JP2008514690A - C型肝炎感染の治療のための[d−meala]3−[etval]4−シクロスポリンの使用、及び当該[d−meala]3−[etval]4−シクロスポリンを含む医薬組成物 - Google Patents

C型肝炎感染の治療のための[d−meala]3−[etval]4−シクロスポリンの使用、及び当該[d−meala]3−[etval]4−シクロスポリンを含む医薬組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、単一の活性剤か又は他の活性剤との併用かのいずれかで、増大されたシクロフィリン結合活性を有し、かつ免疫抑制活性を本質的に欠如するシクロスポリンの、HCV感染における使用に関する。

Description

本発明は、C型肝炎ウイルス(HCV)感染の治療のためのシクロスポリンの使用、及び当該シクロスポリンを含む医薬組成物に関する。
HCVは、約15年前に、Choo等によりクロ−ン化され特徴付けられた(Science 244,(1989),359−362を参照のこと。)。HCVは、Flaviviridaeファミリーに属し、エンベロープ・ヌクレオキャプシド、及びポジティブ極性の1本鎖RNAゲノムを含む(Bartenschlager et al.,Antiviral Res.60, (2003),91−102を参照のこと。)。HCVは、血液、血液製剤、及び妊娠期間の垂直感染により主に感染される。血液製剤をスクリーニングするための診断試験の導入は、新たな感染比率を著しく低減させた。
それでもやはり、HCVは、重大な医学的問題を残している。現在もHCVに感染した1億7000万人の人々がいる。感染の初期過程は、通常穏やかである。しかしながら、免疫系は、しばしばウイルスを除去することができず、感染している人間は、肝硬変及び肝細胞がんの高い危険性を有する(Poynard et al.,Lancet 349,(1997),825−832を参照のこと。)。
有用なワクチンはなく、治療上の選択肢は非常に限られる(Manns et al.,Indian J. Gastroenterol.20(Suppl. 1),(2001),C47−51;Tan et al.,Nat.Rev.Drug Discov.1,(2002),867−881を参照のこと。)。
現在の治療は、インターフェロンα及びリバビリンの併用に基づく。この治療は、遺伝子型2及び3に感染した患者の85〜90%に持続的抗ウイルス反応をもたらすが、不運なことに、遺伝子型1に感染した患者については約45%しか当該反応をもたらさない。さらに、副作用は重大であり、筋肉痛、関節痛、発熱、憂うつ症、白血球減少症、及び溶血性貧血を含む。
明らかに、より高い抗ウイルス活性及びより良い安全性プロフィールを伴う付加療法が、特にHCV再発を妨害する場合の如きHCV感染の治療のために必要とされる。当該安全性プロフィールを確立するために、低い細胞毒性及び細胞増殖抑制性の如き基準、並びに高い選択性指標は、特に、HCV感染の臨床治療に関係する。
シクロスポリンを使用するHCV感染の治療のための新たなアプローチが、最近臨床的観察により記載された(Teraoka et al.,Transplant Proc,1988,20(3 suppl 3),868−876, and lnoue et al.J Gastroenterol,2003,38,567−572を参照のこと。)。最近、シクロスポリンA(CsA)は臨床的に達成可能な薬物濃度でHCVサブゲノムレプリコンの細胞内複製を阻害することが示された。(Watashi et al.,Hepatology 38,2003,1282−1288、及びNakagawa et al.,BBRC 313,2004,42−47を参照のこと。)。双方のグループが提示したことには、CsAの抗HCV効果は、免疫抑制マクロライド、すなわち、NIM811又は[Melle]−CSAの名で知られる化合物のそれぞれの使用からなる観察に基づく免疫抑制活性とは関係しない。Nakagawa et al.は、CsAの拡大使用が、そのよく知られた免疫抑制特性に起因する実質的な問題を生ずると考え、そして、この問題を克服する1つの解決法は、非免疫抑制性シクロスポリン類似体の使用を考慮することにあると提示した。
ここ15年の間、多くの医薬品化学の実験が、かかる非免疫抑制性シクロスポリン類似体、及びNIM811が、かかる特性を有する最も代表的な化合物の内の1つであると特定することを目的として実施されてきた。
NIM811は、9つの他のシクロスポリンA誘導体と共に、それらの非免疫抑制性特性について、Ko等により欧州特許出願第EP04840281号に報告され、そして、HIV感染の治療及びAIDSの予防において潜在的に有用であると考慮された。それらの誘導体のデザインは、シクロスポリンAの4−及び/又は5−位置におけるアミノ酸の改変により生じた。
シクロスポリンAの2−及び/又は6−位置におけるアミノ酸の改変により、Sigal et al.,は、計61のシクロスポリン類似体を合成し、そしてかかる化学修飾が、免疫抑制活性における低減を導くことを観察した(Sigal et al.,J.Exp.Med.,173,1991,619−628を参照のこと)。
非免疫抑制性化合物を得るためのシクロスポリンAの3の位置におけるアミノ酸を改変するさらなる試みが、国際特許公開第WO98/28328号、同第WO98/28329号、及び同第WO98/28330号において、Barriere et al.,により特に記載された。
Wenger et al.は、位置3において、グリシン以外の、N−メチル化された、大きくない疎水性又は中性アミノ酸を含み、そして位置4において、ロイシン以外の、N−メチル化された又はN−エチル化された、疎水性又は中性アミノ酸を含むことで、シクロスポリンAと異なる一連の化合物をデザインし、そして彼らは、それらの化合物がHIV−1複製を阻害する高い潜在性を有し、かつ本質的に免疫抑制活性欠如することを報告した(国際特許公開第WO00/01715号、及びTetrahedron Lett.,41,(2000),7193−6を参照のこと)。
本発明の目的は、特に例えば、HCV再発を予防する場合における、HCV感染の治療のための新たな治療を臨床医学者に提供することである。この治療は、既に認可された治療又は新たに提供される治療と比較して、より高い抗ウイルス活性、及びより優れた安全性プロフィールを提供すべきである。
本発明者等は、驚くべきことに、HCVに感染している患者に対する、非常に特異的な化合物、すなわち、[D−MeAla]−[EtVal]−CsAの投与が、上記要求を満たすことを見出した。彼らは、その非免疫抑制性特性に加えて、[D−MeAla]−[EtVal]−CsAが、シクロフィリンに対する著しく増大した親和力を有し、そしてその増大した親和力は、HCV複製の阻害への高い有効性と関連することを観察した。
従って、本発明の主題の内の1つは、患者におけるHCV感染の治療を目的とする医薬品の製造のための[D−MeAla]−[EtVal]−CsAの使用に関する。
[D−MeAla]−[EtVal]−CsAは、国際特許公開第WO00/01715号において、Wenger et al.,により報告され、CAS登録番号第254435−95−5号に由来する。環状ウンデカペプチドは、以下の式:
Figure 2008514690
により記載され、ここで、式中、
MeBmtはN−メチル−(4R)−4−ブト−2E−エン−1−イル−4−メチル−(L)スレオニンであり、αAbuはL−α−アミノ酪酸であり、D−MeAlaはN−メチル−D−アリニン(alinine)であり、EtValは、N−エチル−L−バリンであり、ValはL−バリンであり、MeLeuはN−メチル−L−ロイシンであり、AlaはL−アラニンであり、(D)AlaはD−アラニンであり、及びMeValはN−メチル−L−バリンである。シクロスポリンAに関して通常使用されるアミノ酸の位置の番号は、当該式の下に示される。これは、シクロスポリンAにおける残基と異なる残基の身元を表示し、及びそれらの位置を提供する第1部分、並びに全ての他の残基がシクロスポリンAにおける残基と同一であることを表示する第2部分を含む、複合名を使用することにより達成される。例えば、[MeIle]−CsAは、位置4におけるMeLeuがMeIle(N−メチル−L−イソロイシン)により置換されることを除いてシクロスポリンAと同一であるシクロスポリンである。
本発明は、以下の実施例、及び以下の図面により、さらに説明されるだろう。
シクロスポリンAの最近の医学的用途は、活性化T細胞からの、インターロイキン2(IL−2)を含むいくつかの自己分泌T細胞成長因子の産生及び放出を予防することにより、細胞媒介免疫応答を抑制するようなこの化合物の能力に関する(Borel(1989)Transplant.Proceed.21,810−815;Kronke et al,(1984)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81,5214−5218;Faulds et al.(1993)Drugs 45,953−1040を参照のこと。)。細胞内への侵入に関して、シクロスポリンAは、高い親和力により、シクロフィリンと結合する(Handschumacher et al.(1984)Science 226,544−547を参照のこと。)。
異なる生物学的機能間について、シクロフィリンは、生体内で測定され得るペプチジル−プロピル シス−トランス イソメラーゼ(PPIアーゼ)活性を有する(Fischer et al.(1989)Nature 337, 476− 478;Takahashi et al.(1989)Nature 337,473−475を参照のこと。)。シクロスポリンAの免疫抑制効果について重要であることは、シクロフィリン−シクロスポリンA複合体と、カルシウム−及びカルモジュリン−依存性セリン/スレオニンホスファターゼ2B(カルシニューリン)との間の相互作用である(Hauske(1993)DN&P 6,705−711,Friedman et al.(1991)Cell 66,799−806;Liu et al.(1991)Cell 66,807−815を参照のこと。)。この3重複合体は、カルシニューリンの当該ホスファターゼ活性の阻害をもたらす(Jain et al.(1993)Nature 365,352−355;Rao et al.(1997)Annu.Rev.Immunol.15,707−747;Crabtree(1999)Cell 96,611−614を参照のこと。)。カルシニューリンは、NF−ATの選択的脱リン酸化を促進し、次いで、当該NF−ATは、活性化タンパク質1に関連する核小体に転位し、そしてIL−2遺伝子を含む標的遺伝子を転写活性化する。
3−及び4−位置におけるアミノ酸に起因して、[D−MeAla]−[EtVal]−CsAは、転写及び免疫アッセイにより示されるように、劇的に低減された、カルシニューリンと相互作用する能力、並びに、ペプチジル−プロピル・シス−トランス・イソメラーゼ活性の阻害アッセイにより示されるように、シクロフィリンについての著しく低減された親和力を有することが信じられる。
シクロフィリンのペプチジル−プロリル シス−トランス イソメラーゼ(PPIアーゼ)活性を、Kofron等から適応される手順を使用して測定した(Biochemistry 30,6127−6134(1991);J.Am.Chem.Soc.114,2670−2675(1992)を参照のこと。)。N−コハク酸化Ala−Ala−Pro−Phe−パラニトロ−アニリン(Suc-AAPF-pNA,Bachem,Bubendorf,Switzerland)を基質として使用した。当該アッセイは、テトラペプチドAla−Ala−Pro−Phe−pNA中の当該Phe−pNA結合のトランスイソ型の選択的キモトリプシン開裂に基づいた。この開裂は、390nm(ε=11,814M−1cm−1)で検出され及び定量され得るパラ−ニトロアニリン部分を遊離させる(Schutkowski et al.(1995)Biochemistry 34,13016−13026)。
シス−トランス異性化は、シクロフィリンにより触媒される(PPIアーゼ,EC 5.2.1.8)。CsA又は他のシクロスポリン(1000倍に濃縮されたエタノール中のストック溶液から生成された10−9〜2×10−5Mの最終濃度)と、0.1μgのシクロフィリン(Sigma)を、総量1.5mlのpH7.9、40mMのHepes中に混合し、そして氷上で50分間インキュベートした後、当該反応混物を、バリアン分光光度計(Varian)中の10℃に保たれたキュベットに移した。キモトリプシンの3.75mgの添加に続いて(10mMのHCl中のキモトリプシンの溶液70μl)、当該反応を0.5MのLiCl/トリフルオロエタノール中のSuc−AAPF−pNAの3.2mMの溶液の10μlの添加により開始した。当該反応を、3分間測定し、得られたデータから開始速度定数を測定した。制御について、開始速度定数を、シクロフィリンを欠如した並列制御についても測定した。濃度−反応曲線を、シクロスポリンA及び他のシクロスポリンについて定め、そして、異なるシクロスポリンのIC50(50%の阻害濃度)の値を、シクロスポリンAの値(1.0)と比較して示した。1未満の値は、当該化合物がCsAより高いシクロフィリン親和力を有することを意味する。
NF−AT依存性受容体アッセイを、最初に使用し、シクロスポリンの免疫抑制活性を測定した(Baumann et al.(1992)Transplant.Proc.24,43−48)。IL−2遺伝子のプロモーターの制御下で、細菌のβ−ガラクトシダーゼ遺伝子を含む受容体構築物で安定的に形質転換されたJurkat T細胞を、G.Zenke,Novartis Pharma AG,Basel,Switzerlandから入手した。当該細胞を、10%の加熱不活性化したウシ胎仔血清、100μ/mlのペニシリン、100μg/mlのストレプトマイシン、2mMのグルタミン、50μMの2−メルカプトエタノール、及び100μ/mlのハイグロマイシンBを補充したRPMI1640培地中で培養した。
当該細胞を、シクロスポリンA又は他のシクロスポリン(1000倍に濃縮されたエタノール中のストック溶液から生成された10−9〜2×10−5Mの最終濃度)の存在又は不存在下において、2.4μMのホルボール−12−ミリスチン酸−13−アセテート、及び75μg/mlのフィトヘムアグルチンの添加により刺激した。37℃で20時間のインキュベートに続いて、細胞を、収穫し、そして、50mMのNaHPO(pH9.0)、10mMのKCl、1mMのMgSO、1%のTriton X−100、0.5mMの4−メチルウンベリフェリル−β−D−ガラクトシダーゼ(Sigma,Buchs,Switzerland)中に溶解した。
当該β−ガラクトシダーゼ反応を可能とし、室温、暗闇で、1時間開始した。蛍光性4−メチル−ウンベリフェロンを、上澄み液中において蛍光分析的に分析した(励起:355nm;発光:460nm)。濃度−反応曲線を、シクロスポリンA及び他のシクロスポリンについて測定し、そして、異なるシクロスポリンのIC50の値を、シクロスポリンAの値(1.0)と比較して、計算した。1より高い値は、その化合物がCsAよりも少ない免疫抑制性であることを意味する。
例示の結果を以下の表1に示す。
Figure 2008514690
表1に示されたデータは、位置4における特定の置換(すなわち、Val、Ile)が免疫抑制活性(IL−2発現の阻害として測定された。)を劇的に低減すること、並びに、シクロフィリン結合活性(シクロフィリンのPPIアーゼの阻害として測定された。)を促進することを明らかにした。位置3における置換は、シクロフィリン結合活性における実質的にさらなる増大(2倍又はそれ超;cf[D−MeAla]−[EtVal]−CsA)をもたらした。それは、文献から入手可能な最も参照される化合物である[MeIle]−CsAと比較して、より高いシクロフィリン結合活性及びより低い残留免疫抑制活性を有する。[MeIle]−CsAは、NIM811としても知られる。
[D−MeAla] −[EtVal] −CsAの非免疫抑制活性
確認分析において、CsA、[MeIle]−CsA、及び[D−MeAla]−[EtVal]−CsAの免疫抑制活性を、リンパ球反応を使用して測定した。このアッセイにおいて、シクロスポリンを、エタノール中に溶解した(10mg/ml)。2人の健康な提供者からの新鮮な単離されたCD4PBMCsを混合し、その後、当該個体群の内の1つを照射により不活性化した(刺激細胞;S)。シクロスポリン(1μg/ml)の存在又は不存在下、5日間の共培養後、当該非不活性化細胞群(キラー細胞;R)の増殖反応を、[H]−チミジンの取り込みにより測定した。
当該アッセイを、相互に2つの細胞群、各々不活性化された細胞及び刺激された細胞と共に順番に実施した。キラー細胞の刺激(%)を、以下の式により計算した。
刺激パーセント=100×(シクロスポリンを有するサンプル−バックグラウンド)/(シクロスポリンを有しないシクロスポリン−バックグラウンド)
上記サンプルは、刺激細胞及びキラー細胞の混合物を言及する。上記バックグラウンドは、刺激細胞のみを混合した場合のコントロールを示す。結果を表2に示す。それらから、[MeIle]−CsA、及び[D−MeAla]−[EtVal]−CsAの双方は、免疫抑制活性を本質的に欠いていることを意味すると解釈した。
Figure 2008514690
上記R1×S2は、提供者1からのキラー細胞と提供者2からの刺激細胞の共培養を言及する。上記Nは測定の回数である。
[D−MeAla] −[EtVal] −CsAの高い抗HCV活性及び低い細胞毒性/細胞抑制効果
前記の通り、C型肝炎ウイルス(HCV)による感染は、重大な健康上の問題であり、というのは、持続的に、感染した患者は、肝硬変及び肝細胞がんを含む慢性肝疾患を発達させる高い危険性があるからである。現在有用な治療法は、後期の個体群の大部分に対しては不十分であり、並びに、重大な副作用に関連する。最近まで、より有効な治療法の開発は、臨床試験における評価の前に潜在的な活性化合物のスクリーニングを可能とするHCV複製の適切な生体外モデルの欠如により遅れていた。この障害は、遺伝子操作されたHCVミニゲノム(レプリコン)であって、培養された肝臓がん細胞において高いレベルまで自己増幅するものの開発により克服された(Lohmann et al.Science 285,(1999),110−113)。このHCVレプリコン系は、素早く、HCV複製、発症、及び持続性を研究するための標準的道具となった(Bartenschlager et al.Antiviral Res.60,(2003),91−102)。
当該HCVゲノムは、約3000アミノ酸のポリタンパク質の単一のオープンリーディングフレームを含む1本鎖RNAからなる。このポリタンパク質の翻訳は、当該RNAの5’末端にあるインターナルリボソーマルエントリー部位(IRES)で開始される。当該HCVポリタンパク質は、少なくとも10のタンパク質に開裂される。それらは、キャップシドタンパク質C、エンベロープタンパク質E1及びE2、可能性のあるヴァイロポリン(viroporin)タンパク質p7、セリンプロテアーゼ及びATPアーゼ/ヘリカーゼ活性を有する非構造的タンパク質NS2及びNS3、NS4A、膜形成繊維誘導タンパク質NS4B、NS5A、並びにRNA依存性RNAポリメラーゼNS5Bを含む。
最初に成功したレプリコンは、5’から3’方向へのHCV・IRESを含む2シストロン性のRNA、ネオマイシンホスホトランスフェラーゼのコーディング配列、脳心臓炎ウイルス由来のIRES、及びNS3からNS5のHCVタンパク質のコーディング配列を含む。Huh−7細胞への導入、及びG418(ジェネティシン)を使用する選択の後、このレプリコンは、高レベル(1000〜5000コピー/細胞)まで自発的に複製することが示され得た(Lohmann et al.,1999)。当該系の特性として、複製効率は、宿主細胞の寛容性、及び重要なことに、HCVタンパク質コーディング配列における細胞培養適合性変異の選択に依存することが明らかであった。
複製は、生体内効率を有する薬物をスクリーニングするための当該系の妥当性の証拠を提示し、インターフェロンαに感受性であることが見出された。変異体レプリコンも、ネオマイシンホスホトランスフェラーゼをコードする配列が、ルシフェラーゼをコードする配列により、又はルシフェラーゼ−ユビキチン−ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ融合タンパク質をコードする配列により置換されるように構築された。当該後者の変異体レプリコンの複製は、慣習的なルシフェラーゼアッセイにより分析され得、一方、当該前者のレプリコンの複製は、RNAコピー数の測定を必要とする。
Watashi et al.(2003)は、ノーザンブロット、及び定量的RT−PCR(逆転写ポリメラーゼ連鎖反応)により、HCVレプリコン含有MH−14細胞において、HCVのRNA蓄積がCsAにより阻害されるが、免疫抑制性マクロリドFK506及び非免疫抑制性CsA誘導体PSC833によっては阻害されないことを明示した。活性剤への細胞の7日間の暴露を伴うそれらのアッセイは、HCVのRNAタイターが、1μg/mlのシクロスポリンAの存在下、約200倍まで低減されることを明らかとした。それらは、非免疫抑制性シクロスポリン[MeIle]−CsAもHCV複製を阻害することをさらに見出した。かかる結果として、[MeIle]−CsAは、HCVのRNAタイターを低減する際のCsAと約同程度効果的であることが示された。
本発明のシクロスポリンが抗HCV活性を有しているのかどうか、かかる活性をもし有しているならば、当該活性はどのようにCsAと[MeIle]−CsAとの活性を比較するのかを測定するために、HCVレプリコン系において、CsA、[MeIle]−CsA、及び[D−MeAla]−[EtVal]−CsAの阻害効果を比較する実験を実施した。
アッセイは、蛍ルシフェラーゼ−ユビキチン−ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ融合タンパク質、及びHCVタンパク質NS3−5をコードする2シストロン性のRNAを含むHuh5−2細胞を使用した。当該ウイルス配列は、1b遺伝子型のHCVウイルスに由来した。細胞を、10%ウシ胎仔血清、2mMのグルタミン(Life Technologies)、1×非必須アミノ酸(Life Technologies)、100u/mlのペニシリン、100μg/mlのストレプトマイシン、及び250μg/mlのG418(ジェネティシン、Life Technologies)で補充されたRPMI1640培地(Gibco)中、37℃、5%COで培養した。抗ウイルス性(複製)アッセイのために、細胞を、G418を除いた同様の培地において、96−well View Plates(登録商標)(Packard)中、7000細胞個/ウェルの密度で蒔いた。24時間培養後、培地を除去し、培地中の試験化合物の連続希釈物を添加し、そして細胞をさらに72時間培養した。
抗ウイルス効果を、ルシフェラーゼアッセイ又は定量的RT−PCRのいずれかにより評価した。ルシフェラーゼアッセイを実施するために、培地を除去し、そして細胞を、PBSで洗浄した。Glo−lysis緩衝液(Promega)の50μl中で15分間の溶解に続いて、Stead−Gloルシフェラーゼアッセイ試薬(Promega)の50μlを細胞溶解物に添加した。ルシフェラーゼ活性を、照時計を使用して測定し、そして、各試験ウェルからのシグナルを、当該試験化合物に暴露されていない培養物のウェルにおいて測定されたシグナルに対するパーセンテージとして表した。
細胞密度及び細胞増殖抑制効果を、MTTアッセイ(CellTiter96AQUEOUS非放射性細胞増殖アッセイ、Promega)を使用して、標準96ウェルプレート(Beckton−Dickinson)において評価した。このアッセイにおいて、3−(4,5−ジメチルチアゾル−2−イル)−5−(3−カルボキシメトキシ−フェニル)−2−(4−スルホフェニル)−2H−テトラゾリウム(MTS)を、プレートリーダーにおいて498nmで定量されるformazanに生体還元した。Formazan産生量は、生存細胞の数と直接対応する。
RT−PCR分析により、ABI PRISM7700配列検出器(Applied Biosystems,Foster City,CA)を使用して、当該レプリコンのネオマイシン領域を定量した。使用したフォワード及びリバースプライマーは、各々、5’−CCGGCTACCTGCCCATTC−3’及び5'−CCAGATCATCCTGATCGACAAG−3'であった。当該蛍光プローブは、5’−ACATCGCATCGAGCGAGCACGTAC−3’だった。内部対照として、ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ遺伝子配列の一部を含むプラスミドを使用した。
これらの実験からの結果は、当該異なるシクロスポリンについて、EC50(HCVレプリコン複製を50%まで阻害するために要求される濃度を示す。)、CC50(対数増殖期細胞の増殖を50%まで阻害するために要求される濃度を示す。)、及び選択的指数SI(CC50とEC50の比率を示す。)の計算を可能とした。
表3は、複製効率を評価するためのルシフェラーゼ活性アッセイ、並びにルシフェラーゼアッセイの較正、及び化合物の細胞増殖抑制効果の評価のためのMTTアッセイを使用して、Huh5−2細胞から得られる値を示す。Watashi et al.(2003)による上記結果と一致して、CsA及び[MeIle]−CsAは、似たような抗HCV(複製)活性を有した。
驚くべきことに、[D−MeAla]−[EtVal]−CsAは、CsA及び[MeIle]−CsAよりも、非常に強力だった。[D−MeAla]−[EtVal]−CsAについての50%細胞増殖抑制濃度(CC50)は、CsA、及び[MeIle]−CsAについて測定された値よりも著しく高いことにも留意すべきである。その結果として、2つの他のシクロスポリンと比較して、非常に高い選択的指数を、[D−MeAla]−[EtVal]−CsAについて見出した。EC50値が定量的RT−PCRを使用するRNAタイターの測定から導かれるといった類似実験は、似たような結論を出した。45、73、及び625のSI値を、それぞれ、CsA、[MeIle]−CsA、及び[D−MeAla]−[EtVal]−CsAから得た。当該アスタリスクは、2つの独立して測定された値の低い値が存在することを示す。
表3:ルシフェラーゼ含有HCVミニレプリコンを含むHuh5−2細胞における、HCVのRNA複製のルシフェラーゼアッセイ、及び細胞毒性のMTTアッセイから測定されたEC50、CC50、及びSI値。
Figure 2008514690
組み換えHCVで感染させた目的細胞において測定された[D−MeAla] −[EtVal] −CsAの抗ウイルス活性
CsAと比較した[D−MeAla]−[EtVal]−CsAの抗HCV活性を、生体内の状態に近づける培養系においてさらに測定した。当該方法は、感染性全長キメラHCVコンストラクト又はルシフェラーゼ受容体をのせるよう改変された同様のウイルスで感染させた肝細胞癌の細胞を使用した。本発明のシクロスポリン又はCsAによる当該感染細胞の処理後、当該ウイルス複製の阻害に直接的に関連するような当該ルシフェラーゼ活性を測定した。
HCV株J6及びJFH1(Jc1)間の全長キメラゲノムの感染性HCVウイルスを使用して、当該アッセイの肝細胞がんの細胞を培養した。当該Jc1ウイルスのコンストラクトも改変し、ルシフェラーゼレポーター遺伝子(Jc1−Luc)をのせる2シストロン性ゲノムを得た。Huh−7.5細胞のエレクトロポレーションによる当該ゲノムのRNA転写物のトランスフェクション後24時間及び96時間、細胞培養上清を回収した。当該上清をろ過し(0.45μM)、そして、1mlあたり細胞培養感染性用量50(CCID50)を、Lindenbach et al. (Science, 309, (2005), 623−626)に従い、希釈アッセイを制限することにより測定した。当該CCID50は、Jc1について1.3×105、及びJc1−Lucについて4.2×103だった。
当該アッセイは、Huh−7−Lunet又はHuh−7.5細胞のいずれも使用した(Lohmann et al.,Science 285(5424),(1999),110−113)。当該細胞を、10%加熱不活性化したウシ胎仔血清(FCS)(Intergro)、1×非必須アミノ酸(Gibco)、100IU/mlのペニシリン(Gibco)、100μg/mlのストレプトマイシン(Gibco)又はHuh−モノ細胞のために25μg/mlのハイグロマイシン(Gibco)で補充されたダルベッコ改変イーグル培地(DMEM;Gibco)中、37℃、5%COで培養した。抗ウイルス(複製)アッセイについて、Huh−7−Lunet及びHuh−7.5細胞を、2×104又は4×104細胞個/12穴プレートの1ウェルの密度で蒔いた。24時間後、当該培地を、Jc1−Lucウイルスストック(12穴プレート)の0.5ml又はJc1ウイルスストック(12穴プレート)の0.25mlにより置き換えた。4時間後、当該ウイルス接種を、CsA、及び[D−MeAla]−[EtVal]−CsAの異なる濃度を含む培地により置き換え、そしてさらに72時間培養した。
ウイルス複製の阻害を、ルシフェラーゼアッセイにより評価した。ルシフェラーゼアッセイを実施するために、細胞を回収し、PBSで洗浄し、そしてルシフェラーゼ溶解緩衝液(1%のTritonX−100、25mMのグリシルグリシン、15mMのMgSO、4mMのEGTA、及び1mMのDTT)で溶解した。蛍ルシフェラーゼ活性を、Krieger et al.(J Virol,75(10),(2001),4614−4624)に従って測定した。一回の凍結/融解サイクル後、簡単に細胞を懸濁し、100μlの細胞溶解物を、360μlのアッセイ緩衝液(25mMのグリシルグリシン、15mMのMgSO、1mMのDTT、2mMのATP、15mMのリン酸カリウム緩衝液、pH7.8)及び200μlの基質溶液(200mMのル視フェリン、25mMのグリシルグリシン)と混合した。最終的に、20サンプルについて、発光を、LumatLB9507照合計(Berthold)を使用することにより、測定した。
これらの例(図1及び2)において、[D−MeAla]−[EtVal]−CsA(黒色棒)とCsA(白色棒)の両方は、用量依存性抗ウイルス活性をもたらし、一方、[D−MeAla]−[EtVal]−CsAは、再度、CsAより優れていることを示し、それ故、当該サブゲノムレプリコンにより得られたデータが確証された。本発明のシクロスポリンと同程度の複製阻害効果を得るために、CsAは約10倍高い濃度を必要とした。
シクロフィリンに対する本発明のシクロスポリンの高親和力
Watashi等(2003)及びNagakawa等(2003)による上記観察において、抗HCV効果は、当該シクロフィリンへのシクロスポリンの結合能に関連した。CsA、[MeIle]−CsA、及び[D−MeAla]−[EtVal]−CsAのPPIアーゼに関する効果を、シクロスポリンについて測定し、シクロフィリンAの如きシクロフィリンのPPIアーゼ活性の有力な阻害剤、結果的にはHCV複製のより有力な阻害剤を決定した。
商業的ヒト組み換えシクロフィリンA(Sigma)を、当該アッセイに使用した。シクロフィリンのPPIアーゼ活性を、Garcia−Echverria et al.(BBRC,191,(1993),70−75)によるキモトリプシン結合分光学的定量法を使用し測定した。この方法は、N−スクシニル−ala−ala−pro−phe−p−ニトロアニリド型のペプチドに対するキモトリプシンの高トランス選択性に基づく。当該ペプチド開裂は、390nmで検出及び定量され得るパラ−ニトロアニリンを遊離させた。当該シス型の加水分解を、シクロフィリンAにより実施されたシス−トランス異性化の比率により制限した。当該ペプチドを、470mMで2,2,2−トリフルオロエタノールにおける25nMのLiClの溶液中に作成し、当該シス配座異性体ペプチド数を高めた。
当該アッセイを、スプリットビーム分光光度計上で実施し、水槽を5℃にセットした。シクロフィリンA(7500/pmol/mgの総酵素濃度;Sigma)を、緩衝液{35mMのHEPES、及び0.26mg/mlのキモトリプシン(比活性度、50units/mg)、KOHによってpH7.8}中に20nMで溶解し、室温で6分間インキュベートし、その後54分間当該水槽中に置いた。CsA、[MeIle]−CsA、又は[D−MeAla]−[EtVal]−CsAを、これらに、2〜50nMの濃度幅を使用して、適切に添加した。次いで、当該インキュベートされたシクロフィリンの3.5mlを、当該サンプルキュベットに添加した。
基準キュベットは、基準ビームと平衡を保つために、完全に反応した反応物を含んだ。ペプチドを、25μMで添加し、当該反応を開始し、そして、吸光度の変化を10データポイント/秒で測定した。対照として、シクロフィリンの欠如した併発反応について速度をも測定した。ペプチド加水分解のない(すなわち、シクロフィリンのない場合)これらの速度を、シクロフィリンAのある場合における速度から差し引いた。
当該PPIアーゼアッセイから得られた開始速度を、390nmでの吸光度における経時変化のトレースの一次変換を使用することによる一次回帰分析により分析した。総酵素濃度(Et)、阻害剤解離定数(Ki)、及び速度限定反応の速度定数を、強力結合阻害剤多タンパク質方程式における回帰分析から得られたデータを適合することにより、ソフトウエアFigSyS(2003,Biosoft)によって計算した。
当該強力結合多タンパク質方程式は、以下の式:
Figure 2008514690
であり、式中、
bは、b=−(EtP+I+K)として定義され、そして
cは、c=E
である。
いったんE、K、及びkを、与えられた一連のデータについてコンピューターにより計算したら、当該データのグラフで示したものをプロットし、そして、単一タンパク質への強力な阻害剤結合と仮定する点に合わせた線を、以下の式:
Figure 2008514690
であり、式中、
B=E P+I+Kであり、そして
C=E Iである、
により定義した。
表4:PPIアーゼ活性アッセイから測定されたCsA、[MeIle]−CsA、及び[D−MeAla]−[EtVal]−CsAのシクロフィリンAのE、K、及びkの値
Figure 2008514690
本発明のシクロスポリンについて観察されたシクロフィリンAの最も低いKは、CsA、及び[MeIle]−CsAと比較して、抗ウイルス活性の最も高い潜在性、選択性、及び選択指数(上記のように)を裏付けた。驚くべきことに、非免疫抑制性[D−MeAla]−[EtVal]−CsAは、他の非免疫抑制性シクロスポリン[MeIle]−CsAと比較した例のシクロフィリンに対して約6倍より高い親和力を示した。
上記実験は、[D−MeAla]−[EtVal]−CsAが、他に試験されたシクロスポリンのいずれより、HCV複製のより効果的な阻害剤であることを提供した。この増大した抗HCV活性は、[D−MeAla]−[EtVal]−CsAの増大したシクロフィリン結合活性に相関する。
HCVレプリコンのクリアランス及びリバウンド
HCV感染の再発は、特に潜在的に効果のある治療、例えば、シクロスポリン、及び/又はインターフェロンを使用しても、当該疾患の重大な問題である。CsAと比較して、本発明のシクロスポリンのより強力な抗HCV活性が、当該化合物がHCVレプリコンを製造する細胞をより効果的に治す能力に反映されるかどうかを試験するために、生体外細胞アッセイを、組み換え製造されたレプリコンに対する選択薬G418の存在に基づき実施した。
アッセイは、Huh−9−13細胞、肝細胞がんの細胞(Huh−7)を使用した(Lohmann et al.,Science 285(5424),(1999),110−113)。細胞を、G418のプレッシャーのない通常の完全培地DMEMにて育てた。当該細胞を、CsA又は[D−MeAla]−[EtVal]−CsAのいずれか(双方共に0.5又は1μg/ml)の存在下、培養し、あるいは7連続パッセージの間未処理のままだった。対照を実施し、G418選択プレッシャーが、数回のパッセージ間においてHCVレプリコン含量に影響を与えないことを保証した。[D−MeAla]−[EtVal]−CsAと共に7日間処理されたHuh−9−13細胞がそれらのレプリコンから本当に除去されるのかを確認するために、G418選択(1000μg/ml)をさらに2パッセージ再開した。当該HCVレプリコンをいまだに有する細胞のみが、これらの条件下で増殖され得、そしてレプリコンのない細胞はリバウンド期の間、G418の存在下で死んだ。
RT−PCRを、異なるパッセージ時点で入手されたサンプルのウイルス性RNAサンプルの抽出物に関して、実施した。使用したフォワード及びリバースプライマーは、各々、5'−CCGGCTACCTGCCCATTC−3’及び5’−CCAGATCATCCTGATCGACAAG−3’だった。当該蛍光プローブは、5’−ACATCGCATCGAGCGAGCACGTAC−3'だった。内部対照として、ネオマイシンホスホトランスフェラーゼの遺伝子配列の一部を含むプラスミドを使用した。得られたものを、分析し、レプリコンRNA(ng)の量/1000細胞個として表示し、そしてグラフを作成するために使用した。
これらの実験からの結果(図3)は、この標準生体外細胞アッセイにおけるCsAに対する[D−MeAla]−[EtVal]−CsAの優れた抗ウイルス性効果を明らかとした。驚くべきことに、本発明のシクロスポリンは、他の免疫抑制性CsAのようなウイルス増殖抑制作用のみでなく、殺ウイルス作用を示した。実際には、[D−MeAla]−[EtVal]−CsAで処理したHuh−9−13細胞(図3における丸型及び四角形)をG418の存在下で再度培養したとき(リバウンド期)、死んだ培養物は、CsAで処理した細胞と比較した(ひし形及び三角形)。7連続パッセージの間、CsAで処理された培養物の双方は、G418の存在下で、増殖され得た。このことは、[D−MeAla]−[EtVal]−CsAは、Huh−9−13細胞を、それらのHCVレプリコンから治し得ることを確たるものとした。
混合薬
インターフェロン(IFN)は、HCV感染の現在の治療の一部である。[D−MeAla]−[EtVal]−CsA/IFN−α2aの混合薬の効果を、Prichard and Shipman(Antiviral Res,1990,14,181−205)の方法を使用して評価した。簡単に、理論的相加効果は、それぞれの化合物の用量−反応曲線から、以下の方程式:
Z=X+Y(1−X)
{式中、Xは[D−MeAla]−[EtVal]−CsAのみにより産出される阻害を示し、Yは、IFN−α2aのみによるものを示す。}により計算する。Zは、[D−MeAla]−[EtVal]−CsAとIFN−α2aとの混合により産出される効果を示す。理論的相加面が、実際の実験的面から差し引かれ、結果として、当該混合が相加のときのゼロ面と等しい水平面を得、当該ゼロ面の上にある面は、当該混合の相乗効果を示し、地面より低い面はアンタゴニズムを示す。
当該抗ウイルス性アッセイを、化合物を格子状形式において添加した以外は本質的に上記のように、Huh5−2細胞について実施した。各化合物について、3つの複製プレートを使用し、各個別の化合物の用量反応曲線を測定した。全3つの面から得られたデータを使用し、理論的相加面を計算した。化合物の各対についての混合試験も、3回実施した。データを、ANOVA試験により、分散について分析した。
使用されたIFN−α2aの最も高い濃度で、僅かな相乗効果が見られたが、[D−MeAla]−[EtVal]−CsAとIFN−α2aの組み合わされた抗HCV活性の全ては、相加として考慮され得る(図4)。
当該[D−MeAla]−[EtVal]−CsAについて見出されたことは、以下のように要約される。
・HCVサブゲノムレプリコン系において示されたように、[D−MeAla]−[EtVal]−CsAは、より強力な抗HCV活性を有し、かつ、CsAより低い細胞毒性である。
・このことは、HCV株J6及びJFH1の間の全長感染性キメラ遺伝子に感染させられた肝細胞がんの細胞培養物において確認された。
・[D−MeAla]−[EtVal]−CsAは、CsAより効果的に、HCVレプリコンから細胞を治し得る。
・これらの効果は、より顕著なシクロフィリン結合親和力に関連する。
・[D−MeAla]−[EtVal]−CsA/IFN−α2aの混合の抗HCV活性は、相加的である。
[D−MeAla]−[EtVal]−CsAは、HCVに感染されている患者を治療するために使用され得る。当該活性化合物は、いかなる慣習的経路により投与され得る。それは、注射可能な溶液又は懸濁液の型で、あるいは注射可能な堆積物配合の型の如き、非経口に投与され得る。好ましくは、飲むための溶液又は懸濁液、タブレットあるいはカプセルの型で経口投与されるだろう。本発明のシクロスポリンを含む経口投与のための医薬組成物は、実施例に記載される。当該実施例に記載されるとおり、かかる医薬組成物は、通常、本発明のシクロスポリン、及び1又は複数の医薬として許容される担体基質を含む。
通常、これらの組成物は、濃縮され、そして、投与の前に、水のごとき適切な希釈剤と混合される必要がある。非経口投与のための医薬組成物は、通常、1又は複数の賦形剤も含む。任意の賦形剤は、等張剤、緩衝液又はpH調整剤、及び防腐剤を含む。これらの賦形剤は、当該成分の維持のために、及び好ましい範囲のpH(約6.5〜7.5)、及び浸透圧(約300mosm/L)の獲得のために添加され得る。
経口投与のためのシクロスポリン製剤のさらなる実施例は、米国特許第5,525,590号、及び同第5,639,724号、そして米国特許出願公開2003/0104992号に記載される。経口経路に関して、毎日の投与から週2回の投与のための本発明のシクロスポリンの示された用量は、約1mg/kg〜約100mg/kg、好ましくは、約1mg/kg〜約20mg/kgとなる。静脈内経路に関して、示される対応する用量は、、約1mg/kg〜約50mg/kg、好ましくは、約1mg/kg〜約25mg/kgとなる。
本発明のシクロスポリンの有効量は、HCV感染の治療を必要とする患者に対する治療計画の過程で繰り返し投与されたときに、血清HCVタイターにおける統計的に著しい減少又は患者における血清ALT活性の著しい減少の如き、他覚的臨床反応を生じる量と理解される。
初期I臨床試験を実施し、[D−MeAla]−[EtVal]−CsAの経口薬の安全性を評価し、そして当該薬物基質の薬物動態プロフィール及び安全性プロフィールを決定した。試験は、水中のマイクロエマルジョン中に50〜1600mg用量を許容することを示した。軽度で長続きしない副作用を、吐き気、嘔吐、腹痛、及び軽度の頭痛を含み観察した。これらの副作用は用量関連性ではなかった。
HCV感染に対する本発明のシクロスポリンを含む医薬組成物の効果を試験するための臨床用量を決定する際には、臨床医学者により多くの要因が考慮されるだろう。これらの主要なものは、本発明の選択されたシクロスポリンの毒性及び半減期である。さらなる要因は、患者の大きさ、患者の年齢、患者の通常の症状(非代償性肝疾患、重大な先行骨髄欠陥、及び他のウイルス性感染症を含む全身性疾患又は重病を含む。)、例えば血清アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)値により示されるHCV感染のステージ(急性対慢性)、HCVの特定の遺伝子型、HCV感染の薬歴、患者における他の薬物の存在などを含む。
治療方針は、本発明の医薬組成物の繰り返し投与を必要とするだろう。通常、十分な薬剤投与量は1週間あたり3〜7回の投与であり、そして治療の持続時間は約4週間〜6ヶ月、好ましくは、約4週間〜約12ヶ月だろう。治療は、その後、血清中のHCVを測定し、血清ALT値を測定し得る。治療の終点は、ウイルス学的応答、すなわち、治療手順の終点でのHCVの非存在、治療開始後数ヶ月、又は治療完了後数ヶ月である。血清中のHCVは、定量的RT−PCR又はノーザンブロットの如き方法により、RNA値で、あるいは、酵素免疫学的アッセイ又はウイルス性タンパク質の強化化学発光免疫学的アッセイによりタンパク質値で測定され得る。当該終点は、通常の範囲における血清ALT値の測定をも含み得る。
本発明の医薬組成物は、本発明のシクロスポリンに加えて、リバビリン、又はインターフェロンαの如き他の抗ウイルス性基質の如きHCV感染に対する1又は複数の他の活性成分を含む。本発明のシクロスポリン及びかかる他の活性成分は、同じ医薬組成物の一部として一緒に投与され得、又は併用治療の利益を得るためにデザインされた適切な用法として別々に投与され得る。当該適切な用法、当該投与された各用量、及び各活性剤の投与間の特定の間隔は、使用された活性剤の特定の組み合わせ、治療をうける患者の症状、及び以下に記載される他の要因に依存するだろう。かかる追加の活性成分は、一般的に、単一治療薬として有効な量よりも少なく、又は等量を投与されるだろう。FDAがヒトへの投与のためのFDAの認可を受けた、かかる活性剤についての用量は、広く一般に有用である。
本明細書中に引用される全ての特許、特許出願及び刊行物について、その全内容を本願明細書中に援用する。
本発明は、以下の実施例により、さらに詳細に述べられる。当該実施例は、当業者への例証のために提供され、本願の特許請求の範囲に記載されるような本発明の範囲を限定することを意図するものではない。それ故、本発明は、提供された当該実施例に限定するように解釈されるべきでなく、本明細書中に提供される教示の結果として明らかとなるいかなる及び全ての変形を含むように解釈すべきである。
実施例1:[D−MeAla] −[EtVal] −CsAの合成
(a Ph.D.thesis by Jean Francois Guichou entitled ”De nouveaux analogues de Cyclosporin A comme agent anti-VIH-1”,Faculte des Sciences,University of Lausanne,CH−1015 Lausanne,Switzerland(2001)からの翻訳。)
H−MeLeu−Val−MeLeu−Ala−D−Ala−MeLeu−MeLeu−MeVal−MeBmt(Oac)−Abu−Sar−OMeの合成:
4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)(41.5mmol;5.8g)を、100mlの無水酢酸中のシクロスポリンA(CsA)(8.3mmol;10g)の溶液に添加した。当該溶液を、室温で18時間撹拌した。次いで、当該反応混合物を、600mlの酢酸エチルで希釈し、水で2回洗浄し、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液で4回洗浄した。当該有機相を、無水NASOで乾燥し、ろ過し、そして溶媒を、減圧下、蒸発させた。得られた黄色の残留物を、シリカゲル上のクロマトグラフにかけ(溶出剤:98:2のジクロロメタン/メタノール)、エーテル中に再結晶化した。MeBmt(OAc)−CsAの9.5g、白色粉末を得た、92%の収率を示した。
トリメチルオキソニウム・テトラフルオロボラート(22.5mmol;3.3g)を、60mlのジクロロメタン中のMeBmt(OAc)−Cs(7.5mmol;9.4g)の9.5g溶液に添加した。16時間後、室温で、メタノール中の0.26Mのソジウムメタノラートの35mlを添加した。1時間後、メタノール35mlと2Nの硫酸35mlを添加し、そして当該混合物を、さらに15分間撹拌し、飽和KHCO(28ml)でpH6.0に中和し、酢酸エチルで2回抽出した。当該有機相を、飽和NaClで2回洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過した。続いて、溶媒を、減圧下、蒸発させた。当該黄色の残留物を、シリカゲル上のクロマトグラフにかけた(溶出剤:5:1の酢酸エチル/メタノール)。H−MeLeu−Val−MeLeu−Ala−D−Ala−MeLeu−MeLeu−MeVal−MeBmt(OAc)−Abu−Sar−OMeの7.3gを得た(収率:76%)。
Figure 2008514690
H−Val−MeLeu−Ala−D−Ala−MeLeu−MeLeu−MeVal−MeBmt(OAc)−Abu−Sar−OMeの合成:
DMAP(2.3mmol;334mg)及びフェニルイソチオシアナート(6.9mmol;0.75ml)を、48mlのテトラヒドロフラン中のH−MeLeu−Val−MeLeu−Ala−D−Ala−MeLeu−MeLeu−MeVal−MeBmt(OAc)−Abu−Sar−OMe(4.6mmol;7g)の溶液に添加した。2時間後、溶媒を蒸発させ、そして当該粗生成物をシリカゲル上のクロマトグラフにかけた(溶出剤:9:1のtert−ブチルメチルエーテル(MTBE)/酢酸エチル(1);9:1のMTBE/メタノール(2))。Ph−NH−C(S)−MeLeu−Val−MeLeu−Ala−D−Ala−MeLeu−MeLeu−MeVal−MeBmt(OAc)−Abu−Sar−OMeの5.8gを得た(収率90%)。
13.8mlのトリフルオロ酢酸を、290mlのジクロロメタン中の当該最終化合物(4mmol;5.6g)に添加した。1時間の反応後、当該混合物を、KHCOを使用して中和し、500mlのジクロロメタンで希釈した。当該有機相を、飽和NaClで2回洗浄し、無水NASOで乾燥し、ろ過した。続いて、溶媒を、減圧下、蒸発させた。当該残留物を、シリカゲル上のクロマトグラフにかけた(溶出剤:9:1のMTBE/酢酸エチル(1);3:1のMTBE/メタノール(2))。H−Val−MeLeu−Ala−D−Ala−MeLeu−MeLeu−MeVal−MeBmt(OAc)−Abu−Sar−OMeの2.8gを得た(収率:61%)。
Figure 2008514690
Boc−D−MeAla−EtVal−Val−MeLeu−Ala−D−Ala−MeLeu−MeLeu−MeVal−MeBmt(OAc)−Abu−NMe−CH −CH −OHの合成:
フルオロ−N,N,N’−テトラメチルホルムアミジニウム・ヘキサフルオロホスフェイト(TFFH)(0.96mmol;0.25g)を、不活性雰囲気下、15mlのジクロロメタン中におけるH−Val−MeLeu−Ala−D−Ala−MeLeu−MeLeu−MeVal−MeBmt(OAc)−Abu−Sar−OMe(0.87mmol;1.00g)、DIPEA(2.78mmol;0.48ml)、及びBoc−D−MeAla−EtVal−OH(0.96mmol;0.32g)の溶液に添加した。15分後、ジクロロメタンを蒸発させ、そして、残留物を酢酸エチル中に回収した。当該有機相を、飽和NaHCO溶液、クエン酸の10%溶液、及び飽和NaCl溶液で逐次的に洗浄し、次いで、無水NaSOで乾燥し、そして濃縮した。シリカゲル上のクロマトグラフフィ(98:2の酢酸エチル/メタノール)は、Boc−D−MeAla−EtVal−Val−MeLeu−Ala−D−Ala−MeLeu−MeLeu−MeVal−MeBmt(OAc)−Abu−Sar−OMeの1.14g(90%)を得た。
当該最終生成物(0.64mmol;0.93g)を、45mlの無水メタノール中に回収し、水素化ホウ素ナトリウム(25.5mmol;0.96g)を、15分間隔で、3時間30分超に渡り、少量ずつ添加した。4時間で、当該反応混合物を、0℃まで冷却し、10%のクエン酸の添加により加水分解させ、そして濃縮した。残留物を酢酸エチル中に回収した。当該有機相を、クエン酸の10%溶液、及び飽和NaCl溶液で洗浄し、次いで、無水NaSOで乾燥し、そして濃縮した。シリカゲル上のクロマトグラフフィ(95:5の酢酸エチル/メタノール)後、Boc−D−MeAla−EtVal−Val−MeLeu−Ala−D−Ala−MeLeu−MeLeu−MeVal−MeBmt(OAc)−Abu−NMe−CH−CH−OHの0.63g(81%)を得た。
Figure 2008514690
H−D−MeAla−EtVal−Val−MeLeu−Ala−D−Ala−MeLeu−MeLeu−MeVal−MeBmt−Abu−OHの合成:
メタンスルホン酸(3.18mmol;2.060ml)を、42.5mlのメタノール中のBoc−D−MeAla−EtVal−Val−MeLeu−Ala−D−Ala−MeLeu−MeLeu−MeVal−MeBmt(OAc)−Abu−NMe−CH−CH−OH(0.425mmol;610mg)の溶液に添加し、そして、当該混合物を50℃まで加熱し、維持した。当該反応の進展を、HPLC及び質量分析法により測定した。80時間後、当該混合物を0℃まで冷却し、そして1MのNaHCOの添加により加水分解させた。メタノールを除去し、そして当該残留物を酢酸エチル中に回収した。当該有機相を1MのNaHCOで洗浄し、次いで、飽和NaClで洗浄し、無水NaSOで乾燥し、そして濃縮した。当該生成物、H−D−MeAla−EtVal−Val−MeLeu−Ala−D−Ala−MeLeu−MeLeu−MeVal−MeBmt(OAc)−Abu−O−CH−CH−NHMe(557mg)を、精製することなく、次のステップに使用した。
当該生成物(0.42mmol;557mg)を、20mlのメタノール中に溶解し、不活性雰囲気下、1.26mlメタノール中のソジウムメタノラート(1.26mmol)の溶液と混合した。室温で18時間後、当該反応混合物を、0℃まで冷却し、そして、5mlの水中の水酸化ナトリウム(4.2mmol;168mg)を、滴下で添加した。室温で21時間後、当該反応混合物を、再度0℃まで冷却し、そして、1MのKHSOで中和した。メタノールを除去し、そして残留物を酢酸エチル中に溶解した。当該有機相を、半飽和NaCl溶液で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、そして濃縮した。当該生成物、H−D−MeAla−EtVal−Val−MeLeu−Ala−D−Ala−MeLeu−MeLeu−MeVal−MeBmt−Abu−OH(335mg;64%)を、精製することなく、次のステップに使用した。
Figure 2008514690
[D−MeAla] −[EtVal] −CsAの合成
不活性雰囲気下、50mlのジクロロメタン中におけるH−D−MeAla−EtVal−Val−MeLeu−Ala−D−Ala−MeLeu−MeLeu−MeVal−MeBmt−Abu−OH(0.162mmol;200mg)及びsym.コリジン(1.78mmol;0.24ml)の溶液を、3.2リットルのジクロロメタン中の(7−アザベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウム・ヘキサフルオロホスフェイト(PyAOP、0.486mmol;254mg)の溶液に滴下で添加した。72時間後、当該反応混合物を、10%NaCO溶液の添加により加水分解させた。ジクロロメタンを蒸発させ、そして残留物を酢酸エチル中に回収した。当該有機相を、続いて、0.1NのHCl溶液で洗浄し、そしてNaClの飽和溶液で洗浄し、110mg(59%)の[D−MeAla]−[EtVal]−CsAを得た。
Figure 2008514690
実施例2:本発明のシクロスポリンの経口製剤
量を重量%として表示した。
例A:
本発明のシクロスポリン 10
グリコフロール75 35.95
マイグリコール(Miglycol)812 18
クレモフォール(Cremophor)RH40 35.95
アルファ−トコフェロール 0.1
例B:
本発明のシクロスポリン 10
テトラグリコール 2
Captex800 2
Nikkol HCO−40 85.9
ブチルヒドロキシトルエン(BHT) 0.1
例C:
本発明のシクロスポリン 10
グリコフロール75 35.95
マイグリコール(Miglycol)812 14
クレモフォール(Cremophor)RH40 36
ブチルヒドロキシアニソール(BHA) 0.05〜0.1
例D:
本発明のシクロスポリン 10
テトラグリコール 10
ミリトール(Myritol) 5
クレモフォール(Cremophor)RH40 74.9
アルファ−トコフェロール 0.1
例E:
本発明のシクロスポリン 10
エタノール 9
プロピレングリコール 8
クレモフォール(Cremophor)RH40 41
グリセロールモノリノレアート 32
製剤A〜Dの各成分、及び製造方法について、英国特許出願第2,222,770号を参照のこと。
図1は、感染したHuh−7−Lunet細胞において、ルシフェラーゼアッセイにより測定された用量反応ヒストグラムを示す。 図2は、感染したHuh−7.5細胞において、ルシフェラーゼアッセイにより測定された用量反応ヒストグラムを示す。 図3は、感染したHuh−9−13細胞のクリアランス応答曲線を示す。 図4は、IFN/[D−MeAla]−[EtVal]−CsAの併用に関する用量反応の3D表示を示す。

Claims (6)

  1. 患者におけるHCV感染の治療を目的とした医薬品の製造のための[D−MeAla]−[EtVal]−CsAの使用。
  2. 前記患者におけるHCV感染の併用療法の利益を得ることを目的とした適切な用法の一環として、前記[D−MeAla]−[EtVal]−CsAが、HCV感染に対し活性を有する少なくとも1つの第2成分と併用投与されること又は別々に投与されることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
  3. [D−MeAla]−[EtVal]−CsA、及びHCV感染に対して活性を有する第2成分を含む、医薬組成物。
  4. 医薬として許容される担体、及び場合により希釈剤をさらに含むことを特徴とする、請求項3に記載の医薬組成物。
  5. 患者におけるHCV感染の治療方法であって、前記患者に、治療有効量の[D−MeAla]−[EtVal]−CsAを投与するステップを含む、前記治療方法。
  6. HCV感染の治療のための請求項5に記載の方法であって、併用療法の利益を得ることを目的とした適切な用法の一環として、治療有効量の[D−MeAla]−[EtVal]−CsA、及びHCV感染に対して活性を有する治療有効量の第2成分を併用投与する又は別々に投与するステップ、を含む前記方法。
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