JP2022087983A - 車両の制御装置 - Google Patents

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大士 渡辺
Hiroshi Watanabe
幸治 山本
Koji Yamamoto
龍太郎 森口
Ryutaro Moriguchi
崇志 松本
Takashi Matsumoto
健 冨田
Takeshi Tomita
勇磨 松元
Yuma Matsumoto
謙太郎 神崎
Kentaro Kanzaki
孝吉 河井
Kokichi Kawai
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Abstract

Figure 2022087983000001
【課題】ABS作動時に車両全体としての回生量が低下することを抑制可能な車両の制御装置を提供する。
【解決手段】油圧制動装置による油圧制動力とモータによる回生制動力とを協調して制御するように構成された車両の制御装置において、車両の制動時に、蓄電装置に受け入れ可能なパワーに基づいて、前輪と後輪とのそれぞれの回生可能パワーを算出し、ABSが前輪と後輪とのいずれか一方の車輪に作動していると判断した場合に(ステップS3)、ABSが作動している車輪の回生制動力を低下させるとともに油圧制動力を増大させ、かつABSが作動していない車輪の回生制動力を増大させる(ステップS5)。
【選択図】図3

Description

この発明は、油圧による制動トルクとモータの回生トルクとによって車輪を制動するように構成された車両の制御装置に関するものである。
特許文献1には、油圧ブレーキと回生ブレーキとを車輪に与えることが可能なブレーキ装置に関する発明が記載されている。この特許文献1に記載されたブレーキ装置は、所定の車輪(例えば後輪)に回生ブレーキトルクを与え、他の車輪(例えば前輪)においてABS装置が作動しているか否かを判断し、ABS装置が作動していると判断した場合に、所定の車輪に対する回生ブレーキトルクを低減させ、かつ油圧ブレーキを増大させるように構成されている。
特許文献2には、車両の挙動を安定させるように構成された制動力制御システムが記載されている。この特許文献2に記載された制動力制御システムは、車両の後輪を駆動するモータで発生させる後輪の回生制動力を制御する回生制動力制御部と、車両の後輪で発生させる摩擦制動力を制御する摩擦制動力制御部と、後輪にかかる総制動力が予め設定されている値を超えないように摩擦制動力とエンジンブレーキ相当の分を含む回生制動力とを決定する制動力決定部とを備えている。これにより、この特許文献2に記載された制動力制御システムでは、後輪に対する摩擦制動力と回生制動力との総制動力が予め設定されている値を超えないようにして、後輪が前輪より先にロックしてしまうことを防止することで、車両の挙動の安定化を図ることができる、とされている。
なお、特許文献3には、車輪に制動力を与える手段として、油圧制動手段と回生トルクにより制動する回生制動手段とを備え、ABSの作動時に充電制限値(Win)を超えることを防止するように構成されたハイブリッド車両の制御装置が記載されている。
特開2007-137413号公報 国際公開第2015/068800号 特開2013-216180号公報
上述の特許文献1に記載されたブレーキ装置は、前輪にABSが作動した場合には、後輪にABSが作動することを想定して予め後輪の回生制動力を低下させ、油圧制動力を増大させることにより制動力が低下することによる抜け感(あるいは突き上げ感)が生じることを抑制できる、とされている。しかしながら、特許文献1に記載された装置のように、ABS作動時に回生制度力を低下させると、ABS非作動時に比べて回生電力量が低下することになる。つまり、特許文献1に記載されたブレーキ装置では、前輪と後輪とで各々に回生量を管理しており、車両全体としての回生量を考慮していないため、車両全体としての回生量が低下する。また、このような技術的な課題は、特許文献2や特許文献3においても同様に生じる。したがって、ABS作動時に車両全体としての回生電力量が低下することを抑制するためには改善の余地がある。
この発明は、上記の技術的課題に着目して考え出されたものであり、ABS作動時に車両全体としての回生電力量が低下することを抑制可能な車両の制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、制動時に回生トルクを発生させる二つのモータと、前輪と後輪とに制動力を付与する油圧制動装置と、前記二つのモータに電気的に接続された蓄電装置と、前記前輪および前記後輪の制動力を制御するABSとを備え、前記二つのモータのうち一方のモータにより前記前輪に回生制動力を付与し、前記他方のモータにより前記後輪に回生制動力を付与し、前記二つのモータによる前記回生制動力によって発電した電力を前記蓄電装置に充電するように構成され、かつ前記油圧制動装置による油圧制動力と前記二つのモータによる回生制動力とを協調して制御するように構成された車両の制御装置において、前記車両を制御するコントローラを備え、前記コントローラは、前記車両の制動時に、前記蓄電装置に受け入れ可能なパワーに基づいて、前記前輪と前記後輪とのそれぞれの回生可能パワーを算出し、前記ABSが前記前輪と前記後輪とのいずれか一方の車輪に作動しているか否かを判断し、前記ABSが前記前輪と前記後輪とのいずれか一方の車輪に作動していると判断した場合に、前記ABSが作動している車輪の回生制動力を低下させるとともに前記油圧制動力を増大させ、かつ前記ABSが作動していない車輪の回生制動力を増大させるように構成されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、ABS作動時に回生量が低下することを抑制できる。具体的には、例えば前輪にABSが作動した場合には、前輪のスリップ率を低減、すなわちグリップ力を回復させるために、油圧ブレーキを制御し、回生ブレーキを低下させる。一方、回生ブレーキを低下させると前輪に連結されているモータによる回生量が低下し、車両全体としての回生量が低下することになる。そこで、この発明の車両の制御装置によれば、低下した回生量分を後輪に連結されているモータの回生トルクで補償するように構成されている。つまり、前輪で低下した回生量を後輪で回収するように構成されている。そのため、車両全体としての回生電力量が低下することを抑制もしくは回避できる。
この発明の実施形態で対象とする車両を模式的に示す図である。 図1の車両で回生することが可能な回生パワーを説明するための図である。 この発明の実施形態における制御の一例を説明するためのフローチャートである。 従来例とこの発明の実施形態とを比較して説明するための図であって、(a)は、従来例を示し、(b)は、この発明の実施形態を示している。
この発明の実施形態を、図を参照して説明する。なお、以下に示す実施形態は、この発明を具体化した場合の一例に過ぎず、この発明を限定するものではない。
この発明の実施形態で対象にする車両は、エンジン、ならびに、第1モータおよび第2モータを駆動力源とする2モータタイプのハイブリッド車両である。第1モータは、エンジンの出力側に、かつ、エンジンと同軸上に配置され、エンジンが出力するエンジントルクを受けて駆動されることにより発電する機能を有している。エンジンおよび第1モータは、自動変速機を介して、後輪に動力伝達可能に連結されている。更に、この発明の実施形態で対象にするハイブリッド車両は、第2モータの出力トルクを前輪に動力伝達可能に連結されている。
図1に、この発明の実施形態におけるハイブリッド車両の具体例を示してある。図1に示すハイブリッド車両(以下、車両)Veは、駆動力源として、エンジン(ENG)1、ならびに、第1モータ(MG1)2、および、第2モータ(MG2)3を備えている。また、車両Veは、他の主要な構成要素として、バッテリ(BATT)4、後輪(駆動輪)5、前輪(駆動輪)6、自動変速機(AT)7、ブレーキ装置8、および、電子制御装置(ECU)9を備えている。
エンジン1は、例えば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関であり、出力の調整、ならびに、始動および停止などの作動状態が電気的に制御されるように構成されている。ガソリンエンジンであれば、スロットルバルブの開度、燃料の供給量または噴射量、点火の実行および停止、ならびに、点火時期などが電気的に制御される。ディーゼルエンジンであれば、燃料の噴射量、燃料の噴射時期、あるいは、EGR[Exhaust Gas Recirculation]システムにおけるスロットルバルブの開度などが電気的に制御される。
第1モータ(リヤ・モータ)2は、エンジン1の出力側(図1の右側)に、エンジン1と同軸上に配置されている。第1モータ2は、少なくとも、エンジン1が出力するエンジントルクを受けて駆動されることにより電力を発生する発電機としての機能を有している。この発明の実施形態における車両Veでは、第1モータ2は、電力が供給されることにより駆動されてモータトルクを出力する電動機としての機能も有している。すなわち、第1モータ2は、発電機能を有するモータ(いわゆる、モータ・ジェネレータ)であり、例えば、永久磁石式の同期モータ、あるいは、誘導モータなどによって構成されている。第1モータ2には、インバータ(図示せず)を介して、バッテリ4が接続されている。したがって、第1モータ2を発電機として駆動し、いわゆる回生トルクを発生させることにより、車両Veに制動力が発生し、その際に発生する電力をバッテリ4に蓄えることができる。また、バッテリ4に蓄えられている電力を第1モータ2に供給し、第1モータ2を電動機として駆動してモータトルクを出力することもできる。また、前輪6から伝達されるトルクによって第1モータ2を発電機として駆動し、いわゆる回生トルクを発生させることにより、車両Veに制動力を発生させ、その際に発生する回生電力をバッテリ4に蓄えることもできる。なお、第1モータ2は、ダンパ装置10を介してエンジン1に連結されている。
第2モータ(フロント・モータ)3は、少なくとも、電力が供給されることにより駆動されてモータトルクを出力する電動機としての機能を有している。この発明の実施形態における車両Veでは、第2モータ3は、外部からトルクを受けて駆動されることによって電力を発生する発電機としての機能も有している。すなわち、第2モータ3は、上記の第1モータ2と同様に、発電機能を有するモータ(いわゆる、モータ・ジェネレータ)であり、例えば、永久磁石式の同期モータ、あるいは、誘導モータなどによって構成されている。第2モータ3には、インバータ(図示せず)を介して、バッテリ4が接続されている。したがって、バッテリ4に蓄えられている電力を第2モータ3に供給し、第2モータ3を電動機として駆動してモータトルクを出力することができる。また、前輪6から伝達されるトルクによって第2モータ3を発電機として駆動し、いわゆる回生トルクを発生させることにより、車両Veに制動力を発生させ、その際に発生する回生電力をバッテリ4に蓄えることもできる。さらに、第1モータ2および第2モータ3は、インバータを介して、互いに電力の授受が可能なように接続されている。例えば、第1モータ2で発生した電力を、直接、第2モータ3に供給し、第2モータ3でモータトルクを出力することも可能である。
バッテリ4は、上記の第1モータ2および第2モータ3で発生した電気を蓄える蓄電装置であり、第1モータ2および第2モータ3に対して、それぞれ、電力の授受が可能なように接続されている。したがって、上記のように第1モータ2で発生した電気をバッテリ4に蓄えることができる。また、バッテリ4に蓄えた電気を第1モータ2に供給し、第1モータ2を駆動することができる。同様に、上記のように第2モータ3で発生した電気をバッテリ4に蓄えることができる。また、バッテリ4に蓄えた電気を第2モータ3に供給し、第2モータ3を駆動することができる。なお、蓄電装置としては、図1に示すようなバッテリ4に限らず、例えば、キャパシタ(コンデンサ)であってもよい。
後輪5は、駆動力源が出力する駆動トルクが伝達されることにより、車両Veの駆動力を発生する駆動輪である。図1に示す例では、後述する自動変速機7、およびリヤプロペラシャフト11、リヤデファレンシャルギヤ12、および、リヤドライブシャフト13を介して、エンジン1、および、第1モータ2に連結されている。つまり、後輪5は、エンジン1および第1モータ2の駆動トルクが伝達されることにより車両Veの駆動力を発生する駆動輪となっている。
また同様に、前輪6は、第2モータ3が出力する駆動トルクが伝達されることにより、車両Veの駆動力を発生する駆動輪となっている。前輪6は、減速ギヤ14、フロントプロペラシャフト15、フロントデファレンシャルギヤ16、および、フロントドライブシャフト17を介して、駆動力源(すなわち第2モータ3)に連結されている。なお、図1に示す例では、減速ギヤ14は、三つの回転要素からなるシングルピニオン型の遊星歯車機構を用いた減速機構であって、したがって、第2モータ3のトルクを増幅して伝達する減速機構となっている。
自動変速機7は、第1モータ2の出力側(図1の右側)に、エンジン1および第1モータ2と同軸上に配置されており、エンジン1および第1モータ2から入力されるトルクを後輪5側に伝達する。自動変速機7は、要は、入力回転数の出力回転数に対する比率を適宜に変更できる機構であって、有段変速機や無段変速機などの自動制御が可能な変速機によって構成され、この発明の実施形態における車両Veでは、自動変速機7として、例えば前進8速や前進10速の多段自動変速機が用いられる。なお、この変速機は前進8速や前進10速に限られず、それ以下あるいはそれ以上の多段変速機を用いてもよい。また、自動変速機7は、より好ましくは、係合することによってトルクを伝達し、解放することによってトルクの伝達を遮断してニュートラル状態を設定することのできるクラッチ18を備えている。
そのクラッチ18は、エンジン1および第1モータ2と後輪5との間の動力伝達経路で、選択的に動力の伝達および遮断を行う。クラッチ18を解放することにより、エンジン1および第1モータ2が車両Veの後輪5側の駆動系統から切り離される。クラッチ18を係合することにより、エンジン1および第1モータ2が車両Veの後輪5側の駆動系統に連結される。また、図1では図示していないが、クラッチ18は、例えば、複数の摩擦板を交互に配置した多板クラッチによって構成することができる。したがって、エンジン1のエンジントルクを後輪5に伝達する際に、クラッチ18の係合状態を制御し、クラッチ18の伝達トルク容量を連続的に変化させることにより、スムーズな動力伝達を行うことができる。あるいは、スムーズな発進を行うことができる。
ブレーキ装置(油圧制動装置)8は、車両Veの制動力を発生する装置であり、例えば、油圧式のディスクブレーキやドラムブレーキなど、従来一般的な構成が用いられる。ブレーキ装置8は、例えば、運転者によるブレーキペダル(図示せず)の踏み込み操作によって作動し、車両Veの制動力(制動トルク)を発生する。なお、車両Veは、走行状態や車両挙動に応じて制動力を最適に制御するための電子制御ブレーキシステム(ECB)を備えていてもよい。したがって、ブレーキ装置8は、コントローラ9によって動作が制御され、制動力を発生する。なお、制動力は、この発明の実施形態では、油圧ブレーキと各モータ2,3の回生ブレーキとによって協調制御される。
また、上述の前輪6および後輪5は、車輪のロックやスリップを抑制するために必要に応じてABS(アンチロックブレーキシステム)装置19によりブレーキ油圧が調圧される。
そして、これらエンジン1、自動変速機7、ブレーキ装置8、各モータ2,3、および、クラッチ18などを制御する電子制御装置(以下、ECUと記す)9が設けられている。このECU9は、この発明の実施形態における「コントローラ」に相当し、マイクロコンピュータを主体にして構成され、入力されたデータや予め記憶しているデータならびにプログラムを使用して演算を行い、その演算結果を制御指令信号として出力するように構成されている。その入力されるデータは、例えば車速、駆動要求量であるアクセル開度、前輪6および後輪5の車輪速、バッテリ4の充電残量(SOC)、制動要求であるブレーキ踏力もしくはブレーキペダルの踏み込み量、ブレーキ油圧、エンジン回転数、エンジントルク、各モータ2,3の回転数ならびにトルクなどであり、また予め記憶しているデータは、各走行モードを決めてあるマップなどである。そして、ECU9は、制御指令信号として、ブレーキ装置8のトルク指令信号、ABS装置19の作動信号、エンジン1の始動や停止の指令信号、第1モータ2のトルク指令信号、第2モータ3のトルク指令信号、エンジン1のトルク指令信号、クラッチ18のトルク指令信号などを出力する。なお、図1の例では、一つのECUが設けられた例を示しているものの、ECUは、例えば制御する装置ごと、あるいは制御内容ごとに複数設けられていてもよい。
また、この発明の実施形態における車両Veは、上記のようにエンジン1、第1モータ2、第2モータ3、および、自動変速機7、および、クラッチ18などを、それぞれECU9で制御することにより、複数の走行モードで走行することが可能である。すなわち、車両Veは、エンジン1を停止した状態で、第2モータ3が出力するモータトルクを駆動輪に伝達して駆動力を発生させるEV走行モード、および、クラッチ18を解放した状態でエンジン1を運転し、エンジントルクで第1モータ2を駆動して発電させるとともに、第2モータ3のモータトルクを駆動輪に伝達して駆動力を発生させるシリーズHV走行モード、ならびに、クラッチ18を係合した状態でエンジン1を運転し、エンジントルクおよび第2モータ3のモータトルクを駆動輪に伝達して駆動力を発生させるパラレルHV走行モードのいずれかの走行モードを設定することが可能である。そして、このような各走行モードの切り替えは、例えば要求駆動力および車速をパラメータとするモードの切り替えマップ等を用いて設定される。
上述のように、図1に示す車両Veは、回生ブレーキと油圧ブレーキとを協調して車輪5,6を制動させる。なお、回生ブレーキによる回生電力は、前輪6に連結された第2モータ3と、後輪5に連結された第1モータ2とのそれぞれの回生可能パワー(最大パワー)と、バッテリ4の受け入れ可能な最大パワーとから演算される。例えば図2に示すように、第2モータ3の回生最大パワーと第1モータ2の回生最大パワーとで、第2モータ3の回生最大パワーの方が大きい場合には、バッテリ4の受け入れ可能な最大パワーとの関係で回生可能パワーは所定の割合(例えば6:4)に演算される。なお、各モータ2,3で回生可能な最大パワーの総和がバッテリ4の受け入れ可能な最大パワーより大きい場合には、バッテリ4の受け入れ可能な最大パワーを超えないように各モータ2,3の回生パワーを演算する。バッテリ4の耐久性が低下することを防ぐためである。つまり、運転者がブレーキペダルを操作した場合に、ECU9で演算される要求制動力が回生可能パワー以下の場合には、回生ブレーキによって制動し、要求制動力が回生可能パワーより大きい場合には、油圧ブレーキを協調して制御する。
一方、ABSが作動した場合には、車輪をスリップ制御するために油圧ブレーキを制御する必要がある。つまり、回生ブレーキのみで制動を行うことができない。したがって、回生パワーを低下させて、油圧パワーを増大させることになる。そのような場合、ABS非作動時の回生量に対して、ABS作動時は回生パワーを低下させた分、回生電力量が低下することになる。つまり、バッテリ4で受け入れ可能な最大パワーを使い切ることができない。そこで、この発明の実施形態では、そのようなABS作動時であっても車両全体としての回生量が低下することを抑制するように構成されている。
図3は、その制御の一例を示すフローチャートであって、先ず、回生可能パワーを算出する(ステップS1)。回生可能パワーは、バッテリ4の受け入れ可能な最大パワー(Win)との関係で、第1モータ2および第2モータ3のそれぞれの回生可能パワーを決定する。また、上述の図2で説明したように例えば第2モータ3の方が第1モータより回生可能パワーが大きい場合には、所定の割合で各モータ2,3の回生可能なパワーを決定する。
ついで、制動要求があるか否かを判断する(ステップS2)。つまり、運転者によってブレーキペダルが操作されたか否かを判断する。また併せてブレーキペダルの踏力を検出する。したがって、このステップS2で否定的に判断された場合、すなわち制動要求がないと判断された場合には、これ以降の制御を実行することなく、図3に示す制御例を一旦終了する。
それとは反対に、このステップS2で肯定的に判断された場合、すなわち制動要求があると判断された場合には、前輪6(あるいは後輪5)にABSが作動しているか否かを判断する(ステップS3)。ABSは、車輪がロックした場合、あるいは、ロックするおそれがある場合などに作動し、制動力を低下させることで車両Veの挙動を安定させる。なお、この発明の実施形態は、ABSは前輪6と後輪5とのいずれか一方の車輪にABSが作動している場合の制御であるが、これ以降の説明では、前輪6にABSが作動していることを前提として説明する。このステップS3で否定的に判断された場合、すなわち前輪6にABSが作動していない場合には、これ以降の制御を実行することなく、図3に示す制御例を一旦終了する。
一方、このステップS3で肯定的に判断された場合、すなわち前輪6でABSが作動していると判断された場合には、ABSが作動している前輪6において、回生可能パワーに余裕があるか否かを判断する(ステップS4)。上述のように、この発明の実施形態では、運転者の要求する制動力に対して、回生ブレーキと油圧ブレーキとを協調制御するように構成され、ABSが作動した場合には、車輪のロックを解除するために油圧ブレーキを制御することになり、すなわち油圧ブレーキの割合を増大させ、回生ブレーキの割合を低下させる。したがって、前輪6にABSが作動している場合には、前輪6に連結された第2モータ3の回生量が低下することになり、少なくとも低下した回生パワーの分の余裕が生じる。なお、ABSが非作動時に第2モータ3の回生パワーが最大の場合には、ABSが作動した場合であっても、回生パワーは低下しない場合がある。そのような場合には、このステップS4で否定的に判断される。
したがって、このステップS4で否定的に判断された場合、すなわち前輪6に連結された第2モータ3の回生可能パワーに余裕がある場合には、その余裕分の回生パワーをABSが作動していない後輪5で発生させる(ステップS5)。上述のように、前輪6にABSが作動している場合には、前輪6に連結された第2モータ3の回生可能パワーが低下する。そのような場合、車両全体としての回生量が低下することになる。そこで、このステップS5では、回生量が低下することを抑制するために、ABSが作動している車輪(前輪)で低下した分の回生量をABSが作動していない車輪(後輪)で回収するように構成されている。つまり、低下した第2モータ3の回生パワーを第1モータ2で発生させる。
ついで、制動が完了したか否かを判断する(ステップS6)。このステップS6で否定的に判断された場合、すなわち制動が完了していないと判断された場合には、ステップS5へ戻り、制動が完了するまでステップS5およびS6を繰り返し実行する。それとは反対に、このステップS6で肯定的に判断された場合、すなわち制動が完了したと判断された場合には、この図3に示す制御例を終了する。
つぎに、この発明の実施形態における作用について説明する。上述のように、この発明の実施形態では、制動力を回生ブレーキと油圧ブレーキとによって発生させ、かつバッテリ4の受け入れ可能なパワーを最大として、回生パワーを発生させるように構成されている。特にABSが作動した場合には、特許文献1などの従来例では、ABSが作動した車輪のグリップ力を回復させるために油圧ブレーキを制御して、回生ブレーキの制動力を低下させるため、回生量が低下することになる。それに対して、この発明の実施形態では、ABSが作動していない車輪に連結されたモータで回生トルクを発生させることで低下した分のエネルギを回収するように構成されている。
図4は、ABS非作動時とABS作動時との総回生パワー(第1モータ2および第2モータ3の回生パワー)とを比較した例であって、図4の(a)は、従来例を示し、図4の(b)は、この発明の実施形態を示している。なお、この図4に示す各パワーの数値は、説明の便宜上の数値であって、実際の制動力を示すものではない。この図4から把握できるように、従来例では、ABS作動時に、ABSが作動している前輪6側の回生パワーが低下することで総回生パワーが200から160に低下している。一方、この発明の実施形態では、ABS作動時であっても、ABSが作動していない後輪5側の回生パワーを増大させることで総回生パワーは200のままである。つまり、この発明の実施形態では、ABS非作動時とABS作動時とで同様の回生パワーを発生させることができる。したがって、この発明の実施形態では、ABSが作動した場合であっても車両全体としての回生可能な電力が低下することを抑制もしくは回避できる。
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は上述した例に限定されないのであって、この発明の目的を達成する範囲で適宜変更してもよい。上述した例では、前輪6にABSが作動した場合に、後輪5に連結されたモータで、前輪6の回生パワーの低下分を補償するように構成されていたものの、後輪5にABSが作動した場合に、前輪6に連結されたモータで、後輪5の回生パワーの低下分を補償するように構成してもよい。
1 エンジン
2 第1モータ
3 第2モータ
4 バッテリ
5 後輪
6 前輪
7 自動変速機
8 ブレーキ装置
9 電子制御装置(ECU)
10 ダンパ装置
11 リヤプロペラシャフト
12 リヤデファレンシャルギヤ
13 リヤドライブシャフト
14 減速ギヤ
15 フロントプロペラシャフト
16 フロントデファレンシャルギヤ
17 フロントドライブシャフト
18 クラッチ
19 ABS装置
Ve 車両

Claims (1)

  1. 制動時に回生トルクを発生させる二つのモータと、前輪と後輪とに制動力を付与する油圧制動装置と、前記二つのモータに電気的に接続された蓄電装置と、前記前輪および前記後輪の制動力を制御するABSとを備え、
    前記二つのモータのうち一方のモータにより前記前輪に回生制動力を付与し、前記他方のモータにより前記後輪に回生制動力を付与し、
    前記二つのモータによる回生制動力によって発電した電力を前記蓄電装置に充電するように構成され、かつ前記油圧制動装置による油圧制動力と前記二つのモータによる回生制動力とを協調して制御するように構成された車両の制御装置において、
    前記車両を制御するコントローラを備え、
    前記コントローラは、
    前記車両の制動時に、前記蓄電装置に受け入れ可能なパワーに基づいて、前記前輪と前記後輪とのそれぞれの回生可能パワーを算出し、
    前記ABSが前記前輪と前記後輪とのいずれか一方の車輪に作動しているか否かを判断し、
    前記ABSが前記前輪と前記後輪とのいずれか一方の車輪に作動していると判断した場合に、前記ABSが作動している車輪の回生制動力を低下させるとともに前記油圧制動力を増大させ、かつ前記ABSが作動していない車輪の回生制動力を増大させるように構成されている
    ことを特徴とする車両の制御装置。
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