、センサ固定部材7(図示せず)、およびモールド材22を入れ、同図(B)のように、上型20と下型21とを加熱しながら両型間に圧力をかけることによって成型する。基板11がセンサ固定部材7に固定されているため、圧縮成型時に、金型20,21内の内圧によりセンサユニットBの位置が動くことがなく、センサユニットBを容易に位置決めすることができる。また、金型を上型20および下型21からなるものとすると、センサユニットBの位置決めが容易で、モールド材に適正な圧力をかけることができる。さらに、モールディング部8の成型を金型を用いた圧縮成型とすると、1回の成型で大量の回転検出センサAを製造することができ、コストダウンが図れる。
上記構成の回転検出センサAは、センサユニットBを弾性を有するゴム材または熱可塑性エラストマからなるモールド材22でモールドしたため、回転検出センサAに振動や外力が作用した場合に、その振動や外力をモールディング部8が吸収することで、センサユニットBの各センサ部品に及ぶ影響を少なくして、センサ部品を保護することができる。また、モールディング部8が弾性を有するゴム材または熱可塑性エラストマからなるため、環境温度の変化や電子部品であるセンサ部品の自己発熱によってセンサ部品とモールディング部8とで程度の異なる熱膨張・熱収縮が発生した場合でも、その差をモールディング部8の弾性によって吸収することがき、センサ部品とモールディング部8間に隙間が生じることが防げ、防水性を保てる。
特に、センサ固定部材7の表面の少なくともモールディング部8で覆われる部分の表面粗さを、ショット等の表面処理により他の部分よりも粗くしているので、モールディング部8とセンサ固定部材7との接着性が良く、外部からの水の浸入を防ぐシール性に優れた回転検出センサAとすることができる。
図6および図7は、この発明の回転検出センサを設けた車輪用軸受装置を示す。この車輪用軸受装置は、図6に断面図で示すように、軸受部30に、センサ固定部材7に回転検出センサAを固定した回転検出センサ・固定部材取付体Cを取付けたものである。なお、以下の説明では、車両に取付けた状態で車両の車幅方向の外側寄りとなる側をアウトボード側と呼び、車両の中央寄りとなる側をインボード側と呼ぶ。
軸受部30は、内周に複列の転走面33を形成した外方部材31と、これら各転走面33に対向する転走面34を形成した内方部材32と、これら外方部材31および内方部材32の転走面33,34間に介在した複列の転動体35とで構成される。各列の転動体35は保持器36で保持されている。外方部材31と内方部材32との間の軸受空間の両端は、密封装置37,38によりそれぞれ密封されている。
外方部材31は、固定輪となるものであって、一体の部品からなり、車体の懸架装置から延びるナックル(図示せず)に取付けるためのフランジ31aが外周に設けられている。内方部材32は、回転輪となるものであって、アウトボード側に車輪取付用フランジ39aを有するハブ輪39と、このハブ輪39のインボード側端の外周に嵌合した内輪40とでなる。これらハブ輪39および内輪40に、前記各列の転走面34が形成されている。内方部材32は中心部に軸方向の貫通孔41を有し、この貫通孔41に等速ジョイントの片方の継手部材のステム部(図示せず)が挿通される。
前記密封装置37,38におけるインボード側の密封装置38には、被検出体としての磁気エンコーダ45が組み込まれている。磁気エンコーダ45は、断面L字状のリング部材45aの側板部に多極磁石45bを設けたものとされている。リング部材45aは、内方部材322の外周に圧入より取付けられる円筒部と、この円筒部のインボード側端から外径側に拡がる前記側板部とを含む。多極磁石45bは、円周方向に交互の磁極N,Sを形成した部材であり、ゴム磁石、プラスチック磁石、または焼結磁石等からなる。この実施形態では、磁気エンコーダ45が、インボード側密封装置38の構成部品を兼ねており、スリンガとして機能する。
前記センサ固定部材7は、円筒部大径部分7aaを外方部材31の外周面インボード側に嵌合させ、かつ円筒部大径部分7aaと小径部分7abとの段面を外方部材31のインボード側端面に当接させて、外方部材31に取付けられる。センサ固定部材7は、車輪用軸受のインボード側端面のカバーを兼ねている。センサ固定部材7を取付けた状態では、磁気エンコーダ45に対向して回転検出センサAが位置する。ショット等による表面処理により、センサ固定部材7の全表面にわたって表面粗さを粗くする場合には、その表面粗さによって、センサ固定部材7の円筒部大径部分7aaと、外方部材31の外周面との嵌合部の気密性を十分に保つことができる。
回転輪である内方部材32が回転すると、この内方部材32と共に回転する磁気エンコーダ45の磁極N,Sをセンサ素子1が検出する。その検出信号がケーブル10を介して自動車の電気制御ユニット(図示せず)に送信され、この電気制御ユニットにより、センサ素子1の検出信号から回転数が算出される。
この実施形態の回転検出センサAは、磁気エンコーダ45に対してアキシアル方向に対向させるタイプのものであるが、この発明は、磁気エンコーダ45に対してラジアル方向に対向させるタイプのものにも適用できる。被検出体としては、磁気エンコーダ45の代わりにパルスコーダを用いても良い。
また、被検出体としての磁気エンコーダ45またはパルスコーダを自動車用のホイールに取付けても良い。
さらに、この実施形態は、センサ固定部材7を固定輪に直接取付けているが、別部材を介して固定輪に取付けても良い。
(A)はこの発明の一実施形態にかかる回転検出センサの正面図、(B)はIB−IB矢視断面図、(C)は(A)の矢印Cの方向から見た側面図である。 図1(A)のII部拡大図である。 図1(A)のII部の裏面拡大図である。 ケーブル支持構造の他の例を示す正面図である。 モールド材の成型に用いる金型の一例の説明図である。 この発明の回転検出センサを設けた車輪用軸受装置の断面図である。 同車輪用軸受装置をインボード側から見た正面図である。
符号の説明
1…センサ素子
7…センサ固定部材
8…モールディング部
10…ケーブル(周辺部品)
11…基板(周辺部品)
20…上型(金型)
21…下型(金型)
22…モールド材
31…外方部材(固定輪)
45…磁気エンコーダ(被検出体)
A…回転検出センサ
B…センサユニット

Claims (7)

  1. 回転部材の回転を検出する回転検出センサであって、前記回転部材に設けられた被検出体を検出する磁気式のセンサ素子と、このセンサ素子に電気的または機械的に接続される周辺部品とでなるセンサユニットをセンサ固定部材に固定し、熱可塑性エラストマまたはゴム材からなるモールド材を成型してなり前記センサユニットを前記センサ固定部材の一部と共に覆うモールディング部を設け、前記センサ固定部材の表面の少なくとも前記モールディング部で覆われる部分の表面粗さを、表面処理により他の部分よりも粗くしたことを特徴とする回転検出センサ。
  2. 請求項1において、前記モールド材がゴム材からなり、前記センサ固定部材が鋼板のプレス加工品であり、その表面の前記モールディング部で覆われる部分の表面粗さをRa0.4μm以上とした回転検出センサ。
  3. 請求項1または請求項2において、前記モールド材がゴム材からなり、前記センサ固定部材に前記モールディング部が加硫接着されている回転検出センサ。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記モールディング部の成型は、上型および下型からなる金型を用いた圧縮成型である回転検出センサ。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記センサ素子はホール素子または磁気抵抗効果素子または巨大磁気抵抗効果素子またはトンネル磁気抵抗素子またはコイルからなる回転検出センサ。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、前記センサ固定部材は、車輪用軸受の固定輪またはその周辺部材に取付けられる回転検出センサ。
  7. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、前記センサ固定部材は、車輪用軸受の端面を覆うカバーを兼ねる回転検出センサ。
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