JP2008296806A - 車両およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】進行方向とは逆方向に進んでいる場合に、駆動用電動機にかかる負荷を低減させつつ運転者の意図するように車両を進行させる。
【解決手段】車速Vがハイブリッド自動車20の進行方向とは逆方向に進んでいることを表す負の値のとき、検出されたアクセル開度Accに基づいて設定されたリングギヤ軸32aに要求される要求トルクTr*のうちモータMG2から出力すべき駆動力(仮モータトルク指令Tm2tmp)に相当する制動力(ブレーキトルク指令Tb)が駆動輪39a,39bの車軸に作用するようブレーキユニット90を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両およびその制御方法に関する。
従来、車両としては、上り坂においてスリップが発生しモータから出力するトルクが制限されており車両が逆進走行している場合には、車速から定まる反映率や制限されたトルクでは車両の重量により路面勾配に沿う方向に作用する力に対してつり合うトルクに不足する分のトルクなどにより設定されるトルクを油圧ブレーキにより発生させることにより、車両のずり下がりの速度を所定車速付近に収束させるものが提案されている(特許文献1参照)。
特開2005−51834号公報
しかしながら、特許文献1の車両では、スリップが発生し、モータから出力するトルクが制限されているときにずり下がりを収束させることはできるが、スリップが発生していない場合については考慮されておらず、例えば運転者の意図するようにずり下がるなど、運転者の意図するように車両を進行させることができない場合があった。また、このように、運転者が意図するようにずり下がる際に、駆動用電動機にかかる負荷を低減することが望まれていた。
本発明の車両およびその制御方法は、進行方向とは逆方向に進んでいる場合に、駆動用電動機にかかる負荷を低減させつつ運転者の意図するように車両を進行させることを目的とする。
本発明の車両およびその制御方法は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の車両は、駆動用電動機からの動力を駆動軸に出力可能な動力出力装置を備える車両であって、
前記車両に機械的な制動力を作用可能な機械的制動手段と、
車速を検出する車速検出手段と、
運転者の操作によるアクセル開度を検出するアクセル開度検出手段と、
前記検出された車速が前記車両の進行方向とは逆方向に進んでいることを表す車速であるとき、前記検出されたアクセル開度に基づいて設定された前記車両に要求される要求駆動力のうち前記駆動用電動機から出力すべき電動機要求駆動力に相当する制動力が前記車両に作用するよう前記機械的制動手段を制御する制御手段と、
を備えるものである。
この車両では、検出された車速が車両の進行方向とは逆方向に進んでいることを表す車速であるとき、検出されたアクセル開度に基づいて設定された車両に要求される要求駆動力のうち駆動用電動機から出力すべき電動機要求駆動力に相当する制動力が車両に作用するよう機械的制動手段を制御する。このように、進行方向とは逆方向に進んでいる場合に、車両に駆動用電動機から出力すべき駆動力を駆動用電動機によって作用させるのではなく、機械的制動手段によってその駆動力に相当する制動力を作用させるため、駆動用電動機にかかる負荷を低減させることが可能である。また、その駆動用電動機から出力すべき駆動力は運転者のアクセル操作に基づいて設定されるから、運転者の意図するように進行させることが可能である。したがって、進行方向とは逆方向に進んでいる場合に、駆動用電動機にかかる負荷を低減させつつ運転者の意図するように車両を進行させることができる。
本発明の車両は、路面勾配を検出する勾配検出手段を備え、前記制御手段は、前記検出された車速が前記車両の停止を表す車速であるとき、前記要求駆動力が前記車両の質量と前記検出された路面勾配とから算出される前記車両を前記路面に沿った方向につり合わせることの可能な釣合駆動力以下のときは、前記電動機要求駆動力に相当する制動力が前記車両に作用するよう前記機械的制動手段を制御し、前記要求駆動力が前記釣合駆動力より大きいときは、前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記動力出力装置を制御するものとすることもできる。こうすれば、検出された車速が車両の停止を表す車速となったときに、より適確な処理を実行することができる。このとき、前記制御手段は、前記釣合駆動力を算出するにあたり、前記車両の質量として、駆動力と前記車両の加速度と重力加速度と前記路面勾配とに基づいて設定した値を用いるものとすることもできる。こうすれば、積載時や牽引時など質量が大きく変化したときでもより正確な釣合駆動力を算出することができ、より運転者の意図するように車両を進行させることができる。
あるいは、前記アクセル開度に関するパラメータを記憶可能な記憶手段と、運転者のブレーキ操作を検出するブレーキ操作検出手段とを備え、前記制御手段は、前記ブレーキ操作検出手段によりブレーキ操作が検出されておらず前記検出された車速が前記車両の停止を表す車速の状態で所定時間経過したとき、前記検出されたアクセル開度に関するパラメータを前記記憶手段に記憶すると共に、前記電動機要求駆動力に相当する制動力が前記車両に作用するよう前記機械的制動手段を制御したあと、前記検出されたアクセル開度に関するパラメータが前記記憶手段に記憶されたアクセル開度に関するパラメータより大きいときは、前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記動力出力装置を制御するものとすることもできる。こうすれば、検出されたアクセル開度によって動力出力装置を制御することを判断するため、比較的簡単な構成で運転者の意図するように車両を進行させることができる。ここで、「所定時間」は、例えば、車両の動く方向が変化するときに車速が車両の停止を表す車速となるような場合は含まれない、車両が停止していると言える時間に経験的に設定されるものとしてもよい。また、「アクセル開度に関するパラメータ」には、アクセル開度やアクセル開度に基づいて設定された電動機要求駆動力などが含まれる。
本発明の車両は、運転者のブレーキ操作量を検出するブレーキ操作量検出手段を備え、前記制御手段は、前記電動機要求駆動力に相当する制動力が前記車両に作用するよう前記機械的制動手段を制御するにあたり、前記検出されたアクセル開度が運転車のアクセル操作のあることを表す値であり、且つ前記検出されたブレーキ操作量が運転者のブレーキ操作のあることを表す値であるとき、前記電動機要求駆動力に相当する制動力に前記検出されたブレーキ操作量に基づく制動力を加えた制動力が前記車両に作用するよう前記機械的制動手段を制御するものとすることもできる。こうすれば、運転者がブレーキとアクセルの操作を同時に行なった場合であっても、運転者に違和感のない制動力を車両に作用させることができる。
本発明の車両において、前記動力出力装置は、内燃機関と、前記車両の駆動軸に接続されると共に該駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続され電力と動力の入出力を伴って前記駆動軸と前記出力軸とに動力を入出力可能な電力動力入出力手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機とを備え、前記駆動用電動機は、前記駆動軸に動力を入出力可能であるものとすることもできる。このとき、前記電力動力入出力手段は、動力を入出力する発電機と、前記駆動軸と前記出力軸と前記発電機の回転軸との3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段とを備えるものとすることもできる。
本発明の車両の制御方法は、駆動用電動機からの動力を駆動軸に出力可能な動力出力装置と、前記車両に機械的な制動力を作用可能な機械的制動手段と、車速を検出する車速検出手段と、運転者の操作によるアクセル開度を検出するアクセル開度検出手段とを備える車両の制御方法であって、
前記検出された車速が前記車両の進行方向とは逆方向に進んでいることを表す車速であるとき、前記検出されたアクセル開度に基づいて設定された前記車両に要求される要求駆動力のうち前記駆動用電動機から出力すべき電動機要求駆動力に相当する制動力が前記車両に作用するよう前記機械的制動手段を制御することを含むものである。
この車両の制御方法では、検出された車速が車両の進行方向とは逆方向に進んでいることを表す車速であるとき、検出されたアクセル開度に基づいて設定された車両に要求される要求駆動力のうち前記駆動用電動機から出力すべき電動機要求駆動力に相当する制動力が車両に作用するよう機械的制動手段を制御する。このように、進行方向とは逆方向に進んでいる場合に、車両に駆動用電動機から出力すべき駆動力を駆動用電動機によって作用させるのではなく、機械的制動手段によってその駆動力に相当する制動力を作用させるため、駆動用電動機にかかる負荷を低減させることが可能である。また、その駆動用電動機から出力すべき駆動力は運転者のアクセル操作に基づいて設定されるから、運転者の意図するように進行させることが可能である。したがって、進行方向とは逆方向に進んでいる場合に、駆動用電動機にかかる負荷を低減させつつ運転者の意図するように車両を進行させることができる。なお、本発明の車両の制御方法において、上述した車両が備える各種構成の作用・機能を実現するようなステップを追加してもよい。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例に係る車両としてのハイブリッド自動車20の概略構成図である。同図に示すハイブリッド自動車20は、エンジン22と、エンジン22の出力軸であるクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された車軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに機械的に接続されたモータMG2と、液圧式の制動手段である電子制御式油圧ブレーキユニット(以下、単に「ブレーキユニット」という)90と、ハイブリッド自動車20の全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット(以下、「ハイブリッドECU」という)70等とを備えるものである。
エンジン22は、ガソリンや軽油といった炭化水素系の燃料の供給を受けて動力を出力する内燃機関であり、エンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)24により燃料噴射量や点火時期、吸入空気量等の制御を受けている。エンジンECU24には、エンジン22に対して設けられて当該エンジン22の運転状態を検出する各種センサからの信号が入力される。そして、エンジンECU24は、ハイブリッドECU70と通信しており、ハイブリッドECU70からの制御信号や上記センサからの信号等に基づいてエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッドECU70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、動力分配統合機構30は、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側とにそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構37およびデファレンシャルギヤ38を介して最終的に駆動輪39a,39bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、何れも発電機として作動すると共に電動機として作動可能な周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介して二次電池であるバッテリ50と電力のやり取りを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2の何れか一方により発電される電力を他方のモータで消費できるようになっている。従って、バッテリ50は、モータMG1,MG2の何れかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになり、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されないことになる。モータMG1,MG2は、何れもモータ用電子制御ユニット(以下、「モータECU」という)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や、図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流等が入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号等が出力される。モータECU40は、回転位置検出センサ43,44から入力した信号に基づいて図示しない回転数算出ルーチンを実行し、モータMG1,MG2の回転子の回転数Nm1,Nm2を計算している。また、モータECU40は、ハイブリッドECU70と通信しており、ハイブリッドECU70からの制御信号等に基づいてモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッドECU70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、「バッテリECU」という)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧、バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流、バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からのバッテリ温度Tb等が入力されている。バッテリECU52は、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッドECU70やエンジンECU24に出力する。更に、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量SOCも算出している。
ブレーキユニット90は、マスタシリンダ91や液圧(油圧)式のブレーキアクチュエータ92、駆動輪39a,39bや車輪39c、39dに対して設けられたホイールシリンダ93a〜93d、ホイールシリンダ93a〜93dごとに設けられて対応するホイールシリンダの油圧(ホイールシリンダ圧)を検出するホイールシリンダ圧センサ94a〜94d、ブレーキアクチュエータ92を制御するブレーキ用電子制御ユニット(以下、「ブレーキECU」という)95等を含む。ブレーキアクチュエータ92は、図示しない油圧発生源としてのポンプやアキュムレータ、マスタシリンダ91とホイールシリンダ93a〜93dとの連通状態を制御するマスタシリンダカットソレノイドバルブ、ブレーキペダル85の踏み込み量に応じてペダル踏力に対する反力を創出するストロークシミュレータ等を有する。また、ブレーキECU95は、図示しない信号ラインを介して、マスタシリンダ圧を検出する図示しないマスタシリンダ圧センサからのマスタシリンダ圧や、ホイールシリンダ圧センサ94a〜94dからのホイールシリンダ圧、図示しない車輪速センサからの車輪速、図示しない操舵角センサからの操舵角等を入力すると共に、ハイブリッドECU70等との間で通信により各種信号のやり取りを行う。そして、ブレーキECU95は、ブレーキペダル85の踏み込み量を示すブレーキペダルポジションBPや車速V等に基づいてハイブリッド自動車20に作用させるべき制動力のうちのブレーキユニット90による分担分に応じた制動用のトルクが駆動輪39a,39bや車輪39c,39dに作用するようにブレーキアクチュエータ92を制御する。また、ブレーキECU95は、各種信号に基づいていわゆるABS制御やトラクションコントロール(TRC)、車両安定化制御(VSC)等をも実行可能である。
ハイブリッドECU70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッドECU70には、イグニッションスイッチ(スタートスイッチ)80からのイグニッション信号、シフトレバー81の操作位置であるシフトポジションSPを検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP、アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc、ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP、車速センサ88からの車速V、車両の前後方向の路面勾配を検出する勾配センサ89からの路面勾配θ等が入力ポートを介して入力される。そして、ハイブリッドECU70は、上述したように、エンジンECU24やモータECU40、バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40、バッテリECU52と各種制御信号やデータのやり取りを行なっている。
上述のように構成された実施例のハイブリッド自動車20では、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクが計算され、この要求トルクに対応する動力がリングギヤ軸32aに出力されるようにエンジン22とモータMG1とモータMG2とが制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御モードとしては、要求トルクに見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや、要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2から要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するように運転制御するモータ運転モード等がある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に前進方向に走行する通常のドライブポジション(Dポジション)で上り坂を走行中の動作について説明する。図2はハイブリッド自動車20がDポジションのときにハイブリッドECU70のCPU72により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば8ms毎)に繰り返し実行される。このルーチンが実行されると、ハイブリッドECU70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,エンジン22の回転数Ne,バッテリ50の入出力制限Win,Wout、勾配センサ89からの路面勾配θなど制御に必要なデータを入力する(ステップS100)。ここで、エンジン22の回転数Neはクランクシャフト26に取り付けられた図示しないクランクポジションセンサからの信号に基づいて計算されたものをエンジンECU24から通信により入力するものとした。また、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて計算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。さらに、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、温度センサ51により検出されたバッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。なお、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、電池温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、バッテリ50の残容量(SOC)に基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*とエンジン22に要求される要求パワーPe*とを設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図3に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求パワーPe*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*とロスLossとの和として計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じることによって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ることによって求めることができる。
続いて、設定した要求パワーPe*に基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS120)。この設定は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインと要求パワーPe*とに基づいて行なわれる。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図4に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインと要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
次に、設定した目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(Nm2/Gr)と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算する(ステップS130)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図5に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1から出力されたトルクTm1がリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/(Gr・ρ) (1)
Tm1*=前回Tm1*+k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt (2)
こうしてモータMG1の目標回転数Nm1*とトルク指令Tm1*とを計算すると、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと計算したモータMG1のトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tmin,Tmaxを次式(3)および式(4)により計算すると共に(ステップS140)、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを式(5)により計算し(ステップS150)、計算したトルク制限Tmin,Tmaxで仮モータトルクTm2tmpを制限した値としてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する(ステップS160)。このようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定することにより、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力する要求トルクTr*を、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で制限したトルクとして設定することができる。なお、式(5)は、前述した図5の共線図から容易に導き出すことができる。
Tmin=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 (3)
Tmax=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (4)
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (5)
そして、車速Vの値を判定する(ステップS170)。車速Vが正の値であるとき、すなわちDポジションにおける進行方向に進んでいるとき、これまでに設定したエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信して(ステップS180)、本ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における燃料噴射制御や点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
ステップS170で車速Vが負の値であると判定されたとき、例えば路面が前上がりに傾斜しているなどしてDポジションにおける進行方向とは逆方向に進んでいるとき、既述のステップS150の処理で算出した仮モータトルクTm2tmpに係数k3を乗じたトルクをブレーキトルク指令Tbとして設定すると共に、モータトルク指令Tm2*として値0を設定する(ステップS190)。ここで、係数k3は減速ギヤ35のギヤ比Grやギヤ機構37のギヤ比、デファレンシャルギヤ38のギヤ比等から設定される係数であり、モータMG2の出力軸に働くトルクと駆動輪39a,39bの車軸に働くトルクとを換算するための係数である。つまり、モータMG2から出力すべきトルクとして設定された仮モータトルクTm2tmpに相当する制動トルクTbを駆動輪39a,39bの車軸に作用するようにブレーキユニット90から発生させ、モータMG2からはトルクを発生させないように、ブレーキトルク指令Tbおよびモータトルク指令Tm2*を設定するのである。こうすることによりモータMG2に負荷がかからないようにすることができる。そして、ブレーキトルク指令TbをブレーキECU95に送信し(ステップS200)、既述のステップS180の処理を実行して本ルーチンを終了する。ブレーキトルク指令Tbを受信したブレーキECU95は、ブレーキトルク指令Tbのトルクが駆動輪39a,39bの車軸に作用するようブレーキアクチュエータ92を制御する。つまり、ハイブリッド自動車20が進行方向と逆方向に進んでいるときは、運転者のアクセル操作に応じた駆動トルクが作用しているかのような制動トルクをブレーキアクチュエータ92を制御して発生させる。なお、ここでは、駆動輪39a,39bの車軸にブレーキトルクTbが作用するようブレーキユニット90を制御するものとしたが、駆動輪39a,39bの車軸と車輪39c、39dの車軸とに作用させるトルクが合計してブレーキトルクTbとなるようにブレーキユニット90を制御するものとしてもよい。
車速Vが値0のときは、釣合トルクTtを算出する(ステップS210)。ここで、釣合トルクTtとは、ハイブリッド自動車20に働く重力の路面勾配に沿った方向の分力(以下、車重分力という)と同じ大きさで向きが反対の力がハイブリッド自動車20に作用するようリングギヤ軸32aに作用させるトルクをいうものとする。つまり、リングギヤ軸32aに釣合トルクTtが働いているときは、この釣合トルクによりハイブリッド自動車20に及ぼされる力と車重分力とが釣り合う。この釣合トルクTtは、式(6)に示すように、路面勾配θとハイブリッド自動車20の質量Mとから求められる車重分力をリングギヤ軸32aに働くトルクに換算して求めるものとする。ここで係数k4は駆動輪39a,39bなどの半径やギヤ機構37のギヤ比などによって定まる換算係数である。Mはハイブリッド自動車20の質量、gは重力加速度である。なお、ハイブリッド自動車20の質量Mや係数k4、重力加速度gなどは予めROM74に記憶しておき、釣合トルクTtの算出の際にROM74から読み出して用いるものとする。続いて、ステップS110で設定した要求トルクTr*がステップS210で算出した釣合トルクTtより大きいか否かを判定する(ステップS220)。要求トルクTr*が釣合トルクTtより大きいときは、運転者のアクセルペダル83の操作により傾斜した路面を上る方向に進行可能な大きさのトルクが要求されているため、モータMG2からトルクを出力すべく、既述のステップS180の処理を実行し本ルーチンを終了する。要求トルクTr*が釣合トルクTt以下のときは、運転者のアクセルペダル83の操作により傾斜した路面を上る方向に進行可能な大きさのトルクが要求されていないため、ブレーキユニット90により制動力を作用させるべく既述のステップS190、S200、S180の処理を実行し本ルーチンを終了する。つまり、車速Vが値0のときは、要求トルクTr*と釣合トルクTtとを比較してその結果によって異なる処理を実行するようにしている。
Tt=-k4・(M・g・sinθ) (6)
このように、リングギヤ軸32aにモータMG2から出力すべきトルクを求めた後、車速Vがハイブリッド自動車20が進行方向とは逆方向に進んでいることを表す負の値の時は、モータMG2からトルクを出力するのではなくブレーキユニット90から制動力を出力し、進行方向に進んでいることを表す正の値の時は、モータMG2からトルクを出力するのである。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、車速Vがハイブリッド自動車20の進行方向とは逆方向に進んでいることを表す負の値のとき、検出されたアクセル開度Accに基づいて設定されたリングギヤ軸32aに要求される要求トルクTr*のうちモータMG2から出力すべき駆動力(仮モータトルク指令Tm2tmp)に相当する制動力(ブレーキトルク指令Tb)が駆動輪39a,39bの車軸に作用するようブレーキユニット90を制御する。このように、Dポジションにおいて、進行方向に進んでいる場合に、仮モータトルクTm2tmpに相当する制動トルクをブレーキユニット90から発生させ、モータMG2からはトルクを発生させないようにするため、モータMG2にかかる負荷を低減させることが可能である。また、仮モータトルクTm2tmpは運転者のアクセル操作に基づいて設定されるから、運転者の意図するようにハイブリッド自動車20を進行させることが可能である。したがって、Dポジションにおいて、進行方向とは逆方向に進んでいる場合に、モータMG2にかかる負荷を低減させつつ運転者の意図するようにハイブリッド自動車20を進行させることができる。
また、車速Vがハイブリッド自動車20の停止状態を表す値0であるとき、要求トルクTr*が釣合トルクTt以下のときは、モータMG2から出力すべき駆動力(仮モータトルク指令Tm2tmp)に相当する制動力(ブレーキトルク指令Tb)がハイブリッド自動車20に作用するようブレーキユニット90を制御し、要求トルクTr*が釣合トルクTtより大きいときは、要求トルクTr*に基づくトルク(モータトルク指令Tm1*をギヤ比ρで割ってマイナスを付けたものに、モータトルク指令Tm2*に減速ギヤ35のギヤ比Grを乗じたものを足したトルク)がリングギヤ軸32aに作用するようエンジン22およびモータMG1,MG2を制御するから、車速Vが値0となったときに、より適確な処理を実行することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、車速Vが値0となったときに釣合トルクTtと要求トルクTr*との大小関係によって異なる処理を行なうものとしたが、車速Vが値0となったときに、モータMG2からトルクを出力すべくステップS180の処理を実行するものとしてもよい。このようにしても、Dポジションにおいて、進行方向とは逆方向に進んでいる場合に、モータMG2にかかる負荷を低減させつつ運転者の意図するようにハイブリッド自動車20を進行させることができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、Dポジションで上り坂を走行中に図2に示す駆動制御ルーチンを実行するものとしたが、上り坂を上る方向へ走行可能な状態で図2に示す駆動制御ルーチンを実行するものであれば如何なるシフトポジションで上り坂を走行中に図2に示す駆動制御ルーチンを実行するものとしてもよい。例えば、アクセルオフ時にDポジションより大きな制動力を発生させるブレーキポジション(Bポジション)で上り坂を走行中に図2に示す駆動制御ルーチンを実行するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、Dポジションで上り坂を走行中に図2に示す駆動制御ルーチンを実行することによって車速Vが負の値であって進行方向とは逆方向に進んでいるときに、モータMG2から出力すべきトルクをブレーキユニット90から制動力として出力するものとしたが、後進する際のシフトポジション(例えば、リバースポジション(Rポジション))で下り坂を走行中に図示しない下り坂時の駆動制御ルーチンを実行することによって車速Vが正の値であって進行方向(後ろ)とは逆の方向に進んでいるときに、モータMG2から出力すべきトルクをブレーキユニット90から制動力として出力するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、ハイブリッドECU70のCPU72は図2に示す駆動制御ルーチンを実行するものとしたが、図6に示す駆動制御ルーチンを実行するものとしてもよい。この図6に示す駆動制御ルーチンにおいて、ハイブリッドECU70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,エンジン22の回転数Ne,バッテリ50の入出力制限Win,Wout、ブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBPなど制御に必要なデータを入力する(ステップS300)。次に、ブレーキペダルポジションBPが運転者によるブレーキペダル85の操作のないことを表す値(例えば値0)であるか否かを判定する(ステップS310)。ブレーキペダルポジションBPが運転者によるブレーキペダル85の操作のあることを表す値(例えば値0以外の値)であったときは、ブレーキペダルポジションBPの値に応じた目標制動トルクを設定し、設定した目標制動トルクが出力されるようブレーキユニット90を制御する通常の制動制御を実行し(ステップS320)、本ルーチンを終了する。一方、ブレーキペダルポジションBPが運転者によるブレーキペダル85の操作のないことを表す値(例えば値0)であるときは、既述のステップS110〜S160の処理を実行する。続いて、アクセル開度閾値AccrefがRAM76に記憶されているか否かを判定する(ステップS330)。アクセル開度閾値Accrefについては後述する。アクセル開度閾値AccrefがRAM76に記憶されていないときは、車速Vの値を判定する(ステップS340)。車速Vが正の値のときは、車両に要求されるトルクをモータMG2から出力すべく、既述のステップS180の処理を実行して本ルーチンを終了する。車速Vが負の値のときは、ブレーキユニット90から制動力を作用させるべく既述のステップS190、S200、S180の処理を実行し、本ルーチンを終了する。車速Vが値0のときは、所定の停止継続時間が経過したか否かを判定する(ステップS350)。ここで、所定の停止継続時間が経過したか否かは、アクセル開度閾値AccrefがRAM76に記憶されていない状態で最初に車速Vが値0と判定されてからの経過時間が所定の停止継続時間に至ったか否かによって判定するものとする。この、「所定の停止継続時間」は、アクセル開度に応じてモータMG2からトルクを出力させた状態でハイブリッド自動車20に働く力が釣り合っていると見なせる時間に経験的に定められているものとする。所定の停止継続時間が経過していないときは、既述のステップS180の処理を実行する一方、所定の停止継続時間が経過したときは、運転者によりアクセルペダルが操作されてモータMG2から出力されるトルクにより傾斜した路面に停止した状態となっているため、このときのアクセル開度Accをアクセル開度閾値AccrefとしてRAM76に記憶する(ステップS360)。このようにして記憶されたアクセル開度閾値Accrefは、この路面の傾斜においてモータMG2からのトルク出力によりハイブリッド自動車20を停止した状態とすることの可能なアクセル開度Accを表すものである。そして、ハイブリッド自動車20の停止状態をブレーキユニット90から出力する制動トルクにより維持すべくステップS190、S200、S180の処理を実行し、本ルーチンを終了する。ステップS330でアクセル開度閾値AccrefがRAM76に記憶されていると判定したときは、アクセル開度Accがそのアクセル開度閾値Accrefより大きいか否かを判定する(ステップS370)。アクセル開度Accがアクセル開度閾値Accref以下のときは、ハイブリッド自動車20を前進させられるアクセル開度Accではないから、ブレーキユニットにより制動力を作用させるべくステップS190,S200,S180の処理を実行し、本ルーチンを終了する。またアクセル開度Accがアクセル開度閾値Accrefより大きい時は車速Vが値0より大きいか否かを判定する(ステップS380)。車速Vが値0以下のときは、モータMG2からトルクを出力すべくステップS180の処理を実行し本ルーチンを終了する。車速Vが値0より大きいときは、モータMG2のかわりにブレーキユニット90により制動力を作用させる必要がないためRAM76に記憶されているアクセル開度閾値Accrefをクリアし、モータMG2からトルクを出力すべくステップS180の処理を実行し本ルーチンを終了する。
ここで、図6に示す駆動制御ルーチンを繰り返し実行しながらDポジションで上り坂を走行中の様子を図7を用いて説明する。図7は、車速Vが正の値から値0になり車速Vが負の値になったあと再び正の値になるまでの、車速Vやアクセル開度Acc、アクセル開度閾値AccrefがRAM76に記憶されているか否か、モータMG2によりトルクを出力する状態か否か、ブレーキユニット90により制動力を出力している状態か否か、の変化の様子を表すタイミングチャートである。モータMG2からトルクを出力して前進方向に進行していた状態から運転者がアクセルペダル83を戻すと、車速Vも徐々に小さくなっていく(時刻t1〜t2)。そして、運転者がアクセルペダル83を一定の踏み込み量で維持しハイブリッド自動車20に働く力が釣り合って車速Vが値0の状態で所定の継続時間が経過したとき、そのときのアクセル開度Accをアクセル開度閾値AccrefとしてRAM76に記憶すると共に、モータMGからのトルクの出力を停止し、ブレーキユニットから制動力を出力する(時刻t3)。そして運転者が更にアクセルペダルを戻すと、アクセル開度Accに応じた制動力がブレーキユニットによって作用するから、ハイブリッド自動車20はずり下がり、車速Vは進行方向と逆向きの速度は徐々に大きく(より大きな負の値に)なり(時刻t4〜t5)、運転者が再びアクセルペダルを踏み込むと車速Vは徐々に値0に近づく(時刻t5〜t6)。そして、アクセル開度Accがアクセル開度閾値Accrefより大きいとき、ブレーキユニット90からの制動力の出力を停止し、モータMG2によるトルクの出力を開始し、車速Vが正の値となると、RAM76に記憶されたアクセル開度閾値Accrefをクリアする。このように、釣合トルクTtをモータMG2から出力するアクセル開度Accを超えたときに、ハイブリッド自動車20を前進させることが入力されたものとしてブレーキユニット90からの制動力の出力を停止し、ハイブリッド自動車20を前進させるのである。こうすれば、検出されたアクセル開度AccによってモータMG2およびブレーキユニット90のいずれを制御するかを判断するため、比較的簡単な構成で運転者の意図するようにハイブリッド自動車20を進行させることができる。
このとき、運転者のブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86を備え、検出したブレーキペダルポジションBPが運転者のブレーキペダル85の踏み込みのないことを表す値(例えば値0)の状態で所定の停止継続時間が経過したときに、そのときのアクセル開度Accをアクセル開度閾値AccrefとしてRAM76に記憶するものとしたが、運転者のブレーキ操作を検出可能なものであればブレーキペダルポジションセンサ86を用いるものに限られない。例えば、運転者がブレーキペダルを踏み込んだ状態のときにオンとなる図示しないブレーキスイッチを備えるものとしてもよい。このとき、ブレーキスイッチがオフの状態で所定の停止継続時間が経過したときに、そのときのアクセル開度Accをアクセル開度閾値AccrefとしてRAM76に記憶するものとする。また、ブレーキペダルポジションBPが運転者によるブレーキペダル85の操作のないことを表す値であって、車速Vが値0の状態で所定の停止継続時間が経過したときそのときのアクセル開度Accをアクセル開度閾値AccとしてRAM76に記憶するものとしたが、アクセル開度Accに関するパラメータであれば如何なるものをRAM76に記憶するものとしてもよい。例えば、アクセル開度Accに基づいて設定されるモータトルク指令Tr2tmpを記憶するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、運転者のアクセル操作によるアクセル開度Accのみに基づいて駆動制御を行なうものとしたが、運転者のアクセル操作に加えて運転者のブレーキ操作をも考慮して駆動制御を行なうものとしてもよい。このとき、運転者のアクセル操作によるアクセル開度Accに基づいて設定されるブレーキトルクTbに、運転者のブレーキペダル85の踏み込み量であるブレーキペダルポジションBPに基づいて設定されたブレーキユニット90によって作用させるべき制動力を加えて、新たにブレーキトルクTbとするものとする。こうすれば、例えば、運転者の操作によりブレーキペダル85とアクセルペダル83が同時に踏み込まれた状態となった場合であっても、運転者に違和感のない制動力をハイブリッド自動車20に作用させることができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、Dポジションのときに図2に示す駆動制御ルーチンを実行するものとしたが、モータMG2の温度Vmを検出する図示しない温度センサを備え、検出された温度Vmが所定の高温域に入り検出された車速Vがハイブリッド自動車20の進行方向とは逆の向きに進んでいることを表す車速であるとき、検出されたアクセル開度Accに基づいて設定された要求トルクTr*のうちモータMG2から出力すべき駆動力(仮モータトルク指令Tm2tmp)に相当する制動力(ブレーキトルク指令Tb)がハイブリッド自動車20に作用するようブレーキユニット90を制御するものとしてもよい。こうすれば、モータMG2にかかる負荷を低減することができる。あるいは、車速Vがハイブリッド自動車20の進行方向とは逆の向きに進んでいることを表す車速でり、検出された温度Vmが所定の高温域に入り検出されたときのみ、検出されたアクセル開度Accに基づいて設定された要求トルクTr*のうちモータMG2から出力すべき駆動力(仮モータトルク指令Tm2tmp)に相当する制動力(ブレーキトルク指令Tb)がハイブリッド自動車20に作用するようブレーキユニット90を制御するものとしてもよい。こうすれば、モータMG2からトルクを発生させる制御とブレーキユニット90から制動トルクを作用させる制御とを切り替える頻度を少なくすることができるため、その際のショックの発生頻度も少なくすることができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、Dポジションのときに図2に示す駆動制御ルーチンを実行するものとしたが、モータMG2は発電可能であり、バッテリ50が充電不可能な状態であり検出された車速Vがハイブリッド自動車20の進行方向とは逆の向きに進んでいることを表す車速であるとき、検出されたアクセル開度Accに基づいて設定された要求トルクTr*のうちモータMG2から出力すべき駆動力(仮モータトルク指令Tm2tmp)に相当する制動力(ブレーキトルク指令Tb)がハイブリッド自動車20に作用するようブレーキユニット90を制御するものとしてもよい。こうすれば、バッテリ50の保護を図ることができる。あるいは、モータMG2は発電可能であり、検出された車速Vがハイブリッド自動車20の進行方向とは逆の向きに進んでいることを表す車速でありバッテリ50が充電不可能な状態であるときのみ、検出されたアクセル開度Accに基づいて設定された要求トルクTr*のうちモータMG2から出力すべき駆動力(仮モータトルク指令Tm2tmp)に相当する制動力(ブレーキトルク指令Tb)がハイブリッド自動車20に作用するようブレーキユニット90を制御するものとしてもよい。こうすれば、モータMG2からトルクを発生させる制御とブレーキユニット90から制動トルクを作用させる制御とを切り替える頻度を少なくすることができるため、その際のショックの発生頻度も少なくすることができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、ハイブリッド自動車20の質量MはROM74に予め記憶しておいたものを読み出して用いるものとしたが、如何なる方法で得られた質量Mを用いるものとしてもよい。例えば、駆動力と前記車両の加速度と重力加速度と前記路面勾配とに基づいて設定した値を用いるものとしてもよい。具体的には、要求トルクTr*に係数k5を乗じて得られる値を、重力加速度(g)と路面勾配の正弦(sinθ)の積とハイブリッド自動車20の加速度(α)との和で除した値を用いるものとしてもよい。こうすれば、積載時や牽引時など質量Mが大きく変化したときでもより正確な釣合トルクTtを算出することができ、より運転者の意図するようにハイブリッド自動車20を進行させることができる。ここで、係数k5はリングギヤ軸32aに働くトルクをハイブリッド自動車20に働く力に換算するための係数であり、ギヤ機構37やデファレンシャルギヤ38のギヤ比、駆動輪39a,39bの半径などにより求められる。また、ハイブリッド自動車20の加速度αは、例えば車速Vの時間変化により求めることができる。あるいは、図示しないサスペンションのストローク量を検出して、そのストローク量から求めた質量Mを用いるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、ハイブリッドECU70とエンジンECU24とを備えるものとしたが、単一の電子制御ユニットを備えるもの、即ち、実施例のハイブリッドECU70の機能とエンジンECU24の機能とを兼ね備えた単一の電子制御ユニットを備えるものとしてもよい。
実施例では、ハイブリッド自動車20を主としてエンジン22とエンジンECU24と動力分配統合機構30とモータMG1,MG2とインバータ41,42とバッテリ50とハイブリッドECU70とによって構成したシリーズ−パラレルハイブリッド自動車としたが、こうした構成以外のもの、例えばシリーズハイブリッド自動車やパラレルハイブリッド自動車など如何なる構成のハイブリッド自動車としてもよい。
実施例では、本発明の最良の形態としてハイブリッド自動車20として説明したが、駆動用電動機(モータ)を備えるものであればハイブリッド自動車20以外の車両としてもよいし、車両の制御方法の形態としても構わない。
ここで、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、モータMG2が「駆動用電動機」に相当し、リングギヤ軸32aが「駆動軸」に相当し、エンジン22、モータMG1,MG2および動力分配統合機構30が「動力出力装置」に相当し、ブレーキユニット90が「機械的制動手段」に相当し、車速センサ88が「車速検出手段」に相当し、アクセルペダルポジションセンサ84が「アクセル開度検出手段」に相当し、検出されたアクセル開度Accに基づいて設定された要求トルクTr*が「要求駆動力」に相当し、モータMG2から出力すべき駆動力(仮モータトルク指令Tm2tmp)が「電動機要求駆動力」に相当し、勾配センサ89が「勾配検出手段」に相当し、釣合トルクTtが「釣合駆動力」に相当し、RAM76が「記憶手段」に相当し、ブレーキペダルポジションセンサ86が「ブレーキ操作検出手段」および「ブレーキ操作量検出手段」に相当し、エンジン22が「内燃機関」に相当し、図2に示す駆動制御ルーチンを実行するハイブリッドECU70が「制御手段」に相当する。また、動力分配統合機構30とモータMG1とが「電力動力入出力手段」に相当し、モータMG2が「電動機」に相当し、モータMG1が「発電機」に相当し、動力分配統合機構30が「3軸式動力入出力手段」に相当する。ここで、「駆動用電動機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG2に限定されるものではなく、誘導電動機など、駆動軸に動力を出力可能なものであれば如何なるタイプの電動機としても構わない。「動力出力装置」としては、エンジン22、モータMG1,MG2および動力分配統合機構30に限定されるものではなく、駆動用電動機からの動力を駆動軸に出力可能なものであれば如何なるものとしても構わない。「機械的制動手段」としては、ブレーキユニット90に限定されるものではなく、油圧駆動でないブレーキなど、車両に機械的な制動力を作用可能なものであれば如何なるものとしても構わない。「車速検出手段」としては、車速センサ88に限定されるものではなく、車速を検出するものであれば如何なるものとしても構わない。「勾配検出手段」としては、勾配センサ89に限定されるものではなく、路面勾配を検出するものであれば如何なるものとしても構わない。「記憶手段」としては、RAM76に限定されるものではなく、アクセル開度Accを記憶可能なものであれば如何なるものとしても構わない。「ブレーキ操作検出手段」としては、ブレーキペダルポジションセンサ86に限定されるものではなく、ブレーキスイッチなど、運転者のブレーキ操作を検出するものであれば如何なるものとしても構わない。「ブレーキ操作量検出手段」としては、ブレーキペダルポジションセンサ86に限定されるものではなく、運転者のブレーキ操作量を検出するものであれば如何なるものとしても構わない。「制御手段」としては、図2の駆動制御ルーチンを実行するハイブリッドECU70に限定されるものではなく、例えば、図6に示す駆動制御ルーチンを実行するものなど、検出された車速が車両の進行方向とは逆方向に進んでいることを表す車速であるとき、検出されたアクセル開度に基づいて設定された駆動軸に出力すべき要求駆動力のうち駆動用電動機から出力すべき電動機要求駆動力に相当する制動力が車両に作用するよう機械的制動手段を制御するものであれば如何なるものとしてもよい。「内燃機関」としては、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関に限定されるものではなく、水素エンジンなど如何なるタイプの内燃機関であっても構わない。「電力動力入出力手段」としては、動力分配統合機構30とモータMG1とを組み合わせたものに限定されるされるものではなく、車両の駆動軸に接続されると共に該駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続され、電力と動力の入出力を伴って前記駆動軸と前記出力軸とに動力を入出力可能なものであれば如何なるものとしても構わない。「発電機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG1に限定されるものではなく、誘導電動機など、動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの発電機としても構わない。「3軸式動力入出力手段」としては、上述の動力分配統合機構30に限定されるものではなく、ダブルピニオン式の遊星歯車機構を用いるものや複数の遊星歯車機構を組み合わせて4以上の軸に接続されるものやデファレンシャルギヤのように遊星歯車とは異なる作動作用を有するものなど、駆動軸と出力軸と発電機の回転軸との3軸に接続され3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力するものであれば如何なるものとしても構わない。なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、車両の製造産業などに利用可能である。
本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 ハイブリッドECU70のCPU72により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す図である。 エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を示す図である。 動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図である。 ハイブリッドECU70のCPU72により実行される他の駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 車速Vが正の値から値0になり車速Vが負の値になったあと再び正の値になるまでの、車速Vやアクセル開度Acc、アクセル開度閾値AccrefがRAM76に記憶されているか否か、モータMG2によりトルクを出力する状態か否か、ブレーキユニット90により制動力を出力している状態か否か、の変化の様子を表すタイミングチャートである。
符号の説明
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、37 ギヤ機構、38 デファレンシャルギヤ、39a,39b 駆動輪、39c,39d 車輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、70 ハイブリッド用電子制御ユニット(ハイブリッドECU)、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、89 勾配センサ、90 ブレーキユニット、91 マスタシリンダ、92 ブレーキアクチュエータ、93a,93b,93c,93d ホイールシリンダ、95 ブレーキECU、MG1,MG2 モータ。

Claims (8)

  1. 駆動用電動機からの動力を駆動軸に出力可能な動力出力装置を備える車両であって、
    前記車両に機械的な制動力を作用可能な機械的制動手段と、
    車速を検出する車速検出手段と、
    運転者の操作によるアクセル開度を検出するアクセル開度検出手段と、
    前記検出された車速が前記車両の進行方向とは逆方向に進んでいることを表す車速であるとき、前記検出されたアクセル開度に基づいて設定された前記車両に要求される要求駆動力のうち前記駆動用電動機から出力すべき電動機要求駆動力に相当する制動力が前記車両に作用するよう前記機械的制動手段を制御する制御手段と、
    を備える車両。
  2. 請求項1に記載の車両であって、
    路面勾配を検出する勾配検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記検出された車速が前記車両の停止を表す車速であるとき、前記要求駆動力が前記車両の質量と前記検出された路面勾配とから算出される前記車両を前記路面に沿った方向につり合わせることの可能な釣合駆動力以下のときは、前記電動機要求駆動力に相当する制動力が前記車両に作用するよう前記機械的制動手段を制御し、前記要求駆動力が前記釣合駆動力より大きいときは、前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記動力出力装置を制御する、
    車両。
  3. 前記制御手段は、前記釣合駆動力を算出するにあたり、前記車両の質量として、駆動力と前記車両の加速度と重力加速度と前記路面勾配とに基づいて設定した値を用いる、
    請求項2に記載の車両。
  4. 請求項1に記載の車両であって、
    前記アクセル開度に関するパラメータを記憶可能な記憶手段と、
    運転者のブレーキ操作を検出するブレーキ操作検出手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記ブレーキ操作検出手段によりブレーキ操作が検出されておらず前記検出された車速が前記車両の停止を表す車速の状態で所定時間経過したとき、前記検出されたアクセル開度に関するパラメータを前記記憶手段に記憶すると共に、前記電動機要求駆動力に相当する制動力が前記車両に作用するよう前記機械的制動手段を制御したあと、前記検出されたアクセル開度に関するパラメータが前記記憶手段に記憶されたアクセル開度に関するパラメータより大きいときは、前記要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記動力出力装置を制御する、
    車両。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の車両であって、
    運転者のブレーキ操作量を検出するブレーキ操作量検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記電動機要求駆動力に相当する制動力が前記車両に作用するよう前記機械的制動手段を制御するにあたり、前記検出されたアクセル開度が運転車のアクセル操作のあることを表す値であり、且つ前記検出されたブレーキ操作量が運転者のブレーキ操作のあることを表す値であるとき、前記電動機要求駆動力に相当する制動力に前記検出されたブレーキ操作量に基づく制動力を加えた制動力が前記車両に作用するよう前記機械的制動手段を制御する、
    車両。
  6. 前記動力出力装置は、内燃機関と、前記車両の駆動軸に接続されると共に該駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続され電力と動力の入出力を伴って前記駆動軸と前記出力軸とに動力を入出力可能な電力動力入出力手段とを備え、
    前記駆動用電動機は、前記駆動軸に動力を入出力可能である、
    請求項1〜5のいずれかに記載の車両。
  7. 前記電力動力入出力手段は、動力を入出力する発電機と、前記駆動軸と前記出力軸と前記発電機の回転軸との3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段とを備える手段である、
    請求項6に記載の車両。
  8. 駆動用電動機からの動力を駆動軸に出力可能な動力出力装置と、前記車両に機械的な制動力を作用可能な機械的制動手段と、車速を検出する車速検出手段と、運転者の操作によるアクセル開度を検出するアクセル開度検出手段とを備える車両の制御方法であって、
    前記検出された車速が前記車両の進行方向とは逆方向に進んでいることを表す車速であるとき、前記検出されたアクセル開度に基づいて設定された前記車両に要求される要求駆動力のうち前記駆動用電動機から出力すべき電動機要求駆動力に相当する制動力が前記車両に作用するよう前記機械的制動手段を制御する、
    車両の制御方法。
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