JP2007050789A - ハイブリッド車の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エンジンおよびモータ・ジェネレータを有し、制御装置全体としての動力損失の増加を抑制することの可能なハイブリッド車の制御装置を提供する。
【解決手段】 エンジンから車輪に至る動力伝達経路に配置されたクラッチと、車両の運動エネルギにより回生制動力を発生するモータ・ジェネレータとを有するハイブリッド車の制御装置において、モータ・ジェネレータにより回生制動力を発生させる場合に、クラッチを係合させ、かつ、エンジンブレーキ力が発生する場合の第1の動力損失を求める第1の動力損失算出手段と、モータ・ジェネレータにより回生制動力を発生させる場合に、クラッチを解放してエンジンを停止させ、その後にエンジンを始動する場合における第2の動力損失を求める第2の動力損失算出手段と、第1の動力損失と第2の動力損失とを比較した結果に基づいて、クラッチの伝達トルクを制御するクラッチ制御手段とを備えている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、動力源としてエンジンおよびモータ・ジェネレータを搭載したハイブリッド車の制御装置に関するものである。
従来、車両の動力源としてエンジンおよびモータ・ジェネレータを搭載したハイブリッド車が知られており、車両の走行状態に基づいて、エンジンおよびモータ・ジェネレータの駆動・停止を制御することで、燃費の向上、エミッションの低下などを図ることができる利点があり、このようなハイブリッド車の一例が特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載されたハイブリッド車のパワートレーンは、エンジン、クラッチ、モーター、差動装置、駆動輪などから構成されている。そして、エンジンの出力軸がクラッチの入力軸に連結されており、クラッチの出力軸がモーターの入力軸に連結されている。また、エンジンまたはモーターの駆動力は、差動装置を介して駆動輪へ伝達されるように構成されている。さらに、モーターにはインバーターを介してメインバッテリーが接続されている。さらに、エンジンの回転速度や出力トルク、クラッチの伝達トルク、モーターの回転速度や出力トルクなどを制御するコントローラーが設けられている。
そして、特許文献1に記載されたハイブリッド車においては、車両の操作と状態に対する制御対象について、操作モード毎に動作が説明されている。例えば、アクセルペダルが解放されて車両が所定値未満の車速で走行する場合には、エンジンへの燃料供給を停止してクラッチを解放し、かつ、モーターを作動させて回生ブレーキ力を発生させる操作モードが記載されている。また、この操作モードにおいて、メインバッテリの充電状態が過大な状態になった場合は、モーターを非作動にして回生運転をおこなわず、代わりにクラッチを締結して燃料を供給させずにエンジンを回転させ、エンジンブレーキを発生させる制御が記載されている。一方、アクセルペダルの踏み込み時に、クラッチを締結させ、かつ、燃料をエンジンに供給し、エンジンの駆動力により車両を走行させる操作モードも記載されている。
特開平11−285108号公報
ところで、特許文献1に記載されたハイブリッド車の制御装置において、アクセルペダルが解放されて車両が走行している場合に、エンジンへの燃料供給を停止してクラッチを解放し、かつ、モーターを作動させて回生ブレーキ力を発生させる制御を実行した後、アクセルペダルが踏み込まれてクラッチを係合させ、かつ、燃料を供給してエンジンを始動させる制御に変化することが考えられる。しかしながら、停止しているエンジンを始動させるためには動力が必要であり、クラッチの係合・解放の切替に加えて、停止しているエンジンを始動させる制御を繰り返すと、エンジンを始動させることに消費される動力損失が大きくなり、制御装置全体としての効率が低下する恐れがあった。
この発明は上記事情を背景としてなされたものであって、エンジンおよびモータ・ジェネレータを有するとともに、制御装置全体としての動力損失の増加を抑制することの可能なハイブリッド車の制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため請求項1の発明は、車両に搭載されたエンジンと、このエンジンから車輪に至る動力伝達経路に配置されたクラッチと、前記車両の運動エネルギにより回生制動力を発生させることの可能なモータ・ジェネレータとを有するハイブリッド車の制御装置において、前記モータ・ジェネレータにより回生制動力を発生させる場合に、前記クラッチを係合させ、かつ、前記運動エネルギが前記エンジンに伝達されてエンジンブレーキ力が発生する場合における第1の動力損失を求める第1の動力損失算出手段と、前記モータ・ジェネレータにより回生制動力を発生させる場合に、前記クラッチを解放して前記エンジンを停止させ、その後に前記エンジンを始動する場合における第2の動力損失を求める第2の動力損失算出手段と、前記第1の動力損失および前記第2の動力損失に基づいて、前記モータ・ジェネレータで回生制動力を発生させる場合における前記クラッチの伝達トルクを制御するクラッチ制御手段とを備えていることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の構成に加えて、前記クラッチ制御手段は、前記第1の動力損失と前記第2の動力損失とを比較し、前記第1の動力損失の方が前記第2の動力損失よりも大きい場合は前記クラッチの伝達トルクを低下させる一方、前記第2の動力損失の方が前記第1の動力損失よりも大きい場合は前記クラッチの伝達トルクを高める手段を含むことを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項2の構成に加えて、前記モータ・ジェネレータとは異なる原理により、前記車両に与える制動力を発生する制動装置が設けられており、前記クラッチの伝達トルクの選択結果に基づいて、前記モータ・ジェネレータで発生する回生制動力および前記制動装置で発生する制動力のうち、少なくとも一方の制動力を制御する制動力制御手段を、更に有することを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの構成に加えて、前記クラッチ制御手段は、前記モータ・ジェネレータで回生制動力を発生させる際の回生トルクが制限された場合に、前記クラッチの伝達トルクを高める手段を含むことを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、車両が惰力走行する場合の運動エネルギをモータ・ジェネレータに伝達して、回生制動制御を実行することが可能である。また、モータ・ジェネレータで回生制動制御を実行する場合にクラッチを係合させると、車両の運動エネルギがクラッチを経由してエンジンに伝達され、かつ、エンジンブレーキ力が発生する。そして、エンジンブレーキ力の発生によって消費される第1の動力損失が求められる。また、モータ・ジェネレータで回生制動制御を実行する場合に、クラッチを解放してエンジンを停止させ、その後にエンジンを始動することを想定し、エンジンを始動させる場合における第2の動力損失が求められる。ついで、第1の動力損失および第2の動力損失に基づいて、モータ・ジェネレータで回生制動制御を実行する場合におけるクラッチの伝達トルクを制御することが可能である。したがって、なるべく動力損失が少なくなるように、クラッチの伝達トルクを制御することが可能であり、制御装置全体としての効率の低下を抑制できる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様の効果を得られる他に、第1の動力損失と第2の動力損失とが比較され、エンジンブレーキ力の発生により生じる第1の動力損失の方が、エンジンを始動させるために消費される第2の動力損失よりも大きい場合に選択されるクラッチの伝達トルクは、エンジンを始動させるために消費される第2の動力損失の方が、エンジンブレーキ力の発生により生じる第1の動力損失よりも大きい場合に選択されるクラッチの伝達トルクよりも低く設定される。つまり、動力損失が少なくなるように、クラッチの伝達トルクが制御される。したがって、制御装置全体としての効率の低下を、一層確実に抑制できる。
請求項3の発明によれば、請求項2の発明と同様の効果を得られる他に、クラッチの伝達トルクの選択結果に基づいて、モータ・ジェネレータにおける回生制動力および制動装置の制動力のうち、少なくとも一方が制御される。したがって、クラッチの伝達トルクの高低(係合状態)に関わりなく、車両に対する制動要求に応じた制動力を確保することができる。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明と同様の効果を得られる他に、モータ・ジェネレータにおける回生トルクが制限された場合は、クラッチの伝達トルクが高められる。したがって、モータ・ジェネレータで発生可能な回生制動力を増加できない場合でも、エンジンブレーキ力で補完する(強める)ことにより、車両に与える制動力を確保することができる。
つぎに、この発明を具体例に基づいて説明する。この発明で対象とする車両は、複数の動力源、より具体的には動力の発生原理が異なるエンジンおよびモータを有するハイブリッド車である。また、この発明で対象とする車両には、エンジンが動力伝達可能に連結された車輪と、モータ・ジェネレータが動力伝達可能に連結された車輪とが同じである構成のパワートレーン、または異なる構成のパワートレーンが含まれる。以下、車両のパワートレーンの構成および具体的な制御例について説明する。
図2には、この発明で対象とする車両1のパワートレーンの構成およびその制御系統の一例が模式的に示されている。この図2に示された車両1は、動力源としてエンジン2およびモータ・ジェネレータ3を有するハイブリッド車であり、エンジン2およびモータ・ジェネレータ3が、同じ車輪(後輪)4に対して動力伝達可能となるように構成されている。より具体的には、F・R(フロントエンジン・リヤドライブ)形式の車両である。まず、車両1の前部に搭載されたエンジン2は、熱エネルギを運動エネルギに変換して出力する動力装置であり、エンジン2としては内燃機関および外燃機関を用いることが可能である。この実施例では、エンジン2として内燃機関、例えば、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、LPGエンジンなどを用いている場合について説明する。このエンジン2は、燃焼室(図示せず)に接続された吸気管5を有しており、吸気管5の内部には電子スロットルバルブ6が設けられている。そして、電子スロットルバルブ6の開度をアクチュエータ(図示せず)により制御することが可能なように構成されている。さらに燃焼室に燃料を供給する燃料噴射装置2Aが設けられている。
一方、このエンジン2の出力軸から車輪4に至る動力伝達経路には、クラッチ7が設けられている。このクラッチ7は、エンジン2と車輪4との間で伝達されるトルクを制御する装置であり、クラッチ7としては、摩擦式クラッチ、電磁式クラッチなどを用いることが可能である。そして、このクラッチ7による伝達トルクを制御するアクチュエータ8が設けられている。また、エンジン2からクラッチ7に至る動力伝達経路にはモータ・ジェネレータ9が設けられている。モータ・ジェネレータ9は、電気エネルギを運動エネルギに変換する機能(力行機能)と、運動エネルギを電気エネルギに変換する機能(回生機能)とを有している。この実施例では、モータ・ジェネレータ9は、主としてエンジン2を始動するトルクを出力する始動装置としての機能を有している。このモータ・ジェネレータ9は、ロータ10およびステータ11を有しており、ロータ10がエンジン2の出力軸に連結されている。また、モータ・ジェネレータ9にはインバータ12を介して蓄電装置13が接続されている。この蓄電装置13としては、例えば、バッテリまたはキャパシタを用いることが可能である。そして、蓄電装置13の電力をインバータ12を経由させてモータ・ジェネレータ9を電動機として駆動させる一方、モータ・ジェネレータ9で発電された電力を蓄電装置13に充電することも可能である。
さらに、クラッチ7から車輪4に至る動力伝達経路には、前述したモータ・ジェネレータ3が配置されている。モータ・ジェネレータ3は、電気エネルギを運動エネルギに変換する機能(力行機能)と、運動エネルギを電気エネルギに変換する機能(回生機能)とを有している。この実施例では、モータ・ジェネレータ3は、ロータ14およびステータ15を有しており、ロータ14がクラッチ7の出力側に連結されている。また、モータ・ジェネレータ3にはインバータ16を介して蓄電装置17が接続されている。この蓄電装置17としては、例えば、バッテリまたはキャパシタを用いることが可能である。そして、蓄電装置17の電力をインバータ16を経由させてモータ・ジェネレータ3を電動機として駆動させる一方、モータ・ジェネレータ3で発電された電力を蓄電装置17に充電することも可能である。
一方、モータ・ジェネレータ3から車輪4に至る動力伝達経路には変速機18が設けられている。この変速機18は、入力軸と出力軸との間における変速比を変更可能に構成されている。変速機18としては変速比を段階的に(不連続に)変更することの可能な有段変速機、または、変速比を無段階に(連続的に)変更することの可能な無段変速機を用いることが可能である。そして、変速機18の出力軸が、クラッチ7の出力側およびモータ・ジェネレータ3のロータ14に連結されている。この実施例では、変速機18として遊星歯車機構を有する有段変速機が用いられており、変速機18のシフトポジションおよび変速比を制御する油圧制御装置19が設けられている。油圧制御装置19は、油圧回路およびソレノイドバルブなどを有する公知のものである。
さらに、変速機18の出力軸から車輪4に至る動力伝達経路には差動装置20が設けられている、差動装置20は、変速機18から差動装置20に伝達された動力を左右の車輪4に分配するとともに、左右の車輪4の回転数差を許容する装置である。さらにまた、車輪4に制動力を与える制動装置21が設けられている。この制動装置21は、車輪4に制動力を与える装置であり、制動装置21としては、例えば、油圧式ブレーキまたは空気圧式ブレーキを用いることが可能である。油圧式ブレーキには、例えば、ディスクブレーキ、ドラムブレーキなどが含まれる。空気圧式ブレーキには、ドラムブレーキが含まれる。この制動装置21は、運転席にある制動要求発生装置をドライバーが操作した場合に、その操作状態に応じた制動力を発生することができるとともに、制動要求発生装置の操作状態以外の条件に基づいて制動装置21の制動力を制御するアクチュエータ22が設けられている。制動装置21として油圧式ブレーキまたは空気圧式ブレーキのいずれを用いた場合も、車輪4を摩擦力により制動させるような原理となっている。より具体的には、車輪4の運動エネルギを摩擦による熱エネルギに変換することで、制動力を発生するものである。なお、車輪4に対しては、後述するようにモータ・ジェネレータ3によっても制動力を与えることが可能であるが、モータ・ジェネレータ3とは制動力の発生原理が異なる。モータ・ジェネレータ3における制動力の発生原理は後述する。
つぎに、車両1における制御系統を説明すると、エンジン2およびインバータ12,16および油圧制御装置19およびアクチュエータ22を制御するコントローラとしての電子制御装置23が設けられているとともに、この電子制御装置23には、電子スロットルバルブ6の開度、エンジン2の回転数およびトルク、モータ・ジェネレータ3,9の回転数およびトルク、蓄電装置17の充電量(SOC:State Of Charge )、変速機18の入力回転数および出力回転数、変速機18のシフトポジション、制動要求発生装置の操作状態、加速要求発生装置の操作状態などの信号が入力される。ここで、制動要求発生装置とは、足により操作されるブレーキペダル、手により操作されるブレーキレバーなどが挙げられる。また、加速要求発生装置とは、足により操作されるアクセルペダル、手により操作されるアクセルレバーなどが挙げられる。
つぎに、車両1の制御の概略を説明する。まず、車両1の走行状態、例えば、アクセル開度および車速などに基づいて、エンジン2およびモータ・ジェネレータ3のうちの少なくとも一方が駆動され、エンジン2またはモータ・ジェネレータ3から出力されたトルクが、変速機18および差動装置20を経由して車輪4に伝達されて、駆動力が発生する。ここでは、エンジン2を運転し、かつ、モータ・ジェネレータ3を電動機として駆動する第1のモードと、エンジン2を運転し、かつ、モータ・ジェネレータ3には電力を供給しない第2のモードと、モータ・ジェネレータ3を電動機として駆動させ、かつ、エンジン2には燃料を供給しない第3のモードとを選択的に切替可能である。まず、第1のモードが選択された場合は、クラッチ7が係合またはスリップされて、エンジントルクがクラッチ7および変速機18を経由して車輪4に伝達されるとともに、モータ・ジェネレータ3から出力されたトルクも、車輪4に伝達される。つまり、この第1のモードが選択された場合は、エンジン2およびモータ・ジェネレータ3の両方のトルクより車両1が走行する。ここで、クラッチ7の係合とは、クラッチ7の伝達トルクを高めて、入力部材と出力部材とが一体回転するように制御することである。また、クラッチ7のスリップとは、係合の場合よりも伝達トルクは低く制御され、入力部材と出力部材とが滑るように制御することである。
これに対して、第2のモードが選択された場合は、クラッチ7が係合またはスリップされて、エンジントルクがクラッチ7および変速機18を経由して車輪4に伝達される一方、モータ・ジェネレータ3には電力が供給されない。なお、モータ・ジェネレータ3のロータと、変速機18の入力軸との間にクラッチ(図示せず)が設けられている構成であれば、この第2のモードが選択された場合に、このクラッチを解放することも可能である。さらに、第3のモードが選択された場合は、クラッチ7を解放するとともに、モータ・ジェネレータ3に電力を供給して電動機として駆動させ、そのトルクが車輪4に伝達される。ここで、クラッチ7の解放とは、クラッチ7のスリップよりも伝達トルクを低下させ、入力部材と出力部材との間でトルク伝達がおこなわれないようにする制御である。なお、車両1は、前輪をも備えているが、エンジン2およびモータ・ジェネレータ3の動力が前輪に伝達されないように構成されている。つまり、図1に示された車両1は、いわゆる二輪駆動車である。
つぎに、車両1が惰力走行する場合に実行可能な制御の一例を、図1に基づいて説明する。まず、車両1が惰力走行し、かつ、回生制動制御が実行されるか否かが判断される(ステップS1)。ここで、車両1が惰力走行とは、アクセルペダルが解放されてスロットル開度が全閉となり、かつ、慣性力で車両1が走行することである。また、回生制動制御とは、車両1の運動エネルギをモータ・ジェネレータ3に伝達するとともに、モータ・ジェネレータ3を発電機として起動させて電力を蓄電装置17に蓄電し、併せて車輪4に対して回生制動力を与える制御であり、車両1が惰力走行し、かつ、ブレーキペダルが踏み込まれた場合に実行される。すなわち、モータ・ジェネレータ3は、運動エネルギを電気エネルギに変換することで、制動力を発生させる。また、車両1の惰力走行時には、フューエルカット制御を実行可能である。フューエルカット制御とは、クラッチ7が係合され、かつ、エンジン回転数が設定回転数以上である場合に、燃料供給を停止する制御である。そして、燃料の供給を停止したまま惰力走行を継続した結果、エンジン回転数が低下して復帰回転数まで到達した場合は、再度燃料供給が開始される。つまり、フューエルカット制御が終了する。この復帰回転数は、燃料を供給して燃料を燃焼させれば、エンジン2が自律回転可能となる回転数に設定される。
そして、ステップS1で否定的に判断された場合は、この制御ルーチンを終了し、ステップS1で肯定的に判断された場合は、エンジンフリクションによる動力損失が推定される(ステップS2)。すなわち、前述のように、車両1が惰力走行し、かつ、クラッチ7が係合されている場合は、車両1の運動エネルギが、変速機18およびクラッチ7を経由してエンジン2に伝達され、エンジンブレーキ力が発生する。そこで、エンジンブレーキ力の発生により消費される動力損失[W]を、ステップS2で推定する。消費される動力は、エンジン回転速度[rad/s]とエンジン2に伝達されるトルク[Nm]とを乗算して求めることが可能であり、例えば、図3のマップを用いることが可能である。この図3においては、横軸にエンジン回転速度が示され、縦軸にフリクショントルクが負のトルクとして示されている。ここで、エンジン回転数が高くなることにともないフリクショントルクも高くなる傾向にある。また、エンジン油温が低くなるほどフリクショントルクが高くなる傾向にある。それは、エンジン油温が低いほど、その油の粘度が高くなるからである。
上記のステップS2についで、ステップS2で求められた損失動力を積算して、エネルギ損失[J]が求められる(ステップS3)。このステップS3についで、エンジンフリクションによって発生するエネルギ損失と、エンジン2の始動に要するエネルギ損失とが比較され、エンジンフリクションによって発生するエネルギ損失の方が、エンジン2の始動に要するエネルギ損失よりも大きいか否かが判断される(ステップS4)。このステップS4の判断で用いられる「エンジン2の始動に要するエネルギ損失」とは以下のようなものである。前述のように、車両1が惰力走行し、かつ、フューエルカット制御の実行中に、クラッチ7を一旦解放させてエンジン2を停止させることを想定し、その後に、モータ・ジェネレータ9を電動機として駆動させて、そのトルクでエンジン2をクランキングさせ、かつ、燃料供給を開始してエンジン2を自律回転させることを想定し、エンジン2の始動に要するエネルギ損失[J]を求める。ここでは、モータ・ジェネレータ3に供給する電力P[W](電圧×電流)に基づいて、エンジン2の始動に要するエネルギ損失を求める場合について説明する。
例えば、実験的に求められたデータから図4のマップが用意されており、このマップを用いて、エンジン2のクランキングに消費されるエネルギ損失を求めることが可能である。図4においては、横軸にエンジン油温が示され、縦軸にエンジンのクランキングに必要なエネルギ損失が示されている。エンジン油温が高くなるほど、エネルギ損失が低下する傾向となり、所定温度以上ではエネルギ損失がほぼ一定となっている。これは、エンジン油温が低い場合は粘度が高く、エネルギ損失が高くなるからである。このステップS4で否定的に判断された場合は、クラッチ7の係合を継続させる指令を出力し(ステップS5)、ステップS6に進む。すなわち、現時点ではアクセルペダルが踏み込まれていないが、アクセルペダルが踏み込まれた場合に備えて、エンジン2を空転させておく。これに対して、ステップS4で肯定的に判断された場合は、クラッチ7を解放させる指令を出力し(ステップS7)、ステップS6に進む。つまり、ステップS5で指令されるクラッチ7の伝達トルクよりも、ステップS7で指令されるクラッチ7の伝達トルクの方が低い。
このため、エンジン2に対する燃料供給が停止されていることに加えて、車両1の惰力走行にともなう運動エネルギがエンジン2には伝達されなくなり、エンジン回転数が低下し、かつ、停止する。そして、ステップS6においては、制動要求発生装置の操作状態、車速などに基づいて、モータ・ジェネレータ(MG)3で発生させる回生制動力と、制動装置21で発生させる制動力とを協調させる制御が実行され、この制御ルーチンを終了する。このステップS6においては、基本的にはモータ・ジェネレータ3により要求制動力が賄われ、要求制動力に対する不足分を、制動装置21の制動力で補う制御が実行される。また、ステップS5を経由してステップS6に進んだ場合に実行される協調制御と、ステップS7を経由してステップS6に進んだ場合に実行される協調制御とでは、モータ・ジェネレータ3でエンジンブレーキ力に相当する回生制動力を発生させることができない場合は、その不足分を制動装置21で補うという点を異ならせることが可能である。したがって、ドライバビリティの低下を抑制することができる。
以上のように、図1の制御例によれば、車両1が惰力走行し、かつ、モータ・ジェネレータ3で回生制動力を発生させる場合は、クラッチ7を係合させ、かつ、エンジンブレーキ力が発生させる場合のエネルギ損失と、クラッチ7を解放してエンジン2を停止させ、その後にエンジン2を始動する場合のエネルギ損失とが比較される。そして、その比較結果に基づいて、エネルギ損失が少なくなるように、クラッチ7の伝達トルクを制御することが可能である。したがって、制御装置全体としての効率の低下を抑制できる。また、クラッチ7の伝達トルクの選択結果に基づいて、モータ・ジェネレータ3における回生制動力および制動装置21の制動力のうち、少なくとも一方が制御される。したがって、クラッチ7の係合状態に関わりなく、車両1に対する制動要求に応じた制動力を確保することができる。
つぎに、図1のフローチャートに対応するタイムチャートの一例を、図5に基づいて説明する。時刻t1以前において、アクセルペダルが解放され、回生制動制御が実行されている。また、時刻t1以前においては、ブレーキペダルが踏み込まれておらず(ブレーキスイッチオフ)、クラッチが係合され、かつ、電子スロットルバルブの開度が全閉となり、かつ、フューエルカット制御が実行されている。また、時刻t1以前において、車速はほぼ一定であり、かつ、エンジン回転数もほぼ一定となっている。さらに、エンジンブレーキ力が発生してエンジンフリクションによる動力損失が発生している。なお、時刻t1以前においては、エンジンフリクションによる動力損失の積算はおこなわれていない。
そして、時刻t1でブレーキペダルが踏み込まれる(ブレーキスイッチがオン)と、エンジンブレーキ力を低下させることを目的として、電子スロットルバルブの開度を増加させる制御が実行されるとともに、エンジンフリクションによる動力損失の積算が開始される。また、時刻t1以降は回生制動制御が実行されて車速が低下し始め、かつ、エンジン回転数も低下し始める。時刻t1以降において、エンジンフリクションによる動力損失の積算値(エネルギ損失)が、エンジンの始動に必要なエネルギ損失以下である場合は、クラッチの係合が継続される。そして、時刻t2において、エンジンフリクションによる動力損失の積算値(エネルギ損失)が、エンジンの始動に必要なエネルギ損失を越えると、クラッチが解放され、かつ、エンジン回転数が急激に低下して停止する。
つぎに、図2に示す車両1で実行可能な他の制御例を図6のフローチャートに基づいて説明する。まず、ステップS11において、回生制動制御が実行中であるか否かが判断される。このステップS11の判断内容および技術的意味は、図1のステップS1の判断内容および技術的意味と同じである。このステップS11で肯定的に判断された場合は、クラッチ7が解放されているか否かが判断される(ステップS12)。このステップS12で肯定的に判断された場合はモータ・ジェネレータ(MG2)3で回生制動制御を実行するにあたり、制動要求操作装置の操作状態および車速に基づいて、モータ・ジェネレータ3で負担するべき必要回生トルクが算出される(ステップS13)。ついで、求められた必要回生トルクが、モータ・ジェネレータ3の最大回生トルクを越えているか否かが判断される(ステップS14)。このステップS14で否定的に判断されるということは、車両1に対する要求制動力を、モータ・ジェネレータ3の回生制動力により賄うことが可能であることになる。そこで、ステップS14で否定的に判断された場合は、蓄電装置17の充電量が上限に到達しているか否かが判断される(ステップS15)。このステップS15で否定的に判断されるということは、モータ・ジェネレータ3による回生制動制御を実行し、発生した電力を蓄電装置17に充電可能であることになる。
そこで、ステップS15で否定的に判断された場合は、モータ・ジェネレータ3の温度が熱制限温度を越えているか否かが判断される(ステップS16)。このステップS16で肯定的に判断されるということは、モータ・ジェネレータ3による回生制動制御の実行を継続可能であると判断し、クラッチ7の解放を継続し(ステップS17)、この制御ルーチンを終了する。これに対して、ステップS14で肯定的に判断された場合、またはステップS15で肯定的に判断された場合、またはステップS16で肯定的に判断された場合は、モータ・ジェネレータ3による回生制動制御の継続が困難であると判断して、つぎのアクセルペダルの踏み込みに備えてクラッチ7を係合させるか、またはスリップ(半係合)させる指令を出力し(ステップS18)この制御ルーチンを終了する。なお、ステップS14,S15,S16の判断は、モータ・ジェネレータ3の定格、モータ・ジェネレータ3を構成する部品の特性などに基づいておこなわれる。さらに、ステップS11またはステップS12で否定的に判断された場合も、この制御ルーチンを終了する。
ここで、図1に示された機能的手段と、この発明の構成との対応関係を説明すると、ステップS1,S2,S3が、この発明の第1の動力損失算出手段に相当し、ステップS1,S3が、この発明における第2の動力損失算出手段に相当し、ステップS4,S5,S7が、この発明におけるクラッチ制御手段に相当し、ステップS6が、この発明における制動力制御手段に相当する。また、この実施例で説明された構成と、この発明の構成との対応関係を説明すると、エンジン2が、この発明のエンジンに相当し、車輪(後輪)4が、この発明の車輪に相当し、クラッチ7が、この発明におけるクラッチに相当し、モータ・ジェネレータ3が、この発明のモータ・ジェネレータに相当し、制動装置21が、この発明における制動装置に相当する。
つぎに、図1および図6の制御例を実行可能な車両1のパワートレーンの他の構成例を、図7に基づいて説明する。図7に示すパワートレーンにおいては、車輪4の他に車輪(前輪)24が示されており、モータ・ジェネレータ3から車輪24に至る動力伝達経路に差動装置25が設けられている。また、図7に示すパワートレーンにおいては、クラッチ7から変速機18に至る動力伝達経路にはモータ・ジェネレータは設けられていない。このように、図7に示すパワートレーンは、エンジン2が動力伝達可能に接続された車輪4と、モータ・ジェネレータ3が動力伝達可能に接続された車輪24とが異なる。なお、図7に示す車両1においては、制動装置21は、車輪4,24の少なくとも一方に対応して設けられている。なお、実施例2の車両1におけるその他の構成は、実施例1の車両1の構成と同じである。図7に示された車両1においても、電子制御装置23に入力される信号および電子制御装置23に記憶されているデータに基づいて、エンジン2およびモータ・ジェネレータ3の駆動・停止、およびクラッチ7の伝達トルクが制御される。
具体的には、エンジン2を運転し、かつ、モータ・ジェネレータ3を電動機として駆動する第1のモードと、エンジン2を運転し、かつ、モータ・ジェネレータ3には電力を供給しない第2のモードと、モータ・ジェネレータ3を電動機として駆動させ、かつ、エンジン2には燃料を供給しない第3のモードとを選択的に切替可能である。まず、第1のモードが選択された場合は、クラッチ7が係合またはスリップされて、エンジントルクがクラッチ7および変速機18を経由して車輪4に伝達されるとともに、モータ・ジェネレータ3から出力されたトルクは車輪24に伝達される。つまり、この第1のモードが選択された場合は、エンジン2およびモータ・ジェネレータ3の両方のトルクより車両1が走行する、いわゆる四輪駆動車となる。これに対して、第2のモードが選択された場合は、クラッチ7が係合またはスリップされて、エンジントルクがクラッチ7および変速機18を経由して車輪4に伝達される一方、モータ・ジェネレータ3には電力が供給されない。すなわち、車輪4の駆動力で車両1が走行する、いわゆる二輪駆動車となる。さらに、第3のモードが選択された場合は、クラッチ7を解放するとともに、モータ・ジェネレータ3に電力を供給して電動機として駆動させ、そのトルクを車輪24に伝達することが可能である。つまり、車輪4には動力が伝達されない、いわゆる二輪駆動車となる。
そして、図7に示す車両1が惰力走行する場合に、図1の制御例を実行可能である。図7に示す車両1の惰力走行中に、車輪24から差動装置25を経由してモータ・ジェネレータ3に動力が伝達されて、モータ・ジェネレータ3が発電機として起動されて、回生制動力が発生する。また、図7に示す車両1においても、前述と同様のフューエルカット制御を実行可能である。さらに、図7に示す車両1において、図1の制御例および図6の制御例を実行した場合も、前述と同様の効果を得られる。なお、図7に示された構成と、この発明の構成との対応関係は、図2に示された構成と、この発明の構成との対応関係と同じである。
つぎに、図1および図6の制御例を実行可能な車両1の他の構成例を、図8に基づいて説明する。図8に示すパワートレーンにおいては、車輪4の他に車輪(前輪)24が示されており、車輪24に対してエンジン2が動力伝達可能に連結されている。より具体的には、エンジン2から車輪24に至る経路には、変速機26よび最終減速機27を一体的に組み込んだトランスアクスル28が設けられており、そのトランスアクスル28の出力側に車輪24が連結されている。そして、エンジン2から変速機26に至る経路にクラッチ29が配置されている。これに対して、車輪(後輪)4には、モータ・ジェネレータ3が差動装置30を介して動力伝達可能に連結されている。このように、図8に示すパワートレーンは、エンジン2が動力伝達可能に接続された車輪24と、モータ・ジェネレータ3が動力伝達可能に接続された車輪4とが異なる。なお、図8に示す車両1においては、制動装置21は、車輪4,24の少なくとも一方に対応して設けられている。なお、図8に示す車両1においても、クラッチ29を制御するアクチュエータ8が設けられており、変速機26を制御する油圧制御装置19が設けられている。また、変速機26は、有段変速機または無段変速機のいずれでもよい。図8に示す車両1のその他の構成は、図2に示された車両1の構成と同じである。図8に示された車両1においても、電子制御装置23に入力される信号および電子制御装置23に記憶されているデータに基づいて、エンジン2およびモータ・ジェネレータ3の駆動・停止、およびクラッチ29の伝達トルクが制御される。
具体的には、エンジン2を運転し、かつ、モータ・ジェネレータ3を電動機として駆動する第1のモードと、エンジン2を運転し、かつ、モータ・ジェネレータ3には電力を供給しない第2のモードと、モータ・ジェネレータ3を電動機として駆動させ、かつ、エンジン2には燃料を供給しない第3のモードとを選択的に切替可能である。まず、第1のモードが選択された場合は、クラッチ29が係合またはスリップされて、エンジントルクがクラッチ29および変速機26および最終減速機27を経由して車輪24に伝達されるとともに、モータ・ジェネレータ3から出力されたトルクは差動装置30を経由して車輪4に伝達される。つまり、この第1のモードが選択された場合は、エンジン2およびモータ・ジェネレータ3の両方のトルクより車両1が走行する、いわゆる四輪駆動車となる。これに対して、第2のモードが選択された場合は、クラッチ29が係合またはスリップされて、エンジントルクが車輪24に伝達される一方、モータ・ジェネレータ3には電力が供給されない。すなわち、車輪24の駆動力で車両1が走行する、いわゆる二輪駆動車となる。さらに、第3のモードが選択された場合は、クラッチ29を解放するとともに、モータ・ジェネレータ3に電力を供給して電動機として駆動させ、そのトルクを車輪4に伝達することが可能である。つまり、車輪24には動力が伝達されない、いわゆる二輪駆動車となる。
そして、図8に示す車両1が惰力走行する場合に、図1の制御例を実行可能である。図8に示す車両1の惰力走行中に、車輪4から差動装置30を経由してモータ・ジェネレータ3に動力が伝達されて、モータ・ジェネレータ3が発電機として起動されて、回生制動力が発生する。また、図8に示す車両1においては、車両1の惰力走行中にクラッチ29が係合されている場合は、前述と同様のフューエルカット制御を実行可能であるとともに、車輪24からエンジン2の動力が伝達されて、エンジンブレーキ力が発生する。さらに、図8に示す車両において、図1の制御例を実行して、エンジンブレーキ力の発生によるエネルギ損失と、エンジン2を停止させ、その後にエンジン2を始動させる場合のエネルギ損失とを比較し、その比較結果に基づいてクラッチ29の伝達トルクを制御することにより、実施例1と同様の効果を得られる。また、図8に示す車両1において、図6の制御例を実行することも可能である。なお、図8に示された構成と、この発明の構成との対応関係を説明すると、クラッチ29が、この発明におけるクラッチに相当し、車輪24がこの発明における車輪に相当する。図8に示されたその他の構成と、この発明の構成との対応関係は、図2に示された構成と、この発明の構成との対応関係と同じである。
さらに、特に図示しないが、エンジンおよびモータ・ジェネレータの動力がトランスファを経由して前輪(車輪)および後輪(車輪)に分配されるように構成されるとともに、エンジンとモータ・ジェネレータとの間にクラッチが設けられている構成のパワートレーンを有する車両においても、図1の制御例および図6の制御例を実行可能である。なお、各実施例において、モードとは、エンジンおよびモータ・ジェネレータの駆動・停止、モータ・ジェネレータの力行・回生、クラッチの係合・解放などを制御するパターンの種類を意味している。さらに、各実施例では、モータ・ジェネレータと車輪とが差動装置を介して動力伝達可能に連結されているが、差動装置が設けられていない構造、つまり、各車輪毎にモータ・ジェネレータを連結する構成を採用した車両(図示せず)においても、図1および図6の制御例を実行可能である。
この発明で対象とするハイブリッド車で実行可能な制御の一例を示すフローチャートである。 この発明で対象とする車両のパワートレーンおよびその制御系統を示す概念図である。 図1のフローチャートで用いるマップの一例である。 図1のフローチャートで用いるマップの一例である。 図1のフローチャートに対応するタイムチャートの一例である。 この発明で対象とするハイブリッド車で実行可能な他の制御例を示すフローチャートである。 この発明で対象とする車両のパワートレーンおよびその制御系統を示す概念図である。 この発明で対象とする車両のパワートレーンおよびその制御系統を示す概念図である。
符号の説明
1…車両、 2…エンジン、 3…モータ・ジェネレータ、 4,24…車輪、 7,29…クラッチ、 21…制動装置。

Claims (4)

  1. 車両に搭載されたエンジンと、このエンジンから車輪に至る動力伝達経路に配置されたクラッチと、前記車両の運動エネルギにより回生制動力を発生させることの可能なモータ・ジェネレータとを有するハイブリッド車の制御装置において、
    前記モータ・ジェネレータにより回生制動力を発生させる場合に、前記クラッチを係合させ、かつ、前記運動エネルギが前記エンジンに伝達されてエンジンブレーキ力が発生する場合における第1の動力損失を求める第1の動力損失算出手段と、
    前記モータ・ジェネレータにより回生制動力を発生させる場合に、前記クラッチを解放して前記エンジンを停止させ、その後に前記エンジンを始動する場合における第2の動力損失を求める第2の動力損失算出手段と、
    前記第1の動力損失および前記第2の動力損失に基づいて、前記モータ・ジェネレータで回生制動力を発生させる場合における前記クラッチの伝達トルクを制御するクラッチ制御手段と
    を備えていることを特徴とするハイブリッド車の制御装置。
  2. 前記クラッチ制御手段は、前記第1の動力損失と前記第2の動力損失とを比較し、前記第1の動力損失の方が前記第2の動力損失よりも大きい場合は前記クラッチの伝達トルクを低下させる一方、前記第2の動力損失の方が前記第1の動力損失よりも大きい場合は前記クラッチの伝達トルクを高める手段を含むことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車の制御装置。
  3. 前記モータ・ジェネレータとは異なる原理により、前記車両に与える制動力を発生する制動装置が設けられており、
    前記クラッチの伝達トルクの選択結果に基づいて、前記モータ・ジェネレータで発生する回生制動力および前記制動装置で発生する制動力のうち、少なくとも一方の制動力を制御する制動力制御手段を、更に有することを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド車の制御装置。
  4. 前記クラッチ制御手段は、前記モータ・ジェネレータで回生制動力を発生させる際の回生トルクが制限された場合に、前記クラッチの伝達トルクを高める手段を含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のハイブリッド車の制御装置。
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