JP2008297422A - 吸水性ポリマーの製造方法 - Google Patents

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慶史 下川
Minoru Kurata
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Abstract

【課題】 吸水性ポリマーの形状や性能を維持しながらポリマーの生産性を向上させる、吸水性ポリマーの製造方法の提供。
【解決手段】 酸基を有する水溶性ビニルモノマーを含むモノマー成分を重合して吸水性ポリマーを製造する方法であって、酸基を有する水溶性ビニルモノマーの一部をアルカリ剤で前中和した後、溶媒中で懸濁重合し、得られたポリマーに更にアルカリ剤を加えて後中和する、吸水性ポリマーの製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、衛生用品等に使用される吸水性ポリマーの製造方法に関する。
吸水性ポリマーは、衛生用品分野で、幼児用、大人用もしくは失禁者用の紙おむつ(使い捨ておむつ)又は婦人用の生理用ナプキン等の吸収性物品における吸水性物質として使用されている。現在、吸水性ポリマーとしては、ポリアクリル酸系吸水性ポリマーがその主流を占めている。
一般に酸基を有するモノマーを重合原料に用いる場合には、重合前に酸基の一部又は全部をアルカリ剤で中和する方法と重合後に酸基の一部又は全部をアルカリ剤で中和する方法とがある。
特許文献1及び特許文献2には溶液重合法で、酸基を有するモノマーを重合した後に酸基の一部又は全部をアルカリ剤で中和する方法が開示されている。
一方、懸濁重合法では、重合後のポリマー形状や性能を高める観点から、重合前に酸基の一部又は全部をアルカリ剤で中和することが行われ、重合後に酸基の一部又は全部をアルカリ剤で中和する方法はこれまで行われていなかった。しかし、酸基を有するモノマーは中和度が高い程、水に対する溶解度が減少するためモノマーの溶解性を保つために水の量を増加させる必要があり、このために特に回分式の懸濁重合においては反応槽容量当りのポリマー出来高が減少し、生産性において十分満足できるものではなかった。
特開平1−103606号公報 特開平11−60630号公報
本発明の課題は、吸水性ポリマーの形状や性能を維持しながらポリマーの生産性を向上させる、吸水性ポリマーの製造方法を提供することにある。
本発明は、酸基を有する水溶性ビニルモノマーを含むモノマー成分を重合して吸水性ポリマーを製造する方法であって、酸基を有する水溶性ビニルモノマーの一部をアルカリ剤で前中和した後、溶媒中で懸濁重合し、得られたポリマーに更にアルカリ剤を加えて後中和する、吸水性ポリマーの製造方法を提供する。
本発明の製造方法により、吸水性ポリマーの形状や性能を維持しながら、生産性を向上させることができる。
[モノマー成分]
本発明に用いられるモノマー成分は、酸基を有する水溶性ビニルモノマーを含むものである。本発明のモノマー成分中の酸基を有する水溶性ビニルモノマーの割合は、50重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましい。
酸基を有する水溶性ビニルモノマーとしては、オレフィン系不飽和カルボン酸、オレフィン系不飽和スルホン酸、オレフィン系不飽和リン酸等のカルボン酸基、スルホン酸基又はリン酸基を有する水溶性ビニルモノマーが挙げられる。これらの中でも、オレフィン系不飽和カルボン酸が好ましく、アクリル酸、メタクリル酸がより好ましく、アクリル酸が特に好ましい。これらのモノマーは1種以上を使用することができる。
本発明に用いられる酸基を有する水溶性ビニルモノマー以外のモノマーとしては、酸基を有する水溶性ビニルモノマーと共重合しうるモノマーであれば特に限定されず、水溶性ビニルモノマーでも水不溶性ビニルモノマーでもよい。共重合しうる水溶性ビニルモノマーとしては、例えば、オレフィン系不飽和カルボン酸エステル、オレフィン系不飽和リン酸エステル、オレフィン系不飽和アミン、オレフィン系不飽和アンモニウム、オレフィン系不飽和アミド等が挙げられる。共重合しうる水不溶性ビニルモノマーとしては、例えば、炭素数1〜18のアルキル基を有するアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸等の不飽和カルボン酸アルキルエステルが挙げられる。
[吸水性ポリマーの製造方法]
本発明の吸水性ポリマーの製造方法においては、酸基を有する水溶性ビニルモノマーの一部をアルカリ剤で前中和した後、溶媒中で懸濁重合し、得られたポリマーに更にアルカリ剤を加えて後中和することが必要である。このような重合前の中和と重合後の中和を組み合わせることにより、重合後のポリマー形状や性能を維持しながら、ポリマーの生産性を大幅に向上させることができる。
本発明において、酸基を有する水溶性ビニルモノマーの前中和後の中和度は、重合後のポリマー形状や性能を高める観点から、10モル%以上が好ましく、15モル%以上が更に好ましく、20モル%以上が特に好ましい。またポリマーの生産性を向上させる観点から、65モル%以下が好ましく、60モル%以下が更に好ましく、55モル%以下が特に好ましい。以上より酸基を有する水溶性ビニルモノマーの前中和後の中和度は10〜65モル%が好ましく、15〜60モル%が更に好ましく、20〜55モル%が特に好ましい。
また本発明において、重合後のポリマーの後中和による中和度の増加量、即ち、ポリマーの後中和後の中和度(n2)と、酸基を有する水溶性ビニルモノマーの前中和後の中和度(n1)との差(n2−n1)は、重合後のポリマー形状や性能を維持しながら、ポリマーの生産性を向上させる観点から、10モル%以上であることが好ましく、15モル%以上であることが更に好ましく、20モル%以上であることが特に好ましい。また65モル%以下であることが好ましく、60モル%以下であることが更に好ましく、55モル%以下であることが特に好ましい。以上より中和度増加量(n2−n1)は10〜65モル%が好ましく、15〜60モル%が更に好ましく、20〜55モル%が特に好ましい。
また、ポリマーの後中和後の中和度(n2)は、ポリマー形状や性能を高める観点から、30〜95モル%が好ましく、50〜90モル%が更に好ましく、60〜80モル%が特に好ましい。
なお、本明細書において、「中和度」とは、酸基を有する水溶性ビニルモノマーの全酸基に対するアルカリ剤によって中和された酸基のモル%をいい、酸基を有する水溶性ビニルモノマーの前中和後の中和度(n1)は下記式(I)で表され、ポリマーの後中和後の中和度(n2)は下記式(II)で表される。
1(モル%)=Am/At×100 (I)
2(モル%)=Ap/At×100 (II)
ここで、Atは酸基を有する水溶性ビニルモノマー中の全酸基のモル数、Amは酸基を有する水溶性ビニルモノマーの前中和後に中和された酸基のモル数、Apは後中和後のポリマー中の中和された酸基のモル数を示す。
本発明に用いられるアルカリ剤としては、水酸化物や炭酸塩等が挙げられる。具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化アンモニウム等の水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム等の炭酸塩が例示され、水酸化物、特に水酸化ナトリウムが好ましい。アルカリ剤は1種でも、2種以上を混合して用いても良い。
本発明における懸濁重合は、疎水性有機溶媒中に、モノマー成分を連続的又は断続的に供給して行うことが好ましい。モノマーは水溶液として供給することが好ましく、モノマー水溶液の濃度は、10〜90重量%が好ましく、30〜60重量%が更に好ましい。
本発明に用いられる疎水性有機溶媒としては、例えば、n−ペンタン、シクロペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、n−ブチルアルコール、n−アミルアルコール等の炭素数4〜6の脂肪族アルコール、メチルエチルケトン等の脂肪族ケトン、酢酸エチル等の脂肪族エステル類等を例示することができる。これらの疎水性有機溶媒は、1種以上を用いることができる。また、疎水性有機溶媒の使用量は、全モノマー成分100重量部に対して、好ましくは50重量部以上、更に好ましくは100〜1000重量部である。
また、疎水性有機溶媒以外に、両親媒性の溶媒を用いることもできる。両親媒性の溶媒としては、メタノール、エタノール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、及びテトラヒドロフラン及びジオキサン等のエーテル類が挙げられる。両親媒性の溶媒の使用量は、疎水性有機溶媒との合計量で、全モノマー成分100重量部に対し500重量部までの量であることが好ましい。
また、モノマーの重合を行なう際に、分散剤を用いることができる。分散剤としては、例えば、ソルビタンモノステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル、トリメチルステアリルアンモニムクロリド及びカルボキシメチルジメチルセチルアンモニウム等の陽イオン性及び両性の界面活性剤、ポリオキシエチレンドデシルエーテル硫酸エステルナトリウム塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル、N−パルミトイルアスパラギン酸モノナトリウム塩、N−パルミトイルアスパラギン酸ジナトリウム塩、N−パルミトイルアスパラギン酸、N−ミリストイルグルタミン酸モノナトリウム塩、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム塩、N−ステアロイルグルタミン酸モノナトリウム塩、N−ミリストイルグルタミン酸モノナトリウム塩、N−ヤシ油脂防酸アシルグルタミン酸モノナトリウム塩、N−硬化牛脂脂肪酸アシルグルタミン酸モノナトリウム塩、N−ステアロイルグルタミン酸、N−ステアロイルグルタミン酸モノカリウム塩等の陰イオン性界面活性剤、アルキルグルコシド等のグリコシド化合物、エチルセルロース等のセルロースエーテル、セルロースアセテート等のセルロースエステル、マレイン化ポリブタジエン、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン等の高分子分散剤を例示することができる。これらの分散剤は1種以上を用いることができる。分散剤の使用量は、全モノマー成分100重量部に対して、好ましくは0.01〜5重量部である。特に、モノマーの逆相懸濁重合を行う場合には、モノマーの分散剤としてイオン性界面活性剤、特に陰イオン性界面活性剤を用いることが、吸水性ポリマー粒子の凝集を防ぐという点で好ましい。
本発明に用いられる重合開始剤としては、アゾ系重合開始剤及び酸化性重合開始剤等が挙げられる。
アゾ系重合開始剤としては、具体的には、特開平8−337726号公報の第4頁第5欄第4〜19行に記載のものを例示することができる。これらは1種以上を使用することができる。これらの中でも、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロハライド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロハライド及び4,4’−アゾビス−4−シアノバレリックアシッドからなる群より選択される1種以上が本発明の目的を達成する為に好ましい。また、上記の化合物において、ハライドはクロリドであることが経済面より好ましい。
酸化性重合開始剤としては、具体的には、特開平8−337726号公報の第3頁第4欄第43行〜第4頁第5欄第3行に記載のものや、過酸化水素/第1鉄塩、過硫酸塩/亜硫酸塩、クメンヒドロパーオキシド/第1鉄塩、過酸化水素/L−アスコルビン酸等のレドックス系重合開始剤等を例示することができる。これらは1種以上を使用することができる。これらの中でも、過硫酸塩が本発明の目的を達成する為に好ましい。
また、アゾ系重合開始剤と酸化性重合開始剤とを1種以上ずつ併用しても良い。
本発明の方法においては、モノマー水溶液を、疎水性有機溶媒を含有する分散媒中へ供給する逆相懸濁重合法が好ましく、重合を回分操作で行うことがより好ましい。重合開始剤を水溶液として用いる場合の重合開始剤水溶液の濃度は、好ましくは0.05〜90重量%、更に好ましくは1〜50重量%である。
モノマー成分を重合する際の重合温度は、好ましくは20〜120℃、更に好ましくは40〜100℃である。重合温度がこの範囲の場合、好ましい重合速度が達成される。
また、本発明においては、重合前、重合時、重合後又は乾燥時等において、架橋剤を添加することができる。架橋剤としては、例えば、ポリアリル化合物、ポリビニル化合物、ポリグリシジルエーテル、ハロエポキシ化合物、ポリアルデヒド、ポリオール、ポリアミン、ヒドロキシビニル化合物、またカルシウム、マグネシウム、亜鉛及びアルミニウム等の多価イオンを生じる無機塩又は有機金属塩等を例示することができる。
また、モノマーの重合(好ましくは逆相懸濁重合)を終了した後、必要に応じ通常の後処理、例えば、共沸脱水、乾燥等を行なうことにより、所望の吸水性ポリマーを得ることができる。
以下の実施例及び比較例において、吸水性ポリマー形状や性能は下記方法で測定した。
<ポリマーの平均粒径の測定法>
ポリマー粒子100gをJIS Z−8801−1982準拠のフルイを用いて分級し、各フラクションの重量分率より平均粒径を求めた。
<ポリマーの嵩比重の測定法>
筒井理化学器械(株)製カサ比重測定器(JIS K−3362)を用いて、ポリマー粒子のゆるめ嵩比重を求めた。
<ポリマーの遠心脱水後の水の保持量の測定法>
ポリマー粒子1gを生理食塩水(0.9%NaCl水溶液、大塚製薬製)150mLで30分間膨潤させた後、250メッシュの不織布袋に入れ、遠心分離機にて143Gで10分間脱水し、脱水後の総重量(全体重量)を測定する。そして、次式(III)に従って、遠心脱水後の水の保持量を測定する。
Figure 2008297422
ここで、不織布袋液残り量=(遠心脱水後の不織布重量)−(不織布袋重量)である。
実施例1
80重量%のアクリル酸水溶液338gを135gの水で希釈し、冷却しつつ49重量%の水酸化ナトリウム水溶液222gで中和した。この時のアクリル酸の中和度は72モル%であった。このモノマー水溶液に、分散剤アシル化グルタミン酸ソーダ(アミソフトPS−11、味の素(株)製)を0.12g加えて均一溶液とした。これに重合開始剤としてV−50(和光純薬(株)製、2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド、分子量271.2)0.082g、分散剤ポリエチレングリコール(K-PEG6000LA、花王(株)製)0.31g、クエン酸アンモニウム鉄0.53mgを水10.0gに溶解させた開始剤水溶液を加えてモノマー液1とした。これとは別に80重量%アクリル酸水溶液338gに重合開始剤として1.3重量%過硫酸ナトリウム(分子量238.1)水溶液9.12gを添加してモノマー液2とした。
別に、還流冷却脱水管、滴下ロート、窒素導入管、および撹拌翼としてアンカー翼(d/D=0.90)を備えた4リットル反応槽(セパラブルフラスコ)に、ノルマルヘプタン1034gを仕込んだ後、分散剤としてポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル分散剤[エマルゲンMS-110(花王(株)製、RO−(EO)4.8−(PO)4.4−(EO)4.8−Hで表されるポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル(アルキル基はC12/C14=7/3))と無水リン酸を、エマルゲンMS-110:無水リン酸=3:1(モル比)の割合で反応させて得られたもの]0.69gを加えて300r/minの回転数にて撹拌させ、反応槽内を窒素置換した後、沸点温度まで昇温し、反応機内の温度を90℃に調整した。
このノルマルヘプタン中に前述のモノマー液1を流量一定下、40分間で供給し、続けてモノマー液2を流量一定下、20分間で供給して重合を行った。なお、モノマー液1とモノマー液2を合わせたモノマーの平均中和度(モノマーの前中和後の中和度n1に相当、以下同じ)は36モル%であった。
この後に、還流冷却脱水管を用いて反応槽内温度81〜86℃で231g脱水を行いながら、反応槽に48重量%の水酸化ナトリウム水溶液222gを加えて後中和した。この時のアクリル酸ポリマーの中和度n2は72モル%であった。
その後、反応槽内温度86℃で架橋剤エチレングリコールジグリシジルエーテル(デナコールEX−810、ナガセケムテック株式会社製)0.22gをイオン交換水10.0gに溶解したものを添加した。その後、反応槽内温度86〜90℃で更に166g脱水を行い、生成物を分別した。この生成物をバットにとり、静置型の真空乾燥機で130℃、圧力35kPaにして12時間乾燥して、672gのアクリル酸(ナトリウム)ポリマー粒子を得た。
実施例2
80重量%のアクリル酸水溶液253gを101gの水で希釈し、冷却しつつ49重量%の水酸化ナトリウム水溶液166gで中和した。この時のアクリル酸の中和度は72モル%であった。このモノマー水溶液に、分散剤アシル化グルタミン酸ソーダ(アミソフトPS−11、味の素(株)製)を0.09g加えて均一溶液とした。これに重合開始剤としてV−50 0.061g、分散剤ポリエチレングリコール(K-PEG6000LA、花王(株)製)0.21g、クエン酸アンモニウム鉄0.40mgを水10.0gに溶解させた開始剤水溶液を加えてモノマー液1とした。これとは別に80重量%アクリル酸水溶液497gに重合開始剤として1.3重量%過硫酸ナトリウム水溶液9.12gを添加してモノマー液2とした。
別に、還流冷却脱水管、滴下ロート、窒素導入管、および撹拌翼としてアンカー翼(d/D=0.90)を備えた4リットル反応槽(セパラブルフラスコ)に、ノルマルヘプタン1034gを仕込んだ後、分散剤として実施例1と同様のポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル分散剤0.69gを加えて300r/minの回転数にて撹拌させ、反応槽内を窒素置換した後、沸点温度まで昇温し、反応機内の温度を90℃に調整した。
このノルマルヘプタン中に前述のモノマー液1を流量一定下、30分間で供給し、続けてモノマー液2を流量一定下、30分間で供給して重合を行った。なお、モノマー液1とモノマー液2を合わせたモノマーの平均中和度n1は24モル%であった。
この後に還流冷却脱水管を用いて反応槽内温度81〜86℃で203g脱水を行いながら、反応槽に48重量%の水酸化ナトリウム水溶液327gを加えて後中和した。この時のアクリル酸ポリマーの中和度n2は72モル%であった。
その後、反応槽内温度86℃で架橋剤エチレングリコールジグリシジルエーテル(デナコールEX−810、ナガセケムテック株式会社製)0.37gをイオン交換水10.0gに溶解したものを添加した。その後、反応槽内温度86〜90℃で更に185g脱水を行い、生成物を分別した。この生成物をバットにとり、静置型の真空乾燥機で130℃、圧力35kPaにして12時間乾燥して、743gのアクリル酸(ナトリウム)ポリマー粒子を得た。
比較例1
80重量%のアクリル酸水溶液510gを212gの水で希釈し、冷却しつつ49重量%の水酸化ナトリウム水溶液333gで中和した。この時のアクリル酸の中和度は72モル%であった。このモノマー水溶液に、分散剤アシル化グルタミン酸ソーダ(アミソフトPS−11、味の素(株)製)を0.18g加えて均一溶液とした。これを均等に2分割して、一方に重合開始剤としてV−50 0.061g、分散剤ポリエチレングリコール(K-PEG6000LA、花王(株)製)0.21g、クエン酸アンモニウム鉄0.40mgを水10.0gに溶解させた開始剤水溶液を加えてモノマー液1とし、もう一方に1.3重量%過硫酸ナトリウム水溶液9.12gを添加してモノマー液2とした。
別に、還流冷却脱水管、滴下ロート、窒素導入管、および撹拌翼としてアンカー翼(d/D=0.90)を備えた4リットル反応槽(セパラブルフラスコ)に、ノルマルヘプタン1034gを仕込んだ後、分散剤として実施例1と同様のポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル分散剤0.49gを加えて300r/minの回転数にて撹拌させ、反応槽内を窒素置換した後、沸点温度まで昇温し、反応機内の温度を90℃に調整した。
このノルマルヘプタン中に前述のモノマー液1を流量一定下、30分間で供給し、続けてモノマー液2を流量一定下、30分間で供給して重合を行った。
この後に還流冷却脱水管を用いて反応槽内温度81〜86℃で289g脱水を行い、反応槽内温度86℃で架橋剤エチレングリコールジグリシジルエーテル(デナコールEX−810、ナガセケムテック株式会社製)0.20gをイオン交換水10.0gに溶解したものを添加した。その後、反応槽内温度86〜90℃で更に126g脱水を行い、生成物を分別した。この生成物をバットにとり、静置型の真空乾燥機で130℃、圧力35kPaにして12時間乾燥して、503gのアクリル酸(ナトリウム)ポリマー粒子を得た。
比較例2
80重量%のアクリル酸水溶液750gに、分散剤アシル化グルタミン酸ソーダ(アミソフトPS−11、味の素(株)製)を0.18g加えて均一溶液とした。これを均等に2分割して、一方に重合開始剤としてV−50 0.061g、分散剤ポリエチレングリコール(K-PEG6000LA、花王(株)製)0.21g、クエン酸アンモニウム鉄0.40mgを水10.0gに溶解させた開始剤水溶液を加えてモノマー液1とし、もう一方に1.3重量%過硫酸ナトリウム水溶液9.12gを添加してモノマー液2とした。
別に、還流冷却脱水管、滴下ロート、窒素導入管、および撹拌翼としてアンカー翼(d/D=0.90)を備えた4リットル反応槽(セパラブルフラスコ)に、ノルマルヘプタン1034gを仕込んだ後、分散剤として実施例1と同様のポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル分散剤0.49gを加えて300r/minの回転数にて撹拌させ、反応槽内を窒素置換した後、沸点温度まで昇温し、反応機内の温度を90℃に調整した。
このノルマルヘプタン中に前述のモノマー液1を30分間で供給するように流量一定下で供給し重合を開始した。しかしモノマー液1の60%を反応槽に供給した時点で、反応系の粘度上昇により撹拌が停止し重合反応を中断した。
実施例1、2及び比較例1、2におけるモノマー及びポリマーの中和度、得られたポリマー粒子の平均粒径、嵩比重及び遠心脱水後の水の保持量、並びに生産性の結果をまとめて表1に示す。
Figure 2008297422

Claims (5)

  1. 酸基を有する水溶性ビニルモノマーを含むモノマー成分を重合して吸水性ポリマーを製造する方法であって、酸基を有する水溶性ビニルモノマーの一部をアルカリ剤で前中和した後、溶媒中で懸濁重合し、得られたポリマーに更にアルカリ剤を加えて後中和する、吸水性ポリマーの製造方法。
  2. 酸基を有する水溶性ビニルモノマーの前中和後の中和度が10〜65モル%である、請求項1記載の吸水性ポリマーの製造方法。
  3. 重合後のポリマーの後中和による中和度の増加量が10〜65モル%である、請求項1又は2記載の吸水性ポリマーの製造方法。
  4. 酸基を有する水溶性ビニルモノマーがオレフィン系不飽和カルボン酸である、請求項1〜3いずれかに記載の吸水性ポリマーの製造方法。
  5. 重合が逆相懸濁重合である、請求項1〜4いずれかに記載の吸水性ポリマーの製造方法。
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