JP6110791B2 - C型肝炎ウイルス感染症の新規治療 - Google Patents

C型肝炎ウイルス感染症の新規治療 Download PDF

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Description

本開示は、シクロフィリンに結合し、シクロフィリン阻害剤である非免疫抑制性シクロスポリン、特に、C型肝炎ウイルス感染症の治療におけるそれらの薬学的使用に関する。
シクロスポリンは、構造的に特徴のある、環状ポリ−N−メチル化ウンデカペプチドの類からなり、一般的に薬理活性、特に免疫抑制活性または抗炎症活性を有する。単離された最初のシクロスポリンは、天然に存在する真菌代謝産物のシクロスポリン(Ciclosporin)またはシクロスポリン(Cyclosporine)であった。これはシクロスポリンA(CsA)としても知られている。
シクロフィリンに強く結合するが、免疫抑制性ではないシクロスポリンが同定されている。PCT/EP2004/009804、WO2005/021028またはWO2006/071619は、シクロフィリンに結合し、C型肝炎ウイルス(HCV)に阻害作用を有することも見出されている非免疫抑制性シクロスポリンを開示している。その全体が参照により本明細書に組み込まれるWO2006/038088は、HCVの治療におけるアリスポリビルの使用のための方法および組成物を記載している。アリスポリビル(Debio−025またはDEB025またはDEB)は、シクロフィリン(Cyp)阻害剤であり、抗−HCV剤としてのその作用機序は、HCV複製に直接関与する宿主タンパク質の阻害、特にシクロフィリンAの阻害によるものである。
C型肝炎ウイルス(HCV)は、エンベロープを有する一本鎖(+)RNAウイルスであり、分類されたフラビウイルス(Flaviviridae)科のへパシウイルス(Hepacivirus)属に属する。HCVは、慢性肝炎、肝硬変および肝細胞癌を含む、急性および慢性の肝疾患を引き起こす。世界中で1億7000万人を超える人々がHCVに慢性的に感染しており、これらの人々は、命を脅かす重篤な肝疾患を発症するリスクが高くなっている。
HCV患者における現行の標準治療は、インターフェロンおよびリバビリンの組合せからなる。治療期間およびリバビリン用量は、治療される遺伝子型によって決まる。遺伝子型2型および3型を有する患者における、標準ケア治療(standard of care treatment)後の持続的ウイルス学的著効(SVR)は、80〜90%に達するが、遺伝子型1型を有する患者では、わずか40〜50%にとどまっている。その上、より緩徐な反応は、再発例を決定するための重要なパラメータとして指摘されている。さらに、副作用が重大であり、これには筋肉痛、関節痛、頭痛、発熱、重度のうつ、白血球減少症および溶血性貧血が含まれる。
結果として、現在、慢性HCVに感染している患者の大部分は、患者がSVRを達成することを可能にし、患者の慢性肝疾患のさらなる進展を阻止する新規な治療モダリティを高く必要としている。非A非B型肝炎の主要な原因因子として同定されているHCVによる持続感染は、慢性肝炎、肝硬変または肝細胞癌などの肝疾患と密接に関連していると見なされている。これらの肝疾患の発症は、主要な公衆衛生問題である。
当技術分野では、HCVの治療におけるCsAおよび非免疫抑制性シクロスポリンの使用の適応症例があるが、現行の標準ケア療法(standard of care therapy)に対して不応性のままである、かなりの類のHCV患者が存在する。それ故に、既存の療法があるにもかかわらず、HCVの治療のための方法および組成物が依然として大いに必要とされている。
本発明者らは、シクロフィリン阻害剤、特にアリスポリビルを、HCVの治療に効果的に使用することができることを見出した。特に、本発明者らは、アリスポリビルを1日2回使用する場合に、C型肝炎ウイルス遺伝子型1型、2型、3型または4型感染症の満足のいく治療結果を得ることができることを見出した。
ウイルスを標的とするよりもむしろ、宿主と相互作用するというアリスポリビルの際立った特徴は、例えば、特定の薬物耐性の突然変異の出現に対する高い障壁およびすべてのHCV遺伝子型における有効性などの、少なくとも2つの臨床的意義という利点をもたらす。
よって、本発明は、アリスポリビルを使用した新規な抗−HCV治療、特に、患者におけるC型肝炎ウイルスのすべての遺伝子型の感染症を治療する方法であって、患者にアリスポリビルを、約400〜約600mgの量で1日2回投与することを含む方法を提供する。
本発明は、患者におけるC型肝炎ウイルス感染症またはHCV誘発性障害の治療または予防に使用するためのアリスポリビルをさらに提供する。
さらに、以下が記載される。
1.1 患者におけるC型肝炎感染症またはHCV誘発性障害を予防または治療するための方法であって、前記患者にアリスポリビルを、約400〜約600mgの量で1日2回投与することを含む方法。
1.2 患者におけるHCV複製を阻害するための方法であって、アリスポリビルを、約400〜約600mgの量で1日2回投与することを含む方法。
1.3 移植レシピエントにおけるHCV感染症の再発を予防または遅延するための方法であって、前記レシピエントにアリスポリビルを、約400〜約600mgの量で1日2回投与することを含む方法。
2. 上記定義の任意の方法に使用するための医薬組成物の調製におけるアリスポリビルの使用。
3. 上記定義の任意の方法に使用するための医薬品の調製におけるアリスポリビルの使用。
4. アリスポリビルを、それ故に1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤(diluent)または担体と一緒に含む、上記定義の任意の方法に使用するための医薬組成物。
5. アリスポリビルを、約400〜約600mgの量で1日2回投与することを含み、アリスポリビルを、標準治療と組み合わせてまたは1種もしくは複数種の直接作用型抗ウイルス剤と組み合わせて投与する治療レジメン。
6. 上記定義のアリスポリビルを含む医薬組成物を含むパッケージであって、前記組成物を、約400〜約600mgの量で1日2回投与するための使用説明書と組み合わせて含むパッケージ。
7. 慢性C型肝炎感染症の治療のためのキット。
患者におけるHCV RNAを減少させる方法であって、患者に:アリスポリビル、インターフェロン;およびリバビリンを投与することを含み、アリスポリビルを、約400または約600mgの量で1日2回投与する方法も、本明細書において意図される。
本発明の追加的な実施形態は、HCV治療のための標準ケア療法に対して抵抗性であるまたはノンレスポンダー(non-responder)である患者における、C型肝炎遺伝子型1型感染症を治療する方法であって、患者に:アリスポリビルを標準治療と組み合わせて投与することを含み、アリスポリビルを、約400〜約600mgの量で1日2回投与する方法に関する。
アリスポリビルを含む第1の薬学的に許容される製剤、インターフェロンを含む第2の薬学的に許容される製剤およびリバビリンを含む第3の薬学的に許容される製剤を含み、第1、第2および第3の製剤が、慢性C型肝炎感染症の治療のためのキットにパッケージされる医薬組合せも、本明細書において意図される。
アリスポリビルを含む第1の薬学的に許容される製剤、直接作用型抗ウイルス剤を含む第2の薬学的に許容される製剤を含み、第1および第2の製剤が、慢性C型肝炎感染症の治療のためのキットにパッケージされる医薬組合せも、本明細書において意図される。
上記実施形態においておよび本明細書の全体にわたって、標準ケア治療は、C型肝炎感染症を治療するために使用される治療である。現在使用されている標準ケア治療は、インターフェロンの投与、特にリバビリンと組み合わせたペグ化インターフェロンの投与を含む。
本出願では、「ノンレスポンダー」という用語は、HCVのための標準ケア治療に対してノンレスポンダーである患者または対象を意味することを意図する。より具体的には、標準治療に対してノンレスポンダーである患者とは、12週の治療期間にわたって与えられる標準治療での治療に反応しない患者である。標準治療に対するノンレスポンダーは、患者の以下のサブセット、すなわち、無反応例および部分反応例を含む。
典型的には、「無反応」となる患者は、例えば、標準治療での12週間の治療の後に、HCV−RNAの減少が、約2log10IU/mL未満、例えば2log10IU/mL未満であることが観察されるものと定義され得る。
「部分」反応となる患者または部分反応例は、標準治療での12週間の治療の後に、約2log10IU/mLを超える、例えば2log10IU/mL未満のHCV−RNAの減少が見られるが、治療終了時にHCV−RNAがまだなお検出可能であるものである。
本明細書において使用される場合、「マイクログラム/キログラム」は、治療される哺乳動物(ヒトを含む)の体重1キログラム当たりの薬物のマイクログラムを意味する。
「治療レジメン」とは、疾病の治療のパターン、例えば、HCV治療中に使用される投与のパターンを意味する。治療レジメンは、導入レジメンおよび維持レジメンを含み得る。
本明細書において使用される場合、「約」という用語は、文脈が他に特に指示しない限り、+または−10%の範囲を意味するために使用される。
本明細書において使用される場合、「12、24、48または72週まで」は、治療期間を指し、それぞれ約12週間、約24週間、約48週間または約72週間を意味することを意図する。治療が正確に12、24、48または72週の期間で終了する必要がないことは理解される。例えば、治療は、24週の期間の1日前または2〜3日前に終了することがあるものの、やはり本開示の範囲および精神の範囲内にある相当物である。
本明細書において使用される場合、「1日2回」またはBIDは、約24時間のうちの任意の期間中に2回を意味し;「1日1回」またはQDは、約24時間のうちの任意の期間中に1回を意味し;「週1回」は、約7日のうちの任意の期間中に1回を意味するために使用される。
HCV RNAレベルは、市販の方法を使用して測定することができる。本明細書において使用される場合、LODは、HCV RNAレベルの検出の限界を意味し、LOQは、HCV RNAレベルの定量化の限界を意味する。例えば、HCV RNAレベルを評価するために、COBAS(登録商標)TaqMan(登録商標)HCV Test,v2.0(Roche Diagnostics)を使用する場合、LOQは25IU/ml(1.398log10)であり、LODは10IU/ml(1log10)であると報告されている。
本発明において、インターフェロンは、ペグ化されていてもまたはペグ化されていなくてもよく:Intron−A(登録商標)、インターフェロンアルファ−2b(Schering Corporation、Kenilworth、NJ);PEG−Intron(登録商標)、ペグインテフェロンアルファ−2b(peginteferon alfa-2b)(Schering Corporation、Kenilworth、NJ);Roferon(登録商標)、組換えインターフェロンアルファ−2a(Hoffmann−La Roche、Nutley、NJ);Pegasys(登録商標)、ペグインターフェロンアルファ−2a(Hoffmann−La Roche、Nutley、NJ);Berefor(登録商標)、入手可能なインターフェロンアルファ2(Boehringer lngelheim Pharmaceutical、Inc.、Ridgefield、CT);Sumiferon(登録商標)、天然のアルファインターフェロンの精製ブレンド(Sumitomo、Japan);Wellferon(登録商標)、リンパ芽球状インターフェロンアルファn1(GlaxoSmithKline);Infergen(登録商標)、コンセンサスアルファインターフェロン(InterMune Pharmaceuticals、Inc.、Brisbane、CAおよびAmgen、Inc.、Newbury Park、CA);Alferon(登録商標)、天然のアルファインターフェロンの混合物(Interferon SciencesおよびPurdue Frederick Co.、CT);Viraferon(登録商標);ならびにこれらのインターフェロンの組合せなどのインターフェロンを含み得る。
使用され得る結合インターフェロンには、例えば、ヒトアルブミンに結合しているAlbuferon(Human Genome Science)が含まれる。ポリエチレングリコール(PEG)またはポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレン化ポリオール、そのコポリマーおよびそのブロックコポリマーなどの水溶性ポリマーまたはポリアルキレンオキシドホモポリマーに結合しているインターフェロン。ポリアルキレンオキシドベースのポリマーに代わるものとして、効果的には、デキストラン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、炭水化物ベースのポリマーなどの非抗原性物質を使用することができる。インターフェロン−ポリマー結合体は、US4766106、US4917888、EPA 0 236 987、EPA 0 510 356およびWO95/13090に記載されている。ポリマー修飾は十分に抗原反応を減少させるため、外来インターフェロンは完全に自己由来である必要はない。ポリマー結合体を調製するのに使用されるインターフェロンは、ヒト、反芻動物もしくはウシインターフェロンなどの哺乳動物の抽出物から調製され得るかまたは組換えによって製造され得る。インターフェロンの他の形には、インターフェロンベータ、ガンマ、タウおよびオメガが含まれ、これにはSeronoによるRebif(インターフェロンベータ1a)、ViragenによるOmniferon(天然のインターフェロン)またはBoehringer Ingelheimによるオメガインターフェロンなどが挙げられる。Amarillo Biosciencesによる経口インターフェロンアルファなどの経口インターフェロン。
使用され得るインターフェロンの追加的な例には、ペグ化インターフェロンアルファ、例えばペグ化インターフェロンα−2a、ペグ化インターフェロンα−2b、ペグ化コンセンサスインターフェロンまたはペグ化精製インターフェロン−α生成物が含まれる。ペグ化インターフェロンα−2aは、欧州特許第593,868号(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されており、例えばPEGASYS(登録商標)(Hoffmann−La Roche)という商用名で市販されている。ペグ化インターフェロン−α−2bは、例えば欧州特許第975,369号(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されており、例えばPEG−INTRON A(登録商標)(Schering Plough)という商用名で市販されている。ペグ化コンセンサスインターフェロンは、WO96/11953(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
好ましい実施形態では、本発明の方法で使用されるインターフェロンは、ペグ化インターフェロンである。他の実施形態では、インターフェロンは、インターフェロンアルファ−2a、インターフェロンアルファ−2b、コンセンサスインターフェロン、精製インターフェロンアルファ生成物またはペグ化インターフェロンアルファ−2a、ペグ化インターフェロンアルファ−2bおよびペグ化コンセンサスインターフェロン、天然のアルファ型の混合物ならびにそれらの組合せからなる群から選択される。
好ましくは、インターフェロンアルファを使用する方法は、ペグ化インターフェロンアルファ−2bを使用し、ペグ化インターフェロンアルファ−2bの量は、毎週、週3回、隔日または毎日を単位として、1週当たり0.5〜2.0マイクログラム/キログラムまでである。
他の実施形態では、インターフェロンアルファは、ペグ化インターフェロンアルファ−2aであり、投与されるペグ化インターフェロンアルファ−2aの量は、毎週、週3回、隔日または毎日を単位として、1週当たり20〜250マイクログラム/キログラムまでである。好ましくは、インターフェロンpeg−IFNa2aは、180μgの量で週1回投与される。
特定の実施形態では、本明細書における方法で使用される例示的なインターフェロンは、Intron−A(登録商標);PEG−lntron(登録商標);Roferon(登録商標);Pegasys(登録商標);Berefor(登録商標);Sumiferon(登録商標);Wellferon(登録商標);Infergen(登録商標);Alferon(登録商標);Viraferon(登録商標);Albuferon(登録商標)(Human Genome Science);Rebif;Omniferon;Omegaおよびその組合せからなる群から選択されるインターフェロンである。
いくつかの実施形態では、リバビリンは、1日当たり約800〜約1200mgの間、例えば、1日当たり1000mg〜1200mgの間で投与される。いくつかの実施形態では、リバビリンは、患者の体重に基づいて投与される。他の実施形態では、リバビリンは、患者のHCV遺伝子型に基づいて投与される。
別の実施形態では、アリスポリビルは、治療処置の抗ウイルス有効性を促進する標準治療のうちの追加的な薬剤とともに投与され得る。治療処置の抗ウイルス有効性を促進する追加的な薬剤には、ポリメラーゼ阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、HCV NS3−4Aセリンプロテアーゼの基質ベースのプロテアーゼ阻害剤、非基質ベースのNS3プロテアーゼ阻害剤;フェナントレンキノン、チアゾリジンおよびベンズアニリド、ヌクレオシド類似体、HCVゲノムに対して方向づけられたアンチセンス分子もしくはウイルス複製に必要とされる任意の細胞成分、ワクチンまたはHCV治療への抗体ベースのアプローチが含まれる。
直接作用型抗ウイルス剤は、C型肝炎ウイルス(HCV)複製サイクルにおける特定のステップを妨害する薬剤を意味するために、本明細書において使用される。そのような薬剤は、例えば、リバビリン誘導体、プロテアーゼ阻害剤、ポリメラーゼ阻害剤(例えば、ヌクレオシドおよび非ヌクレオシド阻害剤)およびシクロフィリン阻害剤(cyclophillin inhibitor)であり得る。例示的な直接作用型抗ウイルス剤には::Abbottによるボセプレビル、テラプレビル、ABT−072、ABT−450、ABT−333、AchillionによるACH1625、Anadys PharmaceuticalsによるANA598、AstraZenecaによるAZD−7295、Boehringer Ingelheim PharmaによるBI201335、BI207127、Bristol Myers SquibbによるBMS650032、BMS790052、BMS791325、BMS824383、Eiger BioPharmacetucialsによるClemizole、PfizerによるFilibuvir、GileadによるGS9190(Tegobuvir)、GS9256、IdenixによるIDX375、InhibitexによるINX−189、PharmassetによるPSI−7851、PSI−938、Pharmasset/GenethecによるPSI−7977、RG7128、PresidioによるPPI−461 InterMune/GenentechによるRG7227(Danoprevir)、MerckによるSCH900518(Narlaprevir)、Vaniprevir、Medivir/TibotecによるTMC435、VertexによるVX−222、VX−759、VX−500、VX−916が含まれる。一実施形態では、本発明は、C型肝炎ウイルスに感染している患者の治療において、標準治療と組み合わせて使用するためのアリスポリビルであって、約400〜約600mgの量で1日2回投与されるアリスポリビルをさらに提供する。さらに別の態様では、アリスポリビルを、24週間、48週間または72週間まで投与することができる。
一実施形態では、本発明は、C型ヘパティッツウイルス(Hepatits C virus)に感染している患者の治療において、インターフェロンおよびリバビリンと組み合わせて使用するためのアリスポリビルであって、約400mgの量で1日2回、72週間まで、好ましくは48週間まで、最も好ましくは24週間まで投与されるアリスポリビルをさらに提供する。
一実施形態では、本発明は、C型肝炎ウイルスに感染している患者の治療において、インターフェロンおよびリバビリンと組み合わせて使用するためのアリスポリビルであって、約400mgの量で1日2回、24週間まで投与されるアリスポリビルをさらに提供する。
一実施形態では、本発明は、C型肝炎ウイルスに感染している患者の治療において、標準治療、好ましくはペグ化インターフェロンアルファ−2aおよびリバビリンと組み合わせて使用するためのアリスポリビルであって、約400〜約600mgの量で1日2回、24週間または48週間または72週間まで投与することができるアリスポリビルをさらに提供する。さらに別の態様では、ペグ化インターフェロンアルファ−2a、および、は、180マイクログラムの量で週1回投与される。
一実施形態では、本発明は、C型肝炎ウイルスに感染している患者の治療において、ペグ化インターフェロンアルファ−2aおよびリバビリンと組み合わせて使用するためのアリスポリビルであって、約400〜約600mgの量で1日2回、24週間、48週間または72週間まで投与されるアリスポリビルをさらに提供する。さらに別の態様では、リバビリンは、1日当たり800mg〜1200mgの間で投与され、ペグ化インターフェロンアルファ−2aは、180マイクログラムの量で週1回投与される。
一態様では、本発明は、アリスポリビルを、約400〜約600mgの量で1日2回、24週間、48週間または72週間まで投与することができ、アリスポリビルを、インターフェロンおよびリバビリンと組み合わせて投与する、C型肝炎ウイルスに感染している患者を治療するための医薬品の製造におけるアリスポリビルの使用をさらに提供する。
一態様では、本発明は、アリスポリビルを、約400〜約600mgの量で1日2回、24週間、48週間または72週間まで投与することができ、アリスポリビルを、インターフェロンおよびリバビリンと組み合わせて投与することを特徴とする、C型肝炎ウイルスに感染している患者を治療するための医薬組成物の調製におけるアリスポリビルの使用をさらに提供する。一態様では、本発明は、アリスポリビルを、約400〜約600mgの量で1日2回、24週間、48週間または72週間まで投与することができる、C型肝炎ウイルスに感染している患者の治療に使用するための、アリスポリビルと標準治療との、好ましくはアリスポリビルとインターフェロンおよびリバビリンとの組合せをさらに提供する。
一態様では、本発明は、アリスポリビルを、約400〜約600mgの量で1日2回、24週間、48週間または72週間まで投与することを含み、アリスポリビルを、インターフェロンおよびリバビリンと組み合わせて投与する治療レジメンをさらに提供する。
一態様では、本開示は、上記定義のように使用するためのアリスポリビルを含む医薬組成物をさらに提供する。さらに他の態様では、本発明は、上記定義のように使用するためのアリスポリビルを含む医薬組成物を、前記組成物を投与するための使用説明書と組み合わせて含むパッケージを提供する。
例示的な実施形態では、アリスポリビルは、約400〜約600mgまでの投与量で1日2回、24週間、48週間または72週間まで投与される。
例示的な実施形態では、本発明の治療は、ペグ化インターフェロンアルファ−2aであるインターフェロンアルファの投与を含み、投与されるペグ化インターフェロンアルファ−2aの量は、毎週、週3回、隔日または毎日を単位として、1週当たり20〜250マイクログラムまでである。承認されている現在の用量は、1週当たり180マイクログラムである。他の例示的な実施形態では、インターフェロンアルファは、ペグ化インターフェロンアルファ−2bであり、ペグ化インターフェロンアルファ−2bの量は、毎週、週3回、隔日または毎日を単位として、1週当たり0.5〜2.0マイクログラム/キログラムまでである。そのような治療の例示的な説明は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,115,578号に記載されている。
本明細書において記載されている治療プロトコルに使用されている例示的なPeg−IFNα2aは、Pegasys(登録商標)である。PEGASYS(登録商標)は、ペグ化された形のIFNα2aであり、丸1週間(168時間)持続された血清濃度をもたらすために、40kDa分枝PEG(ポリエチレングリコール)を利用している。PEGASYS(登録商標)は、市販されており、皮下注入用に180μg/0.5mLpeg−IFNα2aを含有する、使い捨てのプレフィルドシリンジとして提示されている。標準パッケージは、1シリンジにつき180μg/0.5mLを含有する。
いくつかの実施形態では、Peg−IFNα2aの用量を変更することが望ましい可能性がある。用量の変更が、中等度から重度の有害反応(臨床的および/または臨床検査的)に必要とされる場合には、180〜135μgへの初回量の減量が、一般に適切である(プレフィルドシリンジ上の対応する目盛線に調節する)。しかし、いくつかの症例では、90μgへの減量が必要であり得る。改善が見られた後、用量の段階的な再増量が考慮され得る。
以上に記載されている治療では、標準治療に基づく薬剤または直接型抗ウイルス剤(direct antiviral agent)の効果的な投与量は、組成物の状態で投与される、すなわち、それらは一緒に(すなわち、同時に)投与され得るが、別々にまたは逐次的に投与されることもある。一般に、組合せ療法は、典型的には一緒に投与され、その理論的根拠は、そのような同時投与が、ウイルスに対する多重の圧力を同時に誘導することにある。所与の特定の投与量は、薬物の吸収、不活性化および排泄率ならびに他の因子によって決まる。投与量の値はまた、緩和されるべき状態の重症度に伴って変化することが留意されるべきである。
本明細書において利用される「同時投与」または「併用投与」または「組み合わせて投与される」などの用語は、ただ1人の患者のために選択される治療薬の投与を包含することを意味し、薬剤が、必ずしも同一の投与経路によってまたは同時に投与されるわけではない治療レジメンを含むことを意図する。固定された組合せも、本発明の範囲内である。本発明の医薬組合せの投与は、その薬学的に活性な成分のうちの1種のみを適用する単独治療と比較してまたは現行の標準ケア療法と比較して、結果として有益な効果、例えば、相乗的なまたは相加的な治療効果をもたらす。本明細書において記載されている方法に使用される治療は、従来の任意の経路によって投与され得る。1種または複数種の成分は、パレンタリー(parentally)で、例えば、注射可能な液剤もしくは懸濁剤の形でまたは注射可能なデポジット製剤(deposit formulation)の形で投与され得る。好ましくは、アリスポリビルは、飲用の液剤もしくは懸濁剤、錠剤またはカプセル剤の形で経口投与される。アリスポリビルを含む経口投与用の医薬組成物は、典型的には、1種または複数種の薬学的に許容される担体物質をさらに含む。典型的には、これらの組成物は濃縮されており、投与前に、適切な賦形剤、例えば、水と組み合わせられる必要がある。非経口投与用の医薬組成物は、典型的には、1種または複数種の添加剤(excipient)も含む。任意選択の添加剤には、等張化剤、緩衝剤または他のpH−調整剤および保存剤が含まれる。これらの添加剤は、組成物の維持のためにならびにpH(約6.5〜7.5)および浸透圧(約300mosm/L)の好ましい範囲の獲得のために加えられ得る。
治療レジメンの有効性は、標準プロトコルを使用してモニターされ得る。治療に続いて、血清中のHCVの決定および血清中ALT(アラニン−アミノトランスフェラーゼ)レベルの測定を行うこともある。例えば、患者は、患者の血漿中のHCV RNAの存在について評価され得る。HCV RNA(IU/mL)は、治療中に一定の間隔で、例えば、1日目(投与前ならびに投与後4、8および12時間)および2日目の投与前、3日目、8日目、15日目、29日目および12週目、24週目、36週目、48週目、72週目(適用される場合)ならびに追跡時に測定することができる。加えて、患者におけるHCV株については、耐性を得るために選択される突然変異体を同定するために、配列を決定し評価することができる。
本明細書において使用される場合、AUCは、投与後の分析物または薬物の積分量(血清中濃度曲線)を示す、[hr ng/mL]での曲線下面積または濃度対時間曲線下面積を指し;Cmaxは、投与後に達成された分析物または薬物の[ng/mL]での最高濃度を指し;Cminは、投与後に達成された分析物または薬物の[ng/mL]での最低濃度を指す
治療の評価項目は、ウイルス学的反応であり、すなわち、治療コースの終了時、治療の開始から数か月後または治療の完了から数か月後に、HCVが存在しないことである。血清中HCVは、定量的RT−PCRもしくはノーザンブロットなどの方法によってRNAレベルでまたはウイルスタンパク質の酵素免疫アッセイもしくはエンハンサー型化学発光免疫アッセイによってタンパク質レベルで測定され得る。評価項目はまた、血清中ALTレベルが正常範囲にあるかどうかを決定することも含み得る。
ウイルス学的反応パラメータは、治療4週目に血清中HCV−RNAが検出不可能であることによって定義される、治療4週目での急速なウイルス学的反応(RVR4);早期のウイルス学的反応(EVR)、すなわち、ベースラインと比較して、HCV−RNAが少なくとも2log10 IU/mL減少する(部分EVR)または治療12週目に血清中HCV−RNAが検出不可能になる(完全EVR)ことによって定義されるもの;治療の終了から24週後に、高感度ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)アッセイによって、血清からHCV−RNAが存在しないまたは治療の終了から24週後に、HCV RNAが(LODによって)検出不可能であると定義される、持続的ウイルス学的著効(SVR24);治療反応の終了(ETR):治療終了時にHCV RNAが(LODによって)検出不可能となる(完了または時期を早めた中止)である。
例示的な治療レジメンは、実施例に与えられている。
例示的な一治療レジメンでは、治療を必要としている対象に、リバビリンを800/1200mg/日(体重を基準として)の投与量で24週間の経口投与および400mgのアリスポリビルを1日2回24週間の経口投与と組み合わせて、ペグ化インターフェロンアルファ2aを180μgの用量で、皮下に(S.C.)週1回48週間投与する。
4週間の治療期間の後に、患者の反応に基づいて、アリスポリビルの投与は、600または800mgを1日1回経口で、治療開始から48週または72週まで継続され得、好ましくは、アリスポリビルの用量が日用量において、より少ない量に減じられ(例えば、400mg)またはより好ましくは、アリスポリビルの投与が中止される。ペグ化インターフェロンアルファ2aおよびリバビリンでの治療は、好ましくは、治療開始から48週または72週まで継続される。例えば、患者に、180μgのペグ化インターフェロンアルファ2aを週1回S.C.経口投与し、リバビリンを800/1200mg/日(体重を基準として)の投与量で経口投与する。
peg−IFNα2aと組み合わせた、アリスポリビル600mg1日2回(BID)1週間に続く、600mg1日1回(QD)48週間の治療期間の投与レジメンは、持続的ウイルス学的著効(SVR)の達成率に基づいた、遺伝子型1型未治療患者の第2相試験において、peg−IFNα2aよりも優れていることが実証されている。
加えて、HCV遺伝子型1型の非反応患者を対象とした、アリスポリビルの使用の試験は、治療の第1週目の期間中に、peg−IFNα2aおよびRBVの両方とともに、400mgBIDの投与レジメン対1日1回で与えられる同一の総日用量(800mgQD)の有用性ならびにその治療期間の終了時におけるCmax、AUCまたはCminと抗ウイルス効果との間の可能な関係を扱っていた。
この難治性の患者集団において、400mgBID投与は、800mgQD投与(−0.70log10IU/ml)と比べて、ベースラインからHCV RNAのより大きな低下(−1.41log10IU/ml)をもたらした。第1週目の期間中に400mgBID投与で治療された患者は、治療の残りの3週間に、400mgQDを受けたが(合計4週の治療期間)、800mgQD投与レジメンを受けた患者は、全4週の治療期間中に変更なしのままであった。2つの治療戦略(400mgBID/400mgQDおよび800mgQD)は、治療終了時(29日目)にHCV RNAの同様の低下を達成した。400mgBIDの忍容性は、800QDと比較して好都合であり、同様の比率の高ビリルビン血症を有していた。
治療の第1週目の期間中における400mgBID投与のこのより大きな抗ウイルス有効性に一致して、観察されたCmin中央値も、1日1回で与えられる同一の日用量、すなわち800mgQD投与によって達成されるもの(148ng/ml)に比べてより高かった(175ng/ml)。
第2相試験を含む複数の臨床試験からのデータを使用して、観察された薬物曝露(例えば、Cmin)と数種のウイルス学的反応測定値との間の関係を調査したところ、より高いCminが、反応する可能性をより高率に伴うことを示唆している。その結果として、DEB025 400mgBIDのレジメンは、全治療期間(24週または48週)を通じて維持される得られたCminが、安全であり得るか、peg−IFNα2a/RBVと比較して、より良好なRVR、EVRおよび最終的にはSVRの結果となり、より良好なHCV RNA反応を達成し得るかどうかについて、検討されるべきである。
慢性C型肝炎遺伝子型1型における標準治療の有効性は、わずか40〜50%しかSVR24を達成しておらず、32%までが再発するため、不満足なものである。緩徐な反応は、この点における重要なパラメータとして関与している。異なる作用機序を有する第3の薬物の追加は、標準治療に対するノンレスポンダーの数を減少させるという利点および標準治療に対する反応例において、再発例の比率を減少させるために、HCV−RNA陰性への時間を減少させるという利点をもたらす。
1.化合物
Peg−IFNα2aは、ペグ化された形のインターフェロンアルファ2aであり、丸1週間(168時間)持続された血清濃度をもたらすために、40kDa分枝PEG(ポリエチレングリコール)を利用している。PEGASYS(登録商標)は、Rocheから市販されている。
リバビリンは、合成ヌクレオシド類似体であり、例えば、RocheからCOPEGUS(登録商標)として市販もされている。
アリスポリビル(Debio−025またはDEB025またはDEB)は、シクロフィリン(Cyp)阻害剤であり、抗−HCV剤としてのその作用機序は、HCV複製に直接関与する宿主タンパク質の阻害、特にシクロフィリンAの阻害によるものである。
2.臨床試験
患者は、全治療期間中に、
ペグ化インターフェロン−α(peg−IFNα2a)180μg s.c.週1回および
リバビリン(RBV) 2回に分割された用量で(朝/夕服用)1000/1200mg/日
での2剤併用組合せ治療を受ける
peg−IFNα2a/RBVに加えて、患者は、
A:レスポンスガイド治療(response-guided treatment)期間(下記を参照のこと)を含む、peg−IFNα2a/RBVおよびアリスポリビル600mgBID1週間に続いて、peg−IFNα2a/RBVおよびアリスポリビル600mgQDを、4週目のHCV RNAの結果に基づく、さらなる23週間または47週間での3剤併用療法
B:レスポンスガイド治療期間(下記を参照のこと)を含む、peg−IFNα2a/RBVおよびアリスポリビル400mgBIDを、4週目のHCV RNAの結果に基づく、さらなる24週または48週での3剤併用療法
にランダム化された治療群に基づいて、アリスポリビルまたはプラセボを受ける。
レスポンスガイド治療期間:
4週目に検出のレベル(LOD)未満のウイルス量を有する患者(<RVR4LOD)は、24週後にpeg−IFNα2a/RBVおよびアリスポリビルの試験投薬を終了する。
4週目に検出のレベル(LOD)またはそれを超えるウイルス量を有する患者(≧RVR4LOD)は、48週のpeg−IFNα2a/RBVおよびアリスポリビルの試験治療を完了する。
C:peg−IFNα2a/RBVおよびアリスポリビル600mgBID1週間に続いて、peg−IFNα2a/RBVおよびアリスポリビル600mgQDを、さらなる47週間での固定期間の3剤併用療法
D:DEB025プラセボおよびpeg−IFNα2a/RBV48週間での活性比較薬群
患者のランダム化は、スクリーニング時に測定されるまたは明確にされるHCV RNAレベル、IL28B多型およびBMIによって層別化される。
肝硬変を有する患者のうちの最大20%が各国にランダム化されることを保証するために、IVRS/IWRS(音声自動応答システム/ウェブ自動応答システム)も使用される。患者のランダム化スキームは、Biostatistics Quality Assurance Groupのメンバーによって再検討され、承認される。
これに付随して、総ビリルビンレベルが5×ULN(正常の上限)を超えるならびに以下の:
− ALT>ULNおよびベースラインから50%増加したもの、または
− ALT>5×ULNおよびベースラインから増加したもの
のうちの1つを有する患者は、アリスポリビル/プラセボ治療を中断し、これらの結果を確認するために、1週間以内に追加的な臨床検査評価(laboratory evaluation)を行う。追加的な評価により高ビリルビンおよび高ALTが確認された場合には、患者はすべての試験治療、すなわち、アリスポリビル/プラセボ、peg−IFNα2aおよびRBVを中止し、予定通り試験を継続する。
総ビリルビンレベルが5×ULNを超える患者は、アリスポリビル/プラセボ治療を中断する。高ビリルビン血症は、Peg−IFNα2aまたはRBV治療に対して因果関係がないと考えられているため、Peg−IFNα2aおよびRBV治療は中断すべきではない。
以下のモニタリング計画が適用される:総ビリルビンレベルが5×ULNを超える患者は、アリスポリビル治療を1週間中断する。Peg−IFNα2aおよびRBV治療は、高ビリルビン血症のために中断されない。次回予定されている週1回の来院時または患者が1週後に検診を受けた後(高ビリルビン血症が2週目の治療後に発生する場合)、総ビリルビンレベルの期待される低下を確認するために、さらなる生化学検査が行われる。
総ビリルビンレベルが5×ULN以下に減少している場合には、次いで、治験責任医師は、患者にアリスポリビル治療を再開する旨を指示し、1週後に再び繰り返し検査を行う。
この2回目の検査で、総ビリルビンレベルが5×ULNを超えている場合および患者が安定したALTまたはベースラインから改善しつつあるALTを有する場合には、次いで、アリスポリビル治療は、最大1週間さらに控えられ得る。
アリスポリビル療法を行わずに、第2週終了時に、次の血液検査が行われる。この検査が、総ビリルビンが5×ULN以下であることを示している場合には、治験責任医師は、患者にアリスポリビル治療を再開する旨を指示する(ALTが安定しているかまたは改善しつつある場合のみ、再度)。
総ビリルビンレベルがなお5×ULN以下であることを確認するために、さらなる検査が、1週の後に行われる。
アリスポリビル治療を行わない最大期間は、継続的な中断としての2週間または2つに分割された週としての2週間である。
本発明は以下を提供する。
[1]
約400〜約600mgの量で1日2回投与する
ことを特徴とする、C型肝炎ウイルスに感染している患者の治療に使用するためのアリスポリビル。
[2]
標準治療または直接型抗ウイルス剤と組み合わせて投与することを特徴とする、請求項1に記載の使用のためのアリスポリビル。
[3]
24週間、48週間または72週間まで投与することを特徴とする、請求項1または2に記載の使用のためのアリスポリビル。
[4]
標準治療が、インターフェロンとリバビリンとの組合せである、請求項2に記載の使用のためのアリスポリビル。
[5]
前記インターフェロンが、ペグ化インターフェロンアルファ−2aであり、180マイクログラムの量で週1回投与される、請求項4に記載の使用のためのアリスポリビル。
[6]
前記直接型抗ウイルス剤が、ANA598である、請求項2に記載の使用のためのアリスポリビル。
[7]
アリスポリビルを、約400〜約600mgの量で1日2回、24週間、48週間または72週間まで投与することを含む、C型肝炎ウイルスに感染している患者を治療する方法。
[8]
アリスポリビルを、約400〜約600mgの量で1日2回、24週間、48週間または72週間まで投与し、
場合によって、アリスポリビルを、標準治療または直接作用型抗ウイルス剤と組み合わせて投与する
ことを特徴とする、C型肝炎ウイルスに感染している患者を治療するための医薬の製造におけるアリスポリビルの使用。
[9]
アリスポリビルを、約400〜約800mgの量で1日2回、24週間、48週間または72週間まで投与することを特徴とする、C型肝炎ウイルスに感染している患者の治療に使用するための、アリスポリビルと標準治療とのまたはアリスポリビルと直接作用型抗ウイルス剤との組合せ。
[10]
アリスポリビルを、約400〜約600mgの量で1日2回、24週間、48週間または72週間まで投与することを含む治療レジメンであって、ここでアリスポリビルは標準治療または直接作用型抗ウイルス剤と組み合わせて投与されるものである、治療レジメン。
[11]
請求項1に記載の使用のための、アリスポリビルを含む医薬組成物。
[12]
請求項11に記載の医薬組成物を、前記組成物を投与するための使用説明書と組み合わせて含むパッケージ。

Claims (5)

  1. C型肝炎の治療のためのアリスポリビルを含む医薬組成物であって、
    アリスポリビルはインターフェロンとリバビリンとの組合せで投与され、かつ約400mgの量で1日2回72週間まで投与されることを特徴とする、
    前記医薬組成物。
  2. さらにANA598と組み合わせて投与することを特徴とする、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 24週間、48週間または72週間まで投与することを特徴とする、請求項1または2に記載の医薬組成物。
  4. 前記インターフェロンが、ペグ化インターフェロンアルファ−2aであり、180マイクログラムの量で週1回投与される、請求項3に記載の医薬組成物。
  5. C型肝炎の治療のための医薬の製造におけるアリスポリビルの使用であって、
    アリスポリビルはインターフェロンとリバビリンとの組合せで投与され、かつ約400mgの量で1日2回72週間まで投与されることを特徴とする、
    前記使用。
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