JP2008523375A - 深さ選択的ラマン分光法のための装置 - Google Patents

深さ選択的ラマン分光法のための装置 Download PDF

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Abstract

拡散散乱試料の表面下領域からラマンスペクトル特徴を非破壊的に検出するための装置および方法を開示する。入射放射線が表面上の一つまたはそれ以上の射入領域に供給され、入射領域から間隔を置いて配置された一つまたはそれ以上の捕集領域から、光が捕集される。捕集された光のラマン特徴が検出され、射入‐捕集間隔に従って深さの情報が導出される。
【選択図】図1

Description

本発明はラマン分光法の分野に関し、特に、巨視的拡散散乱試料内の表面下領域から非破壊的にラマンスペクトル特徴を検出するための装置に関する。
拡散散乱媒体は、多くの解析用途でよく見かける。そのような解析用途の例として、食品の監視、コロイド、ポリマ、触媒、粉末一般、コーティング技術、ならびに医学研究および治療における組織のプロービングおよび生化学的同定に関わる医療用途が挙げられるが、それらに限定されない。そのような解析用途で見かける試料は往々にして非常に不均質であり、各々が異なる化学的構成を有する異なる層から形成される可能性がある。したがって、解析科学の主要な目標は、表面下層の化学組成を非破壊的に決定することのできる方法を提供することである。
化学組成の解析から導出することのできる利点は、骨からの信号品質が病気の有無についての正確かつ適正な診断に到達するのに決定的になり得る、骨の非侵襲的なラマンプロービングの例を用いて例証することができる(A.CardenおよびM.D.Morris、J.Biomed.Optics 5、259(2000)を参照されたい)。骨コラーゲンの従来のラマンシグネチャは上層組織からの望ましくないラマン信号によって遮蔽されるので、化学組成に関するデータは一般的に生検によって得られる。
試料の表面層および同じ試料の表面下層から導出されるラマンスペクトル成分の分離は、多くの解析用途で非常に望ましい。しかし、一般的に散乱媒体のトランスポート距離程度の深さにしか適用できない、共焦点顕微鏡法のような従来の光学的方法では、上層物質の混濁媒体内から鮮明な光学画像を形成することができないため、この課題は非常に複雑である(トランスポート距離は、光子がその当初の伝搬方向から著しく逸脱する前に移動する平均距離を表わす)。この距離は一般的に、媒体中の光子の散乱の平均自由経路のおよそ10倍である。例えば生物組織では、これはおよそ数百マイクロメートルの深さに対応する。
背景技術の説明
赤外およびラマン分光法は、広範囲の生物組織および流体の生理化学的状態に関する豊富な情報を提供することが知られている(例えば米国特許第6,681,133号または国際公開第WO01/52739号参照)。残念ながら、これらの方法による解析は、概して表面研究に限定されてきた。
組成情報を求めて散乱表面の下を探るには、弾性散乱光子が使用されてきた。例えば、B.B.DasらはRep.Prog.Phys.60、227(1997)に、時間ゲーティング(temporal gating)を使用する方法を記載している。この技術は、光が拡散散乱媒体に浸透するのに有限時間がかかるという事実に依存する。したがって散乱事象は、深さが下方になるほど遅く発生するので、散乱信号を経時的に監視することで、理論的には、徐々に深くなる散乱中心の性質に関する情報がもたらされるはずである。しかし、Dasらの弾性散乱技術を直接的にラマン分光法に適用することはできない。光子の非弾性散乱はずっと小さい断面を持ち、その結果、ずっと弱い信号が生じる。さらに、ラマン信号は、発光からの干渉、特に組織を解析する場合には蛍光からの干渉にずっと大きく影響され易い。
米国特許第6,681,133号 国際公開第WO01/52739号 Rep.Prog.Phys.60、227(1997)
発明の概要
したがって、本発明の目的は、表面下の化学組成の情報を抽出することのできる、ラマン分光法に基づく解析技術を提供することである。
したがって、本発明は、拡散散乱試料または媒体を介して表面下ラマン散乱を測定し、それにより表面下領域の特性を決定する方法を提供する。一態様では、該方法は、(a)例えばレーザによって供給される光プローブを使用して、試料の表面上の射入領域に入射放射線を供給するステップと、(b)射入領域から間隔を置いて配置された表面上の捕集領域から、試料内で散乱した光を捕集するステップと、(c)捕集された光の中で入射放射線に分光的に関連付けられる一つまたはそれ以上のラマン特徴を検出するステップとを含む。
試料の表面付近の予想されるラマン特徴の強度のような、充分な事前の知識が利用可能である場合、表面下層についての情報を得るには、射入領域と捕集領域との間の単一の間隔だけが必要であるかもしれない。しかし、様々な間隔におけるラマンスペクトル強度を決定することにより、例えば以下でさらに詳述する技術を用いて、より正確な情報を導出することができる。
間隔を置いて配置された捕集領域との比較のために、射入領域と実質的に同じ位置または重複する位置に基準捕集領域を設けることもできる。そのような同一場所に配置された基準捕集領域は、入射放射線を供給する光源と共通の光学系を共用することができ、有利である。
様々な捕集領域および射入領域のジオメトリが可能である。一つの好適な実施形態では、捕集領域は射入領域の周りに環帯を形成する。複数のそのような環状捕集領域または単一の半径可変領域を使用して、より多くの深さ関連データを導出することができ、配列構成は、単一の固定もしくは可変の、または複数の環状射入領域を中央捕集領域の周りに配置することによって、反転させることができる。環状領域は断続的または不完全でもよく、一般的にこれらの領域内に完全な光学的カバレージ(optical coverage)を含まないことに留意されたい。例えば密に詰め込まれた光ファイバの円形の一重配列は、60%のカバレージを達成するかもしれない。
捕集領域は、関連射入領域から好ましくは少なくとも1mm、より好ましくは少なくとも2mm離して配置される。検査される表面下層の深さは一般的に、この間隔距離と同様であり、実際の寸法は試料の光学特性に依存する。射入領域の直径またはサイズは一般的に射入および捕集領域の間隔より小さく、射入および捕集領域は重複しないことが好ましい。
本発明はまた、拡散散乱試料の表面下ラマンスペクトルを測定する方法であって、
a)試料の射入領域に光プローブを照射させるステップと、
b)試料によって散乱した光を捕集するステップと、
c)捕集した光の少なくとも一部分を分光分離して、一つまたはそれ以上のラマンスペクトル特徴を検出するステップと、を含み、試料によって散乱した光が試料の表面上の複数の空間位置または捕集領域から捕集され、各空間位置が照射点から異なる距離にあり、各空間位置で捕集された光の少なくとも一部分が別々に分光分散されて複数のラマンスペクトルを形成し、該方法がさらに、
d)複数のラマンスペクトルを解析して、試料の表面下領域のラマンスペクトルに関する情報を抽出するステップ、をさらに含む方法を提供する。
したがって、表面層の下の拡散散乱試料の性質および組成を明らかにするために解釈することのできるスペクトル情報が、非破壊的に得られる。上に略述した方法によって定義される本発明は、試料から得られたラマン信号の一種の空間ゲーティングを効果的に実現し、表面層とは異なる組成を有する表面下の層からのラマン信号を取り出す。この方法を本書では空間オフセットラマン分光法(SORS)と呼ぶ。
試料内の異なる深さに一つまたはそれ以上の異なる化学組成を有する試料のための本発明では、プローブレーザビームの入射点から異なる量だけ空間的にオフセットされた領域からのラマンスペクトルの捕集は結果的に、一連のスペクトル(二つ以上のスペクトル)を生じ、各スペクトルは試料内の異なる深さから発出するラマン信号を含む。得られた一連のスペクトルは、試料の表面層および試料の表面下層から発生したラマン信号の異なる相対的寄与率を含む。データ系列の収集において、信号捕集点がプローブレーザビームの入射点から遠ざかるにつれて、表面層信号の寄与率は、試料の大部分の内部により深い層の異なる組成によって発生する信号の場合よりずっと早く減少する。これは、より深い表面下層の寄与率を直接、またはより高度の分離のため捕集されたスペクトルセットに数値処理(例えば多変量データ解析またはスペクトル相互のスケールドサブトラクション(scaled subtraction))を適用することによって、抽出することを可能にする。
好適な実施形態では、二つ以上のラマンスペクトルが捕集され、かつスケールドサブトラクションを用いて解析される。照射点に最も近い距離からまたは距離で捕集されたラマンスペクトルが、照射点からより遠くで捕集されたラマンスペクトルから減算され、それによって試料の副層のラマンスペクトルの特徴が識別される。
さらなる代替法では、試料の表面の化学組成のラマンスペクトルが既知である場合、捕集されたラマンスペクトルは、捕集された光のラマンスペクトルからの既知のラマンスペクトルのスケールドサブトラクションによって解析される。
代替的な好適実施形態では、照射点から異なる距離で少なくとも20のラマンスペクトルが捕集され、多数のラマンスペクトルは、多変量データ解析を用いて解析される。多変量データ解析として主成分解析を使用することができる。
本発明の好適な特徴は、二つ以上の異なる波長で試料を照射することであり、捕集された光はラマンスペクトルおよび蛍光の組合せであるので、捕集された光からラマンスペクトルを抽出することができる。
照射点から異なる距離でラマンスペクトルを捕集することが可能になるように、試料、捕集光学系、および照射点の少なくとも一つを他のものに対して相対的に移動させることができる。可動ステージを設け、その上に試料を搭載することができ、プローブビームは試料の移動を追尾するように構成され、それにより、照射点から異なる距離で散乱光を捕集するために、試料は固定捕集光学系に対して相対的に移動する。
散乱光は照射点から様々な距離の点領域から捕集することができ、あるいは散乱光は、照射点から測定される距離に対して略直角な複数の略平行線から捕集することができる。
代替的に、プローブビームは光ファイバを用いて供給することができ、散乱光は、プローブビーム光ファイバを中心として複数の同心円状に配設された光ファイバを用いて捕集することができ、それにより散乱光は照射点から異なる半径の同心リングに捕集される。
理想的には、光プローブは>200nmかつ<2000nmであり、一つまたはそれ以上の準単色レーザ、または例えば温度に関して同調可能であるダイオードレーザによって生成することができる。
代替的態様では、本発明は、拡散散乱媒体内の異なる深さで発生するラマンスペクトルを選択的に測定するための装置であって、試料にプローブビームを照射するための光源と、試料によって散乱した光を捕集し、かつそれを分光計に渡すための捕集光学系と、分光計によって分散された光を検出するための検出手段とを備え、散乱光が試料の表面上の複数の空間位置で捕集されるように適応され、各空間位置が照射点から異なる距離にあり、各空間位置で捕集された光の少なくとも一部分が、分光計によって別個に分光分散されて複数のラマンスペクトルを形成するように構成され、複数のラマンスペクトルから試料の副層のラマンスペクトルに特定的な特徴を識別するための解析装置をさらに含む装置を提供する。
装置は、照射点から異なる距離でラマンスペクトルを捕集することが可能になるように、試料、捕集光学系、および照射点の少なくとも一つを相対的に移動させるための可動ステージを含むことが好ましい。代替的に、捕集光学系は、プローブビームを中心として複数の同心円状に配設された光ファイバを含むことができる。
光源は、一つまたはそれ以上の準単色レーザ、または例えば温度に関して同調可能であるダイオードレーザから構成することができる。
さらなる代替的態様では、本発明は、上層組織の表面領域および上層組織とは異なる深部組織の副層領域から構成される試料から、上述した方法を使用して一つまたはそれ以上のラマンスペクトルを捕集するステップを含む、診断方法を提供する。
試料の副層領域のラマンスペクトルに特有の一つまたはそれ以上の特徴は、一つまたはそれ以上の捕集されたラマンスペクトル内で識別され、健常な対照試料から得たものと比較されることが好ましい。
本発明の実施形態について以下に、単なる実施例として、添付の図面に関連して説明する。
好適な実施形態の詳細な説明
今、図1を参照すると、動作中の本発明の実施形態が略断面図で示されている。レーザ9を組み込むか、あるいはそれによって供給される光源10は、試料14の表面12の局所的射入領域11を照射するために使用される。光源からの入射放射線は、試料を介して拡散散乱される。放射線の一部は試料によって吸収されることがあり、一部は例えば蛍光による光学発光を引き起こすことがあり、一部は変化せずに試料表面12から再び出現する。
入射放射線の光子の小部分は非弾性散乱して、例えばラマン事象16によって示されるようなラマン光子を発生させる。ラマン光子は次に、試料を介して拡散散乱される。一部は吸収され、例えば蛍光を発生させるが、一部は変化せずに表面12から出現して捕集器18で捕集される。ラマン光子が第2ラマン事象を起こす可能性は非常に小さい。
捕集された光は、例えば検出器22内のフィルタまたは分光計および適切なセンサを用いて解析され、決定されたラマンスペクトルまたはスペクトル特徴はさらに、一般的にコンピュータである解析装置23で使用される。検出器は、従来の分散形分光解析技術よりむしろ、フーリエ変換を使用することができる。
一般的に、大部分のラマン光子は、入射放射線が最も強い光源10に近い位置で生成される。これらのラマン光子は、光源10で光を捕集することによって、例えば光源と共通の光学系を使用することによって、最もよく検出することができる。しかし、光源からの距離が増大するにつれて、光源付近から発するラマン光子の強度は、光源からより遠く離れた位置から、特に試料内の深部から発するラマン光子の強度より迅速に低下する。したがって、光が捕集される位置を、試料が照射される位置から間隔を置いて配置することによって、試料内の深部からのラマン光子の優先的サンプリングを達成することができ、検出されるスペクトル特徴が間隔によりどのように変化するかを解析することで、より詳細な表面下の情報を得ることができる。
図1で、ラマン事象16は表面下層20で発生する。光源10と捕集器18との間の間隔d、または同等に射入領域11と捕集領域19との間の間隔dは、特定の深さに対して選択するように調整することができる。しかし好適な実施形態では、光はある範囲の二つ以上の間隔dで捕集され、解析装置23は、解析装置22によって分光解析される、dの様々な値に対して捕集かつ解析される光のラマン特徴から、試料の深さ依存特性を推測するために使用される。間隔の一つは、射入領域またはそれに非常に近接して配置することができる。
例えば、解析装置は、異なる空間のラマン特徴を組み合わせることによって、特定の深さまたは特定範囲の深さのラマン特徴を優先的に選択(または排除)することができる。スケールドサブトラクションおよびPCAをはじめ、このための幾つかの技術について下述する。
図1で、試料14は、表面領域と副層20との間に不明瞭な境界を示す。図2a〜2cには、幾つかの他の試料構造が示されている。図2aでは、表面層30から深層32へのはっきりした変化があり、深層32は拡散散乱し、つまり部分的または完全に不透明であり、層32を表わすラマン光子は層間の界面に発生する。図2bでは、表面層30および深層32はさらなる透明または半透明な層34によって分離され、それは例えば液体または気体で満たされた空間であるかもしれない。図2cには、表面層30の下またはその内部に徐々に変化するかあるいは境目のはっきりした副層36および38が埋め込まれた、より複雑な試料が示されている。
様々なジオメトリを使用して、単一、複数、または可変間隔における光の入射照射および捕集を達成することができる。図3aには、試料表面に単一の照射または射入領域40がある。この照射領域から間隔を置いて、単一の捕集点もしくは領域42、または破線で示すように複数の領域が配置される。代替的に、単一の捕集領域、または同等に照射領域を移動させて可変間隔を提供することができる。
図3bでは、単一の照射領域40が環状の捕集領域44によって、または破線で示すように複数もしくは可変半径の環状の捕集領域によって包囲される。環状の捕集領域の代わりに、断続的環帯、または照射点から同様の距離にある複数の別個の領域を使用することができる。
図3cでは、環状の照射領域46および中央の捕集点48が使用され、それにより所定数のラマン光子を発生させるために必要な入射放射線の局所的強度が低減される。環帯は半径を変化させるか、あるいは一範囲の半径を有する複数の環帯として提供することができ、捕集中心点から同様の距離に分配された複数の分離した照射領域の断続的環帯を使用することもできる。
一般的に、射入または捕集領域のできるだけ大きい部分で、光を捕集し、あるいは入射放射線を提供することが有益である。しかし実際的実施形態では、カバレージは限定される。例えば、円筒状光ファイバを環帯に配設する場合、10%以上のカバレージが適正であるかもしれないが、25%以上が好ましく、60%以上が可能であるかもしれない。
単純な実施形態では、試料表面に近接させた単一の光ファイバによって単一の射入領域を提供することができ、捕集ファイバの直線状配列によって複数の捕集領域を提供することができる。光ファイバは同様に、単一および複数の固定間隔の環状および他の形状構成を提供するように使用することができ、様々な機械的配置を使用して可変間隔を提供することができる。
可変半径の射入領域または捕集領域を提供するために、図4に示すような光学装置を使用することもできる。試料と捕集器との間に配置された光学系50、および/または試料から検出器までの距離は、試料表面の様々な部分からの光を、光源10と同心の捕集器18に向けるように調整可能である。この配列では、光学系駆動装置54によって軸方向52に並進させることのできるレンズ装置(ならびに/または照射源およびラマン捕集器検出器位置)は、可変半径の環状領域からの光を捕集器に向けるが、他の構成も考えられる。
上述した配列のいずれかと共に使用することのできるさらなる態様を図5に示す。一つまたはそれ以上のミラー要素60が試料表面に提示される。入射またはラマン放射線が捕集器18とは離れた位置で試料から出現する場合に、これらのミラー要素は、出現する放射線を試料内に方向転換させる。これは入射放射線の強度およびしたがって試料内のラマン光子の発生を増大させ、かつ捕集器18で受けるラマン光子の割合をも増大させる。ミラー要素は、光源10または射入領域に隣接する表面、および捕集領域に隣接する表面には存在しないことが好ましい。
代替的実施形態では、Applied Optics第35巻758頁に記載されているような非撮像光学系を使用して、試料上に直接配置されたマスク、または他の撮像光学系も使用する場合には結像面上に配置されたマスクの使用により、さらに高い捕集効率を達成することができる。マスクは試料の適切な領域を遮蔽して、所望の空間オフセットのみから信号を捕集させる。検出器からの順次読出しがマスクに関連付けられて、照射領域と捕集領域との間の対応する順次間隔から捕集される光が提供されるように、マスキングは電荷結合素子のような検出器と同期化することが好ましい。マスキングは機械式とすることができ、撮像光学系と非撮像型検出器との間で実行することもできる。
図6は、光ファイバ束72によって解析装置22に結合された光学ヘッド70を備えた、本発明の実際的な実施形態を示す。光学ヘッド70の詳細は、縮尺通りではない図7aの略平面図に示される。光源用光ファイバ74の束は、ヘッドの中央領域で成端する。これらの光源用ファイバはエポキシのような充填材76に埋め込まれ、環状スペーサ要素78によって包囲される。捕集用光ファイバ80は、スペーサ要素を包囲し再び充填材に埋め込まれかつ外部ケーシングによって包囲される、環状領域で成端する。この配列は、上述した様々なミラーおよび光学装置を含めるように適応することができる。
この特定の実施形態では、各光ファイバは、直径200μmのコア、およびファイバの太さを230μmにするクラッドを有する。内側の束は7本の光源用光ファイバ74から構成され、外側の束は26本の捕集用光ファイバ80から構成される。スペーサ78は、捕集用ファイバ80をヘッドの中心から約3mm離隔させる大きさに形成され、捕集用ファイバの成端はこの中心の周りに一定の半径の環帯内に略均等に分配される。捕集用ファイバは近赤外ラマン作業を実行するのに適していなければならず、シリカから作ることができる。
照射用および捕集用光ファイバは、光学ヘッドから約100cmの距離で、図7bに概略的に示すコネクタで成端する。コネクタは、827nmで動作する光源照射準単色レーザおよびKaiser Holospec光学解析装置を組み込んだ図6の解析装置22に結合するために、6本の照射用および26本の捕集用ファイバを提示する。
深さ特定的なラマンスペクトルを識別するための別の空間ゲーティング解析装置の略図を図8に示す。すでに上述した特徴および変形は、様々な捕集ジオメトリに適宜適用することができ、その逆もしかりである。装置は一般的にレーザ101、ラマン検出装置102、103、および解析装置104を備える。装置のプローブビーム105は、514nmで動作し(組織解析の場合は、背景蛍光を避けるために827nmが好ましい)、従来の光学系を用いて12mWのパワーが試料に向けられる、単一波長cwアルゴンイオンレーザのような準単色レーザを使用して生成される。試料は表面層106および表面層とは異なる化学組成の深層107を有し、ステージに搭載することができる。この装置では、Pellin‐Brocaプリズム(図示せず)を用いてレーザプラズマ線を遮断した。装置は、レーザビームを試料上に垂直入射で直径300μmのスポットまで弱く集束させるために、焦点距離1mのレンズ108を含む。試料の照射の結果生成されたラマン光は、fナンバ〜1を持つ直径2″の捕集レンズ109を用いて後方散乱ジオメトリに捕集され、レンズ109により、ラマン検出装置の一部である分光計102のスリット上に倍率2.5で結像される。従来の撮像用分光計102(例えばfナンバ6.3のSpex Triplemate(商標))を使用してラマン光を分散させ、ラマン光をCCDカメラ103上に結像させることが好ましい。カメラ103は、液体窒素冷却型裏面照明ディープディプリーションCCDカメラ(例えばAndor、DU420‐BU2(250nm)1024×255能動画素)であることが好ましい。そのようなカメラのラマンスペクトルの領域のCCD量子効率はおよそ65%であり、26×26μmの画素サイズを有する。分光計102の最終ステージのスリット幅は120μmに設定された。捕集側の空間選択性を維持するために、CCDは20画素にわたって垂直方向にビニングされた。
試料上に固定されたレーザビームの入射点を試料に対して維持するために、最終光学系と一緒にステージを(図8で垂直方向に)移動させる被制御駆動装置(図示せず)を含むx‐y‐z微小位置決めステージ110上に、試料106、107を装着した。この構成では、ラマン検出装置102、103は常に、固定撮像空間域から後方散乱ラマンシフト光子を捕集し、ポンプビーム入射点を試料の表面上のその位置に維持しながら、試料はこの撮像域全体にわたって走査される。残留弾性散乱プローブレーザ光が分光計102に到達するのを阻止するために、フィルタ(図示せず)を使用することもできる。上述したSORS装置は、プローブビーム入射点から横方向にオフセットした点捕集を使用して配備することができる(図9)。代替的に、試料、照射点、およびラマン検出装置の一つまたはそれ以上の間の相対的移動を達成するために、可動ステージまたは他の移動制御手段を使用することができる。
第1層106が、300μmの特注の溶融シリカ製前後ウィンドウ付きで、直径〜20μmのPMMA(ポリ(メタクリル酸メチル))球体が充填された幅1cm、高さ〜4cmの1mm光路長キュベットから構成されて成るテスト試料について、上述したものと同様の装置を使用してラマンスペクトルを捕集した。球体は、充填中に大きい空隙を除去するためにセルに対する機械的軽打を使用して、セル内に緩く詰め込まれた。この第1層の後に、乳鉢および乳棒を用いて粉砕されたトランス‐スチルベン微粉を充填された、光路長2mmの別のセルから構成される第2層107が続いた。キュベットは、試料取扱いの簡単な方法を提供するために採用したものであって、装置の本質的な特徴ではない。
第1層106を最上部にして配置された試料にプローブレーザビームを入射させて、本書に記載したSORS法を用いて空間的にオフセットしたラマンスペクトルを、プローブビームの入射点から横方向に偏倚した点から捕集が行なわれる基本的点状捕集ジオメトリを用いて捕集した(図9)。図9に示す捕集点ジオメトリは、本発明の方法の最も簡単な実現を表わす。他方、x‐y位置決めステージを使用する必要の無い図10に示す同心円状ジオメトリは、ずっと高い捕集効率をもたらし有利であるが、分光計スリットの異なる高さに個々の円を結像させ、CCD上のスペクトルの垂直位置がプローブビームの入射点に対する試料表面上の所与のオフセット捕集距離に対応する状態で、CCD103上に分散した後に別個の水平ストリップ上に結像させることを可能にするために、光ファイバの使用を伴う。ラマンスペクトルの捕集のための光ファイバ束の使用は、「Rapid Micro‐Raman Imaging using Fiber‐Bundle Image Compression」と題するJiaying MaおよびDor Ben‐Amotzによる論文に記載されており(Applied Spectroscopy第51巻第12号1997年)、その内容を参照によって本書に援用する。
言うまでもなく、依然として本発明に係る空間オフセットラマンスペクトル捕集を達成しながら、さらなる代替的捕集ジオメトリを使用することができることは明らかであろう。
加えて、試料照射無しに、背景および装置のノイズを表わす「試料より上」のラマンスペクトルを捕集することができる。次いで、この「試料より上」のラマンスペクトルをラマンスペクトルの組から減算して、スペクトルからノイズを除去することができる。
共鳴ラマン技術を使用してラマンスペクトルを得、それによって検査される単数または複数の物質の発色団と整合するように入射プローブビームの波長を同調させるときに、ラマンシグネチャを電子励起から発生する蛍光(発光)によって無力化することができる。例えば蛍光は骨の室温検査で刺激されるが、リン光はより低温の試料で刺激され易い。同様に、金属システムのラマンプロービングは往々にして、室温リン光を刺激する。
そのような場合、ラマンスペクトルは、二つ以上のレーザ波長でSORS法を使用して回復することができる。これは、蛍光背景のスペクトルプロファイルは通常励起波長に依存しないが、ラマンスペクトルは励起波長に依存するという事実による。したがって、二つ以上の異なる照射波長で、照射点から同一の空間距離で捕集されたスペクトルを相互に減算して、ラマンバンドの微分形プロットを得ることができ、これを数学的に処理して、より本当らしくみえるラマンスペクトルを得ることができる。ラマンバンドを識別するためのこの技術は、S.E.J.Bell、E.S.O.Bourguignon、およびA.C.Dennisによる「Subtracted shifted Raman spectroscopy(SSRS) method」と題する論文に記載されている(Analyst,1998,123,1729‐1734)。この技術は、P.Matousek、M.Towrie、およびA.W.Parkerによる同名の論文(IJ.Raman Spec.,33,128-242(2002))に記載される通り、シフト励起ラマン差(Shifted Excitation Raman Difference)(SERD)技術とも呼ばれ、その内容を参照によって本書に援用する。
二つ以上の波長の入射照射は、別個のレーザによって、または出力が例えば温度同調を通して変化するダイオードレーザのような単一のレーザによって、発生させることができる。必要とされる波長の差は一般的に、ラマンバンドの幅の約半分、一般的に約5〜10cm-1である。
試料表面上のラマン捕集点およびレーザ入射に対して様々な程度の空間オフセットで測定された、上述のテスト試料のための一組のラマンスペクトルを図11に示す。比較のために、別個の計測で測定された純粋層のラマンスペクトルも表示されている。図11の最上部のスペクトルは、純粋トランス‐スチルベンのそれであり、最下部スペクトルは純粋PMMAのそれである。零オフセット(0mm)で測定されたスペクトルは、従来のラマン機器を用いて一般的に得られるラマンスペクトルを表わす。それが試料の最上層および最下層の両方からのかなりの寄与率を含み、最上層の寄与率が空間オフセットスペクトルでオフセット距離により徐々に低下することは明らかである。実際に適用する場合、最下層の純粋スペクトルを回復する必要があり、最上層の信号は、より低い層のラマン信号に対する許容できない歪みを表わす。ラマン捕集点とプローブビーム入射点との間の横方向オフセットが増加するにつれて、2つの信号間の漸次分離がSORS法を用いて達成されることは明らかであり、図示されたデータセットから明瞭に観察可能である。>2mmの距離では(図11の3番目のスペクトル)、最上層のラマン信号に対する低層のそれの比率に、桁違いの改善が達成される。
図12は、空間オフセットに対する個々のスペクトルの絶対ラマン強度の依存性を示す。データは、1575、1595、1632、および1641cm-1における二つの強力なトランス‐スチルベンバンド、およびPMMAのおよそ809、1455、および1728cm-1のバンドの数値当てはめによって得られたものである。プロットは明らかに、ラマン捕集点がプローブ照射域から側方に移動するにつれて、つまり横方向オフセットが増大するにつれて、最下層からのラマン信号が、最上層からの信号よりずっとゆっくりと減少することを示している。この結果、最上層に対する最下層の全体的相対ラマン強度比は、図13に示す通り、空間オフセットの増加と共に改善される。
上述したテスト試料に対して本発明の装置および方法を使用して達成されるコントラストの改善を定量化するために、3.5mmのオフセットでより長い収集時間(1000秒)をかけてラマンスペクトルを取得した。図14は、このスペクトルを、零オフセットで取得してトランス‐スチルベンバンドと同じ高さまでスケーリングしたラマンスペクトルと共に示す。純粋トランス‐スチルベンのスペクトルをこれらのスペクトルから減算することによって、我々は個々のスペクトル内のPMMA寄与率を得た(図15参照)。これらを当てはめることによって、最上層のスペクトル成分を除去することにより、低層のコントラストが15倍改善されたことを立証した。別の印象的な観察結果は、この空間ゲーティング法を用いて得られる信号対雑音比が、代替的手法と比較して優れていることである。
1mmのPMMA層によるラマントランス‐スチルベン信号の全減衰を零オフセットで測定したところ、およそ80であった。従来のラマン分光法にも必然的に存在する拡散プロセスによる信号のこの損失は、しかしながら、例えば図10に示す円状ジオメトリを採用することにより、あるいはより低いfナンバおよびより高いスループットの分光器を使用することにより、捕集効率をさらに改善することを通して、事実上相殺することができる。
図16は、本発明の空間ゲーティング解析装置および方法の別の有用な特徴を実証する。解析装置は、下層のラマンスペクトルにおける蛍光が最上層に起因する場合、それを抑制することができる。図16に示すプロットは、PMMA層に起因する蛍光と比較したトランス‐スチルベンのラマン信号の相対比のみならず、蛍光の絶対強度をも空間捕集オフセットの関数として提示する。蛍光強度に対するトランス‐スチルベンラマン強度は、2.5mmの変位を導入することにより、約2倍改善される。
生のスペクトル内で直接達成可能であるより大きい分離が、表面および表面下の層から得られるデータに要求される場合、捕集点およびプローブ発射点をオフセットすることにより、図8の解析装置104を用いて多変量データ解析手順を展開することができる。SORSによって捕集されるデータは、この手法が適用可能であるためには、様々なオフセットで測定されるラマンスペクトルの組が依然として要求されるので、多変量データ解析には特になじみやすい。効果的な数値分解を達成するために、組内のスペクトルの個数は理想的には、試料に存在する層の数より少なくとも高い桁数とすべきである。これを実証するために、主成分解析(PCA)の形の多変量解析を使用した。
図8に提示したPMMAおよびトランス‐スチルベンの2層系で取得し、かつ本書に記載したSORS装置および方法を用いて生成された約20のラマンスペクトルを、Matlab(商標)R11(マサチューセッツ州ナティック、ザ・マスワークス・インコーポレイテッド)にインポートし、組み込まれかつ局所的に作成されたスクリプトにより処理した。当初のデータセットに対し特異値分解を実行した後で生成された10個の最大固有ベクトルをPCAローテーションに含めた。PMMAおよびトランス‐スチルベンの純粋スペクトルはこのデータセットには含まれず、ベースライン補正は行なわれなかった。
表面および表面下の層のスペクトル特徴の完全な分離が要求される場合、多変量データ削減技術は有利である。これらのデータ削減技術はまた、中程度から高度のスペクトル重複がある層、あるいは純粋成分のスペクトルが得られずあるいは不明であるために、個々の成分のスペクトルバンドエンベロープに対する寄与率が不明の層からのスペクトル特徴を分離する手段を提供する。
多変量解析からの回復因子を図17に示す。該手順は、この方法で捕集されたラマンスペクトルを2つの個々の層、すなわちPMMA(最上層)およびトランス‐スチルベン(最下層)の純粋スペクトルにきれいに分解した。純粋トランス‐スチルベンの因子は、およそ1595cm-1のバンド(画素730)を標的にすることによって回復し、純粋PMMAの因子は、およそ809cm-1のバンド(画素80)を標的にすることによって回復した。発光背景因子はオリジナル入力スペクトルの1つから構成された。この因子は、一般的にベースライン補正に使用される、反復多項式当てはめアルゴリズムを使用して生成された(Lieber CAおよびMahadevan-Jansen A 2003)。この場合、三次多項式を使用して100回の当てはめサイクルを用いて、ベースラインを生成した。このベースラインは、発光背景を表わす因子として使用した。次いでこれらの三つの因子を使用して、誤差が3%未満のデータセットを再構築した。
上記の実施例では20の別個のラマンスペクトルを捕集したが、個々のラマンスペクトルのスケールドサブトラクションが可能である場合、わずか二つまたは三つのスペクトルが必要とされるだけである。多変量データ解析でも、少なくとも識別しようとする成分の数より多い因子に解析を実行することが好ましいが、そのような解析は、より少数のデータセット、例えばおよそ10個のスペクトルを使用して首尾よく実行することが往々にして可能である。
以下は、本書に記載した解析装置および方法の有効性を説明するための発明者らの現在の理論である。この理論は、発明者らによって実行され、実験と非常によく一致する結果を出しているモンテカルロ散乱モデリングの研究によっても裏付けられる。捕集点が空間オフセットされるとき、異なる層からのラマン信号の関連成分の変化は、光子マイグレーション効果のランダム性から発生する。本質的に光子のマイグレーションは媒体中の「ランダムウォーク」を引き起こし、光子の方向は、伝搬距離に沿ってトランスポート距離毎にランダム化される。試料の表面のプローブビームが入射する点からラマン信号を捕集した場合、プローブ光子密度は試料の露出点が最も高いので、スペクトルは最上層からの比較的大きい信号寄与率を含む。試料の深さが増大すると、光子拡散プロセスを通して光子強度が徐々に低下するので、プローブの強度は速く低下する。さらに、試料のより深い層で発生するラマン光は、それが表面に逆伝搬するにつれて散乱し、同じ拡散を受ける。したがってこれは、より深い試料層で発生するラマンスペクトルの強度のさらなる低下を導く。この効果は、試料の表面のプローブビームが入射した点から信号が捕集される場合、同一ジオメトリでプローブされる光学的に透明な媒体に対して捕集される信号と比較して、試料表面で発生したラマン光子の捕集される割合が、深い試料層で発生したものより実質的に大きくなる。
しかし、ラマン光がプローブビームの入射点から横方向にオフセットした点から捕集される場合、試料内のプローブ光強度は、その深さに沿ってより均等に分布するようになる。これは、入射光が最初は試料中をプローブ入射点から捕集領域まで側方に伝搬しなければならず、その過程で光子拡散を通してランダム化されたためである。したがって、プローブ入射点からオフセットした位置で捕集された散乱ラマン信号は、プローブビーム入射点から捕集されたスペクトルより高い割合の深層信号を含む。
したがって、記載した空間ゲーティング解析装置および方法は、拡散散乱媒体内の個々の層から純粋ラマン信号を抽出する、きわめて強力でありながら単純な手段を提供する。プローブされる試料の深さは、従来の共焦点ラマン顕微鏡の深さの限界を設定するトランスポート距離を優に越えることができる。上の実施例では、媒体のトランスポート距離を200μmと推定した。重要なことは、該装置および方法を「盲目的に」、すなわち個々の層の化学成分の事前の知識無しに、使用することができることである。該技術はしたがって、工業および医療用途の両方における拡散散乱物質の高感度表面下非破壊的プロービングのための理想的な資格要件を有する。
試料が、二層だけの異なる組成から構成されることが既知である状況では(これが不明である場合には、この情報を純粋PCAから直接得ることができる)、多変量データ解析技術の関与無しに、該装置および方法を使用して、個々の層の純粋信号を抽出することができる。これは、二つの層の二つのスペクトルが各々、単数または重複しない複数の識別可能なバンドを含むときに可能である。この状況で、単純なスケールドサブトラクションを使用して、個々の層の各々のスペクトルを相互に分離することができる。この過程で、二つの異なる空間オフセットで測定された二つのスペクトルのスケールドサブトラクションによって、一つのラマン成分が除去され、一方または他方のスペクトル成分がこの過程で削除される。この単純な抽出手順の結果を図18に示す。解析に使用したスペクトルは、零および2mmのオフセットで測定された。結果は明らかに満足のいくものであるが、適用可能であるためには、上記条件を満たさなければならない。対照的に、上述したPCA解析は、試料の異なる層の組成について知識が無い状況で使用することができる。
したがって、本発明では、完全なラマンスペクトルを発生させることが全ての場合に不可欠というわけではないことが明らかである。関係する物質または検出しようとする組成について多少の知識がある場合、例えば一つまたはそれ以上の帯域通過フィルタを使用して個々のラマンスペクトル特徴を検出することも、本書に記載するSORS方法および装置に含まれる。
一般的な状況で二つの層の「抑制」または分離の正確な程度は、多種多様なパラメータに依存する。これらのパラメータは最上層の厚さ、下にあるマトリックスの厚さ、プローブビーム径、正確な捕集ジオメトリ、使用するプローブ光の波長、および媒体のトランスポート距離を含む。非侵襲的表面下プロービングの場合、大まかに言うと、理想的なオフセットは、上層媒体の厚さまたは厚さの数倍の規模のはずであると信じられる。また、該技術が有効であるためには、ビーム径を最上層の厚さより小さくしなければならない。一般論として、最上層の厚さが薄ければ薄いほど、かつ下層のマトリックスが厚ければ厚いほど、二つの成分の優れた分光分離には有利である。
特定波長のプローブ光の使用は、本発明にとって決定的なものではない。プローブの波長の選択は基本的に、より長い波長により改善する透過深度と、より短い波長で高くなる検出器の量子効率との間のトレードオフである。先述の通り、本書で使用する検出器3は、シリコン技術に基づく裏面照明ディープディプリーションCCD検出器である。この検出器は、それが現在入手可能な最良の感度および信号対雑音比を有するため選択されているが、代替物を使用することができる。長い波長はラマンスペクトルのH2Oモードの励起を回避するが、Si検出のカットオフ制限は1.1μmである。InGaAs検出器はより長い波長で使用することができるが、これらは現在低い感度を有する
本発明の方法および装置により、従来の共焦点顕微鏡法でアクセス可能な深さを優に超える深さから、実質的に純粋なラマンスペクトルを取り出すことができる。さらに本発明はcwレーザビームの使用と両立し、工業および医療用途の両方における遠隔監視に適しているという利点を有する。したがって、該方法および装置は、表面下組織層の監視には通常表面組織の破壊が必要な生物医学的用途のみならず、触媒、食品、およびポリマ研究用途のような多くの工業用解析用途にもよく適している。本発明は、全ての場合に試料に接触することなく、製造中の食品の汚染または貯蔵中の食品の有害な分解のみならず、貯蔵医薬品の安定性をも検出するために使用することができる。
光源10による照射が試料14の表面下領域でのラマン散乱16を導き、ラマン光子が捕集器18で受光される、本発明の原理を示す図である。 様々な試料の層配置を示す図である。 様々な射入および捕集領域の配置を示す図である。 光学装置50、54を使用して環状捕集領域の直径を変化させるための装置を示す図である。 ラマン光子の捕集を増強させるミラー60の使用を示す図である。 スペクトル検出器22に結合するための光学ヘッド70を示す図である。 図6の光学ヘッドの平面詳細図である。 図6のコネクタの平面詳細図である。 試料の表面層下で生成されたラマンスペクトルを抽出するようにセットアップされた、本発明に係る解析装置を概略的に示す図である。 本発明に係る空間オフセットラマンスペクトルを捕集するための点状捕集ジオメトリを示す図である。 本発明に係る空間オフセットラマンスペクトルを捕集するための同心円状捕集ジオメトリを示す図である。 本発明の解析装置を使用して様々なオフセットで発生する2層試料の一連のラマンスペクトルを示す図である。 図11の試料のラマンスペクトルの絶対強度のオフセット距離に対する依存性を示す図である。 オフセット距離に対する図12のラマンスペクトルの比を示す図である。 トランス‐スチルベンバンドの同一高さまでスケーリングされた同一2層試料の一連のラマンスペクトルを示す図である。 図14の個別スペクトル内のPMMAの寄与率を示す図である。 同一試料について、空間捕集オフセットの関数としてPMMA層から生じる蛍光と比較したトランス‐スチルベンのラマン信号の相対比を示す図である。 本発明に係る解析装置を用いて得られた同一試料の一連のラマンスペクトルのPCA解析の結果を示す図である。 本発明に係る解析方法によって得られたラマンスペクトルを使用した、同一試料に対する単純な減算処理の結果を示す図である。

Claims (49)

  1. 拡散散乱試料を介して表面下ラマン散乱を測定する方法であって、
    (a)前記試料の表面の射入領域に入射放射線を供給するステップと、
    (b)前記試料内で散乱した光を、前記射入領域から間隔を置いて配置された前記表面の捕集領域から捕集するステップと、
    (c)前記捕集された光で、前記入射放射線に分光的に関連する一つまたはそれ以上のラマン特徴を検出するステップと、を含む方法。
  2. 前記一つまたはそれ以上のラマン特徴から、前記試料の表面下領域の一つまたはそれ以上の特性を導出するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 検出ステップが、前記捕集された光を分光分散してラマンスペクトルを形成するステップを含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記捕集ステップが、射入領域とそれぞれの捕集領域との間の複数の間隔で光を捕集するステップを含む、請求項1ないし3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記導出ステップが、異なる間隔からの前記ラマン特徴を前記試料内の異なる深さまたは深さの分布に関連付けるステップを含む、請求項4に記載の方法。
  6. 特定の深さまたは深さの範囲に対して優先的に選択するために、異なる間隔からの前記ラマン特徴を組み合わせるステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記捕集ステップが、射入領域から異なる距離だけ間隔を置いて配置された複数の捕集領域から光を捕集するステップを含む、請求項1ないし6のいずれかに記載の方法。
  8. 一つまたはそれ以上の捕集領域が射入領域を取り囲む、請求項1ないし7のいずれかに記載の方法。
  9. 各捕集領域が環帯であり、各環帯に対し、前記環帯の表面積の少なくとも10%、より好ましくは少なくとも25%から光が捕集される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記散乱光が、前記入射放射線を前記射入領域に供給するために使用される一つまたはそれ以上の照射用光ファイバの周囲に分配された複数の捕集用光ファイバによって捕集される、請求項8または9のいずれかに記載の方法。
  11. 一つまたはそれ以上の射入領域が捕集領域を取り囲む、請求項1ないし7のいずれかに記載の方法。
  12. 前記捕集される光の経路に配置された捕集光学系を調整して、捕集領域と射入領域との間の距離を調整するステップをさらに含む、請求項1ないし11のいずれかに記載の方法。
  13. 前記試料表面に隣接して前記捕集領域の外に一つまたはそれ以上のミラー要素を配置して、光を前記試料に反射させるステップをさらに含む、請求項1ないし12のいずれかに記載の方法。
  14. 拡散散乱試料の表面下ラマンスペクトルを測定する方法であって、
    a)前記試料に光プローブを照射するステップと、
    b)前記試料によって散乱した光を捕集するステップと、
    c)前記捕集された光の少なくとも一部分を分光分離して、一つまたはそれ以上のラマンスペクトル特徴を検出するステップと、を含み、前記試料によって散乱した光が前記試料の表面上の複数の空間位置から捕集され、各空間位置が照射点から異なる距離にあり、各空間位置で捕集された光の少なくとも一部分が別々に分光分散されて複数のラマンスペクトルを形成して成り、
    d)前記複数のラマンスペクトルを解析して、前記試料の表面下領域のラマンスペクトルに関する情報を抽出するステップ、をさらに含む方法。
  15. 少なくとも二つのラマンスペクトルが捕集され、かつスケールドサブトラクションを用いて解析され、前記照射点に最も近い距離で捕集されたラマンスペクトルが、前記照射点からもっと離れた距離で捕集されたラマンスペクトルから減算され、それによって前記試料の副層のラマンスペクトルの特徴が識別される、請求項1ないし14のいずれかに記載の方法。
  16. 前記試料の表面の化学組成のラマンスペクトルが既知であり、前記ラマンスペクトルが、前記捕集された光のラマンスペクトルからの前記既知のラマンスペクトルのスケールドサブトラクションによって解析される、請求項1ないし14のいずれかに記載の方法。
  17. 前記複数のラマンスペクトルが多変量データ解析を用いて解析される、請求項1ないし14のいずれかに記載の方法。
  18. 前記複数のラマンスペクトルが主成分解析を用いて解析される、請求項17に記載の方法。
  19. 少なくとも20のラマンスペクトルが前記照射点から異なる距離で捕集される、請求項17または18のいずれかに記載の方法。
  20. 前記試料が二つ以上の異なる波長で照射され、前記捕集される光がラマンスペクトルおよび蛍光の組合せであり、前記方法が、前記捕集された光からラマンスペクトルを抽出するステップをさらに含む、請求項1ないし19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記照射点から異なる距離でラマンスペクトルを捕集することが可能となるように、前記試料、前記捕集光学系、および前記照射点または領域の少なくとも一つが他のものに対して相互に移動する、請求項1ないし20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 可動ステージが設けられ、その上に前記試料が搭載され、前記プローブビームが前記試料の移動を追尾するように構成され、それによって前記試料が、前記照射点から異なる距離で散乱した光を捕集するために、固定された捕集光学系に対して移動する、請求項21に記載の方法。
  23. 前記散乱光が前記照射点から異なる距離の点領域から捕集される、請求項22に記載の方法。
  24. 前記散乱光が、前記照射点から測定される距離に対して略直角な複数の略平行線から捕集される、請求項22に記載の方法。
  25. 前記プローブビームが光ファイバを用いて供給され、前記散乱光が前記プローブビーム光ファイバの周囲に複数の同心円状に配設された光ファイバを用いて捕集され、それによって散乱光が前記照射点から異なる半径の同心リングに捕集される、請求項14ないし21のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記捕集された光が、分光計をCCDカメラと組み合わせて使用して分光分散される、請求項1ないし25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記光プローブまたは入射放射線がcwレーザを用いて生成される、請求項1ないし26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記光プローブが二つ以上の別個の波長を含み、一つまたはそれ以上のレーザによって生成される、請求項21に記載の方法。
  29. 前記光プローブが単一の同調可能なレーザによって生成される、請求項28に記載の方法。
  30. 前記光プローブの前記二つ以上の別個の波長が二つ以上のそれぞれのレーザによって生成される、請求項28に記載の方法。
  31. 前記光プローブが、200nmより大きくかつ2000nmより小さい波長の放射線を提供する、請求項27ないし30のいずれかに記載の方法。
  32. 拡散散乱試料を介して表面下ラマン散乱を測定するための装置であって、
    前記試料の表面上の射入領域に入射光を供給するように構成された光源と、
    前記試料内で散乱した光を、前記射入領域から間隔を置いて配置された前記表面上の捕集領域から捕集するように構成された捕集器と、
    前記入射放射線に分光的に関連する一つまたはそれ以上のラマン特徴を検出するように構成された検出器と、を備えた装置。
  33. 前記ラマン特徴から前記試料の表面下領域の一つまたはそれ以上の特性を導出するように適応された解析装置をさらに備えた、請求項32に記載の装置。
  34. 前記装置が前記入射光と捕集光との間に複数の間隔を設けるように適応され、前記解析装置が前記複数の間隔からのラマン特徴を組み合わせて、特定の深さまたは深さの範囲に対して前記特徴を優先的に選択するように適応された、請求項33に記載の装置。
  35. 前記検出器が、前記捕集された光を分光分散して前記ラマン特徴を分離するように構成された分光計を備える、請求項32または33に記載の装置。
  36. 前記検出器が、前記ラマン特徴を選択的に透過するように構成された一つまたはそれ以上のフィルタを備える、請求項32ないし35のいずれかに記載の装置。
  37. 前記射入領域または前記捕集領域のいずれかが環状領域である、請求項32ないし36のいずれかに記載の装置。
  38. 前記環状領域の直径を制御可能に調整するように適応された光学装置をさらに備えた、請求項36に記載の装置。
  39. 前記射入領域と前記捕集領域との間の間隔を制御可能に調整するように構成されたマスキング装置をさらに備えた、請求項32ないし37のいずれかに記載の装置。
  40. 光を前記試料内に反射させるように、前記試料の表面に隣接して、前記一つまたはそれ以上の捕集領域および射入領域の外に配置された一つまたはそれ以上のミラー装置をさらに備えた、請求項32ないし39のいずれかに記載の装置。
  41. 拡散散乱媒体内の異なる深さで発生するラマンスペクトルを選択的に測定するための装置であって、
    試料にプローブビームを照射するための光源と、
    前記試料によって散乱した光を捕集し、かつそれを分光計に渡すための捕集光学系と、
    前記分光計によって分散された光を検出するための検出手段と、を備え、
    前記装置が前記試料の表面上の複数の空間位置で散乱光を捕集するように適応され、各空間位置が照射点から異なる距離にあり、各空間位置で捕集された光の少なくとも一部分が前記分光計によって別々に分光分散されて複数のラマンスペクトルを形成し、前記装置がさらに、前記複数のラマンスペクトルから前記試料の副層のラマンスペクトルに特有な特徴を識別するための解析装置を含んで成る、装置。
  42. 前記解析装置がラマンスペクトルの間でスケールドサブトラクションを実行するように適応された、請求項41に記載の装置。
  43. 前記解析装置が前記ラマンスペクトルに対し多変量データ解析を実行するように適応された、請求項41に記載の装置。
  44. 前記解析装置が前記ラマンスペクトルに対し主成分解析を実行するように適応された、請求項43に記載の装置。
  45. 前記照射点からの異なる距離でラマンスペクトルを捕集することができるように、前記試料、前記捕集光学系、および前記照射点の少なくとも一つを相対的に移動させるための可動ステージをさらに備えた、請求項41ないし44のいずれか一項に記載の装置。
  46. 前記可動ステージが可動試料ステージであり、前記試料の移動に対して前記プローブビームを追尾するための手段が設けられ、それによって固定型捕集光学系に対して前記試料を移動させることができ、散乱光を前記照射点からの複数の距離で捕集することが可能となる、請求項45に記載の装置。
  47. 前記捕集光学系が、前記プローブビームの周囲に複数の同心円状に配設された光ファイバを含む、請求項41ないし44のいずれか一項に記載の装置。
  48. 前記光源がcwレーザである、請求項41ないし47のいずれか一項に記載の装置。
  49. 前記検出手段がCCDカメラを含む、請求項41ないし48のいずれか一項に記載の装置。
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