JP2007253798A - 動力出力装置およびその制御方法並びに車両 - Google Patents

動力出力装置およびその制御方法並びに車両 Download PDF

Info

Publication number
JP2007253798A
JP2007253798A JP2006080995A JP2006080995A JP2007253798A JP 2007253798 A JP2007253798 A JP 2007253798A JP 2006080995 A JP2006080995 A JP 2006080995A JP 2006080995 A JP2006080995 A JP 2006080995A JP 2007253798 A JP2007253798 A JP 2007253798A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
rotational speed
output
lower limit
internal combustion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006080995A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4301252B2 (ja
Inventor
Toshiya Hashimoto
俊哉 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2006080995A priority Critical patent/JP4301252B2/ja
Publication of JP2007253798A publication Critical patent/JP2007253798A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4301252B2 publication Critical patent/JP4301252B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles

Abstract

【課題】運転者にモタツキ感を与えるのを抑制する。
【解決手段】要求トルクTr*に基づいてエンジンの仮回転数Netmpを設定すると共に(S120)、バッテリの出力制限Woutと残容量SOCとに基づいてエンジンの下限回転数Neminを設定し(S130〜S150)、仮回転数Netmpを下限回転数Neminで制限してエンジンの目標回転数Ne*を設定し(S160〜S180)、エンジンと二つのモータとを制御する。これにより、アクセルペダルが大きく踏み込まれたときに、出力制限Woutや残容量SOCに応じてエンジンの回転数Neが上昇する程度を抑制でき、回転数Neの上昇によるイナーシャが車両を減速させる方向の力として駆動軸に作用する程度を抑制できる。この結果、運転者にモタツキ感を与えるのを抑制でき、ドライバビリティの悪化を抑制できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、動力出力装置およびその制御方法並びに車両に関する。
従来、この種の動力出力装置としては、エンジンと、エンジンの出力軸にキャリアが接続されると共に駆動軸にリングギヤが接続されたプラネタリギヤと、プラネタリギヤのサンギヤに動力を入出力する第1モータと、駆動軸に動力を入出力する第2モータと、第1モータおよび第2モータと電力をやりとり可能なバッテリと、を備え、自動車に搭載されたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、アクセルオフされたときには、エンジンに要求される目標動力に基づく第1仮エンジン回転数と、駆動軸に要求される要求トルクとバッテリの充電制限とを両立させるための回転数としての第2仮エンジン回転数と、のうち大きい方をエンジンの目標回転数として設定し、目標回転数でエンジンが運転されると共に要求トルクが駆動軸に出力されるようエンジンや二つのモータを制御することにより、バッテリの充電制限を考慮しながらアクセルオフによる制動力要求に対処している。
特開2005−2989号公報
ところで、こうした動力出力装置では、運転者によってアクセルペダルが大きく踏み込まれると、エンジンからの出力を大きくするためにエンジンの回転数を上昇させる際に、エンジンの回転数の上昇によるエンジンを含む系のイナーシャが車両を減速させる方向の力として駆動軸に作用する。このとき、バッテリからの電力を用いて第2モータから駆動軸に出力可能なトルクの上限が大きく制限されていると、駆動軸に作用する車両を減速させる方向の力を考慮したトルクを第2モータから駆動軸に充分に出力できず、出力応答性の低下を招くことがある。
本発明の動力出力装置およびその制御方法並びに車両は、出力応答性の低下を抑制することを目的の一つとする。また、本発明の車両は、運転者にモタツキ感を与えるのを抑制することを目的の一つとする。
本発明の動力出力装置およびその制御方法並びに車両は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の動力出力装置は、
駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
前記駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、
前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、
前記電動機と電力をやりとり可能な蓄電手段と、
前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
前記蓄電手段の状態に基づいて前記内燃機関の下限回転数を設定する下限回転数設定手段と、
前記設定された要求駆動力と所定の制約とに基づいて前記内燃機関の仮回転数を設定すると共に該設定した仮回転数を前記設定された下限回転数で制限して該内燃機関の目標回転数を設定する目標回転数設定手段と、
前記設定された目標回転数で前記内燃機関が運転されると共に前記設定された要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電動機とを制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の動力出力装置では、駆動軸に要求される要求駆動力と所定の制約とに基づいて内燃機関の仮回転数を設定すると共に蓄電手段の状態に基づいて内燃機関の下限回転数を設定し、設定した仮回転数を下限回転数で制限して内燃機関の目標回転数を設定し、目標回転数で内燃機関が運転されると共に要求駆動力に基づく駆動力が駆動軸に出力されるよう内燃機関と電動機とを制御する。したがって、蓄電手段の状態に基づく下限回転数以上の回転数で内燃機関を運転するから、要求駆動力が急増したときに、要求駆動力と所定の制約とに基づいて設定される内燃機関の目標回転数の上昇の程度を蓄電手段の状態に応じて抑制することができる。これにより、内燃機関の回転数の上昇による内燃機関を含む系のイナーシャを抑制することができ、イナーシャに起因して駆動軸に作用する駆動軸の回転数を小さくさせる方向の力を抑制することができ、出力応答性の低下を抑制することができる。ここで、「所定の制約」には、内燃機関が効率よく運転するための制約が含まれる。
こうした本発明の動力出力装置において、前記下限回転数設定手段は、前記蓄電手段の出力制限が大きく制限されるほど大きくなる傾向に前記下限回転数を設定する手段であるものとすることもできる。また、前記下限回転数設定手段は、前記蓄電手段から放電可能な電力量である蓄電量が小さいほど大きくなる傾向に前記下限回転数を設定する手段であるものとすることもできる。これらの場合、下限回転数をより適正に設定することができる。
また、本発明の動力出力装置において、前記下限回転数設定手段は、前記蓄電手段の出力制限に基づく第1の回転数と前記蓄電手段から放電可能な電力量である蓄電量に基づく第2の回転数とのうち大きい方の回転数を前記下限回転数として設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、要求駆動力が急増したときに、内燃機関の回転数の上昇の程度を蓄電手段の出力制限と蓄電量とに基づいてより抑制することができる。
さらに、本発明の動力出力装置において、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続されると共に前記蓄電手段と電力をやりとり可能で電力と動力の入出力とを伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する電力動力入出力手段を備え、前記制御手段は、前記内燃機関と前記電動機と前記電力動力入出力手段とを制御する手段であるものとすることもできる。この場合、前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と回転軸との3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記回転軸に動力を入出力可能な発電機と、を備える手段であるものとすることもできる。
本発明の車両は、上述のいずれかの態様の本発明の動力出力装置、即ち、基本的には、駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、前記駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、前記電動機と電力をやりとり可能な蓄電手段と、前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、前記蓄電手段の状態に基づいて前記内燃機関の下限回転数を設定する下限回転数設定手段と、前記設定された要求駆動力と所定の制約とに基づいて前記内燃機関の仮回転数を設定すると共に該設定した仮回転数を前記設定された下限回転数で制限して該内燃機関の目標回転数を設定する目標回転数設定手段と、前記設定された目標回転数で前記内燃機関が運転されると共に前記設定された要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電動機とを制御する制御手段と、を備える動力出力装置を搭載し、車軸が前記駆動軸に連結されてなることを要旨とする。
この本発明の車両では、上述のいずれかの態様の本発明の動力出力装置を搭載するから、本発明の動力出力装置が奏する効果、例えば、出力応答性の低下を抑制することができる効果などと同様の効果を奏することができる。しかも、出力応答性の低下を抑制することにより、運転者にモタツキ感を与えるのを抑制することができ、ドライバビリティの悪化を抑制することができる。
本発明の動力出力装置の制御方法は、
駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、前記電動機と電力をやりとり可能な蓄電手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
前記駆動軸に要求される要求駆動力と所定の制約とに基づいて前記内燃機関の仮回転数を設定すると共に前記蓄電手段の状態に基づいて該内燃機関の下限回転数を設定し、該設定した仮回転数を該設定した下限回転数で制限して該内燃機関の目標回転数を設定し、該設定した目標回転数で該内燃機関が運転されると共に該要求駆動力に基づく駆動力が該駆動軸に出力されるよう該内燃機関と前記電動機とを制御する
ことを要旨とする。
この本発明の動力出力装置の制御方法によれば、駆動軸に要求される要求駆動力と所定の制約とに基づいて内燃機関の仮回転数を設定すると共に蓄電手段の状態に基づいて内燃機関の下限回転数を設定し、設定した仮回転数を下限回転数で制限して内燃機関の目標回転数を設定し、目標回転数で内燃機関が運転されると共に要求駆動力に基づく駆動力が駆動軸に出力されるよう内燃機関と電動機とを制御する。したがって、蓄電手段の状態に基づく下限回転数以上の回転数で内燃機関を運転するから、要求駆動力が急増したときに、要求駆動力と所定の制約とに基づいて設定される内燃機関の目標回転数の上昇の程度を蓄電手段の状態に応じて抑制することができる。これにより、内燃機関の回転数の上昇による内燃機関を含む系のイナーシャを抑制することができ、イナーシャに起因して駆動軸に作用する駆動軸の回転数を小さくさせる方向の力を抑制することができ、出力応答性の低下を抑制することができる。ここで、「所定の制約」には、内燃機関が効率よく運転するための制約が含まれる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例である動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、動力出力装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された電圧センサ51aからの端子間電圧Vb,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた電流センサ51bからの充放電電流Ib,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51cからの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサ51bにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量SOCも演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作について説明する。図2は、ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。
駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ50の残容量SOC,バッテリ50の入出力制限Win,Woutなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて計算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。また、バッテリ50の残容量SOCは、電流センサ51bにより検出されたバッテリ50の充放電電流の積算値に基づいて演算されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。さらに、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、温度センサ51により検出されたバッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の残容量SOCとに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。なお、バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、電池温度Tbに基づいて入出力制限Win,Woutの基本値を設定し、バッテリ50の残容量SOCに基づいて出力制限用補正係数と入力制限用補正係数とを設定し、設定した入出力制限Win,Woutの基本値に補正係数を乗じることにより設定することができる。図3に電池温度Tbと入出力制限Win,Woutとの関係の一例を示し、図4にバッテリ50の残容量SOCと入出力制限Win,Woutの補正係数との関係の一例を示す。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*とエンジン22に要求される要求パワーPe*とを設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図5に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求パワーPe*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*とロスLossとの和として計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じることによって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ることによって求めることができる。
続いて、設定した要求パワーPe*に基づいて仮エンジン回転数Netmpと仮エンジントルクTetmpとを設定する(ステップS120)。この設定は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインと要求パワーPe*とに基づいて行なわれる。エンジン22の動作ラインの一例と仮エンジン回転数Netmpと仮エンジントルクTetmpとを設定する様子を図6に示す。図示するように、仮エンジン回転数Netmpと仮エンジントルクTetmpとは、動作ラインと要求パワーPe*(Netmp×Tetmp)が一定の曲線との交点により求めることができる。
次に、バッテリ50の出力制限Woutに基づいてエンジン22の仮下限回転数Nemin1を設定すると共に(ステップS130)、バッテリ50の残容量SOCに基づいてエンジン22の仮下限回転数Nemin2を設定し(ステップS140)、設定した仮下限回転数Nemin1と仮下限回転数Nemin2とのうち大きい方の値をエンジン22の下限回転数Neminとして設定する(ステップS150)。ここで、仮下限回転数Nemin1は、実施例では、バッテリ50の出力制限Woutと仮下限回転数Nemin1との関係を予め実験などにより定めてマップとして記憶しておき、出力制限Woutが与えられると記憶したマップから対応する仮下限回転数Nemin1を導出して設定するものとした。バッテリ50の出力制限Woutと仮下限回転数Nemin1との関係の一例を図7に示す。仮下限回転数Nemin1は、図示するように、バッテリ50の出力制限Woutが所定値W1以上の領域では一定に設定され、出力制限Woutが所定値W1未満の領域では出力制限Woutが大きく制限されるほど大きくなる傾向に設定するものとした。ここで、所定値W1は、アクセルペダル83が大きく踏み込まれたときなど要求トルクTr*が急増したときに、エンジン22から動力分配統合機構30を介してリングギヤ軸32aに出力されるトルクとモータMG2からリングギヤ軸32aに出力されるトルクとによって運転者の要求に充分に対処することができるバッテリ50の出力制限Woutの下限近傍に設定することができ、バッテリ50の特性などにより定められる。したがって、仮下限回転数Nemin1は、バッテリ50からの電力を用いてモータMG2からリングギヤ軸32aに出力可能なトルクの上限が大きく制限されるほど大きくなる傾向に設定されることになる。また、仮下限回転数Nemin2は、実施例では、バッテリ50の残容量SOCと仮下限回転数Nemin2との関係を予め実験などにより定めてマップとして記憶しておき、残容量SOCが与えられると記憶したマップから対応する仮下限回転数Nemin2を導出して設定するものとした。バッテリ50の出力制限Woutと仮下限回転数Nemin2との関係の一例を図8に示す。仮下限制限Nemin2は、図示するように、バッテリ50の残容量SOCが所定残容量S1以上の領域では一定に設定され、バッテリ50の残容量SOCが所定残容量S1未満の領域では残容量SOCが小さいほど大きくなる傾向に設定するものとした。ここで、所定残容量S1は、アクセルペダル83が大きく踏み込まれたときなど要求トルクTr*が急増したときに、エンジン22から動力分配統合機構30を介してリングギヤ軸32aに出力されるトルクとモータMG2からリングギヤ軸32aに出力されるトルクとによって運転者の要求に充分に対処することができるバッテリ50の残容量SOCの下限近傍に設定することができ、バッテリ50の特性などにより定められ、例えば35%や40%,45%などに定められる。したがって、仮下限回転数Nemin2は、仮下限回転数Nemin1と同様に、バッテリ50からの電力を用いてモータMG2からリングギヤ軸32aに出力可能なトルクの上限が大きく制限されるほど大きくなる傾向に設定されることになる。これらのように仮下限回転数Nemin1および仮下限回転数Nemin2を設定する理由については後述する。
こうして下限回転数Neminを設定すると、仮エンジン回転数Netmpを下限回転数Neminと比較し(ステップS160)、仮エンジン回転数Netmpが下限回転数Nemin以上のときには仮エンジン回転数Netmpをエンジン22の目標回転数Ne*として設定すると共に仮エンジントルクTetmpをエンジン22の目標トルクTe*として設定し(ステップS170)、仮エンジン回転数Netmpが下限回転数Nemin未満のときには下限回転数Neminをエンジン22の目標回転数Ne*として設定すると共に要求パワーPe*を目標回転数Ne*で除することによりエンジン22の目標トルクTe*を設定する(ステップS180)。即ち、バッテリ50の出力制限Woutと残容量SOCとに基づいて設定される下限回転数Nemin以上の回転数として目標回転数Ne*を設定するのである。
エンジン22の目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定すると、設定した目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(Nm2/Gr)と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に目標トルクTe*と動力分配統合機構30のギヤ比ρとモータMG1の目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算する(ステップS190)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図9に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転数Nrを示す。なお、R軸上の2つの太線矢印は、モータMG1から出力されたトルクTm1がリングギヤ軸32aに作用するトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。式(2)は、エンジン22から出力されてサンギヤ31に作用するトルクに対して釣り合いを取るためのトルクと、モータMG1の目標回転数Nm1*と回転数Nm1との差を打ち消すためのトルクと、エンジン22やモータMG1からなる系のイナーシャTiを考慮したトルクと、の和としてモータMG1のトルク指令Tm1*を設定する式である。式(2)中、右辺第1項は図9の共線図から容易に導き出すことができる。また、右辺第2項および第3項はモータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御の項であり、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。さらに、右辺第4項はエンジン22やモータMG1からなる系の慣性モーメントやモータMG1の回転数Nm1の時間微分を用いて計算することができる。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ-Nm2/(Gr・ρ) (1)
Tm1*=-ρ/(1+ρ)・Te*+k1(Nm1*-Nm1)+k2∫(Nm1*-Nm1)dt+Ti (2)
こうしてモータMG1の目標回転数Nm1*とトルク指令Tm1*とを計算すると、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと計算したモータMG1のトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tmin,Tmaxを次式(3)および式(4)により計算すると共に(ステップS200)、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを式(5)により計算し(ステップS210)、計算したトルク制限Tmin,Tmaxで仮モータトルクTm2tmpを制限した値としてモータMG2のトルク指令Tm2*を設定する(ステップS220)。このようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定することにより、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力する要求トルクTr*を、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内で制限したトルクとして設定することができる。なお、式(5)は、前述した図9の共線図から容易に導き出すことができる。また、式(5)中、トルク指令Tm1*はエンジン22やモータMG1からなる系のイナーシャを考慮したトルクであるため、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力されるトルクもイナーシャが考慮されていることになる。
Tmin=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 (3)
Tmax=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (4)
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (5)
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信して(ステップS230)、駆動制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における燃料噴射制御や点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
いま、バッテリ50の出力制限Woutが大きく制限されたときやバッテリ50の残容量SOCが小さいときなどバッテリ50からの電力を用いてモータMG2から駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力可能なトルクの上限が小さいときにアクセルペダル83が大きく踏み込まれたときを考える。アクセルペダル83が大きく踏み込まれると、要求トルクTr*が急増して要求トルクTr*に基づく要求パワーPe*が急増するため、エンジン22の回転数Neが小さいときにはこれを大きくしようとする。このとき、回転数Neを大きくしようとすることにより生じるエンジン22を含む系のイナーシャが車両を減速させる方向の力としてリングギヤ軸32aに作用するため、これを考慮したトルクをモータMG2から出力できないと、運転者の要求に対する出力応答性の低下を招き、運転者にモタツキ感を与えてしまうことがある。実施例では、バッテリ50の出力制限Woutと残容量SOCとに基づく下限回転数Nemin以上の回転数としてエンジン22の目標回転数Ne*を設定することにより、出力制限Woutが大きく制限されているとき又は残容量SOCが小さいときに運転者によってアクセルペダル83が大きく踏み込まれたとき、エンジン22の回転数Neが上昇する程度を抑制することができる。これにより、エンジン22を含む系のイナーシャが車両を減速させる方向の力としてリングギヤ軸32aに作用する力を抑制することができ、出力応答性の低下を抑制することができる。この結果、運転者にモタツキ感を与えるのを抑制することができ、ドライバビリティの悪化を抑制することができる。しかも、エンジン22の目標回転数Ne*を設定する際に、バッテリ50の出力制限Woutに基づく仮下限回転数Nemin1とバッテリ50の残容量SOCに基づく仮下限回転数Nemin2とのうち大きい方の値を下限回転数Neminとして用いるから、要求トルクTr*が急増したときのエンジン22の回転数Neの上昇の程度をより抑制することができ、出力応答性の低下をより抑制することができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、バッテリ50の出力制限Woutと残容量SOCとに基づく下限回転数Nemin以上の回転数として設定される目標回転数Ne*でエンジン22を運転するから、運転者がアクセルペダル83を大きく踏み込んだときなど要求トルクTr*が急増したときにエンジン22の回転数Neが増加する程度を抑制することができる。この結果、バッテリ50からの電力を用いたモータMG2からリングギヤ軸32aに出力可能なトルクの上限が大きく制限されているときに、エンジン22を含む系のイナーシャが駆動軸としてのリングギヤ軸32aに大きく作用することによる出力応答性の低下を抑制することができ、運転者にモタツキ感を与えるのを抑制することができる。この結果、ドライバビリティの悪化を抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、バッテリ50の出力制限Woutに基づく仮下限回転数Nemin1とバッテリ50の残容量SOCに基づく仮下限回転数Nemin2とのうち大きい方を下限回転数Neminとして設定するものとしたが、小さい方を下限回転数Neminとして設定するものとしてもよい。また、実施例のハイブリッド自動車20では、バッテリ50の出力制限Woutと残容量SOCとに基づいて下限回転数Neminを設定するものとしたが、バッテリ50の残容量SOCを用いずに出力制限Woutだけに基づいて下限回転数Neminを設定するものとしてもよいし、出力制限Woutを用いずに残容量SOCだけに基づいて下限回転数Neminを設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、図7に示したように、バッテリ50の出力制限Woutが所定値W1未満の領域で出力制限Woutが大きく制限されるほど直線的に大きくなる傾向に仮下限回転数Nemin1を設定するものとしたが、出力制限Woutが所定値W1未満の領域で出力制限Woutが小さいほど曲線的に大きくなる傾向に仮下限回転数Nemin1を設定するものとしてもよいし、出力制限Woutが所定値W1未満の領域で出力制限Woutが小さいほど1段以上の段数をもって段階的に大きくなる傾向に仮下限回転数Nemin1を設定するものとしてもよい。また、バッテリ50の出力制限Woutが所定値W1未満の領域であるか否かに拘わらず出力制限Woutが小さいほど大きくなる傾向に仮下限回転数Nemin1を設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、図8に示したように、バッテリ50の残容量SOCが所定残容量S1未満の領域で残容量SOCが小さいほど直線的に大きくなる傾向に仮下限回転数Nemin2を設定するものとしたが、残容量SOCが所定残容量S1未満の領域で残容量SOCが小さいほど曲線的に大きくなる傾向に仮下限回転数Nemin2を設定するものとしてもよいし、残容量SOCが所定残容量S1未満の領域で残容量SOCが小さいほど1段以上の段数をもって段階的に大きくなる傾向に仮下限回転数Nemin2を設定するものとしてもよいし、残容量SOCが所定残容量S1未満の領域であるか否かに拘わらず残容量SOCが小さいほど大きくなる傾向に仮下限回転数Nemin2を設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図10の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図10における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22からの動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図11の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、動力分配統合機構30を介してエンジン22からの動力を駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すると共にモータMG2からの動力をリングギヤ軸32aに出力して走行するものとしたが、エンジンからの動力と電動機からの動力を用いて走行する車両であればよい。
また、こうしたハイブリッド自動車に適用するものに限定されるものではなく、自動車以外の車両や船舶,航空機などに搭載される動力出力装置の形態としても構わない。さらに、こうした動力出力装置の制御方法の形態としてもよい。
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 バッテリ50における電池温度Tbと入出力制限Win,Woutとの関係の一例を示す説明図である。 バッテリ50の残容量SOCと入出力制限Win,Woutの補正係数との関係の一例を示す説明図である。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインの一例と仮エンジン回転数Netmpおよび仮エンジントルクTetmpを設定する様子を示す説明図である。 バッテリ50の出力制限Woutと仮下限回転数Nemin1との関係の一例を示す説明図である。 バッテリ50の残容量SOCと仮下限回転数Nemin2との関係の一例を示す説明図である。 動力分配統合機構30の回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51a 電圧センサ、51b 電流センサ、51c 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ 234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (8)

  1. 駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
    前記駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、
    前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、
    前記電動機と電力をやりとり可能な蓄電手段と、
    前記駆動軸に要求される要求駆動力を設定する要求駆動力設定手段と、
    前記蓄電手段の状態に基づいて前記内燃機関の下限回転数を設定する下限回転数設定手段と、
    前記設定された要求駆動力と所定の制約とに基づいて前記内燃機関の仮回転数を設定すると共に該設定した仮回転数を前記設定された下限回転数で制限して該内燃機関の目標回転数を設定する目標回転数設定手段と、
    前記設定された目標回転数で前記内燃機関が運転されると共に前記設定された要求駆動力に基づく駆動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記電動機とを制御する制御手段と、
    を備える動力出力装置。
  2. 前記下限回転数設定手段は、前記蓄電手段の出力制限が大きく制限されるほど大きくなる傾向に前記下限回転数を設定する手段である請求項1記載の動力出力装置。
  3. 前記下限回転数設定手段は、前記蓄電手段から放電可能な電力量である蓄電量が小さいほど大きくなる傾向に前記下限回転数を設定する手段である請求項1または2記載の動力出力装置。
  4. 前記下限回転数設定手段は、前記蓄電手段の出力制限に基づく第1の回転数と前記蓄電手段から放電可能な電力量である蓄電量に基づく第2の回転数とのうち大きい方の回転数を前記下限回転数として設定する手段である請求項1記載の動力出力装置。
  5. 請求項1ないし4いずれか記載の動力出力装置であって、
    前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続されると共に前記蓄電手段と電力をやりとり可能で、電力と動力の入出力とを伴って該内燃機関からの動力の少なくとも一部を該駆動軸に出力する電力動力入出力手段を備え、
    前記制御手段は、前記内燃機関と前記電動機と前記電力動力入出力手段とを制御する手段である
    動力出力装置。
  6. 前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と回転軸との3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記回転軸に動力を入出力可能な発電機と、を備える手段である請求項5記載の動力出力装置。
  7. 請求項1ないし6いずれか記載の動力出力装置を搭載し、車軸が前記駆動軸に連結されてなる車両。
  8. 駆動軸に動力を出力可能な内燃機関と、前記駆動軸に動力を出力可能な電動機と、前記電動機と電力をやりとり可能な蓄電手段と、を備える動力出力装置の制御方法であって、
    前記駆動軸に要求される要求駆動力と所定の制約とに基づいて前記内燃機関の仮回転数を設定すると共に前記蓄電手段の状態に基づいて該内燃機関の下限回転数を設定し、該設定した仮回転数を該設定した下限回転数で制限して該内燃機関の目標回転数を設定し、該設定した目標回転数で該内燃機関が運転されると共に該要求駆動力に基づく駆動力が該駆動軸に出力されるよう該内燃機関と前記電動機とを制御する
    動力出力装置の制御方法。




JP2006080995A 2006-03-23 2006-03-23 動力出力装置およびその制御方法並びに車両 Active JP4301252B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006080995A JP4301252B2 (ja) 2006-03-23 2006-03-23 動力出力装置およびその制御方法並びに車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006080995A JP4301252B2 (ja) 2006-03-23 2006-03-23 動力出力装置およびその制御方法並びに車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007253798A true JP2007253798A (ja) 2007-10-04
JP4301252B2 JP4301252B2 (ja) 2009-07-22

Family

ID=38628467

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006080995A Active JP4301252B2 (ja) 2006-03-23 2006-03-23 動力出力装置およびその制御方法並びに車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4301252B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014227020A (ja) * 2013-05-22 2014-12-08 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド自動車
JP2017178013A (ja) * 2016-03-30 2017-10-05 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド自動車
JP2019108060A (ja) * 2017-12-20 2019-07-04 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド自動車

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014227020A (ja) * 2013-05-22 2014-12-08 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド自動車
JP2017178013A (ja) * 2016-03-30 2017-10-05 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド自動車
JP2019108060A (ja) * 2017-12-20 2019-07-04 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド自動車

Also Published As

Publication number Publication date
JP4301252B2 (ja) 2009-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4086018B2 (ja) ハイブリッド車およびその制御方法並びに動力出力装置
JP2009227073A (ja) ハイブリッド車およびその制御方法
JP2005344605A (ja) 動力出力装置およびこれを搭載するハイブリッド車並びにこれらの制御方法
JP4222332B2 (ja) ハイブリッド車およびその制御方法
JP2007055473A (ja) ハイブリッド車およびその制御方法
JP2006211789A (ja) 動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法
JP2006094626A (ja) ハイブリッド車およびその制御方法
JP4297108B2 (ja) 車両およびその制御方法
JP2007253902A (ja) 動力出力装置およびその制御方法並びに車両
JP2006118359A (ja) 車両およびその制御方法
JP4365354B2 (ja) 動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法
JP4345765B2 (ja) 車両およびその制御方法
JP4248553B2 (ja) 車両およびその制御方法
JP2007112291A (ja) 動力出力装置およびこれを搭載する車両並びに動力出力装置の制御方法
JP2007137266A (ja) ハイブリッド車およびその制御方法
JP4371067B2 (ja) 動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法
JP4301252B2 (ja) 動力出力装置およびその制御方法並びに車両
JP2005210841A (ja) 自動車およびその制御方法
JP4215030B2 (ja) 動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法
JP4345738B2 (ja) 車両及びその制御方法
JP2011235694A (ja) ハイブリッド自動車およびその制御方法
JP2009184387A (ja) ハイブリッド車およびその制御方法
JP2010221896A (ja) ハイブリッド自動車およびその制御方法
JP4258519B2 (ja) 車両およびその制御方法
JP3998002B2 (ja) ハイブリッド自動車およびその制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080606

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081028

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081224

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090331

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120501

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4301252

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090413

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120501

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130501

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130501

Year of fee payment: 4