JP3804078B2 - β−ニトロエナミンの製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、O−アルキルもしくはO−アラルキルヒドロキシルアミンまたはその塩を用いたニトロオレフィンのアミノ化反応によるβ−ニトロエナミンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、β−ニトロエナミンはエナミンとニトロオレフィンの両方の反応性を併せ持つ特異的な化合物として知られ、それ自身、農業用殺虫剤の基本骨格として知られている他、各種複素環への誘導が可能なことから、医農薬の中間体としても極めて重要な化合物であって、その製造方法としても、α−ニトロカルボニル化合物とアミンを無触媒下または四塩化チタン触媒の存在下に縮合させる方法[J.Am.Chem.Soc., Vol.78, 3405 (1956)、日本化学会誌 88 (1983)] 、β位に適当な脱離基(たとえばハロゲン、アルコキシル基、アルキルチオ基、ニトロ基、アミノ基など)を有するニトロオレフィン類とアミンとの置換反応による方法〔Tetrahedron, Vol.37, 1453 (1981)] 、シアノギ酸エチルとニトロメタンを縮合させる方法[Tetrahedron Letters, 2525 (1979)]などの方法が知られている。
【0003】
しかし、これらのいずれの方法もその反応収率や原料化合物の合成などに問題がある場合が多く、入手が容易なβ位に脱離基を持たない単純なニトロオレフィン類から一段階で、収率よくβ−ニトロエナミンを合成することが望まれるが、未だこのような合成方法は知られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このようなことから、本発明者は、操作も容易で、収率良くβ−ニトロエナミンを製造する方法について検討の結果、入手が容易なβ位に脱離基を持たない単純なニトロオレフィン類を原料とし、これを塩基の存在下にO−アルキルもしくはO−アラルキルヒドロキシルアミンまたはその塩と反応させることにより、一挙にβ−ニトロエナミンが好収率で得られることを見出し、本発明に至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、一般式化2
(式中、R1 、R2 は同一または相異なって水素原子、随時ハロゲンもしくは低級アルコキシル基もしくはアリールオキシ基もしくはヒドロキシル基もしくはアリール基で置換されていてもよい直鎖または分枝状の炭素数1〜10のアルキル基、または随時ハロゲンもしくは低級アルキル基もしくは低級アルコキシル基もしくはアリール基もしくはアリールオキシ基もしくはニトロ基もしくはシアノ基もしくはアシルアミノ基もしくはジ低級アルキルアミノ基もしくはアリールアミノ基もしくはヒドロキシル基もしくはアリールスルホニル基もしくはメルカプト基もしくは低級アルキルチオ基もしくはアリールチオ基で置換されていてもよいアリール基を示し、また、R1 とR2 が一緒になってシクロアルキルまたはビシクロアルキルを形成していてもよい。)
で示されるニトロオレフィンを、塩基の存在下に、一般式化3
(式中、R3 は水素原子、直鎖または分枝状の炭素数1〜4のアルキル基、シクロアルキル基またはアラルキル基を示し、R4 は直鎖または分枝状の炭素数1〜4のアルキル基またはアラルキル基を示す)で示されるO−アルキルもしくはO−アラルキルヒドロキシルアミンまたはその塩と反応させることを特徴とする一般式化1
(式中、R1 、R2 およびR3 は前記と同じ意味を有する。)
で示されるβ−ニトロエナミンの製造方法を提供するものである。
【0006】
本発明において、原料として用いられる一般式化2で示されるニトロオレフィンは、たとえばアルデヒドとニトロアルカンとの縮合反応やβ−ニトロアセテートの脱酢酸反応〔Org.Syn.,Coll.Vol.I,413(1941)、J.Org.Chem.,Vol.15,8(1950)〕あるいはβ−ニトロアルコールの脱水反応〔J.Chem.Soc.,1471(1947)〕などにより容易に合成することができる。ここで、前記一般式化2における置換基R1 、R2 において、低級アルキルとは炭素数1〜4のアルキルを、低級アルコキシルとは炭素数1〜4のアルコキシルをそれぞれ意味し、またアリールとはフェニル、ナフチルなどの単環もしくは多環式芳香族炭素環またはフリル、ピロリル、チエニル、ピリジル、イミダゾリル、トリアゾリル、キノリルなどの単環もしくは多環式芳香族複素環を意味するものである。
このようなニトロオレフィンとして、例えばニトロエチレン、1−ニトロプロペン、2−ニトロプロペン、2−ニトロ−1−ブテン、1−ニトロ−1−ブテン、2−ニトロ−2−ブテン、2−ニトロ−1−ペンテン、1−ニトロ−1−ペンテン、2−ニトロ−2−ペンテン、3−ニトロ−2−ペンテン、1−ニトロ−1−オクテン、1−ニトロ−1−ノネン、1−ニトロ−1−デセン、1−ニトロ−1−ドデセン、2−メチル−4−ニトロ−3−ヘキセン、5−メトキシ−2−ニトロ−2−ヘキセン、5−クロロ−2−ニトロ−2−ヘキセン、5−フェノキシ−2−ニトロ−2−ヘキセン、5−ヒドロキシ−2−ニトロ−2−ヘキセン、1−ニトロ−3−フェニルプロペン、β−ニトロスチレン、4−メチル−β−ニトロスチレン、3−ニトロ−β−ニトロスチレン、1−フェニル−2−ニトロプロペン、α−ニトロスチルベン、1−(3−メトキシフェニル)−2−ニトロプロペン、1−(2,3−ジメトキシフェニル)−2−ニトロプロペン、1−(3−クロロフェニル)−2−ニトロプロペン、1−(3−ヒドロキシフェニル)−2−ニトロプロペン、1−(3−ニトロフェニル)−2−ニトロプロペン、1−(3−フェニルフェニル)−2−ニトロプロペン、1−〔3−(1H−イミダゾリル−1−イル)フェニル〕−2−ニトロプロペン、1−〔3−(1H−1,2,4−トルアゾル−1−イル)フェニル〕−2−ニトロプロペン、1−(3−フェノキシフェニル)−2−ニトロプロペン、1−(3−シアノフェニル)−2−ニトロプロペン、1−(3−アセトアミドフェニル)−2−ニトロプロペン、1−(3−ジメチルアミノフェニル)−2−ニトロプロペン、1−(3−アニリノフェニル)−2−ニトロプロペン、3−(β−メチル−β−ニトロビニル)ジフェニルスルホン、1−(3−メルカプトフェニル)−2−ニトロプロペン、1−(3−メチルチオフェニル)−2−ニトロプロペン、3−(β−メチル−β−ニトロビニル)ジフェニルスルフィド、1−(2−フリル)−2−ニトロプロペン、1−(2−ピリジル)−2−ニトロプロペン、1−(2−ピロリル)−2−ニトロプロペン、1−(2−チエニル)−2−ニトロプロペン、1−(2−ナフチル)−2−ニトロプロペン、1−(2−キノリル)−2−ニトロプロペン、1−ニトロシクロヘキセン、3−メチル−1−ニトロシクロヘキセン、1−ニトロシクロペンテン、2−ニトロノルボルネンなどが挙げられる。
【0007】
また、本発明において用いられる一般式化3で示されるO−アルキルもしくはO−アラルキルヒドロキシルアミンとしては、例えばO−メチルヒドロキシルアミン、O−エチルヒドロキシルアミン、O−t−ブチルヒドロキシルアミン、O−ベンジルヒドロキシルアミン、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン、N−シクロヘキシル−O−メチルヒドロキシルアミン、N−ベンジル−O−メチルヒドロキシルアミンなどが挙げられるが、中でもO−メチルヒドロキシルアミンが好適である。かかるO−アルキルもしくはO−アラルキルヒドロキシルアミンはそのまま使用することが望ましいが、その塩、たとえば塩酸塩、硫酸塩などの無機酸塩として使用することもできる。
【0008】
反応は塩基の存在下に行われるが、かかる塩基としては特に限定されず、例えばアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属アミド、アルカリ金属アルコキシドなどが好適に使用される。このような塩基として、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシド等があげられる。
【0009】
O−アルキルもしくはO−アラルキルヒドロキシルアミンまたはその塩の使用量は、原料であるニトロオレフィンに対して、通常0.5〜6モル倍、好ましくは1〜3モル倍である。
又、塩基の使用量は、O−アルキルもしくはO−アラルキルヒドロキシルアミンまたはその塩に対して通常1〜6モル倍、好ましくは2〜5モル倍である。
【0010】
反応に際しては通常、溶媒が使用され、かかる溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼンなどの芳香族系溶媒、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶媒、t−ブタノールなどのアルコール系溶媒が挙げられ、これらはそれぞれの単独あるいは2種以上の混合溶媒として用いられる。このような溶媒の使用量は、通常、原料であるニトロオレフィンに対して1〜100重量倍である。
【0011】
反応温度は、通常−40℃〜100℃の範囲であり、好ましくは0℃〜50℃である。
反応方法は、通常、塩基の溶液中にニトロオレフィンとO−アルキルもしくはO−アラルキルヒドロキシルアミンの混合液を滴下する方法が好ましいが、特に限定されない。なお、原料の種類によってはニトロオレフィンとO−アルキルもしくはO−アラルキルヒドロキシルアミンを混合した際に発熱反応を起こして1,4−付加物〔O−アルキルもしくはO−アラルキル−N−(β−ニトロエチル)ヒドロキシルアミン誘導体〕を生成する場合があるが、これは本発明方法の反応性には全く影響を与えない。
【0012】
かかる反応により生成する目的化合物は、反応終了後の反応混合物から通常の手段、例えば蒸留、抽出、再結晶あるいは各種クロマトグラフィーなどの操作により容易に単離、精製することができる。
【0013】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、工業的に製造容易な、単純なニトロオレフィンから一挙に好収率でβ−ニトロエナミンを製造することができる。
また、本発明でアミノ化剤として使用するもう一方の原料であるO−アルキルもしくはO−アラルキルヒドロキシルアミンまたはその塩も、ヒドロキシルアミンから容易にかつ比較的安価に得ることができるため、本方法は工業的にも極めて有利である。
【0014】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明がこれによって限定されるものでないことはいうまでもない。
【0015】
実施例1
1−ニトロシクロヘキセン254mg(2ミリモル)およびO−メチルヒドロキシルアミン118mg(2.5ミリモル)をN,N−ジメチルホルムアミド2ml中に溶解し、これをカリウム−t−ブトキシド673mg(6ミリモル)を含むN,N−ジメチルホルムアミド8ml溶液中に25℃で5分間かけて滴下した。滴下終了後、25℃で10分間攪拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、その後塩化メチレン抽出を行った。
得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し、生成物をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開液:酢酸エチル/ヘキサン=1/1)で単離、精製した。
1−アミノ−2−ニトロシクロヘキセン収率 91%
1HNMRスペクトル(CDCl3,270MHz)
δ1.63-1.78(m,4H)、 2.53(t,2H,J=6.27Hz)、2.62(t,2H,J=6.27Hz) 、
6.73(br.s,1H) 、9.69(br.s,1H)
13CNMRスペクトル(CDCl3,68MHz)
δ21.12, 22.41, 24.87, 30.64, 118.46, 158.26
マススぺクトル(EI-MS)
m/z 142(M+), 125, 109, 107, 95, 84, 77, 67, 56, 54
【0016】
実施例2〜10
1−ニトロシクロヘキセンの代わりに、表1に示される置換基を有するニトロオレフィン(それぞれ2ミリモル)を使用する以外は実施例1に準じて反応、後処理を行ない、同様に単離、精製して、それぞれ原料と同じ置換基を有する各種のβ−ニトロエナミンを表1に示す収率で得た。
但し、実施例9ではカリウム−t−ブトキシドを10ミリモル使用し、また反応時間はすべての実施例においてシリカゲル薄層クロマトグラフィーによるモニターで原料の消失が確認されるまでの時間とした。
また、生成したβ−ニトロエナミンが水に不安定な場合(実施例2、3、4および10)には、飽和塩化アンモニウム水溶液の添加、その後の塩化メチレン抽出を行なうことなく、反応終了後の反応液をそのままシリカゲルショートカラムに通したのち溶媒を留去し、生成物をシリカゲル薄層クロマトグラフィーで単離、精製した。
【0017】
表1
┌─────┬──────────────┬──────┐
│ │ 置換基 │β−ニトロエ│
│ 実施例 ├─────┬────────┤ナミン │
│ │ R1 │ R2 │収率(%) │
├─────┼─────┼────────┼──────┤
│ 2 │ Me │ H │ 61 │
│ 3 │ Me │ Me │ 78 │
│ 4 │ H │ n-Hexyl │ 87 │
│ 5 │ H │ Ph │ 94 │
│ 6 │ H │ m-NO2-C6H4 │ 75 │
│ 7 │ Me │ m-Cl-C6H4 │ 56 │
│ 8 │ Me │ m-MeO-C6H4 │ 59 │
│ 9 │ Me │ m-HO-C6H4 │ 31 │
│ 10 │ Me │ 2-Furyl │ 30 │
└─────┴─────┴────────┴──────┘
【0018】
上記各実施例で得たβ−ニトロエナミンの 1Hおよび13CNMRスペクトル、マススペクトルの分析値を以下に示す。
(Z)−1−アミノ−2−ニトロプロペン(実施例2)
1HNMRスペクトル(CDCl3,270MHz)
δ2.07(s,3H)、 6.03(br.s,1H) 、7.02(t,1H,J=11.55Hz)、8.62(br.s,1H)
13CNMRスペクトル(CDCl3,68MHz)
δ16.14, 118.45, 143.85
マススぺクトル(EI-MS)
m/z 102(M+), 84, 72, 54
(Z)−2−アミノ−3−ニトロ−2−ブテン(実施例3)
1HNMRスペクトル(CDCl3,270MHz)
δ2.12(s,3H)、 2.18(s,3H)、 7.94(br.s,1H) 、10.08(br.s,1H)
13CNMRスペクトル(CDCl3,68MHz)
δ13.70, 21.39, 115.92, 158.24
マススぺクトル(EI-MS)
m/z 116(M+), 99, 86, 69, 58, 54, 42
【0019】
(Z)−2−アミノ−1−ニトロ−1−オクテン(実施例4)
1HNMRスペクトル(CDCl3,270MHz)
δ0.89(m,3H)、 1.30(m,6H)、 1.61(m,2H)、 2.24(m,2H)、 6.54(d,1H,J=0.90Hz)
6.67(br.s,1H) 、9.22(br.s,1H)
13CNMRスペクトル(CDCl3,68MHz)
δ13.86, 22.30, 27.85, 28.50, 31.23, 34.16, 110.30, 162.19
マススぺクトル(EI-MS)
m/z 172(M+), 126, 115, 102, 96, 82, 70, 56, 41
(Z)−α−アミノ−β−ニトロスチレン(実施例5)
1HNMRスペクトル(CDCl3,270MHz)
δ6.64(br.s,1H)、 6.81(s,1H)、 7.45-7.59(m,5H)、 9.29(br.s,1H)
13CNMRスペクトル(CDCl3,68MHz)
δ110.60, 126.52, 129.22, 131.81, 133.32, 157.70
マススぺクトル(EI-MS)
m/z 164(M+), 134, 117, 104, 91, 77, 65, 63, 51
【0020】
(Z)−3−ニトロ−α−アミノ−β−ニトロスチレン(実施例6)
1HNMRスペクトル(d6-DMSO,400MHz)
δ6.93(s,1H)、 7.79(t,1H,J=8.05Hz)、 8.09(m,1H)、 8.40(m,1H)、 8.45(m,1H)、
9.09(br.s,1H)、9.38(br.s,1H)
13CNMRスペクトル(d6-DMSO,100MHz)
δ109.70, 122.55, 125.91, 130.49, 134.00, 134.65, 147.74, 155.76
マススぺクトル(FD-MS)
m/z 209(M+)
(Z)−1−アミノ−1−(3−クロロフェニル)−2−ニトロプロペン(実施例7)
1HNMRスペクトル(CDCl3,400MHz)
δ1.96(s,3H)、 5.72(br.s,1H) 、7.29(td,1H,J=1.51Hz,7.39Hz)、
7.39-7.50(m,3H)、 9.56(br.s,1H)
13CNMRスペクトル(CDCl3,100MHz)
δ15.63, 118.36, 125.65, 127.50, 130.36, 130.39, 134.96, 137.68,
154.84
マススぺクトル(FD-MS)
m/z 212(M+)
【0021】
(Z)−1−アミノ−1−(3−メトキシフェニル)−2−ニトロプロペン(実施例8)
1HNMRスペクトル(CDCl3,270MHz)
δ1.96(s,3H)、 3.84(s,3H)、 6.00(br.s,1H) 、6.89-7.03(m,3H)、
7.38(t,1H,J=7.92Hz)、 9.69(br.s,1H)
13CNMRスペクトル(CDCl3,68MHz)
δ15.67, 55.35, 112.94, 115.63, 117.88, 119.46, 130.06, 137.18,
157.03, 159.64
マススぺクトル(FD-MS)
m/z 208(M+)
(Z)−1−アミノ−1−(3−ヒドロキシフェニル)−2−ニトロプロペン(実施例9)
1HNMRスペクトル(d6-DMSO,270MHz)
δ1.85(s,3H)、 6.79-6.93(m,3H)、 7.31(t,1H,J=7.92Hz)、 8.72(br.s,1H)
9.83(br.s,1H)
13CNMRスペクトル(d6-DMSO,68MHz)
δ15.78, 114.43, 115.38, 116.84, 118.17, 129.81, 136.91, 157.41,
159.17
マススぺクトル(FD-MS)
m/z 194(M+)
【0022】
(Z)−1−アミノ−1−(2−フリル)−2−ニトロプロペン(実施例10)
1HNMRスペクトル(CDCl3,270MHz)
δ2.39(s,3H)、 6.62(dd,1H,J=1.65Hz,3.63Hz)、 6.89(d,1H,J=3.63Hz)、
7.65(d,1H,J=1.65Hz),NH2n.d.
13CNMRスペクトル(CDCl3,68MHz)
δ15.56, 112.62, 116.82, 117.68, 145.10, 145.23, 146.29
マススぺクトル(FD-MS)
m/z 168(M+)
【0023】
実施例11
trans−β−ニトロスチレン149mg(1ミリモル)およびN,O−ジメチルヒドロキシルアミン76mg(1.25ミリモル)をN,N−ジメチルホルムアミド2ml中に溶解し、これをカリウム−t−ブトキシド336mg(3ミリモル)を含むN,N−ジメチルホルムアミド3ml溶液中に25℃で5分間かけて滴下した。滴下終了後、25℃で10分間攪拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、その後塩化メチレン抽出を行った。
得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し、生成物をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開液:酢酸エチル/ヘキサン=1/1)で単離、精製した。
(Z)−α−メチルアミノ−β−ニトロスチレン収率 51%
1HNMRスペクトル(CDCl3,270MHz)
δ2.99(d,3H,J=5.61Hz) 、6.58(s,1H)、7.34-7.39(m,2H) 、7.47-7.54(m,3H)
、10.22(br.s,1H)
13CNMRスペクトル(CDCl3,68MHz)
δ32.29, 111.61, 128.03, 129.34, 131.07, 131.43, 161.60
マススぺクトル(FD-MS)
m/z 178(M+)
Claims (9)
- 一般式化2
(式中、R1 、R2 は同一または相異なって水素原子、随時ハロゲンもしくは低級アルコキシル基もしくはアリールオキシ基もしくはヒドロキシル基もしくはアリール基で置換されていてもよい直鎖または分枝状の炭素数1〜10のアルキル基、または随時ハロゲンもしくは低級アルキル基もしくは低級アルコキシル基もしくはアリール基もしくはアリールオキシ基もしくはニトロ基もしくはシアノ基もしくはアシルアミノ基もしくはジ低級アルキルアミノ基もしくはアリールアミノ基もしくはヒドロキシル基もしくはアリールスルホニル基もしくはメルカプト基もしくは低級アルキルチオ基もしくはアリールチオ基で置換されていてもよいアリール基を示し、また、R1 とR2 が一緒になってシクロアルキルまたはビシクロアルキルを形成していてもよい。)
で示されるニトロオレフィンを、塩基の存在下に、一般式化3
(式中、R3 は水素原子、直鎖または分枝状の炭素数1〜4のアルキル基、シクロアルキル基またはアラルキル基を示し、R4 は直鎖または分枝状の炭素数1〜4のアルキル基またはアラルキル基を示す)
で示されるO−アルキルもしくはO−アラルキルヒドロキシルアミンまたはその塩と反応させることを特徴とする一般式化1
(式中、R1 、R2 およびR3 は前記と同じ意味を有する。)
で示されるβ−ニトロエナミンの製造方法。 - O−アルキルもしくはO−アラルキルヒドロキシルアミンが、O−メチルヒドロキシルアミン、O−エチルヒドロキシルアミン、O−t−ブチルヒドロキシルアミン、O−ベンジルヒドロキシルアミンまたはN,O−ジメチルヒドロキシルアミンである請求項1に記載のβ−ニトロエナミンの製造方法。
- O−アルキルもしくはO−アラルキルヒドロキシルアミンの塩が無機酸塩である請求項1に記載のβ−ニトロエナミンの製造方法。
- 無機酸塩が塩酸塩である請求項3に記載のβ−ニトロエナミンの製造方法。
- 塩基がアルカリ金属化合物である請求項1に記載のβ−ニトロエナミンの製造方法。
- アルカリ金属化合物がアルカリ金属アルコキシド、アルカリ金属水酸化物である請求項5に記載のβ−ニトロエナミンの製造方法。
- O−アルキルもしくはO−アラルキルヒドロキシルアミンまたはその塩の使用量が、ニトロオレフィン1モルに対して0.5〜6モルである請求項1に記載のβ−ニトロエナミンの製造方法。
- 塩基の使用量が、O−アルキルもしくはO−アラルキルヒドロキシルアミンまたはその塩1モルに対して1〜6モルである請求項1に記載のβ−ニトロエナミンの製造方法。
- 反応温度が−40℃〜100℃である請求項1に記載のβ−ニトロエナミンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04535695A JP3804078B2 (ja) | 1994-03-16 | 1995-03-06 | β−ニトロエナミンの製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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JP6-45723 | 1994-09-05 | ||
JP6-211453 | 1994-09-05 | ||
JP21145394 | 1994-09-05 | ||
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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