JP2008510018A - フルクトース−1,6−ビスホスファターゼの新規チアゾール阻害物質 - Google Patents

フルクトース−1,6−ビスホスファターゼの新規チアゾール阻害物質 Download PDF

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Abstract

式Iで示される化合物、そのプロドラッグおよび塩、それらの製造および使用を記載する。

Description

発明の分野
本発明は、フルクトース−1,6−ビスホスファターゼ(FBPアーゼ)の強力な阻害物質である新規リン含有5−ケトチアゾール 化合物に関する。一態様では、本発明は、そのホスホン酸およびプロドラッグに関する。また別の態様では、本発明は、これらFBPアーゼ阻害物質の製造および糖新生の阻害に応答する疾患および血糖値の低減に応答する疾患における治療または予防の方法としての臨床的用途に関する。
本化合物は、過剰なグリコーゲン貯蔵およびアテローム性動脈硬化症を含む心疾患、心筋虚血性傷害、および代謝障害等の疾患(高インスリン血症および高血糖によって悪化する高コレステロール血症、高脂血症等)の治療または予防においても有用である。
本発明はさらに、以下の式Iで示される新規化合物、その製造方法および該化合物を用いる方法を包含する。
背景技術
以下の本発明の背景に関する記載は本発明の理解を助けるために記載するものであって、本発明の先行技術として認めるものでも記載するものでもない。引用した文献はすべて本明細書の一部を構成する。
糖尿病は、今日世界で最も一般的な疾患のひとつである。糖尿病患者は、1型(即ちインスリン依存性糖尿病)とII型糖尿病(T2DM)の2つに分類される。全糖尿病患者のおよそ90%がT2DMで、米国だけでも1200〜1400万人(人口の6.6%)の成人が罹患していると推定される。T2DMは、断食時の高血糖および血漿グルコース濃度が食後に極端に増加することを特徴とする。T2DMは、網膜症、腎症および神経障害などの微小管疾患ならびに冠動脈心臓疾患などの大管疾患といったような種々の長期型合併症をともなう。動物モデルを用いた多数の研究から、高血糖と長期型合併症との因果相関関係が実証されている。Diabetes Control and Compliカチオン Trial(DCCT)およびStockholm Prospective Studyから得られた結果は、厳しい糖コントロールをともなうインスリン依存性糖尿病では、これらの合併症の発症および進行の危険性が実質的に低いことを示すことによって、ヒトにおけるこの相関関係を初めて実証している。厳しいコントロールが、NIDDMの患者においても有益であることも予測される。
ピルビン酸塩および他の三炭素前駆体からの糖新生は、11の酵素を必要とする高度に調節された生体合成経路である。7つの酵素が可逆反応を触媒し、これらは糖新生および解糖の両方に共通である。ピルビン酸カルボキシラーゼ、フルクトース−1,6−ビスホスファターゼおよびグルコース−6−ホスファターゼと呼ばれる4つの酵素は糖新生に独特の反応を触媒する。経路全体の全流量は、これらの酵素(解糖の方向において対応する段階を触媒したもの)の特異的活性および基質利用能によってコントロールされる。食事療法の因子(グルコース、脂肪)およびホルモン(インスリン、グルカゴン、グルココルチコイド、エピネフリン)は、遺伝子発現および翻訳後メカニズムを通じて糖新生および解糖経路において酵素活性を整合的に調節する。
FBPアーゼの合成インヒビターも報告されている。McNielは、フルクトース−2,6−ビスホスファターゼの類縁体がFBPアーゼの基質部位に結合することによってFBPアーゼを阻害することを報告している。J. Am. Chem. Soc., 106:7851 7853 (1984); 米国特許第4968790号(1984)。しかし、これらの化合物は、相対的に弱く、肝細胞におけるグルコース生産を阻害しないが、おそらく細胞貫通力が乏しいためと考えられる。
Gruberは、いくつかのヌクレオシドが、FBPアーゼの阻害を介してすべての動物の血糖値を低下することができるということを報告している。これらの化合物は、最初に対応するモノホスフェートに対するリン酸化を経ることによってその活性を発揮する。EP0427799B1。
GruberらのUS特許第5568889号には、FBPアーゼのAMP部位の阻害を利用して糖尿病を治療することが記載されている。WO98/39344、WO/39343、WO98/39342、米国特許第6、489、476、およびU.S.2002/0173490には、糖尿病の治療のためのFBPアーゼの具体的な阻害物質が記載されている
発明の概要
本発明は、式I
Figure 2008510018
で示される化合物およびその製薬的に許容し得る塩およびプロドラッグに関する。
さらに、治療上有効量の式Iの化合物またはその製薬的に許容し得る塩またはプロドラッグを動物に投与するステップを含んでなる、糖新生の阻害に応答するまたは血糖値の低下に応答する疾患または状態を処置する方法を提供する。
さらに、治療上有効量の式Iの化合物またはその製薬的に許容し得る塩またはプロドラッグを動物に投与するステップを含んでなる、糖尿病を治療する方法を提供する。
さらに、治療上有効量の式Iの化合物またはその製薬的に許容し得る塩またはプロドラッグを糖尿病を発症する危険性のある動物に投与するステップを含んでなる、糖尿病の予防方法を提供する。一態様において、糖尿病の発症の危険性のある動物は、グルコース耐性障害、インスリン耐性、高血糖、肥満症、促進された糖新生、および肝臓グルコース生成の増大からなる群から選択される疾患または状態を有する。
さらに、治療上有効量の式Iの化合物またはその製薬的に許容し得る塩またはプロドラッグを動物に投与するステップを含んでなる、グルコース耐性障害の治療方法を提供する。
さらに、治療上有効量の式Iの化合物またはその製薬的に許容し得る塩またはプロドラッグを動物に投与するステップを含んでなる、インスリン耐性の治療方法を提供する。
さらに、治療上有効量の式Iの化合物またはその製薬的に許容し得る塩またはプロドラッグを動物に投与するステップを含んでなる、高脂血症、アテローム性動脈硬化症、虚血性傷害、および高コレステロール血症からなる群から選択される疾患または状態の治療方法を提供する。
さらに、治療上有効量の式Iの化合物またはその製薬的に許容し得る塩またはプロドラッグを動物に投与するステップを含んでなる、グリコーゲン貯蔵症の治療方法を提供する。
さらに、式Iで示される化合物またはその製薬的に許容し得る塩またはプロドラッグおよび製薬的に許容し得る担体を含有する医薬組成物を提供する。
さらに、式Iで示される化合物またはその製薬的に許容し得る塩またはプロドラッグの合成方法を提供する。
定義
特記しない限り、本発明に従う、および本明細書において用られる以下の用語は、以下に定義する意味を有する。
用語「アルキル」は、20炭素原子までの、直鎖、分岐鎖およぼ環状基を含む飽和脂肪族基を意味する。適当なアルキとしては、メチル、エチル、nプロピル、イソプロピル、およびシクロプロピルが挙げられる。アルキルは1〜3個の置換基で置換されていてもよい。
用語「アリール」は、5〜14個の環原子を有し、共役π電子系を有する少なくとも1つの環を有する芳香族基を意味し、炭素環式アリール、複素環式アリールおよびビアリール基が包含され、すべてが必要に応じて置換されてもよい。アリールは1〜6個の置換基で置換されていてもよい。
炭素環式アリール基は、芳香族環上の環原子が炭素原子である、6〜14個の環原子を有する基である。炭素環式アリール基には、単環式炭素環式アリール基および多環式または、必要に応じて置換されるナフチル基などの縮合化合物が包含される。
複素環式アリールまたはヘテロアリール基は、1〜4個のヘテロ原子が芳香族環中の環原子に含まれ、残りの環原子が炭素原子である、5〜14個の環原子を有する基である。適当なヘテロ原子として、酸素、イオウ、窒素およびセレンが挙げられる。適当なヘテロアリール基として、フラニル、チエニル、ピリジル、ピロリル、N−低級アルキルピロリル、ピリジル−N−オキシド、ピリミジル、ピラジニル、イミダゾリルなどが挙げられ、これらはすべて置換されていてもよい。
用語「単環系アリール」は5〜6個の環原子を有する芳香族基を意味し、炭素環アリールおよび複素環のアリールを包含する。適当なアリールとしては、フェニル、フラニル、ピリジル、およびチエニルが挙げられる。アリール基は置換されていてもよい。用語「二環式アリール」は10〜12個の還原子を有する芳香族基を意味し、炭素環アリールおよび複素環アリールが挙げられる。適当なアリール基としては、ナフチルが挙げられる。アリールは置換されていてもよい。
用語「単環系ヘテロアリール」は、5〜6個の環原子を有する芳香族基を意味し、1〜4個のヘテロ原子が芳香族環に存在し、残りの環原子が炭素原子である。適当なヘテロ原子としては、酸素、硫黄、窒素、およびセレンが挙げられる。用語「二環系ヘテロアリール」は、10〜12個の還原子を有する芳香族基を意味し、1〜4個のヘテロ原子が芳香族環に存在し、残りの環原子が炭素原子である。適当なヘテロ原子としては、酸素、硫黄、窒素、およびセレンが挙げられる。
用語「ビアリール」は、1つ以上の芳香族環を含む、5〜14個の原子を有するアリール基を意味し、縮合環系および他のアリール基で置換されるアリール基の両方が包含される。このような基は、必要に応じて置換されてもよい。適当なビアリール基として、ナフチルおよびビフェニルが挙げられる。
用語「置換されていてもよい」または「置換された」は、低級アルキル、低級アリール、低級アラルキル、低級環状アルキル、低級ヘテロシクロアルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アリールオキシ、ペルハロアルコキシ、アルアルコキシ、低級ヘテロアリール、低級ヘテロアリールオキシ、低級ヘテロアリールアルキル、低級ヘテロアルアルコキシ、アジド、アミノ、ハロ、低級アルキルチオ、オキソ、低級アシルアルキル、低級カルボキシエステル、カルボキシル、カルボキサミド、ニトロ、低級アシルオキシ、低級アミノアルキル、低級アルキルアミノアリール、低級アルキルアリール、低級アルキルアミノアルキル、低級アルコキシアリール、低級アリールアミノ、低級アルアルキルアミノ、スルホニル、低級カルボキサミドアルキルアリール、低級カルボキサミドアリール、低級ヒドロキシアルキル、低級ハロアルキル、低級アルキルアミノアルキルカルボキシ、低級アミノカルボキサミドアルキル、シアノ、低級アルコキシアルキル、低級ペルハロアルキル、および低級アリールアルキルオキシアルキルから独立に選択される1〜4個の置換基で置換された基を包含する。「置換されたアリール」および「置換されたヘテロアリール」は1〜6個の置換基で置換されたアリールおよびヘテロアリール基を意味する。これらの置換基は低級アルキル、低級アルコキシ、低級ペルハロアルキル、ハロ、ヒドロキシ、およびアミノからなる群から選択される。
用語「−アラルキル」は、アリール基で置換されるアルキレン基を意味する。適当なアラルキル基として、ベンジル、ピコリルなどが挙げられ、必要に応じて置換されてもよい。アリール部分は5〜14個の環原子を有していてよく、アルキル部分は10個の炭素原子まで有していてよい。「ヘテロアリールアルキル」は、ヘテロアリール基で置換されたアルキレン基を意味する。
用語「アルキルアリール−」は、アルキル基で置換されるアリール基を意味する。「低級アルキルアリール」は、アルキルが低級アルキルであるような基を意味する。アリール部分は5〜14個の環原子を有していてよく、アルキル部分は10個の炭素原子まで有していてよい。本明細書において有機基または化合物に関連して称される用語「低級」は、それぞれ、10個以下、1つの態様では6個以下、および別の態様では1〜4個の炭素原子と定義される。このような基は、直鎖、分枝鎖または環式であってもよい。
用語「環式アルキル」または「シクロアルキル」は、3〜10個の炭素原子、1つの態様では3〜6個の炭素原子からなる環式基であるアルキル基を意味する。適当な環式基として、ノルボルニルおよびシクロプロピルが挙げられる。このような基は置換されてもよい。
用語「複素環式」、「複素環式アルキル」または「ヘテロシクロアルキル」は、少なくとも1つのヘテロ原子、別の態様では1〜3個のヘテロ原子を含む、3〜10個の炭素原子、1つの態様では3〜6個の炭素原子からなる環式基を意味する。適当なヘテロ原子として、酸素、イオウおよび窒素が挙げられる。複素環式基は、窒素または炭素原子を介して環に結合することができる。複素環式アルキル基として、不飽和環式、縮合環式およびスピロ環式基が挙げられる。適当な複素環式基として、ピロリジニル、モルホリノ、モルホリノエチルおよびピリジルが挙げられる。
用語「アリールアミノ」(a)および「アラルキルアミノ」(b)はそれぞれ、(a)Rがアリールで、R’が水素、アルキル、アラルキル、ヘテロシクロアルキルまたはアリールであり、(b)Rがアラルキルで、R’が水素、アラルキル、アリール、アルキルまたはヘテロシクロアルキルである−NRR’基を意味する。
用語「アシル」は、Rがアルキル、ヘテロシクロアルキルまたはアリールである−C(O)Rを意味する。用語「低級アシル」はRが低級アルキルである場合を意味する。用語C1−C4アシルはRがC1−C4である場合を意味する。
用語「カルボキシエステル」は、すべてが必要に応じて置換される、Rがアルキル、アリール、アラルキル、環式アルキルまたはヘテロシクロアルキルである−C(O)ORを意味する。
用語「カルボキシル」は、−C(O)OHを意味する。
用語「オキソ」は、アルキルまたはヘテロシクロアルキル基中の=Oを意味する。一態様では、生じたアルデヒドまたはケトンがC(OH)2で示される水和した形態で存在する。
用語「アミノ」は、H以外のすべてが必要に応じて置換される、RおよびR’が独立して、水素、アルキル、アリール、アラルキルおよびヘテロシクロアルキルから選ばれる−NRR’を意味する;RおよびR’は環式環系を形成することができる。
用語「−カルボキシルアミド」は、各Rが独立して水素またはアルキルである−CONR2を意味する。
用語「−スルホニルアミド」は、各Rが独立して水素またはアルキルである−S(=O)2NR2を意味する。
用語「ハロゲン」または「ハロ」は、−F、−Cl、−Brおよび−Iを意味する。
用語「アルキルアミノアルキルカルボキシ」は、「alk」がアルキレン基であり、RがHまたは低級アルキルであるアルキル−NR−alk−C(O)O−基を意味する。
用語「スルホニル」は、RがH、アルキル、アリール、アラルキルまたはヘテロシクロアルキルである−SO2Rを意味する。
用語「スルホネート」は、Rが−H、アルキル、アリール、アラルキルまたはヘテロシクロアルキルである−SO2ORを意味する。
用語「アルケニル」は、2〜12個の原子を有し、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む不飽和基を意味し、直鎖、分枝鎖および環式基が含まれる。アルケニル基は、必要に応じて置換されてもよい。適当なアルケニル基として、アリルが挙げられる。「1−アルケニル」は、二重結合が最初と二番目の炭素原子の間にあるアルケニル基を意味する。1−アルケニル基がもう1つの基に結合する場合、たとえば、環式ホスホネートに結合するW置換基である場合、最初の炭素原子で結合する。
用語「アルキニル」は、2〜12個の原子を有し、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含む不飽和基を意味し、直鎖、分枝鎖および環式基が含まれる。アルキニル基は、必要に応じて置換されてもよい。適当なアルキニル基として、エチニルが挙げられる。「1−アルキニル」は、三重結合が最初と二番目の炭素原子の間にあるアルキニル基を意味する。1−アルケニル基がもう1つの基に結合する場合、たとえば、環式ホスホネートに結合するW置換基である場合、最初の炭素原子で結合する。
用語「アルキレン」は、二価の直鎖、分枝鎖または環式飽和脂肪族基を意味する。1つの態様において、アルキレン基は、10個以下の原子を含む。もう1つの態様において、アルキレン鎖は、6個以下の原子を含む。さらなる態様において、アルキレン基は、4個以下の原子を含む。アルキレン基は、直鎖、分枝または環式のいずれかでありうる。アルキレンは、1〜3個の置換基で置換されていてもよい。
用語「アシルオキシ」は、RがH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキルまたはヘテロシクロアルキルである、エステル基:−O−C(O)Rを意味する。
用語「アミノアルキル」は、「alk」が、アルキレン基であり、RがH、アルキル、アリール、アラルキルおよびヘテロシクロアルキルから選ばれる、基:NR2−alk−を意味する。
用語「アルキルアミノアルキル−」は、各「alk」が独立して、アルキレンから選ばれ、RがHまたは低級アルキルである、基:アルキル−NR−alk−を意味する。「低級アルキルアミノアルキル−」は、アルキルおよびアルキレン基がそれぞれ、低級アルキルおよびアルキレンである基を意味する。
用語「アリールアミノアルキル−」は、「alk」がアルキレン基であり、Rが−H、アルキル、アリール、アラルキルまたはヘテロシクロアルキルである、基:アリール−NR−alk−を意味する。「低級アリールアミノアルキル」において、アルキレン基は、低級アルキレンである。
用語「アルキルアミノアリール−」は、「アリール」が二価の基であり、Rが−H、アルキル、アラルキルまたはヘテロシクロアルキルである、基:アルキル−NR−アリールを意味する。「低級アルキルアミノアリール」において、アルキル基は、低級アルキルである。
用語「アルコキシアリール−」は、アリール基で置換されたアルキルオキシ基を意味する。「低級アルキルオキシアリール」において、アルキル基は、低級アルキルである。
用語「アリールオキシアルキル−」は、アルキル基で置換されたアリールオキシ基を意味する。
用語「アラルキルオキシアルキル−」は、「alk」が、アルキレン基である、基:アリール−alk−O−alk−を意味する。「低級アラルキルオキシアルキル−」は、アルキレン基が低級アルキレンである基を意味する。
用語「アルコキシ」または「アルキルオキシ」は、基:アルキル−O−を意味する。
用語「アルコキシアルキル−」または「アルキルオキシアルキル−」は、「alk」がアルキレン基である、基:アルキル−O−alk−を意味する。「低級アルコキシアルキル」において、各アルキルおよびアルキレンはそれぞれ、低級アルキルおよびアルキレンである。
用語「アルキルチオ」は、基:アルキル−S−を意味する。
用語「アルキルチオアルキル−」は、「alk」がアルキレン基である、基:アルキル−S−alk−を意味する。「低級アルキルチオアルキル」において、各アルキルおよびアルキレンはそれぞれ、低級アルキルおよびアルキレンである。
用語「アルコキシカルボニルオキシ−」は、アルキル−O−C(O)O−を意味する。
用語「アリールオキシカルボニルオキシ−」は、アリール−O−C(O)O−を意味する。
用語「アルキルチオカルボニルオキシ−」は、−アルキル−S−C(O)O−を意味する。
用語「アミド」は、NR2−C(O)−、RC(O)−NR1−、NR2−S(=O)2−およびRS(=O)2−NR1−といったようなアシルまたはスルホニル基に隣接するNR2基を意味し、RおよびR1として、−H、アルキル、アリール、アラルキルおよびヘテロシクロアルキルが挙げられる。
用語「カルボキサミド」は、NR2−C(O)−およびRC(O)NR1−を意味し、RおよびR1として、−H、アルキル、アリール、アラルキルおよびヘテロシクロアルキルが挙げられる。この用語は、尿素、−NR−C(O)NR−を含まない。
用語「スルホンアミド」または「スルホンアミド」は、NR2−S(=O)2−およびRS(=O)2−NR1−を意味し、RおよびR1として、−H、アルキル、アリール、アラルキルおよびヘテロシクロアルキルが挙げられる。この用語は、スルホニル尿素、−NR−S(=O)2−NR−を含まない。
用語「カルボキサミドアルキルアリール」および「カルボキサミドアリール」はそれぞれ、アリール−alk−NR1−C(O)およびar−NR1−C(O)alk−を意味し、ここで、「ar」はアリール、「alk」はアルキレンであり、R1およびRとして、−H、アルキル、アリール、アラルキルおよびヘテロシクロアルキルが挙げられる。
用語「スルホンアミドアルキルアリール」および「スルホンアミドアリール」はそれぞれ、アリール−alk−NR1−S(=O)2−およびar−NR1−S(=O)2−を意味し、ここで、「ar」はアリール、「alk」はアルキレンであり、R1およびRとして、−H、アルキル、アリール、アラルキルおよびヘテロシクロアルキルが挙げられる。
用語「ヒドロキシアルキル」は、1つの−OHで置換されたアルキル基を意味する。
用語「ハロアルキル」は、1つのハロで置換されたアルキル基を意味する。
用語「シアノ」は、−C≡Nを意味する。
用語「ニトロ」は、−NO2を意味する。
用語「アシルアルキル−」は、「alk」がアルキレンである、アルキルC(O)alk−を意味する。
用語「アミノカルボキサミドアルキル−」は、Rがアルキル基またはHであり、「alk」がアルキレン基である、基:NR2−C(O)N(R)alk−を意味する。「低級アミノカルボキサミドアルキル−」は、「alk」が低級アルキレンである基を意味する。
用語「ヘテロアリールアルキル」は、ヘテロアリール基で置換されたアルキレン基を意味する。
用語「ペルハロ」は、脂肪族またはアリール基上のすべてのC−H結合が、C−ハロ結合で置き換えられている基を意味する。適当なパーハロアルキル基として、−CF3および−CFCl2が挙げられる。
語句「治療有効量」は、特定の疾患または身体状態の症状の1つ以上を改善、軽減または排除するか、または特定の疾患または身体状態の症状の1つ以上の発症を防止、変更もしくは遅延化する化合物または化合物の組み合わせの量を意味する。
用語「医薬的に許容しうる塩」は、本発明化合物と有機または無機酸もしくは塩基との組み合わせから誘導される式Iの化合物の塩およびそのプロドラッグの塩を包含する。適当な酸として、酢酸、アジピン酸、ベンゼンスルホン酸、(+)−7,7−ジメチル−2−オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−メタンスルホン酸、クエン酸、1,2−エタンジスルホン酸、ドデシルスルホン酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルクロン酸、馬尿酸、ヘミエタノール酸塩酸塩、HBr、HCl、HI、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、乳酸、ラクトビオン酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、メチルブロミド酸、メチル硫酸、2−ナフタレンスルホン酸、硝酸、オレイン酸、4,4’−メチレンビス−[3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸]、リン酸、ポリガラクトロン酸、ステアリン酸、スクシン酸、硫酸、スルホサリチル酸、タンニン酸、酒石酸、テレフタル酸およびp−トルエンスルホン酸が挙げられる。
用語「患者」は、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ヒツジおよびヒト等の哺乳類を包含する処置される動物を意味する。別の態様では、哺乳類(雄性および雌性の両方)を包含する。
本明細書で用いる用語「プロドラッグ」は、生体系に投与された時に、自然発生的な化学反応、酵素により触媒される化学反応および/または代謝的化学反応あるいはそれらの組み合わせの結果として、生物学的活性化合物を生じる化合物を意味する。標準的なプロドラッグは、インビボで開裂する、該ドラッグに関連する官能基、たとえば、HO−、HS−、HOOC−、R2N−に結合する基を用いて形成される。標準的なプロドラッグには、その基がアルキル、アリール、アラルキル、アシルオキシアルキル、アルコキシカルボニルオキシアルキルであるカルボン酸エステル、ならびに結合している基がアシル基、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、ホスフェートまたはスルフェートであるヒドロキシル、チオールおよびアミンのエステルが含まれるがこれに限られない。説明した基は例示であり、網羅したものではなく、当業者であれば、他にも公知の種々のプロドラッグを製造することができる。式Iの化合物のこのようなプロドラッグは、本発明の範囲にある。プロドラッグは、何らかの化学的変換を受けて、生物学的に活性であるかまたは生物学的に活性な化合物の前駆体である化合物を生じなければならない。いくつかの場合においては、プロドラッグはドラッグそのものに比べて生物学的活性が低いが、改善された経口バイオアベイラビリティー、薬力学的半減期などを通じて、効力または安全性の改善に供する。プロドラッグ型の化合物は、たとえば、該化合物のバイオアベイラビリティの改善、苦味または胃腸刺激性などの不快な特徴を遮蔽または減少することなどによる患者の受容性の改善、静脈内使用のためなどの溶解度の変更、延長性または持続性放出またはデリバリーの提供、製剤の容易性の改善、または部位特異的デリバリーの提供に利用することができる。プロドラッグは、The Organic Chemistry of Drug Design and Drug Action、by Richard B. Silverman、Academic Press、San Diego、1992. Chapter 8:「Prodrugs and Drug delivery Systems」pp.352 401;Design of Prodrugs、edited by−H. Bundgaard、Elsevier Science、Amsterdam、1985;Design of Biopharmaceutical Properties through Prodrugs and Analogs、Ed. by E. B. Roche、American Pharmaceutical Association、Washington、1977;およびDrug Delivery Systems、ed. by R. L. Juliano、Oxford Univ. Press、Oxford、1980に記載されている。
構造式:
Figure 2008510018
は、V=Wであり、VとWの両方が上向きであるか、または両方が下向きであるかのいずれかの場合、リン−酸素二重結合を貫通する対称面を有する。
用語「1,3−プロパンジオールの環式ホスホネートエステル」、「1,3−プロパンジオールの環式ホスホネートジエステル」、「2−オキソ−2λ5[1,3,2]ジオキサホスホナン」、「2−オキソ[1,3,2]ジオキサホスホナン」、「ジオキサホスホナン」は、以下の構造を意味する:
Figure 2008510018
語句「VとZが共に、さらなる3〜5個の原子を介して結合して、1個のヘテロ原子を含んでいてもよい、リンに結合した酸素に対してβおよびγの位置で結合したアリール基と縮合した環式基を形成する」は、以下の式:
Figure 2008510018
を包含する。
上に示すように、VとZは共にさらなる4個の原子を介して結合している。
語句「WとW’が共に、さらなる2〜5個の原子を介して結合して、0〜2個のヘテロ原子を含んでいてもよい環状基を形成し、Vはアリール、置換されたアリール、ヘテロアリール、または置換されたヘテロアリールでなくてはならない」は、以下の式:
Figure 2008510018
を包含する。
上に示すように、WとW’は共にさらなる2個の原子を介して結合している。
上記の構造式は、V=アリールであり、WおよびW’はスピロ縮合したシクロプロピル基である。
用語「サイクリックホスホネート」は、
Figure 2008510018
を意味する。
Vに結合した炭素は、C−H結合を有していなければならない。また、Zに結合した炭素はC−H結合でなければならない。
用語「cis」立体化学は、V基と6員の2−オキソホスホリナン環上に環外の単結合を介してリン原子に結合した置換基との特定の空間的関係を意味する。以下の構造式AおよびCは、2−および4−置換2−オキソホスホリナンの2つの可能なcic−異性体を示す。構造式Aは(2S,4R)配置のtrans-異性体を示し、構造式Bは(2R,4S)配置のcic−異性体を示す。
Figure 2008510018
用語「trans」立体化学は、V基と6員の2−オキソ ホスホリナン環上に環外の単結合を介してリン原子に結合した置換基との特定の空間的関係を意味する。以下の構造式CおよびDは、2−および4−置換2−オキソホスホリナンの2つの可能なtrans−異性体を示す。構造式Cは(2S,4S)配置のtrans-異性体を示し、構造式Dは(2R,4R)配置のtrans-異性体を示す。
Figure 2008510018
用語「エナンチオマー過剰パーセント(%ee)」は、光学純度を意味する。光学純度は、以下の式:
Figure 2008510018
を用いることによって得られる。ここで、[R]は、R異性体の量であり、[S]は、S異性体の量である。この式は、Rが主要異性体である場合の%eeを提供する。
用語「エナンチオリッチな」または「エナンチオマー的にリッチな」は、他方のエナンチオマーよりも多くの一方のエナンチオマーからなるキラル化合物のサンプルを意味する。サンプルがどの程度エナンチオマー的にリッチであるかは、エナンチオマー比またはエナンチオマー過剰によって定量される。
用語「増強された経口バイオアベイラビリティ」は、親薬物の用量の吸収の少なくとも50%の増加を意味する。さらなる態様において、(親化合物と比較しての)プロドラッグの経口バイオアベイラビリティの増加は、少なくとも100%、すなわち、吸収の倍増である。経口バイオアベイラビリティの測定は、通常、非経口投与後の測定と比較しての、経口投与後の血液、血漿、組織または尿中のプロドラッグ、薬物または薬物代謝産物の測定を意味する。
「治療指数」なる用語は、死亡、毒性の指標となるマーカーの上昇、および/または薬理学的副作用などの望まれない反応を生じる用量に対する、治療上有益な反応を生じる薬物またはプロドラッグの用量の比を意味する。
「持続送達」なる用語は、プロドラッグの存在により治療上有効な薬物レベルの延長が見られる期間の増大を意味する。
「薬物耐性を回避すること」なる用語は、薬物の生物活性を生じ、維持するのに重要な生化学経路および細胞活性における変化が原因の、薬物の治療的有効性の損失または部分的損失(薬物耐性)と、物質が代替経路の使用を通じてこの耐性を回避する能力または物質が耐性につながる変化の誘導に失敗することを意味する。
疾患を「治療すること」または疾患の「治療」なる用語は、疾患を阻害すること(その発生を遅延または停止させること)、疾患の症状または副作用からの解放を提供すること(待期療法を含む)、および疾患を軽減すること(疾患の退行を引き起こすこと)を含む。
本発明の詳細な記載
本発明は、式Iで示される化合物およびその製薬的に許容し得る塩およびプロドラッグに関する:
Figure 2008510018
[式中、
11は、ハロゲン、OH、C1−C4アルコキシ、シアノ、アルキル、アリール、NR3 2、NR4 2、モルホリノ、ピロリジニル、NMe2およびペルハロアルキルで置換されていることもあるC1−C20アルキル、C1−C20シクロアルキル、単環系アリール、二環式アリール、単環系ヘテロアリールおよび二環式ヘテロアリールからなる群から選択され;
Yは、O、NR6−からなる群から独立に選択され;
Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1は、−H、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアルキルアリール、−C(R22−OC(O)NR2 2、−NR2−C(O)−R3、−C(R22−OC(O)−R3、−C(R22−O−C(O)OR3、−C(R22−OC(O)SR3、−アルキル−S−C(O)OR3;および−アルキル−S−C(O)R3からなる群から独立に選択され;
YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1は、−H、−[C(R22q−COOR3、−C(R42COOR3、−[C(R22q−C(O)SR、および−シクロアルキレン−COOR3からなる群から独立に選択され;
または一方のY−R1が−NR15(R16)であるとき、他方のY−R1は、−N(R18)−(CR1213n−C(O)−R14
またはY−R1が両方とも−N(R18)−(CR1213n−C(O)−R14である;
またはいずれか一方のYが独立に−Oおよび−NR6−から選択されるとき、R1およびR1は一緒になって
Figure 2008510018
(ここに、
(式中、V、WおよびW’は独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアラルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、置換されたアリール、ヘテロアリール、置換されたヘテロアリール、、置換されていてもよい1個のアルケニルおよび置換されていてもよい1個のアルキニルから選ばれる;または
VおよびZが一緒になってさらなる3〜5個の原子を介して結合し、5〜7個の原子を含み、リンに結合した両方のY基から3個目の原子である炭素に結合したヒドロキシ、アシルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、またはアリールオキシカルボニルオキシで置換された1個のヘテロ原子を含んでいてもよい環式基を形成する;または
VおよびZが一緒になってさらなる3〜5個の原子を介して結合し、リンに結合したYに対するベータおよびガンマ位でアリール基と縮合する1個のヘテロ原子を含んでいてもよい環式基を形成する;または
VおよびWが一緒になってさらなる3個の炭素原子を介して結合し、6個の炭素原子を含み、リンに結合したY基から3個目の原子である炭素の1つに結合したヒドロキシ、アシルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アルキルチオカルボニルオキシ、およびアリールオキシカルボニルオキシから選ばれる1つの置換基で置換された、置換されていてもよい環式基を形成する;または
ZおよびWが一緒になってさらなる3〜5個の原子を介して結合し、1個のヘテロ原子を含んでいてもよい環式基を形成し、Vは、アリール、置換されたアリール、ヘテロアリール、または置換されたヘテロアリール;または
WおよびW’が一緒になってさらなる2〜5個の原子を介して結合し、0〜2個のヘテロ原子を含んでいてもよい環式基を形成し、Vは、アリール、置換されたアリール、ヘテロアリール、または置換されたヘテロアリールでなければならない;または
Zは、−CHR2OH、−CHR2−O−C(O)−R3、−CHR2OC(S)R3、−CHR2OC(S)OR3、−CHR2−O−C(O)−SR3、−CHR2OCO23、−OR2、−SR2、−CHR23、−CH2アリール、−CH(アリール)OH、−CH(CH=CR2 2)OH、−CH(C≡CR2)OH、−R2、−NR2 2、−OCOR3、−OCO23、−SCOR3、−SCO23、−NHCOR2、−NHCO23、−CH2NHアリール、−(CH2p−OR2、および−(CH2pSR2からなる群から選択され;
nは1〜3の整数;
pは2または3;
qは1または2;
但し、
a)V、Z、W、W’のすべてが−Hではなく;および
b)Zが−R2であるとき、V、W、およびW’の少なくとも1つは、−H、アルキル、アラルキル、またはヘテロシクロアルキルではない)

2はR3および−Hからなる群から選択され;
3はアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、およびアラルキルからなる群から選択され;
各R4は、−Hおよびアルキルからなる群から独立に選択されるか、またはR4およびR4が一緒になって環状アルキル基を形成し;
6は、−H、低級アルキル、アシルオキシアルキル、アルコキシカルボニルオキシアルキル、および低級アシルからなる群から選択され;
各R12およびR13は、−H、低級アルキル、低級アリール、および低級アラルキルからなる群から独立に選択され場合により置換されいてもよく、またはR12およびR13は共に2〜6原子を介して結合して、O、NおよびSからなる群から選択される1〜2のヘテロ原子を含んでいてもよい環状基を形成し;
各R14は、−OR17、−N(R172、−NHR17、−NR2OR19およびSR17からなる群から独立に選択され;
15は、−H、低級アルキル、低級アリールおよび低級アラルキルからなる群から選択されるか、またはR16とともに2〜6原子を介して結合し、O、NおよびSからなる群から選択される1個のヘテロ原子を含んでいてもよく;
16は、−(CR1213n−C(O)−R14、−H、低級アルキル、低級アリールおよび低級アラルキルからなる群から選択されるか、またはR15と共に2〜6原子を介して結合し、O、NおよびSからなる群から選択される1個のヘテロ原子を含んでいてもよく;
各R17は、置換されていてもよい、低級アルキル、低級アリール、および低級アラルキルからなる群から独立に選択されるか、またはR17およびR17はN上で共に2〜6原子を介して結合し、O、NおよびSからなる群から選択される1個のヘテロ原子を含んでいてもよく;
18は、−H、低級アルキル、アリール、およびアラルキルからなる群から独立に選択されるか、またはR12と共に1〜4個の炭素原子を介して環状基を形成し;
各R19は、−H、低級アルキル、低級アリール、低級ヘテロシクロアルキル、低級アラルキル、およびCOR3からなる群から独立に選択される]。
一態様において、YがOでありNR6−からなる群から独立に選択され;または
一方のY−R1が、−NR15(R16)であるとき、他方のY−R1は、−N(R18)−(CR1213)nCC(O)−R14;または
Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1は−H、−C(R22−O−C(O)−R3、および−C(R22−O−C(O)OR3からなる群から独立に選択され、または
YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1は−H、−[C(R22q−COOR3、−C(R42COOR3、−[C(R22q−C(O)SR、および−シクロアルキレン−COOR3からなる群から独立に選択され;または
Yが両方とも−O−であるとき、R1およびR1は一緒になって
Figure 2008510018
[式中、
Vは置換されていてもよい単環系アリールおよび置換されていてもよい単環系ヘテロアリールからなる群から選択される]
である。
別の態様において、Yが両方とも−O−であるとき、R1およびR1は一緒になって
Figure 2008510018
Vはフェニル、−Cl、Br、F、C1−C3アルキル、−CF3、−COCH3、−OMe、−NMe2、−OEt、−CO2t−ブチル、およびCNからなる群から独立に選択される1〜3個の置換基で置換されたフェニル、単環系ヘテロアリール、および−Cl、Br、F、C1−C3アルキル、−CF3、−COCH3、−OMe、−NMe2、−OEt、−CO2t−ブチル、およびCNからなる群から独立に選択される1〜2個の置換基で置換された単環系ヘテロアリールであって、該単環系ヘテロアリールおよび置換された単環系ヘテロアリールはN、O、およびSからなる群から独立に選択される1〜2のヘテロ原子を有する、但し、
a)ヘテロ原子が2個存在し一方がOであるとき、他方はOまたはSではなく、および
b)ヘテロ原子が2個存在し一方がSであるとき、他方はOまたはSではない。
さらなる態様において、基Yは両方とも−O−である。別の態様では、一方のYは−NR6−であり、もう一方のYは−O−である。
さらに別の態様においては、YがOであるとき、R1は、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいベンジル、−C(R22−O−C(O)−R3、−C(R22−O−C(O)−OR3、および−Hからなる群から独立に選択され;および
Yが−NR6であるとき、前記−NR6−基に結合するR1は−C(R42COOR3、および−C(R22COOR3からなる群から選択され;他方のYが−O−であるとき、前記−O−に結合するR1は、置換されていてもよいアリール、−C(R22−O−C(O)−R3、および−C(R22−O−C(O)−OR3からなる群から選択される。
別の態様において、YはOであり、R1は−Hである。さらなる態様において一方のYがOであるとき、R1は置換されていてもよいアリール;他方のYは−NR6(NR6に結合しているR1は、−C(R42COOR3および−C(R22C(O)OR3からなる群から選択される)である。さらに別の態様において、一方のY−R1は、−NR15(R16)であり、他方のY−R1は−N(R18)−(CR1213n−C(O)−R14である。別の態様において、Y−R1は両方とも−N(R18)−(CR1213n−C(O)−R14である。
一態様においてYが両方とも−O−であるとき、R1およびR1は一緒になって
Figure 2008510018
である。
Vはフェニル、3−クロロフェニル、3−ブロモフェニル、−2−ブロモフェニル、3,5−ジクロロフェニル、3−ブロモ−4−フルオロフェニル、−2−ピリジル、3−ピリジル、および4−ピリジルからなる群から選択される。
別の態様において、Y−R1は両方とも−N(R18)−(CR1213n−C(O)−R14(nは1、R18は、−H、およびR14は−OR3)である。さらなる態様において、R12はH;R13はメチル;R12およびR13の炭素は(S)配置である。別の態様において、R12はメチルであり、R13は メチルである。
別の態様において、一方のYは−NR15(R16)であるとき、他方のYは−N(R18)−(CR1213)nCC(O)−R14である。
一態様において、少なくとも1つのR1は、−C(R22−O−C(O)−R3および−C(R22−O−C(O)−OR3からなる群から選択される。別の態様において、−O−に結合したR1は、フェニルおよび−NHC(O)CH3、F、−Cl、Br、−C(O)OCH2CH3、およびCH3からなる群から選択される1〜2個の置換基で置換されたフェニルからなる群から選択され;ここで−NR6−に結合したR1はC(R22COOR3;および各R2は−CH3、−CH2CH3、および−Hからなる群から独立に選択される。さらに別の態様においては、−O−に結合したR1は、フェニルおよび4−NHC(O)CH3、−Cl、Br、2−C(O)OCH2CH3、およびCH3からなる群から選択される1〜2個の置換基で置換されたフェニルからなる群から選択される。
一態様において、R11はC3−C10アルキルである。別の態様において、R11はメチル、エチル、イソプロピル、シクロブチル、3−ペンチルおよびtert−ブチルからなる群から選択される。さらなる態様において、R11はtert−ブチル、2−メチル−2−ブチル、3−メチル3−ペンチル、および3−エチル3−ペンチルからなる群から選択される。さらに別の態様においては、R11はtert−ブチルである。別の態様において、R11はイソプロピルである。さらなる態様においてR11は2−メチル−2−ブチルである。
一態様において、R11はメチル、エチル、イソプロピル、およびtert−ブチルからなる群から選択され;Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1は−H、置換されていてもよいフェニル、−CH2−O−C(O)−tBu、−CH2−O−C(O)−Et、およびCH2−O−C(O)−iPrからなる群から独立に選択され;
YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1は−C(R22COOR3およびC(R42COOR3からなる群から独立に選択されるか、または
一方のY−R1は、−NR15(R16)であるとき、他方のY−R1は、−N(R18)−(CR1213)nCC(O)−R14
YがOまたはNR6であり、少なくとも1つのYが−O−であるとき、R1およびR1は一緒になって
Figure 2008510018
[式中、
Vは置換されていてもよいアリールおよび置換されていてもよいヘテロアリールからなる群から選択され;
6はHおよび低級アルキルからなる群から選択される]
である。
別の態様において、R11はメチル、エチル、イソプロピル、およびtert−ブチルからなる群から選択され;Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1は−H、−CH2−O−C(O)−tBu、−CH2−O−C(O)−Et、およびCH2−O−C(O)−iPrからなる群から独立に選択され;YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1は−C(R22COOR3およびC(R42COOR3からなる群から独立に選択され;およびR6は−Hである。
さらなる態様においてR11はメチル、エチル、イソプロピル、およびtert−ブチルからなる群から選択され;Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1は−H;YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1はC(R22COOR3;およびR6は−Hである。
さらに別の態様においては、R11はメチル、エチル、イソプロピル、およびtert−ブチルからなる群から選択され;Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1は−H;YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1はC(R22COOR3;R2はHまたはメチル;R3はエチルまたはイソプロピル;およびR6は−Hである。
別の態様において、R11はメチル、エチル、イソプロピル、およびtert−ブチルからなる群から選択され;YR1はそれぞれ−OHである。さらなる態様において、R11はメチル、エチル、イソプロピル、およびtert−ブチルからなる群から選択され;YR1はそれぞれ−NHC(Me)2COOEtである。
さらなる態様において、R11はtert−ブチル;Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1は−H、置換されていてもよいフェニル、−CH2−O−C(O)−tBu、−CH2−O−C(O)−Et、およびCH2−O−C(O)−iPrからなる群から独立に選択され;
YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1は−C(R22COOR3およびC(R42COOR3からなる群から独立に選択されるか、または
一方のY−R1は、−NR15(R16)であるとき、他方のY−R1は、−N(R18)−(CR1213)nCC(O)−R14
YがOまたはNR6であり、少なくとも1つのYが−O−であるとき、R1およびR1は一緒になって
Figure 2008510018
[式中、
Vは置換されていてもよいアリールおよび置換されていてもよいヘテロアリールからなる群から選択され;
6はHおよび低級アルキルからなる群から選択される]
である。
さらに別の態様において、R11はtert−ブチル;ここで、Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1は−H、−CH2−O−C(O)−tBu、−CH2−O−C(O)−Et、およびCH2−O−C(O)−iPrからなる群から独立に選択され;YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1は−C(R22COOR3およびC(R42COOR3からなる群から独立に選択され;およびR6は−Hである。別の態様において、R11はtert−ブチル;ここで、Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1はH;YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1はC(R22COOR3;およびR6は−Hである。さらなる態様において、R11はtert−ブチル;ここで、Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1はH;YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1はC(R22COOR3;R2Hまたはメチル;R3はエチルまたはイソプロピル;およびR6は−Hである。一態様においてR11はtert−ブチルおよびYR1がそれぞれ−OHである。別の態様において、R11はtert−ブチルおよびYR1はそれぞれ−NHC(Me)2COOEtである。さらなる態様において、R11はtert−ブチルであり、YR1はそれぞれNHCH(Me)COOEtである。
一態様において、R11はイソプロピルであり、YR1はそれぞれ−OHである。別の態様において、R11はイソプロピルであり、YR1はそれぞれ−NHC(Me)2COOEtである.さらなる態様において、R11はイソプロピルであり、YR1はそれぞれNHCH(Me)COOEtである。さらなる態様においてR11はイソプロピル;ここで、Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1は−H、置換されていてもよいフェニル、−CH2−O−C(O)−tBu、−CH2−O−C(O)−Et、およびCH2−O−C(O)−iPrからなる群から独立に選択され;
YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1は−C(R22COOR3およびC(R42COOR3からなる群から独立に選択されるか、または
一方のY−R1は、−NR15(R16)であるとき、他方のY−R1は、−N(R18)−(CR1213)nCC(O)−R14
YがOまたはNR6であり、少なくとも1つのYが−O−であるとき、R1およびR1は一緒になって
Figure 2008510018
[式中、
Vは置換されていてもよいアリールおよび置換されていてもよいヘテロアリールからなる群から選択され;
6はHおよび低級アルキルからなる群から選択される]
である。
さらに別の態様において、R11がイソプロピル;ここで、Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1は−H、−CH2−O−C(O)−tBu、−CH2−O−C(O)−Et、およびCH2−O−C(O)−iPrからなる群から独立に選択され;YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1は−C(R22COOR3およびC(R42COOR3からなる群から独立に選択され;R6は−Hである。別の態様において、R11はイソプロピル;ここでYが−O−であるとき、−O−に結合したR1はH;YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1はC(R22COOR3;およびR6は−Hである。さらなる態様においてR11はイソプロピル;ここでYが−O−であるとき、−O−に結合したR1はH;YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1はC(R22COOR3;R2Hまたはメチル;R3はエチルまたはイソプロピル;およびR6は−Hである。
一態様において、R11は2−メチル−2−ブチルでありYR1はそれぞれ−OHである。別の態様において、R11は2−メチル−2−ブチルであり、YR1はそれぞれ−NHC(Me)2COOEtである.さらなる態様においてR11は2−メチル−2−ブチルであり、YR1はそれぞれNHCH(Me)COOEtである、さらなる態様において、R11は2−メチル−2−ブチル;ここで、Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1は−H、置換されていてもよいフェニル、−CH2−O−C(O)−tBu、−CH2−O−C(O)−Et、およびCH2−O−C(O)−iPrからなる群から独立に選択され;
YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1は−C(R22COOR3およびC(R42COOR3からなる群から独立に選択されるか、または
一方のY−R1は、−NR15(R16)であるとき、他方のY−R1は、−N(R18)−(CR1213)nCC(O)−R14
YがOまたはNR6であり、少なくとも1つのYが−O−であるとき、R1およびR1は一緒になって
Figure 2008510018
[式中、
Vは置換されていてもよいアリールおよび置換されていてもよいヘテロアリールからなる群から選択され;
6はHおよび低級アルキルからなる群から選択される]
である。
さらに別の態様において、R11は2−メチル−2−ブチル;ここで、Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1は−H、−CH2−O−C(O)−tBu、−CH2−O−C(O)−Et、およびCH2−O−C(O)−iPrからなる群から独立に選択され;YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1は−C(R22COOR3およびC(R42COOR3からなる群から独立に選択され;およびR6は−Hである。別の態様において、R11は2−メチル−2−ブチル;ここで、Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1はH;YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1はC(R22COOR3;およびR6は−Hである。さらなる態様においてR11は2−メチル−2−ブチル;ここで、Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1はH;YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1はC(R22COOR3;R2Hまたはメチル;R3はエチルまたはイソプロピル;およびR6は−Hである。
さらに有用なR11としては、シクロアルキル(例えばシクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシル等)、チエニル(2−チエニル等)、ハロフェニル(3−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、3−クロロフェニル、2−クロロフェニルおよび4−フルオロフェニル等)、アルキルフェニル(4−メチルフェニル、3−メチルフェニルおよび2−メチルフェニル等)、アルコキシフェニル(2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニルおよび3、4−ジメトキシフェニル、3,4−メチレンジオキシフェニル等)、ピリジル(3−ピリジル等)、3−クロロ−4−(1−ピロリジニル)フェニル、3−クロロ−4−(1−モルホリニル)フェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、3−トリフルオロメチルフェニル、2−トリフルオロメチルフェニル、4−フェニルフェニル、ナフチル(2−ナフチル等)、ピペリジニル(4−ピペリジニル等)、およびN、N−ジメチルアミノフェニル(4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル等)が挙げられる。
一態様において、本発明は以下の式:
Figure 2008510018
で示される化合物を包含する。
一態様において、式Iで示される化合物の塩の形態は、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、硫酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、酢酸塩、クエン酸塩および酒石酸塩からなる群から選択される。
式Iで示される5−ケト化合物のプロドラッグは、式
Figure 2008510018
[式中、XRは=S、=S=O、=N−R3または=N−OR2(ここにR2およびR3およびR1およびR11は上記と同意義である]
で示される化合物を包含する。
N−アセチルトランスフェラーゼ (EC 2.3.1.5; NAT)は、芳香族化合物のアミン、ヒドラジンまたはヒドロキシルアミンに対するアセチルCoAのN−アセチル基の結合を触媒するフェーズII薬物代謝酵素である (Upton A, Johnson N, Sandy J, Sim E, 2001, Trends Pharma. Sci. 22: 140 146)。ヒトには2つのNATアイソザイム(NAT1およびNAT2)が存在する。この酵素は、多型で薬理遺伝学の歴史において重要な位置を占めており、最初に抗結核薬であるイソニアジドの多型の不活性化の原因であると同定された。NAT1およびNAT2を発現する遺伝子はいずれも第8染色体に存在しており、ヌクレオチドおよびアミノ酸配列の同一性はそれぞれ87%および81%である。NAT1はp−アミノ安息香酸塩およびp−アミノサリチル酸塩を選択的に代謝する。NAT1のいくつかのアレル変異体が知られている。NAT1のコード領域内の点変異は一般に酵素活性の減少をもたらす。活性の増大を示す1件の報告、同様の活性を示す2件の報告によって、コード領域外の突然変異の効果が議論を呼んでいる。NAT2の少なくとも15種類のアレル変異体がこれまでに同定されており、集団におけるこれらの頻度は、スルファメタジンおよびプロカインアミドのようなモデル基質の多型性代謝の分子的解釈を提供する。これらのアレル変異体の発現は、異なる民族または地理的位置の集団の間で広く異なり、アセチレーターの割合は、それぞれ東洋人で10%、白人で40〜70%である。NAT2はNAT1よりも複素環アミンの基質に対して活性が高い。NAT2は、従来より薬物代謝の部位である肝臓および腸上皮において発現し、NAT1は腸上皮においてもより遍在的に発現しており、多く存在する(Windmill KF, Gaedigk A,−Hall P, et al, 2000, Tox. Sci. 54: 19 29)。
N−アセチラーゼ活性は、薬物の臨床薬物動態に顕著な影響を与える。影響を受けやすい薬物を経口投与すると、腸上皮を通過する間にアセチル化されて経口 バイオアベイラビリティーを低下させることある。薬物がそのまま循環血に入ると、その後肝臓または他の標的組織においてさらなるNAT代謝の対象となり、薬物暴露はさらに減少する。薬物暴露が変化する程度は、集団における速いアセチレーターまたは遅いアセチレーター表現型の頻度の高さの結果として有意の個人差を示すものと予想される。異なる薬物暴露および/またはN−アセチル化代謝の形成は特定の薬物の効力または許容度のプロファイルの変化につながる。抗リウマチ薬(およびNAT2基質である) スルファサラジンの治療を受けている患者においては、例えば、効力とNAT2遺伝子型/表現型との間に相関が認められた;速い アセチレーター によりも遅い アセチレーターにおいて要した薬物治療は有意に短かった (KumagaiS、 Komada F, Kita T et al, 2004, Pharma. Res. 21: 324 329)。血漿における、不活性/N−アセチル化代謝物に対する活性なスルファサラジン代謝の割合もまた、NAT2活性と相関し、遅いアセチレーターにおいて割合が高かった。同様に、抗結核薬であるイソニアジドの場合では、循環イソニアジド濃度およびクリアランスにおいて臨床的に明白な個人差が観察され、これらは、アセチレーター状態の遺伝的相違と相関していた(Weber WW, Hein DW, Clin. Pharmacokinet. 4:401 422-(1979))。イソニアジドの遅いアセチル化は薬物クリアランスを減少し、特定の副作用(例えば末梢神経障害)の危険性の増大と関連し、効力は大きく影響を受けないようであった。N−アセチル化による毒性代謝物質の形成もまた問題である。抗腫瘍活性を有する複素環式アミンであるバトラシリンは、NAT2によりN−アセチル化される。形成したアセチル生成物は、動物、細胞およびバクテリアにおいてこの薬剤の毒性に関与していた(Stevens GJ, Payton M, Sim E, McQueen CA, Drug Metab. Dispos. 27:966 971-(1999))。
以下の記載および実施例において引用する化合物の構造は、以下の表に示すとおりである。
Figure 2008510018
Figure 2008510018
Figure 2008510018
Figure 2008510018
実施例Cに記載するように、C−5アルキル置換を有する2−アミノチアゾールクラスのFBPアーゼ阻害物質(例えば3.1、3.6)は、試験の結果、ヒト組換えNAT1によるN−アセチル化の影響を受けやすく、NAT2によるN−アセチル化は低いことが認められた。さらに、これら阻害物質のプロドラッグ(例えば4.1、4.6、WO01/47935A2(米国特許出願公開no.2002/0173490A1としても公開)を参照)は、NAT1よりもヒト組換えNAT2によって十分に代謝された。これらの結果は、荷電した基質を代謝するNAT1の既知のSAR、および非荷電の基質に対する選択性を有するNAT2のSARと一致する。
C−5位の置換基のSARの研究により、意外にもNAT1(または試験した場合NAT2)によって代謝されない、一連の強力なC5−ケトチアゾール阻害物質(例えば1.1、1.2、1.3;実施例A)が発見された。さらに、製造したケトチアゾール阻害物質のプロドラッグ(例えば2.1、2.2、2.3)は、NAT2(または試験した場合NAT1)によるN−アセチル化の影響を受けなかった。プロドラッグ2.1は、肝臓S9フラクションにおいて容易に活性化され(実施例D)、良好な経口バイオアベイラビリティー(実施例H、I、およびL)、正常ラットにおける強力なグルコース低減(実施例G)、および糖尿病ラットにおける持続的な用量応答性のグルコース低減(実施例J)を示した。
ケトチアゾール阻害物質およびこれらプロドラッグのNATによる代謝に対する非感受性により、いくつかの重要な薬物動態的、治療的、および他の利点がもたらされると考えられる。NAT活性は、ヒトの小腸において発現量が高い(Hickman D, Pope J, Patil SD et al., 1998, Gut 42: 402 409)。N−アセチル化の影響を受けやすい化合物は、腸壁を通過して大循環へ入る間にかなり代謝される。これにより薬物の経口 バイオアベイラビリティーが減少し、結果的に効力が減少する。化合物 3.6およびそのプロドラッグ4.6は、いずれもN−アセチル化を受けやすい(実施例C)。アセチル化されると、4.6はなおも代謝によりN−アセチル3.6に変換される。しかし、N−アセチル3.6は、3.6と比較してFBPアーゼの非常に弱い阻害物質である(実施例A)。3.6または4.6いずれか一方のN−アセチル化は、薬物の不活性化をもたらす。化合物1.1およびそのプロドラッグ2.1は、3.6および4.6とは対照的に、NAT1またはNAT2いずれかによるN−アセチル化の影響は受けない(実施例C)。1.1および2.1のN−アセチル化に対する非感受性は、4.6に対する2.1の1.5倍の経口バイオアベイラビリティーの増大において重要な要因であるとおもわれる(実施例HおよびI)。別の重要な要因は、チアゾールの5位の電子吸引性のケト基の存在によってもたらされる2−アミノ基の親水性の減少である。経口バイオアベイラビリティーこの差異は、小腸の通過時間および影響を受けやすい薬物のN−アセチラーゼ活性に対する暴露を増大する特定の医薬製剤においてより顕著であろう。2.1の経口 バイオアベイラビリティーの増大は、2型糖尿病患者における効力の増大に反映する。したがって、化合物 2.1は、低用量で患者に投与される。これは、製品コストの面で製造者にとっての利点である。低い用量はまた、FBPアーゼ 阻害物質を高い用量で投与することに関連する非特異的な副作用の危険性を減少することにもなる。
肝臓は、高いNAT活性が存在するヒトの別の重要な組織である(Jenne JW, 1965, J. Clin. Invest. 44: 1992 2002)。プロドラッグ形態での経口投与の後、FBPアーゼ阻害物質が in vivo で高いレベルで分布(実施例E)し、肝臓における糖新生の経路を阻害することにより、その薬理学的作用(グルコース低減)を発揮する。NATに対する感受性は、活性な阻害物質の暴露の減少と半減期の減少をもたらす。後者は効力の損失と薬力学的半減期の減少をもたらす。実施例Jに記載するように、ZDFラットへの2.1の投与後の1.1の薬力学的半減期(持続時間>9時間)は、4.6プロドラッグ形態にて投与したN−アセチル化感受性の3.6の半減期(持続時間約3時間)よりも有意に長くなった。
N−アセチル化に対して感受性であるFBPアーゼ阻害物質およびそれらのプロドラッグは、経口 バイオアベイラビリティーが低く薬力学的半減期が減少しているので、2型糖尿病においては1日に複数回投与する。N−アセチル化に対して抵抗性であり高い経口バイオアベイラビリティーと長い薬力学的半減期を示すケト チアゾール FBPアーゼ 阻害物質およびそのプロドラッグ (例えば2.1)を1日に1回または多くて2回患者に投与する。プロドラッグ of ケト チアゾール FBPアーゼ 阻害物質に関しては、投与レジメが単純化される結果、取り扱いが容易であり患者のコンプライアンスも有意に増大する。
遺伝的な多型のために、N−アセチラーゼ活性はヒトによって大きく異なる;民族または地理的な位置のことなる集団の間で大きく異なる(Grant DM, Hughes NC, Janezic SA et al., 1997, Mutat Res. 376: 61-70)。NAT1のアレル変異体は酵素活性が減少していることが知られており(Lin HG, 1998, Pharmacogenetics 8: 269-281)、NAT2の遺伝的な多型から生じる表現型は、遅いアセチレーター、中間体アセチレーターおよび速いアセチレーターに分類される(Evans DAP, 1989, Pharmacol. Ther. 42: 157-234)。N−アセチラーゼ活性の大きな違いは、Gentest (Woburn, MA)が行った最近の研究により非常に明白である。この研究では、22人のヒトのドナー(男性および女性の、白人、アフリカ系アメリカ人、アジア人、およびヒスパニック系患者)から得た肝臓サイトゾルにおける酵素活性を調査している。標準基質であるp−アミノサリチル酸を用いて分析したNAT1活性は、5.8〜1300nmoles(生成物)/mgタンパク質/分(平均±SD 176±274)の範囲であった。標準基質スルファメタジンを用いたNAT2活性は、21〜360nmoles(性壊死物)/mgタンパク質/分(平均±SD 140±119)の範囲であった。肝臓N−アセチラーゼ活性の個々の値を以下の表に示す。
Figure 2008510018
上に示した酵素活性における違いは、N−アセチラーゼ感受性薬物の代謝における大きな個人差につながり(実施例K)、これは薬物動態(例えば経口バイオアベイラビリティー、半減期、Cmax)、並びに効力に影響を及ぼす。N−アセチル化に感受性のFBPアーゼ阻害物質およびそのプロドラッグは、2型糖尿病患者において薬理学的応答のバラツキを示した。これらの薬物を他のN−アセチラーゼ感受性の薬物とともに投与すると、個々の薬物が代謝され、結果として他方の代謝および薬物動態と薬理学的応答と相互作用するので、この個人差は大きくなる。ケトチアゾールFBPアーゼ阻害物質のプロドラッグ(例えば2.1)は2型糖尿病患者において均一な薬理学的応答と低い無応答頻度を示す。さらに、それらは、N−アセチラーゼ感受性薬物と共に投与する場合に、有意に低い潜在的薬物−薬物相互作用を有する。
N−アセチル化された代謝物質の形成は薬物の安全性プロファイルに悪影響を及ぼす。この代謝物質はレセプターおよび/または酵素と相互作用し、細胞内の代謝/臓器機能を変化させ毒性を引き起こす場合がある。ある特定の場合には、N−アセチル化は発ガン性の代謝物質の形成につながることがある(Hein DW, Cancer Epidemiol. Biomarkers Prev. 9:9 42-(2000))。N−アセチルされた代謝物質の薬物動態は予測できない;それらは、腎臓または肝臓クリアランスが低いために、ある特定の組織または循環血液に蓄積することがある。蓄積はこれらの代謝物質に関連する安全性の問題を深刻にする。ケトチアゾールFBPアーゼ阻害物質(例えば1.1)およびそのプロドラッグ(例えば2.1)はN−アセチル化の影響を受けない。2型糖尿病患者に投与する場合、N−アセチル化された代謝物質の形成および/または蓄積に関連する安全性の問題についての傾向は、2.1のような薬物については取り除かれる。
式Iで示される化合物のビスアミデートプロドラッグ(式中、Y−R1がアミノ酸であり、YはNHである)のアミノ酸部分の研究は、HY−R1としての2−メチルアラニンが、経口バイオアベイラビリティーとプロドラッグ活性化の効力の面で顕著な利点を示すことが明らかになった。化合物1.1の2−メチルアラニンビスアミデートプロドラッグは、対応するL−アラニンビスアミデートプロドラッグと比較して3倍高い経口バイオアベイラビリティーを示した(実施例H:化合物2.1および2.2の経口バイオアベイラビリティー、それぞれ30および11%)。さらに、2−メチルアラニンビスアミデートプロドラッグは、対応する活性な基に、より効果的に変換されることがしばしば観察された。例えば、肝臓S9(実施例D)を用いたプロドラッグ活性化のインビトロでの分析は、化合物2.1(2−メチルアラニンビスアミデートプロドラッグ)がその活性な基に、化合物4.6(L−アラニンビスアミデートプロドラッグ)と比較して1.6〜4倍速く変換されることを示した。
製剤
本発明の化合物は1日当りの全用量として約0.01mg〜2500mgで投与する。一態様では、約5mg〜約500mgの範囲である。用量は便利なように分割した用量で投与してもよい。
本発明の化合物は他の医薬成分と組み合わせて用いることができる。化合物は日用量(例えば、bid)または日用量の適当な画分として投与することができる。化合物の投与は、他の医薬成分を投与する時点かその前後あるいは別の時間に行うことができる。本発明の化合物は、併用療法または「カクテル」治療としても知られる、多剤併用療法に置いて用いることができ、複数の薬剤を一緒に投与することができ、同じ時間に別々に投与するかまたは間隔をずらして投与してもよく、あるいは順次に投与してもよい。本発明の化合物は、他の医薬成分による治療期間の後、別の医薬成分による治療期間中に投与することができ、治療レジメの一部として投与することができ、あるいは治療プログラムにおける別の医薬成分による治療の前に投与することができる。
本発明の目的のために、化合物は、製薬的に受容し得る担体、アジェバントおよびビヒクルを含む製剤において経口的に、非経口的に、吸入噴霧により、局所的にあるいは直腸的を含むさまざまな手段によって投与することが出来る。用語「非経口的」とは、さまざまな注入手法による皮下、静脈内、筋肉内および動脈内の注射を含む。本明細書において用いられる動脈内および静脈内注射は、カテーテルを通しての投与を含む。一般に静脈内が好ましい。
製薬的に許容し得る塩としては、酢酸塩、アジピン酸塩、ベシル酸塩、ブロミド、カンシル酸塩、クロリド、クエン酸塩、エジシル酸塩、エストレート、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルコール酸塩(glucoranate)、馬尿酸塩、ハイクレート、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヨウ化物、イソチオネート、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、マレイン酸塩、メシラート、メチルブロミド、メチル硫酸塩、ナプシル酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、スルホサリチル酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テレフタル酸塩、トシラート、およびトリエチオダイト(triethiodite)が挙げられる。
活性成分を含む医薬的組成物は意図する投与の方法に適した如何なる形であってもよい。経口的に用いる時は、例えば錠剤、トローチ、薬用ドロップ、水溶液もしくは油状の懸濁液、分散可能な粉末もしくは顆粒、乳濁液、硬質もしくは軟質カプセル、シロップまたはエリキシルとして調剤することが出来る。経口的に用いようとする組成物は、医薬的組成物の製造業界にとって知られているどんな方法によっても製造することが出来て、そのような組成物は、味のいい製品を与えるために甘味剤、芳香剤、着色剤および保存剤を含む1またはそれ以上の薬剤を含めることが出来る。錠剤の製造に適切な非毒性の医薬的に受容し得る賦形剤と混合された活性成分を含む錠剤は受容出来る。これらの賦形剤は、例えばカルシウムもしくはナトリウムの炭酸塩、ラクトース、カルシウムもしくはナトリウムのリン酸塩のような不活性な稀釈剤;トウモロコシ澱粉もしくはアルギン酸のような顆粒化または崩壊剤;澱粉、ゼラチンもしくはアカシアのような結合剤;およびステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸もしくはタルクのような潤滑剤でもよい。錠剤は被膜されていなくてもよいし、または胃腸管での分解および吸着を遅らせるより長期間にわたり持続作用を与えることも出来るマイクロカプセル化を含む周知の方法により被膜されてもよい。例えばグリセリルモノステアレートもしくはグリセリルジステアレートのような時間遅延物質を単独でまたはワックスと共に用いることも出来る。
経口投与に対する製剤はまた、活性成分が例えばリン酸カルシウム、もしくはカオリンのような不活性な固体の稀釈剤と混合されている硬質ゼラチンカプセルとして、または活性成分が水または落花生油、液体パラフィンもしくはオリーブ油のような油状媒体と混合されている軟質ゼラチンカプセルとして提供することも出来る。
本発明の水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に適切な賦形体と混合された活性物質を含む。そのような賦形剤は、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴムおよびアカシアゴムのような懸濁化剤および分散または天然由来のリン脂質(例えばレシチン)、アルキレンオキサイドの脂肪酸(例えばポリオキシエチレンステアリン酸エステル)との縮合生成物、エチレンオキサイドの長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物(例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール)、脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導された部分エステル(例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)とのエチレンオキシドの縮合生成物のような分散または湿潤剤を含む。水性懸濁液はまた、エチルまたはn−プロピルp−ヒドロキシ−ベンゾエートのような1以上の保存剤、一つもしくはそれ以上の着色剤、一つもしくはそれ以上の芳香剤、およびショ糖またはサッカリン等の一つもしくはそれ以上の甘味剤を含むことも出来る。
油の懸濁液は、活性成分を落花生油、オリーブ油、ごま油もしくはココナツ油のような植物性の油に、または液体パラフィンのような鉱物油に懸濁させることによって製剤化することが出来る。経口の懸濁液は、みつろう、硬いパラフィンまたはセチールアルコールのような濃化剤を含むことが出来る。すでに記述したような甘味剤および芳香剤は味のよい経口製剤を与えるために加えることが出来る。これらの組成物はアスコルビン酸のような抗酸化剤を添加することによって保存することが出来る。
水を添加することによって水性の懸濁液を製造するに適した本発明の分散可能な粉末および顆粒は、分散剤または湿潤剤、懸濁剤および一つもしくはそれ以上の保存剤との混合物として活性成分を供する。適切な分散または湿潤剤および懸濁剤は上で開示したものによって例示されている。付加的な賦形剤、例えば甘味剤、芳香剤、および着色剤もまた存在しうる。
本発明の医薬的組成物はまた、水中の油のような乳濁液の形体にすることも出来る。油相はオリーブ油もしくは落花生油のような植物性の油、液体パラフィンのような鉱物油、またはそれらの混合物であってもよい。適切な乳化剤は、アカシアゴムおよびトラガカントゴムのような天然由来のゴム、大豆レシチンのような天然由来のリン脂質、ソルビタンモノオレエートのような脂肪酸およびヘキシトール無水物並びにエチレンオキサイドとのこれらの部分エステルの縮合生成物であってもよい。乳濁液または甘味および芳香剤を含むことも出来る。
シロップおよびエリキシルは、グリセロール,ソルビトールまたは蔗糖のような甘味剤と共に製剤化してもよい。そのような製剤はまた鎮痛剤、保存剤、芳香剤、または着色剤を含んでもよい。
本発明の医薬的な組成物は、滅菌した注射可能な水溶性または油性の懸濁液のような滅菌した注射可能な製剤の形をとってもよい。この懸濁液は、上述して来た適切な分散または湿潤剤および懸濁剤を用いる周知な技術に従って製剤化することが出来る。滅菌した注射可能な製剤はまた、1,3−ブタン−ジオール中の溶液のように、非毒性の非経口的に受容される稀釈剤もしくは溶媒中の滅菌された注射可能な溶液もしくは懸濁液であってもよく、あるいは凍結乾燥した粉末としてあってもよい。用いられ得る受容し得るビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンゲル溶液および等張性の塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌した不揮発性油は通常溶媒または懸濁化媒体として従来から用いられる。この目的のために合成したモノまたはジグリセライドを含むいかなる口当たりのよい不揮発性油をも用いることが出来る。さらに、オレイン酸のような脂肪酸も同様に注射可能な製剤に用いることが出来る。
単一の投与形体をつくるための担体物質と混合してもよい活性成分の量は処置される対象および投与の個々の様式によって変わるであろう。例えば、人に対する経口投与を目的とする時間をかけて放出する製剤は、全体の組成物の約5−95%で変わるであろう担体物質の適切および好都合な量と混合した活性物質化合物の20−2000μモル(約10−1000mg)を含むことが出来る。投与のために容易に測定し得る量を与える医薬的な組成物を製造することは好ましいことである。例えば静脈点滴を目的とする水溶液は、約30mL/時間の速度で適切な容量の点滴を行うために溶液ミリリットル当り約0.05から50μモル(約0.025−25mg)の活性成分を含んでもよい。
上で記載したように、口経投与に適した本発明の製剤は、各々が予め決定した量の活性成分を含むカプセル、カシェ剤もしくは錠剤のような分離した単位として;粉末もしくは顆粒として;水性もしくは非水性の液体中での溶液または懸濁液として;または水中の油乳濁液もしくは油中の水乳濁液として提供することが出来る。活性成分はまた、大きな丸薬、ねり薬またはペーストとして投与することが出来る。
錠剤は、場合により1つまたはそれ以上の助剤と共に圧縮または成形によって製造することが出来る。圧縮錠剤は、場合により結合剤(例えばプロビドン、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性な稀釈剤、保存剤、崩壊剤(例えばナトリウムスターチグリコレート、架橋剤プロビドン、架橋ナトリウムカルボキシメチルセルロース)、界面活性剤または分散剤と混合し、粉末または顆粒のような自由に流動する形体にある活性成分を、適切な機械の中で圧縮して製剤することが出来る。成形された錠剤は不活性な液体の稀釈剤で湿らした粉末状の化合物の混合物を適切な機械で成形することによって作ることが出来る。その錠剤は場合により被膜しまたは切込みを入れることが出来て、望ましい放出のプロフィールを与えるために種々の割合で例えばヒドロキシプロピルメチルセルロースを用い活性成分の徐放または制御放出が行なえるよう成形することも出来る。錠剤は場合により胃以外の内臓部で放出するよう腸溶性の被膜をつけることが出来る。これは化合物が酸加水分解を受けやすい化学式1の化合物にとって特に有利である。
口中の局所投与に適用した製剤は、香料基剤、通常蔗糖およびアカシアもしくはトラガカントゴム中に活性成分を含む薬用ドロップ;ゼラチンおよびグリセリンまたは蔗糖およびアカシアのような不活性な基剤中に活性成分を含むトローチ;並びに適切な液体担体中に活性成分を含むうがい薬を含む。
直腸投与に対する製剤は、例えばココナツバターまたはサリチレートを含む適当な基剤と共に座薬として供することが出来る。
膣への投与に適する製剤は、活性成分に加え適切な業界で周知な担体を含むペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォームまたはスプレー薬剤として提供することが出来る。
非経口投与に適する製剤は、予定された受容者の血液に対し製剤を等張性とする抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤および溶質を含めることが出来る水性および非水性の等張性滅菌注射液;並びに懸濁剤および濃化剤を含めることが出来る水性および非水性の滅菌懸濁液を含む。製剤は、例えばアンプルおよびバイアルなどの単一用量であるいはマルチ用量の封入した容器で供与することも出来るし、使用の直前に例えば注射のための水のように滅菌した液状担体のみを加えなければならないと言う凍結−乾燥した(凍結乾燥した)条件下でもたくわえることが出来る。注射溶液および懸濁液は前述した種類の滅菌した粉末、顆粒および錠剤から製造してもよい。
非経口投与に適した製剤は、留置(indwelling)ポンプまたは病院用バッグ(hospital bag)によって連続注入様式で投与することができる。連続的な注射は、外部のポンプによる注射を含む。該注射は、HickmanもしくはPICC、または製剤を非経口もしくは静脈内のいずれかで投与するためのいずれかの他の適当な方法を用いて、行なうことができる。
好ましい単位用量の製剤は、薬剤の一日の用量もしくは単位、1日のサブ用量または適切に分割することを含む製剤である。
いずれの個々の患者に対してもその特定な用量水準は、採用される特定の化合物の活性;処置をされる個々の人の年令、体重、全体的な健康状態、性および食事;投与の時間および経路;排泄速度;すでに投与されて来た他の薬剤;並びに治療中の個々の病気の激しさを含む種々の因子に依存するものであり、これは当業界でもよく理解されている。
本発明化合物の合成
本発明化合物は、以下の反応工程式に記載された方法ならびに当業者に使用される関連する既刊文献に記載の手順によって製造される。当然のことながら、以下の考察は、単に説明の目的で提供されるものであり、請求の範囲により定義される本発明を限定するものではない。代表的に式Iの化合物の合成には、以下の一般的ステップが含まれる:(1)プロドラッグの調製;(2)ホスホネートエステルの脱保護;(3)存在するチアゾール基の修飾;(4)チアゾールの構築;および(5)重要な前駆体の調製。反応式中の保護および脱保護は、当業界で周知の手順にしたがって行うことができる(たとえば、「Protecting Groups in Organic Synthesis」、3rd Edition、Wiley、1999)。
本発明化合物のすべての立体異性体は、混合物または純粋もしくは実質的純粋体のいずれかであることを意図される。本発明化合物は、リン原子およびR置換基のいずれかを含む炭素のいずれかに立体中心を有することができる。その結果として、式Iの化合物はエナンチオマーまたはジアステレオマー体またはその混合物で存在することができる。製造方法は、出発物質として、ラセミ、エナンチオマーまたはジアステレオマーを用いることができる。エナンチオマーまたはジアステレオマーが製造される場合、それらを常套の方法で分離することができる。例えば、クロマトグラフィーまたは分別結晶を用いてジアステレオマー混合物を分離することができる。一方、エナンチオマー異性体の誘導体はクロマトグラフィーにより分離することができる。
1)プロドラッグの製造
プロドラッグは合成の様々な工程で導入することができる。ほとんどの場合、これらのプロドラッグは、その不安定性ゆえに、合成の最終段階で導入する。
両方のYがOであり、R1が−Hであり、適当に保護された形態であってよい式Iのホスホン酸を、求核置換条件下でアルキルハライドおよびアルキルスルホネートなどの求電子試薬でアルキル化して、ホスホネートエステルを得ることができる。例えば、YがOであり、R1がN−アシルオキシアルキル基である式Iで示される化合物を、DMFなどの適当な溶媒中(J. Med. Chem. 1994、37、1875)、適当な塩基(たとえば、ピリジン、TEA、ジイソプロピルエチルアミン)の存在下、適当なアシルオキシアルキルハライド(たとえば、Cl、Br、I;Phosphorus Sulfur 1990、54、143;Synthesis 1988、62)で式Iの化合物を直接アルキル化することによって製造することができる。これらのアシルオキシアルキルハライドのカルボキシレート成分として、アセテート、プロピオネート、イソブチレート、ピバレート、ベンゾエート、カーボネートおよびその他のカルボキシレートが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ジメチルホルムアミドジアルキルアセタールを、ホスホン酸のアルキル化に用いることができる(Collect. Czech Chem. Commu. 1994、59、1853)。YがOでありR1が環式カーボネート、ラクトンまたはフタリジル基である式Iの化合物を、NaHまたはジイソプロピルエチルアミンなどの適当な塩基の存在下、適当なハライドで遊離ホスホン酸を直接アルキル化することにより合成することができる(J. Med. Chem. 1995、38、1372;J. Med. Chem. 1994、37、1857;J. Pharm. Sci. 1987、76、180)。
あるいは、対応するジクロロホスホネートおよびアルコールの反応により、これらのホスホネートプロドラッグを合成することができる(Collect Czech Chem. Commun. 1994、59、1853)。たとえば、ジクロロホスホネートを、ピリジンまたはTEAなどの塩基の存在下、換フェノールおよびアリールアルキルアルコールと反応させて、YがOであり、R1はアリール基(J. Med. Chem. 1996、39、4109;J. Med. Chem. 1995、38、1372;J. Med. Chem. 1994、37、498)またはアリールアルキル基(J。Chem. Soc. Perkin Trans. 1 1992、38、2345)である式Iの化合物を得る。標準条件下、ジクロロホスホネートおよび2−ヒドロキシエチルジスルフィドから、ジスルフィド含有プロドラッグ(Antiviral Res. 1993、22、155)を製造することができる。
ジクロロホスホネートは、プロドラッグとしての種々のホスホンアミドの製造にも有用である。たとえば、適当な塩基(例えばトリエチルアミン、ピリジン、など)の存在下、ジクロロホスホネートをアミン(例えばL−アラニンエチルエステル等のアミノ酸アルキルエステル)で処理して対応のビスホスホンアミドを得る;ジクロロホスホネートを1−アミノ−3−プロパノールで処理してサイクリック−1,3−プロピルホスホンアミドを得る;クロロホスホネートモノフェニルエステルを適当な塩基の存在下、アミノ酸エステルで処理して置換されたモノフェニルモノホスホンアミデートを得る。また、ホスホン酸をアミン(例えば、L−アラニンエチルエステル等のアミノ酸アルキルエステル)と直接カップリングさせてMukaiyama条件下で対応のビスアミデートを得ることも報告されている (J. Am. Chem. Soc., 1972, 94, 8528)。
このような反応性ジクロロホスホネートは、対応するホスホン酸を塩素化剤(たとえば、塩化チオニル、J. Med. Chem. 1994、1857;塩化オキサリル、Tetrahedron Lett. 1990、31、3261;五塩化リン、Synthesis 1974、490)で処理することから生成される。別法として、ジクロロホスホネートは、その対応するジシリルホスホネートエステル(Synth. Commu. 1987、17、1071)またはジアルキルホスホネートエステル(Tetrahedron Lett. 1983、24、4405;Bull. Soc. Chim. 1993、130、485)から生成される。
式Iの化合物を、Bioorg. Med. Chem. Lett. 1997、7、99に報告されているフェニルおよびベンジル混合プロドラッグなどの化学的に混合された混合エステルなどのホスホネートエステル(たとえば、フェニルおよびベンジルエステルまたはフェニルおよびアシルオキシアルキルエステル)と混合することができると想定される。
DCC、EDCIまたはPyBOPの存在下、式Iのホスホン酸とS−アシル−2−チオエタノールとのカップリング反応により、SATE(S−アセチルチオエチル)プロドラッグを合成することができる(J. Med. Chem. 1996、39、1981)。
対応するジクロロホスホネートと置換1,3−プロパンジオールとの反応、または適当なカップリング試薬(たとえば、DCC、EDCI、PyBOP;Synthesis 1988、62)を用いるカップリング反応のいずれかにより、置換1,3−プロパンジオールの環式ホスホネートエステルを合成することができる。対応する酸および塩化チオニル(J. Med. Chem.、1994、1857)、塩化オキサリル(Tetrahedron Lett.、1990、31:3261)および五酸化リン(Synthesis、1974、490)などの塩素化剤から、反応性ジクロロホスホネート中間体を製造することができる。別法として、ジシリルエステル(Synth. Commun.、1987、17:1071)およびジアルキルエステル(Tetrahedron Lett.、1983、24:4405;Bull. Soc. Chim. Fr.、1993、130:485)から、これらのジクロロホスホネートを生成させることもできる。
あるいは、Mitsunobu反応条件下でのジオール(Synthesis 1(1981);J.Org. Chem. 52:6331(1992))、およびカルボジイミド(これに限定されるものではない)など他の酸カップリング試薬(Collect. Czech. Chem. Commun. 59:1853(1994);Bioorg. Med. Chem. Lett. 2:145(1992);Tetrahedron Lett. 29:1189(1988))、およびベンゾトリアゾリルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム塩(Tetrahedron Lett. 34、6743(1993))とのカップリングにより、ホスホン酸から、これらの置換1,3−プロパンジオールの環式ホスホネートエステルを製造する。
ホスホン酸を置換プロパン−1,3−ジオールの環式アセタールまたは環式オルトエステルとの環式プロドラッグの形成に付して、カルボン酸エステルの場合(Helv. Chim. Acta. 48:1746(1965))のように、プロドラッグを得る。別法として、より反応性の高い環式亜硫酸塩または硫酸塩もまた、ホスホン酸塩と反応するための適当なカップリング前駆体である。これらの前駆体は、文献に記載の対応するジオールから製造することができる。
あるいは、適当な条件下での置換1,3−プロパンジオールとのトランスエステル化反応により、置換1,3−プロパンジオールの環式ホスホネートエステルを合成することができる。適当な条件下、インシトゥで生成した親ホスホン酸の混合無水物をジオールと反応させて、カルボン酸エステルの場合(Bull. Chem. Soc. Jpn. 52:1989(1979))のように、プロドラッグを得る。ホスホネートのアリールエステルも、アルコキシ中間体とのトランスエステル化に付されることが分かっている(Tetrahedron Lett. 38:2597(1997);Synthesis 968(1993))。
また、式Iで示される化合物の2−アミノ基の適当なプロドラッグを報告された手順にしたがって製造することができる (J. Med. Chem., 47: 2393(2004); Int. J. Antimicrob. Agents, 18: (451-(2001))。
別の態様では、式Iで示される化合物のケト基の適当なプロドラッグが考えられ、これは溶解度および安定性のような医薬的特性の増大につながる。したがって、式Iで示される化合物のチアゾール環のC5位のケト基のプロドラッグを慣用の合成法を用いて製造することができる。例えば、チオケトンをそれらの対応するケトンから製造することができる。この変換を合成の初期の段階またはチアゾール環が既に形成してから行うことができる。そのような変換に適当な試薬としては、様々な条件下でのLawesson's試薬(テトラhedron Lett., 42: 6167 (2001); J. Am. Chem. Soc., 125: 9560 (2003))が挙げられる。さらに、チオケトンのスルホキシドを適当な酸化剤(例えばmCPBA)を用いる酸化的条件下でそれらの対応するチオケトンから製造することができる;J. Am. Chem. Soc., 125: 12114 (2003))。イミンおよびオキシムおよびそれらの誘導体もまた、式Iで示される化合物のチアゾール環のC5位のケト基の潜在的なプロドラッグとして考えられる。イミンおよびオキシムはそれらの対応するケトンから容易に製造することができる(Larock, Comprehensive Organic transformations, VCH, New York, 1989)。さらに、イミンおよび/またはオキシムの様々な塩の形態(メタンスルホン酸、水素クロリド塩など)を製造することができる。
本発明の1つの態様は、式Iのホスホン酸のプロドラッグの単一の異性体の合成および単離方法を提供する。リンは、立体中心性原子なので、ラセミ置換−1,3−プロパン−ジオールとのプロドラッグの形成は、異性体の混合物を生成する。たとえば、ラセミ1−(V)−置換−1,3−プロパンジオールとのプロドラッグの形成は、cis−プロドラッグのラセミ混合物およびtrans−プロドラッグのラセミ混合物をもたらす。もう1つの態様において、R−配置のエナンチオリッチ置換−1,3−プロパンジオールの使用により、エナンチオリッチR−cis−およびR−trans−プロドラッグが得られる。これらの化合物は、カラムクロマトグラフィーおよび/または分別結晶化の組み合わせによって分離することができる。
2)ホスホネートエステルの脱保護
1が−Hである式Iで示される化合物を公知のリン酸およびホスホン酸エステル開裂条件を用いて、ホスホネートエステルから製造することができる。一般に、シリルハライドを用いて種々のホスホネートエステルを開裂した後、得られるシリルホスホネートエステルを穏やかに加水分解して所望のホスホン酸を得る。必要に応じて、酸感受性化合物に対して酸スカベンジャー(例えば1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン、2,6−ルチジン,など)を用いることができる。このようなシリルはライドとして、クロロトリメチルシラン (Rabinowitz, J. Org. Chem., 1963, 28: 2975)およびブロモトリメチルシラン (McKenna, et al, Tetrahedron Lett., 1977, 155)およびヨードトリメチルシラン (Blackburn, et al., J. Chem. Soc., Chem. Commun., 1978, 870)等が挙げられる。あるいは、強酸条件下でホスホネートエステルを開裂することができる(例えばHBrまたはHCl:Moffatt, et al, 米国特許第3,524,846, 1970)。これらのエステルは、ハロゲン化剤(例えば五塩化リン、塩化チオニル、BBr3: Pelchowicz et al., J. Chem. Soc., 1961, 238)で処理し、次いで、水性加水分解に付すことによって製造されたジクロロホスホネートを介して開裂して、ホスホン酸を得ることができる。水素化分解条件(Lejczak, et al., Synthesis 1982、412;J. Med. Chem. 1985、28、1208; Baddiley, et al., Nature, 1953, 171: 76)または金属還元条件下(Shafer, et al., J. Am. Chem. Soc., 1977, 99: 5118)、アリールおよびベンジルホスホネートエステルを開裂することができる。電気化学的(Shono, et al., J. Org. Chem., 1979, 44: 4508)および熱分解(Gupta, et al., Synth. Commu. 1980、10、299)条件もまた、種々のホスホネートエステルを開裂するのに用いられている。
(3)存在するチアゾールの修飾
チアゾール環が形成するとき、所望の置換基を有することが有利であるけれども、ある場合においては、目的とする置換基が後の反応に適さないことがあり、慣用の化学反応(Larock, Comprehensive Organic transformations, VCH, New York, 1989; Trost, Comprehensive Organic Synthesis; Pergamon press, New York, 1991)を用いた存在するチアゾールの修飾が行われる。例えば、対応する2−ブロモチアゾール 類縁体に関して、遷移金属触媒によるアミノ化反応を用いて、式Iの2−アミノ基を合成することができる。あるいは、2−アミノ基を、Curtius転位および Beckman転位反応等の慣用の化学反応を用いて、対応する2−カルボン酸またはその誘導体から得ることができる。チアゾールが形成するときに目的の基が存在しない場合は、式Iのチアゾールの4位の置換基を種々の方法により導入することができる。例えば、アリール基は、遷移金属化学反応(StilleおよびSuzuki 反応等)を用いてチアゾール上で適当なC4脱離基(ブロモまたはトリフラート基など)と容易にカップリングする(Farina et al., Orgnic Reactions, Vol. 50; Wiley, New York, 1997; Mitchell, Synthesis, 1992, 808; Suzuki, Pure App. Chem., 1991, 63, 419)。チアゾールが形成したら、式Iで示される化合物の5位のケト基を導入することも可能である。
例えば、慣用のアシル化反応(例えばFriedel Crafts 反応)を用いて、置換されていないチアゾールの5位にケト基を導入することができる;C5非置換チアゾールのリチオ化、次いで適当なカルボニル誘導体(Weinreb’s アミド等)との反応、またはアルデヒドへの付加、次いで得られたアルコールの酸化によって5−ケトチアゾール類縁体が得られる。あるいは、遷移金属化学反応を用いてケト基をチアゾールの5位に導入することもできる。例えば、ケトン誘導体を得ために有機錫誘導体をアシルハライドとカップリングさせることがしばしば報告されているが、チアゾール−5−錫誘導体を一酸化炭素雰囲気下でハロゲン化物と反応させると5−ケトチアゾール類縁体が得られる。
(4)チアゾールの構築
本発明に有用なアミノチアゾールは、周知の環形成反応を用いて容易に製造される (Metzger, thiazole and its derivatives, part 1 and part 2; Wiley & Sons, New York, 1979)。チオ尿素とアルファ ハロカルボニル化合物 (アルファ ハロケトン, アルファ ハロアルデヒド等)の環化反応は、アミノチアゾール 環系の構築に特に有用である。例えば、チオ尿素と5−ジエチルホスホノ−2−[(2−ブロモ−1,3−ジオキソ)アルキル]フランとの間の環化反応は、R11がアルキル基である式Iで示される化合物の合成に有用である。この場合、2つのアミノチアゾール 位置異性体が形成し得る;環化反応および生成物の単離の両方の条件を適当に選択することにより、目的の位置異性体の取得をコントロールすることができる。
アルファ ハロカルボニル化合物は慣用の反応により容易に入手する (Larock, Comprehensive organic transformations, VCH, New York, 1989)。様々な ハロゲン化剤(例えばNBS, CuBr2, SO2Cl2)を用いてケトンをハロゲン化することができる;いくつかの例を以下の節に記載する。
(5)環化反応に有用な様々な前駆体の製造
A.一般的な重要な中間体の製造
本発明の化合物の合成に必要な中間体は、文献に記載されている既知の方法または既知の方法の修飾を用いて一般的に製造される。本発明の合成に有用な中間体の中間体の合成について以下に記載する。
種々のアリールホスホネートジアルキルエステルは、式Iで示される化合物の合成に特に有用である。例えば、種々のフラニル前駆体から式Iで示される化合物を製造することができる。5−ジアルキルホスホノ−2−フランカルボニル化合物(例えば5−ジエチルホスホノ−2−フルアルデヒド、5−ジエチルホスホノフラン−2−イルケトンs)は、式Iで示される化合物の合成によく適している。これらの中間体は、リチオ化、カルボニル基の保護およびカルボニル基の脱保護等の慣用の化学反応を用いて、フランまたはフラン誘導体から製造する。例えば、既知の方法を用いてリチオ化(Gschwend Org. React. 1979, 26: 1)した後、リン酸化剤(例えばClPO32)を加えて2−ジアルキルホスホノフラン(例えば2−ジエチルホスホノフラン)を得る。また、この方法を2−フロ酸等の2−置換フランに適用し、5−ジアルキルホスホノ−2−置換フラン(5−ジエチルホスホノ−2−フロ酸等)を得ることができる。あるいは、遷移金属触媒によるハロゲン化アリールまたはトリフラートの反応のような他の方法(Balthazar et al., J. Org. Chem., 1980, 45: 5425; Petrakis et al., J. Am. Chem. Soc., 1987, 109: 2831; Lu et al., Synthesis, 1987, 726)を用いてアリールホスホネートを製造する。
第2のリチオ化工程を用いてフラン−2−イル ホスホネート ジアルキルエステル上の第2の基(アルデヒド基、トリアルキル錫、ケト基またはハロ基等)を導入することができるが、これら官能基(例えばアルデヒド)を作製する既知の他の方法も同様に考えられる。例えば、 Vilsmeier-Haack反応またはReimar Teimann 反応をアルデヒド合成に用いることができ、Friedel Crafts 反応はケトフラン誘導体を製造するのに用いることができる。第2のリチオ化工程では、リチオ化されたフラン環は、目的の官能基を直接生じる試薬(例えば、アルデヒドの製造についてDMF、−HCO2Rなどを用いて)、または既知の化学反応用いて後に目的の官能基に変換される基(例えばアルコール、エステル、ニトリル、アルケンはアルデヒドに変換することができる)を生じる試薬で処理する。例えば、2−ジアルキルホスホノフラン(例えば2−ジエチルホスホノフラン)を通常の条件下(例えばLDATHF中の)でリチオ化した後、生じたアニオンを求電子物質(例えばトリブチル錫クロリドまたはヨウ素)でトラップして5−官能化−2−ジアルキルホスホノフラン(例えば5−トリブチル錫−2−ジエチルホスホノフランまたは5−ヨード2−ジエチルホスホノフラン)を得る。これら一連の反応を逆にすること、即ち最初にアルデヒド基を導入した後、リン酸化反応を行うことも考えられる。反応の順序は、反応条件と保護基に依存する。リン酸化の前に、数多くの周知の方法を用い、これら官能基のいくつかを保護することが有用である場合も考えられる(例えば、アルデヒドをアセタール、アミナールとして保護する;ケトンをケタールとして保護する)。次いで、保護された官能基をリン酸化の後に脱マスキングする(Protective groups in Organic Synthesis, Greene, T. W., 1991, Wiley, New York)。例えば、2−フルアルデヒドを1、3−プロパンジオールアセタールとして保護した後、リチオ化工程(例えばLDAを用いて)およびジアルキルクロロリン酸塩(例えばジエチルクロロリン酸塩)でアニオンをトラップし、アセタール官能基を通常の脱保護条件下で脱保護して5−ジアルキルホスホノ−2−フルアルデヒド(例えば5−ジエチルホスホノ−2フルアルデヒド)を得る。別の例は、以下の工程を含んでなる5−ケト2−ジアルキルホスホノフランの製造である:Friedel Crafts反応条件下でのフランのアシル化により2−ケトフランを得、ケトンをケタールとして保護した後(例えば1,3−プロパンジオールサイクリックケタール)、上記のとおりリチオ化工程を行い、ケトンが1,3−プロパンジオールサイクリックケタールとして保護された5−ジアルキルホスホノ−2−フランケトンを得、最後にこのケタールを例えば、酸性条件で脱保護して2−ケト5−ジアルキルホスホノフラン(例えば2−アセチル5−ジエチルホスホノフラン)を得る。あるいは、2−トリアルキル錫フラン(例えば2−トリブチル錫フラン)と塩化アシル(例えば塩化アセチル、イソブチリルクロリド)とのパラジウム触媒反応により、2−ケトフランを合成することができる。2−トリアルキル錫フランに存在する燐酸基を有することが望ましい(例えば2−トリブチル錫−5−ジエチルホスホノフラン)。酸を対応する塩化アシルまたはWeinreb’sアミドに変換し、Grignard試薬を添加することにより、2−ケト5−ジアルキルホスホノ−2−フロ酸(例えば5−ジエチルホスホノ−2−フロ酸)から5−ジアルキルホスホノフランを製造することもできる。
上記の中間体のいくつかは他の有用な中間体の合成にも用いることができる。例えば、2−ケト−5−ジアルキルホスホノフランをさらに5−(1,3−ジオキソ アルキル)フラン−2−イルホスホネートジアルキルエステル等の1,3−ジカルボニル誘導体に変換し、これをさらにチオアミド(例えばチオ尿素)との反応に有用な5−(2−ハロ−1,3−ジオキソアルキル)フラン−2−イルホスホネートジアルキルエステルに変換して、チアゾール類縁体を得ることができる。
上記の合成法を固相または溶液中でのパラレル合成に適合させることができる場合、これら反応のための方法の開発が成功することを条件として、本発明の包含されるFBPアーゼ阻害物質の速いSAR(構造活性相関)検査を提供することが考えられる。
B.1,3−ジオールの製造
様々な方法を用いて、1−置換、2−置換、1,2−または1,3−環化1,3−プロパンジオール等の1,3−プロパンジオールを製造することができる。
1. 1−置換1,3−プロパンジオール
本発明における化合物の合成に有用な1,3−プロパンジオールは、様々な合成法を用いて製造することができる。反応式10に記載するように、アリールGrignardを1−ヒドロキシプロパン−3−オールに加え、1−アリール置換1,3−プロパンジオールを得る(経路a)。この方法は、様々なハロゲン化アリールの1−アリール置換1,3−プロパンジオールの変換に適当である(J. Org. Chem. 1988, 53, 911)。ハロゲン化アリールの1−置換1,3−プロパンジオールへの変換は、Heck 反応 (例えば1,3−ジオキシ−4−エンとのカップリング)、還元、次いで加水分解反応(Tetrahedron Lett. 1992, 33, 6845)を用いることにより行うこともできる。アルケニル Grignard付加反応、次いでヒドロホウ素化酸化反応を用い、様々な芳香族アルデヒドを1−置換 1,3−プロパンジオールに変換することができる(経路b)。
Figure 2008510018
カルボン酸誘導体(例えばtert−ブチルアセテート)のエノレート(例えばリチウム、ホウ素、錫エノレート)とアルデヒドとの間のアルドール反応(例えばEvans’sアルドール反応)は、エナンチオリッチな1,3−プロパンジオールの不斉合成に特に有用である。例えば、t−ブチル アセテートの金属エノレートと芳香族アルデヒドとを反応させた後、エステルを還元して1,3−プロパンジオールを得る(経路e)(J. Org. Chem. 1990, 55 4744)。あるいは、既知の方法(例えばSharpless エポキシ化および他の不斉エポキシ化反応)を用いてシンナミルアルコールをエポキシ化した後、還元反応(例えばRed−Alを用いて)により様々な1,3−プロパンジオールを得る(経路c)。エナンチオリッチな1,3−プロパンジオールは3−ヒドロキシ ケトンの不斉還元反応により得ることができる(例えば、エナンチオ選択的なボラン還元) (Tetrahedron Lett. 1997, 38 761)。あるいは、様々な 方法を用いたラセミ体の1,3−プロパンジオールの分割 (例えば酵素的または化学的方法)によりエナンチオリッチな1,3−プロパンジオールを得ることができる。1−ヘテロアリール置換基(例えばピリジル、キノリニルまたはイソキノリニル)を有するプロパン−3−オールをN−オキシド形成反応を用いて酸化した後、無水酢酸条件にて転位反応により1−置換1,3−プロパンジオールを得ることができる(経路d)(Tetrahedron 1981, 37, 1871)。
2. 2−置換1,3−プロパンジオール
式Iで示される化合物の合成に有用な種々の2−置換 1,3−プロパンジオールを、慣用の化学反応(Comprehensive Organic Transformations, VCH, New York, 1989)を用いて、他の様々な1,3−プロパンジオール(例えば2−(ヒドロキシメチル)1、3−プロパンジオール)から製造することができる。例えば、反応式11に記載するように、既知の条件下でのトリアルコキシカルボニルメタンの還元により、完全に還元してトリオールを得るか(経路a)、またはエステル基の1つを選択的加水分解した後、残りの他の2つのエステル基を還元することによりビス(ヒドロキシメチル)酢酸を得る。還元的脱離によりニトロトリオールからトリオールが得られることも知られている(経路b)(Synthesis 1987, 8, 742)。さらに、既知の反応 (Protective Groups In Organic Synthesis; Wiley, New York, 1990)を用い、2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオールを、塩化アシルまたはアルキル−クロロホルメート(例えば、塩化アセチルまたはクロロギ酸メチル)を用いてモノアシル化誘導体(例えばアセチル、メトキシカルボニル)に変換することができる(経路d)。他の官能基を処理して1,3−プロパンジオールを得ることもできる(例えば、2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオールのヒドロキシメチル基の1つをアルデヒドに酸化した後、アリールGrignardによる付加反応 (経路c))。アルデヒドはまた、還元的アミノ化反応によりアルキルアミンに変換することもできる(経路e)。
Figure 2008510018
3.環化1,3−プロパンジオール
VおよびZまたはVおよびWが4個の炭素で連結して環を形成する式Iで示される化合物 は1,3−シクロヘキサンジオールから製造する。cis, cis−1,3,5−シクロヘキサントリオールを修飾して、R11およびR11が共に
Figure 2008510018
[式中、VおよびWは3個の原子を介して共に結合して、6個の炭素原子を含みヒドロキシ基で置換された環状基を形成する]
である、式Iで示される化合物の製造に有用な様々な他の1,3,5−シクロヘキサントリオールを得ることができる。これらの修飾は サイクリックホスホネート 1,3−プロパンジオールエステルの形成する前または後で行うことができる。Diels Alder 反応 (例えばジエンとしてピロンを用い: Tetrahedron Lett. 1991, 32, 5295)を用いて、様々な1,3−シクロヘキサンジオールもまた製造することができる。2−ヒドロキシメチルシクロヘキサノールおよび2−ヒドロキシメチルシクロペンタノールは、R11およびR11が共に
Figure 2008510018
[式中、VおよびZは共に2または3個の原子を介して結合して5または6個の炭素原子を含む環状基を形成する]
である式Iで示される化合物の製造に有用である。他のシクロ付加反応法により、1,3−シクロヘキサンジオール誘導体もまた製造される。例えば、既知の化学反応(J. Am. Chem. Soc. 107:6023 (1985)) を用いて、ニトリルオキシドとオレフィンのシクロ付加反応により得られたシクロ付加体を2−ケトエタノール誘導体に変換し、これをさらに1,3−プロパンジオール(1,3−シクロヘキサンジオール、2−ヒドロキシメチルシクロヘキサノールおよび2−ヒドロキシメチルシクロペンタノールを含む)に変換することができる。あるいは、1,3−シクロヘキサンジオールの前駆体をキナ酸(Tetrahedron Lett. 32:547 (1991))から製造することができる。
実施例
本発明において用いる化合物およびその製造は、これら化合物がそれによって製造されるところの製造方法のいくつかを記載する実施例によってさらに理解される。これら実施例は発明を具体的なものに限定するものと解されるべきではなく、未知のあるいは後に開発される様々な化合物が請求の範囲に記載した本発明の範囲に含まれると解される。
実施例1
5−[2−アミノ−5−(ケト)チアゾール−4−イル]フラン−2−ホスホン酸の製造
このタイプの化合物の一般的な合成の一例として{5−[2−アミノ−5−(2、2−ジメチルプロピオニル)チアゾール−4−イル]フラン−2−イル}ホスホン酸(1.1)の合成を記載する。
Figure 2008510018
工程A
THF中の2−フロ酸(1mmol)の溶液をLDA(リチウムジイソプロピルアミド,2mmole)のTHF溶液に−78℃で加え、得られた溶液を−78℃で攪拌した。1時間後、反応混合物をジエチルクロロリン酸塩(1.2mmol)で処理し、78℃で1時間、25℃で12時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウムでクエンチした。抽出およびクロマトグラフィーにより5−ジエチルホスホノ−2−フロ酸を黄色の個体として得た。
工程B
DMF中の5−ジエチルホスホノ−2−フロ酸(1mmole)およびOメチルN−メチルヒドロキシルアミドHCl塩(1.3mmole)の溶液をトリエチルアミン(2.2mmole)およびベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP、1.2mmole)で25℃にて処理した。12時間後、反応物を抽出し、クロマトグラフィーに付し5−ジエチルホスホノ−2(N−メチルN−メトキシ)フランカルボキサミドを固体として得た。
工程C
THF中のピナコロン(1.4mmole)の溶液を−78℃に冷却し、n−BuLi(1.5mmole)で処理した。1時間後、反応物にTHF中の5−ジエチルホスホノ−2−(N−メチルN−メトキシ)フランカルボキサミド(1mmole)の溶液を加え、78℃で1時間、25℃で12時間攪拌した。反応物を飽和塩化アンモニウムでクエンチし、抽出し、クロマトグラフィーに付して5−ジエチルホスホノ2−[1−(4,4−ジメチル−1,3−ジオキソ)ペンチル]フランを油状物として得た。
工程D
四塩化炭素およびエタノール中の5−ジエチルホスホノ−2−[1−(4,4−ジメチル−1,3−ジオキソ)ペンチル]フラン(1mmole)の溶液を25℃にて臭化銅(II)(1.6mmole)で処理した。70℃に3時間加熱し、反応物を25℃に冷却し、抽出し、クロマトグラフィーに付して5−ジエチルホスホノ−2−[1−(2−ブロモ−4,4−ジメチル−1,3−ジオキソ)ペンチル]フランを油状物として得た。
工程E
酢酸エチルおよびエタノール中の5−ジエチルホスホノ−2−[1−(2−ブロモ−4,4−ジメチル−1,3−ジオキソ)−ペンチル]フラン(1mmole)の溶液をチオ尿素(1.8mmole)で25℃にて処理した。70℃に3時間加熱した後、反応物を25℃に冷却し、抽出し、クロマトグラフィーに付し、{5−[2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)チアゾール−4−イル]フラン−2−イル}ホスホン酸ジエチルエステルを固体として得た。
工程F
塩化メチレン中の{5−[2−アミノ−5−(2,2−ジメチル プロピオニル)チアゾール−4−イル]フラン−2−イル}ホスホン酸ジエチルエステル(1mmole)の溶液をTMSBr(10mmole)で25℃にて処理した。12時間後、反応物を蒸発乾固し、残留物をアセトン−水中で懸濁して黄色の固体を得た。固体を濾過により集め、減圧乾燥して {5−[2−アミノ−5−(2,2−ジメチル プロピオニル)チアゾール−4−イル]フラン−2−イル}ホスホン酸(1.1)を固体として得た。Mp>220℃.元素分析(C121525PS):C:43.64;H:4.58;N:8.48. 実測値:C:43.47;H:4.64;N:8.55.上記の手順またはこれらに慣用の化学反応を用いる修飾を若干加えた手順に従い、以下の化合物を製造した。
(1.2){5−[2−アミノ5−(2,2−ジメチルブチリル)チアゾール−4−イル]フラン−2−イル}ホスホン酸. Mp>220℃.元素分析(C131725PS):C:45.35;H:4.98;N:8.14. 実測値:C:45.13;H:5.33;N:8.00。
Figure 2008510018
(1.3)[5−(2−アミノ−5−(2−エチル−2−メチルブチリル)チアゾール−4−イル)フラン−2−イル]ホスホン酸.Mp202〜205℃.元素分析(C141925PS+0.2H2O):C:46.46;H:5.40;N:7.74. 実測値:C:46.41;H:5.31;N:7.77。
Figure 2008510018
(1.4)[5−(2−アミノ−5−アセチルチアゾール−4−イル)フラン−2−イル]ホスホン酸.Mp>207〜212℃.元素分析(C9925PS+0.2H2O):C:37.04;H:3.25;N:9.60. 実測値:C:37.14;H:3.54;N:9.32。
Figure 2008510018
(1.5)[5−(2−アミノ−5−ベンゾイルチアゾール−4−イル)フラン−2−イル]ホスホン酸.Mp>210℃.元素分析(C141125PS):C:48.00;H:3.17;N:8.00. 実測値:C:47.63;H:2.88;N:7.84。
Figure 2008510018
(1.6)[5−(2−アミノ−5−シクロヘキシルカルボニル−チアゾール−4−イル)フラン−2−イル]−ホスホン酸.元素分析(C141725PS+1.3H2O):C:44.28;H:5.20;N:7.38. 実測値:C:44.14;H:5.02;N:7.21。
Figure 2008510018
(1.7)[5−(2−アミノ−5−(2−チエニルカルボニル)チアゾール−4−イル)フラン−2−イル]−ホスホン酸.元素分析(C12925PS2):C:40.45;H:2.55;N:7.86. 実測値:C:40.23;H:2.28;N:7.84。
Figure 2008510018
(1.8)[5−(2−アミノ−5−(3−フルオロベンゾイル)チアゾール−4−イル)フラン−2−イル]−ホスホン酸.元素分析(C141025PFS+0.5MeOH):C:45.32;H:3.15;N:7.29. 実測値:C:45.61;H:3.52;N:7.09。
Figure 2008510018
(1.9)[5−(2−アミノ−5−(4−クロロベンゾイル)チアゾール−4−イル)フラン−2−イル]−ホスホン酸.元素分析(C141025PSCl):C:43.71;H:2.62;N:7.28. 実測値:C:43.47;H:2.76;N:7.18。
Figure 2008510018
(1.10)[5−(2−アミノ−5−(4−メチルベンゾイル)チアゾール−4−イル)フラン−2−イル]−ホスホン酸.元素分析(C151325PS+0.3H2O):C:48.73;H:3.71;N:7.58. 実測値:C:48.75;H:3.64;N:7.55。
Figure 2008510018
(1.11)[5−(2−アミノ−5−(3−メチルベンゾイル)チアゾール−4−イル)フラン−2−イル]−ホスホン酸.元素分析(C151325PS+0.35H2O):C:48.61;H:3.73;N:7.56. 実測値:C:48.63;H:3.53;N:7.61。
Figure 2008510018
(1.12)[5−(2−アミノ−5−(3−クロロベンゾイル)チアゾール−4−イル)フラン−2−イル]−ホスホン酸.元素分析(C141025PSCl+0.2H2O+0.1EtOAc):C:43.55;H:2.84;N:7.05. 実測値:C:43.34;H:3.00;N:6.89。
Figure 2008510018
(1.13)[5−(2−アミノ−5−(2−メチルベンゾイル)チアゾール−4−イル)フラン−2−イル]−ホスホン酸.元素分析(C151325PS+0.05HBr):C:48.91;H:3.57;N:7.60. 実測値:C:48.88;H:3.22;N:7.20。
Figure 2008510018
(1.14)[5−(2−アミノ−5−(2−メトキシベンゾイル)チアゾール−4−イル)フラン−2−イル]−ホスホン酸.元素分析(C151326PS+1.5H2O):C:44.23;H:3.96;N:6.88. 実測値:C:44.26;H:3.84;N:6.87。
Figure 2008510018
(1.15)[5−(2−アミノ−5−(2−クロロベンゾイル)チアゾール−4−イル)フラン−2−イル]−ホスホン酸.元素分析(C141025PSCl):C:43.71;H:2.62;N:7.28. 実測値:C:43.33;H:3.00;N:6.92。
Figure 2008510018
(1.16)[5−(2−アミノ−5−(4−メトキシベンゾイル)チアゾール−4−イル)フラン−2−イル]−ホスホン酸.元素分析(C151326PS+0.25H2O):C:46.82;H:3.54;N:7.28. 実測値:C:46.95;H:3.80;N:6.99。
Figure 2008510018
(1.17)[5−(2−アミノ−5−(3,4−ジメトキシベンゾイル)チアゾール−4−イル)フラン−2−イル]−ホスホン酸.元素分析(C161527PS):C:47.67;H:4.44;N:6.56. 実測値:C:46.83;H:3.68;N:6.83。
Figure 2008510018
(1.18)[5−(2−アミノ−5−(3−メトキシベンゾイル)チアゾール−4−イル)フラン−2−イル]−ホスホン酸.元素分析(C151326PS):C:47.37;H:3.45;N:7.37. 実測値:C:48.46;H:3.83;N:7.68。
Figure 2008510018
(1.19)[5−(2−アミノ−5−(3,4−メチレンジオキシベンゾイル)チアゾール−4−イル)−フラン−2−イル]ホスホン酸.元素分析(C151127PS):C:45.69;H:2.81;N:7.10. 実測値:C:45.32;H:3.20;N:6.94。
Figure 2008510018
(1.20)[5−(2−アミノ−5−(3−ピリジルカルボニル)チアゾール−4−イル)フラン−2−イル]−ホスホン酸.元素分析(C131035PS+1.5H2O):C:41.27;H:3.46;N:11.11. 実測値:C:41.37;H:3.36;N:11.06。
Figure 2008510018
(1.21)[5−(2−アミノ−5−(3−クロロ−4−(1−ピロリジニル)ベンゾイル)−チアゾール−4−イル)フラン−2−イル]−ホスホン酸.元素分析(C181735PSCl+0.8H2O):C:46.17;H:4.00;N:8.97. 実測値:C:46.16;H:4.16;N:8.86。
Figure 2008510018
(1.22)[5−(2−アミノ−5−(4−フルオロベンゾイル)チアゾール−4−イル)フラン−2−イル]−ホスホン酸.元素分析(C141025PSF+1.0H2O+0.2HBr):C:41.78;H:3.06;N:6.96. 実測値:C:41.92;H:3.48;N:6.83。
Figure 2008510018
(1.23)[5−(2−アミノ−5−(2−エチルブチリル)チアゾール−4−イル)フラン−2−イル]−ホスホン酸.元素分析(C131725PS):C:45.35;H:4.98;N:8.14. 実測値:C:44.96;H:5.08;N:7.83。
Figure 2008510018
(1.24)[5−(2−アミノ−5−(4−トリフルオロメチルベンゾイル)チアゾール−4−イル)−フラン−2−イル]ホスホン酸.元素分析(C151025PSF3):C:43.07;H:2.41;N:6.70. 実測値:C:42.82;H:2.80;N:6.54。
Figure 2008510018
(1.25)[5−(2−アミノ−5−(3−クロロ−4−(1−モルホリニル)ベンゾイル)−チアゾール−4−イル)フラン−2−イル]ホスホン酸.1HNMR(CD3OD),δ7.72、7.7、7.2、6.92、3.8、3.12ppm。
Figure 2008510018
(1.26)[5−(2−アミノ−5−(3−トリフルオロメチルベンゾイル)チアゾール−4−イル)−フラン−2−イル]ホスホン酸.元素分析(C151025PSF3):C:43.07;H:2.41;N:6.70. 実測値:C:43.46;H:2.80;N:6.45。
Figure 2008510018
(1.27)[5−(2−アミノ−5−(2−トリフルオロメチルベンゾイル)チアゾール−4−イル)−フラン−2−イル]ホスホン酸.元素分析(C151025PSF3+0.5H2O):C:42.16;H:2.59;N:6.56. 実測値:C:42.42;H:3.23;N:6.31。
Figure 2008510018
(1.28)[5−(2−アミノ−5−(4−フェニルベンゾイル)チアゾール−4−イル)フラン−2−イル]−ホスホン酸.元素分析(C201525PS):C:56.34;H:3.55;N:6.57. 実測値:C:56.11;H:3.75;N:6.38。
Figure 2008510018
(1.29)[5−(2−アミノ−5−(2−ナフチルカルボニル)チアゾール−4−イル)フラン−2−イル]−ホスホン酸.元素分析(C181325PS+0.7H2O):C:52.35;H:3.51;N:6.78. 実測値:C:52.15;H:3.55;N:6.45。
Figure 2008510018
(1.30)[5−(2−アミノ−5−シクロペンチルカルボニルチアゾール−4−イル)フラン−2−イル]−ホスホン酸.元素分析(C131525PS+1.2H2O):C:42.90;H:4.82;N:7.70. 実測値:C:43.04;H:5.19;N:7.51。
Figure 2008510018
(1.31)[5−(2−アミノ−5−(4−ピペリジニルベンゾイル)チアゾール−4−イル)フラン−2−イル]−ホスホン酸.元素分析(C192035PS+0.2HBr):C:50.76;H:4.53;N:9.35. 実測値:C:50.63;H:4.65;N:9.21。
Figure 2008510018
(1.32)[5−(2−アミノ−5−(4−(N,N−ジメチルアミノ)ベンゾイル)チアゾール−4−イル)−フラン−2−イル]ホスホン酸.元素分析(C161635PS):C:48.86;H:4.10;N:10.68. 実測値:C:46.14;H:5.46;N:9.02。
Figure 2008510018
(1.33)[5−(2−アミノ−5−(2−メチルブチリル)チアゾール−4−イル)フラン−2−イル]−ホスホン酸.元素分析(C121525PS):C:43.64;H:4.58;N:8.48. 実測値:C:43.47;H:4.85;N:8.29。
Figure 2008510018
(1.34)[5−(2−アミノ−5−シクロブチルカルボニルチアゾール−4−イル)フラン−2−イル]−ホスホン酸.元素分析(C121325PS+0.2H2O):C:43.43;H:4.07;N:8.44. 実測値:C:43.49;H:4.20;N:8.28。
Figure 2008510018
実施例2
プロドラッグとしてのホスホルアミドの製造
工程A
1,2−ジクロロエタン中の{5−[2−アミノ−5−(2,2−ジメチル−プロピオニル)チアゾール−4−イル]フラン−2−イル}ホスホン酸(1.1)(1mmole),DMF(1.2mmole)および塩化オキサリル(4mmole)の溶液を50℃に2時間に加熱した。反応溶液を蒸発乾固し、残留物を1,2−ジクロロエタンに再溶解した。0℃に冷却した後、2−メチルアラニンエチルエステル(3.5mmole)およびN,N−ジエチルイソプロピルアミン(3.5mmole)を加えた。25℃にて12時間攪拌した後、反応物を抽出し、クロマトグラフィーに付し、2−(ジメチルアミノメチレンアミノ)−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{2−[5−(N,N’−2−エトキシカルボニルプロパン−2−イル)−ホスホン−アミド]フラニル}チアゾールを得た。
工程B
酢酸およびイソプロパノール中の2−(ジメチルアミノメチレンアミノ)−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{[5−(N,N’2−エトキシカルボニルプロパン−2−イル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾール(1mmole)の溶液を85℃に加熱した。12時間後、反応物を抽出し、クロマトグラフィーに付し、2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{[5−(N,N’−(2−エトキシカルボニルプロパン−2−イル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾール(2.1)を黄色の個体として得た。Mp149〜152℃.元素分析(C243747PS):C:51.79;H:6.70;N:10.07. 実測値:C:51.39;H:6.51;N:10.26。
Figure 2008510018
以下の化合物を上記の手順またはこれらに慣用の化学反応を用いる修飾を若干加えた手順に従い製造した。
(2.2)2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{[5−(N,N’−((S)1−エトキシカルボニル)エチル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C223347PS+0.4H2O):C:49.32;H:6.36;N:10.46. 実測値:C:49.17;H:6.56;N:10.61。
Figure 2008510018
(2.3)2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{[5−(N,N’−(2−イソプロピルオキシカルボニルプロパン−2−イル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C264147PS):C:53.41;H:7.07;N:9.58. 実測値:C:53.20;H:6.81;N:9.36。
Figure 2008510018
(2.4)2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{[5−(N,N’−エトキシカルボニルメチル)−ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾール.Mp8688℃.元素分析(C202947PS):C:48.00;H:5.84;N:11.19. 実測値:C:47.88;H:5.93;N:11.16。
Figure 2008510018
(2.5)2−アミノ−5−(2−エチル−2−メチルブチリル)−4−{[5−(N,N’−(2−エトキシカルボニル−プロパン−2−イル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾール.Mp157160℃.元素分析(C264147PS+0.25H2O):C:53.00;H:7.10;N:9.51. 実測値:C:53.18;H:6.70;N:9.11。
Figure 2008510018
(2.6)2−アミノ−5−(2−エチル−2−メチルブチリル)−4−{[5−(N,N’−(2−イソプロピルオキシカルボニルプロパン−2−イル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾール.Mp160〜164℃.元素分析(C284547PS+0.18H2O):C:54.60;H:7.42;N:9.10. 実測値:C:54.99;H:7.23;N:8.67。
Figure 2008510018
(2.7)2−アミノ−5−(2−エチル−2−メチルブチリル)−4−{[5−(N,N’−((S)1−エトキシカルボニル)エチル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C243747PS):C:51.79;H:6.70;N:10.07. 実測値:C:51.84;H:6.78;N:9.76.
Figure 2008510018
(2.8)2−アミノ−5−(2,2−ジメチルブチリル)−4−{[5−(N,N’−(2−イソプロピルオキシカルボニルプロパン−2−イル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C274347PS):C:54.17;H:7.24;N:9.36. 実測値:C:53.92;H:7.38;N:9.11.
Figure 2008510018
(2.9)2−アミノ−5−(2,2−ジメチルブチリル)−4−{[5−(N,N’−(2−エトキシカルボニル−プロパン−2−イル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C253947PS):C:52.62;H:6.89;N:9.82. 実測値:C:52.54;H:6.50;N:10.12.
Figure 2008510018
(2.10)2−アミノ−5−(2,2−ジメチルブチリル)−4−{[5−(N,N’−((S)1−エトキシカルボニル)エチル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C233547PS):C:50.91;H:6.50;N:10.33. 実測値:C:50.56;H:6.88;N:10.47.
Figure 2008510018
(2.11)2−アミノ−5−(2−エチル−2−メチルブチリル)−4−{[5−(N,N’−((S)1−イソプロピルオキシカルボニル)エチル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C264147PS+0.6H2O):C:52.44;H:7.14;N:9.41. 実測値:C:52.31;H:6.21;N:9.21。
Figure 2008510018
(2.12)2−アミノ−5−(2,2−ジメチルブチリル)−4−{[5−(N,N’−tert−ブチルオキシカルボニル−メチル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C253947PS+0.4EtOAc):C:52.70;H:6.99;N:9.38. 実測値:C:52.32;H:6.86;N:9.61。
Figure 2008510018
(2.13)2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{[5−(N,N’−((S)1−イソプロピルオキシカルボニル)エチル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C243747PS+0.1H2O):C:51.62;H:6.71;N:10.03. 実測値:C:51.30;H:6.97;N:10.29。
Figure 2008510018
(2.14)2−アミノ−5−(2−メチルベンゾイル)−4−{[5−(N,N’−((S)1−エチルオキシカルボニル)エチル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C253147PS):C:53.37;H:5.55;N:9.96. 実測値:C:53.33;H:5.58;N:9.85。
Figure 2008510018
(2.15)2−アミノ−5−(2−メチルベンゾイル)−4−{[5−(N,N’−(2−エトキシカルボニル−プロパン−2−イル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C273547PS):C:54.91;H:5.97;N:9.49. 実測値:C:54.64;H:5.85;N:9.48.
Figure 2008510018
(2.16)2−アミノ−5−(4−メチルベンゾイル)−4−{[5−(N,N’−((S)1−エチルオキシカルボニル)エチル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C253147PS):C:53.37;H:5.55;N:9.96. 実測値:C:53.02;H:5.52;N:9.89。
Figure 2008510018
(2.17)2−アミノ−5−(4−メチルベンゾイル)−4−{[5−(N,N’−(2−エトキシカルボニル−プロパン−2−イル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C273547PS):C:54.91;H:5.97;N:9.49. 実測値:C:54.51;H:5.93;N:9.35。
Figure 2008510018
(2.18)2−アミノ−5−(3−フルオロベンゾイル)−4−{[5−(N,N’−((S)1−イソプロピルオキシカルボニル)エチル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C263247PSF+0.2CH2Cl2):C:51.45;H:5.34;N:9.16. 実測値:C:51.30;H:5.25;N:8.97。
Figure 2008510018
(2.19)2−アミノ−5−(3−フルオロベンゾイル)−4−{[5−(N,N’−((S)1−エチルオキシ−カルボニル)エチル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C263247PSF+0.4CH2Cl2):C:48.80;H:4.83;N:9.33. 実測値:C:48.81;H:4.51;N:8.92。
Figure 2008510018
(2.20)2−アミノ−5−(4−メチルベンゾイル)−4−{[5−(N,N’−(2−イソプロピルオキシカルボニル−プロパン−2−イル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C293947PS):C:56.30;H:6.35;N:9.06. 実測値:C:55.96;H:6.08;N:9.11。
Figure 2008510018
(2.21)2−アミノ−5−(2−メチルベンゾイル)−4−{[5−(N,N’−(2−イソプロピルオキシカルボニル−プロパン−2−イル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C293947PS):C:56.30;H:6.35;N:9.06. 実測値:C:55.90;H:6.21;N:9.08。
Figure 2008510018
(2.22)2−アミノ−5−(2−メチルベンゾイル)−4−{[5−(N,N’−((S)1−イソプロピルオキシカルボニル)エチル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C273547PSF):C:54.91;H:5.97;N:9.49. 実測値:C:54.85;H:6.10;N:9.55。
Figure 2008510018
(2.23)2−アミノ−5−(2−エチルブチリル)−4−{[5−(N,N’−(2−エチルオキシカルボニル−プロパン−2−イル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C253947PS):C:52.62;H:6.89;N:9.82. 実測値:C:42.28;H:5.74;N:7.82。
Figure 2008510018
(2.24)2−アミノ−5−(2−エチルブチリル)−4−{[5−(N,N’−((S)1−エチルオキシカルボニル)エチル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。1HNMR(CDCl3),δ8.15、7.01、4.18、4.00、2.60、1.75、1.52、1.42、1.22、0.82ppm.
Figure 2008510018
(2.25)2−アミノ−5−(2−エチルブチリル)−4−{[5−(N,N’−(2−イソプロピルオキシカルボニル−プロパン−2−イル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C274347PS):C:54.17;H:7.24;N:9.36. 実測値:C:53.99;H:7.35;N:9.45。
Figure 2008510018
(2.26)2−アミノ−5−(2−エチルブチリル)−4−{[5−(N,N’−((S)1−イソプロピルオキシカルボニル)エチル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C253947PS):C:52.62;H:6.89;N:9.82. 実測値:C:52.29;H:7.12;N:9.79.
Figure 2008510018
(2.27)2−アミノ−5−(3−フルオロベンゾイル)−4−{[5−(N,N’−(2−エチルオキシカルボニル−プロパン−2−イル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C263247PSF+0.1CH2Cl2):C:51.98;H:5.38;N:9.29. 実測値:C:51.60;H:5.03;N:9.31。
Figure 2008510018
(2.28)2−アミノ−5−(3−フルオロベンゾイル)−4−{[5−(N,N’−(2−イソプロピルオキシカルボニル−プロパン−2−イル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C263247PSF):C:54.01;H:5.83;N:9.00. 実測値:C:53.92;H:5.62;N:8.76。
Figure 2008510018
(2.29)2−アミノ−5−シクロブチルカルボニル−4−{[5−(N,N’−(2−エチルオキシカルボニル−プロパン−2−イル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C243547PS):C:51.98;H:6.36;N:10.10. 実測値:C:51.63;H:5.98;N:9.93.
Figure 2008510018
(2.30)2−アミノ−5−シクロブチルカルボニル−4−{[5−(N,N’−((S)1−エチルオキシカルボニル)エチル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C223147PS+0.2EtOAc):C:50.29;H:6.01;N:10.38. 実測値:C:50.39;H:5.74;N:10.00.
Figure 2008510018
(2.31)2−アミノ−5−シクロブチルカルボニル−4−{[5−(N,N’−((S)1−イソプロピルオキシカルボニル)エチル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C243547PS):C:51.98;H:6.36;N:10.10. 実測値:C:51.59;H:6.03;N:9.78.
Figure 2008510018
(2.32)2−アミノ−5−シクロブチルカルボニル−4−{[5−(N,N’−(2−イソプロピルオキシカルボニル−プロパン−2−イル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールを得た。泡状物。元素分析(C263947PS):C:53.60;H:6.75;N:9.62. 実測値:C:53.47;H:6.38;N:9.56。
Figure 2008510018
実施例5
プロドラッグとしての混合ホスホネート エステルおよびホスホルアミドの製造
工程A
1,2−ジクロロエタン中の{5−[2−アミノ−5−(2,2−ジメチル−プロピオニル)チアゾール−4−イル]フラン−2−イル}ホスホン酸(1.1)(1mmole)および塩化チオニル(4mmole)の溶液を50℃に2時間加熱した。反応溶液を蒸発乾固し、残留物を1、2−ジクロロエタンに再溶解した。0℃に冷却した後、グリコール酸エチルエステル(0.9mmole)およびN,N−ジエチルイソプロピルアミン(3.5mmole)を加えた。1時間後、2−メチルアラニンエチルエステル(2mmole)を加えた。25℃にて12時間攪拌した後、反応物を抽出し、クロマトグラフィーに付し、2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{2−[5−(N−(2−エトキシカルボニルプロパン−2−イル)−O−(エトキシカルボニルメチル)モノホスホンアミド]フラニル}チアゾール(5.2)を得た。泡状物。元素分析(C223238PS+0.1MeCN):C:49.97;H:6.10;N:8.14.実測値:C:50.34;H:5.98;N:8.30。
Figure 2008510018
以下の化合物を上記の手順またはこれらに慣用の化学反応を用いる修飾を若干加えた手順に従い製造した。
2−アミノ−5−(2−エチルブチリル)−4−{2−[5−(N−((S)−1−エトキシカルボニル)エチル)−O−(3,4−エチレンジオキシフェニル)モノホスホンアミド]フラニル}チアゾール(5.1)。泡状物。元素分析(C253038PS+0.1MeOH):C:53.19;H:5.41;N:7.41. 実測値:C:52.89;H:5.22;N:7.82。
Figure 2008510018
2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{2−[5−(N−(2−イソプロピルオキシ−カルボニルプロパン−2−イル)−O−(3,4−エチレンジオキシフェニル)モノホスホンアミド]フラニル}チアゾール(5.3)。泡状物。元素分析(C253038PS):C:53.28;H:5.37;N:7.46. 実測値:C:53.12;H:5.59;N:7.57.
Figure 2008510018
2−アミノ−5−シクロブチルカルボニル−4−{2−[5−(N−(2−エトキシカルボニル−プロパン−2−イル)−O−(エトキシカルボニルメチル)モノホスホンアミド]フラニル}チアゾール(5.4)。泡状物。元素分析(C223038PS):C:50.09;H:5.73;N:7.97. 実測値:C:49.77;H:5.85;N:7.86。
Figure 2008510018
2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{2−[5−(N−(2−エトキシカルボニル−プロパン−2−イル)−O−(ベンジルオキシカルボニルメチル)モノホスホンアミド]フラニル}−チアゾール(5.5)。泡状物。元素分析(C273438PS+0.2H2O):C:54.48;H:5.83;N:7.06. 実測値:C:54.18;H:6.15;N:7.02.
Figure 2008510018
2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{2−[5−(N−((S)−1−イソプロピルオキシ−カルボニル)エチル)−O−(エトキシカルボニルメチル)モノホスホンアミド]フラニル}−チアゾール(5.6)。泡状物。元素分析(C223238PS+0.3H2O):C:49.40;H:6.14;N:7.85. 実測値:C:49.04;H:6.43;N:7.57.
Figure 2008510018
2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{2−[5−(N−(2−イソプロピルオキシ−カルボニルプロパン−2−イル)−O−(エトキシカルボニルメチル)モノホスホンアミド]フラニル}−チアゾール(5.7)。泡状物。元素分析(C233438PS+0.1CH2Cl2):C:50.26;H:6.24;N:7.61. 実測値:C:49.96;H:5.93;N:7.55.
Figure 2008510018
2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{2−[5−(N−((S)−1−エトキシ−カルボニル)エチル)−O−(エトキシカルボニルメチル)モノホスホンアミド]フラニル}−チアゾール(5.8)。泡状物。元素分析(C213038PS):C:48.93;H:5.87;N:8.15. 実測値:C:48.62;H:5.63;N:8.11。
Figure 2008510018
2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{2−[5−(N−(1−エトキシカルボニル−プロパン−2−イル)−O−(((S)−1−エトキシカルボニル)エチル)モノホスホンアミド]フラニル}−チアゾール(5.9)。泡状物。元素分析(C233438PS):C:50.82;H:6.30;N:7.73. 実測値:C:50.54;H:5.93;N:7.68。
Figure 2008510018
2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{2−[5−(N−(1−エトキシカルボニル−プロパン−2−イル)−O−(((S)−1−イソプロピルオキシカルボニル)エチル)モノホスホンアミド]フラニル}−チアゾール(5.10)。泡状物。元素分析(C243638PS):C:51.70;H:6.51;N:7.54. 実測値:C:51.32;H:6.17;N:7.59。
Figure 2008510018
2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{2−[5−(N−(エトキシカルボニル−メチル)−O−(エトキシカルボニルメチル)モノホスホンアミド]フラニル}チアゾール(5.11)。泡状物。元素分析(C202838PS+0.2CH2Cl2):C:46.79;H:5.52;N:8.10. 実測値:C:46.90;H:5.67;N:7.83。
Figure 2008510018
2−アミノ−5−(2−エチルブチリル)−4−{2−[5−(N−(2−エトキシカルボニル−プロパン−2−イル)−O−(エトキシカルボニルメチル)モノホスホンアミド]フラニル}チアゾール(5.12)。泡状物。元素分析(C233438PS):C:50.82;H:6.30;N:7.73. 実測値:C:52.18;H:6.23;N:7.67。
Figure 2008510018
実施例6
プロドラッグとしてのSATEホスホネートエステルの製造
工程A
1,2−ジクロロエタン中の{5−[2−アミノ−5−(2,2−ジメチル−プロピオニル)チアゾール−4−イル]フラン−2−イル}ホスホン酸(1.1)(1mmole)および塩化チオニル(4mmole)の溶液を50℃に2時間加熱した。反応溶液を蒸発乾固し、残留物を1,2−ジクロロエタンに再溶解した。0℃に冷却した後、S−アセチル−2−チオエタノール(文献の手順に従い調製、3mmole)およびN,N−ジエチルイソプロピルアミン(3.5mmole)を加えた。25℃にて12時間攪拌した後、反応物を抽出し、クロマトグラフィーに付し、2−アミノ−5−(2−エチルブチリル)−4−{[5−(O,O’−ビス(S−アセチル−2−チオエチル)−ホスホノ]フラン−2−イル}−チアゾール(6.1)を泡状物として得た。元素分析(C212927PS3):C:45.97;H:5.33;N:5.11. 実測値:C:46.08;H:5.52;N:5.20。
Figure 2008510018
以下の化合物を上記の手順またはこれらに慣用の化学反応を用いる修飾を若干加えた手順に従い製造した。
2−アミノ−5−(2−エチルブチリル)−4−{[5−(O,O’−ビス(S−ベンゾイル−2−チオエチル)−ホスホノ]フラン−2−イル}チアゾール(6.2)を得た。泡状物。元素分析(C313327PS3+0.1MeOH):C:55.36;H:4.96;N:4.35. 実測値:C:55.76;H:5.36;N:4.51.
Figure 2008510018
2−アミノ−5−シクロブチルカルボニル−4−{[5−(O,O’−ビス(S−アセチル−2−チオエチル)−ホスホノ]フラン−2−イル}チアゾール(6.3)を得た。泡状物。元素分析(C202527PS3):C:45.10;H:4.73;N:5.26. 実測値:C:44.93;H:5.08;N:5.55.
Figure 2008510018
2−アミノ−5−(2,2−ジメチル−プロピオニル)−4−{[5−(O,O’−ビス(S−プロピオニル−2−チオエチル)ホスホノ]フラン−2−イル}チアゾール(6.4)を得た。泡状物。元素分析(C223127PS3):C:46.96;H:5.55;N:4.98. 実測値:C:46.86;H:5.16;N:5.23。
Figure 2008510018
2−アミノ−5−(2,2−ジメチル−プロピオニル)−4−{[5−(O,O’−ビス(S−ベンゾイル−2−チオエチル)ホスホノ]フラン−2−イル}チアゾール(6.5)を得た。泡状物。元素分析(C303127PS3):C:54.70;H:4.74;N:4.25. 実測値:C:52.99;H:4.89;N:4.16。
Figure 2008510018
2−アミノ−5−(2,2−ジメチル−プロピオニル)−4−{[5−(O,O’−ビス(S−エトキシ−カルボニル−2−チオエチル)ホスホノ]フラン−2−イル}チアゾール(6.6)を得た。泡状物。元素分析(C223129PS3):C:44.44;H:5.25;N:4.71. 実測値:C:44.08;H:5.59;N:4.67.
Figure 2008510018
2−アミノ−5−(2,2−ジメチル−プロピオニル)−4−{[5−(O,O’−ビス(S−イソプロピルオキシ−カルボニル−2−チオエチル)ホスホノ]フラン−2−イル}チアゾール(6.7)を得た。泡状物。元素分析(C243529PS3+0.4H2O):C:45.76;H:5.73;N:4.45. 実測値:C:45.43;H:5.88;N:4.52。
Figure 2008510018
2−アミノ−5−(2,2−ジメチル−プロピオニル)−4−{[5−(O,O’−ビス((2−アセチルチオ)−シクロヘキシル)ホスホノ]フラン−2−イル}チアゾール(6.8)を得た。泡状物。元素分析(C283927PS3):C:52.32;H:6.12;N:4.36. 実測値:C:51.96;H:5.85;N:4.48。
Figure 2008510018
実施例7
プロドラッグとしてのホスホネート−1,3−プロパンジオールサイクリックエステルの製造
工程A
{5−[2−アミノ−5−(2,2−ジメチル−プロピオニル)チアゾール−4−イル]フラン−2−イル}ホスホン酸(1.1)(1mmole)および塩化チオニル(4mmole)の1,2−ジクロロエタン溶液を50℃に2時間加熱した。反応溶液を蒸発乾固し、残留物を1,2−ジクロロエタンに再溶解した。0℃に冷却した後、1−(3−クロロフェニル)−1,3−プロパンジオール(1.5mmole)およびN,N−ジエチルイソプロピルアミン(3.5mmole)を加えた。25℃にて12時間攪拌した後、反応物を抽出し、クロマトグラフィーに付し、(シス)−2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{[5−(4−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ホスホリナン−2−イル)]フラン−2−イル}チアゾール(7.1)を黄色の泡状物として得た。元素分析(C212225PSCl+0.2H2O):C:52.06;H:4.66;N:5.78. 実測値:C:51.67;H:5.00;N:5.66。
Figure 2008510018
以下の化合物を上記の手順またはこれらに慣用の化学反応を用いる修飾を若干加えた手順に従い製造した。
(トランス)−2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{[5−(4−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1,3,2−ホスホリナン−2−イル)]フラン−2−イル}チアゾール(7.2)を得た。泡状物。元素分析(C212225PSCl+0.2H2O):C:52.06;H:4.66;N:5.78. 実測値:C:51.76;H:5.00;N:5.41。
Figure 2008510018
(トランス)−2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{[5−(4−(4−ピリジル)−2−オキソ−1,3,2−ホスホリナン−2−イル)]フラン−2−イル}チアゾール(7.3)を得た。泡状物。元素分析(C202235PS+0.45H2O+0.15EtOAc):C:52.78;H:5.18;N:8.96. 実測値:C:52.80;H:5.16;N:9.03。
Figure 2008510018
(シス)−2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{[5−(4−(4−ピリジル)−2−オキソ−1,3,2−ホスホリナン−2−イル)]フラン−2−イル}チアゾール(7.4)を得た。泡状物。元素分析(C202235PS+0.8H2O+0.1EtOAc):C:52.06;H:5.23;N:8.93. 実測値:C:51.80;H:5.13;N:9.06.
Figure 2008510018
実施例8
プロドラッグとしてのホスホネートアシルオキシアルキルおよびアルキルオキシカルボニルオキシアルキルエステルの製造
工程A
アセトニトリル中の{5−[2−アミノ−5−(2,2−ジメチル−プロピオニル)チアゾール−4−イル]フラン−2−イル}ホスホン酸(1.1)(1mmole)およびHunig’s塩基(N,N−ジイソプロピルエチルアミン)(4mmole)の混合物をPOM−I(ピバル酸ヨードメチルエステル、文献の手順に従い調製)で25℃にて24時間処理した。反応物を抽出し、クロマトグラフィーに付し、2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{[5−(O,O’−ビス(ピバロイルオキシメチル)ホスホノ)]フラン−2−イル}チアゾール(8.4)を灰白色の固体として得た。元素分析(C243529PS):C:51.61;H:6.32;N:5.01.実測値:C:51.65;H:6.15;N:5.22。
Figure 2008510018
以下の化合物を上記の手順またはこれらに慣用の化学反応を用いる修飾を若干加えた手順に従い製造した。
2−アミノ−5−シクロブチルカルボニル−4−{[5−(O,O’−ビス(ピバロイルオキシメチル)−ホスホノ)]フラン−2−イル}チアゾール(8.1)。黄色の固体。元素分析(C243329PS):C:51.79;H:5.98;N:5.03. 実測値:C:51.83;H:6.14;N:5.03。
Figure 2008510018
2−アミノ−5−(2−エチルブチリル)−4−{[5−(O,O’−ビス(ピバロイルオキシメチル)−ホスホノ)]−フラン−2−イル}チアゾール(8.2)。泡状物。元素分析(C253729PS):C:52.44;H:6.51;N:4.89. 実測値:C:52.37;H:6.55;N:4.99.
Figure 2008510018
2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{[5−(O,O’−ビス(エトキシカルボニル−オキシメチル)ホスホノ)]フラン−2−イル}チアゾール(8.3).黄色の油状物。元素分析(C2027211PS0.2CH2Cl2):C:44.00;H:5.01;N:5.08. 実測値:C:44.09;H:5.07;N:5.24.
Figure 2008510018
実施例9
モノホスホルアミドの製造
工程A
{5−[2−アミノ−5−(2,2−ジメチル−プロピオニル)チアゾール−4−イル]フラン−2−イル}ホスホン酸(1.1)(1mmole)、DMF(1.1mmole)および塩化オキサリル(3.2mmole)のジクロロメタン溶液を50℃に2時間加熱した。反応溶液を蒸発乾固し、残留物をジクロロメタンに再溶解し0℃に冷却した。別のフラスコで、ジクロロメタン中の2−メチルアラニンエチルエステル塩酸塩(1mmole)の懸濁液をN,N−ジエチルイソプロピルアミン(6mmole)で処理した。15分後、この溶液を0℃に冷却した最初の溶液に加え、25℃にて2時間攪拌した。エタノール(10mmole)を加え、反応溶液を25℃にて12時間攪拌した。反応物を抽出し、クロマトグラフィーに付し、2−(ジメチルアミノ−メチレンアミノ)−5−(2,2−ジメチル−プロピオニル)−4−{2−[5−(N−(2−エトキシカルボニルプロパン−2−イル)−O−エチル)モノホスホンアミド]フラニル}チアゾールを得た。
工程B
2−(ジメチルアミノ−メチレンアミノ)−5−(2,2−ジメチル−プロピオニル)−4−{2−[5−(N−(2−エトキシカルボニルプロパン−2−イル)−O−エチル)モノホスホンアミド]フラニル}チアゾール(1mmole)のエタノール溶液を酢酸(20mmole)で処理し、12時間加熱還流した。反応物を蒸発乾固し、残留物を抽出し、クロマトグラフィーに付し、2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{2−[5−(N−(2−エトキシカルボニルプロパン−2−イル)−O−エチル)モノホスホンアミド]フラニル}チアゾールを得た。
工程C
2−アミノ−5−(2,2−ジメチル−プロピオニル)−4−{2−[5−(N−(2−エトキシカルボニルプロパン−2−イル)−O−エチル)モノホスホンアミド]フラニル}チアゾール(1mmole)のエタノール−水溶液を水酸化リチウム(20mmole)で処理し、25℃にて12時間攪拌した。反応物のpHを5.4に調整し、ジクロロメタンで抽出した。次いで、水相をpH11に調整し、蒸発乾固した。固体を水に溶解し、濾過し、濾液をアセトンで希釈して黄色の固体を得た。固体を濾過により集め、乾燥して2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{2−[5−(N−(2−カルボキシルプロパン−2−イル)モノホスホンアミド]フラニル}チアゾール二リチウム塩(9.1)を得た。淡黄色の粉末。元素分析(C162036PSLi2+3H2O):C:39.93;H:5.44;N:8.73;Li:2.88.実測値:C:39.91;H:5.08;N:8.52;Li:3.03.
Figure 2008510018
実施例10
モノホスホルアミドの製造
工程A
ジクロロメタン中の{5−[2−アミノ−5−(2,2−ジメチル−プロピオニル)チアゾール−4−イル]フラン−2−イル}ホスホン酸(1.1)(1mmole)、DMF(1.1mmole)および塩化オキサリル(3.2mmole)の溶液を50℃に2時間加熱した。反応溶液を蒸発乾固し、残留物をジクロロメタンに再溶解し、0℃に冷却した。別のフラスコでジクロロメタン中の2−メチルアラニンエチルエステル塩酸塩(1mmole)の懸濁液をN,N−ジエチルイソプロピルアミン(6mmole)で処理した。15分後、この溶液を0℃に冷却した最初の溶液に加え、25℃にて2時間攪拌した。ベンジルアルコール(2mmole)を加え、反応溶液を25℃にて12時間攪拌した。反応物を抽出し、クロマトグラフィーに付し、2−(ジメチルアミノ−メチレンアミノ)−5−(2,2−ジメチル−プロピオニル)−4−{2−[5−(N−(2−エトキシカルボニル−プロパン−2−イル)−O−ベンジル)モノホスホンアミド]フラニル}チアゾールを得た。
工程B
2−(ジメチルアミノ−メチレンアミノ)−5−(2,2−ジメチル−プロピオニル)−4−{2−[5−(N−(2−エトキシカルボニルプロパン−2−イル)−O−ベンジル)モノホスホンアミド]フラニル}チアゾール(1mmole)のエタノール溶液を酢酸(20mmole)で処理し、12時間加熱還流した。反応物を蒸発乾固し、残留物を抽出し、クロマトグラフィーに付し、2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{2−[5−(N−(2−エトキシカルボニルプロパン−2−イル)−O−ベンジル)モノホスホンアミド]フラニル}−チアゾールを得た。
工程C
2−アミノ−5−(2,2−ジメチル−プロピオニル)−4−{2−[5−(N−(2−エトキシカルボニルプロパン−2−イル)−O−ベンジル)モノホスホンアミド]フラニル}チアゾール(0.057mmole)およびトリエチルアミド(0.17mmole)のエタノール溶液をパラジウム炭素(10%)(6mg)で処理し、1気圧の水素雰囲気下で25℃にて12時間攪拌した。反応混合物をセライトパッドで濾過し、濾液を留去して2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{2−[5−(N−(2−エトキシカルボニルプロパン−2−イル)モノ−ホスホンアミド]フラニル}チアゾールトリエチルアミン塩(10.1)を黄色の泡状物として得た。淡黄色の粉末。元素分析(C182636PS+1.3H2O+1TEA):C:50.74;H:7.74;N:9.86.実測値:C:50.81;H:7.85;N:9.64.
Figure 2008510018
同様にして、2−アミノ−5−(2,2−ジメチル−プロピオニル)−4−{2−[5−(N−(2ベンジルオキシカルボニルプロパン−2−イル)−O−ベンジル)モノホスホンアミド]フラニル}−チアゾールを、工程Aで2−メチルアラニンベンジルエステル塩酸塩、ついで工程BおよびCで2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{2−[5−(N−(2−カルボキシルプロパン−2−イル)モノホスホンアミド]フラニル}チアゾールトリエチルアミン塩(10.2)を用いることにより製造し、黄色の泡状物として得た。
Figure 2008510018
実施例11
ビスアミデートの塩の形態の製造
工程A
2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{[5−(N,N’−(2−エトキシカルボニルプロパン−2−イル)ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾール(2.1)(1mmole)のエタノール溶液をメタンスルホン酸(1.1mmole)で25℃にて1時間処理した。反応溶液を蒸発乾固し、残留物をアセトンで処理して沈殿を得、これを、これを濾過により集め、乾燥して2−アミノ−5−(2,2−ジメチルプロピオニル)−4−{[5−(N,N’−(2−エトキシカルボニルプロパン−2−イル)−ホスホンアミド]フラン−2−イル}チアゾールメタンスルホン酸塩(11.1)を白色の固体として得た。元素分析(C243747PS+C143S+0.1C36O):C:46.14;H:6.37;N:8.51;S:9.74.実測値:C:46.84;H:6.41;N:8.54;S:9.99.
Figure 2008510018
Figure 2008510018
式Iで示される化合物はa〜gの結合を任意の順序で形成させることにより得ることができる。例えば、反応式1および3において、重要な結合形成工程は:d,g,c/e,h,の順序であり、a、bおよびfの結合は商業的に入手可能な出発物質に存在している。反応式4において、結合fは最後に形成させるが、反応式5では結合gが最後に形成する。反応式6では早期に結合gが形成し、反応式7では、Mannich反応を用いて結合eを結合dの後に形成させる。
Figure 2008510018
式Iで示される化合物は、反応式1に示す合成反応式により製造することができる。
5−ブロモ−2−フロ酸S1.1を塩化オキサリルまたは他の適当な試薬を用いて酸塩化物1.2に変換する。酸塩化物1.2はメチルのアニオン、R11ケトン(ここにR11はアルキル,アリールまたは複素環基である)と縮合させてジケトンS1.3を形成させる。ブロモフランジケトンS1.3は、適当な遷移金属触媒複合体(テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0))を用いて亜リン酸ジアルキルまたは亜リン酸ジアリールでホスホニル化してジケトンS1.4とする。ジケトンS1.4を、臭素または塩化スルフリル等の適当な試薬を用いてハロゲン化し、粗製のハロジケトンS1.5を粘稠な油状物として得る。ハロジケトンS1.5は、チオ尿素と縮合させてチアゾールS1.6を得る。S1.6のジアルキルホスホネートまたはジアリールホスホネート官能基を適当な試薬(トリメチルシリルハライド、水酸化ナトリウムまたは鉱酸(アルコール中)等)を用いて脱保護してホスホン酸S1.7を得る。
1つの合成経路においては、ホスホン酸S1.7を適当な試薬(塩化オキサリルとジアルキルホルムアミドまたは塩化チオニル等)を用いてアミジン保護されたホスホノジクロリデートに変換する。ホスホノジクロリデートを適当な一級または二級アミンおよび適当な酸スカベンジング塩基(トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)等)で処理して粗製のビスアミデートS1.8(ProtN(Prot)−は、R−N(R’)−C(H)=N−(RおよびR’は独立にC14アルキル)を得る。このアミジン保護基を適当な試薬(酢酸エタノール溶液等)で脱保護して生成物Iを形成させる。
上記の合成経路はS1.7からのS1.8の形成を説明するものであり、同じ試薬−塩化オキサリル/ジメチルホルムアミド−がホスホン酸エステル基の活性化とアミジンとして式S1.7の化合物の環外アミノ基の保護の両方に供している、即ち、S1.7のホスホン酸基の活性化とS1.7の環外アミノ基の保護は同時になされる。この経路は、式Iの所望の化合物において基YR1がアシルオキシアルキル型であるときは望ましくない。但し、反応域1で示される別の合成経路では、S1.7の環外の窒素を適当なアミノ保護基で最初に保護してホスホン酸S1.9を形成する。次いで、ホスホン酸S1.9を活性化し、上記でホスホノジクロリデートについて記載したように処理する。保護基を適当な試薬で脱保護して生成物Iを形成する。この経路は、YR1がアシルオキシアルキル型である式Iの化合物を製造する際には好ましいが、上記で定義した−YR1基の範囲全体についても適当である。
別の態様において、ホスホン酸S1.7を式Iで示される化合物に直接変換することができる。この態様では、ホスホン酸S1.7を上記のとおり活性化した後、適当な一級または二級のアミンと適当な酸スカベンジング塩基で上記のとおり処理する。
より一般的には、式Iで示される化合物以下の方法により製造することができる。式C1.1:
Figure 2008510018
(Xbはハロである)で示される化合物を式C1.2:
Figure 2008510018
(Xcはハロである)で示される化合物に変換する。
bで示される有用な置換基としては、F、Cl、BrおよびIが挙げられる。Xbで示されるさらに有用な置換基としては、IおよびBr、特にBrが挙げられる。
cで示される有用な置換基としては、F、Cl、BrおよびIが挙げられる。で示されるさらに有用な置換基としては、Xcとしては、ClおよびBr、特にClが挙げられる。
この変換を行うのに有用な試薬は当分野で知られており(例えば、R.C. Larock, Comprehensive Organic Transformations, 2d ed., John Wiley & Sons:−New York (1999)参照)、塩化オキサリル、塩化チオニル、POCl3、PCl3、PCl5、オキサリルブロミド、チオニルブロミド、PBr3、PBr5、BBr3−Al23、SeF4/ピリジン、I2/H2SiI2などが挙げられる。反応は、適当な溶媒中(DMF、四塩化炭素、クロロホルム等)適当な温度(0〜約80℃)で行うことができる。
式R11−C(O)CH3(ここにR11は前記と同意義である)で示される化合物を脱保護してアニオンを形成し、アニオンを式C1.2の化合物と反応させて式C1.3:
Figure 2008510018
で示される化合物を形成する。
脱保護に有用な塩基は、当分野において知られており、n−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)などが挙げられる。脱保護は、適当な溶媒(テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)等)中、適当な温度(約0℃〜約−78℃)で行うことができる。
式C1.3の化合物を式HP(O)(ORa2(ここにRaはC1-4アルキルである)で示される化合物でホスホニル化して式C1.4:
Figure 2008510018
で示される化合物を形成する。
aで示される有用な置換基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチルおよびt−ブチルが挙げられる。Raで示されるさらに有用な置換基としては、メチル、エチル、イソプロピルおよびt−ブチルが挙げられる。
ホスホニル化は、例えば、塩基の存在下で遷移金属触媒を用いて行う。
このホスホニル化に有用な遷移金属触媒としては、パラジウム触媒([Ph3P]4Pd、Cl2[Ph3P]2Pd、Pd(OAc)2/P(OiPr)3、Pd2(dba)3/BINAPなど)が挙げられる。
このホスホニル化において有用な塩基としては、非求核性アミン塩基(例えば、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルアミノピリジンなど)および無機の塩基(炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム等)が挙げられる。
式C1.4の化合物をハロゲン化して式C1.5:
Figure 2008510018
(Xaはである)
で示される化合物を形成する。
aで示される有用な置換基としては、F、Cl、BrおよびIが挙げられる。Xaで示されるさらに有用な置換基としては、ClおよびBr、特にClが挙げられる。
ハロゲン化を行うのにに有用な試薬は、当分野において知られており、塩化スルフリル、塩化チオニル、チオニルブロミド、LDA/(PhSO22NF、塩基/CH3CO2F、塩基/I2、臭素/塩基などが挙げられる。反応は適当な溶媒中(例えば、ジクロロメタン、四塩化炭素、クロロホルム、DMFなど)、適当な温度(例えば0℃〜約80℃)にて行うことができる。
式C1.5の化合物はチオ尿素と反応させて式C1.6:
Figure 2008510018
で示される化合物を形成する。
反応は適当な溶媒中(例えば、酢酸エチル、イソプロパノール、エタノール等)で適当な温度(例えば、約0℃〜約90℃)にて行うことができる。
式C1.6の化合物を脱保護して式C1.7:
Figure 2008510018
で示される化合物を形成することができる。
式C1.6の化合物の脱保護に有用な試薬は当分野において知られており、TMSCl/KI、TMSBr/KIまたはTMSI/KIが挙げられ、次いで、得られたシリルホスホネートエステルの穏和な加水分解;HCl;HBr;PCl5、SOCl2等のハロゲン化試薬によるジクロロホスホネートの形成、次いで、水溶液中での加水分解;HBrおよびHBr−AcOH等の酸の存在下での加水分解;およびエチレングリコール中の適当な温度での水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム等の塩基により促進する加水分解。脱保護反応は、例えば、アセトニトリル、塩化メチレン、クロロホルム等の適当な溶媒中で、例えば約20℃〜約200℃の適当な温度にて行うことができる。
式C1.7の化合物を活性化し、式C1.7の活性化された化合物を式R1YH(ここにR1およびYは前記と同意義である)で示される化合物と酸スカベンジャーの存在下で反応させて式C1.8:
Figure 2008510018
[式中、式
Figure 2008510018
は保護されたアミノ基である]
で示される化合物を形成させ、上記のとおり、式C1.7の化合物の環外アミノ基は活性化の前または活性化の際に保護する。前者の場合では式C1.9:
Figure 2008510018
が形成する。次いで、この化合物を上記のとおり活性化し、反応させる。
基Prot N(Prot)は、アミンの保護に適当な任意の基で保護されたアミノ基である。有用な保護基の例、それらの形成およびそれらの脱離は、本明細書の一部を構成するProtective groups in Organic Chemistly, Greene, T. W., 1991, Wiley, New Yorkに記載されている。有用な保護基としてはBocおよびCbz、およびジアルキルアミジン(即ち、ProtN(Prot)がRN(R’)C(H)=N(RおよびR’は独立にC1-4アルキル)である)等のカルバメートが挙げられる。
式C1.7の化合物の「活性化」は、式R1YHで示される化合物と反応させる化合物にこれを変換して式C1.8で示される化合物を形成することを意味する。ホスホン酸の活性化に適当な方法は、当分野において知られており、例えば、式C1.7の化合物を、例えば、塩化オキサリル/ジアルキルホルムアミド、塩化チオニル、塩化チオニル/ジアルキルホルムアミドおよびホスホリルクロリドを用い、対応のホスホノジクロリデートに変換することをが挙げられる。例えば、塩化オキサリル/ジアルキルホルムアミドを用いる活性化は、適当な溶媒(例えば、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルムおよび等)を用い、適当な温度(例えば、約25℃〜約70℃)にて行うことができる。
式C1.8で示される化合物を形成するための式R1YHで示される化合物の反応は、適当な溶媒(例えば、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、アセトニトリル、DMF、THFなど)中、適当な温度(例えば、約−20℃〜約60℃)にて行うことができる。
適当な酸スカベンジャーは、当分野において知られており、非求核非求核塩基(トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、テトラメチルエチレンジアミン、2,6−ルチジンなど)が挙げられる。
式C1.8の化合物を脱保護して式Iの化合物を形成する。脱保護は、適当な脱保護条件下(例えば、イソプロパノール中の酢酸等を用い)、適当な温度にて(例えば、約25℃〜約100℃)行うことができる。
あるいは、式Iの化合物を、環外アミノ基を保護することなく式C1.7で示される化合物から直接形成することができる。式C1.7の化合物を上記のとおり活性化した後、式R1YH(ここにR1およびYは上記と同意義である)で示される化合物を、酸スカベンジャーの存在下、上記のとおり処理する。
Figure 2008510018
反応式1のジケトンS1.4を製造するための別の方法を反応式2に示す。出発物質に2−フロ酸または5−ブロモ−2−フロ酸を用い、ブチルリチウム等の適当な塩基およびテトラメチルエチレンジアミン等の適当な錯化剤を用いる5位の金属化を経てホスホネート官能基を導入した後、リン酸塩エステルまたはハライドを付加してカルボン酸S2.2を形成する。カルボン酸S2.2を塩化オキサリル等の適当な試薬を用いて、酸塩化物2.3に変換する。酸塩化物2.3をメチルのアニオン、R11ケトン(ここにR11はアルキル、アリールまたは複素環基である)と縮合させてジケトンS1.4を形成する。
より一般的には、式C1.4の化合物を以下の方法により製造することができる。式C2.1:
Figure 2008510018
(1)(式中、Xdは水素)を塩基と反応させる、または(2)(式中、Xdはハロ)を金属化剤と反応させてジアニオンを形成させ、このジアニオンを式X’P(O)(ORa2(ここにRaは前記と同意義であり、X’はハロまたはOR’(ここにR’はC14アルキルまたはP(O)(ORa2である)で示される化合物を反応させて、式C2.2:
Figure 2008510018
で示される化合物を形成させる。
dで示される有用な置換基としては、H、F、Cl、BrおよびIが挙げられる。Xdで示されるさらに有用な置換基としては、H、IおよびBr、特にBrが挙げられる。
X’がハロであるとき、X’で示される有用な置換基としてはF、Cl、BrおよびIが挙げられる。X’で示されるさらに有用な置換基としては、ClおよびBr、特にClが挙げられる。
X’がOR’であるとき、R’で示される有用な置換基としてはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチルおよびt−ブチルが挙げられる。X’がOR’であるとき、R’で示されるさらに有用な置換基としては、メチル、エチル、イソプロピルおよびt−ブチルが挙げられる。
ジアニオンの形成において有用な塩基および金属化剤は、当分野において知られており、n−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)などが挙げられる。
式C2.1で示される化合物と塩基または金属化剤との反応は、適当な溶媒(例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)、THF、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)など)中、適当な温度にて(例えば、約−78℃〜約0℃)行うことができる。この反応は、TMEDA等の錯化剤の存在下で行ってもよい。
式C2.2の化合物を式C2.3:
Figure 2008510018
(Xeはである)
で示される化合物に変換する。
eで示される有用な置換基としてはF、Cl、BrおよびIが挙げられる。Xeで示されるさらに有用な置換基としては、ClおよびBr、特にClが挙げられる。
この変換に効果的な有用な試薬は、当分野において知られており、塩化オキサリル、塩化オキサリル/DMF、塩化チオニル、PCl3、PCl5、オキサリルブロミド、チオニルブロミド、PBr3、PBr5、BBr3−Al23、SeF4/ピリジン、I2/H2SiI2などが挙げられる。反応は適当な溶媒中(例えば、ジクロロメタン、DMF、四塩化炭素、クロロホルム等)適当な温度(例えば、約20℃〜約80℃)にて行うことができる。
式R11−C(O)CH3(ここにR11は前記と同意義である)で示される化合物を脱プロトン化してアニオンを形成し、このアニオンを式C2.3で示される化合物と反応させる。
脱プロトン化に有用な塩基は、当分野において知られており、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、n−ブチルリチウム、カリウムtert−ブトキシドなどが挙げられる。脱プロトン化は、適当な溶媒(例えば、THF、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)など)中、適当な温度(例えば、約−78℃〜約0℃)にて行うことができる。
Figure 2008510018
反応式3に示すように、中間体S1.5(反応式1参照)のモノ官能化チオ尿素S3.1(例えば、Rbはアルキル)を用いたチアゾールS3.2への環化は、望ましくない位置異性体副産物に対し所望の位置異性体を高い比率で得られる場合に行うことができおよび/または環外の窒素を保護する場合得られたチアゾールを単離する。次いで、チアゾールS3.2を脱保護して式S1.9で示される化合物を形成し反応式1について上記のとおり式Iの化合物を得る。
より一般的には、式C1.9の化合物を以下のとおり製造することができる。式C1.5:
Figure 2008510018
で示される化合物をC3.1:
Figure 2008510018
[式中、R11、XaおよびRaは式C1.5について定義したとおりであり、
Figure 2008510018
は保護されたアミノ基である]
で示される化合物と縮合させて式C3.2:
Figure 2008510018
で示される化合物を形成する。
反応は適当な溶媒中(例えば、THF、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノールなど)適当な温度(例えば、約0℃〜約90℃)にて行うことができる。
チオ尿素のアミノ基の保護に有用な保護基は、当分野において知られており、ジアルキルホルムアミジン、特にジ(C1-4)アルキルホルムアミジンなどが挙げられる。
次いで、式C3.2のリン酸塩エステルを脱保護して式C1.9:
Figure 2008510018
で示される化合物を形成する。
式C3.2のリン酸塩エステルの脱保護に有用な試薬は、当分野において知られており、式C1.6の化合物の脱保護に関して上に記載したものが挙げられる。
Figure 2008510018
式Iで示される化合物への経路は、反応式4に示すとおり、適当に活性化されたチアゾールおよびフラン成分のチアゾールフラン結合形成を経由して進行する。例えば、ボロン酸(MaはB(OH)2)または金属化されたもの(Mはリチウム、亜鉛、トリアルキル錫等)として適当に活性化された2−フランホスホネート(YはO)またはビスアミデート(YはNH)S4.2を4−ハロチアゾールS4.1(環外の窒素は保護または脱保護されている(−N(Prot)2はNH2または保護されたアミノ基である))とカップリングさせる。
より一般的には、式C1.8の化合物を以下のとおり製造することができる。式C4.1:
Figure 2008510018
[式中、R11は前記と同意義であり、X4はハロ、アルキルスルホニルオキシまたはアリールスルホニルオキシであり、
Figure 2008510018
は保護されたアミノ基である]
で示される化合物を式C4.2:
Figure 2008510018
[式中、YおよびR1は上記と同意義であり、MaはB(OH)2、リチウム、亜鉛、パラジウム、ニッケルまたはトリアルキル錫である]
で示される化合物とカップリングさせる。
aがパラジウムまたはニッケルであるとき、リガンドを用いてパラジウムまたはニッケル原子を適当に配位させる。このカップリングにおいて使用するのに適当なリガンドは、当分野において知られており、PPh3、dba(ジベンジリデンアセトン)、BINAP、P(O−iPr)3(トリイソプロピル亜リン酸)、P(t−Bu)3等のリガンドが挙げられる。
4がハロであるとき、X4で示される有用な置換基としてはF、Cl、BrおよびIが挙げられる。X4で示されるさらに有用な置換基としては、ClおよびBr、特にClが挙げられる。
4がアルキルスルホニルオキシまたはアリールスルホニルオキシであるとき、X4で示される有用な置換基としてはメタンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシおよびp−トルエンスルホニルオキシが挙げられる。
反応は適当な溶媒中(例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA))、適当な温度(例えば、約−50℃〜約−78℃)(例えば、Maがリチウムであるとき)、または約−25℃〜約20℃(例えば、Maがパラジウムであるとき)にて行うことができる。
反応式1について上に記載したとおりに、式C1.8の化合物を式Iの化合物にする。あるいは、チアゾール基の環外の窒素が保護されていない場合(即ち、ProTが水素である式C4.1で示される化合物)カップリングを行うことができる。このカップリングにより式Iで示される化合物が形成する。
反応式 5
Figure 2008510018
式Iで示される化合物への経路は反応式5に示すとおり、フランリン結合形成を経由して進行すると想定される。適当な2−ハロフラン−5−(4−チアゾール)S5.1を遷移金属触媒によるカップリングによりホスホノアミダイト(YはNH)または亜リン酸(YはO)S5.2とカップリングさせる。
より一般的には、式C1.8の化合物を以下のとおり製造することができる。式C5.1:
Figure 2008510018
[式中、R11は前記と同意義であり、X5はハロであり、
Figure 2008510018
は保護されたアミノ基である]
で示される化合物を上記のとおり、式C5.2:
Figure 2008510018
[式中、YおよびR1は上記と同意義である]
で示される化合物とカップリングさせる。
5で示される有用な置換基としては、F、Cl、BrおよびIが挙げられる。X5で示されるさらに有用な置換基としては、Cl、BrおよびI、特にClおよびBrが挙げられる。
反応式 6
Figure 2008510018
反応式6および7は共に、結合gが合成の早期に形成する式Iで示される化合物の経路を示すものである。この結合の形成の後、フランアルデヒドを脱保護し、反応式7に示すように脱保護し、マンニッヒ反応に用いる。
反応式 7
Figure 2008510018
反応式7において、ホスホニル化したフランアルデヒドS7.1をメチル、R11ケトンおよび適当な窒素源(パラ−メトキシアニリン等)を用いてマンニッヒ反応に付し、S7.3を形成する。ハロゲン化してS7.4を形成した後、式Iの化合物を、適当に保護された(例えばCbzで)イソチオシアネートと反応させてS7.5bを形成した後、脱保護してチアゾール環を完成させるか、または適当なチオシアネート(例えばAgSCN)と反応させてS7.5aを形成した後脱保護する。
より一般的には、式Iで示される化合物を以下の工程により製造することができる。式C6.1:
Figure 2008510018
[CProTは適当に保護されたアルデヒドである]
で示される化合物をホスホニル化して式C6.2:
Figure 2008510018
[YおよびR1は上記と同意義である]
で示される化合物を形成する。
ホスホニル化の方法は、当分野において知られており、PBr3、次いでR1YHおよび塩基による処理、または適当な塩基(例えばn−ブチルリチウム)を用いたアニオン形成後、活性化されたリン化合物(例えばCl−PO(YR12)との反応が挙げられる。
これらの反応は、適当な溶媒中(塩化メチレン、クロロホルム、THFなど)、適当な温度(−78℃〜60℃)にて行うことができる。
アルデヒドの有用な保護基、その形成および脱離の例は前掲のGreeneに記載されており、ヒドラゾン、アセタールおよびアミナール等が挙げられる。式C6.2の化合物を脱保護して式C7.1で示される化合物を形成する。
式C7.1で示される化合物、式R11−C(O)CH3(ここにR11は前記と同意義である、およびアンモニアおよび/またはアンモニウム塩)で示される化合物をMannich反応において縮合させる。生成物のアミノ基を保護して式C7.3:
Figure 2008510018
[式中、Prot’’は保護基である]
で示される化合物を形成する。
Mannich反応を行うための条件は当分野で知られている。そのための適当な溶媒としては、約0℃〜約100℃の温度範囲の、水性エタノールおよびDMSO、およびHCl、スルホン酸およびプロリン等の適当な酸が挙げられる。この反応に有用なアンモニア塩としてはp−メトキシアニリンの塩が挙げられる。
式C7.3の化合物を式C7.4:
Figure 2008510018
(X7はである)
で示される化合物に変換する。
7で示される有用な置換基としては、F、Cl、BrおよびI、特にClおよびBrが挙げられる。
この変換を行うのに有用な試薬は、当分野において知られており、塩化スルフリルおよびBr2が挙げられる。変換は適当な溶媒(CH2Cl2、CHCl3、THFなど)中、適当な温度(例えば約0℃〜約60℃)にて行うことができる。
式C7.4の化合物を式SCN−Prot’で示される化合物(Prot’は保護基である)と反応させて式C7.5:
Figure 2008510018
で示される化合物を形成する。
反応は適当な溶媒中(エタノール、イソプロパノール、CH3CN、THF、DMFなど)、適当な温度(例えば約25℃〜約100℃)にて行う。
式C7.5の化合物を脱保護して式Iの化合物を形成する。
本命細書中、N−Prot’およびN−Prot’’はそれぞれ独立に、具体的な官能基の窒素原子の保護に適当な任意の基で保護された窒素原子である。有用な保護基(例えばBocおよびCbz)の例、その形成および脱離(TFA、HCl、H2およびH2/Pd−C等の試薬を用いる)は、前掲のGreeneに記載されている。より有用な保護基としては、BocおよびCbz等のカルバメートが挙げられる。また、パラ−メトキシフェニル等の保護基も有用である。
あるいは、式C7.4の化合物を式MeSCN(Meはモノカチオン)で示される化合物と反応させて式C7.5で示される化合物(Prot’は水素)を形成する。反応は適当な溶媒中(エタノール、イソプロパノール、CH3CN、THF、DMFなど)、適当な反応温度(約25℃〜約100℃)にて行うことができる。式C7.5の化合物を脱保護して式Iの化合物を形成する。
eで示される有用な置換基としては、モノカチオン(Ag+、K+およびNa+)が挙げられる。で示されるさらに有用な置換基としては、MeとしてはAg+が挙げられる。
反応式8
Figure 2008510018
最後に結合aが形成する方法を反応式8に示す。この場合、X8は適当な脱離基(ハライドまたはメトキシ(メチル)アミド等)であり、McはLiまたはMg等の金属である。
より一般的には、式C1.8の化合物を以下の工程により製造することができる。
式C8.1:
Figure 2008510018
[式中、YおよびR1は上記と同意義であり、X8は脱離基であり、
Figure 2008510018
は保護されたアミノ基である]
で示される化合物を式R11[Mc](ここにR11は前記と同意義であり、Mcはリチウム、マグネシウムおよび銅からなる群から選択される金属である)で示される化合物と反応させる。
8で示される有用な置換基としては、F、Cl、BrおよびI、特にClおよびBr;−N(Me)−OMe;およびC1-4アルコキシ、特にメトキシおよびエトキシが挙げられる。
cで示される有用な置換基としては、リチウム、マグネシウム、亜鉛および銅、特にリチウムおよびマグネシウムが挙げられる。Mcがマグネシウムあるとき、マグネシウム原子は2価、即ち、Mcは例えば、MgClまたはMgBrの形態で存在する。Mcが銅である場合、反応物質は、CuR11−X(lIgおよび)またはCuR11(CuI)である。この反応に適当なリガンドは当分野において知られている。
反応は適当な溶媒中(例えば、THF、エタノール、ジオキサン、DME、トルエン等)、適当な温度にて(例えば、約0℃〜約−78℃)行うことができる。
反応式9
Figure 2008510018
最後に結合bが形成する方法を反応式9に示す。この場合、基R11−C(O)をエレクトロンリッチなチアゾールを用いてFriedel Crafts型反応により導入する。あるいは、金属化したチアゾール(例えば、M=Li)を適当なアシル化剤R11−C(O)−Xと反応させることができる。
より一般的には、式C1.8の化合物を以下の工程により製造する。式C9.1:
Figure 2008510018
[式中、YおよびR1は上記と同意義であり、
Figure 2008510018
は保護されたアミノ基である]
で示される化合物を式R11−C(O)−X9a(ここにR11は前記と同意義であり、X9aはハロ、−O−C(O)−R11、またはアルキルスルホニルオキシまたはアリールスルホニルオキシである)で示される化合物でアシル化する。
9aがハロであるとき、X9aで示される有用な置換基としてはF、Cl、BrおよびI、特にClおよびBrが挙げられる。
9aがアルキルスルホニルオキシまたはアリールスルホニルオキシであるとき、X9aで示される有用な置換基としてはメタンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシおよびp−トルエンスルホニルオキシが挙げられる。
9aで示されるさらに有用な置換基としては、ハロが挙げられる。
反応は適当な溶媒中(例えば、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素など)、適当な温度(例えば、約0℃〜約50℃)にて行うことができる。
あるいは、式C9.2:
Figure 2008510018
[式中、YおよびR1は上記と同意義であり、Mdはリチウム、マグネシウム、亜鉛および銅からなる群から選択される金属であり、
Figure 2008510018
は保護されたアミノ基である]
で示される化合物を式R11−C(O)−X9b(ここにR11は前記と同意義であり、X9bはハロ、−O−C(O)−R11、またはアルキルスルホニルオキシまたはアリールスルホニルオキシである)
で示される化合物とカップリングさせる。
9bがハロであるとき、X9bで示される有用な置換基としては、F、Cl、BrおよびI、特にClおよびBrが挙げられる。
9bがアルキルスルホニルオキシまたはアリールスルホニルオキシであるとき、X9bで示される有用な置換基としてはメタンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシおよびp−トルエンスルホニルオキシが挙げられる。
9bで示されるさらに有用な置換基としては、ハロが挙げられる。
反応は適当な溶媒中(例えば、THF、エーテル、DME、ジオキサンおよびトルエン等)、適当な温度にて(例えば、約0℃〜約−78℃)にて行うことができる。
本発明の方法の使用の実施例には以下が含まれる。これらの実施例は例示的なものであり、本発明の方法はこれらの実施例だけに限定されるものではないことが理解されると思われる。
明瞭および簡潔のために、以下の生物学的実施例において、化合物は合成実施例番号で引用する。
以下の実施例のほか、糖新生を阻害する化合物を同定するのに有用な分析としては以下の糖尿病の動物モデルが挙げられる:
i. アロキサンまたはストレプトゾトシン等の特定の細胞毒素化学物によって破壊された膵ベータ細胞を有する動物(例えばストレプトゾトシン処置マウス、ラット、イヌ、およびサル)。Kodama,−H., Fujita, M., Yamaguchi, I., Japanese Journal of Pharmacology 66:331 336 (1994)−(mouse); Youn, J.H., Kim, J.K., Buchanan, T.A., Diabetes 43:564 571-(1994)−(rat); Le Marchおよび, Y., Loten, 例えば、Assimacopoulos Jannet, F., et al., Diabetes 27:1182 88 (1978)-(dog);およびPitkin, R.M., Reynolds, W.A., Diabetes 19:70 85-(1970)−(サル)。
ii. 突然変異マウス(C57BL/Ks db/db, C57BL/Ks ob/ob,およびC57BL/6J ob/ob系統等)(Jackson Laboratory, Bar−Harbor)およびその他(Yellow Obese、T KKおよびNew Zealおよび Obese)。Coleman, D.L.,Hummel, K.P., Diabetologia 3:238 248 (1967)-(C57BL/Ks db/db); Coleman, D.L., Diabetologia 14:141 148 (1978)-(C57BL/6J ob/ob); Wolff, G.L., Pitot,H.C., Genetics 73:109 123 (1973)-(Yellow Obese); Dulin, W.E., Wyse, B.M., Diabetologia 6:317 323 (1970)-(T KK);およびBielschowsky, M., Bielschowsky, F. Proceedings of the University of Otago Medical School 31:29 31-(1953)-(New Zealおよび Obese)。
iii.突然変異ラット(ストレプトゾトシンまたはデキサメタゾンにより糖尿病にしたZucker fa/faラット、Zucker 糖尿病肥満ラット、およびWistar Kyoto肥満ラット等)。Stolz, K.J., Martin, R.J. Journal of Nutrition 112:997 1002-(1982)-(ストレプトゾトシン);Ogawa, A., Johnson, J.H., Ohnbeda, M., McAllister, C.T., Inman, L., Alam, T., Unger, R.H., The Journal of Clinical Investiga tion 90:497 504 (1992)(デキサメタゾン);Clark, J.B., Palmer, C.J., Shaw, W.N., Proceedings of the Society for Experimental Biology および Medicine 173:68 75-(1983)-(Zucker Diabetic Fatty Rat);およびIdida,-H., Shino, A., Matsuo, T., et al., Diabetes 30:1045 1050 (1981)-(Wistar Kyoto Fatty Rat)。
iv.自然発生糖尿病を有する動物(Chinese-Hamster, the Guinea Pig, the New Zealおよび White Rabbit)および非ヒト患者(アカゲザルおよびリスザル等)。Gerritsen, G.C., Connel, M.A., Blanks, M.C., Proceedings of the Nutrition Society 40:237 245-(1981)-(Chinese-Hamster); Lang, C.M., Munger, B.L., Diabetes 25:434 443 (1976)-(Guinea Pig); Conaway,-H.H., Brown, C.J., Sおよびers, L.L. et al., Journal of-Heredity 71:179 186 (1980)-(New Zeal and White Rabbit);-Hansen, B.C., Bodkin, M.L., Diabetologia 29:713 719 (1986)-(アカゲザル);およびDavidson, I.W., Lang, C.M., Blackwell, W.L., Diabetes 16:395 401-(1967)−(リスザル)。
v.食事誘発性糖尿病を有する動物(Sandラット、 Spinyマウス、スナネズミおよびCohenショ糖誘発性糖尿病ラット等)。Schmidt Nielsen, K.,-Hainess,-H.B.,-Hackel, D.B., Science 143: 689 690 (1964)-(Sandラット); Gonet, A.E., Stauffacher, W., Pictet, R., et al., Diabetologia 1:162 171-(1965)-(Spinyマウス); Boquist, L., Diabetologia 8:274 282-(1972)-(スナネズミ);およびCohen, A.M., Teitebaum, A., Saliternik, R., Metabolism 21:235 240 (1972)−(Cohenショ糖誘発性糖尿病性ラット)。
vi.以下の特徴またはそれら特徴の組合せを有する他のいずれかの動物:遺伝的素因、遺伝子操作、選択的育種または化学物質もしくは食事による誘導:グルコース耐性障害、インスリン耐性、高血糖、肥満症、糖新生の促進、増大した肝臓グルコース生成。
生物学的実施例
本発明の方法の使用の実施例には以下が含まれる。これらの実施例は例示的なものであり、本発明の方法はこれらの実施例だけに限定されるものではないことが理解されると思われる。
明瞭および簡潔のために、以下の生物学的実施例において、化合物は合成実施例番号で引用する。
実施例A
ヒト肝臓FBPアーゼの阻害
ヒト肝臓FBPアーゼをコードするプラスミドで形質転換した大腸菌BL21株を、ニューヨーク州立大学(Stony Brook)のDr. M. R. El−Maghrabiからから入手した。典型的に本酵素は10Lの組換え大腸菌培養細胞から記載のとおり精製した(M. Gidh Jain et al., The Journal of Biological Chemistry 269:27732 27738 (1994))。酵素活性は、生成物(フルクトース−6−リン酸塩)の形成を、ホスホグルコースイソメラーゼおよびグルコース−6−リン酸脱水素酵素(カップリング酵素)を用いたNADP+とフェナジンメト硫酸塩(PMS)を経由するジメチルチアゾールジフェニルテトラゾリウム臭化物(MTT)の還元と共役させた反応物中で分光光度計により測定した。50mMトリスHCl(pH7.4)100mMKCl、5mMEGTA、2mMMgCl2、0.2mMNADP、1mg/mLBSA、1mMMTT、0.6mMPMS、1単位/mLホスホグルコースイソメラーゼ、2単位/mlグルコース−6−リン酸脱水素酵素、および0.150mM基質(フルクトース−1,6−ビスリン酸塩)からなる反応混合物(200μL)を96ウェルマイクロタイタープレートにて調製した。阻害物質濃度は、0.01μM〜10μMで変えた。0.002単位の純粋なhlFBPアーゼを添加することにより反応を開始し、Molecular Devices Plate Reader (37℃)で590nmにて7分間モニターした。
いくつかの調製した化合物のIC50値を以下の表に示す。生理学的な調節物質の1つであるAMPに関するIC50は、これらの条件下では1μMであった。プロドラッグおよびそれらの代謝中間体(モノアミデート、N−アセチル化ホスホン酸)の活性は、この分析においては低かった。示した化合物の多くは、AMPよりも有意に高い効力を示したAMP(最大>80倍)。
Figure 2008510018
実施例B
ラット肝臓FBPアーゼの阻害
ラット肝臓FBPアーゼを1mMEGTA、および10%グリセリンを含有する100mMトリスHClバッファー(pH7.4)中で新たにラット肝臓をホモジナイズすることにより得た。ホモジネートを遠心により清澄にし、45−75%硫酸アンモニウム画分を調製した。この画分をホモジネーションバッファーに再溶解し、同バッファーで溶出するPD10ゲル濾過カラム(Biorad)にて脱塩した。この部分的に精製された画分を酵素分析に用いた。ラットFBPアーゼを、実施例Aでヒト肝臓FBPアーゼについて記載したのと同様にして分析した。一般的に、高いIC50値によって以下のように示されるように、ラット肝臓酵素は、ヒトの肝臓酵素と比較して試験化合物による阻害に対して感受性が低い。
Figure 2008510018
実施例C
組換えヒトNAT1およびNAT2によるN−アセチル化
ヒトNAT1およびNAT2を発現した昆虫細胞およびコントロールの昆虫サイトゾルをBD Gentest (Bedford, MA)から入手した。化合物(100μM)を25mMリン酸カリウムpH7.4(25℃)、1mMEDTA、1mMDTT、0.5mMアセチルCoA、5mMアセチルDLカルニチン、20u/mLアセチルトランスフェラーゼおよびNAT1、NAT2またはコントロールの昆虫サイトゾルのいずれか(0.1mg/mL)を含有する0.25mLのNAT反応カクテル中でインキュベーションした。反応は、Eppendorf サーモミキサー(37℃、120分間)中で行った。0および120分間後に、各反応液100μLを採取し、150μLの100%メタノールを入れた透明な1.7mLのチューブに加えた。このチューブを攪拌し、Eppendorfマイクロ遠心機(室温、5分間、14、000rpm)にて14、000rpmで10分間遠心した。上清をPhenosphere C18カラム(5ミクロン、150x4.6mm)を用いてHPLC(Agilent 1100 シリーズ)により分析した。カラムを20mMリン酸カリウムpH4.5またはpH6.2(25℃)で平衡化し、80%アセトニトリルへの直線グラジェントで溶出した。化合物の変換率を以下の式により求めた:
N−アシル生成物の面積/(化合物の面積+N−アシル生成物の面積)×100
調製した化合物のいくつかはN−アセチル化の速度が低いか検出できなかった(以下の表参照)。N−アセチル化は代謝安定性の尺度である。小腸(薬物の吸収部位)および肝臓(薬物が代謝され排出される潜在的部位)はN−アセチラーゼ活性を発現することが知られている。遊離ホスホン酸(活性な部分)のN−アセチル化は、一般に効力の喪失をもたらす。例えば、化合物1.1のNアセチル1.1へのN−アセチル化は、FBPアーゼ分析(実施例A)における効力の74.5倍の右側へのシフトをもたらす。N−アセチル化を受けないホスホン酸(例えば1.2)は、肝臓(糖新生により体内でグルコースが生成する部位)での半減期がより長い。プロドラッグのN−アセチル化は、肝臓内でホスホン酸FBPアーゼ阻害物質のN−アセチル化された、活性の低い形態に変換される化学種の形成を生じる。
Figure 2008510018
実施例D
肝臓S9における活性な基へのプロドラッグ変換
Eppendorf サーモミキサー(37℃、120分間)にて、1.0mLのラット、イヌ、サルまたはヒト肝臓S9 カクテル中、100μMにて化合物をインキュベーションした。0、5、15、30、60、および120分間後に、各反応物のアリコート(100μL)を採取し、実施例Cに記載したとおりメタノール中に抽出した。4.6および2.1のそれぞれ3.6および1.1への変換を実施例Cに記載したとおり逆相HPLCにより分析した。適当なメタノール抽出した肝臓S9画分中で調製した合成標準品を校正曲線の作成に用いた。変換速度を最初の時間対濃度曲線の直線部分から計算した。
以下の表に示すとおり、活性な基(1.1)への2.1の変換速度は、試験した4種類の化学種の肝臓S9画分中での4.6〜3.6の変換よりも1.6〜4倍も速かった。肝臓におけるプロドラッグ変換の高い速度は、活性な基への肝臓の暴露がより高いことにつながる。高い肝臓暴露は、糖新生の阻害の改善と2型糖尿病におけるグルコース低下に関与すると予想される。
Figure 2008510018
実施例E
経口プロドラッグ投与後の活性な基の肝臓レベル
化合物4.6および化合物2.1を、ポリエチレングリコール400製剤にて30mg/kgの用量で強制経口投与によりSprague Dawleyラットに投与した(250〜300g;n=3/群)。投与から3時間後、ラットを麻酔し肝臓生検を行った。肝臓のサンプルを中和した10%過塩素酸中でホモジネートし、化合物3.6または化合物1.1濃度を実施例Cに記載したとおり逆相HPLCにより分析した。
化合物2.1は、肝臓においてその活性な基を、4.6(5.9±1.1nmoles/g)と比較して有意により高いレベル(13.5±2.4nmoles/g)で生じた。これは、肝臓への化合物2.1の分布(恐らくバイオアベイラビリティーの完全に起因する)の改善および/または肝臓における化合物2.1から1.1へのより速い変換速度(実施例D)の結果であろう。化合物2.1による処置後の肝臓における活性な基のより高いレベルは、2型糖尿病においてより大きなグルコース低下をもたらす。
実施例F
ラットへのプロドラッグ経口投与後のモノアミデート中間体の血漿レベル
静脈カテーテルを装着し、18時間絶食させたSprague Dawleyラット(250〜300g;n=3/群)に、化合物4.6および2.1を30mg/kg(0.1%カルボキシメチルセルロース中の懸濁液製剤)の用量で強制経口投与により投与した。投与後24時間までの種々の時間に、血液サンプルを尾静脈から採取し、遠心により血漿を調製した(Eppendorfマイクロ遠心機、14、000rpm、2分、室温)。生成した活性な基(3.6および1.1をそれぞれ4.6および2.1について分析した)、並びにプロドラッグ変換におけるモノアミデート中間体の形成について血漿サンプルを分析した。分析は、4.6について実施例Cに記載のとおりHPLCにより行い、2.1について実施例Iに記載のとおりLCMS/MSにより行った。活性な基およびモノアミデート中間体の曲線下面積(AUC)は、WinNonLin version 1.1 software (Scientific Consulting, Inc., Cary, NC)を用い、最終の測定可能な時点までの血漿濃度時間プロファイルの台形公式により求めた。
化合物4.6投与後、3.6およびモノアミデート中間体のAUC値は、それぞれ9.45±1.76および5.36±1.32 mg*kg/Lであった。2.1投与後、1.1および対応のモノアミデート中間体のAUC値は、それぞれ6.4および1.56±0.66mg*kg/Lであった。4.6および2.1の活性な基のモノアミデート中間体への割合は、それぞれ1.8および4.1である。
血漿におけるモノアミデート中間体のAUCの減少は、in vivo で2.1が活性な基に4.6よりも効果的に変換されていることを示唆している。これは、肝臓において2.1が4.6と比較して速い速度で変換されることを反映するものであろう(実施例DおよびE)。中間体に関連する in vivoでの毒性は知られていないが、中間体への暴露が減ることは、2型糖尿病における長期間の安全性という意味において2.1に利点をもたらすであろう。薬物中間体は、排出経路が飽和したときに、 in vivo で構築される可能性がある。これは、高レベルの中間体の蓄積につながる。高い中間体レベルによって、生理学的プロセスに対する望ましくない相互作用の可能性が増大する。
実施例G
絶食した正常ラットに対する経口投与後のグルコース低下
静脈カテーテルを装着し、18時間絶食させたSprague Dawleyラット(250〜300g;n=3/4/群)に、10mg/kgの用量で強制経口投与により投与した。ホスホン酸(活性な基)を脱イオン水中で調製し、溶液を水酸化ナトリウムで中性に調整した。プロドラッグをポリエチレングリコール(分子量400)中で溶解した。投薬の直前および1時間後に血液サンプルを尾静脈の切り目から採取した。血糖値をHemoCueグルコース分析器(HemoCue Inc., Mission Viejo, CA)により分析した。以下の表に、生理食塩水を投与した対照動物に対するグルコース低下の最大%を示す。
Figure 2008510018
Figure 2008510018
実施例H
尿排出に基づく経口バイオアベイラビリティーの試算
ホスホン酸を水に溶解し、この溶液を水酸化ナトリウムで中性に調整した。プロドラッグを10%エタノール/90%ポリエチレングリコール(分子量400)に溶解した。化合物を18時間絶食させたSprague Dawleyラット(250〜300g)に、10〜50mg/kgの用量で強制経口投与により投与した。次いで、ラットを代謝ケージに入れ、尿を24時間採取した。尿中に排出されたホスホン酸(活性な基)の量を、実施例Cに記載のとおりHPLC解析により求めた。別の試験では、化合物(プロドラッグの場合は、適当な親ホスホン酸を静脈内投与)の静脈内(尾静脈)投与後の尿中回収を求めた。経口バイオアベイラビリティー(%)は、経口投与から24時間後の尿中の化合物の回収量と、静脈内投与から24時間後の回収量との比較によって推定した。
選択したホスホン酸およびホスホン酸のプロドラッグの経口バイオアベイラビリティーを以下の表に示す。化合物2.1は最も高い経口バイオアベイラビリティーを示した。高い経口バイオアベイラビリティーは効力の改善と2型糖尿病における個体差の減少をもたらすと考えられる。
Figure 2008510018
実施例I
血漿薬物レベルに基づく経口バイオアベイラビリティーの試算
午前8時にSprague Dawleyラット(250〜300g;n=3/群)に尾静脈および動脈カテーテルを装着し、少なくとも2時間放置して回復させた。1つの群に化合物2.1をポリエチレングリコール400中30mg/kgの用量で強制飼養により投与した。もう1つの群は、25%ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリン中に溶解した化合物2.1を10mg/kgの用量で投与した後に静脈内PKを分析した。血液サンプルを通常の時間間隔で尾動脈カテーテルから採取し、ヘパリン化マイクロ遠心管に入れた。遠心により血漿を調製した(1分間、14、000rpm、室温、Eppendorfマイクロ遠心)。
血漿サンプル(50μL)を水(10μL)中の50%アセトニトリルで希釈し、血漿タンパク質を100%アセトニトリル(75μL)を添加することによって沈殿させた。20分間遠心(Eppendorfマイクロ遠心、14、000rpm、RT)した後、得られた上清をLCMS/MS(Agilent 1100 バイナリーポンプおよびLEAPインジェクターを備えたApplied Biosystems, API 4000)により分析した。サンプル(10μL)をSecurityGuard C18ガードカラム(5μm、4.0x3.0mm、Phenomenex)を備えたXterra MS C18 カラム (3.5μm,2.1×50mm,Waters Corp.)上に注入し、移動相A(5%アセトニトリル中10mM酢酸アンモニウム(脱イオン水中))からB(脱イオン水中50%アセトニトリル)へのグラジェント(流速0.3mL/分(0分、10%B;0〜1分、0〜100%B;1〜6分、100%B;6〜6.1分、100〜10%B;6.1〜9分、10%B)で溶出した。注入温度は4℃にセットした。1.1の溶出時間は約2.9分間であった。1.1をMS/MSモード(331.1/247)で検出し、ブランクのラット血漿へ既知濃度の化合物1.1を加えることによって作成した標準曲線とピーク面積を比較することによって定量した。10〜3000ng/mLの範囲の1.1の校正曲線を作成した。1.1についてのLOQは10ng/mLであった。
WinNonLin バージョン1.1(Scientific Consulting, Inc., Cary, NC)を用いるnon compartmental解析法により血漿濃度時間データを解析した。曲線下面積(AUC)は、最終の測定可能な時点までの血漿濃度時間プロファイルの台形公式により求めた。IVボーラス分析について、血漿濃度時間ポイントの自動補正(back extrapolation)を行い、自然対数曲線を最初の2つのデータポイントに当てはめることによりゼロ時間切片を推定した。
経口およびIV投与後の1.1のAUC値は、それぞれ10.85±0.77および9.27±0.78mg・h/Lであった。プロドラッグの経口投与後の1.1の血漿濃度プロファイルの用量標準化AUC値とプロドラッグのIV投与後の1.1のAUC値との比較に基づき、2.1の経口バイオアベイラビリティーは39%と試算した。
実施例J
Zucker糖尿病性肥満(ZDF)ラットにおける血糖値低下
9週齢のZDFラットを午前7時に絶食し、午後12:30に高血糖(BG>300mg/dl)についてスクリーニングした。ラットを3つのグルコースマッチ群に分け、午後1時にPEG400中10mg/kgの用量の化合物4.6または化合物2.1、または同体積のビークルを投与した(n=8/群)。餌は6〜9時間与えなかった。血液サンプルを尾静脈から断続的に採取し、20U/mLヘパリンを添加した20%グリセリン−生理食塩水中に1:2(v:v)で希釈した。血糖値は、説明書に従いHemocueグルコース分析器(Hemocue Inc., Mission Viejo, CA)を用いて求めた。結果は、すべての値についての平均(sem)の平均±標準誤差で示す。処置したラットとビークルで処置したラットとの間の差異をDunnett’s post hoc 分析またはTukey Kramer’s post hoc 分析(すべての差異を比較する場合)を伴うANOVAを用いて評価した(p<0.05で有意とする)。
化合物2.1は、4.6と比較して、有意のより持続的なグルコース低下を示した:30%(p<0.05)対14%(ns)(それぞれ6時間でのビークル処置ラットとの比較(図1))。同様のプロトコルを用いてZDFラットを用いた追加試験では、化合物2.1(用量範囲:10〜300mg/kg)はこのモデルにおいて9時間を超える作用持続がみとめられた(図2)。
ZDFラットは、2型糖尿病の十分に特徴付けられたモデルである。疾患の性質および進行は、ヒトと酷似している。この動物モデルにおける化合物2.1の4.6に対する相対的に長い作用時間は、化合物2.1がヒトの2型糖尿病をより効果的に処置し得ることを示唆している。
実施例K
ヒト肝臓S9画分におけるN−アセチル化の変動
化合物4.6、3.6、2.1、または1.1(100μM)を25mMリン酸カリウムpH7.4(25℃)、1mMEDTA、1mMDTT、0.5mMアセチルCoA、5mMアセチルDLカルニチン、20μ/mLアセチルトランスフェラーゼおよび種々のドナー由来のヒト肝臓S9(終濃度10mg/mLタンパク質)(例えばカタログ番号452801、452835、452847、452864;Gentest, Woburn, MA)を含有する0.25mLの反応カクテル中でインキュベーションした。反応物は、実施例Cに記載したとおり、インキュベーションし、処理し、分析した。
化合物4.6および3.6は、高いN−アセチラーゼ活性を有する何人かのドナーに由来するヒト肝臓S9において高いレベルの対応するN−アセチル化代謝物質を生じ、N−アセチラーゼ活性のレベルが低いドナーから得られたレベルは低かった。化合物2.1および1.1は、この反応条件下では安定である;高いまたは低いN−アセチル化活性を有するドナーに由来するS9において観察されたN−アセチル化代謝物質への変換はない。N−アセチル化4.6および3.6の大きな個体差は、ヒト2型糖尿病において様々な予想できない薬理学適応等をもたらす。高いN−アセチラーゼ活性を有する患者では、4.6による処置の後は血糖コントロールが低くなったのに対し、N−アセチラーゼ活性の低い患者では適切な血糖コントロールが得られた。N−アセチル化に対する2.1およびその活性な基(1.1)の非感受性に起因して2.1で処置した患者における個人差の有意の減少がみとめられる。2.1および1.1の代謝安定性は、速い応答速度、血糖コントロールの改善および2.1で処置した2型糖尿病患者における予測可能な薬物動態学/薬力学に反映される。
実施例L
サルにおける経口バイオアベイラビリティー測定
カニクイザル(33.6kg)にビークルまたは2.1を100%PEG400製剤にて経口投与(3、10、30mg/kg)するか、または1.1を25%ヒドロキシプロピルβシクロデキストリン(HPβCD)製剤にて静脈内投与(3および10mg/kg)した。経口投与での投与容量は10mL/kg、静脈内投与では4mL/kgであった。実験動物を経口投与前に一晩絶食させたが静脈内投与では食事をさせた状態にした。血液サンプルは、投与前、1、2、4、6、8、12、および24時間(経口投与後)および投与前、20分、1、2、4、6、8、および12時間(静脈内投与)に採取した。サンプルをEDTAを入れたチューブに移し、遠心(3000 g, 5 10分間)するまでアイスブロック上で保存した。遠心した後、血漿上清を回収し、プラスチック製のバイアルに移し、キャップをして−80℃で保存した。
分析当日に血漿サンプルを室温にて解凍した。解凍したサンプル(50 μL)を水(10 μL)中の50%アセトニトリルで希釈し、100%アセトニトリル(75 μL) を添加して血漿 タンパク質を沈殿させた。20分遠心した後(Eppendorf 遠心機, 14,000 rpm, 室温)、得られた上清を回収してLCMS/MS(Agilent 1100 バイナリーポンプおよびLEAPインジェクターを備えたApplied Biosystems, API 4000)により分析した。サンプル(10μL)をSecurityGuard C18ガードカラム(5μm、4.0x3.0mm、Phenomenex)を備えたXterra MS C18 カラム (3.5μm,2.1×50mm,Waters Corp.)上に注入し、移動相A(5%アセトニトリル中10mM酢酸アンモニウム(脱イオン水中))からB(脱イオン水中50%アセトニトリル)へのグラジェント(流速0.3mL/分(0分、10%B;0〜1分、0〜100%B;1〜6分、100%B;6〜6.1分、100〜10%B;6.1〜9分、10%B)で溶出した。注入温度は4℃にセットした。2.1および1.1の溶出時間はそれぞれ約6.2分および約2.9分間であった。化合物2.1および1.1をMS/MSモード(2.1:557.6/231.2;1.1:331.3/247.2)で検出し、ブランクのサル血漿へ既知濃度の分析物を加えることによって作成した標準曲線とピーク面積を比較することによって定量した。10〜3000ng/mLの範囲の2.1および1.1の校正曲線を作成した。2.1および1.1についての定量限界(LOQ)はいずれも10ng/mLであった。
経時的な血漿濃度データをnon compartmental法により解析した。各々のサルに2.1を経口および静脈内投与した後の1.1の血漿プロファイルの用量標準化したAUCの比較により経口バイオアベイラビリティー(OBAV)を推定した。2.1のOBAVは顕著であった;これら用量の54.3〜65.3%の範囲であった。サルにおける高い経口バイオアベイラビリティーから、ヒトにおける良好な薬物動態学的特性が予測される(例えば良好な吸収および低い個人差)。
ここに本発明について十分に記載したが、当業者は、広い等価な条件、処方および他のパラメータの範囲内で本発明またはその任意の態様の範囲に影響を及ぼすことなく本発明を実施することができる旨理解する。
本発明の他の態様は、本明細書および本明細書に記載した発明の実施を考慮すれば当業者には明かである。本明細書および実施例は、特許請求の範囲によって示される発明の範囲および精神に則り、単なる例示に過ぎないものと解される旨企図する。
本明細書において引用したすべての文献(例えば、特定の刊行物、特許および特許公開公報)は、個々の文献をその全内容が本明細書の一部を構成するものとして具体的且つ個々に示されているものとして、参考のためにその全内容を引用する。その文献の第1頁のみを引用している場合、その頁以後の全頁を包むその文献の全体を意図するものである。
化合物4.6または2.1の投与(ポリエチレングリコール400中10mg/kg)後の絶食ZDFラットにおける血糖値の低下を示す。 化合物2.1の投与(10〜300mg/kgの範囲)後の絶食ZDFラットにおける血糖値の低下を示す。投与から9時間後にラットに餌を再び与えた。

Claims (171)

  1. 式(I)で示される化合物:
    Figure 2008510018
    [式中、
    11は、ハロゲン、OH、C1−C4アルコキシ、シアノ、アルキル、アリール、NR3 2、NR4 2、モルホリノ、ピロリジニル、NMe2およびペルハロアルキルで置換されていることもあるC1−C20アルキル、C1−C20シクロアルキル、単環系アリール、二環式アリール、単環系ヘテロアリールおよび二環式ヘテロアリールからなる群から選択され;
    Yは、O、NR6−からなる群から独立に選択され;
    Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1は、−H、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアルキルアリール、−C(R22−OC(O)NR2 2、−NR2−C(O)−R3、−C(R22−OC(O)−R3、−C(R22−O−C(O)OR3、−C(R22−OC(O)SR3、−アルキル−S−C(O)OR3;および−アルキル−S−C(O)R3からなる群から独立に選択され;
    YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1は、−H、−[C(R22q−COOR3、−C(R42COOR3、−[C(R22q−C(O)SR、および−シクロアルキレン−COOR3からなる群から独立に選択され;
    または一方のY−R1が−NR15(R16)であるとき、他方のY−R1は、−N(R18)−(CR1213n−C(O)−R14
    またはY−R1が両方とも−N(R18)−(CR1213n−C(O)−R14である;
    またはいずれか一方のYが独立に−Oおよび−NR6−から選択されるとき、R1およびR1は一緒になって
    Figure 2008510018
    (ここに、
    (式中、V、WおよびW’は独立して、水素、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアラルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、置換されたアリール、ヘテロアリール、置換されたヘテロアリール、、置換されていてもよい1個のアルケニルおよび置換されていてもよい1個のアルキニルから選ばれる;または
    VおよびZが一緒になってさらなる3〜5個の原子を介して結合し、5〜7個の原子を含み、リンに結合した両方のY基から3個目の原子である炭素に結合したヒドロキシ、アシルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、またはアリールオキシカルボニルオキシで置換された1個のヘテロ原子を含んでいてもよい環式基を形成する;または
    VおよびZが一緒になってさらなる3〜5個の原子を介して結合し、リンに結合したYに対するベータおよびガンマ位でアリール基と縮合する1個のヘテロ原子を含んでいてもよい環式基を形成する;または
    VおよびWが一緒になってさらなる3個の炭素原子を介して結合し、6個の炭素原子を含み、リンに結合したY基から3個目の原子である炭素の1つに結合したヒドロキシ、アシルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アルキルチオカルボニルオキシ、およびアリールオキシカルボニルオキシから選ばれる1つの置換基で置換された、置換されていてもよい環式基を形成する;または
    ZおよびWが一緒になってさらなる3〜5個の原子を介して結合し、1個のヘテロ原子を含んでいてもよい環式基を形成し、Vは、アリール、置換されたアリール、ヘテロアリール、または置換されたヘテロアリール;または
    WおよびW’が一緒になってさらなる2〜5個の原子を介して結合し、0〜2個のヘテロ原子を含んでいてもよい環式基を形成し、Vは、アリール、置換されたアリール、ヘテロアリール、または置換されたヘテロアリールでなければならない;または
    Zは、−CHR2OH、−CHR2−O−C(O)−R3、−CHR2OC(S)R3、−CHR2OC(S)OR3、−CHR2−O−C(O)−SR3、−CHR2OCO23、−OR2、−SR2、−CHR23、−CH2アリール、−CH(アリール)OH、−CH(CH=CR2 2)OH、−CH(C≡CR2)OH、−R2、−NR2 2、−OCOR3、−OCO23、−SCOR3、−SCO23、−NHCOR2、−NHCO23、−CH2NHアリール、−(CH2p−OR2、および−(CH2pSR2からなる群から選択され;
    nは1〜3の整数;
    pは2または3;
    qは1または2;
    但し、
    a)V、Z、W、W’のすべてが−Hではなく;および
    b)Zが−R2であるとき、V、W、およびW’の少なくとも1つは、−H、アルキル、アラルキル、またはヘテロシクロアルキルではない)

    2はR3および−Hからなる群から選択され;
    3はアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、およびアラルキルからなる群から選択され;
    各R4は、−Hおよびアルキルからなる群から独立に選択されるか、またはR4およびR4が一緒になって環状アルキル基を形成し;
    6は、−H、低級アルキル、アシルオキシアルキル、アルコキシカルボニルオキシアルキル、および低級アシルからなる群から選択され;
    各R12およびR13は、−H、低級アルキル、低級アリール、および低級アラルキルからなる群から独立に選択され場合により置換されいてもよく、またはR12およびR13は共に2〜6原子を介して結合して、O、NおよびSからなる群から選択される1〜2のヘテロ原子を含んでいてもよい環状基を形成し;
    各R14は、−OR17、−N(R172、−NHR17、−NR2OR19およびSR17からなる群から独立に選択され;
    15は、−H、低級アルキル、低級アリールおよび低級アラルキルからなる群から選択されるか、またはR16とともに2〜6原子を介して結合し、O、NおよびSからなる群から選択される1個のヘテロ原子を含んでいてもよく;
    16は、−(CR1213n−C(O)−R14、−H、低級アルキル、低級アリールおよび低級アラルキルからなる群から選択されるか、またはR15と共に2〜6原子を介して結合し、O、NおよびSからなる群から選択される1個のヘテロ原子を含んでいてもよく;
    各R17は、置換されていてもよい、低級アルキル、低級アリール、および低級アラルキルからなる群から独立に選択されるか、またはR17およびR17はN上で共に2〜6原子を介して結合し、O、NおよびSからなる群から選択される1個のヘテロ原子を含んでいてもよく;
    18は、−H、低級アルキル、アリール、およびアラルキルからなる群から独立に選択されるか、またはR12と共に1〜4個の炭素原子を介して環状基を形成し;
    各R19は、−H、低級アルキル、低級アリール、低級ヘテロシクロアルキル、低級アラルキル、およびCOR3からなる群から独立に選択される]
    またはその製薬的に許容し得るプロドラッグまたは塩。
  2. 請求項1に記載の化合物であって、
    YがOでありNR6−からなる群から独立に選択され;または
    一方のY−R1が、−NR15(R16)であるとき、他方のY−R1は、−N(R18)−(CR1213)nCC(O)−R14;または
    両方のY−R1’が−N(R18)−(CR1213n−C(O)−R14;または
    Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1は−H、−C(R22−O−C(O)−R3、および−C(R22−O−C(O)OR3からなる群から独立に選択され、または
    YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1は−H、−[C(R22q−COOR3、−C(R42COOR3、−[C(R22q−C(O)SR、および−シクロアルキレン−COOR3からなる群から独立に選択され;または
    Yが両方とも−O−であるとき、R1およびR1は一緒になって
    Figure 2008510018
    [式中、Vは置換されていてもよい単環系アリールおよび置換されていてもよい単環系ヘテロアリールからなる群から選択される]
    である、化合物。
  3. 請求項2に記載の化合物であって、
    Yが両方とも−O−であるとき、R1およびR1は一緒になって
    Figure 2008510018
    [式中、Vはフェニル、−Cl、Br、F、C1−C3アルキル、−CF3、−COCH3、−OMe、−NMe2、−OEt、−CO2t−ブチル、およびCNからなる群から独立に選択される1〜3個の置換基で置換されたフェニル、単環系ヘテロアリール、および−Cl、Br、F、C1−C3アルキル、−CF3、−COCH3、−OMe、−NMe2、−OEt、−CO2t−ブチル、およびCNからなる群から独立に選択される1〜2個の置換基で置換された単環系ヘテロアリールであって、該単環系ヘテロアリールおよび置換された単環系ヘテロアリールはN、O、およびSからなる群から独立に選択される1〜2のヘテロ原子を有する、但し、
    a)ヘテロ原子が2個存在し一方がOであるとき、他方はOまたはSではなく、および
    b)ヘテロ原子が2個存在し一方がSであるとき、他方はOまたはSではない]
    である化合物。
  4. Vがフェニル、3−クロロフェニル、3−ブロモフェニル、−2−ブロモフェニル、3、5−ジクロロフェニル、3−ブロモ−4−フルオロフェニル、−2−ピリジル、3−ピリジル、および4−ピリジルからなる群から選択される、請求項3に記載の化合物。
  5. YがいずれもOである、請求項1に記載の化合物。
  6. YがいずれもOである、請求項2に記載の化合物。
  7. 一方のYがOであり、他方のYがOである、請求項1に記載の化合物。
  8. 一方のYがOであり、他方のYがOである、請求項2に記載の化合物。
  9. YがOであるとき、R1が、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいベンジル、−C(R22−O−C(O)−R3、−C(R22−O−C(O)−OR3、および−Hからなる群から独立に選択され;および
    YがNR6であるとき、前記−NR6−基に結合するR1は−C(R42COOR3、および−C(R22COOR3からなる群から選択され;他方のY基が−O−であるとき、前記−O−に結合するR1は、置換されていてもよいアリール、−C(R22−O−C(O)−R3、および−C(R22−O−C(O)−OR3からなる群から選択される、請求項2に記載の化合物。
  10. YがOであり、R1がHである、請求項9に記載の化合物。
  11. 少なくとも1つのR1が、−C(R22−O−C(O)−R3および−C(R22−O−C(O)−OR3からなる群から選択される請求項2に記載の化合物。
  12. 一方のYがOであり、R1は置換されていてもよいアリール;他方のYがNR6であり、NR6に結合しているR1がC(R42COOR3および−C(R22C(O)OR3からなる群から選択される、請求項2に記載の化合物。
  13. −O−に結合したR1が、フェニルおよびNHC(O)CH3、F、Cl、Br、C(O)OCH2CH3、およびCH3からなる群から選択される1〜2個の置換基で置換されたフェニルからなる群から選択され、−NR6−に結合したR1はC(R22COOR3;および各R2はCH3、CH2CH3、およびHからなる群から独立に選択される請求項12に記載の化合物。
  14. 前記置換されたフェニルの置換基が、4−NHC(O)CH3、Cl、Br、2−C(O)OCH2CH3、およびCH3からなる群から選択される請求項13に記載の化合物。
  15. 一方のY−R1はNR15(R16)であり、他方のY−R1は、−N(R18)(CR1213nC(O)R14である、請求項2に記載の化合物。
  16. 両方のY−R1がN(R18)(CR1213nC(O)R14である、請求項2に記載の化合物。
  17. nが1であり、R18はHであり、R14が−OR3である、請求項16に記載の化合物。
  18. 12はH;R13はメチル;およびR12およびR13の炭素が(S)配置である、請求項17に記載の化合物。
  19. 12はメチルであり、R13はメチルである、請求項17に記載の化合物。
  20. 11はC3−C10アルキルまたはシクロアルキルである、請求項1に記載の化合物。
  21. 11が、C3−C10アルキルまたはシクロアルキルである、請求項2に記載の化合物。
  22. 11が、メチル、エチル、イソプロピル、シクロブチル、3−ペンチルおよびtert−ブチルからなる群から選択される、請求項21に記載の化合物。
  23. 11がtert−ブチル、2−メチル、2−ブチル、3−メチル、3−ペンチルおよび3−エチル、3−ペンチルからなる群から選択される請求項21に記載の化合物。
  24. Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1はH、置換されていてもよいフェニル、−CH2−O−C(O)−tBu、−CH2−O−C(O)−Et、およびCH2−O−C(O)−iPrからなる群から独立に選択され;
    YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1は−C(R22COOR3およびC(R42COOR3からなる群から独立に選択され、または
    一方のY−R1は、−NR15(R16)であるとき、他方のY−R1は、−N(R18)−(CR1213)nCC(O)−R14
    YがOまたはNR6であり、少なくとも1つのYが−O−であるとき、R1およびR1は一緒になって
    Figure 2008510018
    [式中、
    Vは置換されていてもよいアリールおよび置換されていてもよいヘテロアリールからなる群から選択され;
    6はHおよび低級アルキルからなる群から選択される]
    である、請求項22に記載の化合物。
  25. Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1はH、CH2−O−C(O)−tBu、CH2−O−C(O)−Et、およびCH2−O−C(O)−iPrからなる群から独立に選択され;
    YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1はC(R22COOR3およびC(R42COOR3からなる群から独立に選択され;および
    6は−Hである、請求項22に記載の化合物。
  26. Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1はH;
    YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1はC(R22COOR3;および
    6は−Hである、請求項22に記載の化合物。
  27. Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1はH;
    YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1はC(R22COOR3
    2Hまたはメチル;
    3はエチルまたはイソプロピル;および
    6は−Hである、請求項22に記載の化合物。
  28. YR1がそれぞれ−OHである、請求項22に記載の化合物。
  29. YR1がそれぞれNHC(Me)2COOEtである、請求項22に記載の化合物。
  30. 11がtert−ブチルである、請求項22に記載の化合物。
  31. 11がイソプロピル、3−ペンチルまたはシクロブチルである、請求項22に記載の化合物。
  32. 11が2−メチル−2−ブチルである、請求項23に記載の化合物。
  33. Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1はH、置換されていてもよいフェニル、CH2−O−C(O)−tBu、CH2−O−C(O)−OEt、およびCH2−O−C(O)−OiPrからなる群から独立に選択され;
    YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1はC(R22COOR3およびC(R42COOR3からなる群から独立に選択されるか、または
    一方のY−R1はNR15(R16)であり、他方のY−R1はN(R18)(CR1213)nC(O)R14
    YがOまたはNR6であり、少なくとも1つのYが−O−であるとき、R1およびR1は一緒になって
    Figure 2008510018
    [式中、
    Vは置換されていてもよいアリールおよび置換されていてもよいヘテロアリールからなる群から選択され;
    6はHおよび低級アルキルからなる群から選択される]
    を形成する、請求項30に記載の化合物。
  34. Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1はH、CH2−O−C(O)−tBu、CH2−O−C(O)−Et、およびCH2−O−C(O)−iPrからなる群から独立に選択され;
    YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1はC(R22COOR3およびC(R42COOR3からなる群から独立に選択され;および
    6は−Hである、請求項30に記載の化合物。
  35. Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1はH;
    YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1はC(R22COOR3;および
    6は−Hである、請求項30に記載の化合物。
  36. Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1はH;
    YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1はC(R22COOR3
    2Hまたはメチル;
    3はエチルまたはイソプロピル;および
    6は−Hである、請求項30に記載の化合物。
  37. YR1がそれぞれ−OHである、請求項30に記載の化合物。
  38. YR1がそれぞれ−OHである、請求項31に記載の化合物。
  39. YR1がそれぞれ−OHである、請求項32に記載の化合物。
  40. YR1がそれぞれ−NHC(Me)2COOEtである、請求項30に記載の化合物。
  41. YR1がそれぞれ−NHCH(Me)COOEtである、請求項30に記載の化合物。
  42. YR1がそれぞれ−NHC(Me)2COOEtである、請求項31に記載の化合物。
  43. YR1がそれぞれ−NHCH(Me)COOEtである、請求項31に記載の化合物。
  44. YR1がそれぞれ−NHC(Me)2COOEtである、請求項32に記載の化合物。
  45. YR1がそれぞれ−NHCH(Me)COOEtである、請求項32に記載の化合物。
  46. 次式:
    Figure 2008510018
    で示される化合物。
  47. メタンスルホネート、エタンスルホネート、硫酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、アセテート、クエン酸塩および酒石酸塩からなる群から選択される請求項1で示される化合物の塩。
  48. 製薬的に有効な量の請求項1〜47のいずれかに記載の化合物またはその製薬的に許容し得るプロドラッグまたは塩および製薬的に許容し得る担体を含有する医薬組成物。
  49. 糖新生の阻害に応答するまたは動物の血糖値の低下に応答する疾患または状態を処置する方法であって、治療上有効量の請求項1〜47のいずれかに記載の化合物またはその製薬的に許容し得るプロドラッグまたは塩を該動物に投与することを含んでなる方法。
  50. 患者における糖尿病を治療する方法であって、治療上有効量の請求項1〜47のいずれかに記載の化合物またはその製薬的に許容し得るプロドラッグまたは塩を該患者に投与することを含んでなる方法。
  51. 動物における糖尿病の予防方法であって、治療上有効量の請求項1〜47のいずれかに記載の化合物またはその製薬的に許容し得るプロドラッグまたは塩を糖尿病を発症する危険性のある動物に投与することを含んでなる方法。
  52. 糖尿病の発症の危険性のある動物がグルコース耐性障害、インスリン耐性、高血糖、肥満症、促進された糖新生、および肝臓グルコース生成の増大からなる群から選択される疾患または状態を有する請求項51記載の方法。
  53. 患者におけるグルコース耐性障害の治療方法であって、治療上有効量の請求項1〜47のいずれかに記載の化合物またはその製薬的に許容し得るプロドラッグまたは塩をその患者に投与することを含んでなる方法。
  54. 患者におけるインスリン耐性の治療方法であって、治療上有効量の請求項1〜47のいずれかに記載の化合物またはその製薬的に許容し得るプロドラッグまたは塩をその患者に投与することを含んでなる方法。
  55. 治療上有効量の請求項1〜47のいずれかに記載の化合物またはその製薬的に許容し得るプロドラッグまたは塩を動物に投与することを含んでなる高脂血症、アテローム性動脈硬化症、虚血性傷害、および高コレステロール血症からなる群から選択される疾患または状態の治療または予防方法。
  56. 治療上有効量の請求項1〜47のいずれかに記載の化合物またはその製薬的に許容し得るプロドラッグまたは塩をその動物に投与することを含んでなる、動物におけるグリコーゲン貯蔵症の治療方法。
  57. 式C1.8で示される化合物:
    Figure 2008510018
    [式中、
    Figure 2008510018
    は保護されたアミノ基;
    1、YおよびR11は請求項1と同意義である]
    で示される化合物を脱保護することを含んでなる請求項1記載の化合物の製造方法。
  58. 前記保護されたアミノ基が、カルバメートまたはジ(C1-4)アルキルホルムアミジンとして保護されたアミノ基である、請求項57記載の製造方法。
  59. 前記式C1.8の化合物が、以下を含んでなるプロセスによって製造される請求項57記載の製造方法:
    式C1.7:
    Figure 2008510018
    で示される化合物を活性化し;
    式C1.7で示される活性化された化合物を酸スカベンジャーの存在下で式R1YHで示される化合物と反応させ、
    ここで、式C1.7の化合物の環外アミノ基を活性化の前または活性化の際に保護し、
    式C1.8の化合物においてY−R1は−C(R22−O−C(O)−NR2 2、−C(R22−O−C(O)−R3、−C(R22O−C(O)OR3、または、−C(R22−O−C(O)−SR3ではない。
  60. 前記活性化が、塩化オキサリル/ジアルキルホルムアミド、塩化チオニルまたは塩化チオニル/ジアルキルホルムアミドで処理することを含んでなる、請求項59記載の製造方法。
  61. 式C1.7の化合物が、以下を含んでなるプロセスによって製造される請求項59記載の製造方法:
    式C1.6:
    Figure 2008510018
    [式中、RaはC1-4アルキル]
    で示される化合物を脱保護する。
  62. 前記脱保護がTMSCl/KIによる処理を含んでなる請求項61記載の製造方法。
  63. aは、メチル、エチル、イソプロピルまたはt−ブチルである、請求項61記載の製造方法。
  64. 式C1.6の化合物が、以下を含んでなるプロセスによって製造される請求項61記載の製造方法:
    チオ尿素を式C1.5:
    Figure 2008510018
    (Xaはハロ)
    で示される化合物と反応させる。
  65. aがClまたはBrである、請求項64記載の製造方法。
  66. 式C1.5の化合物が、以下を含んでなるプロセスによって製造される請求項64記載の製造方法:
    式C1.4:
    Figure 2008510018
    で示される化合物をハロゲン化する。
  67. 前記ハロゲン化が塩化スルフリルによる処理を含んでなる請求項68記載の製造方法。
  68. 式C1.4の化合物が、以下を含んでなるプロセスによって製造される請求項68記載の製造方法:
    式C1.3:
    Figure 2008510018
    (Xbはハロ)
    で示される化合物を式HP(O)(ORa2で示される化合物でホスホニル化する。
  69. 前記ホスホニル化を遷移金属触媒および塩基によって行う請求項68記載の製造方法。
  70. 前記遷移金属触媒が[Ph3P]4Pdである、請求項69記載の製造方法。
  71. 前記塩基がジイソプロピルエチルアミンである、請求項69記載の製造方法。
  72. bがIまたはBrである、請求項68記載の製造方法。
  73. 式C1.3の化合物が、以下を含んでなるプロセスによって製造される請求項68記載の製造方法:
    式R11C(O)CH3で示される化合物を脱プロトン化してアニオンを形成し;および
    アニオンを式C1.2:
    Figure 2008510018
    (Xcはハロ)
    で示される化合物と反応させる。
  74. 前記脱プロトン化がブチルリチウムによる処理を含んでなる、請求項73記載の製造方法。
  75. cがClまたはBrである、請求項73記載の製造方法。
  76. 式C1.2の化合物が、以下を含んでなるプロセスによって製造される、請求項73記載の製造方法:
    式C1.1:
    Figure 2008510018
    を式C1.2の化合物に変換する。
  77. 前記変換が塩化オキサリルによる処理を含んでなる請求項76に記載の製造方法。
  78. 式C1.4の化合物が、以下を含んでなるプロセスによって製造される、請求項68記載の製造方法:
    式R11C(O)CH3で示される化合物を脱プロトン化してアニオンを形成し;および
    式C2.3:
    Figure 2008510018
    (Xeはハロ)
    で示される化合物と反応させる。
  79. 前記脱保護がLDAによる処理を含んでなる、請求項78記載の製造方法。
  80. eがClおよびBrである、請求項78記載の製造方法。
  81. 式C2.3の化合物が、以下を含んでなるプロセスによって製造される、請求項78記載の製造方法:
    式C2.2:
    Figure 2008510018
    で示される化合物を式C2.3の化合物に変換する。
  82. 前記変換が塩化オキサリルによる処理を含んでなる、請求項81記載の製造方法。
  83. 式C2.2の化合物が、以下を含んでなるプロセスによって製造される、請求項81記載の製造方法:
    式C2.1:
    Figure 2008510018
    (1)(Xdは水素)で示される化合物と塩基、または
    (2)(Xdはハロ)で示される化合物と金属化剤
    とを反応させてジアニオンを形成し;および
    該ジアニオンを式X'P(O)(ORa2
    [式中、X'はハロまたはOR'(R'はC1-4アルキルまたはP(O)(ORa2)]
    で示される化合物と反応させる。
  84. dは−H,IまたはBrである、請求項83記載の製造方法。
  85. X'がClまたはBrである、請求項83記載の製造方法。
  86. X'は−OR'であり、R'はメチル、エチル、イソプロピルまたはt−ブチルである、請求項83記載の製造方法。
  87. 該塩基または該金属化剤がブチルリチウムである、請求項83記載の製造方法。
  88. 式C2.1で示される化合物と塩基または金属化剤との反応をTMEDAの存在下で行う請求項83記載の製造方法。
  89. 式C1.8の化合物が、以下を含んでなるプロセスによって製造される、請求項57記載の製造方法:
    式C1.9:
    Figure 2008510018
    で示される化合物を活性化し、
    式C1.9の活性化された化合物を酸スカベンジャーの存在下で式R1YHで示される化合物と反応させる。
  90. 活性化が塩化オキサリルによる処理を含んでなる、請求項89記載の製造方法。
  91. 式C1.9の化合物が、以下を含んでなるプロセスによって製造される、請求項89記載の製造方法:
    式C3.2:
    Figure 2008510018
    [式中、
    Figure 2008510018
    は保護されたアミノ基]
    で示される化合物を脱保護する。
  92. 脱保護がTMSCl/KIによる処理を含んでなる、請求項91記載の製造方法。
  93. 保護されたアミノ基がジ(C1-4)アルキルホルムアミジンとして保護されたアミノ基である、請求項91記載の製造方法。
  94. 式C3.2の化合物が、以下を含んでなるプロセスによって製造される、請求項91記載の製造方法:
    式C1.5:
    Figure 2008510018
    で示される化合物をC3.1:
    Figure 2008510018
    で示される化合物と縮合させる。
  95. 式C1.8の化合物が以下を含んでなるプロセスによって製造される、請求項57記載の製造方法:
    式C4.1:
    Figure 2008510018
    [式中、X4はハロ、アルキルスルホニルオキシまたはアリールスルホニルオキシ;
    Figure 2008510018
    は保護されたアミノ基]
    で示される化合物を式C4.2:
    Figure 2008510018
    [式中、MaはB(OH)2、リチウム、亜鉛、パラジウム、ニッケルまたはトリアルキル錫からなる群から選択される金属]
    で示される化合物とカップリングさせる。
  96. 4はClまたはBrである、請求項95記載の製造方法。
  97. 4はメタンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシまたはp−トルエンスルホニルオキシである、請求項95記載の製造方法。
  98. aがパラジウムである、請求項95記載の製造方法。
  99. 式C1.8の化合物が以下を含んでなるプロセスによって製造される、請求項57記載の製造方法:
    式C4.1:
    Figure 2008510018
    [式中、
    4はハロ,アルキルスルホニルオキシまたはアリールスルホニルオキシ;
    Figure 2008510018
    はアミノ基である]
    で示される化合物を式C4.2:
    Figure 2008510018
    [式中、MaがB(OH)2、リチウム、亜鉛、パラジウム、ニッケルまたはトリアルキル錫からなる群から選択される金属]
    で示される化合物とカップリングさせる。
  100. 式C1.8の化合物が以下を含んでなるプロセスによって製造される、請求項57記載の製造方法:
    式C5.1:
    Figure 2008510018
    [式中、
    5はハロ;および
    Figure 2008510018
    は保護されたアミノ基]
    で示される化合物を式C5.2:
    Figure 2008510018
    で示される化合物とカップリングさせる。
  101. 5はClまたはBrである、請求項100記載の製造方法。
  102. 式C1.8の化合物が、以下を含んでなるプロセスによって製造される、請求項57記載の製造方法:
    式C8.1:
    Figure 2008510018
    [式中、
    8が脱離基;および
    Figure 2008510018
    は−NH2または保護されたアミノ基]
    で示される化合物を式R11[Mc
    [式中、Mcはリチウム,マグネシウムおよび銅からなる群から選択される金属]
    で示される化合物と反応させる。
  103. 8がClまたはBrである、請求項102記載の製造方法。
  104. 8が−N(Me)−OMeである、請求項102記載の製造方法。
  105. 8がメトキシまたはエトキシである、請求項102記載の製造方法。
  106. cがリチウムまたはマグネシウムである、請求項102記載の製造方法。
  107. 式C1.8の化合物が、以下を含んでなるプロセスによって製造される、請求項57記載の製造方法:
    式C9.1:
    Figure 2008510018
    で示される化合物を式R11C(O)X9a
    [式中、X9aはハロ;−O−C(O)−R11;またはアルキルスルホニルオキシまたはアリールスルホニルオキシ]
    で示される化合物でアシル化する。
  108. 9aがClまたはBrである、請求項107記載の製造方法。
  109. 9aがメタンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシまたはp−トルエンスルホニルオキシである、請求項107記載の製造方法。
  110. 式C1.8の化合物が、以下を含んでなるプロセスによって製造される、請求項57記載の製造方法:
    式C9.2:
    Figure 2008510018
    で示される化合物を式R11C(O)X9b
    [式中、
    9bはハロ;−O−C(O)−R11;またはアルキルスルホニルオキシまたはアリールスルホニルオキシ;および
    dはリチウム、マグネシウム、亜鉛および銅からなる群から選択される金属]
    で示される化合物とカップリングさせる。
  111. 9bがClまたはBrである、請求項110記載の製造方法。
  112. 9bがメタンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシまたはp−トルエンスルホニルオキシである、請求項110記載の製造方法。
  113. 以下を含んでなる、請求項1記載の化合物の製造方法:
    式C7.5:
    Figure 2008510018
    [式中、
    Prot'は水素または保護基;
    Prot''は保護基;および
    1,YおよびR11は請求項1と同意義]
    で示される化合物を脱保護する。
  114. Prot'は保護基であり、式C7.5の化合物が以下を含んでなるプロセスによって製造される請求項113記載の製造方法:
    式C7.4
    Figure 2008510018
    [式中、X7はハロ]
    で示される化合物を式SCNProt'
    [式中、Prot'は保護基である]
    で示される化合物と反応させる。
  115. 7がClまたはBrである、請求項114記載の製造方法。
  116. 式C7.4の化合物が、以下を含んでなるプロセスによって製造される、請求項114記載の製造方法:
    式C7.3:
    Figure 2008510018
    で示される化合物を式C7.4の化合物に変換する。
  117. 式C7.3の化合物が、以下を含んでなるプロセスによって製造される、請求項116記載の製造方法:
    (a)式R11C(O)CH3で示される化合物、式C7.1
    Figure 2008510018
    で示される化合物、およびアンモニアおよびアンモニウム塩からなる群から選択される化合物を縮合させる;
    (b)工程(a)の生成物のアミノ基を保護する。
  118. 式C7.1の化合物が、以下を含んでなるプロセスによって製造される、請求項117記載の製造方法:
    式C6.2:
    Figure 2008510018
    [式中、−CProTは保護されたアルデヒド]
    で示される化合物を脱保護する。
  119. 式C6.2の化合物が、以下を含んでなるプロセスによって製造される、請求項118記載の製造方法:
    式C6.1:
    Figure 2008510018
    で示される化合物をホスホニル化する。
  120. Prot'は水素であり、
    式C7.5の化合物が、以下を含んでなるプロセスによって製造される、請求項113記載の製造方法:
    式C7.4:
    Figure 2008510018
    (X7はハロ)
    で示される化合物を式MeSCN
    [式中、Meはモノカチオン]
    で示される化合物と反応させる。
  121. eはAg+、K+またはNa+である、請求項120記載の製造方法。
  122. 7がClまたはBrである、請求項120記載の製造方法。
  123. 式C7.4の化合物の化合物が、以下を含んでなるプロセスによって製造される、請求項120記載の製造方法:
    式C7.3:
    Figure 2008510018
    で示される化合物を式C7.4の化合物に変換する。
  124. 式C7.3の化合物の化合物が、以下を含んでなるプロセスによって製造される、請求項123記載の製造方法:
    (a)式R11C(O)CH3で示される化合物、式C7.1
    Figure 2008510018
    で示される化合物、およびアンモニアおよびアンモニウム塩からなる群から選択される化合物を縮合させる;
    (b)工程(a)の生成物のアミノ基を保護する。
  125. 式C7.1の化合物が、以下を含んでなるプロセスによって製造される、請求項124記載の製造方法:
    式C6.2:
    Figure 2008510018
    [式中、−CProTは保護されたアルデヒド]
    で示される化合物を脱保護する。
  126. 式C6.2の化合物が、以下を含んでなるプロセスによって製造される、請求項125記載の製造方法:
    式C6.1:
    Figure 2008510018
    で示される化合物をホスホニル化する。
  127. Yは−O−、および−NR6−からなる群から独立に選択され;
    または一方のY−R1が−NR15(R16)であるとき、他方のY−R1は−N(R18)−(CR1213)n−C(O)−R14
    またはYが−O−であるとき、−O−に結合しているR1は、−H、−C(R22−O−C(O)−R3、および−C(R22−O−C(O)OR3からなる群から独立に選択され、
    またはYが−NR6−であるとき、、−NR6−に結合しているR1は、−H、−[C(R22q−COOR3、−C(R42COOR3、−[C(R22q−C(O)SR、および−シクロアルキレン−COOR3からなる群から独立に選択され;
    またはYが両方とも−O−であるとき、R1およびR1は一緒になって
    Figure 2008510018
    [式中、
    Vは置換されていてもよい単環系アリールおよび置換されていてもよい単環系ヘテロアリールからなる群から選択される]
    である、請求項57〜126のいずれかに記載の製造方法。
  128. Yが両方とも−O−であるとき、R1およびR1は一緒になって
    Figure 2008510018
    [式中、Vはフェニル、−Cl、Br、F、C1−C3アルキル、−CF3、−COCH3、−OMe、−NMe2、−OEt、−CO2t−ブチル、およびCNからなる群から独立に選択される1〜3個の置換基で置換されたフェニル、単環系ヘテロアリール、および−Cl、Br、F、C1−C3アルキル、−CF3、−COCH3、−OMe、−NMe2、−OEt、−CO2t−ブチル、およびCNからなる群から独立に選択される1〜2個の置換基で置換された単環系ヘテロアリールであって、該単環系ヘテロアリールおよび置換された単環系ヘテロアリールはN、O、およびSからなる群から独立に選択される1〜2のヘテロ原子を有する、但し、
    a)ヘテロ原子が2個存在し一方がOであるとき、他方はOまたはSではなく、および
    b)ヘテロ原子が2個存在し一方がSであるとき、他方はOまたはSではない]
    である請求項127記載の製造方法。
  129. Vがフェニル、3−クロロフェニル、3−ブロモフェニル、−2−ブロモフェニル、3、5−ジクロロフェニル、3−ブロモ−4−フルオロフェニル、−2−ピリジル、3−ピリジル、および4−ピリジルからなる群から選択される、請求項128記載の製造方法。
  130. 両方のY基が−O−である、請求項57〜126のいずれかに記載の製造方法。
  131. 両方のY基が−O−である、請求項127記載の製造方法。
  132. 一方のYが−NR6−であり、もう一方のYが−O−である、請求項57〜126のいずれかに記載の製造方法。
  133. 一方のYは−NR6−であり、もう一方のYはが−O−である、請求項127記載の製造方法。
  134. YがOであるとき、R1が、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいベンジル、−C(R22−O−C(O)−R3、−C(R22−O−C(O)−OR3、および−Hからなる群から独立に選択され;および
    YがNR6であるとき、前記−NR6−基に結合するR1は−C(R42COOR3、および−C(R22COOR3からなる群から選択され;他方のY基が−O−であるとき、前記−O−に結合するR1は、置換されていてもよいアリール、−C(R22−O−C(O)−R3、および−C(R22−O−C(O)−OR3からなる群から選択される、請求項127記載の製造方法。
  135. YがOであり、R1がHである、請求項134記載の製造方法。
  136. 少なくとも1つのR1が、−C(R22−O−C(O)−R3および−C(R22−O−C(O)−OR3からなる群から選択される、請求項127記載の製造方法。
  137. 一方のYがOであり、R1は置換されていてもよいアリール;他方のYがNR6であり、NR6に結合しているR1がC(R42COOR3および−C(R22C(O)OR3からなる群から選択される、請求項127記載の製造方法。
  138. −O−に結合したR1が、フェニルおよびNHC(O)CH3、F、Cl、Br、C(O)OCH2CH3、およびCH3からなる群から選択される1〜2個の置換基で置換されたフェニルからなる群から選択され、−NR6−に結合したR1はC(R22COOR3;および各R2はCH3、CH2CH3、およびHからなる群から独立に選択される、請求項137記載の製造方法。
  139. 前記置換されたフェニルの置換基が、4−NHC(O)CH3、Cl、Br、2−C(O)OCH2CH3、およびCH3からなる群から選択される、請求項138記載の製造方法。
  140. 一方のY−R1はNR15(R16)であり、他方のY−R1は、−N(R18)(CR1213nC(O)R14である、請求項127記載の製造方法。
  141. 両方のY−R1がN(R18)(CR1213nC(O)R14である、請求項127記載の製造方法。
  142. nが1であり、R18はHであり、R14が−OR3である、請求項141記載の製造方法。
  143. 12はH;R13はメチル;およびR12およびR13の炭素が(S)配置である、請求項142記載の製造方法。
  144. 12はメチルであり、R13はメチルである、請求項142記載の製造方法。
  145. 11はC3−C10アルキルである、請求項57〜126のいずれかに記載の製造方法。
  146. 11がC3−C10アルキルである、請求項127記載の製造方法。
  147. 11が、メチル、エチル、イソプロピル、シクロブチル、3−ペンチルおよびtert−ブチルからなる群から選択される請求項146記載の製造方法。
  148. 11が、tert−ブチル、2−メチル−2−ブチル、3−メチル−3−ペンチル、および3−エチル−3−ペンチルからなる群から選択される、請求項146記載の製造方法。
  149. Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1はH、置換されていてもよいフェニル、−CH2−O−C(O)−tBu、−CH2−O−C(O)−Et、およびCH2−O−C(O)−iPrからなる群から独立に選択され;
    YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1は−C(R22COOR3およびC(R42COOR3からなる群から独立に選択され、または
    一方のY−R1は、−NR15(R16)であるとき、他方のY−R1は、−N(R18)−(CR1213)nCC(O)−R14
    YがOまたはNR6であり、少なくとも1つのYが−O−であるとき、R1およびR1は一緒になって
    Figure 2008510018
    [式中、
    Vは置換されていてもよいアリールおよび置換されていてもよいヘテロアリールからなる群から選択され;
    6はHおよび低級アルキルからなる群から選択される]
    である、請求項147記載の製造方法。
  150. Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1はH、CH2−O−C(O)−tBu、CH2−O−C(O)−Et、およびCH2−O−C(O)−iPrからなる群から独立に選択され;
    YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1はC(R22COOR3およびC(R42COOR3からなる群から独立に選択され;および
    6は−Hである、請求項147記載の製造方法。
  151. Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1はH;
    YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1はC(R22COOR3;および
    6は−Hである、請求項147記載の製造方法。
  152. Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1はH;
    YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1はC(R22COOR3
    2Hまたはメチル;
    3はエチルまたはイソプロピル;および
    6は−Hである、請求項147記載の製造方法。
  153. YR1がそれぞれ−OHである、請求項147記載の製造方法。
  154. YR1がそれぞれNHC(Me)2COOEtである、請求項147記載の製造方法。
  155. 11がtert−ブチルである、請求項147記載の製造方法。
  156. 11がイソプロピル、3−ペンチルまたはシクロブチルである、請求項147記載の製造方法。
  157. 11が2−メチル−2−ブチルである、請求項148記載の製造方法。
  158. Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1はH、置換されていてもよいフェニル、CH2−O−C(O)−tBu、CH2−O−C(O)−OEt、およびCH2−O−C(O)−OiPrからなる群から独立に選択され;
    YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1はC(R22COOR3およびC(R42COOR3からなる群から独立に選択されるか、または
    一方のY−R1はNR15(R16)であり、他方のY−R1はN(R18)(CR1213)nC(O)R14
    YがOまたはNR6であり、少なくとも1つのYが−O−であるとき、R1およびR1は一緒になって
    Figure 2008510018
    [式中、
    Vは置換されていてもよいアリールおよび置換されていてもよいヘテロアリールからなる群から選択され;
    6はHおよび低級アルキルからなる群から選択される]
    を形成する、請求項155記載の製造方法。
  159. Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1はH、CH2−O−C(O)−tBu、CH2−O−C(O)−Et、およびCH2−O−C(O)−iPrからなる群から独立に選択され;
    YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1はC(R22COOR3およびC(R42COOR3からなる群から独立に選択され;および
    6は−Hである、請求項155記載の製造方法。
  160. Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1はH;
    YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1はC(R22COOR3;および
    6は−Hである、請求項155記載の製造方法。
  161. Yが−O−であるとき、−O−に結合したR1はH;
    YがNR6であるとき、−NR6−に結合したR1はC(R22COOR3
    2Hまたはメチル;
    3はエチルまたはイソプロピル;および
    6は−Hである、請求項155記載の製造方法。
  162. YR1がそれぞれ−OHである、請求項155記載の製造方法。
  163. YR1がそれぞれ−OHである、請求項156記載の製造方法。
  164. YR1がそれぞれ−OHである、請求項157記載の製造方法。
  165. YR1がそれぞれ−NHC(Me)2COOEtである、請求項155記載の製造方法。
  166. YR1がそれぞれ−NHCH(Me)COOEtである、請求項155記載の製造方法。
  167. YR1がそれぞれ−NHC(Me)2COOEtである、請求項156記載の製造方法。
  168. YR1がそれぞれ−NHCH(Me)COOEtである、請求項156記載の製造方法。
  169. YR1がそれぞれ−NHC(Me)2COOEtである、請求項157記載の製造方法。
  170. YR1がそれぞれ−NHCH(Me)COOEtである、請求項157記載の製造方法。
  171. 式Iの化合物が、
    Figure 2008510018
    である、請求項57〜126のいずれかに記載の製造方法。
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