JP2016538317A - C型肝炎を防止または治療するための新規シクロスポリン類似体 - Google Patents

C型肝炎を防止または治療するための新規シクロスポリン類似体 Download PDF

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Abstract

本発明は、HCVに対する抗ウイルス活性を有し、HCV感染の治療に有用な新規シクロスポリン類似体に関する。より特定的には、本発明は新規シクロスポリン類似化合物、そのような化合物を含む組成物およびこれを使用するための方法、ならびにそのような化合物を製造するためのプロセスに関する。【選択図】なし

Description

関連出願
本出願は、2013年8月26に出願された米国仮特許出願第61/870,069号の恩典を主張する。上記出願の全教示は参照により本明細書に組み込まれる。
技術分野
本発明は、HCVに対する抗ウイルス活性を有し、HCV感染の治療に有用な新規シクロスポリン類似体に関する。より特定的には、本発明は新規シクロスポリン類似化合物、そのような化合物を含む組成物およびこれを使用するための方法、ならびにそのような化合物を製造するためのプロセスに関する。
HCVによる感染は世界中のヒト肝臓疾患の主原因である。米国では、推定450万人の米国人が、HCVに慢性的に感染している。急性感染の30%しか、症候性ではないが、85%超の感染個体が慢性の持続性感染を発症する。HCV感染に対する治療コストはUSでは、1997いおいて$54億6000万と推定されている。世界中で2億を超える人々が慢性的に感染していると推定される。HCV感染は全慢性肝臓疾患の40−60%および全肝臓移植の30%を占める。慢性HCV感染は米国における全肝硬変、末期肝臓疾患、および肝臓癌の30%の原因となる。CDCは、HCVによる死亡数は、最小限、2010年までに38,000/年に増加するであろうと推定する。
抗HCV治療薬の開発にはかなりの障壁があり、これらとしては、ウイルスの持続性、宿主内での複製中のウイルスの遺伝的多様性、薬剤耐性突然変異体を生じるウイルスの高い発生率、およびHCV複製および発病のための再現性のある感染性培養系および小動物モデルの欠如が挙げられるが、それらに限定されない。症例の大部分において、感染の緩やかな経過および肝臓の生物学的な複雑さを考えると、抗ウイルス薬についてよく考えなければならない。これらは、重大な副作用を有する可能性がある。
ウイルス表面抗原における高度の可変性、複数のウイルス遺伝子型の存在、および証明された免疫の特異性のために、近い将来での成功したワクチンの開発はあり得ない。HCV感染のための2つの認可された治療薬のみが現在のところ入手可能である。元の治療レジメンは一般には、静脈内インターフェロン−α(IFN−α)の3−12ヶ月過程を含み、一方、新しく認可された第二世代治療は、IFN−αおよびリバビリンのような一般的な抗ウイルスヌクレオシド模倣薬との同時治療を含む。これらの治療はどちらも、インターフェロン関連副作用ならびにHCV感染に対する効力の低さに苦しんでいる。既存の治療薬の不十分な認容性および残念な効力のために、HCV感染の治療のための有効な抗ウイルス薬の開発が必要とされている。
真菌トリポクラジウム・インジュラツルン(Tolypocladium injlaturn)から単離され、現在のところネオラ(Neoral)およびサンジミュネム(sandimmunem)(Novartis、バーゼル、スイス)として市販されているシクロスポリンA(CsA)、中性環状ウンデカペプチドが、臓器移植拒絶の防止のために広く使用されている。シクロスポリンAおよびシクロスポリン類似体の免疫抑制活性のための分子基盤は、シクロスポリン(Cs)分子の細胞中への受動拡散から開始し、続いてその細胞内受容体、シクロフィリンA(CypA)へ結合する。CypAは、cis−transペプチジル−プロリル異性化、すなわち、PPIase、タンパク質フォールディングにおける律速段階を触媒するタンパク質のファミリーに属する。CsAおよび他のシクロスポリン類似体は、CypAの活性部位に結合する。しかしながら、免疫抑制は、CypA PPIase活性の阻害のためであるとは考えられない。CsA−CypA複合体の標的はCa2+−カルモジュリン依存性セリン−スレオニン特異タンパク質ホスファターゼ、カルシニューリンである。抗原提示に対するT細胞応答では、細胞内Ca2+の増加はカルシニューリンを活性化し、これはその後、活性化T細胞核内因子(「NFAT」)と呼ばれる転写因子を脱リン酸する。脱リン酸されたNFATは分子変化、例えば、ホモ二量体化を受け、これにより、核内に入ることができ、T細胞活性化遺伝子の発現を促進する。CsAおよび他の免疫抑制シクロスポリン誘導体はカルシニューリンを阻害し、これにより、T細胞活性化および増殖を促進するサイトカイン遺伝子、例えば、インターロイキン−2(IL−2)の発現の阻害、すなわち、免疫抑制活性が得られる。
シクロスポリンAおよびある一定の誘導体は、抗HCV活性を有するとして報告されており、Watashi et al., Hepatology, 2003, Volume 38, pp 1282−1288、Nakagawa et al., Biochem. Biophys. Res. Commun. 2004, Volume 3 13, pp 42−7、および Shimotohno and K. Watashi, 2004 American Transplant Congress, Abstract No. 648 (American Journal of Transplantation 2004, Volume 4, Issues8,1−653ページ)を参照されたい。Nakagawaらの論文の著者らは、ある一定のシャペロン活性、例えばシクロフィリンのものは、ウイルスタンパク質のプロセシングおよび成熟ならびにウイルス複製にとって重要となり得ることを述べている。HCV活性を有するシクロスポリン誘導体は、国際公開第WO2005/021028号、WO2006/039668号、WO2006/038088号、WO2006/039688号、WO2007/112352号、WO2007/112357号、WO2007/112345号およびWO2007/041631号から知られている。
その後の対照臨床試験により、シクロスポリンAのインターフェロンα2bとの組み合わせは、とりわけ、高いウイルス負荷を有する患者において、インターフェロン単独療法よりも有効であることが示された(Inoue et al., “Combined Interferon α2b nd Cyclosporin A in the Treatment of Chronic Hepatitis C: Controlled Trial,” J.Gastroenterol. 38:567−572 (2003))。
PCT国際特許公開第WO2006/005610号は最近、C型肝炎ウイルス感染を治療するためのシクロスポリンAおよびペグ化インターフェロンの組み合わせの使用を記載している。加えて、PCT国際特許公開第WO2005/021028号は、HCV障害の治療のための非免疫抑制シクロスポリンの使用に関する。また、Paeshuyse et al., “Potent and Selective Inhibitionof Hepatitis C Virus Replication by the Non−Immunosuppressive Cyclosporin Analogue DEBIO−025,” Antiviral Research 65(3):A41 (2005)は最近、C型肝炎ウイルス複製の強力な選択的阻害を示した、非免疫抑制シクロスポリン類似体、DEBIO−025に対する結果を公表した。Debio−025はシクロフィリンAに対し強力な結合親和性を有する。
本発明は、本明細書にて以下で表される新規シクロスポリン類似体、そのような化合物を含む医薬組成物、ならびに前記化合物によるそのような療法の必要な被験体におけるウイルス(特にC型肝炎ウイルス)感染の治療のための方法に関する。
その主要実施形態では、本発明は、式(I)の化合物を提供し;
Figure 2016538317
およびAはそれぞれ独立して、下記から選択され:
a)R11、これは、下記から選択される:
1)水素;
2)重水素;
3)C−Cアルキル;
4)置換C−Cアルキル;
5)C−Cアルケニル;
6)置換C−Cアルケニル;
7)C−Cアルキニル;
8)置換C−Cアルキニル;
9)C−C12シクロアルキル;
10)置換C−C12シクロアルキル;
11)アリール;
12)置換アリール;
13)ヘテロシクロアルキル;
14)置換ヘテロシクロアルキル;
15)ヘテロアリール;または
16)置換ヘテロアリール;
b)−C(O)N(R12)(R13)、ここで、R12およびR13は独立してR11から選択され、R11は、前に規定された通りであり、またはR12およびR13は付着されたNと一緒になり、置換または非置換ヘテロシクロアルキルとなる;
c)R14、ここで、R14は、下記から選択される:
1)−M−R11、ここで、R11は、前に規定された通りであり、Mは、下記から選択される:
i.C−Cアルキレン;
ii.置換C−Cアルキレン;
iii.C−Cアルケニレン;
iv.置換C−Cアルケニレン;
v.C−Cアルキニレン;
vi.置換C−Cアルキニレン;
vii.C−C12シクロアルキレン;
viii.置換C−C12シクロアルキレン;
2)−M−NR1511、ここで、R15はR11であり、またはR15およびR11は付着されたNと一緒になり、置換または非置換ヘテロシクロアルキルとなり、Mは、前に規定された通りである;
3)−M−S(O)11、ここで、m=0、1、または2であり;MおよびR11は前に規定された通りである;
4)−M−OR11、ここで、MおよびR11は前に規定された通りである;
5)−M−C(O)R16、ここで、Mは、前に規定された通りであり、R16は、下記から選択される:
i.C−Cアルキル;
ii.置換C−Cアルキル;
iii.C−Cアルケニル;
iv.置換C−Cアルケニル;
v.C−Cアルキニル;
vi.置換C−Cアルキニル;
vii.C−C12シクロアルキル;および
viii.置換C−C12シクロアルキル;
6)−M−OC(O)R16、ここで、MおよびR16は前に規定された通りである;
7)−M−OC(O)OR16、ここで、MおよびR16は前に規定された通りである;
8)−M−NR17C(O)R16、ここで、R17はR11でありMおよびR16は前に規定された通りである;
9)−MNR17C(O)OR16、ここで、R17、MおよびR16は前に規定された通りである;
10)−M−C(O)NR1711、ここで、R17、MおよびR11は前に規定された通りである;
11)−M−C(O)N(R17)−OR11、ここで、R17、MおよびR11は前に規定された通りである;
12)−M−OC(O)NR1711、ここで、R17、MおよびR11は前に規定された通りである;
13)−M−NR17C(O)NR1611、ここで、M、R11、R17およびR16は前に規定された通りであり、またはR16およびR11は付着されたNと一緒になり、置換または非置換ヘテロシクロアルキルとなる;
14)−M−C(S)SR11、ここで、MおよびR11は前に規定された通りである;
15)−M−OC(S)SR16、ここで、MおよびR16は前に規定された通りである;
16)−M−NR17C(O)SR16、ここで、M、R17およびR16は前に規定された通りである;
17)−M−SC(O)NR1711、ここで、M、R11およびR17は前に規定された通りであり、またはR17およびR11は付着されたNと一緒になり、置換または非置換ヘテロシクロアルキルとなる;
18)−M−CH=N−OR11、ここで、MおよびR11は前に規定された通りである;
19)−M−CH=N−NR1711、ここで、M、R11およびR17は前に規定された通りであり、またはR17およびR11はそれらが付着された窒素原子と一緒になり、置換または非置換ヘテロシクロアルキルを形成する;
ただし、Aが、
Figure 2016538317
でないことを条件とし
;ならびに
2、およびRは独立して、水素およびメチルから選択される。
好ましい実施形態では、Rはメチルである。別の好ましい実施形態では、RおよびRの1つはメチルであり、他方は水素である。
別の実施形態では、本発明は、治療的有効量の、本発明の化合物または化合物の組み合わせ、または薬学的に許容される塩形態、プロドラッグ、プロドラッグの塩、立体異性体、互変異性体、溶媒和物、またはそれらの組み合わせを、薬学的に許容される担体または賦形剤と共に含む医薬組成物を提供する。
さらに別の実施形態では、本発明は、RNA含有ウイルスの複製を阻害する方法であって、前記ウイルスを治療的有効量の、本発明の化合物または化合物の組み合わせ、または薬学的に許容される塩、プロドラッグ、プロドラッグの塩、立体異性体、互変異性体、溶媒和物、またはそれらの組み合わせと接触させることを含む、方法を提供する。特に、この発明はC型肝炎ウイルスの複製を阻害する方法に関する。
さらに別の実施形態では、本発明は、RNA含有ウイルスにより引き起こされる感染を治療または防止する方法であって、そのような治療の必要な患者に、治療的有効量の、本発明の化合物または化合物の組み合わせ、または薬学的に許容される塩形態、プロドラッグ、プロドラッグの塩、立体異性体、または互変異性体、溶媒和物、またはそれらの組み合わせを投与することを含む方法を提供する。特に、この発明は、C型肝炎ウイルスにより引き起こされる感染を治療または防止する方法に関する。
本発明のさらに別の実施形態は、RNA含有ウイルス、特定的にはC型肝炎ウイルス(HCV)により引き起こされる感染の治療または防止のための医薬の調製における、本明細書にて以下で規定される、本発明の化合物または化合物の組み合わせ、または治療的に許容される塩形態、プロドラッグ、プロドラッグの塩、立体異性体または互変異性体、溶媒和物、またはそれらの組み合わせの使用を提供する。
本発明の第一の実施形態では、以上で示される式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、エステルもしくはプロドラッグである。
本発明の代表的な亜属は下記である:
式(II)により表される化合物;
Figure 2016538317
式中、R1、、R3、およびAは式(I)で規定される通りである;
式(III)により表される化合物;
Figure 2016538317
式中、R、RおよびAは式(I)で規定される通りである。
好ましい実施形態では、AはC−C−アルキル−XまたはC−C−アルケニル−Xであり、ここで、XはH、OH、任意で置換されたアリール、任意で置換されたO−アリール、任意で置換されたS−アリール、任意で置換されたヘテロアリール、任意で置換されたO−ヘテロアリール、任意で置換されたS−ヘテロアリール、−OC(O)NR、−NHC(O)OR、C(O)OR、−OC(O)OR、−CN、−N、−C(O)NR、−C(O)R、−OSO、−NHC(O)R、または−NRである。
およびRは独立してH;任意で置換されたアルキル、任意で置換されたアルケニル、任意で置換されたアリール、任意で置換されたヘテロアリール、任意で置換されたアリールアルキルまたは任意で置換されたヘテロアリールアルキルである。あるいは、R、Rおよびそれらが付着された窒素原子は任意で置換された複素環式を形成する。Rは任意で置換されたアルキル、任意で置換されたアルケニル、任意で置換されたアリール、任意で置換されたヘテロアリール、任意で置換されたアリールアルキルまたは任意で置換されたヘテロアリールアルキルである。
特に好ましい実施形態では、AはC−C−アルキル−XまたはC−C−アルケニル−Xであり、ここで、XはH;OH;任意で置換されたフェニル;任意で置換された−O−フェニル;任意で置換された−S−フェニル;任意で置換された5員ヘテロアリール;任意で置換された−O−5員ヘテロアリール;任意で置換された−S−5員ヘテロアリール;−OC(O)NR、−NHC(O)OR、C(O)OR、−OC(O)OR、−CN、−N、−C(O)NR、−C(O)R、任意で置換された−OSO−フェニル、−NHC(O)R、または−NRである。この実施形態では、5員ヘテロアリールは好ましくはイミダゾリル、トリアゾリルまたはテトラゾリルであり、任意でベンゾ環または6員窒素含有ヘテロアリール環に縮合される。この実施形態では、Aは好ましくはC−C−アルキル−XまたはC−C−アルケニル−Xである。
1つの実施形態では、Aは以下で示される基から選択される。
Figure 2016538317
Figure 2016538317
Figure 2016538317
Figure 2016538317
ある一定の実施形態では、RはC−C−アルキル−YまたはC−C−アルケニル−Yであり、ここで、YはH;任意で置換されたアリール、好ましくは任意で置換されたフェニル;任意で置換されたヘテロシクリル;−OC(O)R;NR;OH;−O−(CH−W(ここで、nは1〜4であり、Wはヘテロシクリルである);−OC(O)NR;−C(O)H;−CH=NOZ(ここで、ZはH、またはアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールアルキルであり、それぞれ任意で置換される);−CH(OR;−SC(O)R;−SH;−OSO;−C(O)OH;−C(O)N(R)OH(ここで、Rは水素またはC−C−アルキルである);N;−CN;またはハロゲン、好ましくはフッ素である。
ある一定の実施形態では、Rは、以下で明記される基から選択される:
Figure 2016538317
Figure 2016538317
Figure 2016538317
および
Figure 2016538317
ある一定の実施形態では、Rは、以下の基から選択される。
Figure 2016538317
および
Figure 2016538317
好ましい実施形態では、R
Figure 2016538317
または
Figure 2016538317
である。
1つの実施形態では、発明の化合物は、式IVにより表され、ここでAは、上記のように規定される。
Figure 2016538317
発明の代表的な化合物としては、式(IV)による表1で示される下記化合物が挙げられるが、それらに限定されず、ここで、Aが表1の各化合物に対して描出される。
Figure 2016538317
Figure 2016538317
Figure 2016538317
Figure 2016538317
本発明のさらなる実施形態は、発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物、もしくはプロドラッグを、薬学的に許容される担体または賦形剤と共に含む医薬組成物を含む。
本発明のさらに別の実施形態は、本明細書で描出された2つ以上の化合物の組み合わせ、またはその薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物、もしくはプロドラッグを、薬学的に許容される担体または賦形剤と共に含む医薬組成物である。
さらに、本発明のさらなる実施形態は、本明細書で描出された任意の単一の化合物を、当技術分野で知られている1つ以上の抗HCV化合物、またはその薬学的に許容される塩、エステル、溶媒和物、もしくはプロドラッグと組み合わせて、薬学的に許容される担体または賦形剤と共に含む医薬組成物である。
本明細書における療法および/または治療への言及は、疾患の防止、遅延、予防、療法および治癒を含むが、これらに限定されないことが認識されるであろう。本明細書におけるHCV感染の治療または予防への言及はHCV関連疾患、例えば肝臓線維症、肝硬変および肝細胞がんの治療または予防を含むことがさらに認識されるであろう。
本発明の化合物は1つ以上の不斉炭素原子を含むことができ、ラセミ、ジアステレオ異性、および光学活性形態で存在し得ることがさらに認識されるであろう。本発明のある一定の化合物は異なる互変異性形態で存在し得ることが認識されるであろう。全ての互変異性体は、本発明の範囲内にあることが企図される。
発明の化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩、立体異性体、互変異性体、プロドラッグもしくはそのプロドラッグの塩は、単独の活性医薬品として投与することができ、またはC型肝炎感染またはHCV感染と関連する症状を治療または防止する1つ以上の薬剤と組み合わせて使用することができることがさらに認識されるであろう。発明の化合物または化合物の組み合わせと共に投与される他の薬剤としては、直接または間接的機序によりHCVウイルス複製を抑制するHCV感染により引き起こされる疾患のための療法薬が挙げられる。これらとしては、宿主免疫モジュレーター(例えば、インターフェロンα、ペグ化インターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ、CpGオリゴヌクレオチドなど)の薬剤、または、イノシン一リン酸デヒドロゲナーゼなどの宿主細胞機能を阻害する抗ウイルス化合物(例えば、リバビリンなど)が挙げられる。免疫機能を調節するサイトカインもまた、含まれる。HCV抗原またはHCVに対する抗原アジュバント組み合わせを含むワクチンもまた、含まれる。宿主細胞成分と相互作用し、HCVウイルス複製の配列内リボソーム進入部位(IRES)により開始される翻訳工程を阻害することによりウイルスタンパク質合成をブロックする、またはウイルス粒子成熟および膜タンパク質のビロポリンファミリー、例えば、例としてHCV P7などを標的とする薬剤の放出をブロックする薬剤もまた、含まれる。本発明の化合物と組み合わせて投与される他の薬剤としては、ウイルス複製に関与するウイルスゲノムのタンパク質を標的にすることによりHCVの複製を阻害する任意の薬剤または薬剤の組み合わせが挙げられる。これらの薬剤としてはHCV RNA依存性RNAポリメラーゼの他の阻害剤、例えば、例として、WO01/90121(A2)号、またはUS6348587B1号またはWO01/60315号またはWO01/32153号において記載されるヌクレオシド型ポリメラーゼ阻害剤または非ヌクレオシド阻害剤例えば、例として、EPl 162196Al号またはWO02/04425号において記載されるベンズイミダゾールポリメラーゼ阻害剤が挙げられるが、それらに限定されない。
したがって、発明の1つの態様は、そのような治療の必要な患者に宿主免疫モジュレーターおよび第2の抗ウイルス薬、またはそれらの組み合わせからなる群より選択される1つ以上の薬剤を、治療的有効量の、発明の化合物または化合物の組み合わせ、または薬学的に許容される塩、立体異性体、互変異性体、プロドラッグ、プロドラッグの塩、またはそれらの組み合わせと共に同時投与することを含む、RNA含有ウイルスにより引き起こされる感染を治療または防止するための方法に関する。宿主免疫モジュレーターの例としては、インターフェロンα、ペグ化−インターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ、サイトカイン、ワクチン、ならびに抗原およびアジュバントを含むワクチンが挙げられるが、それらに限定されず、前記第2の抗ウイルス薬は、ウイルス複製と関連する宿主細胞機能を阻害することにより、またはウイルスゲノムのタンパク質を標的にすることにより、HCVの複製を阻害する。
発明のさらなる態様は、そのような治療の必要な患者に、肝硬変および肝臓の炎症を含むHCV感染の症状を治療または軽減する薬剤または薬剤の組み合わせを、治療的有効量の、発明の化合物または化合物の組み合わせ、または薬学的に許容される塩、立体異性体、互変異性体、プロドラッグ、プロドラッグの塩、またはそれらの組み合わせと共に同時投与することを含む、RNA含有ウイルスにより引き起こされる感染を治療または防止する方法に関する。発明のさらに別の態様は、そのような治療の必要な患者に、B型肝炎(HBV)感染により引き起こされる疾患に対して患者を治療する1つ以上の薬剤を、治療的有効量の、発明の化合物または化合物の組み合わせ、または薬学的に許容される塩、立体異性体、互変異性体、プロドラッグ、プロドラッグの塩、またはそれらの組み合わせと共に同時投与することを含む、RNA含有ウイルスにより引き起こされる感染を治療または防止する方法を提供する。B型肝炎(HBV)感染により引き起こされる疾患に対して患者を治療する薬剤は、例えば、限定はされないが、L−デオキシチミジン、アデホビル、ラミブジンまたはテノホビル(tenfovir)、またはそれらの任意の組み合わせとすることができる。RNA含有ウイルスの一例としては、限定はされないが、C型肝炎ウイルス(HCV)が挙げられる。
発明の別の態様は、そのような治療の必要な患者に、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染により引き起こされる疾患に対して患者を治療する1つ以上の薬剤を、治療的有効量の、発明の化合物または化合物の組み合わせ、または薬学的に許容される塩、立体異性体、互変異性体、プロドラッグ、プロドラッグの塩、またはそれらの組み合わせと共に同時投与することを含む、RNA含有ウイルスにより引き起こされる感染を治療または防止する方法を提供する。ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染により引き起こされる疾患に対して患者を治療する薬剤としては、下記が挙げられるが、それらに限定されない:リトナビル、ロピナビル、インジナビル、ネルフィナビル(nelfmavir)、サキナビル、アンプレナビル、アタザナビル、チプラナビル、TMC−114、ホスアンプレナビル、ジドブジン、ラミブジン、ジダノシン、スタブジン、テノホビル、ザルシタビン、アバカビル、エファビレンツ、ネビラピン、デラビルジン、TMC−125、L−870812、S−1360、エンフビルチド(T−20)もしくはT−1249、またはそれらの任意の組み合わせ。RNA含有ウイルスの一例としては、限定はされないが、C型肝炎ウイルス(HCV)が挙げられる。加えて、本発明は、患者におけるRNA含有ウイルス、特にC型肝炎ウイルスにより引き起こされる感染の治療のための医薬を調製するための、発明の化合物または化合物の組み合わせ、または治療的に許容される塩形態、立体異性体、または互変異性体、プロドラッグ、プロドラッグの塩、またはそれらの組み合わせ、ならびに宿主免疫モジュレーターおよび第2の抗ウイルス薬、またはそれらの組み合わせからなる群より選択される1つ以上の薬剤の使用を提供する。宿主免疫モジュレーターの例は、限定はされないが、インターフェロンα、ペグ化−インターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ、サイトカイン、ワクチン、ならびに抗原およびアジュバントを含むワクチンであり、前記第2の抗ウイルス薬は、ウイルス複製と関連する宿主細胞機能を阻害することにより、またはウイルスゲノムのタンパク質を標的にすることにより、HCVの複製を阻害する。
上記または他の治療で使用される場合、以上で規定される1つ以上の薬剤と一緒にされる、発明の1つまたは複数の化合物の組み合わせは、純粋形態で、または、そのような形態が存在する場合、薬学的に許容される塩形態、プロドラッグ、プロドラッグの塩、またはそれらの組み合わせで使用することができる。あるいは、そのような治療薬の組み合わせは、治療的有効量の、対象となる化合物または化合物の組み合わせ、またはそれらの薬学的に許容される塩形態、プロドラッグ、またはプロドラッグの塩を、以上で規定される1つ以上の薬剤、および薬学的に許容される担体と組み合わせて含む医薬組成物として投与することができる。そのような医薬組成物は、RNA含有ウイルス、特にC型肝炎ウイルス(HCV)の複製を阻害するために、前記ウイルスを前記医薬組成物と接触させることにより使用することができる。加えて、そのような組成物は、RNA含有ウイルス、特にC型肝炎ウイルス(HCV)により引き起こされる感染の治療または防止に有用である。
よって、発明のさらなる態様は、そのような治療の必要な患者に、発明の化合物または化合物の組み合わせまたは薬学的に許容される塩、立体異性体、または互変異性体、プロドラッグ、プロドラッグの塩、またはそれらの組み合わせ、以上で規定される1つ以上の薬剤、および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を投与することを含む、RNA含有ウイルス、特にC型肝炎ウイルス(HCV)により引き起こされる感染を治療または防止する方法に関する。
組み合わせとして投与される場合、治療薬は、同時またはあらかじめ決められた期間内に与えられる別個の組成物として製剤化することができ、または、治療薬は、単一単位剤形として与えることができる。
そのような併用療法において使用するために企図される抗ウイルス薬としては、哺乳類においてウイルスの形成および/または複製を阻害するのに有効な薬剤(化合物または生物製剤)、例えば、限定はされないが、哺乳類におけるウイルスの形成および/または複製に必要な宿主またはウイルス機序のいずれかを妨害する薬剤が挙げられる。そのような薬剤は、別の抗HCV剤;HIV阻害剤;HAV阻害剤;ならびにHBV阻害剤から選択することができる。
他の抗HCV剤としては、C型肝炎関連症状または疾患の進行を減少または防止するのに有効なそれらの薬剤が挙げられる。そのような薬剤としては下記が挙げられるが、それらに限定されない:免疫調節薬、HCV NS3プロテアーゼの阻害剤、HCVポリメラーゼの他の阻害剤、HCV生活環における別の標的の阻害剤および他の抗HCV剤、例えば、限定はされないが、リバビリン、アマンタジン、レボビリンおよびビラミジン。
免疫調節薬は、哺乳類において免疫系応答を増強するまたは強化するのに有効なそれらの薬剤(化合物または生物製剤)を含む。免疫調節薬としては下記が挙げられるが、それらに限定されない:イノシン一リン酸デヒドロゲナーゼ阻害剤、例えばVX−497(メリメポジブ、Vertex Pharmaceuticals)、クラスIインターフェロン、クラスIIインターフェロン、コンセンサスインターフェロン、アシアロ−インターフェロン、ペグ化インターフェロンおよびコンジュゲートインターフェロン、例えば、限定はされないが、他のタンパク質、例えば、限定はされないが、ヒトアルブミンがコンジュゲートされたインターフェロン。クラスIインターフェロンは、全てI型受容体に結合するインターフェロンの群であり、天然に、または合成的に生成されたクラスIインターフェロンの両方を含み、一方、クラスIIインターフェロンは全てII型受容体に結合する。クラスIインターフェロンの例としては、[α]−、[β]−、[δ]−、[ω]−、および[τ]−インターフェロンが挙げられるが、それらに限定されず、一方、クラスIIインターフェロンの例としては、[γ]−インターフェロンが挙げられるが、それらに限定されない。
HCV NS3プロテアーゼの阻害剤は、哺乳類における、HCV NS3プロテアーゼの機能を阻害するのに有効な薬剤(化合物または生物製剤)を含む。HCV NS3プロテアーゼの阻害剤としては下記が挙げられるが、それらに限定されない:WO99/07733号、WO99/07734号、WO00/09558号、WO00/09543号、WO00/59929号、WO03/064416号、WO03/064455号、WO03/064456号、WO2004/030670号、WO2004/037855号、WO2004/039833号、WO2004/101602号、WO2004/101605号、WO2004/103996号、WO2005/028501号、WO2005/070955号、WO2006/000085号、WO2006/007700号およびWO2006/007708号(すべて、Boehringer Ingelheimによる)、WO02/060926号、WO03/053349号、WO03/099274号、WO03/099316号、WO2004/032827号、WO2004/043339号、WO2004/094452号、WO2005/046712号、WO2005/051410号、WO2005/054430号(すべて、BMSによる)、WO2004/072243号、WO2004/093798号、WO2004/113365号、WO2005/010029号(すべて、Enantaによる)、WO2005/037214号(Intermune)およびWO2005/051980号(Schering)に記載されるそれらの化合物、ならびにVX−950、ITMN−191およびSCH503034として同定された候補。
HCVポリメラーゼの阻害剤はHCVポリメラーゼの機能を阻害するのに有効な薬剤(化合物または生物製剤)を含む。そのような阻害剤としては、HCV NS5Bポリメラーゼの非ヌクレオシドおよびヌクレオシド阻害剤挙げられるが、それらに限定されない。HCVポリメラーゼの阻害剤の例としては、下記が挙げられるが、それらに限定されない:WO02/04425号、WO03/007945号、WO03/010140号、WO03/010141号、WO2004/064925号、WO2004/065367号、WO2005/080388号およびWO2006/007693号(すべて、Boehringer Ingelheimによる)、WO2005/049622号(Japan Tobacco)、WO2005/014543号(Japan Tobacco)、WO2005/012288号(Genelabs)、WO2004/087714号(IRBM)、WO03/101993号(Neogenesis)、WO03/026587号(BMS)、WO03/000254号(Japan Tobacco)、およびWO01/47883号(Japan Tobacco)に記載されるそれらの化合物、ならびに臨床候補XTL−2125、HCV796、R−1626およびNM283。
HCV生活環における別の標的の阻害剤は、HCV NS3プロテアーゼの機能を阻害すること以外により、HCVの形成および/または複製を阻害するのに有効な薬剤(化合物または生物製剤)を含む。そのような薬剤はHCVの形成および/または複製に必要な宿主またはHCVウイルス機序を妨害し得る。HCV生活環における別の標的の阻害剤としては、侵入阻害剤、ヘリカーゼ、NS2/3プロテアーゼおよび配列内リボソーム進入部位(IRES)から選択される標的を阻害する薬剤ならびに他のウイルス標的、例えば、限定はされないが、NS5Aタンパク質およびNS4Bタンパク質の機能を妨害する薬剤が挙げられるが、それらに限定されない。
患者が、C型肝炎ウイルスおよび1つ以上の他のウイルス、例えば、限定はされないが、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、肝炎Aウイルス(HAV)およびB型肝炎ウイルス(HBV)に同時感染し得ることが、起こり得る。よって、本発明による化合物をHIV阻害剤、HAV阻害剤およびHBV阻害剤の少なくとも1つと共に同時投与することにより、そのような同時感染を治療する併用療法もまた企図される。
定義
この発明を説明するために使用される様々な用語の定義が以下に列挙される。これらの定義は、この明細書および特許請求の範囲を通して、特定の場合において別に制限されない限り、個々に、またはより大きな群の一部として、使用される時に、それらの用語に適用される。
「アリール」という用語は、本明細書では、単環または多環式炭素環系を示し、限定はされないが、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル、イデニルが挙げられる。
「ヘテロアリール」という用語は、本明細書では、S、OおよびNから選択される1つ以上の環原子を有し;ならびに残りの環原子は炭素である単環または多環式芳香族ラジカルを示し、ここで環内に含まれる任意のNまたはSは任意で酸化され得る。ヘテロアリールとしては、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、チオフェニル、フラニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、キノキサリニルが挙げられるが、これらに限定されない。
発明によれば、本明細書で記載されるアリール、置換アリール、ヘテロアリールおよび置換ヘテロアリールのいずれも、任意の芳香族基とすることができる。芳香族基は、置換または非置換とすることができる。
「C−Cアルキル」または「C−C12アルキル」という用語は、本明細書では、それぞれ、1〜8、または1〜12個の炭素原子を含む飽和、直鎖または分枝鎖炭化水素ラジカルを示す。C−Cアルキルラジカルの例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、ヘプチルおよびオクチルラジカルが挙げられるが、それらに限定されず;ならびにC−C12アルキルラジカルの例としては、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシルラジカルが挙げられるが、それらに限定されない。
「C−Cアルケニル」という用語は、本明細書では、2〜8個の炭素原子を含み、単一水素原子の除去による少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する直鎖または分枝鎖炭化水素ラジカルを示す。アルケニル基としては、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、1−メチル−2−ブテン−1−イル、ヘプテニル、オクテニル、などが挙げられるが、それらに限定されない。
「C−Cアルキニル」という用語は、本明細書では、2〜8個の炭素原子を含み、単一水素原子の除去による少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する直鎖または分枝鎖炭化水素ラジカルを示す。代表的なアルキニル基としては、例えば、エチニル、1−プロピニル、1−ブチニル、ヘプチニル、オクチニル、などが挙げられるが、それらに限定されない。
「C−C−シクロアルキル」または「C−C12−シクロアルキル」という用語は、本明細書では、単環式または多環式飽和炭素環化合物を示す。C−C−シクロアルキルの例としては、限定はされないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンチルおよびシクロオクチルが挙げられ;ならびにC−C12−シクロアルキルの例としては、限定はされないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、およびビシクロ[2.2.2]オクチルが挙げられる。
「C−Cシクロアルケニル」または「C−C12シクロアルケニル」という用語は、本明細書では、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する単環式または多環式炭素環化合物を示す。C−Cシクロアルケニルの例としては、限定はされないが、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、などが挙げられ;ならびにC−C12シクロアルケニルの例としては、限定はされないが、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、などが挙げられる。
本明細書で記載される任意のアルキル、アルケニル、アルキニルおよびシクロアルキル部分はまた、脂肪族基、脂環式基または複素環基とすることができることが理解される。「脂肪族」基は、炭素原子、水素原子、ハロゲン原子、酸素、窒素または他の原子の任意の組み合わせを含み、任意で、1つ以上の不飽和単位、例えば、二重および/または三重結合を含み得る非芳香族部分である。脂肪族基は直鎖、分枝または環状であってもよく、好ましくは約1〜約24個の炭素原子、より典型的には約1〜約12個の炭素原子を含む。脂肪族炭化水素基に加えて、脂肪族基は、例えば、ポリアルコキシアルキル、例としてポリアルキレングリコール、ポリアミン、およびポリイミンなどを含む。そのような脂肪族基はさらに置換され得る。
「脂環式」という用語は、本明細書では、単一水素原子の除去による、単環式または二環式飽和炭素環化合物由来の一価基を示す。例としては、限定はされないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、およびビシクロ[2.2.2]オクチルが挙げられる。そのような脂環式基はさらに置換され得る。
「複素環式」または「ヘテロシクロアルキル」という用語は同じ意味で使用することができ、非芳香環または二または三環状基縮合系を示し、ここで、(i)各環系は独立して、酸素、硫黄および窒素から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含み、(ii)各環系は飽和もしくは不飽和とすることができ、(iii)窒素および硫黄ヘテロ原子は任意で酸化されてもよく、(iv)窒素ヘテロ原子は任意で四級化されてもよく、(v)上記環のいずれかが芳香環に縮合されてもよく、ならびに(vi)残りの環原子は炭素原子であり、任意でオキソ置換され得る。代表的な複素環基としては、1,3−ジオキソラン、ピロリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサゾリジニル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、キノキサリニル、ピリダジノニル、およびテトラヒドロフリルが挙げられるが、それらに限定されない。そのような複素環基はさらに置換され得る。
「置換」という用語は、その上の1つ、2つ、もしくは3つまたはそれ以上の水素原子の、限定はされないが、下記を含む置換基による独立した置き換えによる置換を示す:−F、−Cl、−Br、−I、−OH、保護ヒドロキシ、−NO、−CN、−N、−NH、保護アミノ、オキソ、チオキソ、−NH−C−C12−アルキル、−NH−C−C−アルケニル、−NH−C−C−アルキニル、−NH−C−C12−シクロアルキル、−NH−アリール、−NH−ヘテロアリール、−NH−ヘテロシクロアルキル、−ジアルキルアミノ、−ジアリールアミノ、−ジヘテロアリールアミノ、−O−C−C12−アルキル、−O−C−C−アルケニル、−O−C−C−アルキニル、−O−C−C12−シクロアルキル、−O−アリール、−O−ヘテロアリール、−O−ヘテロシクロアルキル、−C(O)−C−C12−アルキル、−C(O)−C−C−アルケニル、−C(O)−C−C−アルキニル、−C(O)−C−C12−シクロアルキル、−C(O)−アリール、−C(O)−ヘテロアリール、−C(O)−ヘテロシクロアルキル、−CONH、−CONH−C−C12−アルキル、−CONH−C−C−アルケニル、−CONH−C−C−アルキニル、−CONH−C−C12−シクロアルキル、−CONH−アリール、−CONH−ヘテロアリール、−CONH−ヘテロシクロアルキル、−OCO−C−C12−アルキル、−OCO−C−C−アルケニル、−OCO−C−C−アルキニル、−OCO−C−C12−シクロアルキル、−OCO−アリール、−OCO−ヘテロアリール、−OCO−ヘテロシクロアルキル、−OCONH、−OCONH−C−C12−アルキル、−OCONH−C−C−アルケニル、−OCONH−C−C−アルキニル、−OCONH−C−C12−シクロアルキル、−OCONH−アリール、−OCONH−ヘテロアリール、−OCONH−ヘテロシクロアルキル、−NHC(O)−C−C12−アルキル、−NHC(O)−C−C−アルケニル、−NHC(O)−C−C−アルキニル、−NHC(O)−C−C12−シクロアルキル、−NHC(O)−アリール、−NHC(O)−ヘテロアリール、−NHC(O)−ヘテロシクロアルキル、−NHCO−C−C12−アルキル、−NHCO−C−C−アルケニル、−NHCO−C−C−アルキニル、−NHCO−C−C12−シクロアルキル、−NHCO−アリール、−NHCO−ヘテロアリール、−NHCO−ヘテロシクロアルキル、−NHC(O)NH、−NHC(O)NH−C−C12−アルキル、−NHC(O)NH−C−C−アルケニル、−NHC(O)NH−C−C−アルキニル、−NHC(O)NH−C−C12−シクロアルキル、−NHC(O)NH−アリール、−NHC(O)NH−ヘテロアリール、−NHC(O)NH−ヘテロシクロアルキル、NHC(S)NH、−NHC(S)NH−C−C12−アルキル、−NHC(S)NH−C−C−アルケニル、−NHC(S)NH−C−C−アルキニル、−NHC(S)NH−C−C12−シクロアルキル、−NHC(S)NH−アリール、−NHC(S)NH−ヘテロアリール、−NHC(S)NH−ヘテロシクロアルキル、−NHC(NH)NH、−NHC(NH)NH−C−C12−アルキル、−NHC(NH)NH−C−C−アルケニル、−NHC(NH)NH−C−C−アルキニル、−NHC(NH)NH−C−C12−シクロアルキル、−NHC(NH)NH−アリール、−NHC(NH)NH−ヘテロアリール、−NHC(NH)NH−ヘテロシクロアルキル、−NHC(NH)−C−C12−アルキル、−NHC(NH)−C−C−アルケニル、−NHC(NH)−C−C−アルキニル、−NHC(NH)−C−C12−シクロアルキル、−NHC(NH)−アリール、−NHC(NH)−ヘテロアリール、−NHC(NH)−ヘテロシクロアルキル、−C(NH)NH−C−C12−アルキル、−C(NH)NH−C−C−アルケニル、−C(NH)NH−C−C−アルキニル、−C(NH)NH−C−C12−シクロアルキル、−C(NH)NH−アリール、−C(NH)NH−ヘテロアリール、−C(NH)NH−ヘテロシクロアルキル、−S(O)−C−C12−アルキル、−S(O)−C−C−アルケニル、−S(O)−C−C−アルキニル、−S(O)−C−C12−シクロアルキル、−S(O)−アリール、−S(O)−ヘテロアリール、−S(O)−ヘテロシクロアルキル−SONH、−SONH−C−C12−アルキル、−SONH−C−C−アルケニル、−SONH−C−C−アルキニル、−SONH−C−C12−シクロアルキル、−SONH−アリール、−SONH−ヘテロアリール、−SONH−ヘテロシクロアルキル、−NHSO−C−C12−アルキル、−NHSO−C−C−アルケニル、−NHSO−C−C−アルキニル、−NHSO−C−C12−シクロアルキル、−NHSO−アリール、−NHSO−ヘテロアリール、−NHSO−ヘテロシクロアルキル、−CHNH、−CHSOCH、−アリール、−アリールアルキル、−ヘテロアリール、−ヘテロアリールアルキル、−ヘテロシクロアルキル、−C−C12−シクロアルキル、ポリアルコキシアルキル、ポリアルコキシ、−メトキシメトキシ、−メトキシエトキシ、−SH、−S−C−C12−アルキル、−S−C−C−アルケニル、−S−C−C−アルキニル、−S−C−C12−シクロアルキル、−S−アリール、−S−ヘテロアリール、−S−ヘテロシクロアルキル、またはメチルチオメチル。アリール、ヘテロアリール、アルキル、などはさらに置換され得ることが理解される。
「ハロゲン」という用語は、本明細書では、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素から選択される原子を示す。
「ヒドロキシ活性化基」という用語は、本明細書では、ヒドロキシル基を活性化することが当技術分野で知られている不安定な化学部分を示し、そのため、それは合成手順中、例えば置換または脱離反応中に離脱するであろう。ヒドロキシル活性化基の例としては、限定はされないが、メシレート、トシレート、トリフレート、p−ニトロベンゾエート、ホスホネートなどが挙げられる。
「活性化ヒドロキシ」という用語は、本明細書では、以上で規定されるヒドロキシル活性化基で活性化されたヒドロキシ基を示し、例えば、メシレート、トシレート、トリフレート、p−ニトロベンゾエート、ホスホネート基が挙げられる。
「ヒドロキシ保護基」という用語は、本明細書では、合成手順中の望ましくない反応に対してヒドロキシル基を保護することが当技術分野で知られている不安定な化学部分を示す。前記合成手順(複数可)後、本明細書で記載されるヒドロキシ保護基は、選択的に除去され得る。当技術分野で知られているヒドロキシ保護基は一般に、T.H. Greene and P.G. M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 第3版, John Wiley & Sons, ニューヨーク(1999)において記載される。ヒドロキシル保護基の例としては、下記が挙げられる:ベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニル、4−ブロモベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、メトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2−(トリメチルシリル)エトキシカルボニル、2−フルフリルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、アセチル、ホルミル、クロロアセチル、トリフルオロアセチル、メトキシアセチル、フェノキシアセチル、ベンゾイル、メチル、t−ブチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−トリメチルシリルエチル、1,1−ジメチル−2−プロペニル、3−メチル−3−ブテニル、アリル、ベンジル、パラ−メトキシベンジルジフェニルメチル、トリフェニルメチル(トリチル)、テトラヒドロフリル、メトキシメチル、メチルチオメチル、ベンジルオキシメチル、2,2,2−トリクロロエトキシメチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、メタンスルホニル、パラ−トルエンスルホニル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、など。本発明のための好ましいヒドロキシル保護基はアセチル(Acまたは−C(O)CH)、ベンゾイル(Bzまたは−C(O)C)およびトリメチルシリル(TMSまたは−Si(CH)である。
「保護ヒドロキシ」という用語は、本明細書では、以上で規定されるヒドロキシ保護基、例えば、ベンゾイル、アセチル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、メトキシメチル基で保護されたヒドロキシ基を示す。
「ヒドロキシプロドラッグ基」という用語は、本明細書では、ヒドロキシ基をカバリングまたはマスキングすることにより、一時的に親薬物の物理化学的、よって生物学的特性を変化させることが当技術分野で知られている、プロモイエティ基を示す。前記合成手順(複数可)後、本明細書で記載されるヒドロキシプロドラッグ基は、インビボでヒドロキシ基に戻ることができなければならない。当技術分野で知られているヒドロキシプロドラッグ基は、一般にKenneth B. Sloan, Prodrugs, Topical and Ocular Drug Delivery, (Drugs and the Pharmaceutical Sciences; Volume 53), Marcel Dekker, Inc., ニューヨーク(1992)、Marcel Dekker、Inc.、ニューヨーク(1992)において記載される。
「アミノ保護基」という用語は、本明細書では、合成手順中の望ましくない反応に対してアミノ基を保護することが当技術分野で知られている、不安定な化学部分を示す。前記合成手順(複数可)後、本明細書で記載されるアミノ保護基は、選択的に除去され得る。当技術分野で知られているアミノ保護基は一般に、T.H. Greene and P.G. M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 第3版, John Wiley & Sons, ニューヨーク(1999)において記載される。アミノ保護基の例としては、t−ブトキシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、などが挙げられるが、それらに限定されない。
「脱離基」という用語は、置換反応、例えば求核性置換反応において別の官能基または原子により取って代わられ得る官能基または原子を意味する。例として、代表的な脱離基としては、クロロ、ブロモおよびヨード基;スルホン酸エステル基、例えばメシレート、トシレート、ブロシレート、ノシレートなど;ならびにアシルオキシ基、例えばアセトキシ、トリフルオロアセトキシなどが挙げられる。
「保護アミノ」という用語は、本明細書では、以上で規定されるアミノ保護基で保護されたアミノ基を示す。
「非プロトン溶媒」という用語は、本明細書では、プロトン活性に対し比較的不活性である、すなわち、プロトン−ドナーとして作用しない溶媒を示す。例としては下記が挙げられるが、それらに限定されない:炭化水素、例えばヘキサンおよびトルエン、例えば、ハロゲン化炭化水素、例えば、例として、塩化メチレン、塩化エチレン、クロロホルム、など、複素環式化合物、例えば、例として、テトラヒドロフランおよびN−メチルピロリジノン、およびエーテル、例えばジエチルエーテル、ビス−メトキシメチルエーテル。そのような化合物は当業者によく知られており、例えば、試薬の溶解度、試薬の反応性および好ましい温度範囲などの因子によって、個々の溶媒またはそれらの混合物が特定の化合物および反応条件に対して好ましい可能性があることが、当業者には明らかであろう。非プロトン溶媒のさらなる記載は、有機化学教科書または専門の論文、例えば:Organic Solvents Physical Properties and Methods of Purification, 第4版, John A. Riddick et al.編, Vol. II, in the Techniques of Chemistry Series, John Wiley & Sons, NY, 1986において見出され得る。
「プロトン性溶媒」という用語は、本明細書では、プロトンを提供する傾向のある溶媒、例えば、アルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、t−ブタノール、などを示す。そのような溶媒は当業者によく知られており、例えば、試薬の溶解度、試薬の反応性および好ましい温度範囲などの因子によって個々の溶媒またはそれらの混合物が特定の化合物および反応条件に対して好ましい可能性があることが、当業者には明らかであろう。プロトン供与溶媒のさらなる記載は有機化学教科書または専門の論文、例えば:Organic Solvents Physical Properties and Methods of Purification, 第4版., John A. Riddick et al. 編, Vol. II, in the Techniques of Chemistry Series, John Wiley & Sons, NY, 1986において見出され得る。
この発明により想定される置換基および変数の組み合わせは、安定な化合物の形成が得られるものだけである。「安定な」という用語は、本明細書では、製造を可能にするのに十分な安定性を有し、本明細書で詳述される目的(例えば、被験体への治療的または予防的投与)に有用であるのに十分な期間、化合物の完全性を維持する化合物を示す。
合成された化合物は、反応混合物から分離することができ、カラムクロマトグラフィー、高圧液体クロマトグラフィー、再結晶などの方法によりさらに精製することができる。当業者であれば認識できるように、本明細書の式の化合物を合成するさらなる方法は当業者には明らかであろう。加えて、様々な合成工程は、所望の化合物を提供するために他の順序または順番で実施することができる。本明細書で記載される化合物を合成する際に有用な合成化学変換および保護基方法(保護および脱保護)は当技術分野で知られており、例えば、下記などに記載されているものが挙げられる:R. Larock, Comprehensive Organic Transformations, 第2版 Wiley−VCH (1999); T.W. Greene and P.G.M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 第3版, John Wiley and Sons (1999); L. Fieser and M. Fieser, Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis, John Wiley and Sons (1994);およびL. Paquette版, Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis, John Wiley and Sons (1995)、およびその後続版。
「被験体」という用語は、本明細書では、動物を示す。好ましくは、動物は哺乳類である。より好ましくは、哺乳類はヒトである。被験体はまた、例えば、イヌ、ネコ、ウマ、雌ウシ、ブタ、モルモット、魚、鳥などを示す。
この発明の化合物は、選択的生物学的特性を増強するために適切な官能性を付加することにより修飾することができる。そのような修飾は当技術分野で知られており、ある一定の生物系(例えば、血液、リンパ系、中枢神経系)中への生物学的侵入を増加させ、経口利用能を増加させ、溶解度を増加させ、注射による投与を可能にし、代謝を変化させ、排泄速度を変化させるものを含み得る。
本明細書で記載される化合物は1つ以上の不斉中心を含み、よって、鏡像異性体、ジアステレオマー、および、絶対立体化学の観点から、(R)−または(S)−として、あるいはアミノ酸では(D)−または(L)−として規定され得る他の立体異性体型が生じる。本発明は、全てのそのような可能な異性体、ならびにそれらのラセミ形態および光学的に純粋な形態を含むことが意味される。光学異性体はそれらの個々の光学的に活性な前駆体から、以上で記載される手順により、またはラセミ混合物を分割することにより調製され得る。分割は分割剤の存在下、クロマトグラフィーにより、または反復結晶化により、または当業者に知られているこれらの技術のいくつかの組み合わせにより、実施することができる。分割に関するさらなる詳細は、Jacques, et al., Enantiomers, Racemates, and Resolutions (John Wiley & Sons, 1981)において見出すことができる。本明細書で記載される化合物がオレフィン性二重結合、他の不飽和、または幾何学的非対称の他の中心を含む場合、特に指定がない限り、化合物はEおよびZ幾何異性体またはcis−およびtrans−異性体の両方を含むことが意図される。同様に、全ての互変異性形態もまた、含まれることが意図される。互変異性体は環状または非環状であり得る。本明細書で現れる任意の炭素−炭素二重結合の配置は便宜上選択されたものにすぎず、本文でそのように述べられない限り特定の配置を指定することは意図されず;よって、transとして本明細書で恣意的に表現された炭素−炭素二重結合または炭素−ヘテロ原子二重結合は、cis、trans、またはこれら2つの任意の割合の混合物であり得る。
本明細書では、「薬学的に許容される塩」という用語は、健全な医学的判断の範囲内で、ヒトおよび下等動物の組織と接触させて使用するのに好適で、過度の毒性、刺激作用、アレルギー応答などがなく、合理的な利益/リスク比に見合っているそれらの塩を示す。薬学的に許容される塩は当技術分野でよく知られている。例えば、S. M. Bergeらは、J. Pharmaceutical Sciences, 66: 1−19 (1977)において、詳細に薬学的に許容される塩を記載している。塩は発明の化合物の最終単離および精製中にインサイチューで、または遊離塩基官能基を好適な有機酸と反応させることにより別々に調製することができる。薬学的に許容される塩の例としては、無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸または有機酸、例えば酢酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸またはマロン酸と共に、あるいは当技術分野において使用される他の方法、例えばイオン交換を使用することにより形成されたアミノ基の塩である無毒性酸付加塩が挙げられるが、それらに限定されない。他の薬学的に許容される塩としては、下記が挙げられるが、それらに限定されない:アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、カンファスルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩、など。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、などが挙げられる。さらなる薬学的に許容される塩としては、適切な場合、対イオン、例えばハロゲン化物、水酸化物、カルボキシレート、硫酸、リン酸、硝酸、1〜6個の炭素原子を有するアルキル、スルホン酸およびアリールスルホン酸を用いて形成された無毒性アンモニウム、四級アンモニウム、およびアミンカチオンが挙げられる。
本明細書では、「薬学的に許容されるエステル」という用語は、インビボで加水分解するエステルを示し、人体内で容易に分解し、親化合物またはその塩を放出するものが含まれる。好適なエステル基としては、例えば、薬学的に許容される脂肪族カルボン酸、特にアルカン酸、アルケン酸、シクロアルカン酸およびアルカン二酸に由来するものが挙げられ、ここで、各アルキルまたはアルケニル部分は便宜的に6以下の炭素原子を有する。特定のエステルの例としては、ホルマート、アセテート、プロピオネート、ブチラート、アクリレートおよびエチルスクシネートが挙げられるが、それらに限定されない。
「薬学的に許容されるプロドラッグ」という用語は、本明細書では、健全な医学的判断の範囲内で、ヒトおよび下等動物の組織と接触させて使用するのに好適であり、過度の毒性、刺激作用、アレルギー応答、などがあり、合理的な利益/リスク比に見合っており、それらの使用目的に有効であり、ならびに、可能であれば、本発明の化合物の双性イオン形態である、本発明の化合物のそれらのプロドラッグを示す。「プロドラッグ」は、本明細書では、インビボで、代謝手段により(例えば加水分解により)発明の化合物に変換可能である化合物を意味する。様々な形態のプロドラッグが当技術分野で知られており、例えば、下記において記載される:Bundgaard, (編), Design of Prodrugs, Elsevier (1985); Widder, et al. (編), Methods in Enzymology, vol. 4, Academic Press (1985); Krogsgaard−Larsen, et al., (編). “Design and Application of Prodrugs, Textbook of Drug Design and Development, Chapter 5, 113−191 (1991); Bundgaard, et al., Journal of Drug Deliver Reviews, 8:1−38(1992); Bundgaard, J. of Pharmaceutical Sciences, 77:285 以下参照(1988); Higuchi and Stella (編) Prodrugs as Novel Drug Delivery Systems, American Chemical Society (1975);ならびにBernard Testa & Joachim Mayer, “Hydrolysis In Drug And Prodrug Metabolism: Chemistry, Biochemistry And Enzymology,” John Wiley and Sons, Ltd. (2002)。
本発明はまた、式(I)の化合物の溶媒和物、例えば水和物に関する。
この発明はまた、発明の化合物の薬学的に許容されるプロドラッグを含む医薬組成物、ならびに発明の化合物の薬学的に許容されるプロドラッグを投与することによりウイルス感染を治療する方法を包含する。例えば、遊離アミノ、アミド、ヒドロキシまたはカルボン酸基を有する発明の化合物はプロドラッグに変換させることができる。プロドラッグは、アミノ酸残基、または2つ以上(例えば、2、3または4)のアミノ酸残基のポリペプチド鎖が共有結合により、アミドまたはエステル結合を介して、発明の化合物の遊離アミノ、ヒドロキシまたはカルボン酸基に結合された化合物を含む。アミノ酸残基としては、3つの文字記号により一般に指定された20の天然起源のアミノ酸が挙げられるが、それらに限定されず、また、4−ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジン、デモシン(demosine)、イソデモシン(demosine)、3−メチルヒスチジン、ノルバリン、β−アラニン、γ−アミノ酪酸、シトルリン、ホモシステイン、ホモセリン、オルニチンおよびメチオニンスルホンも含む。追加の型のプロドラッグもまた包含される。例えば、遊離カルボキシル基は、アミドまたはアルキルエステルとして誘導体化させることができる。遊離ヒドロキシ基は、Advanced Drug Delivery Reviews, 1996, 19, 115において概説されるように、限定はされないが、ヘミスクシネート、リン酸エステル、ジメチルアミノアセテート、およびホスホリルオキシメチルオキシカルボニルを含む基を用いて誘導体化され得る。ヒドロキシおよびアミノ基のカルバメートプロドラッグもまた、ヒドロキシ基の炭酸プロドラッグ、スルホン酸エステルおよび硫酸エステルのように含まれる。アシル基は、任意で、限定はされないが、エーテル、アミンおよびカルボン酸官能基を含む基で置換されたアルキルエステルであり得る、またはアシル基は以上で記載されるアミノ酸エステルである、(アシルオキシ)メチルおよび(アシルオキシ)エチルエーテルとしての、ヒドロキシ基の誘導体化もまた包含される。この型のプロドラッグはJ. Med. Chem. 1996, 39, 10に記載される。遊離アミンはまた、アミド、スルホンアミドまたはホスホンアミドとして誘導体化させることができる。これらのプロドラッグ部分は全て、限定はされないが、エーテル、アミンおよびカルボン酸官能性を含む基を組み込むことができる。
医薬組成物
本発明の医薬組成物は、1つ以上の薬学的に許容される担体または賦形剤と共に製剤化される、治療的有効量の本発明の化合物を含む。
本明細書では、「薬学的に許容される担体または賦形剤」という用語は、任意の型の、無毒性、不活性固体、半固体または液体フィラー、希釈剤、カプセル化材料または製剤補助物を意味する。薬学的に許容される担体として機能することができる材料のいくつかの例は下記であり:糖、例えばラクトース、グルコースおよびスクロース;デンプン、例えばコーンスターチおよびジャガイモデンプン;セルロースおよびその誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロース;トラガント末;麦芽;ゼラチン;タルク;賦形剤、例えばカカオバターおよび坐薬ワックス;油、例えばピーナッツ油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油および大豆油;グリコール、例えばプロピレングリコール;エステル、例えばオレイン酸エチルおよびラウリン酸エチル;寒天;緩衝剤、例えば水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウム;アルギン酸;発熱物質を含まない水;等張食塩水;リンゲル液;エチルアルコール、およびリン酸緩衝溶液、ならびに他の無毒性適合性潤滑剤、例えばラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウム、ならびに着色剤、放出剤、コーティング剤、甘味、香味および芳香剤、保存剤および抗酸化剤もまた、調合者の判断により、組成物中に存在することができる。
この発明の医薬組成物は、経口的に、非経口的に、吸入スプレによりー、局所的に、直腸に、経鼻的に、頬側に、経膣的にまたは埋設されたリザーバを介して、好ましくは経口投与または注射による投与により、投与され得る。この発明の医薬組成物は、任意の従来の無毒性の薬学的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクルを含み得る。場合によっては、製剤のpHは、薬学的に許容される酸、塩基または緩衝剤により調整され、製剤化された化合物またはその送達形態の安定性が増強され得る。非経口という用語は、本明細書では、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、動脈内、滑液嚢内、胸骨内、くも膜下腔内、病巣内および頭蓋内注射または注入技術を含む。
経口投与のための液体剤形は薬学的に許容されるエマルジョン、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップおよびエリキシル剤を含む。活性化合物に加えて、液体剤形は当技術分野で一般に使用される不活性希釈剤、例えば、例として、水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実、落花生、トウモロコシ、胚芽、オリーブ、ヒマシ、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、およびそれらの混合物を含み得る。不活性希釈剤の他に、経口組成物はまた、アジュバント、例えば湿潤剤、乳化および懸濁剤、甘味、香味、および芳香剤を含むことができる。
注射用調製物、例えば、無菌の注射用水性または油性懸濁液は公知の技術により好適な分散または湿潤剤および懸濁剤を使用して製剤化され得る。無菌の注射用調製物はまた、無毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の無菌の注射用溶液、懸濁液またはエマルジョン、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液であってもよい。使用され得る許容されるビヒクルおよび溶媒の中には水、リンゲル液、U.S.P.および等張塩化ナトリウム溶液がある。加えて、無菌の、固定油が従来、溶媒または懸濁媒質として使用される。このために、合成モノまたはジグリセリドを含む任意の無刺激性固定油が使用され得る。加えて、脂肪酸、例えばオレイン酸が注射剤の調製において使用される。
注射用製剤は、例えば、細菌保持フィルタを通す濾過により、または滅菌剤を、滅菌水または他の無菌の注射用媒質に使用前に溶解または分散させることができる無菌の固体組成物の形態で組み込むことにより滅菌することができる。
薬物の効果を引き延ばすために、皮下または筋肉内注射からの薬物の吸収を遅くすることがしばしば望ましい。これは、水溶性が不十分な結晶またはアモルファス材料の液体懸濁液を使用することにより達成され得る。よって、薬物の吸収速度は、その溶解速度に依存し、これは、ひいては、結晶サイズおよび結晶形に依存し得る。あるいは、非経口的に投与された薬物形態の遅延された吸収は、薬物を油ビヒクル中に溶解または懸濁させることにより達成される。注射用デポー形態は、生分解性ポリマ、例えばポリ乳酸−ポリグリコライド中で薬物のマイクロカプセルマトリクスを形成させることにより製造される。薬物対ポリマの比および使用される特定のポリマの性質によって、薬物放出速度は制御することができる。他の生分解性ポリマの例としては、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)が挙げられる。デポー注射用製剤はまた、薬物を、体組織と適合性があるリポソームまたはマイクロエマルジョン中に封入することにより調製される。
直腸または腟内投与のための組成物は好ましくは坐薬であり、これは、この発明の化合物を好適な非刺激性賦形剤または担体、例えばカカオバター、ポリエチレングリコールまたは坐薬ワックス(周囲温度では固体であるが体温では液体となる)と混合することにより調製することができ、よって、直腸または膣腔内で融解し、活性化合物が放出される。
経口投与のための固体剤形は、カプセル、錠剤、丸薬、粉末、および顆粒を含む。そのような固体剤形では、活性化合物は少なくとも1つの不活性な、薬学的に許容される賦形剤または担体、例えばクエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムおよび/または:a)フィラーまたは増量剤、例えばデンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸、b)バインダ、例えば、例として、カルボキシメチルセルロース、アルギナート、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロース、およびアラビアゴム、c)保水剤、例えばグリセロール、d)崩壊剤、例えば寒天−寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモまたはタピオカデンプン、アルギン酸、ある一定のケイ酸塩、および炭酸ナトリウム、e)溶解遅延剤、例えばパラフィン、f)吸収促進剤、例えば四級アンモニウム化合物、g)湿潤剤、例えば、例として、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロール、h)吸収剤、例えばカオリンおよびベントナイト粘土、ならびにi)潤滑剤、例えばタルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびそれらの混合物と混合される。カプセル、錠剤および丸薬の場合、剤形はまた、緩衝剤を含み得る。
同様の型の固体組成物もまた、ラクトースまたは乳糖などの賦形剤ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどを使用するソフトおよびハード充填ゼラチンカプセルにおいて、フィラーとして使用され得る。
錠剤、糖衣錠、カプセル、丸薬、および顆粒の固体剤形はコーティングおよびシェル、例えば腸溶コーティングおよび医薬製剤化技術分野においてよく知られた他のコーティングを用いて調製することができる。それらは任意で不透明剤を含むことができ、活性成分(複数可)のみを、または優先的に、腸管のある一定の部分で、任意で、遅延様式で放出する組成物とすることができる。使用することができる包埋組成物の例としては、ポリマ物質およびワックスが挙げられる。
この発明の化合物の局所または経皮投与のための剤形は軟膏剤、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、粉末、溶液、噴霧剤、吸入薬またはパッチを含む。活性成分は、無菌条件下で、薬学的に許容される担体および任意の必要とされる保存剤または緩衝剤と、要求に応じ、混合される。眼科製剤、点耳薬、眼軟膏剤、粉末および溶液もまた、この発明の範囲内にあるものとして企図される。
軟膏剤、ペースト、クリームおよびゲルは、この発明の活性化合物に加えて、賦形剤、例えば動物および植物性脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルクおよび酸化亜鉛、またはそれらの混合物を含み得る。
粉末および噴霧剤は、この発明の化合物に加えて、賦形剤、例えばラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウムおよびポリアミド粉末、またはこれらの物質の混合物を含むことができる。噴霧剤はさらに、通常の噴射剤、例えばクロロフルオロ炭化水素を含むことができる。
経皮パッチは化合物の身体への制御された送達を提供するという追加の利点を有する。そのような剤形は、化合物を適正な媒質中に溶解または分配することにより製造することができる。皮膚を横切る化合物の流束を増加させるために、吸収増強剤もまた使用することができる。速度は律速膜を提供することにより、または化合物をポリママトリクスまたはゲル中に分散させることにより制御することができる。
肺送達では、発明の治療組成物は製剤化され、患者に固体または液体微粒子形態で、直接投与、例えば、呼吸器系中への吸入により投与される。本発明を実施するために調製された活性化合物の固体または液体微粒子形態は、呼吸サイズの粒子を含み:すなわち、吸入すると、口および喉頭を通過し、気管支および肺の肺胞中に入るのに十分小さなサイズの粒子である。エアロゾル化された治療薬、特にエアロゾル化された抗生物質の送達は当技術分野で知られている(例えば、VanDevanterらへの米国特許第5,767,068号、Smithらへの米国特許第5,508,269号、およびMontgomeryによるWO98/43650号を参照されたい、これらは全て参照により本明細書に組み込まれる)。抗生物質の肺送達の記載はまた、米国特許第6,014,969号(参照により本明細書に組み込まれる)において見出される。
本発明の治療方法によれば、ウイルス感染、病状は、患者、例えばヒトまたは別の動物において、患者に、所望の結果を達成するのに必要とされる量および時間で、治療的有効量の発明の化合物を投与することにより、治療または防止される。
発明の化合物の「治療的有効量」は、治療される被験体に、任意の医学的処置に適用可能な合理的な利益/リスク比で治療効果を与える化合物の量を意味する。治療効果は客観的(すなわち、いくつかの試験またはマーカーにより測定可能)または主観的(すなわち、被験体が効果の指標または感じを与える)であり得る。以上で記載される化合物の有効量は、約0.1mg/Kg〜約500mg/Kg、好ましくは約1〜約50mg/Kgの範囲とすることができる。有効な用量はまた、投与経路、ならびに他の薬剤との同時使用の可能性によって変動するであろう。しかしながら、本発明の化合物および組成物の総一日使用量は、主治医により、健全な医学的判断の範囲内で決定されるであろうことが理解されるであろう。任意の特定の患者のための具体的な治療的に有効な用量レベルは、様々な因子に依存し、治療される障害および障害の重症度;使用される特定の化合物の活性;使用される特定の組成物;患者の年齢、体重、全体的な健康、性別および食事;使用される特定の化合物の投与時間、投与経路、および排泄速度;治療期間;使用される特定の化合物と組み合わせて、または同時に使用される薬物;ならびに医学技術分野でよく知られた同様の因子。
単一または分割用量でヒトまたは他の動物に投与される、この発明の化合物の総1日用量は、例えば、0.01〜50mg/kg体重またはそれ以上、通常0.1〜25mg/kg体重の量とすることができる。単一用量組成物は、1日用量を構成するためにそのような量またはその約数を含み得る。一般に、本発明による治療レジメンは、そのような治療の必要な患者への約10mg〜約1000mgのこの発明の化合物(複数可)/日の、単回または複数回投与での投与を含む。
本明細書で記載される式の化合物は、例えば、注射により、静脈内、動脈内、真皮下、腹腔内、筋肉内、または皮下に;または経口的に、頬側に、経鼻的に、経粘膜的に、局所的に、眼科調製物において、または吸入により、約0.1〜約500mg/kgの体重の範囲の投与量、あるいは1mg〜1000mg/投与の投与量を用いて、4〜120時間毎に、または特定の薬物の要求により、投与することができる。本明細書における方法は、有効量の化合物または化合物組成物の投与を企図し、所望のまたは表明された結果が達成される。典型的には、この発明の医薬組成物は約1〜約6回/日、あるいは、持続注入として投与されるであろう。そのような投与は長期または救急治療として使用することができる。単一剤形を生成させるために薬学的に賦形剤または担体と組み合わせることができる活性成分の量は、治療される宿主および特定の投与方法によって変動するであろう。典型的な調製物は、約5%〜約95%の活性化合物(w/w)を含むであろう。あるいは、そのような調製物は約20%〜約80%の活性化合物を含み得る。
以上で列挙されるものよりも低いまたは高い用量が必要とされ得る。任意の特定の患者のための特定の投与量および治療レジメンは、様々な因子に依存し、使用される特定の化合物の活性、年齢、体重、全体的な健康状態、性別、食事、投与時間、排泄速度、合剤、疾患、病状または症状の重症度および経過、患者の疾患、病状または症状に対する素質、および治療する医師の判断が挙げられる。
患者の病状が改善すると、維持用量の、この発明の化合物、組成物または組み合わせが、必要に応じて、投与され得る。その後、投与量もしくは投与頻度、または両方は、症状の関数として、症状が所望のレベルまで軽減された時に、改善された病状が保持されるレベルまで低減され得る。しかしながら、患者は任意の疾患症状の再発で長期的に断続的な治療を必要とする可能性がある。
この発明の組成物が本明細書で記載される発明の化合物および1つ以上の追加の治療または予防薬の組み合わせを含む場合、化合物および追加の薬剤はどちらも、単独療法レジメンで通常投与される投与量の約1〜100%、より好ましくは約5〜95%の投与量レベルで存在しなければならない。追加の薬剤は、複数投与レジメンの一部として、この発明の化合物とは別々に投与され得る。あるいは、それらの薬剤は、この発明の化合物と単一組成物中で一緒に混合された、単一剤形の一部であってもよい。
前記「追加の治療または予防薬」としては、免疫療法薬(例えば、インターフェロン)、治療ワクチン、抗線維化剤、抗炎症薬、例えばコルチコステロイドまたはNSAID、気管支拡張薬、例えばβ−2アドレナリン作動薬およびキサンチン(例えばテオフィリン)、粘液溶解薬、抗ムスカリン薬、抗ロイコトリエン薬、細胞接着の阻害剤(例えばICAMアンタゴニスト)、抗酸化剤(例えば、N−アセチルシステイン)、サイトカインアゴニスト、サイトカインアンタゴニスト、肺サーファクタントおよび/または抗菌および抗ウイルス薬(例えば、リバビリンおよびアマンタジン(amantidine))が挙げられるが、それらに限定されない。本発明による組成物はまた、遺伝子置換療法と組み合わせて使用され得る。
別に規定されない限り、本明細書で使用される技術および科学用語は全て、当業者に通常知られている意味と一致する。刊行物、特許、公開特許出願、および本明細書で言及される他の参考文献は全て、これによりその全体が参照により組み込まれる。
略語
スキームの説明および以下の実施例において使用され得る略語は以下である:
Ac、アセチルに対する;
BocO、ジ−tert−ブチル−ジカーボネートに対する;
Boc、t−ブトキシカルボニルに対する;
Bz、ベンゾイルに対する;
Bn、ベンジルに対する;
BocNHOH、tert−ブチルN−ヒドロキシカルバメートに対する;
t−BuOK、カリウムtert−ブトキシドに対する;
BOP、(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェートに対する;
ブライン、塩化ナトリウム水溶液に対する;
CDI、カルボニルジイミダゾールに対する;
CHCl、ジクロロメタンに対する;
CH、メチルに対する;
CHCN、アセトニトリルに対する;
CsCO、炭酸セシウムに対する;
dba、ジベンジリデンアセトンに対する;
dppb、ジフェニルホスフィノブタンに対する;
dppe、ジフェニルホスフィノエタンに対する;
DBU、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エンに対する;
DCC、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミドに対する;
DEAD、ジエチルアゾジカルボキシレートに対する;
DIAD、ジイソプロピルアゾジカルボキシレートに対する;
DIPEAまたは(i−Pr)EtN、N,N,−ジイソプロピルエチルアミンに対する;
デス・マーチン・ペルヨージナン、1,1,1−トリス(アセチルオキシ)−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンズヨードキソール−3−(1H)−オンに対する;
DMAP、4−ジメチルアミノピリジンに対する;
DME、1,2−ジメトキシエタンに対する;
DMF、N,N−ジメチルホルムアミドに対する;
DMSO、ジメチルスルホキシドに対する;
DPPA、ジフェニルホスホリルアジドに対する;
EDC、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミドに対する;
EDC HCl、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩に対する;
EtOAc、酢酸エチルに対する;
EtOH、エタノールに対する;
EtO、ジエチルエーテルに対する;
HATU、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’,−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートに対する;
HCl、塩化水素に対する;
HOBT、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールに対する;
CO、炭酸カリウムに対する;
MeOH、メタノールに対する;
Ms、メシルまたは−SO−CHに対する;
MsO、メタンスルホン酸無水物またはメシル−無水物に対する;
NaHCO、重炭酸ナトリウムまたは炭酸水素ナトリウムに対する;
NaCO、炭酸ナトリウムに対する;
NaOH、水酸化ナトリウムに対する;
NaSO、硫酸ナトリウムに対する;
NaHSO、重亜硫酸ナトリウムまたは亜硫酸水素ナトリウムに対する;
Na、チオ硫酸ナトリウムに対する;
NHNH、ヒドラジンに対する;
NHHCO、重炭酸アンモニウムに対する;
NHCl、塩化アンモニウムに対する;
NMMO、N−メチルモルホリンN−オキシドに対する;
NaIO、過ヨウ素酸ナトリウムに対する;
OH、ヒドロキシに対する;
OsO、四酸化オスミウムに対する;
TEAまたはEtN、トリエチルアミンに対する;
TFA、トリフルオロ酢酸に対する;
THF、テトラヒドロフランに対する;
TPPまたはPPh、トリフェニルホスフィンに対する;
Ts、トシルまたは−SO−CCHに対する;
TsO、トリルスルホン酸無水物またはトシル−無水物に対する;
TsOH、p−トリルスルホン酸に対する;
Pd、パラジウムに対する;
Ph、フェニルに対する;
Pd(dba)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)に対する;
Pd(PPh、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)に対する;
TBS、tert−ブチルジメチルシリルに対する;または
TMS、トリメチルシリルに対する;
TMSCl、トリメチルシリルクロリドに対する;
CsA、シクロスポリンAに対する。
合成方法
発明の化合物およびプロセスは、発明の化合物が調製され得る方法を示す下記合成スキームと関連させると、よりよく理解されるであろう。
本発明の新規シクロスポリン類似体は、シクロスポリンAから誘導される。スキーム1で示されるように、式(1−1)の化合物は、WO2010/088573号で記載される手順によりシクロスポリンの位置3および4の2つのアミノ酸の置き換えにより調製されたものであり、式(1−2)の化合物に、オレフィン交差メタセシス反応により変換された。
Figure 2016538317
はAであり、ここで、Aは前に規定された通りである。式(1−2)の化合物の二重結合は接触水素化または他の還元条件により飽和され、式(1−3)の化合物が得られた。
Figure 2016538317
はAであり、ここで、Aは前に規定された通りである。
CM反応に関する多くの報告および文献が報告されている;すなわち、Chatterjee, A. K.; Choi, T−L,; Sanders, D. P.; Grubbs, R. H. , J. Am. Chem. Soc.,2003, 125, 11360; Scholl, S; Ding, S.; Lee, C. W.; Grubbs, R. H., Org. Lett. 1999, 1, 953; Hoveyda, A. H.; Zhugralin, A. R., Nature, 2007, 450, 243。交差メタセシス反応で使用される触媒は、例えば限定はされないが、Grubbs触媒第1および第2世代、Hoveyda−Grubbs触媒第1および第2世代、Zhan−1A、Zhan−1BおよびZhan−1Cである。接触水素化で使用される触媒は、例えば、炭素上の5%パラジウム、炭素上の10%パラジウム、PtO、水酸化パラジウムであるが、それらに限定されない。
スキーム1
Figure 2016538317
スキーム2は、式(1−1)の化合物の修飾により、本発明の新規シクロスポリン類似体を調製する別のプロセスを示す。このように、式(1−1)の化合物のヒドロキシ基は好適な保護基Pで保護され、ここで、Pは、限定はされないが、TMS、TES、アセチルおよびクロロアセチルとすることができ、式(2−1)の化合物が得られる。ヒドロキシル基を保護するための手順、試薬および条件のより完璧な記載が文献において、例えば、T.W. GreeneおよびP.G.M. Wutsにより“Protective Groups in Organic Synthesis” 第3版, John Wiley & Son, Inc., 1999で提供される。その後、式(2−1)の化合物は、式(2−2)のアルデヒド化合物に酸化的開裂反応、例えば、限定はされないが、オゾン分解および四酸化オスミウム(osmium teroxide)/過ヨウ素酸ナトリウムにより変換される。さらに、式(2−2)のアルデヒド化合物は式(2−3)の化合物に、異なる官能基変換反応により変換された。異なる官能基変換反応の完璧な記載は文献において、例えば、Richard C. Larockにより、“Comprehensive Organic Transformations” 第2版, John Wiley & Son, Inc., 1999で記載される。
スキーム2
Figure 2016538317
実施例
本発明の化合物およびプロセスは下記実施例と関連させると、よりよく理解されるであろう。それらは説明するものとしてのみ意図され、発明の範囲を制限することを意図しない。開示された実施形態に対する様々な変更および改変は当業者に明らかであり、そのような変更および改変は、限定はされないが、発明の化学構造、置換基、誘導体、製剤および/または方法に関連するものを含み、発明の精神および添付の特許請求の範囲から逸脱せずに可能であり得る。
発明について様々な好ましい実施形態に関して説明してきたが、これらに制限されることは意図されず、むしろ、当業者であれば、その中で変更および改変が可能であり、それらは発明の精神および添付の特許請求の範囲内にあることを認識するであろう。
実施例1:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

25mL丸底フラスコに、化合物1(1g、0.743mmol)、アセトン(7.4mL)、BuOOH(70%、123μL)、およびEtNOAc(19.5mg)をそれぞれ添加し、混合物を室温で10分間撹拌した。0℃まで冷却した後、OsO溶液(2%のBuOH溶液、200μL)を添加した。反応混合物を0℃で25分間、その後、室温で13時間撹拌した。別のBuOOH(70%、250μL)およびOsO溶液(2%のBuOH溶液、200μL)を添加し、混合物を室温で4時間撹拌した。反応混合物を氷と水の混合物中に注ぎ入れた。その後、飽和Naを1滴ずつ添加し、混合物を30分間撹拌した。EtOAcで抽出し、有機層を分離し、水およびブラインそれぞれで洗浄した。乾燥させ、濾過し、濃縮し、Combiflash(MeOH/DCM:0〜10%)により精製し、実施例1の化合物を白色泡(300mg)として得た。MS−ESI(m/z):1380.15(M+H)
実施例2:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
工程2a
Figure 2016538317
化合物1(3.668g、2.726mmol)を含むジクロロメタン(27mL)、N−メチルイミダゾール(0.87mL、10.9mmol)およびN,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(6.7mL、27.26mmol)の混合物に、トリメチルシリルクロリド(0.348mL、2.726mmol)を0℃で徐々に添加し、1.5時間撹拌した。その後、乾燥MeOH(27mL)を反応物に添加し、室温まで温めさせ、2時間撹拌した。蒸発後、残渣を、MTBE(50mL)およびH2O(30mL)で希釈し、分離した。水層を、MTBE(30mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(30mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて乾燥させた。残渣をさらに真空ポンプ上で一晩乾燥させ、標題化合物2a(3.777g)を白色泡として得た;MS:(ESI)m/z(M+H)1418.55(M+Na)1440.58。
工程2b
Figure 2016538317
化合物2a(0.3g、0.2115mmol)を含む乾燥MeOH(10mL)の混合物に、−78℃で、開始材料が消失するまでオゾンを通した。その後、酸素を、反応混合物に、15分間通させ、その後、Nを、20分間通した。ジメチルスルフィド(0.1mL、1.48mmol)を反応物に添加し、室温まで温めさせ、16時間撹拌した。反応混合物を蒸発させて除去し、tert−BuOH−MeOH(4:1、3mL)に溶解し、5℃まで冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(24mg、0.630mmol)で処理し、室温で約1時間撹拌した。反応混合物を5℃まで冷却し、飽和NHCl水溶液(0.5mL)の添加により反応停止させ、酢酸エチル(20mL)で希釈し、HO(5mL)およびブライン(5mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて乾燥させた。残渣をさらに真空ポンプ上で一晩乾燥させ、標題化合物2b(276mg)を白色泡として得た;MS:(ESI)m/z(M+H)1423.67(M+Na)1445.71。
工程2c
Figure 2016538317
2b(224mg、0.158mmol)およびトリフェニルホスフィン(triphenylphospine)(124mg、0.473mmol)を含む乾燥THF(2.5mL)の混合物を、2.5時間還流させた。反応物を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより0〜65%アセトンを含むヘキサンを用いて精製し、標題化合物2c(129mg)を白色泡として得た;MS:(ESI)m/z(M+H)1407.73(M+Na)1429.74。
工程2d
Figure 2016538317

2c(80mg、0.0568mmol)、無水酢酸(27μl)、DMAP(3.6mg)およびトリエチルアミン(0.016mL)を含む1,2−ジクロロエタン(0.3mL)の混合物を室温で16時間撹拌し、反応物をジクロロメタン(1mL)で希釈し、0℃まで冷却し、トリフルオロ酢酸(0.4mL)で処理し、0℃で2時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(5mL)で希釈し、冷飽和NaHCO溶液−20%KCO溶液(5:1、3mL)中に注ぎ入れ、分離した。有機層をブライン(2mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて乾燥させた。残渣を、分取HPLCにより精製し、実施例2(16mg)の化合物を白色泡として得た;MS:(ESI)m/z(M+H)1377.50、(M+Na)1399.54。
実施例3:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

化合物2c(1.4g)を含むDCM(25ml)の溶液に、TFA(5ml)を0℃で添加し、混合物を0℃で2時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(50mL)で希釈し、冷飽和NaHCO溶液−20%KCO溶液(5:1、60mL)中に注ぎ入れた。有機層を分離し、ブライン(40mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて乾燥させた。残渣を、シリカゲルカラムにより精製し、実施例3の化合物(1.2)を白色泡として得た;MS:(ESI)m/z(M+H)1335.60、(M+Na)1357.64。
実施例4:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

化合物2c(80mg、0.0568mmol)、N−スクシンイミジルN−メチルカルバメート(27mg)、DMAP(3.6mg)およびトリエチルアミン(0.016mL)を含む1,2−ジクロロエタン(0.3mL)の混合物を、80℃で70分間加熱した。その後、追加のN−スクシンイミジルN−メチルカルバメート(50mg)を反応物に添加し、80℃で24時間加熱した。室温まで冷却した後、反応物をジクロロメタン(1mL)で希釈し、0℃まで冷却し、トリフルオロ酢酸(0.4mL)で処理し、0℃で2時間撹拌した。反応混合物をしジクロロメタン(5mL)で希釈し、冷飽和NaHCO溶液−20%KCO溶液(5:1、3mL)中に注ぎ入れ、分離した。有機層をブライン(2mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて乾燥させた。残渣を、分取HPLC(HPLC条件:移動相A−20mM NHHCOを含むHO(HPLCグレード);移動相B−アセトニトリル(HPLCグレード);Lunaカラム(55℃で予熱)、流速:20mL/分;60−95%Bで40分間)により精製し、実施例4の化合物(6.3mg)を凍結乾燥後、白色綿として得た;MS:(ESI)m/z(M+H)1393.50、(M+Na)1415.54。
実施例5:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例2の化合物(65.1mg、0.0487mmol)を含む乾燥DMF(0.3mL)の混合物を、イソシアン酸イソプロピル(40μl)とDMAP(2.4mg)およびトリエチルアミン(14μl)の存在下で反応させた。反応後、これを2M−メチルアミンを含むTHF(0.2mL)で1時間処理し、蒸発させた。残渣を、酢酸エチル(5mL)で希釈し、HO(3×2mL)、ブライン(2mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて乾燥させた。残渣を、分取HPLC(HPLC条件:移動相A−20mM NHHCOを含むHO(HPLCグレード);移動相B−アセトニトリル(HPLCグレード);Lunaカラム(55℃で予熱)、流速:20mL/分;60−90%Bで40分)により精製し、実施例5の化合物(5.5mg)を凍結乾燥後、白色綿として得た;MS:(ESI)m/z(M+H)1421.53、(M+Na)1443.53。
実施例6:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例6の化合物を、実施例5の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS:(ESI)m/z(M+H)1419.53、(M+Na)1441.53。
実施例7:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

1の化合物(1.0g、0.743mmol)および10%Pd/C(0.2g)を含む酢酸エチル(32mL)を、Hで15分間脱気し、その後、室温で一晩Hのバルーン圧下で撹拌した反応混合物を、セライトパッドに通して濾過し、酢酸エチル(30mL×2)で洗浄した。粗混合物を、脱色のために、酢酸エチル中40℃で1時間撹拌することにより、活性炭(80mg、5%w/w)で処理した。濾液を収集し、溶媒を蒸発させ、粗生成物を白色固体形態として得た。粗生成物シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、0〜100%アセトンを含むヘキサンを用いて精製し、実施例7の化合物(0.96g)を白色泡として得た;MS:(ESI)m/z(M+H)1348.07。
実施例8:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

化合物1(1.0g、0.743mmol)およびp−トルエンスルホン酸一水和物(141mg、0.74mmol)を含む乾燥トルエン(5mL)の混合物を、60℃で30分間加熱した。<−40℃まで冷却し(ドライアイス/アセトン浴)、脱気した後、(E)−ヘクス−3エン(12mmol)およびZhan−1B触媒(55mg、0.074mmol)を反応物に添加し、これを脱気し、窒素で充填させた。反応物を、60℃で3時間加熱した。その後、トリエチルアミン(0.031mL、0.223mmol)、2−メルカプトニコチン酸(24mg、0.15mmol)を反応物に添加し、60℃で30分間加熱した。冷却後、反応混合物を酢酸エチル(80mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(2×30mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて乾燥させた。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、0〜100%アセトンを含むヘキサンを用いて精製し、実施例8の化合物(0.9g)を白色泡として得た;MS:(ESI)m/z(M+H)1360.05。
実施例9:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例8の化合物(1.36g、1.0mmol)および10%Pd/C(0.3g)を含む酢酸エチル(32mL)を、Hで15分間脱気し、その後、室温で一晩Hのバルーン圧下で撹拌した。反応混合物を、セライトパッドに通して濾過し、酢酸エチル(30mL×2)で洗浄した。粗混合物を、脱色のために、酢酸エチル中40℃で1時間撹拌することにより、活性炭(80mg、5%w/w)で処理した。濾液を収集し、溶媒を蒸発させ、粗生成物を白色固体形態として得た。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、0〜100%アセトンを含むヘキサンを用いて精製し、実施例9の化合物(1.19g)を白色泡として得た;MS:(ESI)m/z(M+H)1362.07。
実施例10:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例10の化合物を、化合物1およびtrans−スチルベンから実施例7の合成で記載される同様の手順を使用して合成した。MS:(ESI)m/z(M+H)1408.07
実施例11:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例11の化合物を実施例10の化合物から実施例8の合成で記載される同様の手順を使用して合成した。MS:(ESI)m/z(M+H)1410.07。
実施例12:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317


実施例12の化合物を化合物1および(E)−1,2−ジ−p−トリルエテンから実施例7および実施例8の合成で記載される同様の手順を使用して合成した。MS:(ESI)m/z(M+H)1424.07。
実施例13:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例13の化合物を化合物1および(E)−1,2−ビス(4−メチオキシフェニル)エテンから実施例7および実施例8の合成で記載される同様の手順を使用して合成した。MS:(ESI)m/z(M+H)1440.07。
実施例14:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317


実施例14の化合物を化合物1および(E)−1,2−ビス(4−フルオロフェニル)エテンから実施例7および実施例8の合成で記載される同様の手順を使用して合成した。MS:(ESI)m/z(M+H)1428.04。
実施例15:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317


実施例15の化合物を、化合物1および(E)−1,4−ジフェノキシブト−2−エンから、実施例7および実施例8の合成で記載される同様の手順を使用して合成した。MS:(ESI)m/z(M+H)1426.54。
実施例16:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
実施例16の化合物を化合物1および(E)−1,4−ジフェノキシブト−2−エンから実施例7および実施例8の合成で記載される同様の手順を使用して合成した。MS:(ESI)m/z(M+H)1440.59。
実施例17:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
実施例17の化合物を化合物1および(E)−1,4−ジフェノキシブト−2−エンから実施例7および実施例8の合成で記載される同様の手順を使用して合成した。MS:(ESI)m/z(M+H)1454.50。
実施例18:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317


工程18a:
実施例40(406mg、0.2976mmol)を含む乾燥ジクロロメタン(4mL)の溶液に、トリエチルアミン(0.166mL、1.19mmol)およびメタンスルホニルクロリド(0.046mL、0.60mmol)を0℃で添加し、50分間撹拌した。反応物をジクロロメタン(20mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(5mL)、ブライン(5mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて乾燥させた。残渣をさらに真空ポンプ上で乾燥させ、中間化合物4を白色泡として得た(442mg);MS:(ESI)m/z(M+H)1442.79(M+Na)1464.83。
工程18b:
化合物4(151mg、0.1047mmol)およびシアン化ナトリウム(102.6mg、2.09mmol)を含む乾燥DMF(0.4mL)の混合物を、60℃で2時間、65℃で30分間加熱した。室温まで冷却した後、反応物を酢酸エチル(15mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(20mL)、HO(3×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて乾燥させた。残渣を、分取HPLC[HPLC条件:移動相A−20mM NHHCOを含むHO(HPLCグレード);移動相B−アセトニトリル(HPLCグレード);Lunaカラム(55℃で予熱)、流速:20mL/分;50−95%Bで40分]により精製し、実施例18の純粋標題化合物(119mg)を凍結乾燥後、白色綿として得た;MS:(ESI)m/z(M+H)1389.49、(M+Na)1411.44。
工程19a:
実施例19:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317


工程19a
実施例42の化合物(411.7mg、0.2988mmol)およびトリエチルアミン(0.17mL、1.2mmol)を含むジクロロメタン(5mL)の混合物を0℃まで冷却し、メタンスルホニルクロリド(0.046mL、0.60mmol)で0℃にて処理し、30分間撹拌した。反応物をジクロロメタン(20mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(5mL)、ブライン(5mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて乾燥させた。残渣をさらに真空ポンプ上で乾燥させ、中間化合物5を白色泡として得た(442mg);MS:(ESI)m/z(M+H)1456.40、(M+Na)1478.42。
工程19b:
実施例19の化合物を、化合物5から実施例18工程18bの合成で記載される同じ手順を用いて調製した。MS:(ESI)m/z(M+H)1403.49、(M+Na)1425.44。
実施例20:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例20の化合物を、化合物5およびナトリウムアジドから、実施例18の合成(工程18b)で記載される同じ手順を用いて調製した。MS:(ESI)m/z(M+H)1402.85、(M+Na)1424.86。
実施例21:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

化合物1(2.0g、1.487mmol)およびp−トルエンスルホン酸一水和物(283mg、1.487mmol)を含む乾燥トルエン(7mL)の混合物を、60℃で30分間加熱した。<−40℃(ドライアイス/アセトン浴)まで冷却し、脱気した後、マロン酸ジメチル(2.8mL、22.31mmol)およびZhan−1B触媒(109mg、0.1487mmol)を反応物に添加し、これを脱気し、窒素で充填させた。反応物を、60℃で3時間加熱した。その後、トリエチルアミン(0.062mL、0.446mmol)、2−メルカプトニコチン酸(47mg、0.297mmol)を反応物に添加し、60℃で30分間加熱した。冷却後、反応混合物を酢酸エチル(150mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(2×50mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて乾燥させた。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、0〜100%アセトンを含むヘキサンを用いて精製し、実施例21の化合物(1.98g)を白色泡として得た;MS:(ESI)m/z(M+H)1390.05。
実施例22:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例21の化合物(1.39g、1.0mmol)および10%Pd/C(0.3g)を含む酢酸エチル(32mL)を、Hで15分間脱気し、その後、室温で一晩Hのバルーン圧下で撹拌した。反応混合物を、セライトパッドに通して濾過し、酢酸エチル(30mL×2)で洗浄した。粗混合物を、脱色のために、酢酸エチル中40℃で1時間撹拌することにより、活性炭(80mg、5%w/w)で処理した。濾液を収集し、溶媒を蒸発させ、粗生成物を白色固体形態として得た。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、0〜100%アセトンを含むヘキサンを用いて精製し、実施例22の化合物(1.29g)を白色泡として得た;MS:(ESI)m/z(M+H)1392.07。
実施例23:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例23の化合物を、化合物1およびマロン酸ジエチルから、実施例21の合成で記載される同様の手順を使用して合成した。MS:(ESI)m/z(M+H)1404.01。
実施例24:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例24の化合物を、実施例23の化合物から、実施例22の合成で記載される同様の手順を使用して合成した。MS:(ESI)m/z(M+H)1406.09。
実施例25:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例25の化合物を、化合物1およびマロン酸ジ−n−プロピルから、実施例21および実施例22の合成で記載される同様の手順を使用して合成した。MS:(ESI)m/z(M+H)1420.19。
実施例26:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例26の化合物を、化合物1および(E)−ジメチルヘクス−3−エンジオエートから、実施例21および実施例22の合成で記載される同様の手順を使用して合成した。MS:(ESI)m/z(M+H)1406.06。
実施例27:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例22の化合物(1.4g、1mmol)を含むTHF(20ml)の溶液に、1N LiOH(1.1ml)を0℃で添加し、混合物を室温で3時間撹拌した。反応を、0℃にて10%HOAcでPH=7として停止させ、酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥させた。溶媒を蒸発させ、残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、実施例27の化合物(1.2g)を白色泡として得た;MS:(ESI)m/z(M+H)1377.98。
実施例28:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例28の化合物を、実施例26の化合物から、実施例27の合成で記載される同様の手順を使用して合成した。MS:(ESI)m/z(M+H)1392.09。
実施例29:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例29の化合物を、化合物1およびマロン酸ジイソプロピルから、実施例21および実施例22の合成で記載される同様の手順を使用して合成した。MS:(ESI)m/z(M+H)1420.09。
実施例30:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例30の化合物を、化合物1および(E)−ジエチルヘクス−3−エンジオエートから実施例21および実施例22の合成で記載される同様の手順を使用して合成した。MS:(ESI)m/z(M+H)1420.06。
実施例31:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例27(60mg、0.0435mmol)を含むDCM(1mL)の混合物に、HATU(20mg、0.0522)、DIPEA(0.013mL、0.0871mmol)およびジメチルアミン(2MのTHF溶液、0.044mL、0.871mmol)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、酢酸エチル(10mL)を添加し、飽和NaHCO水溶液(5mL)、ブライン(5mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて乾燥させた。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、0〜100%アセトンを含むヘキサンを用いて精製し、実施例31の化合物を白色粉末として得た(31mg)。MS:(ESI)m/z、(M+Na)1405.52。
実施例32:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例32の化合物を、実施例28の化合物から、実施例31の合成で記載される同様の手順を使用して合成した。MS:(ESI)m/z(M+H)1433.09。
実施例33:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例33の化合物を、実施例27の化合物から実施例31の合成で記載される同様の手順を使用して合成した。MS:(ESI)m/z(M+H)1417.06。
実施例34:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例34の化合物を、実施例27の化合物から、実施例31の合成で記載される同様の手順を使用して合成した。MS:(ESI)m/z(M+H)1419.06。
実施例35:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例35の化合物を、実施例28の化合物から実施例31の合成で記載される同様の手順を使用して合成した。MS:(ESI)m/z(M+H)1449.09。
実施例36:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例36の化合物を、実施例28の化合物から、実施例31の合成で記載される同様の手順を使用して合成した。MS:(ESI)m/z(M+H)1405.06。
実施例37:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

化合物(1)(1.03g、0.7658mmol)およびp−トルエンスルホン酸一水和物(145.7mg、0.7658mmol)を含む乾燥トルエン(7.7mL)の混合物を、60℃で20分間加熱した。−40℃まで冷却し、脱気した後、cis−1,4−ジアセトキシ−2−ブテン(1.83mL、11.487mmol)およびZhan−1B触媒(225mg、0.3063mmol)を反応物に添加し、これを脱気し、窒素で充填させた。反応物を、60℃で3.5時間加熱した。その後、2−メルカプトニコチン酸(238mg、1.53mmol)およびN,N’−ジイソプロピルエチルアミン(0.32mL、1.84mmol)を反応物に添加し、60℃で30分間加熱した。冷却後、反応混合物を酢酸エチル(50mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて乾燥させた。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより0〜7%メタノールを含むジクロロメタンを用いて精製し、粗生成物(978mg)を白色泡として得、E/Z比=2:1であった。HPLC精製により、実施例37の化合物(510mg)を得た;MS:(ESI)m/z(M+H)1403.87、(M+Na)1425.92。
実施例38:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

化合物(1)(1.03g、0.7658mmol)およびp−トルエンスルホン酸一水和物(145.7mg、0.7658mmol)を含む乾燥トルエン(7.7mL)の混合物を、60℃で20分間加熱した。−40℃まで冷却し、脱気した後、cis−1,4−ジアセトキシ−2−ブテン(1.83mL、11.487mmol)およびZhan−1B触媒(225mg、0.3063mmol)を反応物に添加し、これを脱気し、窒素で充填させた。反応物を、60℃で3.5時間加熱した。その後、2−メルカプトニコチン酸(238mg、1.53mmol)およびN,N’−ジイソプロピルエチルアミン(0.32mL、1.84mmol)を反応物に添加し、60℃で30分間加熱した。冷却後、反応混合物を酢酸エチル(50mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて乾燥させた。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより0〜7%のメタノールを含むジクロロメタン精製し、粗生成物(978mg)を白色泡として得、E/Z比=2:1であった。HPLC精製により、実施例38の化合物を得た(280mg);MS:(ESI)m/z(M+H)1403.87、(M+Na)1425.92。
実施例39:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例37の化合物(20mg、0.0143mmol)をLiOH.HO(8mg、0.1716mmol)を含むTHF(2mL)およびHO(0.5mL)で0℃にて4時間処理した。反応を、0℃にて10%HOAcでPH=7として停止させた。反応物を、酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥させた。溶媒を蒸発させ、残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより0〜30%アセトンを含むヘキサンを用いて精製し、標題実施例39の化合物(11mg)を白色泡として得た;MS:(ESI)m/z(M+H)1361.98。
実施例40:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例39の化合物(900mg)を酢酸エチル−エタノール(40mL、4:1)に溶解し、10%Pd−C(300mg)で処理し、−78℃で脱気し、Hで充填した。反応物を、19時間室温で激しく撹拌した。これをセライトパッドに通して濾過し、酢酸エチル−エタノール混合物で洗浄し、濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、0〜8.5%メタノールを含むジクロロメタンを用いて精製し、実施例40の標題化合物(854mg)を白色泡として得た;MS:(ESI)m/z(M+H)1364.51(M+Na)1386.57。
実施例41:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

1−ドラムバイアルに化合物1(200mg、0.15mmol)、Hoveyda−GrubbsII触媒(18.8mg、0.2当量)、TsOH・HO(28.5mg、0.15当量)、トルエン(1mL)、および化合物2(258mg、15当量、2.22mmol)をそれぞれ添加し、混合物を脱気し、50℃で19時間加熱した。室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、Sat.NaHCOおよびブラインで洗浄した。乾燥させ、濾過し、濃縮し、Combiflash(MeOH/DCM:0〜10%)により精製し、淡黄色泡140mgを得、E/Z=3:1であった。粗生成混合物を分取HPLC(アセトニトリル:HO=40〜95%、30分にわたって;カラム温度:50℃)により精製し、実施例40の化合物を得た(82mg)。MS−ESI(m/z):1375.44(M+H)
実施例42:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例41の化合物を実施例40の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1378.12(M+H)
実施例43:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
工程a:
Figure 2016538317
化合物1(1.0g、0.7431mmol)およびp−トルエンスルホン酸一水和物(141mg、0.7431mmol)を含む乾燥トルエン(5.0mL)の混合物を、60℃で30分間加熱し、その後、<−40℃(ドライアイス/アセトン浴)まで冷却し、脱気した。これを、(E)−2,7−ジメチルオクト−4−エン−2,7−ジオール(1.92g、22.31mmol)およびZhan−1B触媒(109mg、0.1487mmol)を含むトルエン(2.4mL)の脱気した混合物に窒素下60℃にて添加した。反応混合物を60℃で3時間撹拌した。その後、N,N’−ジイソプロピルエチルアミン(0.164mL、1.486mmol)、2−メルカプトニコチン酸(35mg、0.223mmol)を反応物に添加し、60℃で30分間加熱した。冷却後、反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(2×30mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて乾燥させた。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、0〜100%アセトンを含むヘキサンを用いて精製し、化合物3(E/Z混合物、0.86g)を白色泡として得た;E/Z比=7:3;MS:(ESI)m/z(M+H)1404.46、(M+Na)1426.48。
工程b
Figure 2016538317

化合物3(1.60g、1.1401mmol)および10%Pd/C(0.32g)を含む酢酸エチル(32mL)を、Hで15分間脱気し、その後、室温で一晩Hのバルーン圧下で撹拌した。反応混合物を、セライトパッドに通して濾過し、酢酸エチル(30mL×2)で洗浄した。粗混合物を、脱色のために、酢酸エチル中40℃で1時間撹拌することにより、活性炭(80mg、5%w/w)で処理した。濾液を収集し、溶媒を蒸発させ、粗生成物を白色固体形態として得た。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、0〜100%アセトンを含むヘキサンを用いて精製し、実施例43の化合物(1.49g)を白色泡として得た;MS:(ESI)m/z(M+H)1406.69、(M+Na)1428.69。
実施例44:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317


実施例44の化合物を、化合物1および(E)−オクト−4エン−1,8−ジオールから、実施例40の化合物および実施例41の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1392.12(M+H)
実施例45:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例42の化合物(20mg、0.015mmol)を含むアセトニトリル(1mL)の溶液に、CDI(30mg、0.185mmol、12.3当量)を添加し、混合物を、50℃で1時間加熱した。NHを含むMeOHの7N溶液(0.5mL、3.5mmol)を添加し、溶液を、70℃で30分間加熱した。溶媒を除去し、残渣を、分取HPLC(アセトニトリル:HO=40〜95%、30分にわたって;カラム温度:50℃)により精製し、実施例45の化合物(15mg)を白色泡として得た、MS−ESI(m/z):1420.86(M+H)
実施例46:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例46の化合物を、実施例42から、実施例45の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1449.12(M+H)
実施例47:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例47の化合物を、実施例42から、実施例45の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1461.12(M+H)
実施例48:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317
実施例48の化合物を、実施例42から、実施例45の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1491.12(M+H)
実施例49:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例49の化合物を、実施例42から、実施例45の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1436.02(M+H)
実施例50:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例50の化合物を、実施例42から、実施例45の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1450.04(M+H)
実施例51:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例51の化合物を、化合物5およびベンジルアミンから、実施例19の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1467.04(M+H)
実施例52:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例52の化合物を、化合物5およびベンジルメチルアミンから、実施例19の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1481.04(M+H)
実施例53:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例53の化合物を、実施例52の化合物から、実施例40の化合物の調製において記載されるパラジウム触媒水素化条件を使用して調製した。MS−ESI(m/z):1391.04(M+H)
実施例54:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317


工程54a:
実施例20の化合物(119mg、0.0856mmol)およびトリフェニルホスフィン(67.3mg)を含む乾燥THFの混合物を、60℃で100分間加熱した。蒸発後、残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、0〜20%メタノールを含む1N−NHのジクロロメタン溶液を用いて精製し、標題化合物6(95.7mg)を淡黄色泡として得た;MS:(ESI)m/z(M+H)1378.00、(M+Na)1400.04。
工程54b:
化合物6(34mg)および1,1’−カルボニルジイミダゾール(6mg)を含む乾燥アセトニトリル(0.4mL)の混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を除去した後、残渣をメタノール(0.6mL)およびDBUに溶解し、70℃で1時間加熱した。蒸発後、残渣を、分取HPLCにより精製し、実施例54の純粋標題化合物を、凍結乾燥後、白色綿として得た(30mg);MS:(ESI)m/z(M+H)1435.05、(M+Na)1457.07。
実施例55:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例55の化合物を、実施例53の化合物から、実施例54(工程54b)の化合物の調製において記載されるのと同じ条件を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1449.04(M+H)
実施例56:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例56の化合物を、化合物6から、実施例54(工程54b)の化合物の調製において記載されるのと同じ条件を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1449.04(M+H)
実施例57:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例57の化合物を、化合物6から、実施例54(工程54b)の化合物の調製において記載されるのと同じ条件を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1463.04(M+H)
実施例58:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

5mLバイアルに、実施例19の化合物(38mg、0.027mmol)、BuSnO(100.8mg、0.405mmol、15.0当量)、トルエン(2.0mL)、TMSN(1mL)をそれぞれ添加し、混合物にマイクロ波を170℃で20分間照射した。濃縮し、DCM(3mL)に溶解し、溶液を、0℃まで冷却し、続いて、TFA(1.5mL)を添加した。0℃で1時間撹拌した後、混合物をDCMで希釈し、Sat.NaHCO溶液/Sat.NaCO(5:1)、その後ブラインで洗浄した。乾燥させ、濾過し、濃縮し、Combiflash(MeOH/DCM:0〜20%)により精製し、実施例58の化合物を白色泡として得た(21mg)。MS−ESI(m/z):1429.70(M+H)
実施例59:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

5mlバイアルに実施例58の化合物(18mg、0.013mmol)、MeOH(2mL)、TMSCHN(200μL、2MのTHF溶液)をそれぞれ添加し、溶液を室温で45分間撹拌した。濃縮し、分取HPLC(アセトニトリル:HO=40〜95%、30分にわたって;カラム温度:50℃)により精製し、実施例59の化合物を白色泡として得た(2.4mg)、MS−ESI(m/z):1443.98(M+H)
実施例60:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例60の化合物を、実施例58の化合物から実施例59の化合物の調製において記載されるのと同じ条件を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1443.98(M+H)
実施例61:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

化合物5(46.8mg、0.032mmol)および1−メチル−5−メルカプトテトラゾールナトリウム(13.3mg、0.0963mmol)を含む乾燥DMF(0.4mL)の混合物を、60℃で2時間加熱した。室温まで冷却した後、反応物を酢酸エチル(15mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(5mL)、HO(3×5mL)、ブライン(5mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて乾燥させた。残渣を、分取HPLC[HPLC条件:移動相A−20mM NHHCOを含むHO(HPLCグレード);移動相B−アセトニトリル(HPLCグレード);Lunaカラム(55℃で予熱)、流速:20mL/分;50−95%Bで40分]により精製し、実施例61の純粋標題化合物を、凍結乾燥後、白色綿として得た(25mg);MS:(ESI)m/z(M+H)1476.48、(M+Na)1498.53。
実施例62:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

化合物4(42mg、0.0291mmol)および1−メチル−5−メルカプトテトラゾールナトリウム(12mg、0.0873mmol)を含む乾燥DMF(0.4mL)の混合物を、60℃で2時間、65℃で30分間加熱した。室温まで冷却した後、反応物を酢酸エチル(15mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(5mL)、HO(3×5mL)、ブライン(5mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて乾燥させた。残渣を、分取HPLC[HPLC条件:移動相A−20mM NHHCOを含むHO(HPLCグレード);移動相B−アセトニトリル(HPLCグレード);Lunaカラム(55℃で予熱)、流速:20mL/分;50−95%Bで40分]により精製し、実施例62の純粋標題化合物(25mg)を、凍結乾燥後、白色綿として得た;MS:(ESI)m/z(M+H)1462.70、(M+Na)1484.70。
実施例63:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例63の化合物を、実施例40から、実施例45の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1422.02(M+H)
実施例64:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例64の化合物を、実施例40から、実施例45の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1436.02(M+H)
実施例65:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例65の化合物を、実施例40から、実施例45の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1435.02(M+H)
実施例66:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例66の化合物を、実施例40から、実施例45の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1451.02(M+H)
実施例67:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例42の化合物(411.7mg、0.2988mmol)およびトリエチルアミン(0.17mL、1.2mmol)を含むジクロロメタン(5mL)の混合物を0℃まで冷却し、メタンスルホニルクロリド(0.046mL、0.60mmol)で0℃にて処理し、30分間撹拌した。反応物をジクロロメタン(20mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(5mL)、ブライン(5mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発させて乾燥させた。残渣をさらに真空ポンプ上で乾燥させ、実施例67の中間化合物を白色泡として得た(442mg);MS:(ESI)m/z(M+H)1456.40、(M+Na)1478.42。
実施例68:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例68の化合物を、化合物4から、実施例20の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1389.02(M+H)
実施例69:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例68のアジド化合物(119mg、0.0856mmol)およびトリフェニルホスフィン(67.3mg)を含む乾燥THFの混合物を、60℃で100分間加熱した。蒸発後、残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、0〜20%メタノールを含む1N−NHのジクロロメタン溶液を用いて精製し、実施例69の標題化合物(95.7mg)を淡黄色泡として得た;MS−ESI(m/z):1363.02(M+H)
実施例70:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

化合物実施例70を、実施例69の化合物(14.2mg、0.0104mmol)、無水酢酸(1当量)およびトリエチルアミン(2当量)を含むジクロロメタン(0.4mL)から合成した。製造後の粗材料を分取HPLCにより精製し、純粋標題化合物(12.6mg)を、凍結乾燥後、白色綿として得た;MS:(ESI)m/z(M+H)1405.09、(M+Na)1427.03。
実施例71:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例71の化合物を、実施例68の化合物から、実施例71の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1421.02(M+H)
実施例72:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例72の化合物を、実施例68の化合物から、実施例71の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1435.02(M+H)
実施例73:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317
実施例 トルエン 実施例
実施例73の化合物を、実施例18の化合物から実施例58および実施例59の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1430.02(M+H)
実施例74:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例74の化合物を、実施例18の化合物から、実施例58および実施例59の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1430.02(M+H)
実施例75:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例75の化合物を、実施例67の化合物から実施例61の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS:(ESI)m/z(M+H)1538.04、(M+Na)1560.08。
実施例76:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例76の化合物を、化合物4から、実施例58および実施例59の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1524.02(M+H)
実施例77:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例77の化合物を、実施例67の化合物から、実施例61の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1480.16(M+H)
実施例78:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例78の化合物を、実施例67の化合物から、実施例61の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1480.25(M+H)
実施例79:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例79の化合物を、実施例67の化合物から実施例61の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1444.15(M+H)
実施例80:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例80の化合物を、実施例67の化合物から、実施例61の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1444.25(M+H)
実施例81:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例81の化合物を、実施例67の化合物から、実施例61の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1429.05(M+H)
実施例82:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例82の化合物を、実施例67の化合物から、実施例61の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1429.05(M+H)
実施例83:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例83の化合物を、実施例67の化合物から、実施例61の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1429.05(M+H)
実施例84:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例84の化合物を、実施例67の化合物から、実施例61の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1478.05(M+H)
実施例85:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例81の化合物を、実施例67の化合物から、実施例61の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1479.05(M+H)
実施例86:式IVの化合物:Aは
Figure 2016538317
である
Figure 2016538317

実施例86の化合物を、実施例67の化合物から、実施例61の化合物の調製において記載されるのと同じ手順を用いて調製した。MS−ESI(m/z):1479.05(M+H)
実施例87〜96の化合物を、以上で記載されるのと同様の方法により調製した。
生物活性
1.HCVレプリコン細胞株
HCVレプリコン細胞株(親切にR.Bartenschlagerにより提供)は、Lohmanら(Lohman et al. (1999) Science 285: 110−113、その全体が参照により明確に組み込まれる)により記載されるように、コロニーから単離され、全ての実験に対して使用された。HCVレプリコンはEMBL受入番号:AJ242651において明記される核酸配列を有し、そのコード配列はヌクレオチド1801〜8406である。
公開されたHCVレプリコンのコード配列を合成し、その後、修飾プラスミドpBR322(Promega,マディソン,WI)において標準分子生物学技術を用いて構築した。1つのレプリコン細胞株(「SGR11−7」)は安定して、HCVレプリコンRNAを発現し、これは、下記から構成される:(i)カプシドタンパク質の最初の12個のアミノ酸に融合されたHCV5’UTR、(ii)ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ遺伝子(neo)、(iii)脳心筋炎ウイルス(EMCV)由来のIRES、および(iv)HCV NS2〜NS5B遺伝子およびHCV3’UTR。Vrolijkら(Vrolijk et. al. (2003) Journal of Virological Methods 110:201−209、その全体が参照により明確に組み込まれる)により記載される別のレプリコン細胞株(「Huh−luc/neo−ET」)は安定して、HCVレプリコンRNAを発現し、これは下記から構成される(i)カプシドタンパク質の最初の12個のアミノ酸に融合されたHCV5’UTR、(ii)ホタルルシフェラーゼ受容体遺伝子、(iii)ユビキチン遺伝子、(iv)ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ遺伝子(neo)、(v)脳心筋炎ウイルス(EMCV)由来のIRESおよび(vi)細胞培養適応的突然変異(E1202G、T1280I、K1846T)を有するHCV NS3〜NS5B遺伝子ならびにHCV3’UTR。
これらの細胞株を37℃、5%CO、100%相対湿度でDMEM(Cat#11965−084、Invitrogen)中、10%ウシ胎仔血清(「FCS」、Invitrogen)、1%非必須アミノ酸(Invitrogen)、1%のGlutamax(Invitrogen)、1%の100Xペニシリン/ストレプトマイシン(Cat#15140−122、Invitrogen)およびジェネテシン(Cat#10131−027、Invitrogen)と共に、0.75mg/mlまたは0.5mg/mlで、それぞれ、11−7およびHuh−luc/neo−ET細胞に対し維持する。
2.HCVレプリコンアッセイ−qRT−PCR
単一薬剤化合物のEC50値を、HCV RNA検出により量的RT−PCRを使用して、製造者の指示に従い、ABI Model7500熱サイクラ上でTAQMAN(登録商標)ワンステップRT−PCRマスターミックス試薬キット(Cat#AB4309169、Applied Biosystems)を用いて決定した。併用薬のEC50値を同様に、HCV RNA検出により、量的RT−PCRを用いて決定した。TAQMANプライマーは組み込みDNA技術から得られたHCV RNAを検出し、定量するために使用するためのものである。HCV RNAは薬物処理細胞におけるGAPDH RNAレベルに対して正規化され、これは、ヒトGAPDH内在性コントロールミックス(Applied Biosystems、AB4310884E)を用いて検出、定量される。全細胞RNAは、96−ウェルプレートからRNAqueous96キット(Ambion、Cat#AM1812)を使用して精製される。化学薬剤細胞毒性はMTSアッセイを使用して、製造者の指示(Promega)に従い、評価される。
3.HCVレプリコンアッセイ−ルシフェラーゼ
臨床薬物耐性はしばしば、単一薬剤療法後のウイルス感染において発症するので、併用療法の追加の、アンタゴニスト、または相乗的特性を評価することが必要である。我々は、HCVレプリコン系を使用し、本発明の化合物の、またはインターフェロンα、シクロスポリン類似体および他のHCVタンパク質を標的にする阻害剤との併用療法における使用の可能性を評価する。単一薬物または薬物の組み合わせの急性効果は「Huh−luc/neo−ET」レプリコンにおいて研究され、各化学薬剤は各薬物のEC50を中心とする6点2倍希釈曲線においてXまたはY方向で滴定される。簡単に言うと、レプリコン細胞が7,000細胞/ウェルで、10%FCS、1%非必須アミノ酸、1%のGlutamaxおよび1%の100Xペニシリン/ストレプトマイシンを有する90μlDMEM(フェノールレッドなし、Invitrogen Cat.#31053−036)/ウェル中に播種され、一晩、37℃、5%CO、100%相対湿度でインキュベートされる。細胞を播種した後16−20時間に、XプレートおよびYプレートの各々からの、ジメチルスルホキシド(「DMSO」)中に前に溶解し、滴定された試験化合物は、10%FCS、1%非必須アミノ酸、1%のGlutamaxおよび1%の100Xペニシリン/ストレプトマイシンを有するDMEM(フェノールレッドなし、Invitrogen Cat.#31053−036)中で1:100に希釈され、直接、細胞および増殖培地を含む96−ウェルプレートに、1:1000の化合物およびDMSOの最終希釈(0.2%DMSO最終濃度)のために1:10希釈で添加される。薬物処理細胞は37℃、5%CO、100%相対湿度で72時間インキュベートされ、その後、ルシフェラーゼアッセイが100μl/ウェルBriteLite Plus(Perkin Elmer)を用い、製造者の指示に従い実施される。データ分析は、PrichardおよびShipman(Antiviral Research, 1990. 14:181−205)により公開された方法を利用する。この方法を使用して、結合データが、組み合わせ中の希釈化合物により生成される全結合表面にわたって、アンタゴニスト、添加、または相乗併用効果に対して分析される。
本発明の化合物はHCV 1a遺伝子型に対して有効であり得る。本発明の化合物は、HCVの複数の遺伝子型を阻害することができることもまた理解されるべきである。1つの実施形態では、本発明の化合物は、1a、1b、2a、2b、3a、4a、および5a遺伝子型に対して活性である。表2は以上で記載されるルシフェラーゼアッセイからの代表的な本発明の化合物のHCV1a遺伝子型に対するEC50値を示す。HCV1aに対するEC50範囲は下記の通りである:A>1μM;B0.1−1μM;C0.01〜0.1μM;D<0.01μM。
Figure 2016538317
Figure 2016538317
Figure 2016538317
Figure 2016538317
Figure 2016538317
4.IL−2抑制アッセイ
シクロスポリンA(CsA)はシクロフィリンA(CypA)ならびにカルシニューリン、免疫細胞における宿主細胞ホスファターゼの両方に同時に結合することができる公知の免疫抑制剤である。CsAのカルシニューリンとの相互作用により、カルシニューリンが、OctおよびNF−AT、インターロイキン2(IL−2)の様々な免疫細胞からの放出を刺激するために必要とされる転写因子を脱リン酸する(よって、活性化する)ことがないように防止される。HCV複製は宿主タンパク質CypAに依存し、これは、レプリコン細胞のCsAによる処理により阻害することができる。シクロスポリン化合物の抗HCV効果は有望であるが、これらの化合物の免疫抑制特性は望ましくない。HCVの有効なシクロスポリン治療では、化合物がカルシニューリンに結合せず、CypAに結合する能力を保持したままであることが要求される。
刺激された免疫細胞からのIL−2産生を阻害する化合物の傾向、免疫抑制の尺度を決定するために、IL−2抑制アッセイを実施することができる。単一ヒト血液ドナー由来の精製された末梢血単核球(PBMC)は、ホルボールミリスチン酸(PMA)およびイオノマイシンを含む培地の存在下、試験化合物ありまたはなしで刺激される。化合物は、マスタープレート上、DMSO中で2倍希釈曲線にて滴定される。マスタープレートはアッセイ媒地中で40倍、その後各アッセイプレート上に8.3倍に(333.3倍の最終希釈)希釈され、0.3%の最終DMSO濃度が得られる。化合物が、ホルボールミリスチン酸(PMA)を10ng/mL(最終濃度)で、およびイオノマイシン(1.0μM最終)を含む刺激媒地中2.0%(最終)PBMC/ウェルを含む各アッセイプレートに添加される。プレートは37℃で16−20時間インキュベートされ、その後、各ウェルからの5μlの上清中のIL−2のレベルが、AlphaLisa(Perkin−Elmer)ヒトIL−2検出キットを用いて定量される。表3はCsAおよび本発明の代表的な化合物のIL−2誘導活性(EC50)の抑制を示す。
Figure 2016538317
この発明について、その好ましい実施形態を参照して、特定的に図示し、記載してきたが、当業者であれば、形態および細部における様々な変更がそれらにおいて、添付の特許請求の範囲により包含される発明の範囲から逸脱せずに可能であることが理解されるであろう。

Claims (9)

  1. 下記式
    Figure 2016538317
    であって、式中、
    は、下記から選択され:
    a)R11、これは、下記から選択される:
    1)水素;
    2)重水素;
    3)C−Cアルキル;
    4)置換C−Cアルキル;
    5)C−Cアルケニル;
    6)置換C−Cアルケニル;
    7)C−Cアルキニル;
    8)置換C−Cアルキニル;
    9)C−C12シクロアルキル;
    10)置換C−C12シクロアルキル;
    11)アリール;
    12)置換アリール;
    13)ヘテロシクロアルキル;
    14)置換ヘテロシクロアルキル;
    15)ヘテロアリール;または
    16)置換ヘテロアリール;
    b)−C(O)N(R12)(R13)、ここで、R12およびR13は独立してR11から選択され、R11は、前に規定された通りであり、またはR12およびR13は付着されたNと一緒になり、置換または非置換ヘテロシクロアルキルとなる;
    c)R14、ここで、R14は、下記から選択される:
    1)−M−R11、ここで、R11は、前に規定された通りであり、Mは、下記から選択される:
    i.C−Cアルキレン;
    ii.置換C−Cアルキレン;
    iii.C−Cアルケニレン;
    iv.置換C−Cアルケニレン;
    v.C−Cアルキニレン;
    vi.置換C−Cアルキニレン;
    vii.C−C12シクロアルキレン;
    viii.置換C−C12シクロアルキレン;
    2)−M−NR1511、ここで、R15はR11であり、またはR15およびR11は付着されたNと一緒になり、置換または非置換ヘテロシクロアルキルとなり、Mは、前に規定された通りである;
    3)−M−S(O)11、ここで、m=0、1、または2であり;MおよびR11は前に規定された通りである;
    4)−M−OR11、ここで、MおよびR11は前に規定された通りである;
    5)−M−C(O)R16、ここで、Mは、前に規定された通りであり、R16は、下記から選択される:
    i.C−Cアルキル;
    ii.置換C−Cアルキル;
    iii.C−Cアルケニル;
    iv.置換C−Cアルケニル;
    v.C−Cアルキニル;
    vi.置換C−Cアルキニル;
    vii.C−C12シクロアルキル;ならびに
    viii.置換C−C12シクロアルキル;
    6)−M−OC(O)R16、ここで、MおよびR16は前に規定された通りである;
    7)−M−OC(O)OR16、ここで、MおよびR16は前に規定された通りである;
    8)−M−NR17C(O)R16、ここで、R17はR11でありMおよびR16は前に規定された通りである;
    9)−MNR17C(O)OR16、ここで、R17、MおよびR16は前に規定された通りである;
    10)−M−C(O)NR1711、ここで、R17、MおよびR11は前に規定された通りである;
    11)−M−C(O)N(R17)−OR11、ここで、R17、MおよびR11は前に規定された通りである;
    12)−M−OC(O)NR1711、ここで、R17、MおよびR11は前に規定された通りである;
    13)−M−NR17C(O)NR1611、ここで、M、R11、R17およびR16は前に規定された通りであり、またはR16およびR11は付着されたNと一緒になり、置換または非置換ヘテロシクロアルキルとなる;
    14)−M−C(S)SR11、ここで、MおよびR11は前に規定された通りである;
    15)−M−OC(S)SR16、ここで、MおよびR16は前に規定された通りである;
    16)−M−NR17C(O)SR16、ここで、M、R17およびR16は前に規定された通りである;
    17)−M−SC(O)NR1711、ここで、M、R11およびR17は前に規定された通りであり、またはR17およびR11は付着されたNと一緒になり、置換または非置換ヘテロシクロアルキルとなる;
    18)−M−CH=N−OR11、ここで、MおよびR11は前に規定された通りである;
    19)−M−CH=N−NR1711、ここで、M、R11およびR17は前に規定された通りであり、またはR17およびR11は付着されたNと一緒になり、置換または非置換ヘテロシクロアルキルとなる;
    AはRであり、およびRは、
    Figure 2016538317
    ではなく;
    2、およびRは独立して水素またはメチルから選択される、
    式により表される化合物。
  2. 式(II)
    Figure 2016538317
    であって、
    式中、R1、3、およびAは請求項1で規定される通りである、
    式(II)により表される、請求項1に記載の化合物:
  3. 式(III)
    Figure 2016538317
    であって、
    式中、RおよびAは請求項1で規定される通りである、
    式(III)
    により表される、請求項1に記載の化合物:
  4. 表1で明記され、式IVの化合物から選択され;
    表1の化合物は、式(IV)により表され、Aは表1の各例に対して描出される、請求項1に記載の化合物:
    Figure 2016538317
    Figure 2016538317
    Figure 2016538317
    Figure 2016538317
    Figure 2016538317
    Figure 2016538317
  5. 治療的有効量の、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、エステルもしくはプロドラッグを、薬学的に許容される担体と共に含む医薬組成物。
  6. 治療の必要な被験体においてウイルス感染を治療する方法であって、前記被験体に治療的有効量の、請求項5に記載の医薬組成物を投与することを含む、方法。
  7. 前記ウイルス感染はHCV、HBV、HAVおよびHIV感染から選択される、請求項6に記載の方法。
  8. さらに、1つ以上の追加の抗ウイルス薬を同時投与することを含む、請求項6に記載の方法。
  9. 前記追加の抗ウイルス薬はペグインターフェロン、リバビリン、ウイルス−酵素標的化合物、ウイルス−ゲノム標的療法薬、免疫調節薬、Toll受容体アゴニストおよびそれらの組み合わせから選択される、請求項6に記載の方法。
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