JP5222609B2 - 転動体循環路構造及び運動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ボールスプライン、ガイド等の延在する軌道体に沿って移動体を相対移動させるための転動体を収容する転動体循環路構造及び該転動循環路構造を有する運動装置に関する。
従来、工作機械や各種産業機械等の機械設備において、ワークやツールを精度良く送り移動させたり、あるいは精密機器等において、可動部材を精度よく可動させたりするために、種々の用途に合わせて、様々なボールスプライン、ガイド等の運動装置が用いられている。
一般に、運動装置は、特許文献1に示されるように、転動体転走面が形成される軌道体と、前記転動体転走面に対応する負荷転動体転走路、前記負荷転動体転走路に対して略平行に形成される無負荷転動体転走路及びこれら負荷転動体転走路と無負荷転動体転走路とを接続する一対の方向転換路で構成される転動体循環路を有すると共に、前記軌道体に対して相対的に移動可能に組み付けられる移動体と、前記転動体循環路に循環可能に配列されて前記移動体と前記軌道体との相対運動に伴って前記転動体転走面と前記負荷転動体転走路との間を転動する複数の転動体と、を備えている。そして、この移動体の内部に封入された多数のボール等からなる転動体を介し、移動体と軌道体とが滑らかに相対移動可能とされている。
前記移動体は、内部に転動体を保持するために、その軌道体の延在方向の両端の部分が二つの蓋体に狭まれるように当接されて封止され、これらが一体に形成されている。また、この蓋体としては、転動体の内方を支持するターンプレート(転動体方向転換内周案内部材)と、該転動体の外方を支持するエンドキャップ(転動体方向転換外周案内部材)とから構成されているものも知られている。
一般に、これら蓋体の移動体への固定は、ネジ止め等により行われている。この固定は、移動体に予めネジ穴を設けておき、蓋体側からネジを螺合して行われるようになっている。このようにして移動体及び蓋体の内部に封止された転動体は、これら移動体及び蓋体に形成されている転動体転走路の路内を転走するようになっている。
例えば、図12に示すように、従来の転動体循環路構造101では、蓋体4´(ターンプレート6´及びエンドキャップ7´間)に転動体方向転換路4a´が設けられており、転動体5の中心点が描く曲線軌跡51´が移動体3内の転走路3b及び無負荷転動体転走路3cを進行する際の直線軌跡に対して高低差を生じさせないほぼ同一の平面内に形成される。
特開2007−107648号公報
ところで、上記のような運動装置では、蓋体が樹脂で形成されている場合があり、これによって転動体が内部に封入された移動体を軌道体に取り付ける場合に、蓋体のエンドキャップが該移動体に対して多少捩れた状態となって、移動体の内部に封入された転動体が外部に脱落するという問題が発生する。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、軌道体に対して移動体を取り付ける際に、移動体の端部に配置される蓋体が該移動体に対して多少捩れたとしても、該移動体内の転動体が脱落するトラブルを防止して、該移動体の組み付け作業を支障なく行うことができる転動体循環路構造及び該転動循環路を有する運動装置の提供を目的とする。
本発明に係る転動体循環路構造及び運動装置では、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
第1の発明は、移動体と軌道体との相対運動に伴って前記軌道体と前記移動体の間に配置された複数の転動体が転動する転動体循環路の構造であって、前記転動体循環路は、前記転動体の転動方向を転換する方向転換路を有し、前記方向転換路は、前記転動体の軌跡が、中心線同士が所定角度で交差すると共に互いに異なる半径を有する2つの半円柱面同士の交差線を含む曲線を描くように形成されることを特徴とする。
上記のように構成された転動体循環路構造では、転動体の転動方向を転換する方向転換路について、転動体の軌跡が、中心線同士が所定角度で交差する2つの半円柱面同士の交差線を含む曲線を描くように形成されることから、方向転換路にて方向転換する際に描く転動体の曲線軌跡が、転走路を進行した際の直線軌跡に対して、上方に向けて傾斜しつつ円弧を描くような挙動を示す。
そして、このような曲線軌跡に従って移動体の端部に設置される蓋体の方向転換路を形成するならば、該蓋体の方向転換路の内周側に該方向転換路の内周曲面を形成する肉厚部を形成することができる。
その結果、軌道体に対して移動体を取り付ける際に、該移動体の端部に設置された蓋体が、軌道体に対して捩れて方向転換路が多少開いたとしても、上述の肉厚部によって該移動体内の転動体が脱落する問題が防止され、該移動体の組み付け作業を支障なく行うことができる。
上記のように構成された転動体循環路構造では、方向転換路の曲線軌跡を決定する2つの半円柱面を、互いに異なる半径を有するようにしたので、これら半径を種々設定することによって、移動体の転走路を進行した際の直線軌跡に対して、上方に向けて傾斜しつつ円弧を描くような挙動を示す曲線軌跡の傾斜角度を様々に、かつ最適な値に定めることができる。
また、前記2つの半円柱面が、前記転動体の直径の2倍以上の半径を有することを特徴とする。
上記のように構成された転動体循環路構造では、方向転換路の曲線軌跡を決定する2つの半円柱面を、転動体の直径の2倍以上の半径とすることによって、移動体の転走路に接続される方向転換路の曲線軌跡の軌道半径が小さくなり過ぎず、最適値に定めることができる。これによって方向転換路の曲線軌跡に沿った転動体の方向転換を無理なく行うことができる。
また、前記2つの半円柱面が、中心線同士が直交することを特徴とする。
上記のように構成された転動体循環路構造では、方向転換路の曲線軌跡を決定する2つの半円柱面を、中心線同士が直交する位置関係に配置することで、移動体の転走路を進行した際の直線軌跡に対して、上方に向けて傾斜しつつ円弧を描くような挙動を示す曲線軌跡の傾斜角度を、最適な値に定めることができる。
第2の発明は、転動体転走面が形成される軌道体と、前記転動体転走面に対応する負荷転動体転走路、前記負荷転動体転走路に対して略平行に形成される無負荷転動体転走路及びこれら負荷転動体転走路と無負荷転動体転走路とを接続する一対の方向転換路で構成される転動体循環路を有すると共に、前記軌道体に対して相対的に移動可能に組み付けられる移動体と、前記転動体循環路に循環可能に配列されて前記移動体と前記軌道体との相対運動に伴って前記転動体転走面と前記負荷転動体転走路との間を転動する複数の転動体と、を備える運動装置において、前記転動体循環路の構造として、第1の発明に係る転動体循環路構造を備えることを特徴とする。
上記のように構成された運動装置では、上述した転動体循環路構造を、移動体の方向転換路に設けることによって、該蓋体の方向転換路の内周側に、該方向転換路の内周曲面を形成する肉厚部を設けることができる。
その結果、軌道体に対して移動体を取り付ける際に、該移動体の端部に設置された蓋体が、軌道体に対して捩れて方向転換路が多少開いたとしても、上述の肉厚部によって該移動体内の転動体が脱落する問題が防止され、該移動体の組み付け作業を支障なく行うことができる。
また、前記移動体の延在方向の両端部に配設されて前記転動体を前記移動体の内部に封入すると共に、前記方向転換路が形成された蓋体を備えることを特徴とする。
上記のように構成された運動装置では、上述した方向転換路の曲線軌跡を、移動体の両端部に配設される蓋体に形成することができ、上述した方向転換路の内周側に、該方向転換路の内周曲面を形成する肉厚部を形成することができる。
その結果、軌道体に対して移動体を取り付ける際に、該移動体の端部に設置された蓋体が、軌道体に対して捩れて方向転換路が多少開いたとしても、上述の肉厚部によって該移動体内の転動体が脱落するトラブルが防止され、該移動体の組み付け作業を支障なく行うことができる。
また、前記蓋体を、前記方向転換路の内面側を形成する転動体方向転換内周案内部材と、前記方向転換路の外面側を形成する転動体方向転換外周案内部材と、から構成することを特徴とする。
上記のように構成された運動装置では、移動体の両端部に配設される蓋体を、方向転換路の内面側を形成する転動体方向転換内周案内部材と、該方向転換路の外面側を形成する転動体方向転換外周案内部材とから構成したので、上述の肉厚部を転動体方向転換内周案内部材、又は転動体方向転換外周案内部材に対して形成することができ、これによって例えば、該案内部材を交換するなどによって、装置の形態に応じて、様々な方向転換路を形成することが可能となる。
本発明によれば以下の効果を得ることができる。
本発明によれば、該蓋体の方向転換路の内周側に、該方向転換路の内周曲面を形成する肉厚部を形成することができる。したがって、軌道体に対して移動体を取り付ける際に、該移動体の端部に設置された蓋体が、軌道体に対して捩れて方向転換路が多少開いたとしても、当該肉厚部によって該移動体内の転動体が脱落する問題が防止され、該移動体の組み付け作業を支障なく行える効果が奏される。
以下、本発明に係る転動体循環路構造及び運動装置の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施形態に係るボールスプラインの分解斜視図、図2は本発明の実施形態に係るボールスプラインの概略構成を示す側断面図、図3及び図4はエンドキャップを示す図、図5及び図6はターンプレートを示す図である。
なお、図2では図示の都合上、一条の転動体転走路のみ記載する。
図1及び図2に示すように、ボールスプライン(運動装置)1は、延在する丸棒状あるいはパイプ状のスプライン軸(軌道体)2を備えており、このスプライン軸2の外周面には、その軸線L方向に沿うように転動体転走溝(転動体転走面)2aが形成されている。そして、このスプライン軸2に挿通されるようにして、円筒状の移動体3が設けられている。この移動体3には、その内周面に、転動体転走溝2aにそれぞれ対向するようにして負荷転動体転走溝(負荷転動体転走面)3aが形成されている。
これら転動体転走溝2aと負荷転動体転走溝3aとによって軸線L方向に形成される直線状の空間は負荷転動体転走路3bとされており、移動体3を軸線L方向に貫通している。また、移動体3の内周面3eと外周面との間には、負荷転動体転走溝3aと平行に延びる直線状の無負荷転動体転走路3cが設けられており、同様に移動体3を貫通している。
また、これら負荷転動体転走溝3aと無負荷転動体転走路3cとの間には、これらと平行に延びるようにして、位置決め孔3dが移動体3を貫通して設けられている。これら負荷転動体転走溝3a、無負荷転動体転走路3c、位置決め孔3dは、それぞれこの移動体3の内周面3eとともに、予め一度の加工(例えばワイヤ放電加工)で全て同時に形成されている。
また、移動体3の軸線L方向の両端部には、リング状の形状を有するとともに組体として形成される蓋体4が、それぞれスプライン軸2に挿通されて配置され、移動体3に当接されて固定されている。
蓋体4は、移動体3側に配置されるターンプレート(転動体方向転換内周案内部材)6と、移動体3側と反対側に配置されるエンドキャップ(転動体方向転換外周案内部材)7とが組体として嵌め合わされて、構成されている。また蓋体4の外径寸法は、移動体3の外形寸法と略同一に形成されている。
また、図2に示すように、蓋体4は、その移動体3の端面と当接する面の近傍に、負荷転動体転走路3bと、この負荷転動体転走路3bに隣接して配置される無負荷転動体転走路3cとを接続するとともに転動体を方向転換させる半円環状空間の転動体方向転換路4aとを備えている。
そして、これら負荷転動体転走路3b、無負荷転動体転走路3c、転動体方向転換路4aによって一体に形成される略楕円環状、若しくはサーキット状の転動体循環路8とされており、この転動体循環路8内には、ボールからなる複数の転動体5が循環自在に収容されている。
これにより、負荷転動体転走路3bを転走した転動体5は、負荷転動体転走路3bの一端側から転動体方向転換路4aに導入され向きを反転されて方向転換した後、無負荷転動体転走路3cを転走し、他端側の転動体方向転換路4aに導入されて方向転換され、再び負荷転動体転走路3bの他端側に入り転走するという無限循環が可能になっている。
そして、これら転動体5が転動体循環路8内を転走することによって、移動体3とスプライン軸2とが軸線L方向に滑らかに相対移動可能なように構成されている。
また、図3〜図7に示すように、蓋体4の転動体方向転換路4aは、互いに対向するように配置されたターンプレート6の転動体方向転換内周案内部6aと、エンドキャップ7の転動体方向転換外周案内部7aとの間に形成されている。
ターンプレート6は、略三日月状をなしており、転動体方向転換内周案内部6aの径方向外方側に形成される凸曲面状の外方当接面6bと、この転動体方向転換内周案内部6aの径方向内方側に形成される凸曲面状の内方当接面6cとを備えている。
また、エンドキャップ7は、略リング状をなしており、転動体方向転換外周案内部7aの径方向外方側に形成される凹曲面状の外方当接面7bと、転動体方向転換外周案内部7aの内方側に形成される凹曲面状の内方当接面7cとを備えている。
そして、このように構成されたターンプレート6及びエンドキャップ7では、移動体3に取り付けた場合に、外方当接面6b,7bが互いに当接することにより、また、内方当接面6c,7cが互いに当接することにより、これら外方当接面6b,7bと、内方当接面6c,7cとの間に転動体方向転換路4aが形成されるものである。
また、エンドキャップ7には位置決め突起7dが設けられており、この位置決め突起7dを、移動体3の対応する位置決め孔(図示略)に嵌合させることで、ターンプレート6を間に挟んでエンドキャップ7が移動体3に取り付けられるようになっている。
なお、これらターンプレート6及びエンドキャップ7は、例えば樹脂等を成形加工した成形品とされており、その寸法精度が良好に形成されている。
一方、ターンプレート6及びエンドキャップ7には、位置決め孔6e及び位置決め孔7dがそれぞれ形成されており、これら位置決め孔6d,7eを、移動体3の位置決め孔3dに合わせし、かつこれら孔内に固定部材(図示略)を挿入することで、これらターンプレート6及びエンドキャップ7が、移動体3に対して固定されるようになっている。
そして、図1、図2に示すように、移動体3及び蓋体4の内部に形成される転動体循環路8に複数の転動体5を封入した状態で、移動体3及び蓋体4をスプライン軸2に挿通することによって、ボールスプライン1が製造されるようになっている。
次に、本実施形態に係る転動体循環路構造100について、図7〜図12を参照して説明する。
転動体循環路8は、上述したように、移動体3内に形成された負荷転動体転走路3b及び無負荷転動体転走路3c、ターンプレート6とエンドキャップ7との間に形成された転動体方向転換路4aからなるものであって、この転動体方向転換路4aがターンプレート6とエンドキャップ7との間にどのような傾斜角度、湾曲半径の経路を形成するか、という点について、以下に示すように規定する。言い換えれば、転動体方向転換路4aを転動する転動体5の中心点が描く軌跡を規定する。
すなわち、上述した転動体循環路8の転動体方向転換路4aについては、図7〜図9に示されるように、転動体方向転換路4aを走行する転動体5の中心軌跡50が、中心線Oa,Ob同士が所定角度αで交差する2つの仮想半円柱体A,Bの半円柱面同士の交差線を含む曲線(以下、曲線軌跡51という)を描くように形成させるものである。
仮想半円柱体Aは、その中心線Oaが移動体3の移動方向に沿う軸線Lに沿うように配置される。また、仮想半円柱体Bは、その中心線Obが仮想半円柱体Aの中心線Oaに直交する鉛直方向(α=90°)に配置される(図7及び図8参照)。または、その鉛直線に対して若干傾斜角θを有する(α=90°+θ)ように配置される(図9参照)。
そして、このような転動体5の中心軌跡50を、中心線Oa,Ob同士が所定角度αで交差する2つの仮想半円柱体A,Bの半円柱面同士の交差線を含む曲線軌跡51を描くように形成すると、図11に示すように、移動体3の負荷転動体転走路3b及び無負荷転動体転走路3cを経由した転動体5が、負荷転動体転走路3b及び無負荷転動体転走路3cの直線軌跡52に対して、上方に向けて傾斜しつつ円弧C(図11参照)を描くような挙動を示すことになる。
そして、このような曲線軌跡51に従って移動体3の端部に設置される蓋体4の転動体方向転換路4aを形成するならば、図3及び図4に示すように、蓋体4の転動体方向転換路4aの内周側に、この転動体方向転換路4aの内周曲面を形成する肉厚部10を形成することができる。
肉厚部10は、エンドキャップ7の内方当接面7cの一部に形成されるものであって、この肉厚部10の存在によって、スプライン軸2に対して移動体3を取り付ける際に、移動体3の端部に設置された蓋体4が、スプライン軸2に対して捩れて転動体方向転換路4aが多少開いたとしても、移動体3内の転動体5が脱落するトラブルが防止され、移動体3の組み付け作業を支障なく行うことができる。
なお、2つの仮想半円柱体A,Bは、転動体方向転換路4aにて転動体5が円滑に方向転換可能とするために、転動体5の直径の2倍以上の半径を有するように、これらの半径を設定する。
また、2つの仮想半円柱体A,Bは、半円柱面同士の交差線を含む曲線軌跡51が緩やかな傾斜角度β(図11参照)となるように、仮想半円柱体A,Bが互いに異なる半径で、かつ仮想半円柱体Bよりも仮想半円柱体Aの半径を大きくすると良い。
また同様に、2つの仮想半円柱体Aの中心線Oaと、仮想半円柱体Bの中心線Obの成す角度αは、上述した曲線軌跡51が緩やかな傾斜角度βとなり、かつ転動体5の転動の安定性を考慮すれば、α=90°が適当である。
そして、以上のように構成された転動体循環路構造100では、蓋体4の転動体方向転換路4aにおいて、転動体5の中心軌跡50を、中心線Oa,Ob同士が所定角度αで交差する2つの仮想半円柱体A,Bの半円柱面同士の交差線を含む曲線を描くように形成することで、転動体方向転換路4aにて方向転換する際に描く転動体5の曲線軌跡51が、負荷転動体転走路3b及び無負荷転動体転走路3cを進行した際の直線軌跡52に対して、上方に向けて傾斜しつつ円弧を描くような挙動を示す。
そして、このような曲線軌跡51に従って移動体3の端部に設置される蓋体4の転動体方向転換路4aを形成するならば、蓋体4の転動体方向転換路4aの内周側でかつエンドキャップ7の内方当接面7cの一部に、転動体方向転換路4aの内周曲面を形成する肉厚部10を設けることができる。
その結果、スプライン軸2に対して移動体3を取り付ける際に、移動体3の端部に設置された蓋体4が、スプライン軸2に対して捩れて転動体方向転換路4aが多少開いたとしても、上述した肉厚部10によって移動体3内の転動体5が脱落するトラブルが防止され、移動体3の組み付け作業を支障なく行うことができる。
また、上記のように構成された転動体循環路構造100では、転動体方向転換路4aの曲線軌跡51を決定する2つの仮想半円柱体A,Bの半円柱面を、互いに異なる半径を有するようにしたので、これら半径を種々設定することによって、移動体3の転走路を進行した際の直線軌跡52に対して、上方に向けて傾斜しつつ円弧を描くような挙動を示す曲線軌跡51の傾斜角度を様々に、かつ最適な値に定めることができる。
また、上記のように構成された転動体循環路構造100では、転動体方向転換路4aの曲線軌跡51を決定する2つの仮想半円柱体A,Bの半円柱面を、転動体5の直径の2倍以上の半径とすることによって、移動体3の転走路に接続される転動体方向転換路4aの曲線軌跡51の軌道半径が小さくなり過ぎず、最適値に定めることができる。
これによって転動体方向転換路4aの曲線軌跡51に沿った転動体5の方向転換を無理なく行うことができる。
また、転動体循環路構造100では、転動体循環路8における転動体方向転換路4aの曲線軌跡51を決定する2つの仮想半円柱体A,Bの半円柱面を、中心線Oa,Ob同士が直交する位置関係(α=90°)に配置することで、移動体3の転走路を進行した際の直線軌跡52に対して、上方に向けて傾斜しつつ円弧を描くような挙動を示す曲線軌跡51の傾斜角度βを、最適な値に定めることができる。
なお、上記実施形態では、蓋体4を構成するエンドキャップ7の内方当接面7cの一部に、転動体方向転換路4aの内周曲面を形成する肉厚部10を設けたが、これに限定されず、蓋体4を構成するターンプレート6の内方当接面6cの一部に、転動体方向転換路4aの内周曲面を形成する肉厚部10を設けても良い。すなわち、転動体方向転換路4aにて方向転換する際に描く曲線軌跡51が、負荷転動体転走路3b及び無負荷転動体転走路3cを進行した際の直線軌跡52に対して、上方に向けて傾斜しつつ円弧を描くような挙動を示すのであれば、蓋体4を構成するエンドキャップ7の内方当接面7cに設けても、ターンプレート6の内方当接面6cに設けても良い。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、転動体5の中心軌跡50が曲線軌跡51のみからなる場合の他、曲線軌跡51の両端側に、直線軌跡52に連続する直線軌跡を含むようにしてもよい。
例えば、本実施形態においては、運動装置としてボールスプライン1を用いて説明したが、これに限らず、ガイド等その他の運動装置であっても構わない。
また、本実施形態では、転動体5が無限循環する形式の運動装置を用いて説明したが、これに限らず、転動体5が循環しない、所謂有限形式の運動装置にも適用可能である。
また、転動体5としてボールを用いて説明したがこれに限らず、ローラ等を用いても構わない。
また、スプライン軸2は直線状でなくてもよく、曲線状に形成されていても構わない。さらに、その断面形状及び転動体5転走溝2aの条数も、本実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係るボールスプラインの分解斜視図である。 本発明の実施形態に係るボールスプラインの側断面図である。 エンドキャップの斜視図である。 エンドキャップの正面図、平面図、断面図である。 ターンプレートの斜視図である。 ターンプレートの正面図、平面図、断面図である。 蓋体の転動体方向転換路にて形成される曲線軌跡を示す斜視図である。 仮想半円柱体の交差角度が90°の場合を示す斜視図である。 仮想半円柱体の交差角度が90°+θの場合を示す斜視図である。 蓋体の転動体方向転換路にて転動体の軌跡を示す斜視図、要部拡大斜視図である。 蓋体の転動体方向転換路にて転動体の軌跡が上方に向けて傾斜する状態を示す斜視図、要部拡大斜視図である。 転動体循環路構造の従来例を示す図である。
符号の説明
1…ボールスプライン(運動装置)、 2…スプライン軸(軌道体)、 3…移動体、 3b…負荷転動体転走路、 3c…無負荷転動体転走路、 4…蓋体、 4a…転動体方向転換路、 5…転動体、 6…ターンプレート(転動体方向転換内周案内部材)、 7…エンドキャップ(転動体方向転換外周案内部材)、 8…転動体循環路、 10…肉厚部、 50…転動体の中心軌跡、 51…曲線軌跡(曲線)、 52…直線軌跡、 100…転動体循環路構造、 A…仮想半円柱体、 B…仮想半円柱体、 Oa…中心線、 Ob…中心線

Claims (6)

  1. 移動体と軌道体との相対運動に伴って前記軌道体と前記移動体の間に配置された複数の転動体が転動する転動体循環路の構造であって、
    前記転動体循環路は、前記転動体の転動方向を転換する方向転換路を有し、
    前記方向転換路は、前記転動体の軌跡が、中心線同士が所定角度で交差すると共に互いに異なる半径を有する2つの半円柱面同士の交差線を含む曲線を描くように形成されることを特徴とする転動体循環路構造。
  2. 前記2つの半円柱面は、前記転動体の直径の2倍以上の半径を有することを特徴とする請求項1に記載の転動体循環路構造。
  3. 前記2つの半円柱面は、中心線同士が直交することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の転動体循環路構造。
  4. 転動体転走面が形成される軌道体と、
    前記転動体転走面に対応する負荷転動体転走路、前記負荷転動体転走路に対して略平行に形成される無負荷転動体転走路及びこれら負荷転動体転走路と無負荷転動体転走路とを接続する一対の方向転換路で構成される転動体循環路を有すると共に、前記軌道体に対して相対的に移動可能に組み付けられる移動体と、
    前記転動体循環路に循環可能に配列されて前記移動体と前記軌道体との相対運動に伴って前記転動体転走面と前記負荷転動体転走路との間を転動する複数の転動体と、
    を備える運動装置において、
    前記転動体循環路の構造として、請求項1から請求項のうちいずれか一項に記載の転動体循環路構造を備えることを特徴とする運動装置。
  5. 前記移動体の延在方向の両端部に配設されて前記転動体を前記移動体の内部に封入すると共に、前記方向転換路が形成された蓋体を備えることを特徴とする請求項に記載の運動装置。
  6. 前記蓋体は、
    前記方向転換路の内面側を形成する転動体方向転換内周案内部材と、
    前記方向転換路の外面側を形成する転動体方向転換外周案内部材と、
    からなることを特徴とする請求項に記載の運動装置。
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