JP2008514554A - α、β‐不飽和カルボニル化合物の水素化法 - Google Patents

α、β‐不飽和カルボニル化合物の水素化法 Download PDF

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Abstract

α、β‐不飽和カルボニル化合物の化学選択的水素化法を開示する。一般式(I)(式中、R1は、H、1〜30個の炭素原子を含み、かつ適当な置換基を含んでもよく、前記炭素鎖中に1若しくは2以上のヘテロ原子を含んでもよい分岐若しくは非分岐鎖であり飽和若しくは不飽和の炭化水素ラジカル、または適当な置換基を含んでもよいアリール基若しくはヘテロアリール基を表す。R2、R3、R4はそれぞれ独立に、H、F、Cl、Br、I、OH、CN、NO2、NO、SO2、SO3、アミノ、モノ‐若しくはジ‐(C1‐C24‐アルキル)‐置換アミノ、モノ‐若しくはジ‐(C5‐C20‐アリール)‐置換アミノ、イミノ、ホスホノ、ホスホナト、ホスフィナト、ホスホ、ホスフィノ、1〜30個の炭素原子を含み、かつ適当な置換基を含んでもよく、前記炭素鎖中に1若しくは2以上のヘテロ原子を含んでもよい分岐もしくは非分岐鎖であり飽和若しくは不飽和の炭化水素ラジカル、または適当な置換基を含んでもよいアリール基若しくはヘテロアリール基を表す。R2、R3、R4は、それぞれ芳香族化合物、脂環式化合物、複素環式芳香族化合物、複素環式脂環式化合物である5員環若しくは6員環または縮合5員環及び/若しくは6員環であってもよく、最大4つまでの置換基を有していてもよい。)の化合物が、水素化物供与体と反応して、一般式(II)(一般式中、R1、R2、R3、R4は、それぞれ上記において定義したものである。)の化合物となる。上記方法により、金属触媒を使うことなく、α、β‐不飽和アルデヒド及びケトンの選択的水素化が可能となる。
【選択図】なし

Description

本発明は、α、β‐不飽和カルボニル化合物の水素化の方法に関する。
分岐鎖カルボニル化合物は、医薬品、着臭剤、天然物、その他機能的物質(functional substance)の合成において、種々多様な中間体となる。例えば、シトロネラルは、β‐分岐アルデヒドであり、着臭剤として使用され、さらにシトロネロール、メントール、ムスコンおよびα‐トコフェロールを工業的に合成するのに重要な物質としても使用される。興味深いことに、自然界から得られるシトロネラルは鏡像異性体的に純粋ではない。従って、鏡像異性体的に純粋に合成できる工程は重要である。スキーム1:
に、β‐分岐アルデヒドの工業面での使用例を示す。
分岐カルボニル化合物を鏡像異性体的に純粋にする方法には、触媒的不斉水素化と対応するα、β‐不飽和カルボニル化合物の共役還元(conjugated reduction)が考えられる。スキーム2:
にα、β‐不飽和カルボニル化合物の水素付加を示す。
上記2種の化学反応例は、文献に記載され、金属触媒反応に基づいており、触媒的不斉水素化は、ケトンでのみ成功裏に使用されているが、アルデヒドでは成功していない。さらには、既存の工程では、しばしば化学選択的ではないという問題もある。多くの場合、さらに官能基もまた、この場合の二重結合と同様に還元されてしまう。これは好ましい反応ではない。また、エナンチオ選択性は、しばしば不十分である。アルデヒドの触媒的不斉水素化は完全には達成されていない。
さらに、金属触媒反応には、使用される水素化剤(hydrogenating agent)が大気圧よりも高い水素ガス圧を必要とするという問題もある。通常、ガス状の反応物質を使用すると、装置が非常に複雑になってしまう。さらには、優れた金属系触媒は大変高価であるという問題もある。従って、前記触媒は、最終産物から除去できなければならないだけではなく、さらなる工程を設けて上記高価な金属画分を使用できるようにしなければならない。
本発明は、分岐カルボニル化合物を調製するための単一工程を提供することを目的とする。この発明は、金属触媒を使用する必要がなく、さらにケトン類に制限されずアルデヒド類にも使用できる工程である。
本発明は、α、β‐不飽和カルボニル化合物の水素化の方法を提供するものであり、一般式(I):
(式中、
R1は、H、1〜30個の炭素原子を含み、かつ適当な置換基を含んでもよく、前記炭素鎖中に1若しくは2以上のヘテロ原子を含んでもよい分岐若しくは非分岐鎖であり飽和若しくは不飽和の炭化水素ラジカル、または適当な置換基を含んでもよいアリール基若しくはヘテロアリール基を表し、
R2、R3、R4は同一または相違し、それぞれH、F、Cl、Br、I、OH、CN、NO2、NO、SO2、SO3 、アミノ、モノ‐若しくはジ‐(C1‐C24‐アルキル)‐置換アミノ、モノ‐若しくはジ‐(C5‐C20‐アリール)‐置換アミノ、イミノ、ホスホノ、ホスホナト(phosphonato)、ホスフィナト(phosphinato)、ホスホ、ホスフィノ、1〜30個の炭素原子を含み、かつ適当な置換基を含んでもよく、前記炭素鎖中に1若しくは2以上のヘテロ原子を含んでもよい分岐若しくは非分岐鎖であり飽和若しくは不飽和の炭化水素ラジカル、または適当な置換基を含んでもよいアリール基若しくはヘテロアリール基を表し、
おのおのの場合、前記R1、R2、R3、R4ラジカルのうちの2または3以上は、芳香族化合物、脂環式化合物、複素環式芳香族化合物、複素環である脂環式化合物である5員環若しくは6員環または縮合5員環及び/若しくは6員環であってもよく、最大4つまでの置換基を有していてもよい。)
の化合物が、水素化物供与体(hydride donor)と反応して、一般式(II):
の化合物となる。
(式中、
R1、R2、R3、R4は、それぞれ上記において定義したものである)
本発明により、α、β‐不飽和カルボニル化合物を、高度の化学選択的手法(chemoselective manner)で触媒作用により還元することが可能となり、金属触媒を使用しないで済む。本発明により二つの方法、つまり、第1にラセミ混合物を形成させるための非不斉還元(nonasymmetricreduction)に適する方法と、第2に高度なエナンチオ選択的還元(enantioselectivereduction)に適する方法が開発された。
水素化物供与体としてジヒドロピリジンを用いたα、β‐不飽和カルボニル化合物の反応例を示したスキーム3:
を用いて、本発明に係る方法の一実施態様を説明する。スキーム3は、金属を用いない触媒によるα、β‐不飽和カルボニル化合物の水素化を表しており、触媒としては、アミンまたはアンモニウム塩が使用される。
R1、R2、R3、R4は、それぞれ上記において定義したものである。1〜30個の炭素原子を有している分岐または非分岐鎖であり飽和または不飽和の炭化水素ラジカルは、C1‐C24-アルキル、C2‐C24-アルケニル、C2‐C24-アルキニル、C1‐C24-アルコキシ、 C2‐C24-アルケニルオキシ、C2‐C24-アルキニルオキシ、C5‐C30-アリール、C5‐C30-アリールオキシ、C2‐C24-アルコキシアルキル(alkoxyalkyl)、C6‐C30-アリールオキシアルキル(aryloxyalkyl)、ヒドロキシル、スルフヒドリル(sulfhydryl)、C2‐C24-アルキルカルボニル(alkylcarbonyl)、C6‐C30-アリールカルボニル(arylcarbonyl)、C2‐C24-アルコキシカルボニル(alkoxycarbonyl)、C6‐C30-アリールオキシカルボニル(aryloxy-carbonyl)、ハロカルボニル(halocarbonyl)、C2‐C24-アルキルカルボナト(alkylcarbonato)、C6‐C30-アリールカルボナト(arylcarbonato)、カルボキシル、カルボキシラト(carboxylato)、カルバモイル(carbamoyl)、モノ‐及びジ‐(C1‐C24-アルキル)-置換カルバモイル(mono- and di-(C1-C24-alkyl)-substituted carbamoyl)、C2‐C24-アルキルアミド(alkylamido)、C6‐C30-アリールアミド(arylamido)、C2‐C24-アルキルイミノ(alkylimino)、C6‐C30-アリールイミノ(arylimino)、C1‐C24-アルキルスルファニル(alkylsulfanyl)、C5‐C30-アリールスルファニル(arylsulfanyl)、C1‐C24-アルキルスルフィニル(alkylsulfinyl)、C5‐C30-アリールスルフィニル(arylsulfinyl)、C1‐C24-アルキルスルホニル(alkylsulfonyl)並びにC5‐C30-アリールスルホニル(aryl-sulfonyl)からなる群から選択されるのが好ましい。
「アルキル」とは、主として1〜30個の炭素原子、好ましくは1〜24個の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖または環式の炭化水素ラジカルのことを意味し、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、 n-ブチル、イソブチル、 t-ブチル、オクチル、デシルなどだけではなく、シクロペンチル、シクロヘキシルなどといったシクロアルキル基なども含まれる。炭化水素ラジカルの有する炭素原子数は1〜18個が好ましく、特に好ましくは、1〜12個の炭素原子数である。
「アルケニル」とは、少なくとも1つの二重結合及び主として2〜30個の炭素原子、好ましくは2〜24個の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖または環状の炭化水素ラジカルのことを意味し、例えば、エテニル(ethenyl)、n-プロペニル(n-propenyl)、イソプロペニル(isopropenyl)、n-ブテニル(n-butenyl)、イソブテニル(isobutenyl)、オクテニル(octenyl)、デセニル(decenyl)、テトラデセニル(tetradecenyl)、ヘキサデセニル(hexadecenyl)、エイコセニル(eicosenyl)、テトラコセニル(tetracosenyl)などだけではなく、シクロペンテニル(cyclopentenyl)、シクロヘキセニル(cyclohexenyl)のようなシクロアルケニル基(cycloalkenyl groups)なども含まれる。アルケニルラジカルの有する炭素原子数は2〜18個が好ましく、特に好ましくは、2〜12個の炭素原子数である。
「アルキニル」とは、少なくとも1つの三重結合及び主として2〜30個の炭素原子、好ましくは2〜24個の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖または環状の炭化水素ラジカルのことを意味し、例えば、エチニル(ethynyl)、n-プロピニル(n-propynyl)、イソプロピニル(isopropynyl)、n-ブチニル(n-butynyl)、イソブチニル(isobutynyl)、オクチニル(octynyl)、 デシニル(decynyl)、テトラデシニル(tetradecynyl)、ヘキサデシニル(hexadecynyl)、エイコシニル(eicosynyl)、テトラコシニル(tetracosynyl)などがある。アルキニルラジカルの有する炭素原子数は2〜18個が好ましく、特に好ましくは、2〜12個の炭素原子数である。
好ましいアルコキシ基には、メトキシ(methoxy)、エトキシ(ethoxy)、n-プロポキシ(n-propoxy)、イソプロポキシ(isopropoxy)、n-ブチルオキシ(n-butyloxy)、イソブチルオキシ(isobutyloxy)、t-ブチルオキシ(t-butyloxy)、ペンチルオキシ(pentyloxy)、ヘキシルオキシ(hexyloxy)などがある。
本発明において使用されるアリール基は、5〜30個の炭素原子を有する芳香族環系であり、この芳香環にはN、O、S、P、Siなどのヘテロ原子が任意に含まれていてもよい。前記芳香環は、単一の環系(single ring systems)、または、例えば縮合環または単結合若しくは多重結合を介して相互に結合した環である複数の環系(multiple ring systems)である。芳香環としては、例えば、フェニル、ナフチル(naphthyl)、ビフェニル(biphenyl)、ジフェニルエーテル(diphenyl ether)、ジフェニルアミン(diphenylamine)、ベンゾフェノン(benzophenone)などがある。置換アリール基は、上記R1の定義で特定した1または2以上の置換基を含んでいる。ヘテロアルキル基の例としては、アルコキシアリール(alkoxyaryl)アルキルスルファニル‐置換アルキル(alkylsulfanyl-substituted alkyl)、N-アルキル化アミノアルキル(N-alkylatedaminoalkyl)などがある。ヘテロアリール置換基の例としては、ピロリル(pyrrolyl)、ピロリジニル(pyrrolidinyl)、ピリジニル(pyridinyl)、キノリニル(quinolinyl)、インドリル(indolyl)、ピリミジニル(pyrimidinyl)、イミダゾリル(imidazolyl)1,2,4‐トリアゾリル(1,2,4-triazolyl)、テトラアゾリル(tetrazolyl)などがある。ヘテロ原子を含む脂環式の原子団の例としては、ピロリジノ(pyrrolidino)、モルホリノ(morpholino)、ピペラジノ(piperazino)、ピペリジノ(piperidino)などがある。
上記原子団が有する置換基としては、OH、F、Cl、Br、I、CN、NO2、NO、SO2、SO3 -、アミノ、モノ‐若しくはジ‐(C1‐C24‐アルキル)‐置換アミノ、モノ‐若しくはジ‐(C5‐C20‐アリール)‐置換アミノまたはイミノがあり、これらは入れ替わりに置換されてもよい。特に、環状のラジカルは置換基としてC1‐C6-アルキル基もまた含んでいてもよい。
官能基として、上記定義したラジカルまたは置換基は、従来技術で知られており有機合成の分野で慣用されているあらゆる原子団を含有してもよい。例えば、ハロゲン、ヒドロキシル基、スルフヒドリル基(sulfhydryl)、C1‐C24-アルコキシ、C2‐C24-アルケニルオキシ、C2‐C24-アルキニルオキシ、C5‐C20-アリールオキシ、C2‐C24-アルキルカルボニル(alkylcarbonyl) (-CO-アルキル) 及び C6-C20-アリールカルボニル(arylcarbonyl) (-CO-アリール)などのアシル、アシルオキシ(-O-アシル)、C2‐C24-アルコキシカルボニル(alkoxycarbonyl)(-(CO)-O-アルキル)、C6‐C20-アリールオキシカルボニル(aryloxycarbonyl) (-(CO)-O-アリール)、ハロゲン化カルボニル(halocarbonyl)(-(CO)-X、式中Xはハロゲン)、 C2‐C24-アルキルカルボナト(alkylcarbonato)(-O-(CO)-O-アルキル)、C6‐C20-アリールカルボナト(arylcarbonato)(-O-(CO)-O-アリール)、カルボキシル(-COOH)、カルボキシラト(-COO-)、 カルバモイル(-(CO)-NH2)、一置換C1‐C24-アルキルカルバモイル (-(CO)-NH(C1-C24-アルキル))、二置換C1‐C24-アルキルカルバモイル(-(CO)-N(C1-C24-アルキル)2)、一置換アリールカルバモイル(monosubstituted arylcarbamoyl)(-(CO)-NH-アリール)、チオカルバモイル(-(CS)-NH2)、カルバミド(carbamido)(-NH-(CO)-NH2)、シアノ(-C≡N)、イソシアノ(isocyano)(-N+≡C-)、シアナト(cyanato)(-O-C≡N)、イソシアナト(isocyanato)(-O-N+≡C-)、イソチオシアナト(isothiocyanato)(-S-C≡N)、アジド(-N=N+=N-)、ホルミル(formyl)(-(CO)-H)、チオホルミル(thioformyl)(-(CS)-H)、アミノ(-NH2)、モノ‐及びジ‐(C1‐C24-アルキル)-置換アミノ(mono- and di-(C1-C24-alkyl)-substituted amino)、モノ‐及びジ‐(C5‐C20-アリール)-置換アミノ(mono- and di-(C5-C20-aryl)-substituted amino)、C2‐C24-アルキルアミド(-NH-(CO)-アルキル)、C5‐C20-アリールアミド(-NH-(CO)-アリール)、イミノ(-CR=NH、式中Rは、H、C1‐C24-アルキル、C5‐C20-アリール, C6‐C20-アルカリル(alkaryl)、C6‐C20-アルアルキルなど)、アルキルイミノ(alkylimino)(-CR=N(アルキル)、式中Rは、H、アルキル、アリール、アルカリルなど)、アリールイミノ(-CR=N(アリール)、式中Rは、H、アルキル、アリール、アルカリルなど)、ニトロ(-NO2)、ニトロソ(-NO)、スルホ(-SO2-OH)、スルホナト(sulfonato)(-SO2-O-)、C1‐C24-アルキルスルファニル(alkylsulfanyl)(-S-アルキル:「アルキルチオ(alkylthio)」ともいう)、アリ−ルスルファニル(arylsulfanyl)(-S-アリール:「アリールチオ(arylthio)」ともいう)、C1‐C24-アルキルスルフィニル(alkylsulfinyl)(-(SO)-アルキル)、C5‐C20-アリールスルフィニル(arylsulfinyl)(-(SO)-アリール)、C1‐C24-アルキルスルホニル(-SO2-アルキル)、C5‐C20-アリールスルホニル(-SO2-アリール)、ホスホノ(-P(O)(OH)2)、ホスホナト(-P(O)(O-)2)、ホスフィナト(-P(O)(O-))、ホスホ(-PO2)、ホスフィノ(-PH2)などがあり、上記炭化水素ラジカルは、アルキルの場合は、C1‐C24-アルキルであり、C1‐C18-アルキルが好ましく、より好ましくはC1‐C12-アルキルであり、特に好ましくはC1‐C6-アルキルである。アルケニルの場合は、C2‐C24-アルケニルであり、C2‐C18-アルケニルが好ましく、より好ましくはC2‐C12-アルケニルであり、特に好ましくはC2‐C6-アルケニルである。アルキニルの場合は、C2‐C24-アルキニルであり、C2‐C18-アルキニルが好ましく、より好ましくはC2‐C12-アルキニルであり、特に好ましくはC2‐C6-アルキニルである。アリールの場合は、 C5‐C30-アリールであり、C5‐C20-アリールが好ましく、より好ましくはC5‐C12-アリールである。アラルキル(aralkyl)の場合は、C6‐C30-アラルキルであり、C6‐C20-アラルキルが好ましく、より好ましくはC6‐C12-アラルキルである。
本発明では、一般式(I)の化合物は、水素化物供与体(hydride donor)と反応する。水素イオンを放出する化合物でさえあれば水素化物供与体として使用できるが、有機物の水素化物供与体が好ましい。適当な水素化物供与体には、例えば、ハンチジヒドロピリジン(Hantzsch dihydropyridine)が挙げられる。本発明の一実施態様例として、一般式(III):
のジヒドロピリジン、一般式(III)のジヒドロピリジンの塩が使用されるのが好ましい。
(式中、
R5、R6、R7、R8及びR9は同一または相違しており、おのおのは、H、OH、飽和若しくは不飽和であり直鎖、分岐鎖若しくは環状であり非置換若しくは置換のC1‐C20-アルキルラジカル、ハロゲン(特に、F、Cl、Br、I)、NO2、アミノ基、-CO2R10、C(O)R11、C-O-R12、OR13(式中R10〜R13はおのおのH、1〜30個の炭素原子を有し適当な置換基を含んでもよく、1若しくは2以上のヘテロ原子をその鎖中に有してもよい分岐若しくは非分岐鎖であり飽和若しくは不飽和の炭化水素ラジカル)、または適当な置換基を有してもよいアリール基若しくはヘテロアリール基である。R19は、H、1〜30個の炭素原子を有し適当な置換基を含んでもよく、1若しくは2以上のヘテロ原子をその鎖中に有してもよい分岐若しくは非分岐鎖であり飽和若しくは不飽和の炭化水素ラジカル、または適当な置換基を有してもよいアリール基若しくはヘテロアリール基である。)
一般式(III)の化合物のうち、R5及びR8は、ハロゲン、NO2、-CO2R10、C(O)R11、C-O-R12、OR13(R10〜R13は、おのおの上記において定義されたもの)といった電子吸引性(electron-withdrawing)ラジカルから選択されるのが好ましい。R6及びR7は、HまたはC1‐C6-アルキル基が好ましい。R9は、HまたはC1‐C6-アルキル基が好ましく、R19は、HまたはC1‐C6-アルキル基が好ましい。
さらに水素化物供与体の例としては、第2級アルコール、シラン、トリアリールメタン、シクロヘキサジエン(cyclohexadienes)、ホルムアルデヒド及びその誘導体、ギ酸及びその誘導体、並びにこれら化合物の塩などがある。
本発明に係る方法の選択特性と効率は、触媒を用いて反応させるとさらに向上する。この反応に触媒を用いると、立体配置に影響を与えることがある。一実施態様例として、前記触媒は、有機塩基(特に、第1級アミン、第2級アミンまたは前記アミンの酸付加塩)が好ましく、特に一般式(IV):
のアミンまたは該アミンの酸付加塩が好ましい。
(式中、
R14 は、H、飽和若しくは不飽和、分岐若しくは直鎖であるアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリールまたはアルキルアリールといったものであり適当な置換基を含んでもよい炭化水素基、または適当な置換基を含んでもよいヘテロ原子を含有する炭化水素基を表し、
R15 は、飽和若しくは不飽和、分岐若しくは直鎖であるアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリールまたはアルキルアリールといったものであり適当な置換基を含んでもよい炭化水素基、または適当な置換基を含んでもよいヘテロ原子を含有する炭化水素基を表し、
R14とR15は、3〜7個の炭素原子を有する縮合環、または置換若しくは非置換の環を形成してもよく、一般式(IV)の窒素原子に加えて、さらに別のヘテロ原子もまた含有していてもよい。)
R14とR15がともに環系のとき、上記ラジカルは、5員環または6員環の脂環式化合物または芳香族化合物となるように選択されるのが好ましく、例えば、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル(morpholinyl)、ピロリル、ピリジニル、ピリミジニル、イミダゾリルなどが挙げられる。
酸付加塩を形成させるのに適した塩は、無機酸及び有機酸から選択される。無機酸の場合、特に、HCl、H2SO4、H2SO3、HNO3、HNO2、HClO4、H3PO4、クロム酸(chromic acid)及びこれら無機酸の適当な組み合わせから選択されるのが好ましく、有機酸の場合、特に、1〜5個の電子求引性置換基を有するカルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸及びフェノールから選択されるのが好ましい。適当な有機酸の例として、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、2-ニトロ安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トリフルオロスルホノメタン酸(trifluorosulfonomethane acid)、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、これら有機酸の組み合わせ等が挙げられる。
使用される一般式(IV)の化合物は、第2級アミン、つまりR14は水素ではないのが好ましい。非不斉(non-asymmetric)処置のためには、非キラルアミン(non-chiral amines)を使用することが好ましく、例えば、R14及びR15が、それぞれメチル、エチル、プロピル、ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル、フェニル、ナフチル、ベンジル及びトリメチルシリル(trimethylsilyl)からなる群から選択される化合物が挙げられる。窒素原子と上記R14、R15ラジカルが、3〜15個の原子からなる環を形成したアミン(該アミンは任意に置換基を含んでもよい)が好ましく、特に分子中に少なくとも1つのキラル中心を有するアミンを使用するのが好ましい。特に好適な化合物は、一般式(V):
に示すイミダゾリジノン(imidazolidinone)及びその誘導体であることが見出された。
(式中、
R15、R16、R17、R18は同一または相違し、それぞれ、H、OH、F、Cl、Br、I、NO2、NO、SO2、SO3 、アミノ、モノ‐若しくはジ‐(C1‐C24-アルキル)-置換アミノ、モノ‐若しくはジ‐(C5‐C20-アリール)-置換アミノ、イミノ、ホスホノ、ホスホナト、ホスフィナト、ホスホ、ホスフィノ、1〜30個の炭素原子を有し適当な置換基を含んでもよく、1若しくは2以上のヘテロ原子をその鎖中に有してもよい分岐若しくは非分岐鎖であり飽和若しくは不飽和の炭化水素ラジカル、または適当な置換基を含んでもよいアリール基若しくはヘテロアリール基を表し、
R20を含めて、R17及び/またはR18ラジカルは、芳香族化合物、脂環式化合物、ヘテロ芳香族化合物またはヘテロ脂環式化合物である5員環または6員環を形成してもよく、さらに4個以下の置換基を有してもよい。
R20は、水素、飽和若しくは不飽和、分岐若しくは直鎖であるアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリールまたはアルキルアリールといったものであり適当な置換基を含んでもよい炭化水素基、または適当な置換基を含んでもよいヘテロ原子を含有する炭化水素基を表す。)
上記触媒は、前記一般式(I)の化合物量に対して0.1〜100mol%の量で使用されるのが好ましく、より好ましくは1〜30mol%であり、特に0.1〜10mol%が好ましい。
本発明のさらなる実施態様例として、一般式(IV)の触媒に加えて、水素化物供与体として特定した一般式(III)のジヒドロピリジンも共触媒(cocatalyst)として使用してもよい。この実施態様例では、H2が反応混合物に供給されると、水素化物を生成させることにより酸化されて生成したピリジンは、すぐに還元されてジヒドロピリジンにもどる。こうして、ピリジンはカルボニル化合物の水素化のために再度利用できることとなる。この方法では、水素化物供与体の反応部分は少量で済むとともに、比較的安価な水素ガスを継続的に供給するだけでよいという利点がある。例えば適当な化学触媒または酵素の触媒作用によって、ピリジンはH2により還元される。H2の代わりに、他の還元剤または電気化学的方法を使用することも可能である。
本発明に係る方法を行うにあたり、使用する出発物質(つまり、一般式(I)の化合物)、前記水素化物供与体及び触媒は、反応に悪影響を与えない適当な溶媒に溶解またはけん濁する。反応成分の何れか(例えば水素化物供与体)がガスとして存在している場合には、固体成分、液体成分を溶媒中に溶解またはけん濁した状態とし、これにガス成分を継続的に導入する。
上記反応は、標準圧力で行われるのが好ましい。1つの反応物質(例えば、水素化物供与体)がガス状態で存在する場合には、この反応物質は例えば0.1〜200バール(bar)の圧力下で反応させてもよく、好ましくは0.5〜50バールの圧力、より好ましくは0.5〜5バールの圧力である。
上記反応においては、反応温度は問題とならない。上記反応は、−100℃〜100℃の間で行うことができ、−90℃〜50℃が好ましい。また、できる限り副生成物の形成を回避するために、上記反応は不活性ガス雰囲気中で行われるのが好ましい。
上記反応終了後、反応生成物は公知技術で分離することができる。通常、溶媒が除去され、得られた粗生成物は当該技術分野の周知技術の方法(例えば、クロマトグラフィ、蒸留、昇華(sublimation)、結晶化(crystallization)、再結晶化(recrystallization)、抽出など)により精製される。
実施例
1.ハンチ(Hantzsch)のエステル1による、α、β‐不飽和アルデヒド3aと3Iの非不斉共役還元(non-asymemtric conjugated reduction)が、トリフルオロ酢酸のジベンジルアンモニウム塩により触媒されたことを、(o-ニトロフェニル)プロパナルアルデヒド(aldehyde (o-nitrophenyl)-propanal)(4a)の合成を示したスキーム4:
を用いて説明する。
実施例1
o-ニトロ桂皮アルデヒド(o-nitrocinnamaldehyde)3a(88.6mg、0.5mmol)と触媒2a(7.8mg、0.025mmol、5mol%)の無水THF(2ml)溶液にジヒドロピリジン1(140mg、0.55mmol、1.1化学当量)を加えた。この反応混合物をアルゴンガス雰囲気下、室温にて、5時間攪拌した。次に、溶媒を除去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにかけた(30% ジエチルエーテル/n-ヘキサン)。油分として、84mg(94%)の3-(o-ニトロフェニル)-プロパナル(3-(o-nitrophenyl)-propanal)(4a)が得られた。
実施例1と同様の方法にて、下記表に示す化合物が反応により得られた。
2.触媒5を用いたα、β‐不飽和アルデヒドの不斉共役還元。
実施例2
(R)-4-(1-メチル-3-オキソプロピル)ベンゾニトリル((R)-4-(1-methyl-3-oxopropyl)benzonitrile)の合成。
(E)- または (Z)-4-(1-メチル-3-オキソプロペニル)ベンゾニトリル(0.5mmol) (またはE/Z混合物)と触媒5(10 mol%)の無水ジオキサン(7ml)溶液にジヒドロピリジン6(1.1化学当量)を加えた。上記反応混合物をアルゴンガス雰囲気下、13℃にて36時間攪拌した。次に、溶媒を除去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにかけた。90%の収率で(R)-4-(1-メチル-3-オキソプロピル)ベンゾニトリルが得られ、鏡像異性体の比率は97.5:2.5であった。本発明の上記実施例であるスキーム5:
に示したものと同様の方法で、その他の種々の不飽和アルデヒドも反応させることができた。
実施例3
ケトンの水素化について、スキーム6:
に示す。3-メチルシクロヘキセノン(3-methylcyclohexenone)(0.5mmol)と触媒(0.1mmol、20mol%)の無水1,4-ジオキサン(2ml)溶液にジヒドロピリジン1(1.1化学当量)を加えた。上記反応混合物をアルゴンガス雰囲気下、室温にて4日間攪拌した。次に、溶媒を除去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにかけた(30%ジエチルエーテル/n-ヘキサン)。59%のエナンチオマー過剰率(ee value)にてケトンが分離された。

Claims (8)

  1. 一般式(I):
    (式中、
    R1は、H、1〜30個の炭素原子を含み、かつ適当な置換基を含んでもよく、前記炭素鎖中に1若しくは2以上のヘテロ原子を含んでもよい分岐若しくは非分岐鎖であり飽和若しくは不飽和の炭化水素ラジカル、または適当な置換基を含んでもよいアリール基若しくはヘテロアリール基を表し、
    R2、R3、R4は、同一または相違し、それぞれH、F、Cl、Br、I、OH、CN、NO2、NO、SO2、SO3 、アミノ、モノ‐若しくはジ‐(C1‐C24‐アルキル)‐置換アミノ、モノ‐若しくはジ‐(C5‐C20‐アリール)‐置換アミノ、イミノ、ホスホノ、ホスホナト、ホスフィナト、ホスホ、ホスフィノ、1〜30個の炭素原子を含み、かつ適当な置換基を含んでもよく、前記炭素鎖中に1若しくは2以上のヘテロ原子を含んでもよい分岐若しくは非分岐鎖であり飽和若しくは不飽和の炭化水素ラジカル、または適当な置換基を含んでもよいアリール基若しくはヘテロアリール基を表し、
    それぞれの場合、前記R1、R2、R3、R4ラジカルのうちの2または3以上は、芳香族化合物、脂環式化合物、複素環式芳香族化合物、複素環である脂環式化合物である5員環若しくは6員環または縮合5員環及び/若しくは6員環であってもよく、最大4つまでの置換基を有していてもよい)
    で表される化合物が、水素化物供与体と反応して、一般式(II):
    (式中、
    R1、R2、R3、R4は、それぞれ上記において定義したものである)
    で表される化合物となる、α、β‐不飽和カルボニル化合物の水素化の方法。
  2. 前記水素化物供与体が、ジヒドロピリジン、第2級アルコール、シラン、トリアリールメタン、シクロヘキサジエン、ホルムアルデヒド及びその誘導体、ギ酸及びその誘導体、並びに前記化合物の塩からなる群から選択された少なくとも一つの化合物であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記水素化物供与体が、一般式(III):
    (式中、
    R5、R6、R7、R8及びR9は同一または相違しており、それぞれ独立に、H、OH、飽和若しくは不飽和であり直鎖、分岐若しくは環状であり非置換若しくは置換のC1‐C20-アルキルラジカル、ハロゲン、NO2、アミノ基、-CO2R10、C(O)R11、C-O-R12、OR13(式中R10〜R13は、それぞれ、H、1〜30個の炭素原子を有し適当な置換基を含んでもよく、1若しくは2以上のヘテロ原子をその鎖中に有してもよい分岐若しくは非分岐鎖であり飽和若しくは不飽和の炭化水素ラジカル)または適当な置換基を有してもよいアリール基若しくはヘテロアリール基であり、
    R19は、H、1〜30個の炭素原子を有し適当な置換基を含んでもよく、1若しくは2以上のヘテロ原子をその鎖中に有してもよい分岐若しくは非分岐鎖であり飽和若しくは不飽和の炭化水素ラジカル、または適当な置換基を有してもよいアリール基若しくはヘテロアリール基である)
    で表されるジヒドロピリジン、または前記一般式(III)で表される化合物の塩であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記水素化方法が、触媒の存在下で行われることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記触媒が、有機塩基であることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記有機塩基が、アミンまたはアミンの酸付加塩であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記触媒が、一般式(IV):
    (式中、
    R14 は、H、飽和若しくは不飽和、分岐若しくは直鎖であるアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリールまたはアルキルアリールといったものであり適当な置換基を含んでもよい炭化水素基、または適当な置換基を含んでもよいヘテロ原子を含有する炭化水素基を表し、
    R15 は、飽和若しくは不飽和、分岐若しくは直鎖であるアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリールまたはアルキルアリールといったものであり適当な置換基を含んでもよい炭化水素基、または適当な置換基を含んでもよいヘテロ原子を含有する炭化水素基を表し、
    R14及びR15は、3〜7個の炭素原子を有する縮合環、または置換若しくは非置換の環を形成してもよく、一般式(IV)の窒素原子に加えて、さらに別のヘテロ原子もまた含有していてもよい)
    で表されるアミンまたは該アミンの酸付加塩であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  8. 前記アミンが、一般式(V):
    (式中、
    R15、R16、R17、R18は同一または相違し、それぞれ、H、OH、F、Cl、Br、I、NO2、NO、SO2、SO3 、アミノ、モノ‐若しくはジ‐(C1‐C24-アルキル)-置換アミノ、モノ‐若しくはジ‐(C5‐C20-アリール)-置換アミノ、イミノ、ホスホノ、ホスホナト、ホスフィナト、ホスホ、ホスフィノ、1〜30個の炭素原子を有し適当な置換基を含んでもよく、1若しくは2以上のヘテロ原子をその鎖中に有してもよい分岐若しくは非分岐鎖であり飽和若しくは不飽和の炭化水素ラジカル、または適当な置換基を含んでもよいアリール基若しくはヘテロアリール基を表し、
    R20を含めて、R17及び/またはR18ラジカルは、芳香族化合物、脂環式化合物、ヘテロ芳香族化合物またはヘテロ脂環式化合物である5員環または6員環を形成してもよく、さらに4個以下の置換基を有してもよく、
    R20は、H、飽和若しくは不飽和、分岐若しくは直鎖であるアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリールまたはアルキルアリールといったものであり適当な置換基を含んでもよい炭化水素基、または適当な置換基を含んでもよいヘテロ原子を含有する炭化水素基を表す)
    で表されるイミダゾリジノンまたはその誘導体であることを特徴とする請求項7に記載の方法。
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