JP2009002280A - 空燃比センサの異常診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮着火式内燃機関に設けられた空燃比センサに好適な空燃比センサの異常診断装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る異常診断装置は、燃料噴射量と吸入空気量とに基づき計算空燃比A/Fkを算出する手段と、内燃機関の運転状態が機関運転要求に従って比較的急激に変化し、これにより計算空燃比が比較的急激に変化したときの当該計算空燃比と、空燃比センサによって検出された実際の空燃比A/Frとに基づき、空燃比センサの異常を判定する手段とを備える。空燃比を強制的に変更・変動させないので、異常診断時の排気エミッション及び燃焼状態の悪化、並びに振動、ノイズ等の悪化を確実に防止できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、圧縮着火式内燃機関の排気ガスの空燃比を検出する空燃比センサの異常診断装置に関する。
一般に、圧縮着火式内燃機関即ちディーゼルエンジンでは、通常、理論空燃比よりも高い(リーンな)空燃比で燃焼及び運転が行われている。そして、これに伴うNOxの排出を抑制すべく、排気中のNOxを還元するNOx触媒を排気系に設けたり、排気の一部を吸気系に還流させる排気還流(EGR:Exhaust Gas Recirculation)装置を設けたりしている。近年、NOx触媒やEGR装置を十分機能させるため、ディーゼルエンジンにおいても排気ガスの空燃比を検出し、その検出値を排ガス制御に用いるようになってきている。このため、ディーゼルエンジンの排気系に空燃比センサを設置する例がしばしば見受けられる。空燃比センサは、実質的には排気ガスの酸素濃度を検出するものであるため、酸素センサ或いは酸素濃度センサなどとも称される。
空燃比センサは、その検出素子が常時高温の排気に晒されるため、比較的劣化しやすく、異常となりやすい。空燃比センサに異常を来すと所望の排ガス制御ができなくなり、必然的にエミッションが悪化してしまう。よって空燃比センサの異常を診断することが従来から行われている。特に、自動車に搭載されたエンジンの場合、排ガスが悪化した状態での走行を未然に防止するため、車載状態(オンボード)で空燃比センサの異常を診断することが各国法規等からも要請されている。
従来の空燃比センサの異常診断はガソリンエンジンにおけるものが主流である。ガソリンエンジンでは三元触媒が搭載され、この三元触媒が高い浄化率を示す理論空燃比に排気空燃比をフィードバック制御する必要があるために、空燃比センサが設置されるからである。従って、ディーゼルエンジンにおいて空燃比センサの異常診断を行う例は比較的少ない。その一例として特許文献1に開示されたものを挙げると、エンジンの定常運転時において酸素濃度センサの上流側に還元剤が供給され、この供給時の酸素濃度センサの出力変化の応答性に基づいて、酸素濃度センサの劣化度合いが診断される。
特開2003−293844号公報
ガソリンエンジンにおける空燃比センサの異常診断では、排気空燃比を理論空燃比近傍で敢えて強制的に(アクティブに)変動させ、そのときのセンサの応答性等を評価するやり方が一般的である。この際、排気空燃比が理論空燃比から少なからず外れるので排ガスエミッションの悪化は避けられないが、それでも、理論空燃比近傍で変動させている限り、三元触媒の浄化能を利用できるので、排ガスエミッションの悪化をある程度抑制することができる。
しかしながら、ディーゼルエンジンの場合だと、通常、理論空燃比よりもリーンでしかも広範な空燃比領域(A/F=20〜60程度)で運転しているため、空燃比を強制的に理論空燃比(A/F=約14.6)近傍に移行したり、それを強制的に変動させたりすれば、燃焼そのものに悪影響を及ぼす。そして、排気エミッションが著しく悪化するのみならず、所望の機関出力すら得られなくなり、振動、ノイズ等も悪化する。即ち、強制的な空燃比の変更や変動はディーゼルエンジンにはなじまず、エンジンの性能を大きく損う結果となる。
そこで、本発明はかかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、圧縮着火式内燃機関に設けられた空燃比センサに好適な空燃比センサの異常診断装置を提供することにある。
本発明の第1の形態によれば、
圧縮着火式内燃機関の排気ガスの空燃比を検出する空燃比センサの異常診断装置であって、
前記内燃機関における少なくとも燃料噴射量と吸入空気量とに基づき計算空燃比を算出する計算空燃比算出手段と、
前記内燃機関の運転状態が機関運転要求に従って比較的急激に変化し、これにより前記計算空燃比が比較的急激に変化したときの当該計算空燃比と、前記空燃比センサによって検出された実際の空燃比とに基づき、前記空燃比センサの異常を判定する異常判定手段と
を備えたことを特徴とする空燃比センサの異常診断装置が提供される。
この本発明の第1の形態によれば、空燃比を強制的に変化させたような場合ではなく、機関運転要求に従って内燃機関の運転状態が比較的急激に変化し、これにより計算空燃比が比較的急激に変化したときに、このときの計算空燃比及び実際の空燃比に基づいて空燃比センサの異常が判定される。よって、空燃比を強制的に変更したり変動させたりすることがなく、異常診断時の排気エミッション及び燃焼状態の悪化、並びに振動、ノイズ等の悪化を確実に防止することができる。そして圧縮着火式内燃機関に設けられた空燃比センサに好適な異常診断装置を提供することができる。
本発明の第2の形態は、前記第1の形態において、
前記異常判定手段は、前記計算空燃比に基づいて応答性異常判定値を算出すると共に、前記計算空燃比の変化開始から所定時間経過後の前記実際の空燃比を、前記応答性異常判定値と比較して、前記空燃比センサの異常を判定する
ことを特徴とする。
これによれば、空燃比センサの異常、特に空燃比センサの応答性異常を判定するための基準となる応答性異常判定値が、計算空燃比に基づいて算出される。よって計算空燃比の実際の変化状態に即した適切な応答性異常判定値を得ることができる。そして、計算空燃比の変化開始から所定時間経過後の実際の空燃比を、応答性異常判定値と比較して、空燃比センサの異常特に応答性異常が判定される。これにより空燃比センサの応答性異常を確実に検出することが可能になる。
本発明の第3の形態は、前記第1又は第2の形態において、
前記異常判定手段は、前記計算空燃比の変化開始時期と前記実際の空燃比の変化開始時期との差からむだ時間を算出し、当該むだ時間を所定のむだ時間異常判定値と比較して、前記空燃比センサの異常を判定する
ことを特徴とする。
これにより空燃比センサの異常、特に空燃比センサのむだ時間の異常を確実に検出することができる。
本発明の第4の形態は、前記第1乃至第3のいずれかの形態において、
前記異常判定手段は、前記内燃機関の運転状態が定常状態から比較的急激に変化したときに前記空燃比センサの異常を判定し、且つ、その定常状態の間に前記計算空燃比と前記実際の空燃比とが定常状態となったとき、前記計算空燃比と前記実際の空燃比とを一致させるための補正を行う
ことを特徴とする。
これによれば、内燃機関の運転状態が定常状態から比較的急激に変化したときに空燃比センサの異常を判定するので、例えば自動車用内燃機関の場合ではアイドル状態からの車両発進時や、定速走行からの加速時又は減速時に異常診断を実行でき、多くの診断機会を確保することができる。また、計算空燃比と実際の空燃比とが定常状態となったときにこれらを一致させるための補正を行うので、両者のズレを無くした上で診断を実行でき、診断精度を向上することができる。
本発明の第5の形態は、前記第1乃至第4のいずれかの形態において、
前記異常判定手段は、前記計算空燃比が所定値以上変化したときの変化速度を算出し、当該変化速度が所定値以上の場合に、前記空燃比センサの異常を判定する
ことを特徴とする。
これによれば、計算空燃比の変化速度が所定値以上の場合、即ち計算空燃比が十分速く変化した場合に限って診断を実行するので、空燃比センサの応答性異常を正確に検出することができる。
本発明の第6の形態は、前記第3の形態において、
前記異常判定手段は、前記むだ時間の間における吸入空気量の積算値を算出し、当該吸入空気量の積算値に基づいて前記むだ時間異常判定値を算出する
ことを特徴とする。
計算空燃比の変化開始時期から実際の空燃比の変化開始時期までの間のむだ時間は、吸入空気量の大小即ち排気ガス流量の大小に応じて変化する。この第6の形態によれば、むだ時間の間の排気ガス流量を考慮した適切なむだ時間異常判定値を算出することができ、むだ時間の異常を正確に検出することが可能になる。
本発明によれば、圧縮着火式内燃機関に設けられた空燃比センサに好適な空燃比センサの異常診断装置を提供することができるという、優れた効果が発揮される。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る内燃機関の概略的なシステム図である。10は自動車用の圧縮着火式内燃機関即ちディーゼルエンジンであり、11は吸気ポートに連通されている吸気マニフォルド、12は排気ポートに連通されている排気マニフォルド、13は燃焼室である。本実施形態では、不図示の燃料タンクから高圧ポンプ17に供給された燃料が、高圧ポンプ17によりコモンレール18に圧送されて高圧状態で蓄圧され、このコモンレール18内の高圧燃料がインジェクタ(燃料噴射弁)14から燃焼室13内に直接噴射供給される。エンジン10からの排気ガスは、排気マニフォルド12からターボチャージャ19を経た後にその下流の排気通路15に流され、後述のように浄化処理された後、大気に排出される。なお、ディーゼルエンジンの形態としてはこのようなコモンレール式燃料噴射装置を備えたものに限らない。
エアクリーナ20から吸気通路21内に導入された吸入空気は、エアフローメータ22、ターボチャージャ19、インタークーラ23、スロットルバルブ24を順に通過して吸気マニフォルド11に至る。エアフローメータ22は吸入空気量を検出するためのセンサであり、具体的には吸入空気の流量に応じた信号を出力する。スロットルバルブ24には電子制御式のものが採用されている。
ターボチャージャ19の下流側の排気通路15には触媒30が設置されている。本実施形態の場合、触媒30は、排気ガス中のNOxを還元して除去するためのNOx触媒からなっている。NOx触媒は吸蔵還元型NOx触媒からなり、通常の排気空燃比がリーンのときに排気中のNOxを吸収する。そして、ポスト噴射等によるリッチスパイクが実行され、排気空燃比が一時的にリッチとされたとき、NOx触媒から吸収NOxが放出され、この放出NOxが還元剤としての排気中HCと反応してNOxが還元除去される。なお、排気通路に設けられる他の排気浄化装置として、ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)や酸化触媒を設けるのが好ましい。NOx触媒は選択還元型NOx触媒であってもよい。
またエンジン10には、排気の一部を吸気系に還流させるためのEGR装置35が設けられる。EGR装置35は、排気通路15(排気マニフォルド12)及び吸気通路21(吸気マニフォルド11)を連通するEGR通路36と、EGR通路36に設けられたEGR弁37と、EGR通路36においてEGR弁37の上流側に設けられたEGRクーラ38とを備える。EGR弁37は、EGR通路36を流れる排気ガス、即ち排気系から吸気系に環流されるEGRガスの流量を調節する。EGRクーラ38は、吸気系に戻されるEGRガスの流量を増大すべくEGRガスを冷却する。
エンジン全体の制御を司る制御手段としての電子制御ユニット(以下ECUと称す)100が設けられる。ECU100は、CPU、ROM、RAM、入出力ポート、および記憶装置等を含むものである。ECU100は、各種センサ類の検出値等に基づいて、所望のエンジン制御が実行されるように、インジェクタ14、高圧ポンプ17、スロットルバルブ24及びEGR弁37等を制御する。ECU100に接続されるセンサ類としては、前述のエアフローメータ22の他、エンジン10のクランク角を検出するクランク角センサ26、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ27、及びコモンレール18内の燃料圧力(コモンレール圧)を検出するコモンレール圧センサ28が含まれる。ECU100はクランク角センサ26の出力に基づきエンジン10の回転速度を算出する。
ECU100は、インジェクタ14から噴射される燃料噴射量をエンジン運転状態(主に回転速度及びアクセル開度)に基づき制御する。またECU100は、吸気全体に対するEGRガス量の比率が所定の目標EGR率になるように、EGR弁37及びスロットルバルブ24を制御する。さらにECU100は、コモンレール圧センサ28により検出された実際のコモンレール圧が所定の目標コモンレール圧になるように、高圧ポンプ17を制御する。
排気通路15において、NOx触媒30の上流側には、NOx触媒30に流入する排気ガスの空燃比A/Fを検出するための空燃比センサ40が設置されており、この空燃比センサ40もECU100に接続されている。空燃比センサ40は、例えば、NOx触媒30に吸収されたNOx量の推定に用いられ、さらに、NOx触媒30から吸収NOxを放出させるためのリッチスパイクのタイミングを決定するために用いられる。なお空燃比センサ40の用途及び目的は他にも様々なものが可能である。
空燃比センサ40は、酸素センサ或いは酸素濃度センサなどとも称され、排気ガスの酸素濃度に応じた電流信号を出力する。この電流信号の値はECU100により空燃比に換算される。空燃比センサ40は、エンジンが運転する空燃比領域(例えばA/F=20〜60程度)に対応して、広範囲の空燃比領域に亘る空燃比を連続的に検出可能である。
他のセンサ類として、排気温を検出する排気温センサや、排気ガスのNOx濃度を検出するNOxセンサ等を設けるのも好ましい。
次に、空燃比センサ40の異常診断について説明する。
当該異常診断においては、まずECU100が、エンジン10における燃料噴射量Qと吸入空気量Gaとに基づき計算空燃比なる値を算出する。即ち、ECU100は、クランク角センサ26の出力に基づき検出されるエンジン回転速度Neと、アクセル開度センサ27によって検出されるアクセル開度Acとに基づき、所定のマップ等に従って、次回噴射すべき燃料量である燃料噴射量Qを噴射毎に決定している。そしてECU100は、この内部値若しくは指示値としての燃料噴射量Qと、エアフローメータ22によって検出された吸入空気量Gaとに基づき、これらの比である計算空燃比A/Fk=Ga/Qを算出する。この計算空燃比A/Fkは、空燃比センサ40に与えられる入力空燃比としての性格を有する。
次いで、ECU100は、エンジン10の運転状態が機関運転要求に従って比較的急激に変化し、これにより計算空燃比A/Fkが比較的急激に変化したときの当該計算空燃比と、空燃比センサ40によって検出された実際の空燃比A/Frとに基づき、空燃比センサ40の異常を判定する。即ち、エンジン10の運転状態が比較的急激に変化すると、ほぼ同時に計算空燃比A/Fkが比較的急激に変化し、これに伴って実際の空燃比A/Frがやや遅れて変化する。よって計算空燃比A/Fkの変化に対する実際の空燃比A/Frの変化の応答性を調べることにより、空燃比センサ40の応答性の異常を検出することができる。ここでエンジン運転状態が変化する場合には、エンジンが加速する場合と減速する場合との両方が含まれる。実際の空燃比A/Frは、空燃比センサ40から得られる出力空燃比としての性格を有する。
機関運転要求とは、ユーザ(車両の場合はドライバ)や運転状況の要求(例えばエアコンの作動等)に従ってエンジンが運転及び制御されるときの当該要求のことをいう。つまり、機関運転要求に従ってエンジン10の運転状態が変化するとは、ユーザや運転状況の要求に従ってエンジンがパッシブに、即ち通常通り、運転及び制御されているときにエンジン10の運転状態が変化することをいう。よって、ユーザや運転状況の要求とは無関係にエンジン10の運転状態が強制的ないしアクティブに変化される場合は含まれず、典型的にはガソリンエンジンにおける空燃比センサ異常診断のように、アクティブ空燃比制御によって空燃比が強制的に変化される場合は含まれない。
本実施形態のエンジンに関しては、アクセルペダルやアクセルレバー等のアクセル部材がユーザの要求に従って操作される。そしてアクセル部材の操作量即ちアクセル開度がアクセル開度センサ27によって検出される。よって、アクセル開度センサ27で検出されたアクセル開度の値は機関運転要求に対応した値となる。このほか、図示しない周辺装置(エアコン、A/Cジェネレータ等)の作動状態に応じてエンジン負荷が変化されたり、車両の走行条件又は環境(降坂・登坂走行、高地、寒冷地等)に応じてエンジン負荷が変化されたりする。このような運転状況の変化に対応してエンジンを制御すべくECU20に入力される信号が機関運転要求に対応する。
このように、本発明の実施形態では、エンジン運転状態や空燃比が強制的ないしアクティブに変化させられるような場合ではなく、通常の機関運転要求に従ったエンジン運転時にエンジン運転状態がたまたま比較的急激に変化したときに、即ち成り行き変動の際に、このときの計算空燃比A/Fk及び実際の空燃比A/Frの変化を利用して、空燃比センサ40の異常を診断する。よって、空燃比を強制的に理論空燃比近傍に移行したり変動させたりすることが無く、排気エミッションの悪化、エンジンの燃焼状態の悪化、及び振動、ノイズの悪化等を確実に防止することができる。そして、ディーゼルエンジンに設けられた空燃比センサにとって好適な異常診断装置を提供することができる。
以下、図2を参照しつつ、本実施形態の空燃比センサ異常診断の内容を説明する。図中、実線は計算空燃比A/Fkを表し、破線は空燃比センサ40によって検出された実際の空燃比A/Frを表す。なお図3に診断手順をフローチャートで示したので適宜参照されたい。
以下に説明する診断処理はECU100によってデジタル方式で行われる。
前提として、エンジン運転状態の変化に対する計算空燃比A/Fkの変化については、時間遅れ即ちむだ時間が無視できる程に小さく、ほぼ同時に起こるとみなされる。なぜなら、例えばアクセル開度の変化に対して燃料噴射量Q及び吸入空気量Gaは即座に変化することができるからである。これに対して、実際の空燃比A/Frは、エンジン運転状態及び計算空燃比A/Fkの変化に対してあるむだ時間を経た後に変化する。なぜなら、空燃比センサ40が、エアフローメータ22から所定距離を隔てた下流側にあり、且つ空燃比センサ40自体にも排ガスが当たってからその排ガス相当の信号が出力されるまでに応答遅れがあるからである。
まず、エンジンの定常状態がECU100により検出される(図3:ステップS101)。即ち、検出されたエンジン回転速度Ne及びアクセル開度Acが略一定であるとき、エンジンの運転状態が定常であることが検出される。このエンジン定常状態に伴い、計算空燃比A/Fkも略一定の定常状態となる(時期t1)。
次に、実際の空燃比A/Frの定常状態がECU100により検出される(図3:ステップS102)。即ち、空燃比センサ40により検出された実際の空燃比A/Frが略一定であるとき、実際の空燃比A/Frが定常であることが検出される(時期t2)。実際の空燃比A/Frの定常状態は、エンジンの定常状態から遅れて実現される。
こうして計算空燃比A/Fkと実際の空燃比A/Frが定常状態になったとき、両者の値は必ずしも一致しない。なぜなら、計算空燃比A/FkにはEGRの影響が考慮されておらず、空燃比センサ40の検出値にも誤差が存在し、また空燃比センサ40に対する排気ガスの当たり方がその時々で異なるからである。よって、計算空燃比A/Fkと実際の空燃比A/Frとの大小関係も、その時々に応じて異なる。
そこで次に、これら計算空燃比A/Fkと実際の空燃比A/Frとの値を一致させ、両者のズレを無くすための補正がECU100によって実行される(時期t3)(図3:ステップS103)。まず、両者のズレ量ΔA/Fが式:ΔA/F=|A/Fk−A/Fr|から算出され、このズレ量ΔA/Fが、小さい方の値に加算されるか、又は大きい方の値から減算され、両者の値が一致させられる。図示例では、計算空燃比A/Fkが実際の空燃比A/Frより小さいので、ズレ量ΔA/Fが計算空燃比A/Fkに加算され、計算空燃比A/Fkが実際の空燃比A/Frに一致させられている。
この際、ズレ量算出に用いる計算空燃比A/Fk及び実際の空燃比A/Frの値については、両者の実測値に所定の演算処理を施した値を用いるのが好ましい。例えば、所定時間中に測定された複数の実測値を単純に平均化した平均値を用いることができる。或いは、その複数の実測値に対してフーリエ解析を実行し、そのうちの低次の直流成分のみを用いてもよい。即ち、例えば図4に示すような定常状態の計算空燃比A/Fk及び実際の空燃比A/Frについて所定の演算周期毎に複数の実測値を取得し、これら実測値に対してフーリエ解析を実行すると、図5に示すように、複数の周波数帯域毎に振幅値が求められる。定常状態での値であるので、ある低周波数成分のみが支配的であり、それ以外の周波数成分は非常に小さい。よって、複数の周波数帯域のうち、両者の振幅が最大になる周波数帯域同士で、振幅の差の絶対値を求め、これをズレ量ΔA/Fとすることができる。低次の値のみをズレ量算出に用いるので演算量は少なくて済む。
このようなズレ補正を実行すると、計算空燃比A/Fkと実際の空燃比A/Frとのズレを無くした上で異常診断を実行でき、診断精度を向上することができる。
このズレ補正が行われた後は、エンジン運転状態が機関運転要求に従って比較的急激に変化するまで、即ち成り行き変動の開始まで、待機状態となる。そして、成り行き変動が開始したならば、その変動開始時期t4がECU100によって検出、記憶される(図3:ステップS104)。この成り行き変動開始と同時に計算空燃比A/Fkも比較的急激に変化し始め、成り行き変動開始時期t4は計算空燃比A/Fkの変化開始時期とみなされる。なお、成り行き変動開始前にズレ補正が終了していない場合には診断が中止される。
図2において、変動開始時期t4以降には、所定の演算周期Δt毎の各演算タイミングが縦線で示されている。なお、所定演算周期Δt毎に演算を行う点は変動開始時期t4以前でも同じである。成り行き変動開始の判断については、検出されたアクセル開度Ac及び回転速度Neの少なくとも一方が、1ないし複数の演算周期間に所定値より大きく変化したとき、ECU100が成り行き変動開始と判断する。図は成り行き変動の開始により、計算空燃比A/Fkがより高い値即ちリーン側に変化する場合を示す。
成り行き変動が開始されると、ECU100は、計算空燃比A/Fkに基づいて、空燃比センサ40の応答性異常判定のための基準値即ち応答性異常判定値Jを、各演算タイミング毎に逐次的に算出する(図3:ステップS105)。この応答性異常判定値Jは後に実際の空燃比A/Frと比較され、空燃比センサ40の異常を判定する際に用いられる。応答性異常判定値Jは、物理モデル等を考慮した所定の演算処理を計算空燃比A/Fkに施して得られる。例えば、計算空燃比A/Fkに一次乃至高次遅れの伝達関数を乗じて応答性異常判定値Jが算出される。図示例は一次遅れの伝達関数を用いた例である。或いは、計算空燃比A/Fkになまし処理を行って応答性異常判定値Jを算出してもよい。さらには、より簡単に、計算空燃比A/Fkの値を1より大きい値で除して応答性異常判定値Jを算出してもよい。要は、計算空燃比A/Fkに追従するがそれよりやや遅れて値が変化するような応答性異常判定値Jを算出できれば、どのような演算処理を採用してもよい。なお演算処理におけるパラメータをエンジン運転状態(例えば回転速度Neとアクセル開度Ac)によって変化させてもよい。
また、成り行き変動開始後、ECU100は、吸入空気量Gaと、計算空燃比軌跡長Lとの値を、各演算タイミング毎に積算する(図3:ステップS106)。吸入空気量Gaの積算は変動開始時期t4の次の演算タイミングt5から実行される。他方、計算空燃比軌跡長Lとは、今回(n)と前回(n−1)の演算タイミングにおける計算空燃比の差をいい、今回の演算タイミングにおける計算空燃比軌跡長L(n)は式:L(n)=A/Fk(n)−A/Fk(n−1)で表される。この計算空燃比軌跡長Lが、変動開始時期t4の次の演算タイミングt5から、各演算タイミング毎に積算される。
そして、成り行き変動開始後に実際の空燃比A/Frが変化を開始したとき、その変化開始時期t6がECU100によって検出、記憶される(図3:ステップS107)。この変化開始の判断については、今回の演算タイミングにおける実際の空燃比A/Fr(n)が、前回の演算タイミングにおける実際の空燃比A/Fr(n−1)より所定値以上大きいとき、ECU100が実際の空燃比A/Frの変化開始と判断する。図は計算空燃比A/Fkの変化に追従して、実際の空燃比A/Frがより高い値即ちリーン側に変化する場合を示す。なお、破線aは空燃比センサが正常の場合、破線bは空燃比センサが異常の場合をそれぞれ示す。
次に、ECU100は、成り行き変動開始時期(計算空燃比変化開始時期)t4と実際の空燃比の変化開始時期t6との差(t6−t4)をむだ時間tdとして算出する(図3:ステップS108)。このむだ時間tdは、計算空燃比が変化してから実際の空燃比が変化するまでの遅れ時間に相当する。
この後ECU100は、実際の空燃比の変化開始時期t6までに積算された吸入空気量Gaの積算値、即ち積算空気量ΣGaに基づき、図6に示されるような所定のマップ(関数でもよい)を使用して、むだ時間異常判定値tdsなる値を算出する(図3:ステップS109)。むだ時間異常判定値tdsは、実際に検出されたむだ時間tdが正常か否かを判断するための基準値である。吸入空気量が多いほど、排気ガスの流量が多く、むだ時間は短くなる。よってマップにおいては、積算空気量ΣGaの増大につれむだ時間異常判定値tdsが減少するように両者が関係づけられている。このマップを利用してむだ時間異常判定値tdsを設定することにより、むだ時間の間の排気ガス流量を考慮した適切なむだ時間異常判定値tdsを設定することが可能になり、むだ時間の異常を正確に検出することが可能になる。
次に、ECU100は、計算空燃比軌跡長Lの積算値、即ち積算計算空燃比軌跡長ΣLが、所定値ΣLs以上の値に到達したことを検出する(時期t7)(図3:ステップS110)。
するとECU100は、その到達時期t7における積算計算空燃比軌跡長ΣLと、成り行き変動開始時期t4から到達時期t7までの間の時間(t7−t4)に基づき、計算空燃比変化速度Vを算出する(図3:ステップS111)。計算空燃比変化速度Vは式:V=ΣL/(t7−t4)で表される。
次にECU100は、この計算空燃比変化速度Vを所定値Vsと比較する(図3:ステップS112)。そして、計算空燃比変化速度Vが所定値Vs未満のときは診断を中止し、その後の異常判定を実行しない。他方、計算空燃比変化速度Vが所定値Vs以上のときは診断を続行する。
本診断は、計算空燃比が比較的急激に変化したときにそのときの実際の空燃比の変化を検出し、空燃比センサ40の応答性を評価するものである。よって、計算空燃比が比較的緩慢に変化した場合には実際の空燃比の変化も緩慢となり、空燃比センサ40の応答性を正確に評価できない可能性がある。この観点から、計算空燃比変化速度Vが所定値Vs未満のときは診断を中止するようにしている。計算空燃比変化速度Vが所定値Vs以上の場合、即ち計算空燃比が十分速く変化した場合に限って診断を実行するので、空燃比センサ40の応答性異常を正確に検出することができる。
計算空燃比変化速度Vが所定値Vs以上の場合、前記到達時期t7における実際の空燃比A/Frと、その到達時期t7における応答性異常判定値Jとの比較が、ECU100によってなされる(図3:ステップS113)。実際の空燃比A/Frが応答性異常判定値Jより大きい場合(図2の破線aの場合)、実際の空燃比A/Frが十分速く追従変化しており、空燃比センサ40の応答性は正常とみなすことができる。
他方、実際の空燃比A/Frが応答性異常判定値J以下の場合(図2の破線bの場合)、実際の空燃比A/Frの追従変化が遅く、空燃比センサ40の応答性は異常とみなすことができる。よってこの場合は直ちに、ECU100によって空燃比センサ40を異常と最終的に判定する(図3:ステップS116)。
実際の空燃比A/Frが応答性異常判定値Jより大きい場合には、次に、むだ時間td(=t6−t4)とむだ時間異常判定値tdsとの比較が、ECU100によってなされる(図3:ステップS114)。即ち、空燃比センサ40の応答性が正常であっても、検出したむだ時間tdがあまりに長ければ、空燃比センサ40の初期の応答性が悪かったり、あるいは空燃比センサ40より上流側の部分で何等かの異常がある可能性がある。そこで、むだ時間tdがむだ時間異常判定値tds以上の値であるときには、ECU100により空燃比センサ40のむだ時間tdが異常であるとみなし、空燃比センサ40を最終的に異常と判定する(図3:ステップS116)。なおこの最終的な異常判定に対応して、当該異常をユーザに知らせるため、警告装置(警告ランプ、ブザー等)を作動させるのが好ましい。
他方、むだ時間tdがむだ時間異常判定値tds未満の値であるときには、ECU100によって最終的に空燃比センサ40を正常と判定する(図3:ステップS115)。このように本実施形態では、確実を期すため、1)到達時期t7における実際の空燃比A/Frが応答性異常判定値Jより大きい(即ち、応答性が正常)という条件と、2)むだ時間tdがむだ時間異常判定値tds未満である(即ち、むだ時間が正常)という条件との二条件が成立したときに限って、空燃比センサ40が正常と最終判定し、いずれか一方の条件が非成立ならば空燃比センサ40を異常と最終判定している。しかしながら、他の判定方法も可能であり、例えばいずれか一方の条件が成立したときに空燃比センサ40を正常と判定し、二条件非成立のときに空燃比センサ40を異常と判定してもよい。いずれか一方の条件のみで判定を行ってもよく、この場合、応答性異常とむだ時間異常とのいずれか一方のみが判定される。
このように、本実施形態の異常診断によれば、エンジン運転状態や空燃比を強制的に変化させることがなく、エンジンの通常運転時に空燃比センサ40の異常を診断できるので、排気エミッション及びエンジン燃焼状態の悪化、及び振動、ノイズ等の悪化を確実に防止することができる。よってディーゼルエンジンの空燃比センサに極めて好適である。また、実際の空燃比と比較される応答性異常判定値を計算空燃比に基づいて算出するので、計算空燃比の実際の変化状態に即した適切な応答性異常判定値を得ることができる。即ち、計算空燃比の変化速度が大きい場合には大きい変化速度の応答性異常判定値を得ることができ、逆に計算空燃比の変化速度が小さい場合には小さい変化速度の応答性異常判定値を得ることができる。ここで異常判定は計算空燃比の変化開始後、所定時間を経過した後に行われるが、この異常判定時期において適切な応答性異常判定値が得られるよう、応答性異常判定値を求める際の演算処理におけるパラメータを決定するのが好ましい。さらにエンジンの運転状態が定常状態から比較的急激に変化したときに空燃比センサ40の異常を診断するので、例えばアイドル状態からの車両発進時や、定速走行からの加速時又は減速時に異常診断を実行可能であり、多くの診断機会を確保することができる。また両空燃比の値が安定してから診断を実質的に開始するので、診断精度を向上することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は他の実施形態を採ることも可能である。例えば、前記実施形態では計算空燃比から応答性異常判定値を算出し、この応答性異常判定値を実際の空燃比と比較したが、これに限らず、例えば計算空燃比を実際の空燃比と直接比較してもよい。例えばこれらの差が所定値より大きいときに空燃比センサを異常と判定することができる。計算空燃比の算出に際して、燃料噴射量及び吸入空気量に加え、他の値(例えば吸気温、吸気圧、大気圧等)を用いてもよい。
本発明の実施形態は前述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本発明に含まれる。従って本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
本発明の実施形態に係る内燃機関の概略的なシステム図である。 本実施形態に係る異常診断の内容を説明するためのタイムチャートである。 本実施形態に係る異常診断の内容を説明するためのフローチャートである。 定常状態の計算空燃比及び実際の空燃比を示すグラフである。 図4の実測値に対してフーリエ解析を実行した結果である。 むだ時間異常判定値算出用マップである。
符号の説明
10 圧縮着火式内燃機関
13 燃焼室
14 インジェクタ
15 排気通路
22 エアフローメータ
26 クランク角センサ
27 アクセル開度センサ
30 触媒
40 空燃比センサ
100 電子制御ユニット(ECU)
Q 燃料噴射量
Ga 吸入空気量
A/Fk 計算空燃比
A/Fr 実際の空燃比
J 応答性異常判定値
td むだ時間
tds むだ時間異常判定値
V 計算空燃比変化速度
ΣGa 積算空気量

Claims (6)

  1. 圧縮着火式内燃機関の排気ガスの空燃比を検出する空燃比センサの異常診断装置であって、
    前記内燃機関における少なくとも燃料噴射量と吸入空気量とに基づき計算空燃比を算出する計算空燃比算出手段と、
    前記内燃機関の運転状態が機関運転要求に従って比較的急激に変化し、これにより前記計算空燃比が比較的急激に変化したときの当該計算空燃比と、前記空燃比センサによって検出された実際の空燃比とに基づき、前記空燃比センサの異常を判定する異常判定手段と
    を備えたことを特徴とする空燃比センサの異常診断装置。
  2. 前記異常判定手段は、前記計算空燃比に基づいて応答性異常判定値を算出すると共に、前記計算空燃比の変化開始から所定時間経過後の前記実際の空燃比を、前記応答性異常判定値と比較して、前記空燃比センサの異常を判定する
    ことを特徴とする請求項1記載の空燃比センサの異常診断装置。
  3. 前記異常判定手段は、前記計算空燃比の変化開始時期と前記実際の空燃比の変化開始時期との差からむだ時間を算出し、当該むだ時間を所定のむだ時間異常判定値と比較して、前記空燃比センサの異常を判定する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の空燃比センサの異常診断装置。
  4. 前記異常判定手段は、前記内燃機関の運転状態が定常状態から比較的急激に変化したときに前記空燃比センサの異常を判定し、且つ、その定常状態の間に前記計算空燃比と前記実際の空燃比とが定常状態となったとき、前記計算空燃比と前記実際の空燃比とを一致させるための補正を行う
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の空燃比センサの異常診断装置。
  5. 前記異常判定手段は、前記計算空燃比が所定値以上変化したときの変化速度を算出し、当該変化速度が所定値以上の場合に、前記空燃比センサの異常を判定する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の空燃比センサの異常診断装置。
  6. 前記異常判定手段は、前記むだ時間の間における吸入空気量の積算値を算出し、当該吸入空気量の積算値に基づいて前記むだ時間異常判定値を算出する
    ことを特徴とする請求項3記載の空燃比センサの異常診断装置。
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