JP2008510925A - 内燃機関のための油分離器 - Google Patents

Abstract

クランクシャフトケース（１）から排気されたガスの油抜きをするために設けられている本発明の油分離器は、この油分離器（７）の中で、入口が孔が穿たれた壁が設けられている油回収チャンバ（１３）により囲まれているサイフォン（１２）と関連した収集手段（１１）と、このチャンバ（１３）の最も低い部分で収集手段（１１）の出口に配置されている、少なくとも１つの小さな油回収孔（１４）と、このチャンバ（１３）の最も高い部分で傾寫された油の表面の上方に配置され、減圧点（１６）でこのチャンバ（１３）に接続されている、少なくとも１つの小さな減圧孔（１５）と、を有している。この発明は、内燃機関に使用することができる。

Description

本発明は、一般に内燃機関に関し、特に、クランクケースを出るガスを油抜きするために設けられている油分離器に関する。

添付されている概略的な図面の図１は、本発明の基礎である問題を説明する目的のために、従来技術による内燃機関の一部を縦断面で概略的に示している。

図１に示されているように、ケース１は、複数のシリンダ４の中を摺動するピストン３と協働するクランク２を収容している。このクランク２は、潤滑油０で潤滑されている。ダクト５は、ケース１をシリンダヘッド６に接続している。

このシリンダヘッド６は、複数のピストン４とシリンダ３との間の漏れから来て、クランクケース１の中の潤滑油滴０で満たされている、このクランクケースの(de)ガスＧを油抜きするために設けられている油分離器７に至る。

この目的のために、この油分離器７は、サイフォン１２と関連した油を捕捉するための手段１１を有している。この捕捉手段は、例えば、バッフル、ブレード、湾曲部などのような複数の障害物１１を備えた分離器である。

この油分離器７の内部では、油滴０は、油よりも密度が低い気体の粒子の軌跡と異なる軌跡を取り、したがって、これら油滴は、分離器１１により留められる。

油滴０は、流出して、油分離器７の底部に蓄積する。このように回収された油は、それから、サイフォン１２を介してシリンダヘッド６に戻り、一方で、油抜きされたガスは、まず、弁８を介し、そして、ちょう形弁９を介して、空気取込みライン１０に合流する。弁８は、ちょう形弁９の後の圧力降下が大きい場合には、閉じる。

サイフォン１２は、油分離器７の底部に十分な油の蓄えがあることを確実にし、圧力Ｐ１にある油分離器７の入口と、圧力Ｐ２にあるサイフォン１２の位置との間の圧力低下（Ｐ１−Ｐ２）を補償することにより、分離されていないガスＧが回路に入るのを防止する。

前記ケースのガスの回路の中の圧力は、入口弁と、シリンダ４の中のピストン３の動作とにより発生される圧力波にしたがって変化する。圧力低下が十分大きい場合、サイフォン１２は、動作が停止(de’amorcer)しうる。すなわち、ガスがサイフォン１２を泡の形態で通過する。この動作停止は、また、制御が難しい現象、すなわち、機関の振動、又は油のレベルの擾乱を引き起こす車両の加速、の効果により生ぜさせられうる。

サイフォン１２の擾乱により、油貯蔵の注入面の領域で破裂するガスの泡が発生し、油滴を生じさせる。この注入面の上方のガスは、その速さにより、これら油滴を空気取込みライン１０まで運ぶ。この油のキャリーオーバの現象は、また、サイフォン１２の注入の時に発生する。

本発明の目的は、サイフォンがより安定で、圧力低下により鈍感な油分離器を提供することにより、上述の不都合な点を防止することである。

この目的のために、本発明の主題は、内燃機関のための油分離器であって、クランクのケースを出るガスの油抜きをするために設けられ、サイフォンと関連付けられた、油を捕捉するための手段を本質的に有し、このサイフォンの入口は、前記油分離器の内部で壁に孔が穿たれている油回収チャンバに囲まれており、この油回収チャンバは、
捕捉手段を出たところの(en sortie de moyens de capitation)、このチャンバの最も低いところに設けられている、少なくとも１つの小さな油回収孔と、
このチャンバの最も高いところの、回収された油の面の上方に設けられ、このチャンバを減圧された点に接続している、少なくとも１つの小さな減圧孔と、を有している油分離器である。

前記サイフォンの入口を、複数の小さな孔により主な流れと連通する緩衝用容積により分離するという事実により、クランクケースのガス回路の主な流れで観測することができる圧力パルスを緩衝することが可能である。

前記サイフォンが擾乱される場合、油のプールの上方を通過する気流は、前記チャンバの孔の直径により限定される。したがって、油が空気取込み口に直接キャリーオーバされることはほとんどない。液滴が、小さな減圧孔を通過して噴出しうる危険はほとんどない。

さらに、前記サイフォンの自由面は、油回収孔の高さを越えることができ、油が前記空気取込み口にキャリーオーバされる危険はない。前記チャンバと主な流れとの間の減圧孔は、可能な限り高くなるように配置されているので、油は、大きな減圧がある場合に、このチャンバを満たすことができる。これは、捕捉手段が効果的であり、著しい圧力の減少を生じさせる場合に特にあてはまる。

可能な一実施形態によると、圧力が減少した点を、ベンチュリ管の形態で形成することができる。このベンチュリ管は、流出流（したがって、減圧下で）の下流の圧力タップと比較して、非常に長い導管を必要とせずに、減圧のソースを発生させるという有利な点がある。

さらに、ベンチュリ管を介した吸引速度は、傾寫器(de’canteur)を通過する流れに比例する。この結果、最大の吸引が必要とされる動作段階でこの最大の吸引が得られる。圧力タップがラインの下流にあると、この時間の調節は、存在しない。この結果、吸引流速は、デカンテーションの流速が低い動作段階で大きくなることができる。

この状況で、回収チャンバの壁には、ベンチュリ管の下流でこのチャンバの最も低い点に設けられている第２の油吸引孔を穿つことができる。この配置により、車両の例外的な動作段階、特に、全ての油が分離されない傾斜した道路での高加速、でも回収された油を完全に吸引することが可能である。

この現象を補強するために、ベンチュリ管の下流端が第２の油吸引孔の近くに来るように、このベンチュリ管が、下流で湾曲されていると有利である。このベンチュリ管を離れる湾曲部は、前記第２の吸引孔への供給圧を増加させる。

前記サイフォンの安定性を最適化するために、前記チャンバの圧力でのこのサイフォンの部分の容積が、前記クランクケースの圧力でのこのサイフォンの部分の容積よりもほぼ３倍小さいと有利である。

いずれにせよ、本発明は、本発明による油分離器の好ましい実施形態を示している添付された概略的な図面を参照した以下の説明の助けでより理解される。

図１を参照して上で説明された構成要素に対応する、図２、図３、及び図４に示されている構成要素は、同一の参照符号により指示され、説明を繰り返さない。

本発明によれば、図２に示されているように、油分離器７の内部のサイフォン１２の入口は、油回収チャンバ１３に囲まれている。
このチャンバ１３は、サイフォン１２の入口を分離し、主な流れの圧力Ｐ１のパルスを減衰させることを可能としている。
チャンバ１３の壁は、チャンバ１３の最も低いところの、分離器を出たところで障害物１１のところに設けられ(en sortie des separateurs a` obstacles)ている、小さな油回収孔１４が穿たれている。

小さな減圧孔１５も、チャンバ１３の最も高いところで、回収された油の注入面の上方に設けられている。この孔１５は、チャンバ１３を減圧された点(un point en de’pression)１６に接続している。

サイフォン１２が擾乱を受けた場合、油のプールの上方を通過する気流は、孔１４、１５の直径により制限される。したがって、油の空気取込み口１０への直接的なキャリーオーバはほとんどない。減圧孔１５が小さいため、この減圧孔１５を通過して噴出されるかもしれない油滴の危険はほとんどない。

この減圧孔１５は、チャンバ１３の可能な限り高いところに設けられている。この結果、減圧が大きい場合、油の高さは、油回収孔１４の高さを超えてこのチャンバ１３を満たし、油が、空気取り入れ口１０にキャリーオーバされる危険はない。

もし、Ｖ１とＶ２とが、クランクケース１の圧力Ｐ１とチャンバ１３の圧力Ｐ２とでの、サイフォン１２の容積を、それぞれ、示すならば、本出願人により実行された様々な試験の結果、サイフォン１２の様々な部分の間の容積の以下の比に至った。すなわち、Ｖ１＝３×Ｖ２である。この比により、サイフォン１２の擾乱の危険を低減することが可能である。

図３に示されている実施形態では、減圧点は、ベンチュリ管１６の形式で形成されている。

油を的確に吸引することができるために、チャンバ１３の中で減圧させることが事実上重要である。この吸引を達成するために、流れの下流の圧力タップよりもベンチュリ管１６がより好都合である。これは、減圧を生じさせるために、非常に長いパイプは、必要ないからである。

チャンバ１３の壁には、また、このチャンバ１３の最も低いところで、ベンチュリ管１６の下流に設けられている第２の油吸引孔１７が穿たれている。この配置により、車両の例外的な動作段階でも、特に、間に全ての油が分離されない、傾斜した道での高加速で、回収された油を完全に吸引することが可能である。

ベンチュリ管１６は、このベンチュリ管１６の下流端が前記第２の油吸引孔１７の近くにくるように、湾曲部１６ａを有している。この湾曲部１６ａは、第２の吸引孔１７への供給圧を増加させる。

図４に示されているように、複数の障害物を備えている分離器を連続した複数の湾曲部１１の形態で形成することができる。

明らかであるように、本発明は、非限定的な例としての上述の実行の形式に限定されず、逆に全ての変形例を含んでいる。この場合に複数の障害物を備えている分離器の形式で形成されている捕捉手段が、サイクロン分離器又はフィルタ媒体を備えた分離器で置き換えられるならば、本発明の範囲から特に逸脱はない。

従来技術による内燃機関の一部分の縦断面での概略的な図である（既に述べた）。 本発明の第１の実施形態による油分離器の概略図である。 本発明の第２の実施形態による油分離器の概略図である。 図３に類似した油分離器の実施形態の断面図である。

Claims (5)

1. 内燃機関のための油分離器であって、クランク（２）のケース（１）を出るガスの油抜きをするために設けられ、サイフォン（１２）と関連した、油を捕捉するための手段（１１）を本質的に具備する油分離器において、このサイフォン（１２）の入口は、前記油分離器（７）の内部で壁に孔が穿たれている油の回収チャンバ（１３）に囲まれており、この油回収チャンバは、
   前記捕捉手段（１１）を出たところの、このチャンバ（１３）の最も低い点に設けられている、少なくとも１つの小さな油回収孔（１４）と、
   このチャンバ（１３）の最も高い点の、傾寫された油の面の上方に設けられ、このチャンバ（１３）を減圧された点（１６）に接続している、少なくとも１つの小さな減圧孔（１５）と、を有していることを特徴とする油分離器。
2. 前記減圧された点は、ベンチュリ管（１６）の形態で形成されていることを特徴とする請求項１に記載の油分離器。
3. 前記回収チャンバ（１３）には、前記ベンチュリ管（１６）の下流で、このチャンバ（１３）の最も低い点に設けられている第２の油吸引孔（１７）が穿たれていることを特徴とする請求項２に記載の油分離器。
4. 前記ベンチュリ管（１６）は、このベンチュリ管の下流端が前記第２の油吸引孔（１７）の近くにくるように、下流で（１６ａで）湾曲されていることを特徴とする請求項３に記載の油分離器。
5. 前記チャンバ（１３）の圧力（Ｐ２）での前記サイフォン（１２）の部分の容積（Ｖ２）は、前記ケース（１）の圧力（Ｐ１）でのこのサイフォン（１２）の部分の容積（Ｖ1）よりほぼ３倍小さいことを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１に記載の油分離器。

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