JP2008309227A - リニアガイド装置 - Google Patents

リニアガイド装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008309227A
JP2008309227A JP2007156693A JP2007156693A JP2008309227A JP 2008309227 A JP2008309227 A JP 2008309227A JP 2007156693 A JP2007156693 A JP 2007156693A JP 2007156693 A JP2007156693 A JP 2007156693A JP 2008309227 A JP2008309227 A JP 2008309227A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rail
slider
contact
center line
roller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007156693A
Other languages
English (en)
Inventor
Soichiro Kato
総一郎 加藤
Seiji Ijuin
誠司 伊集院
Kimuryon Lee
キムリョン リー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2007156693A priority Critical patent/JP2008309227A/ja
Publication of JP2008309227A publication Critical patent/JP2008309227A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bearings For Parts Moving Linearly (AREA)

Abstract

【課題】リニアガイド装置のスライダとレールとの相互間にローリング方向に変位(変形)が生じた場合のモーメント反力を低減させる手段を提供する。
【解決手段】側面2a側に円弧凹面からなる複数のレール軌道面4を有するレール2と、レール軌道面4と対向する円弧凹面からなるスライダ軌道面6を有し、レール2を直線的に移動するスライダ5と、レール軌道面4とスライダ軌道面6とにより形成される負荷路を転動する、側面に凸面が形成されたローラ8とを備えたリニアガイド装置1において、レール2のそれぞれの側面2a側に形成された各レール軌道面4の円弧凹面と、ローラ8の凸面との接点Aにおけるそれぞれの接触法線Eを、レール2の内部で幅方向の中心線CLと交差させ、かつそれぞれの接触法線E同士を中心線CLとレール2のそれぞれの側面2aとの中央より中心線CL側で交差させる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、射出成形機、プレス成形機、産業機械等の大きな負荷を受ける機械装置の案内部に設けられ、テーブル等の移動台の直線的な移動を案内するリニアガイド装置に関する。
一般に、射出圧力が高いために機械全体が変形するような樹脂の射出成形機やアルミダイカスト機、若しくはフレームの剛性が低く、フレームが変形しやすい搬送装置等の大きな負荷を受ける機械装置の案内部に用いられるリニアガイド装置は、大きな負荷容量を必要とするが、ローリング方向の取付け精度に対する要求はそれほど高くない。
このような用途に用いられるリニアガイド装置の場合には、通常、ローリング方向に対する傾きを許容する調心性を付与することが行われている。
従来のリニアガイド装置は、側面側や上面側に円弧凹面からなる複数のレール軌道面を有するレールと、レール軌道面と対向する円弧凹面からなるスライダ軌道面を有し、レールを直線的に移動するスライダと、レール軌道面とスライダ軌道面とにより形成される負荷路を転動する、側面に凸面が形成された樽状のローラとを備え、レールのそれぞれの側面側に形成された各レール軌道面の円弧凹面と、ローラの凸面との接点におけるそれぞれの接触法線を、レールの内部で幅方向の中心線と接触角45度で交差させ、かつそれぞれの接触法線同士を中心線とレールのそれぞれの側面との中央より側面側で交差させて、リニアガイド装置に調心性を付与している。
また、レールの上面と、側面に上端から下方に向かってレールの中心側に鋭角的に傾斜する傾斜面とに、それぞれ円弧凹面からなるレール軌道面を形成して、リニアガイド装置に調心性を付与している。(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−12453号公報(主に第2頁段落0004、第3頁段落0014−0018、第8図)
しかしながら、上述した従来の技術においては、レールの側面に形成された各レール軌道面の円弧凹面と、ローラの凸面との接点における接触法線を、レールの幅方向の中心線と交差させ、かつ接触法線同士を、中心線と、レール軌道面の円弧凹面とローラの凸面との接点との中央より接点側で交差させて、リニアガイド装置に調心性を付与しているため、スライダとレールとの相互間にローリング方向に変位(変形)が生じた場合のローリング方向の抵抗(モーメント反力)が大きくなり、大きな内力によりローラとレール軌道面およびスライダ軌道面との接触部における面圧が高くなって、リニアガイド装置の寿命を低下させる虞があるという問題がある。
また、レールの上面と、側面に鋭角的に設けた傾斜面とに、円弧凹面からなるレール軌道面を形成した場合は、傾斜面と上面とで形成される三角形状の領域の剛性が低下すると共にモーメント反力が更に大きくなり、三角形状の領域の変形が大きくなって、リニアガイド装置の寿命を更に低下させる虞があるという問題がある。
このことは、10〜20tクラスの重荷重が負荷され、リニアガイド装置が取付けられる基台やテーブル等に0.1mmを超える大変形が生じるような場合に、特に顕著になる。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、スライダとレールとの相互間にローリング方向に変位(変形)が生じた場合のモーメント反力を低減させる手段を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、側面側に円弧凹面からなる複数のレール軌道面を有するレールと、前記レール軌道面と対向する円弧凹面からなるスライダ軌道面を有し、前記レールを直線的に移動するスライダと、前記レール軌道面とスライダ軌道面とにより形成される負荷路を転動する、側面に凸面が形成されたローラとを備えたリニアガイド装置において、前記レールのそれぞれの側面側に形成された前記各レール軌道面の円弧凹面と、前記ローラの凸面との接点におけるそれぞれの接触法線が、前記レールの内部で幅方向の中心線と交差し、かつ前記それぞれの接触法線同士が前記中心線と、前記中心線から最も離間した前記接点との中央より前記中心線側で交差することを特徴とする。
また、側面側に円弧凹面からなる複数のレール軌道面を有するレールと、前記レール軌道面と対向する円弧凹面からなるスライダ軌道面を有し、前記レールを直線的に移動するスライダと、前記レール軌道面とスライダ軌道面とにより形成される負荷路を転動する、側面に凸面が形成されたローラとを備えたリニアガイド装置において、前記各スライダ軌道面の円弧凹面と、前記ローラの凸面との接点における全ての接触法線が、前記レールの内部で幅方向の中心線上の1点で交差することを特徴とする。
これにより、スライダとレールとの相互間にローリング方向に変位(変形)が生じた場合の接点の移動を容易にしてモーメント反力を低減することができ、内力によるローラとレール軌道面およびスライダ軌道面との接触部における面圧を低減することが可能になり、リニアガイド装置の寿命の向上を図ることができるという効果が得られる。
また、全ての接触法線がレールの幅方向の中心線上の1点で交差するようにしたことにより、幾何学的に調心性を発揮させることができ、スライダとレールとの相互間にローリング方向に変位(変形)が生じたときに、そのモーメントに倣った形で接点が移動にしてモーメント反力およびこれに伴う内力の発生を防止することができ、基台やテーブル等の大変形に自由度を持って対応することができると共に、リニアガイド装置の寿命を長期に渡って維持することができるという効果が得られる。
以下に、図面を参照して本発明によるリニアガイド装置の実施例について説明する。

図1は実施例1のリニアガイド装置の外観を示す斜視図、図2は実施例1のリニアガイド装置の断面を示す説明図である。
図1において、1はリニアガイド装置である。
2はリニアガイド装置1のレールであり、合金鋼等の鋼材で製作された長尺の棒状部材であって、そのレール2の上面(レール上面2aという。)には機械装置の基台等にレール2を固定するための段付ボルト穴であるレール取付穴3が所定のピッチで複数設けられている。
4はレール軌道面であり、図2に示すように、レール2の長手方向に沿った両側の側面(レール側面2bという。)の側に形成された、レール2の外側に向かって凹の円弧半径Raからなる円弧凹面であって、それぞれのレール側面2bの側に形成された2つのレール軌道面4の円弧凹面は、レール2の幅方向(レール2の長手方向に直交し、レール上面2aと平行な方向をいう。)の中心線CLに向かって拡大するように、ハの字状に配置されている。
このため、本実施例レール2の断面形状は、図2に示すように、8角形状に形成された上部と、台形状に形成された下部とを接続した形状にされている。
5はスライダであり、合金鋼等の鋼材で製作された略コの字状の断面形状を有する鞍状部材であって、そのスライダ上面には取付ねじ穴5aが設けられており、この取付ねじ穴5aを用いて機械装置の移動台等がボルト等により締結される。
6はスライダ軌道面であり、図2に示すように、スライダ5の両方の袖壁5bの内側にレール軌道面4に対向する、レール2の外側に向かって凸の円弧半径Raからなる円弧凹面であって、それぞれの袖壁5bの内側に形成された2つのスライダ軌道面6の円弧凹面は、レール2の幅方向の中心線CLに向かって拡大するように、ハの字状に配置されている。
7はエンドキャップであり、金属材料や樹脂材料等で製作され、スライダ5の移動方向(スライダ移動方向という。)の前後端に配置され、ボルト等によりスライダ5に締結される。
図2において、8は転動体としてのローラであり、合金鋼等の鋼材で製作され、側面にローラ8の半径方向の外側に凸の円弧半径Rbからなる凸面が形成された樽状部材である。
10は戻り路であり、スライダ5をスライダ移動方向に貫通する貫通穴に嵌合する樹脂製の円柱状のスリーブ11に、ローラ8の通過が可能な略矩形断面の貫通穴として形成されており、ローラ8の移動を案内する機能を有している。
12はエンドキャップ7に設けられた方向転換路であり、レール軌道面4とスライダ軌道面6とを対向配置して形成される負荷路と戻り路10とをそれぞれ接続するための略矩形断面を有する湾曲した通路であって、ローラ8の移動を案内してその循環方向を転向させる機能を有している。
上記の負荷路の両端部は、エンドキャップ7の方向転換路12とスライダ5の戻り路10とによりそれぞれ連通されて循環路が形成され、この循環路には複数のローラ8と所定の量の潤滑剤、例えばグリースが封入され、スライダ5の移動に伴ってローラ8が循環路を循環し、負荷路を転動するローラ8がスライダ5に加えられた荷重を往復動自在に支持し、スライダ5がレール2の長手方向に沿った直線往復移動可能に支持される。
この場合に、各ローラ8の間に樹脂製の間隔体を挿入して循環路を循環させるようにしてもよい。
あるいは、各ローラ8の間に配置される樹脂製の間隔体同士を、各ローラ8の両端部の外側に配置される可撓性ベルトによりチェーン状に連結するようにしてもよい。
本実施例のローラ8の凸面の円弧半径Rbは、レール軌道面4およびスライダ軌道面6の円弧凹面の円弧半径Raより僅かに小さく形成されており、図2に示すように、各レール軌道面4およびスライダ軌道面6の円弧凹面とこれに内接するローラ8の凸面との接点Aおよび接点Bにおける法線E(接触法線という。)は、レール2の内部(レール2の実体部分をいう。)で幅方向の中心線CLと45度の角度で交差し、かつそれぞれの接触法線E同士が交差する交点C(それぞれの負荷路を転動するローラ8が同一断面上に存在するとしたときの交点をいう。)は、中心線CLと、それぞれのレール軌道面4とローラ8との接点Aとの中央より中心線CL側に位置しており、それぞれのレール側面2bの側におけるレール軌道面4とローラ8との接点Aのレール2の高さ方向の距離L1は、それぞれの接触法線Eと中心線CLとの交点間の高さ方向の距離L2より長くなるように形成されている。
この場合に、各スライダ軌道面6の円弧凹面とこれに内接するローラ8の凸面との接点Bは、接触法線E上に形成される。
このように、本実施例のそれぞれのレール側面2bの側における接触法線E同士の交点Cは、中心線CLと、それぞれのレール軌道面4とローラ8との接点Aとの中央より中心線CL側に位置しているので、接触法線E同士の交点Cが、中心線CLと接点Aとの中央よりレール側面2b側に位置している場合に較べて、スライダとレールとの相互間にローリング方向に変位(変形)が生じた場合の接点Aおよび接点Bの移動を容易にしてモーメント反力を小さくすることができ、内力によるローラ8とレール軌道面4およびスライダ軌道面6との接触部における面圧を低減することが可能になると共に弾性変形による調心性を発揮させることが可能になり、リニアガイド装置1の寿命の向上を図ることができる。
また、スライダとレールとの相互間にローリング方向に変位(変形)が生じた場合に、接点Aおよび接点Bが容易に移動するので、重荷重が負荷された場合等のリニアガイド装置1が取付けられる基台やテーブル等の大変形にも、自由度を持って対応することができる。
以上説明したように、本実施例では、それぞれのレール側面側に形成された各レール軌道面の円弧凹面と、ローラの凸面との接点Aにおけるそれぞれの接触法線Eを、レールの内部で幅方向の中心線CLと交差させ、かつそれぞれの接触法線E同士を、中心線CLとそれぞれのレール軌道面とローラ8との接点Aとの中央より中心線CL側で交差させるようにしたことによって、スライダとレールとの相互間にローリング方向に変位(変形)が生じた場合の接点の移動を容易にしてモーメント反力を小さくすることができ、内力によるローラとレール軌道面およびスライダ軌道面との接触部における面圧を低減することが可能になり、リニアガイド装置の寿命の向上を図ることができる。
なお、本実施例においては、図2に、交点Cからローラまでの距離を同一として図示し、その接触角も45度であるとして示したが、前記の距離や接触角は異なる距離や接触角であってもよい。その場合に、各レール軌道面とローラ8との接点Aの内、最も中心線CLから離間した位置にある接点Aに関して、交点Cが、中心線CLとその接点Aとの中央より中心線CL側に位置するような関係が得られる距離や接触角であればどのようなものであってもよい。より好ましくは、全ての接点Aに関して、交点Cが、中心線CLとその接点Aとの中央より中心線CL側に位置するようにするとよい。
また、本実施例においては、レール軌道面およびスライダ軌道面を円弧凹面とし、ローラの転動面を円弧状の凸面として説明したが、これに限られず、ローラとして、円柱状のローラの両端にクラウニングを施して中央が凸状の形状としたものを用いるようにしてもよい。
この場合に、レール軌道面およびスライダ軌道面は、例えば円弧凹面として実質的に中央でローラと接するようにしてもよく、あるいは平面状としてローラと接触するようにしてもよい。後者の場合、接触法線は接触領域の中央(すなわち、ローラの軸方向中央)を通る法線で定義される。
図3は実施例2のリニアガイド装置の断面を示す説明図である。
なお、上記実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
図3に示すように、本実施例のレール軌道面4は、上記実施例1と同様に、レール側面2bの側にレール2の外側に向かって凹の円弧半径Raからなる円弧凹面を、レール2の幅方向の中心線CLに向かって拡大するように、ハの字状に配置して構成されている。
また、本実施例のスライダ軌道面6は、上記実施例1と同様に、スライダ5の両方の袖壁5bの内側にレール2の外側に向かって凸の円弧半径Ra(詳細は後述する。)からなる円弧凹面を、レール2の幅方向の中心線CLに向かって拡大するように、ハの字状に配置して構成されている。
本実施例のローラ8は、図4の部分拡大図に示すように、回転中心線Ckを中心に回転し、その側面の凸面の回転中心線Ckを含む断面で見た凸の円弧半径Rbは、レール軌道面4およびスライダ軌道面6の円弧凹面の円弧半径Raより僅かに小さく形成され、図3に示すように、全てのスライダ軌道面6の円弧凹面とこれに内接するローラ8の凸面との接点Bにおける接触法線Eは、レール2の内部で幅方向の中心線CLと所定の角度で交差し、かつ全ての接触法線E同士は1点で交差し、その交点Cはレール2の幅方向の中心線CL上に位置している。
なお、本実施例では、ローラ8とレール軌道面4との接点Aにおける接触法線は、対応する接点Bにおける接触法線Eと一致する。
また、各スライダ軌道面6の円弧凹面は、図3、図4に示すように、中心線CL上の交点Cを中心とした半径Raの円Fの一部として形成される円弧半径Raの円弧で形成され、各スライダ軌道面6の円弧凹面とこれに内接するローラ8の凸面との接点Bは全て中心線CL上の交点Cを中心とした同一半径上に位置し、かつ各レール軌道面4の円弧凹面とローラ8の凸面との接点Aは、全て中心線CL上の交点Cを中心とした円Fとの同心円上に位置し、つまり交点Cを中心とした同一半径上に位置している。
なお、本実施例のレール2は、実施例1と同様に設けられた取付ボルト穴3(不図示)に挿通するボルトにより機械装置の基台等に固定され、負荷路を転動するローラ8に支持されたスライダ5が、レール2の長手方向に沿って直線的に往復移動する。
このように、本実施例のスライダ軌道面6とローラ8との接点Bおける全ての接触法線E同士は、中心線CL上の交点Cの1点で交差し、それぞれ全て中心線CL上の交点Cを中心とした円の一部として形成される円弧状に形成されているので、幾何学的に調心性を発揮させることができ、スライダとレールとの相互間にローリング方向に変位(変形)が生じたときに、そのモーメントに倣った形で接点Bが移動して、つまり接点B上をスライダ軌道面6が旋回して、理論上のモーメント剛性を最小にすることが可能になり、モーメント反力を発生させることはなく、基台やテーブル等の大変形にも自由度を持って対応することができると共に、内力が発生しないので、リニアガイド装置1の寿命を長期に渡って維持することができる。
以上説明したように、本実施例では、各スライダ軌道面の円弧凹面とローラの凸面との接点Bにおける全ての接触法線Eが、レールの内部で幅方向の中心線CL上の1点で交差し、各レール軌道面の円弧凹面とローラの凸面との接点Aが全て中心線CL上の交点Cを中心とした同一半径上に位置し、かつ各スライダ軌道面の円弧凹面とローラの凸面との接点Bが全て中心線CL上の交点Cを中心とした同一半径上に位置するようにしたことによって、幾何学的に調心性を発揮させることができ、スライダとレールとの相互間にローリング方向に変位(変形)が生じたときに、そのモーメントに倣った形で接点Bが移動にしてモーメント反力およびこれに伴う内力の発生を防止することができ、大変形に自由度を持って対応することができると共に、リニアガイド装置の寿命を長期に渡って維持することができる。
このことは、10〜20tクラスの重荷重が負荷され、リニアガイド装置1が取付けられる基台やテーブル等に0.1mmを超えるの大変形が生じるような場合に、特に有効である。
なお、上記実施例1のリニアガイド装置においても、本実施例と同様に各スライダ軌道面とローラとの接点Bにおける全ての接触法線Eを、レールの内部で幅方向の中心線CL上の1点で交差するようにすれば、本実施例の効果と同様の効果を得ることができる。
また、本実施例においては、各レール軌道面とローラとの接点A、および各スライダ軌道面とローラとの接点Bが、それぞれ全て中心線CL上の交点Cを中心とした同一半径上に位置するとして説明したが、接点Aや接点Bがそれぞれ同一半径の円上に存在せずに、これらの半径位置が異なっていてもよい。要は全ての接触法線Eが中心線CL上の1点で交差していればよい。
更に、本実施例においては、レール軌道面の断面形状を円弧凹面として説明したが、これに限定されるものではない。例えば、接点Aを通り、接触法線Eに直交する平面状の断面形状であってもよい。但し、本実施例のようにレール軌道面の断面形状を円弧凹面とする方が、ローラを安定した状態で支持でき、また剛性も高くなるので、大きな負荷容量を必要とする場合等では、より好ましい。
図5は実施例3のリニアガイド装置の断面を示す説明図である。
なお、上記実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施例のリニアガイド装置21は、図5に示すように、両側の袖壁22aを底部22bで接続したコの字状のレール22の袖壁22aの内側面22cにレール軌道面4が形成され、そのレール軌道面4は、レール22の外側に向かって凹の円弧半径Raからなる円弧凹面で形成され、レール22の幅方向の中心線CLに向かって拡大するように、ハの字状に配置されている。
また、本実施例のスライダ25は、図5に示すように、平板状の上部と8角形状に形成された下部とを接続した断面形状に形成され、そのレール22のコの字状の内側に挿入される下部に、レール軌道面4に対向する、レール2の外側に向かって凸の円弧半径Raからなる円弧凹面で形成されたスライダ軌道面6が形成されており、この2つのスライダ軌道面6は、レール22の幅方向の中心線CLに向かって拡大するように、ハの字状に配置されている。
なお、本実施例の戻り路8は、スライダ25の8角形状に形成された下部に設けられている。
また、本実施例のレール22およびスライダ25は、上記実施例1と同様の材料で形成されており、そのレール22の底部22bはボルト等により基台等に固定され、負荷路を転動するローラ8に支持されたスライダ25が、レール22の長手方向に沿って直線的に往復移動する。
本実施例のローラ8の凸面の円弧半径Rbは、レール軌道面4およびスライダ軌道面6の円弧凹面の円弧半径Raより僅かに小さく形成されており、図5に示すように、各レール軌道面4の円弧凹面とこれに内接するローラ8の凸面との接点Aにおける接触法線Eは、スライダ25の下部の内部(スライダ25の下部の実体部分をいう。)で幅方向の中心線CLと45度の角度で交差し、かつそれぞれの接触法線E同士が交差する交点Cは、中心線CLとそれぞれのレール22の内側面22cとの中央より中心線CL側に位置している。
この場合に、各スライダ軌道面6の円弧凹面とこれに内接するローラ8の凸面との接点Bは、接触法線E上に形成される。
このように、本実施例のレール22のそれぞれの内側面22cの側における接触法線E同士の交点Cは、中心線CLと、それぞれのレール軌道面4とローラ8との接点Aとの中央より中心線CL側に位置しているので、上記実施例1と同様に、スライダとレールとの相互間にローリング方向に変位(変形)が生じた場合の接点Aおよび接点Bの移動を容易にしてモーメント反力を小さくすることができ、内力によるローラ8とレール軌道面4およびスライダ軌道面6との接触部における面圧を低減することが可能になると共に弾性変形による調心性を発揮させることが可能になり、リニアガイド装置21の寿命の向上を図ることができる。
また、スライダとレールとの相互間にローリング方向に変位(変形)が生じた場合に、接点Aおよび接点Bが容易に移動するので、重荷重が負荷された場合等の基台やテーブル等の大変形にも自由度を持って対応することができる。
更に、スライダ25に設ける戻り路10をスライダ25の8角形状の下部の内部に形成することができるので、戻り路10の配置の自由度を高めることができる。
以上説明したように、本実施例では、レールのそれぞれの内側面の側に形成された各レール軌道面の円弧凹面と、ローラの凸面との接点Aにおけるそれぞれの接触法線Eを、スライダの内部で幅方向の中心線CLと交差させ、かつそれぞれの接触法線E同士を、中心線CLと、それぞれのレール軌道面とローラとの接点Aとの中央より中心線CL側で交差させるようにしたことによって、上記実施例1と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施例のリニアガイド装置においても、上記実施例2と同様に、各レール軌道面とローラとの接点Aにおける全ての接触法線Eを、スライダの内部で幅方向の中心線CL上の1点で交差するようにし、各レール軌道面の円弧凹面を交点Cを中心とした半径Raの円の一部として形成するようにすれば、上記実施例2の効果と同様の効果を得ることができる。
この場合に、ローラ毎に半径Raの値を変えるようにしてもよい。
また、本実施例においては、図5に、交点Cからローラまでの距離を同一として図示し、その接触角も45度であるとして示したが、前記の距離や接触角は異なる距離や接触角であってもよい。要は接触法線Eを、スライダの内部で幅方向の中心線CLと交差させ、かつそれぞれの接触法線E同士を、各レール軌道面とローラとの接点Aの内、最も中心線CLから離間した位置の接点Aに関して、中心線CLと、その接点Aとの中央より中心線CL側で交差させるようにするのであれば、距離や接触角はどのようなものであってもよい。
上記各実施例においては、レール軌道面やスライダ軌道面は、片側に2箇所設けるとして説明したが、片側に3箇所以上設けた場合も同様である。
また、上記各実施例においては、スライダに方向転換路と戻り路を備えてローラを循環させる、いわゆる無限循環式のリニアガイド装置としたが、これに限られず、スライダとレールとの間にローラを軌道面の延出方向に所定間隔に保持するケージを備えた、有限ストロークのリニアガイド装置にも適用できる。
実施例1のリニアガイド装置の外観を示す斜視図 実施例1のリニアガイド装置の断面を示す説明図 実施例2のリニアガイド装置の断面を示す説明図 実施例2の負荷路の断面を示す部分拡大図 実施例3のリニアガイド装置の断面を示す説明図
符号の説明
1、21 リニアガイド装置
2、22 レール
2a、 レール上面
2b レール側面
3 レール取付穴
4 レール軌道面
5、25 スライダ
5a 取付ねじ穴
5b、22a 袖壁
6 スライダ軌道面
7 エンドキャップ
8 ローラ
10 戻り路
11 スリーブ
12 方向転換路
22b 底部
22c 内側面

Claims (4)

  1. 円弧凹面からなる複数のレール軌道面を有するレールと、前記レール軌道面と対向する円弧凹面からなるスライダ軌道面を有し、前記レールを直線的に移動するスライダと、前記レール軌道面とスライダ軌道面とにより形成される負荷路を転動する、側面に凸面が形成されたローラとを備えたリニアガイド装置において、
    前記レールのそれぞれの側面側に形成された前記各レール軌道面の円弧凹面と、前記ローラの凸面との接点におけるそれぞれの接触法線が、前記レールの内部で幅方向の中心線と交差し、かつ前記それぞれの接触法線同士が前記中心線と、前記中心線から最も離間した前記接点との中央より前記中心線側で交差することを特徴とするリニアガイド装置。
  2. 円弧凹面からなる複数のレール軌道面を有するレールと、前記レール軌道面と対向する円弧凹面からなるスライダ軌道面を有し、前記レールを直線的に移動するスライダと、前記レール軌道面とスライダ軌道面とにより形成される負荷路を転動する、側面に凸面が形成されたローラとを備えたリニアガイド装置において、
    前記各スライダ軌道面の円弧凹面と、前記ローラの凸面との接点における全ての接触法線が、前記レールの内部で幅方向の中心線上の1点で交差することを特徴とするリニアガイド装置。
  3. 円弧凹面からなる複数のレール軌道面を有するコの字状のレールと、前記レール軌道面と対向する円弧凹面からなるスライダ軌道面を有し、前記レールを直線的に移動するスライダと、前記レール軌道面とスライダ軌道面とにより形成される負荷路を転動する、側面に凸面が形成されたローラとを備え、
    前記レールのそれぞれの内側面側に形成された前記各レール軌道面の円弧凹面と、前記ローラの凸面との接点におけるそれぞれの接触法線が、前記スライダの内部で幅方向の中心線と交差し、かつ前記それぞれの接触法線同士が前記中心線と、前記中心線から最も離間した前記接点との中央より前記中心線側で交差することを特徴とするリニアガイド装置。
  4. 円弧凹面からなる複数のレール軌道面を有するコの字状のレールと、前記レール軌道面と対向する円弧凹面からなるスライダ軌道面を有し、前記レールを直線的に移動するスライダと、前記レール軌道面とスライダ軌道面とにより形成される負荷路を転動する、側面に凸面が形成されたローラとを備え、
    前記各レール軌道面の円弧凹面と、前記ローラの凸面との接点における全ての接触法線が、前記スライダの内部で幅方向の中心線上の1点で交差することを特徴とするリニアガイド装置。
JP2007156693A 2007-06-13 2007-06-13 リニアガイド装置 Pending JP2008309227A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007156693A JP2008309227A (ja) 2007-06-13 2007-06-13 リニアガイド装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007156693A JP2008309227A (ja) 2007-06-13 2007-06-13 リニアガイド装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008309227A true JP2008309227A (ja) 2008-12-25

Family

ID=40237014

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007156693A Pending JP2008309227A (ja) 2007-06-13 2007-06-13 リニアガイド装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008309227A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010112395A (ja) * 2008-11-04 2010-05-20 Nsk Ltd 直動装置
KR200491611Y1 (ko) * 2018-02-02 2020-05-07 쭈-잉 리 롤러 스플라인 어셈블리

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5973623A (ja) * 1982-10-18 1984-04-25 Minoru Suda 直動案内
JPH07317762A (ja) * 1994-05-20 1995-12-08 Thk Kk 転がり案内装置および転がり案内装置の移動ブロックの製造方法
JPH11201162A (ja) * 1998-01-14 1999-07-27 Nippon Seiko Kk 循環式ころがり案内装置
JP2001012453A (ja) * 1998-11-25 2001-01-16 Hiroshi Teramachi ローラ案内装置
JP2003240090A (ja) * 2002-02-19 2003-08-27 Nsk Ltd 直動装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5973623A (ja) * 1982-10-18 1984-04-25 Minoru Suda 直動案内
JPH07317762A (ja) * 1994-05-20 1995-12-08 Thk Kk 転がり案内装置および転がり案内装置の移動ブロックの製造方法
JPH11201162A (ja) * 1998-01-14 1999-07-27 Nippon Seiko Kk 循環式ころがり案内装置
JP2001012453A (ja) * 1998-11-25 2001-01-16 Hiroshi Teramachi ローラ案内装置
JP2003240090A (ja) * 2002-02-19 2003-08-27 Nsk Ltd 直動装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010112395A (ja) * 2008-11-04 2010-05-20 Nsk Ltd 直動装置
KR200491611Y1 (ko) * 2018-02-02 2020-05-07 쭈-잉 리 롤러 스플라인 어셈블리

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1768131B1 (en) Xy guide table
US7146869B2 (en) Ball screw device and linear motion device
JP2007092800A (ja) 直動案内ユニット
JP2003194057A (ja) 転動体間にセパレータを備えた直動案内ユニット
JP2008309227A (ja) リニアガイド装置
US20200200217A1 (en) Multi-row rolling element housing band and motion guide apparatus
US7465093B2 (en) Linear guide apparatus
JP2014234858A (ja) 保持板を備えた直動案内ユニット
US10400820B2 (en) Linear motion guide unit
JP2006234032A (ja) 直動案内軸受装置
JP7219877B2 (ja) 運動案内装置
JP4875287B2 (ja) アクチュエータ及びテーブル装置
JP2014219098A (ja) 運動案内装置
TWI310432B (ja)
JP5192948B2 (ja) 運動案内装置
JP2012082879A (ja) 運動案内装置
JP5223713B2 (ja) 直動案内装置
JP5222609B2 (ja) 転動体循環路構造及び運動装置
JP2005256962A (ja) リニアガイド装置
JP2021004618A (ja) ボールねじ装置
JP3131668U (ja) 板状部材留め構造及びこれを備えた案内装置
JP2013245721A (ja) 直動案内装置
JP5993780B2 (ja) バックアップロールの固定構造
JP4257448B2 (ja) ローラ案内装置
JP5397645B1 (ja) 間隔子を有するローラーねじ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100525

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110715

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20110726

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110912

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120207

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120717