JP7013715B2 - ハイブリッド車両の駆動トルク制御装置および駆動トルク制御方法 - Google Patents

ハイブリッド車両の駆動トルク制御装置および駆動トルク制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、ハイブリッド車両の駆動トルク制御装置および駆動トルク制御方法に関する。
特許文献1には、車両停車中にブレーキペダルをOFFしてもブレーキ制動力を保持する機構を備え、勾配が高くなるほど高く設定された駆動力閾値以上にまでアクセルが踏み込まれた場合に初めてブレーキ制動力を解除する技術が開示されている。
特開2008-215139号公報
高勾配で駆動力閾値直前にまで踏み込まれている場合だと、例えばクラッチスリップさせて走行する車両ではクラッチが発熱しシステム異常となって走行できなくなる場合が発生する恐れがあるという問題があった。
本発明の目的は、例えば、クラッチのスリップ発進制御を備えるハイブリッド車両において、クラッチの発熱を抑制し、耐久性を向上させるとともに、燃費の悪化を防止することができるハイブリッド車両の駆動トルク制御装置および駆動トルク制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のハイブリッド車両の駆動トルク制御装置および駆動トルク制御方法にあっては、ブレーキ制動力を解除する駆動力閾値以下でアクセル開度が保持されたことを検出するとともに、目標駆動力が駆動力制限を要求する下限駆動力以上の場合には、目標駆動力を所定駆動力に低下させることとした。
よって、例えば、クラッチのスリップ発進制御を備えるハイブリッド車両において、クラッチの発熱を抑制し、耐久性を向上させるとともに、燃費の悪化を防止することができる。
実施例1の後輪駆動のハイブリッド車両を示す全体システム図である。 実施例1の統合コントローラにおける演算処理プログラムを示す制御ブロック図である。 図2の目標駆動トルク演算部にて目標駆動トルクの演算に用いられるエンジン目標定常トルクマップとモータジェネレータアシストトルクマップを示す図である。 図2のモード選択部にて目標モードの選択に用いられる通常モードマップを示す図である。 バッテリSOCに対応するエンジン始動停止線マップを示す図である。 図2の目標発電出力演算部にて目標発電出力の演算に用いられる走行中発電要求出力マップを示す図である。 実施例1のエンジン特性を示す図である。 実施例1の自動変速機のシフトマップを示す図である。 実施例1の駆動トルク制御処理を表すフローチャートである。 実施例1のアクセル開度保持判定制御処理を表すフローチャートである。 実施例1の目標駆動力保持判定制御処理を表すフローチャートである。 実施例1の駆動トルク制御処理を表すタイムチャートである。 実施例1のブレーキ制動力解除閾値マップを示す図である。 実施例2の駆動トルク制御処理を表すフローチャートである。 実施例2の発進意図判定制御処理を表すフローチャートである。 実施例2の駆動トルク制御処理を表すタイムチャートである。 実施例3の発進意図判定制御処理を表すフローチャートである。 実施例3の駆動力制限上限閾値マップを示す図である。 実施例3の駆動トルク制御処理を表すタイムチャートである。
〔実施例1〕
図1は、実施例1のエンジン始動制御装置が適用された後輪駆動によるハイブリッド車両を示す全体システム図である。実施例1におけるハイブリッド車の駆動系は、内燃機関であるエンジンEと、第1クラッチCL1と、駆動用モータとして機能するモータジェネレータMGと、第2クラッチCL2と、自動変速機ATと、プロペラシャフトPSと、ディファレンシャルDFと、左ドライブシャフトDSLと、右ドライブシャフトDSRと、左後輪RL(駆動輪)と、右後輪RR(駆動輪)と、を有する。なお、FLは左前輪、FRは右前輪である。
エンジンEは、ガソリンエンジンであり、後述するエンジンコントローラ1からの制御指令に基づいて、図示しないスロットルバルブのバルブ開度等が制御される。エンジン出力軸にはフライホイールFWが設けられている。また、エンジンEは、始動用モータとしてのモータSSGを有する。このモータSSGは、ベルトを用いてエンジンEのクランクシャフトと接続され、エンジン始動用のスタータモータとして機能し、かつ、必要に応じて発電するオルタネータとして動作する。
第1クラッチCL1は、エンジンEと駆動用モータとしてのモータジェネレータMGとの間に介装され、ダイヤフラムスプリング等の付勢力によって常時締結可能な乾式クラッチであり、後述する第1クラッチコントローラ5からの制御指令に基づいて、第1クラッチ油圧ユニット6により作り出された制御油圧により、スリップしながらトルク伝達を行うスリップ締結を含み締結・解放が制御される。
モータジェネレータMGは、ロータに永久磁石を埋設しステータにステータコイルが巻き付けられた同期型モータジェネレータであり、後述するモータコントローラ2からの制御指令に基づいて、インバータ3により作り出された三相交流を印加することにより制御される。このモータジェネレータMGは、バッテリ4からの電力の供給を受けて回転駆動する電動機として動作することもできるし(以下、この状態を「力行」と呼ぶ)、ロータが外力により回転している場合には、ステータコイルの両端に起電力を生じさせる発電機として機能してバッテリ4を充電することもできる(以下、この動作状態を「回生」と呼ぶ)。なお、このモータジェネレータMGのロータは、図外のダンパーを介して自動変速機ATの入力軸に連結されている。
第2クラッチCL2は、モータジェネレータMGと左右後輪RL,RRとの間に介装されたクラッチであり、後述するATコントローラ7からの制御指令に基づいて、AT油圧コントロールユニット8により作り出された制御油圧により、スリップしながらトルク伝達を行うスリップ締結を含み締結・解放が制御される。
自動変速機ATは、前進7速後退1速等の有段階の変速比を車速VSPやアクセル開度(運転者のアクセルペダル操作)APO等に応じて自動的に切り替える変速機である。第2クラッチCL2は、専用クラッチとして新たに追加したものではなく、自動変速機ATの各変速段にて締結される複数の摩擦締結要素のうち、いくつかの摩擦締結要素を流用している。自動変速機ATの出力軸は、車両駆動軸としてのプロペラシャフトPS、ディファレンシャルDF、左ドライブシャフトDSL、右ドライブシャフトDSRを介して左右後輪RL,RRに連結されている。なお、第2クラッチCL2には、例えば、比例ソレノイドで油流量および油圧を連続的に制御できる多板クラッチを用いている。
このハイブリッド駆動系には、第1クラッチCL1の締結・解放状態に応じて3つの走行モードを有する。第1走行モードは、第1クラッチCL1の解放状態で、モータジェネレータMGの動力のみを動力源として走行するモータ使用走行モードとしての電気自動車走行モード(以下、「EV走行モード」と略称する。)である。第2走行モードは、第1クラッチCL1の締結状態で、エンジンEを動力源に含みながら走行するエンジン使用走行モード(以下、「HEV走行モード」と略称する。)である。第3走行モードは、第1クラッチCL1の締結状態で第2クラッチCL2をスリップ制御させ、エンジンEを動力源に含みながら走行するエンジン使用スリップ走行モード(以下、「WSC走行モード」と略称する。)である。このモードは、特にバッテリSOCが低いときやエンジン水温が低いときに、クリープ走行を達成可能なモードである。
上記「HEV走行モード」には、「エンジン走行モード」と「モータアシスト走行モード」と「走行発電モード」との3つの走行モードを有する。「エンジン走行モード」は、エンジンEのみを動力源として駆動輪を動かす。「モータアシスト走行モード」は、エンジンEとモータジェネレータMGの2つを動力源として駆動輪を動かす。「走行発電モード」は、エンジンEを動力源として駆動輪RR,RLを動かすと同時に、モータジェネレータMGを発電機として機能させる。定速運転時や加速運転時には、エンジンEの動力を利用してモータジェネレータMGを発電機として動作させる。また、減速運転時は、制動エネルギを回生してモータジェネレータMGにより発電し、バッテリ4の充電のために使用する。また、車両停止時には、エンジンEの動力を利用してモータジェネレータMGを発電機として動作させる発電モードを有する。
次に、ハイブリッド車両の制御系を説明する。実施例1におけるハイブリッド車両の制御系は、図1に示すように、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、インバータ3と、バッテリ4と、第1クラッチコントローラ5と、第1クラッチ油圧ユニット6と、ATコントローラ7と、AT油圧コントロールユニット8と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10と、SSGコントローラSSGCUと、を有する。エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、第1クラッチコントローラ5と、ATコントローラ7と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10と、SSGコントローラSSGCUとは、互いの情報交換が可能なCAN通信線11を介して接続されている。
エンジンコントローラ1は、気筒判別センサ32からの判別気筒、エンジン回転数センサ12からのエンジン回転数情報を入力し、統合コントローラ10からの目標エンジントルク指令等に応じ、エンジン動作点(Ne:エンジン回転数,Te:エンジントルク)を制御する指令を、例えば、図示しないスロットルバルブのスロットル開度を制御するスロットルアクチュエータへ出力する。なお、アクセル開度APO、エンジン回転数Ne、判別気筒等の情報は、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給される。
SSGコントローラSSGCUは、統合コントローラ10からの指令信号に基づいてモータSSGをスタータモータ機能及びオルタネータ機能として動作させる指令を出力する。
モータコントローラ2は、モータジェネレータMGのロータ回転位置を検出するレゾルバ13からの情報を入力し、統合コントローラ10からの目標モータトルク指令等に応じ、モータジェネレータMGのモータ動作点を制御する指令をインバータ3へ出力する。このモータコントローラ2では、バッテリ4の充電状態を表すバッテリSOCを監視する。監視されたバッテリSOC情報は、モータジェネレータMGの制御情報に用いると共に、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給される。
第1クラッチコントローラ5は、第1クラッチ油圧センサ14と第1クラッチストロークセンサ15からのセンサ情報、及び統合コントローラ10からの第1クラッチ制御指令を入力し、第1クラッチ油圧ユニット6に第1クラッチCL1の締結・解放制御指令を出力する。第1クラッチストロークC1Sの情報は、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給する。
ATコントローラ7は、アクセル開度センサ16、車速センサ17、第2クラッチ油圧センサ18、セレクトレバー27の操作位置に応じたレンジ信号を出力するインヒビタスイッチ28の各種センサ信号と、統合コントローラ10からの制御指令とを入力し、AT油圧コントロールユニット8に制御指令を出力する。アクセル開度APOと車速VSPとインヒビタスイッチ信号は、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給する。また、インヒビタスイッチ信号はコンビネーションメータ(不図示)内に設けられたメータ内表示器29に送られ、現在のレンジ位置が表示される。
ブレーキコントローラ9は、4輪の各車輪速を検出する車輪速センサ19とブレーキストロークセンサ20からのセンサ情報を入力する。そして、ブレーキ踏み込み制動時、統合コントローラ10からの回生協調制御指令に基づいて、ブレーキストロークBSから求められる要求制動力に対し回生制動力の不足分を機械制動力(摩擦ブレーキによる制動力)で補う回生協調ブレーキ制御を行う。
統合コントローラ10は、車両全体の消費エネルギを管理し、最高効率で車両を走らせるためのコントローラであり、モータ回転数Nmを検出するモータ回転数センサ21と、第2クラッチ出力回転数N2outを検出する第2クラッチ出力回転数センサ22と、第2クラッチ伝達トルク容量TCL2を検出する第2クラッチトルクセンサ23と、ブレーキ油圧センサ24と、第2クラッチCL2の温度を検知する温度センサ25と、前後加速度を検出するGセンサ26と、第1クラッチ温度センサ30と、インバータ温度センサ31と、勾配センサ32と、CAN通信線11を介して得られた情報が入力される。
また、統合コントローラ10は、エンジンコントローラ1への制御指令によるエンジンEの動作制御と、モータコントローラ2への制御指令によるモータジェネレータMGの動作制御と、第1クラッチコントローラ5への制御指令による第1クラッチCL1の締結・解放制御と、ATコントローラ7への制御指令による第2クラッチCL2の締結・解放制御と、SSGコントローラSSGCUへの制御指令によるスタータモータ機能もしくはオルタネータ機能を発揮させるモータ制御と、を行う。
図2は、実施例1の統合コントローラ10内の制御構成を表す制御ブロック図である。統合コントローラ10は、例えば10msecの制御周期で各種演算を実行する。統合コントローラ10は、目標駆動トルク演算部100と、モード選択部200と、目標発電出力演算部300と、動作点指令部400と、変速制御部500と、を有する。
図3は、目標駆動トルク演算部にて目標駆動トルクの演算に用いられるエンジンEの目標定常トルクマップとモータジェネレータMGアシストトルクマップを示す図である。
動作点指令部400では、目標駆動トルク演算部100からの目標駆動トルクに基づき、図3に示すエンジンEの目標定常駆動トルクマップとMGアシストトルクマップを用いて、目標エンジントルクと目標MGトルクを算出する。
なお、駆動力は、駆動トルクと自動変速機ATのギヤ比から演算することができ、比例関係にあり、実質的に、どちらを使っても構わない。
次に、モードマップについて説明する。図4は実施例1の通常モードマップである。通常モードマップ内には、EV走行モードと、WSC走行モードと、HEV走行モードとを有し、アクセル開度APOと車速VSPとから、目標モードを演算する。このモードマップは、アクセル開度APOと車速VSPによって定まる運転点の位置に応じたモードを目標モードとして出力する。
図5は、バッテリSOCに対応するエンジン始動停止線マップを示す図である。
このエンジン始動停止線マップにより、EV走行モードが選択されていたとしても、バッテリSOCが所定値以下の場合、強制的に「HEV走行モード」を目標モードとし、バッテリSOCが所定値以上の場合、「EV走行モード」を目標モードとして出力する。
図4の通常モードマップにおいて、WSC→EV切換線及びHEV→EV切換線は、アクセル開度APO軸で見たとき、所定開度APO2に設定されている。また、HEV→EV切換線は、車速VSP軸で見たとき、所定車速VSP2に設定されている。HEV→WSC切換線は、所定アクセル開度APO1未満の領域では、自動変速機ATが1速段のときに、エンジンEのアイドル回転数と一致する下限車速VSP1よりも小さな回転数となる車速領域に設定されている。また、所定アクセル開度APO1以上の領域では、大きな駆動力を要求されることから、下限車速VSP1よりも高い車速VSP1'領域までWSC走行モードが設定されている。なお、バッテリSOCが低く、EV走行モードを達成できないときには、発進時等であってもWSC走行モードを選択するように設定されている。
アクセル開度APOが大きいとき、その要求をアイドル回転数付近のエンジン回転数に対応したエンジントルクTeとモータジェネレータトルクTmgで達成するのは困難な場合がある。ここで、エンジントルクTeは、エンジン回転数Neが上昇すればより多くのトルクを出力できる。このことから、エンジン回転数Neを引き上げてより大きなトルクを出力させる。よって、例え下限車速VSP1よりも高い車速までWSC走行モードを実行しても、短時間でWSC走行モードからHEV走行モードに遷移させることができる。この場合が図4に示す下限車速VSP1'まで広げられたWSC領域である。
目標発電出力演算部300では、図6に示す走行中発電要求出力マップを用いて、バッテリSOCから目標発電出力を演算する。
また、現在の動作点から図7で示す最良燃費線までエンジントルクTeを上げるために必要な出力を演算し、前記目標発電出力と比較して、少ない出力を要求出力として、目標エンジントルクに加算する。
動作点指令部400では、アクセル開度APOと、目標駆動トルクと、目標モードと、車速VSPと、目標充放電電力とから、これらの動作点到達目標として、過渡的な目標エンジントルクと目標モータジェネレータトルクと目標第2クラッチ伝達トルク容量と自動変速機ATの目標変速段と第1クラッチソレノイド電流指令を演算する。
また、動作点指令部400は、EV走行モードからHEV走行モードに遷移するときにエンジンEを始動するエンジン始動制御部を有する。エンジン始動制御部は、第2クラッチCL2を目標駆動トルクに応じた第2クラッチ伝達トルク容量に設定してスリップ制御状態とする。また、モータジェネレータMGを回転数制御とし、目標モータジェネレータ回転数を駆動輪回転数相当値に所定スリップ量を加算した値とする。エンジン始動制御部は、この状態で、SSGコントローラSSGCUにスタータモータとして機能する指令を出力すると共に、第1クラッチCL1を解放する。これにより、第1クラッチCL1の発熱を抑制したエンジンクランキングを行う。そして、モータSSGによるクランキング後、エンジンEを点火により初爆させ、エンジンEとモータジェネレータMGの回転が近くなった時点で、第1クラッチCL1へ完全締結指令を出力し、その後第2クラッチCL2を完全締結し、HEV走行モードへ遷移させる。
変速制御部500では、図8に示すシフトマップに示すシフトスケジュールに沿って、目標第2クラッチ伝達トルク容量と目標変速段を達成するように自動変速機AT内のソレノイドバルブを駆動制御する。シフトマップには、車速VSPとアクセル開度APOに基づいてあらかじめ目標変速段が設定されている。
次に、登坂路の車両停止状態でブレーキペダルから運転者が足を離し制動力が保持された状態からアクセルペダルを踏み込んで発進する際、統合コントローラ10内の動作点指令部400で行われる駆動トルク制御処理について説明する。
図9は、実施例1の駆動トルク制御処理を表すフローチャートである。
ステップS1では、目標駆動トルクにより目標駆動力を算出する。
ステップS2では、算出した目標駆動力が所定値Fmin以上か否かを判定する。算出した目標駆動力が所定値Fmin以上のときには、ステップS3へ進み、目標駆動力が所定値Fmin未満のときには、ステップS6へ進む。
Fminは、駆動力制限開始下限閾値として設定するが、既定の回転で駆動力を出力し続けても発進クラッチの温度が上限温度以下で飽和する値としても良い。
ステップS3では、後述するアクセル開度保持判定がONか否かを判定する。アクセル開度保持判定がONのときには、ステップS4に進み、アクセル開度保持判定がONでないときには、ステップS6へ進む。
ステップS4では、後述する目標駆動力保持判定がONか否かを判定する。目標駆動力保持判定がONのときには、ステップS5へ進み、目標駆動力保持判定がONでないときには、ステップS6へ進む。
ステップS5では、目標駆動力を駆動力制限開始下限駆動力以下の所定値に制限し、低下させる。
ステップS6では、目標駆動力を目標駆動トルクに返還後、変化率処理を行う。
このフローチャートは繰り返され、駆動トルク制御処理を行う。
なお、前記駆動力制限開始下限駆動力以下の所定値は、駆動力応答性の高いモータジェネレータMGによる発進と第2クラッチCL2のスリップ発進を行うエンジンEによる発進とでは、異なる設定にしてある。すなわち、モータジェネレータMGによる発進の場合には、より目標駆動力の所定値を低減することができる。
図10は、実施例1のアクセル開度保持判定制御処理を表すフローチャートである。
ステップS11では、アクセル開度APOを微分してアクセル開速度ΔAPOを算出する。
ステップS12では、算出したアクセル開速度ΔAPOが所定値dAPO_in未満か否かを判定する。算出したアクセル開速度ΔAPOが所定値dAPO_in未満のときには、ステップS13へ進み、算出したアクセル開速度ΔAPOが所定値dAPO_in以上のときには、ステップS16へ進む。
ステップS13では、タイマーのカウントを開始する。
ステップS14では、タイマー時間が所定時間tAPO_in以上か否かを判定する。タイマー時間が所定時間tAPO_in以上のときには、ステップS15へ進み、タイマー時間が所定時間tAPO_in未満のときには、ステップS16へ進む。
ステップS15では、アクセル開度が保持されていると判定し、アクセル開度保持判定=ONにする。
ステップS16では、アクセル開度保持判定=OFF状態を維持する。
このフローチャートは繰り返され、アクセル開度保持判定のON/OFFを行う。
図11は、実施例1の目標駆動力がアクセル開度相当駆動力になったことを検出する目標駆動力保持判定制御処理を表すフローチャートである。
ステップS21では、目標駆動力を微分して、ΔFを算出する。
ステップS22では、算出したΔFがdF_in未満か否かを判定する。算出したΔFがdF_in未満のときには、ステップS23へ進み、算出したΔFがdF_in以上のときには、ステップS26へ進む。
ステップS23では、タイマーのカウントを開始する。
ステップS24では、タイマー時間が所定時間tF_in以上か否かを判定する。タイマー時間が所定時間tF_in以上のときには、ステップS25へ進み、タイマー時間が所定時間tF_in未満のときには、ステップS26へ進む。
ステップS25では、目標駆動力がアクセル開度相当駆動力になったことを検出する目標駆動力保持を判定し、目標駆動力保持判定=ONにする。
ステップS26では、目標駆動力保持判定フラグ=OFF状態を維持する。
このフローチャートは繰り返され、目標駆動力保持判定のON/OFFの判定を行う。
図12は実施例1の駆動トルク制御処理を表すタイムチャートである。
また、ハイブリッド走行すなわちエンジンE始動状態による発進を示している。
これにより、クラッチのスリップ発進制御を備えるハイブリッド車両において、クラッチの発熱を抑制し、耐久性を向上させるとともに、燃費の悪化を防止することができる。また、目標駆動力を所定トルクまで低下させる条件を限定することで、駆動力低下しないシステム状態からの登坂発進時の加速フィーリングを向上することができる。
横軸は、時間である。
上から、運転者のアクセルペダル操作に対応するアクセル開度APO、アクセル開速度ΔAPO、アクセル保持判定制御処理、目標駆動力がアクセル開度相当駆動力になったことを検出する目標駆動力保持判定制御処理の変化を示す。
一番下は、ブレーキ制動力、アクセル開度相当駆動力、制限前目標駆動力、実施例1の目標駆動力の変化を示す。
制限前目標駆動力とは、アクセル開度相当駆動力に対応して設定される目標駆動力である。
左の縦軸は駆動力を、右の縦軸はブレーキ制動力である。
ブレーキ制動力の変化は、実線で示している。
左の縦軸には、Fminとしての駆動力制限開始下限閾値およびブレーキ制動力解除閾値としての駆動力閾値が破線で示されている。
ブレーキ制動力解除閾値は、図13で示すブレーキ制動力解除閾値マップに基づき、道路勾配に対応して決定される値である。
また、駆動力の変化は、実線はアクセル開度相当駆動力、破線は目標駆動力、一点鎖線は制限前目標駆動力を示している。
なお、駆動力は、駆動トルクと自動変速機ATのギヤ比から演算することができ、比例関係にあり、実質的に、どちらを使っても構わない。
まず、運転者のアクセルペダル操作に対応するアクセル開度APO、アクセル開速度ΔAPO、アクセル保持判定制御処理、目標駆動力がアクセル開度相当駆動力になったことを検出する目標駆動力保持判定制御処理の変化を説明する。
時刻t0で、坂路で車両が停止している状態で、運転者がブレーキペダルから足を離し、アクセルペダルの踏み込みを開始する。
なお、運転者がブレーキペダルから足を離しても、ブレーキ制動力は保持されている。
時刻t1では、運転者がアクセルペダルの踏み込みを停止し、時刻t5までアクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度APO)を保持する。時刻t5以後、再度、アクセルペダルの踏み込みを開始し、時刻t7で、アクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度APO)を保持する。
時刻t2で、前述したアクセル保持判定制御処理が実施され、運転者のアクセルペダルの保持の有無を判定する。本タイムチャートの場合には、ΔAPO<dAPO_inで(t2-t1)≧tAPO_inが成立して、アクセル開度保持判定=ONを判定している。
時刻t4にて、前述した目標駆動力がアクセル開度相当駆動力になったことを検出する目標駆動力保持判定を実施し、本タイムチャートの場合には、ΔF<dF_inで(t4-t3)≧tF_inが成立して、目標駆動力保持判定=ONを判定している。
さらに、アクセル開度に対応する目標駆動力が駆動力制限開始下限閾値Fmin以上であること、アクセル開度保持判定=ONおよび目標駆動力保持判定=ONが成立したので、目標駆動力を駆動力制限開始下限閾値以下の所定駆動力に制限し低下させる。
次に、ブレーキ制動力、アクセル開度相当駆動力、制限前目標駆動力、目標駆動力の変化を説明する。
ブレーキ制動力は、時刻t0から時刻t8まで保持され、時刻t8にて、保持されていたブレーキ制動力の解除を開始し、徐々に制動力を減少させている。
アクセル開度相当駆動力は、時刻t0から時刻t1まで駆動力制限開始下限閾値Fminを越え、増加し、時刻t5まで一定となり、再び、ブレーキ制動力解除閾値を越えて、時刻t7まで増加し、時刻t7以後、一定となっている。すなわち、アクセル開度APOの変化に対応している。
制限前目標駆動力は、時刻t0からアクセル開度相当駆動力に対して遅れを有して増加し、駆動力制限開始下限閾値を越え、時刻t3でアクセル開度相当駆動力と一致し、時刻t5まで、アクセル開度相当駆動力と同様に一定となり、時刻t5以後、アクセル開度相当駆動力とは異なる傾斜にて増加し、時刻t6でブレーキ制動力解除閾値を越えて、再び時刻t8にて、アクセル開度相当駆動力と一致している。
実施例1の目標駆動力は、時刻t0から時刻t4までは制限前目標駆動力と同様の動きをしている。時刻t4にて、目標駆動力が駆動力制限開始下限閾値Fmin以上であり、アクセル保持判定=ONかつ目標駆動力がアクセル開度相当駆動力になったことを検出する目標駆動力保持判定=ONが成立して、変化率等で応答が遅くなった目標駆動力がアクセル開度相当駆動力に追いついたと判定できるので、目標駆動力を、駆動力制限開始下限閾値以下の所定値に制限し減少させている。
この所定値を、時刻t6まで維持し、制限前目標駆動力がブレーキ制動力解除閾値を越える時刻t6で、目標駆動力の制限を解除し、後述する変化率Cにて増加を開始し、時刻t8でブレーキ制動力解除閾値を越え、その後、アクセル開度相当駆動力と一致している。
このため、目標駆動力がブレーキ制動力解除閾値を越える時刻t8にて、上述したように、保持されていたブレーキ制動力の解除を開始し、徐々に制動力を減少させて車両を発進させる。
駆動力制限開始下限閾値を越え、アクセル開度保持判定と目標駆動力がアクセル開度相当駆動力になったことを検出する目標駆動力保持判定を使うことで、ブレーキ制動力解除閾値以上に踏み込まれた後に一定に保たれた場合に、誤って目標駆動力を制限し低下させることを防ぐことができる。
なお、駆動力制限開始下限閾値を越え、アクセル保持判定=ONかつ目標駆動力がアクセル開度相当駆動力になったことを検出する目標駆動力保持判定=ONが成立して、一端、保持されていたブレーキ制動力の解除を開始した場合に、再度、条件が成立したとしても、目標駆動力を、駆動力制限開始下限閾値以下の所定値に減少させることは、発進時の応答遅れを発生させないために、禁止することができる。
以上説明したように、実施例1にあっては下記の作用効果が得られる。
(1)エンジンと駆動用モータとを断接可能な第1クラッチと、駆動用モータと駆動輪とを断接可能な第2クラッチと、車両停車中にブレーキペダルを解除してもブレーキ制動力を保持し、車両停車中の道路勾配が大きくなるほど大きく設定された駆動力閾値を越えてアクセル開度が増加した場合に、ブレーキ制動力を解除する機構と、を備えたハイブリッド車両の駆動トルク制御装置であって、
ブレーキ制動力を解除する駆動力閾値以下でアクセル開度が保持されたことを検出するとともに、目標駆動力が駆動力制限を開始する開始下限駆動力以上の場合には、目標駆動力を駆動力制限開始下限駆動力以下の所定駆動力に制限し低下させる。
よって、発進クラッチである第2クラッチCL2のスリップ発進制御を備えたハイブリッド車両においては、登坂でエンジンEの始動状態で発進する場合、第2クラッチCL2の発熱を抑制することができ、耐久性を向上することができる。
また、同様に、モータジェネレータMGによる発進の場合には、車両が発進しない状態でモータジェネレータMGのトルクの出力状態が継続されることによる電力消費増による燃費の悪化を抑制することができる。
(2)ブレーキ制動力を解除するブレーキ制動力解除閾値以下の駆動力でアクセル開度が保持されたことを検出するとともに、目標駆動力が駆動力制限を開始する駆動力制限開始下限駆動力Fmin以上で、さらに、目標駆動力がアクセル開度相当駆動力となったことを検出した場合に、目標駆動力を駆動力制限開始下限駆動力以下の所定駆動力に制限し低下させる。
よって、アクセル開度がブレーキ制動力を解除する駆動力閾値以上に踏み込まれた後にアクセル開度を一定にした場合、アクセル保持判定=ONのみで、目標駆動力の制限を行うと、目標駆動力が変化率等で遅れるため狙いの目標駆動力にならないので、目標駆動力がアクセル開度相当駆動力になったことを確認して、目標駆動力の制限を行うようにしたので、無駄に目標駆動力を低下させないようにすることができる。
(3)アクセル開度の保持検出は、アクセル開速度が所定値以下かつ所定時間継続であり、目標駆動力がアクセル開度相当駆動力となったことの検出は、目標駆動力の微分値が所定値以下かつ所定時間継続である。
よって、確実に検出することができる。
(4)目標駆動力がアクセル開度相当駆動力となったことの検出は、目標駆動力の微分値が所定値以下かつ所定時間継続することである。
よって、確実に検出することができる。
(5)所定駆動力に制限し低下させた目標駆動力は、アクセル開度相当駆動力に対応する制限前目標駆動力が、前記ブレーキ制動力解除閾値に達したときに、増加させる。
よって、正確なタイミングで、制限し低下させた目標駆動力を増加させることができる。
(6)目標駆動力を所定駆動力に低下させる場合は、発進クラッチ等のスリップ発進制御を備え、エンジン始動状態で走行する車両を対象とする。
よって、目標駆動力を所定トルクまで低下させる条件を限定することで、駆動力低下しないシステム状態からの登坂発進時の加速フィーリングを向上することができる。
(7)目標駆動力を所定駆動力に低下させる場合、駆動力制限開始下限駆動力以下の所定駆動力は、EV走行モード、HEV走行モードで、異なる値である。
よって、駆動力応答性の高いモータジェネレータMGによる発進と第2クラッチCL2のスリップ発進を行うエンジンEによる発進とでは、異なる設定にしてある。すなわち、モータジェネレータMGによる発進の場合には、より目標駆動力の所定値を低減することができ、低下させる所定駆動力をシステム動作状態で切り替えることで、クラッチ耐久性を確保しつつ、EV時のモータ消費電力を低減することができる。
(8)目標駆動力が駆動力制限開始下限閾値を越え、アクセル保持判定=ONかつ目標駆動力保持判定=ONが成立して、保持されていたブレーキ制動力の解除を開始した場合に、再度、条件が成立したとしても、目標駆動力を、駆動力制限開始下限閾値以下の所定値に制限し減少させることは、禁止している。
よって、発進時の応答性を向上することができる。
図14は、実施例2の駆動トルク制御処理を表すフローチャートである。
この駆動トルク制御処理は、実施例1の駆動トルク制御処理に追加されて設けられる。
ステップS31では、目標駆動力制限中か否かを判定する。目標駆動力制限中のときには、ステップS32へ進み、目標駆動力制限中でないときには、ステップ37に進む。
ステップS32では、運転者の発進意図を検出する。詳細は、後述する。
ステップS33では、運転者の発進意図があるか否かを判定する。運転者の発進意図があるときには、ステップS34へ進み、運転者の発進意図がないときには、ステップS37へ進む。
ステップS34では、制限した目標駆動力の解除を開始する。
ステップS35では、目標駆動力が勾配つり合いトルク以下か否かを判定する。目標駆動力が勾配つり合いトルク以下のときには、ステップS36へ進み、目標駆動力が勾配つり合いトルク以下でないときには、ステップS38へ進む。
ステップS36では、目標駆動力を戻す変化率としてAを選択する。
ステップS37では、通常の目標駆動力を戻す変化率としてCを選択する。
ステップS38では、目標駆動力を戻す変化率としてBを選択する。
なお、変化率の関係は、変化率A>変化率C>変化率Bとなっている。変化率Bと変化率Cは、同じにしてもよい。
ステップS39では、目標駆動力を目標駆動トルクに返還後、変化率処理を行う。
このフローチャートは繰り返され、駆動トルク制御処理を行う。
図15は、実施例2の発進意図判定制御処理を表すフローチャートである。
ステップS41では、アクセル開度APOを微分して、アクセル開速度ΔAPOを算出する。 ステップS42では、算出したアクセル開速度ΔAPOがdAPO_out以上か否かを判定する。算出したアクセル開速度ΔAPOがdAPO_out以上のときには、ステップS43へ進み、目標算出したアクセル開速度ΔAPOがdAPO_out以上でないときには、ステップS46に進む。
ステップS43では、タイマーのカウントを開始する。
ステップS44では、タイマー時間が所定時間tAPO_out以上か否かを判定する。タイマー時間が所定時間tAPO_out以上のときには、ステップS45へ進み、タイマー時間が所定時間tAPO_out未満のときには、ステップS46へ進む。
ステップS45では、発進意図判定=ON(発進意図有り)と判定する。
ステップS46では、発進意図判定=OFF(発進意図無し)と判定する。
このフローチャートは繰り返され、発進意図判定制御処理を行う。
図16は実施例2の駆動トルク制御処理を表すタイムチャートである。
また、ハイブリッド走行すなわちエンジンE始動状態による発進を示している。
さらに、制限した目標駆動力を解除し、増加させるタイミングは、実施例1では、制限前目標駆動力がブレーキ制動力解除閾値に達した時点で行っていたが、実施例2では、
これに加えて、発進意図判定を優先するため、ΔAPO≧dAPO_out、(t6-t5)≧tAPO_outが成立した時点で行うようにしてある。
横軸は、時間である。
上から、運転者のアクセルペダル操作に対応するアクセル開度APO、アクセル開速度ΔAPO、アクセル保持判定制御処理、目標駆動力保持判定制御処理、発進意図判定制御処理の変化を示す。
一番下は、ブレーキ制動力、アクセル開度相当駆動力、制限前目標駆動力、実施例2の目標駆動力の変化を示す。
左の縦軸は駆動力を、右の縦軸はブレーキ制動力である。
ブレーキ制動力の変化は、実線で示している。
左の縦軸には、Fminとしての駆動力制限開始下限閾値およびブレーキ制動力解除閾値としての駆動力閾値が破線で示されている。
ブレーキ制動力解除閾値は、図13で示すブレーキ制動力解除閾値マップに基づき、道路勾配に対応して決定される値である。
また、駆動力の変化は、実線はアクセル開度相当駆動力、破線は実施例2の目標駆動力、一点鎖線は制限前目標駆動力を示している。
また、二点鎖線は、実施例1の目標駆動力を示している。
なお、駆動力は、駆動トルクと自動変速機ATのギヤ比から演算することができ、比例関係にあり、実質的に、どちらを使っても構わない。
まず、運転者のアクセルペダル操作に対応するアクセル開度APO、アクセル開速度ΔAPO、アクセル保持判定制御処理、目標駆動力保持判定制御処理、発進意図判定制御処理の変化を説明する。
時刻t0で、坂路で車両が停止している状態で、運転者がブレーキペダルから足を離し、アクセルペダルの踏み込みを開始する。
なお、運転者がブレーキペダルから足を離しても、ブレーキ制動力は保持されている。
時刻t1では、運転者がアクセルペダルの踏み込みを停止し、時刻t5までアクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度APO)を保持する。時刻t5以後、再度、アクセルペダルの踏み込みを開始し、時刻t8で、アクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度APO)を保持する。
時刻t2で、前述したアクセル保持判定制御処理が実施され、運転者のアクセルペダルの保持の有無を判定する。本タイムチャートの場合には、ΔAPO<dAPO_inで(t2-t1)≧tAPO_inが成立して、アクセル開度保持判定=ONを判定している。
時刻t4にて、前述した目標駆動力がアクセル開度相当駆動力になったことを検出する目標駆動力保持判定を実施し、本タイムチャートの場合には、ΔF<dF_inで(t4-t3)≧tF_inが成立して、目標駆動力保持判定=ONを判定している。
さらに、アクセル開度に対応する目標駆動力が駆動力制限開始下限閾値Fmin以上であること、アクセル開度保持判定=ONおよび目標駆動力保持判定=ONが成立したので、目標駆動力を駆動力制限開始下限閾値以下の所定駆動力に制限し低下させる。
時刻t6で、前述した発進意図判定を実施し、運転者の発進意図の有無を判定し、目標駆動力の制限を解除するか否かを判定する。本タイムチャートの場合には、運転者の発進意図の有りと判定し、目標駆動力の制限の解除の判定をしている。
次に、ブレーキ制動力、アクセル開度相当駆動力、制限前目標駆動力、実施例2の目標駆動力、実施例1の目標駆動力の変化を説明する。
ブレーキ制動力は、時刻t0から時刻t8まで保持され、時刻t8にて、保持されていたブレーキ制動力の解除を開始し、徐々に制動力を減少させている。
アクセル開度相当駆動力は、時刻t0から時刻t1まで駆動力制限開始下限閾値Fminを越え、増加し、時刻t5まで一定となり、再び、ブレーキ制動力解除閾値を越えて、時刻t8まで増加し、時刻t8以後、一定となっている。すなわち、アクセル開度APOの変化に対応している。
制限前目標駆動力は、時刻t0からアクセル開度相当駆動力に対して遅れを有して増加し、駆動力制限開始下限閾値を越え、時刻t3でアクセル開度相当駆動力と一致し、時刻t5まで、アクセル開度相当駆動力と同様に一定となり、時刻t5以後、アクセル開度相当駆動力とは異なる傾斜にて増加し、時刻t7でブレーキ制動力解除閾値を越えて、再び時刻t9にて、アクセル開度相当駆動力と一致している。
実施例2の目標駆動力は、時刻t0から時刻t4までは制限前目標駆動力と同様の動きをしている。時刻t4にて、目標駆動力が駆動力制限開始下限閾値Fmin以上であり、アクセル保持判定=ONかつ目標駆動力がアクセル開度相当駆動力になったことを検出する目標駆動力保持判定=ONが成立して、変化率等で応答が遅くなった目標駆動力がアクセル開度相当駆動力に追いついたと判定できるので、目標駆動力を、駆動力制限開始下限閾値以下の所定値に制限し減少させている。
この所定値を、時刻t6まで維持し、ΔAPO≧dAPO_out、(t6-t5)≧tAPO_outが成立して、発進意図判定=ON(発進意図有り)と判定された時刻t6で、目標駆動力は変化率Aで直線的に勾配釣り合い駆動力αまで増加し、その後、小さい傾きの変化率Bで増加し、時刻t10にて、アクセル開度相当駆動力と一致している。
勾配釣り合い駆動力とは、道路勾配に対応して車両が発進しない(加速しない)駆動力である。
このため、実施例2の目標駆動力が、発進意図判定=ON(発進意図有り)と判定された時刻t6から、変化率Aで直線的に勾配釣り合い駆動力αまで増加し、その後、小さい傾きの変化率Bで増加して、時刻t8でブレーキ制動力解除閾値に到達すると、上述したように、保持されていたブレーキ制動力の解除を開始し、徐々に制動力を減少させて車両を発進させる。
また、実施例1の目標駆動力は、前述したように、時刻t0から時刻t6までは実施例2の目標駆動力と同様の動きをしている。
時刻t4にて、標駆動力が駆動力制限開始下限閾値Fmin以上であり、アクセル保持判定=ONかつ目標駆動力がアクセル開度相当駆動力になったことを検出する目標駆動力保持判定=ONが成立して、変化率等で応答が遅くなった目標駆動力がアクセル開度相当駆動力に追いついたと判定できるので、目標駆動力を、駆動力制限開始下限閾値以下の所定値に制限し減少させている。
この所定値を、時刻t7まで維持し、制限前目標駆動力がブレーキ制動力解除閾値を越える時刻t7で、実施例1の目標駆動力は変化率Cにて増加し、t11でブレーキ制動力解除閾値を越え、保持されていたブレーキ制動力の解除を開始し、徐々に制動力を減少させて車両を発進させる。その後、アクセル開度相当駆動力と一致している。
すなわち、保持されたブレーキ制動力の解除が、運転者の発進意図に対応して、実施例1に比較して実施例2の方が、車両発進までの時間を早くすることができる。
また、制限した目標駆動力を解除し、増加させるタイミングは、制限前目標駆動力がブレーキ制動力解除閾値に達した時点で行っていたが、これに加えて、発進意図判定としてのΔAPO≧dAPO_out、(t6-t5)≧tAPO_outが成立した時点でも行うようにしてあり、制限した目標駆動力の解除を確実に行うことができる。
以上説明したように、実施例2にあっては、実施例1の効果に加え、下記の作用効果が得られる。
(1)発進意図を検出し、発進意図が有りの場合、低下させた目標駆動力を勾配つり合い駆動力までは早い応答で復帰させる。
よって、登坂路での発進では勾配つり合い駆動力までは車両は加速しないことと、制動力で車両を停止させているため、目標駆動力の応答を通常よりも早く設定したとしても、車両挙動への影響は少ない。これにより、目標駆動力が保持された制動力のブレーキ制動力解除閾値に早く到達させることができ、制動力の解除も早くなるため、発進時の車両の動き出しを早くさせることができる。
(2)発進意図を検出し、発進意図が有りの場合、低下させた目標駆動力を勾配つり合い駆動力までは早い応答で復帰させ、勾配つり合い駆動力以上では前記応答よりも遅い応答で復帰させる。
よって、急激なブレーキ制動力の解除を抑制できるとともに、目標駆動力が保持されたブレーキ制動力のブレーキ制動力解除閾値に早く到達させることができ、制動力の解除も早くなるため、発進時の車両の動き出しを早くさせることができるとともに、スムーズな発進を行うことができる。
(3)発進意図検出は、アクセル開速度が所定値以上かつ所定時間継続することである。
よって、確実に検出することができる。
(4)制限した目標駆動力を解除し、増加させるタイミングは、制限前目標駆動力がブレーキ制動力解除閾値に達した時点で行っていたが、これに加えて、発進意図判定としてのΔAPO≧dAPO_out、(t6-t5)≧tAPO_outが成立した時点でも行う。
よって、制限した目標駆動力の解除を確実に行うことができる。
図17は、実施例3の発進意図判定制御処理を表すフローチャートである。
この駆動トルク制御処理は、実施例1の駆動トルク制御処理に追加されて設けられる。
ステップS51では、アクセル開度APOを微分して、アクセル開速度ΔAPOを算出する。 ステップS52では、算出したアクセル開速度ΔAPOがdAPO_out以上か否かを判定する。算出したアクセル開速度ΔAPOがdAPO_out以上のときには、ステップS53へ進み、目標算出したアクセル開速度ΔAPOがdAPO_out以上でないときには、ステップS56に進む。
ステップS53では、タイマーのカウントを開始する。
ステップS54では、タイマー時間が所定時間tAPO_out以上か否かを判定する。タイマー時間が所定時間tAPO_out以上のときには、ステップS55へ進み、タイマー時間が所定時間tAPO_out未満のときには、ステップS6へ進む。
ステップS55では、発進意図判定=ON(発進意図有り)と判定する。
ステップS56では、制限前目標駆動力が駆動力制限上限閾値以上か否かを判定する。制限前の目標駆動力駆動力制限上限閾値以上のときには、ステップS57へ進み、制限前目標駆動力駆動力制限上限閾値以上でないときには、ステップS58へ進む。
駆動力制限上限閾値は、図18に示す駆動力制限上限閾値マップに基づき、道路勾配に対応して決定される値である。
ステップS57では、発進意図判定=ON(発進意図有り)と判定する。
ステップS58では、発進意図判定=OFF(発進意図無し)と判定する。
このフローチャートは繰り返され、発進意図判定制御処理を行う。
図19は実施例3の駆動トルク制御処理を表すタイムチャートである。
また、ハイブリッド走行すなわちエンジンE始動状態による発進を示している。
さらに、制限した目標駆動力を解除し、増加させるタイミングは、実施例2では、発進意図判定としてのΔAPO≧dAPO_out、(t6-t5)≧tAPO_outが成立した時点で行っていたが、実施例3では、これに加えて、制限前目標駆動力が駆動力制限上限閾値に達した時点でも行うようにしてある。
なお、制限した目標駆動力を解除し、増加させるタイミングの制限前目標駆動力がブレーキ制動力解除閾値に達した時点は、省略している。
横軸は、時間である。
上から、運転者のアクセルペダル操作に対応するアクセル開度APO、アクセル開速度ΔAPO、アクセル保持判定制御処理、目標駆動力保持判定制御処理、発進意図判定の変化を示す。
一番下は、ブレーキ制動力、アクセル開度相当駆動力、制限前目標駆動力、実施例3の目標駆動力の変化を示す。
左の縦軸は駆動力を、右の縦軸はブレーキ制動力である。
ブレーキ制動力の変化は、実線で示している。
左の縦軸には、Fminとしての駆動力制限開始下限閾値およびブレーキ制動力解除閾値としての駆動力閾値が破線で示されている。
ブレーキ制動力解除閾値は、図13で示すブレーキ制動力解除閾値マップに基づき、道路勾配に対応して決定される値である。
また、駆動力の変化は、実線はアクセル開度相当駆動力、破線は実施例3の目標駆動力、一点鎖線は制限前目標駆動力を示している。
なお、駆動力は、駆動トルクと自動変速機ATのギヤ比から演算することができ、比例関係にあり、実質的に、どちらを使っても構わない。
まず、運転者のアクセルペダル操作に対応するアクセル開度APO、アクセル開速度ΔAPO、アクセル保持判定制御処理、目標駆動力保持判定制御処理の変化を説明する。
時刻t0で、坂路で車両が停止している状態で、運転者がブレーキペダルから足を離し、アクセルペダルの踏み込みを極めて遅いアクセル開速度ΔAPOでゆっくり開始する。
なお、運転者がブレーキペダルから足を離しても、ブレーキ制動力は保持されている。
時刻t1では、運転者がアクセルペダルの踏み込みを停止し、時刻taまでアクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度APO)を保持する。時刻ta以後、再度、極めてゆっくりとアクセルペダルの踏み込みを開始し、時刻tcで、アクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度APO)を保持する。
時刻t2で、前述したアクセル保持判定制御処理が実施され、運転者のアクセルペダルの保持の有無を判定する。本タイムチャートの場合には、ΔAPO<dAPO_inで(t2-t1)≧tAPO_inが成立して、アクセル開度保持判定=ONを判定している。
時刻t4にて、前述した目標駆動力がアクセル開度相当駆動力になったことを検出する目標駆動力保持判定を実施し、本タイムチャートの場合には、ΔF<dF_inで(t4-t3)≧tF_inが成立して、目標駆動力保持判定=ONを判定している。
さらに、アクセル開度に対応する目標駆動力が駆動力制限開始下限閾値Fmin以上であること、アクセル開度保持判定=ONおよび目標駆動力保持判定=ONが成立したので、目標駆動力を駆動力制限開始下限閾値以下の所定駆動力に制限し低下させる。
発進意図判定は、極めてアクセル開速度ΔAPOが小さいため、ΔAPO≧dAPO_outを満足しないが、時刻tbにて、後述するように制限前目標駆動力が駆動力制限上限閾値を越えるため、この時点で発進意図判定=ONと判定する。
次に、ブレーキ制動力、アクセル開度相当駆動力、制限前目標駆動力、実施例3の目標駆動力の変化を説明する。
ブレーキ制動力は、時刻t0から時刻tdまで保持され、時刻tdにて、保持されていたブレーキ制動力の解除を開始し、徐々に制動力を減少させている。
アクセル開度相当駆動力は、時刻t0から時刻t1まで駆動力制限開始下限閾値を越え、増加し、時刻taまで一定となり、再び、ブレーキ制動力解除閾値を越えて、時刻tdまで増加し、時刻td以後、一定となっている。すなわち、アクセル開度APOの変化に対応している。
制限前目標駆動力は、時刻t0からアクセル開度相当駆動力に対して遅れを有して増加し、駆動力制限開始下限閾値を越え、時刻t3でアクセル開度相当駆動力と一致し、時刻taまで、アクセル開度相当駆動力と同様に一定となり、時刻ta以後、アクセル開度相当駆動力と同一傾斜にて増加し、アクセル開度相当駆動力と一致した動きをしている。
時刻t4にて、目標駆動力が駆動力制限開始下限閾値Fmin以上であり、アクセル保持判定=ONかつ目標駆動力がアクセル開度相当駆動力になったことを検出する目標駆動力保持判定=ONが成立して、変化率等で応答が遅くなった目標駆動力がアクセル開度相当駆動力に追いついたと判定できるので、目標駆動力を、駆動力制限開始下限閾値以下の所定値に減少させている。
この所定値を、時刻tbまで維持し、制限前目標駆動力が駆動力制限上限閾値を越えるため、発進意図判定=ON(発進意図有り)と判定された時刻tbで、実施例3の目標駆動力は変化率Aで直線的に勾配釣り合い駆動力αまで増加し、その後、小さい傾きの変化率Bで増加し、時刻teにて、アクセル開度相当駆動力と一致している。
勾配釣り合い駆動力とは、道路勾配に対応して車両が発進しない(加速しない)駆動力である。
このため、目標駆動力が駆動力制限上限閾値を越える時刻tdにて、上述したように、保持されていたブレーキ制動力の解除を開始し、徐々に制動力を減少させて車両を発進させる。
駆動力制限上限閾値による発進意図判定を使うことで、ゆっくりとしたアクセル開速度ΔAPOで、アクセルペダルの踏み込みを続けられる場合に、誤って制限された目標駆動力を解除できなくなることを防ぐことができる。
また、制限した目標駆動力を解除し、増加させるタイミングは、発進意図判定としてのΔAPO≧dAPO_out、(t6-t5)≧tAPO_outが成立した時点で行っていたが、これに加えて、制限前目標駆動力が駆動力制限上限閾値に達した時点でも行うようにしてあり、制限した目標駆動力の解除を確実に行うことができる。
以上説明したように、実施例3にあっては、実施例1、2の効果に加え、下記の作用効果が得られる。
(1)発進意図検出は、前記アクセル開度相当駆動力に対応する制限前目標駆動力が、駆動力制限上限閾値以上になることである。
よって、アクセル開速度ΔAPOによる発進意図が検出されないようなゆっくりとしたアクセルの踏み方でも制限前目標駆動力が駆動力制限上限閾値以上になると、制限し低下させた目標駆動力を復帰させることで、坂道で発進できなくなることを防ぐことができる。
(2)制限した目標駆動力を解除し、増加させるタイミングは、発進意図判定としてのΔAPO≧dAPO_out、(t6-t5)≧tAPO_outが成立した時点に加えて、制限前目標駆動力が駆動力制限上限閾値に達した時点でも行う。
よって、制限した目標駆動力の解除を確実に行うことができる。
〔他の実施例〕
以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、具体的な構成は他の構成であっても良い。例えば、実施例では、FR型のハイブリッド車両について説明したが、FF型のハイブリッド車両であっても構わない。
1 エンジンコントローラ
2 モータコントローラ
10 統合コントローラ
CL1 第1クラッチ
CL2 第2クラッチ
E エンジン
MG モータジェネレータ
RR,RL 駆動輪

Claims (12)

  1. エンジンと駆動用モータとを断接可能な第1クラッチと、前記駆動用モータと駆動輪とを断接可能な第2クラッチと、車両停車中にブレーキペダルを解除してもブレーキ制動力を保持し、車両停車中の道路勾配が大きくなるほど大きく設定されたブレーキ制動力解除閾値としての駆動力閾値を越えてアクセル開度が増加した場合に、ブレーキ制動力を解除する機構と、を備えたハイブリッド車両の駆動トルク制御装置であって、
    前記ブレーキ制動力を解除する駆動力閾値以下でアクセル開度が保持されたことを検出するとともに、目標駆動力が駆動力制限を開始する駆動力制限開始下限駆動力以上を検出した場合に、目標駆動力を前記駆動力制限開始下限駆動力以下の所定駆動力に低下させる、
    ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動トルク制御装置。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド車両の駆動トルク制御装置において、
    前記目標駆動力を所定駆動力に低下させる場合、前記ブレーキ制動力を解除する駆動力閾値以下でアクセル開度が保持されたことを検出し、前記目標駆動力が駆動力制限を開始する駆動力制限開始下限駆動力以上を検出するとともに、前記目標駆動力がアクセル開度相当駆動力となったことを検出する、
    ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動トルク制御装置。
  3. 請求項1ないし2に記載のハイブリッド車両の駆動トルク制御装置において、
    前記アクセル開度の保持検出は、アクセル開速度が所定値以下かつ所定時間継続することである、
    ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動トルク制御装置。
  4. 請求項2に記載のハイブリッド車両の駆動トルク制御装置において、
    前記目標駆動力がアクセル開度相当駆動力となったことの検出は、目標駆動力の微分値が所定値以下かつ所定時間継続することである、
    ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動トルク制御装置。
  5. 請求項1に記載のハイブリッド車両の駆動トルク制御装置において、
    前記所定駆動力に低下させた目標駆動力は、アクセル開度相当駆動力に対応する制限前目標駆動力が、前記ブレーキ制動力解除閾値に達したときに、増加させる、
    ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動トルク制御装置。
  6. 請求項2に記載のハイブリッド車両の駆動トルク制御装置において、
    前記ブレーキ制動力を解除する駆動力閾値以下でアクセル開度が保持さ
    れたことを検出し、前記目標駆動力が駆動力制限を開始する駆動力制限開
    始下限駆動力以上を検出するとともに、前記目標駆動力がアクセル開度相
    当駆動力となったことを検出して、前記目標駆動力を所定駆動力に低下さ
    せる場合は、発進クラッチのスリップ発進制御を備え、エンジン始動状態
    で走行する車両を対象とする、
    ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動トルク制御装置。
  7. 請求項1に記載のハイブリッド車両の駆動トルク制御装置において、
    前記駆動力制限開始下限駆動力以下の所定駆動力は、EV走行モード、HEV走行モードで、異なる値である、
    ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動トルク制御装置。
  8. 請求項1に記載のハイブリッド車両の駆動トルク制御装置において、
    発進意図を検出し、前記発進意図が有りの場合、低下させた目標駆動力を勾配つり合い駆動力までは早い応答で復帰させる、
    ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動トルク制御装置。
  9. 請求項8に記載のハイブリッド車両の駆動トルク制御装置において、
    発進意図を検出し、前記発進意図が有りの場合、低下させた目標駆動力を勾配つり合い駆動力までは早い応答で復帰させ、勾配つり合い駆動力以上では前記応答よりも遅い応答で復帰させる、
    ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動トルク制御装置。
  10. 請求項8ないし9に記載のハイブリッド車両の駆動トルク制御装置において、
    前記発進意図検出は、アクセル開速度が所定値以上かつ所定時間継続することである、
    ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動トルク制御装置。
  11. 請求項8ないし9に記載のハイブリッド車両の駆動トルク制御装置にお
    いて、
    前記発進意図検出は、アクセル開度相当駆動力に対応する制限前目標駆
    動力が、駆動力制限上限閾値以上になることである、
    ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動トルク制御装置。
  12. エンジンと駆動用モータとを断接可能な第1クラッチと、前記駆動用モータと駆動輪とを断接可能な第2クラッチと、車両停車中にブレーキペダルを解除してもブレーキ制動力を保持し、車両停車中の道路勾配が大きくなるほど大きく設定されたブレーキ制動力解除閾値としての駆動力閾値を越えてアクセル開度が増加した場合に、ブレーキ制動力を解除する機構と、を備えたハイブリッド車両の駆動トルク制御方法であって、
    前記ブレーキ制動力を解除する駆動力閾値以下でアクセル開度が保持されたことを検出するとともに、目標駆動力が駆動力制限を開始する駆動力制限開始下限駆動力以上を検出した場合に、目標駆動力を前記駆動力制限開始下限駆動力以下の所定駆動力に低下させる、
    ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動トルク制御方法。
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