JP2009166670A - ハイブリッド自動車およびその制御方法 - Google Patents

ハイブリッド自動車およびその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ストール発進する際の発進をより迅速に行なう。
【解決手段】ストール発進時にはバッテリの入力制限Winに基づいて要求パワーPe*を設定し要求パワーPe*に基づいて仮回転数Netmpを設定すると共にアクセル開度Accに基づいて下限回転数Neminを設定し(S100〜S130)、エンジンを負荷運転するか否かを判定し(S140〜S160)、エンジンを負荷運転するときには仮回転数Netmpと下限回転数Neminとのうち大きい方を目標回転数Ne*に設定すると共に目標回転数Ne*で要求パワーPe*を除したものを目標トルクTe*に設定してエンジンが目標回転数Ne*と目標トルクTe*で運転されるよう制御し(S170〜S220)、エンジンを負荷運転しないときには下限回転数Neminを目標回転数Ne*に設定し目標回転数Ne*でエンジンが自立運転するよう制御する(S230〜S290)。
【選択図】図4

Description

本発明は、ハイブリッド自動車およびその制御方法に関する。
従来、この種のハイブリッド自動車としては、エンジンと、エンジンのクランクシャフトにキャリアが接続されると共に駆動軸にリングギヤが接続された遊星歯車機構と、遊星歯車機構のサンギヤに接続されたモータMG1と、駆動軸に減速ギヤを介して接続されたモータMG2と、モータMG1およびモータMG2と電力をやり取りするバッテリとを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この自動車では、ブレーキペダルとアクセルペダルとが共に踏み込まれて発進(ストール発進)する際には、バッテリの入力制限に基づいてエンジンから出力すべきエンジン要求パワーを設定し、設定したエンジン要求パワーを出力可能な運転ポイントのうち効率よりも高回転数を保持可能な運転ポイントを設定してエンジンを運転制御している。
特開2005−306214号公報
上述したハイブリッド自動車では、バッテリが十分に電力を受け入れることができる状態ではエンジン要求パワーを大きくしてエンジンを負荷運転することによりストール発進時の発進を迅速に行なうことができるが、バッテリが十分に電力を受け入れることができない状態ではエンジンを負荷運転することができない場合が生じ、この場合、ストール発進する際の良好な発進性能を期待することができない。
本発明のハイブリッド自動車およびその制御方法は、ブレーキペダルとアクセルペダルとが踏み込まれて発進する際の良好な発進性能を得ることを主目的とする。
本発明のハイブリッド自動車およびその制御方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド自動車は、
内燃機関と、
駆動輪の車軸に連結された駆動軸に接続されると共に該駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続され、発電を伴って前記内燃機関の動力の少なくとも一部を前記駆動軸に伝達可能な動力伝達手段と、
前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、
前記動力伝達手段および前記電動機と電力をやり取り可能な蓄電手段と、
アクセル操作量を検出するアクセル操作量検出手段と、
ブレーキペダルとアクセルペダルとが踏み込まれて発進するとき、前記内燃機関を負荷運転するときには前記蓄電手段を充電してもよい最大許容電力としての入力制限の範囲内で前記内燃機関が負荷運転されて発進するよう前記内燃機関と前記動力伝達手段と前記電動機とを制御し、前記内燃機関を負荷運転しないときには前記検出されたアクセル操作量に対して所定の関係を用いて得られる回転数で前記内燃機関が自立運転されて発進するよう前記内燃機関と前記動力伝達手段と前記電動機とを制御する発進時制御手段と
を備えることを要旨とする。
この本発明のハイブリッド自動車では、ブレーキペダルとアクセルペダルとが踏み込まれて発進するとき、内燃機関を負荷運転するときには蓄電手段を充電してもよい最大許容電力としての入力制限の範囲内で内燃機関が負荷運転されて発進するよう内燃機関と動力伝達手段と電動機とを制御し、内燃機関を負荷運転しないときにはアクセル操作量に対して所定の関係を用いて得られる回転数で内燃機関が自立運転されて発進するよう内燃機関と動力伝達手段と電動機とを制御する。したがって、内燃機関を負荷運転するときでも負荷運転しないときでもブレーキペダルとアクセルペダルとが踏み込まれて発進する際の良好な発進性能を得ることができる。
こうした本発明のハイブリッド自動車において、前記発進時制御手段は、前記内燃機関を負荷運転するときには、前記蓄電手段の入力制限に基づいて前記内燃機関に要求される要求パワーを設定すると共に前記検出されたアクセル操作量に対して前記所定の関係を用いて得られる回転数を下限回転数として前記設定した要求パワーを出力可能な前記内燃機関の運転ポイントを設定し、該設定した運転ポイントで前記内燃機関が運転されるよう該内燃機関と前記動力伝達手段とを制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関の負荷運転が許可されるときには蓄電手段の入力制限の範囲内でより良好な発進性能を得ることができる。
また、本発明のハイブリッド自動車において、前記所定の関係は、前記検出されたアクセル操作量が大きくなるほど回転数が大きくなる傾向の関係であるものとすることもできる。
さらに、本発明のハイブリッド自動車において、前記発進時制御手段は、前記蓄電手段の残容量,前記蓄電手段の入力制限,ブレーキペダルとアクセルペダルとが踏み込まれて発進する際に前記内燃機関を負荷運転している継続時間の少なくとも一つに基づいて前記内燃機関を負荷運転するか否かを判定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、ブレーキペダルとアクセルペダルとが踏み込まれて発進する際に内燃機関を負荷運転するか否かをより適正に判定することができる。
また、本発明のハイブリッド自動車において、前記動力伝達手段は、動力を入出力可能な発電機と、前記駆動軸と前記出力軸と前記発電機の回転軸との3軸を有し該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、を備える手段であるものとすることもできる。
本発明のハイブリッド自動車の制御方法は、
内燃機関と、駆動輪の車軸に連結された駆動軸に接続されると共に該駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続され発電を伴って前記内燃機関の動力の少なくとも一部を前記駆動軸に伝達可能な動力伝達手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、前記動力伝達手段および前記電動機と電力をやり取り可能な蓄電手段と、を備えるハイブリッド自動車の制御方法であって、
ブレーキペダルとアクセルペダルとが踏み込まれて発進するとき、前記内燃機関を負荷運転するときには前記蓄電手段を充電してもよい最大許容電力としての入力制限の範囲内で前記内燃機関が負荷運転されて発進するよう前記内燃機関と前記動力伝達手段と前記電動機とを制御し、前記内燃機関を負荷運転しないときにはアクセル操作量に対して所定の関係を用いて得られる回転数で前記内燃機関が自立運転されて発進するよう前記内燃機関と前記動力伝達手段と前記電動機とを制御する
ことを特徴とする。
この本発明のハイブリッド自動車の制御方法によれば、ブレーキペダルとアクセルペダルとが踏み込まれて発進するとき、内燃機関を負荷運転するときには蓄電手段を充電してもよい最大許容電力としての入力制限の範囲内で内燃機関が負荷運転されて発進するよう内燃機関と動力伝達手段と電動機とを制御し、内燃機関を負荷運転しないときにはアクセル操作量に対して所定の関係を用いて得られる回転数で内燃機関が自立運転されて発進するよう内燃機関と動力伝達手段と電動機とを制御する。したがって、内燃機関を負荷運転するときでも負荷運転しないときでもブレーキペダルとアクセルペダルとが踏み込まれて発進する際の良好な発進性能を得ることができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、駆動輪39a,39bや図示しない従動輪のブレーキを制御するためのブレーキアクチュエータ92と、車両全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、エンジンECU24は、クランクシャフト26に取り付けられた図示しないクランクポジションセンサからの信号に基づいてクランクシャフト26の回転数、即ちエンジン22の回転数Neも演算している。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構37およびデファレンシャルギヤ38を介して、最終的には車両の駆動輪39a,39bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からの信号に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)を演算したり、演算した残容量(SOC)と電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算している。なお、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、電池温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、バッテリ50の残容量(SOC)に基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。図2に電池温度Tbと入出力制限Win,Woutとの関係の一例を示し、図3にバッテリ50の残容量(SOC)と入出力制限Win,Woutの補正係数との関係の一例を示す。
ブレーキアクチュエータ92は、ブレーキペダル85の踏み込みに応じて生じるブレーキマスターシリンダ90の圧力(ブレーキ圧)と車速Vとにより車両に作用させる制動力におけるブレーキの分担分に応じた制動トルクが駆動輪39a,39bや図示しない従動輪に作用するようブレーキホイールシリンダ96a〜96dの油圧を調整したり、ブレーキペダル85の踏み込みに無関係に、駆動輪39a,39bや従動輪に制動トルクが作用するようブレーキホイールシリンダ96a〜96dの油圧を調整したりすることができるように構成されている。以下、ブレーキアクチュエータ92の作動により駆動輪39a,39bや図示しない従動輪に制動力を作用させる場合を油圧ブレーキと称する。ブレーキアクチュエータ92は、ブレーキ用電子制御ユニット(以下、ブレーキECUという)94により制御されている。ブレーキECU94は、図示しない信号ラインにより、駆動輪39a,39bや従動輪に取り付けられた図示しない車輪速センサからの車輪速や図示しない操舵角センサからの操舵角などの信号を入力して、運転者がブレーキペダル85を踏み込んだときに駆動輪39a,39bや従動輪のいずれかがロックによりスリップするのを防止するアンチロックブレーキシステム機能(ABS)や運転者がアクセルペダル83を踏み込んだときに駆動輪39a,39bのいずれかが空転によりスリップするのを防止するトラクションコントロール(TRC),車両が旋回走行しているときに姿勢を保持する姿勢保持制御(VSC)なども行なう。ブレーキECU94は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってブレーキアクチュエータ92を駆動制御したり、必要に応じてブレーキアクチュエータ92の状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52,ブレーキECU94と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にアクセルペダル83とブレーキペダル85とが同時に踏み込まれて発進するストール発進時の動作について説明する。図4は、ストール発進時にハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるストール発進時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、停車しているときにアクセルペダル83とブレーキペダル85とが同時に踏み込まれたときに車速が所定車速(例えば、50km/hなど)に至るまで所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。
ストール発進時制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ50の残容量(SOC),バッテリ50の入出力制限Win,Woutなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて計算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。また、バッテリ50の残容量(SOC)は、電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて演算されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、電池温度Tbとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて演算されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*とエンジン22に要求される要求パワーPe*とを設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図5に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求パワーPe*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものからバッテリ50の入力制限Winを減じ、更にロスLossを加えたものとして計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じること(Nr=k・V)によって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ること(Nr=Nm2/Gr)によって求めることができる。
続いて、設定した要求パワーPe*に基づいてエンジン22を運転すべき運転ポイントとしての仮回転数Netmpと仮トルクTetmpとを設定する(ステップS120)。この設定は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインと要求パワーPe*とに基づいて行なわれる。エンジン22の動作ラインの一例と仮回転数Netmpと仮トルクTetmpとを設定する様子を図6に示す。図示するように、仮回転数Netmpと仮トルクTetmpは、動作ラインと要求パワーPe*(Ne×Te)が一定の曲線との交点により求めることができる。
そして、入力したアクセル開度Accに基づいてエンジン22が運転すべき回転数の下限値としての下限回転数Neminを設定する(ステップS130)。ここで、下限回転数Neminは、実施例では、アクセル開度Accと下限回転数Neminとの関係を予め求めて下限回転数設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accが与えられるとマップから対応する下限回転数Neminを導出して設定するものとした。下限回転数設定用マップの一例を図7に示す。図示するように、下限回転数Neminは、所定開度A1まではアクセル開度Accが大きいほど大きくなるよう設定され、所定開度A1以上となると値N1となるよう設定されている。
次に、設定した要求パワーPe*が所定パワーPref(例えば、10kWや15kWなど)以上か否か(ステップS140)、入力した残容量(SOC)が所定残容量Sref(例えば、70%や80%など)未満か否か(ステップS150)、このストール発進時制御ルーチンにより要求パワーPe*に基づいてエンジン22が負荷運転を開始してからの経過時間が所定時間T1(例えば、5秒や8秒,10秒など)未満であるか否か(ステップS160)、をそれぞれ判定する。これらの判定は、ストール発進の際にエンジン22の負荷運転を許可することができるか否かを判定するためのものである。ストール発進の際には、モータMG2からトルクを出力しても車速Vが値0近傍にあるためにモータMG2で消費する電力は少ないものとなり、エンジン22の負荷運転によってモータMG1で回生される電力の多くはバッテリ50に充電されることになる。したがって、ステップS140〜S160の判定は、バッテリ50がストール発進の際にエンジン22の負荷運転に伴って生じる電力を受け入れることができる状態にあるか否かを判定するものとなる。なお、ステップS140〜S160の判定に用いられる所定パワーPrefや所定残容量Sref,所定時間T1は、バッテリ50の仕様に基づいて設定されている。
要求パワーPe*が所定パワーPref以上であり残容量(SOC)が所定残容量Sref未満でありエンジン22が負荷運転を開始してからの経過時間が所定時間T1未満のときには、エンジン22を負荷運転する判断し、ステップS120で設定したエンジン22の仮回転数NetmpとステップS130で設定したエンジン22の下限回転数Neminとのうち大きい方を目標回転数Ne*に設定すると共に設定した目標回転数Ne*で要求パワーPe*を除したもの(Pe*/Ne*)を目標トルクTe*に設定する(ステップS170)。
そして、設定した目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(Nm2/Gr)と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算する(ステップS180)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。ストール発進する際の動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図8に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1から出力されたトルクTm1がリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/(Gr・ρ) (1)
Tm1*=ρ・Te*/(1+ρ)+k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt (2)
こうしてモータMG1の目標回転数Nm1*とトルク指令Tm1*とを計算すると、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを式(3)により計算し(ステップS190)、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと計算したモータMG1のトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tm2min,Tm2maxを次式(4)および式(5)により計算すると共に(ステップS200)、計算したトルク制限Tm2min,Tm2maxで仮モータトルクTm2tmpを制限した値としてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する(ステップS210)。このようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定することにより、ストール発進時においても駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力する要求トルクTr*を、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で制限したトルクとして設定することができる。なお、式(5)は、前述した図8の共線図から容易に導き出すことができる。
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (3)
Tm2min=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 (4)
Tm2max=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (5)
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信して(ステップS220)、ストール発進時制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における燃料噴射制御や点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。こうした制御により、モータMG1の発電を伴ってエンジン22が目標回転数Ne*で負荷運転しながらバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で要求トルクTr*を駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力することができる。したがって、エンジン22の回転数Neを上昇させるために用いられるエネルギを発進時の駆動力として用いることができ、より迅速な発進を可能にすることができる。
ステップS140で要求パワーPe*が所定パワーPref未満と判定されたり、ステップS150で残容量(SOC)が所定残容量Sref以上と判定されたり、ステップS160でエンジン22が負荷運転を開始してからの経過時間が所定時間T1以上と判定されたときには、エンジン22を負荷運転しないと判断し、ステップS130で設定された下限回転数Neminをエンジン22の目標回転数Ne*に設定し(ステップS230)、設定した目標回転数Ne*でエンジン22が自立運転するようエンジンECU24に制御指令を送信し(ステップS240)、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定する(ステップS250)。そして、要求トルクTr*を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したものをモータMG2の仮モータトルクTm2tmpとして設定し(ステップS260)、値0のトルク指令Tm1*を上述の式(4)および式(5)に代入してモータMG2のトルク制限Tm2min,Tm2maxを計算すると共に(ステップS270)、仮トルクTm2tmpをトルク制限Tm2min,Tm2maxで制限してモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し(ステップS280)、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS290)、本ルーチンを終了する。こうした制御により、エンジン22を自立運転し、モータMG2からバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で駆動軸としてのリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力して走行することができる。この際、モータMG1は値0のトルクで駆動されて発電しないから、バッテリ50に十分な電力を受け入れることができないときでもエンジン22の回転数Neを下限回転数Neminで保持することができる。したがって、エンジン22の回転数Neを上昇させるために用いられるエネルギを発進時の駆動力として用いることができ、より迅速な発進を可能にすることができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、ストール発進する際、バッテリ50の入力制限Winに基づいて要求パワーPe*を設定し、この要求パワーPe*やバッテリ50の残容量(SOC)などに基づいてエンジン22を負荷運転するか否かを判定し、エンジン22を負荷運転するときには要求パワーPe*に基づいて設定される仮回転数Netmpとアクセル開度Accに基づいて設定される下限回転数Neminとのうち大きい方をエンジン22の目標回転数Ne*に設定すると共に設定された目標回転数Ne*で要求パワーPe*を除したものを目標トルクTe*に設定してエンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*で運転されるようエンジン22とモータMG1を制御し、エンジン22を負荷運転しないときにはアクセル開度Accに基づいて設定される下限回転数Neminをエンジン22の目標回転数Ne*に設定しこの目標回転数Ne*でエンジン22が自立運転すると共にモータMG1からトルクが出力されないようエンジン22とモータMG1とを制御するから、バッテリ50の状態に拘わらずエンジン22の回転数Neを上昇させることができ、このエネルギを発進時の駆動力として用いてより迅速な発進を行なうことができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、下限回転数設定用マップとして、アクセル開度Accが値A1にまるまではアクセル開度Accが大きいほど下限回転数Neminが大きくなるよう設定され、アクセル開度Accが値A1以上のときには下限回転数Neminが値N1に設定されるものとしたが、アクセル開度Accが大きいほど下限回転数Neminが大きくなる傾向の他のマップを用いるものとしてもよいし、これとは異なる傾向のマップを用いるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の負荷運転が許可されるときには、ステップS120で設定されるエンジン22の仮回転数NetmpとステップS130で設定されるエンジン22の下限回転数Neminとのうち大きい方を目標回転数Ne*に設定するものとしたが、仮回転数Netmpをそのまま目標回転数Ne*に設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、要求パワーPe*が所定パワーPref以上か否か,バッテリ50の残容量(SOC)が所定残容量Sref未満か否か,エンジン22が負荷運転を開始してからの経過時間が所定時間T1未満か否かによりストール発進の際にエンジン22の負荷運転を行なうか否かを判定するものとしたが、これらのいずれか1つ又は2つを省略するものとしてもよいし、バッテリ50の状態に関する他の条件を加えるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図9の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪39a,39bが接続された車軸)とは異なる車軸(図9における車輪39c,39dに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪39a,39bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図10の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪39a,39bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
また、こうしたハイブリッド自動車に限定されるものではなく、自動車の制御方法の形態としてもよい。
ここで、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、動力分配統合機構30とモータMG1とが「動力伝達手段」に相当し、モータMG2が「電動機」に相当し、バッテリ50が「蓄電手段」に相当し、アクセルペダルポジションセンサ84が「アクセル操作量検出手段」に相当し、ストール発進時にバッテリ50の入力制限Winに基づいて要求パワーPe*を設定し、要求パワーPe*に基づいて仮回転数Netmpと仮トルクTetmpとを設定すると共にアクセル開度Accに基づいてエンジン22の下限回転数Neminを設定し、要求パワーPe*やバッテリ50の残容量(SOC)などに基づいてエンジン22を負荷運転するか否かを判定し、エンジン22を負荷運転するときには仮回転数Netmpと下限回転数Neminとのうち大きい方をエンジン22の目標回転数Ne*に設定すると共に設定された目標回転数Ne*で要求パワーPe*を除したものを目標トルクTe*に設定してエンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*で運転される共にバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で要求トルクTr*が駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定し、エンジン22を負荷運転しないときには下限回転数Neminをエンジン22の目標回転数Ne*に設定しモータMG1からトルクの出力なしに目標回転数Ne*でエンジン22が自立運転すると共にバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で要求トルクTr*がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定する図4のストール発進時制御ルーチンを実行するハイブリッド用電子制御ユニット70と目標回転数Ne*および目標トルクTe*や自立運転指令を受信してエンジン22を制御するエンジンECU24とトルク指令Tm1*,Tm2*を受信してモータMG1,MG2を制御するモータECU40とが「発進時制御手段」に相当する。また、動力分配統合機構30が「3軸式動力入出力手段」に相当し、モータMG1が「発電機」に相当する。変形例の対ロータ電動機230も「動力伝達手段」に相当する。
ここで、「内燃機関」としては、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関に限定されるものではなく、水素を燃料として動力を出力する内燃機関など、如何なる内燃機関としてもよい。「動力伝達手段」としては、動力分配統合機構30とモータMG1との組み合わせや対ロータ電動機230などに限定されるものではなく、駆動輪の車軸に連結された駆動軸に接続されると共に駆動軸とは独立に回転可能に内燃機関の出力軸に接続され、発電を伴って内燃機関の動力の少なくとも一部を駆動軸に伝達可能なものであれば、如何なる構成や組み合わせとしても構わない。「電動機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG2に限定されるものではなく、誘導電動機など、駆動軸に動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの電動機であっても構わない。「蓄電手段」としては、二次電池としてのバッテリ50に限定されるものではなく、キャパシタなど、電力動力入出力手段とや電動機と電力のやりとりが可能であれば如何なるものとしても構わない。「アクセル操作量検出手段」としては、アクセルペダルポジションセンサ84に限定されるものではなく、アクセル操作量を検出するものであれば、如何なるものとしても構わない。「発進時制御手段」としては、ストール発進時にバッテリ50の入力制限Winに基づいて要求パワーPe*を設定し、要求パワーPe*に基づいて仮回転数Netmpと仮トルクTetmpとを設定すると共にアクセル開度Accに基づいてエンジン22の下限回転数Neminを設定し、要求パワーPe*やバッテリ50の残容量(SOC)などに基づいてエンジン22を負荷運転するか否かを判定し、エンジン22を負荷運転するときには仮回転数Netmpと下限回転数Neminとのうち大きい方をエンジン22の目標回転数Ne*に設定すると共に設定された目標回転数Ne*で要求パワーPe*を除したものを目標トルクTe*に設定してエンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*で運転される共にバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で要求トルクTr*が駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22とモータMG1,MG2とを制御し、エンジン22を負荷運転しないときには下限回転数Neminをエンジン22の目標回転数Ne*に設定しモータMG1からトルクの出力なしに目標回転数Ne*でエンジン22が自立運転すると共にバッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で要求トルクTr*がリングギヤ軸32aに出力されるようエンジン22とモータMG1,MG2とを制御するハイブリッド用電子制御ユニット70とエンジンECU24とモータECU40とからなるものに限定されるものではなく、単一の電子制御ユニットによりエンジン22やモータMG1,MG2を制御するものなど、ブレーキペダルとアクセルペダルとが踏み込まれて発進するとき、内燃機関を負荷運転するときには蓄電手段を充電してもよい最大許容電力としての入力制限の範囲内で内燃機関が負荷運転されて発進するよう内燃機関と動力伝達手段と電動機とを制御し、内燃機関を負荷運転しないときには検出されたアクセル操作量に対して所定の関係を用いて得られる回転数で内燃機関が自立運転されて発進するよう内燃機関と動力伝達手段と電動機とを制御するものであれば、如何なるものとしても構わない。なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、自動車の製造産業などに利用可能である。
本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 バッテリ50における電池温度Tbと入出力制限Win,Woutとの関係の一例を示す説明図である。 バッテリ50の残容量(SOC)と入出力制限Win,Woutの補正係数との関係の一例を示す説明図である。 ストール発進時に実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるストール発進時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインの一例と仮回転数Netmpと仮トルクTetmpとを設定する様子を示す説明図である。 下限回転数設定用マップの一例を示す説明図である。 ストール発進する際の動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、37 ギヤ機構、38 デファレンシャルギヤ、39a,39b 駆動輪、39c,39d 車輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、90 ブレーキマスターシリンダ、92 ブレーキアクチュエータ、94 ブレーキ用電子制御ユニット(ブレーキECU)、96a〜96d ブレーキホイールシリンダ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ 234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (6)

  1. 内燃機関と、
    駆動輪の車軸に連結された駆動軸に接続されると共に該駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続され、発電を伴って前記内燃機関の動力の少なくとも一部を前記駆動軸に伝達可能な動力伝達手段と、
    前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、
    前記動力伝達手段および前記電動機と電力をやり取り可能な蓄電手段と、
    アクセル操作量を検出するアクセル操作量検出手段と、
    ブレーキペダルとアクセルペダルとが踏み込まれて発進するとき、前記内燃機関を負荷運転するときには前記蓄電手段を充電してもよい最大許容電力としての入力制限の範囲内で前記内燃機関が負荷運転されて発進するよう前記内燃機関と前記動力伝達手段と前記電動機とを制御し、前記内燃機関を負荷運転しないときには前記検出されたアクセル操作量に対して所定の関係を用いて得られる回転数で前記内燃機関が自立運転されて発進するよう前記内燃機関と前記動力伝達手段と前記電動機とを制御する発進時制御手段と
    を備えるハイブリッド自動車。
  2. 前記発進時制御手段は、前記内燃機関を負荷運転するときには、前記蓄電手段の入力制限に基づいて前記内燃機関に要求される要求パワーを設定すると共に前記検出されたアクセル操作量に対して前記所定の関係を用いて得られる回転数を下限回転数として前記設定した要求パワーを出力可能な前記内燃機関の運転ポイントを設定し、該設定した運転ポイントで前記内燃機関が運転されるよう該内燃機関と前記動力伝達手段とを制御する手段である請求項1記載のハイブリッド自動車。
  3. 前記所定の関係は、前記検出されたアクセル操作量が大きくなるほど回転数が大きくなる傾向の関係である請求項1または2記載のハイブリッド自動車。
  4. 前記発進時制御手段は、前記蓄電手段の残容量,前記蓄電手段の入力制限,ブレーキペダルとアクセルペダルとが踏み込まれて発進する際に前記内燃機関を負荷運転している継続時間の少なくとも一つに基づいて前記内燃機関を負荷運転するか否かを判定する手段である請求項1ないし3いずれか1項に記載のハイブリッド自動車。
  5. 前記動力伝達手段は、動力を入出力可能な発電機と、前記駆動軸と前記出力軸と前記発電機の回転軸との3軸を有し該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、を備える手段である請求項1ないし4いずれか1項に記載のハイブリッド自動車。
  6. 内燃機関と、駆動輪の車軸に連結された駆動軸に接続されると共に該駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続され発電を伴って前記内燃機関の動力の少なくとも一部を前記駆動軸に伝達可能な動力伝達手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、前記動力伝達手段および前記電動機と電力をやり取り可能な蓄電手段と、を備えるハイブリッド自動車の制御方法であって、
    ブレーキペダルとアクセルペダルとが踏み込まれて発進するとき、前記内燃機関を負荷運転するときには前記蓄電手段を充電してもよい最大許容電力としての入力制限の範囲内で前記内燃機関が負荷運転されて発進するよう前記内燃機関と前記動力伝達手段と前記電動機とを制御し、前記内燃機関を負荷運転しないときにはアクセル操作量に対して所定の関係を用いて得られる回転数で前記内燃機関が自立運転されて発進するよう前記内燃機関と前記動力伝達手段と前記電動機とを制御する
    ことを特徴とするハイブリッド自動車の制御方法。
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